くらし情報『父からの性虐待、母が全力で守ってくれたら――』

2019年7月29日 11:00

父からの性虐待、母が全力で守ってくれたら――

お父さんが退職したら、別居してあなたたちと暮らすから」

今まで、母に何度か説明していたのに、伝わっていなかったのか。それとも、都合の悪いことは忘れてしまうのか――。

「でも、やっと私のことをわかってくれたんだから、信じて待とうと思ったんです」

うつ病を発症してから2年後、地元の美容院の店長を任されるまでに体調は回復。ゆかりさんは、いつまでも過去を引きずってはいけないと、父にも笑顔を向けられるよう努力していた。

「心の中は、ずっと苦しいままでした。40歳を過ぎても、私はまだ母の愛情が欲しかった。気持ちを理解してほしかったんです。父が退職したとき、改めて母に、『前に言っていたように離婚しないの?』と聞きました。
そしたら、『いまさら別れる気はない』って」

<やはり、母から愛されていない>。そう考えると不安定になり、予定のない休日は、子どもがいないと、布団をかぶって泣いた。

そんなとき、運命の本と出合う。1冊は、元タカラジェンヌ・東小雪さんの著書『なかったことにしたくない実父から性虐待を受けた私の告白』(講談社)。もう1冊は、『毒になる親』(講談社/スーザン・フォワード著)だ。

「本を読んで、初めて“性虐待”という言葉を知ったんです」

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