映画『ザ・サークル』に考える、未来のSNS社会の光と影- 古川ケイの「映画は、微笑む。」#28
◼︎原作は全米ベストセラー小説『ザ・サークル』
全米で2013年に発行されるや否や、瞬く間に大ベストセラーとなった小説『ザ・サークル』。
原作を手がけた、ピューリッツァー賞、全米図書賞ノミネート作家のデイヴ・エガーズが脚本にも参加し、遠くない未来に待ち受けるSNS社会の光と闇をスリリングに描き切ります。
◼︎巨大SNSが掲げる理想とは?『ザ・サークル』ストーリー
派遣で始めた水道会社の電話対応の仕事をしながら、地元でサエない日々を送るメイ(エマ・ワトソン)。そんなメイは、大学時代の親友アニーの計らいで、世界最大のSNS企業・サークル社に入社することになる。
サークル社を業界No.1に押し上げたワンアカウントの実名登録サービス「トゥルーユー」の顧客対応の職に就くことになったメイは、最先端のオフィス環境に感激するのだった。
入社して1週間が経ったころ、サークル社のカリスマ経営者として崇められるイーモン・ベイリー(トム・ハンクス)は、社員の前で新たなテクノロジー「シーチェンジ」を発表する。
「シーチェンジ」は超小型高性能ワイヤレスマイクで、利用者が好きな場所に設置することができるというもの。