「もの忘れが多くなると、このまま脳が衰え、いずれ認知症に……と不安になる人もいます。でも諦めることはありません。脳は何歳になっても成長するのです」そう語るのは、加藤プラチナクリニック院長の加藤俊徳先生。胎児から超高齢者まで1万人以上の脳のMRI画像を分析してきた脳科学のスペシャリストだ。加藤先生の新著『50歳を超えても脳が若返る生き方』(講談社)には、驚きの“新事実”が書かれている。たとえば、中高年になると年々脳の機能は低下していくと思っている人も多いはずだが……。「加齢とともに脳の神経細胞が減っていくことは事実です。ただ、脳の全体が衰えるわけではありません。脳には使われずに眠ったままの“潜在能力細胞”が残っています。それは100年以上生きても使い切れない。だから脳は死ぬまで衰えることはないのです」(加藤先生・以下同)脳の成長には、複数の脳の機能を使うことが重要だ。「脳の中では、同じ働きをする複数の神経細胞が集合して基地を作っています。これを“脳番地”と名付けました。なかでも脳の若返りに欠かせないものが、8つの番地です」8つの脳番地は次のとおり。【1】思考系思考や意欲、想像力をつかさどる。【2】伝達系コミュニケーションを通じて意思疎通を行う。【3】運動系体を動かすこと全般に関係。【4】感情系喜怒哀楽などを感じ、表現する。「感覚系」を通じて活性化する。【5】理解系目や耳を通じて得た情報を理解する。【6】聴覚系言葉や音を脳に集積させる。【7】視覚系映像や画像、文章を脳に集積させる。【8】記憶系ものを覚えたり、思い出したりする。「体を動かすことが好きな人は運動系が鍛えられ、楽器演奏が得意な人は聴覚系脳番地が育つ。逆に苦手なものやふだん使わない脳番地は未熟なままで年々衰えていく。ですから、これをバランスよく刺激することで、認知症を遠ざけることができるのです」そこで「脳を老化させない習慣」について、加藤先生に解説してもらった。■新しいことに挑戦する「初めてのことに挑戦したいという前向きな考え方は、脳全体を活性化させますし、脳のマンネリ化を防ぎます。歯磨きを利き手と逆でやったり、自分では作らないようなB級グルメを楽しんだりするだけでも脳は元気になるのです。聴覚系と伝達系を鍛えるカラオケですが、いつも十八番ばかりの人は要注意。新しい持ち歌を増やして、記憶系や感情系、伝達系の強化をはかりましょう」■家事を楽しむ掃除、洗濯、料理など、家事は最強の脳トレ。ただし漫然とやっていては効果が半減するという。「ロボット掃除機は便利だと思いますが、せっかくの脳トレの機会を逃してしまうことになりますね。雑巾がけやホウキでの掃除は運動系を鍛えるだけでなく理解系を伸ばします。またリビングは10分、寝室は5分、と細かく掃除の時間を区切ることで、記憶系も元気になるでしょう。スーパーに行く際には、事前に買い物リストを作りましょう。1つの食材で3つのメニューを考えてみたりすることでも、思考系が活発に働きます。また料理の途中で3回以上味見をしてみてください。味見は過去の記憶を脳から引き出して比較する行為ですから、記憶系や思考系を鍛えることができます」■人とふれあう社会的に孤立すると脳は劣化していく。人とのコミュニケーションが脳の成長につながるという。「ご近所のお友達と“井戸端会議”をすることでも、聴覚系、視覚系、伝達系など複数の脳機能を使うことになります。趣味や習い事でも、社会とのかかわりが増えますね。とくに自分より若い世代の話をじっくり聞くことは効果的。今まで知らなかったことや刺激を与えてくれる情報に敏感な姿勢は、脳をイキイキとさせます。さらに人間関係を円滑にする笑顔の使い方も重要。これが右脳の伝達系を活性化しますから」■生活スタイルをキープ「文房具を長く愛用していたり、愛読書を読み返す、昔のアルバムを見返したりすることは記憶力の強化になります。早めに生前整理を、と思い切った“断捨離”をする方もいますが、それも善しあし。人生の終わりなど、これが限界だと諦めてしまうと、その時点で脳は成長を止めてしまうのです」年相応に持ち物を減らして人付合いもほどほどにと考える人は多いかもしれないが、“ひきこもり”はボケを早める可能性が。「便利すぎる生活は脳を老化させます。家の中も、多少不便なほうが脳は活性化するのです。どうせなら20歳以上、自分の年齢をサバ読んでみませんか?人は必ずしも年相応に行動をとる必要はありません。実年齢が50歳でも30歳のつもりで行動すれば、自然に体を動かす機会が増えるだけでなく、脳もその年齢の状態に戻っていくものです」なるほど。“楽チン生活”は脳を老けさせるのでご注意を!
2018年09月12日がんに次ぎ、日本人の死因の2位と4位を占めているのが、心臓疾患と脳血管疾患。「“突然”というイメージがありますが、じつは多くの場合、前兆ともいえるサインがあります。それが頭痛やめまい、いびき、夜中に何度も目が覚めるなどの症状です」そう教えてくれたのは、沖縄で“異色の歯科医”と呼ばれる宮城旺照先生。「歯科医として歯のかみ合わせの不具合を治療・観察するうちに、睡眠中の歯の食いしばりなどによって“首がこる”と、首の左右両サイドにある血管(内頸静脈)が圧迫され、血液や脳脊髄液の循環障害が起こることがわかりました。この“循環の滞り”こそが、先ほど挙げた頭痛やめまい、不眠の原因となり、そのままの状態が続くと、脳梗塞や心臓発作、さらには脳の機能障害のひとつである認知症にも向かいやすくなるのです」(宮城先生・以下同)つまり、心臓と脳の中間地点である首のコリをほぐし、血液や脳脊髄液がスムーズに流れるようになれば、原因不明と診断された多くの症状が改善され、心臓疾患や脳疾患の予防にもなるというわけだ。首の左右のコリが原因で起こる不調には次のようなものがある。■右側のコリ→ウツやパニック障害首の後ろの「右側」を流れる内頸静脈は左脳とつながっている。ここが圧迫されると、左脳の「物事を冷静にとらえる」機能に異常をきたし、落ち着かない、不安が増すなど、精神疾患につながるケースが多い。■左側のコリ→頭痛などの不調首の後ろの「左側」は、右に比べて約2倍の太さの内頸静脈が流れ、まさに「命綱」ともいえるスポット。ここがこって循環が滞ると、頭痛をはじめ、脳梗塞、くも膜下出血など、命に関わる病気につながる危険性が高い。「そこでぜひ実践してほしいのが、道具もコツもいらず首のコリをほぐせる“首わしづかみ”習慣です。1日1分行うだけで、その不調とおさらばできます」「首わしづかみ」のやり方は、左手を首の後ろにまわし、親指に力を入れて首をぐっと強めにつかむ。首の左側を刺激することで、血液や脳脊髄液の循環を促す。1回1分でいいので、気づいたらもむことを習慣づけよう。同様に右手で右側を刺激すれば、精神安定につながる。「首わしづかみ」を習慣づけて自分の命を守ろう!
2018年09月06日「心臓疾患と脳血管疾患には、“突然”というイメージがありますが、じつは多くの場合、前兆ともいえるサインがあります。それが頭痛やめまい、いびき、夜中に何度も目が覚めるなどの症状です」そう教えてくれたのは、沖縄で“異色の歯科医”と呼ばれる宮城旺照先生。がんに次ぎ、日本人の死因の2位と4位を占めているのが、心臓疾患と脳血管疾患だ。「歯科医として歯のかみ合わせの不具合を治療・観察するうちに、睡眠中の歯の食いしばりなどによって“首がこる”と、首の左右両サイドにある血管(内頸静脈)が圧迫され、血液や脳脊髄液の循環障害が起こることがわかりました。この“循環の滞り”こそが、先ほど挙げた頭痛やめまい、不眠の原因となり、そのままの状態が続くと、脳梗塞や心臓発作、さらには脳の機能障害のひとつである認知症にも向かいやすくなるのです」(宮城先生・以下同)心臓と脳の疾患を引き起こす仕組みはこうだ。「かみ合わせが悪い」→「睡眠中に歯を食いしばる」→「首がこる」→「頭が後ろに反り返る」→「口が開きやすくなり、首の血管も圧迫される」→「いびきや無呼吸に陥る」→「心臓や脳の疾患につながる」。心臓と脳の疾患を防ぐためには、「首わしづかみ」が効果的だという。そのやり方は、左手を首の後ろにまわし、親指に力を入れて首をぐっと強めにつかむ。首の左側を刺激することで、血液や脳脊髄液の循環を促す。1回1分でいいので、気づいたらもむことを習慣づけよう。同様に右手で右側を刺激すれば、精神安定につながる。さらに「首わしづかみ」にプラスしたい、心臓と脳の疾患を防ぐ3つの習慣を宮城先生が解説。【1】ミネラル豊富な塩をしっかりとる「血圧を気にして過剰な減塩に走るのは、逆に危険。ミネラルやマグネシウム不足を招き、筋肉をケイレンさせてしまいます。特に足がつるのは、“次は心臓がつりますよ”という体からの警告であり、“塩をとりなさい”のサイン。ただし、化学的に作られたものは避け、海水から作られたミネラル分豊富な“いい塩”を選ぶことが大切です。足がつったら、塩小さじ1杯を溶かした塩水を、治まるまで毎日飲んでください」【2】点滴のようにつねに水を補給する「水分不足は、心筋梗塞、脳梗塞のリスクを高める大きな要因に。市販の清涼飲料水(ペットボトルのお茶も含む)の多くは酸性なので尿として排出されやすく、やはり“水”で水分補給するのがベストです。じつは、のどがかわくのは、すでに体内の水分が不足しているサインで、危険な状態の一歩手前です。そうなる前に、のどがかわいていなくてもこまめ(理想は30分間隔)に水を飲み、水分補給を心がけましょう」【3】あごを引いた状態で寝る「首こりが原因で、頭を反り返した状態で寝ている人は意外と多いもの。これでは首が圧迫され、睡眠中に排出される脳の老廃物がスムーズに流れにくくなるうえ、副交感神経のスイッチがうまく入らなくなり、睡眠障害を引き起こします。さらに、口がぽかんと開きやすくなり、口呼吸が進んで、感染症や無呼吸症候群にいたるケースも。寝る際はやや高めの枕で、あごをちょっと引いた姿勢を保てるようにしましょう」【番外編】飲むべき薬は頭痛薬「頭痛の際は、我慢せず薬を飲むほうが脳にとってはいいのです。頭痛薬には血管の拡張を阻害し、血液をサラサラに保つ成分が含まれているので、脳の血管内圧を下げる効果があります。これにより、脳出血を防ぐことができ、血液や脳脊髄液の循環もスムーズになるため、脳疾患のリスクも回避できるといえます」
2018年09月06日こんにちは!ひめまるです。台風の季節ですね。雨も風も強すぎるとホントに怖いです。でもね、それが嬉しくなっちゃうタイプもいるの。それはM!ちょっとした非日常にときめく感覚ってあるじゃない?仕事や習い事や日常生活に対して、週末のディズニーランドが楽しみだったり旅行にワクワクしたり。Sは基本的に自分の管理下のもと、非日常を作ってくんです。例えば旅行とか、パーティ参加とか、飲み会主催とか。能動的に非日常を作って楽しむのが好きなのよね。それに対してMは自発的に計画したり実行したりするのに腰が重い上に、自分で作った予定に関しては仕事のように役割をこなしちゃうんです。非日常を楽しめない!なので、Mが非日常を感じるのって、もっぱら受け身の時なんです。台風も、大雪も手放しに興奮。子供ですね。逆にSは管理していたいので、受け身の非日常になると心配の気持ちが出てきます。交通機関は大丈夫かな。傘はさすと飛ばされるかな。服はこれがいいかな。Sって、自分が攻める側だから打たれ弱いのよね。もし、気になる彼にアピールしたい場合は台風を参考にしましょう。もし彼が台風やらで、心配していたり対処を考えていたらS脳男子です。S脳男子は、物事が想像の範疇である必要があるんです。なのであなたも相手が安心する想像の範疇の女性でいてあげてください。常識的な可愛くて優しい人をSは好みます。そして、台風が来た時に窓の外を見て興奮を噛みしめているM脳男子には、あなたも台風になりましょう。「えーうそ!」「なにそれ?」「そんなに?!」と相手の意表をつけばつくほど、相手はあなたの虜。 突拍子も無い破天荒な人をMは好きになりやすいんです。台風が過ぎてしまっても、近くに台風がいれば彼は毎日大興奮。笑台風になってM脳男子をぜひ落としてみてください。Written by ひめまる
2018年09月03日血管力アップ効果で注目されている「シナモン」 皆さんは「ゴースト血管」という言葉をご存知でしょうか?体内に酸素や栄養を届ける血液が通る血管のうち、9割以上は毛細血管といわれています。しかし、この毛細血管は、加齢、運動不足、食生活の乱れなどの影響で衰え、血液の流れが悪くなることがあります。その状態がゴースト血管なのです。 ゴースト血管になってしまうと、・しみやしわ、くすみが出やすくなる・むくみやすくなる・免疫力の低下…など、体に様々な不調が現れてしまいます。 そこで今、強力な血管力アップ効果で注目されているのが「シナモン」!今回は、シナモンと血管力アップについてお伝えしていきます。 シナモンの血管力アップ効果 毛細血管は髪の毛より細く、体内に張り巡らされています。毛細血管は年齢とともに外側の細胞が剥がれていき、壊れて機能しなくなっていきます。すると、肌の衰えや体の不調につながってしまうのです。 これを予防するとして、最近注目されている食品が「シナモン」!毛細血管の外側と内側の細胞をくっつけているのが「Tie2(タイツー)」という成分で、これを活性させてくれるのがシナモンの成分ということが分かってきました。 シナモンは肉桂、桂皮とも呼ばれ漢方にも用いられるほどなので、体に良い効果が期待できます!特に、スパイスやお菓子によく使われていることは皆さんご存知なのではないでしょうか。 シナモンを取り入れるときの注意点 とは言っても、いくら良い食品でも取り過ぎはNG。シナモンの1日の摂取目安量は小さじ1杯程度。毎日少量ずつ継続して取ることが大切です。コーヒーや紅茶などの飲み物に入れて飲むのは気軽に始められそうですね!その他、バター、果物、カレーなどにもよく合います。 ただし、シナモンの香り成分に子宮の収縮作用があると言われています。パンやお菓子に含まれている程度食べることは問題ありませんが、妊娠中の過剰摂取には十分注意しましょう。今回は、簡単にシナモンを取り入れられるレシピを2品ご紹介いたします! レシピ:かぼちゃのシナモンサラダ 【材料】2人分 かぼちゃ…150gシナモンパウダー…小さじ1くるみ(砕いたもの)…大さじ1レーズン…適量マヨネーズ…大さじ1パセリ(飾り用)…適量 【作り方】 (1)かぼちゃは食べやすい大きさに切り、電子レンジでやわらかくなるまで加熱する。(2)パセリ以外の他の材料と、(1)を少しかぼちゃをつぶしながら混ぜ合わせ、パセリを飾る。(1人分110kcal) レシピ:シナモン香るフレンチトースト 【材料】2人分 バゲット…2人分卵…2個牛乳…200㏄砂糖…大さじ2シナモン…小さじ1バター…10g果物やミントの葉など…適量 【作り方】 (1)バケットをお好みの厚さに切る。(2)卵、牛乳、砂糖、シナモンを混ぜ合わせて(1)を浸す。(3)フライパンにバターを熱し、(2)を焼く。(4)お皿に盛り、お好みでシナモンを振りかけてから、果物やミントの葉を飾る。(1人分280kcal) wellfyより
2018年08月29日こんにちは!ひめまるです。target="_blank" rel="noopener">前回のM脳度チェックに続き、今回は彼のS脳度チェックをご案内したいと思います。何にでも、ダメージを受けるのが苦手なのがS。食べ物でも買い物でもハズレを引くのがとても嫌なの。Mはむしろ変な味とか新しい味にも興味を持てるんですが、Sは無理。なのでSにはよく、行きつけがあります。安心安全のいつものあの味。いつものあの店をいくつかもっているんです。カレーならあそこ。豚骨ラーメンならあそこ。Mのようにあっちはどうだろ?こっちはどうだろ?と新たな店を探求しません。いつもの店が一番!「お茶しに行く?」と言われたときにあそこに行くんだな。と想像つく彼はS脳寄りの人でしょう。そのこだわりは洋服やスタイルにも出ます。S脳は見せ方を意識するので体型や服装、特に男性は車や時計など、ツールはそれぞれですが人と比べやすいものに興味を持ちやすいです。ジムに通って体を作ったり、あのブランドのあのシリーズが好きだったり、そんなこだわりがある彼ならS度が結構高いです。自分が欲しいと思ったものに対して情報収集がすごいのもS脳。ネットの情報や口コミ、雑誌やテレビも含めアンテナがピーン!すごく詳しく知ってます。きっとこれも、ハズレを引きたくないから。「一番いいのください!」なんて雑な発想じゃなく、店員さんを超えた知識を持って買い物に出ます。店員さん泣かせな彼なら間違いなくドS脳!あなたの気になる彼はいかがでしたか?今回は恋人を所有したがるS度ではなく、S脳度チェックです。S脳は価値を追求して行くこだわり型の性格を持ってます。「それもいいんじゃない?」というよりも「これがいい!」という強い思いがあるんですよね。S脳男子を好きになりがちな場合、きっとそのとんがった魅力が憧れてしまう要素ですよね。でももし例えばS脳男子がパートナーになるとしたら、こだわりについていかなきゃいけない形になり継続すると疲れてしまいます。棲み分けの要素を作り、抜け道を用意しておいてくださいね。Written by ひめまる
