「サザエさん」の家のように、おじいちゃん・おばあちゃんから孫まで一緒に一つ屋根の下で暮らしている大家族でなければ、高齢者の悩みは若い人にはわかりにくいものですよね。今回は、高齢者特有の不眠症状などに迫りました!不眠のタイプと原因を把握する!高齢化社会へまっしぐらの我が国ニッポン。睡眠も老化すると言われますが、高齢者特有の不眠症状というのはあるのでしょうか?高齢者の睡眠障害を考えるうえで欠かせないことは、「不眠のタイプ」を知ることだと言われています。眠りたくても眠れないのか、夜中に何回も目が覚めてしまうのか、熟睡感を得られないのか……。ひと言で高齢者の不眠といってもタイプは人それぞれなので、まずはどのような悩みがあるのかを知ることが大切です。原因と症状を把握しなければ、ちゃんとした対策はとれないということですね。昼寝のしすぎに注意高齢者の不眠への対応は、睡眠薬の服用が一般的な方法と考えられてきましたが、最近では生活環境や習慣の改善が重要視されているようです。単純に考えて、定年退職をして1日中家にいる生活をしていたら、日中に昼寝の時間をとる方も多いでしょう。高齢者の方にみられる不眠で多いのは、昼寝のしすぎということもあるのだそうです。昼寝の時間は30分程度がよいとされており、昼食後から15時ぐらいまでを目安に短い昼寝をすることで午後の活動性を高める効果があるのだとか。カフェイン飲料を控えて頻尿対策!高齢者の方に多いのが、夜間に何度もトイレへいくために目が覚めてしまって、その後に眠れなくなるというもの。対策としては、カフェイン飲料を控えることだそうです。夕方以降は、お茶・紅茶・コーヒーなどのカフェイン飲料を控えめにすることで、トイレに行く回数が抑えられると考えられます。というのも、カフェインには利尿作用があるため、どうしてもトイレへ行く回数が増えてしまうのです。今回あげた不眠の症状はあくまで一例にすぎません。睡眠時無呼吸症候群や概日リズム睡眠障害など、睡眠障害の可能性も考えられるので、不眠の状態が続く方は一度、お医者さんに相談してみるとよいかもしれません。Photo by Mark Welsh
2015年01月30日みなさんは今、少子化がどれぐらい深刻な問題か、ご存知ですか?実は、2014年の出産率は過去最低を記録。また、ありとあらゆるところで少子化対策が行われています。中には、社内恋愛を応援してくれる企業も!例えば、サイボウズというグループウェアを提供している会社は、社内恋愛も社内結婚も多いことで有名です。でも、同じ会社にパートナーがいると、何かと面倒なことも多いですよね。合わなくて別れることになったら、片方は辞めないといけません。それに、仮に結婚することになっても、子作りとなるとまた別の問題が絡んできます。果たして、世の女性陣は社内恋愛を後押ししてくれる会社だったら、子供も産みたくなるものなのでしょうか?ちょっと気になり、30代の女性100人にアンケート調査を実施。すると、女性が社内恋愛より会社に切実に求めているものが明らかになりました!■9割の女性は「社内恋愛を推奨されても子供産まない」91%の女性は、「社内恋愛OKでも出産はまた別の問題」と回答しました。寄せられたコメントを見ても、社内恋愛は少子化対策には一切つながらなさそうな感じ。「社内恋愛が推奨されたところで、バックにある所得格差や待機児童、育休などの問題が解消されない限りは無理」「産後もしっかり雇用を保証してくれないと、難しいです」「社内恋愛しても、子供は産みたくならない」「ほしくても作れないと思う」「そもそも男性社員がいないから、ありえない」「うちの会社は年寄りばかりなので、結婚したくない」う~ん、現実はやっぱり厳しいですよね。今は、共働きが当たり前の時代。それもあって、ほとんどの女性が夫が同僚だと同じ会社で働きながら出産・育児は微妙だと思っていることがわかりました。■それでも約1割の女性は社内恋愛に期待したがっていたただ、上記のようなマイナス意見が多い中、プラスに考えている女性は9%いました。しかし、そのためには次のような条件が必要でした。「会社に理解があれば……」「産みたいけど、賃金が改善しないと難しいですね」「二人の給料が上がらなければどうしようもない」そうなんですね。結局は子育ての大変さを会社が理解してくれること、つまり制度あってこそなんですよね。次にお金。やっぱりお金がないと、ベビーシッターにも頼めません。つまり女性は、いくら会社が社内恋愛OKにしてくれても、そもそも色々な環境が待遇が整っていなければ子供は産みにくい、というのが正直な本音のようです。というわけで、もし今後もっと少子化対策に取り組む会社が増えてきたら、女性が「働きながら子供が産みたい!」と思えるような環境作りから取り組んでほしいですね。みなさんはどう思いますか?(文/Jeana)【調査概要】調査方法:インターネットリサーチ『簡単アンケート』調査期間:2014年12月8日(月)調査対象:全国30代の女性100名
2015年01月24日少子高齢化により、明日を担う子どもたちに期待が集まる一方で近年、人生の円熟期=“プレミアムエイジ”と呼ばれる60歳以上のシニア層にも注目が集まっている。シニアたちがどのようなセカンドライフ(シニア生活)を理想としているのか、実態を探る意識調査が行われ、「樹木希林」がプレミアムエイジの憧れる“女性著名人”第1位であることが明らかとなった。今回の意識調査は、セカンドライフの総合プロデュース企業として総合介護サービスを展開している日本ロングライフ株式会社が、2014年12月11日~14日の4日間、全国の60~79歳の男女を対象に「人生の円熟期“プレミアムエイジ”と理想のセカンドライフに関する意識調査」としてインターネットリサーチを行ったもの。その中で、全回答者(1,000名)に「70歳代でセカンドライフを満喫していると感じる、憧れの女性著名人は?」と質問をしたところ、第1位が「樹木希林」、第2位は「野際陽子」、第3位に「吉行和子」、第4位は「加藤登紀子」、第5位は「倍賞千恵子」という結果となった。さらに男女別に見てみても、男性が選ぶ第1位は「倍賞千恵子」に譲ったものの、女性が選ぶ第1位は「樹木希林」だった。現在、72歳の樹木さん。舞台の上で、TVの画面の中で、銀幕の世界でーー実に50年以上もの間、女優として活躍し続ける一方、“ロック”な夫・内田裕也との夫婦関係や「全身がん」を患っていることなどを公言しており、その飾り気のない毒の効いた小気味好い“希林節”と呼ばれる語り口がたびたび注目され、昨年大ヒット記録を打ち立てた『アナと雪の女王』のテーマよろしく“ありのまま”を体現している人物でもある。今年の6月には、「やり残したことは、ありませんか?」というキャッチコピーが話題となっている、“カンヌの常連”河瀬直美の監督最新作『あん』で主演を務めており、昨年末に開かれた製作発表会見では「役者という我が身を映し出す仕事を選んだのには、何かがあった」と自身の人生の意味を自問自答するシーンが印象的だった。ちなみに、憧れの“男性著名人”の第1位は「加山雄三」、第2位「石坂浩二」、第3位は「高橋英樹」、第4位には「鳥越俊太郎」、第5位は「小泉純一郎」。また、第6位は「渡哲也」、第7位に「渡瀬恒彦」と兄弟揃ってベスト10入りを果たしている。(text:cinemacafe.net)
