分子機能研究所(埼玉県三郷市)の辻一徳(ツジ モトノリ)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の病原ウイルスである新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に効果が期待される既存医薬品249品目と生物活性化合物184品目を、生物活性化合物データベース約200万化合物から見い出し、その成果が2022年9月17日、International Journal of Molecular Sciences誌(インパクトファクター:6.208)に受理され*、オープンアクセスでオンライン出版することが決まりました。発表した既存医薬品リストには、レムデシビル(商品名:ベクルリー)、ファビピラビル(商品名:アビガン)、ペンシクロビル(商品名:ファムビル)などの抗ウイルス薬も実際の実験結果を再現する形で含まれており、確度の極めて高い予測結果となり、加えて本研究では、世界最高水準のコンピュータシミュレーションによる高効果で安全性の高い治療薬デザインに関する最先端の方法論を展開しており、COVID-19特効薬に結び付く成果として注目されます。*COVID-19治療薬候補化合物についてはインシリコ創薬による予測結果だけでは学術論文として受理されなくなっています。実際にウイルスへの効果を確かめなければ論文投稿の段階で査読されることなく拒絶されますが、今回、インシリコ創薬における医薬品分子設計方法論の新規性と進歩性が評価され、受理されました。【背景】新型コロナウイルス(重症急性呼吸器症候群-2(SARS-CoV-2))はCOVID-19の病原ウイルスとして同定されました。SARS-CoV-2はその強力な飛沫、接触、あるいは空気感染力により世界中に蔓延し、パンデミックを引き起こしました。国内では、ワクチン接種が進んでいますが、現在は最大感染者数を記録している第7波にあると推定され、変異ウイルスの蔓延もあり、第8波が懸念されています。COVID-19に対して特例的に承認されている医薬品はいくつかありますが、いずれも効果が顕著ではなく、安全性にも問題点を抱えており、安全で経口投与可能な国産の特効薬が強く待ち望まれています。【成果】今回の研究では、欧州バイオインフォマティクス研究所(ChEMBL)が管理運営する生物活性化合物データベース(約200万化合物、内13,000個以上の前臨床、臨床、承認薬を含む)を対象にSARS-CoV-2のRNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRp)の活性中心に特異的に結合して阻害する既存医薬品をコンピュータ上でドッキングシミュレーションし、阻害剤候補となる医薬品をバーチャルスクリーニング(インシリコスクリーニング)技術で249品目まで絞り込みました。絞り込んだ医薬品の中には、レムデシビル(商品名:ベクルリー)、ファビピラビル(商品名:アビガン)、ペンシクロビル(商品名:ファムビル)(論文投稿後に実際に結合することが報告され、予測に成功しました)など、すでにSARS-CoV-2のRdRpとRNAの複合体構造(RdRp complex:dsRNA)に「不可逆的」に結合してウイルス複製・増殖を阻害する抗ウイルス薬も実際の実験で分かっている複合体構造を再現する形で含まれていました。また、得られた阻害剤候補化合物には医薬品として毒性試験、薬物動態試験や臨床試験は行われていないものの、生物活性を有する化合物が多く見つかっており、このうち、特に184品目の既知生物活性化合物については、RdRp complex:dsRNAと強く結合して阻害する可能性が高いと予測されました。これら184品目の生物活性化合物は標的とする疾患は異なるものの、構造的特徴が類似しており、メジャーグルーブバインダーやマイナーグルーブバインダーと呼ばれるウイルスRNAの溝にはまり込む仕組みで、複製や転写を「可逆的」に阻害できる阻害剤として作用することが分かりました。加えて本研究では、代表的な生物活性化合物について、世界最高水準のコンピュータシミュレーションを駆使し、生体高分子システム全体を量子化学計算と呼ばれる手法で解析し、結合自由エネルギーと呼ばれる阻害剤が生体高分子とどれくらい強く結合できるかの指標となる数値を予測するとともに、今回の阻害剤候補化合物がRdRp complex:dsRNAのどの部分とどの程度の強さで認識されることが重要か、言い換えれば、生物活性化合物をどのようにデザインすればより有効な医薬品になり得るかの解析にも成功しました。見い出された、249品目の既存医薬品は様々な疾患に対する治療薬であり、ドラッグリポジショニングの観点から早期に適用拡大できる可能性があります。これらの既存医薬品や生物活性化合物にCOVID-19治療薬としての効果が認められれば、新薬開発するよりも、迅速な開発が期待できます。【成果の応用】分子機能研究所の辻一徳は、独自に研究開発した構造ベースインシリコ創薬システム(「Homology Modeling Professional for HyperChem(HMHC)」及び「Docking Study with HyperChem(DSHC)」)を用いて、2020年3月に新型コロナウイルス治療薬に関する世界初の大規模仮想スクリーニング(インシリコスクリーニング)を実施し、国内最初の抗新型コロナウイルス治療薬医薬品候補リストを欧米の学術誌に論文発表しています。加えて、オーラルケア製品に含まれる成分にCOVID-19感染予防効果が期待できることを学術論文で発表しており、今回の研究成果でも辻一徳が研究開発したインシリコ創薬基盤技術が活かされました。さらに、未発表ではありますが、既に実際に新型コロナウイルス複製抑制活性を示す化合物も見い出しており、今後の研究成果が期待されます。一刻も早く特効薬を探し出すため、広く国内外の団体または個人からの研究支援と援助を求めていきます。【用語の説明】オープンアクセス:投稿者が出版費用と購読費用を全額負担することで全世界の誰もが自由に無料で閲覧できる論文出版形式。査読審査:学術論文は投稿者とは無関係な複数人の専門分野の研究者が論文審査を行い、受理か拒絶かが決定されます。ピアレビューと呼ばれる手法で、査読者の利権が絡むため公平性を欠くことも多く、問題点も多いが、正式な学術論文発表のためのほぼ唯一の方法。複数の学術誌に同時に投稿する(査読者を変更する)二重投稿などが厳しく禁止されており、また、無査読のまま公開した場合は学術論文として認められなくなるため、査読者の対応によっては、学術論文として受理出版されるまでに数年かかることも少なくありません。インシリコ創薬:コンピュータ上で医薬品の創生に関わる学問分野。RNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRp):ウイルスRNA複製に関わる酵素(タンパク質)で、触媒コアユニットであるnsp12とアクセサリーサブユニットであるnsp7及び2分子のnsp8から成る巨大タンパク質複合体システム。RdRp complex:dsRNA:RdRpに二重鎖RNAが結合した巨大生体高分子複合体システム。活性中心:酵素機能を担う中心部分で、RdRpではウイルスRNA複製が起こる中心部分。阻害剤:酵素機能を失活させる医薬品などの化学物質(化合物)。不可逆的・可逆的:現在、COVID-19に対して特例的に承認されている医薬品のほとんどは生体高分子と共有結合と呼ばれる結合を形成して阻害活性を示す。これを不可逆的阻害剤と呼び、様々な副作用や毒性の原因となり、医薬品としては望ましくなく、疾患による重症度や患者のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を考慮して特例的に使用される。また、反応性が高いことから経口薬にはなりにくく、保存方法や使用方法などで制限も多い。一方、可逆的阻害剤は生体高分子と共有結合することなく阻害活性を示し、効果を示したのちに速やかに代謝・分解されるため、副作用や毒性の原因となりにくく、医薬品として好ましい物性を示す場合が多い。構造ベース:タンパク質分子や核酸分子などの生体高分子の立体構造情報を利用する方法。ドッキングシミュレーション:コンピュータ上で医薬品などをタンパク質などの生体高分子と結合させ、エネルギー計算に基づいて阻害剤などの医薬品になりうるかを予測する技術。インシリコスクリーニング、バーチャル(仮想)スクリーニング:数万化合物以上を一気にドッキングシミュレーションし、エネルギー計算に基づいて医薬品候補化合物を絞り込む技術。ドラッグリポジショニング:ある疾患の治療薬に別の疾患に対する治療効果が認められ、代用する方法で、すでに医薬品として承認されているため、臨床試験が簡略化でき、短期間のうちに適用拡大して、目的疾患の医薬品として利用することを可能とする方法。量子化学計算:インシリコ創薬は計算量が膨大なため、分子力学計算と呼ばれる古典力学によって実施されている。これに対して、量子化学計算はシュレディンガーの波動方程式を厳密に計算する量子力学計算であり、その膨大な計算量のため、生体高分子を取り扱うインシリコ創薬で利用されることは現在のところ少なく、今後の技術革新によって主流の方法になると予想される。【図の説明】SARS-CoV-2のRdRpはウイルスRNAを鋳型としてRNA自己複製するが、阻害剤がRNAの溝にはまり込み、ウイルスRNA自己複製に必要なヌクレオシド三リン酸が活性部位に結合してRNAが伸長するのを阻害する。図1. COVID-19治療薬候補化合物のRdRp阻害機構【関連リンク】分子機能研究所: International Journal of Molecular Sciences誌: 分子機能研究所Facebook: 辻一徳URL: 辻一徳YouTube: ドラッグリポジショニングの観点に基づく世界初大規模仮想スクリーニングによる抗新型コロナウイルス治療薬医薬品候補リストに関する資料: 口腔内における新型コロナウイルスの主要感染経路阻害に関する資料: 【本件に関するお問い合わせ先】分子機能研究所(Institute of Molecular Function)〒341-0037 埼玉県三郷市高州2-105-14TEL : 048-956-6985FAX : 048-956-6985E-Mail: support@molfunction.com 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年09月22日コロナ感染が拡大するにつれ、後遺症を患う人が増えている。家事すらできないほどの倦怠感や、認知症のような記憶障害に悩む人も。それでもコロナは風邪といえますか?8月3日、新型コロナの1日の感染者数が全国で24万人を超え、過去最多を記録した。そんななか、日本感染症学会など4学会は8月2日「オミクロン株は多くの場合、“風邪”のようなもの。医療逼迫を避けるため、リスクの低い人は受診を控えるように」と呼びかけ物議を醸している。本当に、オミクロン株は“風邪のようなもの”なのだろうかーー。「風邪なんて言われると、本当に憤りを感じます。私はオミクロン株に感染して約4カ月たちますが、いまだにスーパーに買い物にも行けないほど倦怠感が続いています」そう語るのは、愛知県在住の安田智恵さん(仮名・59)。安田さんは今年3月末にコロナに罹患。38度を超える高熱や、喉の痛み、強烈な体の痛みなどが1週間ほど続いた。その後、検査で陰性になってからも次のような後遺症で苦しんでいる。「コロナ罹患中から、後鼻漏といって、常に鼻の奥から喉に鼻水が流れ込む症状に悩まされていました。それがずっと治らず、喉に流れ込む鼻水で窒息しそうになることも。いまだに深く息を吸うことができません」加えて、めまいや動悸、頭痛などにも悩まされている。安田さんは、コロナで受診した医療機関を再度訪れ、こうした症状を訴えた。「医師は、『たぶん後遺症でしょう』と。でも治療法はわからない、と。『いつ治るんでしょうか』と尋ねても、『1年続くか、2年続くかわかりません』と言われて……」安田さんは絶望的な気持ちで医療機関を転々とするも、抗生剤やめまいの薬を処方されるだけで、根本的改善には結びついていない。さらにつらいのは、改善が見られないまま「次々と新たな症状が増えていく」こと。罹患して2カ月後には脱毛が始まり、洗髪のたびに毛がどっさり抜けた。そして、なにより安田さんを悩ませているのは“倦怠感”だ。「経験したことのないだるさが続いて、歩くのもやっと。体力が落ちているせいだと思って、無理して歩こうと思ったんですが、玄関を出て10mくらい歩くともう歩けなくなってしまって……。スーパーにも行けず、近所のコンビニに車で行くのが精いっぱい。家事をすることもできません。台所に立っているのもきつく、昼は弁当の宅配を頼んで、夜は夫に買ってきてもらっています。お恥ずかしい話、洗い物もできないので、紙コップと紙皿ですませているんです」■頭皮が異常にカサカサすると思ったら…一般的に若年層に多いといわれる後遺症だが、このように中高年でも逃れられるものではない。東京都在住の山崎ゆかさん(仮名・53)も、1年前の8月、夫と共にコロナに罹患。3~4日間、熱の上がり下がりを繰り返した。第5波の医療逼迫で診察が受けられず、その間に夫は自宅で息を引き取ったという。「夫を亡くしたストレスの影響もあるかもしれませんが、この一年、頭痛やめまい、動悸などが続いています。最近は頻度が減りましたが、罹患してしばらくは月に何度かひどい頭痛に襲われました。頭痛薬が切れたらすぐに痛くなり、一日中寝込むほど」山崎さんの場合も、感染から4カ月ほどたつと抜け毛が始まった。「シャンプーの際に頭皮が異常にカサカサすると思ったら、髪の毛が抜け始めて……。頭の形が透けて見えるほど抜けてしまって、本当にショックでした」■記憶力が極端に低下し、ドラマも見れない2人のようにだるくて動けないといった強い倦怠感は、コロナ後遺症の典型的な症状。倦怠感のほかにも、気分の落ち込み、思考力の低下、頭痛、息苦しさ、不眠、脱毛など、その症状は多岐に及ぶ。これらに加えて、深刻な後遺症が、“認知障害”だ。「新しい薬の名前が覚えられなかったり、医療関係の書類を読んでも頭に入らなかったり、仕事に支障が出て困っています」そう打ち明けるのは、愛知県在住の看護師、沢口あかりさん(仮名・42)。沢口さんが罹患したのは、’20年7月。38度5分くらいの熱が2週間続き、酸素飽和度も入院が必要な93%くらいまで低下。しかし、「熱がある人は病院に来ないで」と言われ、診てもらえなかったという。「陰性になっても、発熱、耳鳴り、頭痛、ひどい倦怠感などが続いて、洗濯物一枚干すのもやっと。ご飯も食べられなくなり、この2年で7キロやせ、勤めていた病院も辞めざるをえませんでした」コロナに感染して半年ほどたったころ、認知症のような症状が現れ始めた。「高校生の娘に何度も同じことを質問して、『それ、さっき話したよ』と注意されることが増えました。ついさっきのことなのに、聞いた記憶がまったくないんです。それから、連続ドラマを見ても、登場人物の名前も先週のストーリーも覚えていられなくなりました。毎週見ても話が続いていかないんです」娘の学費のこともあり、昨年の4月から再度働き始めた沢口さん。しかし、以前ならできたマルチタスクがこなせない。「ひとつのことをやっているときに別のことを頼まれると、先にやっていたことを忘れてしまうんです。周りは後遺症のことを理解してサポートしてくれるんですが、迷惑をかけていることが心苦しくて……」記憶力が極度に低下した沢口さん。人と約束するときは、忘れないように携帯のアラームを必ずセットし、駐車場に車を止めたら、周囲の風景を写真に撮ったりメモをして、何とか暮らしているという。■オミクロンの後遺症でも認知障害は発生「オミクロン株だからといって、後遺症がこれまでの株と比べて軽いわけではありません」そう警鐘を鳴らすのは、これまで4千例を超えるコロナ後遺症を診てきたヒラハタクリニック(東京・渋谷)院長の平畑光一さん。さらに、認知機能が低下するという後遺症は、比較的軽症が多いとされるオミクロン株でも、依然多いという。「当院の患者さんでも、駅から家に帰る道がわからないとか、一桁の足し算をするのに5秒以上かかる、などと訴える高校生もいます」治療法はあるのか。「コロナ後遺症の方の多くは、鼻と喉の間にある上咽頭に炎症を起こしているケースが多く、耳鼻咽喉科でここを治療することで症状が軽減されることが多いです。いま、世界中で治療法の研究が進んでいるので、つらくても諦めないでください。必ず改善されます」オミクロン株といえども、決して風邪と同じではない。甘く見ず、しっかり感染対策を行おう。
