連載開始から40年を迎える少女漫画の金字塔『王家の紋章』が、世界で初めてミュージカル化される。5月16日、主演する浦井健治ほか、宮澤佐江、新妻聖子ら出演者が劇中衣裳で登壇した豪華な製作発表会見が開催された。ミュージカル『王家の紋章』チケット情報物語は、アメリカ人少女キャロルがピラミッド発掘に参加している中、古代エジプトにタイムスリップしてしまうことからはじまる歴史ロマン大作。現代へ帰ることを願いながら、その地で若きエジプト王・メンフィスとの愛憎を繰り広げるキャロル、キャロルを愛するヒッタイト王国のイズミル王子、メンフィスに報われない愛を注ぐ実姉アイシスらの運命が交錯していく。会見には原作者である細川智栄子氏&芙~みん氏も出席。累計部数4000万部を誇る、少女漫画界きっての人気連載の初の舞台化について、細川氏は「若いときにテレビドラマ化をやったことがありますが、テレビの放送と漫画を描くスピードが異なってきてとても苦労しました。ですので『王家の紋章』は今までアニメ化の話などもありましたが、一切お断りしようと妹(芙~みん氏)と話していました。でも今回は「4巻まで(の舞台化)だったらどうか」と言われ、それだったら(漫画の続きを)急かされることもないのでお受けしました。それに間に立っていただいたプロデューサーさんがとても素敵な方で、そちらに参ってしまって…」と、許諾の理由をチャーミングな笑顔で明かす。主人公のメンフィスは、ミュージカル界のプリンス・浦井健治が務める。「連載40年、先生方が生涯をかけて紡いできたこの漫画が、ミュージカルとして、帝国劇場で初めて舞台化される。このことこそがロマンであり奇跡」と感慨深げ。浦井は初の帝国劇場単独主演だが、「とても嬉しいのですが、今はド緊張しています。帝国劇場はレジェンドであり、この舞台に立てること自体がとても光栄なこと。そのセンターに立たせてもらえる機会を与えてくれた皆さんに感謝しつつ、その期待に応えていきたい」と気を引き締めていた。キャロルはSKE48を卒業したばかりの宮澤佐江と、ミュージカル界の歌姫・新妻聖子がWキャストで演じる。「夢にも思い描かなかったくらい素晴らしい劇場に立たせていただく。自分が10年間(アイドルとして)やってきたものを形にしてこの舞台に捧げたい」と宮澤が緊張気味に語れば、新妻は「『王家の紋章』が大好きで、子どもの頃から夢と感動を頂いてきた。その魅力を語りだすと止まらない(笑)。メンフィスというのは、少女漫画の歴史における元祖・俺様男子。昨今、壁ドンとか顎クイとかありますが、メンフィスはキャロルの腕を折っちゃいますからね、“腕ポキ”ですよ、スゴイんですよ!」と原作愛を爆発させ、会場内を笑わせていた。出演はほか、宮野真守・平方元基(Wキャスト)、伊礼彼方、濱田めぐみ、山口祐一郎ら。公演は8月5日(金)から27日(土)まで、東京・帝国劇場にて。チケットぴあではぴあ半館貸切公演回の先行抽選「プレリザーブ」を受付中。受付は5月19日(木)11:00まで。
2016年05月17日『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズや『東のエデン』の神山健治監督の新作映画『ひるね姫~知らないワタシの物語~』の主人公・森川ココネの声を高畑充希が演じることが発表になり、特報映像が公開になった。特報映像映画は、岡山県倉敷で自動車整備工をしている父とふたりで暮らしている高校生・森川ココネが主人公。東京オリンピックを2日後に控えた日から物語が始まり、どこでも昼寝をしては怒られているココネは、いつも同じ夢を見ていることに気づき、彼女の知らなかったココネの家族の秘密が明らかになっていく。ココネを演じる高畑は「声優はこれまで2度やらせていただいたことがあるのですが、表情は自分じゃないのでとても難しいです。私は自分の声はクセが強いように感じているので、声優としてオファーを受けた時は嬉しかった半面『私でいいんだろうか』とも思いました。でも、神山監督が丁寧にキャラクターを伝えてくださったので、できるだけ監督のイメージに合うように、何度でもトライしたいと思います」とコメント。特報映像に登場するココネは岡山弁で話しており、高畑は「方言は難しいですね。岡山の方が聞いても違和感がない音を目指したいです」と語っている。本作は、『猫の恩返し』の森川聡子がキャラクター原案を、コヤマシゲトが“ハーツ”のデザイン原案を、『東のエデン』の佐々木敦子が作画監督を担当。IGポートグループのシグナル・エムディが制作を手がける。『ひるね姫~知らないワタシの物語~』2017年 全国ロードショー
2016年05月17日●ライブエンタメを行う、劇場の存在意義『アナと雪の女王』『レ・ミゼラブル』などのミュージカル映画がヒットし、井上芳雄、山崎育三郎、浦井健治などのミュージカル俳優がTVドラマに出演。更に「2.5次元ミュージカル」の隆盛など、日本のミュージカル界は新たな動きを見せている。移り変わる時代の中で、100年以上の歴史を持ち、今なお第一線で多くの作品を上演する「帝国劇場」を支えるのは一体どのような考え方なのだろうか? 副支配人・竹本一輔氏と、東宝演劇部宣伝室長・洗秀樹氏に取材を行った。○『テニミュ』は大きなファクター――有楽町・日比谷エリアは、日生劇場、東京宝塚劇場などの大劇場が多いですが、良い効果はありますか?竹本規模が全然違うのですが、ニューヨークのブロードウェイ、ロンドンのウェスト・エンドのように、劇場が密集している方が、賑わいがでますよね。創業者の小林一三が、界隈の映画館をつくったのですが、この規模の大劇場が集積しているエリアは他にありません。競合している劇場と比べられることはありますが、意識はしないです。私たちは大衆娯楽を提供する場所でありつづけるべきだと思っています。――現在2.5次元ミュージカルなどの上演が盛んですが、ミュージカルシーンが活性化しているように感じますか?竹本ミュージカル『テニスの王子様』は大きなファクターだと思います。『テニミュ』出身の若い方が今、うちの舞台にも出ています。若いタレントを志す方が、TV・映画のほかに「舞台に出たい」「舞台で役者になりたい」と思えるようになっていけばいいなと思いますね。洗現在、帝劇に出ることについて、ある種「オリンピック出場」と近いイメージを持っていただけていると思います。我々は日本一の劇場で日本一の公演をお届けしているというプライドは常に持ちながらやっています。○ライブエンタメに関わる人間として――劇場運営において、観客から意見をすいあげることはありますか?竹本一人ひとりのお客様にどこまでコミットできるかと考えると、限界は存在します。だから、その瞬間のサービスに最善をつくすしかないんですよね。役者さんも、調子が悪い時にお客さんに気づかれるのはプロの仕事ではなく、そのときの状態でベストをつくすのがすべてだと思います。表方も裏方も全員、劇場の中に立ってお客様をむかえる者であるという気持ちでないと、簡単にチープになってしまいます。毎日同じことをやっている中で、漫然とルーティン・ワークにしないのは、一期一会と考えているからです。――劇場に関わる方全員がライブという意識を持っていると。竹本そうしないと、劇場の存在理由がありません。お客様は劇場にライブを求めてくる。そこにどこまで真剣に取り組むかがすべてだと思っています。今の時代だから、評判は瞬時に伝わります。ライブエンタメに関わる人間にとって、その時々の瞬間のお客様の感想を、聞かないふり・見ないふりで済ますという選択肢は、ないと思います。●何かを生み出す場としての劇場○ただ芝居を流す小屋ではない――観客も含めて、劇場から発信されるものがとても重要になってくるんですね。竹本劇場から発せられる情報が、色々なものへ影響を及ぼすような場でなければいけないなと思います。ここでほかのアイディアや、次に観たい何かが生まれる。そういったライブエンタメの場が、これからはもっと大事になってくるのではないでしょうか。ただ芝居を流す小屋ではなく、何かを生み出す場でないと。私達のように川上から川下まで全部やっていくことで、すべてのセクションが情報を共有できるのは良いことだと思います。洗それは思いますね。「違う業界でこんなことやっていたよ」「こんなことできないかな」と、突拍子もない意見が出てきて、その場では実現しなくても、あとから「この前言っていたこと、今できるんじゃない?」などと、ポロッとうまくいくこともあります。――おふたりも仲良さそうな雰囲気が伝わってきます。竹本そういうのは超えていますね(笑)。洗「みんなで成功させよう」という空気は強いです。それは、成功しなかったときの悔しさを知っているから。「けっこう空席あるな」「評判があんまり良くない」と聞くと、宣伝の打ち出し方が悪かったのだと落ち込んでしまいます。新しいチャレンジをしていれば、成功しない時も当然あります。そういったときに、「次はこうしよう」という意見を交わしやすいですね。そして、成功体験も自分で振り出しに戻していかないといけません。成功体験をリセットして、お客様のご期待を上回るものを提供し続けないと。――時代の空気もつかまないと……。洗大事ですね。同じ演目を宣伝する場合も、20年前と今だと全然違います。TVと新聞がメディアとして大きな力を持っていた時代と、今のSNSの時代とでは手法も違いますし、人の感覚も違ってきていると思います。――『レ・ミゼラブル』のフラッシュモブ映像も面白い宣伝でした。洗それも「役者を集めるのが困難だ」とか「時間がない」とか議論にはなったのですが、結果的にはお客様に面白がっていただけたのかなと。あの時に『レ・ミゼラブル』で行ったのが良かったのだと思います。一度ウケたからと別の作品で行っても、二番煎じではサプライズをお届けすることは出来ません。○成功と失敗の繰り返し――そういった試みを続けてきたからこそ、100年の歴史があるのでしょうか。竹本同じように、のたうち回っていたと思うんですよ。失敗と成功の繰り返しです。けっこう狭い所帯なので、いがみあっていてもしょうがないし、目の前にあることを考えないと、先も何もなくなってしまいます。――そういった歴史は共有されているんですか?竹本40年前を知っているプロデューサーたちがまだいて、私たちに情報を残してくれているのはありがたいですね。私たちは会社員なので定年がありますが、「死ぬまでやる」と考えているクリエイティブの方たちの思考や取り組み方は、普通では学べません。――どういった思考なのでしょうか。竹本「できないと思っていることをやる」ということだと思うんです。往々にして、「そんなことはできない」と言ってしまうのですが「できないというな、まずやってみろ」と返されます(笑)。失敗を咎める社風ではないのもありがたいですね。あとはもう、各々が他人事にしない。すべて自分ごとにして、各自徹底的にプロ意識を持つことが、劇場を支えているのだと思います。
