和菓子製造販売の株式会社 鶴屋吉信(つるやよしのぶ)は、2020年6月11日虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー1階(東京都港区虎ノ門)に、新店舗「鶴屋吉信 虎ノ門ヒルズ店」をオープンいたします。創業200有余年「鶴屋吉信」と、匠の技から新感覚の和菓子を生み出す「IRODORI(イロドリ)」を併設した店舗には、伝統の銘菓から斬新なアレンジの商品までをとりそろえ、抹茶・ほうじ茶を使用したテイクアウトドリンクも。またオープンを記念して、鶴屋吉信初となるドリンク&スイーツのサブスクリプションサービスを先着100名様限定にて実施いたします。進化する都心のもと、世界とつながる新たな「東京の玄関口」で感じる、新たな和菓子の魅力をご堪能ください。鶴屋吉信 虎ノ門ヒルズ店 オープン特設サイト店舗情報オープン日:2020年6月11日(木)所在地 :〒105-6401 東京都港区虎ノ門一丁目17番1号 虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー1階TEL :03 - 6811 - 1116営業時間 :平日 10:30~19:30 土日祝 11:00~19:00定休日 :1月1日、2日、3日アクセス :東京メトロ「虎ノ門ヒルズ駅」「虎ノ門駅」「神谷町駅」「霞が関駅」、都営三田線「内幸町駅」、JR新橋駅IRODORI 限定商品「IROMONAKA(個包装)」1個 216円 / 4個入 972円 / 9個入 2,052円いろとりどり、ころんとカラフルな人気のひと口最中を個包装にいたしました。小倉/こしあん/抹茶に季節限定風味の餡をくわえた4種類。もなか種と瓶入り餡3種がセットになった、従来の「IROMONAKA」(2,700円)も引き続き販売いたします。「ミニつばらつばら」1個 151円 / 4個入 712円 / 9個入 1,468円もっちり食感で人気のベストセラー焼菓子「つばらつばら」が可愛らしいミニサイズになりました。小倉/季節限定風味の餡、2種類をお楽しみいただけます。「IROMONAKA(個包装)」とのアソートパックもとりそろえてございます。「IRODORIようかん」(6月下旬~順次発売予定)1個 216円 / 4個入 1,026円 / 6個入 1,490円いちご/さくらんぼ/レモン/ヨーグルトの4種類の風味をおしゃれなスクエア型一口羊羹にこめて仕上げました。今までの羊羹にない、モダンで爽やかな美味しさをぜひご賞味くださいませ。4個入・6個入は専用の紺箱にお詰めしており、ちょっとしたギフトにも。琥珀糖1箱10本入 1,080円京都IRODORIからの人気商品が虎ノ門ヒルズにも登場。パステルみたいなスティックタイプのお干菓子に、ジャスミンやラベンダーなど5種のフレーバーをこめました。外はしゃりっ、中はつるん、の食感と優しい甘さをお楽しみください。有平糖1箱5本入 540円こちらも京都IRODORIから。熟練の職人が上質の砂糖からつくる繊細な飴菓子を棒状に仕上げ、祇園、鴨川、嵐山など京の名所になぞらえた色合わせに。京都の風景を思いうかべながら、純粋な甘みをじっくり味わってください。※価格はすべて税込です。その他取扱商品京観世、柚餅、鶴屋吉信ようかんなどの代表商品/つばらつばら、紡ぎ詩など焼き菓子/季節の和菓子 などIRODORI 限定ドリンク「京ふわわ ほうじ茶」「京ふわわ 抹茶」各1杯 648円 ※テイクアウトのみ京都駅IRODORIほか茶寮で大好評、「祇園 辻利」様とのコラボレーションドリンクに、従来の「抹茶」に新たに「ほうじ茶」バージョンを加えテイクアウトにて販売いたします。香ばしいほうじ茶と香り高い抹茶にそれぞれ和三盆をくわえた優しい甘さのティーの上に、”ふわわ”と仕立てたなめらかできめ細かいフォームミルクをたっぷりとのせた和風の甘味ドリンク。「ほうじ茶」のフォームミルクには、虎ノ門ヒルズ店だけの「豆乳」を使用した特別バージョンです。ホットとアイスでお楽しみいただけます。その他取扱ドリンクお濃茶入りバニラシェイク、グリーンティー、ほうじ茶 各1杯 648円※テイクアウトのみ。※価格はすべて税込です。【オープン記念 先着100名様限定】ドリンク&スイーツのサブスクリプションサービス虎ノ門ヒルズ店のオープンを記念して、鶴屋吉信初となるドリンク&スイーツのサブスクリプション(定額制)サービスを先着100名様まで、期間限定にて実施いたします。1ヶ月間税込1,620円で、お好みのドリンクを4回+お菓子を1回お楽しみいただける大変お得な内容です。ぜひこの機会に虎ノ門ヒルズ店へ足をお運びいただき、鶴屋吉信の新感覚のお菓子をおためしくださいませ。価格:税込1,620円(本体1,500円)有効期間:お申し込み日から1ヶ月間お申し込み受付期間:2020年7月末まで、先着100名様に達し次第終了お申し込み方法:虎ノ門ヒルズ店店頭にて、スタッフにお申し付けください。ご利用方法:虎ノ門ヒルズ店店頭レジにてご提示の上、下記引換商品よりお選び下さい。ドリンク…京ふわわ 抹茶(ICE/HOT)、京ふわわ ほうじ茶(ICE/HOT)、グリーンティー(ICE)、ほうじ茶(ICE)スイーツ…IROOMONAKA(個包装)、ミニつばらつばら、IRODORIようかん店舗について木目調でシックなつくりの「鶴屋吉信」と、ホワイトをベースとした爽やかな「IRODORI」のゾーン。ふたつの全く異なる空間をゆるやかなアーチでつなぎ、伝統と進化の融合を表現した店内。従来の和菓子店のようなカウンターはなく、直接お菓子を手に取ってお選びいただけるゆったりと自由な空間を演出しております。虎ノ門ヒルズ店限定 ショッピングバッグについてニューヨークのギャラリーをイメージしたシンプルなレイアウトにスウェーデン出身のアーティスト、Mats Gustafson(マッツ・グスタフソン)氏の鶴の絵を配しました。おおらかな水彩の筆致で描かれ、水墨画をも思わせる二羽の鶴のすがたは伝統と進化がゆったりととけあう虎ノ門ヒルズ店のコンセプトや、京菓子づくりにむかう凛とまっすぐな想いを表しています。同作品は店内で原画を展示しておりご覧いただけます。Mats Gustafson(1951~)スウェーデン出身。ストックホルムのDramatiska Institutetを卒業後、ステージデザインの仕事を経てニューヨークに渡り「VOGUE」のイラストを手がける。以後、「VISIONAIRE」など影響力をもつファッション誌にイラストを提供し続け、Dior、HERMES、TIFFANY、ヨウジヤマモト、COMME des GARCONSなどのビジュアルを多数手がける。「鶴屋吉信」について1803年(享和3年)京都・西陣で初代鶴屋伊兵衛により創業。200余年の歴史を刻む、京都の老舗京菓子司です。「ヨキモノを創る」を家訓とし伝統の技を守りながら、現代の感覚をとりいれた新しい和菓子やカフェを考案。歴史ある京菓子の魅力のすそ野を広げてゆくとともに、和菓子の新たな価値を日々追求しています。鶴屋吉信公式オンライン 鶴屋吉信 twitter:@tsuruya1803鶴屋吉信 Instagram:@tsuruya.yoshinobu_wagashi企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年06月11日文:大島幸久(ぴあ水先案内人・演劇ジャーナリスト)「緊急事態宣言」の延長発令を受けて、演劇界も新たな計画変更を余儀なくされている。4月から5月にかけて予定していた公演が中止、あるいは延期という主催者にとっては泣いても泣き足らない姿を想像すると胸が痛む。しかし——。今月に入ってパタリと止まっていた情報が届き始めた。とりあえず、「水先案内人」としては延期を知らせる情報を「番外編」でおしらせしよう。公演中止となった前進座5月国立劇場公演チラシ。2021年5月の上演を目指す劇団前進座の会報「月刊・前進座」によれば5月9日開幕予定だった5月国立劇場公演『操り三番叟』『俊寛』『たが屋の金太』は来年5月、劇団創立90周年記念として上演する心づもりという。また、『ひとごろし』や全国巡演の『東海道四谷怪談』、秋の『残り物』などは年内開催を模索中だ。劇団四季『コーラスライン』より撮影:下坂敦俊次は劇団四季。全国公演予定だった『コーラスライン』は中止したが、来年5月以降の全国公演を目指す。既に発表された5、6、7月の連続3ヶ月、歌舞伎座での「十三代市川團十郎襲名披露公演」の延期は、来年同5~7月に上演されるのが有力だ。4月に上演予定だった劇団民藝『どん底~1947・東京~』は8月の上演を目指す(5/19現在)新劇では劇団民藝が4月9日から予定していた『どん底~1947・東京~』(紀伊國屋サザンシアター)は8月の上演を目指して検討中だ。劇団文学座では、4・5月アトリエの会『熱海殺人事件』は全公演が中止となった。今年は作者つかこうへいの没後10年だから断腸の思いだろう。演出の稲葉賀恵は「文学座通信」の中で「皆様に安心してこの作品の誕生に立ち会っていただけるその日まで、今しばらく時間を頂けたら、と思います」と記し、心機巻き直しを練っているようだ。また、6月に予定していた『昭和虞美人草』も上演の可能性を検討しているという。加えて劇団の俳優が出演予定だった本多劇場『サンシャイン・ボーイズ』、演劇集団プラチナネクスト『どんぶりの底』、シアタートラム『4』、ザ・スズナリなどでの『富島松五郎傳~無法松の一生~』、さらに俳優座劇場『美しきものの伝説』の公演延期も伝えていた。虚構の劇団は延期上演の可能性を探りつつ『日本人のへそ』公演の中止を決めた座・高円寺からは再演の可能性を探りながらの中止として虚構の劇団『日本人のへそ』、JACROW『鶏口午後』、チーズtheater『THE VOICE2020』、劇団扉座『お伽の棺~三つの棺』を知らせてくれた。大阪の南河内万歳一座は東京で6月3日から予定した『ラブレター』を来年の同時期頃に延期するという葉書連絡。座長の内藤裕敬は「本当、スンマセン! その分、来春の爆発は、ハンパないからな!」と意気軒昂のメッセージが来た。演劇人の心意気、ここにありーと、それぞれがヤル気満々だ。とりあえず、皆さん、コロナにはご用心を!プロフィール大島幸久(おおしま・ゆきひさ)東京都生まれ。団塊の世代。演劇ジャーナリスト。スポーツ報知で演劇を長く取材。現代演劇、新劇、宝塚歌劇、ミュージカル、歌舞伎、日本舞踊。何でも見ます。著書には『名優の食卓』(演劇出版社)など。鶴屋南北戯曲賞、芸術祭などの選考委員を歴任。「毎日が劇場通い」という。
