配信サイトやストリーミングアプリの普及で、いつでもどこでも動画&音楽が楽しめるようになった昨今。ハイテク技術を駆使したガジェットも、ますます進化。お気に入りを見つければ、趣味時間がさらに充実するはず!映像と音を楽しむツールが進化中!動画や音楽カルチャーの盛り上がりを受け、「関連するガジェットを選ぶ楽しみが広がっている」と、オーディオ・ビジュアルライターの折原一也さん。「プライム・ビデオやネットフリックスなど定額の動画配信サービスの充実により、視聴者が増加。また、ストリーミングが進み、アップルミュージックやスポティファイなど音楽業界も進化しています。最新技術を使ったタブレットやイヤホン、スピーカーを選ぶと、より美しい映像や音を味わえます。ぜひこだわってみてください」使用率が急激にアップ!進化系ワイヤレスイヤホン。「今どきの日本人が最も多く愛用しているアイテムのひとつが、ワイヤレスイヤホン。業界で初めて発表したアップルの『エアーポッズ』が長らく人気でしたが、今は装着した時に耳から出る棒状の部分を省いた、スタイリッシュなデザインのものが増加中」【WF‐SP700N(Sony)】汗や雨に強いアクティブ系。ジムやランニング時に活躍!防滴仕様で雨や汗からイヤホンを守り、運動中でもストレスなく使用できる。外の音が少し聞こえ、ランニング中も周りの状況に気づけるアンビエントサウンド機能付きで安心。連続再生約9時間。左右各約7.6g。ソニーストア価格¥20,880(ソニー買い物相談窓口)機能もファッション性も兼備。秀逸なワイヤレスヘッドホン。「日本ではイヤホンが人気ですが、海外に行くとヘッドホンユーザーも多く、ファッションの一部として取り入れている人が目立ちます。コード内蔵ゆえ首まわりがスッキリし、ストレスなし。薄着になる春はワイヤレス需要が高まる季節なので、注目です」【RP‐HD610N(Panasonic)】雑音をシャットアウト!通勤中にぴったり。外部の騒音状態に合わせてノイズキャンセル強度を選べ、通勤中の電車の騒音などを、しっかりとシャットアウト。Googleアシスタントを搭載しておりスマホを取り出さずに音楽再生可能。連続再生約24時間。275g。オープン価格(パナソニックTEL:0120・878・982)動画好きには欠かせない!タブレットは“観る”ツールへ。「昔は“スマホの大きい版”という印象だったタブレットですが、今は配信動画を見るためのツールになってきています。映像を楽しむためであれば、1万~3万円くらいで手に入る。家のいろいろな場所で楽しんだり、飛行機に持ち込むという人が多いです」【Fire HD 8(Amazon)】高性能なのに高コスパ!手軽に買えるタブレット。高解像度の動画が楽しめる。最大10時間使用可能なバッテリーを搭載し、長時間の移動時にもぴったり。プライム会員は対象特典の映画やドラマが見放題。W128×D9.7×H214mm。369g。16GB¥8,980(Amazon.co.jp)折原一也さんオーディオ・ビジュアルライター。大画面テレビやBDレコーダーを中心としたデジタル機器全般の取材や記事の執筆を行う。「@DIME」では、「折原一也のAudio&Visual最前線」を連載している。※『anan』2019年3月20日号より。写真・小笠原真紀(モデル)多田 寛(DOUBLE ONE/商品)スタイリスト・仮屋薗寛子ヘア&メイク・浜田あゆみ(メランジ)モデル・仁村紗和取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2019年03月18日朝早く起きて、仕事をして、疲れて帰って…平日は家事がおろそかになってしまい、自己嫌悪。なんて生活には、もうさようなら!“時短”に最適な生活家電が揃ういま、機械に任せるのが賢いやり方。自分でやるより早くて優秀なパートナーを、暮らしのお供に。便利な時短家電で、面倒な家事がラクに。働く女性の中でいまブームとなっているのが“時短家電”。「時短家電とは、面倒な家事の手間を省いて、時間を短縮してくれる便利な家電のことです。たとえば、ロボット掃除機があればスイッチひとつで床中がきれいになるように、自分が必要以上に手間をかけなくても、それを家電がサポートしてくれるのがメリット」と、知的家事プロデューサー・本間朝子さん。「時短家電があれば、出勤前にセットしておくだけで、帰宅する頃には家事が終わっている、という夢のような生活も実現。毎日の家事ストレスが減るだけで、仕事や趣味に打ち込む時間が増え、暮らしも豊かに」と、家電+ライフスタイルプロデューサー・神原サリーさんは話します。お昼寝中でも、留守中でも…ワンスイッチで、床中クリーンに!面倒な床掃除をスイッチひとつで行ってくれるロボット掃除機。「お出かけ中など、人がいない時に掃除をしたほうが、埃も舞い上がらないので効率的。特に最近は床拭き系ロボットも充実。床がピカピカになるだけで、部屋の印象もだいぶ見違えます」(本間さん)【床拭きロボット掃除機 Rollan MC‐RM10(パナソニック)】業界初の回転式ローラーを搭載。拭き取り部分に回転式ローラーを採用することで、掃除終了までモップのきれいな面を使って拭き掃除が可能に。オープン価格(パナソニックTEL:0120・878・691)【床拭きロボット ブラーバ380j(アイロボット)】水拭きもから拭きも、これ1台で。部屋の汚れに合わせて2つのモードが選べ、ホコリや髪の毛はもちろん、皮脂汚れや食べこぼしまで残さず拭き取り。¥39,000*編集部調べ(アイロボットTEL:0120・046・669)花粉ストレスにさようなら。部屋干しもこれ一つで。“洗濯物は部屋干し派”という人におすすめなのが、衣類を乾かすことだけに特化した、衣類乾燥機。「夜に干した洗濯物も、朝にはカラカラに。乾かしながら除菌もしてくれるので、部屋干し特有の生乾き臭もこれがあれば気になりません」(神原さん)【プラズマクラスター除湿機 CV‐H180‐W(シャープ)】天気の悪い日も安心!衣類を乾燥させながらプラズマクラスターイオンを放出し、生乾き臭を抑制。乾燥後のニオイ戻りも抑制することができる。オープン価格(シャープTEL:0120・078・178)あれこれ考えなくていい。洗濯機も“No think”に。AI機能を搭載したハイテク洗濯機が、ついに登場。「衣類を入れたら、AIが自動で洗剤の量を提示したり、素材に合った洗濯方法を選択してくれます。人間は、洗濯物を放り込んでスイッチを押すだけ。もうあれこれ考える必要はありません!」(本間さん)【ドラム式洗濯乾燥機 ビッグドラム BD‐NX120C(日立)】細かな設定もAIにお任せ!洋服の素材や汚れ具合から、洗い方や時間をAIが自動で判断。スマートフォンアプリと連動したサポート機能も充実している。オープン価格(日立TEL:0120・3121・11)本間朝子さん知的家事プロデューサー。家事を時短・省略化して無駄な時間と労力を省く「知的家事」を提案する。3月13日に新刊『本間式 置くだけ片づけ』(エクスナレッジ)が発売。神原サリーさん家電+ライフスタイルプロデューサー。家電分野を中心に雑誌コラムの執筆や商品企画、コンサルティングなど行う。著書に『サリー流「効率家事」』(宝島社)がある。※『anan』2019年3月20日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・仮屋薗寛子ヘア&メイク・浜田あゆみ(メランジ)モデル・仁村紗和取材、文・瀬尾麻美(by anan編集部)
2019年03月17日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「日野市立七生緑小学校」です。ちょうど1年前のこの連載で合唱についてお話ししました。僕は合唱が好きで、なかでも日野市立七生緑小学校の歌声が大好きなんです。彼らは、ごく普通の公立小学校の生徒であるにもかかわらず、NHK全国学校音楽コンクール〈小学校の部〉にて6年連続金賞を受賞されている、すごい合唱団なんです。いつか、彼らと一緒に仕事がしたいとずっと思っていたんですが、その念願がついに叶いました。僕が作詞・作曲を手がけた、TVアニメ『ポケットモンスター サン&ムーン』(テレビ東京系)の新EDテーマ「心のノート」を彼らに歌ってもらうことになったんです。参加いただけることが決まってから、日野市で行われた彼らの合唱コンサートも観に行きましたし、レコーディングにも立ち会いました。その結果わかったことは、七生緑小学校の生徒さんたちは「誰よりもプロや」ということです。これは、ソニーミュージックで20年以上音楽業界に携わっているうちのディレクターも同じことを言っていたので、間違いないと思います。彼らはレコーディングの当日までずっと先生にダメ出しをされていた。いや、ダメ出しをされるだけじゃなくて、自分たちで意見を出し合って、どう修正していくか、どうよくしていくかを徹底的に考えてきてくれた。はっきり言って合唱の素人の僕からすると、「ええやん、全然この状態でいけるやん」と思ってしまうくらい完成度は高かったんです。それでも「いや、まだここが甘いんです」と修正を重ね続けてくれた。これがプロか…と、すっかり僕が教えていただきましたね。七生緑小学校の合唱団は4年生から6年生の生徒たちで構成されています。自分が小学校高学年のときを振り返ると、これだけ高い意識を持ってひとつのことに向き合えるか?と聞かれたら、絶対できないと即答できます。でもその不可能を可能にしているのは、合唱団を指揮する後藤朋子先生の存在。彼らの徹底したプロ意識を培ったのは、後藤先生の巧みな指導力の賜物。それが6年連続の王者の歌声を育てたんだと思います。小学生たちの真っすぐでピュアな歌声って実にすばらしいです。マジで心洗われます。彼らが昨年、金賞を受賞した自由曲「ああ ひまわり」なんて、本当にレベルが高くて聴くたびにゾクゾクするほどです。もっと、合唱曲の魅力、たくさんの人に届いてほしいです!おかざき・たいいく3rdアルバム『SAITAMA』発売中。6/9(日)、さいたまスーパーアリーナにて、単独公演「JINRO presents 岡崎体育ワンマンコンサート『BASIN TECHNO』」を開催。※『anan』2019年3月20日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年03月17日イケメン御曹司と女子高生の恋愛をコミカルに描く、師走ゆきさんの人気マンガ『高嶺と花』が実写ドラマ化。主演の高杉真宙さんは最初、「この役を演じている自分の姿がまったく想像できなかった」という。「今まで出演させていただいた作品の中でも、いちばんイメージするのが難しかった役柄かもしれません。26歳と年齢設定が自分の実年齢よりも高いので、大人っぽい振るまいや、スーツをピシッと着こなしている姿にも気を配って、素敵な原作のイメージをできるだけ壊さないように努めました」高杉さんが演じる才原高嶺(さいばらたかね)は、天下の鷹羽グループの御曹司。ある日、祖父が設定した見合いの席で、姉の替え玉としてやってきた女子高生の野々村花と出会う。外見やステイタスに左右されない花の姿に高嶺は徐々に興味を持つように。罵り合いながらもお互いを想う純粋な愛が垣間見られる、ちょっぴり不器用なツンデレラブコメディだ。「口が悪くて高慢な高嶺と、10歳年上の高嶺に対していっさい物怖じしない花。そんな二人の会話のやりとりや、テンポの良さがこの作品の最大の魅力だと思います。ラブストーリーながらコミカルなギャグ要素も強いので、演じる上ではできるだけ表情を大きくして、高嶺の感情の波を表現するように心がけました」誰もが認めるハイスペックイケメンなのに、恋愛に対してどこか不器用なところも高嶺の魅力のひとつ。「『女性に対して弱い部分は見せたくない』と思う男心には共感しつつ、すこし“女々しい”というか、格好つけているのに格好つかない部分があるのも高嶺らしくて僕は好きです。何しろ、花が男らしすぎるので(笑)。ストーリーの中で何度か壁ドンのシーンが出てくるのですが、女の子に壁ドンをされたのは、さすがに初めての経験でした」共演者には花役の竹内愛紗さんをはじめ、戸塚純貴さんや伊藤あさひさんなど、フレッシュで個性豊かなキャストが揃う。「まわりがほぼ10代の役者さんだったので、不思議な気持ちでしたね。『10代も20代もそんなに変わらないだろう』と最初は思っていたのですが、意外と壁があることがわかって(笑)。彼らの中では、TikTokが流行っているみたいでした。僕もアプリの名前くらいは知っていたので、やり方を少し教えてもらったのですが、結局よくわからず、『TikTokは無理だ…』と思って断念しました(笑)。みんな見た目は僕なんかよりずっと大人っぽいのに、話をすると可愛らしくて。自分もまだ22歳ですけど、『大人になったな、僕…』とその時に思いました」1月に行われた撮影では、真冬の厳しい寒さを我慢するのがとにかく大変だった、とも。「寒いのは嫌いではないのですが、さすがに顔に出ていたかもしれません(笑)。ただ、原作だと夏のシーンだったところがドラマでは冬の設定になり、冬ならではのセリフに変わっているのも面白いところ。実は僕の好きなフレーズのひとつでもあるので、ぜひ注目してみてください」たかすぎ・まひろ1996年7月4日生まれ。福岡県出身。出演映画『映画 賭ケグルイ』が5/3(金)に公開予定。江戸川乱歩原案の映画で、主演を務める『超・少年探偵団NEO‐Beginning‐』も今年公開予定。『高嶺と花』姉の替え玉としてお見合いをすることになった野々村花は、才原高嶺の横柄な態度に怒りを抑えきれず、啖呵を切ってその場を立ち去ってしまう。破談と思われたお見合いは、やがて意外な展開に…!?3/18(月)よりFODにて配信開始。©師走ゆき/白泉社 フジテレビジョン※『anan』2019年3月20日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・寒河江 健ヘア&メイク・本間有香インタビュー、文・瀬尾麻美(by anan編集部)
