【婚姻届に判を捺しただけですが 4話】幻想を抱くのも全てを受け入れるのも恋愛だ・ネタバレあり
しかし、この時の出来事が百瀬の悩みに決着をつけさせることとなる。
自分が大好きな小説家が百瀬の仕事相手だと知った明葉は、百瀬と共に作家に会うことになる。
しかし、その作家は明葉のイメージとは全く違う性格をしていた。明葉がショックを受けていないかと案じる百瀬。
一方で明葉は憧れの作家と話せたことに喜び、「イメージなんて私が勝手に持ってたものだし」と気にも留めていなかった。
この明葉の描写は、美晴の一面にショックを受けた百瀬と対になっている。
幻想を裏切られても気にしない明葉はかっこいい。しかし、勝手な幻想に囚われてしまう人間も否定しない。
美晴の意外な一面に幻滅したことを打ち明ける百瀬。それに対して明葉は「勝手にイメージを作り上げるのも、意外な一面に幻滅するのも、結局はその人のことが好きだからでしょ」「誰かを好きになるって勝手なことなんですよ」と伝える。
百瀬は美晴に抱いた幻想を打ち砕かれつつも彼女を想い続け、明葉はそんな百瀬を受け入れつつも彼の恋を応援することはできない。
どちらも恋心から発生する『勝手な行動』である。
そして、「明葉の恋が成就するといいな」なんて思ってしまうのも視聴者である私の勝手な願いなのだ。