息子は今のところ特別お絵描きが好きでは無い。それよりもブロック遊びがダントツで好きだ。僕がイラストの仕事をしているせいで、友達と子どもの話になると意外だと言われることが多い。でも本人が興味を示さないのであれば無理に教えることはしたくないので、好きなモノで遊ばせる。そんな息子だからこれまでに手掛けた絵画作品は少なく、たまに筆をとった時には妻と共に固唾を呑んで制作を見守る。そうして出来上がった作品は家宝としてファイリングされる。と、ここまでは良い。とても良い。息子のタチの悪さはここからで、自分で何かを描くよりも父母に指示通りの絵を描かせることに楽しみを見出し始めた。そもそもこのイラストコラムのタイトルになっている「下請け」とは息子の発注者気質に由来している。それでは、息子の発注を5つのステップで紹介します。(なんのこっちゃ)ステップ1「動物を描く」親に絵を描かせることを覚え始めた頃は、動物やキャラクターを発注してきた。誕生日に息子にあげたスケッチブックを手渡される。そして息子の記憶にある動物の容姿を描くことが求められるので、イメージを近づけるため注文を聞いて修正を重ねる。ステップ2「シーンを描く」動物単体に飽きるとシーンを描かせるようになった。長い線路を走る電車、窓からはカエルやキリンが顔を出す。空席が目立つとNGなので、窓という窓に動物たちを配置する。。。仕事かっ!これでは仕事じゃないか!何だ!?イメージを近づけるって!と僕は発狂寸前。時々息子もマ−カーを握って僕が描いた動物の顔を紙に穴が開くまで塗りつぶす。ステップ3「ゲームの舞台を描く」次に池を泳ぐ魚の群れを描いてその池の周りに僕と妻と息子の3人が立っているという絵の発注が来た。注文通りに描き終えると息子がおもむろにマジックを手に取り、「釣りしよっと」と言って池の周りに立っている3人の釣り竿に糸を描き足して魚につなぐというゲームを始めた。どこまでも良いとこ取りをする息子だが、遊び方の引き出しは多い。ステップ4「知らない友達の顔を描く」この辺りまで来るともっと雲行きが怪しくなってくる。息子が保育園で出会った友達の顔を描けと言うのだ。4月に転園したばかりでも息子はあっという間に友達の顔と名前を覚えてしまった。自分のクラスどころか年長さんまで覚え始めているので「〇〇君のお姉ちゃん描いて」などと言われて手も足も出ない。。。というか知らないから描けない。想像でいい加減に描くと大変怒る。ステップ5「絵本を描く」息子からの発注の最終形態。息子お気に入りの絵本のストーリーを絵で再現していく(再現しろ)という悪魔のような命令。仕事並(否、仕事以上)にハードなご依頼である。それでも「そんなもん描けるかあ!ぼっけえ!」とは言いたくない変なプライドがあり、こちらも意地になって食らいつく。保育園の懇親会の日、親子で街のフリースペースに食べ物を持ち寄って遊んだ。施設のおもちゃで思い思いに遊び始める子ども達。一人の女の子が僕の所におもちゃを持って近寄ってきた。「ねえねえ、ウサギ描いて」ここでも始まってしまった悪夢のイラスト受注会。この娘が中学生だったら「ご予算は?」と制作費の話でもしてあげたいところだが、相手は3歳。磁石で絵が描けるお絵かきボードを手渡された僕は引きつっていたかもしれない満面の笑みでウサギを描いた。僕の前に子どもが2人3人と集まりだして、背後からはママさん達ものぞき込んでいる。やってきた男の子が「今度はカーズのスポーツカー!」とリクエストしてきた。「まずは下描きを…」というわけにもいかず、一発描きに自信が無かった僕は辺りを見回した。窓際の棚にスポーツカーのおもちゃを発見。絶対にばれないように思いっきりカンニングした。つづく
2017年05月23日ゴールデンウィーク3日目に息子が連休に飽きてしまうという予想外の事態が起こった。そして迎えたGW4日目の5月6日、家族で益子の陶器市へ出発。今回の旅行は日程も何もかもを妻に任せていた。息子は「早く旅行行こー!」とテンションを持ち直している。このタイミングで旅行を計画していた妻のファインプレーに助けられた。旅行の目的は陶器市で食器を買うこと。陶器市に行くのは2回目、初めて行ったのはちょうど3年前で息子が0歳の時だった。その旅行が初めての3人旅行、家族で揃いの食器を買った。それから3年で主に息子が「お手伝い」という名の元に食器を洗ったり運んだりする際に割ってしまい、食器は不揃いになってしまった。そこで今回の旅行で引越記念も兼ねて食器を新調しようという計画を立てた。「旅行」というワードに心を躍らせる息子は車で2時間半の道のりを全く寝ずに過ごした。車中で「旅行はどこ〜?」と何度も叫んでいた。予定時刻に陶器市会場に到着。早速、会場入口に展示販売された「幸福を呼ぶ」という巨大ふくろうの陶器の置物に興味を示す息子。それを両手で掴んで戦いごっこを始めようとしている。全く幸福な結末を迎えられる予感がしないので早々にやめさせて移動する。たくさんの露店に並べられた陶器に胸が躍る僕と妻。「陶器??はあ?」と全く楽しめない息子。この温度差のまま3人で行動するのは難しいと判断して、僕と妻が30分交代で食器を探すことにした。初めに僕が露店に繰り出す。息子と妻はまた置物を見て待っている。ゆっくり陶器を味わいたいところだが、脳内にはタイムリミットを示すデジタル時計が浮かんでいる。獣のような目で真剣に素早く必要な食器を吟味していく。しかし、後から妻も見て回ることを考えるとなかなか一人で決定が出来ない。家族用の食器は目星だけ付けて自分用のコーヒーカップと茶碗を買った。その後、妻が良い食器達を発見したので作戦は成功だった。妻と交代して、僕と息子はお祭りのようになっている露店エリアを散策したが「旅行はどこ?」と未だ手応えを得られない様子の息子だった。手分けして食器を手に入れた僕たちは、昼食をとってから宿泊予定のペンションに向かった。この移動でようやく息子は眠りに落ちた。良いタイミングで寝たので宿に着いてすぐに部屋に寝かせようと建物の中に入ると、チェックインの予定時刻は1時間以上過ぎているというのにまだ部屋の準備が出来ていないというトラブル発生。宿のおばさんが「あと5分!」と言うので、森の木々に囲まれた駐車場で鳥のさえずりを聞きながら待つこと5分。ようやく準備が出来たので僕は急いで部屋の布団に息子を寝かせた。妻は部屋に入ろうとしたところを突如現れた宿のおじさんに「タケノコ採る?」と呼び止められた。息子にもタケノコ掘りを体験させたいと思った妻は嬉しそうに「明日の朝できますか?」と尋ねたけれど、マイペースなおじさんは「すぐそこだから」とそのまま妻を竹やぶに連れ去った。その後も妻が一向に部屋に入って来ないので様子を見ようと部屋から出る。すると窓越しに、庭でおじさんにタケノコ料理の指導を受けている妻の姿を確認。明日の朝を希望していた人が手荷物もそのままで、収穫から皮を剥いてさばいて煮るところまでがっちり教わっている(やらされている)。突然農家を訪れて採れたて野菜で調理を始める旅番組の様な状況の妻を見て、吹き出しそうになるのを抑えて僕もリビングを通って外に出てみた。リビングの棚やデッキのテーブルにはたくさんの益子焼の器が並べられている。このペンションはおじさん・おばさん夫婦2人で切り盛りされている。おばさんの夕飯準備を待つ間、デッキでおじさんも採りたてのタケノコを調理しながら色々な話を聞かせてくれた。「タケノコは薄皮も旨い」だの「芽もツマミにいける」だの「皮のまま大きな鍋で煮た方が旨いという人もいる」だのとタケノコうんちくが止まらない。タケノコを鍋で煮る間、デッキに並べられた益子焼の器を見ていたら宿のおじさんが「気に入ったのがあったら一つ差し上げます」と言ってくれた。「え~いいんですか?」と驚いていると、おじさんは大きなプラスチックのかごに無造作に放り込まれている器の一つを取り出して「これなんか〇〇さんの作品でいい値段しますよ」と雨ざらしになった名作をゴミのように拾い上げた。。。なかなかにガサツなおじさんはタケノコを煮始めて10分が過ぎようとしている時、おもむろにスマホを取り出してどこかに電話する。「ああ、お忙しいですか?ああそうですか。いや、タケノコはどれぐらい茹でるといいんですか?」耳を疑う僕と妻。タケノコうんちくを語る得意げなおじさんの姿が走馬燈のようによみがえった。電話の最後には「え?そんなに茹でるんですか?」と驚いちゃったおじさんの姿にこらえきれず妻と爆笑してしまった。夕食前に目覚めた息子は見覚えの無い暗い部屋に戸惑っていたけれど、「今日はここに泊まるよ」と伝えると「まだ帰らない?」と嬉しそうにしていた。夕飯のタケノコは息子の大好物なのでたくさん食べた。 5月7日(GW5日目最終日)。昨日の陶器市で旅行の目的を果たしたため、この日はノープランだった。チェックアウトを済ませると、妻が気になる森林公園があるので行ってみたいと言う。昨日はあまり息子向けのスポットが無かったので、歩いたり走ったりしたくてムズムズしていることだろうと思って行き先に選んだ。辿り着いたその場所は公園と言うよりもほぼ山だった。さほど期待せずとりあえず登山道を少し歩いてみて帰ろうということになった。歩いていると登山道の途中途中に丸太を組み合わせた無骨な遊具が出現するが、大人でもクリアが難しいと思われるスケール感にほぼスルーして行く。なかなかストイックな登山の様相。僕と妻はお互い何となく「これどこまで行って引き返す?何も無いし、そろそろかな…」という空気を醸し出す。その時足元でガサガサという音。音がした方向を見ると茶色のトカゲがいた。僕はトカゲを妻と息子に見せてやりたくてすぐにカメラで写真を撮った。本当はサッと手づかみで捕まえたかったけれど、逃げられたら元も子もないのでまずは写真で見せた。写真を見た2人が驚いて「どこどこ?」と興味を示したので、僕は嬉しくなってトカゲを捕まえようと手を伸ばす。しかしトカゲはガササっと一瞬で姿を消してしまった。息子はまだ実物のトカゲを見たことが無いのでどうしても見せたいと思い、2匹目を探すべく歩みを進めることにした。生き物を探すことで3人の登山は楽しくなった。足元に注意して歩き始めるとトカゲ以外にもクモ・イモムシ・トンボ・ちょうちょ・ハチなど様々な虫が目に入って来た。普段見ることが出来ない虫たちを見て僕は急にエンジンがかかって見つけた虫の名称を息子と妻に教え始めた。「コモリグモ」「イトトンボ」「モンシロチョウ」「コメツキムシ」ここぞとばかりに田舎育ちの本領発揮。虫の名前を口に出すのは十数年ぶりだろうと思うけれど、案外覚えているものだなあと嬉しくなった。「いろいろ知っててスゴイね〜」と妻。こんなにストレートな言葉で褒められたのはいつぶりだろうか。僕は調子に乗ってタケノコうんちくおじさんの様に「この虫はね…この虫はね…」と語り続けた。そうしてしばらく歩いていると登山道は下りになり、またしばらく歩くと水の流れる音が聞こえてきた。その先は小川が流れる湿地になっていて、小さな水たまりのような池が点在していた。その水たまりにはうじゃうじゃと大量のオタマジャクシが泳いでいたので両手ですくって3人で観察。妻は「気持ち悪〜」と一歩下がって見ていたけれど、息子は小さな足が生えかけているオタマジャクシを凝視していた。ここまで来たらカエルも見せてやりたいなあと思い、めぼしい草むらを探索。足を踏み入れるや否やアマガエルが跳び上がった。ポケモンはよく知らないけれどカエルなら捕まえる自信がある。アマガエルの観察を最後にパパの臨時生物教室は終了した。サッと立ち寄る予定の森林公園で思わぬ収穫があり、気が付くと2時間以上も歩いていた。春のフィールドワーク、充実感は格別だった。ゴールデンウィークの話「もう遊ばない…」連休を持て余した息子~前編~は こちら !