2019年03月13日モノを持ちすぎない、“ミニマリスト的暮らし”が注目を浴びる今、コンパクトなワンルームでも、すっきりした空間作りをしたいもの。最近は100円ショップでも最先端のアイデア商品が色々見つかるから、収納のポイントを押さえて、グッズを賢く利用しよう!限られたスペースを有効活用する収納を。収納における失敗で一番多いのが、使い方を想像する前にグッズを買ってしまうこと。「グッズと使い方がセットになっていないと、購入しても無駄になってしまいます。必要な形やサイズ、用途を、しっかりとイメージしてから買うことが大切です。また、縦に積み重ねられるものや入れ子にできるアイテムを選ぶことで、限られた空間を有効活用することができます」と、収納環境プランナー・すはらひろこさん。おすすめは、100円ショップで買えるグッズ。「おしゃれな『セリア』や機能的な商品が多い『キャンドゥ』など、進化を続ける100円ショップは、優秀なアイテムが豊富。最近は“A4”などとサイズ表記がされたグッズも増え、イメージしやすく便利ですよ」冷蔵庫内やクローゼット、バスルームの棚など、空間の隙間は“縦”に使う。「冷蔵庫や棚の中といった小さい空間の整理に活用したいのが、スタッキング用品。積み重ねて空間を縦に使うことで、スペースを有効利用できます。プラスチック製のものを選ぶと、濡れても安心なうえ、汚れたときにはサッと洗えるので便利。また、部屋の生活スペースをもっと広げたい人は、床置き収納にスタッキング用品を取り入れるのがおすすめ。収納グッズを横に広げるより、部屋がすっきりとした印象に仕上がります」スツールは優秀!“多用途に使えるか”も見極めのコツ。「煮る、焼く、蒸す、揚げることがひとつでできるグリルポットが便利なように、収納グッズにおいても“ひとつあれば万能”なものを選ぶことが大切です。その代表的なものが、スツール。座るのはもちろん、バッグを置いたり、見せる収納として本を積み重ねたり、コーヒーテーブルとして使うなど、さまざまな用途に使えるすぐれもの。積み重ねられるデザインを選んでおけば、使わないときにはコンパクトに片付けられます」水回りで使える&すぐに見つかる!ハンギング収納。「今は見せる収納が流行っていることもあり、水回りのタオルやふきんなどは棚に入れたりせず、クリップやS字フックなどを使って吊り下げておく、ハンギング収納がおすすめです。必要なものが早く見つけられて、すぐに使えるうえ、布ものが乾きやすいというメリットも。また、バッグやスカーフを片付けるときにも、床の場所をとらないハンギング収納は便利。吊るす場所がない人は、つっぱり棒を使うなど工夫してみて」シンプルなルックスの収納グッズは、再販率もアップします。「シンプルなデザインのものを買っておくと、たとえば、引っ越し先の家でサイズが合わないなど使えなくなって売りたいときに、買い手がつきやすいです。なかでも、空間を邪魔しない白は人気。また、特殊なデザインの収納グッズは単品の場合はかわいいけれど、並べたときに“あれ…?”となるケースも少なくありません。個性的なデザインのものがいいという人は、シンプルなものを選んで、後から自分でアレンジするのも手です」すはらひろこさん収納環境プランナー。整理収納術のスペシャリストとして、個人や企業へのコンサルティングを行っている。『シンプルに暮らす 無印良品で片づく部屋のつくり方』(エクスナレッジ)など、著書、監修書多数。※『anan』2019年3月20日号より。写真・小笠原真紀取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2019年03月11日新宿・歌舞伎町を舞台に、法外な金と引き換えに、どんな危ない仕事でも引き受けて処理する“解決屋”。映画『クロガラス』は、そんな裏稼業を生業とする3人組の物語。役の生き様が滲むような立ち居振る舞いも研究しました。「正義なのか悪なのか、本当に味方なのか敵なのか、わからない存在。ある一面から見れば悪でも、その人にとっては正しかったりもするわけです。物語では明確に描かれないけれど、演じる上で、その辺の境界を繊細に線引きしながら作っていかないととは思っていました」そう話すのは、ミュージカル『刀剣乱舞』などで人気を博す崎山つばささん。演じているのは、解決屋・クロガラスのリーダー・黒斗。これが映画初出演にして初主演となる。「ミステリアスなキャラクターなので、人間っぽくない無機質な感じを目指しました。これまで、ダークサイドの人を演じることがなかったので、歌舞伎町が舞台の作品を観て、彼の生き様が滲むよう、立ち居振る舞いも細かく研究したりもして」そんな話の端々から、素の真面目さが透けて見える。黒斗は、崎山さんとは真逆ともいえる役柄だけれど、「近いのは、何考えているかわからない、とよく言われるところ」だそう。ただ、「黒斗は本音を隠しているけれど、僕自身は隠しているつもりはない」とか。ならば、普段の崎山さんは、どんな人?「仕事している時は仕事のことしか考えていないですね。舞台の公演中は、つねに頭にあるのはその時に演じている役のこと。もっと違うアプローチができないかと考えたり。でも、家に帰ったら、そのスイッチはいったんオフにして、のんびりテレビを見ていることが多いです。好きなのは、お笑いのネタ番組。いま注目しているのは、四千頭身さんとか、ジェラードンさんとか…。ミステリアスでも何でもないです(笑)」デビューして5年が経った。「お芝居を始めたての頃は正解がわからず、自分の引き出しを増やさなきゃって、もがいていた気がします。でも、それって経験と一緒に自ずとくっついてくるものなんですよね。それに気付けてから、演じることが少し楽になりました。考えすぎず、その時その時に、必要なものを吸収しながら、表現を見つけていけばいいのかなって」穏やかで静かな印象を受けるけれど、じつはかなりの負けず嫌い。内には熱い闘志を秘めた人。「根本に持っているのは、この仕事を一生続けていきたいということ。そのために、いまこの年齢に何をすべきかを考えていたりします。主演にこだわりはないけれど、この先の役者人生のために主演を経験させていただくのは重要なことでもある。今回の映画は、『1』と『2』を同時に撮っていて、2作が立て続けに公開されますが、まだ黒斗について描かれていない部分も多いんです。この先、3、4…と続けていけたらいいですよね」『クロガラス』常連客が多額のツケを残し失踪。切羽詰まったホストの和輝は、解決屋・クロガラスの事務所を訪ねる。シネマート新宿とシネマート心斎橋にて、Part.1は3月9日から、Part.2は3月30日からそれぞれ1週間限定レイトショー。©エイベックス・ピクチャーズさきやま・つばさ1989年11月3日生まれ。千葉県出身。ミュージカル『刀剣乱舞』石切丸役で注目される。ドラマ『広告会社、男子寮のおかずくん』( TVKほか)に出演中。1st LIVE DVD『UTOPIA』が3月20日発売。シャツブルゾン¥28,000(TOMORROWLAND/トゥモローランドTEL:0120・983・522)パンツ¥21,000(KNOTT MEN/トゥモローランド)カーディガン¥21,000(Thing dub Things/H〉FRACTALTEL:03・6447・2432)シャツ¥13,000(PARADOX/H〉FRACTAL)※『anan』2019年3月13日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・OBU-ヘア&メイク・猪狩友介(Three PEACE)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年03月10日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「印税」です。印税はみなさんが考えているより素晴らしいものじゃないんです。レコード会社との契約次第だと思いますけど、一般的に2800円のCDを制作してアーティストのところに入るのは売り上げ1枚につき30円程度なんじゃないかなと思います。これ、むちゃくちゃ少なくないですか?僕はデビュー前、メジャーレーベルと契約さえすれば生活には困らない…、なんなら豪遊できるだろうと信じていたのですが、実際に1枚目のアルバムの印税が振り込まれた口座の金額を見て「こんなもんなんか…」とびっくりしました。ミュージシャンの中にはメジャーレーベルを離れ、自分でレーベルを立ち上げる方もいます。それはそれですべてが自分にかかってくるので大変なんですが、成功すれば還元率は100%ですから、裕福になっている方もたくさん見てきました。とはいえ、僕もそっちに行きたいというわけではないんです。現在のスタッフのおかげで僕は音楽を作る良い環境を作ってもらえているし、さまざまなお仕事もいただけている。ただ、CDが売れなくなったこの時代になにか改革していくシステムがないと、すべてのメジャーミュージシャンは幸せにはなれないんじゃないかと思うんです。それでもCDやネットの音楽配信はまだいい。もっと厳しいと感じるのがサブスクのシステムです。定額制の音楽配信サービスをみなさんも利用していると思います。これは、月額いくらという金額を世界中の何億人という人から集金し、その集めた総額を1曲ごとの再生数によってアーティストに分配するシステムになっています。この方法だと世界中で聴かれてないと利益が出ません。日本のみのガラパゴス的な活動をする僕のようなアーティストは、たとえToday’s Hitsに選ばれても、全世界の比率で考えたら分配される金額なんて総収益の何億分の、何千億分の1でしかない。このアーティスト格差が深まる仕組みには疑問があります。ぶっちゃけミュージシャンを国家公務員にしてほしいです。国民に娯楽をもたらすことを目的とした娯楽庁を作ってほしい。そして月々の俸給と社会保障を与えてほしい。まあ、それは大げさですけど、生活できないという不安やストレスを抱えながらいい音楽活動なんてできないと思うんです。贅沢したいわけではないですし、安定・安心のある中で音楽を創作したいと希望するのはそんなに難しいことなんですかね?おかざき・たいいくオリジナルサードアルバム『SAITAMA』発売中。6/9(日)、さいたまスーパーアリーナにて、単独公演「JINRO presents 岡崎体育ワンマンコンサート『BASIN TECHNO』」を開催。※『anan』2019年3月13日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年03月04日かつての清純派のイメージから、気がつけば演技派と呼ばれる女優へと成長し、ゆるぎない存在感を印象づけている夏帆さん。女優人生15年の思いや葛藤を語ります!――芸能界入りしたのが12歳で、その翌年にドラマデビューされているので女優業は15年目ですね。今改めて15年という数字を聞くと、なかなか経ちましたね。人生の半分以上、この仕事をしているってことですから。――最新主演映画『きばいやんせ!私』で演じた貴子のように壁にぶつかったり、悩んだり葛藤したり、という時期はありましたか?もちろん15年ですので、いろいろありますよね。その中でも20代前半の時に、大きく思い悩んだことがありました。役者としてこの先のことを考えた時、すごく不安になったんです。というのも、10代前半からありがたいことにとても順調にこの仕事をしてきて、仕事があるのが当たり前だと思っていたんですね。仕事を続けていくということに何の疑いもないというか、あまりにも自分の生活に馴染みすぎていたんでしょうね。でもある時、求められないとこの仕事は続けられないんだ、と当たり前のことですが、気づいてしまった。その時、今の自分が特別秀でた何かを持っているわけではない、この先もう求められないかもしれない…と悩みました。他の仕事をしようかと考えたこともあったんですが、興味のあることが見つけられなかったし、なにより、この仕事ができないって考えた時にすごく落ち込んだ自分にびっくりしたんです。それまでは役者なんていつ辞めてもいいやなんて思っていたのに、いつの間にか変わっている自分がいて。――悩んだ時はどうやって持ち直しているんでしょう?それって、何をしてもダメなような気がするんです。自分で自分の思考を変えない限り。たとえば、ストレス発散でお酒を誰かと飲みに行ったとしても、家に帰ればまた一人になって気持ちは戻るじゃないですか。でもそう思いながらも、私はわりと周りにいる人に相談して助けてもらうことが多いかもしれません。ただ、落ちてる時こそ自分が変わるきっかけだと思うんです。人は自分が辛い状況にならないと変わろうとしない。ダメになって初めてダメなことに気づき、考えて変わろうとするんです。だから、落ちてる時はチャンス。これもいろんな経験をして、最近そう思えるようになりました。――いろんな壁を乗り越えたからこそ、個性的な役柄に次々に挑戦するようになり、清純派のイメージから演技派と言われるまでになったのかな、と納得しました。う~ん、決められたイメージの中で仕事をしていくことが少し窮屈に感じていたというのはありますが、戦略的にあえて違う役を選んでいたというわけでもなくて。その時に興味のある役を前向きに選んで挑んでいたら、気がついたらこういうふうになっていた。20代になると自分の意見を言えるようになり、役も自分で選ぶようになったことで変わってきたのかな。――記憶に新しいところでいえば『海街diary』では4人姉妹の一人としての立ち位置が絶妙で、その演技力に感服し、『友罪』では昔の恋人から脅されDVを受け続けている女性を熱演されて衝撃的でした。毎回印象が変わるので、次の役がいつも楽しみです。もしかしたらデビュー当時から見てくださっている方はすごく驚いたかもしれないけど、こういう役はやらないよね、こんな作品には出ないよね、って思われたくなかったし、仕事の幅を狭めてしまうのがイヤだった。だから毎回役がかぶらないように気にはしています。その結果、今は自分のやりたいことができているので楽しいです。――夏帆さんにとって、役者業とはなんですか?20代になってからさらに、仕事という意識が強くなりましたね。でも、芸能界に入った当初はお芝居をするなんて思ってもいなかったので、気がついたら役者になっていたって感じかな。――この先、どんな役者を目指していますか?計画を立てて何かをするのが苦手で、何事においても目標とかを決めずに始めるタイプなんです。でも、その時どきに求められる役者ではありたい。もちろん制作側からもそうですが、作品を作っても観てもらわなければ意味がないので、劇場に足を運びたいと思ってもらえるように、常に興味を持ってもらえる役者でありたいと思います。かほ1991年6月30日生まれ、東京都出身。12歳でスカウトされ、翌年に女優デビュー。2007年、主演映画『天然コケッコー』で日本アカデミー賞はじめ数々の新人賞を受賞し、その後の主演映画『東京少女』『うた魂』『砂時計』で一気に人気女優へと成長。近年では映画『海街diary』で、日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞し、話題に。ワンピース¥48,000(オーラリー TEL:03・6427・7141)その他はスタイリスト私物『きばいやんせ!私』不倫騒ぎで週刊誌に叩かれて左遷された、女子アナの貴子。仕事にやる気も目標も見出せないまま、投げやりな日々を送っていた。ある時、命じられたのは、本土最南端の町・鹿児島県南大隅町に伝わる祭りの取材。町の人たちの熱い思いや、幼少期の思い出によって、今の自分を見つめ直す羽目になるが…。映画『きばいやんせ!私』の監督は武正晴、主演は夏帆、出演は太賀ほか。3月9日より全国ロードショー。※『anan』2019年3月6日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・清水奈緒美ヘア&メイク・成田祥子インタビュー、文・若山あや(by anan編集部)
2019年03月03日書店員が選ぶ、もう一度読みたい恋愛小説第1位に輝いた『九月の恋と出会うまで』が実写映画化。未来から聞こえてきた誰かの声によって命を救われた志織と、そこで生じてしまったタイムパラドックスにより、志織の存在が1年後に消されてしまうことに気づく小説家志望の隣人・平野。一途に想い合いながらもすれ違っていく切ない大人のラブストーリーの主人公たちを演じるのは、本作が初共演となる高橋一生さんと川口春奈さん。高橋:ここまで純粋なラブストーリーは、もうこの先できないだろうなと思ったんです。今38歳なんですが、これだけまっすぐな人間が、これだけまっすぐに人を想い続けるということを、自分の中で違和感なくできるギリギリの年齢のような気がして。お話をいただけたタイミングが本当によかったと思います。川口さんは年齢もお若いので、まさかラブストーリーでご一緒できるなんて思っていなかったんですけれど。川口:私もこの作品の純朴さに惹かれたのはもちろんなんですけど、何よりずっと一緒にお仕事をしてみたいと思っていた高橋さんがお相手と聞いたので、ぜひやらせていただきたいと思ったんです。高橋:そう言っていただけると、とてもありがたいです(笑)。川口:高橋さんファンの方はもちろん、女性はみんなこの映画を観たら高橋さんのことが大好きになると思います。高橋さんが演じている平野は今まで会ったことがないくらい突拍子もないキャラクターなんですけど、掴みたいのに掴めない不思議な魅力があって、女性なら放っておけなくなると思うんです。高橋:僕もまったく同じ感想で、この映画を観たらみんな川口さんのことが好きになるだろうなと(笑)。それくらい、川口さんが演じている志織は、平野の突拍子もない理論立てになんだかんだ真面目に耳を傾けてくれる、かわいらしくて素敵な女性なんです。川口:実は私、共演する前は高橋さんのこと、もっと寡黙な人なのかなって勝手に思っていたんです。でも、私のくだらない話に、いつも「うんうん」と耳を傾けてくださるし、現場でも常にリードしていただいてすごく助かりました。高橋:僕に対してそういうイメージを持たれる方は多いんですけれど、川口さんは早い段階から距離を飛び越えてきてくださったというか、気さくに話しかけてきてくださったので、すごく嬉しかったんです。川口:高橋さんの演技を近くで見ていてすごいなと思ったのは、職人さんのように計り知れないほど奥深くまでキャラクターを作り込むこと。私は瞬発力でやるほうなので。高橋:僕は川口さんのタイプに憧れます。僕が自由に動いても、それこそ直感で柔軟に立ち回ってくださって。僕には縁がないと思っていたまっすぐなラブストーリーのお相手が、しっかりと芝居を受けてくださる川口さんで本当によかったです。『九月の恋と出会うまで』不思議なマンションに住む志織と小説家志望の平野。ある日、志織は“未来からの声”に命を救われる。しかし平野は志織にタイムパラドックスが生じることに気づく。1年後、愛する志織の存在が消えることを知った平野は、声の主を探すため奔走するが――。3月1日、全国ロードショー。©松尾由美/双葉社©2019 映画「九月の恋と出会うまで」製作委員会たかはし・いっせい1980年12月9日生まれ、東京都出身。俳優。近作にドラマ『僕らは奇跡でできている』『みかづき』など。映画『引っ越し大名!』が8月30日公開。ニット¥32,000(オーラリーTEL:03・6427・7141)パンツ¥26,000(ウル/スタジオ ファブワークTEL:03・6438・9575)かわぐち・はるな1995年2月10日生まれ、長崎県出身。女優。ドラマ『イノセンス 冤罪弁護士』(日本テレビ系、毎週土曜22:00~22:54)に和倉楓役で出演中。ジャケット¥52,000 Tシャツ¥18,000スカート¥28,000(以上アンデコレイテッドTEL:03・3794・4037)※『anan』2019年3月6日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・秋山貴紀(高橋さん)壽村太一(川口さん)ヘア&メイク・田中真維(MARVEE/高橋さん)笹本恭平(川口さん)取材、文・菅野綾子(by anan編集部)
