『いい子に育てると犯罪者になります』(岡本茂樹著、新潮社)とは、なんとも刺激的なタイトル。著者は、元立命館大学産業社会学部教授であり、臨床教育学博士。大学での研究・教育活動と並行して、刑務所での受刑者の更生支援にも携わってきたという人物です(2015年6月にお亡くなりになったそうで、本書は遺稿を書籍化したもの)。発行の目的は、幼少期に子どもが育つなかで、私たち大人が見過ごしている問題行動の原点を明らかにすることなのだとか。だからこそ、子どもの問題に頭を悩ませている人、子育てに格闘中の人、結構的にいきたいと願うすべての人に読んでほしいのだそうです。しかし子どもに対してだけでなく、自分自身(とその周囲にあるストレスや悩み、あるいはコンプレックス)の本質を見極めるという意味でも、きわめて重要な意味を持つ内容だといえます。そこできょうは、さまざまな角度から私たちを苦しめる「ストレス」についての記述に焦点を当ててみたいと思います。ストレスには、それを生み出す「価値観」が存在するもの。だから、それを認めること、そして、なぜ自分がそれを取り込んで行ったのかを知ることこそが重要だというのです。■ストレスを生み出す「20の価値観」私たちはそれぞれ、さまざまな価値観を持って日々の生活を送っているもの。当たり前のことではありますが、そんな価値観が自分たちの日常生活にストレスを与える原因になっている場合があるのだそうです。そこで紹介されているのが、以下の「ストレスを生み出す20の価値観」。当てはまる項目が多いほど、ストレスをためやすくなるのだといいます。1.「しっかりしなければいけない」という気持ちが強い。2.(親や周りの人に)迷惑をかけてはいけないと思う気持ちが強い。3.「(親や周りの人の)期待に応えないといけない」と思う気持ちが強い。4.「我慢することが大切である」と思っている。5.自分の素直な気持ち(「うれしい」とか「悲しい」とか「つらい」とか)をなかなか出さないほうである。6.嫌なことがあったりつらいことがあったりしても、そのことを人にはなかなか見せないほうである。7.人前では「暗い面を見せてはいけない」と思い、明るく振舞ってしまうことが多い。8.「弱いことは情けない」とか「弱いことはいけない」と思っている。9.泣くことは恥ずかしいことだと思っている。10.人にはなかなか甘えないほうである。11.「わがままやジコチュウであることはいけない」と思っている。12.子どもっぽい面は出してはいけないと思っている。13.「男(女)は男(女)らしくしなければいけない」という気持ちが強い。14.お金の面で裕福になることが人生で成功することだと思っている。15.完璧さを求めてしまうところがある。16.ミスや失敗をしてはいけないという気持ちが強い。17.「白」か「黒」かをはっきりさせないと気がすまない。18.「勝つこと」に対してのこだわりや執着心が強い。19.他の人から自分に対してなにかされたときに「自分のことを拒否された」とか「自分を悪く思われた」と受け止めてしまいやすい面がある。20.「悪いことは許さない」という気持ちが強い。■刷り込まれている価値観を自覚しようこれらは私たちが生まれながらに持っている価値観ではなく、誰か(特に親)から「もらったもの」か、周囲の環境に影響されるなかで形成されたものだそう。そして原点が幼少期にあるからこそ、幼少期まで振り返らないと、このような価値観を持った理由はわからないもの。そして問題行動を起こしたり生き辛さを抱えていたりする人は、刷り込まれている価値観を自覚することが大切。そうでないと、根本的な解決にはならないというわけです。また子育てをする人なら、いつかは自分自身と向き合わなければならないといいます。一方、子育てをしない人も、自分自身を本当に理解しようと思うのであれば、「いま」を大切にすべきだと著者。*上記の20項目をチェックすることにより、いまの自分についての問題点や、その根底にあるファクターをある程度は見極めることができるはず。そして本書では以後も、さらに深く自分自身の幼少期に目を向けられるよう、「ストレスをためやすくなる価値観をどうして取り込んでいったのか」がわかる質問が、さらに20項目用意されています。それらを確認してみれば、さらに奥深く、自分自身の本質的な部分にまで入り込むことができるかもしれません。興味のある方は、本書を手に取りチェックしてみてはいかがでしょうか?(文/書評家・印南敦史) 【参考】※岡本茂樹(2016)『いい子に育てると犯罪者になります』新潮社
2016年03月27日どんなに輝かしくみえている人でも、見えないところで涙しているもの。他人からは100%に見える人でも、その人は悩みだらけかもしれません。誰だって悩みを抱え、ときには「もう立ちあがれない」と思うほど、落ちこむときもあります。しかし「時間」も「人生」も限られている以上、立ちどまってばかりもいられません。そんな大きな悩みにぶつかったときは、紙に書きだしてみませんか?■お気に入りの場所をみつける「書きだしデトックス」とはその名の通り、モヤモヤやイライラを紙に書きだしていくこと。ただし、その前にお気に入りの場所をいくつかみつけておきましょう。たとえば、大手チェーンのコーヒショップ。店舗数や席数も多いため、心落ちつけて書きだしデトックスをするにはおすすめの場所です。コーヒー代を払うのが惜しいなら、図書館などの公共の場所を使いましょう。■いまの気持ちを素直に書く「書きだしなさい」と言われたところで、何を書けばいいの? と思う人も多いでしょう。とくに決まったルールはありませんが、一番簡単な方法は自分の気持ちを素直に書くことです。たとえば、彼氏がほしいけれどすてきな人に出会えないなら、まずはそのまま「彼氏がほしいけどできない」と書きましょう。そこから、ひたすら自分自身に「何で?」と問いかけます。「彼氏ができない」↓「本当にほしいと思っている?」↓「本当は恋愛が面倒くさい」↓「無理する必要もないのかも?」というように、頭のなかのモヤモヤを書きだしていけば、きっと何らかのヒントをつかめるはずです。■点と点をつなぎあわせて結論を出すしばらく自分と向きあっていると、ポツポツと悩みが出てくるもの。素直な気持ちをただ書きだしていくだけではなく、点と点をつなぎあわせる作業をしていきましょう。イメージはマインドマップのように、アイディアや悩みをどんどん広げて、解決策を導きだしていくこと。慣れないうちは難しいかもしれませんが、続けているうちに心がスッキリしていく感覚がわかるようになりますよ。■「書く力」ってホントすごい!人によっては書くことによって、余計にモヤモヤするという人もいるかもしれません。でも、紙に書きだしはじめると、意外と次々と悩みに対する解決策が見いだせたり、ビジネスに必要なアイディアが見つかったりと、書く力のスゴさを改めて実感します。ルーズリーフやノート、ペンなど…お気に入りの文房具を用意して、心のモヤモヤを取りのぞいていきましょう!
2016年03月21日「職場でのストレス」と聞くと、どのような種類のストレスを真っ先に思い浮かべますか?仕事の内容やボリューム、職場の環境など、さまざまなストレスがあるとは思いますが、「人間関係」にストレスを感じる人が多いのではないでしょうか。就職したばかりで右も左もわからない頃を経て、仕事のイロハがわかり始める20代、そして自分のワークスタイルが確立する30代。その時々で働き方も変われば、人間関係のバランスも変わります。時には、特定の誰かに対して強いストレスを感じることもありますよね。みなさんはどのように対処していますか?今回は、ストレスレベル別解消法をご紹介します。【ストレスレベル★】怒りには腹式呼吸!まずは基本のストレス発散方法をご紹介。私は気持ちがイライラしたときは、腹式呼吸で深く呼吸することを心がけています。おなかに手を当てて、鼻から大きく息を吸っておなかが膨らむのを意識しましょう。吐き出すときは口をすぼめた状態で、少しずつゆっくり吐き出すようにします。これを何度か繰り返すと、気持ちが落ち着きますよ。怒りが溜まっているときは、呼吸が浅くなりやすいもの。過呼吸はパニックを引き起こす原因にもなり、感情と密接に関係しています。おなかを意識して呼吸に集中することで胸の締め付け感が軽くなり、感情が落ち着ついてくることが感じられるでしょう。【ストレスレベル★★】まっさきに避難!一旦その場から離れて、イライラする対象から距離を置くことも必要です。気になる相手やストレスの根源が近くにあっては、なかなか気持ちを切り替えられませんよね。給湯室でコーヒーを入れるも良し、近くのコンビニに行っても良いでしょう。おすすめの避難場所は本屋さんです。日常とは切り離された、ちょっとした異空間のように感じられることに加えて、本のタイトルや写真から刺激を受けることで思考を切り替えやすくなります。資料探しを口実に、本屋ブレイクしてみては?【ストレスレベル★★★】まわりを気にせず昼寝するべし目覚めているとき、私たちはさまざまなことを考えています。さらに印象的な出来事に出くわすと、そのことで頭が一杯になる傾向があります。ハッピーなことなら良いのですが、嫌なことで頭が支配されるのは避けたいですよね。それなら、いっそのこと寝てしまいましょう。休憩時間に軽く仮眠をとるだけで、頭がリセットされてスッキリしますよ。また、帰宅後はゆっくり湯船につかって体を温めると入眠しやすくなります。睡眠不足はホルモンバランスを崩してストレスの原因にもなるので、しっかり睡眠をとることで気持ちが安定しやすくなります。【ストレスレベル★★★★】ストレスに耐えられるカラダづくりを「この世は不条理だ」くらいのストレスレベルに達してしまったら、かなり重症。根本的な解決のためにも、自身がストレスに強い心を保つことも大切です。手っ取り早い方法は、走ること。運動の習慣はストレスへの耐性を高めることがわかっています。ストレスそのものは変化しなくても、身体が変わることでストレスへの感じ方も変わります。考えすぎて頭を不安で満たすよりも、まずは走りましょう。【ストレスレベルMAX★★★★★】周囲を巻きこんで行動を起こしてストレスがMAXになって何も考えられないレベルに来てしまったら、一人で抱えるのはやめましょう。すでに愚痴やストレス解消策だけで済まない状態になっているので、具体的な対策が必要です。同僚や上司に相談したり話し合いの機会を設けたりと、頼れるものには頼ることが大切です。周囲を巻き込んで行動を起こしましょう。「辞める」は逃げじゃない最終手段は、仕事を辞めることです。人間関係の問題が職場のストレスNo.1なのに対して、人間関係を退職理由にする人は少ないかもしれません。対人関係のストレスで退職することに「逃げ」のイメージを抱くからでしょうか。でも自分を守るためには、時にはストレスの元凶から離れることも必要です。それは逃げるというよりも、防衛に近いこと。大切な自分を傷つけてまで、その場にしがみつく理由なんてないのです。
2016年03月18日人生にはつらいことがつきもの。それを避けて通ることは、不可能だと断言しても過言ではありません。しかし「つらい」という部分こそ同じでも、「次はもっとうまくやろう」と、まるで何事もなかったかのように楽しげに毎日を過ごす人もいれば、いつまでもくよくよと「終わったこと」を引きずっている人もいます。でも、できることならイヤな気持ちを引きずらず、気持ちを前向きに切り替えて進みたいもの。そこでぜひとも参考にしたいのが、きょうご紹介する『「引きずらない」人の習慣』(西多昌規著、PHP研究所)です。著者は、おもに大学病院で患者さんの診察や、医学生・研修医の教育に携わってきたという人物。現在はそのキャリアを生かし、スタンフォード大学で、ご自身の専門である睡眠医学の研究を行なっているそうです。当然のことながら、そんな著者自身も人間関係のトラブルでネガティブな気持ちを引きずってしまったり、心を砕かれたりした経験があるのだとか。また、自分よりもはるかに大変な「引きずりそうな出来事」を克服してきた多くの患者さんとも接してきたといいます。そんな経験からいえるのは、くよくよしないことはできないにしても、いつまでも「引きずらない」ことはできるということ。そこで本書では、「引きずらない」ために必要なことを説いているわけです。■100%引きずらないのは無理仕事の悩みを、プライベートでも引きずってしまうことはよくあるものです。たとえば仕事でミスをし、家に帰って家族に八つ当たりしてしまったり。また逆に、失恋のショックから立ちなおれず、仕事に身が入らないというようなこともあるでしょう。「仕事をしている私」も「家でプライベートな時間を過ごしている私」も、どちらも同じ私。だからこそ、仕事とプライベートを分けることは、なかなか難しいのです。そんなせいもあってか、「オンとオフのスイッチを切り替えよう」と、いろんなところで耳にします。しかし、仕事とプライベートを完全に分けることができて、悩みを100%引きずらないというのは無理な話だと著者は断言しています。仕事中にも帰宅時間や余暇のことを少しは考える、プライベートでも、大切な案件のことはアタマに残っている、それが現実だということ。そのような考えを軸に、むしろ、数ある悩みのなかから「引きずってもいい」ものを選ぶというやり方があってもいいと著者。すべてを引きずらないというのは困難な話で、現実的ではないからです。そして、そのようなチョイスができたなら、すでに心のなかに余裕が生まれている証拠でもあるといいます。いいかたを変えれば、「引きずってもいい」というのは、未来を向いている態度。なぜなら「引きずる」自分を許してあげているから。■引きずってもいい4種類の悩みところで、人間の悩みは、たった4つしかないという説があるのだそうです。それは(1)人間関係、(2)金銭問題、(3)健康問題、(4)未来のこと。なんとなく納得できる話ではありますし、著者のフィールドである精神科の診察室での悩みも、この4種類がほとんどなのだといいます。そして著者は、この4種類の悩みに関しては、「引きずる」ことを許してもいいと考えているのだとか。それには根拠があるようです。職場の人間関係がこじれている人はもちろんのこと、リストラによる生活苦、がんを告知されたあとのショック、自分自身の将来の不安など、数々の悩みをたくさん聞いてきたからこそ、こうした思い悩みは「引きずらない」ほうがおかしいと思うのだそうです。いっぽう、「こんなことは絶対に引きずらない」「気持ちを切り替えたい」というものも、ひとつくらいは決めておいてもいいといいます。たとえば、プレゼンで失敗した、会話で場違いなことをいってしまったなど、その日のうちに片づけてしまいたいモヤモヤについては、「引きずらない」と決めてしまうほうがいいということ。そして4つの悩みに関しては、「仕事は家に持ち帰らない」「プライベートは職場に持ち込まない」などと無理にオンとオフとで割り切ろうとするのではなく、家族や職場の同僚などに話してみてもよいといいます。ただし当然のことながら、家で仕事の愚痴ばかり、職場で家の不満ばかりになってしまうなど、極端にならないように気をつける必要はあるでしょう。*豊富な経験を軸として書かれており、しかも語り口がソフトなので、無理なく受け入れることができる内容。「ついつい引きずってしまう」という方には、ぜひ読んでいただきたいと思います。(文/書評家・印南敦史) 【参考】※西多昌規(2016)『「引きずらない」人の習慣』PHP研究所
