4年ぶりにアルバムをリリースする家入レオインタビュー「真摯な姿勢で生きる、そのピュアさだけがあればいいんだなって」
教室が汚れないように私が大きなブルーシートをぱあっと敷いてたら、子供たちが騒ぎ出して、「せんせー、海がひろがってるね!」って言ったんですよね。なんかもう、全然難しい言葉じゃないのに、すごく胸を打たれて。そうやって得る刺激がうれしくて、もっといろんな職種の人たちと話すようにしてみたんです。
そうしたら表現活動をしてる人も、例えば金融関係に勤めてる人も、飲食の仕事をしてる人も、それぞれ違う経験の中で、同じように楽しんだり悲しんだりしてるんだってことがわかった。私はそこを知らないから人に伝わる歌詞が書けないんじゃないかとか、思わなくていいんだとわかったんです。
──自分は自分の世界を必死に生きればいい、と。そう。私には私の生活があって、そこで音楽が生まれて、聴いてくれた人やファンの人たちと本当の意味で強く結ばれてる。
もちろん、今まで無理して音楽を作っていたわけでもないし、私の音楽を聴いてくれる人を大切にしたいからこそ、無理してでも頑張りたかったわけで、歌ってきたことにひとつも嘘はついてないんです。
ただ、ちゃんと結ばれてるんだと気づいた上でこの『Naked』を作ることで、これまで苦しかったことのすべてはまったく無駄にならないんだなって思えたんですよね。