■前回のあらすじ不審者情報を知り、ネコ子に電話をかけてきたゆっぺ。その特徴は「身長130cmくらいで長袖マスク姿」とぬる次郎と一致! しかし「中年男性」という点だけが違ったのです。■ぬる次郎の正体は…■ぬる次郎が子どものふりをしている理由は…ぬる次郎の煙草を身内の男性が注意しなかったことに納得したふたり。でも、なんでわざわざ子どものふりをして私たちに近づいてきたのか…? その本当の理由は…!次回に続く「公園の見知らぬあの子」(全27話)は21時更新!
2022年04月24日■前回のあらすじ母から「最近、不審者がうろついたり空き巣被害が増えている」と聞いたネコ子は「もしかして」とピンときたようで…。■ぬる次郎のことを母に相談■不審者の特徴が明らかに…!不審者の特徴がぬる次郎と完全に一致! やはりぬる次郎は空き巣の常習犯だったのか…!?次回に続く「公園の見知らぬあの子」(全27話)は21時更新!
2022年04月23日パルコ・プロデュース2022『2020』に出演する高橋一生が、企画から携わる本作への想いを語った。芥川賞作家・上田岳弘が作を、白井晃が構成・演出を手がける本作は、「2020年」を起点に人類の歴史や世界の終わりを綴る、高橋の一人舞台。上田文学の魅力を「同じテーマを書き続ける小説家の方が好きな僕にとって“人類の個と全を、過去と未来にわたって描く”作風がドンピシャでした」と述べる高橋は、デビュー作『太陽』(2013年)から彼の小説を愛読している。「人間の行き着く先はどこか、行き止まりになってしまうとしたらどんな状況か、まるで予言するかのような作品を上田さんは書いているんです」──。自身が共鳴する上田文学のおもしろさを「日ごろ小説を読まない方にも知って欲しい」と感じた高橋は、『4 four』(2012年)、『マーキュリー・ファー』(2015 年)、『レディエント・バーミン』(2016年)などで一緒に作品を立ち上げた白井であれば「僕の気持ちをわかってくださりそう」と信頼を寄せ、二人を引き合わせた。「作品が現実とリンクしていくさまを目の当たりにして、予言めいたタイミングで上演された『マーキュリー・ファー』のようなことがまた起きるのかもしれません、今回のタイトルからして」と笑う。劇中で、高橋は「クロマニヨン人」「赤ちゃん工場の工場主」「最高製品を売る男」「最後の人間」といった登場人物に扮する。自身の役どころを「お客さんと、人類の過去と未来を繋ぐようなキャラクター」と紹介しつつ、「打ち合わせで僕が上田さんにお話しした言葉が台本に盛り込まれていたので“高橋一生そのまま”と思ってもらってよいかもしれません」「役と自分、どちらかわからなくなってしまう瞬間を皆さんの前でお見せすることになりそう」と言及した。さらに「劇場にお客さんを入れるところからお芝居が始まっていて、アトラクション的に“体感”できる作品」と続き、「そのアトラクションを楽しむように観てもらい、たとえ局所的であったとしても皆さんの中に少しでも残り続けるものになったら、つくり手として励みになります」「そのために、まずは自分たちがおもしろいと思える作品をつくれたら」とコメントした。公演は、7月7日(木)~31日(日)に東京・PARCO劇場にて。その後、8月6日(土)・7日(日)に福岡・キャナルシティ劇場、11日(木・祝)に京都・京都劇場、18日(木)〜21日(日)に大阪・森ノ宮ピロティホールと巡演する。東京公演のチケットは、5月14日(土)より一般発売。取材・文:岡山朋代
2022年04月22日■前回のあらすじ泥棒のような行動をしていたぬる次郎に、何をしていたのかを問い詰めると、不機嫌になってネコ子を突き飛ばし…。ネコ子が負けじと反抗すると、ぬる次郎の帽子が落ちて…。■帽子が取れた姿を見て衝撃を受ける2人■今まで隠されていたぬる次郎の顔は…全身を隠していたぬる次郎の本当の姿を見て衝撃を受けるネコ子たち。あまりの衝撃に言葉も出ない様子だけれど…。次回に続く「公園の見知らぬあの子」(全27話)は21時更新!
2022年04月21日■前回のあらすじ物がなくなったのは泥棒のせいなのか、ぬる次郎のせいなのか…、わからずモヤモヤするつみき。一方、何も知らないネコ子たちは、街中で怪しい恰好をしたぬる次郎を見かけ…。■尾行してみると…!■ぬる次郎を問い詰めると…明らかに泥棒のような行動をしているぬる次郎を目撃したネコ子たち。何をしていたのか問い詰めると、突き飛ばしその場を離れようとするぬる次郎。負けじとネコ子が対抗したら、ぬる次郎の頭から帽子が落ちて…。次回に続く「公園の見知らぬあの子」(全27話)は21時更新!
2022年04月20日■前回のあらすじぬる次郎の自宅へ行くと、そこには以前見かけた男性に怒鳴られているぬる次郎の姿が! 止めに入ったつみきでしたが…。■つみきにも怒鳴りつけてくる男性■不審な出来事が「関わるな!」と言われてから数日、ぬる次郎の姿を見ることはありませんでした。しかしその頃から、つみきの部屋の物が少しずつなくなる現象が…。この犯人はやっぱり…?次回に続く「公園の見知らぬあの子」(全27話)は21時更新!
2022年04月18日■前回のあらすじつみきの家に行ったときに、勝手につみきの私物を持ち出していたぬる次郎。持ち出したものはひとつではないらしく…。■部屋の中を調べると…■ぬる次郎の家から怒鳴り声?以前「本当の父親ではない」と言っていた男性が、ぬる次郎を怒鳴りつけている…!ぬる次郎を守るために止めに入ったつみきでしたが…。次回に続く「公園の見知らぬあの子」(全27話)は21時更新!
2022年04月17日■前回のあらすじつみきが料理している間、トイレに立ったぬる次郎。しかし一向に戻って来ず、何も言わずに突然姿を消してしまったのでした。■つみきが外に探しに行くと…■通りすがりの女性が見たものとは!?帽子がはずれたぬる次郎姿を見て驚く通りすがりの女性。一体何に驚いたのか…!?次回に続く「公園の見知らぬあの子」(全27話)は21時更新!
2022年04月15日■前回のあらすじお腹を空かせたぬる次郎を不憫に思ったつみきは、ぬる次郎を自宅へ招き、ご飯を作ってあげることにしたのですが…。■トイレに立ったぬる次郎■ぬる次郎がいない…!?ご飯を食べることなく突然いなくなってしまったぬる次郎。一体どこへ行ってしまったのか…!?次回に続く「公園の見知らぬあの子」(全27話)は21時更新!
2022年04月14日■前回のあらすじぬる次郎の話を聞くとやはり家庭内に問題があるようで…。その後、つみきと別れたふたりのもとに、突然ぬる次郎が現れ…。■ぬる次郎が豹変!■つみきの前では…つみきの前ではいい子を演じ、嘘をつくぬる次郎。この真意とは…!?次回に続く「公園の見知らぬあの子」(全27話)は21時更新!
2022年04月12日■前回のあらすじ一緒に煙草を吸っていた男性は父親ではないと話すぬる次郎。煙草を注意すると不機嫌になり…。■無理やり煙草を吸わされた…!?■やはり家庭内に原因…ぬる次郎の話を聞く限り家庭内に原因があると察した3人。すると、つみきと別れたふたりのもとに突然背後から現れたぬる次郎!一体何を言うつもりなのか…!?次回に続く「公園の見知らぬあの子」(全27話)は21時更新!
2022年04月11日■前回のあらすじ突然煙草を吸い始めたぬる次郎。するとそこへ父親と思われる人物が現れて…!■父親を思われる男性は…■ぬる次郎に声をかけてみると…ますます怪しさが増してきたぬる次郎。煙草を注意すると不機嫌な様子に…。ぬる次郎はこの後何を語るのか!?次回に続く「公園の見知らぬあの子」(全27話)は21時更新!