2015年01月20日日本は高齢社会を迎えており、4人に1人が65歳以上の高齢者となっています。そんな高齢者の方々のために、生活習慣や睡眠環境を整えるための研修プログラムがあります。今回は、滞在型研修プログラムについてご紹介します。日本の高齢者事情日本は高齢社会と言われていますが、生活の中でなかなか実感できるものではありません。しかし、実際数字を見てみると、4人に1人が65歳以上の高齢者となっており、45年後には、2.5人に1人が高齢者となる見通しです。また、同時に医療が発達しているため、長生きする高齢者が増えています。元気な高齢者が、どう幸せに生きるか、ということをテーマに事業を進めている企業も多いようです。元気な高齢者のための睡眠環境プログラム大和ハウス工業株式会社は、このような元気な高齢者を対象として、研修プログラムを開始しました。アクティブシニアが充実した生活を歩めるように、サポートする泊まりがけの研修です。研修の内容の中には、睡眠環境を整えるためのプランも含まれています。快適な睡眠をとるためには、どうしたらいいのか、しっかりと授業を通して学び、自分にとっての睡眠環境を整えていくというものです。その他にも、座禅体験や色彩学講座、健康講座、収穫体験など、普段体験できないような体験や授業を受けることができるのです。アクティブシニアのもつ危険性アクティブシニア、つまり元気な高齢者は、ある種の危険性も孕んでいます。というのも、自分自身が実年齢よりも若いという意識が強く、年相応の行動ができない方がいるのです。睡眠環境に関してもそうです。若い頃、夜更かしばかりして夜型の生活を続けていた方は、健康のためにも自分の歳を考えて睡眠環境を整え直すべきだと考えられます。また、近年インターネットを使う高齢者が増えています。電通総研が2014年に行った調査では、70歳代では23%が、60歳代になると57%がネットを利用しているそうです。ネットを使う時間も自分でコントロールしなければなりません。元気な高齢者にもたくさんの危険がひそんでいるのです。Photo by Helene Iracane
2014年11月22日最近は異常気象や予測できない事故、少子高齢化に伴う社会構造の変化など、何かと不安になるニュースが多くなってきています。女性の私たちとしては、頼りがいのある男性にパートナーになってもらいたいですよね。頼りになる男性とは、一言でいえば「危機的状況になっても冷静に対処し切り抜けられる人」です。11月22日(土)公開となる絶対泣ける映画 『インターステラー』 では、世界的な食糧危機に陥り、地球の寿命が尽きかけていることを知った人類が、新天地の星を求めて宇宙に旅立つ壮大なストーリーが描かれます。その重大な責務を負った主人公クーパーの、娘を持つ父として、そして人類の未来を担うリーダーとして、どんな困難に直面しても冷静かつ勇敢に立ち向かっていく姿に、女性ならこんな人に守ってもらいたいと思うはず。ですが普段そうそう映画のような状況は起こりませんから、目の前の男性がホントに頼りになるのかどうか、見分けるのはとても難しいことです。そこで、普段の生活からチェックできる「いざ!というとき頼りになる男性の特徴」をまとめてみました。最後を見届ける男性女性が男性に対し「頼りになるわ~」と実感するのは、キャンプやバーベキューなど、アウトドアイベントの時が多いのではないでしょうか。確かに自然の中でのサバイバル能力は、頼れる男性のマストアイテムと言えます。ですが、ただキャンプ慣れしているだけではなく、本当に頼れる男性は、食事の後片付けや火の始末など、「最後によく働く」のです。食べるまでは火をおこしたり食材を運んだり、せっせと働いていても、いざ食べ始めたら酔っぱらって後始末は他人任せ…ではアウトです。何事も最後が肝心。一番地味ですが重要な仕事を全うしているかがポイントです。応援される男性頼りになる男性が何かを成し遂げようとするときは、それがかなり無謀なことであっても、例外なく応援する人が出てくるので、結果うまくいくことが多いです。頼りになる男性は、「自分はひとりで生きているわけではない、周囲と支えあっているのだ」ということをわかっているので、相手が誰であろうと「感謝」の気持ちを忘れません。たまたま乗り合わせたタクシーの運転手、ふと立ち寄ったコンビニの店員などにもきちんと「ありがとう」と声をかけます。たとえ、その時しか会わないだろう相手であっても礼を尽くす習慣が、いざ! というとき彼を助けてくれるファンを増やすのです。捨てられる男性頼りになる男性は決断力があります。決断するというのは、何かを選択すること。自分にとって本当に大切なものを選び、選ばなかったものを切り捨てる潔さがあるのです。「彼女とデートもしたいけど、趣味のサーフィンにも行きたい。でも会社の同期と飲みにも行きたい。飲みにも行きたいけど車も欲しい。でもそんなにお金がない。どうしよう…」とすべてを抱えようとしたら、結局すべてを失うことにもなりかねません。何事も捨てられずに溜め込んでしまう男性は、いざというときの決断力が鈍っているかもしれません。熱くて冷たい男性頼りになる男性はいざ! というとき、頭で考えながら自分もすばやく行動に移します。気合だけで闇雲に行動してもいい結果は出ないし、クールに思考を巡らせてばかりいても何も変えられません。慎重ではありますが臆病ではなく、大胆ではありますが無鉄砲ではありません。この特徴が一番わかるのは、旅行などで見知らぬ土地に行ったときの態度や、今までの経験が全く役に立たない仕事を任されたときなどです。旅行でもトラブルが起こった時ほど、真価が試されますので、行ったことのない場所に行ってみてもいいかもしれませんね。さきほど紹介した 『インターステラー』 の主人公クーパーの行動には、上記に挙げたような「いざ!というとき頼りになる男性」を見極めるヒントが満載。そして、人類の最大の危機を救うため、そして愛する家族を守るため、アカデミー賞俳優のマシュー・マコノヒー演じる元エンジニアの主人公が、未知なる世界で繰り広げる冒険と感動のストーリーに、最後の最後までハラハラドキドキさせられます。「必ず、帰ってくる。」と誓った主人公と、その娘の絆を描いたシーンに涙しない人はいないはず! 果たして、宇宙を超えた父と娘の約束は守られるのか? ぜひ映画館に足を運んで、その壮大な物語の結末、真に頼れる男というのはどういうものかを考えてみてはいかがでしょうか? また、こちらのテストであなたの彼の“ヒーロー度”もチェックしてみてくださいね。 >>彼はいざというとき頼りになる? ヒーロー度テスト 『インターステラー』11月22日(土)新宿ピカデリー他全国ロードショー 公式サイト 配給:ワーナー・ブラザース映画(C) 2014 Warner Bros. Entertainment, Inc. and Paramount Pictures. All Rights Reserved.
