毎年夏に親子で楽しめる展覧会を行なっている東京都現代美術館。今年は『おさなごころを、きみに』と題して7月18日(土)に開幕、9月27日(日)まで開催されている。同展は子供だけでなく、かつて子供だった大人たちも、忘れてしまったクリエイティブな心を思い起こし、アートの可能性を探るというもの。「触覚」「身体」「音と言葉」「忘却」「宇宙」などをテーマとした空間を巡りながら、インタラクティブ体験、身体表現、音や文字による作品資料や映像上映、東京都現代美術館のコレクション展示を体験することができる。会場に足を踏み入れてすぐ登場するのは名和晃平の《PixCell-Bambi》。たくさんの透明ビーズで覆われているバンビや、角度により見えたり見えなかったりするバンビがいる透明の箱といった、幻想的な世界に引き込まれる。東京都現代美術館()
2020年07月20日展覧会「おさなごころを、きみに」が、清澄白河の東京都現代美術館にて、2020年7月18日(土)から9月27日(日)まで開催されます。“大人”と“こども”を行き来する「おさなごころを、きみに」は、かつてはこどもだった“大人”が忘れてしまった創造性豊かな「おさなごころ」を思い起こしつつ、 メディアテクノロジーによる作品や映像にふれることで、こどもも大人も一緒に楽しめる展覧会です。吉岡徳仁や名和晃平の作品を起点に展覧会の導入では、過ぎゆく時を結晶のきらめきに留めたような吉岡徳仁《ROSE》や名和晃平《PixCell-Bambi #10》、そして音までも体感できる高精細映像作品などを展示。触覚・身体などから探る“おさなごころ”会場では、視覚を重視してきた美術表現に対して、触覚の重要性を思い起こさせる「触覚」、書籍や文字による表現、参加型の作品で身体表現を追体験する「身体、音と言葉」、そして森脇裕之《時花(トキハナ)》などから宇宙の広がりを想像する「銀河」など、互いに緩やかに重なりあうテーマのもとに展示を行います。広がるメディアテクノロジーの表現を紹介また、パフォーマンスグループ・GRINDER-MAN(グラインダーマン)の、特撮やアニメの手法により“ヒーローになれる”体験型メディア・アート《HERO HEROINE》や、藤木淳の《P055E5510N》などを通して、〈いま・ここ〉にある身体が、現代のメディア技術を通して空想の空間へとつながる体験ができます。このように本展は、拡張現実や人工知能など、最新技術により拡張される美術表現をわかりやすく紹介する「こどものための現代美術展」であるとともに、大人のこころになおもこだまする“こども”の残響に耳を澄ます場となるかもしれません。イベント情報イベント名:展覧会「おさなごころを、きみに」催行期間:2020年07月18日 〜 2020年09月27日住所:東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)東京都現代美術館 企画展示室 3F■同時開催・展覧会「オラファー・エリアソンときに川は橋となる」会期:2020年6月9日(火)~9月27日(日)・カディスト・アート・ファウンデーションとの共同企画展「もつれるものたち」会期:2020年6月9日(火)~9月27日(日)・コレクション展「MOT コレクション いま─かつて 複数のパースペクティブ」会期:2020年6月2日(土)〜9月27日(日)
2020年07月08日大森美香が脚本を書き下ろし、尾上右近、佐津川愛美らが出演する舞台『この声をきみに~もう一つの物語~』が3月に上演される。ヒロインを務める佐津川に話を聞いた。【チケット情報はこちら】連続テレビ小説『あさが来た』などを手掛けた脚本家・大森美香による、NHKオリジナル作品ドラマ『この声をきみに』(2017年9月放映/主演・竹野内豊)の“もうひとつの物語”を描く本作。ドラマ同様“朗読教室”を舞台に、新たな登場人物とエピソードによる“ちょっと不器用なオトナたち”へ贈るラブストーリーになるという。佐津川はドラマ版を観て「竹野内さんが演じる偏屈な主人公を否定する人としない人がいて、そこがすごくリアルだし、いいなと思いました。私はきれいごとだけじゃない作品のほうが好きなので。だけど全体を通して、大森さんならではのすごくやさしい空気感があった。これが舞台になったとき、どんなふうになるのかなと思いました」と、本作が楽しみになったという。キーになる“朗読”については「朗読って、ひとりでは作ることのできない空気や心模様が出せる。だから舞台に向いてると思うんです」と舞台版ならではの良さも生まれそうだ。演出を務めるのは岸本鮎佳(艶∞ポリス)。「艶∞ポリスの作品は観劇したことがありまして、すごく面白かったんです。登場人物がたくさんいたのですが、みんなが生き生きしているのが印象的で。そのときに岸本さんとお話しできて“いつかご一緒したい”と仰ってくださったので、今回叶って嬉しいです」と待望のタッグなのだそう。映像を中心に活躍する佐津川だが、毎年のように舞台出演もしている。それはなぜかと聞いてみると「どうしてだろう……舞台は“生きてる!”って感じがするんです。それに、誰かに観てもらえるということが嬉しいんだと思います。以前、カーテンコールで私に向かって泣きながら全力で拍手をしてくださったお客様がいて。“役者をやっていてよかった”と思いました。役者を続けていたのは自分がこの仕事を好きだからで、見返りを求めていたわけではなかったけど、そういうふうに反応してくださった方がいたということに救われたんです。これは劇場でしか味わえないものだなと、最近気づいたところです」。舞台だらこその喜び、舞台だからこその芝居があると語った佐津川が本作でどんな姿を見せてくれるのか、期待して開幕を待ちたい。公演は3月6日(金)から8日(日)まで大阪・サンケイホールブリーゼ、3月12日(木)から22日(日)まで東京・俳優座劇場にて上演。取材・文:中川實穗