2022年04月10日■前回のあらすじつみきが見ていない隙に、威圧的な態度で凄んできたぬる次郎。腹が立ったネコ子はこの後ぬる次郎を尾行しようと言い出し…。■怪しすぎるぬる次郎を尾行してみることに■ぬる次郎の行き先は…ぬる次郎が立ち止まったのはとんでもないゴミ屋敷だった…!ここがぬる次郎の自宅なのか…!?次回に続く「公園の見知らぬあの子」(全27話)は21時更新!
2022年04月08日■前回のあらすじ家では「ばい菌」と呼ばれているというぬる次郎。かくれんぼ中、突然目の前に現れたぬる次郎は態度が豹変し…。■男の子の態度が豹変!?■威張る態度に腹が立ったネコ子は…ぬる次郎の威圧的な態度に恐怖を感じ、震えが止まらない…。しかしぬる次郎に腹を立てたネコ子は、彼を尾行しようと提案。一体どうなる…!?次回に続く「公園の見知らぬあの子」(全27話)は21時更新!
2022年04月07日一般社団法人信州上田観光協会は、約1000本の桜が咲き誇る桜の名所 上田城跡公園一帯にて、“桜×文化芸術”をテーマとしたイベント『第19回上田城千本桜まつり』を、2022年4月1日(金)~4月10日(日)に開催することをお知らせいたします。千本桜まつり【イベント詳細】開催期間中、様々な催しをご用意しております。・華めぐりフォトサイクル上田城跡周辺を今話題のe-バイクに乗り、プロカメラマンが撮影テクニックをアドバイスします。・信州上田御朱印めぐりキャンペーン神社寺院検索SNSサービス「ホトカミ」との連動企画で、上田市内の対象神社寺院にて御朱印を集めてホトカミに投稿いただくと、信州上田の名湯「別所温泉の宿泊補助券」や「上田城千本桜まつりオリジナル御朱印帳」などを抽選でプレゼントいたします。・アルフォンス・ミュシャ-煌めきの女神たち-コラボ企画2022年4月8日~6月12日に上田市立美術館(サントミューゼ)にて開催する「アルフォンス・ミュシャ~煌めきの女神たち~」と連動し、千本桜まつり内での『ミッション』クリアでアルフォンスミュシャオリジナル缶バッチやポストカードが手に入ります。また、上田城跡公園内においても、元H2Oの赤塩正樹さんによる『上田城御花見コンサート~桜で思い出がいっぱい~』や、数々の名作を生んだ「映画のまちうえだ」の『ロケ弁フェア』上田城おもてなし物産展『上田城 二の丸横丁』では上田地域のご当地グルメや特産品などお買い求め頂けるなど、盛りだくさんの内容となっております。「Withコロナ」を念頭に、各種ガイドラインに沿った感染症対策を徹底して安心安全なイベントを開催致します。【開催概要】●名称 :『第19回上田城千本桜まつり』●期間 :2022年4月1日(金)~10日(日)●会場 :長野県上田市 上田城跡公園一帯(JR上田駅徒歩約12分)上田市中央商店街を中心とし市内全域●来場者:約5万 ※予想●主催 :一般社団法人信州上田観光協会※開催内容等、詳しくは「上田城千本桜まつり」公式ホームページをご参照ください 千本桜まつりポスター夜桜ライトアップ 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年03月29日かつては、メディア各社の世論調査でも“次の総理”の呼び声が高かった小泉進次郎前環境相(40)。昨年の自民党総裁選では、河野太郎・自民党広報本部長(59)を石破茂元幹事長(65)とそろって支持し、“小石河連合”と注目を集めたものの、河野氏は岸田文雄首相(64)に敗れた。岸田政権発足後は、総務会長代理というポストに落ち着いたが、永田町での存在感低下に歯止めがかからない。「当選回数が少ない福田達夫さん(54・総務会長)よりも下の役職で、完全な“冷や飯食い”の状態です。進次郎さんは本人は総裁選の後、『私は蟄居する』と言っていましたから、それでいいのかもしれませんが……。でも、2月上旬に自民党神奈川県連会長に立候補。届け出たのは進次郎さんだけでしたから、無投票で選出されて、3月に正式に就任します。あっという間の“蟄居”でしたが、政治的な求心力低下に手を打ちたいんでしょう」(自民党関係者)じつは、小泉氏が焦るのには理由があってーー。「じつは、『文藝春秋』2月号での「次の総理、5年後の総理」というアンケート記事の結果に、小泉氏はずいぶん大きなショックを受けているそうなんです。123人の政治記者が選ぶという企画内容なのですが、“次の総理候補”や“5年後の総理候補”のどちらにもランクインしていなかったのです。3票入ればランクインするという集計方法だったのですが、環境相時代の番記者からもさほど入らなかったそうで、小泉氏は周囲からも見限られてしまったというわけです」(与党担当記者)ちなみに、“次の総理候補”1位は林芳正外相(61)、“5年後の総理候補”1位は、福田総務会長だった。「2018年に進次郎さんが中心となって立ち上げた『2020年以降の経済社会構想会議』という30人ほどの若手議員グループがありました。当時は、“小泉派になる”とまで言われたりもしましたが、進次郎さんに当時の勢いはありません。この『構想会議』には、福田達夫さんも参加していました。福田さんは、昨年の総裁選の直前に、各派閥の若手議員を集め『党風一新の会』を立ち上げて代表世話人に就任。90人以上集めて注目を集めましたし、岸田政権発足後は党幹部の総務会長に抜擢されました。福田さんの父は福田康夫元総理、祖父は福田赳夫元総理と、進次郎さんに引けを取らない“政界のサラブレット”。いま党内では、進次郎さんよりも福田さんの名前のほうが、よっぽど話題にのぼっています」(若手議員)■メディア各社の記者に「目立ち方」相談そんな小泉氏が藁にもすがる思いで声をかけているのが、かつての番記者たちなのだという。「メディア各社の番記者や知己の記者に、『どうやったら目立てるのか』『何をやったらきじになるの』と電話をかけて聞いて回ってるそうです。実は、環境相だったころから、そうした電話が多かったと聞いています。政治家が親しい記者に何かアドバイスを求めることはありますが、小泉氏の場合はあちこちに、かつ頻繁に尋ねるそうですから、かなりめずらしいケースだと思います。小泉氏が環境相を務めていたとき、テレビ局の記者に『なんとか取り上げてほしい』とお願いするんですが、地上波の番組で取り上げるほどのバリューがなくて、なんとかBSの番組にねじ込んだ……という話も何度か聞きました。一番現場の記者が困ったのは、小泉氏が各社の政治部長や論説委員、編集委員に直接『取り上げてくれ』と売り込むんです。上司から記事にしてやれよと言われたら、現場も断れませんし、たまったもんじゃありませんよ」(全国紙政治部記者)環境相時代の“ポエム”発言をはじめ、数々の的外れな発言で批判を集めがちだった小泉氏だが、最近の活動と言えばーー。「神奈川県連会長に手を挙げたほか、地元・横須賀にいる時間が増えています。地元中学校での給食普及など、選挙区内の地域に根差したことに取り組んでいます。進次郎さんは、小泉純一郎元総理の強固な地盤も引き継いでいるし、地元での“どぶ板”なんてやらなくたって当選できた。小泉家は4代続く議員一家。ほとんど選挙区に入らずトップ当選を続けてきましたからね。地元での時間が増えることは、政治家としての原点を見つめるにはいいことなんじゃないでしょうか」(神奈川県連関係者)地に足をつけた小泉氏が再び“次の総理候補”に期待されるようになれるのか、正念場が続く。