2014年11月12日●都市型コンパクトライフって何だ?少子高齢化が加速する日本で、新たなライフスタイルを模索する動きが始まっている。そのひとつ、「都市型コンパクトライフ」を提案する企画展「都市型コンパクトライフのススメ展」が、リビングデザインセンターOZONE 3階のOZONEプラザにて11/11(火)まで開催中だ。「都市型コンパクトライフ」とはいったいどんなライフスタイルなのだろうか。同企画展を取材した。「都市型コンパクトライフのススメ展」で展示されているのは、建築家・末光弘和氏と末光陽子氏、そしてインテリアコーディネーター・荒井詩万氏が手がけた住宅実寸モデル。広さは約50m2とコンパクトで、二人暮らしにちょうどよいサイズ感である。想定する住人像は「OVER 50’s」、すなわち50歳以上の夫婦だ。子どもたちが独立し、二人暮らしになった夫婦にとって、それまで家族で住んでいた広い住居は持て余しがち。そんな夫婦が二人で住むのにちょうどよいサイズが50m2というわけだ。もっとも、ただの50m2ではない。この建物は、本来であればひとつの住居につき60m2を確保できるだけの広さがある。しかし、そこをあえて50m2とし、残りの10m2をマンションのほかの住人とシェアするため共有空間に差し出しているのである。シェア部分には、家庭菜園を作ったりベンチを置いたりして、マンション住人が誰でも使える共同の空間となる。たとえばマンションに30戸の部屋があると仮定すると、それぞれが10m2を共有することでシェアスペースは300m2にもなる。一見すると10m2を差し出すのはもったいないようにも思えるが、皆が10m2ずつをシェアすることで、結果的に全員がより広々とした空間を手に入れることができるわけだ。また、隣人との関わりが増えるという効果も期待できるという。「定年退職した後はどうしても社会との接点が失われがち。コンパクトライフではシェア部分を皆で共有することで、積極的に社会と接する機会を作っていくのです」(末光氏)末光氏が設計した住居の工夫はそれだけにとどまらない。実際に実寸モデルの中に入ってみた。かなり広めの玄関を開けて足を踏み入れると、そこはダイニングキッチンになっていた。中央には木製の大きなテーブルがあり、調理スペースも広々としている。大人二人暮らしにしてはかなり余裕を持った設計にも思えるが、実はこのキッチン、カフェとして開放することを考えて作られているのだという。「今回はカフェをイメージした内装になっていますが、住む人によって使い道はさまざま。たとえば書籍をたくさん所有している人は、ここを書斎にして図書室的に開放するのもいいでしょうし、何か技術を持っている方ならワークスペースにすることも考えられます。そうやって、気軽にほかの人と付き合うためのスペースとして考えています」(末光氏)。このキッチンの床は土足を想定したものになった土間仕上げとしており、ほかの人が入りやすいようにしたという。キッチンの奥へと進んでいくと、三段ほどのちょっとした階段があり、その奥がプライベート空間になっている。靴はこの階段の下で脱ぐ設計だ。なぜ段差をつけたのかというと、半共有スペースであるキッチンと、プライベート空間を意識的に分けるためだという。「階段から先は床にもウッド素材を使っており、雰囲気を切り替えています。また、実寸モデルではつけていませんが、実際にはこの土間部分に仕切りがつけられますので、しっかりとキッチンとプライベート空間を分けることができます」(末光氏)ほんの少し階段を上がることで、部屋同士に段差が生じる。これにより、奥の部屋の窓からはキッチンを見わたせるが、逆からは見えにくいという効果も生まれる。プライバシーとセキュリティを両立させるアイデアである。プライベート空間はリビングと寝室に分かれている。荒井詩万氏がコーディネートしたモダンかつ落ち着いた雰囲気のインテリアは、50歳以上の大人の生活にマッチしている。●レトロな雰囲気と最新の設備が違和感なく共存注目すべきは、洗面所とトイレ、シャワールームがひとつになっているところ。本来ならすべて別の部屋に分けるところをひとつにしたのには、「二人暮らしを想定しているので、どちらかが入っていればわかる」という理由からだ。これにより、スペースをさらに有効活用することができるという。ちなみにこの部屋、シャワールームはあるが、浴槽はない。浴槽に浸かりたいときは、1階の共有空間にあるスパなどを利用することを想定しているという。収納もベッドルームのみと少ないが、地下にエレベーターと直結した共有のストレージスペースを設けることを想定しており、そちらを収納として利用するイメージだという。すべてを自宅で完結するのではなく、共有のファシリティも積極的に利用していく。それが"コンパクトライフ"の根底にある考え方なのだ。レトロな雰囲気と最新の設備が違和感なく共存しているのも特徴的だ。一見、寝室とリビングの仕切りにも思える金属の壁、実はパネルラジエーターといって海外のホテルなどでよく見られる暖房器具。冷房としても使えるのだという。同じものが洗面所にも付いており、いずれも部屋のデザインに違和感なく溶け込んでいる。また、洗面所の鏡がデジタルモニターになっており、様々な情報を表示できる。たとえば今日の天気や風向きなどはもちろん、住人の健康状態などを管理してくれる機能も搭載されている。老後と健康は切っても切り離せない問題なので、これは役立ってくれそうだ。「都市型コンパクトライフのススメ展」の初日となる10/16(木)には、関係者が集まりオープニングセレモニーが開催された。まずインテリア産業協会 常務理事の辻 猛氏が登壇し、挨拶を行った。「欧米では、子育ては広いところ、リタイア後は狭いところと、年代で住み替えていくそうです。なぜそれができるかというと、住宅の買い替えに対して日本ほど色々な税がかからないのです。その代わり、固定資産税が高いので、リタイア後に大きな住宅に住んでいると大変です。年金生活に見合った快適なところに移り住むことを税制が援助しているのです。(日本でも)そういう条件が整えば、コンパクトな生活がしたくなるのではないでしょうか」続いて、建築家の末光氏が登壇。今回のテーマについて「戸建住宅ではなく、50歳以上の人が住み替えるための50m2の集合住宅というのが今回のお題でした」と述べ、「コンパクトだけと豊かになるってなんだろうと考えた結果、地域に開かれた集合住宅だと。事業者のシミュレーションもしていて、経済合理性に優れたタワーマンションほどではないけれど、+1~2%程度で地域に喜ばれるような建ち方ができるというオールタナティブな提案です」とコンセプトを説明した。内装を手がけたインテリアコーディネーターの荒井氏は「上質感と自分らしさをキーワードに、カフェキッチンはカジュアルモダン、ベッドルームとリビングはプレミアムミックスな家具類を選びました」とコメント。今回の展覧会は、OZONEらしくこれからの住まい方のヒントが見られる内容となっている。最後にリビングデザインセンターOZONE常務取締役の野口恭夫氏が登壇し、「ぜひご覧ください」と挨拶した。「都市型コンパクトライフのススメ展」は、リビングデザインセンターOZONE 3階のOZONEプラザにて11/11(火)まで開催中となっている。
