佐々木蔵之介と永作博美が10年ぶりに夫婦役を演じることで話題の『夫婦フーフー日記』。実話を基にした本作からこの度、佐々木さんと永作さんの絶妙な掛け合いが印象的なTVスポットが公開された。作家志望のダンナ・コウタ(佐々木蔵之介)は、本好きなヨメ・ユーコ(永作博美)と出会って17年目にしてついに結婚。直後、妊娠とガンが発覚し、幸せな新婚生活は闘病生活へ。ヨメの病状をブログで報告しはじめるダンナ。しかし、入籍からわずか493日後、ヨメは亡くなった。悲しみに暮れるダンナにブログの出版の話が舞い込み、「念願の作家デビュー!」と現実逃避するダンナ。そこへ突然、死んだはずのヨメが現れた。ヨメのいない世界で、死んだはずのヨメと、ヨメが元気だった頃をふり返るダンナ。やがて、生きている間には伝えられなかった、それぞれの想いがあふれ出す――。原作は、実在の夫婦の闘病ブログから生まれた「がんフーフー日記」(小学館刊)。『婚前特急』などで知られる前田弘二監督が映画化する本作では、“死んだはずのヨメと残されたダンナが、一緒に生きた夫婦の日々をふり返る”という設定が加えられ、ブログには書かれなかった夫婦の想い、家族の愛を浮き立たせ、笑いながらも涙が溢れるストーリーに仕上がってる。今回、「黒子のバスケ」や「テニスの王子様」で人気の声優・諏訪部順一がナレーションを務めた映像では、ヨメを失い茫然とするダンナ(佐々木さん)と、死んでもほっとけないダンナの前に突如現れ、明るく、力強く励ますヨメ(永作さん)が登場。佐々木さんと永作さんのツッコミ、ツッコまれる掛け合いは、まるで夫婦漫才を見ているかのよう。特に、最後の出産直前の病室で永作さんが手紙を書いているシーンで、「ありがとうダンナ、大好きだよ」と病気を抱えながらも母親になることを選び、心から喜ぶ永作さんの姿は印象的。まずはこちらの映像からわずか493日の夫婦の日々をふり返り、“フーフー”言いながら生き抜いた佐々木さんと永作さんの姿をご覧あれ。『夫婦フーフー日記』は5月30日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年04月09日佐藤浩市と樋口可南子が夫婦役を演じ、北海道に住む夫婦の愛や家族の絆を描く映画『愛を積むひと』が10月末にクランクアップを迎え、メイキング写真と佐藤、樋口のコメントが到着した。その他の情報本作は、2004年に『石を積むひと』のタイトルで出版されロングセラーとなったエドワード・ムーニー・Jrの小説を基にしたヒューマン・ドラマ。東京下町の工場をたたみ、北海道に移住してきた不器用な夫と、彼を支える妻の愛と絆を大自然の四季の移ろいとともに描く。『釣りバカ日誌』シリーズ、『武士の献立』の朝原雄三監督がメガホンを執り、佐藤、樋口のほか、北川景子、野村周平、杉咲花、吉田羊、柄本明らが出演する。北海道・美瑛町の丘に本建築のオープンセットを建て、約1年にわたって撮影を敢行したという本作。北海道では、十勝岳での登山撮影や、雑木林での茸狩りのシーン、旭川空港での別れのシーンなどの撮影が行われたといい、夫婦が移住する前の回想シーンの撮影を東京都内で行い、10月末に佐藤、樋口らキャストはクランクアップを迎えた。今後は北海道で冬の風景を撮影し、来年1月末に映画を完成させ、初夏の公開を目指す。佐藤は「足掛け4か月の撮影は、夏編と秋編との間が2か月ぐらい空いていました。美瑛の大地に本建築で家を作って、そのオープンセットでほとんどのロケをしたので、美瑛の風光明媚な風景、人々の優しさ、空気感は確実にフィルムに焼き付いていると思います」と話し、「可南子さんとの共演は、昔の日本映画を知っている者同士ということで、安心してキャッチボールができました」と振り返った。また、「朝原組は『釣りバカ日誌』で三國(連太郎)と一緒にやってきたスタッフが多いので、みんな僕の後ろに三國を見るだろうし、逆に言うと僕は朝原さん含めて、スタッフの後ろにまた三國を見る。そんな、普段なかなか無い相関性がありました」と語った。樋口は「美しい大自然の中で、静かに戦ったという感じ。命の時間が長くないと知った妻は、残された時間をどう夫と過ごすのだろう? 自分のため、夫のため、娘のため、何をしたいのだろう? ロケの間、ずーっと考えていたような気がします」と明かし、「実は、石塀を夫に作って欲しいという希望を出すところが、とりわけ難しかった。この突飛な希望って大丈夫なのかなぁと思っていたのですが、浩市さんの石を積む姿を見ていたら、なんだか妙に納得してしまいました。私の答えは、言いません。映画を観て下さる方からもいろんな答えが出そうで、今から楽しみです。演じ終えて、苦労はたくさんあったのに、純な気持ちを失わないこの夫婦は、つくづくいいなぁと思いました」とコメントを寄せた。『愛を積むひと』2015年初夏 全国ロードショー