2022年03月01日2022年1月19日付にて、YouTubeチャンネル『太田上田【公式】』では、トークバラエティ番組『太田上田』(中京テレビ系)のダイジェスト動画を配信中です。今回のゲストは、森泉さん。森さんは、くりぃむしちゅーの上田さんとは、2021年9月26日に最終回を迎えたトーク番組『おしゃれイズム』(日本テレビ系)で共演していました。同番組での森さんは、大きな目を見開いて白い歯を惜しげもなく見せ、豪快に笑いながら誰にでもいいたいことをいう『自由人』との印象でしたが…。今回は、どんな内容なのでしょうか。早速、動画をご覧ください。トークがスタートして間もなく、森さんは、太田さんのことを「クレイジーガイ」とコメント。それを聞いて、太田さんが、まるで『ガキ大将』のように嬉々として「クレイジーガール!」といい返している姿が、とても印象的でした。森さんは、「生まれ変わったら泉ちゃんになりたい」という上田さんが足を骨折していることに『絶妙なタイミング』で気付き、話の腰を折るという『天然ボケ』も披露。ほかにも、たまたま信号待ちで隣にいた年上女性に話しかけ、今ではその人が『飲み友だち』になったエピソードなど、やはり、かなりの『自由人』でした。上田さんは、そんな自然体でフレンドリーな森さんを『うらやましい』と思ったのかも…本動画で驚いたのは、森さんの性格が、実は『親譲り』だったことです。森さんのお母様も、道端で会った『見も知らぬ人』を自宅に招いて電話を貸したり、手持ちのパソコンを使わせたりしていたそうな…。森家の遺伝子、『侮るべからず』ですね。[文/AnyMama(エニママ)・構成/grape編集部]
2022年02月26日人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。1月のゲストは、イラストレーターの上田三根子さん。ラストとなる第4回は、フリーという働き方と、上田さんが考える“おもしろい絵”についてです。仕事で行き詰まったら、まず絵から離れます。長くフリーでこの仕事をやってきて、比較的楽観的な性格の私でも、いいとき、悪いときがあります。若いときは、なかなかアイデアが出ず、思うような絵が描けない…といったこともありました。そんなときは頑張りすぎず、思い切って絵から離れてみる。ラッキーだったのは、小さい頃からインドア派なので、旅行したり外に遊びに行かなくても、家の中で気分転換ができるんです。最近はBTSを見ることが、最大の気分転換です。私はもともと「満員電車は無理…」という気持ちから、会社員の道は選ばなかったのですが(笑)、いわゆる会社員にならず、フリーで働いたり、起業したりする人が以前に比べて増えていると聞きます。そういう働き方をしている先輩からアドバイスができるとすると、あまり物事を深刻に捉えず、楽観的に考えること、そして流されることを拒まないことが、意外と大事かもしれません。少し肩の力を抜いてみると、いいですよ!ただ上手い絵より、おもしろい絵がいい。以前から、学校で若い人にイラストレーションを教えています。例えば「私の部屋」という課題を出すと、自分の部屋の全体像を描く人もいれば、部屋の一部、あるいは置いてあるものだけを描いてくる人もいる。解釈が多様で、みなさんの絵を拝見するのはとても楽しいです。先生をやっていて思うのは、イラストレーションで大切なのは、“絵でなくてはいけない”絵であることだと思います。つまり、写真のように描くのであれば、写真を使えばいいわけで、絵だからこそ表現できる、そういうものがある絵を描いてほしい。“上手いけどおもしろくない絵”より、“そんなに上手くなく改良の余地はあるけれど、でもおもしろいセンスがある絵”のほうが、イラストレーターとしては可能性があるのでは、と思いますね。私も自分の絵柄が確立できたのは、30代後半でした。たくさん描くことで見えてくることもあります。いろいろ描いて掘り下げて、自分の表現を見つけてください。うえだ・みねこ1949年生まれ、埼玉県出身。セツ・モードセミナーを卒業後、イラストレーターに。日本のファッション雑誌黎明期から雑誌にイラストを描き、その後、広告でも活躍。ライオンの薬用泡ハンドソープ「キレイキレイ」のイラストでもお馴染みです。※『anan』2022年2月2日号より。写真・中島慶子(by anan編集部)
2022年01月30日人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。1月のゲストは、イラストレーターとして50年以上仕事をされてきている、上田三根子さん。第3回は、仕事をするうえで大切にしていることについて伺いました。個性を確立するには、譲れないものを持つ。イラストレーターというのは自分の描きたい絵を描く仕事というより、オファーがあって成立する職業。なので私自身は「これを描いて世の中に知らしめたい!」という気持ちは希薄かもしれません。「季節は冬で、女の子が一人いて、ちょっと寂しい感じで…」のように断片的な情報をもらい、それをどう自分なりの絵に落とし込んでいくか、それを考えるのが私の仕事だと思います。ラフを見せ、依頼主とキャッチボールをしながら仕上げていく感じが、とても楽しく、好きです。この仕事をするうえで大切にしているのは、ありきたりですが、“自分らしさ”。画風やモチーフ選びで流行に流されず、“ここは譲れない”というものを持つことが大事です。それが、誰が見ても“これはさんの絵”とわかってもらえる個性に繋がります。まずは自分を知り、好きなものを見つけ、そこを掘り下げていく。たぶんどの仕事でも、それは大事なことなのではないか、と思います。どんな小さな仕事でも、きっと誰かが見ています。ハンドソープ「キレイキレイ」のキャラクターイラストを、1997年より手掛けています。主婦雑誌に描いた絵を見たライオンの方が、私のイラストをパッケージに使いたいと、お声がけくださいました。当時、イラストが描かれたハンドソープは他になく、代理店の方に「こういう商品は、売れないと2か月くらいで棚からなくなるんですよ」と言われ、“私の絵のせいで売れなかったら…”と、ものすごいプレッシャーを感じたのを覚えています。でもおかげさまで25年。2か月で消えなくて本当によかった(笑)。ちなみにその商品のCMで、3Dになったキャラクターを見たゲームクリエイターの方からお声がけいただき、ゲーム『ぼくのなつやすみ』が完成した、なんてこともありました。仕事って、どこで誰が見てくれているかわからない。だからどんな小さいものでも、絶対手を抜いてはダメなんですね。その思いは、今この歳になっても変わりません。うえだ・みねこ1949年生まれ、埼玉県出身。セツ・モードセミナーを卒業後、イラストレーターに。日本のファッション雑誌黎明期から雑誌にイラストを描き、その後、広告でも活躍。ライオンの薬用泡ハンドソープ「キレイキレイ」のイラストでもお馴染みです。※『anan』2022年1月26日号より。写真・中島慶子(by anan編集部)
2022年01月23日人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。イラストレーター・上田三根子さんの第2回は、仕事を始める前の学生時代のお話と、売れっ子ではなかった20代のエピソードです。人生で最初の仕事のギャラに、びっくり。高校卒業後に入った美術学校では、週に3回通い、絵を描いていました。校長の長沢節先生が講評をしてくれるんですが、入学して最初に描いた人物水彩を先生が褒めてくれたのを、今でもよく覚えてます。入学して何年目かに、学校の紹介で、『週刊平凡』という雑誌で、“愛と性の悩み相談室”というコーナーのイラストを描きました。確か、白黒のイラストを5枚描いた。それが人生で最初の仕事でした。とはいえまだ学生でしたし、正直雑誌に載るのかもわからない、と思っていたら、本当に載り、さらに現金書留でギャランティが支払われた。恐る恐る封を開けると、その中には、当時のOLさんの月給の半分近い金額が入っていて、もうびっくり!!5カット絵を描いただけでこんなにもらえるなんて、イラストレーターってなんて素晴らしい仕事だろう…って思ったのは事実です。でも新人の頃そんな高いギャラをいただけたのはそのときだけでしたけど(笑)。流行と違う画風でも諦めなかった20代。卒業後、私は絵を仕事にすることができましたが、当時は雑誌もどんどん創刊していて、新人でも、それなりに仕事はありました。イラストレーターを志す人も、今より少なかったですしね。ただ、20代の間は“描きたい絵”を描けることはほぼなかったです。当時は、写実的に描く画風“スーパーリアル”というのが人気で、私のようなカジュアルなタイプの絵は流行っていなかったんです。なので、洋裁雑誌に布の裁断図や編み物の編み目の図解、髪にカールをつける方法など、本当になんでも描きました。ただ、確かに自分の画風は流行っていなかったし、忙しくもなかったけれど、もともと私がのんきな性格だからなのか、特に不安はなく、描けることが嬉しかった。あの頃は、“今日より明日は良くなる”というような楽観的な雰囲気があったからなのかも。それと比べると、今の時代はシビアです。でも、絵を志す人には、希望を見つけて頑張ってほしいと願っています。うえだ・みねこ1949年生まれ、埼玉県出身。セツ・モードセミナーを卒業後、イラストレーターに。日本のファッション雑誌黎明期から雑誌にイラストを描き、その後、広告でも活躍。ライオンの薬用泡ハンドソープ「キレイキレイ」のイラストでもお馴染みです。※『anan』2022年1月19日号より。写真・中島慶子(by anan編集部)