2022年08月16日昨年は新型コロナウイルス感染症対策が功を奏してか、夏の感染症は際立った流行が見られませんでした。最近は人込みに出かけたり、人が集まって活動することも増えてきました。今回は「夏に気をつけたい感染症」をテーマに、「細菌」や「ウイルス」が原因で起こる身近な感染症やその予防策についてAMR臨床リファレンスセンター大野研究員の解説を公開します。■夏に多くみられる感染症●夏かぜ「かぜ」の原因となるウイルスはさまざまで、一年中だれでもかかる疾患です。特に夏に多く流行るものを「夏かぜ」といいます。代表的なものは「咽頭結膜熱」、「手足口病」、「ヘルパンギーナ」です。子どもの間で流行ることが多いですが、大人もかからないわけではありません。「咽頭結膜熱」は高熱、咽頭炎、結膜炎の症状に加えて、腹痛、下痢などの症状をきたすこともあります。感染力が比較的高く、またウイルスの排出が長引くこともあり、学校保健安全法では「主要症状が消退した後2日経過するまで」を出席停止期間の基準として定めています。「手足口病」は発熱と咽頭痛に続き、主に手のひらや足の裏、口の中などにぶつぶつとした発疹が出ます。口の中の粘膜に発疹ができると痛みを伴うことがあり、その痛みで食欲が落ちることもあります。「ヘルパンギーナ」は高熱と咽頭痛、また口の中の粘膜に発疹ができます。口の中の痛みや咽頭痛で食事が摂りにくいときは、辛いものや熱いものなど刺激になるものは控え、喉を通りやすい食事にするなどの工夫をしましょう。しっかり水分を摂ることも大切です。●伝染性膿痂疹(とびひ)夏に多い細菌感染症の一つとして「伝染性膿痂疹(とびひ)」があります。肌荒れや虫刺されなどを掻き壊したところについた細菌が感染を起こし、さらに掻きむしって傷ついた周囲の皮膚に手指を介して感染が広がります。火事で火の粉が飛んで離れたところにも広まる飛び火になぞらえて「とびひ」と呼ばれます。発疹の中にいる細菌を広げないように、掻き壊さないようにしましょう。プールの水を介してうつることはありませんが、直接肌と肌が触れることで自身の症状が悪化したり、他の人にうつす恐れがありますので、プールなどでの水泳や水遊びは治るまでやめましょう。*普段から手洗いをしっかりすること、皮膚を清潔にして、肌荒れのない状態に保つことが重要です。* ●食中毒「食中毒」は細菌、ウイルスや寄生虫などが原因となりますが、特に夏に多いというわけではありません。ただ、暑さで食物が腐敗しやすく、黄色ブドウ球菌の出す毒素が腐敗を招く原因となります。また、バーベキューなどで、加熱が不十分な食肉や魚を食べて、腹痛や下痢症状をきたす食中毒も夏になると多くなりがちです。鶏肉に多く含まれるカンピロバクターや魚に多く含まれるビブリオ菌、大腸菌O-157やサルモネラ菌などが原因として挙げられます。中まで十分に加熱しましょう。常温で保存したカレーや、シチューなどの煮込み料理などはウエルシュ菌の温床となり、通常の加熱では死滅しないことがあるので注意が必要です。生鮮食品、デリバリー料理や弁当は消費期限内に早めに食べきって、常温での長時間保存は避けるようにしましょう。調理の際にも注意が必要です。生肉などには病原菌がついていることがあります。包丁やまな板などの調理器具などはしっかり洗い、乾かしてから片付けましょう。こまめな手洗いも大切です。■夏かぜに抗菌薬は効果がない夏かぜの原因はほとんどがウイルスです。抗菌薬(抗生物質)は、細菌に作用する薬なので、夏かぜの時に抗菌薬をのんでも効果はありません。早く治ることはありません。「かぜ」の原因となるウイルスは数多く存在します。ウイルスはどんどん変異します。インフルエンザや新型コロナウイルス感染症など、一部の感染症には抗ウイルス薬が開発され、使用されていることもあります。しかし、かぜの場合は、免疫力が十分にある人は自然に治っていく疾患であるため、原因となるウイルスを特定したり、その一つひとつのウイルスに対する抗ウイルス薬を開発することは現実的ではありません。かぜをひいたら、つらい症状を和らげる薬(解熱剤、咳止めなど)を服用しながら、体を休めることで一番早く治ります。他の人に感染を広げないようにするために、学校や仕事を休むことも必要です。以前、当センターで行った抗菌薬意識調査*では、体調不良時に休む人は約半数でした。以前に比べると増えてきていますが、まだまだ休めない、休まない人が半数です。かぜのウイルスは、咳やくしゃみの飛沫が飛び散って広がります。体調がすぐれないときは、自分のために体を休めるだけでなく、感染を広げないように休むことも必要です。*抗菌薬意識調査レポート 2021 図1<薬剤耐性>AMR:Antimicrobial Resistance細菌が原因となる感染症の治療薬は抗菌薬(抗生物質)です。本来であれば効果があるはずの抗菌薬が効かなくなった細菌を「薬剤耐性菌」と言います。昨今、この薬剤耐性が世界中で問題になっています。「薬剤耐性菌」がいると、細菌感染症の治療が難しくなるだけでなく、手術前の予防や抗がん剤治療などその他の医療に支障をきたすことがあるからです。薬剤耐性菌の一部は、抗菌薬を必要のない時に使ったり、適切にのまなかったことによって生じます。抗菌薬(抗生物質)は、細菌の構造や増殖の仕組みを壊すことで効果を発揮します。そのため同じ微生物でも、細菌とは構造の異なるウイルスにはまったく効果を発揮しません。「薬剤耐性」の問題は、人の医療だけでなく、動物や環境でも問題になっています。畜産業では、飼育の際に抗菌薬が使われています。動物においても抗菌薬の不適切な使用は「薬剤耐性菌」の増加につながります。■今一度、だれもができる感染対策の見直しを 「咳エチケット」と「手指衛生」暑さが続く毎日で、必要な場所でのマスクの着用や、手洗いが疎かになりがちです。コロナだけでなく、周囲に感染を広げる感染症は多くあります。再度、感染症予防としての「咳エチケット」や「手洗い」を見直しましょう。<咳エチケットと正しい手洗い>かぜのウイルスは咳やくしゃみの飛沫や鼻水にいます。かぜをひいて、咳やくしゃみ、鼻水が出るときにはマスクをしましょう。マスクがなくて、咳やくしゃみが出るときにはティシュやハンカチ、袖の内側でしっかりと口や鼻を覆いましょう。手で口や鼻を押さえると、その手にウイルスがついて広めてしまいます。手はたくさんのモノを触っています。目に見える汚れだけでなく、目に見えない細菌やウイルスなどの病原体がついています。食事の前やトイレ使用後の手洗いはもちろんのこと、正しい手洗いを身に着けて日頃から感染症を予防しましょう。イラストや動画を参照しながら正しい手洗いを覚えましょう。アルコールによる手指衛生も、指先や指の間にもしっかりと刷り込み、よく乾かすことが大切です。動画:正しい手洗いを覚えよう 図2_咳エチケットと手洗い■意外と知らない、「細菌」と「ウイルス」の違い「細菌」と「ウイルス」は大きさも増え方もまったく違う微生物です細菌とは、肉眼では見ることはできない微生物です。大きさは1-10μm程度で、細胞膜と細胞壁に包まれた、一つの細胞から成る単細胞生物です。球形、棒状、螺旋状のものなど形もさまざまです。人や動物の細胞に付いたり、入り込んで定着することができます。感染すると細胞の栄養を取り込み、自分の力で分裂して数を増やします。これを繰り返して増殖します。人の体に侵入して病気を起こす有害な細菌もいれば、人の体の表面や腸の中の環境バランスを整えている細菌(常在菌)もいます。抗菌薬(抗生物質)は細菌を退治するための薬です。ウイルスは、細菌に比べるとはるかに小さく、直径は約0.1μmで、細菌の10分の1から100分の1ほどの大きさです。タンパク質でできた殻の中に、遺伝子をもつ粒子です。細菌と違い自分で増殖ができません。ウイルスは人や動物の細胞の中に入り込み、細胞の中の材料を利用して自分のコピーを大量につくります。増えたウイルスは次々と新しい細胞に入って、細胞を壊しながら増えていきます。かぜ(感冒)はさまざまなウイルスが原因となって起こりますがウイルスは構造や増え方などが細菌とは違うので、抗菌薬(抗生物質)はまったく効きません。図3_ウイルス大きさの比較■大野 茜子(おおの あかね)大野先生プロフィール国立国際医療研究センター病院AMR臨床リファレンスセンター特任研究員小児科専門医長崎大学大学院 熱帯医学グローバルヘルス研究科 MTM修了2020年より現職 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年07月20日NPO法人日本唾液ケア研究会(所在地:神奈川県横須賀市)では、昨今の感染症流行下において、人々の主な感染対策である「マスク着用」についての意識や実態を調査するため、一般生活者1,000名を対象に「夏のマスク着用意向」に関するアンケート調査を行いました。【アンケートの主な結果】■今年の夏、マスクを外すと答えた人は約2割。(Q1)■現在、マスクを外す場面として多いのは、「自家用車での移動中」「屋外を徒歩で移動する際」「(屋外での)スポーツ時」。(Q2)■マスク着用の規制が緩和されていくことについて、賛成が5割、どちらともいえないが約3割、反対は約2割。(Q3)■国の規制緩和によってマスクを外すと回答した人は7割に。(Q4)規制緩和に賛成の理由1位は「息がしづらい」こと。規制緩和に反対の理由1位は「感染症の流行に備えて」だった。(Q5、Q6)■海外からの観光客の受け入れについては、賛成は約5割、どちらともいえないが3割、反対が2割。(Q7)■賛成は8割が経済回復を理由とし、反対と答えた人では約7割が感染症の流行への危惧が理由であった。(Q8、Q9)■新型コロナの流行下で控えていたこと1位は飲酒を伴う会食であり、次いで国内旅行、海外旅行であったのに対し、今年の夏に予定していることでは1位が国内旅行、次いで商業施設へ行くこと、飲酒を伴う会食への参加であった。(Q10、Q11)■長いマスク生活により、口臭や口渇、口呼吸などのトラブルが多かった。(Q12)■(新たに)感染症対策が必要になった場合、特に意識的に用いる手法は手洗いであり、次いでマスク、消毒が選ばれたとともに、約3割は免疫力の向上と回答。(Q13)■対策として食生活に気遣っている人のなかでは、ヨーグルトなどの乳製品、野菜・果物類、納豆等の発酵食品が選ばれている。(Q14)日本唾液ケア研究会では、今後も口腔・唾液ケアを通じた健康づくりに関する情報発信を、継続的に行ってまいります。【調査概要】調査名 :マスク着用に関する意識調査調査対象者:全国の20代~60代の男女 1,000人調査手法 :インターネット調査調査時期 :2022年6月17日(金)~2022年6月18日(土)●約2割の人が今年の夏はマスクを外すと回答Q1 あなたは今年の夏マスクを外しますか(お答えは1つ)Q1 あなたは今年の夏マスクを外しますか?全体に対し、今年の夏にマスクを外すかどうかを聞いたところ、21.4%の人が「はい」と答え、78.6%の人が「いいえ」と答えました。年代別では、「はい」と答えた割合として20代・30代が比較的高く、「いいえ」と答えた割合がとくに高かったのは40代でした。●マスクを外す割合が高い場面は「車での移動時」「屋外の移動・スポーツ時」Q2 マスクを外す割合が高い場面について、当てはまるものを全て選んでください。(お答えはいくつでも)Q2 マスクを外す割合が高い場面について(複数選択可)現在、マスクを外す割合が高い場面について聞いてみると、最も多かったのが「自家用車での移動時」で約5割(46.8%)。続いて、「外出時(屋外を移動のために歩く際)」(35.4%)、「屋外でスポーツ等運動をする時」(33.1%)という順に。この結果から、日常の中でまったくマスクを外さないのではなく、場面に応じて着脱をしていることが伺えます。●マスク着用規制が緩和されることに対して賛成派は約5割、40代は様子見?Q3 今後、マスク着用規制が緩和されていくことについてどう思いますかQ3 今後、マスク着用規制が緩和されていくことについてどう思いますか?今後、マスク着用規制が緩和されることについての賛否を聞いたところ、「賛成」と答えた人は50.1%(「賛成」(22.8%)+「どちらかというと賛成」(27.3%))、「反対」と答えた人は15.9%(「反対」(4.7%)+「どちらかというと反対」(11.2%))となりました。とりわけ、20代、60代は賛成の割合が高いのに対し、30代、40代は反対の割合が他の年代と比べて高くありました。●国の規制緩和に応じて約7割がマスクを外すと回答。20代・60代が高い傾向Q4 国の規制緩和によって、今後マスクを外す割合が増えると思いますかQ4 国の規制緩和によって、今後マスクを外す割合が増えると思いますか?国の規制緩和に応じてマスクを外すかどうかについて聞くと、「はい(外す)」が72.0%、「いいえ(外さない)」が28.0%と、多くの方が国の示す方針に応じてマスクを外すかどうかの判断をすることが伺えます。また年代別では、とくに20代、60代にその傾向が高くあることがわかりました。●規制緩和に賛成の理由TOP3は「息がしづらい」「感染症流行の収束」「不快感」Q5 (Q4で)はい、と回答した方にお聞きします。当てはまる理由を選んでください(お答えはいくつでも))Q5 (Q4で)はい、と回答した方にお聞きします。当てはまる理由を選んでください(複数選択可)マスク着用の規制緩和に賛成する理由の1位は「息がしづらい」で60.8%。続いて、「感染症の流行が収まってきたから」(56.1%)、「不快感が強い」(31.1%)となりました。マスク着用による呼吸のしづらさを多くの人が感じていることがわかりました。●規制緩和に反対の理由TOP3は「感染症流行に備えて」「周囲の目」「お化粧の手間」Q6 (Q4で)いいえ、と回答した方にお聞きします。当てはまる理由を選んでください(お答えはいくつでも)Q6 (Q4で)いいえ、と回答した方にお聞きします。当てはまる理由を選んでください(複数選択可)マスク着用の規制緩和に反対する理由の1位は「感染症の流行に備えて」で70.7%。続いて、「周りの目が気になる」(44.6%)、「化粧をするのが面倒だから」(12.9%)となりました。現在も感染症の流行を危惧する方が一定数いることがわかったとともに、特に20代では周囲の目を気にしている割合が高いことがわかりました。●海外からの観光客の受け入れについて、約5割が賛成、一定数は様子見Q7 新型コロナ感染症の流行収束と共に増えるであろう、海外からの観光客の受け入れについてどのように感じますかQ7 新型コロナ感染症の流行収束と共に増えるであろう、海外からの観光客の受け入れについて4月に解禁された、海外からの観光客の受け入れについて聞いたところ、約5割の方が賛成と回答(「賛成」(19.7%)+「どちらかというと賛成」(26.8%))し、反対と回答した方は約2割(「反対」(5.7%)+「どちらかというと反対」(13.7%))となりました。年代別では、比較的20代、30代に賛成派の割合が高く、40代では反対と答える方の割合が高い結果でした。●賛成理由の8割は「経済回復」、反対理由は「感染症流行へのリスク回避」(Q7で)Q8 賛成・どちらかというと賛成、と答えた人にお聞きしますそれはなぜですかQ9 どちらかというと反対・反対・どちらともいえない、と答えた人にお聞きします。それはなぜですか(どちらも複数選択可)(Q7で) Q8 賛成・どちらかというと賛成、と答えた人にお聞きしますそれはなぜですか?(複数選択可)、Q9 どちらかというと反対・反対・どちらともいえない、と答えた人にお聞きしますそれはなぜですか?(複数選択可)受け入れに賛成と答えた方のうち、約8割の方が理由に「経済回復」をあげ、続いて「コロナ以前の日常を取り戻したい」(36.1%)、「(自身の)新型コロナワクチンの接種が済んでいるため問題ない」(18.4%)という結果となりました。また、受け入れに反対と答えた方の理由として、約7割の方が「感染症の原因となるウイルスや菌が持ち込まれる可能性がある」と答え、続いて「マスク着用に対する意識に差がある」(54.0%)、「(観光地などに)人が増える」(40.5%)という結果になりました。●今年の夏の予定TOP3は「国内旅行」「商業施設へ行くこと」「飲酒を伴う会食」Q10 新型コロナの感染が流行してから控えていたことはありますか(複数選択可)Q11 今年の夏に予定していることはありますか(複数選択可)Q10 新型コロナの感染が流行してから控えていたことはありますか?(複数選択可)、Q11 今年の夏に予定していることはありますか?(複数選択可)新型コロナの流行下で控えていたこと1位は「飲酒を伴う会食」(62.2%)であり、2位が「国内旅行」(59.4%)、3位が「海外旅行」(39.1%)であったのに対し、今年の夏に予定していることの1位は「国内旅行」(59.4%)、2位が「商業施設に行くこと」(31.4%)、3位が「飲酒を伴う会食」(26.6%)となりました。「その他」を選択した方では、約8割の方が「とくにイベントを予定していない」「(今まで通り)家にいる」という主旨の回答であり、行動範囲を広げる方が多く見られる一方で、引き続き外出を自粛をされる方もいる様子です。●マスク着用で起こった「口臭」「口の渇き」「口呼吸」などのトラブル、多くは自覚なし!?Q12 長いマスク生活を経て起こったこと(肌荒れ等以外のトラブルを対象とします)について、当てはまるものを選んでください(複数回答可)Q12 長いマスク生活を経て起こったこと(肌荒れ等以外のトラブルを対象とします)について、当てはまるものを選んでください(複数回答可)誰もが想像しなかった、長いマスク着用生活で起こったトラブルを聞いてみると、多くはトラブルは起こっていないという回答であるものの、「口臭」「口の渇き」「口呼吸になりやすい」という回答も多数挙げられました。口のトラブルは表面的に表れるものではないことが多いため、症状を自覚していない可能性もあるかもしれません。●今後の感染症対策は「手洗い」「マスク着用」「消毒」と「免疫力アップ」Q13 今後、感染症対策が必要になる場合に、どのような方法を意識的に行いますか(複数選択可)Q13 今後、感染症対策が必要になる場合に、どのような方法を意識的に行いますか(複数選択可)今後、感染症対策として行う方法を聞いたところ、「手洗い」(77.7%)、「マスク着用」(72.7%)、「消毒」(60.3%)と、病原体を身体に取り込まないような対策が上位に選ばれたとともに、それに次ぐ形で、体の中から病原体を排除する力である、「免疫力の向上」(28.9%)が選ばれました。●感染症対策として意識的にとっている食品は「ヨーグルト」「野菜・果物」「納豆」Q14 感染症対策として、下記食品の中で意識的に摂っている食品はありますか(複数選択可)Q14 感染症対策として、下記食品の中で意識的に摂っている食品はありますか(複数選択可)感染症対策として「食事」を意識している方570人に、意識的にとっている食品を聞いたところ、1位に「ヨーグルト等の乳製品」(55.7%)が選ばれ、2位に「野菜・果物類」(55.0%)、3位は「納豆等の発酵食品」(46.3%)という結果となりました。【専門家の解説】NPO法人日本唾液ケア研究会 理事長 槻木 恵一(歯学博士)神奈川歯科大学歯学部病理・組織形態学講座環境病理学分野教授。唾液の量だけでなく、唾液の質の重要性にいち早く気がつき、10年ほど前から唾液力として普及活動を行う。国民の健康維持への貢献を図るため、日本唾液ケア研究会を通してさまざまな情報発信を行う。著書・監修書に『唾液サラネバ健康法』(主婦と生活社)『ずっと健康でいたいなら唾液力をきたえなさい!』(扶桑社)などがある。◆調査から読み取る、一般生活者の感染症対策意識についてマスクの着用や手洗いなど、基本的な感染対策が完全に定着していることは確かです。一方で、調査結果から、「マスク着用」の取り扱いについては状況を見ながら判断している様子が伺えます。現在、新型コロナウイルスの感染者数が増えてきていることや、今後はインフルエンザなど、他の感染症が流行する可能性も想定されることから、基本的な対策は継続して行っていくべきと考えます。