2021年12月27日 15:50
中学2年で全日本カート選手権優勝 堂園さん親子の二人三脚
と涼しい顔だ。彼が大事に保管している鷲くんの母子手帳、それに保育園の連絡帳を見せてもらうと、毎日の愛息の様子や成長が、細かな字でびっしりと書き込まれていて、驚かされる。
「僕と同世代の男性は『男親のワンオペ育児なんて到底無理』と思うかもしれない。だけど、それは仕事と子育ての両立を考えるからじゃないですかね。僕は鷲が生まれてきたときには『仕事なんてどうでもいいや』と思ってましたから」
もちろん、乳児のころの鷲くんの夜泣きに閉口したことだってある。深夜に発熱し、うなされる息子を救急病院に担ぎ込んだことも。親としての心配は尽きなかったが「それでも、シングルファーザーだから苦労したんだなんて思ったことは一度もないです」と謙さん。
「僕は、子育てでもっとも大切なのは、子供と一緒の時間を過ごすことだと思ってるんです。
子供と一緒に遊んだり、子供と一緒になにかに夢中になったり。それがあれば、ほかのことは大した問題じゃないんじゃないかな」
にこやかにこう話す父が見つけた、息子と過ごす一緒の時間、それがカートだったのだ。
「というか、まずは僕自身が、幼い鷲と一緒に楽しみたい、そう考えたんですよ」
■2歳半でカートを始めて鷲くん「僕にはこれしかないから」