「枯らし」ってどういう意味? 梅雨時の入居を避けた方が良い理由
住宅内の空気環境を汚染する有害化合物としては、「ホルムアルデヒド」や「クロルピリホス」「トルエン」「キシレン」「エチルベンゼン」「スチレン」などがあげられます。
この中で、発ガン性の疑いがもたれているホルムアルデヒドは、2003年(平成15年)7月1日に施行された改正建築基準法によって、その使用が大幅に制限されました。
また防腐剤や防蟻剤に用いられたクロルピリホスは、使用そのものが禁止されました。
さらにトルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレンなどのVOC(揮発性有機化合物)は、2000年(平成12年)4月1日に施行された住宅性能表示制度によって、住宅内の空気中の濃度測定の対象(必須項目)となり、一定量を超えた場合は機械換気設備の設置や有害物質の除去などの対策を施さなければならなくなりました。
HAKU / PIXTA(ピクスタ)
このような法律の改正や対策が功を奏じ、シックハウス問題は撲滅されたかのように考えられています。
例えば2015年(平成27年)4月1日に施行された改正住宅性能表示制度では、それまで必須項目になっていた「空気環境」に関する項目が「選択項目」に変更されたのも、そうした背景があったからだといえるでしょう。