2014年10月28日神奈川県住宅供給公社は22日、横浜市旭区若葉台団地商店街ショッピングタウンわかば内に「コミュニティ・オフィス&ダイニング春(Haru)」をオープンする。○少子高齢化対策と団地再生に向けた取り組み郊外型団地では、少子高齢化の進行などといった課題に直面していると言われている。そこで同公社は、横浜市旭区若葉台団地において、団地再生の方向性を「元気なシニア世代の生きがいの創出」、「団地内への若年・子育て世代の流入」を目指したとのこと。今後、「持続循環型のコミュニティを創造すること」を目的として、多様な施策を総合的に推進するという。「コミュニティ・オフィス」は、団地再生に関する取り組みの拠点として、各種情報発信や地域課題に関する取り組みを支援する場となる。また、高齢者や若者、豊富な知見を持つ団地住民と協働し、ソーシャル・コミュニティビジネスが生まれるような場を目指す。「コミュニテイ・ダイニング」は、神奈川県が提唱する「健康寿命を延ばす」、「未病を治す」といった施策を踏まえ、健康増進に留意したメニューを提供。県内産野菜の活用や、定期的な料理教室の開催なども行う。「新しいことが始まる予感、新芽(新しいビジネス)が芽吹く」という理由から、「春」というやさしく温かい響きの言葉を、同施設の名称として採用したとのこと。所在地は、神奈川県横浜市旭区若葉台。規模は6,304戸で、人口1万5,142人(3月1日現在)。高齢化率は、約36.5%(2013年9月 横浜市旭区人口・統計データ)となる。
2014年04月17日少子高齢化と言われる現代日本で、お年寄りがどうやって生活していくかは大きな問題ですね。さまざまな課題があることを耳にすると、不安を感じることもあるのでは? けれども、それらの課題に向き合って、積極的に取り組んでいる企業や人たちもいます。少子高齢化時代を支える”LIFE STAGE PARTNER”という考え方のもとに、設立当初から生活者のニーズに応えて「アフター5診療」や「休日診療」に積極的に取り組んできた桐和会グループは、現在、保育園から特別養護老人ホームまで、時代の変化とライフステージにあわせた医療サービスを展開中。今年は新たに7施設をオープン予定。すでに1月7日にオープンした特別養護老人ホーム・江戸川さくらの杜には、連日、入居の相談や見学のためにたくさんの人が訪れているそう。江戸川さくらの杜の特長は、ユニットケアと呼ばれる介護ケアの新しいコンセプトと、同じ桐和会グループの東京さくら病院との連携。ユニットケアとは「入居(所)者一人ひとりの尊厳を守り、人それぞれの自立を尊重しよう」という考えのもとで生まれた介護ケアの新コンセプトで、そもそもは長寿社会先進国であり福祉国家としても知られているスウェーデン方式に由来する介護ケアスタイル。日本では「ユニットケア=新型特養」と称されるように、新しく設立された特別養護老人ホームなどで採り入れられているのだとか。ユニットケアでは、少人数グループをひとつの生活単位(ユニット)として区分けして、1ユニットごとに専用の居住空間と専任の職員を配置することにより、大規模(多数床)施設でありながら、小規模生活単位の家庭的な雰囲気のなかできめ細やかな介護ケアを行なうことができるそう。また個人の生活スタイルを尊重するために全室個室でプライバシーが確保されながら、個室の先にはコミュニケーションの場でもあるユニット専用のリビングスペースがつくられているため、少人数のなかでも他者とのかかわりが断たれることがありません。それであれば、大きな施設の中で孤独感を味わうことがなさそうですね。一方、東京さくら病院は、療養や回復期リハビリを専門とする病院であるため、日々の体のケアはもちろん、グループ全体で掲げる自立支援の取り組みで連携を深めています。介護施設の入居者やその家族にとって、病院との連携は、何よりも心強いことかもしれませんね。「これから急速に高齢化が進み、医療・介護を必要とする高齢者も増えていきます。また女性の社会進出が進み、子供のための医療や保育のニーズも高まっていきます。こうした社会の変化に合わせて、公共性の高い医療・福祉の世界も、かつてないスピードで変化していくことが、求められます。時代の変化を先取りし、時代が求めるサービスを提供していけば、もっと高いレベルで社会に貢献できると考えています」と理事長の岡本和久先生。このようにして社会のニーズを的確にとらえて、新しいサービスをよりスピーディに提供しているのだと聞くと、安心感が感じられますね。また、これだけ社会のニーズがあるということは、同時に大きな可能性を秘めているということでもあるはず。実際、江戸川さくらの杜では、ヘルパーやケアマネジャーといった職種の求人を募集中。これから将来に向けてまだまだ大きく発展する業界で働くことは、将来の自分自身の生活の安定にもつながります。少子高齢化を不安に感じるだけでなく、自分自身も積極的に関わることでチャンスが広がるのかもしれませんね。・江戸川さくらの杜 公式サイト
2014年03月26日【シリーズ高齢出産 第2回】働く女性が知りたい妊娠力と高齢出産の実情【シリーズ高齢出産 第1回】を読むいずれ子どもが欲しいと思っていても、妊活より前に婚活だ、仕事だ!と、高齢出産のリスクを聞いてもまだピンとこない人の方が多いのでは?でも、今のうちに自分の妊娠力がどの程度なのか、性感染症はないかなど、事前に調べておくことは未来の妊婦計画にとても有意義なこと。現代の医療では、卵巣年齢や残りの卵子数が分かるAMH(抗ミュラー管ホルモン)検査を、血液採取だけで気軽に受けることができるのです。赤ちゃんを作ろう、と思った時に不妊原因を知るのは時間的にロス。だからこそ、今からできる妊活を始めておきませんか?そこで、京野アートクリニック高輪の京野廣一先生に、“働く女性が知っておくべき医療の現状”についてお伺いしました。その内容を詳しく3回シリーズでお届けします。●既婚未婚問わず知っておきたい“MY妊娠力”!女性は年齢が上がると卵巣機能が低下して卵子の数も少なくなります。妊娠力には個人差が大きく影響するものですが、今の自分はどういう状態なのかをある程度把握しておくことは、プレママにとって大切な事です。