2020年02月18日東京・有楽町マリオンの「コニカミノルタプラネタリア TOKYO」で開催を予定していた、朗読型の生解説プラネタリウム「“きみと見た星の物語” 春のポラリス」が上演中止となった。“朗読型”の新感覚ライブプラネタリウム「“きみと見た星の物語”」は、解説員が季節の星々や星座にまつわる神話などを生解説する一般的なプラネタリウムに、“朗読”の要素を取り入れた新感覚のライブ・プラネタリウム作品だ。春の星座の見つけ方や神話を紹介2019年12月に上演がスタートした「“きみと見た星の物語” 冬のダイヤモンド」に続く第2弾プログラムとなる今回は、タイトルにもある「ポラリス(北極星)」を有する「こぐま座」のほか、「おおぐま座」「しし座」「おとめ座」など、春の夜空に輝く星々に着目。出逢いと旅立ちの季節である春ならではのストーリーを交えながら、春の星座の見つけ方や星座にまつわる神話を解説してくれる。毎公演、異なる若手俳優2人が出演毎公演で異なる若手俳優が2人生出演するため、その日その場でしか生まれない、ライブならではの掛け合いも本プログラムの見どころの一つ。また、文化庁芸術祭賞をはじめ数々の受賞歴のある劇団「音楽座ミュージカル」が演出をサポートする。生解説という従来のプラネタリウムらしさを踏襲しながらも、朗読や最新のデジタルシアターといった新しい要素を取り入れらた朗読型生解説プラネタリウム。これまでにない新感覚の星空鑑賞が楽しめそうだ。開催概要<上演中止>朗読型生解説プラネタリウム「“きみと見た星の物語” 春のポラリス」※当初2020年3月7日(土)~開催予定だったが中止となった。※期間中のチケット払い戻しなど詳細に関しては公式HP参照。【施設情報】「コニカミノルタプラネタリア TOKYO」所在地:東京都千代田区有楽町2丁目5-1 有楽町マリオン 9階営業日:定休日なし営業時間:10:30~22:00(最終受付は21:00)※土日祝のみ22:30まで営業。(最終受付は21:30)インフォメーションTEL:03-6269-9952(10:00~19:00)
2020年02月16日2月8日(土)深夜のテレビ東京「サタ☆シネ」枠では、2005年に日本でも公開され大きな感動を巻き起こした『きみに読む物語』を放送する。とある療養施設に独り暮らす初老の女性(ジーナ・ローランズ)。彼女は若かりし情熱の日々の想い出を全て失っていた。そんな彼女の元へデュークと名乗る初老の男(ジェームズ・ガーナー)が定期的に通い、ある物語を読み聞かせている。それは古き良き時代、アメリカ南部の夏の恋物語だった――。1940年、ノース・カロライナ州シーブルック。裕福な家族とひと夏を過ごしにやって来た少女・アリー(レイチェル・マクアダムス)は、そこで地元の青年・ノア(ライアン・ゴズリング)と出会う。そのとき、ノアは彼女こそ運命の人と直感、一方のアリーもまたノアに強く惹かれていくのだった。こうして、2人の恋は次第に熱く燃え上がっていくのだが…。1996年に発表された原作を2004年に映画化。翌年には“純愛ブーム”で盛り上がっていた日本でも公開され、多くの感動を呼んだ本作。主演は『ラ・ラ・ランド』や『ブレードランナー 2049』、初めて月に降り立った宇宙飛行士のニール・アームストロングを演じた『ファースト・マン』などのライアン・ゴズリング。共演には『シャーロック・ホームズ』シリーズや『恋とニュースのつくり方』『ドクター・ストレンジ』などのレイチェル・マクアダムス。また本作でメガホンを取ったニック・カサヴェテス監督の母で『こわれゆく女』や『グロリア』などで知られるジーナ・ローランズや、『マーヴェリック』『スペース カウボーイ』などのジェームズ・ガーナーらも出演する。サタ☆シネ『きみに読む物語』は2月8日(土)27時15分~テレビ東京で放送。(笠緒)
2020年02月08日私たちの肌の上に生息している「皮膚常在菌」を知っていますか?名前だけ聞くと少し気持ち悪い気もしますが、実は美肌に欠かせない菌なのです!そこで今回は、皮膚に棲む皮膚常在菌について解説します。コスメと皮膚常在菌の関係もまとめているので、ぜひ最後までご覧ください。皮膚に棲む「皮膚常在菌」とは?出典:byBirth「皮膚常在菌」とは、その名の通り肌の上に生息している菌のことです。菌と聞くと汚いイメージがありますが、皮膚常在菌は“美肌菌”や“善玉菌”とも呼ばれており、美肌を保つために欠かせない菌なのです。現時点で肌トラブルに悩んでいる人も少なくないと思いますが、皮膚常在菌は肌トラブルと大きな関係があります。なんでも、皮膚常在菌の数が減少したり、菌のバランスが崩れたりすると、ニキビ・乾燥肌・敏感肌といった肌トラブルを起こしやすくなるのだとか……。そんな皮膚常在菌は200種類以上、数でいえば1兆個あるといわれています。代表的な種類でいえば、善玉菌(表皮ブドウ球菌など)日和見菌(アクネ菌・マラセチア酵母など)悪玉菌(黄色ブドウ球菌など)などが有名です。通常、これらの皮膚常在菌は害を及ぼすことはありませんが、ホルモンバランスが乱れたり、ストレスを感じたりすると、肌トラブルを引き起こすことがあるのです。皮膚常在菌のバランスを崩す主な原因5つ出典:byBirth先ほど少し触れましたが、皮膚常在菌は安定して生息している分には何も害を持たないばかりか、むしろ美肌を保つ役割を果たしてくれています。しかし、何らかの原因で菌のバランスが崩れてしまうと、肌トラブルを引き起こしてしまうのです。ここからは、皮膚常在菌のバランスを崩す代表的な原因をチェックしたいと思います。化粧品の合成成分皮膚常在菌は生きた菌なので、殺菌成分が苦手です。しかし、化粧品には微生物やカビの繁殖を防ぐパラベンやフェノキシエタノールなどの「合成防腐剤」や、洗浄力や吸着性の強い「合成界面活性剤」といった殺菌成分が含まれており、皮膚常在菌のバランスを崩したり、減少させたりしてしまうのです。