2017年05月16日数字の1から5までは保育園に行く平日をカウントすることで覚えた息子。毎日実際に手を広げて指折り数えて土日を待ちわびている。4月も後半に差しかかり、転園した保育園での新生活には適応し始めたものの、相変わらず休日は待ち遠しい様子。4月最後の週、僕が「5回保育園に行ったら2回休みで、その後2回行ったら5回休みだよ」と息子に伝えると「えっ?この5!?これの!これの!5!?」と5本指を広げて信じられないという顔で喜んでいた。そして迎えたゴールデンウィーク。我が家の5日間計画は初日の5月3日。息子は朝6時起きで一人寝室を出てリビングで遊び始める。僕と妻は休みの直前まで仕事に集中していたため息子の独り言を聞きつつ寝る。その時、じいちゃんからの着信。「始発で出たから10時ぐらいに駅に着きます」。8時、朝食の準備を怠けてサンドウィッチを買ってきて3人で食べる。「おじいちゃんとおばあちゃんまだ?」息子はじいちゃん・ばあちゃん(以下じいばあ)を待ちわびて早く目が覚めてしまったようだ。10時前になって僕と息子はじいばあを迎えに行くため家を出た。妻は残って掃除など。駅に着くと予定の時間から15分ほど遅れてじいばあが改札を出てきた。急行電車に乗ってと伝えておいたのに、各駅停車に乗ってしまったらしい。東京に来ると「うわあ〜。ここにもドトールあるやん」が口癖のじいちゃん登場。息子は前日に保育園で作った鯉のぼりをじいばあに見せたくて駅に持参していた。じいばあが到着するなり「コレ見て〜」と振り振り見せるも、じいちゃんは「お〜。元気やったか〜!」と会いたくてたまらなかった孫のほっぺたと自分のほっぺたを合わせてすりすり。「コレ作った。コレ作った。」と訴える息子の言葉は届かない。じいちゃんと孫、待ち遠しさのすれ違い。ばあちゃんが「鯉のぼり上手に作ったなあ〜!」と感想を伝えてようやく息子は鯉のぼりを持った手を下ろした。その後、昼食の材料を買ったり通っている保育園を案内してからウチに帰った。昼は妻が弁当を作って近所の公園でピクニック。じいばあに会うのは二ヶ月ぶり。息子はその間に習得したボール投げやランニングバイクで技を披露する。暖かいから暑いへと移り変わるこの季節に息子は汗だくになって走り回った。初日に熱中症になってしまっては計画が台無しなので弁当を食べて早めに帰宅する。帰宅したら昼寝、これはあくまでも親の計画。息子は止まらない。「じいちゃんはコレ持って。ばあちゃんコレ。お父さん…。お母さん…。」と全員参加のブロック遊びが始まった。30分が過ぎ、40分が過ぎ、次々に息子の相手から脱落していく勇者達。最終的には息子もライフを使い果たして泣きながら昼寝した。息子がフル充電で目覚めた夕方、みんなで買い物に行く。夏用のパンツ、ブロック(追加で買った)、弁当箱を手に入れた息子。全てじいちゃんの財布から支払いが完了。初日はこうして過ぎていった。4日(GW2日目)。夜ぐっすり眠った息子はこの日も早朝からリビングに駆けだして行った。リビングにはじいばあが布団を敷いて寝ている。じいばあに「朝だよ!起きて!」と叫んでいる息子。僕と妻は完全にお任せして寝る。昨日買ってもらったブロックでパワーアップした建造物に挑むため、やる気に満ち満ちている。昼には妻の両親(ジージ・バーバ)も合流して外で昼食。その後、全員参加のブロック…。ここぞとばかりに奮闘してくれるじいちゃん達。ジージ・バーバが帰っても息子は遊び続けた。5日(GW3日目)やはりこの日も息子は早朝に起きた。まるで本物の建築現場の作業員のように自身の手掛ける建造物のチェックを怠らない。じいばあと遊べる時間もあとわずか、電車の時間まで建てては壊しをひたすら繰り返した。お別れの時間、帰り道の途中まで見送りをして公園で別れた。その後、強い日差しの公園で水遊びをしてクタクタになるまで遊んで帰った。夜、早朝から全力で遊び続けた息子は「もう遊ばない…」という耳を疑う言葉を放って布団に倒れ込んだ。初日から3日間で近所の公園、外食、買い物、家のおもちゃ、新しいおもちゃを遊び尽くし、四六時中大好きな誰かに遊んでもらえて、思い通りに事が運び過ぎた息子は抜け殻と化していた。そして続けて話し始める。「明日〇〇先生にパンツ見せる…」息子はこの連休中にオムツをほぼ卒業する事が出来た。そしておじいちゃんに買って貰ったパンツをはいている。その成果を早く保育園の先生に見せたいのだ。僕も休みが続くと頭の働きが鈍くなりそうで無性に仕事がしたくなるので息子の「休み飽きたし、そろそろ保育園行ってもいいな」という心境には共感できるところがあった。しかし、息子よ。ゴールデンウィークはまだ続くのだ。ゴールデンウィークの話(後編)につづく
2017年05月09日3週間ほどで少しずつ慣れ始めた息子の転園生活。息子の口から何度も飛び出す友達の名前がある。熱く語るその子の名前は「N君」。外では大人しい息子とはタイプが違うようで、一言で言えば荒々しい雰囲気だ。「N君が蹴ってた」「N君が踏んでた」と暴れ回っている様子を話してくれる息子の顔はとてもうれしそう。蹴られた踏まれたと直接の被害では無いところを見ると現状ではまだ距離を置いて観察している段階のようだが、その口調には「憧れ」にも似た感情が溢れていた。どうやら息子には乱暴者がカッコイイと思っている節がある(パパ日記第11話のK君も乱暴者だったし…)。でもたとえN君が乱暴者だったとしても息子のカリスマになってくれて今は感謝しかありません。妻が仕事で不在の休日。暖かくなったので息子の春夏の衣服を買いに出かけた。去年の衣服は1年で着られなくなり、あのお気に入りもこの高かったやつもクローゼットで眠りにつく。ほぼ毎日見ていてもいつの間に大きくなっているのか不思議で仕方の無い息子の体。ウチの前の川沿いの緑道を二人で歩いてバス停を目指す。自転車が来なければ手を繋がなくても一人でズンズン歩けるようになった。これもまた成長の証。「N君とおんなじ靴下あるかな~」憧れは最高潮。バスが来ると息子は必ず「ピーする~!!」と言って僕から財布を取り上げる。背伸びして電子マネーをピッとタッチすると財布を用済みとばかりに投げ捨てるようにこちらに寄越す。以前この行為によって駅の改札でカード類をぶちまけられた経験があったので毎回ヒヤヒヤしている。降りるバス停が近づくと今度は「まだダメ?まだダメ?」と降車ボタンを押すタイミングを計りだす。でも大抵息子よりも早く誰かが押してしまう。「あれ~赤くなっちゃった…」自分が押すより早く赤い停車ランプが付いたことを嘆く息子。「いや、今押せてたよ!」と嘘フォローして疑念の目で見られたことがあるので、それはもうしない。服屋さんに着くと息子は一目散に靴下コーナーへ「N君とおんなじやつ探すから、お父さんは服見てて!」と役割分担を命じてきた。言われた通りに遠巻きに息子を見ながら息子が飽きないうちにと急いで服を選ぶ。子ども服はかわいいモノがたくさん揃っていて選ぶのが楽しい。絵柄をあしらったモノが多く、つい仕事(イラスト)目線でパターンに注目してしまったり動物のデフォルメの上手さに感心したりして時間がかかる。その間息子は「どこよ~?恐いヤツどこにあるの~?」とお目当てが見つけられない様子。(恐いヤツとはヒーローのことらしい)僕は服を選び終えて息子の靴下探しに参戦。しかし息子が欲しいN君モデルのヒーロー靴下は無く、恐竜がモチーフのかわいい靴下を「これ恐っ!めちゃくちゃ恐い目してるよ!」と必死にプレゼンして熟考の末、「ヒーロー靴下は僕がネットで探す」という条件付きでなんとか採用になった。帰宅後、僕が選んだ服は妻には好評だったけれど、かわいい目線で選びすぎていたことが息子には耐えがたかったようだ。N君の多大なる影響で価値観が「かわいい」から「かっこいい」への転換期を迎えている。そんな息子を納得させるため、かわいいクマのパターンを「クマは恐いよ~。爪は鋭いし、体は大きいし!」と妻と協力してクマの脅威という観点から息子にプレゼンしたら、今度は難関のペンギン。かわいらしいペンギンがちょこんとスイカをキックしてる柄の服を「ペンギンがスイカ蹴飛ばしてるよ。悪いね~。」流石に恐いねとは言えないのでペンギンが食べ物を粗末にするヒール役の設定で乗り切る。そして「明日N君に見せる」と納得の回答を得る。「でも絶対ヒーローのヤツ買っといてよ!」と最後の念押しに余念が無い。月曜日、目覚めた息子は着替えの段になり「これはカッコイイ?これはカッコイイ?」とコーディネートに夢中。結果、クマの服と恐竜の靴下で登園。息子の体はお気に入りの服を誰かに見せたい(つまり褒められたい)とき背筋が反り返るような仕組みになっている。この日もそのボディービルダーのような自信満々の決めポーズで、無言でまずは先生のところへ向かう。まだ自分から気安く声を掛けられるほど慣れてはいないので、先生が息子のアピールに気付くまで息子は反り続ける。「あら~!お洋服カッコイイ!」このお年頃の男子に必要な褒め言葉を完璧に会得しておられるベテラン保育士の一言でようやく息子はいつもの姿勢に戻って、バレリーナのように照れくさそうに踊った。お次はいよいよN君にお披露目する。僕は朝の準備をしながら見守った。N君は教室を出たデッキのところで一人ブロック遊びをしている。息子の決めポーズは準備万端。N君が息子に気付く。「よう」とでも言いそうな雰囲気で軽く左手を挙げた。それだけ。カリスマは容易く人を褒めない。息子が憧れる気持ちが良く分かった。N君は恐い目をしたヒーローの靴下を履いていた。つづく
2017年05月02日引越し先で初めて迎える4月、息子は新たな保育園に通い始めた。初めの一週間は慣らし保育というシステムで短時間からスタートする。妻と僕は仕事を調整して対応した。初日と2日目は9時〜12時、給食を食べてから帰ってきた。行きも帰りも泣かないで踏ん張っていた。家に着くなりダッシュでブロック遊びを始め、「お父さんも来て〜!」急げ急げと張り切っている。まるで何事も無かったように過ごしていた。しかし、息子からは一言も保育園でのエピソードが出ない。僕は「慣れるまでの辛抱だ」と心の中で自分に対してなのか息子になのか曖昧なままつぶやいた。登園3日目は15時まで、給食を食べて昼寝しておやつを食べて帰ってきた。この日も昨日同様にブロック遊びにまっしぐら。「お父さんもお母さんも一緒に遊ぼうよ!!」勘ぐりすぎかもしれないけれど、保育園での緊張感を振り払っているように見えた。「今日はお仕事しないといけないんだ」と僕が言うと泣いてしまったが、妻のフォローでなんとか落ち着きを取り戻した。その後は驚異のハイテンション。リビングから仕事部屋までは2部屋挟んでいるけれど大声がこだましていた。登園4日目は16時まで、息子はここにきて忍耐力の限界を迎え始める。保育園に迎えに行くと昼寝から起きた子ども達は教室で思い思いに散らばって遊んでいる。息子はこちらに背を向けて一人でぽつんと絵本を開いていた。…寂しい。「こんにちは、田渕です」と挨拶すると息子がクルッと振り返り、友達や先生に聞かれたくないから小さめの声で「お〜と〜お〜う〜さあ〜ん」と軟体動物のように骨抜きになってトロトロと甘えてきた。この人、相当無理してる!と察知してすぐに教室から連れ出して抱っこする。息子は抱きつき返しては来ない。もう手も足もトロトロでそんな気力もないのだ。その後、園門を出ても「お〜と〜お〜う〜さあ〜ん」と甘え続けていた。門を出て息子を自転車に乗せようとするが、とろけているので危ない。「抱っこがいい〜」と言うので15Kgの息子を左手で抱っこ、右手で荷物をぶら下げた自転車を押して帰る。今はこれぐらい甘えさせてあげてもいいと思った。5分ほどそうして歩いていると息子の調子が戻ったので自転車に乗せる事ができた。僕はペダルをこぎながら「僕、もっともっと仕事頑張るから−!!」などとわけも分からない決意を脳内ループさせていた。今ふり返ると自分の情緒も変になっていたと思う。登園5日目、慣らし保育最終日は17時まで。ここまで来るとほぼフルタイムになる。朝、着替えない、遊び続ける、ご飯を食べない、靴を履かないなどあらゆる手段で登園を拒否する息子。「前の保育園がいい〜!」とお世話になった先生の名前を叫ぶ。送り担当の僕がなんとか駐輪場まで連れて行ったが「今日はお母さんと行きたい!!」とごねだし、大泣きに発展、渋々ウチに戻って仕事で急いでいる妻に交代。妻も僕も先行きに不安しか無かった。激動の5日間をなんとか乗り切った息子は週末の土曜から39度の高熱を出してしまった。その後もなかなか体温が安定しないので義父・義母のサポートを受けながら火曜まで休むことになった。登園は3週目を迎えた。ある日を境に息子が新保育園の友達の名前を教えてくれるようになった。うれしそうに名前と特徴を話してくれる。何があったのかは定かで無いが友達と話すきっかけをつかめたようだ。うれしかった。妻と半泣きで話を聞いた。いつものブロック遊びではマンションか温泉を作る息子はその日、保育園を建設していた。園児をたくさん集めて新保育園の先生の名前も飛び出した。次の朝、ブロックの保育園は息子が操る怪物が思いっきりぶっ壊していたけれど、3週目からの息子は平常に戻って楽しそうに新保育園に通っている。長い目で見守っていきたいと思った。。。つづく