2022年01月15日人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。1月のゲストはイラストレーターの上田三根子さん。「キレイキレイ」の絵を描いている方ですよ!第1回は、「“絵が好き”と思ったのは、3歳の頃でした」です。“絵が好き”と思ったのは、3歳の頃でした。絵を描くのが好きだな、と思ったのは、たぶん3歳くらいでしょうか…。私は終戦の4年後に生まれたので、当時はまだまだ物がそんなに潤沢にはない時代。新聞紙に絵を描いていたようで、なんとそれが今でも残っているんです。何を描いていたかというと、ベレー帽をかぶり、がま口バッグをぶら下げた女の子の絵。今の自分の絵と、描いているものが変わらないんです(笑)。小学校に上がってからは、マンガの模写なんかもしましたね。でも正直それよりも、自分が着たい洋服、住みたい部屋、欲しいものなんかを好きに描くほうが楽しいな、とは思っていたので、絵は好きでしたが、将来はマンガ家、とも思っておらず。というか、いま振り返ると、絵が仕事になるなんてことは、まったく思ってなかったですね。そんな仕事、知らなかったですし。それが、幼い頃と同じような絵を、この歳になっても職業として描いているとは…。人生は不思議です(笑)。自分の意志を貫いて、進学先を決めた。小学校の頃からお洋服やおしゃれが大好き。中学で洋楽に目覚め、そして高校2年生でビートルズに出合います。もうそこからは勉強はそっちのけ(笑)。卒業後も絵を描きたいと思い、美術学校のセツ・モードセミナーに進学することに…といっても、そこからが意外と大変でした。私の高校は進学校で大学進学を希望する人が多かったから、進路指導の先生は「1年間勉強して、美大に行って先生になったら?」。両親は口には出していなかったけれど、地元の国立大学に行って、先生になってほしいって思ってたみたいです。でも私は、自分の意志を貫いて、親にも相談せずセツに願書を出しに行って。入学式の当日の朝まで、玄関で「お金を出す、出さない」と父親にああだこうだ言われた記憶がありますね(笑)。結局、しぶしぶですが出してくれたおかげで、学校に通えて、今がある。感謝もしていますが、同時に意志を貫いてよかったです。うえだ・みねこ1949年生まれ、埼玉県出身。セツ・モードセミナーを卒業後、イラストレーターに。日本のファッション雑誌黎明期から雑誌にイラストを描き、その後、広告でも活躍。ライオンの薬用泡ハンドソープ「キレイキレイ」のイラストでもお馴染みです。※『anan』2022年1月12日号より。写真・中島慶子(by anan編集部)
2022年01月08日ニューヨークを拠点に活躍をする写真家・小浪次郎の新作写真展『黄色い太陽-Burning Drop-』が「PARCO MUSEUM TOKYO(パルコミュージアムトーキョー)」にて、 12月24日(金)より開催される。本展では、 小浪次郎が写真を始めた18歳の八丈島の情景から、 父となり、 ニューヨークで暮らす現在までの変遷を収めた85点の作品(一部販売予定)を展示。また、展覧会開催を記念して、写真集「黄色い太陽-Burning Drop-」とオリジナルTシャツを制作が製作された。写真集は多くのファッションブランドとの協業で、 世界中のクリエイターから注目される写真家、 小浪次郎が満を持して発表する渾身の豪華版作品集。キャリアのほとんどをかけて撮り続ける、 パーソナルでセンシティブな作品群を一望できる集大成となっている。オリジナルTシャツは、小浪次郎の長年の友人であり、 気鋭のウィメンズウェアブランドMame Kurogouchiのデザイナー黒河内真衣子とともに制作。フロントには小浪次郎と黒河内がともにセレクトしたプリントに、 両名の手書きのサインが。 バックにはこのTシャツのプリントを手がけ、 両者とも親交が深い新代田のライブハウスFeverのロゴがあしらわれている。会場にて、写真集は限定100部の特装版と通常版が先行販売、オリジナルTシャツは数量限定で販売される。▪小浪次郎ステートメント黄色い太陽Your son and your father.父親と息子。 そして家族。 15年の時を経ても太陽は私を照らす。レンズ越しの世界で十分、 自分は満ちていた。 自分を照らしてくれる光が見えたから。オヤジ、 あなたがいなくなってから8年が過ぎた。その煙が空に消えてからよく空を見るようになった。 鳥を雲を夜空に舞う星を。子供ができて俺は気づいたんだ。 20歳の頃は分からなかったあなたの道を現在は少し理解できる。今さらになって向き合って、 問うんだよ。 自分は何を見てきたか。と同時に今、 目の前にある景色が美しいと。 思えるようになった。 フレームの外を見ないとな。黄色いカーテンは今もなおひらひらと舞っている。太陽が沈む頃、 黄色い太陽は赤い太陽を優しく包み込んで沈んでいった。小浪次郎【展覧会開催概要】▪タイトル:小浪次郎 写真展「黄色い太陽-Burning Drop-」▪会場:PARCO MUSEUM TOKYO(渋谷PARCO 4F)東京都渋谷区宇田川町15-1 tel:03-6455-2697▪期間 :2021年12月24日(金)~2022年1月17日(月)11:00-20:00※入場は閉場の30分前まで※1/1は休館※12/31および1/17は18時閉場※営業日時は感染症拡大防止の観点から変更となる場合がございます▪入場料 :一般 700円学生 500円※小学生以下無料▪公式 HP: art.parco.jp()▪主催・企画:PARCO▪製作・協力:FLAT LABO、 株式会社フレームマン▪宣伝物:坂脇 慶
2021年12月22日映画『ポプラン』が、2022年1月14日(金)より全国公開される。監督は『カメラを止めるな!』の上田慎一郎。『カメラを止めるな!』上田慎一郎監督の最新作上田慎一郎は、2018年に公開した『カメラを止めるな!』で、映画業界に旋風を巻き起こした気鋭監督。『カメラを止めるな!』は興行収入31億円を叩き出し、アカデミー賞受賞監督ミシェル・アザナヴィシウスによるフランス版リメイク作品も2022年に公開予定だ。そんな上田慎一郎の最新作となるのが、彼が9年間温め続けたという映画『ポプラン』。カルト映画ファンの上田監督が、カルト的な題材を普遍的なエンターテイメントに昇華させた異色作で、奇妙かつシュールな世界観が展開される。家出したイチモツを捕まえろ?!衝撃作にして問題作との呼び声高く、その全貌が注目されている『ポプラン』。「家出した“イチモツ”を捕まえろ」をキャッチコピーにしており、主人公・田上が家出した「アレ」=「ポプラン」を追いかける内容のようだ。一見キワモノにも思えそうなコピーだが、その結末は予想を裏切るものとなっており、最後には想像を超える地点にまでたどり着くという...。主演は『メランコリック』皆川暢二主人公を演じるのは、『メランコリック』で主演・プロデューサーを務めた皆川暢二。『メランコリック』は、『第31回東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門』で監督賞を受賞し、「ウディネファーイースト映画祭」では新人監督作品賞に選出されている。【詳細】映画『ポプラン』公開日:2022年1月14日(金)テアトル新宿ほか全国公開出演:皆川暢二、アベラヒデノブ、徳永えり、しゅはまはるみ、井関友香、永井秀樹、竹井洋介、鍵和田花、朔太郎、西本健太朗、佐藤旭、清瀬やえこ、上田耀介、茨城ヲデル、藤野優光、高木龍之介、原日出子、渡辺裕之監督・脚本・編集:上田慎一郎音楽:鈴木伸宏、Lee Ayur企画・制作:PANPOCOPINA配給:エイベックス・ピクチャーズ