一説によると、合成成分でできた化粧品を長時間塗りっぱなしの現代女性は、皮膚常在菌の数自体が減少しているのだとか……。過度な洗顔通常、洗顔によって皮膚常在菌を洗い流したとしても、毛穴に残った常在菌が繁殖するため15分ほどで元に戻るといわれています。しかし、合成界面活性剤が含まれた洗浄力の強いクレンジングで洗顔したり、1日に何度も洗顔したりすることで皮膚常在菌は減少してしまいます。腸内環境の乱れ腸内細菌のバランスが崩れると、悪玉菌が優勢になります。その結果、皮膚常在菌のバランスが崩れて、肌トラブルが起こる可能性が高まってしまうのです。ストレスストレスはホルモンバランスを乱したり、腸内の善玉菌を減少させたりします。これは肌の善玉菌をも減少させ、肌トラブルを引き起こすといわれています。睡眠不足睡眠不足が続くと、自律神経の乱れから男性ホルモンを多く分泌するようになると知っていますか?その結果、皮脂を過剰に分泌してオイリー肌になってしまうのです……。このように皮脂の量や質が変わると、皮膚常在菌も必然的にバランスを崩すことになります。皮膚常在菌が住みやすい環境を整えるには?出典:byBirth皮膚常在菌のバランスを崩す原因から、皮膚常在菌が住みやすい環境を考えてみましょう。まずは、化粧品やクレンジングです。現在、防腐剤や保存料が使用された化粧品を毎日使用している人や、洗浄力の強いクレンジングで過度な洗顔をしている人もいるでしょう。どちらか一方でも当てはまる人は、ライフスタイルを変えないまでも少しだけ工夫してみませんか?例えば、週に1日はメイクをしない日を作ったり、自然界の素材のみで作られたオーガニックコスメを使ったメイクに挑戦したり。アイメイクやリップにはポイントメイクリムーバーを使って、肌の大部分にはミルクやジェルなどの肌への負担を抑えるクレンジングを使ってもいいですね。また、腸内環境を整えるために食物繊維が豊富に含まれた野菜や海藻類を積極的に摂ったり、ストレスと寝不足を解消するためにゆっくり湯船に浸かったり……。肌の乾燥やニキビに悩んでいる人は、ぜひ皮膚常在菌が住みやすい環境を意識してみてくださいね!
2019年11月16日東京・有楽町マリオンの「コニカミノルタプラネタリア TOKYO」では、朗読型の生解説プラネタリウム「“きみと見た星の物語” 冬のダイヤモンド」の上演を、2019年12月21日(土)よりスタートする。“朗読型”の生解説プラネタリウムプラネタリウムといえば、解説員が季節の星々や星座にまつわる神話などを生解説するもの、という認識が恐らく一般的だが、本プログラム「“きみと見た星の物語” 冬のダイヤモンド」は、プラネタリウムの原点とも言えるその生解説に“朗読”の要素を取り入れた、新感覚のライブ・プラネタリウム作品となっている。毎公演、異なる若手俳優2人が出演毎公演で異なる若手俳優が2人生出演するため、その日その場でしか生まれない、ライブならではの掛け合いも見どころの一つ。文化庁芸術祭賞をはじめ数々の受賞歴のある劇団「音楽座ミュージカル」による演出サポートのもと、星空の生解説と朗読による新しいプラネタリウム体験が楽しめる。星の見つけ方や、星座にまつわる神話をじっくりと紹介上映中は、プラネタリウムを訪れる機会が多い3つのライフステージを辿りながら、季節の星の見つけ方や、星座にまつわる神話などをじっくりと紹介。生解説という“プラネタリウムらしさ”を追求しながらも、朗読や最新のデジタルシアターといった新しい要素を加えた本プログラムは、新感覚の星空が体験出来そうだ。開催概要朗読型生解説プラネタリウム「“きみと見た星の物語” 冬のダイヤモンド」期間:2019年12月21日(土)〜土日祝のみの公演 ※上演終了時期未定時間:約60分料金:大人(中学生以上)/2,000円、子ども/1,200(4歳以上)場所:コニカミノルタプラネタリア TOKYO DOME1(多目的デジタルドームシアター)※曜日、時節によって上映時間が異なる。詳細は公式WEBサイト(より。
2019年11月10日Webで発表していた作品を大幅に加筆修正、描き下ろしも加えて刊行された、和山やまさんの漫画『夢中さ、きみに。』。作品への思いを聞きました。一風変わった高校生たちが織りなす可笑しみのある日常がクセになる。新人離れした画力と、文学性さえ感じるストーリーのオリジナリティで読者を魅了。和山やまさんの『夢中さ、きみに。』は、8つの読み切りとあとがきからなる。前半の4話は林、後半の4話は二階堂明という男子高校生を軸に話が進む。「林の場合、『何を考えているかわからない奴』を描こうと思ったように記憶しています。腹の底が見えないキャラクターは、現実にいると気になって魅力的に見えるものです。二階堂も同じですね。自分が考えたキャラといえども他人ですから、知らない面もたくさんあります。程よい距離感を保ちつつ、『こういう一面もあるのか』と発見しながら描いていきました」物語はあまり大きく動かず、登場人物たちの思いだけがぐるぐるする。「キャラクターやストーリーが頭の中である程度まとまったら、ネームに移る前に『人物の会話』のみを一字一句狂いなく書いていくんですね。口数は多いか少ないか、露骨に言うタイプか婉曲に言うタイプかなど、言い草や口癖で人間が見えると思うので、話し言葉は慎重に考えます」絵のタッチには独特のムードが漂う。「(ホラーマンガ家の)伊藤潤二を感じる」と言われることもある。「学生時代、新人賞に応募したときの講評でも指摘されました。伊藤潤二先生の絵の魅力は何といっても、人物の横顔の美しさだと思っていて、影響は受けていると思います」描かれている人物の表情や教室風景などはシリアスで、ときに不穏な雰囲気さえあるのに、林が絵のキャンバスを干しいも作りの道具にしていたり、上のカットのように、目つきやバックの色だけで二階堂が別人のように見えたりと、突如現れるコメディ演出が、名状しがたい面白さを醸し出す。