2019年03月03日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「病気とケガ」です。人前に出る仕事なので表舞台に立つタイミングでは、できるだけ病気やケガはしないように細心の注意を払っているつもりです。それでも体調を崩してしまうことがあります。先日、僕は1月18日に予定していたNHK大阪ホールでのワンマンライブの公演をキャンセルしてしまいました。ウイルス性胃腸炎とインフルエンザA型の併発でした。ライブ当日の朝は熱もなく体調がすぐれないものの気合で乗り切ろうと思っていましたが、リハの段階でまったく声が出なくなり体調も悪化の一途で、病院に駆け込んだところドクターストップ。それで自宅に戻ったのですが、そこからさらに寒気がしてきて。電気毛布の目盛りをダニアウトまでマックスに上げたものの震えが止まらず、仕方なく母にお願いして救急で再び病院へ連れていってもらい…。即入院でした。一時は熱が42°Cまで上がり意識を失いました。意識ない中でうなされながら「いけます! (ライブ)やれます!」と繰り返していたそうです。覚えてないですけど…。僕は、ライブを飛ばさないというのをインディーズ時代からひとつのプライドとして持っていたので、今回のことは辛かったし心苦しかったです。ライブを楽しみにしていてくれた方々に申し訳なくて、たくさんのスタッフにも迷惑をかけました。中止を公表したあとはツイッターを覗くこともできませんでした。でも、クレームはなく、みなさんが心配してくれる声だけが僕に届いて、ファンの方はありがたい存在だという感謝の気持ちでいっぱいになりました。ミュージシャンはこういうとき、本当に応援の声が励みになるんです。早く元気になろうと思わせてもらえます。それと同時に、もっともっとプロ意識を持たなあかんと思いました。以前、エビ中の中山莉子ちゃんが「小さいころはよく家族でスキーに行っていた」と話をしていて、続けて「でも、今はケガが怖いから行ってません」とスッと言った。あ、これがほんまのプロやなと思ったのを思い出しました。ステージに立つ人間として、ひとつの覚悟を持って日々過ごしている。それが僕にはまだまだ足りなかったのかも…。だって、これまでの僕だったら誘われたらスノボでもスキーでも行ってしまっていたと思います。でも、今回のことをきっかけに変わりたいです。これからは人一倍、健康に気を使っていきます!おかざき・たいいくオリジナルサードアルバム『SAITAMA』発売中。6/9(日)、さいたまスーパーアリーナにて、単独公演「JINRO presents 岡崎体育ワンマンコンサート『BASIN TECHNO』」を開催。※『anan』2019年3月6日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年03月02日新たな役に挑むたびにガラリとその印象を変えては、芯の通った演技力で見る者を驚かせ、釘付けにする夏帆さん。プライベートがなかなか見えないことから、時には“謎めいた女優”なんて声も耳にしますが、実際にお会いするとニュートラルに身を置き、とても自然体。そんな夏帆さんは最新主演映画『きばいやんせ!私』で演じた貴子と、どう向き合ったのでしょう。――貴子は不倫騒動で左遷され、投げやりな毎日を送る女子アナですね。かなり毒舌で、性格がいいとはとても言えないですが、女性から見ればわからなくもないなぁと思うところもありました。本当は素直な子なんだろうなとも思うけど、虚勢で生きているから周囲に攻撃的になったりしてしまうんです。でも、25歳ぐらいって、誰しも貴子のように、仕事にもある程度慣れてきた中で、自分の現状やこの先のことについて悩むと思うんです。おっしゃる通り、きっと、貴子が置かれている状況をわかってくれる方は多いのではないでしょうか。――ひねくれていて、口の悪さもかなり目立ちますよね(笑)。そうなんです(笑)。でも、私、脚本家の足立(紳)さんの書くセリフや独特なテンポがすごく好きなんですね。だから貴子がクダ巻いているところも、その言葉のチョイスが面白いと思っていたし、率直すぎて口の悪い時の貴子も好き。ある意味人間らしいですよね。ただ可愛いだけじゃないというか、トゲのある部分がまた魅力的です。――貴子は、幼少期に1年だけ過ごしたことのある鹿児島県の南大隅町に伝わる祭りの取材を命じられるわけですが、実際にその地で行われている“御崎祭り”を舞台に物語が進みますね。3週間の撮影期間のほとんどは、南大隅町に滞在していました。コンビニ、お店など何もないところで、海や山の大自然だけ。東京生まれの私にとってはすごく新鮮でした。撮影は3月に行われたのですが、そのお祭りは毎年2月に行われるということで、撮影に入る前に実際に見に行ったんです。わっしょいわっしょい、というにぎやかな感じではなくストイックで、お祭りというよりは儀式に近い感じでしたね。映画でも本物のお祭りを忠実に再現しています。女性は神輿の巡行に参加できないのですが、参加した男性キャスト陣は大変だったと思います。――鹿児島時代の貴子の同級生だった太郎を演じた太賀さん、洋平を演じた岡山天音さんが、祭りのシーンが進むにつれどんどんかっこよくなっていくので驚きました。そうなんですよ。このお祭りがどんなに大変か、二人の表情だけで伝わってきますよね。太賀くんや天音くんが祭りの間中持っている鉾と傘は本当に重いんです。しかも、撮影時には雨が降っていて、さらに水を含んで重くなるという。南大隅町のみなさんの協力のおかげもあって、リアルなシーンになっていますね。――貴子と太郎が軽トラの中で本音をぶつけ合うシーンも、気迫がみなぎるやりとりでしたね。あのシーンは私も印象に残っています。というのも、ワンカットの長回しだったんです。日が暮れていくほんの一瞬を狙っての撮影だったので、本番は回せて1~2テイク。お昼からセッティングして日が暮れるのを待って、すごく緊張感のある中で撮りました。太賀くん演じる太郎と初めて本音でぶつかり合うシーンなのですが、私自身も太賀くんとの絆が深くなった気がします。それまでは貴子のことを“なんだこの女は”って思っていても、物語が進むにつれてこの子を応援したいなって気持ちに変わっていく、重要なシーンじゃないでしょうか。――長回しは得意ですか?私、長回しが好きなんですよ。細かくカットを繋げていくよりも、長くても1カットで撮ったほうが気持ちを繋げられるから。特に感情的なシーンだと、何度も気持ちを繋ぎ直すのは難しいですからね。それに、撮影や照明など現場にいるすべての部署がうまくいかないと長回しは成立しない、という緊張感も好き。1回バッと集中して撮っちゃえば終わるから好き、っていうのもあるんですけどね(笑)。かほ1991年6月30日生まれ、東京都出身。12歳でスカウトされ、翌年に女優デビュー。2007年、主演映画『天然コケッコー』で日本アカデミー賞はじめ数々の新人賞を受賞し、その後の主演映画『東京少女』『うた魂』『砂時計』で一気に人気女優へと成長。近年では映画『海街diary』で、日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞し、話題に。ワンピース¥48,000(オーラリー TEL:03・6427・7141)その他はスタイリスト私物『きばいやんせ!私』不倫騒ぎで週刊誌に叩かれて左遷された、女子アナの貴子。仕事にやる気も目標も見出せないまま、投げやりな日々を送っていた。ある時、命じられたのは、本土最南端の町・鹿児島県南大隅町に伝わる祭りの取材。町の人たちの熱い思いや、幼少期の思い出によって、今の自分を見つめ直す羽目になるが…。映画『きばいやんせ!私』の監督は武正晴、主演は夏帆、出演は太賀ほか。3月9日より全国ロードショー。※『anan』2019年3月6日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・清水奈緒美ヘア&メイク・成田祥子インタビュー、文・若山あや(by anan編集部)
2019年03月02日4月10日、初のソロシングル『Phenomenal World』をリリースするU-KISSのJUNさん。2月4日に開催されたショーケースも大成功を収め、勢いにのる彼に、ソロデビューについてから、オーディション番組で1位を取り参加したUNBでの活動、そして俳優イ・ジュニョンについてまで、たっぷり聞きました。写真・小笠原真紀(スチール)、千葉 諭(ムービー) 文・小泉咲子【ペンになってもいいですか!?】vol. 90祝・日本ソロデビュー!――ソロデビューの知らせを聞いた状況について教えてください。韓国の事務所から休みをもらい日本に遊びに来てて、渋谷の109で帽子を買ったりしてたんです。そうしたら、いきなりavexから呼ばれて。「何か問題でも起きたのかな……」とめちゃくちゃ心配しながら行ったら、サプライズで「ソロデビューが決まった」と言われたんです。15秒間、ぼ~っとしちゃいました。いつかはソロ活動をしてみたかったのですが、こんなに早く実現するとは思っていなくて。すごく嬉しかったけど、すぐに「ひとりでできるのかな」って不安になりました。ずっとU-KISSの兄貴たちと一緒だったので。でも、今はもうワクワクでいっぱいです!――活動曲『Phenomenal World』もカップリング曲『Never too late』も、ラップなしですね。フンさんから「KISSme(ファンの総称)のみなさんにとっては、JUNがラップしているイメージが強いから、歌えるところをいっぱい見せてあげて」と言われ、ボーカルの練習をたくさんしました。兄貴たちが教えてくれたこと、そして、(オーディション番組発の)UNBでメインボーカル担当として1年間活動したことも、すごく活きています。――『Phenomenal World』は、すごくクールなミドルテンポのダンスナンバーですね。フューチャーポップというジャンルに初挑戦しました。実は、2018年はすごく忙しくて、「本当の自分って?」とすごく悩んだんです。その答えが、この曲。初めてのソロシングルだから、本当にやりたいジャンルで、本当の自分を表現したかったんですが、聴いてすぐに「これだ!」とピンときました。JUNが考えたことを、この曲とパフォーマンスを通じて、ファンのみなさんに感じてほしいですね。――作詞・作曲のKanata Okajimaさんは、JUNさんが目標と語っているSHINeeのテミンさんへの楽曲提供もしてます。テミンさんの曲を聴いて「いつかご一緒にお仕事したい」と思っていたので、すごく嬉しいですし、光栄です。avexのみなさんのおかげで実現しました(笑)。――最近、“Phenomenal=驚くような、驚異的な” 出来事はありましたか?油そばとの出合い! スタッフさんから食べに行こうと誘われた時は、あまり期待してなかったんです。だって、油がかかってるんですよ。それが、食べた瞬間! 本当にPhenomenal! すごくおいしかったんです。ソロ活動は、兄貴たちがそばにいなくてすごく寂しいんですけど、末っ子のJUNが好きな油そばを、兄貴たちを気にせず食べ続けられることだけは嬉しいです(笑)。カロリーが高くてもJUNは気にしない! ホテルに戻ってランニングマシーンで走って、筋トレもしてから寝てるから大丈夫です。――『Never too late』は、爽やかなラブソング。タイトルのように「遅すぎることはない」と思った実体験はありますか?一年前から絵を描いてるんですけど、「ずっと前から描き続けてうまい人もたくさんいるのに、なんでいまさら始めたんだろう」と思うこともありました。でも、この一年で描いた絵にすごく変化があったんです。始めた頃の絵は、悩みが多くてあまりよく眠れずゴチャゴチャしていたのが、今ではだいぶ感情表現が整理されてきました。それを見て「Never too late」だったなって。――よく眠れないんですか……?2年くらい前から、睡眠時間は3、4時間です。眠れないなと思ったら、絵を描いたり、作曲したりして過ごしています。――夜、運動するとアドレナリンが出て、睡眠を妨げるらしいですよ。もちろん原因はそれだけではないと思いますが。それでも油そばだけは諦めません(笑)。麺が好きで、とんこつラーメンからつけ麺、ついに油そばという究極の味に出合えましたから。睡眠時間が短いことは、あまり心配しないでください。すっかりカラダは慣れましたし、若いから大丈夫です!――『Never too late』は、恋愛で悩む人にとっても、転職を考えている人にも背中を押してもらえる曲です。今、何かに対して「遅すぎるかな」と踏み出せない人たちに、メッセージを。JUN自身にとっての絵のように、何かを始める時は「遅すぎるかも」と不安になりますよね。でも、「踏み出して努力すれば、必ず成功する」と信じてほしいですね。ただ、成功への過程は簡単ではないと思います。それは成長のためには必要な時間。その時、踏ん張れば、必ず笑える日が来ます。その日を待ちながら、元気に頑張ってほしいですね。『Never too late』を聴きながら(笑)。高評価を受ける俳優活動――2018年『大韓民国文化芸能大賞』『MBC演技大賞』新人賞を受賞するなど、俳優活動も高評価を受けてます。俳優活動とアーティスト活動、それぞれどんな影響がありますか?俳優の仕事を始めてから、バラード曲に感情を込めるのがうまくなったように思います。逆にアーティスト活動から俳優の仕事になると、歌詞やダンスが頭の中をぐるぐる回って、キャラクターに集中できないことがあるので、それは課題ですね。――台詞覚えはいいタイプですか?早いほうです。最初は覚え方がわからなくて、ひたすら台詞を書いて暗記してたんですけど、それだと試験勉強みたいでつまらないじゃないですか。今は好きな音楽のメロディにのせて、台詞を歌にして覚えてます。――アドリブは入れますか?すごくたまに、ですね。大先輩たちから「入れてもいいよ」と仰ってもらっても、なかなか……。家に戻ると「あのシーンで、こうしたらもっとよくなったのに!」と思い返すんですけど、現場では難しいです。――以前、「俳優として、“JUN=アイドル” の概念を壊したい」とインタビューで答えていましたが、壊せた実感はありますか?う~ん、これも難しいですね……。U-KISSのJUNは、死ぬまでU-KISSのJUNですから。ひとりの人間として、本名のイ・ジュニョンとしても、見てほしい気持ちはあります。――イ・ジュニョンさんはどういう人間ですか?イ・ジュニョンは、JUNが思ってたより、ひとりで行動するのが苦にならないみたいです。絵を描くこともそうだし、散歩やご飯もひとりの時間も楽しんでます。――活動を終了したUNBについても聞かせてください。オーディション番組『THE UNIT』で1位を取ってから約1年活動して、いちばん記憶に残っている日本での出来事は?1月のファイナルライブですね。UNBとして初来日した時は、新しい現場だったのですごく不安でした。まだまだ日本語力は足りないけど、JUNが代表して喋ってたんです。あの体験は、U-KISSの兄貴たちのすごさを改めて考える機会にもなりました。それでも、ファイナルコンサートではUNBのメンバーたちが一生懸命、日本語でのコメントを準備してくれて、ずいぶんラクになりました。――コンサートでは涙する場面もあったとか。これまでを振り返る映像が流れた時、いろいろな思いが交錯して…。とくに、FEELDOGさんと番組出演を決める前に、夜中、僕らの未来について語り合ったことを思い出しました。「韓国でも有名なグループになるために頑張ろう」って約束もして。そのことがぶわ~っとよみがえって泣いちゃいました。JUNにとって、FEELDOGさんはかけがえのない存在です。おとといも、FEELDOGさんの家で寝ました(笑)。JUNさんの動画はこちらから!InformationJUN(ジュン) 1997年1月22日生まれ、186㎝、AB型4月10日、初ソロシングル『Phenomenal World』が発売JUN(from U-KISS) 1st Event 2019 ~Phenomenal World~4月6日(土) @松下IMPホール(大阪)1部開場:13時 開演:14時2部開場:18時 開演:19時4月8日(月) @SHIBUYA TSUTAYA O-EAST(東京)1部開場:13時 開演:14時2部開場:18時 開演:19時
