【エルピス 第3話 感想】覚悟を決めた浅川、模索する岸本、2人の『正しさ』とは
浅川は声を上げて泣き出し、斎藤の優しさを求めた。
酒と煙草に縋るしか落ち着いてはいられない二人は、互いを求め合った。今この時に湧き上がる欲望と気持ちに正直になったのである。
そして浅川は一人、覚悟を決めた。
翌日、『フライデーボンボン』で放送されたのは、冤罪特集の映像だった。いつも通り浅川が笑顔を見せて始まるコーナーの中身は、パンドラの箱。
それはまるでEDでチェリーこと大山さくら(三浦透子)がテレビ越しに浅川を見ていたように、受け取る視聴者に浅川の正義は広まって行く。
混乱に包まれた現場を置き去りにして、そのVTRは流れ続けた。
浅川と岸本、2人の『正しさ』とは
人それぞれ『正しい』と思うことがある。
浅川はもはや何かに取り憑かれているようだ。「自分たちの過ちなんだから、自分たちで何とか挽回するしかない」という言葉は、根底にある正義なのだ。
同じく、いじめの加害者として友達を見殺しにした岸本も、とにかく正しいことがしたいのだ。
冤罪を暴くことも、披露宴で楽しくなくても笑い、祝福する気がなくても話を合わせて空気を読み、未だに墓参りに行くのも、自分は正しさの中にいるのだと気持ちよくなりたいのだ。