2023年1月15日 06:00
「60歳の患者に不妊治療したらバカにされる」と医師に言われ…日本最高齢出産女性が明かす秘話
幼稚園と小学校を中東の父の国で終えたレノ君が、日本で暮らすようになったのだ。
「父親の母国の大使館付属の中高一貫校に入りました。向こうの生活では500人も親族がいるなかの長男ですから、幼稚園もタクシーで送り迎えという猫っかわいがり状態でしたが、私は『自分のことは自分でやる』という教育方針で進めました。最初に教えたのは『こんにちは』『ありがとう』の挨拶をきちんとすること。
本人は日本人の友達ができないことと通学の満員電車が悩みのようでしたが、空手を習って日本に溶け込もうと頑張ってましたね」
母子2人の生活が、影山さんに大切なことを教えてくれた。
「レノと暮らし始めて実感したことは、どんどん愛情が深くなることでした。同時に、産むことより、育てていくのがいかに大変かということも。
産んだ後をこそ考えて不妊治療に臨むべきというのは、これから高齢出産を考えている人に、私がぜひ伝えたいこととなりました」
昨年の年明けのことだ。
「レノは、地元の成人式の式典に参加しました。このときばかりは、中東から父親も駆けつけました」
■孫の顔を見ることには執着しない。自分の介護で子供の人生を奪ってはならないと誓う
「母親の私とレノのツーショット写真は、ほとんどないんです。