2016年05月02日●『1789』は新しい流れをもたらす作品『レ・ミゼラブル』『エリザベート』など多くの人気の作品を上演している帝国劇場。銀座にも近く、多くの買い物客や観光客でにぎわう有楽町・日比谷エリアに位置し、105年の歴史を持つ日本初の洋式劇場としても知られている。様々な俳優が「いつか帝劇に立ちたい!」と思い、「日本ミュージカルの聖地」と呼ばれることもあるこの劇場は、一体どのような空間なのだろうか? 副支配人・竹本一輔氏、東宝演劇部宣伝室長・洗秀樹氏に取材を行った。今回は主に「帝国劇場」の基礎知識について紹介していく。○劇場を持つ幸せ――100年以上もの歴史がありますが、どういった理由で建てられたのでしょうか。竹本開場が1911年、明治44年ですね。当時は欧米に追いつけ追い越せで、大きな洋式の劇場を建てようとなったようで、国を牽引していた実業家たちによって、民間で作られた劇場です。「帝国」と冠しているのですが、一度も国の資本が入ったことはないんですよ。現在の阪急阪神東宝グループや宝塚歌劇団を設立した小林一三によって、1937年に東宝が吸収合併して直営の劇場となりました。――都内の劇場が複数建て替えに入ってしまう、いわゆる「2016年問題」など話題になっていますが、ずっと存在してくれるのは頼もしいですね。竹本ライブエンタテインメントを発信する方にとって、ステージ=劇場はなくてはならない存在ですが、自分たちで創った演劇を、自分たちの劇場で観ていただけるなんて、これほど幸せことはないと思います。私自身は劇場運営というセクションで、特にビジネス面を厳しく見なければいけない立場でありますが、作り手の一端を担うものとして「劇場を持つ幸せ」を強く感じます。――帝国劇場で観ることのできる作品で、おすすめなどはありますか?洗今はやはり、最新作『1789 -バスティーユの恋人たち-』ですね!(笑) 帝劇は100年の歴史のなかで、常にチャレンジをしています。バレエ、歌舞伎などからはじまり、『放浪記』『細雪』のような座長公演を行うようになり、『レ・ミゼラブル』という大型ミュージカルがやってきて、さらに2000年代になると『SHOCK』(現『Endless SHOCK』)というとてつもない作品がやってきます。今回の『1789 -バスティーユの恋人たち-』では、また新しい流れが加わったのではないかと思っています。『1789 -バスティーユの恋人たち-』には、ミュージカル『テニスの王子様』に出ていた若々しいキャストも、宝塚歌劇出身の方も、帝劇にずっと立ってきたミュージカルキャストもいる。更に、生オケではなくデジタル音源を使っているところも特徴です。「ミュージカルは生オケ」という固定観念もあったのですが、実際に聴くと、ものすごいんですよ! ズンズンと重低音のリズム感があり、ダンスもすごくて、斬新ですね。おかげさまで評判も上々です。――2016年のラインナップでいえば、『王家の紋章』も驚きました。洗『王家の紋章』もサプライズ演目だと思うのですが、帝劇ならではの大作感や格式を出していきたいと思っています。こちらのキャストも、山口祐一郎さん、濱田めぐみさんといったベテランから、若手ミュージカルスターの浦井健治さん、帝劇初出演の宮野真守さんなど、さらに音楽は『エリザベート』のシルヴェスター・リーヴァイさんという最強のキャスト・スタッフでつくる古代ロマンです。●心血を注いで作られた劇場○既に3~4年先まで考えられている――『1789 -バスティーユの恋人たち-』『王家の紋章』が新作で出てくるとは、すごい年ですね。洗お客様も宣伝手法をご存知ですし、他社も知恵をしぼっていますから、「こう来たか!」というものがないと。期待を抱いていただきながら、その期待を断然上回りたい、そのために何をしたらいいのかを、宣伝担当は常に考えています。『SHOCK』も16年続いていますが、毎回新しいことにチャレンジしているから、何回観ても新しい発見がある。堂本光一さんご自身も、生で新しいものを観てもらうことを大事にされていますし、それこそがライブエンタテインメントを作り続ける醍醐味だと思います。――人気作を上演し続けるだけでなく、チャレンジを盛り込んでいくと。洗その上で、新しいものを作るのは一朝一夕でできることではなく、企画してから上演に至るまで、やはり3~4年はかかります。逆に言えば、今すでに3~4年先の話を進めているので、また「えー!?」というサプライズをお届けできると思います。過去のヒット作を毎年上演すれば良いと考えてはだめで、新しい作品にチャレンジしてラインナップに厚みを出していかないと、お客様の興味も尻すぼみになってしまいます。○稽古場も併設された劇場――帝国劇場の特徴は、どのような点にあるのでしょうか。竹本1,800席を少し上回る客席数で、演劇を見せる劇場としてはかなり大きなサイズだと思います。音響などは、コンサートホールの方が優れているかもしれないですが、私たちは劇空間ですので、365日12カ月、満足いただけるようなスケールの大きな演劇を見せていくべきだと思っています。――稽古場も劇場内にあるんですよね。竹本9階に帝劇の舞台面と同じ寸法の稽古場があって、地下にさらに小さな稽古場があります。次の公演の稽古はほぼ9階でやっていますね。役者さんもすれ違っているのではないでしょうか(笑)。――この一等地に稽古場があるというのもまた贅沢な気がします。竹本当時の担当役員だった菊田一夫が心血を注いで作った劇場で、稽古場を入れたのも「これが必要だ」と考えたのでしょう。できてから50年たっても、われわれにとってはかけがえのない財産です。もう、こういった劇場を一から作るのは厳しいと思いますよ。○椅子の裏までメンテナンス――劇場運営で、ふだんから大切にしていることはありますか?竹本細かいところですが、見えないところも含めて、清潔でなければいけないと思っています。例えば手すりや椅子の裏など、目には届かないところこそきれいにしていく。舞台裏もそうですが、常にメンテナンスをしていかないとだめになってしまいます。――椅子の裏まで!竹本暗くて見えないところでも、意外とほこりがたまったりするんですよね。椅子も、バネがあれば壊れることもあるので、毎日毎日チェックをしています。まずは掃除からですね。洗手を抜いたらわかりますよね。「トイレが汚いな」「列が長すぎる」とか(笑)。列を短くするのは難しいですが……。――誘導してくれるとうれしいですよね。洗ホスピタリティでカバーしていこうと。ハード的にもソフト的にも手が届いている、満足度高く帰っていただけるように、全社一丸となって取り組んでいます。――作品によって内装が変わったり、劇場内が商店街のようになっているのもずっと変わらないのでしょうか。竹本私が演劇の仕事を始めて約20年経ちますが、にぎわいをつくるというコンセプト自体は変わっていません。非日常な異空間をお届けしたいと思っています。
2016年04月30日『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズや『東のエデン』の神山健治監督の新作映画『ひるね姫~知らないワタシの物語~』が来年公開されることが発表になった。2020年の東京オリンピックを目前にした岡山が舞台になる。その他の画像「重苦しい現実と対峙していかなければならない時代に、アニメーション映画がやるべきことは何か?自問自答していたある日、『自分の娘に観せたい映画を作ったらどうだ』と言われふっと天真爛漫な女の子とお父さんの物語が浮かんできました」という神山監督は「でもこれがなかなか一筋縄ではいかずどうしたら娘に観てもらえるかを考えながら奮闘する毎日でした。この物語は、あるミニマムな個人の想いに寄りそった『父と娘の物語』です」と説明。映画の詳細なストーリーは不明だが、主人公の森川ココネ、ロボットに変形するサイドカー“ハーツ”のデザイン画と、岡山県児島を描いた背景美術が公開になった。『猫の恩返し』の森川聡子がキャラクター原案を、コヤマシゲトが“ハーツ”のデザイン原案を、『東のエデン』の佐々木敦子が作画監督を担当。IGポートグループのシグナル・エムディが制作を手がける。『ひるね姫~知らないワタシの物語~』2017年 全国ロードショー
2016年04月18日毎週月~金曜朝8時からTBS系で放送の「白熱ライブ ビビット」での特集枠「密着 ビビット」の4月11日(月)放送回に、ミュージカル俳優の井上芳雄が登場する。大学在学中の2000年にミュージカル「エリザベート」でデビューした井上さん。主にミュージカルを中心に活動しており、近年では今年2月より放送していたドラマ「わたしを離さないで」の出演や、来年2月には渋谷・Bunkamura シアターコクーンにて、「シアターコクーン・オンレパートリー+キューブ 2017」の上演が決定したばかり。今回、番組では一緒に暮らす“相棒”や中学時代からの親友、そして井上さんを慕う後輩の俳優・浦井健治、山崎育三郎も登場し、井上さんの素顔に迫っていく。また、自称“ミュージカル・マニア”だという井上さん。当番組MCの真矢ミキには並々ならぬ思いが…。熱すぎるミュージカルトークはファンならずとも必見!「白熱ライブ ビビット」は4月11日(月)8時~TBS系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2016年04月11日堤真一、寺島しのぶ、井上芳雄、浦井健治らの華も実力も兼ね備えた俳優陣たちが出演する舞台『アルカディア』が4月6日(水)、Bunkamuraシアターコクーンにて開幕する。舞台『アルカディア』チケット情報物語は、英国の貴族の屋敷を舞台に、「19世紀初頭」と「現代」のふたつの時代が、時には交互に、時には複雑に交錯し合いながら進行する。一見何の関連もなさそうなふたつの世界が、「ある謎の追究」を巡り、時空の隔たりを感じさせないほど絶妙にリンクし合いながら躍動する。そんな名作戯曲に挑戦する出演者から最終通し稽古後のコメントが到着。堤真一膨大な台詞の多くは、哲学的であったり数学的な言葉なので、高尚で重苦しい文芸作品のように思われがちです。ところが、実はそういう学術的な言葉は本筋ではなく、軽やかでユーモラスに、登場人物たちの恋愛熱や研究への情熱が 200 年の時空を駆け巡ります。学術的な話が多いので、確かに台詞を喋る役者は大変(笑)。でも、そこで描かれている人間たちの姿をハッキリとお見せできれば、お客様により一層楽しんでいただけるはず。まずはその「人間ドラマ」に集中したいと思っています。寺島しのぶここに登場する人物は皆、研究なり恋愛なり、一つのことに「熱」を傾けている人たちです。私が演じる「ハンナ」も、19世紀の詩人バイロンの研究にエネルギーを燃やしていて、研究以外には全く無頓着。でも自分の研究への愛と情熱は誰にも負けない。そんな「熱」が伝えられれば、素晴らしい舞台になると思っています。栗山さんが、「これは愛の話」と仰っていたように、劇中には色々な形の愛があり、ハンナもその中で成長していきます。劇中に生まれる変化を演じられるのは、とても楽しいことですね。井上芳雄ストッパードの伝説的な作品で、それを栗山民也さんの演出で、堤真一さん、寺島しのぶさんをはじめとする憧れの役者さんたちとご一緒できる!それだけで、台本を読む前に即答で出演を決めました。栗山さんの舵取りで、皆さんと一緒に掘り下げて行った稽古は、謎解きの面白さと演劇の喜びに溢れた現場でした。間違いなく、「日本最高峰のメンバーが集結した舞台」と言っても過言ではないです!ぜひ多くの方々に観に来ていただきたいですね。浦井健治稽古初日の本読み後、思わずため息をつきながら、机に突っ伏してしまったんです(笑)。学術的な台詞が多いし、意味もよくわからないし……。それが、立ち稽古が進むにつれ、どんどん見えてくる景色も広がって、この戯曲の凄さや面白さを発見する毎日でした。栗山さんや皆さんとご一緒できる現場は、僕にはかけがえのない時間。そこから生まれる「熱」をお客様に感じていただけたら嬉しいですね。4月30日(土)まで東京・Bunkamuraシアターコクーンにて上演後、5月4日(水・祝)より森ノ宮ピロティホール(大阪府)へと舞台を移す。