2014年11月18日男同士の夫婦とひとり息子をめぐる愛の物語を描いたミュージカル『ラ・カージュ・オ・フォール』。日本初演から30周年を迎える2015年、3年ぶりに上演される。この作品がこんなにも長く愛されるのはなぜなのか。“夫”のジョルジュを演じる鹿賀丈史が、作品の魅力と、舞台にかける思いを語った。ミュージカル『ラ・カージュ・オ・フォール』チケット情報鹿賀が初めて『ラ・カージュ──』に挑戦したのは2008年。以来、今度で3度目の出演となるが、この作品でジョルジュというゲイ役を演じることには、大きな魅力を感じているのだという。「これは人としての思いやりや愛がいっぱい詰まっている話なんですけども、ゲイであるからこそ、そういったものがより深く繊細に色濃く表現できるところがある。そこが演じていて非常に気持ちいいんですね」。たとえば、ひとり息子の結婚に際し、普通の男女の夫婦になりすましてひと騒動起こしてしまうのも、息子のためなら何でもするという濃い愛情の表れ。面白おかしい場面のなかにも、人にとって大切な精神がくっきりと浮かんでくる。「世間から冷たい目で見られることもあるけれども、ゲイであるジョルジュたちのほうが人間愛をより深く理解しているんじゃないかと思えてくるんですよね。ですから、人間の尊厳も表現できるのではないかと思いますし。何より、笑っているうちに泣けてくるというお芝居はすばらしいので。いい作品に巡り合えたなと思っているんです」。ジョルジュの“妻”を演じる市村正親とは、劇団四季時代からの盟友だ。舞台上では、夫婦として愛を交わしたりケンカをしたり、息の合ったところを見せてくれる。「付き合いが長いだけに、とくに打合せをしなくてもスッとできてしまうところがやはりありますね。見つめ合うと、“お互い年を取ったね。頑張ってるね”っていう気持ちになりますけども(笑)」。舞台に立って40年あまりが過ぎた。「正直なところ、若いときには簡単にできたことが、何回も練習しないとできなくなったりしています。でも、繰り返すことで味のある芝居や歌になったりもしますし、年齢を重ねることで役の捉え方も違ったりしますから。今度の『ラ・カージュ──』も、また新しく感じることがあると思います」。最後に、常に新鮮な気持ちで演じる秘訣を、「その作品に真剣に向き合い、よけいなものを落として、台本に書かれてることを忠実にやること」と即答した鹿賀。感動的な舞台に必要なのは、そんな真摯な思いだけなのかもしれない。公演は2月6日(金)から28日(土)まで東京・日生劇場、3月6日(金)から8日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて。両公演ともにチケット発売中。なお、12月28日(水)までにチケットぴあ 有楽町国際フォーラム店、渋谷ヒカリエ店で東京の平日公演S席のチケットを購入すると劇場で非売品A5クリアファイルと引換えできる特典券がついてくる。取材・文:大内弓子
2014年11月17日「いい夫婦の日」をすすめる会は11月12日、理想の有名人夫婦「いい夫婦 パートナー・オブ・ザ・イヤー2014」が俳優の中尾彬さん・女優の池波志乃さん夫妻と柔道選手の秋本啓之さん・元バレーボール日本代表の秋本愛さん夫妻に決定したことを発表した。同日に記者発表会で表彰が行われた。この賞は、理想の夫婦・カップルにふさわしい二人を一般応募の得票数とその推薦理由、社会背景をもとに毎年選出しているもの。今年は8月1日~10月3日、インターネットを通じて投票総数7,391件が集まった。受賞をうけて中尾さんは「これからも同じ空気を吸って同じように動いて同じように飲んで同じように寝て起きていればいいんじゃないかなと。そばにいてくれるだけでもいいですし。よく『空気みたい』って言うでしょ? 本当に失礼な言い方であってね、やっぱりそばにいてくれるっていうのと空気は違うから。