2019年02月21日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ウィンターソング」です。冬の歌というと「雪」だったり「クリスマス」だったり、まず歌詞のイメージが思い浮かぶと思いますが、僕がウィンターソングを聴いていて気になるのは、冬らしさを表現するためにどんな音選びをしているかですね。これは作り手側のこだわりになりますが、使っている楽器や音のイメージで冬の感じを出すことができるんです。以前、いきものがかりやback numberなどを手がけられているサウンド・プロデューサーの島田昌典さんの密着取材番組を見たことがあります。そのときに、いきものがかりの「SNOW AGAIN」というウィンターソングのアレンジを手がけていて、シンセサイザーで冬を連想させるリズムの音をずっと探されていたんです。僕も楽曲に合う音はどれだろうと音選びの作業で1日費やすことがあるので、一流のアレンジャーの方でも、ひとつひとつの音を聞きながら同じように探すんだ…と感動しました。また、そのとき島田さんが「これだ!」と選んだシンセの音は、ひんやりと冷たい音色で完全に冬の音だったんです。的確に響く音を見極める才能、センスに感服したことを覚えています。J-POPを代表する名曲を数多く生み出すアレンジャーの凄さを垣間見た瞬間でした。季節感をイメージできる音というのは、なにも冬に限ったものではなくて、それぞれの季節に連想させる音があると思います。クリスマスの歌なら鈴の音が鳴っているだとか、夏ならスチールドラムやホイッスルのような音が似合う。季節のイメージを出すために、どんな音色が使われているか注意して聴いてみると新しい発見があるかもしれません。今シーズンの冬だとビッケブランカさんの「まっしろ」という曲が印象的ですよね。ピアノや鐘の透明な音色、そしてビッケさんの感情が乗った歌声で冬のなんともいえない切なさや冷たさが表現されている。あと、僕の最新アルバム『SAITAMA』に収録している「Jack Frost」もウィンターソングです。ジャックフロストとは冬の寒さや冷たさを司る精霊のこと。この曲の中では、やはり寒さやクリアな印象をイメージさせるシンセの響きを入れていますが、僕はあえて薄く海の波の音を入れています。より厳しい寒さを引き出すために、夏のイメージがある波の音を実験的に入れてみました。甘さをより引き立てる、スイカに塩みたいな効果を期待しましたが、みなさん気づいてました?おかざき・たいいくオリジナルサードアルバム『SAITAMA』発売中。6/9(日)、さいたまスーパーアリーナにて、単独公演「JINRO presents 岡崎体育ワンマンコンサート『BASIN TECHNO』」を開催。※『anan』2019年2月20日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年02月16日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「密着取材」です。昨年、NHKのドキュメンタリー番組『ノーナレ』ではじめての密着取材を受けました。これまで、丸1日カメラがつくとかそういうことはありましたが、今回の撮影期間はおよそ2か月。ここまでみっちりした取材ははじめてでした。いきなり肝のこと言っちゃいますけど、人間って一人でいる時間が必要なんやということを改めて再認識いたしました。いや~、ずっとカメラ入ってるの、やっぱキツかった~!夜の本気ダンスというバンドの鈴鹿(秋斗)は、何かで一緒になるとずーーーーっと僕の楽屋にいるんです。でもそれをなんとも思ってなかったんですけど、それはもともと彼が地元の同級生で、僕が素でおれてたってことなんでしょうね。カメラが入っているとやっぱり、“岡崎体育”でおらなあかんという変な緊張感が生じてしまい、全然リラックスできませんでした…。さらに今回は、実家の僕の部屋にも定点カメラが設置されていたんですが、それも気になって気になって…、ときどきオフにしていました。だって僕の部屋ですから、着替えとかもしますから。僕の着替えシーンなんてオンエアしないことはわかっています。わかっていますけど、編集の段階でNHKの方に着替えシーン見られるのもイヤやから、そこはきっちりオフにしていました。ドキュメンタリー番組で25分間、僕のことだけを流してくれるということがどれだけありがたいかは、十分にわかっています。だからこそ、アルバム制作がもっとも立て込んでいる時期にあえてカメラに入ってもらったんです。ドキュメンタリーの作り手は対象者が苦しんでいるところや足掻いているところを撮影したいわけじゃないですか。僕の通常の、表に立っている仕事…取材を受けたり、ライブをしたりという活動…を追いかけたいわけじゃない。裏の顔を撮りたいんだろうと思ったし、僕も1回くらいはそれをさらけ出してもいいかなと思ったんですけど、なかなか全部を見せるというのは難しいものですね。でも十分辛かったんで、そのモヤモヤしている姿をファンの方には楽しんでもらえたかなと思います。今回、出せるもんはすべて出し切ったので、もし次、密着取材をやるとしたら、岡崎体育が新しいフェス作りますとか、そういう何か大きなトピックがないとできないのでは?と思います。僕が自分の部屋で曲作りしているだけだと代わり映えしないですから。おかざき・たいいくオリジナルサードアルバム『SAITAMA』発売中。6/9、さいたまスーパーアリーナにて、単独公演「JINRO presents 岡崎体育ワンマンコンサート『BASIN TECHNO』」を開催。※『anan』2019年2月13日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年02月09日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「米津玄師」です。平成最後の紅白歌合戦で故郷・徳島から歌声を届けた米津玄師さん。実は、僕と米津くんには共通の趣味があるんです。それはニコニコ動画のゲーム実況動画を観ること。僕はYouTubeの公式チャンネルで自分がプレイするゲーム実況も配信していますが、他の方の面白いゲーム実況を観るのも好きなんです。で、米津くんも、同じ実況プレイヤーさん(ナポリの男たち)を推していて仲良しだったんですね。それで、その方々が「今度、米津さんとごはんに行くからよかったら岡崎さんも来ませんか」と誘ってくれた。それが昨年の5月のことです。よく覚えているんですが、ええ雰囲気の個室で、米津くんだけ遅れてやってきたんです。初対面だったし、僕はとにかく緊張して待っていて…。米津くんは、扉を開けて入ってきた瞬間、そりゃもう米津やったんですよ。これはもう間違いなく米津や、というアーティスト感漂う雰囲気をバリ醸しだしていた。だけど、ふっと席に座ったら、なんと米津がなくなったんです!米津とれたんです!!これにはびっくりしました。気難しさみたいなものがまるでなくて、まあ、気さくなお兄ちゃん。また、お酒が進めば進むほど陽気におしゃべりしてくれる。しかも人のことを褒めまくる。僕のことも「ネタ曲と真面目な曲のバランスがいいですよね」とか、めっちゃいいこと言ってくれる。僕はひたすら「ありがとうございます」と言っていましたね。僕のことをちゃんと知っていてくれたこともうれしいし、繊細なイメージから一転、気さくなええ人というめちゃくちゃいい裏切りでちょっとキュンとしてしまいました。僕も僕で米津くんのことはずっと気になっていたんです。彼は、もともとハチという名前でニコ動に楽曲を投稿していた。僕もニコ動にインディーズ曲を投稿していた時代があったんです。デビューまでの道のりは違いますが、地方在住のSNS世代でネットに音楽を投稿して、それを広い世界の人たちに見てほしい、評価してほしいというところにルーツを持つところは似ているのかなと勝手に親近感を持っていました。だから、二人で音楽の話をできたのはとてもうれしかったですね。米津くんとは、それ以来お会いしていないんです。また会いたいなあ。飲んだときの米津玄師さん、面白いもんなあ。せっかくだから『anan』で対談企画とかやってくれたらええのになあ…。どうですか、編集長?おかざき・たいいくオリジナルサードアルバム『SAITAMA』発売中。6/9、さいたまスーパーアリーナにて、単独公演「JINRO presents 岡崎体育ワンマンコンサート『BASIN TECHNO』」開催。※『anan』2019年2月6日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年02月03日日本での活動スタートからはや2年。昨年末には2周年記念コンサートを開催したSNUPERが、日本で5枚目のシングル「Weekend Secret」をリリース。ananwebには初登場ということで、まずはSNUPERというグループが持つの魅力と、メンバーそれぞれのキャラクターに迫ってみました。写真・小笠原真紀 動画・千葉 諭 文・尹 秀姫【ペンになってもいいですか!?】vol. 86後列左から、ウソン、セビン、サンホ、前列左から、スヒョン、サンイル、テウン――SNUPERはどんなグループ? SNUPERの魅力と、ご自身のチャームポイントを教えてください!サンホ 僕はボーカルを担当しているサンホです。僕のチャームポイントは、笑った時に細くなる目! SNUPERとしては、親しみやすくて距離感が近いところが魅力だと思います。スヒョン ボーカルのスヒョンです。僕たちは全員日本語が話せるので、日本のファンの方に、僕たちのおもしろさをより伝えやすいところが長所だと思います。それに、メンバー全員の個性がぶつかった時にまた新しい魅力が生まれるというケミストリー(化学反応)がありますね。僕個人は、やはりメインボーカルなので、歌のうまさと声がチャームポイントだと自負しています。サンイル ボーカルのサンイルです。僕はいつもボケ担当で、メンバー全員からよくツッコまれています(笑)。僕もメインボーカルなので、声には自信がありますよ! SNUPERとしては、みなさんに楽しい時間を提供できるというのが魅力だと思っています。セビン 僕は末っ子のラップ担当セビンです! SNUPERは、やっぱりお笑い力ですよね。楽しいグループだということを、まずは知っていただければ幸いです。魅力的な持ち歌も多いので、ぜひ一度聞いてみてください。ちなみに僕は末っ子だけど、ボケ担当ではありません。テウン 嘘だ(笑)。でも一番のボケはウソンかな?ウソン ボーカル担当のウソンです。ボケ担当? 違いますよ(苦笑)。メンバーの中では一番の優男だと自分では思っています。SNUPERのいいところは、いつもファンのことを考えているところですね!テウン 僕はラップを担当しているリーダーのテウンです。僕が思うに、SNUPERはちょっと子どもっぽいところのあるグループですね。メンバー全員いたずら好きで、しかもそのいたずらがすごく子どもっぽい(笑)。でも、見てると自然と笑いがこぼれてしまうグループです。サンホ 一番子どもっぽいのはテウンさんじゃない?テウン 違います! 僕はSNUPERの中ではマジメな性格で、みんながいたずらとかして場の空気が緩んだ時、僕がリーダーとしてまとめることが多いですね。サンイル それは認めます!テウン リーダー/ラップ 1994年5月24日生まれ、180㎝、A型。スヒョン ボーカル 1992年10月1日生まれ、177㎝、A型。――メンバーの中で一番〇〇な人は? というキャッチフレーズを考えたいと思います。それぞれのメンバーに合う言葉は何ですか?サンイル スヒョンさんは一番のムードメーカーです! インタビューの時もおもしろくウィットに富んだおしゃべりで雰囲気を盛り上げてくれるし、とにかく声がいいですよね。つまり、一番おもしろい人です!スヒョン サンホは、言いたいことはいっぱいあるけど、ひとつだけ言うなら一番気遣いができる人。たとえば誰かがミスをした時も、いつもさりげなくフォローしてくれるんですよ。サンホ テウンは一番まっすぐな人かな。あまりにもマジメすぎて、もうちょっと肩の力を抜いてもいいんじゃない?って思うこともあるくらい(笑)。ある意味、融通が利かないタイプでもあるのだけど、それだけ責任感が強いし、完璧にやりたいっていう気持ちが強いと思います。スヒョン テウンは何でも全力でやるタイプなんですよ。テウンのおかげで僕たちはこうして今までがんばって来れたんだと思います。テウン ありがとうございます(照)。スヒョン ありがたいと思うなら僕の口座に入金よろしく!テウン ええー、何それ!?(爆笑) SNUPERの中で一番男らしいのはウソンですね。男から見てもうらやましい体をしてるし、走るのも速いんですよ。セビン 何より性格がクール! そういうところが余計男らしく見えるのかも。ウソン そういうセビンはSNUPERの中で一番カッコいい人です。誰が見てもイケメンじゃない?サンイル うーん、認めます。韓国を代表するレベルのイケメン。ウソン 本当に、SNUPERの中だけじゃなくて、他のグループと比べても遜色ないくらいカッコいいですよ、セビンは! スタイルもいいし。セビン は、恥ずかしくてどこを見ればいいのか…。(うつむいたまま)サンイル兄さんは一番パーフェクト人間です。自己管理の鬼! とにかく自分の仕事に忠実で、完璧にこなします。もし兄さんがサラリーマンだったら、スーパーサラリーマンになっていたと思います!サンホ 仕事が超デキそう(笑)。スヒョン (サンイルさんに向かって)セビンの口座にお金振り込んでね!全員 (爆笑)サンイル メインボーカル 1993年5月1日生まれ、179㎝、O型。――2019年1月30日に日本で5枚目となるシングル「Weekend Secret」がリリースされます。どんな曲ですか?テウン 「Weekend Secret」は今までの僕たちのイメージとは真逆の、セクシーで男らしいSNUPERの魅力を感じてもらえる曲になっています。MVもすごくカッコいいので、ぜひぜひ観ていただきたいです。サンホ ダンスもすごくカッコいいんですよ。サビのところの、男らしさあふれるSNUPERのダンスにぜひ注目してください!セビン 歌詞に「Weekend」という言葉がたくさん出てくるんですが、そこの振り付けがね、いいんですよ。ぜひそこを見逃さないでほしいですね。スヒョン 迫力があってクールなSNUPERになっています!ウソン ボーカル、1994年9月24日生まれ 183㎝ A型。――曲のタイトルにちなんで、みなさんが週末に誰かと出かけるとしたら、誰と何をしたいですか?サンホ 僕はスヒョン兄さんと映画を観に行きたいです。スヒョン兄さんとはたまに一緒に映画を観に行くんですよ。スヒョン でもさびしいことに、僕はまだ『ボヘミアン・ラプソディ』を観てないのに、サンホはもう観たらしいんですよ。映画仲間なのに、ひどいですよね。サンホ 兄さんだってこないだ他の映画を一緒に観に行こうって言ったら、もう観たって言ったじゃん!スヒョン そうだっけ(笑)。僕はサンイルと一緒にカラオケに行って、喉が枯れるまで歌いたいです。いつも練習室で歌の練習では聞いてるけど、そういうのではなく純粋に遊びとしてカラオケに行きたいですね。サンイル デビューしてからカラオケに行ったことないなあ、そういえば。