2016年04月06日舞台『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』や映画『恋におちたシェイクスピア』の脚本で知られるトム・ストッパード。彼の最高傑作と称される『アルカディア』がついに日本で初上演される。演出に栗山民也、キャストに堤真一、寺島しのぶ、浦井健治など豪華なカンパニーで構成されたこの作品。なかでも、キーマンとなるセプティマス役を演じる井上芳雄は「これは日本最高峰の舞台と言っても過言じゃない」とすでに強い手応えを感じている。舞台『アルカディア』チケット情報舞台となっているのはイギリスの豪壮な屋敷。物語は、そのひと部屋で“ある謎の追求”をめぐり、19世紀と現代が交錯する二重構造となっている。「セットは同じで、登場する人物だけが違うというのが、どのようにお客さんに見えるのか、興味がありますね」と井上。「しかも、ときには200年の時代を超えて、それぞれの人物が同じ空間に現れる。お互い直接会話を交わすわけではないけれど、同じノートを見ながら、同じテーマの話をするんです。ノートに限らず、その部屋で200年もの間、多くの人がいろんな会話をしてきたんだなと思うと、すごくロマンがありますよね」稽古場では19世紀組と現代組に分かれて稽古をすることがほとんど。でも、ここにもそれぞれのカラーが出ているそうだ。「19世紀組はストイックですね。当時は階級社会なので、その階級の中での登場人物の立ち位置や発言がとても重要になってくる。そのため、セリフの一つひとつに気を遣って繊細に表現しています。一方、現代組はライトな雰囲気。しかも、堤さんも、寺島さんも、演出家が求めるその先の表現を求めてお芝居をされているので、どんどんいろんなアイデアが生まれてくるんです。たまにやり過ぎて芝居が崩壊することもありますが(笑)、それも含めて楽しい稽古場になってます」また、作品の内容について、「難解で、最初はよく理解できないところが多かった」と井上は笑う。しかし今は、共演者や演出家の栗山たちと意見を重ね、「その作業が謎解きみたいで面白い」そうだ。「テーマは“熱”なんですよね。そこで生きている人たちの情熱や愛情、それに愛欲などが描かれている。それって、どの時代でも誰しもが持っているものだと思うんです。ですから、時代を超えてもあふれだす人間の壮大なエネルギーを舞台上で表現できたらなと思ってます」公演は4月6日(水)から30日(土)東京・シアターコクーン、5月4日(水・祝)から8日(日)大阪・森ノ宮ピロティホールにて。取材・文:倉田モトキ
2016年03月25日イギリスの劇作家、ジョン・フォードの代表作『あわれ彼女は娼婦』が今夏、東京・新国立劇場で上演される。17世紀に書かれ、兄と妹の禁断の愛を描いたこの戯曲は、実際にあった事件を参考につくられたもの。日本でも何度か舞台化された本作に今回挑むのは、浦井健治と蒼井優だ。舞台『あわれ彼女は娼婦』チケット情報ふたりは2012年、劇団☆新感線の『ZIPANG PUNK~五右衛門ロックIII』で共演して以来の再会。このときは完全なるコメディだったが、今回は非常にシリアスな物語だ。「『五右衛門~』のときは出演者みんな仲が良くて、常に笑っていたんです。その印象が強くて、久しぶりに蒼井さんと会ってもなんだか笑ってしまいます」という浦井。対する蒼井は「私も『五右衛門~』でシャルルという役をやっている浦井さんしか見ていない。でもその後作品を拝見するたびに違う人のように見えるので、今回は“知らない”浦井さんとお芝居をすることになるのかなと楽しみです」と語る。兄と妹との許されない愛を描く物語だが、脚本を読んだ感想を聞くと冗談交じりに「登場人物が多い!」と声をそろえるふたり。確かに、この作品はふたりを取り巻く周りの人々の思惑が折り重なって物語が展開していく。「一見共感しづらい作品に思えるけれど、脚本を読み進めると、決して近親相姦という部分がメインというわけではないことが見えてくる。兄妹間の純愛が軸にありつつも、そこから周りの憎悪やエゴが浮き彫りになってくる愛憎劇なんです」と浦井が一転真面目に話すと、蒼井は「浦井さんの言うとおりだと思います。だからこそ私たち兄妹はつっぱしらないといけない。それは自分たちの恋愛を表現するのではなく、作品がもつものを浮かび上がらせるために。そんなふうに今は思います」と続けた。演出を手掛けるのは栗山民也。浦井は『デスノート The Musical』で栗山演出を経験している。「栗山さんは、現場と作品に愛を持って挑まれる方だから安心感があります。栗山さんがもつ揺るがないビジョンに対して、自分が何を出せるか、つねに挑戦です」と決意を新たにする浦井。一方の蒼井は栗山にストレートプレイの演出を受けることが、かねてからの念願だったという。「一度だけ、宮沢賢治さんの作品の朗読劇でご一緒したことがあったんです。そのとき、事前の下調べの深さ、読解力のすごさに驚かされました。いつかこの人の演出を受けたいという願いが思いのほか早くかなってうれしいんです。栗山さんと同じくらいの熱量で稽古に挑まなくては……まずは登場人物の名前を覚えるところから頑張ります(笑)」公演は6月8日(水)から26日(日)まで、東京・新国立劇場 中劇場にて上演。一般発売は4月2日(土)。なお 、チケットぴあでは【ぴあスペシャルデー:6月25日(土)13時回】の最速先行《いち早プレリザーブ》を3月15日(火)11時から受付開始。また《プリセール》は3月21日(月・祝)10時より申込みを開始する。取材・文:釣木文恵
2016年03月14日イギリスの劇作家、ジョン・フォードの代表作『あわれ彼女は娼婦』が今夏、東京・新国立劇場で上演される。17世紀に書かれ、兄と妹の禁断の愛を描いたこの戯曲は、実際にあった事件を参考につくられたもの。日本でも何度か舞台化された本作に今回挑むのは、浦井健治と蒼井優だ。舞台『あわれ彼女は娼婦』チケット情報ふたりは2012年、劇団☆新感線の『ZIPANG PUNK~五右衛門ロックIII』で共演して以来の再会。このときは完全なるコメディだったが、今回は非常にシリアスな物語だ。「『五右衛門~』のときは出演者みんな仲が良くて、常に笑っていたんです。その印象が強くて、久しぶりに蒼井さんと会ってもなんだか笑ってしまいます」という浦井。対する蒼井は「私も『五右衛門~』でシャルルという役をやっている浦井さんしか見ていない。でもその後作品を拝見するたびに違う人のように見えるので、今回は“知らない”浦井さんとお芝居をすることになるのかなと楽しみです」と語る。兄と妹との許されない愛を描く物語だが、脚本を読んだ感想を聞くと冗談交じりに「登場人物が多い!」と声をそろえるふたり。確かに、この作品はふたりを取り巻く周りの人々の思惑が折り重なって物語が展開していく。「一見共感しづらい作品に思えるけれど、脚本を読み進めると、決して近親相姦という部分がメインというわけではないことが見えてくる。兄妹間の純愛が軸にありつつも、そこから周りの憎悪やエゴが浮き彫りになってくる愛憎劇なんです」と浦井が一転真面目に話すと、蒼井は「浦井さんの言うとおりだと思います。だからこそ私たち兄妹はつっぱしらないといけない。それは自分たちの恋愛を表現するのではなく、作品がもつものを浮かび上がらせるために。そんなふうに今は思います」と続けた。演出を手掛けるのは栗山民也。浦井は『デスノート The Musical』で栗山演出を経験している。「栗山さんは、現場と作品に愛を持って挑まれる方だから安心感があります。栗山さんがもつ揺るがないビジョンに対して、自分が何を出せるか、つねに挑戦です」と決意を新たにする浦井。一方の蒼井は栗山にストレートプレイの演出を受けることが、かねてからの念願だったという。「一度だけ、宮沢賢治さんの作品の朗読劇でご一緒したことがあったんです。そのとき、事前の下調べの深さ、読解力のすごさに驚かされました。いつかこの人の演出を受けたいという願いが思いのほか早くかなってうれしいんです。栗山さんと同じくらいの熱量で稽古に挑まなくては……まずは登場人物の名前を覚えるところから頑張ります(笑)」公演は6月8日(水)から26日(日)まで、東京・新国立劇場 中劇場にて上演。一般発売は4月2日(土)。なお 、チケットぴあでは【ぴあスペシャルデー:6月25日(土)13時回】の最速先行《いち早プレリザーブ》を3月15日(火)11時から受付開始。また《プリセール》は3月21日(月・祝)10時より申込みを開始する。取材・文:釣木文恵
2016年03月14日「Hulu」にて先行配信、日本テレビ系にて毎週土曜日放送中のドラマ「ニーチェ先生」。間宮祥太朗を主演に、浦井健治ら若手俳優で実写化する本作の今週5日(土)放送の7話より「MORE」専属モデルの内田理央が出演することが明らかになった。原作は「月刊コミックジーン」(KADOKAWA)で連載中の「ニーチェ先生~コンビニに、さとり世代の新人が舞い降りた~」。累計発行部数130万部突破を記録する本作は、コンビニエンスストアを舞台に、個性豊かな新人バイト達の日常を描く「さとり世代・痛快コメディー」。主人公の“ニーチェ先生”こと仁井智慧役の間宮さんを中心に、就職浪人中のコンビニ店員・松駒役の浦井さん、松井玲奈、松田凌、菅裕輔などが出演している。今週5日(土)放送の第7話では、新人バイトとして勤務する萌(内田理央)の教育係を任された仁井くんこと仁井智慧 (間宮さん) と、萌が仲良くしている姿を、塩山楓 (松井さん) が目撃。仁井くんに想いを寄せる楓は、仁井くんから萌を遠ざけようとトイレで萌を待ち伏せ、とんでもない嘘を彼女に言い放つが…?今回第7話から登場する事が決定したのは、雑誌「MORE」の専属モデルで、近年ではグラビア、そして「ダメな私に恋してください」や「臨床犯罪学者 火村英生 の推理」にも出演し、女優としても活動する内田さん。今回彼女は、原作にはないドラマオリジナルキャラクターで、ツインテールにミニスカ・ニーハイというなんとも目立つ格好の彼女だが、ある秘密を持った変わったアイドル系の新人バイト店員・立崎萌役として出演する。放送を控えた内田さんは「7話から登場なのに撮影現場が楽しすぎて、勝手に1話からいたような気分です。それ位濃い時間でした」と喜びを語り、役柄については「コンビニの深夜バイトとは似つかない?ツインテールにミニスカにニーハイという格好。オープニングで持っているマイクもヒントなのですが、何やら訳ありです。回を追うごとにその秘密も明らかになりますのでお楽しみに!」と話した。また撮影では「店長役の佐藤二朗さんがとにかく面白くて、笑うのを我慢するのが大変でした。また、テストなしだったり、撮影がまさかの6時間も巻いてしまったり!全てが新鮮で楽しかったです!」とコメントを寄せている。モデルから女優へと活動の幅を広げている内田さん。今回もツインテールでニーハイという姿を披露し、また彼女の新たな一面が垣間見えるだろう。「ニーチェ先生」は毎週木曜日「Hulu」にて独占先行配信中、毎週土曜2時55分~日本テレビ系にて放送。(cinemacafe.net)
