俳優の渡辺謙が26日、都内で行われた映画『追憶の森』プレミアイベントに登壇した。今月17日に幕を閉じたブロードウェイ主演ミュージカル『王様と私』の公演終了後、初の公の場となった。渡辺とマシュー・マコノヒーが初共演を果たした本作は、富士山の北西に広がる青木ヶ原の樹海を舞台に描いたミステリー。人生の終着点にしようと決めて日本にやって来たアメリカ人のアーサー(マシュー)が、出口を求めてさまよう日本人のタクミ(渡辺)と出会い人生を見つめ直していく。渡辺は、オファーを受けたのは「東日本大震災のあと」だったため、「死生観というシリアスなテーマを背負いきれる余裕がないと思い、一度止めてもらった」と告白。その後、ガス・ヴァン・サント監督がやると手をあげ、「ガスならシリアスな題材でもメルヘンのようなロマンチックな映画にしてくれるだろう」と思い、参加を決意したという。撮影では、日本語の縦看板などの制作に渡辺も協力。「"てにおは"が間違っていたり、うまく書けていないものがあったので、『俺書くわ』って」と振り返った。お菓子の空き袋やジュースの缶にハングル文字が混じっていることもあり、「これ違うわ」とその都度アドバイスしたそうだ。マコノヒーもビデオメッセージで登場し、渡辺について「独特な雰囲気がある。威厳を感じた。王様のようだよ」「あんなにユーモアがあって愉快な人とは」などとコメント。「ケンが豪華な夕食をごちそうしてくれて、いまだにおなかいっぱいだよ」と日本滞在中に食事をしたエピソードをユーモアを交えて語ると、渡辺は笑って「彼はテキサスなので肉をと思い、焼肉に連れて行った」と話した。また、マコノヒーが「お孫さんが生まれるんだって! しかも双子だとか。おめでとう!」と長女・杏が今夏、双子を出産予定であることを祝福し、「君の血を受け継ぐ人間が増えるのは喜ばしいことだ。今度は子供も交えて会おう」と呼びかけると照れ笑い。マコノヒーが「歌が上手い。みんなのために歌ってあげて!」と無茶ぶりした場面では、「いいって!」と苦笑しながら突っ込んでいた。
2016年04月26日映画『追憶の森』のプレミア試写会が4月26日(火)に開催され、渡辺謙が舞台挨拶に登壇した。渡辺さんはブロードウェイミュージカル「王様と私」の公演を終えてすぐの帰国で、久々に日本のファンの前に姿を見せた。映画はガス・ヴァン・サントがメガホンを取ったミステリーで、富士の裾野に広がる青木ヶ原の樹海で出会ったアメリカ人の男(マシュー・マコノヒー)と日本人の男(渡辺さん)が織りなすミステリー。渡辺さんは、本作への出演の経緯について説明。「実は、最初に脚本があって『こういう役をやりませんか?』とプロデューサーから話をもらったの東日本大震災の後でした。死を前にしてどう生きるか?というシリアスなテーマで、当時の僕の心理として背負いきる余裕がなくて『ペンディング(保留)してほしい』と伝えたんです。その後、ガスがこれをやりたいと手を挙げてくれて、シリアスで苦しい題材を彼ならメルヘンチックでセンチメンタルな映画にしてくれるという予感がありました。さらに白人の男性の役にマシューが決まり、もろ手を挙げてやりましょうとなりました」と明かす。この日は、来日がかなわなかったマシュー・マコノヒーからビデオメッセージが到着!事前に収録されたビデオにもかかわらず、マシューの言動に渡辺さんがいちいち、ツッコミを入れるなど、まるで、その場で会話をしているかのようなユーモラスなやり取りが展開する。「王様と私」を終えたばかりの渡辺さんに、マシューが「みんなの前で何か歌って!」とムチャぶりをしたり、「次はミュージカル映画で共演を!」と語るなどノリノリ!渡辺さんは「映画の中で歌ってますので!」と苦笑交じりにムチャぶりをかわしていた。渡辺さんはマシューについて「似ているタイプの俳優だと感じました」と述懐。「準備はしてくるけど、カメラの前に立つと、そこで感じたもの、生まれたものを信じ、的確に返していくんです。ナイターの撮影が多かったんですが、夜中の3時とか4時にずぶ濡れで終わって、懐中電灯を手に2人で3~4キロ(山道を)歩いて帰ってましたね」とふり返った。日本での撮影時には渡辺さんはマシュー夫妻を食事に招待したそう。「彼はテキサスなので、肉を食わせようと焼肉に連れて行きました」と明かす。また誕生日プレゼントにはお香をプレゼントしたという。さらにマシューは、渡辺さんの娘の杏さんが双子を妊娠中ということも知っており、ビデオを通じて改めて祝福を送っていた。最後に渡辺さんは、熊本地震、さらに東日本大震災や、世界での難民やテロといった問題について触れ「どこに安住の地があり、どこで静かに暮らせるのか?穏やかな暮らしはいつまで続くのか?そんなことを悩み続ける時代に差し掛かっています。どうやって“死”を受け止め、大事な人の存在を生かし続けることができるのか?ガス・ヴァン・サントが優しく描いてくれました。よく『これを観ると元気になる』とか『泣ける』映画はありますが、これは観て“立ち止まってもらえる”映画だと思います。留まって、いまいる場所を確認し、また歩みを進める――森の中で一緒に佇んでいただける映画だと思います」と呼びかけ、会場は温かい拍手に包まれた。『追憶の森』は4月29日(金・祝)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年04月26日ガス・ヴァン・サント監督作で、渡辺謙さんがマシュー・マコノヒーさんと共演!その顔合わせだけでも期待せずにいられない『追憶の森』。謙さんが演じるのは、死に場所を求めて青木ヶ原の樹海へ足を踏み入れたアーサー(マシュー・マコノヒー)が出会う日本人タクミ。「ガスだったらこの世界観をすごくいい感じで撮ってくれるだろうなと楽しみでしたね。ガスは繊細に演出する人かと思っていたら、セッティングが終わったら“だいたいこんな感じ”と撮りはじめる。マシューとは打ち合わせもほとんどせずに現場に行って、ライブな感じで演じてました」謙さんもマシューさんも、これまでのハリウッド作品で観るのとは顔が違って見えるのも印象的だ。「ガスとこの作品によって、ありのままの自分でいさせられたのかもしれない。ストイックと言っちゃうとそれまでだけど、撮影中はほとんど口をきかなかった。嫁さんとも連絡事項をメールでやりとりしたんですけど、電話もしなかったですね。何もせずにホテルの部屋にずっといて、呼ばれたら現場に行くという俗世と縁を切った生活で。でも、混ぜご飯は作りました。マシューにあげたら、一番下の子供がすごい大きなおにぎりを一人で食べちゃったって言ってましたね(笑)」実はガス監督とマシューさんの参加が決まる前に、震災直後に一度オファーを受けていた作品。生と死を描く世界は、当時はヘビーに感じて「今はできない」と答えたそう。「死というものは、永遠の命題なんですよね。それは今回、病気を発見してもらった時に再認識しましたし、家族や近親者も大切な人の死をどう受け止めて、前を向いて生きていかなければならないかということは震災の時も考えた。若い世代がこの映画をどう受け止めてくれるのか、怖さも含めて興味ありますね」一見ガス監督らしからぬサバイバル劇の様相を呈しながら、死にたがっていた2人の男が、生を渇望しはじめる姿を描く物語は、ミステリアスでありながらも温かい余韻が待っている。とはいえ、日本の観客にはちょっと引っかかる部分も。「最初にスクリプトを読んだ時に、僕もそれはありました。で、変えたんですけど(笑)。でも、ガスがこだわったラストに合わせて元に戻した。逆に謎かけみたいになっていて、これはありだなと」そう、劇中に登場する言葉やモチーフが物語の鍵になっている。そんな鍵を握るもう一人の人物が、ナオミ・ワッツ演じるアーサーの妻。アーサーは妻のことを何も知らなかったと自分を責めますが、謙さんはそんなことありませんよね?「いや、知ってるつもりだったんだけど、全然知らないということはあるかもしれない。結局、どんなにわかりあったつもりでいても、いい意味で他人だし、違う人間なんだよね。だから興味もあるし、一緒にいても飽きないんですよ(笑)」◇わたなべ・けん‘15年のトニー賞ミュージカル部門主演男優賞にノミネートされた『王様と私』が、この春に再演され話題を呼んだ。映画『怒り』(李相日監督)は9月17日公開。◇脚本のクリス・スパーリングは『リミット』で脚光を浴びた注目株。監督/ガス・ヴァン・サント出演/マシュー・マコノヒー、渡辺謙、ナオミ・ワッツほか4月29日、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開。(C)2015 Grand Experiment, LLC.※『anan』2016年4月27日号より。写真・丸尾和穂(KiKi inc.)スタイリスト・馬場順子ヘア&メイク・筒井智美(PSYCHE)インタビュー、文・杉谷伸子衣装協力・GUCCISalvatore Ferragamo
2016年04月21日俳優の渡辺謙が、自身の主演するミュージカルを観劇した女優のメリル・ストリープから賛辞を受けたことを明かした。渡辺さんは9日(日本時間)から米ニューヨークでミュージカル「王様と私」に出演中。2015年に王様(シャム王)役で初主演を務め、トニー賞ミュージカル部門で主演男優賞に日本人として初めてノミネートされた。その再演となる主演舞台を、過去に3度オスカー像を手にしている名女優のメリルが観劇に来場したことを渡辺さんは27日にTwitterで報告。楽屋で撮影したツーショット写真を公開した。普段は滅多に出演者の楽屋を訪ねることはないというメリルだけに、訪問を受けた渡辺さんは「相当楽しんで頂けた様です!!」と感激。「『最後は本当泣けたわ!』と。嬉しい言葉を貰いました」と名女優からの言葉を喜ぶとともに、「バックステージも大騒ぎになってましたよ」と状況を明かした。(花)
