起業家を目指していた弁護士が語る「依頼者の本音を聞き出すこと」の重要性とは?
今思えば、若さゆえの怖いもの知らずだったと思うのですが、楽天の三木谷社長やサイバーエージェントの藤田社長に直接会いにいって、本気で自分のビジネスアイディアについての意見をもらいにいくこともありましたね。
私のビジネスプランに実際に出資をするよと言ってくださり、慶應大学の先輩の社長を紹介していただくなど本当に良くしてくれたベンチャーキャピタルの社長の方もいました。ただ、何か心の奥底でひっかかるものがあったんですね。自分が人生を賭けてやりたいことって、本当にこれなんだろうかと。
自分が社会に新しい価値を提供したいと考えていたのは、より根本的にいえば、自分がかかわっていく周りの方々の笑顔を一つでも増やしていきたいという思いからだと気が付きました。
弁護士って、依頼者に寄り添い、依頼者の思いを実現していくことで、依頼者がずっと心にひっかかっていたものを解決し、新しい一歩を踏み出す手助けができる仕事なんです。最後に、依頼者の方から「本当にありがとうございました」と感謝していただける、まさに笑顔を増やすことができる仕事なんですよ。
■「道を切り開いていきたい」と強く思っていた
__他の士業がある中で、弁護士を選ばれた動機は何だったのでしょうか?
商学部だったので、周囲にはやはり公認会計士を目指す人のほうが多かったです。