2017年04月25日公園で息子とボール投げをして遊ぶ。息子は右足を踏み出して右手で投げるという独特のフォームだったので僕が「見て見て」と言って左足を踏み出し右手でボールを投げるところを見せた。息子は遠くまで飛んでいったボールを見ても「いいから!できるから!」と我流の投法を崩さなかった。家で遊んでいる時も見本に倣うというやり方を嫌うことが多いので、何か違うやり方がないかなあと模索していた。次に、走りながら投げてみるというのはどうかと思って、「走りながらボール投げられる?」と息子を挑発してみた。すると両足を交互に前に後ろにと走るなかでタイミングをつかんで美しいフォームで投げることが出来た。さっきより飛んだボールを見た息子の鼻息は荒い。選手とトレーナーのような関係になった僕たちは次にボール蹴りを始めた。まだサッカーと呼ぶことも出来ないような転がし合い。息子に合わせて走り回っていた。するとそこに6、7歳ぐらいの男の子が乱入してきた。いきなり何のためらいもなくウチのボールを「オリャー!!」と蹴り飛ばしての参戦だったので、さすが子ども!遠慮が皆無!と変に感心してしまい、仲間に入れて3人でボール蹴りを続けた。乱入男子は「僕はKくん!」と物語の主人公のように高らかに名乗った。Kくんはその後もボールを遠くに蹴り飛ばしたり手でつかんで逃げ去るなどやんちゃの限りを尽くしてきたが、息子が楽しそうに笑っていたので良しとして続けた。Kくんが「おとーさーん!」と遠くに手を振った。その方向を見るとその子の父親が一人立ってスマホを見ている。とくにリアクションもせずどんどん遠くに歩いて行ってしまった。Kくんのやんちゃはエスカレートして一人でボール遊びを始めてしまった。息子と取り残されていると「ボールなくなっちゃった〜」と言いながらKくんが戻ってきた。今度は植木の茂みに投げ込んで隠したボールを僕と息子で探し当てるという謎のゲームに発展し、やれやれと二人で仕方なく付き合った。屈んでボールを探している最中にKくんが僕の背中を叩いて蹴って笑い始めたので、さすがに遊びを中断して「一緒に遊ぶなら仲良くしよう」とお説教のトーンで話した。まさか公園で知らない子を説教するハメになるなんて、となんとも重い気分だった。それでもここまでやったら許されないという限度を教えてあげたほうが良いと思った。Kくんは「へへ〜ん」と開き直ったような態度で行ってしまった。家に帰って「公園でこんなことがあって…」と昼ご飯を作りながら妻に話した。妻の近くで息子が紙でできた筒(画材のゴミ)を振り回して遊んでいたので「それは危ないから振り回さないで〜」と注意したが無視される。フライパンで野菜を炒めていると「オリャー!!」の声とともに背中に激痛。興奮した息子が紙筒で僕の背中を力一杯叩いた。投球の正しいフォームは真似できなくても、Kくんの乱暴はすぐに面白がって真似る息子。硬くて長い紙筒がしなるとかなり痛い。「人を叩くならこれは禁止!」と言って紙筒を取り上げたら息子は号泣。ご飯を食べた後、とんだ怒りモードの一日になってしまったと部屋で落ち込んでいると神妙な面持ちの息子が入って来た。これは完全に謝りに来た空気だと思って対峙する。息子の緊張と緩和療法で少し気持ちが救われた。つづく
2017年04月18日去年の秋に引っ越して、息子は4月から新たな保育園に通わせることにしました。入園前日、妻がいつもより夜更かしして慌ただしく持ち物の準備をしている。あらゆる持ち物に息子の名前を書き入れ、チェックシートを見ながらリュックに詰め込んでいく。入園に必要な物の準備はほとんど妻に任せっきりだったので、申し訳なく思って声をかけた。僕「なんか僕ができることある?」妻「あ!帽子の日よけ!」僕「帽子の日よけ?」妻「次の園では帽子に日よけを付けないといけないの」僕「ほう」妻「私よりあなたの方が器用だからやってみて〜」ということで、何年ぶりかに裁縫セットを持たされて「帽子の日よけを作るプロジェクト」のマネージャに指名されてしまった。我が家ではこれまで、保育園で必要になった裁縫系アイテムを全てバアバ(妻のお母さん)に手作りしてもらっていた。園用のカバンも布団カバーも「すぐにネット通販ビジネスを始めるべきです!」と助言したくなるほど素晴らしい出来だった。しかし今回の「日よけプロジェクト」はバアバに発注するには時間がなさ過ぎたので、裁縫ド素人の僕が何とかするしかなかった。まずは息子が1歳の頃に使っていた日よけ付き帽子をクローゼットから引っ張り出して、日よけの構造を観察する。布2枚が縫い合わされているだけの単純な作りなのに、縫うのはとっても難しそう。家にはミシンがなく手縫いでクリアするのもかなり厳しそうな予感がした。取りあえず仮でも良いからザックリ完成まで進めてみようと思い、妻が予め用意していたかわいい雲模様の布を床に広げて日よけの形の図面を引いた。図面通りにはさみで切って同じ形の布を2枚用意する。見本では2枚重ねた布の縁をもう1枚別の布で覆って縫ってあるのだが、手縫いでは難しいので2枚の布を裏返しに重ねて縁を縫って袋状にしてまた裏返すというやり方に変更。作り方を途中で変更したことにより日よけは一回り小さくなってしまった。「取りあえず、取りあえず」と呪文のように言い訳を唱えながら作業を進めた。その結果、日よけっぽい物が出来上がった。それを帽子に取り付けようとしたら園の帽子はゴムで伸縮するタイプだったので、そのゴムを避けて奥の方に縫い付けるとさらに日よけが小さくなった。「それで首まで隠れるの?」と妻にツッコまれながらも、見た目には日よけ付き帽子が仕上がった。本日はタイムアップで妻からは「まあ、良いんじゃない…」としぶしぶ合格点をいただき、ひとまずはこれでしのいで、すぐほつれちゃったりするようならバアバに発注しましょうということで落ち着いた。妻「あっ!でも待って!雲が縦!!」僕「クモガタテ?」妻「ほら!雲が縦!!」僕「わあ!雲が縦!!」縫うことに必死で妻に指摘されるまで全く気付かなかった。急いでいたとは言え、絵を生業とする身としてはあるまじき愚行を働いてしまって落ち込んだ。…入園準備は計画的に。つづく
2017年04月11日息子に限らず、眠る時間を惜しんで遊び続けたいと願う子どもは多いはず。息子が2歳の頃にはほぼ100%だったお昼の寝かしつけの成功率も3歳になり体力がついて、どんどん落ちている。寝ても30分で起きたり夕方に寝たりと不規則さが目立つようになった。息子の場合は眠たくなっても「眠たい」とは絶対に言わない。体力の限界まで遊んだある晴れた日には「まぶしい!」と言ってグッと目を閉じて「まぶしい…まぶしい…眠くない…まぶしいだけ」と繰り返しながら粘った。またある時は急に黙り込み厳しい目つきで宙をにらみ続け、こちらから「少し寝る?」と尋ねようものなら即座に号泣するのだった。親としては息子が昼寝をしている間に済ませたい家事がいくらでもあるので、いくつかのパターンで寝かしつけを試みる。まずはオーソドックスなやり方だが、昼寝して起きた後の計画を話して納得させて寝かせる方法[成功率60%]。妻がミニカーで遊ぶ息子の相手をしている。息子「困っている人はいないかな〜」とパトロール中。妻「助けて〜。火事だ〜。」息子「消防車、放水始め!ジャ〜」この流れを4セットも繰り返すと大人は眠くなる。妻「そろそろ寝よう?」息子「やだ!もっと遊びたい!」妻「お昼寝してから続きをやろう」息子「やだ!今が良い!今が良いのっ!」僕は今この瞬間を精一杯楽しみたいのだという一点の曇りもない主張が発動すると、説得する言葉も無くなってしまう。室内でできることよりも「昼寝から起きたら公園行こう」など、外に出ないと実現できない提案がおすすめです。次は少しアレンジして、寝る前に一つのイベントをクリアして息子の欲求を満たしてから寝かせる方法[成功率75%]。僕「じゃあ寝る前に1冊だけ絵本を読もう」息子「これが良い!」僕「よし!読んだから寝よう」息子「次これが良い!」僕「1冊だけっていったでしょ」息子「もう1冊が良い…(半泣き)」僕の体力・気力がある時はここからさらに2、3冊読む。それでも息子の欲求が満たされない時は、僕「はい、おしまい」息子が前のページをめくり「この子の名前誰だっけ?」とオリジナルクイズを始めて粘る。最後の手段はとにかく外で走り回って疲れさせる方法。[成功率80%]。方法でもなんでもないけれど、結局一番効果があるのはこれ。。。体力の限界が来れば着替えもせずに眠ってしまう。休日はただただ晴れてくれと願うばかりです。インドア派の息子を公園に連れ出すことに成功しても、遊びといえば落ち葉拾い、小枝集め、砂場遊びが中心でズーッとどこかに腰掛けて遊んでいるので「あ、こんな長い枝あったよ!」「こっちドングリいっぱいあるよ!」などと遠方から声をかけて呼び寄せて歩数を稼ぐのでした。いずれの方法も効果が出なかったある日、息子は相変わらず元気にパトロールを繰り返している。妻の忍耐の限界が近づき、だんだんと息子の呼びかけに答えることが出来なくなってきた。息子「困っている人はいないかな〜」妻「いないんじゃない」こうして世界に平和が訪れた。…しかしその直後、息子の「いるでしょっ!!」で大泣きの大恐慌が始まるのであった。つづく
2017年04月04日我が家では息子のお風呂を僕が担当していて、0歳の時からほぼ毎日一緒にお風呂に入っている。生まれて間もなくの沐浴では、ぬるま湯に入れた瞬間に笑顔で寝てしまうというような天使っぷりを見せていた息子も近頃は、風呂上がりに僕の髪の毛を指さして「お父さんの髪の毛ゴワゴワ」と父親をイジるようになってしまった。 ある日の息子「お母さんのシャンプーいっぱいだね〜」僕「そうだね〜。5つもあるね〜」息子「お父さんのは?」僕「無いからコレ(息子のを)使わせてもらってるよ」息子「僕の使っちゃだめでしょ!」僕「明日買ってくるね…」なかなか手厳しい息子だけど、お風呂での掛け合いの時間はとても楽しい。しかし、とある一件からお父さんと入りたくない状態が始まって悩んだこともあった。我が家は息子が生まれる前からよく銭湯に行っている。息子が2歳の時、そろそろ一緒に連れて行っても楽しめるんじゃないかと思って出かけてみた。案の定、息子はとても機嫌が良く、途中で妻と別れても平気で鼻歌交じりに男湯ののれんをくぐった。しかし脱衣所に入った瞬間、ビタッと動きが止まり、おっさん・おじいさん達が裸でうろうろしている空間を引きつった顔で見ていた。みるみる泣き顔になり号泣し始めたので、急いで服を脱がせて中に入った。立ちこめる湯気の中にはさらに大勢の男たち、息子はパニックで抱きついてきた。息子を抱いたまま、体を洗おうとシャワーの前に腰掛けると隣のおじさんが豪快にかけ湯。水しぶきにおののく息子をかばい体をさっと洗うと露天風呂に移動し10秒ぐらい入ってすぐ脱出。全く体を暖められないまま脱衣所へ避難する。すると2度目の脱衣所でも「おがーさんがいい〜。おがーさんがよかったああああ!」と大号泣してしまい、知らないおじさんから「そうかそうか」と慰められる始末。しかし、そのおじさんも漏れなく屈強な男で息子は放心状態。2歳ではちょっと早かったか…と後から反省、湯気の中から裸の大男たちが次々に姿を現す光景は確かに怖いよな。銭湯ショックで毎日お父さんと一緒だったお風呂がしばらく無くなり、「今日もお母さんとお風呂が良いの〜」と言われる寂しい日が数日続いた。銭湯からも足が遠のいていたが、それから数ヵ月後、妻と息子で行った長野旅行で女湯に入ることになり、ご機嫌で入っていたとの報告に胸をなで下ろす。我が家の銭湯ライフは再スタートした。先月、近所の銭湯が一日限定の柚子湯だった日に家族三人で出かけた。脱衣所に入ると息子は慣れた様子で「お風呂から出たらイチゴ牛乳かな〜」と口笛でも吹きそうな勢いだ。さっさと服を脱いで体重計に乗ったり足つぼを刺激したりして遊んでいる。「おっさん!入るぞ」と軽くツッコんで中に入る。体を洗ったら早速お目当ての柚子が入った露天風呂へ。湯船に浮かんだ柚子は想像していたいわゆる柚子とは違う晩白柚(バンペイユ)というサッカーボールのような巨大な果実だった。その露天風呂には外国人さんが一人で入っていて息子と目が合うと、ニコッと微笑んでプカプカ浮かんだ晩白柚を息子に向かってゆっくり押して流してきた。僕はキャッチボールをして遊んでくれるのかなと微笑ましく見ていたら、息子は怖かったらしく体に柚子が当たらないようにヒョイ〜ヒョイ〜と一玉一玉を強ばった顔で避けていた。その様子はまるで水上ドッジボールの交流戦。怯えた息子は僕にだけ聞こえる小さな声で「上がる」と言って隣の誰も入っていない柚子風呂に移動した。柚子を独り占めして幾分声も大きくなった息子はようやく銭湯を楽しみ始めた。二つ抱えて浮き袋にしている。少しのぼせた僕は露天風呂脇のイスで休憩。すぐに息子も寄ってきて同じようにイスに座って「何でイスがあるの?」と不思議そうにしていた。露天風呂を出て少し冷えた体を温めるため、最後に室内の風呂に浸かって「10数えたら上がろうか」と言って二人で数える。二人で「…しーち、はーち、きゅーう、じゅう」息子「おーまけーの、おーまけーの汽〜車ぽっぽ〜」ありがたくおまけの汽車ぽっぽをいただいて17秒で風呂を出た。脱衣所ではルーティンのように体重計と足つぼを済ませる息子。休憩所では念願のイチゴ牛乳を飲み干して「くあ〜」と一息。汽車ぽっぽ好きの3歳とはとても思えない姿。息子はこの日の柚子湯がたいそう気に入ったようで、寒い日のブロック遊びでは銭湯を営業し、いつも大繁盛している。建物には細かなこだわりがあり、必ず2〜3階建てにして屋上に露天風呂を設置、スーパーボールを柚子に見立ててくつろぎの空間を演出している。露天風呂の脇に涼むためのイスを設置しているのには笑ってしまった。つづく