2016年03月05日仕事をしていると、なにかとストレスを感じるもの。株式会社マクロミルの調査によると、日本では84%の会社員がストレスを感じているそうです。では、世界で最もストレスの大きい職業はなんなのでしょうか?アメリカのニュースサイト『CBS6』が発表した、最もストレスの大きい職業トップ10を、アメリカでの平均年収とともに紹介します。■10位:警察管理職(約785万円)68,973ドル警察署での仕事のマネージメントをする管理職は、ストレスの大きい職業です。どの職場でも管理職はストレスフルですが、警察では扱っている問題が小さいものから大きなものまでさまざまなので、責任も重大。緊張を強いられる仕事です。■9位:空調整備士(約462万円)40,601ドル建物全体の調子を整える空調の仕事は多岐に渡ります。数値の計算から実際に体を使う作業、ときにはプログラミングまでこなさなければならないハードな仕事なのです。■8位:デリック運転士(約523万円)45,966ドルデリックは石油を運搬するときに使う、クレーンのような重機です。石油の運搬時には、ひとつ間違うと大事故になってしまうので、神経を使います。■7位:麻酔看護師(約1,677万円)147,256ドル日本ではすべて麻酔医が行いますが、アメリカでは医師ではない、麻酔看護師も麻酔を行います。麻酔は患者の命に直接関わるものであるため、プレッシャーが大きい仕事です。■6位:発電所管理者(約716万円)62,908ドル原子力発電所などの大事故につながる恐れのある場所では、二重三重に安全対策が取られていますが、それでも危険と隣り合わせであることには変わりはありません。失敗の許されない仕事です。■5位:鋳物工(約387万円)34,012ドル鉄を溶かして様々な製品を製造する鋳物工。溶けた鉄を扱うので、物理的に危険です。常に大けがをするリスクと隣り合わせの仕事なのです。■4位:森林消防隊(約443万円)38,890ドル森林での火災を消火する役割。パラシュートで現場に降下し、消火作業を行うこともあるという過酷な仕事です。■3位:警察官(約544万円)47,819ドル市民の安全を守る警察官もストレスフル。凶悪犯を相手にすることは少ないかもしれませんが、喧嘩の仲裁や酔っ払いの介抱など、地味に大変な仕事が多いです。■2位:品質管理(約1,006万円)88,381ドル商品の設計から製造までがスムーズに行えるように、管理する仕事が品質管理です。不良や故障の発生を防ぐために、あらゆることに神経を使わなければなりません。納期に合わせた製造など、社内調整も行わなければならないことも、ストレスの一因です。■1位:連続掘削機運転士(約490万円)43,099ドルトンネルを掘る作業などに使われる連続掘削機。地面を掘り進んでいく作業ですから、掘った壁が崩れてきたり、急に水が出てきたりする可能性もあって危険です。暗いなかで計器に目を光らせなければならず、非常にストレスの大きい仕事です。*やりがいを感じられる大変な仕事には、ストレスもつきものなのかもしれません。ストレスゼロの仕事はありませんが、どんな仕事でもストレスをためすぎないように気をつけたいですね。(文/スケルトンワークス) 【参考】※The 18 most stressful jobs (and average salaries)-CBS6※~ストレスチェック義務化法案にともなう~働く男女1,000人ストレス実態調査-株式会社マクロミル
2016年03月03日怒りは誰にでもある感情。すぐにイライラする、怒りが顔に出てしまうという人もいるかもしれません。しかし、つい怒ってしまい「また怒っちゃった……」と後悔することはありませんか?怒りやすいと自分が不快な気持ちになるだけでなく、「いつもカリカリしていて嫌な人」「そんなに怒ること?」など、周囲からの悪い評価にもつながってしまいます。また怒りをぶちまければ、その場の雰囲気まで悪くしてしまうものです。そこで、怒りの感情が抑えられずに悩んでいる人におすすめしたいのが、『「もう怒らない」ための本』(アスコム)です。著者は精神科医であり、『感情的にならない本』が40万部超えのベストセラーとなった和田秀樹氏。本書では、精神医学に基づいた「怒りを収める24のメソッド」が紹介されています。実践すれば、ささいなことで怒らない生き方を身につけることができるはず。まずは本書から、怒りが起きる理由を確認してみましょう。■そもそも怒りは「脳」で起きている感情は、脳が生み出すもの。怒りが湧きあがってきたときも、脳内ではある変化が起こっているそうです。たとえば誰かに殴られたとき、もっとも速く反応するのが大脳辺縁系というところ。人間以外の動物にも共通の原始的な脳だといいます。辺縁系では複雑なことは考えず、殴られたからカッとするなど、単純な反応を起こすのだそうです。同時に恐怖という感情が生み出され、逃げ出すという行動をとることもあるのだとか。これに対して大脳皮質という部分は人間的な脳で、ゆっくりとした反応が起こるといいます。「人を殴っちゃダメ」「上司とケンカしたら職場にいづらくなる」といったことを考え、衝動的な行動に走ることをストップさせるのです。怒りに関しては、辺縁系はアクセル役、皮質がブレーキの役割を果たすというわけです。■酸素が足りないと怒りやすくなる!ところが感情が高まっているときや不安が強いときは、皮質に酸素が不足していて窒息状態になることが実験でわかったそうです。ブレーキ役である皮質が故障してしまえば、怒りはどんどんエスカレートしてしまいます。「怒りでなにもいえなくなる」「頭に血が上って頭が真っ白」というときには、脳が酸素不足でSOSを出していると思ってよいとのこと。つまり、脳に酸素を送ることが大切になるわけです。そこで必要なのが、呼吸です。皮質が酸素不足になっていると思い、意識してゆっくりと呼吸するといいそうです。何度も呼吸をすることで、皮質にも酸素が行き渡り、次第に怒りも収まってくるといいます。■軽くイラっときたら深呼吸するべし日常生活のなかでは、ちょっとしたことにムカっとすることもあるでしょう。そんなときにも、呼吸が重要。著者は軽くイラっとしたときの対処法として、「3秒間深呼吸をすること」を勧めています。深呼吸なら道具不要で、どこでも気軽にできますよね。怒りのブレーキ役の皮質が正常に働いていれば、怒りを感じても、それが行動に移ることは防げるということ。怒りそうになったら「酸素」を意識してみるのです。また、イライラしたときにはシチュエーションを変えるのもよいそうです。たとえば、家のなかでイラッとしたなら、一度外に出てみて酸素が体中に行き渡るように深呼吸。身体のなかの古い空気とともに、怒りをすべて吐き出す感覚で行うのです。■しつこいイライラには3秒だけ怒るではしつこいイライラの場合は、どうすればよいのでしょうか。なかには怒りを溜め込んでしまい、ある日突然爆発してしまう人もいますよね。そうならないためのコツのひとつが、怒りを小出しにすること。「ポイントは3秒だけ怒ること」と、著者は主張します。ダラダラと怒り続けると、不快な気持ちが継続してしまうからです。そしてもうひとつのコツが言葉選びと表現方法。たとえば相手に同意できない場合には、「なるほど。でもちょっと賛成できませんね」など、言葉を選んで怒りを出すのもいいそうです。また皮肉や嫌味も、立派な怒りの表現だといいます。ただし怒りを小出しするときには、怒りの表情は抑えること。怒りの表情は、せっかくの小出しや皮肉も逆に相手の怒りを買う可能性があるからです。*怒りとの付き合い方を間違えると、体調が悪くなったり、心を病んだりしまうことも。かといって暴言や暴力で人を傷つけるようなことはしたくはありませんよね。本書には、実践的ですぐに効果がある怒りを収める方法が紹介されています。対処法を身につけられれば、「もう怒らない」自分になれるはず。怒りっぽい人、イライラがすぐに顔に出てしまうという人は、ぜひ手にとってみてください。(文/椎名恵麻) 【参考】※和田秀樹(2016)『「もう怒らない」ための本』アスコム
2016年02月27日「恥」と聞いて、どんな印象を持つでしょうか。絶対に人に知られたくないこと。できれば人に知られたくないこと。決して自らは話さないこと。「自分には何かが足りていない」という意識。私たちの中でこの「恥の意識」が引き出される要因は、文化の違い、性別の違い、そして個人の経験などによって差がありますが、恥はほぼすべての人間が感じるものと言われています。恥は秘密にされることが多く、秘密であればあるほど心に影を落とします。抱えている時間が長ければ長いほど恥の意識が増大し、悪循環になってしまいます。「そうは言っても、自分が恥だと思っていることを、人に知られるなんて、とんでもない!」と、思うかもしれません。しかしあなたのその心の中の秘密が「解放」され、聞き入れられ、共感されるならどうでしょうか?実は恥の経験をシェアすることが、人間関係のつながりをより強く美しくする可能性を秘めているのです。■「恥」について話すことのリスクとは?私たち人間は、どんな時も誰かと「つながる」ことを求めている存在。それは、他人との関係性が生きることの目的や意味を与えてくれる、つまり「生きる理由そのもの」なのです。恥について話すことは、勇気が必要。「このことを誰かに知られたら、人は私から離れていくのではないか」と、大きな不安や恐怖を覚えます。しかしその秘密を一人で抱えているのは、つらく耐え難いもの。「恥の意識」は、私たち人間を「勇気」と「恐怖」の間に住まわせます。このジレンマを解消していく方法はあるのでしょうか。■「恥」と「罪」の意識の違いを知ることが大切まず、事実として、いつも頭の隅にとめておきたいのは、「恥」と「罪」の意識の違いです。恥の意識は「私の存在自体が間違いなのだ」という考え方をさせます。その感覚は出口がなく感じられ、私たちの中で苦しみの感覚を増します。一方で、罪の意識は「私の行動が間違っていた」という考え方。それは私の「存在」についてではなく、私のとった「行動」が良くない選択だった、ということになります。そこには、確実に出口があり、そして次のステップを踏むことができます。つまり、「今回は間違った選択だった。だから、次回はそうではない選択をするのだ。」という前向きな姿勢です。もちろん、罪の意識を感じる時も、決して体の感覚は心地よいものではありません。しかし、「罪の意識で物事を捉える時、未来には違う選択肢があること、そして今より改善できることを、私たちは知っています。そうすることの適応力は学んで手に入れていけるものです。つまり何度失敗しても、やり直し改善していけるのだという事実に気がついている、ということです。勇気を持って前進していくためには、恥の意識と罪の意識の違いを知って、自分の行動をありのまま観察し、常により良い選択をしていけることを知りましょう。選択は常に自分の手中にあるということが分かると、生きることに心地よい自由を感じられるでしょう。■安全な人と場所で話す、共感を得る。恥について話すこともとても有効ですが、慎重にならなければならないことが一つあります。それは、ジャッジメントなくあなたの話しを聞き、そして共感を持って受け入れてくれる、安全な相手と環境が必要ということ。信頼できる友人や家族、または心理カウンセラーやセラピストなど自分が安全だと確信できる相手に、少しずつ話しましょう。共感を得られる時、あなたの恥の意識の声が随分小さくなることに気づくでしょう。ひょっとしたら、消えてしまうこともあるかもしれません。そうして得た心の軽さは、あなたがあなた自身のために勇気を出して得た経験です。誇りに思えることでしょう。■美しく強い絆が生まれる可能性を秘めている共感を得た相手との間に、深く美しい絆をもたらしてくれる可能性を多分に秘めています。その絆や、つながりが私たちの生きる意味や目的をクリアにしてくれます。あなたを前進させ進化していく力を生み出し、日々あなたらしく生き生きと輝いて生きていくための糧となるはずです。
2016年02月23日わたしたちは不安を感じると、瞬間的に「悪いもの」という風に捉え、なんとかその不安を取り除こうとしがち。はっきりとした理由のある不安の感覚もあれば、よく分からない漠然とした不安を抱えることもあります。度々やって来る不安が私たちの体に与える感覚は、決して心地の良いものではありません。だからと言って、不安は本当に「悪いもの」なのでしょうか? いったい不安とは何なのでしょうか。不安をあたらしい視点で見つめ、よりよい関係性を持つためにはどうすれば良いのかをご紹介します。■体を使って「今、ここ」に寄り添う、「静」と「動」の方法今あなたが不安な感覚を感じているならば、無理のない程度にゆっくりと体の感覚を観察してみてください。その感覚は、決して心地の良いものではないかもしれませんが、大切な友だちの痛みに優しく寄りそうように、自分の不安の感覚とゆっくり時間を過ごしてみましょう。その時、目を閉じて、息をゆっくり吐いて吸う深呼吸を繰り返すと、より効果的。少し落ち着いてきたら、首と視線を動かしながら、今いる部屋の四隅を、ゆっくり確認してみましょう。何か悪いことは、起きているでしょうか。「今、この瞬間」何も悪いことは起きていない、ということを目でゆっくりと確認してみてもOK。そうすると、少しずつ気持ちが楽になってきます。もし、それでも不安の感覚が続くようであれば、体を動かすこと。家であれば、掃除や洗濯をしてみたり、ヨガ、ジョギングやスポーツなどで汗を流すことも効果的。不安になると、落ち着かなくなってくる感覚を体に感じる人も多いのではないでしょうか。これはストレスが増える場合に何かしらの行動を取ろうとする体の反応に備え、筋肉にエネルギーの蓄えが起きている状態です。つまり、不安になっている人間にとっては、ある意味で自分を守ろうとする「自然な現象」なのです。ソワソワしたり、落ち着かず歩き回ったりということがあるなら、ストレスからのエネルギーがたまっているのだ、ということを認識し、ジョギングや運動などで積極的にそのエネルギーを発散させるようにしましょう。このように、不安が起こす体の感覚に添うことは「静」、体を動かして汗を流すことは「動」ですが、どちらも、体を使って「今、ここ」を直に感じることにつながっています。不安は、過去の記憶で思い悩んだり、まだ起こっていない未来への心配などからくることが多いのです。「今、この瞬間」にしばらくの時間コミットすることで、不安の感覚はかなり軽減されます。■「話す」ことは不安を「放す」こともちろん、これらを試してみても収まらない不安は、無理をせず、信頼できる関係の人に聞いてもらうということも、とても大切。気をつけたいのは、「安全な話し相手を選ぶこと」。ジャッジメントなくあなたの話を聞いてくれる人に自分の不安を話して共感を得ることは、私たちの神経システムを落ち着かせてくれます。不安は恥の意識と深く関わっていることが多いので、なかなか口に出して言いにくいことでもあります。しかし、安心して話せる相手に正直に話し、相手が共感を示してくれる時、「不安を感じているのは、一人ではない」「自分と近い悩みを持っている人がいる」ということを感じられて、大きな不安から解放されることも多いでしょう。また、その人とのつながりがより強いものになったりするという、思わぬギフトを手にすることもあるかもしれません。安全な話し相手を思いつかない時や、不安からの解放だけでなく、そこからどんな一歩を踏み出していけばいいのかを求める時は、心理カウンセリングやコーチング、心療内科などでサポートを受けるようしましょう。プロフェッショナルなサポートを受けることは、不安を感じているのは、あなた一人ではないこと、そして求めればサポートはいつもあるということを覚えておきましょう。■不安からのメッセージ「本来のあなたは誰ですか」例えば、最初に出会った時に印象の悪かった人が、しばらく時間をかけて付き合っていくうちに「それほど悪い人じゃなかった」というように感じたことはないでしょうか。ひょっとしたら、「最初は最悪な印象だったのに、しばらくしてとても仲が良くなった」という人もいるかもしれません。私たちは、「知らないもの」「よく分からないもの」に対して、初めは警戒をします。けれども、それが何なのかをジャッジメントなく観察していくと、最初の印象とは違うものが浮かび上がってくるということがあります。私たちが不安を感じるとき、その体の感覚の居心地の悪さから、それをすぐ「悪いものだ」と誤って判断してしまうのもこれに似た反応なのです。不安というのは良いものでも悪いものでもないという見方をすると、「まだ何も起きていない」状態です。「まだ起こっていないこと」に焦りから反応することで、衝動的な行動をとってしまうと、何らかの不必要な損失を発生させることがあるでしょう。つまり、避けるのは不安の感覚ではなく、「衝動的な反応」だということが分かります。心配しすぎることなく、焦らず、寄り添い、観察を続けていきましょう。■不安と友だちになれたら、「現実」を見て対処できる不安という名の友だちから、「本来のあなたから、少しずれていますよ」というメッセージを素直に聞き入れることができたなら、その不安がどこから来ているのかを確認していく準備ができたことになります。不安の原因を作っている現実に、一つずつゆっくり向き合っていきましょう。焦らず、ひとつひとつが大切です。今、何をすればいいのか。誰に、どんなサポートを得られるのか。不安と寄り添い、メッセージを受け取りいい関係を作ることができたら、あなたがそこからの新しく踏み出す選択をしていく力になっていくでしょう。