「女性にとって産婦人科で検査を受けることは抵抗があり気が重いものだと思います。ですが、当医院で行っているファシリティーチェックでは、まずは問診と血液検査。血液検査でAMH値や過去のクラミジア感染の有無などが分かります」(京野アートクリニック高輪京野廣一先生)卵管周囲の癒着や卵管閉塞を引き起こして不妊症の原因になるクラミジア感染は、自覚症状が出ない場合が非常に多いので要注意。「最後に超音波検査と子宮頸がん検診を調べれば、卵巣の状態や子宮の病気についても正確に分かるので、必要最低限の妊娠力を知ることができます。全部の検査を受けても2時間以内で終わるので、独身女性にも積極的に受けて欲しいです」(京野先生)既婚未婚問わず、高齢妊娠の可能性があるなら今のうちに勇気を出して検査を受けてみるとよさそうです。●妊娠に理想的な卵子の数ってどれくらい?AMH検査で分かる卵巣年齢や卵子の数。卵子を保有している数のピークはなんとお母さんのお腹にいる胎児期で700万個!ところが産まれた時点ですでに70~200万個にまで減少し、初潮を迎える頃には30万個にまで激減。そして卵子は1か月で約1000個ずつ(1日30~40個も!)猛スピードで減り続けていくのです。減り方には個人差がありますが、だいたい35歳で5~6万個、37歳で2~3万個まで数が減るそうです。では、妊娠するのに理想的な卵子の数はどれくらいなのでしょうか。「妊娠するには、5~20万個の卵子があるのが理想的です。ただ、量の多さと質は無関係なので、同じ卵子数でもやはり若い卵子のほうが妊娠に有利になります」(京野先生)高齢の妊娠は「年齢問題」が浮上しやすいもの。でも個人差があるので思い悩んでストレスにならないようにしましょうね。●ピルを使えば産める年齢が上がる、というのはウソピルを服用すると排卵が抑制されます。そうすることで卵巣と子宮をお休みさせてあげる効果があり、子宮内膜症や卵巣がん予防に効果があります。排卵が止まることで、その分産める年齢が上がるという噂もあるようですが、それは全くのデタラメ。卵子は、排卵するしない、治療をするしないに関係なく毎月減っていくのです。根も葉もない噂で妊娠適齢期を逃さないように厳重注意ですよ!ファシリティーチェックは男性用もあるそうです。不妊原因は男女半々だそうなので、パートナーがいる方はぜひ一緒に検査を受けてみてはどうでしょうか。<文:西村亜希子取材協力:京野アートクリニック高輪>
2014年02月18日わたしは38歳のときに第二子を産みました。立派な高齢出産ですね。今でこそあまり珍しくなくなった高齢出産ですが、珍しくないからといってリスクがないわけでも、しんどくないわけでもありません。出産も育児もアラフォーの老身にはきつい。これは事実です。でもね、それでも産むことができれば、それだけでも幸運なのかもしれません。アラフォーの妊娠は、まさに授かり婚~高齢出産とリスク~今年40歳を迎える私の周りには、昨年からラストチャンスとばかりに30代のうちにと、子作りに励む女性が増えました。既婚、未婚に関係なく、です。「やっぱりひとりくらいは産んでおきたい」、「産まない。ファイナルアンサー?って聞かれたら、即答できない」、「妊娠できたら、結婚する」アラサーのみなさんは、40歳間際にもなって、こんな風にあがく姿をみっともないと思うでしょうか。でも、5年後、10年後、同じ状態にいないと言い切れますか?産むのか産まないのか、その前に、妊娠できるのかできないのか、もう相手は誰でも良いから、妊娠したい。たぶん、高齢出産の最大のリスクは、妊娠しなかったときに、産むことを諦められるのかという葛藤だと思います。だから20代のみなさんも、今から考えてみて欲しい。産まない人生を受け入れることができるかどうかを。キャリアも夢も捨てたくないけれど、出産はもっと捨てたくない~高齢出産とリスク~妊娠のせいで、キャリアも夢も諦めることになったら、旦那や子どものせいにするかもしれない。そうならないように、結婚、出産前にやりたいことをやりつくせたら、それが一番良いけれど、人生ってそんなにシンプルじゃありませんから。産むことを先延ばしにしてきたアラフォー女性たちが、キャリアも夢も手に入れて、なおも幸せを実感できないでいるというのは、それほどに出産が女性に大きな影響を与えているからでしょう。もう産まない、子どもはいらないと達観できるほど、誰もが強くはないのです。「いつかは、私も子どもが欲しい」と思っている人は多いと思いますが、そのいつかが確約されている未来はないことを知っておいた方が良い。高齢になるほど妊娠と出産のリスクが上がることは事実です。だからこそ、妊娠したときが産みどきと、腹をくくることも、時には必要だと思います。「じゃあ私のキャリアはどうするの」と思うかもしれないけれど、出産が人生の次のステップになることだってある。森田文菜さんがこちらのコラムで言っているように。東北大学大学院経済学研究科の「子ども人口時計」によると、このまま少子化が進むと2000年以内に日本人は絶滅するそうです。だから産めってことではもちろんないのだけど、迷うなら産むことをおすすめしたい。自分の子は文句なくかわいいとか、そんな綺麗ごとじゃなく、もっと自分のエゴの問題。出産を諦めることは、そんなに簡単ではないのだから。※参考: 日本の子供人口時計Photo by Pinterest
2014年02月16日35歳以上での出産である「高齢出産」。妊娠、分べん時においてリスクがあるとされているが、女性の高学歴化、晩婚化により、年々高齢出産の傾向にある。様々な覚悟をしながらも、実際に高齢出産に挑み、育児を続ける女性たちに、高齢出産ならではの苦労や感じることをたずねてみた。まずは実際に妊娠・分べん時にリスクを乗り越えたと答えた人の経験談から。「妊娠糖尿病になりかけたり、分べん時間が異常に長かったりと、高齢出産じゃなかったらこんなに苦労しなかったのかなと思った」(36歳会社員 0歳女児)。「2人目が39歳で高齢出産。28週で前期破水で入院し、34週での出産となった上に、陣痛中に逆子になるなどトラブルが続いた。産んだ後も身体が大変。1人目は何の問題もなかったので、明らかに年齢の差を感じた」(45歳パート 15歳女児・6歳男児)。一方、妊娠・分べん時は問題なく過ごせたものの、その後の育児では肉体的な困難を挙げる人がほとんどだった。「生後2カ月くらいの時に、抱っこによるけんしょう炎と腰痛に悩まされ、もっと若かったらこんなことで悩まなかったろうに……と思った」(39歳会社員 0歳男児)。「33歳と37歳で出産したが、男児のパワーについていくことに体力不足を感じたり、2人目の妊娠中はぜん息気味になり、1人目の時にはない衰えを感じた。年齢的にも体力的にも3人目はないと思った」(38歳主婦 5歳男児・1歳女児)。○日常生活でも感じる"年齢の差"やはり高齢での妊娠・出産は可能ではあっても、子育てには相応の体力が必要で、覚悟がいるようだ。また、日々の行動などで高齢出産を実感するという声もあった。「ベビーカーを乳母車と言ってしまうとき、年齢を感じる」(38歳会社員 1歳女児)。「自分自身は高齢出産ではなかったが、高齢出産の人はママ友に溶けこむのも大変そうだなと思うことがある。妙に距離を置かれて、"さん"付けで呼ばれていたり……」(37歳主婦 7歳・3歳男児)。確かに、子供が保育園や幼稚園、学校へ通って社会生活を送るようになると、保護者の年齢層の幅の広さに驚き、年齢を意識せざるを得ない機会が多くなる。高齢出産は無事に産んでからも闘い。その後も続く葛藤は年齢には関係ないものだが、子宝という恵みを噛みしめながら苦難を乗り切っていきたいものである。
