2021年11月17日 15:43
【『最愛』感想 5話】愛情を触媒に広がり続ける混沌・ネタバレあり
に、昔馴染みにアリバイを聞いて回るような仕事は嫌ではないかと問われ「嫌な仕事だよな」と、さほど嫌とも見えないような表情で応えるシーンである。
「(仕事に)向いてんだろ」とさらに被せられ、「向いてるよ」と即答する大輝の背後で照る太陽が悲しいほどに眩しい。孤独を善しとして、独りで苦しみと対話しながら走る苦しくなってからが強い選手たる男の有りようが良く表れたシーンだと思った。
大輝と長嶋との会話の中で、昔馴染みに聞き込みをする時に大輝がもう飛騨弁ではないことの違和感が一瞬語られる。
しかし、引き寄せてクリームがべったりとシャツについたあの瞬間、信号待ちの背中越しの「お前やないってこと、俺が証明する」そしてそして、陸上部の寮で梨央と優の二人に「好きやった」と語りかける時。
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ごく自然に宮崎大輝は飛騨弁を話す。その軸足はどこにあるのか、言うまでもないと思う。
旧札500万の出どころ、真田グループのペーパーカンパニーの謎、拘束された橘しおりの行方。
そして15年前、遺体を埋めたのは果たして達雄一人であったのか。
まだ点は点のままそこにある。繋がり始めるのは、これからである。
最愛/TBS系で毎週金曜・夜10時~放送
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[文・構成/grape編集部]
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