2016年03月28日俳優の渡辺謙が、妻で女優の南果歩に乳がんが見つかったことを渡米前日に聞かされ、ニューヨークでの主演ミュージカルへの出演を断念することも考えていたことを明かした。渡辺さんは自身が主演を務める米ブロードウェイミュージカル「王様と私」に当初3月1日より出演する予定だったが、渡米直前に受けた人間ドックで早期の胃がんと診断され、手術を療養のため渡米を延期していた。その際、人間ドックを強く勧めた妻の南さんに感謝の言葉をTwitterにつづっていたが、奇しくも時同じくして南さんも乳がんが見つかり、手術を受けていたことが17日(木)に明らかになった。妻の発表後、渡辺さんはTwitterで「夫唱婦随、こんなことでもあるんですね」と“奇縁”に驚くとともに、「渡米前日に検査結果を聞きNYは諦めようかとも」と今回のミュージカル出演を辞退する考えもあったことを明かした。同舞台は2015年に上演され、シャム王役を演じた渡辺さんはアメリカ演劇界で最も権威のある「トニー賞」のミュージカル主演男優賞でノミネートを果たしている。惜しくも受賞は逃したものの、日本人のノミネート自体が初という快挙だった。その舞台の再演となる今回、夫婦揃ってがん手術を行うという困難な状況に見舞われ、辞退を考えた渡辺さんの背中を押したのは南さんだったという。「自分のなすべき事のみをやってこいと背中を押されました」と、その言葉通り、渡辺さんは今月5日に渡米。3月17日(木)から出演する予定だったが、急遽9日に出演を果たした。渡辺さんは「お互い初期ということもありましたが、果歩の方が動揺は大きかったと思います」と、乳がんの手術を受けた妻を思いやり、「どうか静かに療養させてやって下さい」と呼びかけた。(花)
2016年03月17日女優の南果歩が、今月11日に乳がん手術を受けていたことが分かった。17日(木)に自身のブログで明かした。南さんに乳がんが見つかったのは、奇しくも夫で俳優の渡辺謙に人間ドッグを勧めたことがきっかけだった。その人間ドックで渡辺さんは早期の胃がんが見つかり今年2月に手術を受けた。奇跡的とも言えるほど早期の発見だったことに、当時渡辺さんはTwitterで人間ドックを勧めてくれた妻への感謝の言葉をつづっていた。しかし南さんは、今回のブログで「私の助言から人間ドックを受けたことで謙の命を救ったのではなく、私の方こそ謙の病から救われた命です」と夫への感謝の言葉をつづった。南さんは渡辺さんの入院中、病院で寝泊まりする合間を縫って、自身も人間ドックを受けたという。それはこれからニューヨークでのミュージカル出演のため海外へ発つ夫を安心させるためにと受けたものだったが、検査の結果、乳がんステージ1の診断が下った。「『まさか、私が』これがその時の正直な気持ちです」とその当時の思いをふり返った南さん。「しかし、人間ドックを偶然受ける機会があった私は幸運なんだ、見つけて頂いた事が奇跡なんだと自分に言い聞かせドラマの収録を終えた後、病院に速やかに体制を取って頂き3月11日に手術を受けました」と報告した。早期発見ではあったが、手術を受けたことでの心身のダメージは決して小さくはないようで、「乳癌という病には病巣を取り除いただけでは済まないデリケートな問題を多分に含んでいることを、実際に自身が当事者になって初めて理解しました。まだまだ乳癌という現実を受け入れるのには時間が必要です」と、気持ちの整理はまだついていない様子。「『命には限りがある』ということを、身をもって知る機会にもなりました。皆さんもご自身で機会を作り検診を是非受けてください、大切な人を悲しませないためにも」と呼びかけた。(花)
2016年03月17日アカデミー俳優マシュー・マコノヒーと国際派スターとして活躍を続ける渡辺謙、2人の名優が初めてタッグを組み、青木ヶ原の樹海を舞台に描く美しく不思議なミステリー『追憶の雨』。このほど、渡辺さんのコメント付きの本作の予告映像と場面写真が到着した。富士山の北西に広がる、青木ヶ原の樹海を人生の終着点にしようと決めて日本にやって来たアメリカ人アーサー(マシュー・マコノヒー)。原生林が鬱蒼と生い茂る森の中で出会ったのは、樹海の出口を求めて彷徨う日本人タクミ(渡辺謙)だった。怪我を負い、寒さに震えているタクミをアーサーは放っておくことができず、一緒に出口を探して歩き始めるが、まるでその魔力に囚われてしまったかのように、2人は森を脱出することができずにいた。ともに森を彷徨い歩くうちに、アーサーは樹海にやって来るまでの心の内を吐露し始める…。今回到着した映像は、まず冒頭に渡辺さんのコメントからスタート。穏やかな笑みとともに「愛は思わぬところで、あなたを待っています」と意味深に語りかけている。続いて始まる予告映像では、アーサーが青木ヶ原の樹海でタクミに出会い、道に迷ったタクミを出口まで連れ出すために、2人で森を彷徨う様子が、ガス・ヴァン・サント監督の視点からどこか神秘的で美しく映し出されている。また、回想シーンとして、場面写真にも登場する妻・ジョーン(ナオミ・ワッツ)を慈しむアーサーの姿も描かれており、彼の背負う過去が気になるところだ。なぜ、アーサーとタクミは樹海を訪れることになったのか?2人が彷徨う森にはどんな秘密が隠されているのか?そしてアーサーが見せた涙の理由とは?本作の結末には、思わず息を呑むような驚きと、温かな感動が待っているというが…。マシューと渡辺さん、さらにナオミ・ワッツという実力派キャストで紡がれる神秘的な物語を、まずはこちらの映像から確かめてみて。『追憶の森』は4月29日(金・祝)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年02月19日ソフトバンクと日本アイ・ビー・エムは18日、自然言語処理能力を持った機械学習システム「IBM Watson」の日本語版提供を開始した。「IBM Watson」は、システムの感知、学習、経験を通じて人と同じように言葉の意味を理解できるというプラットフォーム。IBMは、自然言語を理解し、人間の意思決定を支援するための「コグニティブ・コンピューティング・システム」と称している。提供開始した日本語版では、以下の6種類のAPIを用意する。自然言語分類: 異なる質問でも意図や意味を理解し、ユーザーが回答を見つけ出せる製品やアプリを開発可能対話: 質問する人間の個人的なスタイルに合わせた会話が可能検索およびランク付け: データのなかにある「信号」を検知し、ユーザーの情報検索の精度を向上する文書変換: PDFやWord、HTMLなど異なるフォーマットのコンテンツをIBM Watsonに最適化する音声認識音声合成「IBM Watson」自体は、主に法人に向けて提供されるものだが、コンシューマーにとってもメリットがある。例えば、アパレル業界で導入されれば、ユーザーはIBM Watsonと「黒のジャケットが欲しい」など対話することで目当ての商品を素早く、的確に見つけることができる。18日に開催した発表会では、そうしたデモも披露された。発表会に登壇したソフトバンクの宮内謙社長は、質疑応答のなかで「IBM Watsonを使ったソフトバンクの独自サービスの提供予定」について聞かれ、「スマートフォンをもっと使いやすくするには、Watsonが必要なのではないかと思う」とし、決定した事項ではないと前置きをしながらも、スマートフォンでIBM Watsonを活用することが、ソフトバンクの独自サービスとなるとの持論を展開した。
2016年02月18日ソフトバンクグループは10日、都内で2016年3月期第3四半期決算発表会を開催した。登壇した同社の孫正義社長は、総務省がいわゆる「実質0円」といった売り方を是正するよう求めている件について、所感を述べている。本稿では、決算発表会における同氏の発言を中心に紹介していきたい。○“0円廃止”は改善か、改悪か決算発表会の冒頭、国内の通信事業について「収穫期に入った」として、その好調ぶりを伝えた孫正義氏。質疑応答では、かつて自身が開始した「実質0円」の販売モデルが廃止になることに関連して、記者団からいくつかの質問が寄せられた。まず「ビジネスにはどう影響があるか」との質問に、孫社長は穏やかな口調ながら「ユーザーが最初に支払わないといけないのが端末の代金だが、若い人には特に負担だと思う。頭に5万円、10万円といったまとまった額を支払わなくても済むように、良かれと思って実質0円のサービスを提供開始した。それをけしからん、と仰る方がいる。それは変えましょう。でも、それは本当に改善なのか、あるいは改悪なのか。ユーザー目線で見ると、色々な議論があると私は思う」とコメント。その上で「もっとも0円で提供することは、経営的には負担となっていた。経営の負担が減るという意味では、悪くない。ユーザーには、通信料金をより安く提供するなどして還元していきたい」と続けた。色々な形でのユーザー還元を、真剣に検討しているという。例えば、ソフトバンクでは今春、ライトユーザー向けに安価な1GBプランを導入する。また、一般的にデータ使用量が激しいとされる若年層には、学割キャンペーン「ギガ学割」を提供する。こうした施策を念頭に置きつつ、孫社長は「経営の負担が減った分、別の形で還元する方向にいっている。これはユーザーにとっても良いこと。総務省の皆さんがご指摘された、良い方向に改善されてきているのではないか」と説明した。○iPhoneが世界一安く手に入る日本総務省では今後、販売店が「実質0円」でスマートフォンを販売していないか覆面調査を行うという報道もある。また、匿名でタレコミを受け付ける”情報窓口”も設置するという。こうした動きについてコメントを求められると、孫社長は「それはそれで、別にあっても構わないと思っている。ただ世界中で、いろんな会社が、いろんな物の売り方をしている。特定の業界に、こと細かに手取り足取り指示するというのは、いかがなものかと。一般論としては、そう感じる」と持論を展開した。続けて「通常なら6万円から10万円くらいするiPhoneが、世界一安く手に入る国が日本だった。僕はそれで良いんじゃないかと思うが、それがイカンとおっしゃるので、決められた方針に従うと申し上げている。できるだけ実行していきたい」と繰り返した。実質0円の廃止にともない、2月からソフトバンクショップの来店者数が減ることが予想されている。その影響について質問があがったが、これにはソフトバンクグループ取締役の宮内謙氏が回答。「1月末まで相当激しいキャッシュバック戦争が続いた。1月と比較すると、2月は相当ガクンと減ったように思われるかも知れない。ただ昨年と比べると、激減というほどにはならないと思う」との見方を示している。