2018年08月28日私たちの脳も内蔵の一部。栄養が足りていなければ、脳を構成する神経細胞のクオリティも劣化して、結果として老化も進んでしまいます。脳の老化を防ぐために気をつけてほしい食習慣のポイントはたくさんありますが、特に大事なのは「血糖値を上げない」「脳をサビつかせない」のふたつ。血糖値を上げない糖質の摂りすぎは確実に老化を進めます。糖質とは、ご存知の通りブドウ糖や果糖などのこと。似たような意味の言葉に「炭水化物」がありますが、これは一般的に糖質と食物繊維が組み合わさったものを指します。芋などの根菜類に含まれる「でんぷん」は、ブドウ糖がたくさん集まったもの。でんぷんは甘くありませんが、体内で消化されるとブドウ糖になります。このようなブドウ糖や炭水化物、デンプンは、消化吸収されると血液中に入り、血糖値を上昇させます。糖質はエネルギーを効率よく生み出してくれますが、ジュースやお菓子をはじめ、パンや麺類、ケチャップやソースなど調味料に至るまで、糖質を含む食品があふれている現代の生活では、気をつけないとすぐ摂りすぎになってしまいます。糖化が引き起こされる糖質が脳の老化のために良くない理由のひとつめが、「糖化」という現象を引き起こすこと。糖化は糖質がタンパク質と結合する現象です。体を構成する主要な成分であるタンパク質が糖と結合すると、本来タンパク質がもっている機能が失われてしまいます。たとえば肌のシワやシミ。これも糖化が関連しています。糖化の影響は肌だけではなく血管、目、骨、神経と広範囲に渡ります。そのため、糖化を防ぐことが老化予防の第一歩といっても過言ではありません。なお、血糖が高くなればなるほど、また血糖が高い時間が長いほど糖化が起こりやすくなります。インスリンが過剰に分泌される糖質の摂りすぎによるふたつめの問題が、高血糖によってインスリンというホルモンが出すぎるということです。インスリンは血糖を下げるホルモンですが、実は加齢を進めてしまうという働きもあります。実際、インスリンが低い人の方が長生きであるということがわかっています。また、インスリンが出すぎていると徐々に効きが悪くなり、血糖が下がりにくくなってしまう「インスリン抵抗性」という問題が現れます。「糖は脳のエネルギーだからいいじゃないか」と思う人もいるかもしれませんが、血糖値が高い状態が続くと、神経細胞がまるで「もうこれ以上糖はいらないよ」と言うかのように、糖があっても使わなく(使えなく)なってしまうのです。基本的に糖がなければエネルギーが作れず神経細胞は働けませんから、結果として脳の老化につながります。脳のシミが増える糖による3つめの理由は、脳のシミである「アミロイドβ」という物質も増やしてしまうということ。分泌されたインスリンは、最終的に「インスリン分解酵素」によって分解されますが、じつはこのインスリン分解酵素にはアミロイドβを分解する働きもあります。インスリンが出すぎていると、インスリン分解酵素が余らないので、アミロイドβが分解されずに溜まってしまうのです。脳をサビつかせない鉄が酸素とくっつくと、サビて脆くなってしまいます。これを「酸化」と言いますが、同じように、私たちの体の中でも酸化が起きています。多くの生物は空気中の酸素を取り込んでエネルギーを作っています。一方、その過程において「活性酸素」というより強力な酸素の仲間が生まれています。また、ストレスや大気汚染物質・タバコ・微生物・紫外線など活性酸素を増やしてしまう要因が私たちの身の回りには溢れています。体内には活性酸素を無害化するメカニズムが備わっていますが、活性酸素の量があまりにも増えたり、栄養不足などでこのメカニズムがうまく働かなかったりすると、活性酸素による「酸化」が進んでしまうというわけです。脳は大量に酸素を必要とするにも関わらず、じつは酸化に弱い臓器です。活性酸素が多くなると酸化が進み、脳のシミも増えていくことが知られています。脳をサビつかせないことも脳の老化を防ぐために非常に重要な要素なのです。脳の老化を防ぐ食事糖質入りのものを口にしないまずは血糖を急激に上げないように気をつけましょう。何はともあれ、砂糖やブドウ糖、ブドウ糖果糖液糖など、糖質が入っている食品や飲み物を口にしないようにすること。これらは生命維持に必要のない、あくまで「おやつ」です。おやつは食べなくても死にませんので大丈夫。炭水化物を減らす次に、ご飯やパン、麺類などの炭水化物を減らすこと。これらは「主食」とされていますが、これからは炭水化物を「デザート」、おかずが「主食」と考えを切り替えてください。炭水化物だけで食事を済ませるのはやめましょう。また、同じ炭水化物でも生成された白米や小麦よりは発芽玄米や雑穀、全粒粉などが◎。栄養価が高く、血糖値も上がりにくいのでおすすめです。毎食タンパク質を摂取する1日に必要なカロリーは、タンパク質と脂質で補いましょう。タンパク質を多く含む食品である卵・魚・豆・肉などは、できるだけ毎食食べて。目標は体重1kgあたり1gです。体重50kgの人が1日に必要なタンパク質を卵だけで摂取する場合は8〜9個ほどが目安です。実際にはいろいろな食品にタンパク質が含まれているので、こんなに卵を食べる必要はありませんが、案外足りていない栄養がタンパク質です。太ることを気にする人がいますが、一番体重を増やすのは糖質です。余った糖質が中性脂肪に変わり、体に蓄積されてしまうのです。一方、タンパク質は糖質に比べるとほとんど血糖を上げません。安心して食べてください。油はエキストラヴァージンオリーブオイルを脂質に関しては、オリーブオイル、特にエキストラヴァージンオリーブオイルを脳の老化を防ぐ観点からおすすめしたいです。脂質の多いアボカド、ナッツ類も栄養豊富で認知症予防に良いので日々の食生活に取り入れましょう。食物繊維をたっぷり摂る葉物野菜や海藻、きのこなど、食物繊維を豊富に含む食品を食事の最初に摂るように心がけてください。食物繊維を先にお腹に入れておくことで、血糖が上がりにくくなります。食物繊維をとる目安は1日あたり約20gとされています。一見少なそうですが、国民健康・栄養調査の結果、多くの日本人はこの基準も達成できていないことがわかりました。実はごぼう1本食べたとしても、食物繊維としては約10g。意外と多くありません。抗酸化物質をたくさん摂る脳をサビつかせないためには、なんといってもビタミンCやビタミンEなどの抗酸化作用のある必須栄養素、野菜の皮の部分に多いポリフェノール、魚やアマニ油などに多いオメガ3脂肪酸など、酸化を抑える「抗酸化物質」を含む食品をたくさんとること。抗酸化物質は加熱すると減ってしまうので、加熱する時は煮る、炊く、蒸すなどの料理にするようにして、揚げ物は避けるようにしましょう。油を加熱して使いたいときは、酸化しにくいオリーブオイル、ココナッツオイル、バター、ラードなどを使用します。食事のスタイルでいうと、イタリア料理のような「地中海食」、または「和食」がおすすめです。脳の老化を防ぐ食事のコツをできるところから取り入れ、いつまでも若々しい脳と一生続く健康を手に入れましょう。
2018年07月03日「いつまでも若くキレイでありたい」「年を重ねても魅力的な人間でありたい」といったポジティブな気持ちは、脳が生み出しているものです。脳が健康で若いからこそ、現状維持にとどまらず、より向上していきたいという気持ちが生まれます。脳の老化が進むにつれて、そのような気持ちは失われていき、考え方もネガティブになりやすくなります。脳の若さと健康を保つために必要なのは、普段の生活におけるちょっとした心がけの積み重ねです。中でもとくに大事なのは、(1)脳をしっかり休ませる、(2)脳に良い栄養を補給すること。今回の記事では、脳をしっかり休ませるための具体的な方法をお伝えします。■PCやスマホを使わない時間を作るパソコンや携帯電話やスマホなど、インターネットを介して情報をやりとりする技術が発達した結果、私たちが毎日処理しなければならない情報は、昔と比べて圧倒的に増えています。たとえば、ポケベルが現れる前の時代は、遠くの人とやりとりする手段は手紙か電固定電話くらいしかありませんでした。空いた時間は本や雑誌を読んだり、CDやカセットで音楽を聴いたりするくらいしかできなかったので、リアルタイムで得られる情報は有限でした。必然的に何もできず、ぼんやりと頭を休める時間を取ることができていたのです。現在では、ほとんどの人が自分の携帯電話を持っています。どこにいても遠くの人と話をすることができ、メッセージや写真を送り合い、インターネットから無限に情報を得ることができます。■ネットを見るだけで脳は疲れる私たちがネットの情報を眺めているとき、脳は何もしていないわけではありません。目に入る情報が自分にとって有用なのか、絶え間ない判断を強いられ、知らない間に脳に疲れが溜まっています。脳は筋肉と同じように、使い続けると当然疲れてきます。同じ作業を続けていればなおさらです。脳を酷使していると神経細胞内に活性酸素が発生し、細胞が傷つき、脳の老化につながっていきます。体力と同様、1日の意志の力には限りがあり、何かをすれば少しずつ減っていきます。スマホやPCを使う時間が増えた結果、本当にしたいことができなくなってしまっているかもしれません。あらゆることがスマホでできるようになってきた現代だからこそ、あえてそれから離れる時間を作ることが重要です。■仮眠をとる頭を休ませるにはなんといっても睡眠が一番です。仕事中に寝ることは難しいですが、ランチタイムに10分だけでも目を閉じてみてはいかがでしょうか。目を閉じるだけでも頭を休めることができます。やってみるとわかりますが、10分というのは意外と長い時間です。憧れのリゾート地など、リラックスできる風景を思い浮かべながらのんびり過ごしてみるのがおすすめです。実は1日10分の昼寝をする習慣がある人は、認知症になりにくいという報告もあります。午後3時までなら夜の睡眠には響きません。仕事のパフォーマンスを上げるためにも仮眠の習慣はおすすめです。ただし、ぐっすり眠り過ぎないこと。熟睡すると脳が働くようになるまでしばらく時間がかかってしまいますし、夜の睡眠にも響きます。仮眠をとる時間は30分以内にとどめておくと良いでしょう。■体を動かす「運動」というときついイメージがあり、言葉を聞いただけでも拒絶感がある人が多いですが、全身から汗を書くほどしっかり体を動かさなくても構いません。ラジオ体操のように誰でもできるような動きであっても、筋肉を動かすことによって脳が刺激されます。脳に流れる血液の量も増え、酸素と栄養が運ばれて脳の疲労回復に役立ちます。時間があるときは、少し近所を散歩してみましょう。特に自然が多いところを歩くと、草木の緑による視覚効果と、自然の中に多い超高周波という音の成分によって、より高いリラックス効果が得られます。■瞑想する現代では処理しなくてはいけない情報が多いため、ひとつのことに集中し続けることが難しくなっています。瞑想とは、「今、この瞬間に意識を集中する」こと。瞑想をすることによって集中力が鍛えられ、注意力が散漫になることによって起こる「もの忘れ」も改善できます。瞑想といっても、座禅を組む必要はありません。椅子に座ったまま安定した姿勢で目を閉じて、呼吸をすることに意識を向けるだけも瞑想になります。ゆっくりと呼吸を続け、空気の流れを観察しましょう。私たちは無意識に過去にあった辛い記憶や、未来に対する漠然とした不安について考えていますが、瞑想中は今に意識を向けることによって、ネガティブな感情を減らすことができます。1日10分を目指して実行するとよいですが、最初は2分くらいからでも構いません。毎日の瞑想を習慣にしましょう。■好きなことをする時間を作る忙しいからといって好きなことを我慢し続けていると、「ときめく気持ち」や「自分にとって新しいものに対する好奇心」が失われてしまいます。毎日少しでもいいので自分が本当にしたいことをする時間を作りましょう。時には心の赴くままに、自由に行動することも必要です。それが明日への活力となり、脳の若さと健康を保つことになります。
2018年06月01日赤ちゃんが生まれると、育児に家事に奔走するママたち。悪気がないのはわかるけれども、そこに追い打ちをかけるのが、夫の行動ですね。「子どもを早く寝かせたいのに、仕事から帰ってくるなりテレビをつけてしまう」「家事をしたいのに、子どもの面倒を見てくれずスマホばかり見ている」などママたちのイライラは募る一方…。つい文句を言ってしまって夫婦げんかになることはありませんか?子どもが生まれる前はけんかをしない仲良し夫婦だったのに、なぜ産後はけんかが増えるのでしょうか? 脳研究者で自身も子育て中の池谷裕二先生にお話をうかがいました。池谷裕二先生 プロフィール研究者、薬学博士。東京大学・薬学部教授。専門は神経科学および薬理学で、脳の成長や老化について研究している。『海馬』(新潮文庫)、『進化しすぎた脳』(講談社ブルーバックス)など著書多数。近著に『パパは脳研究者』(クレヨンハウス)がある。プライベートでは二児の父。■育児で脳がスタミナ切れ!? ママの脳内で起きていたのは…―― 仲の良かった夫婦が、産後、急にけんかが増えたという話を聞きます。なぜそのようなことが起きるのでしょうか?池谷裕二先生(以下、池谷先生):まず、考えられることとして、脳の「自我消耗」があります。自我消耗とは何かひとつのことにパワーを費やすと、別のことにパワーを使えなくなることを指します。言い換えれば、「精神力のスタミナ」を使い果たしてしまうこと。ママたちは初めての育児だと特に精神面での負担が大きく、育児で精神力が尽きてしまった結果、夫婦関係にまで気が回らなくなってしまっているのではないでしょうか。―― たしかに、一日の生活の中で子ども優先に考えるようになるので、夫のことはつい後回しにということはあるかもしれません。池谷先生:自我消耗は産後に限った話ではなく、あらゆる人に起こります。たとえば、気力の充実している午前よりも、疲れの出てくる午後のほうが、人はウソをつきやすくなる傾向にあります。海外旅行でお金をドーンと使ってしまうのもそう。初めての場所で極度の緊張状態からそうなってしまうのです。「対ストレス」という意味では、一般的に人生経験が少なく若い人ほど自我消耗しやすいといわれています。多くのママがそれに当てはまり自我消耗しやすいため、けんかが多くなると言えるでしょう。■産後のイライラ、実は「子どもを守るため」―― よく聞かれるのが、産後のママはホルモンバランスが変わってイライラするということ。やはりホルモンの影響はあるのでしょうか?池谷先生:そうですね。イライラとはちょっと違うかもしれませんが、「オキシトシン」の影響が大きいと思います。「オキシトシン」とは、子育て中に出るホルモンで、別名「愛情ホルモン」とも言われるので聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。生物学的に見て、産後すぐから1年間くらいまでがピークです。オキシトシンの影響で子どもに対して無償の愛情を注ぐ一方で、わが子を守るがゆえに他者に対して攻撃性が増すという側面もあります。人間がまったく同じとはいえませんが、赤ちゃん連れの猫や猿が攻撃的になっている姿を思い浮かべていただければわかりやすいかと思います(笑)。―― 同じ家族なのに攻撃されてしまうパパが気の毒になってきました(笑)。池谷先生:いえいえ、オキシトシンは何も女性だけに出るものではないんですよ。子育てへの参加率が高い男性からもオキシトシンが出ていることがわかっています。パパもぜひ育児に積極的に参加してみてはいかがでしょう。 ■「自分ばかり家事育児をやっている」は単なる思い込み!?―― ママたちの間でよく話題になりがちなのが、「夫が家事をしてくれない」「家にいる自分ばかりがやっている」ということですが、それについて先生はどう思われますか?池谷先生:物理的にパパのほうが仕事で外にいる時間が長く、家事をやる時間が短くなる傾向はあるでしょう。ただ、ママのほうに「セルフ・サービング・バイアス(自己奉仕バイアス)」がかかっている場合もあるといえます。セルフ・サービング・バイアスとは、何か問題が起きて原因を考える際に、自分を高く評価し、外部に原因を追究してしまうこと。自分の手柄ばかりに注目して、他人を怠慢と思い込んでしまうのです。そうすると、「もう、いつも私ばかり食器を洗っている!」なんていうことになってしまいます。―― そうなんですか!? 世の中のママたちから反論を受けそうです。池谷先生:ここはパパの立場として弁解させてください。パパたちも言わないだけで家のことや子どもの面倒をみていることだってあるんですよ。よく思い起こしてみたら、「実はお風呂上がりにお風呂掃除をしてくれていた」「たまっていた段ボールを捨ててくれていた」なんてことがあるかもしれません。冷静に判断してみるといいですね。■夫婦円満…それって必要? 産後は“防御と割り切り”で乗り切る―― なるほど。最後に、夫婦円満になるための秘訣を教えてください。池谷先生:円満になる必要はないですよ。産後すぐの時期はオキシトシンの影響もあって、なかなかうまくいかないもの。ここは、産後をどう乗り切るか考えてみるといいでしょう。―― ええ!? どうすればいいのでしょうか?池谷先生:パパはママから攻撃されない工夫をしましょう。産後、イライラしているママにあれこれ言うだけムダです。パパは具体的に指示されたほうが動きやすいので、ママが何をしてほしいのか率先して聞いてみるのもいいですね。一方のママは、「イライラしている自分」にイライラしないことが大切です。「なんだか私イライラしているな。でもホルモンのせいだから仕方ないか」などと割り切れるといいですね。ママ自身もパパになるべく具体的にやってほしいことを言うといいでしょう。ちなみに、夫をたてようとして、ママたちの輪の中で「うちの夫は家事も育児もよくやってくれて~」みたいな話をするのはやめたほうがいいでしょう。ママ同士で「夫自慢大会」をすると、かえって自分の夫に足りない部分に目がいってしまう傾向があります。実際に「妻が不満に思うかどうかは、友人の夫の手伝いぶりで決まる」というデータがあるのです。夫の良いところはわかっていても、「あそこの家は〇〇やってくれるのに、うちは…」みたいに“あら”が見えてくるようになり、かえって夫婦仲が悪化してしまっては大変です。「自慢も愚痴もなるべくなら言わない」のが一番ですね。
2018年05月20日「ゴールデンウイークが終わり、『やる気が出ない。五月病では?』と不安な方もいるかもしれません。うつ病などの精神疾患が増加というニュースを耳にすると、なおさらでしょう。’14年、精神疾患の患者数は約392万人にのぼり、’99年の約204万人から、15年間で約2倍と急増しています(厚生労働省)」 こう語るのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。環境が変化して、がんばった人ほど五月病になるそう。そんな精神疾患の増加を受け、民間保険では心の病いと診断された際、一時金が支給されたり、入院や自宅療養期間の“働けないリスク”に備える商品が登場している。 民間保険を「あれば安心」と思う人もいるだろう。しかし、その前に抑えておきたい点があると荻原さんは言う。心の病いをカバーした保険を頼る前に抑えておくべきポイントを荻原さんが解説。 【1】公的支援を確認する 「まずは、公的支援を受けることが大前提です。精神疾患で通院を始めたら、『自立支援医療制度』が利用でき、精神疾患にかかる医療費が1割負担になります。通常3割負担の方は、医療費が3分の1で済みます。そのうえ、所得や病状による負担上限も決まっています。一般的な所得で長期療養が必要な方は、医療費負担は毎月1万円までに抑えられます」(荻原さん・以下同) この制度は仕事を続けながらメンタルクリニックに通院する人も利用できるので、主治医に相談を。 「加えて、会社員の方は『傷病手当金』の対象です。休業中は健康保険から、給料の約3分の2が、最長1年半支給されます。治療が長期化し重篤な場合は『障害年金』も申請できますし、『生活保護』という選択肢もあります」 【2】保険金受給の確率を考える 保険を検討するときは「もし病気になったら……」と悪いことばかり考えがち。しかし、病気になる可能性はどれくらいあるのだろうか。 「厚生労働省によると、精神疾患の患者は、人口10万人当たり412人。確率にすると、0.4%です(’14年)。自分が0.4%に該当するかは予測できませんが、人生には病気や事故、災害などのリスクと、老後資金が枯渇する『長生きリスク』もあります。たとえば、病気より老後資金が心配という方なら、『保険は最低限にして、なにより老後資金の貯蓄に励む。万が一の際は公的支援を受け、不足分は貯金を取り崩す』というのも、ひとつの考え方ではないかと思います」