僕はウソンと一緒に出かけたいですね。ウソンは普段、あまり外に出たがらないんですよ。サンホ 引きこもりだから(笑)。サンイル だから、ちょっとは外の空気を吸わせてあげたいなって。ウソン どこに連れて行ってくれるの?サンイル ネットカフェ(笑)。ごはんも食べられるしね!セビン 僕は買い物が好きだから正直ひとりで週末は過ごしたいんだけど……。でも誰かひとりを連れて行かなきゃいけないのなら、サンホ兄さんにします。カロスキルでショッピングします!スヒョン 近いしね(笑)。サンイル 僕はサンホと一緒にホルモンでも食べに行きたいです。一度も一緒にごはんに行ったことがないから。ウソン 僕はテウンと一緒に家で料理でもしようかと思います。テウンの料理はおいしいんですよ。サンホ スヒョン兄さんは自分では料理上手だって言うけど、一度も食べたことがないから本当にできるのか疑問。スヒョン 今はキッチンが狭いからやらないだけだよ。ひとり暮らししてた時はちゃんと自炊してたし。いつかみんなにも食べさせてあげるから!サンホ 本当? 約束してよ! 何食べさせてくれるの?スヒョン じゃあサムギョプサルでも焼こうか。サンホ その時はもちろん、兄さんのおごりでね!スヒョン じゃあサンホは呼ばない(笑)!サンホ ボーカル/ダンス、1995年2月10日生まれ、183㎝、A型。セビン ラップ、1996年4月24日生まれ、181㎝、O型。――2018年はSNUPERのみなさんにとってどんな1年でしたか? 一番思い出深かったニュースを教えてください。テウン 『ウンジュの部屋』というドラマに出演にしました! メンバーの中でも初めてのドラマ出演ということもあって、すごく光栄でしたし幸せな経験でした。自分で言うのもなんですけど、演技はなかなかうまくできたんじゃないかと思います(笑)。ウソン 僕は前回のコンサートですね。日本デビュー2周年を記念したコンサートを東京と大阪でやったんですけど、全公演ソールドアウトしたと聞いて、本当にうれしかったです!サンイル ドラマのOSTに参加できたことが、個人的にも思い出深いです。SNUPERとしては『時間が止まるその時』というドラマで、僕個人では『ときめき注意報』というドラマで参加しています。ファンの方もすごく喜んでくれて、それもうれしかったですね。スヒョン 2018年は「Asia Artist Awards」という授賞式でチョイス賞をいただきました! これはSNUPERにとっては本当に光栄なことでしたし、僕たちがいただくにはまだ早いんじゃないかとも思うくらいなんですけど、すごくうれしかったです。サンホ 2018年は海外での活動が多かったんですよ。ベトナム、インド、インドネシア、ドバイにも行ったし、もちろん日本にもたくさん来ました。世界のあちこちに行って、僕たちのことを知ってもらえる機会を持ててよかったなと思いますし、個人的には砂漠を初めて見たアラブがすごく印象に残ってます。砂漠って、砂以外は本当に何もないんですね。不思議な体験でした。セビン 僕はシンガポールが印象に残ってます! シンガポールでは韓流広報大使に選んでいただいたんですよ。ソン・ジヒョさん、2PMのジュノ先輩と一緒に大使になって、韓国のいいところを紹介する機会をいただきました。スヒョン 大先輩方と並んで選ばれたことが本当にうれしかったですね。テウン 2019年にはファンのみなさんと一緒に幸せをたくさん感じられる機会があればいいと思いますし、そのために僕たちもますますがんばります! 応援してください!SNUPERのみなさんの楽しい動画はこちら!Information
2019年01月28日昨年は、ツッパリ役で注目の的になった伊藤健太郎さん。経験を積み重ねるほど大きな選択も増えていくようで、そのたびに覚悟を決めているんだそう。直感が働けばすぐに従って選択できる。いま勢いのある俳優の一人、伊藤健太郎さん。迷いなど感じない切れ長で涼しげな目もとが印象的だが、これまでの人生では大きな選択と決断をしてきたという。「一番の選択は、モデルから俳優の道に進む決心をした高2の時。本当は、ドラマ『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』のオーディションに落ちたら、俳優の道はあきらめてアメリカに留学しようと思っていて。オーディションは何度も呼ばれてなかなか決まらなかったから、留学手続きもだいぶ進んでいました。でも、役に決まったと報告があった瞬間にアメリカ行きは即自分の中で排除されたんです。直感が働けば、すぐに従って選択できるタイプなのかな」俳優デビュー作は大ヒット。その後もドラマや映画の出演作を年々増やし、今や武将もツッパリも演じきってしまう活躍ぶりだ。選択の岐路に立たされた時のその直感は、かなり鋭いよう。「昨年は、名前を変えるという選択もしました。前から、名字の伊藤をつけたほうがいいと周りから言われていたのですが、まだタイミングじゃないと思っていたんです。でもドラマ『今日から俺は!!』でいただいた役名が伊藤で、僕の本名と同じで。さらに、ちょうど21歳の誕生日を迎えるので節目にもなると思った。モデル時代は健太郎、俳優となったら伊藤健太郎として、一つの覚悟を決めるのもいいのかな、って」選択に迷った時は兄弟や先輩、地元の友達など周りの人に相談するというが、その理由がまた、伊藤さんらしい。「自分1つの脳みそよりも、いくつもの脳みそで考えたほうがいいと思いませんか?最終的には自分で決めるけれど、いろいろな意見を参考にするのも勉強になると思っています。仕事で迷った時は先輩の太賀さんに、行き詰まった時は言葉を交わさなくても察してくれる地元の友達に相談すると心強いですね。最近印象的だった選択?あ、機内食をハンバーグステーキにするか、カツ丼にするか!行きでカツ丼を選んで失敗したから、帰りはハンバーグステーキにしたのに、また失敗で。この場合は“選択しない”というのが正解でしたね(笑)。基本、何を選ぶにもそんなに悩まないし、直感派だけど、どうしてもごはんだけは選べないんですよ。食べたいものが多すぎて、美味しい店だと全部食べたくなっちゃう。1つだけ選ぶなんて酷だよ、っていつも思っています」いとう・けんたろう‘97年6月30日生まれ、東京都出身。ドラマ『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』(CX系)で演技を始め、『アシガール』(NHK総合)、『今日から俺は!!』(NTV)などに出演。主演舞台『春のめざめ』が今春上演、主演映画『惡の華』が今秋公開。カーディガン¥18,500(BLUEBLUETEL:03・3715・0281)カットソー¥9,200(EGO TRIPPINGTEL:03・6434・9452)パンツはスタイリスト私物※『anan』2019年1月30日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・池田友紀(BeGlad)ヘア&メイク・伊藤ハジメ(Crollar)取材、文・若山あや(by anan編集部)
2019年01月27日唯一無二の存在感と個性を放ち、今、映画やドラマに欠かせない存在の岡山天音さん。仕事やコンプレックスとの向き合い方を通じて見えたのは、彼の持つ強さでした。24歳という若さながら、“演技派俳優”“名バイプレイヤー”などと評されることも多い、注目俳優のひとりである岡山天音さん。現在放送中のドラマ『ゆうべはお楽しみでしたね』は、本田翼さんとW主演をつとめていることでも話題に。――今作は、オンラインゲームを通じて知り合った二人のラブコメディです。原作を手がける金田一(蓮十郎)先生のマンガは、子どもの頃からずっと好きで読んでいたので、お話をいただいた瞬間、一気にやる気が湧きました。僕、ラブストーリーが好きで。それまで交わってなかった二人が、自然の流れやモノの作用でちょっとずつ心を通わせていくというのは、人と人とのドラマのなかで、すごく美しいものだと思うんです。今作でも、僕が演じる(さつき)たくみは、見ないようにしていた傷やトラウマを、(おかもと)みやこさん(本田翼さん)に出会って癒されていく。そういうことは現実世界でも起こる話だから、段階を意識して、大事に演じたいと思いました。――たくみは男性ですが、オンラインゲームのなかでは「パウダー」という名前で女性を装っています。そういう、他の誰かになりたい気持ちはわかりますか?思春期の頃はすごく思っていましたけど、いつ頃からか全然、思わなくなりましたね。やっぱり、その人の人生で収穫できるものと、僕の人生で収穫できるものは違うので。その人が得ていて僕が持っていないものはあるけど、その逆もあると思うんです。人それぞれ、悩んでいる内容は違うかもしれないけど、幸せ度数と不幸度数って、そんなに変わらないのかなって。だから、人に対して“幸せそうでいいな”と思うこともないです。――すごく大人な考え方だと思うのですが、そういう価値観はいつから持っているのですか?えー、いつ頃ですかね?思い出せないけど、俳優の仕事を始めたのは大きいと思います。この業界にはカッコいい人やきれいな人がいっぱいいるじゃないですか。最初は、コンプレックスがすごくあったけど、だんだん、そういう人ができないことを僕はできるんじゃないかなって思うようになりました。画面の中にカッコいい人ばかりいてもリアリティがなかったりするかもしれない…って。コンプレックスの落としどころって、大人になるにつれて見つかっていくんだと思いますが、僕はわりと早い段階で、そのあたりの戦いが終わった感じがします。オーディションに行くと「面白い顔だね」と言ってもらったりして。最初は、“僕って面白い顔なんだ”と思ったけど、そのおかげで素敵なお仕事をもらえていますから。――ご自身は、ゲームはお好きですか?好きなんですけど、ゲーム機自体は持っていなくて、実況動画を見たりしています。あとは、やっている人に話を聞いたり…。ゲームを持っていない子どもみたいですよね(笑)。『スプラトゥーン』が気になっていた時期は、周りの人に“僕はこういうゲームだと思っているんですけど、実際はどうですか?”って聞いて回ったりしてました。やりたいんですけど、ハマったら誰も止めてくれないだろうから怖いんです。この仕事をしていると、家でやることや準備も多いので。でも、このドラマを見た人が『ドラゴンクエストX』に興味を持ってもらえると嬉しいですね。今でも、いろんな現場で、このゲームをプレイしている人に出会うし、それほど人を熱狂させる魅力的な作品ですから。人生が少し豊かになるんじゃないかなって思っています。――たくみのような、オタク気質はお持ちですか?かもしれないですね。マンガが好きだし、収集癖もあります。カナブンの標本とか…。――えっ…!5匹いて、めっちゃきれいです。あとは人形の手や、巻き貝の大きいやつ。その隣には、どこかの国の神様の像を並べています。頭が不自然に欠けていて、バランスが悪いんですよ。買ったお店の人に「これは何ですか?」と聞いたら、どこかの国の人が何かの像を壊して売ったものが、めぐりめぐってここにあると言われて…。なんか怖いんですけどね(笑)。おかやま・あまね1994年6月17日生まれ、東京都出身。’09年に『中学生日記 シリーズ・転校生(1)~少年は天の音を聴く~』でデビュー。映画『ポエトリーエンジェル』や、連続テレビ小説『ひよっこ』などに出演。BSスカパー!『I’’s アイズ』、TX『デザイナー 渋井直人の休日』が放送中。映画『きばいやんせ!私』が3月9日から全国公開される。MBS/TBSドラマイズム『ゆうべはお楽しみでしたね』は、MBS毎週日曜24:50~、TBS毎週火曜25:28~放送中。U‐NEXTで独占配信中。オンラインゲーム「ドラゴンクエストX」内で仲のいいゴローと同居することになった、さつきたくみ(岡山天音)。でも、実際のゴローは、ゲーム内のキャラとは違うギャル系女子・おかもとみやこ(本田翼)で…。ロングシャツ¥29,980(L QUARTET TEL:03・5453・1133)その他はスタイリスト私物※『anan』2019年1月30日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・岡村春輝ヘア&メイク・森下奈央子インタビュー、文・重信 綾(by anan編集部)
2019年01月26日シニア世代に勝るとも劣らぬ技の持ち主がひしめく現在のジュニア世代(13歳以上、18歳までの選手)。北京五輪で活躍しそうな男女シングルの新星をピックアップ。4回転を難しいと意識せず、美しい演技を目指したい。2年前の取材時より、身長がまた伸びて、174cmになったという島田高志郎選手、17歳。「手足をきれいに伸ばして演技をしないと悪目立ちしてしまうし、姿勢も良くないと言われているので…」と、苦労も多いのは承知のうえで、やっぱり、長い手足は氷上映えする宝物。笑うと、あどけなさが残るけれど、雰囲気も格段に大人っぽくなり、スケートファンの間で早くから注目されていた表現力にも磨きがかかってきた。ケガを乗り越えて迎えた今シーズンは、初めてジュニアグランプリファイナルで表彰台にも上り、その才能が花開きつつある。成長の裏には、芸術性の高いフィギュアスケーターとして知られるステファン・ランビエールコーチの存在がある。昨シーズンから、拠点を海外へ移し、単身スイスへ渡って、指導を受けている。「ステファンコーチには、“優しすぎる!”という印象を持っていたんですが、いざ、コーチと生徒の関係になると、日本の先生とはまた違う厳しさがあります。毎日、本気で練習に臨んでくれるので、僕も疑問があれば、きちんと口に出して伝えて、コミュニケーションをとるようにしています。すごく難しいスケーティングやステップに挑戦する練習もあって。これが予想外の動きの連続で、ほんとにきつい。でも、そうした中で、スケーティングの基礎も上達したと思いますし、気持ちの面でも強くなっている実感があります」リンクがあるのは、アルプス山脈の山の中。「スケートしかやることがない!」という環境で、練習漬けの日々を送っている。普段の会話は英語。食事は自炊。見知らぬ土地でのひとり暮らしは、最初は寂しい気持ちもあったというが、それも数か月のこと。「最近は、試合で日本に来てスイスに戻ると、“帰ってきた”と思うようになりました。逆に日本に来ると、ご当地グルメを楽しんだり、ラーメンを食べに行ったり。以前より日本を満喫しています」お気に入りの場所は、湖畔の散歩道。練習がない日には、時々、電車に1時間ほど揺られて、気分転換。「少し街のほうに向かったところに、山に囲まれた、すごく大きな湖があるんです。雄大な自然が広がっているので、湖の周りを歩いているだけで、とてもリラックスできる。時々行っている、いま、お気に入りの場所です」そして、切磋琢磨し合うチームメイトと過ごすオフアイスも、かけがえのないひととき。特に、日本でも人気が高い、ラトビアのデニス・ヴァシリエフス選手には楽しませてもらっていると話す。「彼はほんとうに趣味が多彩。将来はケーキの店を開きたいという夢を持っているそうなので、ケーキを作ってくれたり、時にはそれをお手伝いしに行ったり…。といっても、僕はただ、かき混ぜているだけなんですけどね(笑)。ステファンコーチも時々、スイスの郷土料理ラクレットやチーズフォンデュを作ってくれます。そういう時も、会話はいつもスケートのことばかりですけど」3月には、世界ジュニア選手権という大舞台が待っている。そして、それが終われば、いよいよ来シーズンは、シニア参戦だ。「4回転やトリプルアクセルジャンプが、簡単に跳べるようになりたいです。難しいジャンプとして認識していると、どうしても意識して緊張してしまうので。今後はそこを改善して、そして、美しい演技を目指したいと思います」実は、振付にも興味があって、ウォーミングアップの時には、スケートでよく使われる曲を聴きながら、“自分だったらこう踊る”と、こっそり練習しているのだとか。いつか、セルフコレオのプログラムも観たいが、まずは3月、ジュニア最後の雄姿を見届けたい。島田高志郎2001年9月11日、愛媛県生まれ。6歳からスケートを始め、ジュニア以前のノービス時代から頭角を現す。14歳で初出場した全日本選手権で11位となり、新人賞に。※『anan』2019年1月30日号より。写真・小笠原真紀(島田さん)取材、文・齋藤優子(by anan編集部)