2017年03月28日住んでいるマンションの不動産会社が主催する任意参加の防災訓練が行われた。緊急・防災の備えはもちろんのこと、引っ越して間もないので、ご近所さんと顔見知りになりたいという気持ちもあり参加することにした。風邪気味の妻を部屋に残し息子と開催場所の駐車場まで歩いた。駐車場には任意参加にも関わらず50世帯ぐらいが集まっていて、さらに近所の消防署のご厚意により消防士が来てくれていた。子ども達は訓練そっちのけで消防車の見学を始めている。子ども達には「消防車は訓練後にたっぷり見せてもらえるから」と言い聞かせて、いざ訓練開始。本日の避難訓練の流れは1、避難場所の確認2、消火器の使い方3、倒れている人を見つけた時の対処の仕方4、AEDの使い方1.避難場所の確認を終えて2.消火器の使い方の講習が始まった。消化器は2台しか無いので挙手制で数組限定で順番にやることになった。恥ずかしい話ですが僕は、消火器もAEDも実際に使った経験が無かったので(小・中学校であったかもしれないが覚えが無い)、この機会に挙手してやってみようと思っていました。前の人がやる様子を見ながらイメージトレーニングをする。消防士が「次どなたかやってみたい方はいらっしゃいますか?」と言ったので、「よし」と手を上げかけたその時…コンマ数秒早く息子が挙手。目を輝かせて消火器を見ている。2歳の頃、消防遊びに熱中していた息子は毎日のようにおもちゃのポンプ車で火事現場に駆けつけて消火活動に勤しんでいた。消火を終えた帰り道で公園に寄り道して「消防車を停める駐車場がないよ〜」と嘆くシュールな遊びだった。力強く手を挙げる息子の心はもう消防士。「一緒にやる?」と誘ったら「一人でできる!」と鼻息が荒い。ここで「まだ一人じゃできないよ」と言ってしまうと自尊心を傷つけるかもしれない。ここは「お父さんもやりたい!」とこちらも子どもになって懇願する。「…ん〜。。。良いよ!」と何とか了承を得て、目標の三角コーン目がけていざ放水!消火器から放たれた水は三角コーンを飛び越えて持ち主が不明のBMWに勢いよく浴びせられた。「ごめんなさい〜!」と叫ぶと周囲から笑い声が聞こえて一安心。「水だから大丈夫ですよ〜」とどこからか持ち主らしき声も聞こえた。次に3.倒れている人を見つけた時の対処の講習が始まった。マネキンを相手に発見から119番通報をして救急車を待つ間に心臓マッサージでつなぐという流れを実践する。消防士は心臓マッサージによる蘇生率の高さ、応急処置の必要性を力説していた。講習とはいえ、隣に子どもがいると緊急事態がとても身近なことのように思えてくる。参加者のほとんどが子どもを持つ家庭だからか、急に緊張感が増したように感じた。最後は4.AEDの使い方。AEDには数種類の仕様があり、今回はフタを開くと電源がONになるタイプのものだった。ポンプ機能を失った心臓に電気ショックを与えて正常に戻す装置という程度の知識はあるものの、実際に使うには見えないハードルを感じていた。しかし手順は簡単で、それも全て順番にアナウンスがあるので迷うことは無かった。当初感じた見えないハードルの正体は人命に関わることで間違った使い方をして失敗するのではないかという恐怖心だった。それも適切な指導で克服、これならできると思えた。そして最後はお待ちかねの消防車見学で、入れ代わり立ち代わり子ども達が記念撮影を楽しんだ。防災訓練は終了。家に戻ると「お母さんも来たら良かったのにね〜」と優越感に浸りながら本日の武勇伝を語っていた。つづく
2017年03月21日休日に息子と様々なおもちゃで遊べる施設に出かけた。その施設にはボードゲーム、カードゲーム、積み木崩しゲームなどが豊富にそろっていて、好きなゲームを選んで机に運んで自由に遊べるシステムになっている。2歳の時にも一度訪れたことがあり、その時にはまだ単純な仕組みの遊具でしか遊べなかったので、3歳になって遊べる遊具が増えたのではないかという狙いがあった。係のお姉さんに3歳でも遊べるようなものを尋ねると「カエルのおもちゃ」をすすめられた。お姉さんは息子に対して「カエルのおしりを指で押さえるとピョンと飛び上がるんだよ」と動く原理を説明してくれた。しばらく遊んでいると、隣の席にいた5歳ぐらい?の女の子が「これやりたい」と言って近づいてきた。カエルのおもちゃは沢山箱に入っていたので半分ぐらい分けてあげた。すると係のお姉さんはその女の子にも説明を始めた。「このゲームは容器のフタをゴールにしてカエルを飛ばして多く中に入れた方が勝ちになるゲームです」と競争するゲームとして説明していた。息子も見よう見まねでカエルを放り込み始めた。その後、棒倒し、すごろくゲーム、カードゲームと勝敗のかかったゲームを繰り返すうちに息子の競争心に火が付いた。「次はコレ!」「次はコレ!」と興奮した様子でおもちゃを運んでくる。興奮しすぎて「絶対に僕が負けるぞ〜!!」と謎の宣言をしながら棒倒しの棒を抜いたり、「とりゃー!」とすごろくのサイコロを遠投したりとハチャメチャな死闘が続いた。戦いに疲れ果てて抜け殻になった僕たちは、お姉さんに「ここには競争するゲームしかないのですか?」と助けを求めるように聞いてみた。すると全プレイヤーが力を合わせてゴールを目指す勝敗の無いゲームを紹介してくれた。そのゲームは果樹園で育てた果物をカラスに荒らされる前に全部収穫するというのが目的で、ルールはだいたいこんな内容でした。 1、円形の木のカード4枚の上に果物を4つずつ載せます。正方形の道カード5枚を並べて片方の端に果樹園の門、もう一方の端にカラスを置きます。2、各プレイヤーは順番にサイコロを振って出た果物を共通のカゴに入れていく。(赤の目が出たらリンゴ1個、黄色は洋なしというように)3、サイコロには1面カラスの目があってカラスを出してしまうと一歩ずつカラスが果樹園に近づいてくる。カラスが5回出ると果樹園に到達してしまうので、それまでにみんなで協力して果物を全部取り入れろというのがゲームの主旨だ。プレイヤーに共通の敵を設定して団結させるという発想が、悪趣味な処世術のようだなあと思いながらも、遊び始めると「赤の目が出た!リンゴ1個!」「黄色だ!洋なし1個!」「うわあカラス出た!やばい!」と、まんまと団結して盛り上がってしまった。息子はこのゲームが気に入ったようで何度も何度も繰り返した。サイコロ6面中5面が果物なので、普通にやっていればだいたい成功するようになっている。だんだん飽きてきた息子は、サイコロを転がらないように真下に落としてカラスを出すという暴挙に出始めた。確かにこのゲームは果物を全部収穫することよりも、カラスが段々近づいてきて恐々とするところに面白みがあるように思う。カラスとまさかのタッグを組んだ息子は果樹園を荒らし尽くし、悪魔のような笑みを浮かべた。その後、別行動で映画を観終えた妻と合流しビュッフェのお店に昼食を食べに行った。一通り食べ終えてデザートを取りに行くと残り少なくなったケーキの取り合いになった。最後のケーキを無事ゲットして、席に戻ると「ご苦労」と言わんばかりにそのデザートを独り占めするカラスが現れた。ゲーム中の不敵な笑みが蘇る。「一人でぜ〜んぶ食べちゃう」誰かこのカラスを早く退治しておくれ。心の中で叫んだ。つづく
2017年03月14日「保育参加」を体験してみた。「保育参加」とは保護者が1日限定で保育園での生活・保育士の役割を見学・体験できるシステム。春には引越先の保育園に転園予定なので、卒園までに体験しておきたいと思い、仕事をやり繰りして行ってみました。朝9時に息子とともに登園、朝のあいさつから始まりその後の過ごし方は子どもに決めさせる。最近インドア派の息子も父が来ているせいか高揚して「一緒に散歩行こう!」と誘ってきた。保護者が来ることにある程度慣れている子ども達は、矢継ぎ早に声を掛けてきて盛り上がっている。息子のクラスは発熱で外に出られない子を除く14人で公園に出かけることになった。2人1組で手をつないで公園まで(子どものペースで)20分ほど歩くコース。車が通る道は息子と2人で歩いていても危なっかしいのに、14人の子どもを保育士の先生3人(僕を除く)で引率する。出発前からとても緊張感があり、先生は口調こそ優しいが真剣に子ども達に注意事項を伝える。それでも子ども達は僕という異分子が気になってしまいチラ見しては笑っている。普段なら思いっきりリアクションしてあげたいところだけど「しっかり先生のお話聞こうね」と保育参加の身であることを肝に銘じた。出発の際、まずは誰が誰と手をつなぐかでひともめ。僕は息子とAくんと3人ペアになった。先生「出発!」子ども達「進行〜!」で園門から歩き出す。口々に「ベロベロバッ!ベ〜ロベロバッ!」と呪文を唱えながら街をねり歩く小さな部族。先頭に立つ先生は進行方向に注意を向けさせるために常に子ども達に話しかける。先生「今日は公園にカメさんいるかな〜?」Aくん「いないでしょっ!(怒)前もいなかったでしょっ!」Bくん「いないよね〜」先生「そっか〜。じゃあ畑のおじさんいるかな〜?」Aくん「いないよっ!ほら見て!ねっ!」先生「う〜ん」子どもに会話を広げようなんて気遣いがあるはずもなく、先生は必死で話題を振っていた。子ども達は思い思いに散歩を楽しんでおり、「お前は砂漠の放浪者か」と言いたくなるようなだらしない歩き方で急にゆっくり両膝をついて止まり列を乱す子。出発からずーっと律儀に「ベロベロバア」を連呼するストイックな子。ポスターを見つけては引っ掻く子。車(ジープ)のうんちくがあふれ出す子。バスの行き先に詳しい子。地蔵に話しかける子。猫を追いかける子…など目まぐるしい世界がそこにはあった。先生はその一つ一つを見逃さず注意し統制を保っている。このようにバラバラな子ども達が車・自転車が通る度にピタッと歩みを止め「右見て〜左見て〜」と安全確認を繰り返す姿に先生方の努力を垣間見た。たどり着いた公園で僕はただただ立ち尽くしているだけで、両手に抱えきれないほどの松ぼっくり、どんぐり、BB弾を手に入れることができた。14人の子ども達が人海戦術で公園に落ちているそれらを拾い集めてくるのだった。そしてそのままの状態で今度は鬼ごっこ。頂いた品を放棄することは許されず、大荷物のまま走り回った。その後、子ども達の中で流行っている遊びなのかどうかは謎のままだが、公園にあるはずの無い「人参」を探す旅に出ました。「畑じゃないから人参はないよ〜」というセリフを気に入ってもらえたようで、子ども達はみんな笑い転げていた。 保育園に戻る時間になって、帰りは誰と手をつなぐか問題でまたひともめ。先生「行く時と同じ人と手をつなぎましょう」で泣く子が続出。その時Cちゃんが「先生オシッコ〜」先生「保育園まで我慢できそう?」Cちゃん「うん」緊急事態にみんな泣き止んで早足で帰路につく。途中やはり皆の個性が噴出するも「Cちゃんがトイレ行きたいから!」の呼びかけでみんな我に返り、Cちゃんは無事トイレに間に合った。12時、子ども達にとっても僕にとっても楽しみな給食の時間。僕は保育園の給食に特別な関心があった。保育園に毎日提出する日誌がある、それによると息子はほぼ毎日給食をおかわりしている。家では完食することの方が少ない息子、その息子がおかわりするという保育園給食の謎を解き明かしたかった。その日の給食は中華そば・油揚げと小松菜の煮浸し・プチトマト・リンゴ。その中でも野菜がメインの小松菜の煮浸しに注目、家では確実に残すであろうメニューだ。子ども達は支度のできた順に一列に配膳の前に並び自分で席を見つけて「いただきます」。息子の支度が遅かったため同じ席には座れなかったものの、離れたところから給食の食べ方を見守った。メインの中華そばを食べ始めるのを見て僕も同じ中華そばに手をつけた。「おいしい。けど薄い。冷たい。」これが率直な感想。子ども達がどんどん給食を平らげて3回も4回もおかわりする姿に驚いた。ふと息子を見ると副菜皿まで全部ピッカピカに。保育園では子どもの味に大人が合わせていて、家では大人の味に子どもが合わせているということに今更ながら気付くことができた。食事中も容赦なく先生に向けて子ども達からのリクエストが飛び交う。「先生、鼻出た」「先生、こぼれた」「先生、グイってやられた(押された)」「先生、集めて(皿の隅に残った麺をスプーンで集めて欲しい)」リクエストが聞こえた後の先生の動きは素早い。自分が食べる手をすぐに止め立ち上がり、「鼻出た」と助けを呼ぶ2歳児にはティッシュの位置を目で確認することも無くサッサッスッ(イラスト参照)とあっという間に対処する。30人ほどいる子ども達をどこから見ているのか、食べこぼしもすぐに処理するし、お話に夢中の子ども達のケアも忘れない。保育のプロに感心しきりの一日でした。その後はお昼寝の時間。保護者が見ていると興奮して寝られなくなる子がいるからという配慮から、次は子ども達が目を覚ます15時にまた来てくださいということになった。掃除を手伝ってから一旦保育園を出る。近くのカフェで時間まで仕事をしてまた保育園に向かった。15時になるとお昼寝の部屋に入っても良いという許可が出たので、中に入る。窓からきれいな光が差し込む部屋で布団を並べて寝ている30人の子どもが1人また1人と寝ぼけ眼で起き上がっていく。ある子が「起きた〜?」と眠そうに誰かに声をかける。誰かが「う〜ん」とけだるい声を発する。しばらくみんな布団でぼんやりしている。こんなに穏やかな光景は見たことがない。先生達と布団を畳み終えると、みんなで一緒におやつを食べて保育参加は16時までで終了。またお迎えの時間(18時)に出直すというのも大変なので、その時間で息子と一緒に保育園を出た。帰り道、朝とは違う散歩コースを息子に案内してもらって僕が知らない息子だけの思い出の場所を色々と教えてもらった。卒園まで2ヵ月…。僕はしんみりしていた。その後、息子から「次はいつ来る?」と言われる日々が始まり「チャンスは一回きりなんだ」と説得している毎日です。つづく