2014年01月07日講談社は、『本当は怖い高齢出産妊婦の4人に1人が35歳以上の時代』(週刊現代編集部編)を、12月17日(首都圏基準)に全国の書店・オンラインブックストアで発売した。価格は971円。○東尾理子さんなど著名人も多数登場同書によると、現在35歳以上で出産する高齢出産の割合は、妊婦の4人に1人に当たるという。妊娠・出産年齢が上がるごとに流産や先天異常のリスクも増加すると言われ、胎児の異常有無の判定を目的として、妊娠中に実施する「出生前診断」が注目されている。同書は、「週刊現代」で連載された特集記事「高齢出産・不妊治療・出生前診断」を加筆再構成。「高齢出産は、本当のところはどうなのか?」「出生前診断って、具体的にどんなことをするのか?」など、高齢出産の本当のリスクや、出生前診断について詳細に紹介している。内容は、「出遅れ不妊に注意」「卵子の老化」「母体に迫る危険」「先天異常のリスク」「本当は多い男性不妊」「卵子提供の真実」「新型出生前検査で分かること」「命の選別という問題」「妊娠前検査とは」など。また、高齢出産・不妊治療を経験した著名人の体験談も多数掲載している。著名人は、東尾理子さん、ジャガー横田さん、野田聖子さん、ダイアモンドユカイさん(※)、太田光代さん、松野明美さんなどが登場する。また、産婦人科の最前線で活躍する医師が、女性に知ってほしい妊娠・出産の最新事情についても語っている。同社は、「妊娠・出産を考えている20代後半以上の女性」「特に高齢出産ゾーンにさしかかる35歳前後の女性」「妊娠・出産を考えている20代後半以上の女性や35歳前後の女性をパートナーに持つ男性や、娘に持つ親」に特に手にとって欲しいという。※ダイアモンドユカイさんの正式名称は、「ダイアモンド」「ユカイ」の間に六芒星が入る
2013年12月19日日本のみならず、海外で事業を展開する企業が増加している現在、ビジネスの国際化は加速している。これは、日本の少子高齢化問題やGDPの低下などが背景にあるといわれており、いつ自分の会社が海外展開してもおかしくない時代が到来している。では、海外展開する企業では、どのような人材が求められているのだろうか。『異業種トップ対談:アルビレックス新潟シンガポール×バリューコマース』と題して、成果報酬型広告「アフィリエイト広告」を中心としたインターネット広告の配信ならびにコンサルティングサービスを提供しているバリューコマース 代表取締役社長執行役員 飯塚洋一氏と、アルビレックス新潟シンガポール CEO 是永大輔氏に、海外展開するにあたり、求められている人材について語っていただいた。――飯塚社長はフランス留学やアフリカ・中東など、海外駐在歴もあるとのことですが、その時の経験を教えて下さい。飯塚氏「私の父は商社マンだったので、幼少から海外になじみがありました。ですので、とくに抵抗はありませんでしたね。中東勤務は予想外でしたけど、さまざまな経験ができたのは、自分の人生の中で大きかったです」――是永社長はモバイルを中心としたサッカージャーナリストとして活躍されていたそうですが、どのような経緯でサッカーチームのCEOに就任されたのでしょうか。是永氏「前任者が辞めるということで、新潟の関係者の方から誰かいい人はいないかと聞かれたのです。すかさず手を挙げ、それから話はとんとんと進み、話をいただいてから半年もたたずにシンガポールへ行きました。実はそれまで、シンガポールへは行ったこともなかったんですけどね」――海外経験のあるお二人からみて、若者の海外離れが叫ばれている現状についてどう思われますか?飯塚氏「環境が整っているにもかかわらず、日本人はなかなか海外で働きたがらない。これからは、企業も海外を視野にいれてビジネスをします。そういった中で、若い人には、もっとチャレンジ精神を持ってほしいですね」是永氏「若い人が海外に行きたがらないことが心配です。中学レベルの英語ができるのなら、『英語を話せる』と言っていいと思うのですが、日本人に英語が話せるかと尋ねても、堂々と手を挙げる人がほとんどいない。高度な英語が喋れることよりも、マインドが重要だと思います」飯塚氏「確かに、文法がわからなくても、熱意があれば、外国人との会話は成立します。日本人はきちんと話せなくてはいけないという意識が強く、一歩踏み出せない人が多い。例えば、会社で外国人との懇親会を開いても、日本人は恥ずかしがって参加しない人が多い。もっと積極性を持ってほしいです」飯塚氏「アルビレックス新潟シンガポールを特集したサッカー番組を拝見しました。是永さんの指導で、何歳で何をしているかなど、未来年表を選手の皆さんに書かせるそうですね」是永氏「これは経験からのアイデアなのですが、自分は20歳のときに、目標を100個ほど箇条書きで書きました。日本と海外のかけはしになりたい、サッカークラブの社長になるなど、当時の自分の置かれている環境からすれば夢物語ばかり。けれど、ほとんどの夢は叶いました。この経験から、選手たちには自分の目標や夢をできるだけ細かく書くように指導しています。きれいな奥さんがほしいとか、年棒はいくらほしいとか、内容は具体的であれば、何でもいいのです。また、上昇志向が重要で、書くことでそれらを磨いてほしいと思っています」飯塚氏「欧米人はマインドが高いですよね。若くして成功したい人もいれば、普通に暮らしたい人など様々ですが、考え方は違っても、必ず何か目的を持っている。しかし、日本では、そこまでではないですよね。それだけ日本は生活しやすく、現状に満足しているのかもしれません」――日本を取り巻く現状を教えていただけますか?飯塚氏「GDPの下落や少子高齢化も一因ではありますが、日本のプレゼンス(存在感)そのものが下がっているように感じます。実際に、昔と比べて海外のクライアントとアポイントがとりにくくなりました。また、インターネットが普及し、新興国が力をつけてきています。