2016年02月21日「夫源病」という言葉を聞いたことはありますか? 正式な病名ではないのですが、夫の無神経な言動が原因で起こる症状を指すようです。原因不明の頭痛やめまい、耳鳴り、気分の落ちこみなどで苦しい、つらい・・・そんなことになる前に、知っておきたいこと・しておきたいことをご紹介します。■夫源病の背景にある「男女格差」夫源病の名付け親である大阪市の医師・石蔵文信先生は、夫源病を招く夫の典型的な特徴として、以下のようなことをあげています。「だれに食わせてもらってるんだ」という類の口癖がある具合が悪くて寝こんでいる妻に、「飯は?」とごはんを催促妻が今日あったできごとを話しても上の空で、妻ときちんと向きあわない収入のメインは夫で妻が家事育児のほとんどをこなすという、日本の典型的な家庭ではよくある光景かもしれません。背景に、先進国の中でもダントツで「男女の不平等」がちらつきます。日本でも共働きの夫婦が増えたとはいえ、男女平等レベルは世界で101位。経済格差を含む男女のさまざまな格差は、家庭の中にも影を落としているのです。■我慢強く弱音を吐かないタイプの女性ほどかかりやすい「夫源病」は、まじめだけど頑固な夫を持つ、我慢強い主婦におこりやすいようだ、と石蔵さんは指摘します。「波風を立てることを恐れて我慢しつづけてしまう」「行動を変えてくれるよう頼んでも変わらなかったため、諦めるしかなかった…」など、家庭によってさまざまな理由があるようです。変わらない現状に耐えているうちにストレスがたまり、頭痛や肩こり、耳鳴り、めまいなど、更年期様の症状に悩まされるようになるといいます。■激しく愛しあったカップルほど相性は悪い!?脳科学によると、生殖相性の良さと人としての相性は、反比例するのだとか。激しい恋に落ちたカップルほど人間としての相性は悪く、真逆の性質を持ちあわせていることによるイライラが募りやすいといわれています。“恋に落ちる男女=生殖相性の良い男女”は、一緒にいて快適に過ごせる組みあわせとは限らない、という前提で対策を考えるのが良さそうです。■「夫源病」にならないためには?「夫源病」への対策は、「喧嘩を恐れずに不満を少しずつぶつけあう」ことだと石蔵先生はいいます。不満を溜めこんで爆発する前に、小出しに口での“プチ喧嘩”をするのも「夫婦のコミュニケーション」です。話し合うことで互いの理解と思いやりを深め、変わっていける部分があるでしょう。ただし、暴力に発展するならDVの問題として別途の対処が必要です。また、数日間家出をする“プチ別居”もひとつの手です。夫と距離を置くことで症状が改善したり、夫が妻のありがたみを実感したりという機会にもなります。「そもそも話し合いなど無理!」となる前に、少しずつでも状況を変えていくことができるといいですね。
2016年02月18日痩せたいなら、ストレスはNG『心の健康』『体の健康』をトータルサポートするサロン「ホリスティックハーモニー」は、ストレスとダイエットの関係に着目。女性医師が指導する新サービス「ノン・ストレス ダイエット」をスタートさせた。人はストレスを受けると、基礎代謝が大きく下がるという。基礎代謝が下がれば痩せにくい体になり、健康的なダイエットが行えなくなる。ストレスがあるから痩せなかった!なぜ、ストレスが基礎代謝を下げるのか。実はストレスは交感神経を刺激し、血管を収縮させる。それによって血流が悪くなり、全身に必要な栄養や新鮮な酸素を届けることができなくなるのだ。こうした状況は各臓器にも悪影響を及ぼし、基礎代謝をも下げることとなる。また、ストレスはホルモンバランスの乱れにもつながる。ストレスホルモンとも呼ばれる「コルチゾール」というホルモンは、インスリンの分泌を促す。インスリンは血液中の中性脂肪を細胞に取り込む働きがあり、体脂肪を増やす原因となってしまうのだ。丁寧なカウンセリング「ノン・ストレス ダイエット」では、これまでに数多くの糖尿病患者の治療に携わって来た橋本佳子医師によるライフスタイルの見直しや、痩せることに対する深層意識の抵抗を探るカウンセリングを実施。リラクゼーション法の実践なども行い、無理なく自然にダイエットを行える環境を整える。ダイエットの知識指導や食事・生活・運動指導なども丁寧に行い、全4回の1ヶ月コース(20,000円)および全12回の6ヶ月コース(81,000)円で、ストレスのないダイエットをサポートする。橋本医師は「今ダイエットをやってます!」と頑張るのではなく、美味しいものをとても美味しく頂いていたら、いつの間にか痩せて体力もついて若々しくなっていた…というのが私たちのお薦めするダイエットです。自分のペースで無理なく一生続けられます。(プレスリリースより引用)とコメントを寄せている。(画像はプレスリリースより)【参考】・アドレス通商株式会社プレスリリース・ホリスティックハーモニー
2016年02月01日いまの仕事、ストレスが多くありませんか?誰だってストレスの多い仕事はしたくないものですが、ストレスが多いかどうかは、外からはわかりにくいものです。『enミドルの転職』のアンケートで、20~50代で現職または前職でストレスを「かなり強く感じる」人と「強く感じる」人はあわせて79%にものぼることがわかっています。ストレスから逃れるために転職したらさらにひどいストレス、なんてことになっては大変。ちょうどアメリカの求人サイト『Career Cast.com』が、ストレスの多い職業トップ10を発表しました。これから就職、もしくは転職を考えている人は必見です。■10位:タクシー運転手(ストレススコア:46.33)気難しい客もいれば、泥酔した客もいます。ラッシュアワーの渋滞だって毎度のこと。それでも、一日中ハンドルを握り続けるのは、相当なストレスです。なのに、収入もよくありません。アメリカのタクシー運転手の平均年収は約280万円で、成長率は13%です。よい面といえば、タクシー運転手になるのがさほど難しくないことくらいでしょうか。■9位:新聞記者(ストレススコア:46.76)かつては魅力的な職業でしたが、広告収入の減少やネット上のニュースソースの出現で、だいぶ色あせた印象になりました。スクープ狙いの競争も激しく、〆切の厳しさ、気を使うインタビュー、危険な現場への取材でストレスも相当なもの。新聞記者の平均年収は約446万円、成長率は-9%と、収入もよくありません。しかし、それでも「やりがいがある」と感じている人が多い仕事でもあります。■8位:放送局での仕事(ストレススコア:47.30)新聞記者同様、もはや全盛期を過ぎたといわれている仕事です。ニュース速報でのスクープをめぐる競争と、一般大衆の評価や視聴率に頭を悩まされます。他のマスコミの仕事同様、ストレス過多な仕事にしては収入もそれほどよいわけではなく、平均年収は約348万円。成長率は-11%と、今後の伸びも見込めません。■7位:企業の管理職(ストレススコア:47.46)多くの人が目指す管理職ですが、その責任の重さは半端ではありません。自分の決断が会社の命運を左右することもありますし、管理職同士の競争もし烈です。さらにその地位を奪おうとする人も後を絶ちません。管理職の地位を維持している限り、よい生活を満喫できますが、並大抵なストレスではありません。その分、年収は高め。平均年収は約1,230万円で、成長率は6%となっています。■6位:広報担当重役(ストレススコア:48.46)広報担当者は、怒った客や不機嫌な顧客、そして内部事情を知ろうとするマスコミにいたるまで、あらゆる層の人々に対応しなければなりません。しかも勤務時間は長く、移動も多く、人前でのスピーチも頻繁にあります。ビジネス上、避けられない問題に対処する広報担当者の役割はますます重要視され、ストレスフルですが、収入はよい部類に入ります。広報担当重役の平均年収は約670万円で、成長率は6%です。■5位:イベント・コーディネーター(ストレススコア:49.93)結婚式はもちろんのこと、会議や展示会を企画・実行するには、無数の準備と社交術を必要とします。移動も多く、細かいところまで神経を使う必要があります。収入はよく、平均年収は約558万円で、成長率は10%。イベント・コーディネーターの職種はさらに増加傾向にあります。■4位:警察官(ストレススコア:53.82)治安に関わる仕事のなかでも、警察官はもっともストレスフルです。最近は警察官の不祥事が相次いでいるため、厳しい監視下に置かれ、ますますストレスを感じやすくなっています。もともと仕事上、命の危険にさらされていて、体力的にもきつく、人との関わりも多いのだからなおさらです。そのかわり給料はよく、平均年収は約703万円で成長率は4%です。雇用保障も他の職業よりよくなっています。■3位:旅客機パイロット(ストレススコア:60.46)パイロットは憧れの職業であると同時に、非常にストレスのある仕事です。天候による遅延もあれば、不機嫌な乗客、手に負えない乗客もいますし、テロ行為の危険にだってさらされます。また、大手航空会社のパイロットになるには、熾烈な競争をくぐり抜けなければなりません。平均年収は約1,240万円で成長率が5%なので、それに見合った収入はありますが、何十年と続けるのは厳しい仕事です。■2位:消防士(ストレススコア:60.59)警察官同様、常に命の危険にさらされる職業です。一般の人々との関わりもあり、体力的にも厳しい仕事。よい面といえば、多くの人から好印象を持たれやすい職業だということでしょうか。警察官の平均年収は約550万円で、成長率は5%です。■1位:志願兵(ストレススコア:84.78)非常に厳しい任務で、人生を変えるほどの怪我や、戦死の可能性だってあります。もっともストレスある職業だというのは当然です。帰還後も、心的外傷後ストレス障害や精神障害に悩まされる人もいます。さらに、帰還兵が民間の仕事に就いても、気持ちを切り替えられないなどの問題も出てきています。ちなみに、志願兵の平均年収は約335万円。割に合わない仕事かもしれません。*全体として、危険と隣り合わせの職業が上位に並びました。現職のストレスで転職を検討しているのに、転職先がストレスの多い職だったら本末転倒!ストレスに弱い人は、ストレススコアの高い職業は選ばないように気をつけましょう。(文 /スケルトンワークス)【参考】※The 10 most stressful jobs-Career Cast.com※「仕事におけるストレス」について-enミドルの転職
2016年01月17日SNSの普及で、私たちは簡単に人とつながり「友だち」を増やせるようになりました。その一方で、不要な付き合いに振りまわされて人間関係が不便になっている面もあります。自分に不要な付き合いを断る力を身につけて、心地よいつながりを大切にしたいものです。■「いいね」をするのが面倒なのは、SNS疲れかもTwitterやFacebook、ブログを読んでいて「いいね」をするのが面倒になったり、イベントの誘いに返事をするのが億劫になることはありませんか?相手の記事を読みたい気持ちより、記事をみて反応しなくては、という義務感が優先され、「いいね」を押すのに気がすすまなくなったら、それはSNS疲れの始まりのサインかもしれません。■SNSはあくまで道具 道具にふりまわされず、断る力を発動させよう自由に人とつながることができるのがSNS本来の魅力のはず。それなのにSNSをすることで自分の時間が削られ、気のりしない誘いに応じなくてはならない、というジレンマにおちいり、不自由な状態になることも、ときには起きてしまいます。こうなると、人とつながることに、以前より興味が持てない、つながることに楽しさよりも、しんどさを感じる状態になる場合もあります。そんなときは思い切って、人にどう思われるか、という反応は気にせず、心の健康のために、自分の正直な気持ちにしたがうのも、よい方法といえます。今まで反射的に選択していた行動パターンを変化させてみるのです。「いいね」をするのはしたいときだけにする、誘いは本当にいきたいものだけに参加する、などを実行してみると、心が少しずつ軽くなるのがわかります。SNSは、あくまで自分が楽しくなるための道具。道具に振りまわされて心が消耗するようならば、しばらく離れてみることも大切です。受け身で自動的に何でもOKに設定していた心の目盛りを自分優先にして、私には断る力があると設定しなおすことで、SNSを使いこなす自分へと変われる気がします。■自分が無理するつながりではなく、心地良いつながりを大事にしたいそうはいっても、自分だけがSNSに距離を置いたら「友だち」が離れていくのでは? と不安が湧いてくるかもしれません。そんなときは不安は心の隅に置いたままにして、自分の気持ちを感じてみましょう。本当は気がついているはず。SNSでいつも近い距離感でつながっていなくては成り立たない、そんな間柄はそもそも友だちではないことに。そして思いきってSNSから少し遠ざかってみましょう。心のつながっている間柄なら、SNSがなくとも気にせずにつながり続けられるということが、実感されると思います。SNSは、人とつながることの新しい喜びを提供してくれました。しかし昔はSNSなしでも、人は人とつながっていました。SNSの速度と同じように心は動けない。だからこそ、自分の心に無理をさせないよう、自分でルールをつくり、断ることに躊躇(ちゅうちょ)しない心の状態を保つことが大切。断る力が、現実でもSNSの世界でも、心地よいつながりの鍵になるはずです。
2016年01月15日一日の中で気持ちが変化する要因に、目に入る光が大きく影響していることをご存じでしょうか? これを応用し光の色や質を選ぶことで、心のコントロールもある程度可能になります。光がもたらす心理的効果と、それを応用した部屋のあかりで行うセルフメンタルコントロールの方法を、今回ご紹介します。■ あかりの「光色」LED電球や蛍光灯には、昼光色、昼白色、白色、温白色、電球色の5項目の表記があります。これは、あかりの光色をあらわしたもので、順に「白っぽい光」から「オレンジっぽい光」であることを示しています。ちょうど、晴れた一日の「真昼・朝・その間の日中・夕方のはじまり・夕焼けどき」の太陽光を再現したようなもの、と考えるとよいでしょう。あかりによるセルフメンタルコントロールは、この光色を選んで組み合わせることで実践します。まずは、あなたの部屋のベースライトの光色がどの色なのかを把握しておきましょう。そして、可動式のテーブルランプなど「白っぽい光」「オレンジっぽい光」を、それぞれ最低ひとつずつ用意しましょう。■ 光色による心理効果白っぽい光色は、覚醒や緊張感を呼び起こし、涼しさや寒々しさを感じさせます。オレンジっぽい光色は、気持ちをリラックスさせ、温かさや安心、懐かしさを感じさせます。ふたつの間の光色は、心理効果もやはりふたつの間に位置します。ナチュラルなそのあかりの下では、特に過ごしにくさを感じることは少ないはずです。■ 明かりの照らし方光は基本、強いほど覚醒、弱いほど眠気を誘います。ただし、強すぎる光はストレスを増加させるため、たとえば、勉強の眠気ざましのつもりが能率を下げる原因になったりもします。■ 照らす範囲の大きさスポットライトやシェードランプなど、照らされる範囲が小さい照明器具を使うと、光色にかかわらず注意がそちらに向きやすくなるという効果があります。■ 直接照明と間接照明あかりには、光源となる電球などから直接光を当てる直接照明と、いったん光を何かに反射させて拡散させる間接照明があります。間接照明は特別な施工が必要だと思われがちですが、隣室からこぼれるあかりも立派な間接照明です。また、高い家具やはりの上に小さなランプを置いたり、フロアライトの手前に目隠しを置くだけでも、かなり雰囲気のある間接照明になります。ぜひ試してみてください。■ こんな時にはこんなあかり・やる気をだす明るめの白っぽい光と、それよりやや弱めのオレンジの光を、同時に顔に浴びるようにしてみましょう。脳の覚醒をうながしつつ、気持ちを明るくします。・リラックスするまず天井のベースライトは消し、テーブルランプなどの小さめのあかりを点灯します。リラックス姿勢で座ったときに光源が視線より少し下にくるよう、ローテーブルの上などに置くと効果的です。・気持ちを落ちつける動揺を抑え冷静状態にもどるには、間接照明が有効です。ややオレンジかかったあかりを多目に配置し、部屋中がほんわりと明るくなるようにします。・集中する夜間、勉強や仕事に集中したい場合、部屋をむやみに明るくすると注意散漫になるのでよくありません。白っぽい光のデスクスタンドなどで作業する手元だけに十分な明るさをとり、周囲はオレンジ光の間接照明だけにし、あえて薄暗くします。照明を上手に使って、文字どおり明るい毎日を過ごしましょう!