2016年03月02日有村架純、高良健吾を中心に、本格的ラブストーリーを繰り広げ注目を集める現在放送中のドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」。この度、本日15日放送の第5話について、漫画家・コラムニストとして活躍する辛酸なめ子からコメントが到着した。本日15日放送の第5話では、音(有村架純)は、朝陽(西島隆弘)に誘われて屋上へ行く。朝陽が用意した望遠鏡で一緒に星を見るふたり。そこで朝陽は、「僕のことを好きになれば両想いをあげられる」と彼女に気持ちを伝える。小夏(森川葵)が練(高良健吾)に思いを寄せていることを知る晴太(坂口健太郎)は、「その恋を叶えてあげる」と言い出す。晴太は、練が地元に帰りたくなるようにすればいい、と小夏に助言した。音は仕事帰りのバスの中で練と出会うが、練は木穂子(高畑充希)と一緒だった。音は、バスを降りた練と木穂子が腕を組んで歩いていく後姿をせつなく見つめる。練たちがアパートに着くと、部屋の中には小夏と晴太がいた。そこで小夏は、会津で暮らす練の祖父・健二(田中泯)が転倒してケガをしたことを伝える。練は、商店街もなくなってしまったために健二が買い物にも苦労していることを知り、ショックを受ける。音と玲美(永野芽郁)は、介護施設「春寿の杜」を経営する会社から、雇用契約の更新はしないという旨のメールを受ける。ふたりは、「春寿の杜」所長の神部(浦井健治)と話し合うものの、状況は変わるはずもなかった。そんななか、犬の散歩のために静恵(八千草薫)の家を訪れた音は、練と出会い、そこで音は健二のケガの事を知る…。毎回ドラマが終わるごとに様々な反響が殺到する本作は、第1話放送終了以来「セリフに心臓をわしづかみにされた!」「忘れていたものを思いださせてくれました」「『いつ恋』のことが頭からはなれない」といったメッセージが多数寄せられ、また心をつかまれた名ゼリフや名場面をSNSに上げては「切ない!」「キュンキュンした」「こんなこと言われてみたい」と感動や共感の気持ちを共有するのが毎週恒例になっている。そういった視聴者からの声を受け、今回は識者の意見を聞くべく、現代を鋭い視点で切り取り、漫画家やコラムニストとして活躍する辛酸さんに 試写を依頼。第5話を観た辛酸さんは「存在しているだけで助けてあげたくなる女子と、なぜか相手の方言を引き出し、出会う人を素にしてしまう男子。そんなミラクルな魔性の男女が出会ったら、肩書きや年収やモテファッションなど表面的なアピールには左右されない、本能的な恋に落ちるんですね。どんなリア充よりもまぶしいです」と外見ではない人の本質的な所を描いているとコメントした。今夜放送の第5話は、2011年に生きる若者たちの日々が完結し、番組終盤で5年後に物語が移行するいわば「第1章完結」とも言える大事なポイントとなり、15分拡大で放送される。「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」は毎週月曜日21時~フジテレビ系にて放送。(第5話、15分拡大)(cinemacafe.net)
2016年02月15日井上芳雄、浦井健治、山崎育三郎という、名だたる大舞台で次々と主演を務めているミュージカル界のプリンス3人によるユニットStarS。2013年春にメジャーデビュー&コンサートツアーを開催、そのわずか半年後には日本武道館公演を成功させ話題となった。その後は、イベントなどに出演することはありつつも、それぞれが俳優業をまい進し、StarSとしての目立った活動はなかった彼らが、久々に本格始動する。4月より、WOWOWのレギュラー番組の放送が決定。『勇者ヨシヒコ』シリーズを筆頭に、人気コメディドラマを多数手がける福田雄一を脚本・演出に迎え、オリジナルミュージカルコメディ『トライベッカ』をスタートさせる。StarSの3人と福田が、その意気込みを語った。3人が語るのは、彼らのホームであるミュージカルへの愛と、福田への信頼だ。「僕たち、ミュージカルをさらにたくさんの人に知って欲しい、広がって欲しいという気持ちでStarSをやってきました。今回WOWOWで番組をやらせていただけることになった時、福田さんにお願いすれば、“面白くて、しかもミュージカルの魅力を活かしたもの”が出来るんじゃないかと思ったんです」と井上。山崎も「ミュージカルファンの方だけでなく、僕らのことを知らない方にも“この人たち面白いね、ミュージカルの人たちなんだ”って思ってもらうきっかけになればいいなと思います。そんな面白いものを引き出してくれるのは、福田さんしかいないと思います」と話す。その思いを受け取った福田も「僕はミュージカルをエンターテインメントの帝王だと思ってます。ミュージカルはこんなに面白いよというのを伝えることを、StarSと一緒に布教活動のように頑張っていきたいです」と意気込む。具体的な番組内容としては「StarSなので、当然ながら“歌”が最大の武器で、それを使わなければならない。なおかつコメディであるということで、クレイジーキャッツのようなものをやりたい。オフィスコントだったり、ミュージカルパロディだったり。3人の素顔は、普段は舞台上でのカッコいい感じと、だいぶ差がある。そのオモシロなところを伝えるのは、僕の役目なんじゃないかと!」と話した。今回、フィールドを舞台から映像へと広げ、さらにオリジナルレギュラー番組制作という驚きの展開を発表したStarS。今後の彼らの目指す道はどうなっているのだろう。「StarSはそれぞれが役者の道を歩んでいて、刺激を受けながら切磋琢磨し、アドバイスもし合えるいい仲間関係が出来ています。各々がしっかりと自分のことをやればいいし、それがまた3人で集まったときに、こんな面白いことが出来ますよという、“大人なユニット”になっていけたら素敵ですね」と浦井。その言葉どおり、現クールでは3人それぞれが連続ドラマに出演するなど、個々人が活躍の幅を広げている。これからもプリンス3人は、我々の予想を超える羽ばたきを見せてくれそうだ。『トライベッカ』はWOWOWプライムにて4月より、月1回・全6回放送予定。
2016年02月09日ミュージカルや演劇を中心に活躍している俳優、井上芳雄、浦井健治、山崎育三郎によるユニット「StarS」が人気クリエイター・福田雄一とタッグを組み、ミュージカルコメディに挑戦することが8日、明らかになった。今回、脚本・演出を手がける福田をして"エンターテインメントの帝王"と言わしめるミュージカル。そのミュージカルでトップスターとして活躍する3人だが、実は今までStarSとしての音楽活動以外で共演がないという。はたして3人そろってのミュージカルコメディーでどのような化学反応が起こるのか? それぞれの魅力を大いに引き出し、歌&ダンスあり、笑いあり、涙あり? の福田節がさく裂する極上のコメディーになることは間違いない。ミュージカルファンだけでなく、誰もが楽しめる懐かしくて新しい番組に期待したい。ミュージカルコメディ『トライベッカ』は4月放送予定。
2016年02月09日累計発行部数131万部突破の大人気コミックを、間宮祥太朗&浦井健治ら注目の若手俳優で実写ドラマ化する「ニーチェ先生」。1月14日よりオンライン動画配信サービス「Hulu」にて独占先行配信を開始した本作が、ネット配信のみにも関わらず、「Hulu視聴数ランキング」にて全作品視聴数で第3位という好スタートを切ったことが分かった。原作は、「月刊コミックジーン」にて連載中の痛快&壮快コンビニ・コメディー漫画。Twitterに投稿されたコンビニアルバイトの仰天業務日誌をもとに、さとり世代の新人コンビニ店員“ニーチェ先生”こと仁井智慧(間宮祥太朗)と、就職浪人中の松駒(浦井健治)ら深夜のコンビニで働く店員たちの日常を描く。「お客様は神様だろう!?」と不条理な要求を突きつけたお客様に対し、「神は死んだ」と返す大物新人コンビニバイト・仁井智慧に、先輩バイトの松駒は度肝を抜かれっぱなしの毎日で…!?接客業界のダークヒーローが、接客業界の不条理に真っ向勝負を挑む。“ニーチェ先生”こと仁井智慧役を演じるのは、「水球ヤンキース」「弱くても勝てます ~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~」「学校のカイダン」「24時間テレビスペシャルドラマ・母さん、俺は大丈夫」など数々のドラマで活躍する間宮さん。今年は『ライチ☆光クラブ』『高台家の人々』と出演作の公開が控えており、2016年ブレイク必至の若手俳優だ。就職浪人中の松駒役には、現在放送中の月9ドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」へ出演中の浦井さんをキャスティング。舞台「DEATH NOTE the musical」では夜神月役を務め、今夏には帝国劇場にて上演「王家の紋章」へ出演するなど、実力派若手俳優といえる。ファン大注目の中、1月14日より第1話が配信されると、SNSでは「コンビニ店員のやり取りがリアルで面白い!」「間宮くんと浦井くんの掛け合いがたまらない」「間宮くんのニーチェ先生役は本当にはまり役」と、好評価の声が。さらに、1月11日~17日の「Hulu週間ランキング」では、「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」や堀北真希主演「ヒガンバナ~警視庁捜査7課」に次ぐ視聴数を獲得!ネット配信のみにも関わらず、全作品視聴数で第3位という好調な成績を記録した。ちなみに、Huluでしか配信していない作品でランキング10位までにランクインしたのは、本作のみとなっている。1月21日(木)配信の第2話では、その怪演っぷりで話題を呼ぶ元「SKE48」の松井玲奈が、仁井くんに一目ぼれをして熱烈なアプローチをする楓を熱演!酔っ払って仁井くんのコンビニ来店した楓は、そのまま床に倒れ気絶…それを介抱すると言って抱きかかえ、事務所に入っていった仁井くん。「優しいところもあるんだなぁ」としばらくして楓の様子を見にいった松駒くんが目にした衝撃の光景とは…!?いよいよ、1月20日(水)深夜1時29分からは読売テレビにて、1月23日(土)深夜2時55分(※初回は深夜3時)からは日本テレビでの放送を開始。1月21日(木)より「Hulu」にて第2話が独占先行配信。(text:cinemacafe.net)