2020年05月19日京都の老舗和菓子屋「鶴屋吉信(つるやよしのぶ)」から、「星のカービィ」とのコラボレーションによる和菓子「カービィのまんまる手づくり最中 “春”」が登場。2020年3月14日(土)から4月30日(木)までの期間、「鶴屋吉信」の一部直営店と公式オンラインショップ、任天堂の直営オフィシャルストア「ニンテンドートウキョウ」などで数量限定で発売される。「カービィのまんまる手づくり最中」第2弾が春仕様になって登場1803年(享和3年)に京都・西陣で創業した老舗和菓子司と「星のカービィ」の異色のコラボレーションによって生まれた「カービィのまんまる手づくり最中」は、自身の手で最中種にあんを挟む手づくり最中のセット。老舗和菓子店ならではの風味豊かなあんと、カービィの様々な表情があしらわれたサクサクの最中種の絶妙なハーモニーが楽しめる和菓子だ。新登場の「桜あん」×「小倉あん」の組み合わせに今回発売される「カービィのまんまる手づくり最中 “春”」では、通常版では「小倉あん」と「こしあん」の2種類がセットになったあんを、新登場の「桜あん」と「小倉あん」の組み合わせに変更。風味豊かな本格派の味わいの「小倉あん」に加えて、この時期ならではの「桜あん」が楽しめる。カービィと同じピンク色の最中種また、通常版ではこんがり「こがし」のみだった最中種には、カービィと同じ「ピンク」の最中種が登場。「こがし」よりも更にサクッと軽やかな味わいが特徴で、優しい甘さの「桜あん」をより美味しく引き立ててくれるという。「桜あん」には「ピンク」の種、「小倉あん」には「こがし」の種がセットになっており、カービィの表情もそれぞれ3種、合計6種のバリエーション豊かなラインナップとなる。“桜×カービィ"の特別なデザインさらに、缶のデザインを春にふさわしい“桜×カービィ”の特別なモチーフで一新。「桜あん」缶のセットには、桜吹雪と手まりで遊ぶカービィを、「小倉あん」缶のセットには、桜を飾り付けた花車を運ぶカービィ&ワドルディの姿をそれぞれデザイン。外箱から缶まで、「鶴屋吉信」誕生の地である西陣を代表する「西陣織」の古典柄から着想を得たデザインで統一した、特別なセットだ。あん・種それぞれが缶詰になっているため、日保ちすのもポイント。自宅用にはもちろん、桜舞うお花見のお共や、春の節目の贈り物、訪問先への手土産にもぴったりの和菓子となっている。商品情報「カービィのまんまる手づくり最中 “春”」販売期間:2020年3月14日(土)〜4月30日(木)※3月5日(木)より「鶴屋吉信」公式オンラインショップにて予約受け付け開始。※限定生産品のため、販売期間内でも商品がなくなり次第販売終了となる。※限定版完売後は、通常版の販売を再開予定。価格:■「カービィのまんまる手づくり最中 “春” 1 缶入」1,782円(税込)内容:桜あん×1缶、最中種(ピンク最中種 / 桜デザイン缶)×1缶(12枚(6組)、ヘラ×1本特定原材料等28品目:使用なし使用米:国産(最中種)※「1缶入」は「桜あん」+「ピンク最中種」のみでの販売となる。■「カービィのまんまる手づくり最中 2缶入」3,456円(税込)内容:桜あん・小倉あん×各1缶、最中種(ピンク最中種 / 桜デザイン缶)・(こがし最中種 / 花車デザイン缶)×各1缶(12枚(6組)、ヘラ×1本特定原材料等28品目:使用取扱店舗:鶴屋吉信 IRODORI(京都駅八条口)、京名菓・名菜処 亰(みやこ)店(京都駅ビル2F)、鶴屋吉信 東京店(COREDO 室町3)、鶴屋吉信公式オンラインショップ、ニンテンドートウキョウ※システムの都合上、オンラインショップでは1日の受注件数を制限する場合あり。当日分の受注を終了した場合でも、在庫のある限り翌日午前10:00には受注を再開する。・販売状況により、店頭でも購入個数などの制限を行う場合あり。・上記店舗以外の直営店、百貨店店頭では取り扱い・取り寄せともに行わない。【問い合わせ先】鶴屋吉信 お客様担当TEL:TEL:075-441-0105受付時間:いずれも 月〜土(水曜日・祝祭日を除く)9:00〜18:00
2020年03月08日上白石萌歌が、PARCO劇場オープニング・シリーズパルコ・プロデュース2020「ゲルニカ」でヒロインを務めることが決定した。PARCO劇場オープニング・シリーズの秋の陣第1弾を飾る本作は、2018年読売演劇大賞及び最優秀演出家賞に輝く演出家・栗山民也と、2018年紀伊國屋演劇賞個人賞受賞、鶴屋南北戯曲賞など数々の賞を受賞し、筆力に定評のある劇作家・長田育恵の初タッグによる新作。栗山さんがスペイン内戦時のゲルニカ無差別爆撃を描いた画家パブロ・ピカソの「ゲルニカ」と出会って以来20年以上、あたためてきた構想を基に、長田さんが“ゲルニカに生きる人々の人間ドラマ”にフォーカス。本作は、歴史劇や歴史の悲惨さを問うものではなく、普通の人々の生活が突然脅かされ、消えてしまった悲劇、そしてそれを乗り超えるべく生きていく人々を描いた希望の話でもある。そんな本作でヒロインの少女・サラを務めるのは、第7回「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリ受賞し、「義母と娘のブルース」「3年A組-今から皆さんは、人質です-」などに出演、バラエティー番組「A-Studio」ではサブMCに抜擢、「adieu」名義で音楽活動も行うなど、マルチに活動する若手女優の上白石さん。サラは、ゲルニカの貴族の家に生まれ、閉ざされた世界にいた少女。裕福な少女が、スペイン内戦により目覚め、様々な人々との繋がりのなか、一人の女性として成長し、そして命の果てるその瞬間まで精いっぱい生きぬく難役に挑む。今回、栗山民也演出作品に初登場となる上白石さんは「役者としての夢の1つであった栗山さんの舞台にこんなにも早く出演させていただけることを心から嬉しく思います」と喜び、「パブロ・ピカソが描いた『ゲルニカ』は悲痛な叫び声がいくつも聞こえてくるような、身震いするほどの恐怖を感じる絵。この一枚から浮かび上がるあの日のゲルニカの人たちの想い、祈りとはどのようなものだったのか。必死に受け取りながら演じたいです。今から期待やら不安やらが一気に押し寄せてきているところですが、栗山さんを信じて最後まで駆け抜けられればと思います」と意気込みを語っている。また栗山さんは「お姉さんの萌音さんとは去年ご一緒し、その美しく確かな感性を実感、まさに『奇跡の姉妹』だと思います。今度は、妹の萌歌さん、本気でぶつかり合いましょう」とコメントしている。PARCO劇場オープニング・シリーズ「ゲルニカ」東京公演は9月、PARCO劇場にて上演。※10月より京都、新潟、豊橋、北九州にて公演予定(cinemacafe.net)
2020年02月17日佐藤隆太が一人芝居に挑戦する『エブリ・ブリリアント・シング~ありとあらゆるステキなこと~』が1月25日より開幕した。同作は2013年にイギリスで初演。世界的に有名な「エジンバラ国際演劇祭」で、3年連続で観客の喝采を浴びた名作である。すぐさま世界中で翻訳上演されるようになり、このたび、初の日本上演となった。同作が観客を惹きつけてきたのは、観客との距離が近いトークライブのような上演スタイル。登場人物はひとりだけで、彼を囲むように観客が席につく。開演前から、出演者が観客に話しかけ、番号札を配布するなど、舞台と客席の境界線がどんどん薄くなっていく。そこで語られるのは、“ありとあらゆるステキなこと”のリストだ。配られた番号に応じて、観客の手助けを借りながら物語は進む。この日本版初演の翻訳・演出を手がけるのは、2019年夏に上演した「福島三部作」の第2部『1986年:メビウスの輪』で第23回鶴屋南北戯曲賞を受賞することが発表されたばかりの谷賢一。ルーマニアで本作に魅了された彼は、早速日本語台本の製作に取り組んだという。そして舞台に立つのは、佐藤隆太だ。宮本亜門演出の『BOYS TIME』(1999年)でデビューを飾り、以降、青春ものや教師もの、舞台では重厚な翻訳劇まで、絶え間なくさまざまな経歴を重ねてきた20年間を、この舞台に結集させる。演出の谷のコメントによると「アドリブのようにしか見えない箇所が何箇所もあるのに、すべての台詞と行動は戯曲中で指示されている。舞台と観客の関係、フィクションとノンフィクションの境界を揺さぶってくる野心作なのです」とのこと。物語が進行するうちに、主人公の男を襲った悲劇が少しずつあらわになる。それでも、生きる。「ステキなこと」を胸に。自分も物語に参加したかのような、不思議な体感を味わいに劇場へ出かけたい。公演は2月5日(水)まで東京芸術劇場シアターイースト、2月8日(土)から・11日(火・祝)まで新潟市民芸術文化会館 劇場(特設ステージ)、2月15日(土)・16日(日)に長野・まつもと市民芸術館 特設会場、2月18日(火)・19日(水)に名古屋市千種文化小劇場、2月22日(土)・23日(日)に大阪・クリエイトセンター センターホール、2月29日(土)・3月1日(日)に高知市文化プラザ かるぽーと 大ホールにて上演。文:小川志津子
2020年01月26日国立劇場の新春公演はこのところ尾上菊五郎率いる音羽屋一門を中心に、正月気分を膨らませてくれるような楽しい趣向を取り入れた通し狂言が披露されている。今年は四世鶴屋南北作『御国入曽我中村』をアレンジして『通し狂言 菊一座令和仇討』と題して上演する。歌舞伎では昔から「正月は曽我物」が定番と言われている。曽我物とは曽我五郎十郎兄弟による仇討ちの世界を含む物語を指し、『御国入曽我中村』も題名で分かるように、文字通りの曽我物だ。作者の鶴屋南北は、複数の物語の世界を巧みに組み合わせることで新たに創作するのを得意としており、この作品でも曽我物の時代設定に『鈴ヶ森』の幡随院長兵衛や白井権八、近松門左衛門の浄瑠璃『槍の権三重帷子(やりのごんざかさねかたびら)』の笹野権三など、有名キャラクターを登場させている。今回はこの「綯交ぜ(ないまぜ)」の世界をさらにもうひとひねりし、新たに仇討ちの物語を創作するという。鎌倉、鈴ヶ森、三島と所が次々と移り、吉原の花魁も登場。国立劇場としては8年ぶりに両花道を使うと聞けば、ダイナミックな場面展開が予想され、期待が高まる。さらに菊五郎の幡随院長兵衛に菊之助の白井権八で『鈴ヶ森』となれば、それだけで名場面になるだろうことは想像に難くない。国立劇場 令和2年初春歌舞伎公演『通し狂言 菊一座令和仇討 四幕十場』は1月27日(月)まで。文:仲野マリ
