【エルピス 第3話 感想】覚悟を決めた浅川、模索する岸本、2人の『正しさ』とは
浅川は恐る恐る、店主らしき男に、事件について覚えているかと尋ねる。
その長い髪を結んだ男は、何かを知っているような反応を見せた。
「あなたがお知りになりたいことは、言語なんて目の粗い道具だけですくいきれるものではありませんよ」
男は浅川に徐に近寄った。男の瞳はまばたきさえせず、静かに浅川を捉えた。
電話が鳴ったため、浅川は一度その場を離れるも、岸本を連れて戻った時にはその店はもう、そこにはなかった。
何かある。あの人は何かを知っている。浅川は静まり返った路地裏を振り返った。
この人物がキーマンとなるのだろうか…。
そして、遺族のインタビューに既に諦めムードな岸本に、浅川は同じマスコミである自分達の過ちは自分達で挽回するしかないと一喝する。
それからも取材に奔走していると、被害者の井川晴美の姉・純夏から電話が入る。純夏は事実は別にあるかもしれないという言葉に救われていた。
あの日の夜、姉妹で八頭尾山へ流星群を見に行く約束をしていたこともあり、晴美が下着を売るために山に入ったという説明もどうしても信じられなかった。
「純夏さんのお姿とお声は、私たちがどれだけ言葉を並べたって伝えられないことを、一瞬で伝えてくださると思います」