2016年01月20日14日(木)からHuluで配信するオリジナル番組「ニーチェ先生」のトークイベントと試写会が都内で行われ、ダブル主演を務めるニーチェ先生役の間宮祥太朗、同じく松駒役の浦井健治、原作者の松駒、そして特別ゲスト兼司会のお笑いコンビのニッチェが登壇。共演の印象を聞かれた間宮が、浦井は「序盤でグループLINE作りたがる人」と素顔を暴露した。同ドラマは原作コミックス累計131万部突破、「月刊コミックジーン」で連載中の同名漫画が原作。さとり世代の新人コンビニ店員“ニーチェ先生”こと仁井智慧(間宮さん)と、就職浪人1年生の松駒(浦井さん)を中心に、深夜のコンビニで働く店員たちの日常を描くHuluで配信するオリジナル作品。脚本と監督を「勇者ヨシヒコ」シリーズ、『アオイホノオ』、『HK/変態仮面』の福田雄一が務め、共演にSKE48卒業後初のドラマ出演となった松井玲奈、内田理央、じろう(シソンヌ)、佐藤二朗という個性派がそろった注目のドラマだ。開始早々、「シソンヌのじろうちゃんは出ていますが、わたしたちはドラマに出ていません!」(近藤くみこ)「ニーチェとニッチェということでダジャレです!」(江上敬子)とニッチェの恨み節(?)炸裂!そこへ馬のかぶりもので有名な原作者の松駒が呼ばれると、「バンビーノじゃないんですよね?とりあえずニーブラやっておきますか!」と江上がお笑いコンビ、バンビーノの持ちネタをキメるなど、ハイテンションでスタートした。今回、初共演の感想を聞かれた間宮さんは、浦井さんは「序盤でグループLINEを作りたがる(笑)」と共演者と仲良くしたがる浦井さんの性格を暴露!それを聞いた浦井さんは、「でも心の中で笑っていたみたいで(笑)」とグループLINEのお誘いが歓迎モードではなかったことを悟っていた様子。実際、「本当に内田さんや松井さんとか皆戸惑った顔をしていたので(笑)」と間宮さんが真相を語ると残念そうな表情に。ただ、「面白いシーンがあったとか皆でLINEを送りあっていました」(間宮さん)と、少しは役に立っていた模様だ。終盤、映像化の心境を聞かれた松駒氏は、「不安はありましたが、撮影現場を拝見して想像以上だなと思いました。再現が徹底していて、今から第一話が楽しみです」と太鼓判を押した。また、自分の役柄を浦井さんが演じることについては、「爽やかで、イケメンすぎるので、本当に申し訳ない」と、終始馬のかぶりものをしたまま答え、笑いを誘っていた。「ニーチェ先生」はHuluにて1月14日(木)より、毎週木曜独占先行配信。読売テレビにて1月20日(水)より毎週水曜深夜1時29分~、日本テレビにて1月23日(土)より毎週土曜深夜2時55分~放送。(text:cinemacafe.net)
2016年01月12日2016年1月からインターネット映像配信サービス「Hulu」で配信される連続ドラマ「ニーチェ先生」。「Hulu」配信の約1週間後、地上波では読売テレビ(関西地区)での放送が決定した。このドラマは「月刊コミックジーン」(KADOKAWA刊)で連載中の「ニーチェ先生~コンビニに、さとり世代の新人が舞い降りた~」(漫画・ハシモト / 原作・松駒)が原作の痛快コメディー。コンビニエンスストアを舞台に個性豊かなコンビニ店員たちの日常を描く。脚本・演出は数々のヒット作、話題作を手掛けた福田雄一が務める。ダブル主演を務める間宮祥太朗、浦井健治が語った撮影の感想、ドラマの見所などを紹介しよう。今回、連ドラ初主演の間宮が演じるのは大学の仏教学部に在籍するニーチェ先生と呼ばれる新人コンビニ店員の仁井智慧(にいともはる)役。悟りを開いたような態度で客や店員を翻弄する仁井は「お客様は神様じゃねえのかよ!」と因縁をつける客に「神は死んだ」と言い放つ個性的キャラクターだ。間宮は「頭の奥の奥までは読めない男ですよね。無味無臭っぽいのに色だけはやたら激しくて、すごく存在感はあるのに温度は感じない。その一方で、すごく日本的とも思うんですよ。皮肉を言うけど決してジョークじゃなく、生真面目な事を言っている。そこに多少毒が含まれているけど、毒を吐こうとしている訳ではない。その辺は日本的なキャラクターだなと思いますね」と役柄について語った。キャラクターが強い役柄のため、原作ファンの注目度も高い仁井役。だが、気負いはなく、間宮は「漫画と同じ土俵で勝負しようとすると絶対漫画の可能性には勝てない。漫画には漫画、映像には映像の武器があると思うし、自分は三次元の仁井を演じるつもりです。三次元の仁井を構築する土台として漫画の仁井からもらっている部分は多分にありますが、ファンに受け入れられなかったらどうしようとはあまり考えずにやっていますね」とドラマならではの魅力を表現する事をアピール。無駄なものを摂取しないという仁井の設定に合わせて体重を落とし、原作の雰囲気に合わせて髪の毛も短くして撮影に臨んでいる。浦井が演じるのは就職浪人中のコンビニ店員、松駒役。常識人だが、社会に対する認識が甘く、一向に就職が決まらないという設定だ。同じく連ドラ初主演となる浦井は「福田監督から『松駒君は浦井君そのものだからそのままで良い』と言われていたので、とても楽しく演じられました(笑)。もちろん、原作ファンの方に敬意を持って、松駒君をやらせていただける事に誇りと共に感謝を込めて演じたので、楽しんでいただけたら良いなと思っています」と自然体ながら気を引き締めて演じた事を明かす。松駒は長セリフの多い難役だが、浦井は「台本をいただいてクランクインまで1週間ちょっとしかなかったんです。いただいてからは毎日、1日17時間くらいセリフを覚え続けて、クランクインに何とか間に合って、逆に撮影が始まってからは毎日終わった後に『楽しかったね』って笑顔で終われる現場になりました」とアピール。過去に数日間コンビニバイトをしたことがあるらしく、浦井は「元々コンビニだった場所をセットのコンビニとして復活させたので、すごくリアルだったんです。おでんや肉まんがあって、食べ物の陳列も完璧だったので、当時の感覚も掘り起こせました」とバイト経験が役作りに活かせたことも明かした。ダブル主演を務める間宮と浦井は今回が初共演。初日、浦井は初対面とは思えないハイテンションで間宮にあいさつした後、フラッとどこかに行って、間宮から呆れられたらしく、浦井は「その時に仁井君と松駒君の関係性ができあがりました(笑)。間宮君とは同じ酉年生まれで一回り違いますけど、撮影が進むにしたがってどんどん仲良くなれました」と明かした。間宮は「すごくコミュニケーション能力が高くて、人の懐に飛び込むのがうまいなって思いました。12歳も年齢が上の先輩にこういう言い方はおかしいかもしれないですけど、とても愛くるしい(笑)」と浦井の印象を語った。間宮は兄貴っぽい一面もある浦井に信頼を寄せ、初主演もプレッシャーと感じずに撮影に臨めたという。福田監督、スタッフを交えて焼肉にも行ったらしく、2人は撮影外でも連絡を取り合う親しい関係に。座長という意識はあまりなかったようだが、LINEでこの作品の関係者のグループを作ったという浦井は「短期間に皆で1つの作品を一緒に作るので、早めに共通の意識を持てるように、1人でやっていると感じないように、心細くならなければいいなと思っただけなんですけど、間宮君は『リアル松駒やん』って爆笑していました(笑)」と皆が演じやすい環境を意識したことを明かす。浦井の積極的なコミュニケーションの甲斐もあり、皆が良い作品を作ろうと一丸となって取り組みつつも笑いが絶えない撮影現場になったという。浦井は「楽しかったですね。出演者もそれを支えてくれるスタッフさんもプロフェッショナル。全ての人がこの作品を面白くしよう、楽しくしようという意識があって、自分自身にとっても、楽しい現場でした。あるスタッフさんが『学生時代を思い出す』と仰っていたんですけど、それくらい皆が本当に全力で遊びました。その雰囲気、空気感が視聴者の皆様にお届けできる作品になったのではないかなと思っています」と胸を張った。最後は配信、放送を楽しみにしている視聴者にメッセージ。間宮は「濃くないシーンはなく、全てが見所です。常に濃いキャラクターがでてきて、魅力はそのやりとり、会話の妙ですよね。何回もドライ、テストをやって本番をやると見慣れてくる部分があると思うんですけど、今回の現場は共演者の芝居を何回見ても楽しくて新鮮味がありました。セリフのおもしろさが大きいと思うんですけど、視聴者も何度見ても楽しめる作品だと思います」と作品の出来に手応えを感じている様子だった。浦井は「福田監督が心を込めて書かれた台本で、爆笑必至のドラマになっています。様々な方向から楽しんでいただける作品になっていますし、役者陣としては原作ファンにも納得していただけるような所を目指した部分もあるので、そういった所もしっかり見ていただきたいです。本当に笑いを堪えるのに必死の現場だったので、何も考えずに笑って『スッキリした』『元気になった』と思ってもらえるドラマになっていたらいいなと思います。ぜひ楽しんで下さい」とPRした。■福田雄一監督からのコメントえてして、こうした群像劇って主役が周りのボケ役によって沈んでしまうことがあり、特に間宮くん演じる仁井くんは無口なので、難しいところだったと思うのですが、間宮くんは見事な存在感で主役を誇示してくれました。仁井くんのキャラクターは、ともするとお客様を傷つける危ういキャラクターですが、実写にする際、空気を読まず正論を言うキャラクターの色を強めて、ある意味のボケのポジションにしてみました。すべての発言は愛を持って言っているというスタンスです。間宮くんがそんな独特のキャラクターを見事に演じてくれたと思っています。松駒くんは浦井健治くんの普段のキャラクターに寄せています。ミュージカルでとにかくカッコいいキャラクターを演じることが多い彼ですが、実は松駒くんにほど近い性格なので、とても書きやすく演じやすかったと思います。休憩時間の浦井、間宮の関係も、松駒、仁井の関係に近い雰囲気でやっていて、絶妙の空気が出せています。今回の撮影で強く思ったのは、役者さんがそれぞれの相手が自分を面白がっているから、それに応えようとしてハジけているなということです。監督にでも視聴者にでもなく、目の前にいる共演者に応える芝居を全員がしていたように思います。なので、チームとしての熱は日を増すごとに高まりました。そんな熱がすべて作品に反映されていると思いますし、深夜ドラマにあるようでなかった独自ジャンルを築く新しいドラマに仕上がっていると思いますドラマ『ニーチェ先生』は、インターネット映像配信サービス「Hulu」にて来年1月から独占先行配信。読売テレビでは1月下旬から放送スタート。
2015年10月27日TBSとWOWOW共同製作の連続ドラマに続き11月に劇場版も公開となる「MOZU」シリーズのスピンオフドラマ「MOZU スピンオフ 大杉探偵事務所~砕かれた過去編」の制作発表会見が9月18日(金)に開催され、桐谷健太、早見あかり、浦井健治、羽住英一郎監督が出席した。ドラマ版、そして映画のメインキャストのひとりである香川照之演じる大杉が警察を辞めたのちに開設した探偵事務所を舞台にWOWOW、TBSがそれぞれ1作ずつのドラマを制作。「砕かれた過去編」では死んだはずの妹を目撃したという依頼を受けた大杉が驚愕の新実にたどり着くまでを描く。大杉の元後輩刑事である三島を演じた桐谷さんは「脚本を読んで身震いするほどの濃い役。脚本も重厚感がありました」と興奮気味に語る。刑事であると同時に妻子を浦井さん演じる保護観察中の男・佐藤に殺された過去を持つ三島だが、大杉、三島、佐藤の3人の雨の中でのクライマックスシーンは会心の出来となっているよう。桐谷さんはこの撮影を振り返り「ずっと雨の降っているシーンで、ここまで朝から夕方までずっとアメ降らしをしている撮影というのは初めてでした。アクションもみんな『本気で来てください!』という感じで、家に帰ってから『何でここがこんなに痛いの?』というのがありました(笑)。生々しいものができたという自身があります」と充実の表情を見せる。以前から「MOZU」シリーズのファンだったという早見さんは、大杉の依頼人でお天気キャスターのリサと死んだはずの彼女の双子の妹のリナの二役に挑戦。「お天気キャスターの役ですが、お天気キャスターとしてのシーンはなかったので(笑)、どうやったらそう見えるかと外見から攻めました!」と明かし、二役の演じ分けについても「メイクも衣裳も打って変わった感じだったので、難しいというよりも逆に演じやすかったです」と笑顔を見せた。もしも本当に多すぎ探偵事務所があったらどんな依頼を?という問いに早見さんは「小学校の時の先生が大好きだったので、探してほしいです」とお願い。浦井さんは「羽住監督がいつも現場で笑顔を絶やさない人だったので、普段はどんな人なのか調べてほしい」と語っていた。「MOZUスピンオフ 大杉探偵事務所~砕かれた過去編」は11月15日(日)22:00よりWOWOWで放送。(text:cinemacafe.net)■関連作品:劇場版 MOZU 2015年11月7日より全国東宝系にて公開(C) 2015劇場版「MOZU」製作委員会 (C) 逢坂剛/集英社