BRICs(経済成長の著しいブラジル、ロシア、インド、中国の総称)もさらに伸びる可能性がある。これも、日本のプレゼンスが下がっている原因だと思います。このままでは、日本はどんどん弱体化してしまうでしょう。これから海外の市場を開拓することで、日本全体の活性化にもつながると考えています」是永氏「アジアの国々が世界を追いかけるスピードはすさまじいですよね。ついこの間まで白黒画面のシンプルな携帯電話を使っていたかと思えば、日本で一時代を築いた折りたたみ式のカラー携帯電話を飛び越えて、スマートフォンを使っている。彼らの多くは英語力がありますので、留学先の選定をするとき当たり前のようにアメリカやイギリスなどを選びます。一昔前は、それでも日本へ留学するアジアの学生は多かったのですが、今では激減しています。少子高齢化に始まる日本の課題の多くが、これから可能性のある国と思わせていないようです」飯塚氏「日本の大学は留学生を受け入れるけれど、卒業後に働く仕組みがまだ整っていませんよね。これも日本離れの一因かもしれません」――日本は国際社会では苦境に立たされているのですね。このような状況下、海外で事業を展開するにあたり、どのような人材が求められるでしょうか?飯塚氏「若い頃は失敗してもいいのです。上司がフォローしてくれますし、その責任も上司にあります。しかし、リスクがあることに手を挙げる人が少ない。結果はもちろん重要ですが、まずはチャレンジする気概がほしいです。例えば、旅行で海外に行く場合、その国について調べるでしょう。仕事も同じで、ちょっとした欲が仕事を作ると思うのです。また、私欲をいかに公益に変えられるかが重要です」是永氏「きっかけは私欲でもいいですよね。最終的に、それが社会にどのようなメリットを与えるか落とし込むことが重要です。例えば、アルビレックス新潟シンガポールの場合、選手がうちのクラブにずっといるとは思っていません。選手たちには、シンガポールで日本と海外の違いを肌で感じてもらい、明確な結果を残すことによって1~2年でもっと待遇の良いクラブに海外移籍してもらう。さらに彼らが、その経験を日本に持ち帰ることによって、日本のサッカー界が盛り上がることにつながると思っています」――バリューコマースはこれから海外へ本格的に進出するとのことですが、どのようなビジョンかお聞かせください。飯塚氏「収益の基本は日本ですが、海外市場の開拓を年内にはスタートさせる予定です。中国では日本製の子供服や粉ミルクが安全性の高さから人気ですし、台湾ではフィギュアやカメラといった日本製品に注目が集まっています。日本製品は近隣諸国で売れるチャンスがあります。そういったmade in Japanの商品ニーズから、インターネット広告を展開したいというクライアントも多く、チャンスがあります。先のアジアへの広告展開だけではなく、ドイツなどの欧米でも展開したいとおっしゃるクライアントも多い。ビジネスチャンスはたくさんあります。こういった海外業務には、やはりマインド。これから当社で働いていただける方には、オールラウンドに興味を持っていただきたいですね」――アルビレックス新潟シンガポールでは、シンガポール以外にも海外展開は考えていらっしゃいますか?是永氏「現在、ポルトガル2部のクラブとパートナー契約を結んでいますが、それ以外にもスペインのバルセロナにアルビレックス新潟バルセロナというクラブを作る予定です。サッカーの世界では、ヨーロッパで認められてナンボですので、シンガポールをステップにして、ヨーロッパで夢を実現できる道筋を作っています。日本の周りの国が強くなれば、日本のサッカーも強くなると信じています。アジア全体のレベルがアップすれば、日本サッカーもおのずと強化されるはずです。また、選手たちには海外でプレーした経験などを子どもたちに伝えてほしいと願っています。それが、日本のためになるはずですし、サッカーで世界をつなぐかけ橋になりますから」海外に興味がありながらも、語学力などの面で一歩を踏み出せない人も多いかもしれない。しかし、まずは熱いマインドを持って飛び込めば、夢は実現できる。やりたい気持ちを大切にし、勇気を出して羽ばたいてみてはいかがだろうか。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月27日女性のための健康生活ガイド「ジネコ」を運営するバズラボは、出産年齢の高齢化に伴い、新しいニーズへ対応するため、35~49歳の妊婦および産後ママのニーズを調査・研究する「F2妊婦研究会」を発足した。他企業からの参加も受け入れ、新たなサービス・商品開発を目指していくという。現在、出産数が減少傾向にあるなかで、35歳以上の女性による出産が増加している。これまではマタニティ市場は20~34歳が中心だったが、35歳以上の妊婦が増えたことで、マーケットの年齢分布は大きく変化。以前と求める情報や消費傾向は異なることが予想されている。同社は、不妊、妊娠、出産を中心とした口コミサイト「ジネコ」を運営しているが、ユーザーの年齢も30歳以上が91%。35歳以上の割合も高くなっているという。同社では「ジネコ」に寄せられた口コミから、30歳以降を対象とした妊婦雑誌に対するニーズを見いだし「マタニティジネコ」を発刊。好評を得たことから、今後もニーズを満たす商品やサービスを創出するため、「F2妊婦研究会」を発足した。同研究会の研究内容としては、「F2層妊婦の抱える問題、課題の抽出」「ニーズの調査、分析」「消費傾向の調査、分析」「他企業との共同研究、協同開発」などが予定されている。※F2層とは、年齢35~49歳の女性のこと【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月04日少子高齢化が叫ばれて久しいが、その加速化に伴い日本ではいま1,000万人以上の人が介護に携わっており、様々な介護の問題と日々向き合っている。誰にとっても無視できないこの日本の介護に関する問題を浮き彫りにする、家族の物語『「わたし」の人生(みち)~我が命のタンゴ~』が公開されることがこのほど決定した。メガホンを握るのは、精神科医であり高齢者の臨床に携わる和田秀樹。病を通して家族と向き合う人々のリアルな苦悩と希望を描き出す。主人公は子育てを終え、自らの長年の夢である大学教授への道を歩み始めようとしていた主婦、百合子。その矢先、彼女の父で元大学教授の修次郎が痴漢行為で警察に保護されたとの一報が入る。父の異変を心配した百合子が病院へ連れていくと、そこで診断されたのは「認知症」だった。病気の進行と介護に対する不安が増す中、百合子は同じ状況の家族が集う「家族の会」の存在を知る。そこで出会った患者たちと共に、アルゼンチンタンゴを習い始めた父・修次郎にも次第に変化が訪れ…。