2018年7月29日 11:00
NHK過労死記者母の慟哭「大好きな仕事で亡くなるなんて…」
7月21日に参議院選の取材を終え、23日には、横浜放送局へ異動する彼女の歓送会が開かれた。亡くなったのは、歓送会から帰宅した後とされている。直接の死因は、うっ血性心不全だった。
第一発見者は未和さんの婚約者だった。未和さんと連絡が取れず、心配になって、マンションに駆けつけたときには、すでに死後1日半近くがたっていた。
「熱暑の真夏に、1日半も部屋に放置されて、肌の色は変わってしまっていました。若いと余計に体も膨らんでしまうそうです。あのかわいい未和が、変わり果てた姿で……」(恵美子さん)
29日に通夜、30日に告別式が営まれ、のべ1,000人が参列した。
だが、葬儀が終わっても、家族には釈然としない思いだけが残った。恵美子さんは、未和さんの病歴や薬を調べた。父・守さん(67)は、NHKから娘の勤務表を取り寄せた。
「愕然としました。これは何だ!と、怒りが湧いてきました」(守さん)
それは、長年メーカーで、管理職として働いてきた守さんにとって、信じがたい勤務表だった。未和さんは、5月末から最後の出勤日となった7月22日まで、休日はほとんどなく、都議選の6月、参院選の7月は勤務時間が10〜25時という日が何度も記載されていた。