2015年09月18日シェイクスピアが遺した全37作の戯曲のなかで、喜劇とも悲劇とも分類困難な「問題劇」とされる『トロイラスとクレシダ』。この作品に演出の鵜山仁、主演の浦井健治が果敢に挑む。世田谷パブリックシアター、文学座、兵庫県立芸術文化センターによる共同制作作品として上演される今作が7月15日に開幕した。舞台『トロイラスとクレシダ』チケット情報時はトロイ戦争の頃。トロイの王の息子・トロイラスがクレシダという美女に恋をしている。ふたりは永遠の愛を誓うが、トロイを裏切ったクレシダの父によって、クレシダはギリシャに引き渡される……。主人公が死ぬこともなく、裏切り者が殺されることもないことが「問題劇」といわれるゆえんだ。舞台奥には高くそびえ立つ石段、中央には客席側に向かってやや傾斜のついた円形のステージ。ステージの上には赤と白、2枚の大きな布がかかげられている。最初に登場した序詞役の小林勝也が客席に向かって語りかけると、観客は一気に劇世界に引き込まれる。シェイクスピアならではのせりふ回しはふんだんにありながらもテンポよく物語が展開していくため、すんなりと話に入っていくことができる。登場人物たちの行動や気持ちが、決して過去のものではなく、いま現在の私たちと変わらないものとして感じられる。彼らが身にまとう現代的な衣装も、そんな感覚にとらわれる一因だろう。トロイラス役の浦井健治は、かつて鵜山とタッグを組んだ超大作「ヘンリー六世」で大きな成長を遂げた。その頃からさらにさまざまな舞台を経験し、大きくなった浦井は、今作でも作品の中心に立ち、個性あふれる文学座の面々と堂々わたりあっている。恋人と思いを通じあわせたときの甘やかな口調、一転彼女の裏切りを知ったときの戸惑いに満ちた表情、ひとりの男の大きな振り幅を存分に演じていた。ギリシャ将軍・アキリーズを演じる横田栄司が客席を沸かせる手腕はさすがの一言。クレシダを演じるソニンや、クレシダの叔父でトロイラスとの間をとりもつパンダラス役の渡辺徹の熱演も記憶に残る。象徴的な赤と白の幕が場面転換を巧みにあらわし、生演奏の音楽が舞台をいっそう盛り上げる。じつに贅沢でエンターテイメント性に満ちた作品でありながら、幕が下りたときに自分の置かれたいまという時代について考えを巡らさずにはいられない。「問題作」が現代に突きつけるものは大きい。公演は8月2日(日)まで東京・世田谷パブリックシアター、8月15日(土)から16日(日)まで兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて上演。石川、岐阜、滋賀公演あり。チケット発売中。取材・文/釣木文恵
2015年07月16日シェイクスピアの問題劇と呼ばれる戯曲『トロイラスとクレシダ』がこの夏、上演される。シェイクスピア全戯曲翻訳という偉業を達成し、本作の翻訳も手がける小田島雄志ですら「過去に一度しか観たことがない」と言うほど、上演機会の少ない作品だ。その演出を務めるのが、鵜山仁。日本を代表する演出家であり、シェイクスピア作品を数多く演出している鵜山だが、もちろんこの戯曲を取り上げるのは初。彼がこの作品をどう捉え、どう向き合っていくのか話を聞いた。チケット情報はこちらトロイ戦争を背景に、様々な人々の思惑や駆け引き、そして愛と裏切りを描く物語。悲劇的な部分も喜劇的な部分も内包し、悲劇とも喜劇とも単純に分類しがたいところが、問題劇と言われる所以だ。だが鵜山は「戦争ばかりではなく、恋愛と政治、個人の思惑と国の行く末が渾然一体となっている。それぞれの思惑が衝突しあって、結果誰の思惑もきれいには実現しないで終わる…という意味では、人間の試みがうまくいかない時のシンボルみたいな作品。そのあたりが奇妙といいますか、わかりにくいところだと思うのですが、そこに独特の魅力がある」と、それこそがポイントであると話す。「そもそも何のために人は生きているのか、何のために恋愛をするのかなんてわかりやすく説明がつくものではない。でもそれがきっと、人間が生きていく上でのエネルギーになる。人間が出会って変化していくということが、行く末、世界を豊かにしていく。そういう前提で芝居を創りたいと思っています」。そんな一筋縄ではいかない人間の複雑さは、シェイクスピア作品全体の魅力でもあるという。「人間の良いところばかり見ていない、良いやつも悪いやつもいるし、ひとりの人間の中に良い面も悪い面もあるというところが面白いですね。むしろその葛藤、ぶつかり合いが人間を動かしていく力になっている」、そこがシェイクスピア作品の力学なのでは…と見解を話してくれた。そしてキャストには、鵜山が信頼を寄せる顔ぶれが揃った。岡本健一、渡辺徹、今井朋彦、横田栄司、吉田栄作、江守徹ら個性的で力強い俳優たちが名を連ねる中、タイトルロールのトロイラスとクレシダは、浦井健治とソニンが扮する。「浦井君は、ぶつかりがいがある人。まだまだ色々な可能性があるんじゃないかなと思うし、そういう意味ではつかみどころがない魅力がある。ざっくばらんに話ができる“相方”です。また彼の新しい表情が見せられれば。ソニンさんはとにかく“女のパワー”を感じさせる人。ふたりの突っ込みと受け…コントラストが効いているんじゃないかな。どういう立会いになるのか楽しみにしています」と期待を語った。実力派揃いのキャストを得た鵜山が手がける問題作は、現代の我々に何を訴えかけてくるのか。7月の開幕を楽しみに待とう。公演は7月15日(水)から8月2日(日)まで、東京・世田谷パブリックシアターにて。チケット発売中。ほか石川、兵庫、岐阜、滋賀公演あり。
2015年06月25日シェイクスピア劇の中で、世界的に見ても特に上演機会の少ない異色作『トロイラスとクレシダ』がこの夏上演される。6月2日、都内にてこの作品の制作発表会が開催され、タイトルロールを務める浦井健治とソニンをはじめとする出演者たち、演出の鵜山仁らが登壇した。チケット情報はこちら紀元前のトロイ戦争を背景に、男女の愛と裏切りと、国同士の戦いという二本の柱を軸に、一癖も二癖もある登場人物たちの姿が描かれていく作品。喜劇、悲劇、歴史劇のすべての要素があり、分類不能であることから“問題劇”と称されることも多い。だが翻訳を務める小田島雄志は「以前、イギリスの知人が『この作品は演出家が一番やりたがる本であり、観客が一番観たくない本である』と言っていた(笑)。ただ最近になって、人間というものははっきり割り切れるものではないという人間観が広まってきてから、この芝居が面白いのではという興味が観客側にも沸いてきたと思う」と、今上演することへの期待を語る。また演出の鵜山は「愛や信義、名誉といったプラスのもの、良きものが壊れていく時にどのくらいのエネルギーを出すか。その崩壊のエネルギーを極大に感じられた時、崩壊した後に生きていくには何が必要になるか、何が支えになるか、そういうことを描いた作品だと思っています」とポイントを話した。クリエイター陣の意気込みを聞き、出演陣からも作品の上演意義を深く掘り下げたコメントが続く。トロイの王子・トロイラスを演じる浦井は「鵜山さんが仰った『混沌から未来へ』というのがテーマなんだろうな思いながら伺っていました。結論が出ないけれど結局は進んでいかなきゃいけないというのがとても現代的であり、現代日本の姿も表しているのかなと思います」と話し、ヒロイン・クレシダ役のソニンも「喜劇なのか悲劇なのか歴史劇なのか…という話ですが、人生って、時に悲劇だったり、すごく滑稽だったり、美しかったり汚かったり、そういうものが混ざっている、混沌とした世界なんじゃないかなとふと思いました」と語る。ふたりともこの作品の世界が我々の世界と地続きであることを感じているようだった。この日の登壇者はほかに岡本健一、渡辺徹、今井朋彦、横田栄司、吉田栄作、江守徹。意気込みを熱く雄弁に語る共演者を見て、年長の江守が「みんなよくしゃべるのでひと言だけ…。新人のつもりで頑張ります」と話し、一同が大笑いする場面も。気心の知れた豪華出演陣が、この壮大な戯曲をどう舞台上に描き出すのか、楽しみに待とう。公演は7月15日(水)から8月2日(日)まで、東京・世田谷パブリックシアターにて。チケットは発売中。ほか石川、兵庫、岐阜、滋賀公演あり。
2015年06月04日シェイクスピア演劇「トロイラスとクレシダ」の制作発表会が2日(火)、都内で行われた。本作は、世田谷パブリックシアター、文学座、兵庫県立芸術文化センターの3者が共同制作を行い、7月15日(水)より世田谷パブリックシアターで公演が開始する。演出は鵜山仁が、翻訳は小田島雄志が務める。「この作品は、演出家が一番やりたい作品であり、観客が一番見たくない作品、と言われているんです」と小田島さんが紹介するほど、喜劇とも悲劇とも歴史劇ともいえない本作は、シェイクスピアの中でも問題作として扱われている。本作で愛と戦いに翻弄される王子トロイラスを演じるのは、浦井健治。そしてトロイラスを裏切る恋人役にはソニンが抜擢された。NYに演劇留学に行っていたソニンさんは「NYで刺激を受け、格好悪い自分も認めようと思いました。本作はとても難しい作品なので、どうなるかわかりませんが、チャレンジは大好きなので、とても楽しみです。」と意気込みを話した。周りを固めるのは、江守徹、岡本健一、吉田栄作、渡辺徹、今井朋彦、横田栄司という蒼々たるメンバーだ。ソニンさんと禁断の恋に落ちる役を演じる岡本さんが、「誘惑ではなくて、出逢ってしまったんですよね。ギリシャの将軍がみんな惚れるのも分かるくらいソニンさんも美しいです」というと、すかさず「その一文を読んで、整形しようかなって思いました」とソニンさんが謙遜した。ひとりひとりの挨拶では、「情欲担当です」と岡本さんがいうと、「俺の担当はなんだろうな」と笑う吉田さん。そして「公には言えませんが、文学座で売れているメンバーだけを集めてみました。面白くなかったらすべて鵜山さんの責任です」と笑いを誘う渡辺さん。「腕力では勝てませんが、策略担当として頑張ります」という今井さん、「明後日から稽古なんですが、今逃げ出したいくらいな気持ちです」と横田さん。そして最後に江守さんが「新人の気持ちで頑張ります」と話し、会場は終始和やかな雰囲気で包まれた。「人が崩壊するときにどのくらいエネルギーを放出するのかを表現したいです。今回は劇団が交錯するので、集団も個人の力も増進すると思います」と鵜山さんが3者合同で行うことへの期待も語った。「トロイラスとクレシダ」は7月15日(水)~8月2日(日) 世田谷パブリックシアター、その後、石川・兵庫・岐阜・滋賀にて上演。(text:cinemacafe.net)