2017年03月07日こだわり息子のこだわり方は、なかなかややこしいというお話です。スーパーにグラノーラを買いに行きました。お目当ての陳列棚を見つけると息子の動きが怪しい。同じ商品なのに、列の後ろの方から取り出したいらしい。手前の商品が崩れてしまうので「全部同じものだから前から取って」と言っても「これがいい〜!」の一点張りで奥の方に手を伸ばす。こういう流れが2、3回続くとかなりしんどいので崩れた棚は自分で直させるようにしたのですが、その並べ方が独特で、箱を積み木のように積み上げるので嫌になります。家に着くと廊下で急に「抱っこがいい!」。僕は背中にリュック、両手に買い物袋を持っていたので「後でしてあげる」と言って前に進むと、「ここでして欲しい!」と得意の一点張りが始まります。抱っこをする地点まで指定し、そこから動きません。なんとか説得して部屋にたどり着いてからも「廊下のあそこでして欲しかったのー!」と駄目押ししてくるので、「じゃあ、お父さんのリュックと買い物袋持ってくれる?」と言うと、「こんなに小さい手だから無理なの〜」と、か弱さアピール。夕食時、お次はみかんのむき方でもめる。みかんをご機嫌でむき終えた息子は「見て〜タコさーん」とタコ型みかんの皮を披露してきた。「ホントだ〜タコさんみたい〜」と返すと「タコさんはもっと足がいっぱいなの!」となんとも理不尽な怒り方。就寝前には寝相を巡って妻と激突。息子は妻の隣で妻に対して直角に寝転び妻の顔を足で蹴り始めるので、小競り合いの末に布団に収納される。冬でも掛け布団を嫌い、遊牧民のように寝室内を移動し、朝になって部屋の片隅で発見される。目が覚めると僕の作業場にダッシュしてきて仕事を妨害した後、無言で出窓に腰掛けて外の景色を眺めている。僕の部屋の窓がお気に入りの場所のようだ。僕は息子が窓枠に収まって外を見ている姿が好きなのでそれを見たいがために部屋を片付けるようになった。息子のややこしいこだわりもたまには良い効果を生んでくれるのでした。
2017年02月28日保育園の先生やお友達のママが妊娠しているのを知った息子は、お腹の中に赤ちゃんがいるという不思議に取りつかれている。「僕もこーんなに小さかったの?」と人差し指と親指の間隔をギリギリまで縮めて尋ねてきた。「そうだよ」と答えると「卵がマンションにぶつかってパカって(割れて)生まれたの?」と重ねて聞いてきた。どうやら絵本で見た「ばいきんまん」の誕生シーンを覚えているらしい。「お母さんのお腹の中でこれぐらいまで大きくなって外に出てきたんだよ」「お母さんがお腹の赤ちゃんの分までいっぱいご飯を食べて大きくなった」と伝えても、まだあまりピンと来ていない様子の息子だったけれど真剣に聞いていた。ふと思い立ってアルバムに残してあるエコー写真を取り出して見せてあげた。一枚目の写真を取り出すと、妻の妊娠が分かった時のことを思い出した。子どもという言葉を聞いてすぐに有頂天になってしまった僕に妻は苛立っていて、少し冷静になった僕は確認するまでは静かにしていようと思った。そして、大きな期待と不安を一緒に抱えて、妻と二人で初めての産婦人科に行った。待合で一人の時間、心細くて気持ち悪くなって病院備え付けのウォーターサーバを何度も往復して冷たい水を飲んだ。興味の無い雑誌をめくり、部屋に飾られた作者も分からない絵画を見つめ、止まったような時間を過ごしていた。「赤ちゃん元気ですよ」お医者さんのその一言で全ての重圧が無くなって、「お〜」と感嘆の声を上げた。(妻の姿にも驚いた)そして最後に先生がエコー写真を見ながらお話をしてくれた。ほとんど黒の写真の中にツブツブがいくつか確認できる。お医者さんが指で示す先のツブが生命体であるらしい。先ほどの感動とは裏腹に「これがいかにして育つのだろうか?」という新たな期待、不安が生まれる。30歳の僕が3歳の息子と同じように生命の不思議に夢中になった瞬間だった。
2017年02月21日朝型人間の僕は午前4時起床で自宅アトリエの机に向かっている。早朝の静けさの中でペンを走らせるこの瞬間は一際集中力が高まる貴重な時間となっている。が、しかし午前7時、アトリエに忍び寄る足音。ドタドタドタっ! ノックの音も無くガチャッとドアが開き静寂は破られる。「お父さん!遊ぼ!」息子登場。「ちょっと待って、今お仕事中!」「ぼくもお仕事する~」といういつもの光景。僕のペンを奪い取り迷い無くグルグルを描き始める息子の頭の中を想像してみると…これはマズい。「イラストレーターはお絵描きをするだけのお仕事じゃないんだ。まず依頼主がいてね…」なんて説明が通じるはずもないので、ひとまず息子が知り得る範囲のお仕事(職業)を息子の頭に詰め込んでみる。「ほら、昨日家にお爺ちゃんからの荷物を届けてくれたのはクロネコヤマトの配達員のお仕事だし、保育園の帰り道に大きな穴を開けて道路工事していたのは建設会社の人のお仕事、これから朝ご飯で食べるパンはパン屋さんがお仕事で作ってる。他にもまだまだお仕事はいっぱいあるんだよ。」こうして息子がたどった、なりたい職業の変遷はというと…まずは大好きなアニメ「アンパンマン」の「しょくぱんまん」に憧れ、街中でいつも見かける宅急便のミニカーを手に入れると配達員に思いを馳せ、ダンプカーを間近で見た時にはタイヤのサイズに圧倒されタイヤを作る人になりたいと言い出した。その後ダーギリンガーという未だ謎の職業も飛び出し、そして2017年、辿り着いた職業は…年始に保育園で獅子舞に噛んでもらった衝撃により、なりたい1位にその獅子舞がランクイン!「大きくなったら、お父さんも噛んであげる」という宣戦布告によりこの一幕は閉じた。保育園の先生の後日談「獅子舞に噛まれてみんな泣いていたのに息子さんひとりだけ泣きませんでした。 転んでも獅子舞に噛んでもらったから大丈夫と言って立ち上がりました。」息子は獅子舞を怖いものではなく有り難いものとして受け取ることに成功したようです。息子が立派な獅子舞になれますように。
2017年02月14日はじめましてイラストレーターの田渕正敏です。妻と3 歳の息子と暮らしています。子どもが生まれてからは不思議なこと面白いことの連続で自然と日記をつけるようになりました。僕は自宅兼アトリエで仕事をしており、昼は仕事で絵を描いて夜は息子と遊びで絵を描くような生活をしています。2~3 歳になるとこだわりのようなものが芽生えたようで、粘土遊びをしていてもそれが炸裂します。一緒に作り始めてもいつの間にか息子は発注者、僕は受注者になります。だんだん息子より真剣になってしまったりする僕ですが、息子は手を動かすよりも「(キャラの)体もつくる(つくれ)」だの「ほっぺ(のパーツ)が無い」だのと、指示出しの方が多いディレクタータイプ。完成して「良い感じ?」と見せると、「合格」。やかましわ! そして数秒後には踏み潰してスクラップ。 王様です。妻がその様子を見て一言。「マジでやかましいわ!」と心中で叫び、しかし求められる仕事を正確に仕上げるのが下請けの心得なりと気持ちを落ち着かせる。それが次の仕事に繋がるのだ。そして粘土再開。完成品を息子に手渡す…。家族に仕事に「下請け」感が漂う僕の日常ですが、くらしの中で起きる小さくて、大きな事件や気づきに内心で大興奮する日々を、パパの目線からお送りしたいと思います。
2017年02月08日アメブロで大人気のブログ「kosodatefulな毎日」のちゅいたんママが描く、8歳・5歳・2歳のやんちゃ3兄弟との育児絵日記。何もかも想定外! な3兄弟と、一徹な旦那さんと暮らしています。爆笑必至の毎日を、おおらかなちゅいたんママが味あるイラストとエッセイで綴ります。今回、2016年12月8日の 「息子って、異世界人!?な爆笑育児生活」 の発売を記念して、ウーマンエキサイトにオリジナルエッセイを描きおろしていただきました。子育て奮闘中のみなさんもつい「わかる、わかる」と共感してしまう方も多いのでは。それでは第2話をお楽しみください。( 1話から読む )イクメン、カジメンパパが話題だけど、うちのパパは…「総統」こんにちは。Kosodatefulな毎日のちゅいたんママです。最近では、イクメンや優しいパパが増えてきたので、パパが大人気! というご家庭も多いと思います。が、我が家のパパは一家の引き締め役のような……、いや、むしろ「総統」というとしっくりくる。子どもたちにとってパパは怖い存在らしいです。ママの言うことは全然聞かないのに、パパの言うことなら聞く。(あーら、不思議) なんでかな? パパ全然怖くないんだけど。ママが何回もゆいたんにお願いしても、わざと聞かないのに。(チッ!!!)パパが指を一振りするだけで……。さっと言うことを聞く…。 平日の晩御飯の日常…パパは想像できるだろうか「す、すげぇっ!!! まるで魔法!!」夫がいる週末の晩御飯だって、まぁ静か! 平日のあれは何!? 平日のあれとは↓こんな調子だから、日頃ゆいたんの扱いに苦労する私としては、いつか夫にゆいたんの本性を見せてやりたい! と思うものの、いかんせんパパの前じゃ猫かぶるのでなかなか分かってもらえない。通常の朝の場合。まず絶対こう。 だけど…夫がいる朝……。パパに聞こえないように耳元でブツブツ言ってくる!!! しかし、二つの顔を使い分けるのはゆいたんだけではなかった。ほーちゃんなんてこないだ酷かったからね。パパと私とほーちゃんとで出掛けてて、パパがいる間、それはそれはおとなしく……途中でパパが別の用事で出掛けてしまうときには、「パパがいないとさみしい」こんなことまで言っちゃって。当然パパはデレデレよね。 パパがいるとき、いないときの息子たちの変化がすごい…だけど、パパが出て行った瞬間……うわー! なにこの変わりよう!!!なんだこいつ…。(白目)でも夫婦の間ではなんとなく暗黙の了解で役割分担みたいなものができあがっているんだよね。ゆいたんには私がいつも揉めている分、パパは優しく接するようにして、ほーちゃんには私がいつも甘やかしてる分、パパは厳しくするようにして、ちゅんたんには私が口うるさい分、パパは味方するようにして。そして、パパが子ども達をしかるときには必ず「ママの言うことを聞け!!」って言う。パパの転勤が決まって、あとで追いかけることにしようと思ったけど…ただその効果もなく、あんまりママの言うこと聞いてくれないけども!! 実は我が家、今月に転勤することになっているんです。辞令が出てから異動まで実質数週間しかないので、あまりにも急だし、3月末までパパに単身赴任してもらって、新学期が始まる時に私たちが追いかけようかとも思ったのよね。でも、3ヶ月間、私と子どもたちだけの生活……。総統のいない生活。 パパの「オレがいなくて統率取れるのか?」のこの一言で、「無理だ。今すぐついていこう!!」と決めたのでした。おわり。全5話ウーマンエキサイトオリジナル書下ろし、次回の更新は12月22日です。楽しみに! 息子って、異世界人!?な爆笑育児生活2016年12月8日発売/ちゅいたんママ(著)
2016年12月15日暗闇バイクエクササイズ「FEELCYCLE(フィールサイクル)」は10月22日より、映画『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』とコラボレーションしたスペシャルレッスンを期間限定で開始する。10月29日公開の同作は、スレンダーなブリジット・ジョーンズが主人公。劇中では彼女がFEELCYCLEをイメージさせるインドアバイクエクササイズを行うシーンも登場。"スレンダーボディを手に入れた秘けつはこのバイクエクササイズ!? "と思わせるシーンがあったことから、コラボレーションが決定したという。スペシャルレッスン「BB2BRJ(ビービーツー ブリジット・ジョーンズ)」は、エリー・ゴールディングが歌う主題歌「スティル・フォーリング・ユー」を含めた映画サウンドトラックで構成する。『ブリジット・ジョーンズの日記』第1作を象徴する曲「オールバイマイセルフ」も含まれ、映画の世界観を追体験できるプログラム構成になっているとのこと。レッスンの開発を担当したFEELCYCLEエグゼクティブトレーナーのMario氏は「レッスンを受けた後に、映画を観終わった気持ちと同じ気持ちになれるようなプログラムになるよう心掛けて制作しました」とコメントしている。レッスン開催場所は、FEELCYCLE(六本木他、全国順次拡大予定)。開催期間は10月22日~12月末。予約は、FEELCYCLE公式サイトから受け付ける(初回トライアルの場合は予約不可)。
2016年10月18日『ブリジット・ジョーンズの日記』シリーズ第3弾となる『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』(10月29日公開)で再びブリジット・ジョーンズ役を演じる女優のレニー・ゼルウィガーが、本作のプロモーションのため11年ぶりに来日することが4日、明らかになった。『ブリジット・ジョーンズの日記』(2001)の際にも日本を訪れたレニーだが、今回が『シンデレラマン』(2005)以来11年ぶり4回目の来日。10月20日に都内で行われるジャパンプレミアに参加する予定だ。レニーは、先日開催されたワールドプレミアにて、「彼女は永遠の楽観主義者! 控えめで、どんな逆境にいてもユーモアを見つけることができるの」とブリジットの魅力を熱弁。「完璧に完全でない人だからこそ、人々は彼女に共感するんじゃないかしら」と語っていた。『ブリジット・ジョーンズの日記』シリーズの11年ぶりの新作となる本作は、アラフォーになるもいまだ独身というブリジットの物語。イケメンな恋の相手マーク・ダーシー役は、前作に引き続き、アカデミー賞俳優のコリン・ファースが務める。そして今回、マークの恋のライバル、ジャック・クワント役にドラマ『グレイズ・アナトミー』で女性ファンを増やしたパトリック・デンプシーが出演する。(C)Universal Pictures.