2021年10月23日アイドルグループ・KAT-TUNの上田竜也が主演を務める、パルコ・プロデュース2021 『Birdland』が9日に初日を迎え、キャストが開幕前のコメントを寄せた。同作はイギリスを代表する劇作家サイモン・スティーヴンスの戯曲で、2014年にキャリー・クラックネルの演出により、イギリス・ロイヤルコート劇場で世界初演を迎えた。世界的な人気の絶頂にあるロックスター・ポール(上田)だが、世界ツアー最後の一週間、終わりに近づくにつれ精神が不安定になっていく。富や名声によって変えられ、観衆に“スター”として消費されていく一人のロックスターの物語を描く。上田のほか、安達祐実、玉置玲央、佐津川愛美、目次立樹、池津祥子、岡田義徳が出演する。上田は孤高のロックスター・ポールを繊細に演じ、実力派俳優たちはポールをとり巻く人々を何役も演じ分ける。ピアノの生演奏や映像を駆使した演出で重層的でスタイリッシュな舞台を繰り広げる。東京公演はPARCO劇場にて9月9日~10月3日、愛知公演は刈谷市総合文化センターにて10月9日、京都公演は京都劇場にて10月15日~18日、福岡公演は久留米シティプラザ ザ・グランドホールにて10月30日~31日。○演出・松居大悟 コメント遠いけど近くて、暗いけど明るい。吐息まで届きそうな気がする。今まで客席で笑ったり泣いたり衝撃を受けたりしたPARCO劇場に入って、Birdlandを初めて浮かべた時に、なんとなくそう感じて。お、いいぞ、なかなかどうして匂ってくるような鋭さがあるぞと、不安を塗り潰す高揚感がありました。本日より、舞台『Birdland』開幕します。何年もこの戯曲を準備して、1ヶ月間マスクで稽古して、劇場で照明や音響と組み合わせて。新PARCO劇場になって初めてピンスポットを使ってないんです。それは別に主張することじゃないか。無理やり答えを出さずに、答えを出さないという答えを確かめ合える座組です。9年前に青山円形劇場で演出した時に「彼にはまだ円形劇場は早い」と言われたことは忘れられないけれど、あの時以来の海外戯曲。でも今、劇を届ける自信があるのは、あの時よりも周りの顔つきが見られているから。マスクで顔わからないけど。まだ実感は追いついてないけど。ゴジゲン的には、目次がどう立ち向かうのかもポイントです!戯曲の危うさ、小劇場の泥臭さ、スタッフによる繊細さによって、面白い作品ができていると思っています。無事に幕をあけて、最後まで無事に走り抜けて、見にきた人も全員無事であってほしいです。"生きたい"と思う劇です、なにより生きていてください。劇場のガイドラインに則って、健康にお越しくださいませ!○上田竜也 コメント誰も体調を崩すことなく無事に本番を迎えられるということに、まず喜びを感じております。そして今は、この作品がどんな風に感じてもらえるのかすごく気になっています。相手、観客に訴えかける作品なので、一人一人の捉え方は違うでしょうし、それぞれどういう風に思い、何を感じて帰られるのかということがとても楽しみで、幕が上がるのを待っています。コロナ禍でいろいろな判断がなされる中、それでも足を運んで来てくださる方々には本当に感謝しています。その分、楽しみにしていただいた期待以上のものをお見せできるよう、キャスト・スタッフ一丸となって作品に魂を込めていきますので、是非さまざまな感情を持って帰っていただけたらと思います。○安達祐実 コメント演出家の松居さんは「自分の言うことだけが正解ではない」といつもおっしゃっていて、皆さんの意見を受け入れ、一緒に考えながら作っていく方。こうした稽古過程は今までの舞台では経験がなかったので、すごく面白かったですし、連帯感を築くこともできて、すごくいい稽古だったと感じています。皆さんが役を作っていく過程を間近で見れて「こういう風になるんだな、舞台ってこうやって出来上がっていくんだな」と、ひしひしと感じることができ、とても素敵な時間でした。本番が始まっても変化していく作品だと思うので、実際にお客さんの前で演じてみたとき、どういう風に受け取ってもらえるのか、とても楽しみですし、お客様も観た回によって感じ方は違うかもしれない。(一度観ても)決め込まないで、ドライアイスの煙みたいに、あっちに行ったりこっちに行ったり動いていく様子を、一緒に楽しんでもらえたらと思っています。○玉置玲央 コメントまず、このような状況下で初日を迎えられることを大変嬉しく思います。演劇というのは演者とお客様が同じ空間、時間を共にして初めて成立するものです。勇気を出して劇場に足を運んでくださるあなたと、目に見えない『何か』を共有することが出来るのは本当に嬉しいです。大千穐楽まで座組一同、誰一人欠けることなく無事に走り切り、一人でも多くのお客様とその『何か』を共有出来るように、誠心誠意やらせていただきます。○佐津川愛美 コメント今回は、皆さんが数役演じたり、劇中では転換もあったりなど、チームワークがすごく大事な作品で、稽古で試行錯誤しながら詰めていきました。本番でさらにチームワークを高めていきたいので、皆で楽しみながら出来たらいいなと思います。この作品は、主人公であるポールの人間性、人間らしい部分が描かれています。一人の人の人生ということもそうですし、周りの気持ちだったりが繊細に描かれている作品ですので、観客の皆さんも一緒にこの世界に入ってもらえたら、更に楽しんで頂けると思います。あとは、怪我無く健康に舞台に立てることを目標にやってきたので、千秋楽まで無事に完走できたらと願っています。○目次立樹 コメントこの最高のチームで、がっぷり四つに向き合い、日々この『Birdland』を高めてきました!世界各国で上演し続けられているこの人気作品が、僕らの手によってどんな風に仕上がったのか、ぜひみなさんに見届けていただきたいです!舞台でありながら、さらに生々しく訴えかける、刺激的なステージをお届けします!応援なにとぞよろしくお願いします!○池津祥子 コメントもうすぐ皆様に劇場でお会い出来るのが何より嬉しいです!演出の松居さんが「僕達のBirdlandを作りましょう」と挨拶して始まった約一ヶ月の稽古。人見知り気味なキャスト陣が徐々に距離を縮めながら、熱い想いをぶつけ合って創り上げた作品になったと思います。そしてこれからはお客様の前で本番を重ねて変化していくであろう『Birdland』を私も目一杯楽しみたいと思います。PARCO劇場でお待ちしております!○岡田義徳 コメント僕にとって思い出深いPARCO劇場でのお芝居です。劇場が新しくなってからは初めてのPARCO劇場での舞台で、それがこの作品で良かったなと本当に思っています。どう伝わるかっていうのは、観に来た人の数だけあると感じる作品なので、これという答えはないかもしれませんが、「何かこういうことが言いたかったんだろうな」とそれぞれに感じ取って帰ってもらえたら嬉しいです。撮影:引地信彦
2021年09月09日第42回日本アカデミー賞に多数ノミネートを果たした『カメラを止めるな!』上田慎一郎監督の劇場用長編第二作目となる『スペシャルアクターズ』(19)が、dTVで配信開始した。「作家主義」×「俳優発掘」を掲げて2013年に始動した「松竹ブロードキャスティングオリジナル映画プロジェクト」の第7弾企画として制作された同作。『カメラを止めるな!』に引き続き、上田監督がワークショップを経て選出したキャストとともに作り上げた。主人公は、極度の緊張状態に陥ると気絶してしまう癖を持つ、売れない俳優の大野和人(大澤数人)。ある日、5年ぶりに再会した弟が所属する「スペシャルアクターズ」という俳優事務所を紹介されるが、そこで請け負っているのは、一般の依頼者から受けた相談や悩み事を「役者の芝居」によって解決するという一風変わった仕事だった。金欠のため「スペシャルアクターズ」の仕事を手伝い始めた和人は、「カルト集団から旅館を守ってほしい」という依頼に対応する中心メンバーとして「芝居」に参加することに。そして、物語は芝居に芝居が重なり合い、予想外の方向へ展開していく。気絶癖を隠しながら、果たして和人はミッションを成功させることができるのか?