2016年02月10日●ポイント付与とセット料金で迎え撃つJ:COMが電気サービスの料金プランを発表した翌日、1月7日に東京電力が自由化以降の新料金プランについてリリースした。こちらの戦略も、東京ガスやジュピターテレコムと基本的には同じで“電力以外のサービス”とのセット割引を目玉としている。加えてポイント付与にも注力しているのが特徴といえる。ポイント付与は東京ガスのサービスでも適用されるが、東京電力のほうがポイント利用に積極的な印象を受ける。まず、月々の支払い1,000円につき5ポイントが加算される(税などをのぞく)。たまったポイントは「T-POINT」や「PONTA」に変換できるうえ、以降の電気料金にも適用できるようになる(電気料金などへの適用は2017年春をめどに実施予定)。また、Webから申し込んだ場合、500ポイントが付与されるので、新しくリリースされた「スタンダードプラン」に加入した場合、月々の支払いで生じたポイントを足すと年間約1,000円お得になるという計算だ(40A、月平均使用量400kWhを想定)。また、月401kWh以上の電気使用量がある家庭に向けた「プレミアムプラン」では、3月31日までに2年契約をすると12,000ポイント付与もしくは10,000円のギフト券がもらえるキャンペーンも実施する。ただ、こうしたポイント付与は新たに発表されたプランに加入した場合のみ。従来のプランをそのまま継続する場合は適用されない。○リテールの販売店を提携で手に入れるセット割引については、多様な企業との提携で実現させている。例を挙げるとニチガスやレモンガス、川島プロパン、TOKAIグループ、USENなどだ。なかでも注目したいのがソフトバンクとの提携だろう。というのも、自由化当初は中部電力管内、関西電力管内で東京電力は営業するが、ゆくゆくは全国展開を視野に入れている。全国に顧客基盤を持つソフトバンクとの提携は、将来を見据えた戦略といえる。また、ソフトバンクショップの存在も大きく、顧客にダイレクトにリーチできるチャネルを手に入れたことになる。一方のソフトバンクにしても、人口の多い首都圏の大多数を顧客にしている東京電力との提携にメリットを見いだしているはずだ。さらに、ソフトバンクは以前から「FIT」(“再生可能エネルギーの”固定価格買取制度)に取り組んでいるが、再生可能エネルギーだけではどうしても電力供給量が少なく、大きな事業には発展しにくい。東京電力と組むことで、潤沢な電力仕入れ先を確保したことになる。ソフトバンク 代表取締役社長の宮内謙氏は、1月12日に行われた「ソフトバンクでんき」の発表会で「(再生可能エネルギーの)FITの展開は進めるが、(原発事故を起こした)東電と組むのに矛盾はない」と話したことをみても、東京電力との提携に価値を感じているはずだ。●都市ガス自由化で反転攻勢さて、数多くの電力小売事業者が首都圏の電力需要を取り込もうとしている。そうした事業者に市場を蚕食されるのは、ある程度予想できる。また、東京電力は原発事故を起こしたため、それを嫌忌しているユーザーが離れていくことも考えられるだろう。ただ、東京電力にも大きな突破口が2点ある。ひとつは、前述したように首都圏だけでなく、全国をターゲットにできること。そうしてもうひとつが2017年に実施される都市ガス小売自由化だ。特に後者は東京電力にとって大きな転機といえる。というのも、東京電力は都市ガスの原料となる液化天然ガス(LNG)の輸入量が日本でトップだからだ。正確には東京電力と中部電力の合弁企業「JERA」が輸入しているが、その量は年間約4,000万トンで世界最大規模。実に日本の総輸入量の半分にあたる。となればスケールメリットを生かして調達価格を抑えることができ、国内での都市ガス事業を有利に展開できる。東京電力 常務執行役 カスタマーサービス・カンパニー プレジデントの小早川智明氏は「電力自由化により激しい競争になることは覚悟しているが、来年の都市ガス自由化を含め、われわれにとって好機。電力供給会社から総合エネルギー企業へ進化したい。そして福島復興の責任を果たしたい」とした。そもそも、これほどLNGの輸入量が増したきっかけは2011年の大震災だ。原子力による電力調達が行えなくなった東京電力は、LNGによる火力発電に切り換えてきた。そして少しでも調達価格を抑え、収益を上げることで福島復興の責任を果たしたいという考えが根本にある。電力・都市ガスの小売自由化を転機に総合エネルギー企業となり、ぜひとも責任を果たしていただきたい。○全面自由化前夜……夜明けを待つ電力会社の動静●電力小売自由化目前! 過熱する首都圏の需要争奪戦の現状【後編】●電力小売自由化目前! 過熱する首都圏の需要争奪戦の現状【前編】●東京電力が高効率LNG火力発電への切り換えを急ぐ理由●“守り”ではなく“攻め”へ! 電力小売自由化に向けた東京電力の戦略
2016年01月15日●「ソフトバンクでんき」とはソフトバンクは12日、電力サービス「ソフトバンクでんき」を4月1日より提供開始すると発表した。東京電力との業務提携による料金プランを、東京電力エリア、中部電力エリア、関西電力エリアで展開する。28日から予約の受付を開始する予定。本稿では、都内で行われた記者説明会の模様をお伝えする。○使わない分はTポイントを付与説明会の冒頭、ソフトバンクの代表取締役社長兼CEOである宮内謙氏が登壇して概要を説明した。ソフトバンクでんきは、4月から開始される電力小売自由化に伴うもの。「スタンダードプラン」「プレミアムプラン」、「バリュープラン」の3つの料金プランを用意する。バリュープランを例にとると、従来の東京電力のプランとの比較では300kWhを超えれば安くなる仕様。毎月8,000円~16,000円相当を利用する家庭なら、割安を実感できるという。あまり使わない月は東電のプランより高くなるが、その分についてはデータ容量の付与か、Tポイントで還元される。例えば当月使用量が200kWhの場合、データ容量3GBかTポイントが1,000ポイント付与される。○おうち割では8万円おトクなケースもソフトバンクではこのほか、携帯電話による通信サービス、光回線によるインターネットサービスと電力サービスを連携させた「でんきセット」など、いくつかの割引サービスからなる「おうち割」を提供する。例えばバリュープランを契約した戸建住宅3人家族で、「おうち割 でんきセット」を利用したモデルケース(東京電力エリア)では、年間で最大80,920円相当が割り引かれるという。宮内氏は「今後あらゆるサービスがスマートフォンの上に乗ってくる。それを、できるだけ安く提供することで、お客様の家計をサポートしていきたい」と説明した。このほか、ソフトバンクグループでは再生可能エネルギーの取り組みも進めている。太陽光、風力などで発電した電力を利用者に提供するサービス「FITでんきプラン」をなるべく早い時期に導入したい考えだ。●トレンディエンジェルが魅力をアピール○トレエンがアピール記者説明会には、特別ゲストとして女優の内田恭子さん、お笑いコンビのトレンディエンジェル、CMでおなじみのダンテ・カーヴァーさんが招かれた。家庭をもつ内田さんは、ソフトバンクと東京電力の割引サービスに「家計が助かる」と興味津々。また、トレンディエンジェルの2人は「まだM1グランプリの優勝賞金をもらっていないので、小麦粉を食べて節約している。ソフトバンクの電力プランにお得さを感じる」とアピールしていた。○学割プランも発表なお、記者説明会では「ギガ学割」も発表された。データ容量の上限に不満をもつ学生に向けた学割サービスで、25歳以下の利用者が対象。「乗り換え」あるいは「新規」でソフトバンクの携帯電話を契約した場合、本人およびその家族は、毎月3GB×36カ月のデータ容量(※その後、6GBに増量を発表。家族は3GBのまま)か、ホワイトプラン基本使用料3年間0円のどちらかの特典を選択できる。「機種変更」した場合は、前述のデータ容量が付与される。こちらは1月15日より受付を開始する。●東電と提携する理由○なぜ東電とソフトバンクが? ドコモとの提携も?記者説明会の最後に質疑応答の時間が設けられ、宮内社長と、東京電力のカスタマーサービス・カンパニーの眞田秀雄氏が記者団の質問に回答した。2017年4月にはガスの小売全面自由化が予定されている。これに関して、都市ガスとの提携も視野に入れているのかといった質問に宮内氏は「自由化されるサービスについては、取り組んでいきたい。ガスに関しても検討していく」と回答。東京電力、ソフトバンクがお互いの会社に期待するものとして、宮内氏は「東京電力さんは、電気の供給力がある。発送電分離など、新しいことにも積極的に取り組んでおられる」、眞田氏は「東京電力では、全国のお客様に向けて営業していきたい。また電気以外のサービスを開発して、付加価値を創造していきたい。その点で、ソフトバンク様は強力なパートナーとなる」としている。東京電力がNTTドコモやKDDIと提携する可能性について、眞田氏は「まずはソフトバンク様と提携させていただいた、ということ」と答えるにとどまっている。FITでんきの発表時期について、宮内氏は「なるべく早く発表させていただく。風力、火力などでプランは分けず、FITでんきプランとして提供する」とコメント。今後のソフトバンクショップの活用方法について、宮内氏は「最近では、スマートフォンやeコマースの使い方をお教えしている。今後は電力なども含めて、トータルにアドバイスできる店に作り替えていきたい。東京電力さんは、これまで電力に関してあまり営業をされてこなかった。そこで、我々のもつソフトバンクショップで、お客様に電気を説明していきたい」と言及した。電力プランでも解約金は発生するのか、といった質問に眞田氏は「1年契約、2年契約の2つのプランを用意している。解約金の設定は、東京電力で設定している。例えば2年契約の場合、バリュープランであれば2,500円、プレミアムプランであれば5,000円ほどの解約金が発生する」とのこと。原発事故を起こした東京電力と提携した理由について問われると、宮内氏は「大変な事故だったと認識している。一方で、電気の小売が自由化され、安心・安全にお得にお客様に提供できるという段階にきている。ソフトバンクとしてはFITでんきで全てがまかなえるとは考えていない。そこで、東電さんと提携した」と回答。眞田氏は「東電の電気を使っていただくとご理解いただいている。何ら矛盾はないと考えている」と説明した。ソフトバンクの携帯を解約すると電気が使えなくなるのか、という質問に眞田氏は「今回発表したプランは、あくまで東京電力とお客様の契約となる。割引の特典はなくなってしまうが、電気自体はお使い頂ける。(ソフトバンクオリジナルの)バリュープランの場合は、お客様にご意志をお伺いするなどしたい」と答えている。