「ギャグはいちばん自信がない部分で、感覚で描いているとしか言えないんですが、自分の性格上、テンション高めにギャグを放つことにはたとえマンガであっても気恥ずかしさを感じます。しかしギャグは描きたい…。葛藤は常にあるんです。なので、その狭間をさらにうまくモノにできたらいいなと思っています」和山やま『夢中さ、きみに。』Webで発表していた作品を大幅に加筆修正、描き下ろしも加えて刊行。標題は、和山さんが好きなバンド「チューリップ」の楽曲がヒントに。KADOKAWA700円。©和山やま/KADOKAWAわやま・やま沖縄県出身。本書で商業デビュー。現在も同人誌即売会などで精力的に作品を発表。古谷実、伊藤潤二、釋英勝、御茶漬海苔らを敬愛。※『anan』2019年10月23日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)池田エライザさんのヘルシービューティのヒミツ
2019年10月21日吉高由里子と横浜流星のW主演で、ソ・ジソプとハン・ヒョジュによる大ヒット純愛映画『ただ君だけ』を『きみの瞳が問いかけている』として日本でリメイク。盲目の女性とキックボクサーによる最高純度の“純愛”映画に挑む。吉高さんが演じるのは、不慮の事故で視力と家族を同時に失う悲劇に見舞われながら、小さな楽しみを糧に明るく健気に懸命に生きようと奮闘する女性・明香里。横浜さんは、かつては将来を有望視されていたキックボクサーだったものの、過去の事件によって心を閉ざし、今は日雇いバイトで食いつなぐ毎日を送る無口な青年・篠崎塁を演じる。ひょんな勘違いから出逢った2人は、次第に惹かれあっていくことに。青年の頑なな心は彼女の天真爛漫な性格によって解きほぐされていき、目の見えない彼女にとって、彼の寡黙ながら実直な声と言葉は、天涯孤独の寂しさを埋めてくれ、安心をもたらしてくれるものだった。やがて一緒に暮らし始めた2人。彼女が新しい仕事を始めようと踏み出す一方で、彼の方は再びキックボクシングの道を目指そうとトレーニングを始めたが、あるとき、自分の過去の事件と彼女の失明した事故の間にある因果を知ってしまう。彼女の目の手術代を稼ぐため、また自身の過去と決着をつけるため、高額な賞金が賭けられた不法な賭博試合のリングに再び立つことを決意する――。チャップリンの名作にインスパイアされた韓国映画をリメイク本作は、釜山国際映画祭のオープニング作品として上映され、130万人以上の観客動員数を記録した映画『ただ君だけ』が原作。「ごめん、愛してる」のソ・ジソプと『ビューティー・インサイド』のハン・ヒョジュが共演した同作のモチーフとなったのは、喜劇王チャールズ・チャップリンが監督・脚本・主演を務めた『街の灯』。盲目の女性に、報われることのない無償の愛を捧げ続ける男の想いと生き様が、世界中の涙を誘い、いまもなお純愛映画の金字塔として名前が上がる不朽の名作だ。吉高由里子は『僕等がいた』以来の恋愛映画そんな物語を日本版として生まれ変わらせるのは、『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』『フォルトゥナの瞳』など話題の恋愛映画を続々手掛ける三木孝浩監督。運命に拒まれ、すれ違うがゆえに想いを募らせていく切ないラブストーリーの世界に観客を誘う。いまや同世代女性を代表するアイコン的存在として圧倒的な人気を誇る吉高さん。朝ドラ「花子とアン」や「東京タラレバ娘」「わたし、定時で帰ります。」などドラマでの活躍で知られるが、意外にも恋愛を主軸としたラブストーリーへの出演は少なく、8年前に出演した『僕等がいた』以来。そのメガホンをとったのが三木監督で、前後篇で42億円を越える大ヒットを記録した黄金タッグが、再び実現した。また、横浜さんといえば、今年「初めて恋をした日に読む話」と「あなたの番です‐反撃編‐」という2本の大ヒットドラマと主演映画3本という活躍ぶりで、2019年上半期ブレイク俳優ランキング1位となった、いま最も旬な俳優。極真空手世界選手権の優勝経験者という異例の肩書を持つ彼にとっては、キックボクサー役という身体能力の高さもこれ以上なく発揮できる役柄に挑む。なお、タイトルは戯曲「ロミオとジュリエット」の中に登場するロミオのセリフ。「彼女の目が問いかけている。僕は答えなければ」と続く言葉で、主人公・明香里が「ロミオとジュリエット」を好きで、このセリフの点字シールを自分のPCに貼っている。吉高由里子「2人の物語を純粋に育んでいくことを楽しみに」今回、私が演じさせていただく「明香里」という役は、ある事故により視力を失ってしまった女性です。脚本を読ませていただいたとき、目が見えなくなっても、明るく前向きに生きていこうとする彼女がすごく魅力的だなと感じました。また1人の男性と出会うことによって変化していく互いの運命の残酷さと儚い部分を表現できればと思います。難しい役への挑戦となりますが、今回三木監督とまたご一緒できることがとても心強いです。そして横浜さんと一緒にこの2人の物語を純粋に育んでいくことを楽しみにしながら、撮影を心待ちにしたいと思います。横浜流星「今キックボクシングの練習をしつつ、肉体改造も」台本を読んで、愛についてすごく考えさせられました。孤児な男が1人の女性に出会い、惹かれ、閉ざしていた心を開いていく姿を繊細に表現出来たらと思います。また、人を愛することの素晴らしさをこの作品を通して伝える事が出来れば良いなと思います。個人的には、今キックボクシングの練習をしつつ、肉体改造もしています。空手が身体に染み付きすぎていて、キックボクサーの動きに修正する作業はとても難しいですが、撮影が楽しみで仕方ないです。三木監督とはお会いした時にこの役は横浜くんしかいない。という有難いお言葉を頂きました。その言葉を胸に、全力で撮影に臨みたいと思いますし、今回本格的にご一緒することができてうれしいです。