2021年09月06日上田ケンジとコイズミキョウコによる音楽ユニット黒猫同盟が、9月29日“招き猫の日”に1stアルバム『Un chat noir』をリリースすることが決定した。黒猫同盟は、コイズミがSpotifyオリジナル・ポッドキャスト番組『ホントのコイズミさん』を始めるにあたり、既存の曲をかけられないのならオリジナルを作ればいいと上田を喫茶店に呼び出したことから生まれたユニット。同時期に保護猫の黒猫を引き取り飼い始めたことがユニット名の由来で、黒猫の目線を通して見つめた今の世の中を描くのが楽曲のテーマとなっている。商品形態はCD、アナログレコード、カセットテープの3形態で、それぞれ異なる内容が収録される。CDには全16曲が収録され、アナログレコードはCDには収録されていないトラックを含めた全15曲を収録。カセットテープは全17トラックのうち楽曲7曲が収録され、「ホントのクロネコさん」なる架空の番組をコンセプトに、コントと楽曲で構成される遊び心溢れる内容となっている。さらにCDと黒猫同盟オリジナルTシャツがセットになったスペシャルパッケージに加え、黒猫同盟オリジナルのポータブルレコードプレーヤー、ポータブルカセットプレーヤーがそれぞれ完全受注生産でリリースされる。<リリース情報>黒猫同盟 1stアルバム『Un chat noir』2021年9月29日(水) リリース●CD:3,300円(税込)●アナログレコード(生産限定盤):4,290円(税込)●カセットテープ(生産限定盤):3,080円(税込)【ビクターオンラインストア 完全受注生産】●CD+黒猫同盟オリジナルTシャツ スペシャルパッケージ:7,600円(税込)※Tシャツのサイズは3種類(M・L・XL)からお選びいただけます。M:身丈 70cm / 身幅 52cm / 肩幅 47cm / 袖丈 20cmL:身丈 74cm / 身幅 55cm / 肩幅 50cm / 袖丈 22cmXL:身丈 78cm / 身幅 58cm / 肩幅 53cm / 袖丈 24cm※ビクターオンラインストアの他、一部取り扱い店舗がございます。対象店舗は、後日発表いたします。※ビクターオンラインストアのみ完全受注生産となります。※ビクターオンラインストア以外の一部店舗での販売は完全受注生産ではございません。【ビクターオンラインストア限定】●黒猫同盟ポータブルアナログプレーヤー:25,300円(税込)※数量限定・ステレオ・スピーカー搭載、オールインワン・レコードプレーヤー・USB端子を経由してレコードの音声をデジタルファイルに変換可能・リチウムイオンバッテリー搭載、フル充電で約4時間動作・付属のEZ Vinyl / Tape Converterは、1曲毎ファイルを分割しながらデジタル変換可能 ※iOS11以上は非対応です。・EZ Vinyl / Tape Converterソフトウエア付属・古いスーツケースを模したレトロなデザイン<仕様> ※仕様はことわりなく変更になる場合がございます。端子:標準的なRCA音声出力端子装備 / ヘッドホン端子装備 / ステレオミニジャックの外部入力端子を装備 / カセットデッキなどの外部ソースもデジタル化可能 / USB端子ターンテーブル使用:33-1/3、45、78回転対応サイズ:約343 x 114 x 254mm(W x H x D)重量:約2.7kg●黒猫同盟ポータブルカセットプレーヤー:6,050円(税込)※数量限定・本体カラー:ブラック(フレーム部分クローム仕上げ)<仕様>トラック方式:Hi-Fiステレオ再生方式:オートリバース機能切替付機能:再生・停止・早送・巻戻・音量出力:3.5mmステレオミニ端子インターフェース:USB2.0スタンダードPC録音フォーマット:MP3電源:1.5V単三乾電池2本又はUSB給電 ※本製品には充電機能はございません。連続再生時間:約1時間(単三乾電池使用時)サイズ:112 x 80 x 31 mm(W x H x D)重量:約186g・付属品USBケーブル簡易ステレオイヤホン取扱説明書・保証書※本製品には乾電池は付属しておりません。また、本製品には専用ACアダプタの付属及び同販売オプション等はございません。【受注受付期間】・クレジットカード / PayPay:8月15日(日) 23:59まで・コンビニ決済:8月10日(火) 18:00までお届け予定日:9月29日(水) 以降のお届け■ビクターオンライン販売ページURL・CD+黒猫同盟オリジナルTシャツ スペシャルパッケージ・黒猫同盟ポータブルアナログプレーヤー・黒猫同盟ポータブルカセットプレーヤー【収録内容】■CD1. Un chat noir2. 巴里のおてんば娘3. UNDEUX4. DING DONG DASH5. ニャー6. 異国の窓辺7. プロヴァンスで夜更かし8. プロヴァンスでニャー9. ベルベットリボン10. 黒猫サティ11. 星降る夜に傘の下で12. ニャーとフェー13. 黒猫探偵団14. イマノワタシ15. カラノワタシ16. Un chat noir ~DENPA FROM TOKYO~.■アナログレコードA面1. UNDEUX2. 巴里のおてんば娘3. ベルベットリボン4. ニャー5. DING DONG DASH6. 黒猫サティ7. 異国の窓辺8. ニャーとフェーB面1. プロヴァンスで夜更かし2. プロヴァンスでちょっとニャー ※アナログレコードのみに収録3. イマノワタシ4. カラノワタシ5. 黒猫探偵団6. 星降る夜に傘の下で7. Un chat noir■カセットテープA面1. オープニング〜ホントのクロネコさん※2. シーン1「待合室のひじきさんと小福田さん」※3. UNDEUX4. シーン2「黒猫柳さんと黒猫博士」※5. 星降る夜に傘に下で6. シーン3「ストレス同時通訳」※7. ベルベットリボン8. シーン4「コマーシャル3本」※B面1. プロヴァンスで夜更かし2. シーン5「海辺のひじきさんと小福田さん」※3. DING DONG DASH4. シーン6「これは猫です英会話」※5. 異国の窓辺6. シーン7「ニュースクロネボ!」※7. 黒猫探偵団8. シーン8「黒猫柳さんと黒猫博士2」※9. エンディング〜ポエム※※カセットテープのみに収録「Un chat noir」配信リンク:<番組情報>Spotifyオリジナル・ポッドキャスト番組『ホントのコイズミさん』#16 浦沢直樹#15 浦沢直樹#14 吉本ばなな#13 吉本ばなな#12 草野象(「オン・サンデーズ」)#11 古賀一考、宇田川しい(Over Magazine)#10 宮藤官九郎#9 宮藤官九郎#8 吉川凪(翻訳家)#7 金承福(韓国関連コンテンツ専門出版社CUON代表)#6 山内マリコ(作家)#5 「エトセトラブックス」代表:松尾亜希子 店長:寺島さやか#4 向田和子#3 KIGI(槇原亮輔、渡邉良重)#2 「COWBOOKS」松浦弥太郎#1 「COWBOOKS」松浦弥太郎『ホントのコイズミさん』配信URL:<ライブ情報>FUJI ROCK FESTIVAL ‘21※黒猫同盟は8月21日(土) NEW POWER GRAR Stage「Gypsy AVALON」に出演関連リンク黒猫同盟 レーベルオフィシャルサイト:黒猫同盟 Twitter:黒猫同盟 Instagram:黒猫同盟 TikTok:
2021年07月19日小泉進次郎環境大臣が15日、東京・千代田区で催された「環境省 新規プロジェクト キックオフミーティング」に出席。放射線にまつわる啓蒙プロジェクトの発足を発表した。環境省は、「放射線の被ばくは遺伝的影響がある」と誤解する都民が約40%、福島県内でも36%いるというデータに関し、2025年までに20%へ引き下げることを目標に「ぐぐるプロジェクト(つむ「ぐ」・つな「ぐ」・つたわ「る」)」を展開する。小泉大臣はこの日、同プロジェクトの概要を説明後、学生らと放射線に関する公開講座に同席。学校の教室を模した形式は「久しぶり」だと笑顔をこぼし、専門家らの言葉に耳を傾けた。話を聞く一方、「健康影響が子や孫の世代にもあると思ってしまっている。そういった誤解や誤った知識、思い込みをどのようにして正しい知識にアップデートし、広げていくか。まずは40%の人々に誤解を持たれている現状を20%にしていかないといけない」などと熱弁した。今年は、東北の原発事故から10年。小泉大臣は「福島県民に対する言われなき批判、差別や偏見を少しでも払拭するために、環境省としては力になりたい」と述べ、「福島の皆さんが、国にやってもらいたい、一歩踏み込んでもらいたいと思うことを、我々は知恵を絞って実行するのが仕事。まず始めてみて、目標達成に向けて学びながら進めていければ」と意気込んだ。また「福島だけの問題ではない。戦後から続く被ばくの問題を、様々な機会を作って(正しい知識を)多くの方へ届けたい」と放射線教育への浅からぬ思いを吐露した。