2016年01月12日マシュー・マコノヒーとの渡辺謙が共演を果たす『The Sea of Trees』(原題)の邦題が『追憶の森』に決定。この度、本作に出演する豪華キャスト陣が映し出された場面写真が解禁となった。そこを人生の終着点にしようと決めて日本にやって来たアメリカ人アーサーは、原生林が鬱蒼と生い茂る森の中で、出口を求めて彷徨う日本人タクミと出会う。怪我を負い、寒さに震えているタクミをアーサーは放っておくことができず、一緒に出口を探して歩き始める。しかし、まるで森の魔力に囚われてしまったかのように道はどれも行き止まりで、方向感覚を失った2人は厳しい自然との闘いを強いられる。その過酷な状況下、運命共同体となったタクミに心を開いていくアーサー。やがて彼は、樹海への旅を決意させたある出来事を語り始める…。『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』『ミルク』のガス・ヴァン・サントが、富士山の北西に広がる青木ヶ原の樹海を舞台にメガホンを取る本作。すでに、第68回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で上映され、大きな話題を集めた本作の邦題が『追憶の森』に決定し、2016年GWに公開される。出演に、『ダラス・バイヤーズクラブ』でアカデミー主演男優賞を受賞したマシューが、罪悪感と喪失感を抱えて樹海へ足を踏み入れたアーサーを演じ、アーサーと森の中で出会うタクミを、近年映画のみならずNYブロードウェイの舞台にも挑戦し、トニー賞主演男優賞ノミネートにも輝く渡辺さんが演じる。さらに、ドラマの謎解きの要ともいうべきアーサーの妻・ジョーン役を『21グラム』『インポッシブル』でオスカー候補になった演技派女優のナオミ・ワッツが務める。今回解禁された場面写真では、物思いにふけ樹海にたたずむアーサーをはじめ、汚れた姿で森を彷徨う日本人のタクミ、そして、物憂げに目を伏せるアーサーの妻・ジョーンと、本作の中心となる3人の姿が映し出されている。カンヌ国際映画祭上映時にはブーイングが沸き起こるなど、大きな注目を集めた本作。豪華キャストと渡辺さんの共演による“泣けるミステリー”として、日本でも話題を呼びそうだ。『追憶の森』は2016年GW公開。(text:cinemacafe.net)
2015年12月28日総務省は、16日まで5回にわたり開催した「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」の取りまとめを受け、18日、「スマートフォンの料金負担の軽減及び端末販売の適正化に関する取組方針」を策定するとともに、スマートフォンの料金及び端末販売に関して講ずべき措置について、携帯電話事業者に対し、要請を行ったと発表した。総務省は、近年のスマートフォンの普及等に伴い、家計支出に占める携帯電話の通信料の負担が年々増大していることを踏まえ、利用者にとって、より低廉で利用しやすい携帯電話の通信料金を実現するための方策について、「ICTサービス安心・安全研究会 消費者保護ルールの見直し・充実に関するWG 携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」(以下「タスクフォース」)において検討を行い、16日にタスクフォースの取りまとめが行われた。総務省は、タスクフォースの取りまとめを踏まえ、今後実施する施策について、「スマートフォンの料金負担の軽減及び端末販売の適正化に関する取組方針」を策定した。同取組方針では、具体的施策として以下を挙げている。○「取組方針」の具体的施策(1)スマートフォンの料金負担の軽減携帯電話事業者に対し、(1)スマートフォンのライトユーザや端末購入補助を受けない長期利用者等の多様なニーズに対応した料金プランの導入等により、利用者の料金負担の軽減を図ること、(2)これに基づく料金プランの導入等の取組状況について、随時報告することを要請する(18日付で要請)。(2)端末販売の適正化等携帯電話事業者に対し、(1)通信サービスの契約と一体的に行われる端末の販売について、店頭において端末販売価格の値引きや月額通信料金割引等に関する利用者の理解を促すための措置を講ずること、(2)MNP利用者等に対する端末購入補助について、端末の価格に相当するような行き過ぎた額とならないよう、適正化に向け取り組むこと、(3)これらに基づく取組状況について報告することを要請する(18日付で要請)。上記の要請に基づく端末販売の適正化の取組について、外部からの情報提供窓口を設置するとともに、店頭での実態調査を実施することにより、改善状況を把握し、必要に応じて更なる指導を行う(来年2月以降実施)。端末購入補助の適正化に関する基本的な考え方(利用者間の不公平の是正についての方向性、発売から一定期間を経過した端末についての扱い等)や電気通信事業法第29条の規定の解釈・運用方針を示すガイドラインを策定する(パブリックコメントを経て年度内に策定)。携帯電話事業者に対し、これまで報告を求めている販売奨励金の総額に加えて、端末購入を条件に端末購入代金を一括又は分割で補填する割引の総額について定期的に報告することを求めることとし、電気通信事業報告規則を改正する(パブリックコメントを経て年度内に改正)。携帯電話事業者に対し、利用者に対して通信料金と端末価格の内訳を明確に書面で説明するよう代理店を指導・監督することを求めることとし、「電気通信事業法の消費者保護ルールに関するガイドライン」を改正する(パブリックコメントを経て年度内に改正)。利用者がニーズに合わせて通信サービスと端末を自由に組み合わせて利用できる環境を実現するため、「SIMロック解除に関するガイドライン」に基づくSIMロック解除を着実に推進するとともに、期間拘束・自動更新付契約の見直しを引き続き推進する。(3)MVNOのサービスの多様化を通じた料金競争の促進携帯電話番号、端末の所在地、顧客の契約状況といったネットワーク制御に必要な情報を管理するデータベースである加入者管理機能をMVNOが保有するための加入者管理連携機能について、「MVNOに係る電気通信事業法及び電波法の適用関係に関するガイドライン」において「開放を促進すべき機能」に位置付け、MVNOと携帯電話事業者との間で行われている事業者間協議の更なる促進を図る(現在パブリックコメントを実施中、年度内に改正)。総務省は18日、上記の取組方針を踏まえ、スマートフォンの料金及び端末販売に関して講ずべき措置について、携帯電話事業者(NTTドコモ(代表取締役社長 加藤薫氏)、KDDI(代表取締役社長 田中孝司氏)及びソフトバンク(代表取締役社長兼CEO 宮内謙氏))に対し、総務大臣名で要請を行った。○スマートフォンの料金及び端末販売に関して講ずべき措置について(要請)(1)スマートフォンの料金負担の軽減スマートフォンについて、ライトユーザや端末購入補助を受けない長期利用者等の多様なニーズに対応した料金プランの導入等により、利用者の料金負担の軽減を図ること。(2)スマートフォンの端末販売の適正化通信サービスの契約と一体的に行われるスマートフォン端末の販売について、店頭において端末販売価格の値引きや月額通信料金割引等に関する利用者の理解を促すための措置を講ずること。端末購入補助の適正化に関する基本的な考え方等を示すガイドラインの策定までの間も、MNP(携帯電話番号ポータビリティ)利用者等に対する高額な端末購入補助について、端末の価格に相当するような行き過ぎた額とならないよう、適正化に取り組むこと。(3)取組状況の報告総務省に対し、(1)及び(2)の取組状況について、以下のとおり書面により報告すること。ライトユーザや端末購入補助を受けない長期利用者等の多様なニーズに対応した料金プランの導入等を行った場合、速やかにその内容を報告すること。スマートフォンの端末販売の適正化について、平成28年1月末までに、当面の取組状況を報告すること。
2015年12月18日●“とにかく明るい”あの人も行列に25日早朝、ソフトバンクは同社のショップ「ソフトバンク銀座」でiPhone 6s/6s Plusの発売記念セレモニーを開催した。毎年、ソフトバンク、au、ドコモが激戦を繰り広げる新型iPhoneだが、はたしてソフトバンクはどんな施策を行うのだろうか。セレモニーの模様とともに紹介していこう。○意外なあの人が購入予定者の行列のなかにソフトバンクのiPhone発売というと毎年、長い行列で発売を待ちイベントに参加するのが定番となっているが、今年は予約制であることと前日からの雨模様のため列の人数が少なめ。午前8時の段階で20数名と控えめな数字になった。また、例年なら店の入り口付近で行うセレモニーも今年は店内で開催という運びに。イベントはカウントダウン前の恒例として、先頭に並んだファンの紹介からスタート。今年の一番乗りはお目当てのローズゴールドに合わせてピンクのシャツを着てきたという男性。また、2番手はiPhone予約者の列では珍しい女性のファンだった。その後、おととしの1番手の男性や「このビッグウェーブに乗るしかない」のフレーズでご存知の方も多いであろう男性など、iPhone購入でおなじみの顔ぶれが続くなか、なんと購入者の列に今話題の芸人「とにかく明るい安村」さんも交じっていた。安村さんもブリーフの色にあわせてローズゴールドを購入するとのこと。また、いつもは上半身裸であるが、今回は肌色のシャツを着用。司会の女性に「上、脱いでいいですか?」と質問しては制止されるシーンも。●川栄李奈が1日店長に○スマート値引きが5GBでさらに1,000円割引に雨でイベントが屋内開催というアクシデントのなか、ソフトバンクの宮内謙社長はカウントダウン12分前とギリギリの登場となった。宮内社長は、ソフトバンクではiPhoneだけでなくiPad、Apple Watchも販売している、とほかのキャリアとの違いを強調。加えて、実効速度の調査結果で3キャリア中1位であったことをアピールした。また、ソフトバンクの固定回線とスマ放題のセットで割引になる「スマート値引き」の割引額を上げると発表した。これまではデータ定額パック標準(5GB)では毎月1,522円の割引だったのが、MNPまたは新規契約の場合、2年間毎月2,522円と新たに1,000円追加で割引になるとのこと。○川栄李奈さんも登場してカウントダウン!宮内社長のスピーチの後、元AKB48で現在は女優として活躍中の川栄李奈さんがソフトバンク銀座の1日店長として登壇。iPhone 6ユーザーである彼女もローズゴールドに合わせたピンクのワンピースを着ており「毎回出ると買っちゃうので(今回も買おうかと)迷っています」とコメント。いよいよ発売の8時が近づき、カウントダウンへ。毎年、発売時間と共にゴールドのテープを放出するのがおなじみだったが、今年は室内での開催ということで登壇者と来場者たちが発売と同時に腕を振り上げて発売を祝った。そして、CMでおなじみダンテ・カーヴァーさんとお父さん犬も登場して、恒例の行列の一番乗りのインタビュー。先頭の男性はこれまで5、6回ならんで初の先頭だったという。