2018年05月11日■脳の老化とは脳の老化は40代頃から緩やかに進んでいきます。ある日突然脳の老化が起こるわけではないため、普段自覚することは少ないと思いますが、昔と比べて忘れっぽくなったとか、新しいものを楽しめなくなったといったことがあれば、それは脳の老化かもしれません。このような現象は、必ずしも脳が縮んできているということを意味していませんが、脳の機能としては低下している可能性があります。例えていうなら、買った直後はサクサク動いていたパソコンが、長年使っているうちにだんだん動作が遅くなってくるようなイメージでしょうか。脳が老化していくと、最終的には認知症に至ります。たとえばアルツハイマー型認知症は、脳の老化で起こる代表的な病気です。アルツハイマーがた認知症では、発病する15〜20年前から少しずつ脳に老廃物が溜まってきているということがわかっています。早い人では30代くらいから溜まり始める場合もあります。■脳に老廃物が溜まると……この老廃物がある一定以上溜まってくると、神経細胞が傷ついて死滅し、脳が萎縮していきます。脳の老化に関わる要因としては肥満や糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病が大きいです。生活習慣病になると血管が徐々に硬くなる動脈硬化を起こします。その結果、脳に十分な血液を送れなくなったり、脳の血管が破れたりといったことが起こりやすくなります。脳の血管が破れても小規模であれば症状はありませんが、脳のあちこちで起きると脳の老化につながります。最近では20代でも生活習慣の乱れやスマホなどの使いすぎによって脳の老化現象を自覚する人もいます。■子どもと高齢者を比較してわかること脳の老化の症状は、子どもと高齢者を比較してみるとわかりやすいでしょう。子どもは動きが活発で、些細なことでも心から楽しみ、感情が豊かで好奇心が旺盛です。大人がびっくりするほど優れた記憶力を発揮することもあります。一方、高齢者は子どもと比較して動作がゆっくりになります。これは視覚や聴覚など、五感の感覚が衰えて判断や反応に時間がかかるようになることがひとつの原因ですが、失敗を恐れて慎重になるなど、心理的な側面も影響しています。感情面では一般的に落ち着いて感情が安定する人が多いですが、反対に理性をコントロールする脳の働きが衰えて感情を抑制できなくなる人もいます。性格の変化も脳の老化のひとつである場合があります。意欲の面では新しいことに関する興味を持ち続けることが難しくなる傾向が見られ、長年の習慣を変えにくくなります。何かを始めようとする気持ちは少なくなり、しばしば諦めがちになる傾向が見られます。見聞きしたことは頭に入るものの、記憶にとどめる能力が低下するので物忘れが多くなりますし、体内時計の乱れから不眠や日時の感覚の障害などの症状も見られるようになります。■脳の老化、症状まとめ物忘れが気になる人や物の名前がすぐ出てこない動作がゆっくりになった物事を判断するのに時間がかかる今までのやり方を変えるのが億劫新しいことに挑戦しなくなった嬉しい・楽しいといった感情を持ちにくくなった自分と違う意見をなかなか受け入れられない性格が変わったと言われる新しい発想がわいてこない諦めることが増えた眠りにくくなった今日の日付がすぐ出てこない脳が健康でないと、見た目にも気を使わなくなります。健康でありたいという意欲も失われます。どんなことをしている人が認知症になりにくいのか、近年かなり明らかになってきました。例えば食事の仕方。食物線維や発酵食品を毎日摂る地中海食という食事、あるいは伝統的な和食を続けている人は認知症になりにくいことがわかっています。定期的な運動習慣、十分な睡眠時間やストレスの解消法を持つことなども、認知症予防に役立ちます。このような毎日の生活の中でできるちょっとしたことの積み重ねが脳の老化を予防し、10年後、20年後の大きな差になって現れてきます。今からできることを始めて、脳をいつまでも若く元気に保ちましょう!次回は「脳の老化を防ぐ生活」について詳しくお伝えします。
2018年05月07日男と女は全く脳の作りが違うため、本来相容れない生き物同士。恋愛においても、結婚においても女性と男性の考え方は全く違い、分かり合えると思っていると必ず失敗します。「なんで私の気持ち分かってくれないの?」「考えている事がさっぱり分からない」とケンカするカップルも多いですが、男性脳の作りを少し学べば、今まで理解できなかった彼の不思議な部分も理解できるようになって、今より仲良くなれるかも。今回は、男性脳の作りを徹底解明していきましょう。性欲がないと女性を愛せない習性女性脳の仕組みは、生まれた子供を可愛がるような気持ちで男性を愛する事が出来ると言われています。本能の中に人を愛することが組み込まれていて、母性愛で男性を愛している事が研究で明らかになっています。それに対して男性は、脳の中のドーパミンという物質に恋愛を操られているようで、目の前の女性に対し性欲が沸くか沸かないかが、恋愛対象か対象外かの境目になります。性欲が沸かなければ「愛そう」という気持ちになれないのが男性脳なのです。付き合おうと思う時、その女性に性欲が沸くか沸かないかで判断しているという事です。近くのものが見えにくい習性男性の脳は、視野を広げ全体を見渡す事が出来る良い部分があります。例えばケンカをした時、会話において女性はスタート地点とゴール地点を見失うことがありますが、男性は何を話しているのか、問題はなんだったのかをブレずに話すことが出来ます。今自分に置かれている状況の全体像を捉え、問題解決するという能力があるわけです。しかし、逆に近いものに対して意識が向きにくいというマイナス面も持ち合わせています。そのため、付き合って数年たち彼女に対して自分のテリトリー内にいる人という認識が強くなると、髪型を変えてもわからない、新しい洋服を着てても気付かないというこよが起きてきます。「髪型変えたのに!」とケンカになるカップルもいますが、男性脳の仕組み上、仕方が無い事なのかもしれません。脳のリフレッシュはボーッとするという習性彼女によく「ねえ!私の話し聞いてるの?」なんて言われる男性は多いと思います。 でも、それも男性脳が関係しているんです。実は、男性の脳は「ボーッ」と何も考えない事でリフレッシュできると言われています。女性は、友達と会話をしながら頭の中を整理する事でリフレッシュしたと感じますが、男性は一人でボーッと何も考えない時間こそが脳のリフレッシュタイム。この時間がないとイライラしたり、無口になったりする男性は多いです。彼がボーッとしている時はできるだけ話しかけないで、そっとしてあげる事が大切です。この他にも、好奇心が旺盛なことが男性脳の特徴としてあり、それが浮気に繋がるなんて説もあります。好奇心がない男性は魅力的に感じないので、結局浮気をする男性ほど魅力的に感じるということなのかも?男性脳のシステムを知れば、ケンカやすれ違いでイライラしていた事も多少は我慢できるようになり、より相手を思いやる事ができるようになるはずです。お互いに思いやりを持って接して、末永くラブラブ状態を維持していきましょう。written by 亀ぱんだ
2018年05月04日てんかんとは?出典 : てんかんとは慢性的な脳の疾患(障害)で、大脳の神経細胞が過剰に興奮することで発作症状を引き起こす疾患です。年齢・性別・環境に関わらず発作は発症します。日本では約100万人のてんかん患者がいて、およそ100人に1人の割合でてんかんにかかっているという身近な疾患です。てんかん発作は突然倒れて意識を失い、けいれんを起こすといったいわゆる大発作だけでなく、体の一部が勝手に動いたり、会話の途中にぼんやりしたと思ったら意識を失っていたりといったタイプの発作などもあります。てんかんの“発作を起こしやすい体質”は遺伝する可能性があります。ですが、たとえてんかん発作を起こしやすい遺伝子を受け継いだとしても発作が発症するとは限りません。またこのようなてんかんの多くは良性のため、治療しやすいといわれています。てんかん発作は場所や時間を選ばずに発症するため、たとえば子どもがプールで遊んでいるときや車の運転中などに発作が起こり、大きな事故につながる可能性もあります。早期治療やできる限りの注意が必要です。参考:てんかんとは|公益社団法人 日本てんかん協会てんかんは大脳皮質の神経細胞が過剰に興奮することで発作が引き起こされるものです。そもそも大脳皮質とは脳の表面を覆い、複雑な思考などに深く関わっている部分になります。脳内で情報を伝達しあうために働いているのが神経細胞(ニューロン)です。神経細胞は微弱な電流を流すことによって、必要な機能にかかわる神経細胞にスイッチを入れていきます。多数の神経細胞が繋がり合うことで脳の必要な部位が連携し、適切な行動を再現しています。ところが、何らかの原因で大脳皮質の神経細胞が過剰に興奮し、不要な神経細胞にスイッチが入ることがあります。それによって神経細胞が異常に興奮した結果、けいれんなどの発作が引き起こされます。国際抗てんかん連盟(ILAE)が発表している「てんかん発作型分類」によれば脳の病変が原因となる「症候性てんかん」と、発作を起こしやすい体質が原因となる「特発性てんかん」の2種類に分類されています。ですが、今のところ発作を引き起こしやすい原因そのものはまだ分かっていません。参考:久保田 英幹,日本てんかん協会/『てんかん、こうしてなおそう』(クリエイツかもがわ,2009)てんかんの主な症状の「発作」とは?出典 : てんかんの主な症状は「発作」です。発作にはいくつかのパターンや種類があります。ここでは、てんかん発作の種類を紹介していきます。■意識を失い、倒れてしまう大発作目を開いたまま瞳が上転し、歯を食いしばり、呼吸が一時的に止まったり、けいれんをしたりします。体全身がこわばる発作のことを強直発作、全身でけいれんが起こる発作を間代発作、こわばりからけいれんが起こる強直間代発作などがあります。■体の一部が勝手に動く発作起きているときに、両手足が一瞬ピクッと動くミオクロニー発作や、首や目が勝手に動いてしまったりする運動発作があります。また力が抜けて立っていられず倒れてしまう脱力発作などもあります。■話の途中などに急にぼんやりしてしまう発作会話の途中などで突然意識を失い、体のすべての動きが止まってしまう複雑部分発作や欠神発作があり、ぼんやりしたままウロウロ動き回ることもあります。おおむね、すぐに回復しますが、意識を失っていた間のことは覚えていません。また脈絡のない言葉を発したり、はっきり喋ることができなくなる失語発作などもあります。■見た目では分からない自覚症状のみの発作体の一部がしびれたり、感覚がなくなる体性感覚発作や気分が悪くなる自律神経発作、視覚や嗅覚、聴覚などに異常が起こる感覚発作がも挙げられます。また不安や恐怖感をあおるような精神発作もあります。症状を一見すると精神疾患と思われますが、脳波などの検査をして、脳の神経細胞の過剰興奮によって引き起こされているものだとわかればてんかん発作と診断されます。参考書籍:中里 信和/『「てんかん」のことがよくわかる本』 (講談社,2015)参考:てんかんの種類|東京都医学研脳神経病理データベースHPてんかんの分類は?どのようなタイプがあるの?出典 : てんかんは4つのタイプに診断され、それぞれのタイプに合わせた治療が適用されます。ここでは、てんかん症候群分類として現在広く知られている、国際抗てんかん連盟(ILAE)が1989年に発表した「てんかん、てんかん症候群および関連発作性疾患の分類」の分類をご紹介します。※2017年3月にILAEではてんかん発作とてんかん分類について新しい提言を発表しました。そのため今後は徐々に2017年分類が国際基準となっていくことが予想されます。まず、"てんかん発作"は脳の一部から始まる「部分発作」と右脳と左脳が同時に興奮状態に巻き込まれる「全般発作」の大きく2つに分類されます。■部分発作部分発作は、脳の一部の神経細胞が異常興奮を起こし発作が始まるタイプのものです。発作時に意識障害がない場合は「単純部分発作」といい、意識障害を伴っている場合は「複雑部分発作」といいます。Upload By 発達障害のキホン■全般発作全般発作は脳全体の神経細胞が異常興奮を起こすことで発作が起きるタイプのものです。またミオクロニー発作以外では意識消失を伴います。意識を短時間失うような発作から、体の筋肉がけいれんしたり、こわばったりするものまでさまざまな発作症状があります。部分発作だけで治まることもあれば、部分発作から始まり、全般発作に変化する二次性全般化発作もあります。Upload By 発達障害のキホンこれら発作型の「部分発作」と「全般発作」に加え、てんかんの原因である「特発性(病変がなく発作を起こしやすい体質がある)」と「症候性(病変などにより脳の異常興奮が起こる)」によって4つのタイプに分類すると、次の図のように分類されます。参考:てんかんとは|公益社団法人日本てんかん協会HP参考書籍:久保田 英幹,日本てんかん協会/『てんかん、こうしてなおそう』(クリエイツかもがわ,2009)Upload By 発達障害のキホン■特発性部分てんかん脳にはっきりとした病変はありませんが、体質により脳の一部で体質により過敏になり、神経細胞の異常興奮がおこるため、部分発作が起こります。幼児期から学童期に多く発症しますが、成長とともに自然に治るものが大半です。体質による過敏性が、成長とともにやわらいでいくこともあると考えられています。■特発性全般てんかん上記と同様に脳にはっきりとした病変はありませんが、脳全体が過敏になり異常興奮がおこることで全般発作が起こります。多くは小児期から思春期にかけて発症し、25歳以上の発症はまれです。薬物療法が効果的で適切な治療を続けているかぎり、発作は起こりにくくなります。ただし薬を辞めると途端に再発する場合があるので注意が必要です。■症候性部分てんかん発作の引き金となる病変があると考えられ、部分発作を起こすてんかんです。原因がさまざまゆえ、年齢を問わず発症する可能性があります。薬物療法が効きにくいといわれていて、発作の抑制が難しい場合もあります。病変を切除することで発作が起こらなくなることもあります。■症候性全般てんかん上記と同様に発作の引き金となる病変があると考えられ、全般発作を起こすてんかんです。多くは幼児期~思春期に発症します。また発作が頻繁で、部分発作も全般発作もみられる場合が多いといわれています。てんかんを繰り返すことで知的発達面にも遅れが出やすくなります。参考:ウエスト症候群|難病情報センター参考書籍:大槻 泰介/『てんかんが怖くなくなる本』 (法研,2016)参考書籍:中里 信和/『「てんかん」のことがよくわかる本』 (講談社,2015)参考:てんかんの種類|東京都医学研脳神経病理データベースHPてんかんの診断方法は?てんかんの診断方法は主に問診と検査の結果によって診断されます。検査も大事ですが、もっとも重視するのは問診です。発作がどのようなものだったのかによって、てんかんの分類が決まってきます。てんかんの治療を行うためには、てんかんの原因とどの発作型なのかを把握し、それぞれの発作症状に見合った治療を行います。発作が起こった際には不謹慎だとは思わずに冷静になって動画を撮影するなど、よく観察することが重要です。■問診による診断問診では次のようなことを中心に本人または保護者へ聞き取りを行います。【問診の主な内容】・発作時の詳細な様子・発達面の問題はあるか・てんかんの家族がいるか・頭に大きなケガをしたことはあるか・熱性けいれんを起こしたことはあるか・脳梗塞など、脳の病気をはじめ、治療中の病気はあるかなどその他にも様々なことを問診によって聞き取ります。■検査主に脳波測定や脳画像検査の結果が診断の根拠となります。てんかんに特化した「長時間ビデオ脳波モニタリング検査」があります。脳波の計測に1日~数日間をかけて測定し続け、同時にそのときの様子をビデオに録画しておきます。脳波と映像を解析して症状と原因を見極めていきます。なお、てんかんの診断は次のような手順で行われています。Upload By 発達障害のキホン参考:脳波検査|独立行政法人国立病院ん機構 静岡てんかん・神経医療センター参考:てんかん診療ガイドライン2010|日本神経学会参考書籍:中里 信和/『「てんかん」のことがよくわかる本』 (講談社,2015)てんかんの大発作が初めて起こった際に、驚いて救急車を呼ぶ方は多いと思います。一方で小さな部分発作や、会話の途中にぼんやりとしてしまうなどの症状がある場合「もしかして、てんかん?」と思うことがあっても、数分でもとに戻ることから日常生活にさほど支障を感じないことがあります。しかしてんかん発作を放置してしまうと、冒頭で述べたような大きな事故に繋がりかねません。できるだけ早期からそういったリスクを避けるため、医療機関を受診するようにしましょう。◆乳幼児から中学生・小児科◆中学校卒業後・神経内科・脳神経外科・精神科を受診してください。なお、次のリンクはてんかん専門の受診機関を示したリストになりますので、受診する際の参考にしてみてください。参考:各地のてんかんセンター|全国てんかんセンター協議会HP参考:てんかん診療ネットワーク||全国てんかんセンター協議会HPてんかんのさまざまな治療方法出典 : てんかんの治療は主に薬物療法によって行われています。そのほかにもホルモン療法や手術などの治療法がありますが発作の種類によって使用する薬の種類や治療法も異なりますので、医師の指示に従って治療を進めてください。医師による診断・指導のもとに、抗てんかん薬を用いた薬物療法を行います。服薬を続ける中で、抗てんかん薬の使用量の調整を行い、その人にとって適性な薬の量にしていきます。抗てんかん薬治療は原則薬を飲み続けなくてはいけません。ただし症状の改善などがみられた場合には治療をやめることができます。参考:社団法人日本てんかん協会 |よくわかるてんかんのくすりウエスト症候群への代表的な治療法の一つで、ACTH療法(副腎皮質刺激ホルモン)といわれています。ACTHとは、脳下垂体から生理的に分泌されるホルモンで、副腎に作用して副腎皮質ステロイドホルモンの分泌を促す動きがあります。ウエスト症候群の治療では、40~80%の発作が抑制されると報告されています。参考:久保田 英幹,日本てんかん協会/『てんかん、こうしてなおそう』(クリエイツかもがわ,2012)外科療法が可能なてんかんであれば手術によって治すことができます。てんかんの原因がはっきりしている脳の病変部を切除することによって、てんかん発作を改善することができます。薬をつかっても発作が抑えられないときや、副作用が強いときがあります。その場合は食事療法としてケトン食療法を用いることがあります。ケトン食療法とは体内にケトン体を増やすために、脂肪が多く、炭水化物が少ない食事を摂る治療法です。日本ではあまり普及していませんが、アメリカや韓国では治療が難しいてんかんがある患者さんに対しての治療法として利用されています。参考:てんかんと食事療法|日本小児神経学会参考書籍:社団法人日本てんかん協会/『よくわかるてんかんのくすり』(クリエイツかもがわ,2012)参考書籍:久保田 英幹,日本てんかん協会/『てんかん、こうしてなおそう』(クリエイツかもがわ,2012)てんかんと間違われやすい疾患って?てんかんの原因って?てんかんと症状が似ている疾患がいくつか存在します。ここではてんかんと間違われやすいと言われているいくつかの疾患を紹介します。■てんかんと熱性けいれん熱性けいれんとは38℃以上の発熱に伴って、意識を失い全身がけいれんすることを指します。