吉高さんとご一緒するのは初めてですが、今回ご一緒することができてとても光栄に思います。吉高さん演じる明香里を心の底から愛し、支えられるように全力で篠崎塁として生きたいと思います!三木孝浩監督「吉高由里子さんは、まさに戦友のような存在」自分にとってターニングポイントとなった作品『僕等がいた』でご一緒した吉高由里子さんは、まさに戦友のような存在であり、またこうしてタッグを組めることを本当に嬉しく思います! 彼女の溢れる優しさとひたむきさがこの愛の物語に新たな輝きをもたらしてくれると確信しています。そして、今もっとも勢いがあり、ほとばしる熱量を内に秘めた俳優・横浜流星くん。この二人がどう化学反応を起こすのか? 今から本当に楽しみです!!『きみの瞳が問いかけている』は2020年秋、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年10月01日『夜は短し歩けよ乙女』『夜明け告げるルーのうた』の湯浅政明監督の新作『きみと、波にのれたら』が公開されている。本作は“シンプルなラブストーリー”を描くことを目指して制作がスタートしたが、作品を完成させた湯浅監督はインタビューの中で思わず「人生ってそういうものだって感じですよね」と口にした。男女の少しだけファンタジックなラブストーリーの奥にはどんな“人生のドラマ”が待っているのだろうか?本作は海辺の街に引っ越してきた大学生・ひな子と街の消防士の港が出会い、一緒にサーフィンに行くうちに恋人同士になって幸福な日々を過ごすも、ある事故で港がこの世を去ってしまうところから物語が始まる。愛する人を失ったひな子は立ち直れなくなってしまうが、そこに港が“意外なかたち”で姿を見せる。湯浅監督はこれまでも様々なラブストーリーを描いてきたが、本作では意識的にシンプルなドラマを描くことを目指して創作をスタートさせた。「これまでも作品の間口を広げる努力は常にしてきたんですけど、『夜明け告げるルーのうた』の公開後に周囲の人の意見を聞く中で“みんなが観たい映画はこういうものかな?”とイメージできたので、より間口を広げた作品を作ってみたかったですし、その目標は達成できたと思います。つくってるといろいろとやりたくなるし(笑)、物語がシンプルに進行していくと、これで大丈夫なのか? と不安にもなるんですけど、今回はあえてそれをやってみないといけないと思ったんです」しかし、湯浅監督は「自分を捨てたとかは一切ないです」と笑みを見せる。「自分のわかる/できる範囲で挑戦した作品なので、自分の中では“これまでと違うもの”とは思っていないですし、僕のこれまでの作品を観てくれている方なら、この作品の意図はわかってもらえると思っています」監督が語る通り、本作は登場人物が絞られ、キャラクターの絵柄や背景の描き方などに変化はあるが、視点の面白さ、アニメーション表現の豊かさ、そしてアッと驚く状況の出現など、過去の湯浅作品の魅力やテイストが存分に盛り込まれている。「これまでも色んな水の表現をしてきましたけど、“波”はちゃんと描いたことがなかったんです。サーフィンをやるといろんな波があって、千葉の波と湘南の波は違うし、今はドローンとかサーファーがつけた小さいカメラで、いろんな映像が観られるようになったので、水がどんな動きをしているのかわかるようになったんですよ。今回はそれを描きたいなぁと」本作に登場する水や波は単なる“効果”ではなく、キャラクターの動きにシンクロしたり、立ち向かう存在として描かれ、時にはキャラクターの“感情”を表現するアイテムにもなっている。さらに本作における波は、人生の浮き沈み、つまり“人生の波”をも表現している。「新しい波に乗るのが怖いというか、乗ろうとして失敗したらどうしようと思っている人が多い印象があったんです。でも、波は乗ってみないことにはそれが良いか悪いかはわからない。新しい波に乗らないままで終わるか、乗ろうとしたけど失敗するか。乗った結果として良い波で、でもその波はいつかは終わってしまう……でも、波が来たら乗らないよりは乗った方がいいじゃないですか。でないと、いつか別れてしまうのなら最初から付き合わない方がいいってことになってしまうし、遊園地から帰るのがさみしくなるから行かない方がいいってことになってしまう。でも、行った方がいいと思うんですよ。人生ってそういうものだって感じですよね(笑)」人生には良い波に乗っている時もあれば、悪い波にあたって身動きがとれない時もある。それでも泳ぎ続けていれば、次の波がやってくる。だから、乗らないよりは乗った方がいい。映画の冒頭、主人公の港とひな子は、お互いに惹かれ合い、何のためらいもなく良い波に乗ろうとする。「熱烈なカップルを見ると“バカだな”とか思うし(笑)、あんなイチャイチャしていてもいつかは別れるのに、とか思う人もいると思うんですけど、その瞬間はそれが真実だし、それがあるから現在がある。波に乗ろうとトライしたから今の生活がある。だから、バカになれる、他人の目が気にならないぐらい相手のことを好きになれるのも幸せだと思うんです。それは尊いし、ないよりはあった方がステキだと思います」とは言え、湯浅監督は登場人物たちが波に乗ろうとする際に“偶然に”乗れる場面を用意しない。誰もが必死で、努力して、勇気を出して波に乗る。「ふたりはプロのサーファーになるわけでも、有名な人になれるわけでもないんですけどやるんですよね。やっぱりどこであっても努力をしている人というのはいて、僕がいいなと思うのは堅実に生きている人。そういう人がちゃんと報われるといいなといつも思っています」本作は、シンプルな恋の物語を描きながら、監督の言葉を借りるならば“人生ってそういうもの”だと思わせてくれる作品になった。「それは……映画をつくっていくうちにそういう話になっていったんでしょうね」『きみと、波にのれたら』公開中