2016年01月13日メディアで話題の心理カウンセラー・心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「どうしたら人から勘違いされずに済むでしょうか?」という、こまちさん(31歳・会社員)へ、心屋塾上級認定講師のこうさかあきこさんからのアドバイスです。■こまちさんのお悩みいつも記事を楽しみにしています。私が質問したいのは、勘違いされずに話をする方法です。私は初対面の人とも物おじせず話ができ、色々な話題に合わせられる方だと思います。自分では社交辞令的に話しているつもりなのに、ときどき勘違いした男性から食事に誘われたり、交際を申し込まれたりすることがあり、困っています。しかも、うまい断り方がよくわからず「そうですね…いつか」と適当な返事をして、以後その人を避け、フェードアウトしていくのが常套手段。そんな状況が職場で起こることもあり、気まずくなって仕事を辞める、ということがこれまで何度かありました。私は家族と気心知れた親友数人がいれば十分で、あまり交遊関係を広げるつもりはありません。それに仕事は大好きで、もうそんな理由で仕事を変えることはしたくないと思っています。だけどまた同じことが起こったらどうしよう…。どうしたら勘違いされず、人と話すことができるのでしょうか? また、連絡先を交換したくないとき、どうやったら角が立たず断ることができるのでしょうか? アドバイス頂けると幸いです。よろしくお願いたします。■心屋塾上級認定講師のこうさかあきこさんより「嫌われてもいい」と思って、人と付き合ってください。お悩みを読んでいると「私は交遊関係をこれ以上広げるつもりはないのに、勝手に向こうが私のこと気に入っちゃうんですぅ」って言っているように聞こえます。…あ、言ってますね。それはそうだと思います。こまちさんは他人から嫌われたくないから、人に合わせて、話題に合わせて、にこやかに会話をすることができる人だから、人に好かれてしまうんです。相手だって嫌な気はしませんし、こんな「いい感じ」の人とはもっとお近づきになりたい、と思う人は多いと思います。そういう「波風立てないコミュニケーション術」が、ナチュラルに、自然に、当たり前にできてしまう人なんです。空気を壊したくなくて、ギスギスしないように、穏やかな空気感を保ち続けるために、こまちさんはここまで生きてくる過程で「好感度」を処世術として身につけているのだと思います。嫌われるのが嫌だし、空気がギクシャクするのも嫌なのでしょう。だから、気まずくなった空気に耐え切れず、仕事を辞めてしまうのです。 かどを立てず。波風立てず。穏やかに生きていきたいのであれば、いまよりもっとお愛想を減らしてください。話を合わせないでください。笑顔を見せないでください。最初からつまらなさそうにしていてください。だって仲良くなりたくないんでしょう? そうしたら、そのときの空気がギクシャクしてこまちさんは居心地が悪いかもしれませんが、あまり好かれも、あまり嫌われもせず、うっすらぼんやりと生きていけると思います。でも、いついかなるときだって、空気をザラつかせたくなくて、「感じ悪いな、この人」なんて思われたくなくて、こまちさんは、目の前の人の話題に合わせて笑顔で楽しそうにうなずいてしまうのでしょうね。そうして、「勘違い」されて困ってしまうんですよね。勘違いされたくないなら、本心を言いましょうよ。「あら、私の好感度が高いせいで、カンチガイさせてしまってごめんなさいね。でも、私、あなたとこれ以上仲良くするつもりはないの。」と、言ってあげましょうよ、相手のために。嫌われると思います。なんだあいつ鼻持ちならないって言われると思います。でもこまちさんは、これと同じ空気をオブラートに包んで、もうすでに背中にのっけています。だから、最終的に気まずくなるんです。オブラートに包んで背中にのっけるくらいなら、言いましょうよ。それができないなら、せめて最初から無愛想にしてあげましょうよ。「好きではないのに、好きだと勘違いされてしまう」それは、こまちさんが、好かれてしまう言動をしているからです。それをやめましょう。勘違いは「される」のではなく「させている」んです。こまちさんが勘違いをさせています。勘違いさせられて、好きになってしまった挙げ句、冷たくされる相手は可哀想ですよね。一度ちゃんと嫌われてみてください。大丈夫です。こまちさんが思ってるほど「嫌われる」って致命傷にはなりませんから。【特集】 凍えたココロがほっこり温まる、心屋仁之助 塾 【質問募集】 心屋仁之助 塾 一門にお悩みを相談したい方はこちら
2016年01月12日2015年12月1日から施行された、改正労働安全衛生法に基づくストレスチェックの義務化。実際にどんな制度でなにが変わるのか、説明できますか? まわりから質問されたときに戸惑わないよう、今のうちにチェックしておきましょう。■そもそもストレスチェックってなんのため?今回のストレスチェックの法制化の背景にあるのは、近年のメンタルヘルス不調による長期休業者や労災申請件数の増加です。メンタルが原因で仕事に影響がでることは、本人にとっても会社にとっても大きな問題。そこで、それらを未然に防ぐため、一定規模の事業者にメンタルヘルス管理を義務づけることになりました。うつ病などの原因を割りだし、労働環境の改善に努め、ストレスの要因を減らすことを目的としています。■ストレスチェックが義務づけられる対象は?ストレスチェックが義務づけられているのは常時50名以上の労働者がいる事業場(法人・個人)です。この労働者には、継続して雇用していれば、週一勤務のアルバイトも対象となります。ただし、ここで知っておいて欲しいのは、義務があるのは事業者のみということ。労働者は受検を義務づけられていないため、強制されることはありません。すでに心療内科にかかっていたり、メンタル面が不調の人にとっては、この受検自体がストレスになる可能性もあるので、そういう場合は拒否できます。■実際にチェックって何をするの? どんなことをきかれるの?ストレスチェックは、医師または保健師による質問調査という形でおこなわれます。どんな質問がされるのか? 一例を、厚生労働省が作成して利用を推奨している、職業性ストレス簡易調査票などからいくつか挙げてみましょう。■あなたの仕事について非常にたくさんの仕事をしなければならない時間内に仕事が処理しきれない一生懸命働かなければならない自分のペースで仕事ができる■あなたの最近の状況についてひどく疲れたへとへとだだるい気がはりつめている■あなたの周りの人について上司と気軽に話ができる職場の同僚と気軽に話ができる困った時、上司は頼れる困った時、同僚は頼れる出典: 厚生労働省「こころの耳 職業性ストレス簡易調査票」 上記のような質問に「そうだ」「まあそうだ」「ややちがう」「ちがう」などの選択肢から選んでマークします。実際の質問事項はもっと多くなるでしょう。それらを専門家が分析して、あなたが高ストレスかどうかを判断します。■高ストレスと判断されたらどうなるの?質問調査の結果、高ストレス状態と診断されても、すぐにそれが会社に伝わるわけではありません。結果はまず個人へ知らせられ、受検者のあなたの同意なく会社へ通告はされません。また、高ストレス者本人が希望すれば、会社は医師との面談を提供しなくてはならず、医師が必要と判断すれば高ストレス者の労働時間短縮や配置換えを会社へ指示できます。ここで、ひとつ心配なのが「高ストレス者だ」と会社に告げることで、仕事を取り上げられたり、望まぬ異動をさせられたり、あるいは遠まわしに退職勧告されないか? という点です。そんな心配は無用。この検査結果に基づいた、不利益取り扱いは法律で明確に禁止されています。高ストレスだという結果がきたら、無理をせず、なるべく会社へ申告してヘルスケア改善につとめるようにしましょう。
2016年01月06日いつもHAPPYでいたい。それはだれもが願っていること。実はちょっとした習慣でHAPPYをかなえることができるのです。「私はHAPPY!」という人たちから聞いた、実践していることのなかから3つの共通点を紹介します。■HAPPYな私づくり。上手な人たちが実践している3つのこととは?みなさんの周りにもいますよね。いつもキラキラと輝いている女性。私がお会いする方々はいつもにこやかで爽やか。そこで、率直に聞いてみました。「いつも輝いている秘訣(ひけつ)はなに?」と。するとその答えには「帰宅後の楽しみをひとつ用意しておく」「食べたいものをいつも置いておく」「快適なベッドをつくっておく」という3つの共通点がありました。■帰宅後の楽しみをひとつ用意しておく毎日が忙しいと、帰宅してからの自分の時間はあまりないかもしれません。しかし、たとえわずかな時間でも、その時間が待ち遠しいと思うことってありますよね。たとえば、なかなか会えない彼に久しぶりに会える時間は、たった10分でも待ち遠しいもの。それと同じように帰宅後の楽しみをひとつ用意しておくことは、彼と会うようなワクワクする気持ちをつくるということです。「今日は愛犬のかわいい姿を撮ってInstagramに載せる」「お取り寄せスイーツを注文する」「お風呂でアイスクリームを食べる」など。今日、帰宅したらこれをしよう!と出勤のときにひとつでいいから計画する。それが「HAPPYな私づくり」な一日を始めるための方法です。■食べたいものをいつも置いておくチョコレートやクッキー、フルーツなど、みなさんにも好きな食べものはありますか?それをいつでも食べることができるように用意しておくことで、気持ちを和ませてくれることにつながります。たとえば、すぐにお風呂に入りたかったのに家族が入っていた、飼っている猫が部屋の壁で爪とぎをしていた、飲んでいたジュースをカーペットの上にこぼしてしまった、そんなちょっとしたことでがっかりすることって意外によくあります。そんなときに「そうだ! チョコレートでも食べよう」とひとかけ口に入れると、なんとなく気分が和らいだという経験がきっとあるはず。好きなものを食べると気持ちが和みます。食べたいものを常備しておくことは「HAPPYな私づくり」には欠かせません。■快適なベッドをつくっておく快適な空間で今日一日を終えること。それはすてきな明日へとつなげるための始まりになります。寝る場所であるベッドを快適でリラックスできる空間にしましょう。お日さまに当たったポカポカの布団は最高です。日中、布団を干すことが難しいという人は、布団乾燥機を使ってみてはいかが? 最近では、とても簡単にセットできる手軽な布団乾燥機も販売されています。また、自分の好きな香りに包まれて眠るのもおすすめ。アロマの自然な香りもいやされます。近ごろはキュートなフォルムのルームフレグランスがたくさん店頭に並んでいるので、お好みのものを選んで飾れば、インテリアのひとつにもなります。ベッドリネンの色調も好きな色にそろえたら、きっと大好きなベッドルームになるでしょう。寝る時間が楽しみになること間違いなしです。あなたも今日からできる簡単なことから試してみて、HAPPYな時間を過ごしませんか?