よろしくどうぞお願いします」、池波さんは「最初から自分に合った人を選んだんだと思っています。最初に選ぶ時がまず肝心かなと最近になって思います」と話した。秋本啓之さんは「アジア大会を連覇できたのも、身近で妻が支えてくれたおかげだと思っております。食事の管理、心のケア、そして戦う大きな原動力となってくれました。今後もこの受賞に恥じぬように、しっかりふたり手を取り合って妻への感謝を忘れずがんばっていきたいなと思っております」、愛さんは「出会った時の気持ちと、出会ってからいっしょに過ごして添い遂げたいなと思った気持ちを忘れずに、夫婦としても家族としても笑顔がたくさんの家庭をつくっていきたいなと思います」と語った。
2014年11月13日夫婦によって睡眠環境は異なります。多くの夫婦は一緒に寝ているのでしょうか?それとも別々?多くの夫婦がどうやって寝ているのか、なかなか聞けないところですよね。今回は、夫婦の睡眠事情についてご紹介します。約9割の夫婦は一緒の睡眠環境で寝ている!女性向けサイトで、いまどきの夫婦の寝室事情を調査することを目的として、「旦那様と一緒に寝ているかどうか」を調査したそうです。その結果、『一緒に寝ている』と答えた人は87%。約9割の夫婦が、一緒の寝室で寝ているそうです。別々の寝室で寝ている夫婦は、13%で全体の1割程度という結果がでています。しかし、これは結婚年数によっても変化するようです。夫婦は結婚○年目から別々に寝始める?!次は、結婚年数ごとの結果をみてみたいと思います。結婚1年目だと96%の夫婦が一緒に寝ているとのこと。しかし、6~10年になると80%までその割合は下がります。さらに、11~20年になると65%にまで下がります。結婚5年目あたりから一気に一緒に寝る割合が下がっていき、10年を超えるとそこからさらに15%下がる傾向にあることがわかりました。結婚年数が経つにつれて、寝室やベッドを分ける夫婦が増える傾向にあります。睡眠環境を別々にしたい理由別々で寝ている夫婦にもさまざまな理由があるようです。まずはイビキ問題。相手のイビキがうるさくて眠れない、ということも多いようです。また、ひとりの時間を確保したいという人もいます。さらに大きく影響するのが子どもの問題です。夫婦で寝ていたが、子どもが生まれたことで別々で眠るようになった、という家庭もあるようです。また、生活リズムが違うと、一緒に眠ることも難しくなります。睡眠環境が違うからといって、家庭に問題があるわけではありません。夫婦にとって最適な睡眠環境を選ぶようにしましょう。【参考】朝日新聞『【引越し侍/エイチーム】夫婦が別々で寝始めるタイミングは、結婚○年目だった!?~誰と寝ている?ベッドのサイズは?いまどき夫婦の寝室を徹底調査!~』Photo by Vladimir Pustovit
2014年10月07日佐藤浩市と樋口可南子が第二の人生を歩む夫婦を演じた、映画『愛を積むひと』。北海道を舞台に大自然の中で撮影が行われている本作からこのほど第一弾となる特報映像が公開された。第二の人生を大自然に包まれた美しい土地で豊かに過ごそうと、東京下町の工場をたたみ、北海道に移り住むことにした夫婦・篤史(佐藤浩市)と良子(樋口可南子)。以前に外国人が住んでいたという瀟洒な家を手に入れ、良子は野菜やガーデン作り、篤史は、良子の長年の憧れでもあった家の周りの石塀を作るなど、ささやかながらも豊かな生活を満喫していた。そんなある日、良子が倒れる。以前から患っていた心臓の病が悪化していたのだ。心配させまいと夫に病状を言わず退院し、明るくふるまう良子。そんな良子に、景気の良いときも悪いときも結婚以来、毎年贈り続けていた一粒の真珠を篤史は今年も誕生日にプレゼントする。笑顔で受け取る良子を見つめながら、夫婦2人の幸せなときが続くことを願う篤史。しかし、その願いは届かず突然、良子は最期の時を迎える。悲しみにくれる篤史のもとに、亡き妻から手紙が届のだが…。今回届いた映像には、佐藤さんと樋口さんが笑顔で歩くシーンが映し出される。「あっちゃん、ありがとう」と優しく語りかける良子が篤史と腕を組むシーンでは、夫婦の絆の深さを垣間見ることができる。北海道の美しく雄大な土地や、夫婦が暮らした家を空撮でダイナミックに映し出し、人生の豊かさや希望を感じさせる映像だ。1年という歳月をかけて、北海道の雄大な自然、豊かな四季とかけがえのない夫婦の愛、家族の絆を描く本作。