2020年01月02日映画『ひとよ』(11月8日公開)の公開記念舞台挨拶が9日に都内で行われ、佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優、MEGUMI、佐々木蔵之介、白石和彌監督が登場した。同作は鶴屋南北戯曲賞、読売文学賞戯曲・シナリオ賞などを受賞した注目の劇作家・桑原裕子率いる劇団KAKUTAの代表舞台作品『ひとよ』を実写映画化。15年前、ある家族に起きた一夜の事件が、母と三兄妹の運命を大きく狂わせた。一家は別々の人生を歩み、15年後に再会。葛藤と戸惑いの中で、一度崩壊した絆を取り戻そうともがき続ける。三兄妹でぶつかり合うシーンもあったが、松岡は「私がスナックで怒るシーンで、監督が『これを佐藤さんに投げてください』って、小鉢のピーナッツを持ってきたんですよ。何回目かのテイクで、佐藤さんの髪にピーナッツが。ピーナッツNGが出たんですよ! でも使われてるのは ピーナッツカットだった」と暴露。白石監督は「ピーナッツがついてるのが最高にかわいくて。こんなにピーナッツつけてかっこいい人いるかなと思った」と意外な角度から称賛する。鈴木が「結局、『やめよう』って言ってとったから、直後のカットからピーナッツついてないんですよね」と指摘すると、佐藤は「僕がこうやって取りましたから。結構痛かったんですよあれ、実は」と裏設定を披露し、苦笑する。また鈴木は「俺は監督から『雄二(佐藤)に振り払われてこけてくれ』って言われて、『どうしよう、この体格差で振り払われてこけるかな……』と考えた際の演技だった」と告白。「よく言われるのは、『あなた思った以上に力があるので加減してください』って。自分ではわからないから」と力を持て余している鈴木に、松岡は「パーマンみたい」と喩えていた。
2019年11月09日映画『ひとよ』(11月8日公開)のジャパンプレミア試写会が25日、都内で行われ、主演の佐藤健、共演の鈴木亮平、松岡茉優、音尾琢真、佐々木蔵之介、メガホンをとった白石和彌監督が登壇した。本作は、鶴屋南北戯曲賞、読売文学賞戯曲・シナリオ賞などを受賞した注目の劇作家・桑原裕子率いる劇団KAKUTAの代表舞台作品『ひとよ』を実写作品。どしゃ降りの雨が降る夜に起きたひとつの事件で運命を激変させられ、心に傷を抱えたまま別々の人生を歩んだ母親とその子どもたち3兄妹が、事件の15年後に再会し、葛藤と戸惑いの中で1度崩壊した家族の絆を取り戻そうともがき続ける姿を描く、感涙のヒューマンドラマとなっている。15年前の事件に縛られ家族と距離をおき、東京でフリーライターとして働く次男・雄二役を演じる佐藤は「素晴らしい共演者の皆さまと、白石監督のもとということもありまして、今回の現場では気負いのようなものが一切なく、過去に経験したどの現場よりも力の抜けた状態で臨めたんじゃないかなと思います」と打ち明け、「完成した作品は素晴らしかったです。そんな作品に出演できたことを光栄に思います」と感慨深げにあいさつした。その後、MCから「まずは3兄弟の方にお聞きします」と声が掛かると、事件によって美容師になる夢を諦め、スナックで働きながら生計を立てる末っ子の妹・園子役を演じる松岡は「だんご?」と口を挟み、兄役の鈴木と佐藤に詰め寄られると「今、お叱りを受けています…」とタジタジになり会場を笑わせ、「3兄弟って聞いたらだんごじゃないですか。初めて買ったCDが『だんご3兄弟』だし…」と必死に弁解した。続けて、松岡が「いかがでしたか? 白石監督と初めてご一緒して」とMCの仕事を奪って質問すると、佐藤は本作へのオファーが来る前から「もし白石作品に出演できるんだったら、こういう役作りをして行こう」と考えていたそうで、「それくらい念願叶っての出演でした」と声を弾ませ、白石監督からどんな役作りをしようと思っていたのか追求されると「もし出られるんだったら、今より線を太くして、体内を汚して挑もうと思っていました。それを今回も取り入れました」と返答。すると松岡は「汚いですよ、今回の佐藤さん。ビックリするくらい汚い! こんなきれいな顔をしているのに、こんなに汚くなるのかって」と言葉に力を込めると、佐藤は「あんまり言うな、そういうこと。傷つくから。自分で言うのはいいけど、女性に言われたら悲しくなる」と一喝した。また、町の電気屋に勤務し、3兄妹で唯一自身の家族を持つが夫婦関係に思い悩む長男・太樹役を演じる鈴木が「僕は活発な役が多かったりするので、こういう内向的な役を鈴木にやらせてみたいと思ってくれたことに感謝しています」と語ると、松岡は「今まで見たことのないくらい汚い佐藤健さん。今まで見たことがないくらい頼りない鈴木亮平さんが見られます。『せごどん』はどこに行ったんだというくらいです」と紹介した。さらに松岡は自身の紹介もほしそうな表情で鈴木と佐藤の顔を覗き込むと、佐藤は「今まで通りの松岡。期待通りの松岡」と答え、白石監督が「ここまで試写を見た人たちからは『松岡茉優は凄まじいな』という声が非常に多いので、それは今まで通りなんでしょう」と褒めると、松岡は「ありがとうございます」と照れ笑いを浮かべた。また、『自身にとっての特別な一夜』を尋ねられると、佐藤は、本作の撮影で佐々木に全力で飛び蹴りをしたシーンを挙げ「アクションシーンって巧妙なテクニックで計算して作っていくものなんですけど、そういったプランがなかったので、あれはアクションシーンじゃなくてただの暴力なんですよ(笑)」と笑いつつ、「それでも行くしかなかったのですが、蔵之介さんに快く『全然いいよ』と言っていただいたので、全力で行かせていただきました。あのときはありがとうございました」と感謝すると、佐々木は「心地よかったです」とコメントして笑わせた。
2019年09月26日鶴屋南北の怪談物の代表作、通し狂言『東海道四谷怪談』が9月の南座に登場。片岡愛之助、中村七之助、市川中車の豪華初共演で、関西では26年ぶりの上演となる。「南座新開場記念 九月花形歌舞伎」チケット情報初演は文政8年(1825年)、江戸中村座。当時は赤穂義士討ち入りの時代物『仮名手本忠臣蔵』の外伝として互いのエピソードを交互に上演することで、より時勢に翻弄される人間ドラマが浮き彫りとなり、階級社会の不条理や人間の業が際立つ効果をもたらした。その上で、『東海道四谷怪談』は毒を飲まされたヒロインお岩が、櫛で髪をすくたび毛が抜け落ちる有名な「髪梳き」の場面、戸板に縛られた男女ふたりの遺体をひとりの演者が早替えで見せる「戸板返し」、さらに恐怖をあおる演出「提灯抜け」など、歌舞伎ならではの仕掛けがたっぷり。エンタテインメント性溢れる歌舞伎入門編としても、今日まで不動の人気を集めている。「非常に生々しい人間の思いが描かれた、鶴屋南北ならではのキャラクター。七五調に流されない台詞も独特で、言葉から役の真意が伝わってくる」とは、ヒロインを邪険にする夫、民谷伊右衛門役の愛之助。塩谷判官(浅野内匠頭)の元藩士の娘お岩と結婚しながらも、後に藩取り潰しの背景もあり、敵対する高師直(吉良上野介)の家臣の孫娘お梅と再婚。刹那的に己の欲に生きる悪役だ。「同時にお梅が惚れるような素敵さも必要になってくる代表的な色悪。見得や立廻りではなく、存在自体で魅せるような重要なお役なので難しい」。一方、夫が犯人とは知らず、伊右衛門に父親殺しの仇討ちを頼み献身的に尽くすお岩役の七之助は、前半の役作りが肝になると言う。お岩は100%伊右衛門を愛していた。そこを前半でしっかり描くことで、裏切られたと知った後半からの爆発が生きてくる。『恥ずかしい』と泣くのは、武士の娘のプライドだと思います」。悲劇の背景にあるのは、上層部の事件以来一変した生活の貧しさだ。「お岩は産後の病で死にそうだし、子供は泣き叫ぶ。人間強くはないですから。伊右衛門のイライラは現代にも通じるものだと思う。お岩もあの時代、女ひとりが子連れで家を出ればのたれ死ぬほかない。殴られても伊右衛門に頼るしかなかった。その意味では全員に共感できるお芝居かもしれません」。七之助はその他、男女3役を演じ分ける。市川中車との三者初共演も話題の本作。近年、中車とは夫婦か恋人役が多いという七之助は、「目を瞑ってでも芝居のキャッチボールができる。今回は3人でどんな化学変化が起きるのか楽しみ」と笑う。愛之助は3人で物語を日々進化させたいと意気込みつつ、七之助の美貌にも触れる。「美しさと怖さは紙一重。視覚的な怖さはもちろん、人間の精神的な怖さも見どころのひとつです」。公演は9月2日(月)から26日(木)まで、京都・南座にて上演。チケット発売中。取材・文:石橋法子
2019年08月27日京都の和菓子屋「鶴屋吉信」より、羊羹「秋桜の小径(こすもすのこみち)」「秋襲(あきがさね)」が期間限定で登場。「秋桜の小径」は2019年10月中旬まで、「秋襲」は10月中旬から11月下旬まで、鶴屋吉信 本店・直営店および全国の主要百貨店にて発売される。「秋桜の小径」は、コスモスの花揺らめく秋の野の情景を表現した羊羹。お茶の風味がほんのり香る緑色の挽茶羊羹の上に、コスモスの花をかたどった羊羹を散らし、透きとおる琥珀羹で閉じ込めた。爽やかな風の吹く初秋を思わせる一品となった。「秋襲」は、秋の野山を飾る紅葉の彩りを映した羊羹だ。古来、"襲(かさね)"とは着物を何枚も重ねて着ることを表し、四季折々の色合わせを楽しんだという。「秋襲」ではそれを表現するように、豊かな風味の小倉羹へ、色づく紅葉型の羊羹を重ねた。販売時期により紅葉の色合わせもわずかに変化し、深まりゆく秋を感じられる。【詳細】「秋桜の小径」「秋襲」発売期間:・秋桜の小径:発売中〜2019年10月中旬・秋襲:2019年10月中旬〜11月下旬取扱店舗:鶴屋吉信 本店・直営店、全国の主要百貨店価格:各1,200円+税【問い合わせ先】鶴屋吉信 お客様担当TEL:075-414-0105※受付時間:月~土(水曜日・祝祭日を除く) 9:00~18:00