2016年01月06日人間の感情、感覚を表現する言葉は数えきれません。ざわざわ、きゅん、ワクワク、ドキドキ、くらくら、じわじわ、じわー、ジンジン、ピリピリ、ヒリヒリ、ドクンドクン、サーッ、しーん。こうして書き出してみると、頭のてっぺんからつま先まで、私たちがカラダで感じる感覚を表す言葉はたくさんあります。私たち人間は、絶え間なくカラダで何かを感じています。「体感」することは、私たちにとってとても自然なことなのです。自分のカラダから発しているサインに耳を傾けてみたことはありますか?■「本来の自分」が感じている、カラダからのいろんなサインに気付こう!人間のカラダは頭よりも先に行動をし、脳が後づけでその理由付けをしている、という興味深い心理学の研究結果があります。にわかに信じがたいですが、少し考えてみてください。「あの時、どうしてあんな行動をしてしまったのだろう?」、「そういえば、あのときは考えるよりも先にカラダが動いていた!」など思い当たる人もいるのではないでしょうか?もちろん、脳で思考することはとても大切で有効なことです。しかし、あまりに思考に頼りすぎると、私たちが自然に感じているカラダの出しているサインを見逃してしまいます。カラダで感じる感覚は、より「本来の自分」に近いものと言われます。自分に正直であることは、心身ともに健康であるためにとても大切な要素です。どうやらカラダには、私たちが学校では習わなかった、もしくは習ったけれども十分な時間をかけなかった為に忘れてしまった、より「あるがまま」に生きられるための輝かしい才能がたっぷりと眠っているのです。■感じていないフリ、していませんか?何かに感動したり、大きな驚きやショックを受けたり、外側から何か大きな刺激を受けるなど、カラダの感覚というのはとても分かりやすく感じやすいです。しかし、日常では、注意深く観察していないと、小さすぎて見逃してしまう感覚もあるでしょう。いつも同じように感じてはいるのだけれども、向き合うことへの怖れや不安などから「感じていないフリ」をしていることも多いのではないでしょうか。でもそれ、実は悪いことではないのです。私たちが現代社会を行きて行く上では、大切なサバイバルスキルとも言えるからです。しかし、その「感じてないフリ」をする時間が長くなると、「本来の自分」の「声」を無視し続けていることになり、心身に影響が出ることが多くなります。体調の不具合や、ギクシャクとした人間関係などが起きる原因にもなりえるのです。もしこれを読みながら不安に思った人は、もうカラダの声を聴く準備ができています。■言葉を知らない小さな子どもに向き合うように、自分のカラダと向き合うでは、「カラダの声を聴く」とは何をしたらいいのでしょうか?まだ言葉をもたない小さな子どもや、ペットの姿を、今ゆっくりと思い浮かべてみましょう。想像の中で、言葉を話さない彼らとより良い関係を持とうとするとき、あなたならどうしますか?おそらく、自然と彼らを観察することから始めるのではないでしょうか。言葉に頼らない時、私たちはゆっくりと時間をかけ、いつもよりも鋭敏なアンテナを立てると思います。優しいまなざしを向け、耳を澄まし、そっと近づき触れたりしながら、少しずつ信頼関係を築きます。相手が言葉を持たないと知っているにも関わらず、こちらから優しい声をかけたりするでしょう。相手がこちらの意味を理解していなくても、優しい声のトーンや音の持つエネルギーが相手に安心感を与えるものとなることを、私たちは無意識に知っているからです。相手の願望を満たすにはどうすれば最善なのか、を自然に模索します。彼らを理解しそれが満たされたと感じるとき、自分の内側でも与えることの喜びを体験しているのです。これと同様の感覚を、今度は自分自身のカラダに向けてみましょう。小さな子どもに向き合うように、いつも頑張ってくれている自分のカラダと向き合う時間を、じっくり持ってみるのです。自分のカラダに寄り添い良い関係を持とうとするときも、静かに観察する時間が必要になります。まずは、ゆっくり自分のカラダを眺めることから始めてみてもいいでしょう。普段は見過ごしてしまうようなことに、視覚で気づくこともあるでしょう。ひょっとしたら、あなたの両手が自然とその部分に伸びて、触れたりさすったりするかもしれません。■目をとじて、さらに深いカラダの感覚の声を聴く目を閉じるとより内側の感覚を感じやすくなる人が多い、と言われています。目を閉じて、今度は自分自身のカラダの内側の感覚に意識を向けてみましょう。どこか痛みや具合の悪いところに気づくかもしれません。逆に、リラックスしている時間を持てていることがうれしいという感覚に気づく人もいるかもしれません。胸の辺りの不安や焦りに気づくかもしれませんし、ワクワクする胸の高鳴りや喜び、感謝といったものを感じる人でしょう。中には、特別に感じるところは特に何もない、と感じる人もいると思います。この時、覚えておいてほしいのは、正しい、間違っているというものは全くなく、あなたが今ありのまま感じていることが「正解」なのです。このようにありのままの感覚を観察する時間を持つことで、あなたとあなたのカラダとのあらたしい関係性を始めることができます。■日常生活でも習慣にしよう! カラダの声の聴き方日常生活を送る中で、カラダの声を聴く習慣をつけることはとても有効です。たとえば仕事がうまくいっていないとき、「キリキリ」とした胃の痛みがあなたに届くかもしれません。日曜日の夕方、胸の辺りになぜか鳴り止まない「ざわざわ」とした不安な感覚を感じるかもしれません。子育てをしながらつい感情的になってしまった後に感じる、「どーん」という重く暗い感覚、ありませんか?特に困ったことはないけれど、やる気が湧いてこない無音のような感覚も、立派なカラダからの「声」です。私たちのカラダは、何かしらのサインを送っているのです。あなたのカラダの感覚を感じたら、そっと寄り添い、小さな子どもの表情を読むように、好奇心を向けてあげてください。もしも、カラダの感覚が言葉を話せるとしたら、どんな「声」になるでしょうか。「いつも平気なフリをしているけれど、本当はだれかの助けが必要と感じている」「もっと生き生きと、あるがままに生きたい」「もっと深く分かり合える関係を築きたい」ひょっとしたら、本来のあなたからそんな「声」が届いているのかもしれません。■本来のあなたが輝くために。自分のカラダの声をありのまま観察し、その「声」を好奇心をもって聴くこと。本当はどうありたいのか、何を求めて今ここに居るのか。そして、自分はいったい何者なのか。そんな人生の根本的な問いに、多くの気づきやサポートをもたらしてくれるでしょう。苦しみや痛み、または生きる気力が低下したとき、多くの人たちは、自分のカラダの外側の世界でささやかれる言葉に混乱しがちです。そんなとき、ぜひ思い出してほしいのです。「自分のカラダの声をじっくり聴く」ことは、自分自身への愛情をもたらす方法のひとつであるということ。そして、どんな答えも最終的にはあなた自身の中に眠っています。言葉にならない声を聴き、自分の本質を知り、より良い選択ができる自由があることに気付いたとき、本来の「ありのままの自分」が、きっと輝いてくるはずです。
2016年01月04日「恋人がいなくて寂しい」「貯金が全くなくて不安だ」「結婚したいかどうかも分からない」「長時間仕事しすぎで体とメンタルが心配だ」など、一見「普通」に楽しい生活を送っているように見える人でも、みんな何らかの悩みを抱えています。悩んでつらくなったり苦しくなるのは当然のこと。私たちは1人じゃないのです。つらいと感じたら、すぐにまわりに「助けを求める」ことをしてみてもいいのかもしれません。今回は30代でプロのサポートを受け始めた、カナコさん(39才独身女性)の体験談をご紹介します。■心理カウンセリングを受け始めてどのくらいたちますか?心理カウンセリングを受け始めて、6年ほどたちます。わたしが10代のころは、カウンセリングなどという言葉も一般的ではなかったし、当時はうつ病なんて言葉も今のように頻繁に目にすることはなかったと思います。今思えば、わたしは高校生の頃はうつだったと思います。大学受験のために、続けていた大好きな部活を母にやめさせられた頃から、急に涙が突然流れて来たり、何もする気が起きなくなりました。心がざわざわして、授業もあまり理解できなくなり、毎日が不安と焦りでいっぱいでした。両親は忙しく、わたしの異変に気づく人もおらず、しばらくして体の不調で倒れて入院。今思えば、心の不調が体に出たのだと思います。当時、心の不調に治療が必要という認識は、とても薄いものだったと思います。「努力が足りない」「甘えてはいけない」「自己責任」というような言葉が横行していたような時代で、今なら、プロのサポートが必要と分かるのですが、当時は正直思いつきもしませんでしたね。自分でどうにかしなくては、と思い込んでいたんです。振り返って、当時の自分を思うと、とてもかわいそうになりますね。■心理カウンセリングを受ける前は、誰に相談していましたか?30代半ばまでは、恋愛や家族の問題などで悩んだときは、大体ひとりで抱え込んでいましたね。パートナーとうまく行っているときは、家族の問題はパートナーに聞いてもらっていました。でも、パートナーとうまく行かなくなると、家族とのつながりが薄いわたしは、仲の良い友だちに相談していました。友だちは親切に話を聞いてくれて、アドバイスもしてくれましたし、それはそれで心が落ちつくことも多かったです。とても感謝をしていますが、今振り返って思えば、問題そのものの出口は見つからないことが多かったように思います。話す事で多少の発散にはなるけれど、解決はしていかなかったですね。ときどき「力になりたいけれど、カナコの話を聞いていると、こっちも気持ちが重くなるわ」と言われた事があって、それから相談するときも気を使うようになりました。全部正直に話せる場所というのは、なかったように思います。それに、当時の友だちは、私と会っていてもあまり楽しい時間を過ごせなかったと思います。うまく行かない日々が何年も続いていましたから、「いつも悩んでるよねー」と言われたりしていました。■カウンセリングに行き始めたきっかけは何ですか?カウンセリングに行き始めたのは33才の時です。29才のときにつらい離婚を経験しました。その後に出会った人との恋愛も、始めは良かったのですが、数年するとうまく行かなくなりました。どうして、私は「普通」の恋愛や結婚ができないのだろう、自分の何が悪いのだろう、と情けなく感じることが多くなりました。33才の時、つき合っていたパートナーと大げんかになり、パートナーからカウンセリングに行くべきだと言われました。口論をしているうちに、私のなかから大きな感情が噴出したからです。それまでは何があってもほとんどは冷静に対処できていた(と思っていた)私も、自分の大きな感情の噴出を目の当たりにしたことをキッカケに、カウンセリングに行ってみようと思うようになりました。「もう、ひとりではどうしようもない」という絶望に似た思いと、「何かを変えたい」という強い期待の両方があったと思います。■心理カウンセラーには最初からうまく話せましたか?私はカウンセリングの知識もなかったですし、周りにはカウンセリングに行っているという知り合いも居なくて。当時はまだどこかで「カウンセリングに行くことは、恥ずかしいことだ」という風に思っていたのだと思います。パートナーがネットで調べて、近くの心理カウンセラーの女性の先生に予約を入れてくれました。50代後半くらいの方でした。4回ほど通いましたが、あまり相性が良くなかったのか、行くのをやめてしまいました。その先生は私の話を聴きながらメモをとっていましたが、特に何をするということもなく、「この先生私の話、ちゃんと理解しているのかな?」と懐疑的になってしまったのです。■それでカウンセラーをかえたのですね。うまくいかなかった最初の経験を引きずって「カウンセリングなんて、やっぱり意味はない。友だちに聞いてもらった方がよっぽどいい!」とその時は思ってしまいました。しかし、その話を親しい友だちに話していたら、「知り合いで、同じ心理カウンセラーのところに3年通っている子がいるよ」というので、その先生を紹介してもらうことにしました。3年という長さに驚き、興味がわきました。その先生のところに行くと、1回目から涙が出て、とても感動的な体験ができました。その先生とは相性が良かったので、今も同じところに6年ほど通っています。調子が悪くなったときや、あたらしい環境になったときなども、とても良いサポートをしてもらえ、安心できる場所です。■心理カウンセリングを受けて良かった点は?プロの人たちの力を借りるというのは、友だちからの助言とはまた違った良さがあります。自分と相性の良いカウンセラーと出会えれば、信頼関係が築かれるので受け止めてもらえる安心感があります。友だちやパートナー、家族との関係が以前よりももっと楽しくなりました。プロに悩みを聞いてもらえる場所ができたからこそ、周りの人たちとの関係性も、良い意味で軽く、より楽しめるように自然になっていった気がします。そんなことも含めて、昔に比べ自分のことを受け入れられるようになり、自分を愛せるようになりました。■どんな人に心理カウンセリングを勧めたいですか?みなさんに勧めたいです。人間、悩むと視野が狭くなりがちですよね。ひとりで抱え込んでも、めったに良い解決策には出会えないと思います。信頼できる人、何でも話せる人がいるということは、本当に心強いですし、相手がプロならなおさらです。相性もあると思うので、複数のカウンセラーに会ってみるのをおすすめします。生きていればいろんな問題は生じてきますが、カウンセリングのおかげで、問題が起きた時に不安になったり動揺したりする時間もとても少なくなりました。もちろん多少不安にはなることもありますが、問題に対して「じゃあ、どうすれば良いのかな」という前向きな発想ができるようになったのは、サポートからくる安心感のおかげだと思います。人に言えない悩みは、知らない間に自分の体をむしばんでいくもの。解決できない悩みを解決しようとして堂々めぐりになるまえに、「プロに相談する」という選択肢を考えてみるのもいいかもしれません。悩んだときは、じっと考えるよりも、小さなことでいいから行動を起こしていくこと姿勢が大切です。自分の心に耳を傾け、日々健康的な毎日を過ごしたいですね。
2016年01月03日●ストレスチェック制度にどう対応していくか?いよいよ今月からストレスチェック制度が施行となった。とはいえ、すでにストレスチェックを実施したという企業は少ないだろう。むしろ、これから準備を進めていくという企業がほとんどかと思われる。従業員50人以上の事業場では、2015年12月1日から2016年11月30日までの間に、1回目のストレスチェックを実施するよう義務付けられたが、「まだ時間はある」と悠長に構えているほどの時間はない。もし、まだストレスチェック制度に対する対応方針や実施時期が決まっていないようであれば、すぐに取りかかった方がよいだろう。というのも、同制度は実施体制や運用フローが非常に複雑化しており、マイナンバー制度への対応よりも大変なように感じられる。まだ準備を進めていない企業は、これからどのように進めていけばよいのか? 11月にキーポート・ソリューションズ(KPS)は同制度に関するセミナーを開催。セミナーでは、ストレスチェック対策をより効果的にサポートする同社のソリューションと、産業医である三宅琢医師が「本音で教えるストレスチェック活用法」が紹介された。○ストレスチェック制度とは?まず、そもそも「ストレスチェック」とは何か? 厚生労働省によると、「ストレスチェック」とは、ストレスに関する質問票(選択回答)に従業員が記入し、それを集計・分析することで、自分のストレスがどのような状態にあるのかを調べる検査であるとしている。「労働安全衛生法」という法律が改正されて、従業員が50人以上いる事業場では、2015年12月から毎年1回、この検査を全ての従業員に対して実施することが義務付けられた。「企業としてやらなければいけないことは実施義務。従業員にアンケートに回答してもらうよう案内することが義務ということ。その結果、アンケートに回答してもらえなかったとしても、それは企業の義務ではない。そこが健康診断との違い。実施していない企業は罰則の対象となる」(三宅医師)ストレスチェック制度は従業員が自分のストレスの状態を知ることで、ストレスをためすぎないように対処したり、ストレスが高い状態の場合は医師の面接を受けて助言をもらったり、会社側に仕事の軽減などの措置を実施してもらったり、職場の改善につなげたりすることで、「うつ」などのメンタルヘルス不調を未然に防止するための仕組みである。三宅先生は同制度を「会社の元気度を測るもの」と述べた。同制度への実施手順として、厚生労働省からは以下の流れで進めていくように示されている。○どう運用すればよいのか?実施方法など社内ルールの策定から、ストレスチェックの実施、必要がある場合の医師による面接指導、集団分析など、やらなければいけないことはたくさんある。まず、ストレスチェック制度の導入前には事業所の衛生委員会で、ストレスチェック制度の実施方法などを決める必要がある。