2015年8月6日 10:17
知らないと損をする「お金と法律」の話 (13) 「ハラスメント」で損害賠償請求ってできるの?
か「就業環境を害される」かの判断に当たっては、その労働者が嫌だと思ったか否かという労働者の主観を重視しつつも、一定の客観性も必要としています。「性的ニュアンスを有する」かどうかの判断も相当複雑となっていますので、「明らかに性的ニュアンスを有する」、「とらえ方によっては性的ニュアンスを有する」というその判断も相当複雑で、いわばケースバイケースとなるため、客観的な言動のほかその他周辺事情を総合的に考慮して判断せざるを得ません。
一般的には意に反する身体的接触によって強い精神的苦痛を被る場合や強制わいせつ以上の行為に至っているような場合には、一回でもセクハラに当たりえます。また、一回一回の行為がさほど大きなダメージではなくとも、これが継続的に繰り返された場合にセクハラになる、ということもありえます。
少なからず、「明確に抗議しているにもかかわらず放置された状態」または「心身に重大な影響を受けていることが明らかな場合」には、これによりセクハラが認定される可能性が相当高まるということができます。ただし、「いやだ」と告げたら全てセクハラ…というのは行きすぎなので、被害を受けた労働者が女性である場合には「普通女性であればこれは嫌でしょう」