2019年08月26日京都の老舗和菓子屋「鶴屋吉信」から、「星のカービィ」のカービィとのコラボレーション和菓子 「カービィのまんまる手づくり最中」が登場。2019年7月7日(日)より、鶴屋吉信 IRODORI店、京名菓・名菜処 亰(みやこ)店、東京店で発売される。「カービィのまんまる手づくり最中」は、カービィの様々な表情をプリントした最中種に、自分であんを挟んで食べる手づくり最中のセット。カービィが大きく口を開けた顔や、ニッコリ笑顔の最中は、食べるのが勿体無くなってしまいそうだ。セットのあんには、丹波大納言を使用した“小倉あん”と、ほのかに柚子が香る“こしあん”の2種類をラインナップ。香ばしい最中種と相性抜群の、まろやかで風味豊かな味わいを楽しめる。また、市販のアイスやフルーツ、ナッツを用意して、自分だけの“もなカービィ”にアレンジするのもおすすめ。華やかな和の世界とカービィを散りばめたパッケージにも注目。「小倉あん」缶のセットでは金色の空に浮かぶカービィを描き、「こしあん」缶のセットでは縁起のよい松竹梅をモチーフにデザインしている。【詳細】「星のカービィ」×鶴屋吉信「カービィのまんまる手づくり最中」発売日:2019年7月7日(日)※6月28日(金)12:00から、オンラインショップにて予約注文の受付開始。取扱店舗:鶴屋吉信 IRODORI店、京名菓・名菜処 亰(みやこ)店、東京店、公式オンラインショップ価格:・「カービィのまんまる手づくり最中 1缶入」 1,566円(税込)セット内容:小倉あん×1缶、最中種(雲デザイン)×1缶 12枚(6組)入、ヘラ×1本・「カービィのまんまる手づくり最中 2缶入」 3,132円(税込)セット内容:小倉あん・こしあん×各1缶、最中種(雲デザイン)・(松デザイン)×各1缶 12枚(6組)入、ヘラ×1本※「1缶入」は小倉あん(雲デザイン)のみ販売し、こしあん(松デザイン)の取り扱いは無い。【問い合わせ先】鶴屋吉信 お客様担当TEL:075-414-0105 ※受付時間:月~土(水曜日・祝祭日を除く)9:00~18:00
2019年07月01日佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優が3兄妹を演じる家族の絆を問いかける感涙ヒューマンドラマ『ひとよ』が、先日無事クランクアップ。公開日も11月8日(金)に決定した。『ひとよ』撮影最終日はクライマックスの重要シーン白石和彌監督最新作は、鶴屋南北戯曲賞、読売文学賞戯曲・シナリオ賞などを受賞した注目の劇作家・桑原裕子率いる「劇団KAKUTA」の同名代表舞台作品の実写映画化。ある家族は一夜の事件に囚われたまま別々の人生を歩んでいたが、15年後に再会し、一度崩壊した絆を取り戻そうともがき続ける物語。本作は新元号の令和となった初日(5月1日)にクランクインし、1か月におよぶ撮影を経て、今月1日に“家族揃って”クランクアップ!撮影最終日に行われた撮影は、家族全員が揃うクライマックスの重要なシーンとなっており、白石監督を中心に入念な段取りが行われ、幾度もシーンの検証が繰り返されたそう。時折、キャストからも提案が挙がり、モニターで自らの動きを最終確認、本番はほぼ一発OKで、日付が変わる直前にクランクアップを迎えた。佐藤健「期待して公開をお待ち頂けたら」クランクイン前は「現場に入るのが非常に楽しみ」と、念願の白石作品への参加を喜んでいた稲村家の次男・雄二役の佐藤さん。実際に参加してみて「こんなにも素敵な話で、こんなにも素敵な役者・スタッフの皆様と贅沢な時間を過ごさせていただき、振り返るとあっという間でした」と充実した撮影だった様子。また「(芝居については)、その時に出たもので勝負と言いますか、ドキュメンタリー的なアプローチの仕方をしてきたように感じています。白石監督が、『最高傑作になるであろう』というような言葉を漏らされていたとも聞いていますし、きっと素晴らしい作品に仕上げてくださると信じています。なので、皆さんも期待して公開をお待ち頂けたら嬉しいです」とコメントしている。鈴木亮平、好きなセリフは「ただの夜ですよ」「この映画は家族の話であり、時間の話でもある」と語る、人とのコミュニケーションに苦手意識を持つ長男・大樹役の鈴木さん。「僕は、(田中裕子さん演じる)お母さんの『ただの夜ですよ』というセリフが大好きで、台本で読んだときに、自分の中で良い夜も悪い夜も、いろいろな夜が思い浮かびました」とふり返り、「観てくださった皆さんも、観終わった後にそれぞれの響き方をするのではと思っていますが、皆さんの人生の一つ一つに想いを馳せていただき、『ひとよ(一夜)』を想って頂けたら嬉しいです」とメッセージを寄せている。松岡茉優「どこか許されてほしい」末っ子・園子役の松岡さんは、まず本作への参加に「憧れの白石組で、憧れの先輩方とご一緒できて嬉しく思います」と改めて語り、「私はこの映画を観てくださった皆さんに感動してほしいとか、泣いてほしいとかではなく、家族に対して何かゴロゴロとしたものを抱えて生きていらっしゃる方に、この映画を観てどこか許されてほしいなと思いながら演じていました。そして、背中を押すまではできなくとも、例えば『お母さんにメールをしてみよう』、と思い立つような、そんな映画になったらいいなと思っています」と想いを明かした。田中裕子「充実した時間」をふり返る3兄妹と15年ぶりの再開を果たす母・こはる役の田中裕子は「天気にはとても恵まれたのですけれども、昼と夜との寒暖の差が激しく、北関東恐るべし、と感じる撮影の日々を過ごしました」と撮影をふり返り、「今回、佐藤健さん、鈴木亮平さんをはじめ、初めて共演させていただくキャストの方が多かったのですけれども、白石監督のもと充実した時間を過ごさせていただいたと思っています」とコメントしている。「どのシーンも想像以上のシーンに」白石和彌監督が手応え感無量で撮影を終えたキャストたち。一方の白石監督も「俳優部の皆さんが充実した顔でクランクアップを迎えられていたのは、何より良かったです」とホッとした様子。さらに「俳優部皆さんの芝居を堪能でき、どのシーンも想像以上のシーンになっているので、(撮影を終えての)手ごたえはありますし、良い映画に向かっていると感じています」と自信を見せている。『ひとよ』は11月8日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ひとよ 2019年秋より全国にて公開(C) 2019「ひとよ」製作委員会
2019年06月07日俳優の佐藤健が、白石和彌監督の最新作『ひとよ』(2019年秋公開)に主演することが29日、明らかになった。鈴木亮平、松岡茉優、田中裕子が共演する。同作は鶴屋南北戯曲賞、読売文学賞戯曲・シナリオ賞などを受賞した注目の劇作家・桑原裕子率いる劇団KAKUTAの代表舞台作品『ひとよ』を実写映画化。15年前、ある家族に起きた一夜の事件が、母と三兄妹の運命を大きく狂わせた。一家は別々の人生を歩み、15年後に再会。葛藤と戸惑いの中で、一度崩壊した絆を取り戻そうともがき続ける。佐藤は15年前の事件に縛られ、家族と距離をおき、東京でうだつのあがらないフリーライターとして働く稲村家の次男、雄二を演じる。また、しがない町の電気屋に勤務し、三兄妹で唯一自身の家庭を持つが夫婦関係に思い悩み、幼少期より人とのコミュニケーションに苦手意識を持つ長男の大樹を鈴木、大樹と雄二の妹で、事件によって美容師になる夢を諦め、スナックで働きながら生計を立てる園子を松岡が演じる。さらに、15年ぶりに三兄妹との再会を果たす母・こはる役に田中が決定し、白石組初参加となる人気・実力を兼ね備えたオールスターキャストが集った。5月のクランクインは予定している。○佐藤健 コメント現場に入るのが非常に楽しみです。白石監督の作品はほとんど観させてもらっていますが、是非いつかご一緒できたらと思っていた方ですので、今回は念願が叶いました。素晴らしい脚本、共演者、スタッフの皆様との仕事ということで、僕が気負い過ぎずとも良い映画になるであろうというある種の確信をすでに持っておりますが、こんな環境で映画作りに励めることを当然と思わずに、幸せを噛み締めながらも精進していく撮影期間であればと思います。今回のお声がけ大変光栄でした。有難う御座います。○鈴木亮平 コメント複雑な家族の関係、過去の事件と妻子への思い、吃音の症状。この作品は自分にとって大きな挑戦になるだろうことを今から確信しています。と同時に、この役を「鈴木にやらせてみたい」と思っていただけたことに感謝しています。白石監督、そして素晴らしい共演者の方々と、丁寧に、時に乱暴に心を通い合わせ、皆さんの心に突き刺さる『ひとよ』を作り上げていきたいと思います。○松岡茉優 コメント熱い視線でずっと作品を追っていた白石和彌監督とご一緒させて頂けることは私にとって大変嬉しいことでありつつも、今の自分は何が出来るのかバレバレになってしまうだろうなと今から眉尻を下げています。己を知れるというのはとても良いことですから、真っ直ぐ向かっていこうと思います。家族のお話です。どんな雰囲気になるのか実は想像がつきません。スタッフ、キャストの皆様、宜しくお願い致します。映画ファンの皆様、少し待っていてください。○白石和彌監督 コメントこれ以上のない最高のキャストに集まって頂き、少し緊張しています。私自身、この家族がどのような物語を紡いでくれるのか、楽しみで仕方ありません。多くの人の心に突き刺さる作品になるように、毎日を大切にしながら撮影に望みます。楽しみにお待ちください。○桑原裕子(原作) コメント自身の所属する劇団公演にむけて『ひとよ』を描いたのは2011年の夏、日常を取り戻しているように見えても、東日本大震災の影響がまだ各地で色濃く残る頃でした。私の生まれは福島県で、子供時代は学級休みのほとんどを福島の山に囲まれて過ごしました。だから自分のふるさとが「あの一日の出来事」を境にして、まるで形を変えたかのように違う目で見られるようになったことに、たとえようのないやるせなさを感じていました。これは震災の話ではありませんし、社会を背負うような物語でもありません。が、復興、再生、絆――そんな言葉が日本中にあふれかえるなか、本当の再生とはなにか、私たちはどう歩み出せばいいのかを、ひとつの家族を通じて、私もまだ見つけられぬまま模索しながら描いた作品でした。社会の暗がりに目を向け、いびつながらも懸命に生きる人間をこれまで多く描いてこられた白石監督が「ひとよ」を手がけてくださることになり、本当に嬉しく思っています。髙橋泉さんに丁寧な脚本を書いていただけたことにも感謝しています。どうか原作にこだわらず監督ならではの視点で、新たな『ひとよ』を創っていただければと思いますし、蒼々たるキャストの皆さんがどんな風に役へ光を当ててくださるのか、純粋にワクワクしています。きっと素晴らしい作品になる、という予感だけが激しく渦巻いております。そうして生まれ変わる『ひとよ』が、たくさんの皆様のもとへ届き、どこまでも高く遠くへ、旅をしてゆけますように。
