2021年7月31日 05:00
【TOKYO MER感想 4話】生命への誠意を信じるということ・ネタバレあり
が、事故現場と病院の手術室の2か所で同時進行する、スリリングな展開になった。
それは確率論的に見れば現実離れした設定なのだろう。しかし、見る側をスッと引き込んでしまうのが、ERカーのリアリティ含め、このドラマのロケーションや小道具等のセッティングの上手さだと思う。
『MER』を潰したいはずの音羽が放ったひと言
これまで放送された第1~3話と決定的に違うのは、今回は病院の手術室との連携であるという点で、しかも移植手術の執刀はMERのチーフ・喜多見の離婚した妻であり、有能な心臓外科医の高輪千晶(仲里依紗)。
離婚の理由は未だ明かされず、喜多見と高輪の間の空気は微妙にギクシャクしている。互いにあまり未練はなさげだが、冷え切っているという雰囲気でもない。
そこに移植の心臓を預かったまま重傷を負い、瓦礫の下で気力を振り絞って生命を繋ぐ医師の思いと、救助をはやる気持ちと二次被害の可能性の間で判断せねばならないレスキュー隊のもどかしさが交錯しながら、移植用の心臓は命のバトンとしてぎりぎりで繋がっていく。崩落事故現場から受け取った移植用の心臓の無事を確認して、タイムリミットから手術を諦めかけた高輪に手術を続けるよう叱咤(しった)