「エア離婚」だけじゃない「別居」を選んだ夫婦の過ごし方
すでにひとり息子が独立し、お互い、気ままなひとり暮らしを満喫する米山さん夫婦。都さん(仮名)が夫名義の家に住み、夫は故郷に戻りアパートを借りている。
「発端は夫の不倫でした。昔から女性に対して腰が軽く、押しが強い人でしたが、子育て中は私も忙しくて気が回らなかったし、夫もうまく隠していたようなんです。ところが27年前、子育てが一段落したころ、私も知っている女性と不倫関係になって。さすがの私も気づいて問い詰めたところ、なんと、逆ギレして相手をかばう始末。かといって、夫には離婚したいという意思もなく……“謝っては復縁”をくり返したのち、もう限界だ!と離婚を考えるようになりました。何事にも疑心暗鬼になってしまい、自分らしさがなくなっていくのが、何よりつらかったんです」
けれど、調べれば調べるほど離婚はハードルが高く、方向転換。
「リスクも高く、いわゆる別居での『卒婚』を考えるようになりました。何度目かの不倫発覚のときに、今度不倫したら家を出ていく、という念書を書かせてはいたんですが、加えて、夫は故郷が大好きなので、そこで暮らしたら楽しいよ!と、さりげなくアピールし続けたのも功を奏しました。