住宅性能の「トレードオフ」にご用心!中古物件購入の際は要チェック
繁華街に近い住宅地や犯罪が多い地域では、防犯ガラス窓を採用したり、窓や玄関ドアなどに二重~三重の鍵を設けるケースが多いようです。
これを「ワンドア・ツーロック」あるいは「ワンドア・スリーロック」などといいます。
しかしその結果、快適性や利便性、さらに高齢者やクルマ椅子を利用する人にとって暮らしにくいなどのバリアフリーの性能を低下させることにもなりかねません。
hinooto / PIXTA(ピクスタ)
以上のような例を見ていくと、すべての住宅性能を高めることは不可能であることがわかります。
つまり、家を建てようとする立地条件や環境、さらに家族の構成(特に小さな子どもや高齢者など)を考慮しながら、どの性能を高めていくか、逆にどの性能は標準レベルでいいのかを決める必要があるのです。
■ 国土交通省が認めた、悪しき「トレードオフ・ルール」とは?
新しい住宅省エネ基準(平成25年基準)の施行に伴い、平成27年(2015年)3月31日で旧住宅省エネ基準(平成11年基準)が完全に廃止されました。
ここで注目したいのが、旧住宅省エネ基準(次世代省エネルギー基準)に盛り込まれていた「トレードオフ・ルール」