2018年8月22日 06:00
2歳の双子を育てる女性医師も働いてる「女性が一生働ける病院」
出産・育児は敬遠される。女性医師の割合もOECD加盟国の平均は46.5%だが、日本は20.3%(’17年)で最下位だ。
がんを専門とする女性内科医師の1人は、労働時間を減らせず、流産をしたときも、翌日には医療現場に立っていたと話す。
「職場で『妊娠』を口にしづらい雰囲気はありました。言い出せずに無理して働き、流産した人も山のようにいると思います。私は出産後に自分で育児をしたかったので、このような職場では働けないと病院を変えました」
現在、クリニックには26人の常勤スタッフがおり、4人の男性事務員を除く全員が女性だ。
桑江さんは常に、女性医師が元キャリアに復帰する道筋を考えている。たとえば前出の小澤さんのように、一定期間スローペースになったとしても、休まずに手術を続けていったほうがよいと。
医師以外の医療スタッフにも、“助け合うスキル”を身につけてもらいたいと話している。
「看護師さんには、外来、病棟、手術と何でもできるようになってもらいたい。そうすれば、誰かの子どもが熱を出したときなど、お互いカバーし合えますから。また、電子カルテ等で情報共有して、どの部屋でも心音などをチェックできるシステムを導入すれば、合理化できて就業時間の軽減につながります。