2016年10月05日ダイエットのために食事制限やキツイ運動を始めても、なかなか長続きしないのがズボラ女子・・・。だったら、もっと基本的なところから始めてみませんか?今回ご紹介するのは、その名も「ダイエット日記」。忍耐力もお金もいらない、ただ「書く」だけです。早速みていきましょう!■「ダイエット日記」ってなに?ダイエット日記とは、「日記」の文字からご察しのとおり、日々のできごとを記録するというもの。普通の日記と違うのは、思ったことをつらつらと書き記すのではなく、「その日の体重や食べたものを時間とともに記録する」ところです。体重は、その日の体調や前日の食事量などに左右されます。毎日測って記録しておくことで、変化の様子が一目瞭然。食事と一緒に記載することで、体重の変化がいつどのように起こるのか、その分析がしやすくなります。他にも、その日行った運動や通勤などで歩いた距離・時間なども記しておくといいでしょう。ダイエットのためには、まずは自分を知ることが大切。一歩を踏み出しましょう。■基本は、食べて書くだけ!その日食べたものを細かくメモしていくといいでしょう。細かなカロリー計算をする必要はなく、日々の食べた量やその種類を大まかに把握することが大切。油ものが多い、野菜が足りていないなど、気づいた点をまとめておくと次の食事選びの際に役立ちます。ズボラ女子は、お菓子やジュースなどはついつい食べ過ぎてしまうもの。お菓子に関しては、カロリー数を確認しておくといいでしょう。■最低でも1ヶ月は続けよう!ダイエット日記をつけることで、期間内の体重の変化を一気に振り返ることができます。だいたい1〜2ヶ月続けたら、やせやすかった時期や停滞している時期を日付順に追って分析しましょう。あわせて食事量や運動量を確認することで、体重変化の傾向を知ることができます。女性の場合は、体重の変化にホルモンが関係していることがあります。続けた期間が長ければ長いほど俯瞰的に分析できるので、ダイエットを進めるために、とっても重宝しますよ。■モチベをあげるためにダイエット日記はもちろん日記なので、現在の状況について書くことがほとんどです。でも、これからのこと、つまり未来の目標などについて書いておくとモチベーションアップに役立ちます。先月はどのくらい体重が落ちたのか、食事内容をどうすればスムーズに減量できたのか、運動は何をどのくらい続けられたかなど。過去に記入した日記を振り返ることで、やる気がわいてきますよ。その都度新しい目標を設定して、ダイエットを効果的に進めていきましょう。■オリジナルだからこそ役に立つ!ダイエット日記はあくまでも自分のためのもの。自分なりのダイエットデータを書き込むことで、壁にぶつかったときの助けとなります。自分に合った書き方で始めてみてください。(しお/ライター)(ハウコレ編集部)
2016年09月09日さまざまなアニメに登場する、パパキャラ。ちょっと頼りないパパや、思いっきり男らしいパパなど、いろいろなパパが登場しますよね。その中で、あなたが「こんなパパが家にいたら最高かも」と思うパパはいますか? 今回は、あんふぁん読者アンケートで読者に聞いてみた「あなたの理想のパパキャラ総選挙」の結果を発表します(アンケートは2016年6月16日~6月30日実施)。アンケートは264人のママが回答。1人3票まで投票できるルールで行いました。結果を見てみると、現在のママたちが求める理想のパパ像が見えてきました。第1位は「トトロ」でおなじみのあのパパ!第1位、122票を獲得したのは、「となりのトトロ」でおなじみの草壁タツオ。サツキとメイのお父さんです。サツキとメイのお母さんが病気で入院している中、1人で2人の子どもたちを連れて引っ越しをし、自転車に2人を乗せてお母さんの看病に出かけます。家では家事も仕事もしなくてはならず、大学までバスと電車を乗り継いで通勤。大変すぎる毎日ですが、子どもたちを優しく見守り育児に奮闘しています。ママからのコメントでは「常に落ち着いていて、子どもに対してユーモアのある対応が夢があるなと思います。「常に落ち着いてていて、子供に対してユーモアのある対応が夢があるなと思います。(『もしかして、まっくろくろすけかな…?』とか、『どんぐり好きのネズミかな?』とか) また、メイが机でドンドンしているのに対して叱る際、怒鳴るのではなく、『メイ、やめなさい』と静かにピシッと言えるのが、理想の叱り方だと思います」(30代ひまわりの種チョコさん)という、叱り方について感心したという声や、「トトロ、子供の頃に見た時は子供の目線だったけれど、大人になってみるとお父さんが肩肘はらない素敵な子育てをしてることに気づいた。 妻が入院中で、子供2人の面倒をみているのに大変そうにもせず、周りを上手く頼っている。 穏やかに子供に接する姿もとてもいいです」(30代水さん)と、周囲に上手に頼る姿や穏やかさを評価する声が寄せられました。第2位は家族アニメの王道「クレヨンしんちゃん」のひろしがランクイン!第2位には、クレヨンしんちゃんに登場する野原ひろしがランクイン(94票)。霞が関の商社で働き、埼玉県春日部市まで毎日通勤。休日はゴロゴロしていることも多く、だらけた父親のイメージもあるひろしですが、アニメの中ではときに子どもと同じ目線で遊ぶ姿や、頭ごなしに子どもを叱るのではなく、しっかりと子どもの言い分を聞き、対話をする場面があるなど、育児の中の面倒に思われがちな部分にも向き合うイクメンぶりも見られます。ママからは「野原ひろしさんはどんなに疲れていても帰りを待っている家族と一杯のビール、そんな小さな幸せを大切にする姿がとてもカッコいいなと思います。家族への愛情が本当に深くて、特に映画で見せる本気の家族愛や言葉のひとつひとつには思わず涙があふれてしまう、まさに理想のお父さんです」(20代まなをさん)という声や「綺麗なお姉さんに目移りしても、家族に後ろめたいようなことはしないところに家族への本当の愛を感じる!多少頼りなくっても、それが1番大切だと思う」(20代Asaさん)という、家族に対する熱い愛情を貫いている男らしさが良いという声がありました。また、野原ひろしの作品中の発言について「ママが帰って来れなくなった日、パパが2人の面倒をみてクタクタになり、ママが、帰って来た時に「ママは偉いよ~」と感謝の言葉を言っていて、なかなか言えるパパはいないんじゃないかなと感心した」(30代ひなひなひなこさん)という声も。ママが不在の日に子どもの面倒を見たら「俺が大変だった」ということを主張するパパも多そうですが、普段のみさえの頑張りに気づき、それを感謝の言葉として表せるひろしは、やっぱり男前ですね!第3位は長寿アニメ「サザエさん」から抜群の人間力を持つ「マスオさん」第3位には国民的長寿アニメ、サザエさんから、タラちゃんの父であるマスオさんがランクイン(74票)。マスオさんは婿養子ではありませんが、奥さんであるサザエさんの実家、磯野家に住んでいます。家族関係として難しい立場でありながら、波平やフネ、カツオやワカメとも良い関係を築く抜群の人間力を持っています。早稲田大学卒業という、意外と高学歴な一面も。そして、サザエさんの失敗にも「それがサザエのいいところ」と言ってあげられる優しさが大きな魅力です。ママたちからは「マスオさん、嫁家族とストレスなさそうに同居してるのがすごい」(30代ゆずタイムさん)という現実的な意見や「マスオさんは、サザエを褒めまくりそして同居の義兄弟にも優しい。私も、あんなに褒めてくれる夫が欲しい! 」(30代たゆなさん)という、サザエさんを羨ましがる声まで集まりました。「妻の家族を大事にする姿を子どもに見せている」(30代もりささん)というタラちゃん視点の声も。確かに、マスオさんの姿を小さいころから見ているタラちゃんは、将来優しい夫になりそうですね。年代別ではこんなキャラのランクインも…!年代別ランキングでは、年代ごとに選ぶキャラクターに差が見られました。■20代では世代を感じるあの作品のパパがランクイン20代では1位、2位は全体と変わりませんでしたが、3位に「ライオンキング」でおなじみのムファサ(シンバの父)がランクイン。また、第4位には胸キュン作品として大人気のジブリ映画「耳をすませば」から、月島雫の父、月島靖也が選ばれました。抜群の強さと父親らしさが光るムファサは頼りがいがありますよね。「自分の考えや善悪をしっかり子に伝えていたし、命をかけて子を守る姿にグッときた。」(20代まめめがねさん)という声があるように、しっかりと育児に自分なりのビジョンを持っているところも素晴らしいですね。月島靖也は、無口で無関心にも見える父でありながら、娘が進路ややりたいことで思い悩んだときには「人と違う生き方はそれなりにしんどいぞ。何が起きても誰のせいにもできないからね」と諭(さと)しながらも、「生き方はひとつじゃない」と、最終的には背中を押してくれる強さを持った父であります。ママのコメントでは「思春期の娘との接し方はとても難しいと思うけど、自分の意見を無理強いせず見守りながら時に諭すように接してくれるお父さんは理想的。あと妻を大学に行かせてくれる寛大さも素敵」(30代potileさん)という声がありました。大人になってからこのお父さんの言葉のすごさや寛大さに気が付いたママも多いのではないでしょうか。この2人のパパに対しては「優しさと強さを兼ね揃えている。そして、見守るということで子どもたちを信じている。心配でも見守るということはなかなかできないのですごいと思います」(20代AちゃんMちゃんママさん)という意見が寄せられました。育児まっ盛りで子どもがまだ小さい家庭も多い20代ママにとっては「見守る」ということのハードルが高い場面も多いですよね。そんな中、静かに子どもの成長を見守り、子どもの考えを認めていく父親たちの姿は輝いて見えるのかもしれません。■50代には熱血&頑固な父親たちが人気!50代では「巨人の星」に登場する星飛雄馬の父、星一徹が第1位に。星飛雄馬を鬼の猛特訓で厳しく指導しながらも、飛雄馬が巨人入りを夢見たときには父親らしく励ます一面も。日本中探しても星一徹以上の熱血父はいないかもしれませんね。また、第2位には磯野波平がランクイン。40代以下のランキングで、波平がマスオさんを超えることはありませんでしたが、50代ではマスオさんを破り、波平が高順位を確保する結果になりました。磯野波平は”カミナリ親父ぶり”が目立ちますが「昔の日本のお父さんのイメージ 家族思いでいいと思う」(30代匿名さん)という声がありました。確かに、厳しくカツオやサザエを叱る姿もありながら、いつも家族に目を向け、時にはやりたいようにやらせるなど、一方通行ではない愛情を感じる存在でもありますね。厳しいといわれる2人のパパに対するコメントでは「子どもに嫌われたくないからと友だち親子を装わずに、きちんとしつけをしてくれそうだから」(50代以上あずきさん)という意見も。子どもに好かれたいあまり、甘~い対応をするパパも多い現代ですが、厳しくびしっと教育できるパパもカッコいいですね。■ランク外ながら熱狂的ファンの多い荒岩一味(クッキングパパ)ランキングでは40代のランキングのみ5位ランクインとなったクッキングパパですが、コメントを見ていくと熱狂的なファンが多いのが特徴的でした。「理想のパパと言ったら、荒岩一味しかいないでしょう!子どものために定時で帰り、ごはんを作ったり家のことをしたり。作るごはんはプロ並み!感情的に怒ることもなく、相談事にものってくれます。仕事もバリバリで課長にもなっていて部下の信頼も厚い。笑顔が苦手だという不器用なとこもあるけど、家族みんなが大好きなお父さんです!奥さんが帰ってくると、ちょうどおいしそうなごはんができてるとこが羨ましい~」(30代REさん)など、共働きでバリバリ働く妻よりも早く帰宅し、家事や料理に没頭する姿を高く評価する声が多く聞かれました。他にも「家族思いが行動に表れているから」(30代こばちん)「理想の父親はクッキングパパしか思いつかなかった」(20代ジョン)と、漫画の内容を知っているファンからは抜群に高く評価されている様子。長く放送されているテレビアニメや映画に比べて知名度が低めだったかもしれませんが、みんながクッキングパパを知っていたらもっと上位へのランクインが期待できたかもしれませんね。父親に求められるのは「優しさ」「強さ」「妻への愛」今回のランキングで上位にランクインしたパパたちを見てみると、共通して見えるのは「優しさ」「強さ」「妻への愛」でした。どのパパも子どもたちや家族、周りの人に対する優しさがあり、また、何かが起きたときには全力で家族を守る強さがありました。そして子どもだけではなく、妻に対しても愛情を持ち、優しい言葉をかけていたり、いつもはけんかをしていてもいざというときには大切にする姿勢が見られます。アニメに登場するパパキャラたちは実際には存在しませんが、その作品の中で育児をしながら、自分なりのビジョンを持って子育てしている姿がありますね。ママの陰に隠れてしまうのではなく、育児をする当事者としてがんばる姿こそが、ママたちからの人気の秘訣なのかもしれません。我が家のパパたちにも、このキャラクターたちのように「優しさ」「強さ」そして「妻への愛」を忘れずにいてほしいものですね!<文・写真:フリーランス記者宮澤初恵>
2016年08月25日『ブリジット・ジョーンズの日記』シリーズの11年ぶりの新作で第3弾となる『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』(10月公開)のポスタービジュアルが10日、公開された。本作でアラフォーになったブリジットは、いまだ独身。愛した男・ダニエル(ヒュー・グラント)は事故で亡くなり、マーク(コリン・ファース)は別の女性と結婚してしまった。しかし、テレビ局の敏腕プロデューサーとなったブリジットには、ハンサムでリッチ、そして性格も良いIT企業の社長・ジャック(パトリック・デンプシー)とのドラマチックな出会いが訪れる。その一方で、マークとも再会。またも2人の男たちの間で揺れ動くことになる。公開されたポスターは、ブリジットが元恋人のマークと、本作からの新しいカレ・ジャックに囲まれたビジュアル。このポスターは、2人の男性に囲まれ困った三角関係を描いたシリーズ前作のビジュアルをほうふつさせ、懐かしく思われるとともに、ブリジットの抱えるiPadから時の流れをも感じられる。なお、本作の日本版予告編が披露された際、Twitter上にはシリーズのファンたちによる「ダサいセーター着てたコリンがめっちゃすてきになってる」、「パトリックとコリンとかすてき過ぎ」といった、ブリジットを取り巻く男性陣への期待の声があがっていた。(C)Universal Pictures.