エドワード・ムーニー・Jr.の「The Pearls of The Stone Man」を基に『釣りバカ日誌』シリーズ、『武士の献立』でメガホンをとった、巧みな人間ドラマの演出で定評のある松竹の社員監督・朝原雄三が映画化。主人公・篤史に佐藤さん、篤史の妻で病を抱えながらも、陽気でしっかり者の良子に樋口さんが演じるほか、篤史と良子の一人娘・聡子役に北川景子、更生を誓い、篤史の家の石塀作りを手伝う青年・徹役に野村周平、誰にも言えない秘密を抱える徹の恋人・紗英役に杉咲花、娘の将来を心配する紗英の母・美智子役に吉田羊。そして、頑固一徹な紗英の義父・熊二役には柄本明と豪華俳優陣が集結している。映画『愛を積むひと』は2015年初夏、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年10月04日もし、そう尋ねられたら何と答えるでしょうか?恋は奪うもの、愛は与えるもの。恋は経過で、愛は結果。恋は自分本位、愛は相手本位。恋は不安定で、愛は安定。恋には下に心(下心)があって、愛には中心に心があるとも。こんな風に、世間で言われている違いも様々。答えは人の数だけあるのかもしれません。フランスの文学者で「愛について―エロスとアガペ」を記したドニ・ド・ルージュモンは、愛と恋の違いについて、こう言っています。「惚れるのは状態であり、愛するのは行為である」深いですね。では、あなたがいま誰かを好きだとして、それは恋なのか愛なのか。その狭間で揺れている、それを測りかねているというのなら、観ておくべきは映画『恋と愛の測り方』。キーラ・ナイトレイとサム・ワーシントン演じる夫婦ジョアンナとマイケルが“3年目の危機”に直面しながら、自分たちの関係について、もう一度考え始めるという物語です。夫婦の危機となるのは、妻の元カレ(しかも、恋の国から来たフランス人!)と、妙にセクシーな夫の同僚(出張にも一緒に行く関係!)。妻も夫も、彼らの存在について内緒にしているあたりが、何やら意味深。そこには、潜在的な欲望が隠れているということなのです。夫婦ともに、互いを愛し、いまの生活には満足しています。でも妻が、夫と参加したパーティで、夫に気になる同僚がいることを知ってしまうところから物語は動き始めます。たまたま夫とセクシー美女が楽しげに話しているのを発見。絡み合う視線に胸騒ぎを覚え、2人が「たぶんタイミングを狙っている」と感じ、これまでの出張でも何かあったのではないかと疑い始めるのです。疑念が生まれた以上、妻は冷静ではいられません。その後の夫婦の議論は、なかなかの見もの。夫は動揺し、「とんだ言いがかりだ」「ただの同僚だ、何もない」と言い続けるのですが、それがたとえ本当だとしても、夫の動揺は見過ごせません。肉体の関係がないとしても、夫が誰かに惹かれているというだけで、不快だし、不安なのが女心というもの。こうなると、肉体関係があったかどうか、自分の方が愛されているかどうかは、もう二の次なのです。女性の場合、自分が“一番”になるより、“唯一”であることの方が重要だと考える人も多いようです。反対に男性は一番になりたがる。ジョアンナとマイケルの議論がいつまでたっても平行線なのも、そのあたりに理由がありそうです。そんな状況のまま、夫は問題のセクシーな同僚と出張へ。そんな日に限って、妻は偶然にも元カレ(いまも好き)と再会。どちらにとっても、間違いを犯すには格好の機会が訪れるのです。夫婦は、愛のために踏みとどまるのか。それとも、感情に流されてしまうのか。もしかすると、妻が元カレに、夫が同僚に対して抱いている感情を、人は恋と呼ぶのかもしれません。でも、人はなぜ最愛の人がいるにも関わらず、ほかの人に惹かれるのでしょう。愛の方が崇高だと思われているけれど、人は恋する者の情熱を羨ましがるものです。愛を捨てるつもりはないけれど、恋もしたい。それが愛を脅かすかもしれなくても、です。それは、ジョアンナがマイケルに叫んだように「人は常に新しさを求める生き物だから」かもしれません。パートナーを傷つけると分かっているのに、自分本位にほかの誰かを求める気持ちこそ、恋ということなのでしょうか。たとえそれが、後に愛に変わったとしても。では、もし別の人に恋心を抱いているとして、それでもパートナーのためにセックスはしないとしたら、それは自分を犠牲にして愛を貫いたことになるのでしょうか。