2019年03月29日今を生きる女性なら、いや、女性に限らず生きづらさを感じているなら、心に刺さるに違いない舞台が再演される。脚本は、この『母と惑星について、および自転する女たちの記録』で第20回鶴屋南北戯曲賞を受賞した蓬莱竜太。母と三姉妹の物語に込めた思いを聞いた。【チケット情報はこちら】物語の芽となったのは、脳裏に浮かんだ「三姉妹が異国で放浪している絵」だったそうだ。「じゃあ、なぜ彼女たちはさまよっているのか。きっと母親の遺骨を撒く場所を探すためで、だとするなら、大好きだった母ではなく、大嫌いな母なのではないか。そのほうが面白いと思ったんです」と蓬莱は言う。そうして生まれたのが、父親を知らず、母親らしい愛情を受けることなく育った三姉妹とその母の物語だ。毒母たる母親のもとで育った三姉妹には、“母”というものへの無意識の恐れがあり、女性としての人生に様々な迷いを抱いている。2016年の初演の舞台には、その切実さが生々しく、けれど美しく浮かび上がった。「栗山(民也)さんの演出によって、瞬間瞬間が美しく切り取られ、この戯曲をよりすばらしい世界へ押し上げてくれたなと思います」。再演では、三女に芳根京子、母にキムラ緑子の新キャストを迎え、次女の鈴木杏、長女の田畑智子が引き続き出演。「キャストが変わればまったく違う芝居になる」と蓬莱も期待する。それにしても、蓬莱はなぜ母と娘を書いたのか。「今の日本では、女性はいろんなものと戦っていて、戦わなきゃいけない量が男性より多い気がするんです。どう生きることが幸せなのかと、ファッションから結婚や出産まで、あらゆることが常に世の中から定義づけられていて。なかでも、子どもを産んで母になるということについては、産まないという選択を含め、女性が抱える大きなテーマだなというふうに感じるんですね。だから、今この日本で戦っている女性をそのまま舞台に乗せたいと思ったんです。タフさとユーモアを忘れずに戦っている女性たちへのリスペクトを込めて」もちろん、女性たちの苦しみを描いたからといって世の中がすぐに変わるわけではない。しかし、蓬莱は言う。「舞台上の彼女たちが前へ進もうとしている姿を体感して感動するだけで、きっと力になるんじゃないかなと思うんです。フィクションというのは作家が祈りを込められることが強み。そこにどんな祈りを込めるのか、そこにこそ僕が書く意味があると思っています」3月5日(火)に東京・紀伊國屋ホールで開幕したあと、高知、北九州、京都、豊橋、長崎と各地をめぐる。東京、高知、長崎公演はチケット発売中。北九州、豊橋公演は1月19日(土)午前10時、京都公演は1月27日(日)午前10時より一般発売開始。取材・文:大内弓子
2019年01月18日2019年3月に全国12か所で開催される「中村七之助 特別舞踊公演2019」。この公演について中村七之助が意気込みを語った。【チケット情報はこちら】本公演は、中村屋一門が行うおなじみの全国巡業公演。古くは十八世勘三郎が率いた親子会に始まり、2005年からは勘九郎と兄弟で務めてきた。2018年は歌舞伎座・平成中村座で行われた十八世勘三郎七回忌追善興行のほか、「平成中村座スペイン公演」、パリ公演「ジャポニスム2018」などで大役を果たし、2019年末上演の「風の谷のナウシカ」歌舞伎版への出演も発表された七之助が全国各地に足を運ぶ。群馬・ながめ余興場や岐阜・かしも明治座、東座といった昔ながらの芝居小屋での公演では、客席から演者までの間が2メートルあるかないかの至近距離で立ち回りや舞踊が繰り広げられる。演目は、中村鶴松が美しい海女の姿に扮する「汐汲」。ハイライトは、鶴屋南北の「於染久松色読販」から見どころを抜粋した「隅田川千種濡事」だ。「於染久松色読販」は2018年2月の博多座でも七之助が七役を演じており、自身も「平成中村座などでも、これまで自分が演じてきた自負がある」と語る。今回、七之助は許嫁・お光、油屋娘・お染、丁稚・久松、土手のお六の四役早替りを務める。演目を迷っていた七之助に「歌舞伎を初めて観る人に醍醐味を伝えるとしたら、早替りを見せるのはどうでしょう」と声をかけたのは、「隅田川千種濡事」で共演する中村いてうだと言う。「隅田川千種濡事」に決めた七之助は、演目の見どころを「男も女も見せることができて、エンターテインメント性があるところ」と語る。さらに「この演目は舞台裏が非常に大変で、共演者、スタッフがひとり欠けたら成立しない。しかも毎日違う会場で、広さも使える部分もそれぞれ違う。昨日捌けられた部分が、今日は捌けられないこともある。お客さまとの距離もとても近い。私にとっては本当に毎日がチャレンジで、とても楽しみです」と続けた。「汐汲」の前には、七之助、鶴松による「芸談」が行われる。ここでは「隅田川千種濡事」を観るにあたって、七之助が演目の予備知識を解説。さらに「中村屋ヒストリー」と題し、十八世勘三郎など中村屋の秘蔵映像を振り返りながら、七之助と鶴松が懐かしい話に華を咲かせる。「中村七之助 特別舞踊公演2019」は、3月2日(土)より群馬・ながめ余興場を皮切りに開催。チケットの一般発売に先駆けて、群馬、埼玉、長野、石川、広島、千葉、岐阜公演の抽選先行、大阪公演は先着先行を実施中。取材・文:横山由希路
2018年12月26日NHK連続テレビ小説『べっぴんさん』のヒロインをはじめ、活躍目覚ましい芳根京子が舞台に挑戦する。演目は、2016年に上演された『母と惑星について、および自転する女たちの記録』。脚本を手がけた蓬莱竜太が第20回鶴屋南北戯曲賞を受賞した珠玉作の待望の再演である。そこに新キャストとして加わる芳根。作品にまた新たな魅力を与えそうだ。【チケット情報はこちら】この舞台の登場人物は母と3姉妹の4人のみ。長女役の田畑智子、次女役の鈴木杏が初演から続投し、母親役のキムラ緑子、三女のシオ役の芳根が、新キャストとして出演することになる。芳根はまず、この少人数編成に心惹かれたのだという。「出演者が4人しかいないというのは、ちゃんと舞台を経験するにはすごくいい機会だなと思ったんです。演出の栗山(民也)さんにもきっとたくさんご指導いただけるのではないかなと思いますし。みなさんと一緒にひとつの作品を作る喜びもより感じられるのではないかなと思うんです」。芳根にとって舞台は、2015年の『幕が上がる』に続いて実はこれが2度目。高校演劇部を舞台にした前作は、映画からスタートしたこともあり、同年代の出演者たちと楽しく過ごしたという記憶が大きいらしい。「だけど、舞台を経験されている先輩方の話を聞くと、舞台ってもっと悩んでもがいて作り上げていくものじゃないかという気がして。楽しいだけじゃいけないんじゃないかと勝手に思い込んでしまっているところがあるんです。だから今回は、ちゃんと壁を乗り越えてやるぞと思っています(笑)」実際、壁は大きそうだ。「まずセリフ量がすごいんです。台本をいただいて蛍光ペンを引いてみたら、インクがなくなっちゃったほどでした(笑)。しかも、長崎弁なので大変だろうなと思います。でも、それだけセリフをいただけるのは幸せなこと。しっかりやっていきたいと思っています」。また、演じるのは、“母”というものに恐怖を懐き、ある大きな選択を迫られているという複雑な役どころ。「私自身も苦しむだろうなと思います。でも、その分いろんな景色が見えるだろうなと思うので、しっかり苦しみたいと思いますし。自分から出てくる感情を1回1回大切にしたいなと思います。1度完成した作品をやるのはプレッシャーがありますが、もう1度やる意味を感じていただけるように、みなさんが引き込まれるお芝居ができたらなと思っています」。映像でも瑞々しい演技を見せる芳根だ。ナマの舞台にさらに期待したい。公演は2019年3月5日(火)から26日(火)まで東京・紀伊國屋ホールにて。チケットは12月8日(土)より一般発売開始。取材・文:大内弓子
2018年10月19日四世鶴屋南北原作の『東海道四谷怪談』が3月17日より、東京・よみうり大手町ホールで上演中。同公演は砂岡事務所が手掛ける歌舞伎狂言シリーズ第2弾。花組芝居の加納幸和が脚本、劇団鹿殺しの丸尾丸一郎が演出を担当し、単なる怪談にとどまらない、人の業が絡み合う群像劇として見せている。【チケット情報はこちら】塩冶浪士の民谷伊右衛門(平野良)は、同じ浪士で義父の四谷左門に娘・お岩(田渕法明)との復縁を迫るが、伊右衛門の公金横領という過去を知る左門は復縁を許さない。一方、お岩の妹・お袖(白瀬裕大)は訳あって離れた夫・佐藤与茂七(白又敦)と、生活のために勤めた按摩宅悦(植本純米)の地獄宿で再会。しかし、お袖に横恋慕する直助権兵衛(桑野晃輔)は与茂七を、伊右衛門は左門をそれぞれ殺してしまう。親・夫を殺した仇とも知らずお岩は伊右衛門と復縁、お袖は直助と仮の夫婦となる。お岩は、産後の肥立ちが悪く、伊右衛門はそんなお岩を疎ましく思い始める。隣家の高師直家臣・伊藤喜兵衛(なだぎ武)からもらった血の道の薬を飲んだお岩はたちまち形相が変わって…という物語だ。歌舞伎に造詣が深い脚本の加納が、普通に上演すれば1日がかりになる大作のエッセンスをたった2時間に凝縮。現行では上演されることの少ない5幕目の「夢の場」を含めての劇化となる。出演者は全員男性で、女性役も男性が挑戦するほか、セリフも現代口語より原典通りの言い回しが多い。花道を多用し、ケレン味ある「戸板流し」の演出も挟むなど、歌舞伎の手法を積極的に取り入れているが、古典作品とはこれまで縁遠かった若手俳優たちが正面から本作に取り組む姿が1番の見所かもしれない。本公演は和装と洋装、ふたつのバージョンが上演されている。洋装で『東海道四谷怪談』を見てみると、独特の新鮮さがあった。『四谷怪談』と聞けば「お岩さんの幽霊が出てくるおどろおどろしくて怖い話」というイメージを持つ人も多いと思うが、当作品を通してみると、また違った印象を受けることと思う。演出の丸尾は「キャストが精一杯生きて、泣いて、怒って、死んでいく姿を観て、お客様に少しでも共感、共有してもらえたら。自分たちの責任で愛と悲しみの物語を作っていけたらいいなと思います」とコメントしている。そのほか、北村健人、今川碧海、水貴智哉、土倉有貴が出演。公演は3月25日(日)まで。取材・文:五月女菜穂