小児期にみられる一般的な発作性疾患のひとつです。生後6ヶ月~5歳の乳幼児期に発症し、発熱から24時間以内にだいたい1~3分間のけいれんが起こります。けいれんは一過性のものであることが多いですが、乳幼児期には発熱の度にけいれんを起こす場合もあります。一方で、てんかんの中には発熱によって発作が引き起こされるものもありますが、概ねてんかんは発熱時以外にも発作が起こります。一般的なてんかん発症率の0.5~1%に対して、熱性けいれんが発症した後のてんかんの発症率は2~7.5%程度といわれています。この数字をもとに熱性けいれんとてんかんに何らかの関連があるのでないかという仮説に基づいて現在も研究が行われています。しかし熱性けいれんを発症したことがある子どもが、てんかんを発症するというはっきりした因果関係の立証は明らかになっていません。■てんかんと急性脳症急性脳症は主にウイルス感染症に感染したのをきっかけに、急激に脳に浮腫(むくみ)が生じ、意識レベルが低下する疾患のことをいいます。ウイルスに対して過剰な免疫反応が全身の血管に炎症をおこすことにより、意識障害、けいれん、嘔吐、血圧・呼吸の変化などが起こります。けいれんや意識障害など、てんかん発作と似た症状を発症しますが、ほとんどのてんかんの原因疾患が分かっていないのに対して、急性脳症はウイルスは身近なインフルエンザウイルスや、突発性発疹などを引き起こすヒトヘルペスウイルス、急性胃腸炎を引き起こすロタウイルスなどが主な病原となっています。てんかんと急性脳症の発症要因は異なるため、治療や予防方法が異なります。■てんかんと髄膜炎髄膜は脳や脊椎を覆っている膜です。髄膜が炎症することによって高熱、激しい頭痛、悪寒、嘔吐など風邪に似た症状が発症し、けいれんや意識障害を引き起こす場合も珍しくありません。髄膜炎もてんかんと似た症状を引き起こしますが、髄膜炎は髄膜の炎症によって症状が発症するのに対し、てんかんはほとんど原因疾患が明らかになっていません。急性脳症などと同様に発症要因は異なるため、治療や予防方法が異なります。参考:細菌性髄膜炎とは|国立感染症研究所 NIIDてんかんと発達障害の合併出典 : てんかんに合併する症状に自閉症スペクトラム障害やADHD(注意欠陥・多動性障害)などの発達障害があります。発達障害は脳機能に先天性の障害があるために、幼児期から発達に何らかの遅れや困難が生じる障害です。発達障害とてんかんの一部には共通の遺伝子変異があり、脳内の情報伝達を行う神経回路形成に異常が示唆されています。またてんかんを発症していない発達障害者でも発作性の脳波異常が認められることがあります。脳内の情報伝達は大きく興奮性と抑制性のシグナルによって行われます。てんかんは神経細胞の興奮・抑制バランスが興奮性に傾き、結果として適切な情報伝達が行われず脳波に発作性の異常がみられます。発達障害の場合も同様の偏りが認められています。てんかんでみられる神経細胞の興奮・抑制バランスの崩れが、どのようにして発達障害を引き起こすのかについて、現時点では因果関係は明らかになっていません。参考:自閉スペクトラム症とてんかん|(日薬理誌,2016)参考:小児の発達障害とてんかんへの脳波の応用|(臨床脳波,2008)てんかんで障害者手帳を取得するには出典 : てんかんがある方は障害者手帳を取得することができます。合併症がなく、てんかんのみが疾患としてある方は「精神障害者保健福祉手帳」を取得できます。合併症がある場合は、それぞれ身体障害者手帳や療育手帳などと合わせて取得すれば支援の幅が広がります。精神障害者保健福祉手帳の概要や取得方法はコチラを参考にしてみてください。療育手帳の概要や取得方法はコチラを参考にしてみてください。障害者手帳の取得に抵抗を感じる方もいると思います。次のリンクはてんかんによる障害者手帳取得に悩んでいた家族のエピソードです。“障害者だから”手帳を持つのではなく、家族を助けてくれる“お守りとして”手帳を持つことにしてから、さまざまな社会的サポートが受けられたという家族の体験談です。てんかんの治療を続けるとなると、経済的に家計への影響は小さくありません。自立支援医療制度や高額療養費制度などを利用することで負担を少しでも減らすこともできます。所得制限などもあるので自治体にお問い合わせください。◆自立支援医療(精神通院医療)制度自立支援医療(精神通院医療)は、通院医療費の自己負担を軽減を目的としたてんかんを含む精神障害のある方へ向けた公費負担医療制度です。自立支援医療(精神通院医療)について|厚生労働省HP◆高額療養費制度この制度は、負担の上限金額を超えた高額な医療費を支払った際に、その超過分の払い戻しを受けることのできる健康保険制度です。下記の厚生労働省のハンドブックの12-15ページをご参照ください。精神障がい者と家族に役立つ社会資源ハンドブック|厚生労働省HP◆都道府県の心身障害者医療費助成制度重度の心身の障害がある方が、保険証を使って病院に受診した場合、自己負担金が助成される制度です。各自治体ごとに、対象となる障害やその度合い、支援内容がかなり異なります。また、この助成を受けるにあたり注意点が2つあります。1点目は65歳以上で平成27年8月1日以降に新たに障害者の診断を受けた場合には、助成の対象とならないことです。2点目は、所得制限が定められているため、生計を同じくしている人の所得が一定額以上の場合には助成の対象外となることです。詳しくはお近くの市役所などにご相談ください。◆小児慢性特定疾患治療研究事業小児慢性特定疾病の医療費助成制度とは、小児慢性特定疾病に関する治療を受けた場合にかかる医療費を、一定金額の自己負担金額以外は国が助成してくれる制度です。◆乳幼児医療費助成制度など乳幼児医療費助成制度とは乳幼児が医療機関の診察や治療を受けた際の、自己負担費用の一部または全額を自治体が助成してくれる制度です。目の前でてんかん発作が起こったら?いざと言うときの周りの対処法出典 : てんかんの発作は実にさまざまな発作がありますが、なかでも意識を失うような大発作が起こったときはどう対処すればよいのでしょうか?ここではどのような発作にも広く対処できるように、基本的な対処の心得をまとめました。・まずはあわてず、落ち着いて行動するもし「これはてんかんかも?」と思った場合はまずは落ち着き、次の行動を心がけてください。・周りの危険物を遠ざけて、安全を確保する家具を動かすなどし、手足が動いてしまったときにぶつけて怪我をしないように空間を広げてください。また、倒れたときは頭の下にクッションや枕、上着など柔らかいもので頭を支えるようにしてください。・けいれんを押さえつけたり、意識がはっきりしないうちに薬を飲ませたりしないけいれんを押さえつけたり、意識がはっきりしないうちに薬を飲ませたりはしないでください。押さえつけてもけいれんは止まりません。また薬を無理やり飲ませると、むせてしまう危険があります。・発作時の症状を記録する不謹慎と思わず、発作の症状を撮影・観察してください。「発作かな?」と思われる症状が出始めたら、その様子を観察したり、スマートフォンなどで動画を撮影しておきましょう。医師に発作の症状を伝えるときに非常に役立ちます。・全身けいれんが5分以上発作が治まらないときは病院へ行くか、119番通報をする発作がはじまって、5分以上続いたり、何度も繰り返したりするようなら救急車を呼んでください。他にも呼吸の状態がおかしいとき、いつもの発作と様子が違う場合などは、迷わず医療機関を受診するか、119番通報で救急車を呼ぶようにしましょう。てんかん発作の予防策出典 : 現在分かっている段階のてんかん発作の誘発因子および予防策を紹介していきます。発作が起こりやすい状態を避けてできるだけ発作を起こさない配慮を心がけましょう。・睡眠不足をできるだけ避けるてんかん発作の誘因に過労やストレスなどが挙げられますが、もっとも影響が大きいと考えられるのが睡眠不足です。忙しさや緊張が続いているときは何ともなく、それらが和らいだときに発作が起きやすくなるという方もいます。・特発性てんかんの方は飲酒は控える脳の過敏性が高い特発性てんかんの方は、飲酒によって発作が助長されるため、お酒は飲まないほうがよいでしょう。症候性てんかんの場合は、発作の起こりやすさと飲酒は特に関係がないと考えられています。・感覚刺激で発作は誘発される刺激が原因で起こるてんかんのことを「反射てんかん」といいます。発作の引き金になる刺激は人によって異なりますが、強い光や特定の音、計算や読書などがあります。発作の誘因が明らかなら、それを避ければ発作を減らすことができます。まとめ出典 : てんかんは年齢や性別に限らず発症し、多種多様な発作を起こします。場合によってはてんかんと気付かれにくい発作もあります。医師の指示に従った治療を行っても発作が良くならないなど、困ったことがあればもう一度検査をしてみたり、セカンドオピニオンを求めたりすることも一つの手段です。ぼんやりしてしまう意識障害が伴うてんかんの場合は、本人に発作が起こったことに気がつかないこともあります。そのようなときは周りの人が本人や保護者に教えてあげましょう。てんかんは発作によっては周囲の協力や助けが必要になる場面が、多々あります。その時に助けを求めたり、サポートをしたりといった相互の協力が大切になってきます。
2018年04月24日「子どもが自分に似て、算数が苦手になったらどうしよう」「わが子には、算数嫌いになってほしくない」子どもが成長するにつれて心に沸々と湧き上がる、文系ママたちの悩み、切なる願い…!「“文系脳”の親から生まれた子どもは、やっぱり“文系脳”になるの?」「憧れの“理系男子”や“リケジョ(理系女子)”に育てるのは絶望的?」「親が苦手でも、生活習慣で改善できるものなの?」そんな文系脳のパパママの疑問(もしくは叫び?)を、脳の成長・老化について研究している東京大学・薬学部教授の池谷裕二先生にうかがいました。ご自身もふたりの娘さんの子育て真っ最中の池谷裕二先生の視点・言葉には、子育てのヒントがたくさんあふれています。池谷裕二先生 プロフィール研究者、薬学博士。東京大学・薬学部教授。専門は神経科学および薬理学で、脳の成長や老化について研究している。『海馬』(新潮文庫)、『進化しすぎた脳』(講談社ブルーバックス)など著書多数。近著に『パパは脳研究者』(クレヨンハウス)がある。プライベートでは二児の父。■遺伝だけではない!? 算数が苦手な原因、実は…―― まず、単刀直入にお聞きします。親の「算数苦手」は子どもに遺伝するのでしょうか?池谷先生:たしかに遺伝子の影響はある程度あります。算数だけでなく、絶対音感や読み書き、第二言語の習得、スポーツなどにも遺伝子の影響があることがわかっています。でも、もっと大切なのが、「環境による影響」です。小学校低学年時の担任の先生が「算数苦手」だと、そのクラスの子どもたちは、その後も算数の成績が低迷するといったデータが実際にあります。先生の「算数って難しいよね」などの発言があったと推測されます。―― ええ!? 環境による影響も大きいのですね。遺伝と環境による影響、割合としてはそれぞれどれくらいでしょうか?池谷先生:半々くらいですね。8、9歳くらいまでは感受性が高いので、環境による影響に気をつけてください。特に女の子は「女の子って算数苦手だよね~」といった周囲の何気ない言葉から、「私は算数が苦手」という自己暗示をしてしまいがち。その後、算数が得意な先生にならってもなかなかリカバーできない傾向があります。■何気ない「ママが算数苦手だったから…」発言はNG!―― 親の接し方によっても影響があるということですね。算数が苦手なママはどうすればいいのでしょうか?池谷先生:親が「私は算数が苦手だから…」と思っても絶対に言わないことが大切。少なくとも、幼児や小学校低学年の子どもよりはできますよね。劣等感からはじめると何事もうまくいきません。ここは堂々としていましょう。―― 子どもが計算を間違えたりしたら、「ママが算数苦手だから、あなたもそうなのかもね」と言ってしまいそうです。池谷先生:それだけは絶対にやめましょう(笑)。ぐっとこらえてください。わざわざ幼児教室などに通うことはありませんが、もしママが算数苦手だとしたら、算数が得意な人と子どもが接する機会を持てるといいですね。たとえば、パパが算数得意なら、土日はパパと一緒に積み木や数あてっこ遊びをするとか。算数が苦手ではない児童館の先生やおじいちゃんなどと遊ぶのもいいと思います。 ■算数苦手ママでも今すぐできる「数のかぞえ方」―― なるほど。ママ自身にもできることは何かありますか?池谷先生:小さな子どもと一緒にものを数えるときに、「1個、2個、3個…」と単位をつけるのではなく、「1、2、3…」と数えてみてはどうでしょうか。算数は抽象的な思考を学ぶもの。だから、単位をつけずに「数の概念(ルール)」を教えたほうが、汎用性が高くなります。ものごとのルールをほかに当てはめてみたり応用させたりする「水平思考」が、算数では求められています。例えば、イチゴを1個と数えてしまった場合、「じゃあミカンは?」「1個!」と答えられますが、魚や動物を数えようとなった時に、そのまま1個とは数えないですよね。イチゴやミカンの「1個」と魚や動物の「1匹(頭)」は同じ「1」という概念であることを、まずは教えなくてはいけません。だから、単位をつけずに数えるんです。単位をつけて数えることや単位を覚えることは、大きくなってからでも十分間に合います。■国語も算数も肝心なのは「コミュニケーション力」―― 親としては算数と国語の両方が得意になってもらいたいですが、先生は可能だと思いますか?池谷先生:それはできると思います。学校の勉強における国語と算数とは意味合いが違うのですが、国語力と算数力はコミュニケーションにおいて大事ですよね。知能指数(IQ)テストを考案したフランスの理学者アルフレッド・ビネーは、知能を支える3大要素を「論理力(主に算数や物理で身につくもの)」「言語力(主に国語で身につくもの)」「熱意」としています。適切な時に適切な言葉で伝える、相手が何を言おうとしているのか察知するなどのコミュニケーションには、論理力や言語力、やる気(熱意)が欠かせないわけです。―― そうですね。肝心のコミュニケーション力を高めるにはどうすればいいのでしょうか?池谷先生:親子の会話が大切です。正直、子どもってちょっと面倒な時がありますよね(笑)。何度も同じものを「見て!」と話しかけてきたり。でもそういう時に、親がスマホの画面ばかり見ていて、子どもと会話しないのはいかがなものかと。夕飯の支度をして忙しいなら、「準備が終わったら見せてね」の一言だけでも違ってくるはずです。そうやって親子の会話を通じて、子どもは空気を読むなど言語力を身につけているんです。なるべく誠意や愛情を持って接することができるといいですね。
2018年03月19日先日放送された『クローズアップ現代+』(NHK系)で、夫婦げんかが子どもの脳に悪影響を与える可能性について放送されていました。夫婦喧嘩を見せただけでも、子どもの脳に悪影響を与えてしまうというのは衝撃的事実ですよね。しかし、夫婦関係が続けばパートナーへの不満がたまってしまうのも仕方ない部分もあります。そこで今回は、夫婦喧嘩で気を付けなければいけないポイントを心理カウンセラーの資格を持つ筆者がご紹介します。子どもの前ではしない子どものいる前で夫婦喧嘩をしてしまうことが、脳に悪影響を与えてしまうので、子どもの前でしないことはマストです。そのため、家ではなくどこか不満を言い合える場所を決めておくと良いでしょう。家で喧嘩してしまうことに慣れると「子どもの前では喧嘩しないぞ」と決めていても、つい不満を口にしてしまいかねないです。ですが、場所を決めておけば「不満は公園で伝えよう」「ここは家だから我慢しよう」と、ケンカのスイッチを自分の中で作れ、怒りをコントロールしやすくなるでしょう。伝え方を意識する不満を伝えつつ、ケンカをしない1番いい方法があります。それは「伝え方」を意識することです。「面倒なのはすごくわかるけど、靴下は洗濯籠に入れてくれると、嬉しいんだけどな」「いつもお仕事お疲れさま。大変なのは知っているけど、もう少し早く帰ってきてくれると助かるんだけど」というように「パートナーに共感しつつ」「自分がしてほしいこと」「してくれたら自分がどういう気持ちになるか」を伝えましょう。そうすれば、「俺の気持ちを分かってくれているのか」「そういうことに不満を感じているのか」「そうすれば喜んでくれるのか」とモチベーションを高められ、不満の種を改善してくれやすくなります。まとめ夫婦喧嘩は決して悪いことではありません。この2つを注意すれば、子どもが健全に過ごしやすい環境が作られるでしょう。written by 高萩 陽平