2015年06月02日浦井健治の活躍が止まらない。ミュージカル界のプリンスと称されることが多い浦井だがその活躍は幅広く、骨太なストレートプレイやコメディでも観客に強い印象を残す。その実力は今年、読売演劇大賞の最優秀男優賞を受賞したことからもわかるとおり。今年はすでに『ボンベイドリームス』『デスノート THE MUSICAL』と2本のミュージカルに主演、さらに7月からはシェイクスピア劇『トロイラスとクレシダ』に主演する。シェイクスピア作品には数々出演している彼が、“問題劇”と呼ばれるこの作品にどう挑むのか。話を聞いた。『トロイラスとクレシダ』チケット情報作品はトロイ戦争という大きな流れの中に、トロイの王子トロイラスと神官の娘クレシダの愛と裏切りの物語を紡いでいくもの。喜劇と悲劇の間を揺れ動き、分類困難であるところが問題劇と呼ばれる所以だ。そんな本作の魅力を、浦井は「ドラマチックな出来事というより、描かれているのは人間の心理の移り変わりの早さや、最終的には愛や憎悪といった“情”で動いてしまう人間の愚かさ。そんなところが僕にはとても面白く感じます」と語る。「人間関係や状況など、現代でも起こりうるものが描かれていますし、登場人物がとても人間臭い。僕が演じるトロイラスも、王子でありながら『戦いをしたくない』というようなことを言います。現代の日本に住む我々が共感しやすいところでもありますし、いま上演する意味も感じています」。演出を手掛けるのは日本を代表する演出家のひとり、文学座の鵜山仁。浦井と鵜山は2009年に上演時間9時間を超すシェイクスピアの大作『ヘンリー六世』でタッグを組み、大きな評価を得た名コンビだ。「『ヘンリー六世』の時は、9時間の公演を終えたあと毎日ダメ出しがありました(笑)。それだけ愛情をかけてくださる方。絶大な信頼を寄せています」。面白いことに、浦井が出演するシェイクスピア作品は、『トロイラス~』しかり『ヘンリー六世』しかり、なかなか上演機会の少ないマニアックなものが多い。例えば『ハムレット』のような王道作品への欲はないのかと聞くと、「もちろんやってみたいものもたくさんありますが、口に出したらとても簡単な思いになってしまいそう。だから自分からは言わないようにしています。むしろ『やってみたらどうか』とご助言いただけるような役者でありたい」と、彼らしい謙虚な言葉が返ってきた。一作一作に謙虚に、真摯に向き合う姿勢の積み重ねが、どんなタイプの役柄でも輝く浦井健治という俳優の信頼へ繋がっているのだろう。そんな彼が7月、“問題劇”でどんな輝きを放つのか、楽しみに待ちたい。出演はほかにソニン、江守徹ら。公演は7月15日(水)から8月2日(日)まで、東京・世田谷パブリックシアターにて。チケットは5月16日(土)に一般発売を開始する。ほか石川、兵庫、岐阜、滋賀公演あり。
2015年05月15日注目の舞台『デスノート THE MUSICAL』が、いよいよ4月6日(月)に開幕する。名前を書かれた人間は40秒以内に死ぬ“死神のノート”を手に入れた青年が、正義の名の下社会の悪を粛清していく……というセンセーショナルな内容で社会現象にもなった大ヒットマンガ『DEATH NOTE』の世界初のミュージカル化だ。初日に先駆け4月5日、主人公・夜神月(やがみらいと)を演じる浦井健治と柿澤勇人、ライトを追い詰める探偵L役の小池徹平が会見に応じた。ミュージカル『デスノート』チケット情報原作コミックのみならず、アニメ、映画と大ヒットした作品だけに、3人ともこのミュージカル化について相当の気合いが入っているよう。「いま、興奮状態です。カンパニーが一致団結していて、この世界初演に向け、『デスノート』の世界に酔いしれているところ」(浦井)、「世界初演とは思えないほどの順調ぶり。早く皆さんにお届けしたい」(柿澤)、「みんなかなり気合いが入っている。本当に楽しんでいただける作品になっているんじゃないかな」(小池)と、それぞれ心境を話す。音楽をブロードウェイの第一線で活躍するフランク・ワイルドホーンが手掛けていることも話題だが、「ワイルドホーンさんが1曲1曲を、本当に『デスノート』を愛して作ってくださった。すべての曲がシングルカットできるくらいの粒揃い」と浦井が語れば、柿澤も「めちゃくちゃカッコイイ。ワイルドホーンさんはロックシンガーのようにやってくれと仰っています。ミュージカルというとクラシックのイメージがありますがまったくそうではなく、若い方が聴いてもカッコイイと思うだろうし、乗れる曲が多い」と見どころを話した。また原作でも人気の高いLを演じる小池は、原作から抜け出したようなビジュアルで、会見場にも裸足で登場。「(会見の場に登場するには)ラフすぎて申し訳ない」と恐縮しつつも「Lは見た目を気にするよりも頭脳を使って追い詰めることにすべてをかけてる人。(衣裳の)着心地はいい」と笑顔。その小池Lについては浦井も「舞台上で対峙する時、目の前にマンガのままのLがいるというのは、原作ファンとして嬉しい」と絶賛した。また今回、死神リューク役でミュージカル初挑戦する吉田鋼太郎についても質問は飛び、柿澤が「鋼太郎さん、2か月前の製作発表の時は『本当に(ミュージカルを)やりたくねぇんだよ…』と仰っていたのに、昨日楽屋で話していたら『やべぇ、チョー楽しい!』って言ってました(笑)」というエピソードを明かしていた。公演は4月6日(月)に東京・日生劇場で開幕。東京公演は4月29日(水・祝)まで。その後5月15日(金)から17日(日)に大阪・梅田芸術劇場 メインホール、23日(土)・24日(日)愛知県芸術劇場 大ホールでも上演される。チケットは発売中。
2015年04月06日4月の開幕が近づいてきた『デスノート THE MUSICAL』。週刊少年ジャンプで連載され、その後アニメ化、映画化もされた大人気漫画を世界で初めてミュージカル化する注目作だ。この話題作の楽曲披露イベントが3月16日、都内にて行われ、夜神月(やがみらいと)役の浦井健治、柿澤勇人、L役の小池徹平、死神リューク役の吉田鋼太郎らが登壇した。『デスノート THE MUSICAL』チケット情報音楽を手掛けるのは『ジキル&ハイド』『スカーレット ピンパーネル』等、世界的ヒット作を生み出しているブロードウェイの作曲家、フランク・ワイルドホーン。このイベントでは劇中歌5曲が歌われ、ワイルドホーンらしい美しくもインパクトある音楽の魅力が存分に披露された。まずは浦井扮するライトがデスノートを拾うシーン『できるものなら』~『デスノート』。名前を書くとその人物が死ぬと記されたノートに、半信半疑で犯罪者の名前を書き込むライト。その力を目の当たりにし、このノートで悪を裁こうと決意するさまを、浦井は怖れと決意を繊細に織り交ぜ、力強く歌い上げる。次に同シーンを柿澤がライトに扮し披露。浦井ライトと比較すると柿澤ライトは、決意というよりも迷いを残すような役作りか。そんな違いに、Wキャストならではの楽しみも感じられる。続くナンバーは、のちに第2のキラとなる人気アイドル・ミサのコンサートシーンで歌われる『恋する覚悟』。ミサ役の唯月ふうかがいかにもアイドルらしい可愛くダンサブルなステージを展開するのだが、その舞台に乱入した死神リューク役の吉田鋼太郎が取材陣の笑いをさらう。デスノートの持ち主以外には死神は見えないという設定なので、寝転んでみたりミサのスカートを覗いたりと自由なふるまい。吉田の豪放磊落なキャラクターと妙にマッチしていて楽しい。ほか、『死のゲーム』ではL役の小池徹平が浦井ライトと火花を散らし、死神レム役の濱田めぐみが歌うナンバー『愚かな愛』はミュージカル界屈指の歌姫・濱田の独特な節回しが活きた美しいバラード。最後にライト、L、群集たちがそれぞれの“正義”を歌い上げるビッグナンバー『正義はどこに リプライズ』が大迫力で歌われた。イベント後、浦井、柿澤、小池の会見も。「オリジナルキャストという誇りを持って取り組んで欲しいとワイルドホーンさんが仰った。そういう気持ちで挑んでいます」と浦井。柿澤は「今この世の中に訴えられるメッセージもたくさん含んでいます。『デスノート』のエネルギーを東京中にぶちまけたい」と意気込んだ。小池は「自分もだいぶLに馴染んできた。割と僕は普段、役を引きずらないのですが、今回は私生活もちょっと暗いな、部屋の電気もいつもより暗めだな、となっている(笑)。いい具合に役に向き合えています」と笑わせつつも自信をチラリ。待望の世界初演作、期待して開幕を待とう。公演は4月6日(月)に東京・日生劇場で開幕する。チケットは発売中。
2015年03月17日日本のみならず世界中で人気を博している漫画をミュージカル化する『デスノート THE MUSICAL』。演劇ファンのみならず、幅広い層に注目をされているこの舞台、4月の開幕を控えカンパニーはすでに始動中。2月末の某日、その稽古場を取材した。チケット情報はこちら物語は、名前を書くことで人を死なせることができる“死神のノート”を手に入れ、それによって犯罪者を裁き、新世界の神“キラ”として理想の世界を作ろうとする青年・夜神月(やがみらいと)と、彼を追い詰める探偵・Lの頭脳戦を描くもの。この日行われていたのは、出演者たちが着座で脚本を読み進める“読み合わせ”。立ち稽古に入る前、稽古初期段階で行われる作業であり、まさに作品本格始動の瞬間だ。脚本を読む…と言っても舞台の進行どおりに歌も歌う。目をつぶれば本番さながらの迫力で、物語が、音楽が迫って来る。オーバーチュアの不協和音からすでに、何かが不穏なことが起こりそうなゾクリとした予感が皮膚を這いのぼり、一気に物語に引き込まれてしまう。キャストもライト役をWキャストで務める浦井健治と柿澤勇人、L役の小池徹平ら、ほぼ全員が顔を揃えている。皆私服だが、浦井・柿澤は黒いジャケット、小池は白のアウター。すでにキャラクターのイメージが伝わってくると同時に、彼らが作品にかける気合いも伝わってきた。この日のライト役は浦井。世界的なヒットメイカー、フランク・ワイルドホーンの手掛けた楽曲はメロディアスで耳なじみが良いが、ライトのナンバーはハイトーンで歌い上げるものが多く、難曲が揃っていそうだ。だがその楽曲をクリアに響かせ、さらには徐々にクレッシェンドしていく歌唱で次第に固めていく決意をしっかりと表現していくのは、さすがミュージカル界を代表する実力派といったところ。一方でLに扮する小池は、落ち着いたトーンで上手く知能の高さを表現している。こちらも上手い。そして稽古場を沸かせたのは、死神リューク役の吉田鋼太郎だ。製作発表の場で「歌が歌えないから劇団四季を半年でやめたのに…」と初ミュージカル挑戦への思いを恨み節で語っていたが、その歌声は朗々と稽古場に響き、さらには飄々とした面白さもあり、非常に魅力的。死神レム役の濱田めぐみとのデュエットはニヒルでクールでカッコよく、ふたりの歌声の相性も良く、聴き応えがありそう。作曲者のワイルドホーンも、ニコニコ笑顔で死神たちを見つめている。ほか、弥海砂に扮する唯月ふうか、夜神粧裕役の前島亜美も可愛らしくもしっかりとした歌声で印象的。海砂がキラへの、粧裕が兄への憧れを歌うデュエットナンバーはしっとりとしたロマンチックな楽曲。またこのナンバー、ふたりが別々の憧れを歌いつつも、実はその対象は同一である…という構造も、ミュージカル的で面白い。世界が注目する人気漫画の初ミュージカル化、稽古初期の段階ですでにその期待の高さに応えるに充分な、魅力的な作品が出来上がりそうな予感。特に実力派俳優陣のキャラクター造形に、楽しみが増幅された稽古場だった。公演は4月6日(月)に東京・日生劇場で開幕する。チケットは発売中。