2016年08月10日皆さんは日記をつけていますか?学生の頃はつけていたけど今はなかなかつける時間がない、という方がほとんどではないでしょうか。でも実は、ストレス社会で生きる大人にとって、日記こそが救世主と言えるのです。書き方のコツ日記をつけることによってストレス発散になることは、科学的にも証明されています。実際に、カウンセラーやソーシャルワーカーも日記を勧めることが多く、重篤な症状の患者さんの不安やストレスが緩和されることも。ただし、日記の書き方にはコツがあります。感情や行動だけを、ツライ、苦しい、○○をした、○○へ行った、などと書くのではなく、こういうことがあってこう思った、○○にこんなことを言われてこう思った、など自分の気持ちを誰かに説明するように書きましょう。そうすることで気持ちに整理がつき、だんだん落ち着いてくるので、書き方はとても大切なポイントです。実用的なメリット日記をつけていると文章力を養うことができますし、手書きの日記なら丁寧に書くことを心がけるだけで自然と字も綺麗になりますので、仕事の役にも立ちますね。さらに、日々の出来事や感情を記録として残しておくことで、その情報が後で役に立つことも。例えば、ダイエット中に毎日の食事と体重を記録することはもはや定番とも言えますし、生理について記録を残しておくと生理が遅れたときなどに役に立ちます。自分に合う日記を見つける今は、日記と言えば日記帳、という時代ではなくなりました。いろんなブログや日記アプリもたくさん出ていますし、もちろん手書きのタイプもたくさんありますので、自分にはどのタイプが向いているかを考える必要があります。まず、日記をつけるのは夜、寝る前の数分間が良いとされていますので、その時間をどこで過ごすのかが大きなポイントです。寝る前の1時間は自分の部屋で過ごす方もいれば、寝る直前まで家族とリビングで過ごす方もいるでしょう。ゆっくり自分の時間が持てるなら手書きの日記を書けますが、そんなに1人でいる時間がないならブログや日記アプリの方が良いですね。でも、書くこと自体が好きなら手書きタイプを選ぶのがベストかもしれません。いろんなタイプを試してみるのもオススメです。日記は誰にも見せる必要がないので、誰にも言えないような悩み、実は抱えている腹黒い本心など、とにかく遠慮せず何でも書きましょう。人に言えないことを書かなければ、日記をつける意味がありません。日記は心のデトックス。自分を見つめる良いきっかけにもなりますよ。手始めに1日1分、まずは4行くらいから始めてみませんか?
2016年07月22日『ブリジット・ジョーンズの日記』シリーズの11年ぶりの新作で第3弾となる『Bridget Jones’s Baby(原題)』が、邦題『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』として10月に日本公開されることが14日、明らかになった。再びブリジット・ジョーンズを演じるのは、『コールド マウンテン』でアカデミー賞を受賞したレニー・ゼルウィガー。イケメンな恋のお相手ダーシー役には、前作に引き続きアカデミー賞俳優のコリン・ファース。そして今回新たに、ダーシーの恋のライバル・ジャック役にドラマ『グレイズ・アナトミー』で女性ファンを増やしたパトリック・デンプシー、さらにアカデミー賞を受賞したエマ・トンプソンも出演する。アラフォーになったブリジットは、なぜかいまだ独身。彼女が愛した男、ダニエル(ヒュー・グラント)は事故で亡くなり、マーク(コリン・ファース)は別の女性と結婚してしまっていた。しかし、今やテレビ局の敏腕プロデューサーとなったブリジットに、ハンサムでリッチ、性格もナイスなIT企業の社長ジャック(パトリック・デンプシー)とのドラマチックな出会いが訪れる。いつもの天然っぷりから彼と急接近する一方で、マークとも再会を果たすブリジット。またしても2人の男性に揺れ動くことになる。日本公開決定と合わせて、iPadを抱えほほ笑むレニ―・ゼルウィガーを捉えた場面写真も公開。今までトレードマークになっていた"日記帳"が"iPad"へと、11年の時を経ての進化をうかがい知ることができる。
2016年06月15日外では仕事を頑張ってくれるパパですが、家の中では散らかしっぱなし、いつでもマイペース…。そんなパパに対して、思わずキツい言葉を言ってしまうことはありませんか? でもそれでは、パパが傷つくだけでメリットはないようです。ママが自慢したくなるパパになってもらうためのヒケツを池内ひろ美さんに聞きました。お話を聞いたのは池内ひろ美さんいけうち・ひろみ夫婦・家族問題評論家。著書に「読むだけで『いい夫婦』になる本」(講談社文庫)など多数。「妻によるDV」を扱った著作のほか、離婚から結婚、恋愛、夫婦・家族・親子、教育に関わる作品を発表し続けている。6つのシーン別言いがちNGワードをチェックその一言がパパをめげさせているかも?イラッときたときこそ、言葉遣いを改める良いチャンスです!シーン1ママが忙しいのにテレビやゲームゴロゴロしていられていいよね!嫌みではなく理想の姿を言葉にしてパパをその気にさせる嫌みを言われてもパパは反省しません。「そんなに言うなら、意地でもゴロゴロしてやるさ」、これがパパの心境です。パパの頭には、自分のプライドを傷つけた「ゴロゴロしている」という言葉が残り、その姿を実現する方向にいってしまうんですね。この特性を逆手に取って、理想の姿を口にしてみましょう。例えば、「ママ友にあなたのこと、〝休日でもポロシャツ姿で、さっそうとしてるわね〞って言われちゃった!」と言えば、パパの脳内は「俺ってさっそうとしてる」モードになります(笑)。その姿を実現するため、自然と行動が伴うはずです。シーン2片付けない、服を脱ぎっぱなしだらしない! 片付けてよ!片付けは自分のためと割り切って手を抜くのも夫婦円満のヒケツパパが片付けないのは、散らかっていても平気だから。一方、ママが片付けたいのは、自分にとってきれいな部屋が快適だからですよね。「家族のために片付けてるのに、私ばかり苦労している」と思うから腹が立つので、「片付けは自分のため」と捉えてみませんか。そこまで割り切るのはなかなか…と思うかもしれませんが、これも夫婦円満のヒケツ。「自分のため」と思えば、忙しいときや疲れているときは手を抜くことができます。自分が手を抜けば、人の手抜きを許せる余裕ができます。自分にも相手にも完璧を求めず、許し合える関係でいきましょう!シーン3たまに手伝うとすごくエラそう私はいっつもやってますけど!「ありがとう」と言ってパパの承認欲求を満たせば自然に回数が増えるはずたいていの男性は、母親が家事をし、父親が仕事をする姿を見て育っています。「家事は女性の役割」と思っているパパにとっては、10回のうち、たった1回手伝っただけだとしても、これは偉業。誇らしい気持ち・褒められたい気持ちでいっぱいになっています。「私はいつもやってるのに」「それくらいで偉そうに」と言いたい気持ちはぐっと我慢して、まずはそのサービス精神にお礼を言いましょう。パパの承認欲求を何より満たしてくれるのは、ママからの「ありがとう」です。手伝うたびにいい気持ちになれば、自然と回数も、2回、3回…と増えると思いますよ。シーン4複数のことを同時にこなせないどうしてできないの!?やり方を具体的に伝えてパパに新しい行動パターンをインプットする私たち女性は、子どもを抱っこしながら電話に出て、やかんが沸いたら火を止め、宅配便が来たらハンコを押して…と、同時に複数のことをこなせます。けれど男性は一度に1つのことしか処理できません。子どもを抱いている間に宅配便が来たら、「誰か来たぞー」と、ママを呼ぶはめになってしまうんです。そんな時は、できないことを怒るのではなく、「子どもを抱っこしながら出て」と言いましょう。取るべき行動を具体的に言葉にすることで、パパの中には「抱っこしながら出ればいいんだ」という新しい行動パターンがインプットされていきます。シーン5何回教えても家事のやり方が違う何度言ったら分かるの?プライドを傷つけずにパパが自分で気付ける方法で伝える例えば、パパに食器洗いを任せたとき。終わった後の流し台がビショビショになっていたとしても、まずはお礼を言いましょう。その上で、ママの満足いくやり方をどう伝えるかですが、毎回直されるとやる気が下がってしまうので、3回のうち2回はこっそりママが拭きます。そして残りの1回は、あえてパパの見ている前で拭くことで、「俺がビショビショにしちゃったんだな」と気付けます。子どもに対するのと同じように「何もかも教える」という姿勢はパパのプライドを傷つけるだけ。頼りにされるからこそ、頼りがいのあるパパになっていくのです。シーン6子どもより自分を優先させるちょっとは子どものことも考えてよ!ママがパパのことを優先させればパパは子どもを優先させる少し厳しい言い方になりますが、これは普段、いかにママがパパを優先していないかの現れ。ママは子どもに対しては、「すごい!」「できたね!」と褒めるのに、パパのことは褒める必要がないと思っているからです。けれど、パパだって手伝ったら褒められたいし、疲れていたらいたわってもらいたいもの。けれど、誰も自分のことを褒めてくれないから、自分で自分を優先せざるを得ないんです。ママにはぜひ「おうちの中ではパパが一番」という姿勢でいてもらいたいですね。そうすれば、パパの方にも自然と子どもを優先させる余裕が生まれるはずです。Q1パパに対してキツい言動を取ることがありますか?Q2子どもの前でパパを否定する言葉を言いますか?<あんふぁん読者アンケート>※2016年3月2日~4月12日WEBアンケート、有効回答数1019人パパへの陰口と収入へのダメ出しは絶対禁句前ページで6つのNG例を紹介してきましたが、一緒に暮らしていれば、腹が立つことがあるのは当然。ダメと分かっていても、ついキツい言い方をすることもあると思います。ただ、絶対に避けてほしいのは、次の2つです。1つは、子どもの前でパパの陰口を言うこと。ママとパパはもともと他人ですが、子どもは、ママとパパから半分ずつ血を分けている存在です。例えば、「パパってうそつきね」というセリフは、子どもには「あなたの体の半分はうそつきだ」と言われているのと同じことです。このように育っては、自己評価が低くなり、自尊心も育ちません。もう1つは、パパの給料や収入にダメ出しをすること。「だらしがない」や「子どものことを考えない」という言葉はまだ、パパにとっては逃げ道のあるダメ出しです。なぜなら、「だって片付けや子育てはママの仕事でしょ」という言い訳が成り立つから。でも、給料が安い・収入が低いという指摘は、パパの本分へのダメ出しになります。あなたが働いていてもいなくても、パパの誇り・存在意義をも深く傷つけるので、決して口には出さないでください。夫婦はお互いの鏡「ありがとう」の気持ちを忘れずにここまで読んだママの中には、「私が家事も育児も頑張っていることに対しては、パパは当たり前と思っているのに、私だけパパを気遣うなんておかしい」と思う方もいるかもしれません。それでは質問ですが、ママはパパの給料日に「ありがとう」と言っているでしょうか?給料が入るのは当たり前と思っていませんか。夫婦は鏡のようなもの。「パパがお礼を言ってくれれば、私だってお礼を言うわよ」とママが思っているとしたら、パパの方も同じように思っていると考えてください。だから、「パパ、いつもお仕事ありがとう」と言えば、「ママも、家事・育児ご苦労さま」と返ってくるはず。文句や嫌みを言うのはエネルギーを使うし、眉間にシワが寄って、確実に〝ブサイク〟になっているはず(笑)。笑顔で「ありがとう」と言えば、5文字で済んで簡単だし、美容にもいい。出し惜しみしているのはもったいないですよ。結婚前は誰だってサービス精神旺盛な男性だった「うちのパパは何もやってくれない」と思っているママは、結婚前を思い出してください。パパはあなたを振り向かせるため、必死にサービスをしてくれませんでしたか?あなたはそれに対して「ありがとう」の言葉を惜しみなく言いませんでしたか?それがいつからか、ママからのお礼がなくなり、パパのサービスは空振りに終わり、結果「うちのパパは何もしてくれない」という事態になっているわけです。あなたが結婚相手に選んだ人なんですから、パパのサービス精神は隠れているだけです。その意欲を引き出すのはママ自身。やってもらったら「ありがとう」とお礼を言うこと。頼むときは「ごめんね、お願い」と添えることです。最後にもう1つ、私が夫婦円満のコツだと考えているのは「関心を持って、干渉はしない」こと。関心というのは、「仕事が大変そうだね」とねぎらったり、パパの趣味を一緒にやってみたりすることです。一方、仕事の内容にまで余計な口を挟んだりするのが干渉です。大事なのは、相手の問題と自分の問題とをきっちり分けつつ、相手への気遣いは忘れないこと。夫婦円満な家庭を築いていきましょう!監修/西東桂子(あんふぁんサポーター)illustration/HARANIKU Tsuyako