突然の認知症の宣告と介護によって強いられる生活の変化に不安になりながらも、希望を見出していく主人公・百合子を演じるのは、ベテラン女優の秋吉久美子。認知症を患いながらも、新たな出会いを通して変化を見せていく父・修次郎を橋爪功が体当たりで演じる。そして自ら手がけた原作を基に、メガホンを取った和田秀樹監督。20年以上にわたって老年医療の経験を積んできたスペシャリストである。一方で、4年前には癌宣告を受けたカリスマ塾講師と高校を中退した一人の少女の東大合格までのドラマを描いた『受験のシンデレラ』で映画監督デビューも果たしている和田監督。デビュー作にして第5回モナコ国際映画祭で最優秀作品賞を含む主要4部門を受賞するなど世界で高く評価されている異才である。認知症の高齢者が全国で250万人、介護のために仕事を辞める介護離職者は全国で50万人以上いるという現実を見つめ、医療に携わる者としてのミッションを映画という形で伝えていく和田監督。「今後、さらにそれが増え続ける中で、中高年の女性が『生きていく』ことの意味を、家族の意味を、老年精神科医の目から見つめ直して撮った、私の職業人生のすべてを投影した渾身の一作です」と並々ならぬ意気込みを寄せている。『「わたし」の人生(みち)~我が命のタンゴ~』は8月、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開。■関連作品:「わたし」の人生(みち)~我が命のタンゴ~ 2012年8月、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開© 2012「わたし」の人生製作委員会
2012年04月05日明治安田生命は、介護付有料老人ホームを運営する「サンビナス立川」を買収し、同社の子会社に統合したことを発表した。高齢化による介護ニーズの増大に対応するため、同社は、介護保障分野を死亡・年金・医療保障に次ぐ「第4の柱」として位置付け、介護関連サービスの商品販売の拡充を狙う。その一環として、介護付有料老人ホーム「サンビナス立川」の株式約90%を取得し買収、子会社化した。今後は、有料老人ホーム運営事業のほか、介護総合情報ポータルサイト「MY介護の広場」による情報提供、介護保険商品の検討・開発等をはじめ、介護に関するさまざまな保険商品の提供・充実を目指すとしている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年03月30日高齢者への「化粧の心理的効用」に着目資生堂は6月9日、高齢者施設にて有償で実施する「化粧療法プログラム」を開発し、今年度より事業化することを発表した。既に首都圏の11施設で開始しており、2012年度より全国展開を目指す。資生堂はこれまで、特別養護老人ホームや入院中の高齢者に対し、美容サービスや身だしなみセミナーを実施。病院側が「化粧の心理的効用」に着目し研究を行った結果、症状の緩和やQOL向上の効果が認められ、「化粧療法」として注目され、全国の病院や高齢者施設に広がった。現在、資生堂は、社員が無償で行う「資生堂ライフクオリティー ビューティーセミナー(SLQセミナー)」を積極的に展開、2010年度の開催実績は日本全国で延べ約3,000件、延べ約46,000名が参加したという。脳を活性化させる科学的知見に基づいた「化粧療法プログラム」「化粧療法プログラム」は、高齢者施設の要望に応じてビューティーセラピストが上記活動を実施することで高齢者のQOLを更に向上させる有償の美容サービス活動。「化粧療法プログラム」は、「お化粧教室」と「化粧療法講座」の2種のプログラムで展開する。●「お化粧教室」専門教育を受けたビューティーセラピスト(BT)が、高齢者のQOL向上の科学的根拠を取得した「化粧療法プログラム」を高齢者施設にて実施する化粧アクティビティ。(1回20,000円を開催施設にご負担いただきます。●「化粧療法講座」BTが高齢者施設スタッフに対し、「化粧療法プログラム」の理論と「お化粧教室」(簡易版)の実践を有料で教育する講座。3ヵ月後のフォロー講座も実施。(1回10,000円を開催施設にご負担いただきます。なお、これまで開催してきた「資生堂ライフクオリティー ビューティーセミナー(SLQセミナー)」は、高齢者福祉・障がい者施設を中心に新規での実施を主眼に、継続して展開していくという。元の記事を読む
2011年06月29日高齢者福祉の研究助成日本興亜損害保険株式会社は4日、同社が1991年に設立した財団法人「日本興亜福祉財団」が行っている、高齢者福祉の研究助成事業の成果を冊子としてまとめ、発行したことを公表した。今回発行されるのは非売品の『ジェロントロジー研究報告 No.9』(B5判、149ページ)と題されるもので、2008年5月下旬から7月にかけて、全国の大学や研究所、高齢者福祉施設の現場関係者などを対象として行われた助成と、そのおよそ1年にわたる研究の結果がおさめられている。助成への応募は全部で51件あり、助成件数は16件。助成の総額は793万円で、平均助成金額は49万円であった。研究は共同のものが7件、個人研究が8件。※画像はイメージ身近で切実なテーマ個別の研究を見ると、目をひくものに富山福祉短期大学看護学科に所属する荒木晴美氏の共同研究「在宅療養者を介護している人の自分自身の終末期への思いへの影響」という切実なものがある。また山梨大学教育人間科学部に所属の岡林春雄氏による個人研究「認知症高齢者は、若者との関わりによってどのように変容するのか」など、全体的にきわめて興味深いテーマが並んだ。本格的な高齢化社会の中、誰もが身近に存在する問題への研究助成事業と言えるだろう。
2010年11月06日高齢者安否確認条例の制定に関して意見を募集大阪府池田市で高齢者が安全で安心に暮らせる社会を実現にむけて、高齢者の安否確認について新たに条例を制定します。池田市に住む方などを対象に、10月19日(火)から11月8日(月)までホームページや市役所で条例に関して意見を募集しています。条例の特徴として条件を満たせば、職員が高齢者の住居などに立ち入ることを認め、調査や質問を行うことが出来ます。池田市のホームページによると民生委員協議会等が高齢者の安否確認ができないと市長に報告した場合に おいて、特に必要があると考えられるときに、市の職員が立入調査ができると規定と条件を規定しています。高齢者の安否確認については一般的に、一定の年齢を超えた場合に健康保険や介護保険などの使用状況を確認する方法等が見当されています。また、立入りや調査を行う際に職員は身分証明書を携帯し、請求があった場合には提示しなければならないと規定しており、プライバシーに関しても一定の配慮がしてあります。
2010年10月23日