2017年7月28日 11:30
窪田正孝、毎回「空っぽ」になりながらもがき続ける - 『東京喰種』で再確認した世界に逆らいたい気持ち
肉、好きだし(笑)。映画には出てきませんが、原作の月山さんみたいに、美食家になるかも(笑)。でも、魚のソテーはOKで人間のソテーはダメなのかって、考えると作品の原点に行き着くと思うんです。鳥や豚や牛からしたら、僕らこそ喰種なんですよね。人間だけが美しくいることを許されていて、汚い部分は隠されている世界に、逆らっている作品なのかなと思います。
人間の持つ色々な顔を、人間と喰種に置き換えているのかもしれないと思いながら、カネキを演じていました。誰でも、頭の中で誰かを攻撃してしまうこともあると思うんです。そうやって、言えないことを表面化しているのが喰種なのかな、人間と喰種って、背中合わせの部分なのかなと思います。
今、芝居をさせてもらっていると、時代によってどんどん形を変えていかなきゃいけないと感じます。どこか逆らいたい部分が自分にあるからこそ、この作品をやって良かったと思いますし、『東京喰種 トーキョーグール』という看板をお借りして、メッセージを届けることができたのではないかと思います。
――そういった考えは、もともと窪田さんご自身の中にあったのでしょうか?
変な話、役者の仕事をしている時点で、変人なんだと思います(笑)。