それとも、別の誰かに恋心を抱いた時点で、もう裏切りなのか。実はこの作品では、観る者はこの問題にも突き当たります。それは“身体の浮気”と“心の浮気”なら、どちらがより酷い裏切りなのかということ。この話題が出ると、メリル・ストリープとロバート・デ・ニーロ共演の恋愛映画『恋におちて』(’84)を思い出します。既婚者同士が出合い強く惹かれあうのですが、身体の関係は結ばないまま、互いのパートナーに知られてしまうのです。そのとき男が自分の妻に、「体の関係はない」と告白すると、妻は余計に逆上し、「そのほうがよほど罪だ。本気だってことでしょ。肉体関係があったほうが許せるのに」と言うのです。好きだけど、しない。できるけど、しない。大人の男女は、そこに肉体関係以上の深い繋がりや、真剣な想いを見てしまいます。タイトルでは、2人は“恋におちた”ことになっていますが、実はこれは愛なのかもしれません。身体の関係を結んだときよりも、愛する人以外に惹かれるという自分の気持ちに気づいたときこそ、パートナーへの裏切りを意識する人もいることでしょう。気持ちは自然発生的で抑えられないもの、そしてすべての行為の根源。でも、行為は意志で抑えることができる。どちらが厄介か、明白ですからね。だから、ジョアンナは、夫がほかの女性に惹かれていることに気づき、とても傷つき不安になるのです。彼が自分を愛していると分かっていても、自分が彼にとって唯一無二ではない可能性を感じてしまうから。そんなときに、まだ好意を持っている元カレから連絡を受け、誘いに乗って出かけてしまう彼女の気持ちに、共感できる人も多いはず。不安定なときに、自分が特別だと感じさせてくれる男が現れたのですから、すがりつきたくもなるでしょう。もし、「私ならこの状況でも絶対に出かけたりしない」「こんな誘いに乗るなんてダメよ」と断言できる人がいるとしたら、なかなかの理性派。「私は行ってしまうかも」と考える女性と、そうでない女性との違いは、きっと恋愛経験の種類によるもの。現在、愛するパートナーがいるのに、まだ気になる相手がいる人と、いない人では、恋愛観は大きく違うはず。人のキモチとは割り切れないもので、自分ですらコントロールできないと知ってしまった人とそうでない人、ある人に恋をしながら別の人を愛せると気づいてしまった人とでは、ジョアンナへの共感にも大いに温度差が生まれるはずなのです。それにしても、ジョアンナとマイケルを見ていると、結婚の意味がよくわかります。結婚とはいわば契約。“この人”と決めた時点で、残りの一生をともに過ごす誓いを立てます。それは、いわば覚悟の表明。でも、忠実な愛を信じるならば、人は結婚という契約で相手を、そして自分を縛る必要などないのです。つまり、結婚の前提には、人の心は揺れるもの、移ろいやすいという事実が見えてきます。約束事があるから、人はより慎重に行動し、自らの気持ちをコントロールしようとする。だからといって、自重は愛ゆえとは限りませんが。浮気をしていない夫婦が、必ずしも愛し合っているわけではないのですからね。さて、ジョアンナとマイケルはどうなるのでしょう。あなたなら、ジョアンナとマイケルが互いに持つ感情は愛なのか、彼らが元カレや同僚に抱いている感情は恋なのか、はっきりと見分けがつくでしょうか。誰が誰を一番深く愛しているのか。エンディングを見ただけでは、単純に測りかねないのが、彼らの心理というもの。あなたならこの夫婦の抱く感情を、どう推し量るでしょうか。実は、映画をフィルターにして見えてくるのは、あなた自身の恋愛観なのかもしれませんよ。(text:June Makiguchi)特集:恋と愛のちがいって…■関連作品:恋と愛の測り方 2012年5月12日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2009 Last Night Productions, Inc.■関連記事:『恋と愛の測り方』ハート型ジュエリングブックマーカー&プレスを5名様にプレゼント愛する人がいても恋に迷うことも…?『恋と愛の測り方』試写会&座談会に10名様ご招待恋と愛の違いって?キーラ・ナイトレイ主演『恋と愛の測り方』女性限定試写会に20組40名様ご招待恋と愛の違いって何…?キーラ・ナイトレイ主演『恋と愛の測り方』予告編を公開
2012年04月27日