2016年06月08日ママが頑張っているのを知っているから、自分ができることはする。わが子の成長を間近で感じたいから、子どもとの時間を大切にする。 前回のレポート では、家事も子育ても「自分がしたいからする」、理想に近いパパたちの声を中心にご紹介しました。しかし、なかには「ママをサポートしたい気持ちはあるけれど、時間的な余裕がない」と、きまりが悪そうなパパもちらほら。実際、世の中には「平日は寝に帰るだけ」のパパは少なくないかもしれません。そんな事情は百も承知だけれど、ママだって子育てに家事、仕事をこなしている身です。だから、「もっと協力してほしい」と思うのも、自然な心の動きではないでしょうか。パパ会レポート・その2では、時間がないパパとどう折り合いをつけていくかを、パパとママ両方の声を交えながら考えてみます。■家庭での「自分の在り方」に疑問も… 悩めるパパのリアルな胸中保育園のパパ会メンバーのひとり、Eさんは、朝は保育園が開園する前に出社、帰宅は23時過ぎの毎日で、平日は子どもと顔を合わせる時間がほとんどない、と言います。「子育ても家事も、もっとやりたい気持ちはあります。妻の負担も軽くしたい。でも、時間がない。妻は理解してくれていると思いますが、それでも不満だってあるはず。家庭における自分のポジションはこれでいいのかな、という疑問は常につきまとっています」(Eさん)。また、Rさんからはこんな話も。「共働きがスタンダードになったいま、男性の育児参加や家事協力があたりまえの風潮になってきていますよね。もちろん、大切なことだし、やれる範囲でやっているつもりですが、なんでも平等は難しいのかなと。僕の場合、どうしても育児や家事は妻がメイン、僕はアシスト的な意識があって、妻ともめる火種になっています」(Rさん)。ママのことも子どものことも愛していて、自分ができることは精一杯したい。そんな思いはパパ会メンバーみんなに共通していますが、それをどのようなかたちで表せばいいのか。そのように家庭での自分の在り方を、いまなお模索しているパパも少なくないのです。■忙しいパパとどう向き合う? 先輩ママのアドバイスパパたちも、さまざまな悩みや葛藤を抱えています。そんな状況は理解しつつも、ママとしては「もっとこうしてくれたら…」と期待する部分だって、あるのではないでしょうか。そこで、実際に忙しいパパと暮らすママに、共働き生活の工夫から気の持ち方まで聞いたところ、いくつかのポイントが見えてきました。 ポイント1:スケジュールを共有する一緒に暮らしていても、お互いの1日の動きが、実は見えていないことも。そこで、パパとママのスケジュールを、子育て、家事を含めて書き出し、共有します。こうすると、お互いにサポートが必要な部分が可視化でき、話し合いがスムーズになります。ポイント2:「週末パパ」もありと割り切る平日は家にいる時間が少ないパパは、できることも限られてきます。帰宅後の食器洗いなど、パーツで頼めそうなところを「引き受けてくれたらラッキー」程度に考えておきます。それも負担そうなら、いっそ「週末パパ」と割り切って、1~2時間でも子どもを外に連れ出してもらい、自分の時間を確保するのも方法です。ポイント3:「いいとこどり」もよし、やりたいことをやってもらうママがやってほしいことと、パパがやりたいことが重なるとは限りません。とりあえずお試しでやってもらい、パパが楽しそうにできることを担当してもらうと、長続きしやすくなります。ポイント4:完ぺきを求めないパパにやってもらうことも、自分のことも、完ぺきである必要はありません。1日お皿を洗わなくても病気になるわけではない、くらいの心もちでいられると、パパにも、自分にも寛容になれます。お互いに忙しすぎて、ふたりの手ではどうしても回らない部分は、週に一度ハウスキーパーを頼むなど、他の人の手を借りることも選択肢に入れておくと、気持ちが楽になりそうです。ポイント5:不満が溜まり切る前に、小出しに解消不満を口にしすぎると、お互いげんなりしてしまいますが、溜めすぎて爆発しても大ダメージに。夫婦で定期的に話し合う時間をつくり、もう少し頑張ってほしいところ、協力してほしいところをひとつずつ解消していけると、気持ちのリセットにもつながります。 育児も家事も協力的なパパの話を聞くと、ついうらやましくなるものです。しかし、父親として求められる役割が増えつつあるいま、プレッシャーを感じていたり、やりたいけれどできない自分へのジレンマを抱えていたりするパパも、少なからずいます。今回の多くのパパの話を聞くなかであらためて感じたのが、夫婦のかたちはそれぞれで、正解はない、ということ。そして、夫婦関係のベースにお互いへのリスペクトさえあれば、それぞれの家庭の「わが家流」が見つかるのではないかと強く感じました。どんなスタイルがより自分たちらしいか、時折夫婦で話し合う時間を持つことが、大切なのかもしれません。
2016年05月12日人気フェイスマスクがリニューアル統一超商東京マーケティング株式会社は台湾発のフェイスマスク「我的美麗日記(私のきれい日記)フェイスマスク」6種をリニューアル発売することを発表。10枚入りは3月6日、5枚入りは4月1日に全国のバラエティショップやドラッグストアから発売される。我的美麗日記は2004年に台湾で誕生した化粧品ブランドであり、「美しくなりたい」と思っている女性達をサポートするブランドだ。その人気は台湾だけに留まらず、アジア地域で熱い支持を得ており日本には2012年に上陸した。最も人気を集めているのは黒真珠マスクであり、「アットコスメ2015年 フェイスマスク部門1位」も獲得している。もっと高機能へ今回リニューアルされるのは、人気ナンバーワンの黒真珠マスクをはじめ、皇室白真珠マスク、高潤ヒアルロン酸マスク、アロエマスク、オリーブスクワレンマスク、官ツバメの巣マスクの6種類だ。これまでよりもフェイスシートが薄くなっており、肌への密着度がアップし途中で剥がれにくくなっている。また、肌保湿力も進化しているため、肌の隅々までしっとりと保湿。高級な天然由来成分をさらに増量し、安心して使えるようパラベンやアルコール、色素、蛍光剤、鉱物油などは使用していない。(画像はプレスリリースより)【参考】・統一超商東京マーケティング株式会社プレスリリース(@Press)
2016年03月08日もうすぐ新年の始まりです。 新年の始まりとともに、日記をつけるという人も多いのではないでしょうか。ただ、漫然と日記をつけるだけでは長続きしないし、何の効果もありません。そこで今回は、ポジティブ心理学に基づいた日記の付け方をご紹介します。これを3ヶ月続ければ、自分の心をうまくコントロールできるようになりますよ。ポジティブ心理学とは?ポジティブ心理学とは、通常の人生をより充実したものにするための心理学です。1998年にマーティン・セリグマン教授が提唱しました。教授は、それまで30年以上にわたってうつ病やうつ状態の研究をしていました。教授が出会った患者の多くは、つらい出来事に心を奪われた状態が続いて、いつまでも不幸な状態が続いていました。ある時セグリマン教授は、それまでの心理学が、病気を治すための努力はしてきたが、「どうすればもっと幸福になれるか」については、あまり研究してこなかったことに気がつきました。そこで、もっと幸せになるポジティブ心理学を研究し始めたのです。ポジティブ心理学を使うGood life日記とは?まず、人間には4つの状態があると言われています。1: ハイ・ネガティブ 腹が立ったり、不安になったり、イライラしている状態2: ハイ・ポジティブ 活気に満ちている、困難に立ち向かえる、信念をもてる状態3: ロー・ネガティブ 落ち込んでいる、疲れ果てている、燃え尽きている、絶望している、敗北感がある状態4: ロー・ポジティブ リラックスしている、くつろげる、穏やかである、落ち着いている、のどかである状態この中で、2のハイ・ポジティブの状態が、人間が最もいいパフォーマンスを生み出せる状態です。4つの心理状態で自分の気持ちを整理今回ご紹介したいGood life日記は、この4つの心理状態を日記に加えるというものです。まず、日記(ノートでも構いません。ただ、その場合は日付を入れるのをわすれずに)を用意し、その中面の左から5cmくらいのところに上から線を引きます。これで、日記に2つのスペースができました。線の右側に普通に日記を書いたら、線の左側に今日の心の状態が4つのうちどれだったかを記載します。こうすることで、自分がどんな事があった時にどんな心理状態になるのか分かるのです。この日記を書くポイントは、1日の最後にはよかったことや、感謝の気持ちを記すことです。そうすることで、1日の終わりがハッピーになります。1ヶ月続けたら、どんな時に自分がハイ・ポジティブだったのか、出来事や行動を振り返ってみましょう。そして、同じ行動を心がけましょう。毎日が少しずつハッピーになっていきます。Good life日記は最低でも3ヶ月でも続けてください。日記を書くのが面倒な時は少しズルして書くのをやめても構いません。ただ、中期的に自分の毎日を振り返ることで、自分の思考が整理されていきます。実は、書くだけでも自分の状態の整理になります。ただ、せっかくですから4つ心理状態を加えて、毎日がハッピーになるような日記づけにトライしてみてはいかがでしょうか。これであなたの2015年がいい1年になりますように!Image photo by Imagia、Pinterest
2014年12月27日多くのお笑い芸人たちが思わず涙したという鈴木おさむのベストセラー小説「芸人交換日記~イエローハーツの物語~」(太田出版刊)を、「ウッチャンナンチャン」の内村光良が監督を務め、伊藤淳史と小出恵介を主演に迎えて贈る『ボクたちの交換日記』。このたび本作の特報映像が遂に解禁となった。主人公は、結成12年目にしていまだ鳴かず飛ばずのお笑い芸人「房総スイマーズ」。これまでコンビの将来について真剣に話すことを互いに避けてきた2人が、何とかして生まれ変わるために“交換日記”を使ってコミュニケーションを取り始めることに――。主演の2人に加え、先日発表された長澤まさみ、木村文乃、川口春奈ら超豪華女優陣と佐々木蔵之助の出演でも話題を呼んでいる本作。長澤さんらの姿も確認できる今回の特報映像では、タイトルにもある2人の交換日記の中身が映し出されるが、そこには「解散しよう」の文字が!さらに最後に「交換日記をしなけらば、解散せずに済んだのかもしれない」というナレーションと共に映し出される小出さんは、どこか思いつめたような表情だ。果たして、交換日記に綴られた解散までの軌跡とは?自身もお笑い界に身を置く内村さんがメガホンを握るだけに、お笑いコンビのリアルな夢への渇望と絆をどのように描き出すのか楽しみに待ちたい。『ボクたちの交換日記』は2013年3月23日(土)より全国にて公開。© 2013「ボクたちの交換日記」製作委員会(text:cinemacafe.net)■関連作品:ボクたちの交換日記 2013年3月23日より全国にて公開
2012年12月28日企業信用調査などを行う帝国データバンクは、企業概要データベース「COSMOS2」(143万社収録)の中から、パナソニックグループと直接、間接的に取引がある下請け企業(1次下請け先、2次下請け先)を抽出し、社数・従業員数合計、都道府県別、業種別、直近業績について調査・分析した。同調査によると、パナソニックグループの下請け企業の合計は全国で31,513社にのぼり、同業のシャープグループ(11,971社)の約2.6倍に達することが明らかになった。これら1次下請け先、2次下請け先の総従業員数は、147万7,311人に達している。都道府県別に見ると、「東京都」が7,472社(構成比23.7%)でトップ。次に、1次下請け先ではトップとなった「大阪府」が6,178社(同19.6%)で続いた。業種別に見ると、1次下請け先、2次下請け先ともに、産業用電気機器卸、ソフト受託開発が上位に並ぶ。2011年度(2011年4月期~2012年3月期)、および2010年度の直近2期の業績が判明した29,078社を見ると、2011年度の売上高が前期を下回った「減収企業」が11,029社(構成比37.9%)となり、全体の4割近くを占めた。このうち、「2期連続減収企業」は4,146社を数えている。シャープグループの下請け先における2011年度・減収企業数(4,431社)の約2.5倍にのぼっており、直近の売り上げ推移からも、下請け企業を取り巻く経営環境の厳しさが浮き彫りとなった。なお、パナソニックは10月31日、2013年3月期連結業績予想を大幅に下方修正し、最終段階で7650億円もの巨額の赤字見通しを発表。同社では、「シャープに続き、家電大手の危機的状況が続くなか、全国各地の下請け企業への影響拡大が懸念される」と分析している。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月11日