「国境なき子どもたち」会長寺田朗子さん“8万人の子の母として”
寺田さんは、日本支部の代表として、12月10日、ノルウェー・オスロで催された授賞式に、多くの国の代表とともに出席することに。
「あの授賞式で、すべてが変わっちゃいましたね。取材や講演依頼が山ときて」(寺田さん)
寺田さんの講演は、年間50回を超え、イギリスやフランスにも招かれた。
「忙しかったし、しんどかった。でも、こんな思いができるのも、神様からのプレゼントかなと。普通の主婦だった私が、こんなご褒美をもらっていいのかしらって。だって、私は何もしていないんだもの」(寺田さん)
そんな彼女を25年、見つめてきた盟友・ドミニクさんはこう話す。
「寺田さんは、切手貼りや電話番といったベーシックな作業でも、皇族の方々への連絡といったレベルの作業であっても、同じように快く引き受け、なし遂げてくれる。
その柔軟性は素晴らしい才能です。彼女は、エネルギッシュで、どんなことにも熱意を注ぎ込む。専業主婦とノーベル賞授賞式は、とても遠いものに思われるかもしれませんが、彼女のような姿勢があれば、どんなことでも可能なのです」