2021年07月15日映画『犬部!』(7月22日公開)の完成披露イベントが13日に都内で行われ、林遣都、小泉進次郎 環境大臣、篠原哲雄監督、ちえが登場した。同作は、片野ゆか著『北里大学獣医学部 犬部!』(ポプラ社刊)を原案とした作品。獣医学部の大学生・花井颯太(林)は子どもの頃から動物愛護がライフワークで、ある日心を閉ざした一匹の実験犬を救ったことから、ひとつでも多くの命を救うため、愛護活動をサークルにすることを思いつき『犬部』を設立する。颯太と同じく「犬バカ」の同級生・柴崎涼介(中川大志)らが仲間となり保護活動を行い、それぞれの夢へと羽ばたいていった。16年後。相変わらずの犬バカぶりで保護活動を続けてきた颯太が逮捕されたという報道を受けて、それぞれの想いと立場で動物と向き合ってきたメンバーたちが再集結するが、そこに柴崎だけがいなかった。7月3日に行われた完成披露イベント同様、元気に飛び跳ねる保護犬出身のちえ(颯太の相棒犬・花子役)を連れて仲良さそうにステージに登場した林。ちえについて「顔も美人で今や色々な映像作品に出演している。ワンちゃん界では大女優です。人の力になれるようなメッセージ性のある今回の映画に出演してくれて、今日まで一緒に過ごせて嬉しいです」と紹介する。保護犬&保護猫問題に取り組み、自身も保護犬アリスを飼っている小泉大臣も「僕も林さんと同じで、犬とは会話をします。『そのドッグフード美味しいの?』とか」と犬との日常の一幕を明かす。写真撮影時には初対面のはずのちえが、小泉大臣に熱烈キスでハプニングに戸惑う小泉大臣だったが、嬉しそうにちえの愛情をたっぷりと受け止めていた。イベントには、映画のモデルとなったサークル「犬部」を創設した北里大学の獣医学部生約20名もオンラインで参加した。小泉大臣が「保護犬は色々な経験をしている背景があるけれど、そんな警戒心のある保護犬が自分との距離を許してくれた瞬間は嬉しい」と自身の経験を語ると、撮影中に犬との心の距離の変化を実感したという林は「最初は近づけない犬もいたけれど、僕の方に寄って来てくれる瞬間もあって、母性が湧きました。撮影が終わって東京に帰るときも寂しくて……。あんな感情になったのは初めて」と小泉大臣のエピソードに共感していた。学生から、環境省として動物保護の観点で何に力を入れているのかという質問が飛ぶと、小泉大臣はフリップを用意し、殺処分減少の推移や動物虐待の罰則の強化、基準の明確化を実施している旨を説明。「今回の映画を観て犬を飼いたいと思う人もいると思うが、最後まで飼い主としての責任を果たせるかどうかを考えてほしい。コロナ禍でペットを飼う人も増えているが、捨てる方も増えている。これは不幸なこと。飼い主の責任を一人一人が考える、そんな世界を作っていきたい」と意気込みを語ると、篠原監督は「人が動物とどう生きていくか、それは僕らも映画を通して描きたかったこと。その部分についても映画から読み取ってほしい」と期待。林も「俳優ができることは限られているが、『犬部!』が一人でも多くに人に届いてくれたら嬉しい」とアピールした。
2021年07月13日●原作に感じた余白の魅力当初は実写化を想定『カメラを止めるな!』の上田慎一郎氏と、妻でアニメーション監督としても活躍するふくだみゆき氏が、昨年社会現象を巻き起こした4コマ漫画『100日後に死ぬワニ』(著:きくちゆうき)をアニメーション映画化。夫婦で監督・脚本を務め、新たな物語を加えた映画『100日間生きたワニ』がついに9日、公開を迎えた。このたび上田監督&ふくだ監督夫妻にインタビューし、制作の裏話や作品に込めた思いを聞いた。原作に込められたメッセージに強く共感し、映画化を熱望した上田監督が、妻のふくだ監督と初の共同監督・脚本で作り上げた本作は、100日間のワニの日常と、そこから100日後、大切なものを失った仲間たちのその後の姿を描いた物語。主人公・ワニ役の神木隆之介、ワニの親友・ネズミ役の中村倫也、モグラ役の木村昴ら豪華キャスト陣も話題を呼んでいる。監督夫妻は、脚本開発中にコロナ禍に直面し、劇的に変わってしまった日常と価値観の変化に戸惑いながらもその気持ちを登場人物たちに重ね、構成を大幅に変更。当初は全体の5%程度の予定だった映画オリジナルのストーリーの割合を約半分まで増やし、より心に響く物語を作り上げた。――まず、原作の魅力をどのように感じたか教えてください。上田監督:ツイッターの漫画を連載2日目から見始め、面白いなあと思って毎日のように読み進めていましたが、一番魅力を感じたのは語り過ぎない余白で、映画的だなと思いました。この先こうなるんじゃないか、あのセリフはこういう意味じゃないかと、見る人が語り合いたくなるような余白に魅力を感じ、映画化したいと思って30日目くらいの時に企画書を東宝に持っていきました。――共同監督でやろうと決めた理由も教えてください。上田監督:最初、僕が実写の企画として提出したんですけど、東宝の方から「上田さんとふくださんの共同監督で、アニメ映画で作るのはどうですか?」と提案いただいてこうなりました。――最初、実写で考えられていたんですね!上田監督:ワニの被り物をするとかCGとかではなく、人間に置き換えた実写を考えていました。――共同監督で、アニメで、と提案されたときはすんなり受け入れられましたか?上田監督:そうですね。ふくだ監督:話を聞いてびっくりしましたが、原作モノを2人ともやったことがなかったり、2人でずっと一緒に映画を撮っていましたが、共同監督でやったことはなかったですし、私はアニメといっても1人で作るフラッシュアニメを作っていて、制作会社の方と作ったことがなかったので、いろんなチャレンジができるなと。私自身も原作が好きでしたし、いろんな要素の中でチャレンジしてみようと思いました。上田監督:今はアニメにしてよかったと思っています。人間に置き換えると見る人との距離ができかねない。自分の人生ではないと。ワニやネズミなど、ある種、記号化されたキャラクターにすると匿名性ができて、自分や近くの人を重ねやすくなったと思います。――前半は原作がもとになっていますが、少し順番を変えたり、オリジナル要素を加えたりされています。どのように映像化したのでしょうか。上田監督:原作通りに並べると、ぶつ切りのダイジェストみたいになってしまうので、友情のライン、恋のライン、夢のラインといったラインを輪郭づけたうえで、物語を止めずに流れるように再構成しました。何日かに分けている話を1日に凝縮しているところもありますが、できるだけ原作と同じ世界に。構成はかなり試行錯誤し、時間がかかりました。――構成も2人で意見を出し合って?ふくだ監督:プロットの段階も2人でずっと話し合っていましたし、シナリオも、最初私が書いて、それを上田が直して、というようにリレー方式でやりました。また、きくちさんに見ていただいたり、(コンテ・アニメーションディレクトの)湖川友謙先生が意見をくださったり、何回も何回も直して、今のストーリーになるのにすごく時間がかかりました。●背中を“押す”のではなく“さする”映画に――後半のオリジナルの部分は、コロナ禍でガラリと脚本を変えたそうですが、どのように変えたのでしょうか。上田監督:初稿は原作に忠実で、原作を再構成したものが95%くらいで、最後の5%くらいが後日談でしたが、コロナ禍が本格的になり、ワニがいなくなってから残された人々がどうするかという物語を見たい、その先の物語を書かなければと思い、後日談を大幅に書き足しました。最終的に半分半分くらいバランスになり、タイトルも変えました。――当初は原作のタイトル『100日後に死ぬワニ』にしようと?上田監督:そうです。――『100日間生きたワニ』にした理由や思いを教えてください。