2018年03月26日アカデミー賞受賞俳優のマシュー・マコノヒーが、アメリカ史が封印してきた南北戦争下の実在のヒーローを演じる『ニュートン・ナイト/自由の旗をかかげた男』が、2017年2月4日(土)より日本公開される。このほど、その本予告が解禁なった。時は1863年、南北戦争で2つに引き裂かれたアメリカで、ニュートン・ナイトは甥の遺体を家族に届けようと南部軍を脱走する。故郷で仲間の農民たちから農作物を奪う軍と衝突したニュートンは、追われる身となって湿原に身を隠す。そこで出会った逃亡奴隷たちと友情を築いたニュートンは、黒人と白人が一つになった前代未聞の反乱軍を結成し、自由のために立ち上がるが――。アカデミー賞作品賞にノミネートされた『シービスケット』や、『ハンガー・ゲーム』、女性版『オーシャンズ』を手がけるゲイリー・ロス監督が、歴史の中に封印されたニュートン・ナイトの伝説を伝えることを映画人としての使命と決意し、10年の歳月をかけてリサーチを行い製作した渾身作。150年前、激化する南北戦争のさなか、南部において貧しい白人と逃亡した黒人奴隷で軍を率いた実在の“ヒーロー”を描き出す。このたび解禁された本予告では、「金持ちが始めた戦争を、貧乏人が戦っている」と、不平等な南北戦争に疑問を持ったニュートンが、500人の奴隷と農民たちを率いて、100万人の南部軍に反旗を翻す姿が描かれる。それにより混乱を見せていく家族や軍の様子なども伺えるが、『ダラス・バイヤーズクラブ』でその年のアカデミー賞ほか各賞を総なめにしたマコノヒーが体現するニュートンの、カリスマ性を持ったリーダー像も浮き彫りとなっている。また、『ウェイトレス~おいしい人生のつくりかた』『奇跡のシンフォニー』のケリー・ラッセル、ウィル・スミス主演『コンカッション』や『ベル~ある伯爵令嬢の恋~』(劇場未公開)のググ・ンバータ=ロー、さらにTVシリーズ「ハウス・オブ・カード野望の階段」「Marvel ルーク・ケイジ」で人気を獲得、『Moonlight』(原題)により本年度映画賞レースで早くも高い評価を得ているマハーシャラ・アリといった共演陣にも注目。“真の自由”を求め、出身地であるミシシッピ州ジョーンズ郡に、肌の色に関係なく誰もが平等な“自由州”を設立したニュートン・ナイト。アメリカだけでなく世界各国で、いまこの瞬間もさまざまな形で起こっている人種問題にまつわる争いを照らす、比類なき英雄の実話を、まずはこちらから目撃してみて。『ニュートン・ナイト/自由の旗をかかげた男』は2017年2月4日(土)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年12月06日カンヌ、ヴェネチア、ベルリンと世界三大映画祭を制覇した韓国の巨匠キム・ギドクの監督最新作『The NET 網に囚われた男』。このほど、キム・ギドク監督が南北に分断された朝鮮半島への思いを突きつける予告編映像が解禁となった。本作は、ある事故により国境を越えてしまった漁師の男に降りかかる理不尽な運命を通して、朝鮮半島の南北分断を描き出す社会派ヒューマンドラマ。これまで、あらゆる角度からあらゆるタブーを描いてきたキム・ギドクが『プンサンケ』『レッド・ファミリー』の製作・脚本を経て、自らメガホンをとり、1人の男の運命を通して、常に弱者が犠牲を強いられ、切り捨てられる現代社会の矛盾と闇をあぶり出していく。主人公の漁師を演じるのは、東野圭吾「容疑者Xの献身」を韓国で映画化した『容疑者X天才数学者のアリバイ』で天才数学者を演じていた個性派リュ・スンボム。彼の監視役につく韓国の若き捜査官には、イケメン次世代スター、イ・ウォングン。執拗で残忍な取調官を、『殺されたミンジュ』のキム・ヨンミン、主人公の帰りをひたすら待つ妻役を『メビウス』のイ・ウヌが演じている。今回解禁となった日本版予告編では、ボートに網が絡まるアクシデントのため、韓国側へと流されてしまう北朝鮮の漁師ナム・チョルの姿がある。韓国警察に捕らえられ、亡命を強要されるも、ボートの故障で南側にたどり着いてしまっただけで、北朝鮮に帰りたいと主張し続けるナム・チョル。だが、彼が屈強な肉体の持ち主であることから、韓国警察の取調官は特殊部隊出身のスパイではないかと疑う。韓国側に亡命させることができずに、北朝鮮に返すことは“敗北”だと考える警察は、ナム・チョルを豊かで煌びやかな大都会ソウルの繁華街に連れだし、心変わりさせようと目論むが、ナム・チョルは頑なに目を閉じ、街を見ることを拒む。さらには、尾行の隙をついて逃亡、すると謎の女も登場し、なぜか酒を酌み交わすことに…。果たして、ナム・チョルは北朝鮮に戻ることはできるのか?彼はただの漁師なのか、それともスパイなのか?さらに彼がかかってしまった“網”とは何だったのかも問いかけ、キム・ギドク監督らしい深い余韻を感じさせる予告編に仕上がっている。『The NET 網に囚われた男』は2017年1月7日(土)よりシネマカリテほかにて全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年11月17日理想の“大人の女”について考えるとき、著名な女優やタレントが思い浮かぶ人も多いのでは。実はそんな女優やタレントにも、理想の“大人の女”がいる様子。彼女たちに“大人の女”について聞きました。■吉田羊さんは……「自分の哲学を持ち、言葉豊かで、相手の気持ちを慮れる人」すなわち、説得ではなく納得を与えられる人。そんな大人になりたいと、常々思っています。■壇蜜さんは……「大人の女とは。期待も絶望も(あんまり)しない人」ほんのりとしたワクワクやガッカリがあった方が暇じゃなく生きられますが、過度な期待と絶望はかえって疲弊と薄毛のもと…。「もう若くない」って、実は冷静になるための優しい呪文です。■本谷有希子さんは……「悪口の中にも“愛”“品性”“洒脱さ” が備わっていると、同性でもほれぼれします」ずっと聞いていたいと思われるような、美しい悪口を私も言えるようになりたいですね。◇よしだ・よう女優。10月より連続ドラマ2作品に主演。医療ミステリードラマ『メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断』(CX系・毎週火曜21時~)は10/11より。10/22からは、世界的人気ドラマの日本版『コールドケース~真実の扉~』(WOWOW・毎週土曜22時~)がスタートする。◇だんみつタレント、女優。1980年生まれ。テレビ、ラジオのレギュラーはじめ、新聞、雑誌の連載も多数。’17年1月スタートの大河ファンタジー『精霊の守り人 シーズン2』(NHK総合)に出演。約4年ぶりのオール撮り下ろしによる写真集『あなたに祈りを』(講談社)が10/28発売に。◇もとや・ゆきこ劇作家、小説家。1979年生まれ。「劇団、本谷有希子」主宰。’07年に『遭難、』で鶴屋南北戯曲賞を史上最年少で受賞。小説家としても、’16年1月『異類婚姻譚』(講談社)で第154回芥川龍之介賞を受賞し、純文学新人賞三冠作家になるなど高い評価を受けている。※『anan』2016年10月5日号より。(C)eternalcreative
2016年09月28日熊本の鶴屋百貨店と伊勢丹新宿店では7月20日から26日まで、熊本の復興支援と新しい記念日“ともだちの日”を広めることを目的とした共同企画「ともだちの日~手をつなごう。いっしょに歩こう。TsuruyaとISETAN」を開催する。人気キャラクター・くまモンの生みの親としても知られる熊本県出身の放送作家で脚本家の小山薫堂が提唱している“ともだちの日”は、友達に感謝の気持ちを伝え友情を深め合う日。南米では、プレゼントを贈るなど友達とコミュニケーションをとる日として広く知られている。今回はこの“ともだちの日”に合わせて、小山薫堂の呼びかけにより鶴屋と伊勢丹新宿店が手をつなぎ、それぞれの店舗がセレクトしたとっておきの品々を、それぞれの店頭で限定販売する。伊勢丹新宿店本館5階のセンターパーク/ザ・ステージ#5では、鶴屋限定のオリジナルグッズや熊本にゆかりのある商品約20品目を鶴屋がセレクトして販売。購入した商品は、小山薫堂デザイン監修の鶴屋×伊勢丹コラボレーションによるオリジナルショッパーに入れて提供する。なおショッパーは各店、限定1,000枚で先着順となっている。また、鶴屋百貨店が熊本地震の被害を受けた熊本を“元通り100%の状態の戻すこと”を目的に開設している復興応援サイト「100%熊本百貨店」を紹介する展示や、チラシの配布によるPRも行い、来場者に熊本県産品購入による熊本支援を呼びかける。その他、7月20日には約60年続く鶴屋提供のラジオ番組「午後2時5分 一寸一服」を、小山薫堂とくまモンをゲストに迎えて伊勢丹新宿店から公開生放送する。鶴屋百貨店本館1階のイベントスペースでは、伊勢丹の象徴である「マクミラン/イセタン」と「ブラックウォッチ/イセタンメンズ」のデザインを落とし込んだアイテムを提供する伊勢丹のライフスタイルブランド・イセタンタータン(ISETAN TARTAN)のポップアップショップをオープン。会期中は、九州地区初登場となるイセタンタータンによる約40アイテムを期間限定販売する。なお、収益金の一部は復興支援のために寄付される。
2016年07月16日段田安則、小泉今日子が出演する舞台『草枕』が6月5日(金)より東京・シアタートラムで上演される。舞台『草枕』チケット情報劇作家・北村想が近代日本文学の名作をモチーフにオリジナル戯曲を書下ろすシリーズ“日本文学シアター”第2弾。第17回鶴屋南北戯曲賞に輝いた前作『グッドバイ』に続く第2作は、夏目漱石初期の名作『草枕』を題材にした新作だ。“智に働けば角が立つ。情に棹させば流される”の一節で知られる名作だが、北村想版『草枕』では、画工は“山路を登りながら”何を考え、誰に出会うのか?熊本の山中を旅する画工役に段田安則。画工が投宿先で出会う謎めいた女性・那美を小泉今日子が演じる。6月の開幕に向けて稽古中のふたりから以下のコメントが届いた。■段田安則第1弾の『グッドバイ』が好評だったので、前作に続けて出演させていただく以上、「前のほうが良かった」などと言われたら困る……というプレッシャーは少なからずあります(笑)。もともと漱石作品は好きですが、『草枕』はその中でも観念的で少し難解とも言える小説。それが北村想さんの独特で巧みなせりふ術で、漱石の世界をたどりつつも、ちゃんと想さんの世界になっているのが前回の太宰同様、面白いところです。僕が演じる「画工」は、時として漱石であり、時として北村想でもあるという、演じる層が幾重にもなっているような感覚です。稽古を通して、もっと繊細に取り組まなければならないと感じているところです。■小泉今日子『草枕』は、漱石好きの方々の中でも評価がわかれる問題作と聞いていましたが、北村想さんの戯曲の世界になると、一見小難しく感じられていた「芸術論」についての話も、とてもポップなものになっていて、そこが素敵だなあと感じています。戯曲を読んだ段階では那美さんは神秘的な捉えどころのない女性のイメージだったのですが、稽古に入り、寺十さんの細やかで丁寧な演出を受けるうちに、当たり前のことですが、ひとつひとつのセリフにそれを喋る「理由」がある。それを探すのが今の楽しみです。お芝居が心から大好きな共演者の皆さんの中で、まだまだ自分の不器用さを痛感する毎日ですが(笑)、素敵な舞台にできたらと思っています。頑張りマス!演出は前作に引き続き寺十吾。ほかに浅野和之、春海四方、山田悠介(D-BOYS)が出演。公演は6月5日(金)から7月5日(日)まで。チケット発売中。