宮内社長からローズゴールドのiPhone 6s Plusを手にした男性は「思っていたよりずっと落ち着いた色ですね。本物を手にして満足です」と喜びを語った。●スマート値引きがよりおトクに○ソフトバンクとY!mobileで様々なユーザーのニーズに対応セレモニー後は宮内社長の囲み取材に。MVNOの普及について宮内社長は「私どもは2つのブランド戦略をやっている。Y!mobileとソフトバンク。Y!mobileのSプランで1GBで電話もかけ放題で2,980円という十分低価格のものから、Y!mobileでは3GB、7GBを用意している。ソフトバンクのスマ放題ライトが1,700円、なおかつデータだけ使いたい場合はホワイトプラン、という形でいろんなバリエーション・好みに対応できる」とソフトバンク系列で低価格からサービス充実のプランまで幅広いプラン提供が提供できる強みをアピールした。また「Y!mobileはある意味、思い切ったプライシングを出しているんです。MVNOが安いというけれど、ちょっと電話をかけると3,000円、4,000円かかる」とコメント。Y!mobileの価格体系はMVNOに勝るとも劣らないことを説明した。○スマート値引きで固定回線の層を取り込む路線にそして、ドコモがMNP向けに「ドコモにチェンジ割」を展開することについて聞かれると、宮内社長は「思い切ってやられたな、と思っているが、僕らは今のところはチェンジ割みたいなものはやろうと思っていない」と発言。続けて「ソフトバンク光が非常に好調」として、スマート値引きの割引額アップでユーザー増を見込みたいという旨を説明しつつ、「7年前からiPhoneをやってきているのでトータルに対応したい」とiPhoneに対するノウハウの積み重ねやサポートが他キャリアにくらべて厚いことを強調した。iPhone発売のたびに3キャリアのプランや方針に注目が集まるなか、ソフトバンクでは今年はソフトバンク光ユーザーとiPhoneを使い慣れないライトなユーザーをターゲットにした施策を展開していくようだ。
2015年09月26日●「Netflix」とはソフトバンクは24日、世界最大手のインターネット映像配信ネットワーク「Netflix」(ネットフリックス)と業務提携し、日本国内でサービスを提供開始すると発表した。9月2日から、ソフトバンクショップ店頭などでNetflixが申し込めるようになる。本稿では都内で開催されたサービス発表会の模様をお伝えする。○Netflixとは?サービス発表会には、ソフトバンクの宮内謙社長、日本法人Netflixのグレッグ・ピーターズ社長が登壇して概要を説明した。Netflixは、オリジナルドラマやドキュメンタリー、長編映画などをフルHDや4Kなどの高画質な映像で提供する月額定額制のサービス。さまざまなインターネット接続デバイスから、好きな時に、好きな場所で、好きなコンテンツを視聴できるのが強みとなっている。先行するアメリカ市場では、会員数が6,500万人を超えている。宮内氏によれば「レコメンド機能」が秀逸だという。これはビッグデータによる分析を徹底的に行い、利用者に最適な映像をレコメンドするというもの。宮内氏は「レコメンド機能により、利用者の75%がレコメンドされた映像を視聴している」と解説した。今回のサービス開始にあわせ、ソフトバンクでは3つの視聴プランを用意。画質、同時に視聴できるストリーミング数に応じて利用料金が異なる仕様で、例えば標準画質(SD)のベーシックプランであれば月額税別650円で利用を開始できる。ソフトバンクではソフトバンクショップをはじめとするソフトバンク取り扱い店などで、Netflixの申し込みを受け付ける。グレッグ氏は、ソフトバンクを評して「革新的なサービスを提供する、あくなき情熱を持っている、リスクを厭わない。まさにそんな会社」と評価。続けて「今後両社では、素晴らしいコンテンツをつくること、素晴らしい体験を創造して世界中のお客様に届けることを共通のミッションとして、事業を展開していく」と抱負を語った。宮内氏によれば、10月以降にソフトバンクが提供する端末には、Netflixの専用アプリをプリインしていく予定だという。ソフトバンクとNetflixは、オリジナルコンテンツの製作でも協力していく方針だ。●宮内社長が話す独占契約のメリット○独占契約のメリットは? UULAとの関係は?独占契約の内容に関して記者から質問があがると、宮内氏は「ソフトバンク以外のユーザーが、個人的にWebなどを通じてNetflixと契約することはできる。しかし、ショップ店頭や家電量販店などで視聴体験し、その場で申し込み、専用アプリが利用でき、携帯電話の請求にまとめて支払えるのはソフトバンクだけ」と回答。Netflixと一緒にプロモーションできるのもソフトバンクだけで、これも独占契約のメリットだという。ソフトバンクでは、Netflixの提供を通じて同社の強力な通信ネットワークをアピールし、また光ブロードバンドサービス「SoftBank 光」、スマートフォンとのセット割などのサービスを拡大していきたい考え。そのため、ソフトバンク取り扱い店などを通じてNetflixと契約する場合は、SoftBank 光や、携帯電話などの契約が必須になる。オリジナルコンテンツの製作にはどのように関わるのか、との質問に宮内氏は「詳しい内容はまだ決まっていない。ファンディング、ビッグデータの活用などを考えている」と回答。またグレッグ氏は「お互い、これから学ばなければならないこともある。両社の可能性を最大限に発揮していきたい」と回答した。ソフトバンクでは、映像配信サービスUULAも提供している。これについて今後の関係を問われると、宮内氏は「サービスはこれからも継続していく。UULAは音楽をベースにした映像サービスが中心。映画とドラマに集中しているNetflixとは根本的に違うと考えている」と回答した。●発表会には品川庄司の2人が登場○テレビのリモコンを持ってアピールこのあと、ゲストとして舞台にはデーブ・スペクターさん、品川庄司の2人(品川祐さん・庄司智春さん)、ダコタローズさんが招かれた。デーブさんは、Netflixについて「私は埼玉県出身なので、字幕がついた洋画が楽しめるようになって嬉しい。これで戸田奈津子さんに翻訳を頼まなくて済む」などと冗談を飛ばして記者団を笑わせた。デーブさんによれば、アメリカで出回るテレビのリモコンにはNetflix専用のボタンがついているとのこと。それほど消費者層に浸透したサービスということだろう。どのようなNetflixオリジナルコンテンツをつくりたいか、というテーマに品川さんは「ハッピーエンドとバッドエンドの2通りの最終話を用意するなど、映画でもテレビドラマでも実現できないNetflixならではの映像作品をつくってみたい」とコメント。又吉直樹さんの小説「火花」の映画化にも意欲をみせていた。庄司さんは「子供を寝かし付けた後で、夫婦で映画などを見るのが幸せな時間」と話し、Netflixの日本上陸を歓迎。ダコタローズさんは「アメリカでは、家族みんなでNetflixを見ている。日本でも視聴できるようになって嬉しい」と素直な感想を述べていた。
2015年08月24日世界最大のインターネット映像配信サービス「Netflix」が8月24日(月)、都内で会見を行い、ソフトバンクとの業務提携を発表。注目を集めていた月額利用料金について、スタンダードプラン(月額950円税抜)をはじめ、3つのプランを明らかにした。「Netflix」は世界50か国以上で6,500万人を超える会員を誇る世界最大の映像配信サービス。長編映画やテレビドラマ、独自製作のオリジナルシリーズを月額定額制で配信する。日本上陸の発表以来、大きな関心が寄せられた月額利用料金は、画質や同時視聴できるストリーミング数によって、ベーシックプラン(月額 650円税抜)、スタンダードプラン(月額950円税抜)、プレミアムプラン(月額1450円税抜)という3つのプランが用意されることになった。会見には「Netflix」のグレッグ・ピーターズ代表取締役社長、ソフトバンクの代表取締役社長兼CEO宮内謙氏が顔を揃え、「パートナーとして必要なのは、あくなき想像の追求と革新性です。ソフトバンクはリスクをいとわず、目の前の壁をチャンスとして捉える企業」(ピーターズ氏)、「Netflixが、他の映像配信サービスと違うのは、科学的なアプローチ。わが社と共通した理念がある」(宮内氏)とがっちり握手を交わしていた。サービスが開始される9月2日(水)を前に、ソフトバンクと業務提携を結び、同社が「Netflix」申し込みの受付から請求までまとめて提供。今後は、両社によるオリジナルコンテンツの共同制作も検討されている。会見にはデーブ・スペクター、「品川庄司」の品川祐と庄司智春、ダコタ・ローズが駆けつけ、「Netflix」のサービス開始をお祝い。品川さんは、「又吉先生(芥川賞を受賞した又吉直樹さん)に、全力で頭を下げて、『火花』をNetflixで映像化したい!」と抱負を語っていた。(text:cinemacafe.net)
2015年08月24日ソフトバンクは、人工知能型システム「ワトソン」を活用したコンテンツやアプリを2015年度内に提供開始する。同社の宮内謙社長は「ポケットの中のスマートフォンが、パーソナルブレイン、パーソナルアシスタント、パーソナルヘルパーになる」とアピールした。ワトソンは、米IBMが開発したコグニティブ(認知する)・テクノロジーを使った人工知能型システム。人間の言葉を解釈する「自然言語処理」、膨大なデータを元に仮説を立てて検証する「仮説生成」、経験から学習する「学習」といった能力をあわせ持っている。例えばヘルスケアの分野では、膨大な医療データと個人の遺伝子情報・症状・医療データを照らし合わせ、病名、対処法、近くの専門医を探し出すことができる。食生活を改善したい人には、個人の食事履歴・栄養バランス・体質・味の好みなどから、今日行くべきレストランやメニューを提案することも可能。教育分野においては個人の知識・性格・理解度・いままで学習してきた内容などをもとに、志望校の過去問と照らし合わせることで、今後どのように学習を進めれば良いかをアドバイスできる。ソフトバンクでは、このワトソンを活用したコンテンツやアプリをスマートフォンに搭載する考え。ゲーム、健康、教育、グルメ、趣味、会話といった分野でパートナー企業群と連携してサービスを提供していく。宮内氏は「スマートフォンの価値を上げて、利用者の皆さんのパーソナルライフをより豊かなものにしていきたい。これが本当の価値創造。世界中のすばらしいテクノロジーの叡智を集結させて、それをスマートフォンの上で実現していく」と意気込んだ。