◆マスク着用についての考え方前述した通り、自身の判断でマスクを外すようにしている人も見受けられますが、まだまだ、周囲の目を気にするという意見も根強くあるようです。国が推奨しているように、屋外で周りに人がいない場面では外す、公共交通機関など人が密集している場面では着用する、というように、適切な着脱の一般化が求められているのではないでしょうか。また、より感染対策を考えるのであれば、マスクは一度外したら別のものに付け替えることをお勧めします。診療時に患者さんとの距離が近い医療従事者では、手袋やマスクを小まめに変えることで、衛生的でもありますし、感染リスクを減らすようにしています。◆口腔トラブルの実態について臨床実感として、コロナ禍を経て、口腔環境が悪化している人が増えているように感じています。今回の調査では、マスク着用によるトラブルとして「口臭」や「口渇」が挙がっていましたが、唾液の減少が原因と考えられます。唾液の減少は、病原体の入り口ともなる「口」の健康状態を悪くし、感染症にもかかりやすくなるため、少しでも何か違和感を抱えている人はすぐに改善すべきです。そもそも些細な口のトラブルは自覚症状を感じにくい場合もあります。もし、いま症状を感じていない人でも、初期の口腔のトラブルを生じている可能性は高いと考えています。このタイミングであらためて「口」の状態や、抗菌機能をもつ「唾液」への意識を高く持ってほしいとともに、定期的なかかりつけ歯科医院への受診も心がけてほしいです。◆今後の感染症対策への考え方マスク着用や手洗い、消毒など、外側の対策に意識が向きがちですが、マスクを外す場面が増えてくる今こそ、バランスの良い食事やヨーグルトなどの発酵食品を摂り、自身の免疫力・唾液力を高めるなど、体の内側からの対策も合わせて行っていくことが大事でしょう。 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2022年07月13日明治学院大学社会学部付属研究所では、地域の福祉的な活動に関心がある方向けに、「地域創り担い手学習会」を毎年開催しております。2022年度の第1回目は、「認知症の人の地域での居場所づくり」をテーマに、社会福祉専門職・地域創りの実践者・当事者の立場からお話をして頂きます。認知症の人が安心して暮らせる社会の実現のために、3者の協働の在りかたについて共に考える学習会となっております。◆開催概要◆イベント名: 2022年度 第1回 地域創り担い手学習会テーマ : 認知症の人の地域での居場所づくりに向けて~三鷹市の実践から協働の在りかたを考える~開催日時 : 2022年7月27日(水)13:30-16:00 ※13:00~受付開始会場 : 明治学院大学 白金キャンパス本館2号館2301教室状況によりオンライン開催(Zoom)となる場合がございます。参加費 : 無料主催 : 明治学院大学社会学部付属研究所申込方法 : WEBフォームよりお申し込みください(事前にお申し込みが必要です)。 フォームでのお申し込みが難しい場合、社会学部付属研究所( ssoudan@soc.meijigakuin.ac.jp )宛にご連絡ください。◆内容◆報告1 社会福祉専門職の立場から : 大塚 道子氏(三鷹市新川中原地域包括支援センター)報告2 地域創りの実践者の立場から : 成清 一夫氏(おれんじドア三鷹事務局)報告3 若年性認知症当事者の立場から: 露木 伸宏氏(おれんじドア三鷹)併せて質疑応答および懇談会の時間を設けております◆おれんじドア三鷹について◆認知症の当事者の方を中心に、その家族やパートナーが集まって、体操、ミーティング、外部から講師を招き、勉強会や情報発信を行っています。公式SNS: 白金キャンパス社会学部付属研究所 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年07月13日体温を超える気温を記録する日本の夏。毎年のことながら、この時季は子どもの熱中症が特に心配になりますね。近年、熱中症予防方法については、啓蒙が進んでいることもあり、水分補給の知識などある程度は知ってはいるものの、実際に熱中症になったときにはどうしたらいいのかはわからないことばかり、という親御さんも多いようです。そこで、「熱中症予防声かけプロジェクト」実行委員長の帝京大学医学部附属病院高度救命救急センター長・三宅康史先生に、暑さでぐったりとして帰ってきた子どもがするべき自宅での対処方法を教えてもらいました。前編では、子どもが熱中症かどうかをはじめ、暑さによるダメージを受けている状態かどうかや、家庭でのケアで様子をみて大丈夫かどうかを見極めるコツを、後編では食事をはじめとした家庭での対処法や親御さんの見守り方をご紹介します。(取材・文:小林博子)写真は少年サッカーのイメージ■「熱中症かも?」と思ったら、迷わず早めの対処を夏の暑い日に帰宅した子どもがいつもよりぐったりとした様子だと、まっさきに熱中症を疑い、とても心配になるはず。熱中症が重症化すると怖いというのは周知の事実ですし、子どもが最も成長すると言われる夏に、熱中症で練習を休ませてしまう日が続いてしまうのは避けたいという気持ちもあるかもしれません。少しでも効果的なケアをしてあげたいと、まずは「熱中症かどうか」を見分けたいと思うかもしれませんが、三宅先生によると「こんな症状を訴えたら熱中症です」という明確な線引きは難しいと言います。また、「風邪気味」などのように「熱中症になりかけている」という状態であるかどうかも、はっきりとはわからないことがほとんどだそう。「夏にぐったりとしていたら、すべて『熱中症の可能性あり』と思って正解。熱中症も他の病気と同じく、『早期発見・早期治療』が最も有効なので、早めに対処できることが大切です」(三宅先生)つまり、子どもの様子が熱中症を疑うような状態だったら早めに対処してあげることが重要ということです。最新ニュースをLINEで配信中!■こんな状態だったら「熱中症の可能性あり」具体的には、ぐったりとしている子どもが以下にあげるような様子を見せているときは、熱中症を疑う状態と考えられます。・発熱している・体がほてっている・頭痛や下痢などの体調不良がある・食欲がなく、食べられない・ふらふらとしている・目つきがうつろ・顔色が悪い・元気がない・眠れずに寝不足状態になっているなど基本的には「いつもと違う」と、毎日接している親御さんが感じるならすでに「可能性あり」だと思っても良いかもしれません。日々見守ってあげている親御さんの目がとても頼りになります。猛暑や酷暑と言われる夏に、炎天下でサッカーをして帰ってくることを思うと、熱中症の時季は特に、しっかりと様子を観察してあげることがまずは大切だと言えます。■医療機関に連れて行く必要があるケースもなお、子どもが何も食べられず水すら飲めない、高熱を出している、だんだん意識が朦朧としてきたなどあまりにもぐったりとしていたら、迷わず受診しましょう、と三宅先生は言います。熱中症以外にも、食べられないことによって低血糖を引き起こしている可能性もあり、医療機関で専門家に早めに診てもらうべき状態とのこと。かかりつけの小児科や、時間が遅ければ夜間救急などへ早めに連れて行ってあげてください。小見出し)体が「暑さダメージ」を受けていると心得て三宅先生によると、「熱中症の可能性」を疑うときは、少なくとも「暑さダメージを受けている状態」であることは確かとのことです。そうであれば、暑さ対策をしっかりしてあげることが大切です。子どもがどんなに「大丈夫」と言っていても、水分をはじめとする栄養の摂取や部屋を涼しくするなどの基本的な対処はまっさきに行ってあげてください。サッカー少年少女の親の心得「サカイク10か条」■定期的な体重測定で体調管理を!短期間で減少したら注意子どもの体調チェックをしてあげる親御さんの「目」が、熱中症の『早期発見』につながることがわかりますね。親の直感はもちろん頼れる目安ではありますが、毎日子どもの様子を見守ることのほかにできることはあるでしょうか。三宅先生に伺いました。その答えは「体重測定」。人間の体の大半は水分なので、熱中症の時季に体重が減ってきているときは「体の水分が減っている=熱中症の疑いがある」という目安にもなるそうです。どんなに成長期でも数日で急激に身長が伸びて体重も増えるということはないので、短期間での体重が増減している場合は「体内の水分量」の影響が大きいからです。なお、体重測定は、毎日決まった時間に同じ状態で行うべきとのこと。例えば、朝起きてトイレに行った後すぐなど、体重計に乗る時間を決めてルーティンにしてあげてはいかがでしょうか。体重測定の習慣を続けた場合、そのデータが来年の夏にも役立つと三宅先生は言います。「去年はこれくらい減ったときに熱中症とみられる症状が出た」などの貴重な資料になるからだそうです。前編である今回は、熱中症かどうかの判断の目安についてご紹介しました。夏場のぐったり感は「熱中症の可能性あり」だと思ってお子さんの様子を見てあげてください。後編では、具体的にどんなことをするべきなのかを詳しくご紹介します。三宅康史(みやけやすふみ)帝京大学医学部救急医学講座教授/帝京大学医学部附属病院高度救命救急センター長、熱中症予防声かけプロジェクト実行委員長東京医科歯科大学卒業後、公立昭和病院脳神経外科・救急科(ICU)・外科医長、さいたま赤十字病院救命救急センター長・集中治療部長、昭和大学医学部救命救急センター長など歴任し、2016年帝京大学医学部救急医学教授・同附属病院救命救急センター長に着任。2017年からは同高度救命救急センター長を務める。熱中症予防声かけプロジェクトサッカー少年少女の親の心得「サカイク10か条」
2022年07月08日アクティビティサービス提供を行っているsoobox~想箱~(所在地:秋田県鹿角市、代表:川又 伸文)は、「十和田国立公園、八幡平国立公園での体験型観光拠点づくり事業」をクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」にて2022年6月11日(土)より開始しています。「CAMPFIRE」クラウドファンディングサイト 十和田湖でSUP(サップ)■開発背景私が起業をしたきっかけの一つが、地元での新しい仕事のカタチづくりと地方観光地の課題解決です。バブル期に避暑地として人気があり賑わっていた十和田国立公園と八幡平国立公園でしたが、現在では以前の賑わいには程遠いのが現状です。そんな賑わいがなくなった十和田八幡平国立公園を地元の個人事業ではありますが、アクティビティ事業を中心としたコンテンツや予約システム体制を整え「体験する観光」の拠点を創り、新しい観光のかたちとして、地元の新しい働き方として地域のために事業を通じて、貢献したいと日々奮闘しています。■特徴*大型観光バスなどの観光客ではなくマイカーやレンタカー、トレッキング、サイクリング個人観光客をターゲットとしたお手軽にアクティビティ体験を提供*国立公園の十和田湖、八幡平の四季折々の景色と大自然を体感できる体験プログラム*地元生まれ地元育ちのスタッフが、個人事業での地元初アクティビティ事業チャレンジ*昨年のプレオープンから徐々にお客様やお問い合わせが増え、7月~9月まで北東北三県大型観光キャンペーンに事業提供■リターンについて・10,000円:soobox ECサイトで掲載予定のコーヒー豆セット!sooboxのアクティビティ事業の拠点になっている十和田ふるさとセンター内にあるcafe「kotoriusagi(コトリウサギ)」で販売しているエチオピア産豆のセットになります。・25,000円:カヤック体験(1名分)十和田ふるさとセンター桟橋をスタートにして十和田湖の大自然を感じながらのカヤック体験になります。サポートスタッフ付きで体験時間は90分。・1,000,000円:アクティビティ(カヤック、サップ、トレッキング)5年間ペア体験提供。十和田湖西湖岸の大自然をアクティビティを通して体感してください。(サポート、ガイドスタッフ付)■プロジェクト概要プロジェクト名: 「十和田国立公園、八幡平国立公園での体験型観光拠点づくり事業」期間 : 2022年6月11日(土)~8月25日(木)23:59URL : ■会社概要商号 : soobox~想箱~(ソウボックス)代表者 : 代表 川又 伸文所在地 : 〒018-5334 秋田県鹿角市十和田毛馬内字中陣場117-3設立 : 2022年5月事業内容: アクティビティ提供事業サービス、ふるさと納税自治体サポートサービス、ECセレクトショップ(準備中)資本金 : 10万円【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】soobox~想箱~(ソウボックス) お客様相談窓口TEL:090-6627-7231 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年06月25日ライオン株式会社(代表取締役社長・掬川 正純)は、新型コロナウイルス感染症罹患経験者207名(以降、コロナ罹患経験者)を含む16~79歳の男女2,259名を対象に、コロナ禍の中のオーラルケアの意識や行動を調査しました。近年、口腔内は様々な感染症の感染の場であることが明らかになり、歯科医師らから「感染症予防において口腔内を清潔に保つことが重要」という情報発信がなされています(※1)。調査の結果、コロナ罹患経験者の44%が「歯みがきや舌みがきなどのオーラルケア行動が感染症予防につながる可能性がある」ことを知っていると回答し、うち38%は罹患をきっかけに知ったと答えました。一方、歯みがきなどのオーラルケア行動に関しては、コロナ罹患経験の有無にかかわらず、コロナ禍でもほとんど変化は認められませんでした。「口腔内を清潔に保つこと」は、口腔内の免疫が働きやすくなることにつながります(※1、2)。例えば、感染症が気になる時は、普段よりも積極的に歯みがきなどで口腔内を清潔にするなど、毎日あたりまえのように行っているオーラルケア行動をその時々の目的やシーンに合わせて変えることが、感染症とともに暮らす時代の新しい生活習慣として重要だと考えます。(※1) 日本歯科医学会連合HP「新型コロナウイルス感染症について 国民のみなさまへ」 (※2) 日本歯科医師会HP「ニューノーマル時代の歯磨きの新しい意味とは?」 【調査概要】・期間:2022年3月18日(金)~2022年3月22日(火)・方法:インターネット調査・対象:16~79歳 男女計2,259名一般募集者2,161名(コロナ罹患経験なし 2,052名、コロナ罹患経験あり 109名)コロナ罹患経験者207名(一般募集者内の罹患経験者109名、罹患経験者限定による募集 98名)*コロナ罹患経験者207名のうち、自身が罹患経験者154名、家族が罹患経験者53名1. 調査結果サマリー(1)一般募集者全体(2,161名)のうち51%は、「オーラルケア行動が感染症予防につながる可能性がある」ことを知っていた。(2)コロナ罹患経験者(207名)のうち44%は「オーラルケア行動が感染症予防につながる可能性がある」ことを知っていたが、そのうち38%は、受診時もしくは罹患後に知ったと回答した。(3)コロナ罹患経験に関わらず、コロナ禍でオーラルケア行動にはほとんど変化がなかった。自身または家族がコロナ罹患を経験しても(207名)、歯みがきや舌みがきの頻度、フロスや歯間ブラシなどの使用はコロナ前の行動とほとんど変化がなかった。(4)自身がコロナ罹患を経験した人(154名)は、感染症予防対策としてやっておけばよかったこととして、「免疫力を高める工夫(18%)」や「日ごろからの健康管理(15%)」などを挙げた。2. 調査結果詳細(1)「オーラルケア行動が感染症予防につながる可能性がある」ことを知っているのは一般募集者全体の51%!自身または家族がコロナ罹患経験者においては44%で、うち約4割は罹患をきっかけに知ったと回答!「歯みがきなど口腔内を清潔にすることで感染症リスクを下げる可能性がある」「舌みがきをすることにより、コロナウイルスの感染や重症化のリスクを減らせる可能性がある」「歯周病を放置すると歯周ポケットが温床となり、ウイルス感染しやすくなる可能性がある」など、「オーラルケア行動が感染症予防につながる可能性がある」ことを知っていたのは一般募集者全体の51%でした(図1)。2021年に行った同様の調査結果(※3)(51%)とほぼ同じ結果でした。自身または家族がコロナ罹患経験者の場合、上記のようなオーラルケア行動と感染症予防の関係を知っていたのは44%(91名)で、91名のうち38%は「罹患時に受診したとき」や、「罹患後」に知ったと答えていました(図1、2)。いわゆる風邪などの感染症を予防するための行動として一般的に知られている手洗いやマスク着用と異なり、オーラルケア行動は、口腔内を清潔に保つための行動という意識にとどまっていることが示唆されます。(※3) 2021年当社調べ、インターネット調査、コロナ罹患経験の有無を問わずに募集した16~79歳 男女計2,084名を対象に実施。図1図1 「オーラルケア行動が感染症予防につながる可能性がある」ことを知っている人の割合(一般募集者全体n=2161、自身または家族がコロナ罹患経験者n=207)図2 コロナ罹患経験者のうち「オーラルケア行動が感染症予防につながる可能性がある」ことをコロナ罹患をきっかけに知った人の割合(図1に示したコロナ罹患経験者の中の情報認知者44%、n=91) (2)コロナ禍でのオーラルケア行動は、罹患の有無にかかわらずコロナ前とほとんど変化なし一般募集者全体において、コロナ禍でのオーラルケア行動は、コロナウイルス流行前に比べてほとんど変化はありませんでした(図3)。コロナ罹患経験者に限定しても、罹患をきっかけに変化したオーラルケア行動は見出せませんでした(図4)。歯みがきをはじめとするオーラルケア行動は、コロナウイルスの流行前からむし歯や歯周病予防として既に毎日の生活の中で固定化されています。そのため、オーラルケアが感染症を予防する可能性があることを知っても、普段のオーラルケア行動をさらに増やすなどの対応をとりにくいのではないかと推察されます。図3 新型コロナウイルス流行前と比較して歯みがき回数が増えた人の割合(2020年n=2084 2021年n=2161)*いずれも罹患経験の有無を問わずに募集した一般募集者 図4 コロナ罹患前後のオーラルケア行動の変化(自身または家族がコロナ罹患経験者、n=207) (3)コロナ罹患経験者が感染症予防のためにやっておいた方がよかったことは「免疫力を高める工夫」コロナ罹患経験者は、感染症予防のためにやっておいた方がよかったこととして、「免疫力を高める工夫(18%)」や「日ごろからの健康管理(15%)」などを挙げていました(図5)。