2015年05月15日劇団イキウメが『聖地X』を上演する。本作は実は、2010年に初演した『プランクトンの踊り場』を、タイトルも新たに改訂したもの。第14回鶴屋南北戯曲賞を受賞した作品ながら、守りに入ることなく、さらなる高みを目指す。作・演出を務める前川知大に、稽古場にて、その思いを聞いた。舞台写真は5月10日に行われたプレビュー公演の模様。劇団イキウメ『聖地X』チケット情報ここ数年イキウメは、春と秋に行う劇団公演のうち春公演で再演を試みている。その理由を前川は、台本をブラッシュアップしたいからだと語る。「いい戯曲というのは、様々な演出家のもとでいろいろな解釈が可能になるもの。その意味では、そのときの劇団の状況に合わせて書いた台本も多いので、改めて台本としてのシンプルな面白さを掘り起こすことで、より完成に近づけることができるんじゃないかと。そして、『プランクトンの踊り場』は、まさに、そういう作品なんです」。『聖地X』とタイトルを変えたのも、より内容にふさわしいものをとブラッシュアップした結果だ。X=未知数。そう。これは、“未知なる聖地”の物語なのである。その場所では不思議なことが起こる。夫に嫌気がさして実家に戻ってきた妻は、そこで夫と遭遇する。その夫は同時に東京にも存在していたにもかかわらず。「ドッペルゲンガーの話です。それは決して特別なものではなく、日常的にも起こっていることであって。僕もたとえば、自分の本棚に置いていたものを、2か月前に妻が捨てていたのに気づかず、昨日も見たはずだと思った経験がありました。脳がそういう錯覚を起こさせる。自分が見ている世界は本当なのか。自分が見たいものだけを見て、あるはずないと思っているものは見えていないということがあるのではないか。そういう面白さと怖さを描きたいです」初演でも、ドッペルゲンガー現象を舞台上で見事に表現し、驚きをもたらした。再演ではさらに、「より信じられるような形で、リアルにお見せしたいと思っています。俳優たちも確実に上手くなっていますから、もっと高いところへいけるはず」と意気込む。普段は意識することのないこの世界の見え方を、舞台でしかできない方法で提示しようとしている。やはり、演劇の力が実感できる劇団だ。舞台は東京・シアタートラムで上演中。公演は5月31日(日)まで。その後、6月5日(金)から7日(日)大阪・ABCホールでも公演。取材・文:大内弓子
2015年05月13日「劇団☆新幹線」の人気公演を映画館で体感する“ゲキ×シネ”の原点とも言える『阿修羅城の瞳 2003』のデジタルリマスター版の全国上映に先立ち、4月4日(土)に先行上映会が開催。主演の市川染五郎と天海祐希が舞台挨拶に登壇した。「新感線」の舞台で幾度となく上演されてきた人気演目で映画化もされた本作。人と鬼の激しい戦いが繰り広げられる江戸で、凄腕の“魔事師”であった出門はある事件をきっかけに全てを捨てて鶴屋南北の弟子となっていた。だが、謎の女・つばきとの出会いが彼を再び戦いへといざなうことに…。12年前の自身の姿に天海さんは「若かったねぇ…。ビックリしました」としみじみ。「(上映は)嬉しいですけど、若いのを見られるのは恥ずかしい気もしました」と語る。一方の染五郎さんは「僕たちってすごいな…とひたすら自画自賛してました(笑)。とにかく、僕たちすごい」と自らの姿にウットリ。会場は笑いと拍手に包まれる。染五郎さんは、2000年上演の「阿修羅城の瞳」で新感線に初めて参加。「初めて見たのが池袋サンシャイン劇場での『髑髏城の七人』でいつか『新感線』から声のかかる役者になりたいと思った」と明かすが、まさにその夢を実現した。「やるのと見るのは大違いで、あれだけキツく、しんどい稽古はいまだかつてない!」とそのすさまじさを述懐。さらに「ツッコミのシーンを橋本じゅんさんとマンツーマンで近くの公園で稽古しました…(笑)」と懐かしい思い出を明かしてくれた。天海さんはこの2003年の上演で「新感線」初参戦となったが、2000年の上演では舞台での共演経験もある富田靖子がつばきの役を務めている。実は天海さんはこの頃から「新感線」の舞台への出演を熱望していたようで「2000年のはビデオをいただいてたんですが、悔しくて見られなかったんです。2003年に出ることになってやっと拝見しました」と明かす。つばき役に関しては「(2000年版の)富田やっちゃんが素敵でどうしようもなくかわいくて…私にはこれは出来ないと思って、素敵なところは吸収して私なりのつばきができればと思った」と語った。互いの印象について尋ねると染五郎さんは「再演で天海さんになると聞いて…『大きいな!』と(笑)」と素直な感想を口にし、天海さんはふくれっ面。一方の天海さんは「染ちゃんは体力面が違う!安定感があって立ち回りも美しかった」と称賛。今回、ゲキ×シネで久々に当時の姿を見て「見終わって(染五郎さんに)『まああなた、ホントキレイねぇ』とおばちゃんみたいになってました」と語り、会場は再び笑いに包まれていた。『阿修羅城の瞳 2003』は4月11日(土)より全国にて公開。同じくゲキ×シネの『蒼の乱』が5月9日(土)より公開となる。(text:cinemacafe.net)
2015年04月04日市川海老蔵と柴咲コウをメインキャストに迎え、鬼才・三池崇史監督が「四谷怪談」をモチーフに描く映画『喰女-クイメ-』。6月20日(金)、大阪・梅田ブルク7にて完成披露会見が行われ、企画・主演の海老蔵さんと、共演の中西美帆が出席した。舞台「真四谷怪談」の伊右衛門役に抜擢された俳優・長谷川浩介(市川海老蔵)。浩介の恋人役で舞台「真四谷怪談」のお岩役を演じるスター女優・後藤美雪(柴咲コウ)。舞台に出演する男と女は、日常の繰り返しがいつしか愛と欲にまみれ、“芝居”と“現実”の絡み合いはやがて狂気となり恐怖のどん底へ。彼らを待ち受けるのは、愛の成就か、それとも残酷な闇か…。この日、会場には100人を超えるマスコミが詰めかけたが、海老蔵さんは「夏休みに楽しんだ男性は、夏の終わりに特に反省することが多いと思いますので、ぜひそんな男性に見てほしい映画が完成しました」とプレイボーイなコメントで会場を沸かせる。しかし、一方で「初めてのラブシーンに挑戦したのですが、中でも印象的だったのは、中西さん(※浩介が浮気する共演者・莉緒役)との車中でのキスシーン。こんなに可愛い姿からは想像もつかない積極的な感じだったので一瞬ひるんでしまいました。僕は歌舞伎役者なので、普段はラブシーンも男性との絡みばかりなので、女性との絡みは初めてでした。キスシーンを演じるのも戸惑い、そんなに直球でこないだろうと思っていたら、彼女があまりにも積極的だったのでとてもびっくりしました」とウブなエピソードを明かす。当の中西さんは、「海老蔵さんと初めてのラブシーンに挑戦し、最初はとても恥ずかしかったのですが、後悔の無いように思いっきりさせていただきました。三池監督が、グロテスクなシーンや、ラブシーンをイキイキと、少年のように演出されていたのがとても印象的でした。ただ、海老蔵さんが演じた浩介は、いち女性としてとても嫌です(笑)」と語り、記者陣を笑わせていた。そして、海老蔵さんは「映画『一命』で、三池監督と出会い、170年前に鶴屋南北が書いた「四谷怪談」をやりたいと話しました。僕の中では、人の心が変わっていくというのが恐ろしくて、そういう部分がこの映画にはたくさん描かれていると思います。ここで描かれている女性の怨念には、これからも気を付けて生きていきたいと思います(笑)」と締めくくり、最後まで笑いの絶えない会見となった。『喰女-クイメ-』は8月23日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年06月21日「COREDO室町3」に3月20日、江戸時代から続く老舗の和菓子店「鶴屋吉信」の東京店(トウキョウミセ)がオープンする。入り口に入ってすぐの場所にある「菓遊茶屋」では、注文してから目の前で菓子職人が和菓子をつくるスタイルを採用。見るだけでなく、職人と会話しながらお菓子の裏話などが聞ける。季節によってメニューが変わるのも特徴で、4月15日まではピンクの桜の形をした「福桜」が提供される。定番商品の「柚餅」(箱入り1,000円/一食サイズ230円)には、黄色く熟す前の香りの強い緑色の柚子が使用されており、表面には四国の伝統的な砂糖「和三盆(わさんぼん)」がふりかけられている。また、サイコロ状の寒天に季節のフルーツや白玉、柚餅などを盛りつけた「季節のあんみつ」(1,100円)も登場する。“糸かんてん”を使用し、すっきりしたのどごしを追求した。白蜜と黒蜜の好きな方を掛けることができるが、素材の味をより堪能するには「白蜜」がオススメとのこと。また、東京店でしか味わえない限定商品も多数展開する。同店の人気和菓子「つばらつばら」のもっちりとした生地を使用し、フランス産の“エシレバター”や“あん”をトッピングする「TSURUYAパンケーキ」(1,300円)や、まるでマカロンのようなかわいらしい見た目のモナカ「IROMONAKA」(2,300円)が登場。このモナカは、生地5種類とあん3種類を自分の好きなように組み合わせることができる。和菓子以外にも東京限定のお弁当として、京料理の名店「たん熊北店」が手掛けた「松花堂弁当」(2,800円)や「TSURUYA弁当」(1,500円)も販売。四季折々の厳選食材が盛りつけられており見た目にも鮮やか。たん熊北店は今後、同店にてクッキング教室も開催する予定。