2018年01月26日付き合っても長続きしない、運命の相手と出会えない…。幸せそうなカップルや結婚まで至るカップルと私は何が違うの?そう思い悩んでいろいろ調べてみたり、先輩から助言をいただいたりと解決策を模索していらっしゃる方、あなたは男性の本質をどこまで見抜けているでしょうか?またそれは男性も同じ。女性のことをどこまで理解し、受け入れる度量があるのでしょう?そもそも男性と女性の脳の仕組みは全く違うもの。そこを理解しておくだけで、ちょっとした言葉の1つや、ふとした態度にも敏感に察知し、対処することができるようになります。女性は共感で脳を切り替える女性は子供を十月十日宿し、出産を経験します。母性本能は出産経験がなくても、女性には子供や自分の身を守る思考が備わっています。まだ言葉が喋れない赤子を観察し、今どうするべきか、何が必要かを察知する能力が非常に高いです。察知能力が高いということは、同じ失敗を2度起こさないようにと情動を長く残して、意識をその記憶に集中させることによって自分や相手の身を守るのです。感情的なものではなく、知的行為の一環。女性脳は察することが愛情のバロメーターでもあるのです。気持ちを理解し、相手のために行動を移せる「共感型プロセス」の脳が女性脳と言えるでしょう。相手の世間話や相談の中で共感し、理解しようとするのは気持ちがいいものであり、共感することによって他人の体験談が自分の知識として備わります。男性は察しない思考女性が脳をフル回転させるのに対し、男性脳は右、左の脳が女性のように頻繁に連携をしないのが特徴。周囲の反応や自分の体調の変化にも鈍感でゆるい節があります。女性はプロセスを大事にし、合理的で謙虚なのに比べ、男性脳は問題点が見つかればプロセスは一気に飛ばしてしまいます。したがって、男性は問題解決のための女性との会話で、いきなり疑問点や弱点などをついてきます。要は察することが不得意なのです。察しないということは、共感も不得意で粗探しもしませんし、目の前の事に頓着もしません。身近な人の思いを察していちいち行動を起こさないので、普遍な仕事を成し遂げられるのです。彼氏との恋愛を長続きさせるにはここまで述べてきた通り、男性と女性の脳の仕組みで決定的に違うのは「共感力」です。共感のなさが女性のモチベーションを下げ、うまくいかない恋愛に突き進んでしまいます。例えば口喧嘩をして女性の機嫌が悪い時、男性はなぜ女性の機嫌が悪いのか問題点を導き出そうといきなり「どうしたの、なぜなの?」と直球で投げかけるかと思います。女性がなぜ機嫌が悪いのか、のプロセスは一気に飛ばして、解決のためにゴールを目指します。相手の気持ちを考えない、察しないが故の行動です。ここで女性は自分の気持ちを読み取ってくれない、理解してくれない事にさらに不愉快になり、しまいには黙り込んでしまう事も。男性に悪気はありませんが、お互いの意識の違いで心まですれ違っては、いずれ2人の関係は理解し合えないまま終わりを迎えてしまうでしょう。そうならないためにも男性はまず、上記のような問題が起きた場合、「どうして、なぜ?」と危機回避や答えを導くのではなく「嫌な思いをさせてごめんね」と相手の気持ちに言及して謝る事。共感を得られると、女性は自然とその気持ちに応えます。また女性は、必要以上に男性に共感を求めない事です。男性が危機回避を身につけるには、小脳を発達させるか、女性の機嫌を損わせない技を身につけるしか方法がないのです。それを頭に置いておくだけで、「なんでわかってくれないの!」と激怒する回数も徐々に減ってくると思います。理解してほしい、察してほしいを男性に投げかけても見返りはない、と割り切っておくと何事もクリアできる術が自然と身についてきます。これから恋活を始めるにあたって新たな恋を始めるとき、女性は100人、1000人、10000人からたった1人の運命の相手を選び出します。しかし男性は間口が広いため、理想の相手像があったにしろ、柔軟に思考を変え、いろんな女性を見て、その時その時で運命の相手を切り替えられます。これは男性脳が繁殖力、子孫を残そうとするアプローチの強い思考。もちろん浮気をしない男性もいますが、潜在意識の上では男性脳は常に新たな女性に意識を向けられる思考を持ち合わせているのです。反対に女性は子供や家庭を守る防衛思考です。1人の男性を愛し抜く力を持っています。お互い意識の上では目的が違っても、言葉や態度でコミュニケーションをとる事で簡単にその違いの溝を埋めていく事ができます。価値観なんて違って当たり前。違うからこそ新たな発見や刺激の中で愛が育まれていきます。理想の相手像として、同じ価値観の相手を求めがちですが、自分と全く同じ価値観の相手とは案外うまくいかないもの。違った価値観を受け入れ、互いに溝を擦り合わせていく事が恋愛や結婚生活においての長続きする秘訣でもあるのです。運命の恋は待たずに獲りにいく女性の恋力脳の感度は20代半ばがピーク。10000人から1人を選び出す「異性のフェロモン」を感知し、運命の恋だと感じるのは25歳がピークと言われています。すでに30代を迎えている女性は過去の恋を基準にしていると、いつまでたってもいい出会いや結婚なんてできませんし、運命の恋を待っていても歳を重ねていくばかり。気がつけば40代はもう目の前。20代の女性と恋愛で張り合うことほど無謀なことはありません。30代の女性は、仕事や恋愛など幾度の酸いも甘いも経験をしてきたはず。ここは大人の余裕も見せつつ、情熱的に、自分から積極的にアプローチをかけていく事を恐れてはいけません!アプローチの決め手は男性の女性へのアプローチの決め手は「えこひいき」です。特別扱いをすることにより、女性の意識をこちらへ向かせる事ができるのです。これを女性側も男性にすることにより、意識をこちらへ向かせる事ができます。よく飲み会の席で料理を取り分けてくれたり、空いたグラスに気づいてくれる女性がいたりしますよね。周囲の察知能力が高く、また女子力も高い証拠。常にアンテナを張り巡らせ自分をアピールできる女性。そんな女性に「気がつく子」だと惹かれる男性もいますが、多くの男性はそこまで女性の立ち振る舞いに敏感ではありません。今まで述べてきた通り、男性は察知能力が低いのです。ここでは、好意のある男性1本に絞って「えこひいきアプローチ」を実践していきましょう。特別扱いをすることにより、察知能力が低い男性の意識をこちらに向かせる事ができます。また、質問力も大事。一方的に話すばかりでは相手も疲れてしまいますし、好意のない相手の話ほどつまらないものはありませんよね。質問力とは相手に興味があることを示す手段でもあります。「好きな女性アイドルは?」「最近泣いたのっていつ?」など、相手の気持ちを知りたがる質問を心がけるようにしましょう。よく男性に、女性へアプローチをかけるなら「100回アタックして99回振られる覚悟で挑め」とアドバイスしてきました。今の時代、女性にも同じ事が求められてきていると思います。肉食系女子という言葉があるように、今の時代待っていたって何も起こりません!終わりに男性脳を理解していると、いちいち男性の言葉や態度に一喜一憂して振り回される…なんて事もなくなるかと思います。また、男性も女性を理解しようと努力している事を忘れてはなりません。察する事ができない分、男性は真っ正面から気持ちを読み取ろうと必死なのです。その姿勢だけで十分、と思えるようになると、今以上により良い関係が築いていけるはずです。男性脳と女性脳のはまるで違う、面白い思考。互いが自分にないものを補い合いながら理解を深めていってください。
2017年12月06日こんにちは!ひめまるです。婚活サイトの診断を作ったんですが、その時思ったんです。婚活でうまくいかない人の理由にS型とM型があるって!うまくいかない理由に、「あまりする気は無いけど、プロポーズされたらしてもいい」という考え方があるんです。これ、受身っぽいけどS脳。あまり結婚する気が無いんなら、婚活うまく行くわけないじゃない!笑 売る気は無いけど買うっていうなら売りますっていう店員さんからは買いたくないわよ!あと「理想のタイプとなかなか出会わない」というのもS脳です。相手も同じこと思ってるし、価値で判断されたら男には負けるの!男は年収と職種もみられるから伸び代があるじゃない?女子は若さと綺麗さ!これからの未来、いまが一番若いです。そこで勝負するのは不利ですね。笑S脳は、結婚という目標に到達するためのプロセスまで決めちゃうんです。全部管理したくて思い通りにしたいの。障害物競走と同じで、あれをやってこれをこなしてあの条件をクリアしてからのゴールって、どんどん確率が下がりますよね。S脳は他人からのみられ方を意識しすぎるプライドが邪魔して、物事がうまくいかないことがよくあります。婚活がうまくいかない別の理由としてあったのが「親や実家と離れられない」という可愛い理由です。子供か!ってかんじですが、一概に甘えてるって言えるわけじゃく、現状を変えるのが嫌なんですよね。これ、流れ任せのM脳です。あと「女子会やレジャーなどで時間やお金を浪費してしまう」というマイペースな理由もM脳。ダイエットしたいけど目の前の一口は残さない!みたいな。いま、現状が最優先!みたいな。これも流れ任せのM脳です。現状維持したい気持ちや、刹那主義的なものは、タイミングさえあれば結婚も起こりうるんです。でもなにぶんタイミング待ちなのよね。ほんとに結婚したいなら、流れに委ねる中でも結婚の意識をなくさないことです。S脳はプライドを減らし、躍起にならないでみてください。M脳はズボラさを減らしてみましょう。ハブアナイス婚活!Written by ひめまる
2017年10月02日子どもの身体と脳は未発達で、年齢による脳細胞の数の変化によって発達や成長をしていきます。細胞が増える時期に早期教育をつめこんでも脳が未熟で覚えることができずに、「自分に自信が持てない脳」を育ててしまうことになってしまいます。脳の仕組みに沿った子育ては、就学以降に実力を発揮できる脳の素質を育むことにつながります。脳の発達を理解した上で、時期ごとにどんな遊びを取り入れるとよいのか知っておきましょう。乳児期:気持ちが伝わる脳に育てる脳の成長第一段階となるこの時期は、人に気持ちを伝える脳の仕組みを鍛えることがとても大切です。遊びにもそういったことを意識したものを取り入れましょう。会話の内容が理解できない時期なので、目と目を合わせて気持ちを込めた語り掛けをすることが大事です。会話は分からなくても、大人の表情や声のトーンからしっかりと情報を受け取ります。乳児期の視野は大人が思う以上に狭いので、しっかり見える位置で目を見て伝えます。絵本の読み聞かせにも気持ちを込めます。「まだ理解できないだろう」と判断して手を抜いてしまうと、気持ちを込める脳に育てることはできません。子どもにまだ意味が分からないことでも、思いっきり気持ちを込めて繰り返し読んであげることで、脳に大きな反応や変化が起こります。目を合わせることとあわせて、体に触れて遊ぶことも脳の変化に重要です。ベビーマッサージやリトミックはまさに最適です。この時期の遊びとして積極的に取り入れましょう。 1~3歳:間違えない脳に育てる3歳まではさらに脳細胞が増え続けます。引き続き気持ちが伝わる脳を育むことは大事ですが、正誤・類似性を判断できる脳を育むコミュニケーションを取ることを取り入れていきましょう。理解・判断力を司る本能は、同じ行動を繰り返すことで鍛えられます。よく、子どもは同じ遊びを何度も繰り返していますよね。子どもは本能に従って無意識に、統一・一貫性を磨いています。「いつまでやってるの!」と叱ったりジャマをしたりしないようにしましょう。絵本の読み聞かせも、つい「色々な話を聞かせたい」とたくさんの種類を用意してしまいますが、大切なのは量より質です。同じ本を繰り返し読んであげましょう。繰り返すことで、物事を正しく判断する能力の基盤が出来上がります。間違えない脳を育むと、微妙な違いを見抜く鋭い直観力が磨かれます。そのためによい遊びは間違い探しです。簡単なものから始めて、徐々に複雑なものに挑戦しましょう。慣れてきたらママと競争するのも効果が高くなります。3~7歳:勉強ができる脳に育てる脳細胞が減少するこの時期は、不要な細胞を減らすことで必要な細胞同士がつながっていきます。この時期は脳に悪い習慣を止め、空間認知能力を鍛える遊びを取り入れ「勉強できる脳」へと育みましょう。空間認知能力を鍛えることは、文武両道の才能を伸ばしてくれます。効果的な遊びは、積み木やブロックです。丸・三角のものより、立方体や直方体を使用します。どの方向から見ても形が一貫しているため、空間認知能力が鍛えられるのです。オセロや将棋などの正方形のマス目を使う遊びもおすすめです。お絵描きをする際も空想のものを描くよりは、実際のものを見て写す写生の方が、空間認知能力を鍛えるのに効果があります。親子でさまざまな写生に取り組んでみるのも楽しいですね。身体を使う遊びとしては、目をつぶってその場でジャンプすることが効果的です。空間認知能力が低いと同じ場所に着地できません。床に印をつけて同じ位置に着地できるか、という遊びで鍛えられます。脳の細胞が3歳以降は減少しているというのは意外ですよね。幼児教育も年々低年齢化していますが、細胞が増加する時期には記憶力よりもコミュニケーションが大事なのだと改めて感じます。小児科で「生後7か月までの関わり方が、成長した時の親子関係に大きく影響するからたくさん抱っこしてあげて」と言われたのを思い出します。乳児期に密度の濃いコミュニケーションをたくさんとることで、子どもの脳は満たされ発達していくのですね。脳の仕組みなどを知って子育てすることは、子どもの可能性を最大限に効果的に発揮できるための一助となります。参考になさってください。
2017年06月08日精神疾患とは?出典 : 精神疾患とは、広義に解釈すると、 なんらかの脳の働きの変化により心理的な問題が生じ、感情や行動などに著しいかたよりがみられる状態のことです。ですが、精神医学の領域においても「精神疾患」という言葉は、普遍的かつ確立された定義がありません。使われる場面や診断基準、医師によっても定義や概念にばらつきがあり、いまもなお見解の違いで議論が行われることもあります。この記事では、こころや脳のはたらき、または発達の過程における問題により引き起こされる、思考、行動、感情のコントロールにおける医療の介入が必要な状態について、ひとまず「精神疾患」という言葉を用いて説明していきます。精神疾患についての詳しい定義やどのような種類があるかについては以下の記事をご覧ください。精神疾患の代表的な症状出典 : 精神疾患には様々な種類の疾患があり、疾患ごとに症状も大きく異なります。また症状の種類も多種多様です。とはいえ、抑うつや不安などに代表されるように、精神疾患の症状のほとんどは一般の人でも経験するよくあるものです。疾患であるかどうかを決めるのは、症状の組み合わせと症状の程度、そして症状が続いている期間です。しかし、精神疾患ごとに、それぞれ症状の組み合わせも程度も、判断の目安となる期間も異なります。以下において、精神疾患の代表的な症状を紹介いたしますが、あくまでも参考程度にとどめていただき、もし少しでも不安になった場合は専門機関に相談するようにしましょう。・抑うつ気分:つらい・悲しい・憂鬱・むなしいなどの気持ちになり、気力がでない状態です。・幻覚:実際には刺激や対象が無いのに、それについて生じている知覚のこと。幻聴が代表的ですが、幻視、体感幻覚などもあり、幻聴にもさまざまな種類があります。・妄想:根拠が無い非合理で訂正不能な思いこみ。本人は妄想とは認識しにくいものです。・離人:自分が自分であるという実感がしない、あるいは外界と自分との間に奇妙な隔たりを感じてしまう状態です。・強迫:止めたい気持ちがありながらも、一方でそれをやらなければ気が済まないようにも感じ、同じ思考や行為を繰り返してしまうことを指します。精神疾患をチェックする方法はあるの?出典 : 全ての精神疾患をご自身でチェックする方法はありませんが、うつ病などの個々の病気を評価する尺度はあるので、以下に紹介いたします。ここで注意していただきたいのは、以下に紹介するチェックリストは、何点以上なら病気であると判断するものではないということです。あくまでも、その傾向があるということを示すだけなので、チェック結果の意味づけについては医師と話し合う必要があります。チェックして少しでも不安に思った場合は結果をもって医療機関に相談しましょう。以下のリンクでは、厚生労働省がストレスチェックを実施する際に推奨する「職業性ストレス簡易調査票フィードバックプログラム」に基づいて制作されたテストが簡単に行えます。職場でのストレスレベルを約5分程度で測定することができます。リンク:5分でできる職場のストレスセルフチェック|こころの耳HPCES-Dは一般人がご自身でのうつ病を発見する目的で米国国立精神保健研究所により開発された自己評価尺度です。質問項目は20問で所要時間は10-15分、対象年齢は15歳からとなっています。リンク:CES-Dによるうつ病症状の簡易チェック|せせらぎメンタルクリニックHP精神疾患かな?と思ったら、どの病院の何科に行けばいいの?出典 : まず患者本人およびその家族から、主訴(何に困っているのか)、現病歴、既往歴(以前かかっていた病気のこと)、家族歴、生活史、家庭環境や職場環境などを聞き出します。次に、集めた情報や診察室で観察される症状から、患者さんが伝統的精神疾患の分類のどれに属するのか総合的に診断を決めていきます。おおむね以上のような流れで進みますが、医師により異なる手順をとる場合もあります。精神疾患をみる診療科は精神科や精神神経科、心療内科や神経内科など、かなり名称にばらつきがあります。◇精神疾患が心配なら精神科、精神神経科、神経科これらの科は、名前が異なりますが診ている病気は精神疾患で共通しています。◇心理的な問題が関与している身体症状を解消したいなら心療内科心療内科は、心理的な問題が原因で、胃潰瘍などの身体的な症状が出ている場合(いわゆる心身症)を対象としています。とはいえ、軽いうつ病などの一部のこころの病気を診ている場合もあるので、もし通いたい心療内科がある場合は、事前に電話して、自分が抱える悩みが対象かどうか調べる必要があります。◇認知症やてんかんが疑われるなら神経内科も神経内科は、脳や脊髄、神経、筋肉の病気を主な対象としています。認知症やてんかんなどは精神科だけでなく神経内科でも診ています。一部の神経内科では、こころの病気を診ている場合もあるので、気になる場合は電話して聞いてみる必要があります。一般的には看板ごとに以上のような住み分けがされていますが、診療科名からどのような病気を対象としているのか確かめにくいこともあるので、あらかじめ電話やHPで確認するとよいでしょう。参考HP:医療機関の探し方、選び方|厚生労働省HP精神疾患かな?と思った時に、病院を選ぶポイント出典 : どの医療機関を受診するか迷ったときのポイントを紹介いたします。医療機関により、どのような病気を専門としているか異なるので、まず、その医療機関が何を専門としているのか調べる必要があります。以下のリンクでは診療科目や診療日、診療時間、どのような疾患を治療しているかなどの全国の医療機関の詳細を検索できます。是非ご活用ください。医療機能情報提供制度(医療情報ネット)について|厚生労働省HP精神科医にも、統合失調症に詳しい医師や発達障害の治療に慣れている医師など、それぞれ得意分野があります。受診前に、電話やインターネットのHPなどで問い合わせたり、どのような分野を得意としている医師が在籍しているのか調べたりすることをおすすめします。医療機関の専門性の他に、どのような治療プログラムがあるのかも調べることをおすすめします。医師の診察とは別に、カウンセリング、作業療法、その他様々な治療プログラムを行っている場合があります。また、その医療機関がどのようなスタッフを配置しているのかも医療機関の性質を知る上で参考になります。カウンセリングを通じて心理的な問題を解決に導く臨床心理士 、デイケアなどで心身のリハビリテーションに携わる作業療法士 、言語機能の回復や発達に関わる言語聴覚士、これらの多職種や外部機関との連携をとり社会復帰をサポートする精神保健福祉士など、精神医療に携わる職種は多岐にわたります。自分やご家族には今後どのようなサポートが必要なのか見極め、状況にあった医療機関を選びましょう。作業療法士ってどんな仕事?|日本作業療法士協会HP精神疾患は通院治療が必要な期間が長くなることが多いので、通いやすさを十分考慮する必要があります。駅から遠かったり、受診可能な時間が自分の生活と合わなかったりすると、どうしても通いづらくて治療中断してしまう可能性もあるので、自分が通い続けられる場所かよく調べる必要があります。診察・治療を担当する医師との相性は特に大切です。実際に医師と話してみて、ご自身がどのように感じるのかで相性の良し悪しを判断しましょう。医師に対して不信感を持ったまま診療を続けるより、信頼関係を構築できる医師を見つける方が、治療もうまくいきます。どうしても相性が悪いなと思ったり、医師の説明に納得が行かない場合は、セカンドオピニオンを求めてみるのもひとつの方法です。その場合、紹介状は必ずしも必要ではありませんが、新たに受診してみようとする医療機関に対し、セカンドオピニオン目的での診察を受けてくれるかどうか予め尋ねた方が良いでしょう。最初にかかった医療機関に全てお任せするのではなく、 医療を使いこなすという姿勢 が大切です。どの病院のどの診療科に行けばいいのか迷ったり、そもそも受診すべきか迷ったりすることもあるのではないでしょうか?