【『ファーストペンギン!』感想3話】どん底を蹴って浮き上がれ!・ネタバレあり
の気遣いといった、海の男たちの不器用な優しさが絡まりあって醸成されたものだ。
つくづく人の縁は、単線ではなくて絡まりあってめぐるものだと思う。
同じく森下佳子が脚本を担当した大河ドラマ『おんな城主直虎』(NHK)に、子を生まなかったことを揶揄された主人公が「あいにく子を持ったことはないもので。どの子も等しく我が子のように見えましてな」と返す名台詞がある。
このセリフの味わい深さも、そして今作で繰り返される、長いものに巻かれないでも生きられる社会をという描写も、極上のエンタテインメントの中で「私たちは次の世代にどんな社会を残したいですか?」と問われているかのようだ。
和佳と漁師たちの奮闘を見守りながら、その答えの一端だけでも見つけられるといいなと思っている。
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[文・構成/grape編集部]
かな
Twitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している。
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