自分の力で感染症に対応する力を高め、リスクを避ける行動をとることが大切だという意識がうかがえます。図5 感染症予防のためにしておけばよかったこと(自身がコロナ罹患経験者n=154、MA) 3. 調査結果まとめ感染症予防にオーラルケア行動が重要だと知っていても、なかなか普段のオーラルケア行動には反映されにくいことがわかりました。コロナ罹患経験者が予防のためにしておけばよかったこととして「免疫を高める工夫」を挙げていましたが、オーラルケア行動は自身の免疫力を高めることに寄与するという報告もあります(※4)。毎日当たり前に行っているオーラルケア行動が、実は免疫にも影響を及ぼす可能性があるという事実を伝えることで、例えば、「感染症が気になる時は普段よりも歯みがきなどを積極的に行う」など、オーラルケア行動の見直しにつながるかもしれません。感染症にも様々なものがありますが、目的やシーンに合わせて毎日のオーラルケア行動を柔軟に変えることが、感染症とともに暮らす時代の新しい生活習慣として重要であることが示唆されます。(※4) 日本歯科医師会HP「口腔ケアで免疫力アップ!」 4. 感染症とともに暮らす時代のオーラルケアについて感染症が気になる時、オフィスや学校、外出先などでは、オーラルケアのエチケットとして人の密集を避ける、洗面台を汚さないなどの気配りも大切です。当社の生活情報サイト「Lidea」では、飛沫の飛散を抑える「口閉じ歯みがき」の方法や、気をつけるポイントなどを詳しく紹介しています( )。当社は、今後も、感染症とともに暮らす時代のオーラルケア習慣のあり方について、ひきつづき調査研究を行い、情報発信をしてまいります。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年06月09日大阪大学感染症総合教育研究拠点(CiDER)は、感染症に関する情報発信サイト「+CiDER(プラスサイダー)」と、感染症に関する教育コンテンツ配信サイト「CiDER-EDU(サイダーエデュ)」の2つのサイトを公開しました。「+CiDER」URL 「CiDER-EDU」URL ●サイト概要◆「+CiDER」感染症情報をわかりやすく発信するサイトです。文理融合型総合拠点であることの強みを活かし、研究動向、ワクチン・治療薬等に関する医療情報に加えて、感染防御行動による社会経済や社会心理への影響、感染リスク分析や、数理モデルによるシミュレーションなど、感染症に関する多角的な情報を発信します。科学的エビデンスに基づいた信頼性の高い情報を動画コンテンツなどを用いて、幅広い世代の方々にわかりやすく伝えます。+CiDER(プラスサイダー)◆「CiDER-EDU」感染症に関する情報を幅広く動画形式で提供する教育コンテンツ配信プラットフォームです。感染症診療の最前線で活躍している医師らの手によるコンテンツであり、一般の方々から医療従事者まで、いつでも、どこでも、どなたでも、随時追加されるコンテンツを自由に受講できます。CiDER-EDU(サイダーエデュ)【概要】名称 : 大阪大学感染症総合教育研究拠点(CiDER)拠点長: 松浦 善治創設 : 2021年4月拠点HP: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年05月10日『スコットランド国立美術館THE GREATS美の巨匠たち』が東京都美術館(台東区)で開催中だ。1859年に開館したスコットランド国立美術館は、世界でも指折りの西洋絵画コレクションを有する。本展は、そのコレクションの中から、ラファエロ、エル・グレコ、ベラスケス、レンブラント、ブーシェ、スーラ、ルノワールなど、ルネサンス期から19世紀後半までの西洋絵画史を彩る巨匠たちの作品を展示。そのほか、ゲインズバラ、レノルズ、ブレイク、コンスタブル、ターナー、ミレイといったイングランド出身の画家に加え、日本ではなかなか見ることのできないレイバーン、ラムジー、ウィルキー、ダイスなどスコットランド出身の代表的な画家たちの名品も。油彩画・水彩画・素描約90点を通じ、西洋美術の流れとともに、ヨーロッパ大陸と英国との文化交流から、英国美術がはぐくまれた様子を紹介している。展示構成は、スコットランド国立美術館の建物や館内の様子を描いた作品を紹介する「プロローグ」から始まり、アンドレア・デル・ヴェロッキオ(帰属)《幼児キリストを礼拝する聖母(「ラスキンの聖母」)》やエル・グレコ《祝福するキリスト(「世界の救い主」)》などが並ぶ「ルネサンス」、ディエゴ・ベラスケス《卵を料理する老婆》、レンブラント・ファン・レイン《ベッドの中の女性》といった「バロック」と続く。英国のコレクターたちが美術品の購入や文化的教養を深めるために大規模なヨーロッパ旅行をした「グランド・ツアーの時代」では、フランソワ・ブーシェの晩年の作である《田園の情景》やジョシュア・レノルズ《ウォルドグレイヴ家の貴婦人たち》などが見られる。「19世紀の開拓者たち」では、フランシス・グラント《アン・エミリー・ソフィア・グラント(“デイジー”・グラント)、ウィリアム・マーカム夫人(1836-1880)》、クロード・モネ《エプト川沿いのポプラ並木》などを紹介。「エピローグ」では、フレデリック・エドウィン・チャーチ《アメリカ側から見たナイアガラの滝》という圧巻の作品で締め括られる。本展は7月3日(日)まで(休室日は月曜日)。開室時間は午前9時30分〜午後5時30分※金曜日は午前9時30分~午後8時(入室は閉室の30分前まで)。展示室の混雑を避けるため、日時指定予約制。一般1900円、大学生・専門学校生1300円、65歳以上1400円。天海祐希がナビゲーターを務める音声ガイドとのセット券は2400円(5月8日入場分までの期間限定)。なお、7月16日(土)〜9月25日(日)は神戸市立博物館、10月4日(火)〜11月20日(日)は北九州市立美術館 本館でも開催される予定だ。取材・文・撮影:五月女菜穂
2022年05月06日現在も薬剤耐性菌が多い犬猫の感染症は将来、さらに耐性化が進み治らなくなるといわれています。新しい感染症治療法であるファージセラピーを、それらに対して実用化する研究について、医療法人社団予防会(本社所在地:東京都新宿区、代表:下村 正美)は、早稲田大学・ハナ動物病院と共に取り組んでいます。2022年4月25日より、この研究の資金を集めるクラウドファンディングを開始しました。クラウドファンディングサイト「READYFOR」: さらに、クラウドファンディングイベントとして、5月24日21時30分より「犬猫の感染症について~膿皮症を中心に、保護犬猫の感染症も含めて~ 獣医師による座談会(ハナ動物病院院長太田先生、犬と猫の皮膚科院長村山先生)」を行います。医療法人社団予防会は、現在、性感染症検査・治療を中心に行っています。予防会グループの1つである新宿サテライトクリニックの院長を務める北岡は、早稲田大学と協同して、新しい感染症治療法の研究開発にも取り組んでいます。【ファージセラピーについて】現在注力しているのが、バクテリオファージという細菌にのみ感染する生物を使用したファージセラピーという治療法の実用化です。ファージセラピーとは、バクテリオファージという細菌にのみ感染する生物を用い、感染症を引き起こしている細菌を死滅させて、感染症を治癒する治療法です。実は、1920年代に実際に使用されていましたが、抗生物質の隆盛により、廃れていました。昨今の薬剤耐性菌の増加に伴い見直され、海外では応用されている国もあります。しかし、海外で使用されている製剤は効果十分とは言えず、また、日本では、臨床試験すら行われていない状態です。理由の1つとしては、ファージセラピーの研究が、理工学的な研究が中心であり、臨床現場のイメージがなく、実用性が不十分であったということが挙げられます。そこで、感染症の現場を知る医師が研究に取り組むことによって、十分な効果を持ち、実用性のある形でファージセラピーを提供できるようにしようとしています。例えば、北岡は今まで感染症流行株の調査に取り組んできたので、実際に感染症現場で流行している株に対応するファージを準備するといった工夫を行い研究しています。ファージセラピー【犬猫の感染症について】様々な検討を重ね、映画「犬部!」のモデルとなったハナ動物病院の太田先生( )のご協力を得て、まずは、犬猫の感染症に対するファージセラピーの実用化を目指すことにしました。犬猫の感染症の原因菌の薬剤耐性化の速度は著しく、例えば、犬の感染症の主要な病原菌であるスタフィロコッカス・シュードインターメディウスという細菌の危険な耐性菌(MRSP)は、スタフィロコッカス・シュードインターメディウスの中で67%を占めると報告されています(Kawakami T, Shibata S, Murayama N, Nagata M, Nishifuji K, Iwasaki T, Fukata T. Antimicrobial susceptibility and methicillin resistance in Staphylococcus pseudintermedius and Staphylococcus schleiferi subsp. coagulans isolated from dogs with pyoderma in Japan. J Vet Med Sci. 2010 Dec;72(12):1615-9.)。太田先生の実際の診療現場でも、動物病院で使用できる抗生物質が何も効かず、治癒しない感染症があるということです。膿皮症と呼ばれる皮膚の感染症で遭遇することが多く、その場合、犬は痒みが止まらず、夜も十分に寝られず、一日中しょんぼりしているという非常に可哀想な状態になるということでした。このままでは、そのような状況が多発するようになると言われており、そんな未来を防ぐために、ファージセラピーを応用しようとしています。【ファージセラピーの未来】犬猫に限らず、ヒトを含め動物全体の感染症で薬剤耐性菌は深刻であり、2050年には耐性菌による感染症の死亡が世界第一位の死因となると予想されています(O'Neill, J. Tackling Drug-Resistant Infections Globally: Final Report and Recommendations. 2016)。性感染症においても、例えば、淋菌に対する第一選択薬のセフトリアキソンの耐性菌が増加し、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)から、セフトリアキソン単独療法は推奨しないと発表されるに至っています(日本と欧米では用量が異なるため、日本の用量では現在でも単独療法が可能と言われてはいます)(St Cyr S, Barbee L, Workowski KA, Bachmann LH, Pham C, Schlanger K, Torrone E, Weinstock H, Kersh EN, Thorpe P. Update to CDC's Treatment Guidelines for Gonococcal Infection, 2020. MMWR Morb Mortal Wkly Rep. 2020 Dec 18;69(50):1911-1916.)。このファージセラピーの実現をきっかけとして、ヒトを含めた動物の他の様々な細菌感染症へファージセラピーを実現できれば、将来感染症に多くのヒト・動物が苦しめられるようになる未来を変えることができます。将来の耐性菌感染死亡【クラウドファンディングご支援のお願い】ファージセラピーはすでに海外では研究が進んでおり、このままではファージ製品もコロナワクチンのように海外製に頼ることになってしまいます。なんとか日本発のファージセラピー製品を実現し、科学技術立国としての姿を少しでも取り戻すことに寄与したいと思います。しかし、こういった新しい薬剤の実用化研究には国などからの研究費が充てられづらく、現時点の予防会だけの資金力で研究を進めることが困難となりました。そこで、クラウドファンディングを行うことにしました。現在、開始2日目で6%達成しています。ご協力よろしくお願いします。【クラウドファンディングイベントのお知らせ】今回のクラウドファンディングで研究対象としている犬猫の感染症について、獣医師の太田先生(ハナ動物病院)、村山先生(犬と猫の皮膚科)による、座談会を開催いたします。なかなか、このような感染症についてざっくばらんなお話を伺える機会は少ないです。村山先生は国内で数人しかいないアジア獣医皮膚科専門医でおられ、正しい知識を吸収することができます。また、太田先生による保護犬猫の感染症もお話しいただけます。参加費無料で、コメントに記載いただければ、質疑応答可能です。ぜひご参加ください。【クラウドファンディングの概要】クラウドファンディング名 : 感染症に苦しむ犬猫たちを救うために、感染症治療法の研究をクラウドファンディングURL: 目的 :耐性化が深刻な犬猫の感染症へ、新しい感染症治療法であるファージセラピーを、実用化する研究を行っています。不足している研究費を獲得するために、クラウドファンディングを開始します。目標金額:150万期間 :2022年4月25日10時-6月17日23時使途 :犬猫の感染症へのファージセラピー研究を進めます。実用化に最適なファージの探索を行い、論文化まで行います。さらに資金が獲得できれば、ファージを実際に実用するために必要な性質の確認(安定性試験など)を行います。SNS : 動画: クラウドファンディング【クラウドファンディングイベントの概要】クラウドファンディング名:犬猫の感染症について~膿皮症を中心に、保護犬猫の感染症も含めて~ 獣医師による座談会クラウドファンディングイベントURL:北岡のYoutubeチャンネル( )を用いてZoomのオンライン配信 URLは配信日が近くなったら上記SNSで告知いたします。内容 :獣医師2人をお迎えして、膿皮症を中心に犬や猫の感染症について、概説、苦労した症例、保護犬猫の感染症などをお話しいただきます。コメントいただければ、そこから質問にもお答えいたします。日時 :2022年5月24日21時30分-22時30分参加費:無料■リターンにつきましてクラウドファンディングの内容が研究費用のご支援となりますので、プロダクトのリターンはございませんが、以下のようなリターンを用意しております。・ファージキャラクターポストカード:本クラウドファンディングのファージキャラクター入りポストカードを送付いたします。・実験体験動画「ファージで犬猫原因菌を倒そう」:本クラウドファンディングにより得た資金によって行う研究の実験の一部を体験できる動画を提供します。ファージによって、犬猫の感染症原因菌を殺菌する様子をお見せします。・愛犬・愛猫動画:本クラウドファンディングのトップ画像の犬猫の散歩などの動画と共にお礼動画を提供します。・早稲田大学研究室ツアー:研究室にご訪問いただき、早稲田大学招聘研究員も務めている北岡よりご案内に加えて研究室メンバーとの懇談会を行います。遠方の方や希望される方には、動画の提供と致します。・ハナ動物病院太田先生と新宿サテライトクリニック北岡との座談会:Zoomを使用した、座談会にご参加いただけます。内容は「犬猫の感染症、保護犬猫について」となります。【会社概要】名称 :医療法人社団予防会代表者:理事長 下村 正美所在地:東京都新宿区北新宿1-13-19 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年04月28日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、コロナ禍での赤ちゃんとの生活で気をつけるべきことについて教えてくれました。まだまだ感染予防対策は必要です。しっかりと確認しておきましょう! コロナ禍で妊娠期や出産を過ごし、産後も感染予防のための行動を頑張っているママが多いかと思います。今回は、ママ達が不安になりすぎないようにコロナ禍での赤ちゃんとの過ごし方について気をつけるべき点をお話ししていきます。 基本は手洗い、人混みを避けるコロナ禍での生活も長くなってきている中で、感染予防行動は定着してきたといえます。しかし、赤ちゃんを連れての外出になると不安になるママも多いかと思います。感染予防には、手洗いが基本です。外出後の帰宅時、食事前など適時流水での手洗いやアルコール消毒をするなど、今されていることを続けていただくことが大切です。赤ちゃんと接する前には、大人の人が手洗いをしっかりするようにしましょう。 月齢が進んで、たっちやハイハイなど動きが活発になってきたらお子さんの手洗いも気になりますよね。流水で洗うのが最適ですが、難しい場合はウエットテッシュなどで拭いてあげましょう。お家であれば、洗面器などに水を溜めてから手を洗うとしっかり洗えます。 また、赤ちゃんはマスクができないことも不安のひとつかもしれません。時間帯などを調整して人混みを避けるか滞在時間を短時間にしたり、換気が良いところなどを選んで行動するように心がけてみましょう。 新型コロナに感染しても授乳は可能?まだ研究・調査中の段階ですが、新型コロナウィルスに感染した母親からの母乳からはウィルスが発見されたという報告はありません。手洗い・マスクなどの接触・飛沫による感染予防をした上での授乳は可能といわれています。 しかし、母乳育児支援連絡協議会によると、現在日本では母が感染した場合、母を隔離して搾乳したものを他の人が赤ちゃんにあげる方針が推奨されています。新型コロナ感染時にも、体調に合わせて搾乳をして母乳の分泌を維持したり、乳腺炎などの乳房トラブルにならないようにすることが大切です。 解熱剤やその他の内服薬は、医師や薬剤師と相談して影響の少ないものを処方してもらうようにしましょう。一時的に授乳をやめる場合は、母乳分泌を減らさないようにお子さんの授乳間隔に合わせた間隔で搾乳をするようにします。 ストレスを溜め込むのはNG!免疫効果を高める生活を感染予防対策の他にも大切なのは、免疫力を高めるようにすることです。免疫を下げる要因としては、寝不足・疲労、ストレスなど育児中にはよくみられることです。夜間の睡眠不足は、昼間に赤ちゃんと一緒に昼寝をしたり、家族の方にお世話をお願いして身体を休めるように調整するのも良いかもしれません。コロナ禍で、なかなか人に会いづらい状況なのでメールや電話、オンラインやSNSを活用してストレスを溜め込まないようにしましょう。 また、身体の冷えも良くないので出来るだけお風呂で湯船に浸ってリラックスする様にしたり、靴下などで体を冷やさない様に気をつけていきましょう。栄養のバランスを整えることも大切です。毎回の食事は難しくても、1日の食事でバランスをとれるようにしていきましょう。 まとめこれから暖かくなり外出の機会も増えてくるかと思います。不安になりすぎずに、みなさんが普段している感染予防対策を続けていくことが大切かと思います。 参考文献:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行時における 乳児栄養、心理的支援に関する提言~ お母さん、ご家族を支援する方々へ ~ 母乳育児支援連絡協議会 2020 年 7 月 11 日(外部サイト) 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。