そんな時は、お近くの精神保健福祉センターや保健所に連絡すると、専門家が相談に乗ってくれますので、気兼ねなく連絡してみましょう。以下のリンクで、全国の精神保健福祉センター、保健所を検索できます。全国の精神保健福祉センター一覧|厚生労働省HP保健所一覧|全国保健所長会HP夜間休日精神科救急医療機関案内窓口|厚生労働省HP精神疾患の治療法出典 : 精神疾患の治療法は、大きく分けて身体的治療と心理的治療の2つに分かれます。以下、それぞれについて紹介いたします。代表的なものが、薬物を用いた薬物療法です。他に、高照度光刺激療法、修正型電気けいれん療法、経頭蓋磁気刺激法(けいとうがいじきしげきほう)などの身体に物理的に働きかける療法を指します。身体療法とは対照的に、心理的な手段を用いて患者の心身に働きかけるもので、さまざまな理論・アプローチがあります。たとえば、行動をよりよい方向に改善していく行動療法、患者のかたよって硬直した思考パターンを変えていく認知療法、無意識の葛藤や防衛を分析していく精神分析療法、クライエントの訴えを受容することに徹する来談者中心療法などが代表的です。それらの技法をさまざまに取り入れた折衷的な方法が、日本における「カウンセリング」の主流となっています。その他にも自律訓練法、箱庭療法、遊戯療法、森田療法などがあります。医療機関で精神科医が行う面接や心理的治療を「精神療法」、心理士が行うセラピーを「心理療法」と呼ぶことが一般的です。参考:メンタルヘルス関係|こころの耳HP日本精神神経学会では、精神科の入院が適応となる状態を以下のように記しています。・幻覚妄想状態・著しい興奮状態・躁状態・重症な自殺念慮・長く続いている重症うつ状態などです。(引用:Q.入院が必要となるのは、どのような時でしょうか?|日本精神神経学会HP)入院した場合、身体的治療や狭義の心理的治療に加えて、生活、社会機能の改善を目的に、集団精神療法やレクリエーション療法、作業療法、家族への心理教育プログラムなどがおこなわれます。精神疾患に苦しむ人への対応の仕方出典 : こころの不調に悩む方と接するときに基本となるのは、 話を真摯に聞くことです。その人が今どんな気持ちでいるのか、何に悩んでいるのかじっくりと時間をかけて話を聞きます。自分の価値観を押し付けたり、否定したりせず、ただただ聞き手に徹します。こころの不調に悩んでいるときは、ただ自分の気持ちを聞いてもらい、共感してもらうことで、いくらかでも癒やされるものです。その際、気をつけるべきなのは、本人の苦しみを完全にわかっていると思い込んでしまうことです。本人が味わっている苦しみを、その人と全く同じように感じることは不可能です。「わたしはあなたのことをわかっている」という思い込みは、一方的な価値観の押し付けにつながりやすく、本人を傷つけてしまうこともあります。本人が抱えている問題を完全に理解することはできないことを心に留めつつ 回復してほしいと願っていること、そして、その人が悩んでいる問題は、その人自身の弱さや性格によるものではなく、もしかしたら医学的な問題であり専門家による治療が必要かもしれないこと を伝えます。適切な援助を受けることがどれほど有益なのか具体的に伝え、信頼できる支援者を探す手伝いをすることが大切です。精神疾患に苦しむ方が受けられる経済的な支援出典 : 精神疾患にかかった場合、障害者手帳の交付や医療費助成などの支援を受けられます。自立支援医療(精神通院医療)とは精神疾患がある方で、かつ、通院による継続的な治療が必要な場合、その通院医療にかかわる医療費負担が原則1割になる制度です。詳しくは、以下のリンクをご参照ください。自立支援医療(精神通院医療)について|厚生労働省HPこの制度は、負担の上限金額を超えた高額な医療費を支払った際に、その超過分の払い戻しを受けることのできる健康保険制度です。以下のハンドブックの12-15ページをご参照ください。精神障がい者と家族に役立つ社会資源ハンドブック|厚生労働省HP重度の心身の障害がある方が、保険証を使って病院に受診した場合、自己負担金が助成される制度です。各自治体ごとに、対象となる障害やその度合い、支援内容がかなり異なります。また、この助成を受けるにあたり注意点が2つあります。1点目は平成27年8月1日以降に新たに障害者の診断を受けた場合には、助成の対象とならないことです。2点目は、所得制限が定められているため、生計を同じくしている人の所得が一定額以上の場合には助成の対象外となることです。詳しくはお近くの市役所などにご相談ください。精神障害者保健福祉手帳を取得した場合、等級にもよりますが所得税や住民税、贈与税などの控除や生活保護の障害者加算、各種手当てが受けられます。詳しくは以下の記事をご参照ください。「障害年金」とは、障害によって生活の安定が損なわれないように、働く上で、あるいは日常生活を送る上で困難がある人に支払われる公的年金の総称です。障害年金の障害認定基準は障害者手帳の障害認定基準と異なります。そのため障害者手帳で1級でも、障害年金では異なる場合があります。詳しくは以下の記事をご参照ください。精神疾患に苦しむ方が受けられる生活面の支援出典 : その方が何らかの行動をする際に生じうる危険を回避するために必要な援護を行うサービスです。外出時における移動中の介護や排泄、食事などの介護、その他日常生活での行動の援助が行われます。精神障害による行動上著しい困難があり、常時介護を必要とする場合に利用できます。詳しくは以下のサイトをご参照ください。参考:行動援護|独立行政法人福祉医療機構HP生活介護では、介護を常に必要としている方に対し、入浴や排泄、食事などの日常生活の援助や、創作的活動や生産活動の機会の提供、各種相談などを、主に日中において行います。参考:生活介護|独立行政法人福祉医療機構HP家庭など、居住している場所にホームヘルパーを呼び、食事や入浴、その他日常生活の援助を受けることができます。利用対象者は、原則として精神障害者保健福祉手帳の保持者、あるいは障害者年金を受けている方で、かつ、日常生活に支障がある人です。施設入所支援では、主として夜間において、食事や排泄などの日常生活の援助や相談が行われます。日中の訓練などサービスも同じ施設で行われます。詳しくは以下のサイトをご参照ください。障害福祉サービスの内容|厚生労働省HP共同生活援助とは主に夜間において少人数での共同生活を援助するサービスです。個別の支援計画を立てた上で、相談や入浴、排泄などの日常生活の援助を行います。詳しくは以下のサイトをご参照ください。共同生活援助|独立行政法人福祉医療機構HP在宅の精神障害者を対象に、介護者の事情で一時的に介護困難の場合利用することができます。夜間を含め施設で、入浴や食事などの日常生活の援助が行われます。利用が可能な期間は基本的に7日以内で、事情がある場合は必要最小限の範囲で延長可能です。グループホームなどの夜間のサービスは、自立訓練や就労移行支援、地域活動支援センターなどの昼間のサービスと組み合わせて利用するのが一般的です。精神科訪問看護/精神科デイ・ケア(通院以外の治療)出典 : いずれも在宅での生活を支えるサービスで、上記の自立支援医療(精神科通院医療)の対象です。自宅などの居住している場所で保健師、看護師、作業療法士、精神保健福祉士などにより行われる療養上の世話または必要な診療の補助を行うことを指します。具体的には病状の観察と情報収集や日常生活の維持、対人、家族関係の調整や精神症状の悪化の予防、社会資源活用の補助等が行われます。詳細は以下のリンクでご確認ください。参考:訪問看護について|厚生労働省HP精神科デイ・ケアは、社会で生活するために必要な能力の回復を目的として、グループでの治療をおこなうものです。利用時間や利用開始時間に応じてデイ・ケア、ショート・ケア、ナイト・ケア、デイ・ナイトケアなどの種類があります。統合失調症やうつ病などの疾患別プログラムや、高齢者や思春期、青年期などの年代別プログラム、家事能力や復職支援などの目的別プログラムなど、様々な内容があります。施設により内容が異なります。保健所や精神保健福祉センターで行っている場合は費用はかかりませんが、医療機関の場合はかかります。とはいえ、自立支援医療(精神通院医療)を利用すれば、自己負担額は減ります。参考:精神科デイ・ケア等について|厚生労働省HP精神疾患に苦しむ方が受けられる社会復帰の支援出典 : 地域生活を営む上で、生活能力の維持・向上などのため、一定の支援が必要な方を対象に、入浴・排泄・食事などの日常生活を営むために必要な訓練や相談などの支援を行います。たとえば、入所施設を退所した方や病院を退院した方、特別支援学校を卒業した方などが例に挙げられます。自立訓練(生活訓練)対象者のうち、就労移行訓練などの日中のサービスを利用している方が対象です。地域での生活に向けて一定期間、住まいの場を提供して帰宅後における生活能力などの維持・向上のための訓練その他支援を行います。一般企業などへ就職を希望する方に、一定期間就労に必要な知識及び能力の向上のための訓練を行います。詳しくは、以下の記事をご参照ください。一般企業などでの就労が難しい人に働く場を提供するとともに、知識及び能力の向上のための必要な訓練を行います。雇用型のA型と、非雇用型のB型があります。創作的活動や生産活動の機会の提供、社会との交流などを行う通所施設です。まとめ出典 : 精神疾患の症状ははっきり目に見えるものではありません。症状のつらさだけでなく、周囲の方からの理解を得ることができずにつらい思いをされている方も多いのではないでしょうか?もし、長らく精神の不調に苦しまれているのなら、一度医療機関や相談機関に話を聞きに行くことをおすすめします。自身にどのような傾向があるか知り、その対処法を知ることで、自分だけでは気づけなかった突破口が見つかるかもしれません。良い専門家に出会うかどうかで、生活が変わります。自分の苦しさを理解してくれる相性の良い専門家に出会うまで、諦めずに探してみることをおすすめします。難しいことですが、気長に少しずつ、出来ることから着実に、ときには人の手を借りながら問題を一つひとつ解決していく心持ちが必要なのかもしれません。こころの不調は回復に時間がかかることが多いので、支える側の負担も無視できないものとなります。本人と良好な関係を保ち、その方と共に生きていくためには一人で抱え込まないことが大切です。家庭の中だけで解決しようとせず、少し勇気を出して、医療機関や支援サービス、経済的支援や相談窓口などを積極的に活用することをおすすめします。
2017年05月18日精神疾患とは?精神障害とは何が違うの?出典 : 精神疾患とは、広義に解釈するとなんらかの脳の働きの変化により心理的な問題が生じ、感情や行動などに著しいかたよりがみられる状態のことです。この意味合いで、一般に「心の病」や「精神病」、「精神障害」などと呼ばれるものを、より医学的に言いあらわすときに使われることが多い用語です。ですが、精神医学の領域においても「精神疾患」という言葉は、普遍的かつ確立された定義がありません。使われる場面や診断基準、医師によっても定義や概念にばらつきがあり、いまもなお見解の違いで議論が行われることもあります。精神疾患がどのような概念を指すのか、つかわれる場面ごとの定義を見ていきましょう。精神疾患という言葉は、mental diseaseの直訳として使われます。精神医学の診断に使われるDSMなどではmental disorderの訳として「精神疾患」が使われることもあります。mental disorderは一般に精神障害とも訳されることがあるため、しばしば混乱を招きます。これらの用語にはどのような違いがあるのでしょうか?◇精神疾患(mental disease) は精神の病を指す医学用語医学における疾患(disease)とは、特定の原因、病態、症状、経過予後などが明確に結びついている場合を指します。しかし、多くの精神の病は原因を特定するのが難しいため、原因が不明な場合でも、病態・症状・経過・予後が特有なものであれば、疾患単位として精神疾患(mental disease)と呼ばれます。例えば統合失調症は、原因は不明ながらも代表的な精神疾患と位置づけられています。ところが、精神的な健康を保てない状態の中には、病態が不明確で疾患とは言い切れないものもあります。そのような場合、より広義な概念である精神障害という言葉が使われることがあります。例えば「適応障害」などです。◇精神障害(mental disorder)は症状や機能的な乱れがある状態像を指す障害(disorder) は、ある特定の生体機能の乱れや個人的苦痛があるが,疾患 (disease)と呼ぶには、その病態がはっきりと特定されていないものをいいます。そもそもdisorderとは、「調子の乱れ」といった意味であり,これに「障害」(差し障りや害がある)という重い訳語が当てられたことが混乱を招いているとも言えますが、ここではそのことを踏まえつつも、行政用語でもある精神障害という言葉を使います。◇『DSM』の日本語版ではmental diseaseを精神疾患と訳している精神医学の診断に使われることの多い診断基準『DSM』では、その第4版であるDSM-Ⅳからこのmental disorderの訳語として「精神疾患」があてられました。しかしDSMでdisorderとして紹介されているものには、狭義の精神疾患だけでなく発達障害や知的障害など疾患とはいえないものや病態が不明瞭なものも含まれています。そのため、時に精神疾患・精神障害の概念についてのあいまいさや誤解のもととなることもあり、この訳語については専門家の間でも議論が分かれています。このように、精神医学の領域においても「精神疾患」という言葉は統一された定義がなく、使い分けについても厳密ではない場合があります。翻訳の場合は元の用語が何だったかによっても微妙にニュアンスが変わってきます。そのため、その用語がどのような意図を持っていて、どのような概念を指しているかは、その都度注意深く判断する必要があります。参考:精神看護学2精神障害をもつ人の看護/岩﨑弥生、 渡邉博幸編集/メヂカルフレンド社行政における「精神疾患」の定義も明確なものはありません。医療・福祉に関連する法律や行政は、我が国も加盟するWHOが作成したICD-10(『国際疾病分類』第10版)に準拠することが多く、『ICD-10(国際疾病分類第10版)』の第5章「精神と行動の障害」に該当するものを精神疾患としています。参考:第2回精神保健福祉法に関する専門委員会議事録|厚生労働省HP参考:みんなのメンタルヘルスしかし厚生労働省・文部科学省など担当省庁ごとや、法律などの文脈により定義や概念が異なる場合もあります。精神疾患に含まれる具体的な疾患・障害もそれぞれで異なる場合があり、『ICD-10』の第5章と完全に一致しているわけではありません。また「精神疾患」と「精神障害」の明確な区別もされていない状況です。例えば、精神障害者保健福祉手帳は、第5章には該当しないてんかんとアルツハイマーが交付対象である一方、第5章に該当する薬物依存や知的障害は交付対象ではありません。厚生労働省の患者調査などの統計結果でも、「ここでの精神疾患には、ICD-10で「精神及び行動の障害」に分類されるもののほか、てんかん・アルツハイマー病を含みます。」とされています。「疾患」とは、狭義には原因や経過などが明らかになっている場合を指します。しかし、精神疾患の場合、多くは未だ原因などが解明されてないため、診察などでは精神の病一般という意味で、「精神疾患」「精神障害」のどちらも用いられることが多いようです。このような状況においては、なにが精神疾患でなにがそうでないかということの線引きを正確にすることはできません。この記事では、心や脳のはたらき、または発達の過程における問題により引き起こされる、思考、行動、感情のコントロールにおける医療の介入が必要な状態全般について、「精神疾患」という言葉を用いて説明していきます。精神疾患の種類(分類)出典 : 精神疾患にはどのような種類があるのでしょうか?精神疾患の分類する方法には、大きくわけて2つあります。こころの病を原因から分類する病因論に基づく伝統的診断と、症状から分類する操作的診断です。それぞれの診断方法ごとに分類・名称が異なります。参考:操作的診断基準(精神疾患の)両者にはそれぞれ長所もあれば短所もあるので、現在日本では多くの医師が伝統的診断と操作的診断を併用しています。以下において、それぞれの診断方法における精神疾患の分類と種類を紹介いたします。■伝統的診断における分類19世紀後半、ドイツの医学者クレぺリンは他の身体疾患と同様に、精神疾患を原因別に外因性精神疾患、心因性精神疾患、内因性精神疾患の3つに分類しました。とはいえ、心因性と内因性の区別は極めて曖昧で、明確な区別は難しいとされています。◇外因性精神疾患脳器質的な病変、ないし身体の病変によって生じるもの例:脳腫瘍、脳外傷、パーキンソン病、アルツハイマー病、感染症(神経梅毒など)、内分泌疾患など◇心因性精神疾患心理的な内面の葛藤あるいはその人をとりまく環境からくるもの例:解離性障害、強迫性障害、ストレス関連障害など◇内因性精神疾患脳の機能異常に基づくが、明白な原因が同定されていない、何らかの遺伝的な素因が関与していることが想定される疾患例:統合失調症、双極性障害などちなみに、クレぺリンは統合失調症と躁うつ病(双極性障害)を二大精神病としました。参考書籍:『精神病』/笠原嘉著/岩波書店/1998年伝統的診断のメリットとして、精神症状に苦しむ本人やそのご家族に病気について説明する際、原因から説明すると理解してもらいやすい点が挙げられます。一方、デメリットとしては、診断する医師により診断名が異なりやすいことがあります。また、診断名が異なるということは、その病気の研究が進まないなどの問題もあります。■比較的新しい操作的診断基準に基づく分類現在普及しているアメリカ精神医学会のDSM-5などは、原因的な面は考慮せず、症状だけから分類した診断基準(操作的診断基準)です。この操作的診断基準を用いた診断のメリットは、基準が細かく明確であることから医師間で診断名の食い違いが少ないことや、福祉職、法律家などの多職種における共有言語となることなどが挙げられます。同じ基準で協力者を集めることにより、疾患の研究が進むことも期待されます。一方、デメリットとしては、症状のみによる診断名であり、疾患の本質が考慮されていないこと、医師から患者や家族への説明がわかりにくくなる、診断基準の改訂により診断名が変わることもある、などの問題点があるとされています。また、もともと操作的診断基準は患者ではなく医療機関側の都合からつくられたこともあり、個々の患者のための診断、治療に有用ではないという批判もあります。なお、現在ある診断基準はどれも暫定的で不完全なものなので、脳科学の進歩などにより確定的な診断基準が完成されることが期待されています。◇DSM-5の分類ここでは、DSM-5における精神疾患の分類(種類)を紹介いたします。