2019年01月23日約1年半ぶりとなるオリジナル3rdアルバム『SAITAMA』をリリースした岡崎体育さんに、お話を伺いました。僕のターニングポイントとなるアルバムになりました。岡崎体育の快進撃がとまらない。音楽活動のみならず、‘18年はNHK朝の連続テレビ小説『まんぷく』で堂々たる俳優デビューも経験。今年、白石和彌監督作で映画デビューも決定している。また、自身の活動の最終目標と公言してきた、さいたまスーパーアリーナでのライブを今年6月に開催。3rdアルバム『SAITAMA』は、その念願の公演に向けリリースされた岡崎体育の現在のリアルを色濃く反映させた一枚だ。「当初は過去2枚のアルバムのようにネタ曲をいくつか入れようかと考えていたんです。でも、あるときから“あ、これちゃうわ”となった。なんか葛藤が生まれたんですよね。ネタが面白い人という評価はもちろんうれしい。だけどそればかりじゃ長続きしない。普通に書いた曲もちゃんと評価されないとミュージシャンとして終わってしまうんじゃないか。岡崎体育っていう音楽家の真価が問われるというと大げさかもしれないですけど、でも僕の中ではそういうターニングポイントの一つとなるアルバムかなと思っています」ミュージックビデオあるあるを題材にし、SNS界隈をざわつかせた「MUSIC VIDEO」をはじめ、ゴリゴリのラウドロックに愛らしい歌詞を乗せた「感情のピクセル」や英語風歌詞で聴き手を惑わす「Natural Lips」など、これまでの“作戦勝ち”を自ら手放し、ど直球の音作りに挑んだ。「結果から言うと、すごく気に入ったアルバムになりました。とりあえず、僕は気に入っています。これまでにも『鴨川等間隔』とか『スペツナズ』『式』など、バズらせることを意識しないで作った曲がいくつかあるんですが、ツイッターなんか見ていると、そういう楽曲をいいって言ってくれている方がいて。それ、うれしいなあって思っていた。今回はアルバムごとそういう評価になってくれたらいいのにって、今からめちゃくちゃ妄想しています」“さいたまが俺を呼んでいるんだ”と、本音のリリックで“岡崎体育”を詰め込んだダンスチューン「からだ」。インディーズ時代の名曲のひとつ「私生活」はアレンジにストリングスを入れ、より叙情的な響きを得た。さらにピアノひとつで切なく弾き語る美メロのバラード曲「龍」など、ネタ曲はないもののジャンルの多彩さ、振れ幅の広さはさすがといったところ。聴きどころは満載だ。そして、おふざけはまるでなし?「そうですねえ。唯一ふざけているとすれば、このジャケット写真かな。全然、今の僕じゃない…。4~5年前の僕です。俺史上いちばんイラつく俺の顔をあえて選んでみました。レコ屋でこのジャケットと目が合ったときに“あ゛?”って気になってもらえたらそれもまたうれしいです」2017年6月リリースの『XXL』に次ぐ、約1年半ぶりとなるオリジナル3rdアルバム『SAITAMA』。【初回生産限定盤CD+DVD】¥3,500「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016~2018」出演ダイジェスト映像つき。【通常盤CD】¥2,800*共に税込み(SMEレコーズ)おかざき・たいいく現在、JINRO presents岡崎体育ホールワンマンツアー「エキスパート」開催中。4/5公開の白石和彌監督『麻雀放浪記2020』で映画初出演。6/9、さいたまスーパーアリーナでの単独公演も決定!※『anan』2019年1月23日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)取材、文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年01月20日実は展覧会『この星の地図を写す』が始まったのは2年前。2016年末、水戸を皮切りに千葉、高知、北九州を巡回し、フィナーレの東京展が間もなく始まる。手探りで地球を旅してきた、石川直樹の20年を振り返る展覧会。「僕は東京・初台生まれ。だから出生の地で終わるのが一番きれいだなと思って。最後にして、やっと図録が完成したんです(笑)」と写真家・石川直樹さん。本展は彼が20年以上続けてきた旅の写真を集約した過去最大規模の展覧会だ。「展覧会を企画した時がちょうど40歳になる頃で。高校の時からずっと旅をしてきたけれど、今まで過去を振り返ってこなかった。だからこそ今、人生の折り返し地点で一区切りつけて、過去20年間の旅を振り返るいい機会かもしれないと」改めて写真を整理して驚いたそう。「一人の人間がこれだけ地球を縦横に歩いた記録は珍しいんじゃないかな。僕の場合、東西南北の移動だけじゃなく、ヒマラヤ山脈からポリネシアの島々まで、山から海への垂直方向への移動も多かったから」北極や南極、K2や世界各地の洞窟、日本列島の南北の島々など世界中の辺境を旅してきた石川さん。けれど自分が体験した旅は、どんなに写真や言葉を尽くしても、すべてを伝え切ることはできないと語る。「特に標高8000m以上の場所では、一挙一動が生死に直結します。だから、自分のすべてを使い果たしてしまうんですよね。この感覚は、説明できるものじゃない。それでも、自分の写真や言葉で、誰かが少しでも追体験してくれたらと思います」それにしても、なぜ彼はこれほどまでに過酷な経験をしながらも心折れず新たな旅へと進めたのだろうか。「新しいものを見てみたい、知らないものを知りたい。そんな純粋な好奇心だけです。今はネットでどんな情報も入手できる時代だけれど、実際に体験しなければ旅の深さは測れない。好奇心を持ち続けるには、知っているつもりにならないこと。例えるなら赤ちゃんみたいな感覚で、手探りで地球を探検するのがいい」石川さんが現地での撮影に使う機材は今もフィルムカメラ。ズームレンズを使用しないので、被写体に寄るには、自ら近づくしかない。「いいと思うものに体が反応する。気持ちが揺り動かされたものの前で、見たままを撮る。そうして生まれた作品は、自分にしか撮れないから」「K2」(2015)本展ではテントを利用した映像作品の展示もある。いしかわ・なおき1977年生まれ、東京都出身。写真家。人類学、民俗学などに関心を持ち、あらゆる場所を旅し作品を発表。土門拳賞はじめ受賞歴多数。近著に『極北へ』(毎日新聞出版)がある。『この星の地図を写す』 東京オペラシティ アートギャラリー東京都新宿区西新宿3-20-21月12日(土)~3月24日(日)11時~19時(金・土曜~20時、最終入場は閉館の30分前まで)月曜(祝日の場合は開館、翌日休み)、2/10休一般1200円ほかTEL:03・5777・8600(ハローダイヤル)※『anan』2019年1月16日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・山田貴美子(by anan編集部)
2019年01月15日『ヒプノシスマイク』にメロメロだという、エッセイスト・犬山紙子さんとお笑いコンビ・ハライチの岩井勇気さんが語る、ヨコハマ・ディビジョン「MAD TRIGGER CREW」の注目すべきポイントとは?岩井:ヨコハマは、全ディビジョンのなかで、一番悪い感じがするんです。犬山:ヤクザ、汚職警官、元軍人という構成で、とにかくイカツイ。岩井:『ヒプマイ』って、悪い男を求めていた女の子に突き刺さったと思うんですが、その要素が顕著に表れているのがヨコハマです。ラップバトルで、(碧棺)左馬刻(あおひつぎ・さまとき)が(神宮寺)寂雷(じんぐうじ・じゃくらい)先生(シンジュク・ディビジョン)に「3人まとめてアンタの病院にぶち込んでやるよ」と言うじゃないですか。すっごい口が悪いんですけど、これを求めている人にはたまらないですよ。犬山:この悪い男たちの、ぞくぞくさせられる色気に飛び込めるって、フィクションだからこその快感ですよね。でもそれと同時に、彼らのかわいさも感じるんですよ。例えば左馬刻が「俺は左馬刻さまだ」って自分に様をつけてラップするところなんて、幼稚園児の母親の気分に…。自分のM心と母性をかき乱されて、わけわからない状態に(笑)。岩井:僕は、3人のなかで(入間)銃兎(いるま・じゅうと)が一番好きですが、彼にこそバイオレンスな匂いを感じます。細身のスーツに手袋をして、ネクタイをきっちりと締めている。一切肌を見せないのに、なんであんなにエロいんですかね?犬山:わかります。男性にも伝わるエロス!でも、しっとりした大人の色気かと思いきや、歌い出しの大きい声の「ヒョウ!」。最高のギャップいただきました。そして(毒島メイソン)理鶯(ぶすじま・メイソン・りおう)は、低音ボイスの色気と天然が同居してます。岩井:戦争がない世界なのに、軍人をやっている人だから(笑)。犬山:サバイバルをしながら、一生懸命、ゲテモノ料理を作っているんですよね。岩井:そんな人智のおよばない生き方をしている理鶯に、左馬刻と銃兎が“はあ?”となるところがいい。この2人が一緒にいると一触即発状態みたいな不穏な空気が流れるけど、理鶯に翻弄されると2人が仲良く見える。犬山:イカツイ2人のかわいい一面を引き出せるのは彼だけ!岩井:理鶯ってずっと一人でいたし、ディビジョンを組まなくても大丈夫な人だと思うんです。それでも左馬刻と銃兎と組んだのは、彼らに必要とされて嬉しかったんじゃないかなって。犬山:そんなハマの3人の曲は、すごくクールなんですよね。岩井:’80年代の夜の横浜のような、どこかトレンディな空気が漂う感じが好きですね。そう、僕は銃兎のラップが好きで。バトルでは、前の人が言ったことをくみ取って返さなきゃいけないけど、彼は一度、呑み込んでからアンサーを出すのがうまい。犬山:まさに!岩井:自分を大きく見せて吠えるタイプのディスり方と、挑発するタイプがいると思いますが、銃兎は後者。(飴村)乱数(あめむら・らむだ)(シブヤ・ディビジョン)もそうだけど、あえて向き合ってあげないことでムカつかせる感じがカッコいい。対して左馬刻は、吠えるタイプ。逆だからこそ、お互いの魅力が引き立っていると思います。いぬやま・かみこエッセイスト。『アドバイスかと思ったら呪いだった。』(ポプラ文庫)が発売中。『ワイド!スクランブル』(テレビ朝日)などに出演。いわい・ゆうきお笑いコンビ・ハライチのボケ担当。『おはスタ』(テレビ東京)、『ハライチ岩井勇気のアニニャン!』(TBSラジオ)などに出演している。※『anan』2019年1月16日号より。写真・小笠原真紀取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2019年01月13日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。出張版となる今回のテーマは「平成元年生まれが振り返る、僕の平成ソング6選。」です。小さいころから洋楽に浸かっていた僕ですが、そんな自分でも胸に刺さった平成のJ-POPがあります。まず思い出すのは母親がカーステで流していたサザンオールスターズや米米CLUB…。中学生時代はJ-POPは女子とのコミュニケーションツールに。当時、女子人気がえぐかったSPEEDやゆずのCDを貸し借りした甘酸っぱい思い出があります。‘00年代に入るとランキングのTOP10をはなれ、“聴き方”が多様化していく。僕なんかはフェスで新しい音楽と出合う機会が一気に増えました。プロデュースやタイアップ重視の時代で曲単体が話題になることって難しい。だからこそSMAPの「世界に一つだけの花」なんかは、強い曲やったな~と改めて思いますね。昨年もっとも刺さったのは米津くん。楽曲は尖っていながらヒットしていて。これはかっこいいしうらやましい限りです。『真夏の果実』サザンオールスターズ桑田佳祐が監督した映画『稲村ジェーン』主題歌としてリリース。「母親がいやがる僕にボディボードさせたくて夏は海へ。その時の車のBGMはサザン。なかでも記憶に残っているのがこの曲です」(タイシタレーベル)『ガッツだぜ!!』ウルフルズウルフルズをメジャーシーンに押し上げた代表曲。続く「バンザイ ~好きでよかった~」でミリオンヒットを記録。「小1のころ運動会で踊った曲。クラス中みんなで盛り上がりました」(EMIミュージック・ジャパン)『my graduation』SPEEDSPEED6枚目のシングルで150万枚に迫る売り上げを記録。卒業曲の定番に。「小4で初めて買ったシングル。女子が教室で歌っていて“何その曲?”って教えてもらった一曲。めっちゃええ曲やんって買いに走りました」『世界に一つだけの花』SMAPトリプルミリオンを達成したSMAPを象徴する一曲。「ヒットする要素が詰まった一曲ですよね。王道のコード進行とキャッチーなメロディ、前向きな歌詞。お見事なヒット曲だと思います」(ビクターエンタテインメント)『男の子と女の子』くるりファン投票によりアルバムからシングルカットされた一曲。「高1のころ初めてサマソニでくるりをみて、同じ京都出身で親近感が湧きました。琴線に触れる柔らかな歌詞が好きです」(SPEEDSTAR RECORDS)『Lemon』米津玄師TVドラマ主題歌として書き下ろされ、ミュージックビデオは現在2億回を超える再生数を記録。「現在のSNS世代を代表するおひとり。何かある人だなと楽曲を聴くたびに思います」(ソニー・ミュージックレコーズ)おかざき・たいいく3枚目となる最新アルバム『SAITAMA』が発売中。6/9には念願のさいたまスーパーアリーナでの単独公演も決定!※『anan』2019年1月16日号より。写真・小笠原真紀取材、文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年01月12日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「高橋優さん」です。自分のラジオ番組やいろんなところでお話しさせていただいていますが、シンガーソングライターの高橋優さんと仲良しです。出会いは2017年の「風とロック芋煮会」というフェス。このフェスは変わっていて、ライブ終了後に参加ミュージシャン全員でお客さんの前で野球をするんです。僕は小学生のころ野球をやっていたので、野球経験があまりないという優さんとキャッチボールしたりルールを説明したりして。それがきっかけで試合中もずっと僕の隣の席に座ってくれていたんです。でも、お互い人見知り同士なので全然、会話は弾みませんでしたね。「打ちましたね~」「…はい」「あ、また打ちましたね~」「…あ、そうですねえ」みたいな感じで。でも、同じ男性ソロアーティストなので親近感を持っていただけたのでしょうか。フェスで僕のライブも観てくれていたみたいで、「FRIENDS」って曲の気持ちもわかりますと言ってくれました。それ以降は、Mステでお会いするとご挨拶したり、お互いのCDを交換しあったり、少しずつおしゃべりもできるようになっていきました。距離がぐっと縮まったのは去年のこと。優さんが地元の秋田で「秋田CARAVAN MUSIC FES 2018」というフェスを主催されて、そこに僕を呼んでくれたんです。これが地元密着型のとてもいいフェスだったんです。地元を盛り上げようという優さんの気持ちが溢れていました。レーベルや事務所に言われてやっているとかじゃない前向きな姿勢が、めちゃくちゃ人間味があって素敵やなと思えたんですね。このときも、「もっと二人の距離を縮めたいから、このあと一緒にごはん食べましょう」なんて、ステージでお話ししていただいて。でも僕は、それはリップサービスやろと思っていたんです。だって、次の日も優さんはフェスがあるし、関係者へのご挨拶とか主催者はいろいろ大変です。邪魔にならんように帰ろうかなと機材をまとめていたら「ちょっと!ごはん食べようよ!」と呼び止められて。一緒にイワナの塩焼きをいただきました。おいしかったです。優さんのファンの方に言っておきたいのは、この人についていったら間違いないということですね。絶対、信じても裏切られないやろなと思います。そういう方です。自信もってファンでい続けてください!おかざき・たいいくJINRO presents 岡崎体育ホールワンマンツアー「エキスパート」開催中。オリジナルサードアルバム『SAITAMA』が発売中。6/9、さいたまスーパーアリーナ単独公演も決定!※『anan』2019年1月16日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年01月10日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「社会のじかん」。