2015年05月20日●eコマースのめんどくささを解消ソフトバンクは19日、都内で新商品・新サービス発表会を開催し、「モバイルeコマース革命」を2015年10月以降にサービスインすると発表した。これによりYahoo!ショッピングの支払いが、ソフトバンク携帯電話の毎月の支払いと一緒に行えるようになる。○ログインと決済がスムーズに発表会の冒頭、ソフトバンクの代表取締役社長である宮内謙氏が登壇。「私たちはモバイルインターネットを提供するNo.1コア企業を目指していく。最も使いやすく、最も利用価値のあるプラットフォームを提供する企業になりたい」と力強く宣言した。そのサービスの一翼を担うのが、グループ会社のヤフーが提供するeコマース事業だ。宮内氏に続いて登壇したヤフーの代表取締役社長宮坂学氏は、ソフトバンクとヤフーが連携した「モバイルeコマース革命」について「Yahoo!ショッピングとソフトバンクスマホが一体化したサービス。会員登録がめんどくさい、決済がめんどくさい、ログインがめんどくさいといった、モバイルeコマースに関するめんどくささを解決できるもの」とアピールした。一般的なeコマースサイトの場合、初回購入ステップとして「メールアドレス/ID/パスワード」を入力し、次に個人情報の「名前/住所/郵便番号/電話番号」を入力、最後に決済情報として「カード名義/カード番号/有効期限」を入力する必要があるが、モバイルeコマース革命ではソフトバンクの契約者情報で代用できるため、上記のような手間が一切不要となる。決済に関しては、携帯電話料金とまとめて支払うことが可能だ。●Tポイントが最大14倍貯まる!○最大14倍のTポイントがそのほか、「モバイルeコマース革命」では、ソフトバンクカードもしくはヤフーカードを作れば、Tポイントを貯めることもできる。貯まったTポイントは携帯電話料金やショッピングに充てられる仕様。またポイントがアップする日をもうけており、例えば5のつく日は+4倍、Yahoo!プレミアム会員なら+4倍のポイントが付加される。ちなみにすべての条件を満たせば、最大で14倍ものTポイントが貯まるという。モバイルeコマース革命は、まずYahoo!ショッピングが10月以降に対応。その後、ヤフーが提供する他のサービスにも拡大されていく予定だ。ヤフーの宮坂氏は「今後はソフトバンクのお客様も含めて、すべての人の手にインターネットの楽しさを届けていきたい」、ソフトバンクの宮内氏は「兄弟関係にある2社が力を合わせて、皆さんのモバイルショッピングを楽しいものに変えていく」と意欲的に語った。(記事提供: AndroWire編集部)
2015年05月19日ソフトバンクが19日に開催した2015年夏モデル新商品・新サービス発表会で、SIMロック解除の方針について聞かれた同社の宮内謙代表取締役社長は「優良なお客さんばかりなら、即時解除をしても良い気がする」と購入後180日は解除できないことに対し、所感を述べた。ソフトバンクではSIMロック解除の方針について、NTTドコモ、KDDI(au)と同様に「購入後180日が経過した端末」を対象としている。質疑応答で、SIMロック解除が経営に与える影響について聞かれた宮内氏は「あまり大きな影響があるとは考えていない」と回答。その理由については「海外においてSIMを入れ換えるような使い方をする人には便利だが、国内でSIMロック解除を利用したい人はどの程度いるのか。あまりいないのではないか」と話した。その後の囲み取材で、再びSIMロック解除について聞かれた宮内氏は「本当に優良なお客さんばかりなら180日という制限をかけずに、即時解除しても良いような気もする」と回答。しかし実際には、そういうわけにもいかないようだ。同氏は次のように続ける。「例えば一括0円で購入できるようなキャンペーンをやった場合、業者のような人が来て大量に購入し、中国などで転売してしまうことも考えられる」。SIMロックが解除されたiPhoneなら、海外で流通するSIMでも利用できる。その結果、転売目的の業者が増えるのではないかという懸念だ。また、一括0円のような施策についても言及。「優良なお客さんにとっては嬉しい施策だが、転売を目的にした悪い人たちにとっては違う。悲しいけど、キャンペーンを悪用した儲け方について書かれた本まで出版されるような世界がある。5台買ったらいくら儲かる、などの情報がネットでも飛び交っている。iPhone 6の発売日に、転売目的の外国人がアップルストアにズラ~っと並んで、問題にもなった」とコメントした。(記事提供: AndroWire編集部)
2015年05月19日ソフトバンクが19日に開催した2015年夏モデル新商品・新サービス発表会で、同社の宮内謙社長は、フィーチャーフォンの取り扱いについて聞かれ「ガラケーは、最終的には必要ないものと考えている」と所感を述べた。質疑応答で、ソフトバンクの2015年夏モデルラインナップにフィーチャーフォンがないことを問われた宮内氏は「(フィーチャーフォン型の携帯電話は)少数ながらも、今後とも出していく。ニーズのあるお客様には、提供しなくちゃいけない。ただ出してはいくれけれど、それを宣伝していきたいとは思っていない。本質的に、最終的には必要ないものと考えている」と回答した。続けて同氏は、「60代でスマホを利用している人の比率は、現在5%くらいしかない。でも、深層心理でiPhoneやスマートフォンを使いたいと思っている人の比率は、年々高まっている」と分析。使ってみたいと思っても、ちょっとした“分からないこと”が発生して障害となってしまう。それが、やがては“使ってみたけど使いこなせなかった”などのネガティブな感想につながっている、と話した。そこでソフトバンクでは、スマートフォンの使い方などを紹介するスタッフを養成していく考えだという。「スマホにおけるエヴァンジェリスト(伝導者)のような人をショップなどに置き、スマホをもっと普及させていきたい」と宮内氏。60歳以上が人口のボリュームゾーンを占めていく時代にあって、まだそうした層のほとんどがスマホの楽しさに気づいていないのは「もったいないこと」とし、そこにビジネスチャンスが潜んでいるとも説明した。宮内氏は、その後に行われた記者団の囲み取材にも対応した。PHSは今後どうなるのか、という質問に同氏は「PHSはいまでも病院、学校、業務用などにニーズがある。契約者もどんどん増えている。でも私としては、遅かれ早かれモバイル市場はスマホ一色になると思う。したがってPHSの利用者の方には、スマホにアップグレードしてもらいたい。ワイモバイルでも、スマホにシフトしている」と回答。PHSからiPhoneにお得に乗り換えられるようなプランも検討しているという。
2015年05月19日5月16日(現地時間)、マシュー・マコノヒー、渡辺謙が共演した話題作『SEA OF TREES』(原題)が第68回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で上映された。渡辺謙はブロードウェイで「王様と私」に出演中のため残念ながらカンヌには参加できなかったが、マシュー、ナオミ・ワッツ、監督のガス・ヴァン・サントがレッドカーペットに登場した。映画の舞台は、自殺の名所、富士山麓の青木ヶ原。妻(ナオミ・ワッツ)を失ったアーサー(マシュー・マコノヒー)が命を絶とうと青木ヶ原を訪れるが、そこで瀕死の日本人男性タクミ(渡辺謙)と出会い、脱出を試みる…というドラマ。日本人には非常になじみのある題材であり、展開なのだが、死に場所を求めてアメリカから日本まで行くという行為が西洋人には理解されにくいようで、プレス上映では今年初のブーイングが出たりもした。公式記者会見でアジア系記者が「私は泣いてしまったが、同僚は違ったようだ」と言ったことろ、マシューは「誰にでもブーイングをする権利はあるさ。スタンディング・オベーションをするのと同じくらいにね」と答え、さほど気にしていない様子。「撮影中は僕自身も、分からない部分があったのは事実だ。しかし完成した映画を僕はとても気に入っているし、こうしてカンヌにやってこれて、幸せだよ」とも語った。ガス・ヴァン・サントは最高賞パルムドールを受賞した『エレファント』の上映時のことを思い出したそうで、「今日と明日で評判が変わることはよくわることだ。『エレファント』も賛否両論が激しく、会場の前で殴り合いの大げんかをした人までいた」と笑っていた。舞台は富士山の樹海=SEA OF TREESだが、マシューたちが日本にいたのは3日間程度で、森の中のシーンはほとんどアメリカで撮ったという。いずれにせよ、今年のカンヌでもっとも話題の映画なのは間違いない。実際、いままでもプレスからブーイングを受けた作品がパルムドールやグランプリに輝いた例はいくつもある。審査員たちがどう評価するかが楽しみだ。(photo / text:Ayako Ishizu)
2015年05月19日第86回アカデミー賞にて主演男優賞を受賞したマシュー・マコノヒーと、映画のみならず舞台においても国際的に活躍を続ける渡辺謙が初共演を果たした、ガス・ヴァン・サント監督最新作『The Sea of Trees』(原題)の日本公開がこのたび決定した。人生に失望し、自分の命を絶つ為、自殺の名所として有名な富士の樹海にやってきたアメリカ人男性アーサー(マシュー・マコノヒー)。森林の奥地までたどり着くものの、同じ目的でその場所を訪れていた日本人男性タクミ(渡辺謙)に出会う。その彼は、一時自殺を決意したが、その気持ちを変え妻子の元へ戻ろうとしており、樹海から抜け出すために助けを求めてきた。怪我を負っているタクミを放っておくことも出来ず、自殺を遮られたことでアーサー自身も死ぬことを決意するまでの出来事を考え直すようになる。アーサーとタクミは互いの事を打ち明けつつ、極寒の森を脱出するための、サバイバルな旅が始まり、人生を見つめ直すようになる――。『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』、『ミルク』で知られるガス・ヴァン・サント監督がメガホンを握り、『ダラス・バイヤーズクラブ』でアカデミー賞主演男優賞を受賞したマシュー・マコノヒーが主演を務める本作。さらに、『ラスト・サムライ』で助演男優賞にノミネートされ、現在NYブロードウェイで上演中の「王様と私」ではトニー賞主演男優賞にもノミネートをした渡辺謙がマシューと初共演を果たすことになる。ハリウッド業界内で製作前の脚本の人気投票が行われる「Blacklist」。