・神経発達症群/神経発達障害群・統合失調症スペクトラム障害および他の精神病性障害群・双極性障害および関連障害群・抑うつ障害群・不安症群/不安障害群・強迫症および関連症群/強迫性障害および関連障害群・心的外傷およびストレス因関連障害群・解離症群/解離性障害群・身体症状症および関連症群・食行動障害および摂食障害群・排泄症群・睡眠-覚醒障害群・性機能不全群・性別違和・秩序破壊的・衝動制御・素行症群・物質関連障害および嗜癖性障害群・神経認知障害群・パーソナリティ障害群・パラフィリア障害群・その他の精神疾患群・医薬品誘発性運動症群およびその他の医薬品有害作用・臨床的関与の対象となることのある他の状態DSM-5に関しては、以下のリンクをご参照ください。精神疾患の症状は?出典 : 精神疾患の症状には様々な種類がありますが、そのほとんどは精神疾患でない一般の人でも経験するよくあるものです。ちょっとした気分の落ち込みや漠然とした不安感を経験したことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?疾患であるかどうか医師の診断によって決まるのは、症状の組み合わせと症状の程度、そして症状が続いている期間です。また疾患名ごとにそれぞれの度合いや組み合わせは異なります。以下において、精神疾患の代表的な症状の一部を紹介します。症状それ自体は健康な人にも生じうるものであって、これがあるから精神疾患だ、ということではありません。あくまでも参考程度にとどめていただき、もし少しでも不安になった場合は専門機関に相談するようにしましょう。・抑うつ気分:つらい・悲しい・憂鬱・むなしいなどの気持ちになり、気力がでない状態。・幻覚:実際には刺激や対象が無いのに、それについて生じている知覚のこと。幻聴が代表的だが、幻視、体感幻覚などもあり、幻聴にもさまざまな種類がある。・妄想:根拠が無い非合理で訂正不能な思いこみ。本人は妄想とは認識しにくい。・離人:自分が自分であるという実感がしない、あるいは外界と自分との間に奇妙な隔たりを感じてしまう状態。・強迫:止めたい気持ちがありながらも、一方でそれをやらなければ気が済まないようにも感じ、同じ思考や行為を繰り返してしまうこと。精神疾患をチェックする方法はあるの?出典 : 全ての精神疾患をご自身でチェックする方法はありませんが、うつ病などの個々の病気を評価する尺度はあるので、以下にいくつか紹介いたします。以下に紹介するチェックリストは、何点以上なら病気であると判断するものではないので注意が必要です。あくまでも、その傾向があるということを示すだけなので、チェック結果の意味づけは医師と話し合う必要があります。チェックをして不安に思った場合は、自分で即断せず、チェック結果を持って医療機関に相談しましょう。■CES-D うつ病(抑うつ状態)自己評価尺度CES-Dは一般人がご自身でのうつ病を発見する目的で米国国立精神保健研究所により開発された自己評価尺度です。質問項目は20問で所要時間は10-15分、対象年齢は15歳からとなっています。(以下のリンクをご参照ください)によるうつ病症状の簡易チェック|せせらぎメンタルクリニックHP■ストレスセルフチェック以下のリンクでは厚生労働省がストレスチェックを実施する際に推奨する「職業性ストレス簡易調査票フィードバックプログラム」に基いて制作されたテストが簡単に行えます。職場でのストレスレベルを約5分程度で測定することができます。(以下の厚生労働省「職業性ストレス簡易調査票フィードバックプログラム」に基づいて、制作された「5分でできる職場のストレスチェック」をご参照ください)「5分でできる職場のストレスセルフチェック」|こころの耳HP精神疾患の原因は?遺伝との関係はあるの?出典 : 病因論にかわって出てきた精神疾患が生ずる様々なメカニズムのうち、ほとんどの精神疾患にあてはまるといわれているのが、ストレス脆弱(ぜいじゃく)性モデルです。すなわち「その人の病気へのなりやすさ(脆弱性)と、病気の発症を促す要因(ストレス)の組み合わせにより、精神疾患は発症する」という仮説です。ここでいう脆弱性とは、遺伝などの先天的な要素と、どのような環境でどのように対応してきたかという後天的な要素により決まるといわれています。一方、ストレスには家庭や職場、学校における人間関係だけでなく、戦争、災害、親族の死などがありますが、個人により何にどの程度ストレスを感じるかは異なります。思春期という、身体が急激に変化する時期は思春期であること自体がストレス因にもなりえます。同じストレスを受けた場合でも、精神疾患を発症する人としない人がいるのは、その人がもつストレスへの脆弱性が低いか高いかによると考えられます。参考書籍:『新・精神保健福祉士養成講座〈1〉精神医学』/日本精神保健福祉士養成校協会 編/中央法規/2009年◇遺伝のしくみ遺伝には、親から病気の遺伝子を受け継ぐ場合と、親から正常な遺伝子を受け継ぎながら子どもの代で遺伝子に変異が起こる場合(突然変異)があります。また、ひとことに「遺伝」といっても、突然変異によるもの、メンデルの遺伝法則に従って遺伝する単一の遺伝子の異常と、複数の遺伝子が作用した上に環境要因も加わり発症する多因子遺伝に分けられます。精神疾患のなかでも遺伝が関与するものは、多因子遺伝によるものと考えられています。◇遺伝だけが発症を左右するわけではない脆弱性(病気のなりやすさ)には遺伝も関係しますが、環境も大きな要因の一つです。精神疾患のなかでも遺伝の影響が強い統合失調症でさえ、遺伝だけが発症の原因というわけではありません。実際、双生児を対象にして、「一方が統合失調症を発症した場合にもう一方が発症する確率」を調べた研究では、遺伝子が完全に一致する一卵性双生児でも48%、遺伝子が通常の兄弟と同じ程度に異なる二卵性双生児の場合は17%という結果が出ています。参考:『分裂病の起源』ゴッテスマン/著内沼幸雄・南光進一郎/監訳この結果は、遺伝の影響だけが発症原因ではないことを意味すると同時に、その人を取り囲む環境が発症に関係する場合もあることを示しています。自分の病気の原因を探し求めても、解決につながるとは限りません。仮に、遺伝や、親の育て方などの環境が関与していることがわかったとしても、それが今更変えられないものであるなら、そこにとらわれていても解決にはつながらないのです。過去ではなく未来に向かい、今何ができるのかを考えることが必要なのかもしれません。まとめ出典 : ◇ご自身がこころの不調に悩んでいらっしゃる方へ精神疾患の経過は人によって様々です。もし仮に一般的に重い病気とされているものに罹っていたとしても、必ずしも自分も同じ道を辿るわけではありません。今はネットなどで色々な情報を調べることは出来ますが、悲観的になりすぎないことが必要です。ご自身が精神的な不調に長らく苦しまれているのなら、少し勇気をだして一度医療機関を受診することをおすすめします。自分だけでは分からなかった解決策が見えてくるかもしれません。◇ご家族がこころの不調に悩んでいらっしゃる方へ家族がこころの不調で悩んでいると、周りの人、とりわけご家族は責任感を感じてしまうこともあるのではないでしょうか。しかし、精神疾患の原因は複合的なもので、決して一つではありません。たとえ家庭内に少し問題があったとしても、それだけが唯一の原因ではないのです。ご自身を責め過ぎず、疲れを感じた場合は休むことも必要です。一人で抱え込まないためにも、医療機関や福祉サービス、家族会などに救いの手を求めましょう。
2017年04月25日質問:高血圧は遺伝するのでしょうか?父や祖父は高血圧で、父は一度心臓の手術をしていますし、祖父も高血圧の薬を飲んでいます。また、祖母、叔父、そして祖父の兄弟も、くも膜下出血を経験しています。そのため、自分は食事に気を遣い、たばこも吸いません。ただ、いつか自分も症状を患うのではないか、またその際に入院やリハビリが長期にわたるのではないかと、とても心配です。東京都:kamikiさん(28)回答:高血圧の遺伝についてお答えします。――生活習慣に気を遣いましょう高血圧のなかにはごくまれに、単一の遺伝子により発症するものがありますが、ほとんどの場合は遺伝と生活習慣の組み合わせによって発症するものです。この場合の生活習慣とは、食生活、運動の習慣があるかどうか、ストレスや飲酒・喫煙の有無といった普段の生活全般を指します。つまり、いわゆる高血圧の家系であっても、生活習慣に気を遣うことによって、多くは高血圧の発症を防ぐことが可能であると考えられています。ご相談者さまは食事に気を遣われ、喫煙もなさらないということですので、そのことは非常によいことだと思います。それに加えて、運動する習慣を身につけることができれば、高血圧を患う確率はより低くなります。高血圧を防ぐための運動としては、特に激しい運動を長時間する必要はありません。一日45分くらいの軽いウォーキングであっても、数カ月続けて行うことで、最高血圧を20mmHg、最低血圧を10mmHg以上下げる効果があるといわれています。また、ご親戚にくも膜下出血を経験された方が複数いらっしゃるということですが、遺伝という視点から言うと、こちらのほうがやや心配です。くも膜下出血の8割程度は脳動脈瘤からの出血によるものと考えられています。この脳動脈瘤の破裂によるくも膜下出血は遺伝的な体質によるもの、つまり一般よりも高い頻度で一つの家系に発生する病気です。一般的なくも膜下出血の発生率は0.015~0.02%程度と低いのですが、2親等以内にくも膜下出血の方が一人いると、2~8%前後の発生率になると考えられています。<脳ドックなどで「脳動脈瘤」がないか確認を>また一般に、動脈瘤があったとしても破裂するのは1%以下であり、動脈瘤の直径が3mm以上のもの、娘瘤があって形がでこぼこしているものは破裂の危険が高いとされています。脳動脈瘤は脳ドックなどの検査項目にもあるMRA(MRIの技術を用いて簡単に血管撮影を行うもので、造影剤は使いません)で疑いがないか見ることが可能ですので、家族にくも膜下出血の患者がおられる場合は、一度脳ドックなどを受けられて脳動脈瘤がないか確認しておかれるとよいでしょう。もし、動脈瘤がない場合は5年おきくらいの検査でよいかと思います。高血圧にかかる可能性を恐れすぎる必要はありませんが、生活習慣に気をつけて過ごされることでほかの多くの病気を予防できる可能性があります。まずはできる範囲で続けられるとよいですね。どうぞお大事に。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:若い頃と同じような偏った食生活や喫煙を続けている主人、家系的にも脳梗塞が心配です。スポーツマンの主人は今まで特に健康に問題なく過ごしていましたが、中年に差し掛かった今も、若い頃と変わりない偏った食生活をしており気がかりです。量は減りましたが仕事中は喫煙しているようですし、週末は草野球で汗を流していますが、インスタント食品が大好きで野菜をとるのが苦手です。本人の自覚があまりないことが問題かと思いますが、最近、主人の家系で脳梗塞で亡くなった方がおり、家族として気になっています。埼玉県:コロスケの妻さん(37)回答:生活習慣と「脳梗塞」の関係についてお答えします。――「脳梗塞」の原因ご主人の生活習慣と脳梗塞に関してのご質問ですね。確かに、いかにスポーツマンでも、若い頃と同じような偏った食生活や喫煙は心配になるでしょう。ご相談者さまが懸念しておられるように、脳梗塞と生活習慣の間には大きな関連性があります。脳梗塞の原因として重要なものに、動脈硬化の存在があります。動脈硬化の状態では、血管の内側にコレステロールなどがたまって、血管の壁が厚く固くなってしまい、その厚く固くなった部分がコブのように血管内に膨らんで、内腔を狭くするので血流が悪くなっています。このコブが壊れるとその部分に修復のため、血小板が集まり血栓を作ります。この血栓が剥がれて血流に乗って身体の各部に運ばれ、脳の血管に詰まると脳梗塞、心臓の血管に詰まると心筋梗塞を起こします。これが、動脈硬化によって脳梗塞、心筋梗塞が起こるメカニズムになります。ご主人が好まれるインスタント食品には、一般的に悪玉コレステロールを増やすタイプの脂質や塩分が多く、とり過ぎると動脈硬化や高血圧を招きやすく心配です。また、野菜嫌いということで、野菜や果物に多く含まれ、高血圧を予防してくれるカリウムの摂取量も少なくなりがちです。そして、喫煙は血液を固まりやすくさせ、血管内に血の塊(血栓)を作りやすくして、脳梗塞や心筋梗塞のリスクを大幅に上げてしまいます。量が減ったとはいえ、喫煙を継続されているということも非常に気がかりな点です。<「脳梗塞」の予防のために>一方、積極的に運動をされているということは、肥満を防ぎ体重を維持するという意味でも、ストレスを解消するという意味でも、非常によいことだと思います。今後はぜひ、健康維持と脳梗塞の予防のために、スポーツを継続すること、禁煙をすること、および野菜や果物を少しでも食生活に取り入れ、大好きなインスタント食品に関しては、例えば回数を減らす、ラーメンなどであれば汁は残して脂質や塩分の摂取の減少を図るといったように、健康に留意して生活していくことが大切かと思います。どうぞお大事にしてください。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:家族に脳梗塞で倒れた人がいる場合は、脳梗塞になる確率も高くなりますか?先日祖父が、脳梗塞で倒れました。あまりに突然のことでショックは大きかったです。思い返すと、曽祖父も脳梗塞で何度か倒れており、いつか自分も脳梗塞になって倒れてしまうのではないかと心配になりました。まだ20代ですし、あまり深く考えてはいなかったのですが、家族に脳梗塞で倒れた人がいる場合は、脳梗塞になる確率も高くなってしまうのでしょうか?福島県:mika5353さん(26)回答:「脳梗塞」についてお答えします。――「脳梗塞」とは脳梗塞の遺伝性についてですが、簡単にいうと「脳梗塞そのものは遺伝しないが、脳梗塞になりやすい体質は遺伝する可能性がある」ということになります。脳梗塞は何らかの理由による、脳に酸素や栄養を供給する動脈の閉塞や狭窄(きょうさく)のため、脳が虚血状態となり、脳組織が壊死してしまうことをいいます。脳梗塞の種類はいくつかありますが、代表的なものは下記の3つです。動脈硬化および血管内壁のアテロームの沈着によって動脈の内腔が狭まり、十分な血流を保てなくなる「アテローム血栓性脳梗塞」※リスクファクター:動脈硬化を招きやすい高血圧や糖尿病、高脂血症心臓から血栓が血流にのって飛んでくる「心原性脳梗塞」※リスクファクター:心房細動など心臓に基礎疾患がある場合脳の細い血管が詰まる「ラクナ梗塞」※リスクファクター:高血圧<生活習慣に気をつかいましょう>高血圧や糖尿病、高脂血症などはある程度遺伝の要素もありますし、例えば食習慣や運動習慣といった個々の家庭の生活習慣も、親から子、子から孫へと引き継がれることが多いので、どうしても家系内に多い病気、という捉え方になってしまいがちです。しかし脳梗塞は遺伝性の病気ではないので、脳梗塞の多い家系の方でも、生活習慣に気をつかうことで、多くの場合、発病を防ぐことは可能です。「いつか自分も脳梗塞になるのではないか」と思い悩む必要はありません。身近なところでは、過度の飲酒やたばこをやめ、適正体重を保ち、運動習慣をつけるといったところから心がけるとよいでしょう。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:数年前、祖母が脳梗塞で倒れました。家系的にコレステロールも高め、血管年齢も高いのではないかと心配です。数年前、祖母が脳梗塞で倒れました。一命を取り留めましたが、歩行に不自由が残りました。また、つい最近では、母の友人も若くして脳梗塞になったそうです。私はまだ30代になるところですが、こうした話を聞くにつけ、不安になります。特に、家系的にコレステロールも高めですし、血管年齢も高いのではないかと心配しています。これから先、具体的にはどのようなことに気をつけたらよいでしょうか?神奈川県:moekamさん(29)回答:「脳血管疾患」の予防法についてお答えします。――「脳血管疾患」の危険因子への対策将来、脳血管疾患にかかるのではないか不安、とのことですね。脳血管疾患になる危険因子と、それにどう取り組むかを見てみましょう。■高血圧1日10g未満を目安に、減塩を心がけましょう。ただし、すでに高血圧と診断されている人は、6g未満に抑えましょう。減塩しょう油を使ったり、酢や柑橘類で味付けしたりなどの工夫をしてみてください。香辛料やハーブなどを利用するのもよいでしょう。また、塩分を外に出す働きのあるカリウムをとりましょう。カリウムは、野菜やきのこ類、果物などにたくさん含まれています。■不整脈不整脈の中でも、「心房細動」が脳血管疾患を起こす一番の原因になります。心房細動が起きると、心臓が不規則なリズムで収縮するため、きちんと血液を送り出せません。また、血液が淀んでしまい、血栓ができ、これが頭へと飛ぶと、脳梗塞の原因になります。もし、健康診断などで「病院で精密検査を受けてください」と指示が出るようでしたら、この心房細動が隠れている可能性があります。しっかり、病院を受診しましょう。■糖尿病そもそもの話として、糖尿病にならないことが大切になってきます。食べ過ぎず、そして、適度に運動を行うようにしましょう。毎日まとまった時間をつくって運動することは難しいかもしれませんが、降りる駅を1つ手前にしてみる、エレベーターではなくて階段を使う、など少しのことでいいので、工夫してみましょう。 ■脂質異常症脂質、特にLDLコレステロール(俗にいう悪玉コレステロール)は動脈硬化を促進し、脳血管疾患になる危険を押し上げます。ですから、食事に気をつける必要があります。バターなどの乳製品、レバー、マヨネーズなど動物性食品には、コレステロールが多く含まれています。これらの食品をとり過ぎないように注意してください。肉は、赤身や皮なしの鶏肉などをとるようにし、脂身は避けるようにしましょう。魚は、青魚を食べましょう。そして、コレステロールの吸収を抑える食物繊維を多く含む野菜、海草類、きのこ類などを積極的にとりましょう。■喫煙喫煙は、脳血管疾患の危険因子になるだけでなく、身体のあらゆる部位のがんの原因にもなりますし、心筋梗塞の原因にもなり、百害あって一理なしです。やめられるのであれば、すぐにやめるのが一番です。しかし、ニコチン依存症で、精神的にも肉体的にもたばこから離れられないという人もいるでしょう。禁煙外来を開設している病院も多いですので、そちらで相談してみましょう。■肥満BMIを「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で計算し、「25以上」を肥満とします。適度な有酸素運動(ウォーキングや水泳など)を行い、食べ過ぎないようにしましょう。■過度の飲酒お酒は適度に飲むようにしましょう。1日のお酒の適量は、日本酒なら1合、ビールなら中瓶1本(500ml)、ワインなら2杯(240ml)までとされています。