2019年06月21日片寄涼太(「GENERATIONS from EXILE TRIBE」)と川栄李奈がW主演を務めるアニメーション映画『きみと、波にのれたら』。この度、主演の2人が声を担当する港とひな子の“初デート映像”がシネマカフェに到着。併せて、新場面写真も公開された。消防士の青年・港(cv.片寄さん)とサーファーの大学生ひな子(cv.川栄さん)は、ある日ひな子の暮らすマンションで起きた火事に駆け付け、九死に一生のところで颯爽とひな子を助けたことがきっかけで出かけることに。2人が初デートに選んだのは、ひな子の大好きなサーフィン。サーフィン初挑戦の港は、意気揚々と新品のウェットスーツにサーフボードを揃え、気合い十分!仕事は完璧、後輩からも信頼され、何事もソツなくこなす港だが、到着したデート映像では全く波にのれず…港の少しダメな一面を覗くことができる。そんな港の声を担当した片寄さんは、今回声優初挑戦。湯浅政明監督は「片寄さんは声だけでも男前ですよね(笑)」と言い、「その声が画と会ったとき、『これでもう港のカッコ良さは保証されたな』と思いました。本当に男前で、しかも品のある声をされていると思います」とそのイケメンボイスを絶賛している。『きみと、波にのれたら』は6月21日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:きみと、波にのれたら 2019年6月21日より全国にて公開©2019「きみと、波にのれたら」製作委員会
2019年06月07日世界が注目するアニメーション監督・湯浅政明が描く、海辺の街を舞台にした感動の青春ラブストーリー『きみと、波にのれたら』。この度、本作が「上海国際映画祭」の金爵賞アニメーション長編部門にノミネートされたことが分かった。「上海国際映画祭」は今年で22回目の開催となり、現地時間6月15日(土)~24 日(月)まで、中国・上海で行われる。これまで日本からは、『村の写真集』(三原光尋監督/最優秀作品受賞)、『武士の一分』(山田洋次監督/最優秀音楽賞受賞)が出品。昨年は期間中に約500作品が上映され、40万人以上の来場者を記録。岡田麿里初監督作品『さよならの朝に約束の花をかざろう』が、アニメーション最優秀作品賞(金爵賞)を受賞した。『夜明け告げるルーのうた』ではフランス・アヌシー国際アニメーション映画祭長編部門でグランプリ(クリスタル賞)を受賞、『夜は短し歩けよ乙女』は第41回日本アカデミー賞最優秀アニメーション賞を受賞し、世界から注目される湯浅監督だが、本映画祭でノミネートされるのは今回が初。日本人監督による2年連続の快挙、すでにノミネートが発表されているアヌシー国際アニメーション映画祭の長編コンペティション部門との2冠に期待がかかる。なお、本作の公式上映会、および金爵賞の発表は、6月23日(日)に予定。W主演のひとり、港役の片寄涼太(「GENERATIONS from EXILE TRIBE」)が本映画祭で海外映画祭デビューを飾ることも決定し、現地23日に開催される公式上映会で舞台挨拶を行うほか、レッドカーペットにも登場する。『きみと、波にのれたら』は6月21日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:きみと、波にのれたら 2019年6月21日より全国にて公開©2019「きみと、波にのれたら」製作委員会
2019年06月03日片寄涼太(「GENERATIONS from EXILE TRIBE」)と川栄李奈がW主演するアニメーション映画『きみと、波にのれたら』から、アドリブ歌唱シーンに合わせて、かわいいデートシーンを映した本編映像が到着した。今回公開された映像では、消防士の青年・港(cv. 片寄さん)とサーファーの大学生ひな子(cv.川栄さん)が、サーフィンをしたり、ハンバーガー屋で口いっぱいにほおばったり、2人のかけがえのないデートシーンが切り取られている。そして映像には、片寄さんと川栄さんが一緒に歌う「Brand New Story」が収録。主題歌であり、劇中では2人の思い出の曲でもあるこの楽曲の歌唱シーンは、もともと別々に収録されるはずだったが、「2人で歌った方が、良い空気感になるんじゃないか」という片寄さんのアイディアから、川栄さんと一緒に歌うことになったという。歌唱しながら照れ笑いを抑えられない部分も入っており、現場の空気感がそのまま伝わってくるような歌に、監督も「良い意味で生っぽい、幸せな恋人同士が本当に楽しそうに歌っている場面になっている」と大絶賛。切ない展開を迎える港とひな子だが、今回の場面では初々しさや幸せに満ちた、胸キュン必至の映像となっている。『きみと、波にのれたら』は6月21日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:きみと、波にのれたら 2019年6月21日より全国にて公開©2019「きみと、波にのれたら」製作委員会
2019年05月22日アニメーション映画『きみと、波にのれたら』の完成披露舞台挨拶イベントが5月14日(火)TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われ、片寄涼太(「GENERATIONS from EXILE TRIBE」)、川栄李奈、松本穂香、伊藤健太郎、湯浅政明監督が登壇した。イベントには、まず“片寄さん以外”のメンバーが登場。向水ひな子役の川栄さんは「本日はお集まりいただきありがとうございます。完成披露でみなさまに見ていただくのを楽しみにしていました。本日は短い時間ですが楽しんでいってください」と会場へ呼びかけ、雛罌粟洋子役の松本さんは「声優初挑戦ということで緊張しましたが、楽しく演じることができました。今日は楽しんでいってください」、川村山葵役の伊藤さんも「完成披露の日を迎えられて嬉しく思っています。短い時間ですが楽しんでいってください」と挨拶した。