過去には『スラムドッグ$ミリオネア』、『英国王のスピーチ』、『アルゴ』等、アカデミー賞作品賞に輝く作品が存在した。そして2013年度の「Blacklist」に選出されていた脚本の映画化が、本作となる。本作は本年度カンヌ国際映画祭のコンペティション部門にて5月16日(現地時間)の正式上映も決定。アカデミー賞俳優と日本を代表する名優、そして名匠ガス・ヴァン・サントによって作り出される物語はいったいどんな作品になるのか?続報を楽しみに待ちたい。『The Sea of Trees』(原題)は2016年、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年05月08日俳優の渡辺謙が、アメリカの演劇・ミュージカルにおける最高峰の権威である第69回トニー賞のミュージカル主演男優賞にノミネートされたことが29日、明らかになった。『王様と私』でミュージカル主演男優賞にノミネートされた渡辺は、ノミネートの知らせを受け「アメリカでの初舞台でノミネートして頂いたことを誇りに思っています。The King and I の カンパニー、バートレット・シャー、ケリー・オハラが大きな力をくれました」とコメント。ブロードウェイ初挑戦にして受賞の快挙に期待がかかる。ほかにもミュージカル『ザ・ラスト・シップ』でスティングがオリジナル楽曲賞に、『エレファント・マン』でブラッドリー・クーパーが演劇主演男優賞に、『オーディエンス』でヘレン・ミレンが主演女優賞と、気になるノミネーションが目白押し。番組では案内役に宮本亜門、八嶋智人、スペシャルサポーターに井上芳雄を迎え、授賞式の興奮の模様を余すところなく伝えていく。なお、WOWOWでは「第69回トニー賞」の授賞式を独占生中継。『生中継!第69回トニー賞授賞式』はWOWOWプライムにて6月8日(月曜 8:00~)に同時通訳で生放送。字幕版はWOWOWライブにて6月13日(土曜 20:00~)放送。
2015年04月29日ソフトバンクモバイルは1日、ソフトバンクBB、ソフトバンクテレコム、ワイモバイルとの合併を完了したと発表した。既存サービスのブランド名は維持し、「ソフトバンク」、「Y!mobile」の2ブランドで引続き提供するという。ソフトバンクモバイルを存続会社とした、ソフトバンクBB、ソフトバンクテレコム、ワイモバイルの合併は2015年1月に発表されており、4月1日をもって完了した形となる。新生ソフトバンクモバイルの代表取締役会長には孫正義氏が、代表取締役社長兼CEOには宮内謙氏が同日をもって就任する。同合併により、各社が有する経営資源を集約し、国内通信事業の競争力を強化することで、企業価値の最大化を図っていく。また、ソフトバンクグループ各社とともに、IoT(モノのインターネット)やロボット、エネルギーの分野でも事業を拡大させていくとしている。なお、既存サービスのブランド名は維持し、移動通信サービスは「ソフトバンク」、「Y!mobile」の2ブランドで引続き提供していく。また、現在各社が提供中のサービスについては、継続して利用できる。(記事提供: AndroWire編集部)
2015年04月02日●合併で何が変わるのかソフトバンクは、ソフトバンクモバイルに吸収する形で傘下の通信4社を統合する。合併するのは、ソフトバンクモバイルに加えてソフトバンクBB、ソフトバンクテレコム、ワイモバイルの4社で、これにより、携帯、固定通信をカバーする通信会社が誕生することになる。今回の合併で、同社は「経営資源をさらに集約し、国内通信事業の競争力を一層強化することで、企業価値の最大化を図」る、としており、通信事業を1社で担うことで事業の効率化を図る。さらに「革新的なサービスの創出」、「IoT(インターネット・オブ・シングス)やロボット、エネルギー等の分野でも事業を拡大」することを狙う。これまで、携帯事業として「ソフトバンク」「ワイモバイル」という2ブランド、固定事業として「Yahoo! BB」、ソフトバンクテレコムで固定電話・データ通信を提供してきたが、それぞれのブランドは維持し、提供してきたサービスも継続する、という。現在、KDDIが固定・携帯事業を1社で提供しており、今回の統合で同様のFMC(固定・携帯の融合)サービスの提供がより素早くなるだろう。ただ、重複する事業をどうするかという問題もある。現時点では既存サービスを維持し、例えばソフトバンクショップとワイモバイルショップといった店舗も継続するとしており、事業の統廃合は行わないという。○合併で大きく変わることこの合併で大きく変わるものと言えば、「グループ内で所持する無線周波数帯域」。端的に言えば携帯の電波の量だ。携帯の周波数帯は、国民の共有財産として、総務省が割り当てを行っている。NTTドコモは800MHz帯、1.5GHz帯、1.7GHz帯、2GHz帯の4つで合計140MHz幅を有しており、KDDI(au)は800MHz帯、1.5GHz帯、2GHz帯の3つで計90MHz幅、ソフトバンクは900MHz帯、1.5GHz帯、2GHz帯で計90MHz幅を所有している。これに加えて、今回合併になったイー・アクセスが1.7GHz帯に30MHz幅が割り当てられており、さらに4月以降に利用可能になる700MHz帯は、ドコモ、au、イー・アクセスにそれぞれ20MHz幅が割り当てられている。つまり、ドコモが160MHz幅、auが110MHz幅、ソフトバンクが90MHz幅、イー・アクセスが50MHz幅の割り当てになっている。このほか、KDDIグループのUQコミニュケーションズが50MHz幅、ソフトバンクグループのWireless City Planningが30MHz幅、PHSのウィルコムが31.2MHz幅をそれぞれ保有している。これまでグループを除くとドコモが最も多い周波数帯域を割り当てられていたが、今回の合併でソフトバンクモバイルは171.2MHz幅、グループとしてはWCPを加えた201.2MHz幅を確保することになり、最も多い周波数帯域を所有することになる。そして契約数は、最新の数字だとドコモが6,429万5,000契約、KDDIが4,159万6,000契約(UQを除く)、ソフトバンクが4,379万1,000契約になる(WCPを除く)で、利用者数では2位のキャリアとなる。それでいながら周波数帯域は最も多いため、電波資源としては他社に比べて余裕があることになる。●ソフトバンクの狙いとは○狙いはキャリアアグリゲーションか現在、携帯キャリアは通信速度を向上させる技術としてキャリアアグリゲーション(CA)を導入している。これは、2つの周波数帯域を1つに束ねて通信速度を高速化させる技術だが、この2つの周波数帯域を利用する際に、「グループの子会社間でまたがってCAを行うことができるかどうか」というのが問題になっている。ソフトバンクモバイル単体では90MHz幅のため、CAを行う場合はイー・アクセスの周波数が使えると有利になる。子会社間でのCAが問題視された場合の対策としては合併が有利に働くだろう。新ソフトバンクモバイルでは、WCPを除く4社が合併するため、保有する携帯向けの周波数帯域は171.2MHz幅。PHS向けの周波数帯を携帯に転用しなかったとしても140MHz幅があるので余裕が出る。子会社間のCAが認められた場合、さらにWCPの周波数帯を使えば170MHz幅となり、最多の周波数を利用できるようになり、どちらに転んでも問題はないだろう。契約数の割に所有周波数が多いという議論もあるかもしれないし、ソフトバンク側は周波数移行で使えない期間があったことなどを反論するかもしれないが、現時点で総務省の判断は読めないところだ。ソフトバンクがイー・アクセスの株式を取得した際には、総務省がソフトバンクに報告を求めているため、今回も同様の措置はあるだろう。○不調事業の統廃合も視野か名実ともに契約数で第2位の事業者になり、豊富な資源も確保できる。端末調達の効率化も可能になるだろう。サービスは継続すると言うが、不調な事業の統廃合は十分考えられ、NTTの光卸サービスへの対抗もありえる。会社が分かれているよりも1社の方がスピード感も高められるという判断もありそうだ。○ソフトバンクモバイルの社長に宮内謙氏孫正義社長は会長に、宮内謙副社長は社長に昇格する人事もあわせて発表されている。ソフトバンク側ではこれまでと変化はないと話すが、国内モバイル事業は宮内社長が担い、孫会長は海外を含めたソフトバンクグループ全体を統括する立場を明確にする、ということかもしれない。今回のソフトバンクの合併は、ヤフーによるイー・アクセス買収が中止になり、ワイモバイルとして再出発してわずか半年経たずの合併で、ワイモバイルはブランドを残して消滅することになる。今後、従来の事業の継続と新事業の創出がどのように進められるか注目したい。
2015年01月26日ソフトバンクは1月23日、子会社のソフトバンクモバイルとソフトバンクBB、ソフトバンクテレコム、ワイモバイルを合併すると発表した。同日行われた取締役会で決議し、2月25日の株主総会で承認を予定。合併期日は4月1日を予定している。存続会社はソフトバンクモバイルで、合併後も会社名は変わらない。代表取締役会長には孫正義氏、代表取締役社長は宮内謙氏が就任する。4社の株式保有比率は、ソフトバンク3社がソフトバンクの100%持ち株、ワイモバイルが99.68%となっており、合併後は99.99%の持株比率となる。ソフトバンクモバイルはモバイルテックとBBモバイルを通した保有であり、合併後はBBモバイルが75.81%の株式保有比率、ソフトバンクの直接保有比率が24.18%となる。なお、これらの保有比率は議決権数を基準としている。ソフトバンクは合併の目的を「4社が有する経営資源のさらなる集約と国内通信事業の競争力強化で、企業価値の最大化を図る」とコメント。「情報革命で人々を幸せに」という経営理念のもとに、革新的なサービス創出を行うとしている。気になる点は現在提供されている「ワイモバイル」などのブランド名だが、移動通信サービスは「ソフトバンク」「Y!mobile」の2ブランドで引き続き提供するとしている。