今回はイラストレーターの五月女ケイ子さんと共に、消費税について考えます!消費税が10%になる。→堀さんの分析:高い税金、高いキャッシュバックの制度作りに向けた議論が始まりそうです。堀:30年前にスタートした消費税。2019年10月には、8%から10%になります。五月女:最初は3%でしたよね?当時、中学生だったので、すごく痛かったです。堀:少子高齢化の進む日本では稼ぎ手が減るので、税収も減って、将来、国の財源が足りなくなる。そこで始まったのが消費税です。国は将来的には20~30%くらいまで上げたいと思っているんです。五月女:そんなに上がるんですか!?堀:段階的に上げてきましたが、税率が上がるたびに消費が落ち込んで景気が悪くなってしまう。そこで国は、いくつかの増税対策を検討中で、そのうちの一つが、「軽減税率」です。五月女さんは普段、どんなものを買いますか?五月女:なんだろう?食料品とか服とかでしょうか。堀:あまり買わないものは?五月女:宝石とか家とか車とか…飛行機?(笑)堀:軽減税率とは、米やパンなど日常的に必要な食料品は8%の据え置きにして、酒や煙草などの嗜好品や、経済的に余裕のある人しか買わない高価なものは、税率を10%にするという仕組みなんです。正確には据え置きなので、「軽減」ではないのですが。五月女:本当だ!名前がずるい!堀:ものによっては複雑になります。たとえば、スーパーのお惣菜は買って帰れば8%ですが、イートインコーナーで食べると「外食」扱いになり10%になるんです。五月女:えー!それは混乱しそう。堀:増税対策はほかに、一定期間、中小小売店でのキャッシュレスでの支払いにはポイントを還元するとか、低所得者と0~2歳児のいる子育て世帯には、購入額以上の買い物ができる「プレミアム付き商品券」を発行するなど、全部で9項目が予定されてます。五月女:お店のポイントとかも、私は活用するのが苦手で、本当に得になっているのかな?と思ったりします。堀:僕もポイントはあまり活用できていません(笑)。ただ、日本の社会保障をこれからも支えていくには、消費税は上げていかないともたないんですよね。北欧やヨーロッパの一部の国では、消費税が30%台と高い代わりに、学校や病院を無償にしています。五月女:日本はそういうふうにはできないんですか?堀:日本は長らく、政治家たちが人気取りのために選挙のたび「減税」を謳う時期が続いて、消費税の制度設計がうまくいっていませんでした。五月女:何のために増税が必要なのか、わかるように説明してくれれば私たちも納得できるんですけど。堀:高い税を支払う代わりに、子どもの教育費、奨学金、介護や医療費などで高いキャッシュバックが得られる制度作りに向けた義論が、2019年は本格化すると思います。生活の向上につながる還元策になっているか、私たちは見守ることが大事になりますね。堀 潤さん(写真左)ジャーナリスト。「8bitNews」代表。「GARDEN Journalism」主宰。『モーニングCROSS』(TOKYO MX)ほか、レギュラー多数。五月女ケイ子さん(写真右)イラストレーター。ツイッターは@keikosootome。楽しいグッズ満載のオンラインストア「五月女百貨店」は@sootomehyakka。※『anan』2019年1月2・9日号より。写真・小笠原真紀イラスト・五月女ケイ子取材、文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2019年01月03日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「2018年」です。2018年も残すところあとわずかです。今年一年、みなさんはどうでしたか?僕は充実したデビュー2年目を過ごすことができたと思っています。音楽活動はもちろんですが、新しいことにいろいろ挑戦できたのがよかったです。朝ドラに出演させていただき俳優業を初体験、『テンゴちゃん』では初の地上波レギュラーも務めさせていただきました。フェスで大きいステージを任せてもらえるようになったのも、自分の成長を感じられてうれしかったことのひとつです。この連載も1年やってきて、自分にとってとても大切な場所になっています。だって、ふだん“音楽”についてあらためて考えることってないですから。飲み屋で友達と話すときでもそうそう“音楽”についてなんて語りません。でも、ここでは毎回ひとつテーマを決めて自分はこのことについてどう考えているのか、何を思っているのかと掘り下げて自問自答する。そこに意外な発見があったし、自分の意見をそのままに言っていいんだと思えるようになったんですよね。これまで、変に媚びたり、きれいごとだけ言って上辺だけでやり過ごす悪いクセがあったんですけど、あ、そんなことせんでもええんやと思えるようになった。『anan』連載セラピーで僕、変わりました。あと変わったことでいえば、音楽関係の友達がこの一年で増えましたね。京都在住なのでなかなか東京のみなさんとは遊べなかったんですが、オンラインゲームという共通の趣味があり、ボイスチャットでゲームしながら夜な夜なおしゃべりするようになりました。よく遊んでいるのは、前にもお話ししたw-inds.の(橘)慶太さんやビッケブランカさん、小袋成彬くんとかですかね。サッカーゲームでは僕がオーナーを務めているんですけど、最初は僕と夜の本気ダンスの鈴鹿(秋斗)くんの2人だけでやっていたのが、気づいたら15人くらいにメンバーが増えていました。ゲームやる人たちって基本インドア派で内向的な属性を持ってる方が多い気がして、個人的にとても居心地よく感じています。来年はどんな一年になるんでしょうか。まずはデビュー当初から目標としていた「さいたまスーパーアリーナ」でのライブが6月にあるので、それに向けてがんばりたい。たくさんの人にあのデカいステージに独りぽっちで立つ僕のことを観ていただきたいです。絶対、損はさせませんから!おかざき・たいいくJINRO presents 岡崎体育ホールワンマンツアー「エキスパート」開催中。‘19年1/13愛知、1/14福岡、1/18大阪、1/25東京。‘19年6/9、さいたまスーパーアリーナ単独公演も決定。※『anan』2019年1月2・9日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2018年12月29日映画『バーフバリ』では強すぎる敵・バラーラデーヴァを演じているラーナーさん。目を輝かせながら日本の絶叫上映動画を観ているおちゃめでかわいい人でした。web特別画像も掲載!『バーフバリ』の物語の鍵は実は女性たちが握っています。この一年、日本列島はインド映画『バーフバリ』人気に沸いた。インドの神話をもとに壮大なスケールで製作された『バーフバリ』は、主人公・バーフバリの親子2代にわたる英雄譚。王妃シヴァガミによってマヒシュマティ国の王になることを運命づけられたマヘンドラ・バーフバリが、父アマレンドラ・バーフバリから王座を奪ったバラーラデーヴァと対峙し、王国を奪還するという物語だ。この作品が日本公開から1年もの間、上映され続けているわけは、ラージャマウリ監督の奇想天外なアイデア満載のシーンや、本気度の高い演技もさることながら、応援上映という日本独自のスタイルがハマったことも大きい。ラージャマウリ監督やクマーラ・ヴァルマ役のスッバラージュさんが来日したこともファンの熱狂を後押し。そしてついに2018年12月、バラーラデーヴァ役のラーナー・ダッグバーティさんが来日。『バーフバリ』が持つ魅力と、自身が演じたバラーラデーヴァについてお話を伺いました。――『バーフバリ 王の凱旋』が日本で公開されてから早くも1年が経とうとしています。日本での人気は実感していますか?ラーナー:遠く離れた異国で自分たちの映画が1年も上映されるだなんて、まさに夢のような話ですよね。インドでも日本で『バーフバリ』がヒットしているらしいという話は伝わっていて、特に映画関係者たちにとっては興味深い事例として受け止められています。今後も日本の映画ファンに届くような作品を作りたいと思いを新たにした出来事でした。インドでは公開からすでに2年が経つのですが、日本でこんなにも愛されるとは想像もしていませんでした。日本での人気の理由はわかりませんが、今までがんばったご褒美として受け止めています(笑)。インドのストーリーテラーとして、これからもよりよい作品を届けたいです。――『バーフバリ』は王になる運命を持つバーフバリと、彼の父から王座を奪ったバラーラデーヴァの対立を軸に、さまざまな人間ドラマが繰り広げられていきますが、『バーフバリ』の最大の魅力は何だと思いますか?ラーナー:一番の魅力は力強いストーリー性だと思います。『バーフバリ』はインド神話の「マハーバーラタ」や「ラーマーヤナ」が下敷きになっています。『スター・ウォーズ』にもルーク・スカイウォーカーとダース・ベイダーの対立構造が見られますが、これと同じ構造があります。主役の強さが引き立つのは強い悪役がいるからこそですし、悪役に人間味があるほど、対立が浮き彫りになっていきますよね。とはいえ、この映画で描かれているのは二人の対立だけではありません。実はこの物語の鍵を握っているのは、女性の登場人物たちです。物語が動くきっかけはすべて女性の指示によるものなんですよ。たとえばシヴァガミは次の王にバーフバリを指名しますし、デーヴァセーナも自分の夫となる人を自分で決めます。そのことによって物語が展開していくというのも、この作品のひとつの特徴ではないかと思います。さらに映画の前編にあたる『バーフバリ 伝説誕生』のラストで、バーフバリに忠誠を誓っていたはずのカッタッパがなぜあのような行為に至ったかというのもひとつの大きな謎です。どの人物にも物語がある、強いストーリー性が一番の魅力だと思います。――ラーナーさんが演じていて一番好きだったシーンは何ですか?ラーナー:演じていて一番興奮したのはバーフバリをめった刺しにするシーンです(笑)。この一連の流れはバラーラデーヴァをバラーラデーヴァたらしめているものが何なのか、もっともわかりやすく表現している場面なんですよ。それまで彼が抱えてきたフラストレーションを、バーフバリをめった刺しにするという行為で吐き出しているんですよね。ここに彼のすべてが集約されていて、バラーラデーヴァという男がよくわかるシーンになっていると思います。――あれほど楽しそうな殺戮シーンもそうそうないですよね(笑)。バラーラデーヴァの狂気といえば、バーフバリの生母デーヴァセーナを長年監禁していたのも歪んだ愛の一種ではないかと感じました。ラーナー:バラーラデーヴァがデーヴァセーナに向けていた感情は、愛以上の何かだと思いますよ。バラーラデーヴァは怒りに任せてデーヴァセーナを25年もの間、自分のもとで監禁するという罰を与えているわけですから。彼にとってデーヴァセーナを殺すことなんて簡単なこと。でも、殺しちゃったらそれで終わりですから。――恐ろしい人ですよね。ラーナー:ストレートな人間なんだと思います。欲しいものは絶対に手に入れるし、計算高くいろんなことを虎視眈々と狙っています。自分は正統な王位継承者であるという強い想いがあるので、王座を手に入れるということに関してはブレない。順番でいえば彼が王位を引き継ぐはずだったのに、実の母であるシヴァガミの裁量でバーフバリが王になることが決まってしまう。彼もまた、いろんなものを抱えざるを得なかったんですね。彼を理解してくれる人が誰もいないというのも、彼の性格に大きな影を落としているのでしょう。私自身は彼のように暴力的な性格ではありませんが、やりたいことは必ずやり遂げますし、そのために計算高く考える人間でもあるので、彼とは似たタイプだと思います。――もし自分で選べたとしたら、バーフバリとバラーラデーヴァのどちらを選んでいましたか?ラーナー:オファーをいただいた段階でバラーラデーヴァ役というのは決まっていましたし、何より彼を演じた今となっては、この役は誰にも渡したくないですね(笑)。二人の違いはカーラケーヤとの戦いでわかりやすく描かれています。バラーラデーヴァは王になる条件を満たすために族長を倒し、バーフバリは民を守るために戦った。これはバラーラデーヴァの資質によるもので、彼が持って生まれた業ごう(カルマ)なんです。バラーラデーヴァという男は、幾重にも層を持つ深みのある人物なので、演じがいがありましたね。――『バーフバリ』に出演したことで得たものは何ですか?ラーナー:まず、これほど壮大なスケールの映画に参加できるということ自体が驚きでした。当初は撮影は2年の予定でしたが、最終的には5年に延びました。でも、そんなに長くは感じませんでした。この5年は素晴らしい旅をしたような気持ちなんです。当時はどんな作品ができあがるのか、誰にもわかりませんでしたが、そんな中でひたすら映画製作に没頭できたこの5年は今、振り返ってみてもとても貴重な時間だったと思います。誰も到達したことのない次元の作品に携わることができて、とてもやりがいを感じました。――俳優という職業にやりがいを感じるのはどんな時ですか?ラーナー:俳優とはルックス的なものを超えたことを要求される職業だと思っています。役が持つ複雑な内面をどのように体現するかは、俳優としての力量にかかっています。かつ、そうした内面を表現するためには、外見を変えていく必要もあるんです。私が今まで出演してきた作品を見たらわかっていただけると思うんですが、どの人物も見た目がかなり違うんですよ。自分でも数か月ごとに違う人物になっている、朝起きたら昨日までとは違う自分になっているというのがこの仕事の魅力だと思いますし、やりがいを感じますね。――現在はバラーラデーヴァを演じていた時から30kg減量されたそうですけど、これも次の作品のためだと伺いました。ラーナー:‘90年代初頭に活躍した政治家を演じるために減量していたのですが、その撮影は終わりました。何せ実在する人物なので、その人に似せる必要があったんです。そして今はジャングルに25年住んでいた男の役を演じているので、髭をたくわえています。仕事だと減量も楽しいですよ。逆に言うと、それ以外には特にやることがないというか(笑)。私にとって自分ではない誰かを演じるということは、自分を再構築して新しい世界を提供することであり、それが私にとっては俳優を続けるモチベーションになっています。――最後に、『バーフバリ』がきっかけでインド映画を観はじめたという方にインド映画でぜひ観てほしい作品を教えてください。ラーナー:インドは世界でもっとも映画製作本数の多い国なので、その中からオススメ映画を選ぶというのはとても難しいのですが…。ラージャマウリ監督作品の『マッキー』という映画をおすすめします。クラシック作品ではマニ・ラトナム監督の『ナヤカン/顔役』。これは世界の映画100選にセレクトされるような作品です。――ご自身の出演作の中から選ぶとしたら?ラーナー:私のデビュー作『Leader』をおすすめします。それから『インパクト・クラッシュ』という潜水艦映画は日本でもDVDが発売されています。先日、コミコンでこのDVDを持っているファンの方がいて、嬉しかったですね。ananweb用特別ショットはこちら!きゃーっ!information映画本編では語られなかったバーフバリとバラーの幼少期の貴重なエピソードがアニメで登場。シーズン3まで発売中。『バーフバリ 失われた伝説 DVD-SET』シーズン1~3/各13話収録・各話約24分各¥6,000発売・販売元:ツイン※画像はシーズン1CS映画専門チャンネル「ムービープラス」でラーナーさん関連番組を2019年1月から3か月連続で特集!1月は東京コミコンのステージや舞台裏の他、日本文化体験の様子を収録した「密着!『バーフバリ』国王ラーナーさん in 東京」、2月は出演作『ルドラマデーヴィ 宿命の女王』を。また、春には『バンガロール・デイズ』(原題)を日本初放送します。「密着!『バーフバリ』国王ラーナーさん in 東京」より。書道を体験するラーナーさん!ラーナー・ダッグバーティ1984年12月14日生まれ、インドのタミル・ナードゥ州チェンナイ出身。2010年にテルグ語映画『Leader』で主演を務めデビュー。俳優だけでなく、映画のプロデューサーやVFXコーディネーター、カメラマンとしても活躍。‘18年12月に「東京コミコン2018」に招聘され、日本のファンを魅了した。※『anan』2019年1月2・9日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・尹 秀姫(by anan編集部)
