2018年4月23日 16:00
九州初の女性弁護士 新人時代は大黒柱・家事・育児をワンオペで
湯川さんは、同じ話が何度続いても、そのまま語らせる。
「男性は、理詰めの話は上手よ。でも、依頼者は説教を聞きたいわけじゃない。もともと、女の人の話というのは、話が出たり入ったり、いろいろありますでしょ。私はそういう話に慣れているから、ずっと聞いてられるのね。でも、男も女も、依頼者はそうやって、何度も同じ話をしながら、自分の気持ちに徐々に整理をつける。こちらは聞いているだけで、依頼者はおのずと結論にたどり着くとです」
離婚や相続といった“家事事件”では、結論を依頼者本人が出すことが重要と、湯川さんは考える。そして、依頼者の長い話に付き合ったのち、彼女はこう声をかける。
「あなた、自分がどうしたいか、もうわかってるじゃない」。
「私たちが先回りして結論を示してしまえば、時間は短く済むかもしれません。だけど、本人が本心から受け入れていなければ、本当に幸せな解決にはならない。だから、まずはこちらが、相手を信用して話を聞く。それが依頼者のかたくなな心を解きほぐす、そう私は信じているんです」
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