上田監督:まず、半分がオリジナルのストーリーに変わっているので、タイトルも変えるべきだと思いました。そして、映画を見終わったときに『100日間生きたワニ』というタイトルを見たら、見る前と受け取り方が変わるのではないかなと、その感覚を得てほしいと思ったんです。もう一つ、これは後から気づいたことですが、原作の最終話が終わったときに、「これは100日間生きたワニの話だったんだな」と言っている方がたくさんいて、そうだよなと思ったのもあります。――オリジナルの部分はどのように物語を膨らませていきましたか?上田監督:最初に考えたのは、新しいキャラクターを出すことです。新しい生活、新しい日々というのは、誰かにとっては最初抵抗があるかもしれない。そんなものがいいのではないかというところから作っていきました。――映画オリジナルのカエルが重要なキャラクターとして登場しますが、演じた山田裕貴さんも「異物感」とコメントされていました。上田監督:注意を引きつけて、そこに意味を持たせるような役割になっています。――後半を描くときに特に意識したこととは?上田監督:どう乗り越えるかということだけではなく、「コロナもあるけど前を向いていこう」という人もいれば、「前を向いていこうよ」という言葉がしんどい人もいる。ポジティブきつい…みたいな。頑張っている人と何もできない自分を比べて余計に気が滅入ることもあるし、今を生きる人たちの誰も否定しない物語にしたかった。そこを探す旅でもありました。ふくだ監督:私たちとしても、きくち先生としても、この生き方が正解、これが正しい道だ、みたいにはしたくなくて、みんなそれぞれ考えや生き方があるということを、みんなそれぞれ受け取ってもらって肯定できたらいいなと思いました。――上田監督が「探す旅」と表現されましたが、かなり試行錯誤されましたか?上田監督:そうですね。どこまで何を語るか、それを言ってしまったら言い過ぎなんじゃないかとか、そこを悩みましたが、背中をドンと押すのではなく、背中をさする映画にしようと意識しました。押されたら嫌な人もいるので。ふくだ監督:さするのであれば、走り出してくれる人もいるし、もうちょっと休憩してからゆっくり歩き出す人もいるかもしれないですし。――原作のきくち先生とはどんなやりとりをされましたか?上田監督:連載中に映画化しましょうという話をしたときから、何回もお会いしました。やはり、きくちさんが生み出したキャラクターたちなので、「ワニはこういうときこう言うんじゃないですかね」「ネズミはこういう感じかもしれないです」といろいろアドバイスをいただき、自分たちだけでは書けなかった脚本になったと思います。――特にきくち先生のアドバイスが反映された部分はどこでしょうか?上田監督:セリフだと思います。セリフ回しが独特なので。ふくだ監督:きくちさんが提案してくれたセリフを見ると、「こっちがワニだね」と。私たちでは生み出せないセリフがたくさんあり、きくちさんとやりとりできたからワニの世界観を崩さずにやれたと思います。●制作過程で喧嘩ゼロ「こだわるポイントが違う」――『カメラを止めるな!』との振れ幅に驚きましたが、アニメーション監督であるふくだ監督とだからできたなと感じていますか?上田監督:そうですね。僕は日常系の作品よりエンターテイメントという作品が多いですが、ふくだは日常系の物語が多いので、アニメを提案されたときに2人でならという思いはありました。ふくだ監督:上田の監督作というと、すごいギミックやどんでん返しがあるのではないかと、そう期待して見る方は印象がだいぶ違うと思うので、どう受け取ってくださるのかなと(笑)。上田監督:ネタバレ厳禁みたいな映画を作りがちだと思われているので(笑)。ただ、試写で見た方の反応を聞くと、「上田さんらしくなくてよかった」という感想と、「上田さんらしかった」という感想と、どっちもあります。“らしい”というのは、構成的なものだと思います。――お二人だからこそ生まれた魅力をどのように感じていますか?上田監督:邦画のようなアニメを作りたいというコンセプトで作ったのですが、試写を見て「邦画を見たような感触があります」とおっしゃってくださった方がいて、良かったなと思いました。あまりない味わいのアニメになっていると思います。ふくだ監督:上田単独でも、私単独でもこの形になっていないですし、お互いの長所を生かしてバランスを取ったからできた作品になっているので、2人でやってよかったなと思っています。――インタビュー中も仲の良さが伝わりますが、制作の過程で喧嘩になることは?上田監督:しないですね。――意見が衝突することがあるのかなと思いましたが、公私ともに本当に素敵なパートナーなんですね。上田監督:日常生活でも喧嘩は1年に1回あるかないかです。ふくだ監督:近年は本当に喧嘩してないですね。上田は映画のことを四六時中考えている人で、人間としての生活力は弱いので、そういうところで私が小言を言うことはありますが、映画においてはお互いの長所を知っているし、信頼もしているので。しかも、得意不得意が全然違いますし、10年間一緒に映画を作っている中で、作品に抱いているビジョンを明確に共有できている部分もあるので、意見が対立することはなく、補足し合えた感じです。上田監督:クリエイター同士で喧嘩するときって、こだわりとこだわりがぶつかる時だと思いますが、うまいことこだわるポイントが違う。僕は脚本や編集、リズム、テンポにこだわり、ふくだは絵のディティールや表情の機微、セリフのニュアンスにこだわっていて、もちろんお互いそこもこだわりはありますが、相手の方が得意であるという信頼があるからぶつからないです。ふくだ監督:ここは上田の意見を聞こう、ここは私の意見を聞いてくれるみたいな部分が、感覚的に2人の中で合致しているので。上田監督:そうですね。服を買う時とかもそうなんですけど、ファッションセンスに関しては自分よりふくだの方が秀でていると思うので、ふくだがいいと言うほうを買うようにしています(笑)ふくだ監督:少し前まで1人で買い物に行っても写メで撮って「どっちがいい?」って聞いてきて、私が「こっちがいい」と言ったものを買ってきていました(笑)――素敵な関係ですね! お互い信頼し合い、それぞれの武器を生かして作られた作品であることがわかりました。上田監督: ありがとうございます。2人だからできた作品になっていると思います。(C)2021「100日間生きたワニ」製作委員会
2021年07月10日映画『100日間生きたワニ』(7月9日公開)の脚本・監督を務めた上田慎一郎&ふくだみゆき夫妻が20日、都内で行われたオンライン ヒット祈願イベントに、神木隆之介、木村昴、ファーストサマーウイカとともに出席した。昨年、社会現象を巻き起こした4コマ漫画『100日後に死ぬワニ』(著:きくちゆうき)をアニメーション映画化した本作は、100日間のワニの日常と、そこから100日後、大切なものを失った仲間たちのその後の姿を描いた物語。主人公・ワニの声を神木隆之介、ワニの親友・ネズミ役を中村倫也、モグラ役を木村昴が演じた。監督・脚本は、原作に込められたメッセージに強く共感し映画化を熱望した『カメラを止めるな!』の上田氏と、妻でアニメーション監督としても活躍するふくだみゆき氏が夫婦で担当。上田監督は、本作について「我が子。信じている我が子なので、信じているんですけど、声が届いてくるまでドキドキです」と心境を打ち明け、ふくだ監督は「自分たちのやりたいことを許していただいて、ギリギリまで粘らせていただいたので、楽しくもあり大変でもありました」と語った。原作の漫画を「2日目から見ていた」という上田監督。「最初は実写映画として考えていた。ワニの被り物をしてとかではなく、人間に置き換えて映画化したいと思っていた」と当初は実写化を想定していたことを明かし、「東宝さんから、福田と一緒にアニメにするのはどうですか? と言われて」と経緯を明かした。そして、上田監督は「試写の感想が飛び込んできたときに、作ってよかったなと福田と話したときがあり、早くみなさんに見ていただきたいと思いますし、みなさんに語っていただきたいなと思っています」とコメント。ふくだ監督は「この映画は世界を救うような派手な映画ではないですが、きっと誰かの世界を救うというか、そっと寄り添うような映画になっていると思います。ぜひワニくんたちに会いに来てください」とメッセージを送った。
2021年06月20日