2015年03月12日原作コミックは世界で3000万部超の売り上げを記録、2006年には映画化もされ、日本のみならずアジア各国でも大ブームを巻き起こした『デスノート』。長らく舞台化が望まれていた本作が、ついにミュージカルとしてよみがえる。しかもスタッフは、作曲担当のフランク・ワイルドホーン(『ジキル&ハイド』『スカーレット・ピンパーネル』)を始めブロードウェイで活躍する面々に、演出は日本演劇界の巨匠・栗山民也という豪華な顔合わせ。この大作でメインキャストとなるL(エル)役に挑む小池徹平に、今の心境を聞いた。『「デスノート」 THE MUSICAL』チケット情報頭脳明晰な高校生・夜神月(やがみライト/浦井健治と柿澤勇人のダブルキャスト)は、偶然、死神リューク(吉田鋼太郎)が落とした〈デスノート〉を拾う。そこに名前を書かれた者は死ぬことを知った月は、デスノートを使って凶悪犯を粛清し、理想の社会を作る決意をする。凶悪犯が被害者とはいえ不可解な殺人が続けて起こる事態に、警察側の人間として月に立ち向かうのが、小池の演じる天才探偵Lだ。その他、死神レムに濱田めぐみ、レムのデスノートを使う弥海砂(あまねみさ)に唯月ふうか、また鹿賀丈史が映画版と同じく、月の父親で警察庁刑事局々長の夜神総一郎を演じるのも話題だ。連載当時から原作のファンだという小池は、「L役は予想外と言われるんですが、僕も家で何かに夢中になっている時、Lのようにボサボサ頭のまま膝を抱えていることが多いんですよ。実はLに似たタイプかも、と最近気がつきました」と笑う。続けて「この舞台がミュージカルでよかったです」と意外な言葉も口にした。「原作がベストセラーで映画もあれだけ大ヒットしたので、もし普通の舞台版だったら、お客さんにもその延長線上の作品としか受け止められなかったかもしれない。でもミュージカルという形でなら、今まで見えづらかったLの内なる正義感が、今回初めて歌として表に出ることになるんじゃないかなって」と、小池は目を輝かせる。舞台出演はこれが4作目。初舞台で難解と言われる岩松了作品に立ち、2作目にしてブロードウェイ・ミュージカルの日本版、さらに3作目は松尾スズキの音楽劇でヨゴレ役に挑戦した。そのどれもが高いハードルだったはずだが、1作ごとに小池の演技と存在感は伸びやかさを増している。「稽古場は毎回本当に大変で、今回も覚悟しているんですけど、プレッシャーはあまり感じてません。今回もワイルドホーンさんたちが原作を読み込んでワークショップをしている映像を見させてもらったら、全く新しいエンターテイメントが出来る予感にワクワクして。だから原作ファンの方も映画版を見た方も、先入観をあえてなくしてもらって、気軽に劇場に足を運んでいただけたら嬉しいですね」公演は4月6日(月)から29日(水・祝)まで東京・日生劇場、5月15日(金)から17日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホール、5月23日(土)・24日(日)愛知県芸術劇場 大ホールにて。チケット発売中。取材・文佐藤さくら
2015年02月13日浦井健治が主演するミュージカル『ボンベイドリームス』が1月31日、東京国際フォーラム ホールCにて開幕した。インドのモーツァルトと称され『ムトゥ・踊るマハラジャ』『スラムドッグ$ミリオネア』などの音楽を手掛けたA.R.ラフマーンが作曲、ロンドンやブロードウェイでヒットを飛ばした作品の日本初演である。ミュージカル『ボンベイドリームス』チケット情報主人公アカーシュはボリウッドの映画スターを夢見るスラム育ちの青年。彼は幼なじみのスウィーティに連れていかれた美女コンテストがきっかけで、映画スターへの道を掴む。そこで映画監督志望の美女プリヤに恋に落ちるも、彼女には敏腕弁護士の婚約者がいた。その弁護士ヴィクラムは、アカーシュが生まれ育ったスラム街の再開発に関わっている。スラムを追い出されることになる住人たちだが、彼らにはなすすべもない。そんな中、スラム出身との噂が立ったアカーシュは自らその噂を否定する……。インド音楽特有のリフレインの多いメロディや独特の節回しなどは中毒性が高く、耳に残る名曲揃い。キラーチューン『Shakalaka Baby』などの華やかなダンスシーンは、ボリウッドらしいきらびやかさだ。だが演出の荻田浩一は、虚構=ボリウッド(映画)の世界の対比として、リアル=インドの格差社会をシビアに丁寧に描き出す。さらにアカーシュのスター性とまっすぐな思いを持ち前の朗らかさで演じた浦井健治はじめ、キャストの熱演で、登場人物それぞれが信念を抱くがゆえのすれ違いや、ままならない恋心がしっかりと浮かび上がり、日本人の心情にも寄り添う、繊細で心に染みる作品になった。初日前日にあたる1月30日には、メインキャストである浦井、すみれ、加藤和樹、川久保拓司、朝海ひかるの5名が報道陣の前で意気込みを語った。「ダンスや歌もボリウッドの世界に入り込める感じで、すごく楽しいミュージカル。ストーリーがとても素敵です。本当に(人の心は)思ったとおりにいかないのかなと…。共感できるところがいっぱいあります」とヒロイン・プリヤ役のすみれが語れば、浦井は「このカンパニーならではの『ボンベイドリームス』に仕上がっていると思います。格差社会や差別というものが少し浮き彫りになりますが、最後には希望、一筋の光のようなメッセージがこめられます」とアピール。ノリノリの楽しさと、切ない思いが同居するミュージカル。隅から隅まで味わってほしい。公演は2月8日(日)まで同劇場にて。2月14日(土)・15日(日)には大阪・梅田芸術劇場 メインホールでも上演される。チケットは発売中。
2015年02月03日J-POPに乗って、ジャズダンスやヒップホップなどエネルギッシュなダンスをストーリー仕立てで繰り広げる、男だけのダンスエンターテインメント集団・梅棒。今回、ミュージカル「ボンベイドリームス」で梅棒の伊藤今人、梅澤裕介、鶴野輝一、塩野拓矢、櫻井竜彦、楢木和也6人のメンバーが振付を手掛け、出演する。ミュージカルは初挑戦となる彼らに意気込みを聞いた。「ボンベイドリームス」チケット情報「僕らの公演は、一曲一曲のストーリーを考えて、ダンスとして表現していく。例えばイベントに出るときは、一曲だけの物語を考えるのですが、劇場公演をするときは、全体的に一貫した物語を作る。ミュージカルと通ずるところは多いですし、やりやすいのではないかと思います」と主宰の伊藤は話す。「ボンベイドリームス」はアンドリュー・ロイド=ウェバーがプロデュースした作品で、インドの人気作曲家、A.R.ラフマーンの楽曲が魅力。「聞くと、思っていた以上にインドでしたね(笑)。でもインドといっても伝統的な音楽ではなく、ポップスなので、それをどう解釈して振り付けるかです。インド舞踊を意識するよりは、ヒップホップやジャズダンスをどう合わせていくかという方向になると思います」(塩野)。「原作にしばられず梅棒らしさを出したい。僕らは技術を超越したパッションや表現力、キャッチ―な動き、物語とどうリンクして踊るのかというのが強み。技術の高さだけではなく、こんな踊りがあるんだ!と、新しいダンスやミュージカルの振り付けだと感じてもらえれば。梅棒がミュージカル界に新たな波を立てられればいいですね」(伊藤)。インドの映画界、ボリウッドを舞台に、スラムで育ち、映画スターを夢見る青年(浦井健治)を描く。「純粋な青年がのし上がり、挫折して、大事なものに気づくというストーリーは常に梅棒がやっていることではあるんです。内容にものすごく親近感がわきますね。インドの階級制度や差別にはなじみがないので、勉強して想像し、表現に盛り込んでいかなくてはいけない。」(伊藤)。さらに、アンサンブルとして出演もする。「色んな場面に登場しますが、6人のうち3人はおかまの役もします(笑)」(伊藤)。「この面子だから、よくも悪くも見ていてうるさいと思うんです。こいつらまた出て来た、あいつらまた来ちゃうよと(笑)」(梅澤)。6人で200人分を演じて踊るつもりだという。彼らのミュージカルのデビュー戦が待ち遠しい。公演は1月31日(土)から2月8日(日)まで東京国際フォーラム ホールC、2月14日(土)・15日(日)に大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演。両公演ともに、通常のチケットに加えて、お得な特典付チケットも発売中。取材・文:米満ゆうこ
2015年01月06日インド音楽の魅力に溢れたミュージカル『ボンベイドリームス』が来年1・2月に日本初上陸する。12月16日、都内にてこの作品の制作発表が行われ、出演する浦井健治、すみれ、加藤和樹、朝海ひかる、川久保拓司、演出の荻田浩一が意気込みと見どころを語った。ミュージカル『ボンベイドリームス』チケット情報作品は、ミュージカル界の巨匠アンドリュー・ロイド=ウェバーのプロデュースで、映画『ムトゥ 踊るマハラジャ』『スラムドッグ$ミリオネア』の音楽を手掛けたA.R.ラフマーンが音楽を担当、2002年にロンドンで初演されたもの。ボリウッドスターになることを夢見る下層階級の青年の成功と代償を描く物語だ。日本版の演出を手掛ける荻田は「ロンドンで作られた、インド人のスタッフによるインドミュージカル。それを日本人スタッフ、キャストで作ります。美しい西洋絵皿に盛られた和風カレーといった感じ(笑)。味わい深く、スパイシーな気持ちになっていただければ」と解説。この日の会見では劇中歌のパフォーマンスもあったが、インド音楽特有の、リフレインの多い耳に残るフレーズが印象的。出演者たちも「起承転結がはっきりしていて豪華。歌ありダンスありなんでもありのゴッチャ煮です」(浦井)、「全体的にキラキラしています」(川久保)と作品の楽しさを口々に語った。衣裳も華やか、さらに日本人にしては濃い顔のメンバーが集まっていることもあり、インドらしさも充分アピールできそう。ヒロイン役のすみれは「小さい頃からインドのハーフと間違われたりもしていました。鼻の形が特徴的なんです。見た目でのキャスティングだったのかしら(笑)」、加藤は「もともと地黒で、以前「お前はインド人みたいな顔だ」と言われたこともある。この役を頂いた時、ついに来た! と思いました」と話し、会場内を笑わせていた。また麗しい女装姿で登場した川久保は「女性になりたい男性の役。いわゆる下層階級の、押さえつけられて噴出しそうなパワーを表現したい」と役どころへの意気込みを真面目に語りつつも「昨日、わき毛を剃りました!」と告白し会場を沸かせていた。最後に浦井が「ノリノリで、お客さんが元気を持ち帰っていただけるエネルギーを全力で放出したいと思います。ぜひ劇場に踊りに、楽しみにきていただけたら」とアピール。公演は1月31日(土)から2月8日(日)まで東京国際フォーラム ホールC、2月14日(土)・15日(日)に大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演。チケットは発売中。
2014年12月17日