2018年12月29日SHINeeのKEYが、日本で1stミニアルバム『Hologram』をリリース。また、自身で演出も手がけたソロコンサート「KEY LAND」を開催しました。アーティストKEYの楽曲作りやステージ演出へのこだわりには、目を見張るものが。今回の活動に込めた思い、そして最近のプライベートについて伺いました。一言一句すべてが、流暢な日本語でのお答えです。写真・小笠原真紀 文・神保亜紀子発光しているかのような肌の美しさ、吸い込まれそうに透明感のある眼差し。シャッター音とともにモニターに映し出されるKEYの美しさに、撮影スタッフから何度も漏れる「きれい…」という言葉。時々、照れくさそうにくしゃっと笑うと、“KEYくん” らしい少年ぽさも顔を出す。あっという間に “いいカット” がたくさん撮れ、インタビューが始まりました。——まず、日本でソロアルバムをリリースすることが決まった時の気持ちを聞かせてください。11月に韓国でソロアルバムを出したんですが、それを準備している段階で、日本でもアルバムを出さないと! と思って、同時進行で作っていたんです。SHINeeという “グループ” で見せていたものとはまた違うものにしたかったし、SHINeeやKEYを知らない人にも聴いてもらえるような音楽にしたいなって思っていました。——ソロアルバム『Hologram』には、いろいろなバリエーションの音楽が収録されていますね。はい、そうですね。音楽の全体的なコンセプトは “90’s” なんですけど、いろいろなジャンルの曲が入った、クリスマスプレゼントのようなアルバムになってほしいなという思いもありました。——歌詞は、直球の恋愛ソングが多いですよね。いまのKEYさんが一番共感する曲はどれですか?うーん……(しばらく考えて)、難しい! 90’sっていうアルバムのコンセプトを歌詞にも当てはめたら、ストレートな表現が多くなったんですよね。ほら、当時の歌詞って、「好き」とか「イヤ」とか、はっきりとした表現が多かったじゃないですか? でも、最近の曲は、SHINeeの曲もそうだけど、美しい言葉や間接的な表現を使うことが多いので、こういった歌詞は新鮮で。共感というと難しいけど、わかりやすさでいうと「Why Are You Here」や「POWER」は、90’sらしいストレートさが表現できていると思います。——その「Why Are You Here」で、フィーチャリングで参加されているCoCoさん。声の相性がとてもいいと思ったのですが、曲ができあがってみてどうですか?日本でのアルバム作りでは、いろいろなアーティストの方とコラボレーションしたかったんですよね。デュエットソングも、やりたかったことのひとつ。CoCoさんは、声がとてもきれいで、まるで話をしているかのように歌う声が印象的でした。——そもそもKEYさんは、楽曲に合わせた声の使い分けも得意かと。あはは、そうですね(笑)。ソロアルバムって全曲を一人で歌うものだから、聴く方が飽きないように、ということは意識したかも。サビの歌い方とか、AメロよりBメロのほうをパワフルな声で歌ってみよう、とか、強弱のバランスとか……、実はひとりでいろいろな表現をしています。——裏声もキレイですよね。先日の「KEY LAND」でも、韓国で出したソロ曲『Forever Yours』の女性パートの部分を裏声で歌ってらっしゃいましたし!あ、そうです(笑)。あの曲は、もともと僕のソロ曲で、フィーチャリングのソユさんとコラボする前にもひとりでレコーディングしていたから、コンサートで披露したのはある意味オリジナルバージョンなんですよ。……裏声で歌ってみましたけど、思ったより気持ち悪かったですね(笑)。——ちなみに、SHINeeのメンバーには『Hologram』を聴いてもらいましたか?テミンくんが聴いてくれたみたいで、「曲が好きです」ってメッセージがきました。たったひとこと(笑)。——今回、神戸と横浜の2か所でソロ公演「KEY LAND」を行いました。いちばんの見せ場は何でしたか?全体的には、コンサートというより、ラスベガスや、ミュージカルや、お祭りのような……観る人にとって記念になる “ショー” にしたかったんですよね。公演が始まってすぐにモデルさんたちによるランウェイをやってみたり、ミュージカル調のステージやクリスマスソングのコーナーを作ってみたり。盛りだくさんにいろんなステージを見せよう、と。——本当に盛りだくさんでした! 次の「KEY LAND」があるなら、何をやってみたいですか?えーっと。(目をくりっとさせながらゆっくり考えて)あ、マジックショーをやってみたい! 歌いながら消えたり、ウサギがいきなりぱーっと出てきたり、とか(笑)。……実は、今回もちょっとだけ考えていたんですよ。でも、それを準備するにはちょっと時間も足りないし練習が大変そうだったので、やめました(笑)。——KEYさんの頭の中には、いつもいろいろなアイデアがありそうですね。考えるのは大好きです! いつも、他のアーティストのコンサートのDVDとか映画とか動画を観て、インスピレーションをもらっているんです。僕自身のミュージカルの舞台経験も大きいかも。今回でいうと、特に「KEY LAND」での「Why Are You Here」。歌詞に出てくる登場人物たちの感情表現を、ステージの演出できちんと見せるために、僕やダンサーさんの立ち位置から、照明、スイッチング映像など、細かく指示させてもらったんです。——では、ここからは、最近のKEYさんについて教えてください! 最近、大笑いしたことは?あります! まさに昨日! テミンくんに何やらハプニングが起きたらしくて(と話しながら爆笑)、「うわー、大変!」ってなって。それで二人で「ハッハッハー!」と大笑い。僕とテミンくんの二人はいつも、ハプニングが起きると「困った…」ってなるより、なぜかまず笑ってしまうタイプなんです。——最近のKEY的トレンドは?最近はまた派手な服にハマっています。(自身のインスタグラムにアップした写真を見せながら)このレオパード柄のコートは、誰が着るんだろう? と思いつつ買ってみたけど(笑)、着てみたら「カワイイじゃん!」って。今は毎日のように着ています。——今の「KEY」の一番の武器は?(ちょっと考えてから)「ファッション」じゃなくて、「パッション」です(指をぱちっと鳴らしてドヤ顏)。——おお! うまい!(笑) その心は?なんでも、やってみたい。何事にも、ちゃんと真面目に取り組みたいんです。——昔から、「パッション」はあるほうでしたか?あるほうだったと思いますが、最近はひとりでの活動が多くなったので、いっそうその気持ちが強くなったんだと思います。「パッション」がなかったら、アルバムやコンサートの全体的なコンセプトもなかっただろうし、僕らしいライブはできなかったと思います。——2019年に、やってみたいことは?自分がやれることは全部やりたい! 個人的にもやりたいことが多いタイプなので、なんか「やらないともったいない!」って思っちゃうんです。あとは…あ! これだ! 僕、アメリカのNetflixのオリジナルドラマとか映画にアジア人役で出たいです! 最近、たくさんアジアの方も出るじゃないですか。——それ、いいですね! ぜひ見たいです。では、2019年はどんな年にしたいですか?このまま、続けていきたいですね。2018年はいろいろなことができた一年だったので、このまま続いたらいいなって。ただ、「続ける」ことが結局は一番難しいんでしょうけど……。健康に気をつけながら頑張っていきたいです!Informationキー 人気グループSHINeeのメンバー。流暢な日本語でコンサートのMCを仕切り、さまざまなパートを歌いこなす万能キャラ。韓国ではバラエティ番組や映画への出演など、多岐にわたって活躍。日本での1stミニアルバム『Hologram』が発売中。LIMITED EDITION(初回限定盤)とAS USUAL(通常盤)の2種類。LIMITED EDITION(初回限定盤)(CD+DVD+撮り下ろしPhoto Booklet 32P、KEY’s Christmas Grande Cardsセット)AS USUAL(通常盤)(CD+撮り下ろしPhoto Booklet 12P)
2018年12月28日劇作家・演出家として活動を始めて来年10周年の根本宗子さん。演劇界のみならず、ミュージシャンやアイドルなどからも支持される、その創作の泉とは。――演劇を始められたきっかけは、松尾スズキさんの舞台をご覧になったことだそうですね。いまもファンだと公言されています。一般的に、松尾さんのような作品を作りたい、と考えそうな気がしますが、作風は全然違いますね。根本:演劇を始めた最初の理由は、完全に、松尾さんに会ってみたい、話してみたい、松尾さんの芝居に出てみたい、でした。でも、いまさら大人計画に入るのは難しいだろうし、入れたとして、下積みからやるのは性格的に合わない。それなら、別の近道を行こう、と。でも、中学生の時に大怪我をして以来、動きに制限もあるので、役者として使ってもらうのは難しい。消去法で“自分で書く”ってことになったんです。だから最初は、何か訴えたいものがあって書き始めたわけじゃないんです。演劇を始める時、自分の立ち位置みたいなものをすごく考えたんです。当時、しっかりとしたストーリーラインがわかりやすくある芝居を作っている人があまりいなくて、自分が出ていくには、そっちをやった方がいいんだろうなって思ったんです。「若いんだから、好きなものを書け」って言われることが多かったんですが、そういう若手はたくさんいる。敢えてその逆を行った方が、早く上手くいくって信じていました。演劇自体が好きだったので、どんな形でも、自分が演劇をやれていることが楽しかった、というのもあります。いまは、そこはクリアできているんで、自分の芝居に飽きないように、劇団公演ではできるだけ新しいチャレンジをしていこうとしています。――そうなんですね。根本:ただ、演劇を始めた時から、別の選択肢を考えたことはなかったです。怪我をした時点で、モーグルという一番やりたいことは絶たれましたから、さらに新しい道なんて余裕もなかったです。じつは、怪我をして二度と競技には戻れないとわかって、一発目に観たのが松尾さんの『ニンゲン御破産』だったんです。その時、物語は全然理解できなかったけれど、松尾さんが私の気持ちをわかってくれているって、勘違いしちゃったんですよね(笑)。舞台を観に行っているのに、まるでカウンセリングを受けに行くような感覚。それまでも演劇はたくさん観ていたけれど、そんな気持ちになったのは初めてで、演劇は観て楽しむだけじゃなく、人の人生に訴えかけることができるものなんだとも思いました。作品を作る時、つねに考えるのは、あの時の私が客席にいたらどう思うかということ。その感覚は、ずっとなくしたくないなと思っています。――いま演劇をやっているモチベーションは何ですか?根本:自分じゃない話を書くのが楽しくなっている、というのがひとつ。そしてもうひとつは、自分が作ったものに対して、お客さんのリアクションが返ってくるということでしょうか。うちの芝居の最大の面白さは、男女でリアクションが全然違うこと。あるシーンで男性のお客さんが笑っていると、女性のお客さんが「ここは笑うところじゃない」って怒ったり。いまだに私が予想もしない反応がお客さんから返ってくることがあって。――戯曲を書かれる時は、役者さんにアテ書きされるんですか?根本:私のなかで、見た目の説得力ってすごく大事なんですね。昔から、小劇場の舞台で、さほどキレイじゃない人が、すっごいキレイでモテる役を演じていたりするのが嫌で仕方なかったんです(笑)。それは、キレイじゃないといけないということではなく、例えば、周りから可愛いともてはやされているけれど、自分ではそこまで可愛いとは思えなくて、周りの言葉をストレートに受け止められない女性…という役だったら納得できるのに、ということです。――ご自身にもアテ書きですか?根本:小劇場で活躍する女優さんって、ちょっと個性が強いというか、普通の会社員はやってないよな、って思わせる人が多いんです。そのなかで私は、普通に会社員をやっていそうにも見える。一時期は、自分も奇抜な服を着て、個性的なキャラクターに見せていたんですけれどやめました。いまは、この普通の感覚を大事にしていこうと思っています。――来年には30歳を迎えます。この先、人生のステージが変わっていくかもしれませんが、演劇を一生続けると思いますか?根本:続けていくと思います。それは、自分が演劇に救われた経験があるから。あの時の自分が客席にいる限りは、やめないと思います。ねもと・しゅうこ1989年生まれ、東京都出身。‘09年に劇団・月刊「根本宗子」を旗揚げし、すべての公演の作・演出を手がける。女優としても、自作のほか岩松了さんや赤堀雅秋さんの舞台などにも出演。現在、毎週月曜日の深夜にOAされているラジオ『根本宗子と長井短のオールナイトニッポン0(ZERO)』(ニッポン放送)に出演中。月刊「根本宗子」第16号『愛犬ポリーの死、そして家族の話』は、12月20日(木)~31日(月)下北沢・本多劇場にて上演。物語のキーとなる“愛犬ポリー”を演じるのは、大人計画の村杉蝉之介さん。「村杉蝉之介が、犬になるまでの過程」を、気鋭の映像ディレクター・山岸聖太監督が完全密着した映像が公式サイトにて公開中。※『anan』2018年12月26日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2018年12月23日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ボヘミアン・ラプソディ」です。映画『ボヘミアン・ラプソディ』が異例のヒットを記録していますね。この映画は、イギリスのロックバンド「クイーン」のボーカル、フレディ・マーキュリーの半生を描いた音楽映画。クイーンは僕がもっとも影響を受けたバンドのひとつです。僕がクイーンに出会ったきっかけは、うちのおかんです。おかんが若い頃からクイーンの大ファンで、とくにドラムのロジャー・テイラーの熱狂的おっかけをしていた。家にはクイーンが載った雑誌やグッズが山ほどあります。そんなこともあり映画の宣伝のためにコメントをくださいというオファーをいただいたときには、「僕なんかより、当時の熱いファンにコメントしてもらうほうがええんとちゃいますか?」と逆提案をして、僕とおかんのコメントを公式サイトなどで紹介していただいたんです。映画はおかんと僕、二人で観に行きました。僕たちが行ったのは、公開直前に京都で開催された一般試写会。ラジオや雑誌の公募で当選した一般の方々、熱を持って集まってきた人もたくさんいらっしゃってました。クイーン全盛だったあの時代、キラキラ輝いていただろうおばちゃんたちが大集結してました。うちのおかんは見事にその輪に溶け込んでいましたね。映画は素晴らしかった!まるでドキュメンタリーを観ているようでした。フレディの立ち居振る舞い、バンドの関係性、台詞ひとつひとつが練られていて、クイーンというバンドの真実を大げさにすることもねじ曲げることもなく伝えている。これはファンは大満足です。そして、フレディの孤独や葛藤、そして、圧倒的なステージは、当時のファンでなくても胸に熱いものがこみあげるはず。僕もフレディの寂しさを描くあるシーンでこらえきれず号泣してしまいました…。おかんに至っては映画冒頭、ブライアン・メイとロジャー・テイラーが演奏した20世紀フォックスのファンファーレを聴いた瞬間、泣いていましたね。映画が終わってからも二人でめちゃくちゃ語り合って。こんなこと久しぶりやなあと思いました。この映画、クイーンを知らない若い世代も劇場にたくさん足を運んでいると聞きます。この映画をきっかけにクイーンを話題にして家族の会話が増えるとしたら、こんなに素敵なことはないなと思います。いろんな世代に観に行ってほしい。そして、クイーンの名曲もたくさん聴いてみてほしいです。おかざき・たいいくJINRO presents 岡崎体育ホールワンマンツアー「エキスパート」開催中。‘19年1/9にオリジナルサードアルバム『SAITAMA』発売。‘19年6/9、さいたまスーパーアリーナ単独公演も決定。※『anan』2018年12月26日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2018年12月20日