2022年03月29日国立文化財機構 文化財活用センター〈ぶんかつ〉が作品輸送費等を支出し、東京国立博物館・京都国立博物館・奈良国立博物館・九州国立博物館の4つの国立博物館が収蔵品を貸し出す「国立博物館収蔵品貸与促進事業」において、2022年度事業の実施対象館が決定いたしました。これにより国立博物館が所蔵する地域ゆかりの文化財113件が、愛知、島根、栃木、鹿児島、滋賀、沖縄の6つの施設で順次公開される予定です。■2022年度 国立博物館収蔵品貸与促進事業 実施対象館(会期順)美術館・博物館名:刈谷市歴史博物館(愛知県)展覧会名 :伊勢物語とかきつばた会期(予定) :2022年4月23日(土)~2022年6月5日(日)貸与予定件数 :3件美術館・博物館名:島根県立古代出雲歴史博物館(島根県)展覧会名 :ハニワの世界へようこそ会期(予定) :2022年7月1日(金)~2022年8月28日(日)貸与予定件数 :9件美術館・博物館名:足利市立美術館(栃木県)展覧会名 :あしかがの歴史と文化再発見!会期(予定) :2022年7月30日(土)~2022年10月10日(月・祝)貸与予定件数 :16件美術館・博物館名:鹿児島県歴史・美術センター黎明館(鹿児島県)展覧会名 :茶の湯と薩摩会期(予定) :2022年9月22日(木)~2022年11月6日(日)貸与予定件数 :30件美術館・博物館名:滋賀県立安土城考古博物館(滋賀県)展覧会名 :大岩山銅鐸里帰り展(仮称)会期(予定) :2022年10月8日(土)~2022年11月20日(日)貸与予定件数 :6件美術館・博物館名:沖縄県立博物館・美術館(沖縄県)展覧会名 :琉球 ―美とその背景―会期(予定) :2022年10月14日(金)~2022年12月4日(日)貸与予定件数 :49件注目は、本土復帰50年の節目を迎える沖縄県で開催予定の「琉球 ―美とその背景―」展(会場:沖縄県立博物館・美術館)。東京国立博物館からは、「黒漆葡萄栗鼠螺鈿箙」や「三線」など28件、九州国立博物館からは、「浅葱地窓絵枝垂桜文紅型衣裳」や「鳳凰螺鈿七弦琴」など21件、合計49件の文化財を貸し出します。左:黒漆葡萄栗鼠螺鈿箙 沖縄本島 第二尚氏時代・18世紀末~19世紀 東京国立博物館蔵、右:浅葱地窓絵枝垂桜文紅型衣裳 第二尚氏時代・19世紀 九州国立博物館蔵(沖縄県立博物館・美術館で展示予定)また、開館30周年を記念する滋賀県立安土城考古博物館では「大岩山銅鐸里帰り展(仮称)」が開催されます。滋賀県野洲市の大岩山遺跡から出土した、現存する日本最大の銅鐸(重要文化財、総高 約135cm)をはじめ、竜王町高塚山出土の銅鐸など、東京国立博物館から6件の考古資料を貸し出します。さらに2021年に市制100年を迎えた足利市では、100周年記念に続く取り組みのひとつとして、足利市立美術館において「あしかがの歴史と文化再発見!」展が開催されます。東京国立博物館から、 熊野山古墳や十二天塚古墳(いずれも足利市)などから出土した考古資料16件を貸し出します。■2022年度 国立博物館収蔵品貸与促進事業 展覧会概要(会期順)◆刈谷市歴史博物館「伊勢物語とかきつばた」 貸与予定件数:3件「伊勢物語」に登場する三河の「かきつばた」が広く受容された歴史を紹介する展覧会会期 : 2022年4月23日(土)~2022年6月5日(日)URL : 公式Twitter: みどころ : 愛知県刈谷市をはじめとする西三河地域は、かきつばたの名所として知られます。これは、平安時代の歌物語「伊勢物語」第九段の「東下り」で、在原業平といわれる主人公が八橋(現・愛知県知立市)で「かきつばた」を歌に詠んだことに由来します。公家の教養であった「伊勢物語」は、江戸時代には尾形光琳(1658~1716)や乾山(1663~1743)といった琳派によって八橋のかきつばたが描かれ、出版文化の隆盛とともに庶民にも活字で読まれるようになりました。本展では、「伊勢物語絵巻(模本)」などを東京国立博物館から、「伊勢物語絵巻 上巻」を京都国立博物館から貸し出し、江戸時代に焦点をあて、伊勢物語やかきつばたが広く受容された歴史を紹介します。伊勢物語絵巻(模本) 巻第一(部分) 古藤養成(他)模 江戸時代・天保9年(1838) 東京国立博物館蔵◆島根県立古代出雲歴史博物館「ハニワの世界へようこそ」 貸与予定件数:9件山陰地域出土品を中心に、形象埴輪の魅力に迫る展覧会会期 : 2022年7月1日(金)~2022年8月28日(日)URL : みどころ: 古墳上に埴輪を立て並べる習慣は、前方後円墳が全国的に築造されはじめるのにあわせて各地に広まりました。古墳時代後期には、古墳の一角を区切り、人物や動物、武具等の様々な器物を表現した埴輪を並べ、被葬者の生前の活躍や首長継承のまつりを再現するようになります。こうして埴輪は、より表情豊かで多彩なものへと変化していきました。本展では、東京国立博物館から「馬形埴輪」(重要文化財)をはじめとする考古資料を貸し出し、そのほか山陰地域出土の形象埴輪を中心に、人物や動物をかたどった様々な埴輪を展示します。制作時期や地域ごとの特徴や違いといった考古学的な比較だけでなく、個々のハニワが持つデフォルメの妙や豊かな表情など、形象埴輪の魅力を紹介します。重要文化財 馬形埴輪 古墳時代・6世紀 埼玉県熊谷市上中条出土 東京国立博物館蔵◆足利市立美術館「あしかがの歴史と文化再発見!」 貸与予定件数:16件足利ゆかりの文化財から市の歴史と文化を辿る展覧会会期 : 2022年4年7月30日(土)~2022年4年10月10日(月・祝)URL : 公式Twitter: みどころ : 2021年に市制100周年を迎えた足利市では、100周年記念に続く取り組みとして、郷土を見つめ直す企画展を開催します。本展では、東京国立博物館が所蔵する、熊野山古墳や十二天塚古墳(いずれも足利市)などから出土した考古資料を貸し出します。そのほか、足利ゆかりの文化財等を一堂に集め、これらを受け継いでゆく子どもたちにもわかりやすく、足利市の歴史と文化の源流を紹介します。埴輪 童女 古墳時代・6世紀 栃木県足利市 熊野山古墳群出土 山田宗治氏他寄贈 東京国立博物館蔵◆鹿児島県歴史・美術センター黎明館「茶の湯と薩摩」 貸与予定件数:30件薩摩の茶の湯文化の歴史について紹介する展覧会会期 : 2022年9月22日(木)~2022年11月6日(日)URL : 公式Twitter: みどころ : 日本の伝統文化のひとつである茶の湯は、中国から伝来した喫茶法をもとに育まれました。室町時代には将軍家を中心に権威の象徴となり「唐物」が愛好されましたが、安土桃山時代に千利休(1522~1591)が侘茶を大成すると、新たに価値づけされた「和物」が登場し、政権者から大名、町衆へと広がりました。本展では、東京国立博物館から、薩摩焼を代表する文琳形茶入として名高い「黒釉文琳茶入 銘 望月」をはじめとする23件、九州国立博物館からは「油滴天目」(重要文化財)を含む7件を貸し出し、侘茶との出会いや大名茶への展開など、歴史の動向や様々な文化交流によって拡がる薩摩の茶の湯文化の歴史について人的交流を軸に紹介します。左:黒釉文琳茶入 銘 望月 薩摩 江戸時代・17世紀 松永安左エ門氏寄贈 東京国立博物館蔵、右:重要文化財 油滴天目 中国・建窯 南宋時代 九州国立博物館蔵◆滋賀県立安土城考古博物館「大岩山銅鐸里帰り展(仮称)」 貸与予定件数:6件開館30周年を記念し、日本最大の銅鐸が里帰りする展覧会会期 : 2022年10月8日(土)~2022年11月20日(日)URL : みどころ: 開館30周年を記念し、日本最大の銅鐸が里帰りをします。弥生時代後期の大岩山銅鐸は、滋賀県野洲市の大岩山遺跡から明治14年(1881)、昭和37年(1962)の調査によって計24個が出土しました。本展では、東京国立博物館所蔵の、大岩山遺跡から出土した現存する日本最大の銅鐸(重要文化財)をはじめ、「扁平鈕式銅鐸」や「三角縁二神二獣鏡」など、地域ゆかりの考古資料6件を貸し出します。重要文化財 突線鈕5式銅鐸 弥生時代(後期)・1~3世紀 滋賀県野洲市小篠原字大岩山出土 東京国立博物館蔵◆沖縄県立博物館・美術館「琉球 ―美とその背景― 」 貸与予定件数:49件王都・首里や村々で花開いた琉球文化の美を紹介する展覧会会期 : 2022年10月14日(金)~2022年12月4日(日)URL : 公式Twitter: みどころ : 2022年に本土復帰50年を迎える沖縄県は、古くから海を通じて様々な国と交流し、独自の文化を発展させてきました。王都・首里を中心として発展したもの、島々で花開いたもの、各地域によって多様な文化を見ることができます。本展では、東京国立博物館から「黒漆葡萄栗鼠螺鈿箙」や「三線」など28件を、九州国立博物館からは「浅葱地窓絵枝垂桜文紅型衣裳」や「鳳凰螺鈿七弦琴」など21件を貸し出します。島々・村々で享受された「美」を地理的・歴史的な視点のみならず、民俗的な視点も含めて紹介します。キンカブ 奄美大島 第二尚氏時代・18世紀 東京国立博物館蔵※上記6つの展覧会の概要・貸与予定作品は2022年3月22日現在のものです。今後、変更になる場合があります。最新情報は各美術館・博物館の公式ウェブサイトなどでご確認ください。■2023年度「国立博物館収蔵品貸与促進事業」募集予定2022年4月1日(金)から、2023年度国立博物館収蔵品貸与促進事業実施対象館の申請受付が開始されます。申請受付期間:2022年4月1日(金)~6月30日(木) [17時必着]貸与促進事業の申請、展覧会情報に関する詳細は、以下の〈ぶんかつ〉公式ウェブサイトでご確認いただけます。URL: 全国の美術館・博物館からのご応募をお待ちしています。2023年度国立博物館収蔵品貸与促進事業 募集チラシ■国立博物館収蔵品貸与促進事業とは国内各地の美術館・博物館に対し、〈ぶんかつ〉が作品輸送費等を支出し、東京国立博物館・京都国立博物館・奈良国立博物館・九州国立博物館の4つの国立博物館が収蔵品を貸し出すこの事業は、各地ゆかりの文化財を展示に活用し、日本とアジアの歴史・伝統文化の発信ならびに地方創生・観光振興、次世代への文化財の継承に寄与することを目的としています。■文化財活用センターとは文化財活用センターは、国内外のさまざまな人が日本の文化財に親しむ機会を拡大するため、2018年7月、国立文化財機構のもとに設置された組織です。愛称は〈ぶんかつ〉。貸与促進事業のほか、文化財を通じて豊かな体験と学びを得ることができるよう、文化財を活用した新たなコンテンツやプログラムの開発、文化財のデジタル情報の公開、また文化財の保存環境に関する相談窓口を開設、文化財の保存と活用を目的とした寄付金の募集を行っています。▼ぶんかつSNSYouTubeチャンネル : Instagram @cpcp_nich: Twitter @cpcp_nich : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年03月22日一般社団法人猫のおうちMIKE(所在地:沖縄県うるま市、代表理事:石嶺 比呂美)は、感染症を持っている猫のためにクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」にて「感染症を持っている猫のシェルター作りと現在いる保護猫の継続ワクチン費用を作りたい」プロジェクトを2022年2月16日(水)~4月15日(金)まで開始いたしました。にゃんず達「CAMPFIRE」クラウドファンディングサイト ■クラウドファンディングの達成目的2年前に沖縄南部の古民家を借りて、保護猫のためのシェルターをつくり運用していましたが建物の持ち主の都合で、立ち退かなければならなくなり、猫の居場所を確保しなければいけなくなりました。特に感染症(猫エイズ、猫白血病など)キャリアの猫の居場所を探すのが難しいため中古のコンテナをいただいたので、それを改築してシェルターを作り安心して生活できる場所を提供したいと思います。また現在いる保護猫の感染症予防のための継続ワクチンが必要なので資金を作りたいです。■特徴コンテナハウス中古のコンテナをいただいたので、改修工事を行って部屋を作ります。<ワクチン接種について>猫を保護したときは、感染予防のために年2回のワクチン接種が推奨されています、その後免疫を継続するために1~2年毎の追加継続ワクチンが必要といわれています。特に多頭飼いの場合感染が広がりやすいので必要です。■リターンについて3,000円 :制限なし、お礼のメールとお手紙を送ります5,000円 :50個まで、オリジナルポストカード(猫の写真入り)10,000円 :50組まで、ハンドメイドの猫型タオルハンガー、カフェ無料招待券3枚30,000円 :20組まで、ハンドメイドの猫柄ミニファスナーポーチ1個、カフェ無料招待券3枚、オリジナル猫迷子札1個50,000円 :10組まで、ハンドメイドの猫柄ミニファスナーポーチ2個、カフェ無料招待券5枚、オリジナル迷子札2個まで100,000円:10組まで、猫雑貨3種類、カフェ無料招待券10枚、オリジナル迷子札5個まで■プロジェクト概要プロジェクト名:感染症を持っている猫のシェルター作りと現在いる保護猫の継続ワクチン費用を作りたい期間: 2022年2月16日(水)~4月15日(金)23:59までURL : ■会社概要商号 : 一般社団法人猫のおうちMIKE法人番号: 4360005006192代表者 : 代表理事 石嶺 比呂美所在地 : 〒904-2213 沖縄県うるま市田場1105-14設立 : 2020年3月事業内容: 動物取扱業資本金 : 非営利URL : 【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】一般社団法人猫のおうちMIKE担当: 石嶺TEL : 098-973-3319MAIL: nekoouchimike@gmail.com 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年02月24日「自宅療養者が増えることにより、同居する家族も感染してしまうケースが増えています」こう警鐘を鳴らすのは、日本感染症学会専門医で、東京歯科大学市川総合病院の寺嶋毅教授。日本中で猛威を振るうオミクロン株。感染拡大とともに“自宅療養”を強いられる人が急増している。厚生労働省によると、1月26日時点で全国の自宅療養者数は26万4,859人。コロナの療養者(約41万人)の半数を超える人が、自宅療養を強いられている状況だ。自宅療養期間は、症状のある人の場合は、発症日から10日間経過し、かつ、症状軽快後72時間経過すると解除される。もし、自分や家族の誰かが感染者となり、自宅療養になったらどのような対策をとればいいのか、寺嶋教授に聞いた。【1】隔離部屋を作る感染対策の基本は、自宅内に「隔離部屋を作る」ことで、感染者と非感染者が極力接触しないようにすることだという。「室内には体温計やアルコール消毒液、ゴミ袋、ペットボトル2リットルサイズのミネラルウオーターや食べ物などを多めにストックし、トイレ、入浴以外は部屋から出ないようにします。電気ポットがあれば、お茶や粉末スープ、カップ麺なども部屋で食べられます」【2】家族全員がマスクを着用する「自宅療養期間中は、感染者以外も、『家族全員がマスクを着用する』ことが大切です。そのうえで、ソーシャルディスタンスをとる」【3】すべての部屋を小まめに換気する「すべての部屋を小まめに換気する」必要がある。「部屋に2カ所窓があるのが理想です。窓は30分に1回、5分程度、10センチぐらい開けて空気を入れ替えます。窓が1カ所の場合は、扇風機を回して空気を循環させる。『隔離部屋』だけではなく、非感染者の部屋も同様に換気します」【4】トイレに行くことを感染者は家族に伝える「トイレに行くことを感染者は家族に伝える」ことも大切。「感染者が部屋を出るときは、事前に家族に伝えることが必須です。たとえば、部屋から呼びかける。あるいは携帯で連絡するなど、廊下での鉢合わせを防ぐ。確認後に、感染者はマスクを着け、手の消毒をしてからトイレに行きます」使用後、非感染者はすぐにトイレの中に入らない。「換気扇がある場合は、常時回しておく。そして時間をおいてから感染者が手を触れたトイレのドアノブ、流水レバー、洗面所の蛇口などをアルコール消毒液や次亜塩素酸ナトリウム水溶液を含んだタオルなどで拭き消毒しましょう」【5】入浴の頻度を減らし、翌日にそうじする10日という長丁場となれば、感染者も入浴する必要がある。その場合、「入浴の頻度を減らし、翌日にそうじする」。「感染者の入浴は2〜3日に1回にし、家族の中で最後に入りましょう。浴室の換気扇をずっと回しておくことが望ましいです。換気扇を常時回しておけば、翌日にはウイルスはかなり減っているはずです。翌日に非感染者がお風呂に入る前に浴室内を洗剤で洗い流してください」【6】食事も「隔離部屋」で食べるトイレと入浴以外は、基本的に感染者は隔離部屋で過ごす。「食事も『隔離部屋』で食べる」。「食事は部屋のドア前に置いて、非感染者と接触しないことを確認してから、感染者はドアを開けましょう。洗い物は出さないように、お皿やコップ、お箸などは“使い捨て”のものがおすすめです」自分や家族が感染してしまったときのために、心とモノの準備を忘れずに。
