住宅性能の「トレードオフ」にご用心!中古物件購入の際は要チェック
のことです。
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例えば、小屋裏収納やロフトのある家を建てる場合、あるいは傾斜天井や勾配天井などを採用した家を建てる場合、天井内の空間がほとんど取れず、厚い断熱材を入れることはできませんでした。
そこで国土交通省では、一部で薄くしか入れられなかった断熱材(充填断熱)を他の部分で埋め合わせをして、住宅全体のQ値(熱の損失度合い)をクリアすれば、次世代省エネルギー基準を満たした住宅であることを認めようという、「トレードオフのルール」を便宜的に採用したのです。
■ 数字のマジックにご用心!
具体的に見ていくことにしましょう。
次世代省エネルギー基準では「天井の断熱材の厚さは200ミリメートル以上、窓はペアガラスで空気層の厚さは6ミリメートル以上、外壁は110ミリメートル以上」などという規定がありました。
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しかし、トレードオフのルールを利用すると、「窓のペアガラスの性能を高め、空気層の厚さを12ミリメートル以上にすれば、天井の断熱材は半分の100ミリメートルでも良い」ということなります。
その結果、悲しい運命が新居のオーナー家族を待ち受けていました。