【『不適切にもほどがある!』感想4話】『あり』と『なし』の間の長い長いグラデーション
と不思議に思う日が来るかもしれない。
パンチの効いた昭和の歌の歌詞を、「どうしてこれで大丈夫だったんだろう」と今、不思議に思うのと同じように。
ここまでに小川市郎と渚が良い雰囲気になりつつも、どうやら血縁なのではないかと匂わせる描写はいくつもあったが、今回のラストで少しだけその答えが提示された。クドカン作品のキーマンを演じてきた古田新太の登場とともに。
明らかに闘病中の姿で現れた古田新太演じる男は、渚の父と名乗り、更に小川市郎を『おとうさん』と呼ぶ。
あまり幸せそうには見えない様子と、なぜこの場に純子は来ないのかという疑問が不穏に渦巻く。
楽天的な昭和の終わりから、バブルの終焉を経て、長い停滞の平成へ。
昭和を生きた人々が何を背負ってきたか、何を捨ててきたか、宮藤官九郎は描こうとしている。
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[文・構成/grape編集部]
かな
SNSを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している。
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