話し合う必要のある主な事項として、厚生労働省では下記の8点をあげている。ストレスチェックは誰に実施させるのかストレスチェックはいつ実施するのかどんな質問票を使ってストレスチェックを実施するのかどんな方法でストレスの高い人を選ぶのか面接指導の申し出は誰にすれば良いのか面接指導はどの医師に依頼して実施するのか集団分析はどんな方法で行うのかストレスチェックの結果は誰が、どこに保存するのかまた、実施体制や役割分担を決めることも必要だ。厚生労働省では実施体制の例として、下記をあげている。制度全体の担当者事業所において、ストレスチェック制度の計画づくりや進捗状況を把握・管理する者ストレスチェックの実施者ストレスチェックを実施する者。医師、保健師、厚生労働大臣の定める研修を受けた看護師・精神保健福祉士の中から選ぶ必要がある。外部委託も可能。ストレスチェックの実施事務従事者実施者の補助をする者。質問票の回収、データ入力、結果送付など、個人情報を取り扱う業務を担当。外部委託も可能。面接指導を担当する医師質問票に関しては、厚生労働省から57項目からなる職業性ストレス簡易調査票が公表されているが、「ストレッサー(ストレスの原因に関する質問項目)」「サポート(労働者の周囲のサポートに関する質問項目)」「ストレス反応(ストレスによる心身の自覚症状に関する質問項目)」の3つの要素があれば、この質問票以外のものを使用することが認められている。「簡単に説明すると、『ストレッサー』は過去、『ストレス反応』は現在、『サポート』は未来の評価に分けられている。この中で、国が一番重要視するように言っているのが、ストレス反応である。今、頭痛がしたり、食欲がないなど、現在の状態をハイスコアとして扱うように言われている」(三宅医師)高ストレス者の選出方法については、「何点以上の人は面接する」という基準を、企業が考えなければいけない。記入が終わった質問票は、医師などの実施者(またはその補助をする実施事務従事者)が回収する必要がある。ここで注意すべき点は、実施事務従事者は、人事権を持つ職員が携わってはいけないということ。また、結果(ストレスの程度の評価結果、高ストレスか否か、医師の面接指導が必要か否か)は、実施者から直接本人に通知される。つまり、結果は企業には返ってこない。さらに、この結果は医師などの実施者(またはその補助をする実施事務従事者)が第三者に閲覧されないように保存することになっている。「実施事務従事者は事業所の中から選ぶこともできるが、作業や管理などが多岐にわたり、さらに守秘義務を負うことになるため、実際にはなかなか難しいだろう。事務の担当が倒れることがないよう、外注を利用していくことがポイント」(三宅医師)また、実施事務従事者だけでなく、ストレスチェックの実施者を誰に依頼するかといった問題もある。通常であれば、自社の産業医に依頼するところであろうが、医師によっては断られるケースも想定される。これに対し三宅医師は、「いい産業医か、使えない産業医か、判断する機会になった」と言う。今回の法改正によって、産業医の職務は「労働者の心理的な負担の程度を把握するための検査の実施ならびに面接指導の実施およびその結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること」が定められた。「ストレスチェックの実施をしぶるような医師は、職務を理解していないということ」と三宅医師は指摘した。これらのフローをふまえて、ストレスチェック結果で「医師による面接指導が必要」とされた従業員から面接の申し出があった場合は、企業は医師に依頼して面接指導を実施する流れとなる。では、そもそもストレスチェックは何のために実施されるのだろうか? その解について、三宅医師は次のように回答した。「従業員にとっては、自分の健康状態を知るため。しかし一番は、企業が組織診断を行って、職場改善を行うためだ」(三宅医師)ストレスチェック制度は年に1回以上実施することが求められているが、年1回だけの実施なのであれば、職場分析が非常に重要になってくるという。この職場分析は努力義務となっており、ストレスチェックの実施者に、ストレスチェック結果を一定規模の集団(部、課、グループなど原則10人以上の集団)ごとに集計・分析してもらい、その結果から職場環境の改善を行うことが推奨されている。職場分析の重要性について、三宅医師は次のように述べた。「欝病は移る。なぜかというと、一人の従業員が休むことによって周囲にそのしわ寄せが生じる。だから組織分析が重要」(三宅医師)●産業医が教える、ストレスチェック活用法三宅医師は「風邪と一緒で年に1回測っても、ストレスチェックの意味がない。いつ実施するのかで、値が変わってくるからだ」とストレスチェック制度の問題を指摘する。○今からできる、ストレスチェック対策「組織全体が沈んでいる部門は何かが起こっているということ。早くレスキューしないと一人の問題ではなく、全体に広がっていく」(三宅医師)また、企業はこれまで以上に安全配慮義務が必要になってくるという。「労災の対象となった従業員が訴訟の対象とするのは、社長と上司。この2本立てが法曹界では当たり前のパッケージ商品となっている。つまり、自分の部下の健康状態を把握していないと、民事裁判に巻き込まれるケースがあるということ。上司が部下にしなければいけない義務が安全配慮義務である。この義務は、予見義務・結果回避義務と言われていて、『そのまま働かせていたら倒れるのはわかりますよね?』という義務。こういう義務がある以上、企業は労働者の健康状態に配慮することが必要となってくる」(三宅医師)ところが、忙しいと部下のパフォーマンスを把握することはなかなか難しい。三宅医師は「今後メンタリティやモチベーションの見える化が必要。そうでないと、安全配慮義務を守れない」と言うが、では一体、どうすればよいのだろうか? 三宅医師は今からできる予見法として、次のようにアドバイスした。「ストレス不調を起こす人は必ず、当日の遅刻・欠勤の連絡が続く。また、個人スペースがすごく汚れていたり、逆にいつも汚れているのに急にきれいになったりする。そのほかにも気分の浮き沈みなどもチェックするポイントとしてあげられるが、これらを毎日チェックしていくことは難しい。そこで、今日から始められるストレスケアの一番簡単な方法は、あいさつ。毎日あいさつをすることによって、その人の変化に気付くことができる」(三宅医師)また三宅医師は、まわりを助けるよりも、まずは「自分が元気であることが大切」と話した。「私が産業面談で社員をケアする時に聞くポイントは、『食う』『寝る』『遊ぶ』の3つ。この3つの変化しか聞かない。この3つをチェックしていれば、ほとんどの人のメンタルケアができる。自分のストレスをケアする上で大事なことは、食事や睡眠に変化がないか、また趣味を持ってもらうこと。趣味はストレス発散にもなり、また趣味をしていても楽しいと感じない時は、ストレス値が高くなっているサインになる。年に1回ではなく、日頃から自分に問いていかないと、ストレスのレベルはわからない。自分が元気でいることが、一人でもストレス値の高い社員を出さないために一番大事なこと」(三宅医師)○メンタリティを可視化するには?三宅医師が推奨する「メンタリティやモチベーションの見える化」について、KPSでは8月に、個人と組織の「気持ち」を可視化・数値化する「Willysm(ウィリズム)」の提供を開始した。同ソリューションで従業員がすることは大きく分けて3つ。まず、毎日決められた時間に自分の気持ちを「Excellent」「Well Done」「Not So Good」の3つから選択し、その日にあった幸運・幸福な出来事を3つ記入、さらに同僚に感謝の気持ちを伝えるメッセージ・プレゼントをあげる、といった3つの行動から、従業員のモチベーションを可視化するだけでなく、気持ちを前向きにする仕組みとなっている。これにより、例えば「Not So Good」が続いている従業員がいれば、年1回のタイミングでなく、適宜ストレスチェックを促し、早期改善を図ることが可能となる。12月1日からは、同ソリューションにストレスチェック制度へ準拠した「ストレスチェックサービス」機能が追加された。KPS ビジネスイニシアティブユニットのシニアコンサルタントである稲田勇祐氏は、同ソリューションについて次のように説明した。「Willysmは前向きな改善の機会、健康経営による企業価値向上につなげる一つの有効な施策と位置付けている。健康で前向きな個人を増やしていくことによって、重大疾病予備軍を減らし、休業者も減らしていくことができると考えている」(稲田氏)***組織分析から職場改善まで実施するとなると、2016年11月まで時間の余裕がないことは感じてもらえただろう。今回のストレスチェック制度を、「義務だからやる」だけではなく、ぜひ前向きに経営戦略の一つとして、しっかり考えて取り組んでもらいたい。
2015年12月21日忙しい現代人にとって、疲れやストレスを感じずに生きるのは難しいもの。大切な人が疲れていそうなときは、そっとハグをしてあげると、心と身体が楽になるかもしれません。恋人や家族など大切な人とのふれあいは、“愛情ホルモン”と呼ばれるオキトキシンの分泌を促すと考えられています。オキトキシンは、出産した母親に母乳の合成や分泌を促進するホルモンで、母性愛と深い関わりがあるものと思われてきました。しかし、近年では男女間の愛情や信頼関係でも分泌されることがわかってきたそうです。オキトキシンが分泌されると、ストレスがやわらぎ幸福感を得られるといわれています。また、人への親近感や信頼感が増し、より豊かな関係を築けるようになります。くわえて、オキトキシンには、血圧の上昇を抑えたり、心臓の機能を高めたり、長寿にしたりと、健康への効果があることもわかっています。さらに、オキトキシンが分泌されると、その影響で“幸福ホルモン”と呼ばれるセロトニンも活性化されます。セロトニンは自律神経に働きかけ、心を穏やかにします。つまり、大切な人にハグをするだけで、疲れた心と身体を癒やせるということ。愛情がもつ深いパワーで、大切な人を笑顔と元気のあふれる毎日に導きたいですね。
2015年12月16日「イライラしていたときにした仕事で周りに迷惑をかけ、給料の査定にまでひびいてしまった」と嘆く男性の書きこみを、インターネットの掲示板で見ました。イタリアにいると、感情にまかせてやっつけ仕事をしている人を多く見かけます。あとで自分の首をしめることになるのに、なぜ気づかないの? と思うこともしばしばです。自分の感情は人に伝わり、それがやがて自分にかえってくるもの。どうせなら、笑顔やよろこびが伝わるように過ごしたいものですよね。ここでは、そんなイタリアの人たちが実践した「イライラを解消するためのコツ」についてご紹介します。 1.ガムを一気食い管理職として忙しく働いている知人男性と久しぶりに会ったときのことです。彼が自分の車で友人と私を送ってくれている途中、事故渋滞に巻きこまれました。周囲の車が一斉にクラクションを鳴らしてイライラアピールをするなか、彼はなぜかノーリアクション。ふと運転席を見ると、モグモグと口を動かしています。「どうしたの?」と話しかけても返事はなし。落ちついたころにようやく「ごめん、口のなかのガムがやわらかくなるまで話せなかった」とかえってきました。「イラついたときには、口のなかにガムをたくさん放りこんでかみまくる」のが彼のイライラ解消法で、出かけるときは必ずガムの箱を持ちあるくそう。最初はチョコレートスナックなどの食べ物でまぎらわしていたものの、半年で7キロ太ってしまったことからガムに切りかえたといいます。「イライラして集中できないときや、周りに当たりちらしそうなときには、ガムを7、8個口に入れて、一気にかむようにしているんだ」とのこと。やわらかくしようとかむのに集中している間に、イライラもおさまるそうです。「やっかいなクライアントと商談があるときなんかは、とくに効果があるよ」と語っていました。2.おもしろ動画を脳内再生アパレルショップで働く知人女性は「閉店間際が一番ストレスを感じやすい時間帯」といいます。かけこみで入ってきたお客さんの応対をしていて残業、というパターンが一番多く、イライラしながら家に帰ることが多かったそう。家族にきつく当たってしまってイヤな思いをさせてからは、ストレスをためない方法を試行錯誤したといいます。「ヨガを習ったり、帰りにちょっとより道したり、いろいろやってみた。でも、仕事中のイライラをプライベートで解消するのは、時間もお金もムダのように思えて続かなかった」としばらく悩んでいた彼女。ある日、姪っ子がスマホで動画を楽しんでいたのを見てピンときたそう。「休憩中にスマホでおもしろ動画を見てみたの。そして、仕事中にイライラしたときに、その動画を脳内で再生するようにしたわ」と彼女流のイライラ解消法を教えてくれました。この方法をはじめてからは、自然に笑顔が出るようになり、接客に困らなくなったそうです。あまりにもおもしろすぎる動画だと思いだしたとき笑いが止まらなくなるため、ほどほどのものを選ぶのがコツだとか。ストレスでカリカリしている人にやさしくしてあげよう、と思う人はまずいません。イライラしている自分に気がついたら、まずはトゲついた自分の心をほぐすことからはじめてみましょう。自分なりのコツを探しあてることで、人間関係もスムーズに進む効果が期待できそうです。
2015年12月04日あと1か月足らずで、2016年。年があらたまるのを機に、「2016年こそ、●●を達成!」と目標を掲げる女性はきっと少なくないでしょう。しかし、目標達成のために最初こそがんばるものの、いつのまにやらうやむやに…。よくあることですよね。2016年こそ目標に向かって「続けたい」人のために、行動学のスペシャリストに教えていただいた「続けるための行動コントロール術」をご紹介します。続けるためにするその行動は、「増やす」・「減らす」どっち?朝のウォーキングを始めたい、スキルアップのための勉強をしたい、ダイエットのために甘いものやお酒を控えたい…。人によって続けたいことはそれぞれ違いますが、どんな目的であっても、その行動は「増やすこと」か「減らすこと」かのどちらかに分けられます。たとえば朝のウォーキング、勉強などは、目的のために新たな行動を「増やす」こと。甘いもの、お酒を控えるなどは、目的のためにこれまでの行動を「減らす」こと。まずは、自分が目的のために「続ける」行動が、どちらに当てはまるかを見極めてみましょう。それによって、続けるための工夫の仕方も異なります。■「ライバル行動」を知り、上手にコントロール続けたいけれど続けられないのは、意志が弱いせいではありません。そもそも脳は飽きっぽくできていて、手っ取り早く「ラク」なほうが好きだから。続けられないほうが自然といえるのです。そんな脳のクセを知り、続けることを妨げる「手っ取り早くラクちんなこと=ライバル行動」を意識することが、無理なく続けるためのコツです。では、「増やす」・「減らす」それぞれのパターン別に、「続けられるヒント」を具体的に見ていきます。・続けたいことが「増やす」パターンの場合たとえば「勉強をする」のライバル行動が、ネットやスマホなどです。ライバル行動は何かがわかったら、パソコンやスマホを棚にしまうなど、ライバル行動が発生しにくい状況をつくります。ライバル行動が何かを理解しているだけで、意識が変わり意図的にライバル行動を遠ざけられるようになります。・続けたいことが「減らす」パターンの場合甘いものやお酒など、減らしたいそのものこそが、ライバルです。その発生を抑えるのは難しいことではありますが、就業後はコンビニに寄らないルートで帰り、減らしたいものが簡単に手に入らない状況をつくる、代わりになるものをつくるなどでライバル行動をコントロールします。■ストレスをためずに無理なく続ける、3つのヒント頭ではわかっていても、ライバル行動をいきなりコントロールするのはハードルが高いもの。そこで、上手にライバル行動をかわし、無理なく続けるためのポイントがこちら。・いきなり「ゼロ」を目指さないライバル行動をある日突然ゼロにしようと考えると、ストレスがたまって当たり前です。勉強であれば、週に1度からスタート、甘いものを減らしたいなら一日おきにするなど、現実的に取り組みやすい目標を立てて、少しずつ続けたいことを増やしていくのが良いでしょう。スケジュール帳などにその日の行動を記録し、目でわかるようにしておくとよりモチベーションがアップします。・いつもの習慣にくっつける続けたいことを「増やす」パターンのときに効果的なのが、いつもの習慣にくっつけること。通勤中に勉強をする、お昼休みの10分間だけ勉強にあてる、などです。・違うことをして脳の飽きをかわす脳は飽きっぽいので、続けているうちにどうしてもやる気が低下することも。そんなときには「いつもと違う行動」で飽きをかわします。ウォーキングであればいつもと違うルートにする、ダイエット中でもときには自分を甘やかしてごほうびをあげるといった具合です。こうすることで脳のやる気スイッチが入り、続けやすい性質に。目標をもつこと自体が、とてもすてきなこと。2016年はその目標に向かって無理なく続け、達成の快感を味わってください!