2022年02月04日このお話は作者ようみんさんに寄せられたエピソードを漫画化しています。■前回のあらすじ1ヶ月健診で、救急時に次男を診てくれた先生と再会。あらためて、先生から伝えられた内容は…?最初に診てもらっていたクリニックには今でもお世話になっていて、検診や育児相談など、いつも親身になってもらっています。新生児や0歳の赤ちゃんは病状が急変することがあるので、「あれ?何かおかしいな」と思ったら迷わず病院に行ってほしいです。お読みいただきありがとうございました。本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2022年01月14日株式会社 ホテル京阪(本社:大阪市中央区 社長:山田有希生)が運営する、ホテル京阪 京都 グランデ(京都市南区)は、新型コロナウイルス感染症対策に配慮した新しい宴会プランの販売を開始しました。本宴会プランでは、新型コロナウイルス感染症対策として従来からおこなってまいりました、館内の換気、ソーシャルディスタンスの確保、消毒液の設置、飛沫防止パネル設置などに加え、料理の配膳回数を減らした特別メニューをご用意し、お客様とスタッフとの接触機会を少なくするよう工夫いたしました。また、会話を楽しんでいただく際、エチケットマスク(シールド)やマスクを入れていただくマスクケースもご用意しております。ホテル京阪 京都 グランデでは、安全性と快適なひとときをお過ごしいただける集いの場を提供し、ホテルならではの上質なご宴席をご用意しております。宴会コース料理(イメージ)アクリル板設置宴席マスクケースエチケットマスク■ニューパーティープラン概要【場所】 ホテル京阪 京都 グランデ 2階宴会場光林の間 (200平方メートル)利用可能人数 20名様~50名様【料金】 7,000円(税込)~【料理】 配膳回数を減らしたスタイルのコース料理・冷製料理の一皿・温製料理の一皿・デザート、コーヒー【ドリンク】 フリードリンク(瓶ビール、日本酒、焼酎(芋・麦)、ワイン(赤・白)、ウィスキー、梅酒、カクテル、ノンアルコールビール、オレンジジュース、ウーロン茶)※各プランによって、上記内の提供ドリンク数が変わります。【その他】 会話をお楽しみいただく“エチケットマスク”とお手持ちのマスク用に“マスクケース”をお付けしています1テーブルの座席数を5名様でご利用いただきます(従前は8~10名様)【お問合せ】 075-661-0328【URL】 【所在地】 京都市南区東九条西山王町31【アクセス】 JR京都駅 八条東口徒歩約1分■ホテル京阪の安全安心に関わる取組みについては、以下のページに記載しております。「New Normal of Hotel Keihan」 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年01月12日国立文化財機構 文化財活用センター〈ぶんかつ〉は、令和5(2023)年度「国立博物館収蔵品貸与促進事業」実施対象館を募集します。本事業では、東京国立博物館・京都国立博物館・奈良国立博物館・九州国立博物館(いずれも国立文化財機構)が全国の美術館・博物館に対し、地域ゆかりの収蔵品を貸し出し、〈ぶんかつ〉が作品輸送費等を支出します。※令和5(2023)年4月下旬から令和6(2024)年3月末までに開催される展覧会が対象です。本事業によって、立地条件等により、これまで国立博物館の収蔵品に親しむ機会が限られていた地域に対し、文化財が広く公開されること、日本とアジアの歴史・伝統文化の発信、地域文化の創生、次世代への文化財の継承、観光振興につながることをめざします。募集チラシこれまでに23施設16都府県で貸与促進事業の展覧会が開催過去の事業実績(展覧会)はこちらから ◆事業内容<主な展覧会開催費用について>本事業では、次の費用を〈ぶんかつ〉が支出します。(1)国立博物館貸与品の梱包・開梱および展示・撤収作業にかかる費用(2)国立博物館から貸与先へおよび貸与先から国立博物館への本事業の貸与品の輸送にかかる費用(3)国立博物館貸与品の保険にかかる費用※詳細につきましては必ず申請要項をご確認ください。<以下のいずれかのカテゴリーへの申請が可能です。>(1)【大規模貸与】1申請につき21~50件の国立博物館収蔵品を貸与/各年度1~2か所を選定予定(2)【小規模貸与】1申請につき20件以内の国立博物館収蔵品を貸与/各年度4~5か所を選定予定<申請にあたっては、以下のいずれかの方法で借用希望作品リストを作成してください。>(方法1)国立博物館の収蔵品の中から申請館が自ら設定したテーマに沿って作品を自由に選択してリストを作成。(方法2)貸与可能作品が掲載されたリスト(a. 【日本考古】およびb. 【黒田】)を活用し、必要に応じてその他の国立博物館の収蔵品を加えてリストを作成。a. 【日本考古】東京国立博物館所蔵の各時代や地域を代表する日本考古資料の優品28件。(『申請要項』別紙1-(1)参照)貸与可能作品例左:深鉢形土器(縄文時代〔中期〕・前3000~前2000年、長野県伊那市宮ノ前出土)、中央:みみずく土偶(縄文時代〔晩期〕・前1000~前400年、埼玉県鴻巣市滝馬室出土)、右:埴輪 馬(古墳時代・6世紀、群馬県伊勢崎市下触町出土)※いずれも東京国立博物館所蔵b. 【黒田】東京国立博物館所蔵の黒田清輝の代表作12件。(『申請要項』別紙1-(2)参照)貸与可能作品例左:読書(明治24年〔1891〕)、中央:重要文化財 舞妓(明治26年〔1893〕)、右:重要文化財 湖畔(明治30年〔1897〕)※いずれも黒田清輝筆、東京国立博物館所蔵◆本事業の対象となる美術館・博物館について文化庁長官の承認を受けた公開承認施設および博物館法で定められた登録博物館、博物館相当施設であれば、公私立を問わずにご応募いただけます。貸与条件や事業内容の詳細ならびに申請方法につきましては、<ぶんかつ>WEB掲載の「2023(令和5)年度 国立博物館収蔵品貸与促進事業実施対象館申請要項」を必ずご確認ください。<ぶんかつ>WEB 2023年度 国立博物館収蔵品貸与促進事業 申請要項URL: 全国の美術館・博物館からのご応募をお待ちしております。◆これから開催される令和3(2021)年度「国立博物館収蔵品貸与促進事業」展覧会「やまと絵のしらべ ―帆山花乃舎と復古大和絵―」展 会場 : 桑名市博物館(三重県)会期 : 2022年1月22日(土) ~ 2022年2月27日(日)貸与件数 : 18件公式サイト: 見どころ : 桑名出身の帆山花乃舎(1823~1894)は、復古大和絵派の絵師として活躍した画僧です。花乃舎は内国勧業博覧会への作品出品で全国的に名声を高めた一方で、桑名萬古焼の再興に挑んだ初代森有節(1808~1882)に絵を教えるなど、地域文化と芸術の発展に大きな貢献を果たした人物でした。花乃舎が師事した浮田一けい(草かんむり+惠)(1795~1859)や渡辺清(1778~1861)、そして復古大和絵の祖である田中訥言(1767~1823)の作品など18件の文化財を、東京国立博物館ならびに京都国立博物館からお貸し出しし、花乃舎の画風の源流とその功績を紹介します。桑名市博物館「やまと絵のしらべ ―帆山花乃舎と復古大和絵―」展チラシ(令和3年度国立博物館収蔵品貸与促進事業)※最新情報は博物館の公式サイトなどでご確認ください。▼ぶんかつSNSYouTubeチャンネル : Instagram @cpcp_nich: Twitter @cpcp_nich : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年01月11日このお話は作者ようみんさんに寄せられたエピソードを漫画化しています。■前回のあらすじ朝から次男の咳き込みが増えたので、近所のクリニックに連れて行くことにしました。そこでRSウイルスの検査をしたところ陽性でした。寝る前の母乳をミルクに替えるとユズがぐっすり寝てくれるようになったので、私にもまとめて眠る時間ができました。このまま体調が良くなってほしい。そう願っていたのですが、生後21日目、ユズの様子がいつもと違っていて…。次回に続く「生後18日でRSウイルス感染症に」(全11話)は17時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2022年01月07日オミクロン株が世界で急速に拡大するなか、最も重要なのは“これまでどおりの感染対策”だ。中国で新型コロナウイルスが発見されてはや2年。これまで提唱されてきた感染対策のなかには間違ったもの、現実にそぐわないものもある。「すべてを完璧にこなそうとすると精神的にも疲弊します。ある程度の“仕分け”をしてもいいかもしれません」そう語るのは、東北大学災害科学国際研究所の医師・児玉栄一さん。では、感染者がある程度、抑制できている現在の日本において、年末年始はどこまで対策すべきなのか。専門家に聞いたーー。■続けるべき対策3密回避、マスク着用、手洗い、ワクチン接種は基本中の基本。「ナビタスクリニック」理事長で内科医の久住英二さんはこう語る。「マスクで50%、手洗いで50%、距離を保つことで25%ほど感染リスクを下げられるといわれます。オミクロン株対策のためにも、3回目のブースター接種はなるべく早くに受けておきましょう」マスクの種類も重要だ。「世界中で、効果的な素材が研究されていますが、どのデータでも一般の人にとって1位となるのは不織布です。しかし、いくら不織布でも鼻を出した状態では無意味。正しく装着しましょう」(児玉さん)■できれば続けるべき対策カラオケの自粛は、もう少し続けたほうがいいかもしれない。「歌う行為で飛沫が飛びます。コーラスで感染が広がったケースもありました。どうしてもカラオケをする場合は、いつも一緒にいるメンバーや家族など限られた人で、広めの部屋を選びましょう」(久住さん)コロナウイルスは便にも混じっているため、トイレを流す際、便座のフタを閉めることが呼びかけられていたが。「ノロウイルスなど、コロナ以外の対策にもなるので、今後も続けていい習慣ですね」(久住さん)■感染者が増えなければ、やめていい対策新規感染者が全国で300人以下に抑えられている現在の感染状況が続けば、’21年末に自粛していた行為をある程度、解禁しても構わない。米国立研究機関の博士研究員・峰宗太郎さんはこう語る。「自粛していた忘年会や新年会は、感染状況が落ち着いていれば行ってもいいでしょう。マスク会食は難しい部分もありますが、料理は小分けしてもらう、密にならないようにし、定期的な換気をしてくれる店を選ぶなど、対策を忘れずに」屋外のスポーツ観戦、話さないクラシックコンサートや映画鑑賞なども、基本的な感染対策をすれば、自粛しなくてもよさそう。「初詣でも問題ないでしょう。鈴を鳴らしても、そのあと手洗いすれば安心です。混雑を避けるため、元日にこだわらないほうがいいでしょう」(久住さん)帰省を計画している人は?「新幹線の移動中、到着先でお酒を飲んで騒がない、風邪症状があれば中止しましょう。帰省前に抗原検査をする人もいますが、無症状の場合は約50%も見逃されるので、過信は禁物」(児玉さん)また、うがいによる感染対策も。「口腔内の洗浄には役立ちますが、水が行き届かない喉や鼻の奥で感染しているので、あまり効果は期待できません」(児玉さん)■やめていい対策家庭内マスクは家族に感染者がいなければ、「現実的には無理がある」というのが、専門家の一致した考え。家庭内の感染対策では加湿器の水に次亜塩素酸を混ぜる“空間除菌”を実践した人もいるはず。「濃度が高いと肺へのダメージになるのでやめるべき」(久住さん)「飛沫が発せられて、人の体内に飛び込むまでの一瞬で無害化するのは無理です」(峰さん)マスクにフェースシールドをつけている慎重派の人もいるが。「患者さんに近距離で接する医師や、介護士でなければ、マスクだけで十分です」(児玉さん)最後に久住さんがこうアドバイスする。「年末、仕事や忘年会が立て込み、疲労が原因で正月に風邪をひいてしまう人もいます。睡眠時間をとる、暴飲暴食をしないなどの体調管理も、感染対策です」オミクロン株を含むウイルスの動向に注目しつつ、ストレスをためないシンプルで正しい感染対策で、年末年始を乗り切ろう。
2021年12月29日国内でも感染者が確認されはじめている、新たな変異株。その強い感染力と、既存の変異株では見られなかった広がり方から、「これまでの常識が通用しない」と、医師は警戒を呼び掛けるーー。「オミクロン株は、アフリカ、ヨーロッパを中心に70カ国以上に広がっており、日本国内でも徐々に感染者が見つかっています。オランダでは、11月中旬に採取された検体からオミクロン株が発見されたという報告も。日本でもすでに市中に入り込んでいると考えるのが妥当でしょう」こう警鐘を鳴らすのは、医療ガバナンス研究所の理事長で内科医の上昌広さんだ。オミクロン株は、11月末にWHO(世界保健機関)がVOC(懸念される変異株)に分類した変異株。最初に発見された南アフリカでの1日あたりの新規感染者は2万人に達し、11月下旬と比較すると約6倍以上に増加している。「このまま世界的に感染が拡大していくのか、慎重に経緯を見なければなりません。これまでのコロナウイルスの傾向からすると、イギリスやインドで発見されたアルファ株、デルタ株は主に北半球で流行し、ラムダ株、ベータ株、ガンマ株など南半球で流行した変異株は、北半球で広がりを見せることはありませんでした」(上さん・以下同)つまり、南半球で発見されたオミクロン株は、北半球では流行しないと思いたいところだがーー。「心配なのはアメリカの状況です。アメリカでは、ゲノム解析した新型コロナ患者全体の14%がすでにオミクロン株で、隣国のカナダでも10%と急増しているという報告があります。変異株に対するこれまでの常識は通じないでしょう」すでにデルタ株以上の感染力が確実視されているが、重症度リスクはどうか。南アフリカでは、オミクロン株の拡大以降も、入院患者や死亡者数に大きな変化はないという。「そのため、米国立アレルギー感染症研究所のファウチ氏は『より正確な解析をするために数週間以上かかる』としながらも、現段階で『デルタ株よりも軽いことはほぼ確実』と述べました」感染力が強くなるものの、弱毒化するのであれば、新型コロナが「普通の風邪」になる1つのステップという見方もあるがーー。「まだオミクロン株の解明が進んでいないなか、けっして安心することはできません。とにかく、今年の冬の流行期を乗り切ることが肝心です。高齢者や基礎疾患のある人たちは、2回目のワクチン接種から約半年がたち、効果が下がっています。私自身、2回目接種から150日後に受けた検査では、抗体がほぼなくなっている状態でした」そのために求められるのが、迅速な“ブースター接種(3回目の接種)”だ。しかし、既存のワクチンでオミクロン株に対する効果は期待できるのだろうか。ワクチンがウイルスを攻撃するための標的となる、“スパイクタンパク質”と呼ばれる部分の変異が、オミクロン株では30カ所以上にものぼる。そのため「ワクチン効果は下がる」と考える専門家は多い。モデルナ社のCEOも「現行のワクチンではオミクロン株への効果は下がる」と言及している。南アフリカの国立感染研究所は、従来型に感染し、免疫を獲得している人が“再感染”するリスクが、デルタ株などに比べ3倍も増していると発表している。■3回目接種で、抗体値を高めるさらにヨーロッパでは、2回のワクチン接種を済ませている人がコロナに感染する“ブレークスルー感染”の頻度が高まるというデータが出ているのだ。「たしかに、ワクチンはウイルスが変異するたびにその効果が下がるものです。しかし、それは感染予防効果であって、重症化予防に関しては、従来型もデルタ株でも大きな差はなかったため、オミクロン株に対しても期待できます」12月9日、ファイザー社は、「オミクロン株へのワクチン効果は、ブースター接種によって25倍になる」と発表している。「現段階において私たちにできることは、可能な人からブースター接種をして、抗体価を高めること。同じm-RNAワクチンであるファイザー社とモデルナ社のワクチンの『交差接種』も、今後は増えていく見込みです。副反応に関しては、現状で2回目接種のときよりひどくなる確率は低いとされています。ブースター接種は、オミクロン株だけでなくデルタ株対策にもなる。イスラエルでは、ブースター接種によって重症化率が20分の1、感染率が10分の1に抑えられると報告されているのです」ワクチン接種に加え、検査体制にも早急に是正すべき点があると上さんはいう。「デルタ株が猛威を振るった首都圏や大阪など、オミクロン株の広がりが想定される地域においては、無症状の人であっても無料のPCR検査を積極的に行って、いち早く感染者を割り出し、感染拡大を食い止めることが必須です」■次のピークは来年の1月下旬〜2月初旬か空港で実施されている抗原検査を用いた検疫体制も、PCR検査に比べ精度が低いと指摘する。「CDC(米疾病予防管理センター)の調査では、PCR検査で発見された“陽性者”のうち、抗原検査では“症状のある陽性者”で8割、“症状のない陽性者”では4割しか割り出せなかったといいます」医療の受入れ体制に関しても、今夏のデルタ株流行の際、コロナ病床として補助金を受け取りながら、患者を受け入れない“幽霊病床”があったことも問題視されたため、不安が残るところだ。「非難の的になった国立病院や、尾身茂氏が理事長を務める地域医療機能推進機構も、これまで以上の数の患者を受け入れざるをえないでしょう。重症者を受け入れ、高度医療ができる病院同士の連携が求められます」現役世代がブースター接種を受けるのは年明け以降になる。この冬は、これまでどおりに密を避け、マスク着用、手洗いなどの徹底した感染対策を続けることが求められる。「昨冬は、1月10〜11日あたりにコロナのピークがきました。オミクロン株の感染力が予想されているレベルであれば、流行期間は長くなり、ピークがやってくるのは1月下旬から2月初旬あたりになるでしょう」“第6波”を大規模なものにさせないためにも、けっして気を緩めてはならないのだ。