お酒を飲むときには、おつまみを食べる人が多いですが、おつまみには塩分がたっぷり含まれていますので、食べ過ぎに注意しましょう。■家族歴あり家族のなかで脳血管疾患になった方がいる場合には、脳血管疾患になる可能性が高くなります。こちらについては予防ができませんが、より危険性が高いことを認識し、上記の生活習慣に気をつけて生活するようにしましょう。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:脳卒中になりやすい生活習慣とは?体質や遺伝も関係するのでしょうか?最近、30~40歳代の、特に女性が、脳卒中で倒れたというニュースをよく聞きます。どのような生活、状態になると、脳卒中になりやすいのでしょうか?体質や遺伝も関係するのでしょうか?私は一人暮らしをしていますが、自宅で一人のときに発症して、発見が遅れたらどうしようかと不安です。今から自分で準備して、何か対策できることはありますでしょうか?東京都:ゆるゆるさん(36)回答:「脳卒中」についてお答えします。――「脳卒中」になりやすい生活脳卒中は、脳血管障害ともいいますが、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の総称です。では、脳卒中になりやすい生活とはどのようなものか、見ていきましょう。■塩辛い食べ物を食べることが多い塩分が多い食事をたくさんとると高血圧になりやすくなります。高血圧は脳卒中を引き起こすリスクを格段に高めます。上の血圧が140~159mmHgの軽い高血圧者の脳卒中での死亡リスクは、一般的な方(目安:110~119mmHg)より約3倍高く、上の血圧が180mmHgを超える場合は、そのリスクは7倍以上高くなります。■脂っこいものを食べることが多い過度に脂肪を摂取すると、血中の中性脂肪と「悪玉コレステロール」と呼ばれるLDLコレステロールが増加し、「善玉コレステロール」と呼ばれるHDLコレステロールが減少するため、肥満や脂質異常症の危険が高まります。LDLコレステロールが増えると、血管が詰まる可能性が高くなり、その結果、動脈硬化につながります。 ■ストレスを抱えているストレスを感じている人は、ストレスから身を守ろうと「ストレスホルモン」を分泌します。このストレスホルモンは、血液の収縮を促進して、血圧を上昇させる働きがあるため、ストレスを感じるシーンが多い人ほど脳卒中のリスクが高まるといわれます。特に、「A型行動パターン」という行動医学に規定された性格の人は、ストレスを感じやすいことから、脳卒中を起こしやすいといわれています。A型行動パターンの人は、主に以下の項目が当てはまります。日々忙しく、時間に追われる生活をしている仕事に没頭しすぎて、気持ちの切り替えがうまくいかない徹底的にやらないと気が済まない負けず嫌いである緊張しやすい気性が激しく、イライラしやすいきちょうめんである■たばこを吸っているさらに、喫煙者は非喫煙者に比べて2.0~2.5倍も危険性が高いといわれています。<「脳卒中」と遺伝の関係>最後に、脳卒中そのものに遺伝性はありませんが、高血圧など脳卒中にかかりやすい体質には、遺伝性があるといわれます。また、脳卒中の原因は食生活と深くかかわるため、脳卒中にかかった人と同じ食事をとる家族はかかりやすいといえるでしょう。特に、脳卒中の一種であるくも膜下出血にかかった人が家族内にいる場合、そうでない人に比べて7~9倍も、くも膜下出血を発症する危険性が高いといわれています。その他、今からできることという観点では、食生活に気をつけ、適度に運動し、高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病にならないように気をつけることでしょう。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:寝起きで立ち上がった時に手足のしびれや冷や汗が出たりします。脳血管疾患などと何か関係があるのでしょうか?私は毎日飲酒をしておりビールをよく飲みます (350mlを2本程度)。脱水症状にならないように同時に水を2リットル程度摂取していますが、ここ最近、寝起きで立ち上がったりした時に手足がしびれたり、冷や汗が出たりすることがあります。このような場合、脳血管疾患などと何か関係があるのでしょうか?もし何かの疾患だった場合、大きな手術が必要になることはあるのでしょうか?鹿児島県:ゆかりんごさん(32)回答:飲酒と脳血管疾患の関係についてお答えします。――寝起きの手足のしびれや冷や汗について寝起きに手足のしびれや、冷や汗をかいたりすることがあるということですね。特に、手足を圧迫するような寝方をしたわけでもないのに手や足がしびれる、という場合はいくつかの原因が考えられます。朝起きた時の手足のしびれに加えて、頭痛がある場合は要注意です。脳出血や脳腫瘍がある場合には、長時間横になった後、つまり寝起きなどに脳圧が上がり頭痛が出現すると考えられています。このタイプの頭痛は朝に強く、時間がたつと軽減する傾向があるといわれます。一方、特に頭痛や吐き気などがなく、むくみなどもないのに寝起きに手足がしびれるという場合、手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)・足根管症候群(そくこんかんしょうこうぐん)と呼ばれる病気の症状であることがあります。これは、手足に伸びる神経束が圧迫されることにより起きる病気で、手根管症候群は仕事などで手先を使って細かい作業をする人に多いといわれています。また、肘やひざの神経も何らかの理由で圧迫されると手足にしびれの症状が出ることがあります。<飲酒習慣と感覚の低下>また、飲酒習慣が原因となることもあります。特に朝に多いということではありませんが、アルコールの摂取により糖尿病などを発症すると、手足に手袋と靴下をはいたような感覚をもたらす感覚低下が起きることがあります。毎日ビール700mlの飲酒量というのは健康的な飲酒量としては少し多いように思います。ビールなら一日中瓶1本、つまり500ml程度を目安にし、週2回程度休肝日を設けることが望まれます。また、アルコールを飲む時に、脱水症状を防ぐ目的で水を摂取されるのはよいことですが、一晩に2リットルは多いと思います。あまり一度に水をとり過ぎると血中のナトリウム濃度が低下する水中毒の状態となり、最悪の場合は死に至ることもありますので、真水であればコップ数杯までを目安とし、それでものどが渇く場合は電解質を含むスポーツドリンクなどを飲まれるとよいかもしれません。当然ながら、糖分のとり過ぎにはお気をつけください。寝起きの冷や汗については、はっきりした理由はわかりませんが、毎晩お酒を飲まれている関係で、血糖値が上下し、低血糖のような状態をきたしているのかもしれません。飲酒は糖尿病のリスクになりますから、もし最近、内科を受診していないようでしたら、肝機能等の確認も含め、一度受診して血液検査などを受けると安心ですね。お大事にしてください。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:4人の祖父母のうち3人が脳血管疾患に。遺伝的に脳卒中などになりやすいのでしょうか?4人の祖父母のうち3人が脳血管疾患になっています。くも膜下出血が50代で一人、脳卒中が50代で一人と70代で一人です。私も身内に脳血管疾患の患者がいない人より脳卒中などになりやすいと考えておいた方がいいのでしょうか?また、脳ドックを定期的に受けるとしたら、どんな検査項目のものを、どれくらいのペースで受けておけばいいでしょうか?東京都:デルタさん(42)回答:脳血管疾患の遺伝性についてお答えします。――「くも膜下出血」の原因脳血管疾患の遺伝性に関するご質問ですね。くも膜下出血と、それ以外の脳卒中にかかられた近親者の方がいらっしゃるということですが、まず、くも膜下出血に関してお話ししましょう。くも膜下出血の原因は、脳の血管にできたコブ、つまり脳動脈瘤の破裂が約8割、動静脈奇形と呼ばれる血管の異常など、その他の原因が2割を占めるといわれています。 このうち、脳動脈瘤によるものは遺伝的な体質、つまり一般よりも高い頻度で一つの家系に発生する病気です。人口全体のなかでのくも膜下出血の発生率は0.015~0.02%程度と低いのですが、2親等以内(両親、子、孫、祖父母、兄弟姉妹がこれにあたります)にくも膜下出血の方が一人いると、2~8%前後の発生率になると考えられています。血管が二股に分かれる部分で、3層になっている血管の内膜のうち、真ん中の層に当たる中膜が生まれつき欠損している方がおり、ここに血圧がかかることにより、その部分だけふくらみが生じます。この動脈瘤にさらに小さなコブ(娘瘤といいます)ができると破裂を起こしやすくなるといわれています。ただ、動脈瘤そのものはあったとしても全体の1%以下しか、実際には破裂しないともいわれています。一般に、動脈瘤の直径が3mm以上のもの、娘瘤があって形がでこぼこしているものは破裂の危険が高いとされています。脳動脈瘤は脳ドックなどの検査項目にもあるMRA(MRIの技術を用いて簡単に血管撮影を行うもので、造影剤は使いません)で疑いがないかどうか見ることが可能です。疑わしい場合には3D‐CTA(三次元脳血管造影)などより詳しい検査を行って、脳動脈瘤の有無や形態などを確認していくことになります。<「くも膜下出血」以外の脳卒中について>一方、くも膜下出血以外の脳卒中に関しては、くも膜下出血ほどのはっきりした遺伝性はありません。しかし、脳卒中のリスクを上げてしまう高血圧、糖尿病、脂質代謝異常症などは、生活習慣病であると同時に遺伝の関与も指摘されている疾患です。特に家系的に脳卒中になる方が多い場合は、これらの病気にかからないように食生活や運動習慣などに十分留意することが大切です。最後に、脳ドックに関してですが、脳ドックは脳内の血管の異常や腫瘍の有無、脳萎縮や梗塞を調べる目的で行われています。くも膜下出血の原因となる動脈瘤の発見にはとても役立ちますから、一度は受けておくとよいでしょう。もし、脳動脈瘤がなければ、一般的に5年に一回程度の検査でよいものと思われます。どうぞお大事にしてください。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:くも膜下出血を発症する前に身体のサインを知ることはできないのでしょうか父親がくも膜下出血を患ったことがあります。幸い数日の入院ののち、今は後遺症も見られず元気に過ごしていますが、この病気で命を落とす方が多いとよく聞くのでとても怖いです。発症する前に身体のサインを知ることはできないのでしょうか。また、私自身、たまに後頭部にズキッとした小さな痛みを感じることがありますが、何か関連性はありますでしょうか?岩手県:みいもんさん(35)回答:「くも膜下出血」についてお答えします。――「くも膜下出血」とはお父さまが過去にくも膜下出血を患われたことがあり、現在は無事に回復されているということですね。くも膜下出血は、50%という高い確率で命を失うこともある重篤な病気ですから、後遺症もなく回復されたのは本当に不幸中の幸いであったと思います。最初に、くも膜下出血という病気について、簡単にご説明したいと思います。くも膜下出血は、脳を包んでいるくも膜という膜の内側の血管から出血が起こるものを言います。よくあるのは、血管に小さなコブのようなふくらみ(動脈瘤)ができ、そこに何らかの圧力が加わって、そのコブが破裂してしまうことにより起こるものです。このコブがどうしてできるのかは、まだはっきりわかっていませんが、このコブは血管が二股に分かれる部分など、弱くなりがちな部分にできる傾向があることがわかっています<「くも膜下出血」の前兆>ご質問にあった発症前の身体のサインに関してですが、実はくも膜下出血には、発症する前の前兆として知られている症状がいくつかあります。一つは、くも膜下出血に至る前の状態で、動脈瘤が周囲の神経を圧迫したり、微量の出血をしたりして急な頭痛が見られることがあります。これを「警告頭痛」と呼びます。また、血圧が乱れることも知られています。2~3日前から、血圧がでたらめに上がったり下がったりをくりかえした後、くも膜下出血を発症することがあります。もちろん、ほかの原因で上下することもありますが、いずれにせよ普通の状態ではないので医師の診察を受けましょう。加えて、「めまい」や「吐き気」、「痛みや複視(ふくし:ものが二重に見えること)などといった眼の違和感」を経験する方もいます。こういった症状は、一時的なもので比較的すぐ消失してしまいます。通常の風邪などによる頭痛や吐き気と区別するのは難しいので、おかしいなと思ったら受診するようにすると安心ですね。また万一、くも膜下出血が発症してしまったら、一刻も早く治療を開始することが何よりも大切です。今まで経験したことがないような強い頭痛が起こった場合は、すぐに救急車を呼びましょう。どうぞお大事にしてください。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:脳血管疾患・くも膜下出血後の片麻痺があります。改善する新しい治療法を紹介してほしい。私は2年前の2月、入浴中に倒れて病院へ運ばれ、脳血管疾患・くも膜下出血と診断され、緊急手術でクリッピング手術をしました。まだ、片麻痺が残り左手・左足がビリビリと痛み、ひどい時は杖が必要です。2年の通院で痛みが軽くなりましたが、さらに改善したく食事療法や運動療法関連の本を読み努力しています。新しい治療法があれば試したく、研究中のものでもいいので紹介してほしいです。静岡県:ゆうママさん(41)回答:「くも膜下出血」後の治療についてお答えします。――脳卒中後の痛みについて一昨年に脳血管疾患・くも膜下出血を患われ、クリッピング手術を受けられたということですね。くも膜下出血は死に至る可能性もある怖い病気ですので、2年が経過して片麻痺が残り、左手足のビリビリとした痛みもあるということはお辛いでしょうが、自宅での生活が可能になったということは本当によかったと思います。少し専門的なお話になりますが、経験されているくも膜下出血後の痛みは、中枢性の疼痛と呼ばれ、原因としては脊髄視床路(せきずいししょうろ)および大脳皮質への投射路と関係するものと考えられます。こういった痛みには従来の鎮痛薬やモルヒネなどは効きづらく、抗てんかん薬、抗うつ薬、バルビツール系などのお薬で効果があることがあります。また、ペインクリニックなどで行っている局所麻酔薬の投与や、交感神経ブロックも効果を示すことがあります。加えて、自発性定常痛(特に刺激を加えなくても同じ部位に痛みがでるもの)に対しては、状況により「脳深部電気刺激療法」と呼ばれる治療法が適応となる場合もあります。この脳深部電気刺激療法とは、体内に電極を挿入し、特定の場所に弱い電流を流すことで痛みの緩和を目指すものです。完全に痛みがコントロールできることは少なく、また、入院して電極を埋め込むことや機器の操作が必要になってきますが、鎮痛薬を減らしたり、少しでも楽に生活したりするためには役に立つことがあります。<麻痺に対してのリハビリテーション>加えて、麻痺に対しては運動を正しいやり方で繰り返すことによって、新しい神経ネットワークを構築するのが目標になりますが、動かさなくなってから時間が経過すると、筋肉がこわばった状態になり関節が硬くなってしまうことがよくあります。これは痙縮(けいしゅく)と呼ばれる、脳血管疾患発症後一定期間経過した後のリハビリの大きな妨げになるものです。痙縮を改善する目的で、ボツリヌス菌と呼ばれる猛毒をごく薄く薄めたものを使う治療も保険内で行われています。リハビリテーション科や神経内科で扱いがあるかと思いますので、ご興味があれば、受診して相談なさることをおすすめします。脳血管疾患後のリハビリとしては、できる範囲で日常動作を継続していくことが大きなカギとなります。再度同じような病気にかかることがないよう、血圧のコントロールや服薬などは忘れずに行ってください。どうぞお大事に。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:脳血管疾患を発症後、自宅での介護が不安です。脳血管疾患を発症してしまった場合、リハビリ専門の病院などに数カ月間入院してリハビリをすると聞きました。リハビリ専門の病院を退院した後に自宅での介護生活になると思いますが、トイレやお風呂に手すりをつけても家族だけでの介護はやはり限界かなと感じています。通所や訪問リハビリなどをうまく使って生活をした方がいいのでしょうか?新潟県:リンゴジャムさん(38)回答:脳血管疾患発症後のリハビリについてお答えします。――介護サービスについて脳血管疾患にかかった場合、急性期の治療が終わった後が大事になってきます。脳血管疾患にかかった後のリハビリは、継続することが重要です。通所、訪問リハビリを行っているところも多いので、そういったサービスを利用しましょう。また、要介護、要支援などの認定を受ければ、介護サービスを利用することも可能です(※)。仕事をしつつ身体の不自由な家族の介護となると、精神的、肉体的にも負担が大きいので、こういったサービスも適宜利用しましょう。要介護、要支援の認定を受けるには、市町村の窓口に行き、申請します。申請後、自治体の職員が自宅を訪問し、聞き取り調査などを行い、かかりつけの医師にも意見書を提出してもらうなどの段階を経て、要介護度、要支援度が決定されます。時間はかかりますが、サービスを受けるにあたって経済的支援を得られますので、利用するとよいと思います。自宅をバリアフリー仕様にした場合にも、助成金が出る場合もあり、大変助かります。※サービスを利用できる方は、65歳以上の方および40歳から64歳までの介護保険に加入している方で、初老期の認知症、脳血管疾患など老化が原因とされる病気(16種類の病気)により介護が必要になった方となります。<リハビリの重要性>ところで、脳出血、脳梗塞、くも膜下出血などの脳血管疾患を発症し、後遺症が残ってしまった場合、できるだけ早い時期からリハビリを開始するのが原則です。入院している病院でも、「もう今から始めるの?」と思うぐらい、早くからリハビリを始めるので驚く方もいるでしょう。というのも、後遺症が残ってしまった場合、6カ月を過ぎると途端にリハビリの効果が見られなくなり、発症してから6カ月の間にどこまで機能を回復できるのかが勝負になってくるのです。せっかく回復期に取り戻した感覚や機能も、その後特にリハビリをすることなく放置してしまうと、再び状態が低下していきます。身体はしっかり使わないと、機能が退化してしまうのです。それを防ぐためにも、急性期を過ぎてからも、かかりつけの医師を定期的に受診し、在宅リハビリを適切に続けていくことが大変重要になってきます。「以前は問題なかったのに、どうしてできないんだ」と途中でくじけそうになるときもあるでしょう。しかし、「休まずリハビリを続ければ、必然的に今よりよくなっていく」という前向きな気持ちを忘れずに、リハビリを地道に続けていきましょう。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日