2015年12月03日今年もあっという間に11月。これからクリスマスや新年のカウントダウンと、楽しいイベントが盛りだくさんです。でも、その一方で「私はこの1年何をして、どう生きてきたのだろう…」と、ふと自分自身のことを省みることが多くなる時期でもあります。そんな時は、普段と違う場所に行き、新しいものを見て刺激を受けると、いつもと違った角度から自分を見つめることができます。ちょうど季節は芸術の秋、ひとりで映画や演劇鑑賞をしてみるというのもオススメです。■日本最大級の国際舞台芸術祭!そこでご紹介したいのが、東京芸術劇場で2015年11月21日(土)~23日(月)に開催されている「 フェスティバル/トーキョー(F/T) 」です。今年で8回目を迎える日本最大級の国際舞台芸術祭で、国境、世代、ジャンルを超えたさまざまな作品が多数上演されます。なかでも注目の作品は「 地上に広がる大空(ウエンディ・シンドローム) 」。女性が生きていくなかで、誰もが心に抱えたことのある孤独や不安、愛情への渇望、老いへの恐怖などに対する“ありのままの姿”を強烈に表現している演劇作品です。■過激かつ詩的な鬼才、アンジェリカ・リデルとは作・演出・美術・衣装すべてを手がけるアンジェリカ・リデルは、小さいころから聖書に親しみ、18歳まで修道院付属学校で教育を受けました。宗教がもたらすある種の心の平安や、調和した世界観を心の拠り所としていたであろう彼女が、現実の社会に接して見たものは、キレイごとばかりではなかったのでしょう。男性を愛し、一生懸命尽くしても自分は愛されることなく大切にもされない祝福されて生まれてきたはずなのに、理不尽な事件により命を奪われる若くてキレイだったのに、突然シミやしわができて醜くなっているそんな理想と現実、本音と建て前といった「それを言ったらおしまいでしょ」と曖昧ににごして蓋をしてしまいがちな思いを、リデルは真摯に突き詰めていきます。■とにかく過激! けれど誰もが感じている矛盾、失望、苦しみ献身的に男に尽くす女を、善人であろうと振る舞う人を、この世に命を送り出して誇らしく思っているだろう全ての母親を、経験を積んだ老人を、リデルは全て「嫌悪」します。その言葉は過激で、観ている者の心に刺さります。しかしそこでは、実は誰もがこっそり感じている「正しいこと、いいことが全て受け入れられるわけではない」という“矛盾”や、その“現実に失望した苦しみ”が、はっきりと形になっているのです。ある意味で彼女はとても正直で、純粋で、真面目な女性なのだと感じます。リデルはその正直さゆえに、自分の理想を裏切る世界を創造した神を憎み、苦しみぬく一方で、その苦しみの先にあるものが何なのかを探求しています。嫌悪と愛情が表裏一体であるように、現実に「失望」はしていますが、幼いころ信じていた神の存在を「諦め」てはいないのです。これだけ世の中に対し悪態をつきながら、アルコールやドラッグなど安易な方法で幸せを感じることを否定し、演劇という形で思いを昇華しているのはそのためでしょう。劇の最後では、年老いてピーターパンに捨てられたウエンディとリデル自身が対峙します。その瞬間は観ている者も、自分が抱えている不安や孤独と向き合うことになるでしょう。普段なら触れあうことのないような世界観を通して、じっくりと自分との対話をしてみてはいかがでしょうか。・ フェスティバル/トーキョー(F/T)
2015年11月12日こんにちは。Dr.コパです。最近、どうも心がざわつくし、やる気も出ないというあなた。実際に嫌なことがあってそういう状態になる場合もありますが、もしかしたらあなたの生活の中で運気を下げる原因になっているかもしれませんよ。■早起きしないと大成しないってホント? 朝は誰よりも早く動いて!風水では、早起きできない人は、成功をつかめないとよく言います。朝日には発展のパワーがあるとされていますから、何を差し置いても早起きしてその力を授かることが大切なんです。精神的に落ち込んでいるときは、なかなか寝起きも良くないですが、毎日決まった時間に起きるようにしましょう。ただ、早く起きても何をすればいいのかわからず、また寝てしまうという方もいるかもしれません。それでも、とにかく動き始めることが大切なんです。そうすると、やらなくてはいけないことが見つかります。たとえば、起きてすぐに部屋の汚れているところが目についたなら、それはあなたの仕事ということ。そのときどきに気づいたことが、あなたのやるべきことなんですよ。■夜の論議からは何も生まれない? 携帯電話を手放して早く寝よう!そうはいっても、睡眠時間が足りなくてどうしても朝が遅くなるという方は、もう1つ改めるべき習慣があります。それは、夜更かしです。夜更かししている実感がなくても、夜中にあれこれ考え込んでしまって寝る時間が遅くなる人は多いでしょう。特に、最近は目を閉じるまでスマートフォンを手放せないという人が多いと聞きます。しかし、夜中にあれこれ考えたところで、朝が来ないと活動できません。しかも、その活動すべき朝の時間に眠たい目をこすっていたら、もったいないのではないでしょうか? ですから、夜は体を休めて、明日への英気を養う時間にしてください。夜を徹して仕事をするなんてもってのほかですよ。 ■自分を小さくする考え方は今すぐ捨てて! 根拠のない自信でも大丈夫!何かにつけて「でも」「だって」という言葉が口をついて出ていませんか? そういう人は今すぐその口癖をやめてください。それらのフレーズは、あなたのツキを大きく狂わせるサインなんです。初めから、自分の器を小さく見積もっていては、その器の大きさだけしか運は訪れません。人はみな幸せになるために生まれてきたんですから、もっと自分の器を大きくし、能力を生かしてください。たとえ、その自信に根拠がなくてもいいんですから。不運を感じているとだんだんそれが癖になってしまいます。運気の流れを変えるきっかけを見つけて、一刻も早くポジティブのスイッチが入るよう、生活を見直してみてくださいね。 ・なまえだけで驚愕的中!【陽気な幸運オヤジDr.コパ】開運姓名判断 ・【衝撃の真実】あなたの人生で“次”に起こることをDr.コパが鑑定
2015年11月12日人気の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロがほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。「娘が大学を辞めたいと言っている」という、さとみんさん(46歳・看護師)。心屋塾上級認定講師の心屋ジェニーさんがアドバイスします。■さとみんさんのお悩み娘が大学を辞めたいと言っています。私は娘が生まれてすぐ、実家に戻り、離婚しました。私の両親、妹など身内で大切に育てました。間違いなく育てるために、私立中学にも入れました。私の勧めもあり、看護学部にも入リました。3年生にはなれず、留年しました(辞めると言いましたが説得で)。3年生になれましたが、実習後の面談で心を折られ、うつと診断されました。もともと気分障害がある子だと。そして休学。メンタルクリニックに通い、今後のことは考えないようにしているのだと。でも、もう嫌みたい。私の価値観で育ててきた罰。悔しい悲しい裏切られた…そんな感情さえある私。カチカチの固定観念の塊。娘にとっての幸せを祈っているのに、諦めきれない。■心屋塾上級認定講師の心屋ジェニーさんよりさとみんさん こんにちは心理カウンセラー心屋ジェニーです。娘さんが大学を辞めたいと言われたのですねぇ。そしてそれからの現在のご様子を読ませていただきました。娘さんもですが、ママのさとみんさんも子育てほんとによくがんばりましたねぇ。ふたりともがんばりすぎて、ちょっと疲れちゃったのかもしれませんねぇ…若いママで離婚もしちゃったけど、娘さんが幸せになるようにがんばってこられたでしょうに娘さんのしんどさも、そして、さとみんさんの母親としてのショックも大きかったことでしょうねぇ…シングルで必死に働きながら育てたうちの子も学生の頃メンタルクリニックに通っていた時期がありましたので同じ母親としてさとみんさんのお気持ちがとてもわかるような気がしました。しんどかったですねぇ… 私の場合、子どもたちを授かってとてもとても嬉しくて、そして、その愛しい子どもたちの幸せを願って子育てをしていたつもりでしたが、シングルになってしまい負い目もあり私はますます厳しくなってたくさんの我慢をさせて、たくさんの無理をさせていました。そうして、心と身体が疲れちゃったうちの子と向き合うことになり、当時は どうしていいのかわからないばっかりでしたが、いま振り返ると、私は親を喜ばせてあげたかった、親の期待に応えたかったのだろうなぁと思います。「何をやってもうまくいかない劣等感だらけの私」が母親になり、親の基準で親の目と評価を気にしながら子育てをして、そして、できない自分を責め続け、弱音を吐き出すこともわからない自分になってしまっていましたが、さとみんさんは いかがだったでしょうか? 自分の弱みや弱音を打ち明けることができますか? そうして、幼い頃のさとみんさんはどんな子どもだったでしょうか? 子育ては、子どもを通して「子どもの頃の自分」に向かい合う作業になると思うのですが、娘さんのご様子を伺っていると「弱くてもいいんだよ」「ちゃんとできなくてもいいんだよ」「休んでもいいんだよ」「助けてもらってもいいんだよ」と、幼い頃のさとみんさんに見せてくれてるのではないかなぁと私は感じていますが、心当たりはありますか? そして、娘さんが大学を辞めたいと言われているとのこと。子どもの言葉には、それを見ている親の心の中にある本心を言い表してくれることが多くあるのですが、さとみんさんは、看護師を辞めたいと思われていたりしませんか? ひょっとして職場にもう行きたくない。と思われていませんか? いかがでしょうか? そうして、ご相談内容にあるように悔しい悲しい気持ちも感じられてあり、裏切られたような気がするのですねぇ…これはもしかしたら、子どもをちゃんと育てることができない自分がさとみんさんのご両親を(特にお母さんを)悲しませてしまった、喜ばせられなかった、裏切ってしまった、とさとみんさんがご自身が自分を責めているように感じますが、いかがでしょうか? それでは、自分を責めているカチカチの固定観念を壊す魔法の言葉を書いておきますので、どうぞ呟いてみてくださいね。・ダメな親だと思われてもいい。・まともな子育てができない親だと思われてもいい。・親を悲しませてもいい。・親の期待に応えなくてもいい。・子どもがかわいそうでもいい。・子どもを見捨ててもいい。・親を見捨ててもいい。・辞めてもいい。・弱くてもいい。・もう自分を責めなくてもい。・ちゃんとできなくてもいい。・甘えてもいい。・弱みを見せてもいい。・弱音を吐いてもいい。・助けてもらってもいい。どうせ私の子だから助けてもらえるし。どうせ助けてもらえるし。さとみんさん 私はいまだにたくさん厳しくてしくじることも多いけれど、できなくても、弱くても、ダメでも ほんとに助けてもらえますよ。自分の周りも世の中もほんとにやさしいのですよ。さとみんさんご自身がどうぞ体感されますように、そして肩の力をゆるめて楽に穏やかに笑って生きられますこと楽しみにしています。ご相談ありがとうございました。心屋ジェニーより。【特集】 凍えたココロがほっこり温まる、心屋仁之助 塾 【質問募集】 心屋仁之助 塾 一門にお悩みを相談したい方はこちら
2015年11月10日ひとに気をつかうタイプで、時々ひとりでのんびり休憩したいなあと感じるすべての女性へ。すてきなひとり時間を過ごすことが、人生を豊かにするヒケツです。ふらっと立ち寄り、たとえささやかな時間でも、本当の自分にもどり休息を得ることができるカフェやバー。そんな場所があれば、それはとてもぜいたくなこと。気づかい女子へ送る、毎日を気持ちの良い自分で過ごすためのヒントをご紹介します。■疲れの原因とは気づかい女子の疲れの原因は、自分への低すぎる評価。そしてそのもとにあるのは、向上心や向学心かもしれません。惜しみなく相手の気持ちをくみ取り、嫌われないように自分の行動を合わせてしまう。けれど本当のあなたの良さは、あなた自身が持つ賢さや優しさからあふれ出ているはず。それなのにいつの間にか、「社会」があなたに求める便利さや都合の良さを評価の基準とし、私はそれに応えられないと、自分自身でジャッジして疲れてしまっていませんか?■「ひとりきり」ではなく「ひとり」で居させてくれる場所を見つける向上心や向学心は、人生において自然に生まれるものであり、とても大切なこと。結婚、出産という人生のステージがあるとしても、いつだって人は学ぶことができるし、成長できるはず。人生全般についてのあふれる向上心や向学心を満たしたいなら、休息と学びを同時に手に入れることができる、お気に入りのカフェ、バーを持つことをオススメします。ひとりだけど、「ひとりきり」じゃない空間。誰かがそっと見てくれているだけで、人は励まされるのです。カフェでの勉強や仕事がはかどるのはそのため。さまざまな人生の学びは、人と人の無意識が交差する、バーのカウンターやカフェでのふとした気配や会話から得られるのです。■バーカウンターという特等席物思いを素直にできる空間が、たとえばバーのカウンター席。そこはひとりで静かに物を思う場でもあり、そんな物思いを邪魔せず見守ってくれる場。何を言っても許されるし、何も言わなくても許される。そこにいるみんなが休息をとりに来ていることで自然に場があたたまり、心なごめる場所になる。あなたの居心地のいい場所を見つけましょう。■あなたの休息が、誰かをはげますことがある心から休息できると、自他の境のようなものが薄れていきます。気を張ることで築いてしまった防衛機能のようなものが薄まり、何があってもリラックスして受け止められる状態が生まれるのです。そしてあなたの休息もまた、誰かをいやし、はげますことができるのです。疲れたら、今日も誰かのいるカフェ、バーへ行ってみましょう。
2015年11月09日話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は「ちょっとしたことでイライラしてしまう」という、かなやんさん(29歳・アパレル販売)へ心屋塾上級認定講師の志緒村亜希子さんからアドバイスをいただきました。■かなやんのお悩み私はアパレル会社で店長をしています。最近、お店のスタッフのレジミスや行動のちょっとしたことにイライラしてしまいます。しかも私は表情に出やすく、雰囲気を悪くしてしまうので、自分にイライラして更に悲しくなってしまい悪循環です。スタッフのことは嫌いじゃないです。でも好きでもないです。歩み寄ることも気持ちがついていかなくてできていません。ミーティングや仕事外で食事に行ったら? など上司に言われたりしますが、仕事の後は職場の人と一緒に居たくない、早く帰りたい、と思ってしまいます。過食気味で太ってしまったかもしれない、と思うと接客にも自信がなくなってしまい、人に見られてる、という気持ちが強いのでだんだん休みの日は外に出たくなくなって家にいることが増えました。こんな自分が嫌いで、でもどうしたら良いのかわかりません。助けてください。■心屋塾上級認定講師の志緒村亜希子さんより店長としてスタッフを抱えながらのお仕事、本当にお疲れさまです。責任ある立場だからこそ、スタッフの小さいミスにイライラしてしまうのかもしれませんね。人に見られている気持ちが強いとのことでしたが、言いかえると誰かに「見張られている」気分なのだと思います。かなやんさんは、いつ頃から人に見張られている感じがありますか? また、その見張られている感をずっとずっと遡ってみると、一体最初は誰の目を気にしていたと思いますか? きっと、その感覚は最近始まったわけではないと思います。お母さん、またはお父さんなど、小さい頃、家の中に居た人かもしれないし、周りに居た大人かもしれません。まずは原因となった記憶を突き止めてみるだけでも目の前のスタッフに対して寛容になれるかもしれません。なぜなら目の前の現実が、心の古傷を刺激していると理解できるからです。 ところであなたは「ちゃんとしなきゃ!」が心の中の口癖だったりしませんか? このセリフも遠い昔、誰かから常に求められてきたため、いつの間にか自分が自分に「ちゃんとする」ことを求めるあまり自分の行動を見張るようになったのかもしれません。すると今度は他人にも「ちゃんと」を求めるようになります。自分のミスを許せない人は他人のミスにも厳しくなってしまう。イライラは思い通りにならないときに湧いてくる感情です。他人の小さなミスによって「ちゃんとしてよ!」とイライラスイッチが発動し、これ以上ミスしないかどうか見張って、また見つけて、またイライラして…エンドレスですね。スタッフのでき栄えが自分の評価に繋がる恐怖も追い打ちをかけていることもあるでしょう。こうなってしまうと、相手も苦しいですね。完璧を求められながら見張られているとどうしてもミスが増えてしまいます。…このからくり、かなやんさんが誰かから見張られていることで感じている苦しさと似ている気がしませんか? そう気づいたら、今度は自分から自分を許し、緩めることができますよ。試しにこんな魔法の言葉をしばらくつぶやいてみてください。最初は刺激が強いかもしれませんが、きっと毎日がラクに面白くなると思います。ミスしてもいいスタッフがミスしてもいいそれで評価が落ちてもいい私もミス連発してもいい「やっちゃった」って笑ってもいい売り上げ下がってもいいいい加減な自分がばれてもいいスタッフに鬱陶しがられてもいい私、実はおっちょこちょいだしバカみたいですがしばらく呟いてみてください。かなやんさんはちゃんとしなくてもできる人なんです。いい加減だしおっちょこちょいだけど、そんな自分を認めた日から、ちゃんとできるようになる。だからもう自分を見張らなくてもいい。自分が緩んできたら、実際店の売り上げや評価が一瞬下がるかもしれません。だけど覚えていてください。だからと言ってあなたの価値とは関係ないんです。そこに気がつけたら売り上げも評価も勝手に上がることでしょう。誰もあなたを見張っていません。だからもう自分のことも見張るのをやめて、仕事もプライベートもただ楽しむ自分に戻るためのレッスン、ちょっと遊んでみてください。応援しています。【特集】 凍えたココロがほっこり温まる、心屋仁之助 塾 【質問募集】 心屋仁之助 塾 一門にお悩みを相談したい方はこちら