2015年01月23日米Beats Electronicsが、ソフトバンクモバイルとの提携を発表し、ソフトバンクショップでBeats by Dr. Dreのヘッドフォンやイヤフォンの取り扱いが始まった。去る4日、これを記念して東京都・港区のアンダーズ東京で「サウンド・シンポジウム」と題したイベントが催された。イベントにはまず、Beatsの代表であるLuke Wood氏が登壇。「今夜は『サウンド』について話したい」と述べ、今回の提携に関し「同じ価値や発想、文化を共有でき、限界に挑戦できるパートナーだ」とソフトバンクを讃えた。また、ソフトバンクショップで限定モデルの販売を行うことについても言及したのち、ソフトバンクモバイルの代表取締役副社長兼COOの宮内謙氏を紹介。登壇した宮内氏は「われわれソフトバンクは7年前からiPhoneを販売しているが、その実績があったからこそBeatsともパートナーシップを築くことができたのではないか。500店舗以上あるソフトバンクショップでBeats製品の販売が始まることをとても楽しみにしている」と抱負を語った。宮内氏のスピーチの後、Luke氏はサウンドについての持論を展開した。「安価なポータブルオーディオ機器が増えたが、音質についての話題は減っていった。その一方で映像についてはHDがどうだとか爆発的に話題が増えた。その中で『サウンド』は取り残されてきた」と状況を憂いつつ「今夜は何組かアーティストを招いているので、その『サウンド』について語りたいと思う。自分にとって音楽はある種の物語でもある」と続け、ゲストを呼び込んだ。登壇したのは元Deee-LiteのTOWA TEI、元ZOO/EXILEのHIRO、m-floのVERBALの三氏。この三氏にLuke氏を交えて音楽談義がスタートした。トークでは「HIROさんが『DADA』というテレビ番組に出てた頃、バンドをm-floの☆Takuと始めていたが、同時にダンサーも目指していた(VERBAL)」、「パフォーマンスを披露したり音源を届ける上で、受け手となる人たちがどう感じるとか、どんな風にしたらストレートにメッセージが伝わるのかとか、その人たちに感動を与えるためにはどうしたらいいのかというところに拘りがある(HIRO)」、「EXILEとコラボレーションしてみたいですね、『Choo Choo TRAIN』の再構築とか(TOWA TEI)」など、音楽に対するそれぞれの想いが語られた。トーク終了後は、ピアニストの武村八重子と、ブレイクビーツユニット・HIFANAのセッションによるパフォーマンス、PKCZのDJが続き、イベントを大いに盛り上げた。
2014年12月12日ヴイエムウェアは11月5日、ソフトバンクテレコムおよびソフトバンク コマース&サービスと共同出資で設立したヴイエムウェア ヴイクラウドサービスを通じてパブリッククラウド「vCloud Air」の国内提供開始を発表したことに伴い、記者説明会を開催した。説明会には、VMware CEOのパット・ゲルシンガー氏とソフトバンクテレコム 代表取締役副社長 兼 ソフトバンク コマース&サービスの代表取締役会長を務める宮内謙氏が参加した。vCloud Airは、仮想ネットワークやセキュリティコンポーネントを備え、単一の管理ツールを提供することで、仮想マシンの自由な移行やプライベート・クラウドとパブリッククラウド間のスムーズなアプリケーション連携を実現する。同社のサーバ仮想化ソフト「vSphere」を利用している場合、既存システムの拡張リソースとしてvCloud Airを活用できるうえ、vCloud Air上に構築した仮想マシンに変更を加えることなく、プライベート・クラウドへ戻すことができる。初めに、ゲルシンガー氏は50社以上の企業が参加しているvCloud Airのベータ・プログラムの反応もよく、期待値が高いと、vCloud Airの現状を説明した。パブリッククラウドと言えば、AmazonやGoogleのサービスが高いシェアを獲得しており、ここ最近、各サービスの値下げが相次いでいるが、同社としてはこうした価格競争に関わるつもりはないという。その理由について、「vCloud Airはパブリッククラウドといえど、企業向けの価値を付けた形で提供している。企業内のオンプレミスのシステムとシームレスに連携するvCloud Airであれば、データセンターを効率よく利用することを実現する。Amazon、Google、マイクロソフトと十分戦えるサービス」と、ゲルシンガー氏は説明した。同社が掲げる戦略の1つに「SDDC(Software Defined Datacenter)」があるが、ゲルシンガー氏によると、vCloud Airでは、ネットワークの仮想化において活用されているとのことだ。「vCloud Airでは、物理的なファイアウォール、ロードバランサーを持っていない。このことは、コスト削減に貢献している」と同氏。一方、宮内氏は「これまで、企業はオンプレミスのシステムを抱えていたために、クラウドにシフトすることができなかった。しかし、vCloud Airは、オンプレミスのシステムとパブリッククラウドを双方向でリンクすることができるため、企業のクラウド活用を推進するだろう。また、企業がクラウド利用の課題として懸念を抱いているセキュリティについては、当社の閉域ネットワークによって安全性を確保できる」と、vCloud Airビジネスの展望について語った。宮内氏は今後、企業が競合に対して差別化を図っていく際は「デジタイズ」がカギとなるが、その大きなベースとなるのがヴイエムウェアだと説明した。ちなみに、800人の人員を抱えるソフトバンクテレコムのIT部門にvCloud Airを紹介したところ、「すぐにでも使いたい」という意見が出たそうだ。用途としては、開発環境での利用が挙がっており、ベータ・プログラムの企業の中にはディザスタ・リカバリの用途で利用している企業もあるとのこと。なお、ソフトバンクテレコムが現在、企業向けに提供しているクラウドサービス「ホワイトクラウド」は、vCloud Airに集約される方向にあるようだ。宮内氏は「vCloud Airのほうがパフォーマンスがよいから」と、その理由を述べた。サーバ仮想化プラットフォーム「vSphere」と親和性が高いという強みを持つvCloud Airが、日本企業にどう受け入れられていくのか。また、ヴイエムウェアが提唱する「ハイブリッドクラウド」がどこまで日本企業に浸透するのか。今後に期待したいところだ。
2014年11月06日ハリウッドに進出し、大成功した日本人俳優として後輩たちを牽引し続けている渡辺謙。その彼が、米「Marvel Studio」が企画している“『アベンジャーズ』の宇宙版”と言われる『Guardians Of The Galaxy』(原題)の有力候補のひとりに挙がっていることが、映画情報サイト「totalfilm.com」によって明らかになった。『Guardians of The Galaxy』と『アベンジャーズ』との大きな違いは、登場するスーパーヒーローたちの中に必ずしも人間の形を成していないメンバーがいることと、宇宙が舞台であること。昨年、米エンタメ情報誌「Entertainment Weekly」が紹介していたヒーローは5人。■スター・ロード:半人間、半エイリアンのハーフ。宇宙界の警察官で、特殊なコンバット・スーツに身を固め、2丁拳銃が目印。■ドラックス:元サックス奏者がナイフの達人として蘇った緑の戦士。■ロケット・ラクーン:ある狂人によって地球の廃棄物から生み出された遺伝子組み換え生物。■グルート:巨大な動く樹木。■マンティス:セクシーな虫型エイリアン。今回、渡辺謙のほか人気TVドラマ「Dr.HOUSE」のヒュー・ローリー、『ハリー・ポッター』シリーズのスネイプ役で知られるアラン・リックマン、さらに『シカゴ』(’02)でアカデミ賞ノミネートのジョン・C・ライリーの3人は、「Rhomman Dey」と呼ばれる惑星・ザンダーの軍のリーダー役でオファーされるのでは?と目されており、この顔ぶれを見ただけで重厚な演技が要求される役柄だと予想できる。映画『スーパー!』で監督・脚本家を務めたジェームズ・ガンがメガホンを取る本作。『ゼロ・ダーク・サーティ』のクリス・プラットがすでに“スター・ロード”に決定しているほか、『スタートレック』シリーズのゾーイ・サルダナの出演もうわさされている。いったいどのような顔ぶれのキャストが集結し、宇宙を守り抜くのか、期待が膨らむばかりだ。『Guardian Of The Galaxy』(原題)は2014年8月1日(現地時間)に全米公開予定。(text:Mieko Nakaarai)
2013年05月29日1992年に製作されたクリント・イーストウッド主演・監督作を、渡辺謙、柄本 明、柳楽優弥、忽那汐里、小池栄子、國村 隼、佐藤浩市らをキャストに再生させる映画『許されざる者』の第一弾ポスターが公開された。オリジナル版ポスターのイーストウッド同様、背を向けてじっと耐える渡辺の背中に思わず惹きつけられるデザインだ。その他の画像本作は、舞台を19世紀の北海道に変更し、かつては江戸幕府の残党として京都中にその名を轟かせるも、二度と刀を持たないと誓った男・釜田十兵衛(渡辺)が辿る数奇な運命と、暴力の連鎖を描き出す作品。物語の骨格はそのままに、オリジナルでイーストウッドが演じた役を渡辺が、モーガン・フリーマンの役を柄本明が、ジーン・ハックマンの役を佐藤浩市が演じる。約2か月に渡って根室、阿寒、知床、上川郡上川町など北海道にてオールロケを敢行し、先月27日にすべての撮影を終えた本作。渡辺は「強いか弱いか、ヒーローかアンチヒーローかだけでは無くて、十兵衛の中にあるものを音符として奏でないという、感情としてあまり表現しない所を監督も僕も狙っていた気がします。こう思ったから、こう表現するだけでないもの、その奥に何があるのか?みたいな事をいつも考えていました」と振り返る。ちなみにポスターに写る渡辺の背中は深い影が落ちているだけだが、じっくり眺めることで、主人公の抱えている苦悩や過去が浮かび上がってきそうだ。渡辺はさらに「十兵衛という男は人を殺したという呪縛から解き放たれないし、ずっとそれを背負うんですけど、でも人はそれぞれが“許されないもの”を背負って生きていくような気がするんですよね。そういう部分が共鳴していただけるんじゃないかなって思っています」と語る。メガホンを執った李相日監督はすべての撮影を終え「沢山のスタッフとキャストが二か月を超える撮影に費やした労力は、間違いなく映画の力となってフィルムに焼き付いていると信じます」と語るも「感傷に浸るより、撮影でやり残したものを編集や仕上げ作業でどれだけ挽回できるかに気を向かわせねばならず、やり切ったと言うにはまだまだでしょう」とコメント。極寒の地で撮り上げたフィルムは今後、仕上げ作業を経て来年9月13日(金)から全国公開される。『許されざる者』2013年9月13日(金) 全国ロードショー『許されざる者〈1992年〉』ブルーレイ 2500円(税込)DVD 1500円(税込)ワーナー・ホーム・ビデオ
2012年12月05日