2014年03月20日夏といえば海、花火、ビール、蚊取り線香…もいいけれど、やっぱり肝試しでしょ!という人もいるのでは?じっとしていても汗が流れ落ちる季節に、怪談を聞いたり、心霊スポットに行ったり。背筋が凍るような体験をすると、いかにも日本の夏~という感じがしますよね?今日はそんなこの国の夏にぴったりな記念日「幽霊の日」なのだそうです。その由来は、江戸の中村座で鶴屋南北の『東海道四谷怪談』が初演されたこと。夫に裏切られ、毒殺されたお岩さんという女性の霊が復讐を遂げるという物語で、「日本三大怪談」の一つに数えられています。「三大怪談」の残りの二つは『皿屋敷』と『牡丹燈籠』。『皿屋敷』は主人が大切にしていた皿を割った罪で井戸に投げ込まれた娘が、幽霊となって夜な夜な皿の枚数を数えるというお話です。一方、『牡丹燈篭』は父親の猛反対にあって恋人と引き離され、心痛から亡くなった娘が、幽霊になって恋人の家に通い、最後には取り殺してしまうという物語。復讐譚である『四谷怪談』、『皿屋敷』とくらべて、純愛を貫く『牡丹燈籠』の幽霊は、怖いけれど一途でかわいいような気もします。好きな人を取り殺しちゃうのはさすがにやりすぎですが…、彼女みたいに「死後も一緒にいたいぐらい好き」と思った経験がある女子は少なくないのではないでしょうか?「好きすぎてどうにかなりそう」「いつか彼がいなくなるかもと思うと不安で夜も眠れない」。それ、いわゆる「恋の病」ってやつですよね?苦しくて切なくて、一度ハマったらなかなか抜け出せない「恋の病」…経験者3人に思い出を語ってもらいました。■女子3人の「恋の病」体験談・エリさん(32歳・事務)「相手の一挙一動に反応して、涙ぐんだりニヤニヤしたり、今思うと本当に気持ち悪いヤツになってました。メールを書いては送れなくて保存して。何も手につかないし眠れなくて、昼間はいつもぐったりしてました。」・ゆっぴーさん(27歳・販売)「大好きなときって、彼のことを考えるだけで体が熱くなるんですよね。見つめられると心臓がバクバクするし、手を握られるとふわふわして飛んで行ってしまいそうになる。抱きしめられたら涙が出てくるし。完全にイカレてたんだろうなと思います。でも彼には本命の彼女がいたことがわかって。2番目でもいいと思って付き合ってたけど、嫉妬と寂しさで気が狂いそうでした…。」・きこさん(24歳・ネイリスト)「失恋のショックで食べられなくなって、一日にプリン1個とかで生きてました。無理にご飯を食べようとすると吐き気がするし、動悸や倦怠感はあるしで本当に病人みたいでしたね。栄養が回ってなかったせいか髪がパサパサになったのがつらかった。1か月で5キkgやせたのはラッキーだったけど。」片思い、二股発覚、失恋…みなさん、本当に切ない想いをしていたみたいですね。でも、今はその状態から復活した模様。いったいどんなふうにして「恋の病」を完治したのでしょうか?■私はこれで「恋の病」から抜け出しました!・エリさん「別の人を好きになったら、彼のことなんかどうでもよくなりました。恋の病には新しい恋。それが一番の薬です。」・ゆっぴーさん「しばらく休みをとってグアムに行きました。毎日海辺を散歩したり、ダイビングしたりしてるうちに心が洗われるような気持ちになってきて、気がついたら彼がいなくても平気になっていました。」・きこさん「新しく趣味を見つけるといいと言われていろいろ試しましたが、どれもダメでした。が、ラブソングをいっぱい聞いて浸ったお陰で立ち直れたような気はします。ま、結局は時間が解決してくれたってことかな。」「お医者様でも草津の湯でも恋の病は治りゃせぬ」と言われる「恋の病」ですが、解決法がないわけではないみたい。「あなたの風邪に狙いを決めてベンザブロック」的な、あなたの恋の病の特効薬、見つかるといいですね!(文=Kawauso)
2013年07月26日日南響子がヒロイン演じた映画『桜姫』の初日舞台あいさつが決定した。恋に身を焦がし“お姫”から“遊女”へと堕ちていく可憐な少女を演じた日南が、劇中で大胆な濡れ場に挑戦した話題作だ。本作は、江戸時代後期の歌舞伎狂言作者・四世鶴屋南北による演目『桜姫東文章』を、映画『相棒シリーズ X DAY』や『探偵はBARにいる』の橋本一監督が大胆にアレンジ。自分を犯した泥棒に心惹かれ、高家の娘から遊女となって彼との再会を願う桜姫(日南)を中心に、波瀾万丈のドラマが、浮世絵や歌舞伎の世界観を意識したビジュアル、アクションシーンを盛り込み描かれる。公開初日の29日(土)には東京のヒューマントラストシネマ渋谷に日南、青木崇高、橋本監督が登壇し、30日(日)には大阪のあべのアポロシネマで、日南、青木が舞台あいさつを行う。舞台あいさつのチケットは、ヒューマントラストシネマ渋谷(東京都)のプレリザーブが15日(土)から。一般発売は22日(土)。あべのアポロシネマ(大阪府)の一般発売は15日(土)から発売される。『桜姫』6月29日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国公開『桜姫』舞台挨拶6月29日(土)ヒューマントラストシネマ渋谷登壇者:日南響子、青木崇高、橋本一監督6月30日(日)あべのアポロシネマ (大阪府)登壇者:日南響子、青木崇高チケット発売:6月15日(土)プレリザーブ/ヒューマントラストシネマ渋谷6月15日(土)あべのアポロシネマ6月22日(土)ヒューマントラストシネマ渋谷
2013年06月13日9月に東京・シアターコクーンで上演される『ボクの四谷怪談』。鶴屋南北の『東海道四谷怪談』をベースにした作家・橋本治による幻の戯曲を、“騒音歌舞伎(ロックミュージカル)”と銘打って蜷川幸雄が演出する。上演に先立ち、蜷川、音楽を担当する鈴木慶一、佐藤隆太をはじめとするキャスト・スタッフ一同が、『四谷怪談』ゆかりの寺社で舞台の安全と成功を祈願する参拝を行った。一行は東京・豊島区西巣鴨の妙行寺にて「お岩様」の墓参りをした後、共に「お岩稲荷」と称される新宿区左門町の田宮神社と陽運寺へ。夫の民谷伊右衛門に裏切られ、恨みを残して悶死するお岩の物語は、日本の夏を代表する怪談話としてもおなじみだ。元々はお岩という実在した女性の名前を借りて南北が虚実ないまぜに描いた作品だが、『四谷怪談』上演の際にはゆかりの地への参拝が慣例となっている。今回の橋本版は、「忠臣蔵外伝」とも言える原作の骨格は活かしつつ、1970年代風ファッションに身を包んだ若者たちの青春群像劇になっている。生きる目的を探しあぐね、迷い、焦り、右往左往する若者の姿は、時代を超えた鮮烈さをもって現代人の胸に迫る。演出の蜷川は、過去に度々『四谷怪談』を手がけているが「『ハムレット』のように何度やってもやり残した感覚がある」と語り、思い入れは深い。1970年代には急進的な政治運動から転落していく若者を、2000年代に入るとバブルが弾ける中で転落する若者を主人公たちに重ねてきた。そして今という時代を「明確な敵も見えず、ふわふわとした中に明るい地獄絵がある」と捉える蜷川が、この作品にいかなる現代性を見出すのか注目される。「『四谷怪談』を軽やかに解体した、橋本さんの戯曲と巡り会ったのも何かの因縁。今までとは違うものを、自由に、奔放に作っていきたい」と思いを新たにしている。そして全編を彩るのが、日本語ロックの先駆的存在、ムーンライダーズの鈴木慶一による音楽だ。台本には曲調や使用楽曲などの詳細な指定もあり、1970年代の匂いが強烈に立ちのぼる。「橋本さんの頭に響いていたであろう音楽を想像しながら作曲した」と振り返る一方で、アレンジには「ロックの“隠しアイテム”を沢山ちりばめてある」とニヤリ。『四谷怪談』のイメージには一切とらわれなかったという鈴木流ロックサウンドが、蜷川演出と刺激的な化学反応を起こしそうだ。公演は9月17日(月・祝)から10月14日(日)まで東京・シアターコクーン、10月19日(金)から22日(月)まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演。チケットは発売中。取材・文:市川安紀
2012年08月13日中村福助、市川海老蔵、片岡愛之助らが出演する新橋演舞場『八月花形歌舞伎』が8月4日初日を迎えた。『八月花形歌舞伎』チケット情報昼の部は、運命に翻弄される女と男の因果を描く鶴屋南北の人気作『桜姫東文章』を上演。海老蔵が扮する悪党が福助演じる桜姫を犯す大胆な濡れ場が見どころ。夜の部『伊達の十役』は2010年1月に海老蔵が演じ、40数回におよぶ早替り、迫力の宙乗りにダイナミックな大道具の仕掛けで大評判となった舞台の再演。福助と海老蔵は初日に向けて以下のコメントを発表した。■中村福助のコメント「桜姫を演じるのは、今回で2度目になります。登場人物たちが、ちょっとした歯車の食い違いから、運命の糸にたぐられるように動いていき、みんなが磁石のように吸いつけられていく。そして、全員が最終的には自分の本能で生きてしまう。人間の性(さが)を感じさせる作品で、現代にも通じるところがあると思います。ストーカー、衝動殺人、ドメスティック・バイオレンスなど。一歩間違えば、人間はこうなってしまうというあやうさが面白く描かれています。オリンピックでは、アスリート達が毎日熱い戦いを繰り広げ、多くの感動、勇気、パワーを頂いております。私たちも彼らに負けぬよう、皆で力を合わせ、熱い舞台をお見せして、お客様に感動と興奮をお届けします!」■市川海老蔵のコメント「『桜姫東文章』の権助は、父(團十郎)に習いましたが、父の権助は非常に色気があり、できるだけ吸収して父のやったようにできたらと思います。権助という役は、僕のもっている一部分と通じるところがあるので、役作りは特に必要ないです(笑)。2年半前に初役で取り組んだ作品ですが、再演させていただけることになり、死ぬ気でかかることのできる作品がまたひとつ増えた喜びでいっぱいです。(猿翁と)初共演させていただいた7月に続き、猿翁のおじさまの演出で『伊達の十役』に取り組むというのも、非常に感慨深いです。どんどん早替りしていく場面もあり、その一方で、じっくり古典として見ることのできる作品でもあります。お客様に楽しんで観ていただけるよう務めます」。公演は8月23日(木)まで、東京・新橋演舞場にて上演。チケットは発売中。なお、チケットぴあでは桟敷席と新橋演舞場の数量限定人気メニュー「うな重」がセットになった桟敷席(食事付)も発売中。
2012年08月06日