2015年11月03日イタリア人に対して、“人なつっこく、つねに笑顔でいる”というイメージを抱いている、われわれ日本人。こちらに住んでいると、彼らのウラもオモテも知る機会に遭遇することもあり、そのたびに驚かされます。実際に、イタリア人の多くは明るくフレンドリー。一見、悩みがなさそうな印象を受けるものです。「人間関係でストレスがたまったりしないの?」と知人に聞いてみたところ「そりゃ、たまるけど、たまったものは、はき出せばいいじゃない」という単純な答えがかえってきました。人といい争った後でもカラッとしていられる秘けつは、こういう発想にあるのかもしれないな〜、と思ったものです。ここでは、そんな彼らが実践している「ストレスを上手にはき出すコツ」をご紹介します。1.体を動かしてストレス解消カフェで働く知人女性は、自他ともに認める「お店のNo.1」。交友関係も広い彼女と、パーティで久しぶりに会ったときのことです。めずらしく酔っていた彼女は、ムカつく客やオーナーの奥さん(イヤな人らしい)について文句のオンパレード。笑顔で働いている姿しか見たことがなかったため、「どんな人とでも仲良さそうに話しているから、イヤなことなんてないと思っていた」というと、「仕事だからね。好きでやっているけど、接客業は人間関係のストレスがたまるわよ」という答えが。「どんな相手にもニコニコと対応できる方法はあるの?」と聞いてみたところ「たまったストレスは、その日のうちにはき出すようにしているわ」と、彼女流のコツを教えてくれました。小さなころから空手を続けている彼女は、仕事の帰り道に“ムカついた相手を新しい技で倒す”というイメトレを欠かさないそう。道場で稽古をするときは、腹が立ったことを書いた紙を練習用の道具に貼って、技の練習にはげむのだとか。イメトレや稽古が終わるころには「今日はこのへんで許してあげるわ!」とスッキリした気分になれるそうです。2.イヤなことを笑いに消化ある知人男性は、転職後に配属された部署の上司とソリがあわず、苦労した時期があるそうです。「仕事はできる人だけど、性格に問題があった。意見をいえばもみ消されるし、自分の出世の邪魔をするヤツだと思われて、ますますうとまれる。部署のほぼ6割の人は上司をきらっていたけど、上司だから逆らうこともできない」ともんもんとする日々が続いたといいます。ストレスのせいか胃を悪くし、しばらく通院したこともあったそうです。「症状が落ち着いても、薬をやめると、また悪くなってしまう。医者からはストレスをためるなといわれたけど、それができるなら最初から病気になんかならないよ」と苦笑する彼。転機となったのは「がん患者が笑うことで免疫力を高めて、がん細胞をなくす」という内容のドキュメンタリーを見たことでした。「これだ!」とすぐにひらめいた彼は、アマゾンでかたっぱしからお笑いのDVDを買いあさりました。とあるコメディアンをまねて、自分でも「上司へのグチ・替え歌ソング」をつくり、会社でのできごとをネタにするようになってから、ふっきれたといいます。イヤなことがあっても「これは歌詞につかえそうだ、とネタ帳に書きこんでいたくらいだよ」と、本職並みにのめりこんだそうです。同僚が集まる新年パーティで替え歌を披露したところ、大ウケ。それがきっかけで新しい仕事のオファーが来るようになり、いまでは独立を考えているほどだとか。「日本人はいつも他人を気にしていて、ストレスをはきだす余裕もなさそうに見える。もっと人生を楽しみなよ」と彼らにつっこまれ、筆者も妙に納得しました。「ストレスは、楽しいと思えることで解消するのが1番効果的だよ!」と語る彼らのように、生活のなかでストレス発散に使えそうなものを探してみるのもよさそうですね。
2015年11月01日心理カウンセラーの小高千枝です。よく取材などでコメントを求められるときに、「先生はどんな風にストレス発散をしているのですか?」「どんな方法がセルフケアとしておススメですか?」と質問をされます。多忙な大人の女性ならば自分ケア(セルフケア)をきちんと見つけておいて、日常的にスマートに取り入れたいもの。自分に合ったセルフケアを見つけていただくために、私が実践している4つの方法をご紹介しましょう。その時の自分の “心と体のコンディション” にあったセルフケアを私の場合は、一言では言えないくらい沢山のセルフケアの方法を持っています。自分自身を世の中のしがらみや束縛から解放してあげたときの、「リラクゼーション」がメインのことであったり、自分を更に向上させるための「モチベーションアップ」のためであったり、ケースバイケースで様々です。私のセルフケア術について質問されると必ず、「これはあくまでも “私” にとって心地よいこと、楽しいこと、ストレス発散になることであって、専門家が “いい” と言ったからと言って、すべての皆さんが “いい” と思うとは限りません。判断材料のひとつとして捉えていただき、皆さんそれぞれにあったケアの方法をみつけてみてください」このようにお伝えしています。ただし、共通して言えることは「自分を許す」「自分に緩みをもたらす」こと。その中でその時の自分の心と体のコンディションにあったセルフケアを選ぶこと、です。それでは具体的にご紹介してまいりましょう。その1.「呼吸」ケアで、体のむくみや疲労を回復!私たち人間は、呼吸をして生きています。そして丁寧な呼吸を心がけるだけで、心と体に大きな影響を与えることをご存知ですか? 集中力を高めたり、リラックスをするためにおすすめしているのが「腹式呼吸」です。気分がリラックスしている時にでる脳波(α波)が、腹式呼吸をすることで大きくなり、集中力が高まることに繋がるのです。身近でできる、何の道具も要らないリラクゼーション法です。また、腹式呼吸をしながら頭や足から毒素が抜け出ていくというイメージトレーニングもおすすめです。床へ寝そべり、頭、右手、左手、右足、左足と順にマイナスの気を呼吸とともに吐き出す感覚です。抜け感を感じるとすっきりとした気持ちになり、むくみや疲れがすっと抜け落ちるのです。最近、カウンセリングのご依頼の中で、ファミリーカウンセラーとしてご家族の皆さんを見させていただく機会が増えてまいりました。受験を控えたお母さまのケア、お子さまのメンタルトレーニングとしても、「腹式呼吸」をおすすめしています。ついイライラしがちな受験を前に、親子で一緒にリラクゼーション。お母さまはむくみやイライラが消え、お子さまは集中力が増して勉強の効率があがります。親子のコミュニケーションとしても、とても効果的です。お金をかけず、特別な用意をしなくても「身近でできるセルフケア」のひとつとしてぜひ試してみてください。その2.自分にあった “ご真言” を見つけ、唱えてみる“ご真言” というと何となく怪しい? 古臭い? と感じる人も多いことでしょう。実際、私もそう感じておりましたし、今でも基本的には “いいとこどり” で自分にあったものしか、日常には取り入れていません。ただ、古くから伝わる言葉や慣わしに対する興味関心が深くなり、古都へ足を運ぶ機会があるときは、以前と比べて神社仏閣、仏像などの意味を捉え、ご真言を唱えながら拝むなど、だいぶ楽しみ方が変わってきました。そして、学ぼうとする意欲も出てきたことは、新しい自分に出会えたひとつのきっかけにもなりました。私には“観音さま”のご真言があっているかな、と思っております。それは、以前にとても不快な出来事が起こったとき、不動明王さまのご真言を唱えていると、わたしの師匠が「小高にはちょっとエネルギーが強すぎるかも。観音(観世音菩薩)さまのご真言があっている」とひとこと。以来、観音さまのご真言を唱えるようにしています。目を閉じ、瞑想をしながらご真言を唱えることもありますが、掃除をしてキレイになった部屋に、さらにいい気の流れをもたらすために唱えてみたり、移動中に外を眺めながら心の中でつぶやいてみたり。しっかりと「やるぞ!」と気合を入れるよりも、日常の中でスッキリしたい時に自分のペースでやっています。皆さんも興味がありましたら、ご自身にあったご真言を探してみてはいかがでしょう。その3.その時の気分にあったことを、“とことん” やり抜くストレスや疲れが溜まっていることを、鎧や武器にしていることってありませんか? 休息する時間が無い方が、たまには全面アピールをして「私は疲れていますから! 休みます! 」宣言をすることはOKです。ただし、常に疲労感を全面に出し、周囲にも腫れ物にさわるように気を遣わせてしまっていることは大人のマナーとしても見直したいところ。これは “セルフハンディキャッピング” といい、失敗した時でも言い訳ができるようについ自己防衛をしてしまうことでもあります。何故 “疲労” “ストレス” という名の鎧をつけているのか内観してみてくださいね。「自分に自信がない」「甘えたい」。そんな気持ちが見え隠れしているのではないでしょうか? この鎧に気がついたら、心の根底に意識を向け、セルフケアを。そして、リセット・リスタートを繰り返し、自分に素直に生きる選択肢があることを忘れないようにしましょう。まずは思いついたことを無理せず心から “本当の自由” を楽しむこと。それらを日常に取り入れるようになると、等身大の幸福感を受け止めることができるようになります。そして、些細なことでも心が満たされているからこそ、物事に対する “欲” やマイナス感情の “執着心” が少なくなった自分を喜ばしくも感じるようになるでしょう。例えば、完全に自己解放する時間を設け、その時の気分にあったことをとことんやり抜くように気持ちをシフトする。スマホや電話連絡、SNSなどに縛られず、気心知れた友人と食事に行ったり、エステやマッサージでプロに体を委ねたり、1人で篭って映画を見たり、など。一社会人として、大人として振舞ったあとの “完全OFF” としての緩みのもたらし方。それを習得できると、楽しい上にとても楽になりますよ。その4.“なんとなくの幸せ” を実感してみよう自分自身が心から望む “セルフケア” の中で、スペシャルなこともあれば、小さな幸せを積み重ねることもあります。ぜひ「なんとなく幸せ」…と感じることを実践してみてください。たとえば私の場合は、“5円”と“50円”をがま口のお財布にためることが、見た目にも実感できる「なんとなくの幸せ」のひとつです。実家でみつけた古いがま口のお財布。それを見るだけでもほっとしますが、神社仏閣巡りのために、そのお財布がパンパンになることが楽しみで…。日常の中で“5円”と“50円”の小銭が出てくると自宅へ戻り、そのがま口へ。「うふふ」と秘かに喜んでいるのです。小さすぎる幸せですよね。そして、完全なる休みができた途端に京都や奈良へ飛び立つ、そんな勢いのある自分が何となく好きだったりもします。お財布の中を毎日整理することで、お金の使い方を考えるきっかけにもなりますから一石二鳥です。スペシャルな「これは最高!」と大きな声で叫びたくなるような幸せと、なんとなく無意識に選択している自分なりの幸せ。どちらにも「心から笑っている自分」がいるはずです。そして、それらを繰り返すことで必然的にセルフケアができている、ということにも繋がるのです。いかがでしたか? 忙しい毎日だからこそ、セルフケアはとても大切です。ぜひトライしてみてくださいね。
2015年10月28日ずっと温めていた企画が社内で通らなかった、営業先で思うように仕事がとれない、彼に振られてしまった…。私たちの生活に幾度となくやってくる「断られる」シーン。その都度落ち込んで、また断られることが怖くてつい臆病になって、自信を持てなくなってしまったり…。そんなネガティブなルーチンから一歩抜け出す、「断られてもへこまないメンタルのつくりかた」を、今でも営業No1ウーマンとして活躍されながらカラーコンサルタントとしても活動されている、ソーシャルカラーズ代表、岩崎圓(いわさき まどか)さんにお聞きしました。■会社に戻りづらくて山手線を3周。「断られること」への意識が変わったのは…?岩崎さんは、現役の営業ウーマン。年間で200社以上もの会社に営業をしているのだそう。そんな中、これまでに営業で断られた経験をうかがってみると、「おそらく2万回は超えるでしょうね(笑)」とのこと。もともとそんなにメンタルが強いほうではなかった、と岩崎さん。とくに営業を始めた当時は、断られるたびに落ち込んで、会社に戻りづらくて山手線を3周したり、給湯室に閉じこもって泣いたり。夢にまで出てくるから眠るのが怖かった時期もあったそうです。では、そこから「断られても落ち込まない」メンタルになれたのは、なぜ?岩崎さんいわく、「断られて落ち込んでいる自分を、外側から見るように意識したらラクになれました」とのこと。具体的にどうしたらよいのでしょうか。■4つの意識を変えるだけ。もう怖くない!断られて落ち込む日々を繰り返す中で、岩崎さんがたどり着いた「断られて落ち込むことへの対処法」がこちら。・落ち込みを「考える」ことにシフトするただ何となく「今回も断られちゃった…」とその結果だけで落ち込むのではなく、「●●すればどうだっただろう?」「●●さんなら、どうアプローチしたかな?」など、考えることに意識をシフトします。・なぜ断られたのかを分析するプレゼンの仕方、相手への伝え方、相手の気分、タイミング…など、断られた理由を徹底的に分析します。そうすることで解決策や課題など、次に取り組むべくことが見えてきます。・優先順位をつける落ち込んでいてもいなくても、他にやるべき仕事、残っていませんか? 今、最優先で悩むこと、考えることはこれだったっけ? と順位をつけてみると、案外他にやることがあると気づけます。・自分のせいにも、他人のせいにもしない最終的にはあきらめてしまってもOK。「今回は縁がなかったということ。また次にチャレンジしてみよう」と、自分の責任を問わないようにします。同時に、相手のせいにもしないと、心が軽くなります。■自分だけは「最上級評価」で、自分をもっと好きになってあげよう断られては落ち込み、そして落ち込んでいる自分がまたイヤになる…。そんな女性も、少なくないかもしれません。そこから抜け出すには「自分を最上級評価してあげること」と、岩崎さん。私たちは、生きているだけで相対評価をされています。それって誰にも、避けられないこと。それであれば、せめて自分だけは自分のことを最上級の評価をしてあげちゃいましょう。たとえ、周囲や見識ある人たちが「NG」と言っても、気にしなくて大丈夫。「NG」と言っている人が、間違っているかもしれないと考えてみればいいだけ。自分の気持ちに正直でいることが、自己評価を上げる大きな要素なのです。「何かに迷ったときは、楽しそうなほうを選んでみてくださいね」と岩崎さん。断られて落ち込みそうになったとき、何かに悩んで抜け出せないとき、まずはいったん客観的な視点で自分をみつめ、そのうえで決断するなら「楽しそうなほう」を選んでいけたら、今よりもっとラクな気持ちで過ごせそうです。
2015年10月22日