すると、MCから「主人公・雛罌粟港を演じられた、片寄涼太さんがまだいらっしゃっていないですね」「片寄さんが到着されるまでの時間、代わりに“港”さん(雛罌粟港)を呼んでいます。川栄さん呼んでみていただけますか?」とふられた川栄さん。「呼んでみましょう。港~!!」と呼ぶと…。何やらステージ上の巨大水槽アクリル面に「ひな子!ここだよ――!」と港が登場!あらかじめ制作されたアニメーションかと思いきや、リアルタイムで観客と会話を始め、「ひな子との思い出のシーン」について問われると、「2人でオムライスをたべたことかな!」と回答し、川栄さんも「食べましたね、おいしかったねー!」と言うと、まさかの港は無言。これには「あれっ?おいしかったねー!えっ?おかしくない?」と川栄さんも戸惑い、会場からも笑いが起こった。さらに、「ひな子との思い出の歌を歌ってほしい」という要望が飛び出すと、「あっ。そろそろ、時間だ、もう、消えちゃう」…そう言って港が水槽から消えてしまった次の瞬間、水槽が煙に包まれ、片寄さんがイリュージョンで出現!「初めて声優に挑戦させていただき、この作品でよかったなと思える作品になっています。みなさまにお届けできてすごく嬉しいです。よろしくお願いします!」と挨拶し、割れんばかりの歓声で迎えられた。これから本編を観る来場者へ向け、片寄さんは「アニメーションなんですけど、人の命とか人生とかが描かれている素敵な作品だなと思います」と本作についてコメント。川栄さんも「みなさんに見ていただけるのがすごく嬉しいです。見終わった後に背中を押してもらえる作品だなと思いました」と語った。また、主題歌を担当する「GENERATIONS from EXILE TRIBE」のメンバーも片寄さんと一緒に本作を観たそうで「すごく喜んでいました。作品中で、何度も曲もかけていただいたり、カギとなる曲として使用いただいたりと、世のため人のためいい仕事をしたなとメンバー一同喜んでいました」と明かす。アフレコ秘話も飛び出し、劇中で港とひな子が歌うシーンは、片寄さんからの提案があったそうで、湯浅監督は「もともとは一人ずつ歌う予定だったんですが、一緒にやってみてはと言ってくださって、やってみると幸せなカップルとして描けて、斬新な表現になったのではないかと思います」とコメント。しかし、「でもさっき聞いたら川栄さんは嫌だったそうで…!」と片寄さん。川栄さんは「嫌でした(笑)。片寄さんはうまいし、キーがこうって言われてもわからないし、緊張しました」と言い、アフレコで印象に残った部分についても「歌った記憶しかなくて、片寄さんと歌うのがプレッシャーでした」と告白。また、「伊藤さんはあるセリフが一発目にノイズが入ってしまい、何度も撮り直しましたね」と監督から突然、公開ダメ出し!すかさず伊藤さんが「すごい落ち込むやつじゃないですか!」と言うと、「今の技術でなんとか!」(湯浅監督)、「もっと落ち込むじゃないですか!!技術でなんとかなったみたいな(笑)」(伊藤さん)と仲の良い掛け合いも。そして最後に「幅広い年代の方に見ていただける作品です。何かにふみだせないときに勇気をもらえます」(川栄さん)、「素敵な作品に関わることができて誇りに思っています。人生の中に波が立たない方はいらっしゃらないと思います。そんなみなさんを波に乗せてくれるような素敵な作品になりました!」(片寄さん)と映画をアピールしイベントは幕を閉じた。『きみと、波にのれたら』は6月21日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:きみと、波にのれたら 2019年6月21日より全国にて公開©2019「きみと、波にのれたら」製作委員会
2019年05月15日「GENERATIONS from EXILE TRIBE」片寄涼太が主人公を演じる湯浅政明監督のオリジナルアニメーション映画『きみと、波にのれたら』から、予告編とポスタービジュアルが到着。主題歌は「GENERATIONS from EXILE TRIBE」の新曲に決定した。本作は、海辺の街を舞台にした感動の青春ラブストーリー映画。今回到着した映像では、サーフィンが何よりも好きで海辺の家に越してきたひな子(川栄李奈)が、消防士の港(片寄涼太)と出会うシーンからスタート。次第に心を通わせて親密な関係になっていくが、そんな2人の間を裂くように、港を不慮な事故が襲う。突然の別れに悲しみに暮れるひな子だったが、ある歌を歌うと水の中に港が現れるように…。水が入ったコップや水滴、小さな港が登場している。さらに、映像では港とひな子が一緒に歌うシーンも解禁された。また、今回決定した「GENERATIONS from EXILE TRIBE」の主題歌も挿入。「Brand New Story」と名付けられたこの楽曲は、本作のために書き下ろされたもの。「自身初めての声優に挑戦させて頂いた映画で、グループとしても主題歌を務めさせて頂けることがとても嬉しい」と喜んだ片寄さん。楽曲については「楽しい生活や新しい出会い、新たな一歩を踏み出す方に聴いて頂きたい一曲です」と言い、「GENERATIONSとしては久しぶりの“ジェネキャッチ―”な楽曲なので、この映画に爽やかに華を添えられたらと思っています」とコメント。一方、片寄さんと共にW主演を務める川栄李奈は「『Brand New Story』は落ち込んでいる時や悲しい時に聞くと背中を押されるような、勇気づけられる一曲だと思います。一度聞いたら頭から離れなくて何度も口ずさみたくなる歌です」と楽曲を聞いた感想を述べている。『きみと、波にのれたら』は6月21日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:きみと、波にのれたら 2019年6月21日より全国にて公開©2019「きみと、波にのれたら」製作委員会