2021年12月17日株式会社バディネット(代表取締役社長:堀 礼一郎、以下 バディネット)は、新型コロナウイルス感染症でDX(デジタルトランスフォーメーション)化に悩む教育施設に必要な通信環境の整備を無償で提供するCSR活動を開始しました。教育DX通信環境整備CSR無償提供1【教育施設DX化支援の背景】バディネットは、IoT/5G時代のインフラパートナーとして「通信建設テック(R)」をコンセプトに掲げ、通信キャリアのインフラ構築工事を中心に各種通信建設工事事業を展開しております。今回、当社が出会った幼稚園は、温かい雰囲気の商店街が集まる一角にあり、人と人との直接的な関わり合いを重んじる文化がありました。しかし、その文化が新型コロナウイルスにより断絶されてしまい、これまで同園が築き上げてきたリアルなコミュニケーションの機会が無くなっていました。このことから、同園ではDX化の必要性を感じていましたが、ゼロからの導入には専門的な知識やコストの壁が立ちはだかり、二の足を踏んでいる状況にありました。そこで、バディネットがIoT/5G時代のインフラパートナーとして培ってきたDX化に必要な通信環境の整備を施設に提供することで、同園が重んじてきた人と人との関わり合いをデジタルなコミュニケーションへ移行することに成功しました。この体験は、当社がビジョンとして掲げている「不自由を減らすIoTの社会を創り、世の中をもっと笑顔にする。」に通ずるものであったことから、バディネットでは新型コロナウイルス感染症でDX化に悩む教育施設を対象に、CSR活動として通信環境の整備を無償で提供していくことを決定しました。【教育施設DX化支援の内容】バディネットはCSR活動の一環として、新型コロナウイルス感染症でDX化に悩む教育施設を対象に、DX化に必要な通信環境の整備を無償で提供いたします。また、対象期間・地域につきましては、2021年11月8日より2022年3月31日まで、バディネット本社がある東京都内の教育施設(幼稚園・小学校)限定とさせていただきます。本CSR活動をご希望の幼稚園・小学校の教育施設管理者様は、当社ホームページ内お問い合わせフォームよりお問い合わせください。バディネットでは、今後も当社ビジョンである「不自由を減らすIoTの社会を創り、世の中をもっと笑顔にする。」の実現に向けたCSR活動を行ってまいります。教育DX通信環境整備CSR無償提供2当社サステナビリティ内CSRページ: 【株式会社バディネットについて】株式会社AKIBAホールディングス(東証JASDAQ:6840)のグループ企業である当社は、各社のネットワークとICTを徹底活用した「通建テック(通信建設テック)」により、コストや人材不足などの課題を解決し、基地局建設の圧倒的な低コスト化を実現しています。また、近年は某大手通信キャリアの国内唯一の社外パートナーとして、LTE/5G/LPWAなどのネットワークインフラの構築やIoTサービスの開発といった先進分野で、多くのプロジェクトを推進し事業を拡大させています。会社名 : 株式会社バディネット所在地 : 東京都中央区新富1-18-1 住友不動産京橋ビル3F代表者 : 代表取締役社長 堀 礼一郎事業内容: ■IoT/5G通信建設工事事業■通信設備の保守・メンテナンス事業■通信コンサルティング事業■コンタクトセンター事業■BPO事業■人材派遣・人材紹介事業■システム開発・受託事業■機械設計・開発事業資本金 : 1億円URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年11月08日株式会社 ホテル京阪(本社:大阪市中央区 社長:山田有希生)が運営する、ホテル京阪 京橋 グランデ(大阪市都島区)は、感染症対策に配慮した安全安心な新しい宴会プランの販売を開始いたします。このプランは、新型コロナウイルス感染症対策として従来からおこなってまいりました、館内の換気、ソーシャルディスタンスの確保、消毒液の設置、飛沫防止パネル設置などに加え、配膳回数を減らしたメニューを考案し、より安全にお食事を楽しんでいただけるようにいたしました。また、エチケットマスク(シールド)を別途ご用意。飛沫防止用のシールドを片手にお食事中の会話をお愉しみいただくことが可能です。従来通りとはいかない時代でも、新たな安全性と快適なひととき、ホテルならではの上質なご宴席をご用意しております。宴会料理(イメージ)卓上アクリルボード透明エチケットマスク利用イメージ■ニューパーティープラン概要【場 所】ホテル京阪 京橋 グランデ 宴会場(1)かがやきの間 (300平方メートル)利用可能人数 15名様~84名様(2)翠松の間 (72平方メートル)利用可能人数 12名様~18名様【料 金】 7,000円(税込)ご利用時間:2時間6,500円(税込)ご利用時間:1時間30分【料 理】 ・冷製料理プレート・温製料理プレート・寿司、そば・デザート、コーヒー【ドリンク】 フリードリンク(瓶ビール、焼酎(芋・麦)、ウィスキー、オレンジジュース、ウーロン茶)※上記料金にプラス300円でグラスワインまたは日本酒をご用意します【その他】 会話をお楽しみいただく“エチケットマスク”をお付けしています【お問合せ】 06-4309-6088 (10時~19時)【URL】 【所在地】 大阪市都島区東野田町2丁目1-38【アクセス】 JR・京阪電車 京橋駅直結■ホテル京阪の安全安心に関わる取組みについては、以下のページに記載しております。「New Normal of Hotel Keihan」 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年10月28日保育園の卒園式のあと、自分の知らないところで卒園生と家族たちによる懇親会が開催されていたことを知ってしまった星田さん。私たちだけ誘われていない……? 感染症の流行でママ友たちの関係に少し距離が生まれ始めた時期のことでした。 ママ友たちとは会話が少なくなっていて…※2020年3月ころの関西近郊でのエピソードになります 新型コロナウイルスの感染者が国内でも増えてきていたころ。 星田さんの地域では感染者は確認されていなかったものの、長男にぃくんが通っていた保育園では、卒園式に参列する保護者の人数に制限がかけられ、例年あった卒園式後の謝恩会も中止になっていました。 さらにこれまでのように気軽にママ友たちと立ち話やランチはできず、ママ友との間に必然的な距離も生まれて……。 著者:マンガ家・イラストレーター 星田つまみ6歳差元気兄弟の育児に日々奮闘中です!いっぱい怒っていっぱい泣いていっぱい笑った子どもたちとの日々を忘れないように、育児漫画を描いています。
2021年10月24日国立大学法人東京大学(総長:藤井 輝夫、以下「東京大学」)とダイキン工業株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長兼CEO:十河政則、以下「ダイキン工業」)、日本ペイントホールディングス株式会社(本社:東京都中央区代表執行役共同社長:若月 雄一郎、ウィー・シューキム、以下「日本ペイント」)は共同で、厚生労働省をはじめ政府・行政機関などから発出された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)などの呼吸器感染症の感染リスク低減対策に対応する室内環境の整備方法に関して、学校などの教育施設の管理責任者向けの参考資料として、工学的実証に基づく具体的な対策案をまとめた参考ガイドを策定しました。東京大学と企業が組織対組織で連携し、未来社会ビジョンを共有し、学術の発展と社会還元を進める産学協創東京大学は、世界の公共性に奉仕する本学の使命を踏まえ、地球と人類社会の未来への貢献に向けた協創を効果的に推進するために、全学的組織として未来社会協創推進本部(FSI)を設置し、様々な活動を展開しています。産学協創とは、FSIのガバナンスのもとで、東京大学とパートナー企業双方の経営層による合意形成の上、組織対組織で連携して未来社会ビジョンを共有し、その実現に向けて共に活動し、学術の一層の発展とその社会還元を推進する活動です。ダイキン工業とは2018年12月から「空気の価値化」に関する産学協創(※1)を進め、日本ペイントとは2020年5月から「革新的コーティング技術の創生」に関する産学協創(※2)を進めています。三者共同の産学協創によるはじめての成果今回、東京大学とダイキン工業との産学協創において進めてきた空気感染・エアロゾル感染(※3)対策に関する研究成果と、東京大学と日本ペイントとの産学協創において進めてきた接触感染対策に関する研究成果を束ねることにより、三者共同で、将来を担う児童生徒や学生が日々を過ごす学校などの教育施設の室内環境整備への早期導入を見据えた具体的な対策案をまとめた参考ガイドを策定いたしました。この成果は、感染対策という同一の目的を持つ二つの産学協創から発展して生まれた、三者共同の産学協創による初めての成果となります。厚生労働省をはじめ政府・行政機関などから発出された感染リスク低減対策に対応して、工学的、実践的対策案を学術的に検討昨年来の我が国における新型コロナウイルス感染症の流行により、社会は大きな行動変容を迫られました。厚生労働省をはじめとして政府・行政機関は感染防止の基本的な対策として「マスクの着用」「手洗い」「3密(密接・密集・密閉)回避」の徹底を呼びかけるとともに、窓開け換気や機械換気による必要換気量の確保による空気感染・エアロゾル感染対策、マスクの着用や十分な対人距離の確保、衝立の使用などによる飛沫感染対策、手指消毒や不特定多数が高頻度で接触する部位であるドアノブや什器などの消毒・除菌による接触感染対策などを推奨しています。本参考ガイドは、これらの中で室内環境の整備に関わる対策に関して、策定しています。オフィスや商業施設を中心に感染対策が進む中、学校などの教育施設においても感染対策の推進が課題となっています。しかしながら、学校などの教育施設では多くの児童生徒や学生がひとつの教室に長時間滞在するのが一般的で、十分な対人距離を保つことは困難です。また、教室を換気する際には窓を開けたり換気扇をつけたりして対応する場合が多く、特に夏期・冬期など、室内外の環境や湿度の差が大きい期間には、暑く湿った空気や冷たく乾いた空気の流入が増加することで、室内環境の快適性が損なわれ、学習効果の低下や在室者の体調不良につながることも懸念されます。さらに、通常清掃をより丁寧に行う以上の対策として、児童生徒や学生が高頻度で接触する机や椅子、手すりや扉の取手などの定期的な消毒にも、膨大な時間と労力がかかり、実施が困難です。本参考ガイドは、産学協創の活動の一環として行われ、学校現場におけるフィールド実験やシミュレーション等の学術的検討を通して得られた成果に基づき、具体的な対策案をまとめたものです。換気による空気感染・エアロゾル感染リスク低減対策と抗ウイルス・抗菌コーティングによる接触感染リスク低減対策の2部構成本参考ガイドは2部構成となっています。第1部は、空気感染・エアロゾル感染対策としての「教育現場における換気による空気感染・エアロゾル感染リスク低減対策の参考ガイド」であり、第2部は、接触感染対策としての「教育現場における抗ウイルス・抗菌コーティングによる接触感染リスク低減対策の参考ガイド」です。第1部は、この換気に関して実践的な対策方法を記載しています。第2部は、人が高頻度で接触し、感染性の病原が広範囲に拡散する可能性を秘めるドアノブや扉表面や、感染性飛沫が長時間、残存する可能性のある壁や床等の抗ウイルス・抗菌コーティングに関して、実践的な対策方法を記載しています。既存の教育施設でも比較的早期に導入可能な対策案を具体的に提示しており、空気感染・エアロゾル感染対策と接触感染リスク低減に対して、個別にも同時にも参考にしていただける構成となっています。この参考ガイドが広く実施されれば、より安全・安心かつ快適な教育環境の構築に資するものと考えています。呼吸器感染症の感染リスク低減対策のための教育現場向け参考ガイド 参考ガイドの概要「第1部:教育現場における換気による空気感染・エアロゾル感染リスク低減対策の参考ガイド」の主な記載内容について厚生労働省は、基本的な感染対策として一人あたり毎時30㎥の換気量を満たすことを推奨しています。第1部では、40人の生徒が在室することを想定した約190㎥の教室における熱交換型換気機器を用いた換気量の実測調査、飛沫に包まれて浮遊するウイルスに見立てた粉塵に対する空気清浄機による除去効果の実測調査、気流と浮遊粉塵の挙動シミュレーションに基づき、教室内の温熱環境を適正に保ちながら必要換気量を確保するためのポイントや注意点を提案しています。換気量確保のための定期的な窓開け換気では、夏場の暑く湿った空気や冬場の冷たく乾いた空気の流入によって教室の快適性が損なわれ、教育効果が低下したり体調を崩したりする可能性が考えられます。室内の温度や湿度の変動を抑えながら換気できる熱交換型換気機器を使用することで、室内の温熱快適性の著しい低下を防ぐことができます。ただし、熱交換型換気機器に搭載された熱交換エレメントやフィルターは、長期間使用しホコリなどが蓄積し通気抵抗が上がると、換気量が低下することもあるため、定期的な清掃や交換が重要となります。フィルターによる濾過式で風量が毎分7㎥の空気清浄機1台を教室の後方に設置することで、約12人分の相当換気量(※4)が得られることも確認されました。運転音が学習の妨げにならない範囲で、できるだけ風量の大きな空気清浄機を使うことが効果は高いといえます。また、熱交換型換気機器と同様、フィルターの定期的な清掃や交換が重要となります。なお、風向を人に向けた場合に風下の感染リスクが高まる可能性があることから、極力人に向けて風を当てないことが望ましいと考えられます。「第2部:教育現場における抗ウイルス・抗菌コーティングによる接触感染リスク低減対策の参考ガイド」の主な記載内容について接触感染リスクをできる限り低減するための1つの手段として、身の回りのモノへの消毒、手洗い、手指の消毒等の対策に加えて、壁や床、扉等への抗ウイルス・抗菌コーティングの抗ウイルス性・抗菌性の効果を検証し、その選定における考え方を提案しています。実際の教育現場において、接触機会が多い物質表面に、抗ウイルス・抗菌コーティングおよび比較となる一般コーティングを施工し、抗ウイルス・抗菌効果について、持続性や耐久性の観点から検証しました。その結果、抗ウイルス・抗菌コーティングによる接触表面の抗ウイルス化・抗菌化効果を確認することができました。また、教育現場で抗ウイルス・抗菌機能を有する塗料およびコーティングを選定する際に、製品を比較検討するために[ 図3 ]に示すような製品選定案内書を付属しています。製品選定案内書は、製品性能としてのデータだけでなく、持続耐久性試験後の性能データ、およびその試験方法、さらには日々のメンテナンスや再塗装時期についても確認することができます。注釈※1:2018年12月17日に東京大学とダイキン工業とで交わされた「産学協創協定」に基づく。この産学協創協定は、年間10億円を目途とする予算規模で10年間の継続が予定されている。 この協定による東京大学における社会連携講座 の設置は2021年8月1日現在で15講座となり、ダイキン工業より賄われる講座設置費用(契約ベース)は、総額43億8千万円である。ただし、上記、産学協創協定に基づかない過去の設置等は、算入していない。 ※2:2020年10月1日より、5年間の予定で設置される社会連携講座に基づく。日本ペイントホールディングスより賄われる講座設置費用(契約ベース)は、総額11億円である。 ※3:エアロゾル感染:感染者から放出される細菌やウイルスなどを含む飛沫の水分が蒸発して、小粒径の飛沫核となる過程に生じる比較的小粒径の浮遊微粒子を呼吸により吸入して生じる感染。※4:空気清浄機の業界規格である日本電機工業会規格 JEM1467のP値から算出した相当換気量今回の発表及び参考ガイドに関する一般的な質問と答えについては、こちらをご覧ください。 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年10月12日国立音楽大学(読み:くにたちおんがくだいがく、所在地:立川市、学長:武田 忠善、以下「本学」)は、新型コロナウイルス感染症対策の支援活動として、大学院博士後期課程までを含むすべての在学生に対し、国立音楽大学同調会(卒業生の会)、同後援会(保護者の会)の支援、株式会社いなげやの協力、および日本学生支援機構の助成により、食料品を含む支援品の給付を実施いたしました。給付の様子学生への給付(手前から:後援会会長:吉澤 和恵氏、株式会社いなげや 代表取締役社長:本杉 吉員氏、同調会会長:山下 洋輔氏、学長:武田 忠善)○発表のポイント●国立音楽大学の卒業生組織である同調会、保護者組織である後援会、連携協定を締結している株式会社いなげや、および日本学生支援機構の助成を受け、食料品および感染対策グッズを配付しました。●株式会社いなげやとは2019年に連携協定を締結していることから、支援品の調達、オリジナルエコバッグの制作に協力していただきました。●支援品の給付にあたっては、国立音楽大学同調会、同後援会からの寄付、日本学生支援機構の給付金により実現しました。○発表内容国立音楽大学では、新型コロナウイルス感染症対策の支援活動として、学部1年生から大学院博士後期課程までのすべての学生を対象とした、食料品を含む支援品の給付を行いました。本活動は、新型コロナウイルス感染拡大により困難な生活を送っている学生たちに、少しでも支援をとの思いから、本学卒業生の組織である「国立音楽大学同調会」および保護者(保証人)の組織である「国立音楽大学後援会」の寄付、また日本学生支援機構「食」に対する支援事業を活用することにより実現しました。支援品は、カップラーメン、レトルト・カレーやパックご飯、栄養補助食品といった食料品、マスク、手指消毒用の除菌スプレー、ウェットシートの感染対策グッズを楽器をモチーフにしたオリジナルエコバッグに入れて学生一人ひとりに手渡しました。支援品とエコバッグは、2019年に連携協定を締結した株式会社いなげやのご協力により選定、制作しました。9月28日(火)には、株式会社いなげや代表取締役社長の本杉 吉員氏、同調会会長の山下 洋輔氏、後援会会長の吉澤 和恵氏、本学学長の武田 忠善が、直接学生へ支援品を配付しました。支援品の手配、エコバッグの制作にご尽力いただいた株式会社いなげやの本杉社長は、「通常とは違う様々な環境での学業は大変かと存じますが、今後益々のご活躍をお祈りいたします」と支援品を受け取る学生たちへメッセージを送られました。同調会の山下会長は、日本全国で活躍する卒業生の組織である同調会の代表として、「多くの会員の支えを力に、これからも学生が充実した活動を続けられるよう応援しています」と学生たちへエールを送りました。また、後援会の吉澤会長からは「感染防止対策を取りながら充実した学生生活を送るために、少しでも役立てていただければ」と温かいコメントをいただきました。本学の武田学長は「大学では、学びを止めないという考えのもと、対面授業・レッスンを継続しています。ささやかですが生活に役立つ物で支援を」と今回の配付の意義を述べました。支援品を受け取った学生からは「こんなにたくさんの支援品が入っていると思わなかった。エコバッグもかわいらしく、嬉しい」という声や「マスクやウェットシートはすぐに使用した。レトルト食品は災害用の備蓄としても利用できるので、役立てたい」という声が聞かれました。国立音楽大学では、今後もさまざまな組織、連携企業のご協力を得ながら、学生の充実した大学生活を支援してまいります。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年10月07日新国立劇場で上演される『イロアセル』(作・演出:倉持裕)と『あーぶくたった、にいたった』(作:別役実/演出:西沢栄治)の合同取材会が開催され、新国立劇場芸術監督の小川絵梨子、倉持、西沢の3名が出席。『イロアセル』は「フルオーディション企画」の第4弾、『あーぶくたった、にいたった』は「こつこつプロジェクト─ディベロップメント─」第一期から生まれた作品で、ともに小川が芸術監督就任の際に打ち出した三つの柱の一つ、「演劇システムの実験と開拓」を実践する企画だ。3名がこの2つの企画について語った。2018年に新国立劇場の演劇芸術監督に就任した小川だが、フルオーディションによるキャスティング、1年間を通して少しずつ作品を育てていく「こつこつプロジェクト」は、どちらも「(芸術監督への)就任の理由」と語るほどの強い思いをもって、進めてきた企画である。小川絵梨子小川自身、アメリカで演劇を学んだこともあって「(欧米では)オーディションが日常茶飯事。『やりたい』と思った方が受けて、作り手は作品に合った方と作ることができる。シンプルで健康的なものの作り方だと思います」と、演じる側、作り手双方にとってのメリットを強調。実際に進めていく中で「試行錯誤の連続です」と語りつつも、「稽古が始まると稽古場が非常にフラットで、気後れや遠慮がなく、風通しが良いし、よいチーム感がすぐに立ち上がる感じがしています。贅沢で豊かな、創造性の高い現場を作れていることを実感しています」と手応えを明かす。役を役者に寄せるのではなく、役者が役に寄っていく作り方『イロアセル』作・演出の倉持は、現状の商業演劇におけるキャスティングが「知名度や集客力」という基準で行われていることが多いとし、「でも、そういう方法に偏ってしまうと、その時に旬な俳優を選ぶことになるので、結果、(どの作品も)似た俳優ばかりになってしまう」と指摘。元々、フルオーディションに興味を持っていたという倉持は、フルオーディション企画の第1弾として新国立劇場で上演された『かもめ』を鑑賞し、「役を役者に寄せるのではなく、役者が役に寄っていく作り方をしているのを感じました。余計なことを考えず、フラットに作品を観ることができて、それは当たり前のことなんだけど、新鮮に感じました。普段、有名な役者の芝居を観ることが多くて、(自身が)役者への批評みたいな目線で見ることが多かったと気づきました」と自省を込めつつ、フルオーディションだからこその“作品本位”による作り方のメリットを口にする。倉持裕一方で、実際のオーディションでは選考に頭を悩ませる部分も多かったよう。「やってみたら大変でした(苦笑)。死ぬ気で役を獲りに来ている人間のエネルギーはすごいです。普段は頭の中で決めるんですが、オーディションだと役者が発信してくれるので、想定外のことがたくさん起こって楽しい経験でした。最終審査になるにつれて、甲乙つけがたい役者が増えて、『どっちもいい。でもどっちか決めないと……』となってくる。この人を選ぶなら、(こっちの役は)この人も……という組み合わせが出てきて、作品の方向性をオーディションの段階で決めないといけなくなるんですね」とつらい決断を振り返った。『イロアセル』チラシ(4種類)物語の舞台はある島。そこで暮らす人々が発する言葉には独自の“色”がついており、誰が何を話したかがすぐに特定されてしまう。ところが、島民たちが自分の言葉に色がつかない手段を手に入れたことで、これまで覆い隠されてきた人々の本音や人間性が露わになっていくさまが描き出される。10年前に新国立劇場での上演のために倉持が書き下ろした戯曲であり(※10年前は鵜山仁が演出を担当)、SNSをはじめとする匿名の書き込みが持つ特異性を鋭く問う本作。倉持は「(初演から)10年が経って、コロナもあって匿名の言葉が塊になって一方向にドンと進んだりして、偏りがすごいし、“敵”を見つけたらそこを攻めていくという現象も激しくなっている。権力の側も、その匿名の言葉の塊を利用するようになっているのを肌で感じますし、これはいま、やることで感じることがあるんじゃないかと思いました」と物語が持つ“現代性”についても言及した。演劇という文化の未来のために、公共劇場だからこそできること「こつこつプロジェクト」は「作り手が、通常の1か月の稽古ではできないことを試し、作り、壊して、また作る場にしたい。」という小川の意を受けて発足した、1年を通して作品を育てていくというプロジェクト。第一期として『あーぶくたった、にいたった』、『スペインの戯曲』(演出:大澤遊)、『リチャード三世』(構成・演出:西悟志)の3作が2019年3月にスタートし、リーディング公演、1st試演会、2nd試演会、3rd試演会と、途中でコロナ禍の影響を受けつつも、1年にわたってトライ&エラーを積み重ねてきた。『あーぶくたった、にいたった』2020年3月3rd試演会より小川は「通常、プロデュース公演の場合、(稽古期間が)約1か月という制約があり、どうしても『何とか初日を迎えるために』という意識になっているんじゃないか? と思っていました。1年を通して稽古を積み重ねていくことで、作品の強度や豊かさを高めていくという作業は贅沢ですが、そこから学ぶこと、知ることが多く、作品への理解度が圧倒的に変わっていくんです」と時間をかけて、作品を作っていくことの意義を語る。西沢栄治西沢は実際に1年にわたってひとつの作品に取り組み、「稽古と発表を重ねていくうちに芝居の強度が上がっていくし、毎回発見もあり、1回目の発表ではわからなかったところに到達できた気がします」と充実した表情を見せる。今回、その成果を観客の前で上演することになったが、もし新国立劇場で上演することができなかったとしても「絶対に別の場所で上演していたと思います」と語り、公共の劇場だからこそ可能な同プロジェクトであるが、「新国立劇場だけに還元されるのではなく、演劇界全体に幅広く貢献していくことになると思う」と目先の利益にとらわれず、じっくりと作品を作り上げていく、こうした企画の必要性を訴えた。小川は西沢の言葉に深くうなずき、演劇という文化の未来のために、「場所」「空間」「時間」「お金」をきちんと提供することの重要性を改めて強調。「すぐに成果につながらないと難しいのはわかるんですけど、焦り過ぎて失うものもたくさんあります」と語った。『あーぶくたった、にいたった』チラシ『あーぶくたった、にいたった』は、別役実が昭和の“小市民”の姿を鮮やかに描写した傑作。西沢は今回の企画で初めて同戯曲に触れ、「不条理と言われるけど、アクロバティックな迷宮が潜んでいて、これは迷い甲斐があるなと思いました。『風が出てきた』『運動会が終ったんだよ』というセリフがあるんですが、オリンピック、パラリンピックが終わって、我々は何を見るのか? 何を置き去りにしてきたのか? 僕なりの“日本人論”みたいなものにたどり着けたらと思っております」と本格的な稽古の開始を前にしての意気込みを口にした。取材・撮影(会見写真)・文:黒豆直樹■『イロアセル』作・演出:倉持裕出演:伊藤正之東風万智子高木 稟永岡 佑永田 凜西ノ園達大箱田暁史福原稚菜山崎清介山下容莉枝2021年11月7日(日)プレビュー公演2021年11月11日(日)~2021年11月28日(木)会場:東京・新国立劇場 小劇場★9月26日(日)10:00よりチケット先行発売!■『あーぶくたった、にいたった』作:別役実演出:西沢栄治出演:山森大輔浅野令子木下藤次郎稲川実代子龍 昇2021年12月7日(火)~2021年12月19日(日)会場:東京・新国立劇場 小劇場チケット情報
2021年09月24日2021年8月11日付にて、YouTubeチャンネル『陣内智則のネタジン』では、陣内さんの報告動画を配信中です。今回の内容は、新型コロナウイルス感染症について。いまだに猛威を奮っている新型コロナウイルス感染症と診断されたことを受け、陣内さんが感染するまでの経緯や療養中の出来事について報告しています。まずは、動画をご覧ください。仕事で名古屋に移動する際、PCR検査を受けて陰性だったところから事態は急変。翌日に微熱が出て、再びPCR検査を受けたところ、その日の夕方に陽性が判明したそうです。いまや一児の父でもある陣内さんは、マネージャーから陽性であることを告げられ、長女との接触を振り返って「冷や汗をかいた」とコメントしていました。この日から始まった、YouTubeを撮影するために借りた事務所での隔離生活。陣内さんにとってありがたかったのは、知り合いのあらゆる芸能人からの連絡や、いろいろと必要なものを届けてくれたマネージャーと知り合いとのことでした。万が一、感染した場合に、そばに頼れる人がいるかどうかは大きなポイントになりそうです。主な症状は、世間でいわれているように『熱、咳、味覚・嗅覚の消失』の3つ。既に感染した芸人仲間からは、『4、5日の我慢』といわれていたそうですが、陣内さんは7日目にようやく熱が下がり、一時は中等症の特徴もみられたといいます。やはり、新型コロナウイルス感染症の症状は、人によって差があるようですね。それにしても、YouTubeの配信を休止している間に登録者が増えたというのは、陣内さんの『人徳』ゆえなのでしょうか。[文/AnyMama(エニママ)・構成/grape編集部]
2021年09月23日2回ワクチンを接種したにもかかわらず、新型コロナに感染するブレイクスルー感染。「2回接種して、油断もなかったのに……なぜ」に、専門医が解説ーー!「9月7日に、福井県で報告された病院クラスターでは、感染者10人のうち、7人がワクチン接種を完了していました。札幌の老人ホームでも、入居者25人中24人がワクチン接種を2回済ませていたにもかかわらず、入居者6人の感染が判明したばかりです」(医療ジャーナリスト)新型コロナワクチンを2回接種してから、約2週間で十分な免疫を得られる。だが、それでもコロナに感染する、いわゆる「ブレイクスルー感染」をする人が急増しているという。いったいどんな人が感染するのか、重症化しやすいのか。専門家に聞いた。【Q1】ワクチンの種類、接種時期との関係は?「米国メイヨークリニックがミネソタ州で、デルタ変異ウイルス流行中に行った調査によると、ワクチンの発症予防効果はモデルナ製が86%、ファイザー製は76%あります。別の研究ですが、アストラゼネカ製は67%と少し落ちています。ただ、あくまで発症予防効果であって、重症感染予防効果は高く、3つのワクチンに大きな違いはないと思われます」(米国立研究機関の博士研究員・峰宗太郎さん)時間がたつとともにワクチンで得た抗体は減ってしまう。「抗体が減るまでには個人差があるものの、2回接種して半年から8カ月後くらいが目安。そのころからブレイクスルー感染は多くなると考えられています。そのため、検討されているのが3回目接種です。イスラエルでは3回目の接種がすでに始まって2〜3割の人が終わっていますが、86%の感染予防効果があるといわれています」(埼玉医科大学の松井政則さん)ワクチンには感染予防・発症予防・重症感染予防の3つの役割があるというが、抗体が減っても、重症感染予防に関しては一定期間、持続するという。「重症感染予防に重点を置くなら、一般の人への3回目の接種は今は時期尚早です」(峰さん)ちなみに、北海道で医療機関に出入りする80代男性が“免疫が上がるから”と、4月から7月にわたって計4回も不正にワクチン接種したことが報じられたが。「抗体がたくさんあるときにブーストしても、意味はありません」(松井さん)【Q2】新たな変異株でリスクは高くなる?従来株に比べて、変異株にはワクチンが効きにくい。ただし、重症化を防ぐ効果は、現在存在している変異株に対しても期待できるという。しかし、さらに変異を繰り返した場合は危険だ。「デルタ、ラムダ、ミューからさらに進んで、シグマ、オメガまで出現すれば、既存のワクチンでは対応できなくなるでしょう。その場合は、現在のワクチンからマイナーチェンジした新しいワクチンが必要になります。mRNAワクチンは比較的スピーディーに開発でき、かつ大量生産できる特徴があるので、対応は可能でしょう」(ナビタスクリニック理事長・久住英二さん)【Q3】いつまで気を付ければいいの?ワクチンを打っても、ブレイクスルー感染のリスクはある。結局、いつになれば、昔のような生活に戻れるのだろう。「ワクチン接種が進むイスラエルでも感染者が増加傾向にありましたので、当面はワクチン接種を終えていてもマスク、密を避けるなどの感染対策は必要です」(峰さん)コロナとは気長に戦っていくしかない。「ブレイクスルー感染しても、重症化するケースは少ないように、ワクチンの効果はあるので、接種率を高めることは重要です。一方、接種率70%で集団免疫が得られると考えられていましたが、90%以上必要との見方もあります。ワクチン頼みではなく、現在、開発が進んでいる複数の治療薬が待たれるところです。ワクチン・治療薬の両輪が動きだせば、新型コロナが“ただの風邪”になる日も近いと思います」(松井さん)まだしばらくは、マスクが手放せない日々が続きそうだ。
2021年09月16日2回ワクチンを接種したにもかかわらず、新型コロナに感染するブレイクスルー感染。「せっかくつらい副反応にも耐えたのに、そんな目にあいたくない」と思っているあなたに、対処法を教えますーー!「9月7日に、福井県で報告された病院クラスターでは、感染者10人のうち、7人がワクチン接種を完了していました。札幌の老人ホームでも、入居者25人中24人がワクチン接種を2回済ませていたにもかかわらず、入居者6人の感染が判明したばかりです」(医療ジャーナリスト)新型コロナワクチンを2回接種してから、約2週間で十分な免疫を得られる。だが、それでもコロナに感染する、いわゆる「ブレイクスルー感染」をする人が急増しているという。いったいどんな人が感染するのか、重症化しやすいのか。専門家に聞いた。【Q1】なぜブレイクスルー感染するの?「そもそもワクチンの有効率は100%ではありません。特に現在の流行の中心であるデルタ株については、アルファ株よりも感染力が高く、入院リスクが2倍高いといわれているので、どうしても“網の目(ワクチン)”からこぼれ落ちてしまう“水(感染)”があるのです。ただし、重症化するケースは少なく、ほとんどが軽症です」(ナビタスクリニック理事長・久住英二さん)ブレイクスルー感染する可能性もけっして高くない。「査読前の論文ですが、ニューヨーク大学の研究者が行ったワクチン接種を完了した約12万6,000人を対象にした調査では、101件のブレイクスルー感染がありました。ワクチンを2回接種した人が感染する確率は0.08%になります」(米国ボストン在住の内科医・大西睦子さん)【Q2】どんな人が感染しやすいの?「まず、ワクチンで免疫が十分につかないケース。主に高齢者、がんなどの基礎疾患のある人、免疫抑制剤などを使用している人です」(米国立研究機関の博士研究員・峰宗太郎さん)次を見てほしい。8月18〜20日の65歳以上の新規陽性者のうち、33.1%。およそ3人に1人がブレイクスルー感染だった。生活習慣も作用するという。■新規陽性者に占めるワクチン接種者の割合(8月18〜20日)〈全年齢〉未接種:82.6%/1回接種のみ:4.8%/2回接種済み:3.8%〈65歳未満〉未接種:84.0%/1回接種のみ:4.8%/2回接種済み:2.3%〈65歳以上〉未接種:52.8%/1回接種のみ:4.3%/2回接種済み:33.1%※厚生労働省「全国の新規陽性者数等及び高齢者ワクチン接種率」より本誌作成。和が100にならないのは「接種歴不明」の人がいるから。「千葉大学医学部病院がワクチン接種者を対象に行った調査では、『毎日飲酒している人』は、そうでない人に比べ、抗体の総量が少ないという結果でした。長期的に大量のアルコールを飲みすぎると免疫系が抑えられ、細菌やウイルスに感染しやすくなってしまうことが示されています」(大西さん)当然、感染者との接触機会が多い人は注意が必要だ。「看護師などのヘルスワーカーのように感染者と接触し、ウイルスにさらされる機会が多ければ、当然リスクも増えます」(峰さん)そうした仕事についている人でなくても、家族の感染でリスクは飛躍的に高まる。「デルタ株に置き換わったことで、子どもの感染者が増えています。12歳未満のワクチンが接種できないお子さんがいたり、ワクチン接種したくても予約が取れない若者のいる世帯は、ワクチン接種を終えた同居家族も特に気を付ける必要があります」(久住さん)【Q3】重症化や死亡のリスクは?たとえ、ブレイクスルー感染をしても、ワクチンに効果はある。「シンガポール国立感染症センターの研究では、デルタ株に感染したワクチン接種者と未接種者で、発症時のウイルス量は同程度だったとのことです。しかし、1週間後にはワクチンを接種した人のウイルスは急速に減少、感染している期間が短いことが示唆されました」(大西さん)ただ、感染リスクが高い人は、やはり重症化リスクも高いという。「免疫不全、高血圧、糖尿病、心臓病、慢性腎臓病、肺疾患、がんなどの基礎疾患がある方や高齢者はリスクが高い。たとえば米国ジョンズ・ホプキンス大学の研究によると、一般の接種者に比べ、臓器移植した人のブレイクスルー感染の可能性は82倍、重症化の可能性は485倍にも跳ね上がります」(大西さん)8月30日、CDC(米国疾病予防管理センター)は、米国でワクチン接種を完了した1億7,300万人のうち、ブレイクスルー感染で入院または死亡した人が1万2,908人いたというデータを発表している。「そのうち、死亡者数は2,437人で、ワクチン接種者の0.001%でした。女性の占める割合は44%、65歳以上の占める割合が87%です」(大西さん)
2021年09月16日