2019年03月09日「JR SKISKI」でも共演中の若手俳優・松本穂香と伊藤健太郎が、海辺の街を舞台にした湯浅政明監督最新オリジナルアニメーション映画『きみと、波にのれたら』に出演することが決定した。大学入学を機に海辺の街へ越してきたひな子。サーフィンが大好きで、波の上では怖いものなしだが自分の未来については自信を持てずにいた。ある火事騒動をきっかけに、ひな子は消防士の港と出会い、2人は恋に落ちる。しかし、港は海の事故で命を落としてしまう。大好きな海が見られなくなるほど憔悴するひな子が、ある日ふと2人の思い出の歌を口ずさむと、水の中から港が現れる。再び会えたことを喜ぶひな子だが…。「GENERATIONS from EXILE TRIBE」の片寄涼太と女優・川栄李奈がW主演する本作。今回出演が決定した2人が演じるのは、片寄さんと川栄さんが声をあてる港とひな子に関わる重要なキャラクターだ。連続テレビ小説「ひよっこ」や「この世界の片隅に」注目を集め、CMでのコミカルな演技も話題、現在は主演ドラマ「JOKER×FACE」が放送中といま大注目の松本さんが演じるのは、港の妹・洋子。声優初挑戦となる今回、誰に対してもぶっきらぼうな態度を取るも、兄を慕っているという役柄を演じる。一方、「今日から俺は!!」の熱演が話題となった伊藤さんが演じるのは、港の後輩で新人消防士の川村山葵(かわむら わさび)。人懐っこい性格で、消防士としてはまだ半人前。港を慕っている後輩という役柄に挑戦する。「アニメの声優に挑戦してみたいとずっと思っていた」と語る松本さんは「純粋にすごくうれしかったです」と出演を喜び、「起こってしまう事はすごく悲しいことなんですが、そこで立ち止まらずに、皆が前を向いて、すごくポジティブで観ている人をきっと元気付けられる素敵な映画になっていると思うのでたくさんの人に観ていただきたいです」とコメント。今回、アニメーション映画への声の出演としては2作目となる伊藤さんは「全世代が楽しめる作品ですが、特に山葵のように、すごくもがいて頑張っているのに、仕事がうまくいかないとか、気持ちをうまく伝えられない人はたくさんいると思うので、そういった方々に観て頂けると嬉しいです」とアピールしている。『きみと、波にのれたら』は6月21日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:きみと、波にのれたら 2019年6月21日より全国にて公開©2019「きみと、波にのれたら」製作委員会
2019年02月18日はい、今回食レポを担当するのは、念願の地元発レトルトカレー!その名も『青森 嶽きみカレー』です!あれ?とうもろこしのホール缶ですか?と、一瞬疑いたくなりますが、これはカレーです。とうもろこしを使ったレトルトカレーです。そもそも『嶽(だけ)きみ』というのはですね、つがる弘前農業協同組合によって商標登録された、商品価値が高く甘くておいしいとうもろこしのこと。津軽地方ではとうもろこしのことを“きみ”と呼ぶことから、この名があります。筆者も地元・青森に住んでいたころ、夏場は母親に嶽きみを茹でてもらい、おやつとして食べていました。そんな思い出深い食材がレトルトカレーになったなんて、これは食べずにはいられませんよね!それでは早速食べていきましょう! ■パッケージを開けるとそこはなんと…!……!?シチューと見間違う色合い。具材もベーコンの細切れとコーンしか見当たりません。いや、色・見た目だけだと信じ、原材料をチェック。大概のカレーって、原材料名にカレー粉やスパイスが含まれているのですが、出典:筆者の記事「津軽を唸らせる!? ボリュームたっぷり沖縄石垣牛カレー」より青森嶽きみカレーには、そのような材料は一切含まれていないようです……。スパイス類の代わりに含まれているものは、「○○ペースト」といったものや、牛乳などのマイルドな食材ばかり。「もしかしてこれはカレーではなく、本当にシチューなのでは!? 」と一抹の不安を感じずにはいられません。とにかく、自分の舌で確かめてみることにします。 ■実食!見れば見るほどシチューですが、とりあえずいただきます。……結論として、これはシチューですね。(笑)カレー特有の辛さがなく、マイルドでまろやかな味がします。辛くないルー、小さめに切られたベーコンと甘い嶽きみ……まるで子ども向けに作られたかのようなカレーですね。ですが、さすが嶽きみと言わんばかりのコーンのプチプチ感は食べ応えあり。実がしっかりしているおかげか、とても楽しい食感です。子どもの頃の思い出と変わらない味に、ノスタルジーを感じながら食べ進めました。ごちそうさまでした。 ■総評味★★★★☆辛さ☆☆☆☆☆カレーとしての完成度★☆☆☆☆(すみません、農協の方々…)正直、カレーとしては物足りない印象でした。ただ別の食べ物として捉えれば、まろやかなルー、コーンのプチプチ感など、なかなか楽しめる美味しいレトルト食品と言えるのではないでしょうか?小さなお子さんにも食べさせられる優しい味わいでしたよ!【筆者略歴】ぎりし
2018年09月28日「EXILE/三代目 J Soul Brothers」の岩田剛典が主演する『去年の冬、きみと別れ』のブルーレイ&DVDが、7月18日(水)にリリースされることが決定。あわせて、これを記念した特別映像が到着した。『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』で日本アカデミー賞新人賞を受賞し、今後もメインキャストで出演する『パーフェクトワールド 君といる奇跡』『Vision』の公開が控えるなど、俳優としても活躍する岩田さん。彼が主演する本作は、芥川賞作家・中村文則によるベストセラー小説を、瀧本智行が実写化したもの。原作は、全国の書店員が最も売りたい本を選ぶ「2014年本屋大賞」にもノミネートされ、目の肥えた書店員たちに「この小説は化け物だ」と言わしめた話題作であり、“映像化不可能”とも言われ続けてきた作品だ。本作の主人公は、岩田さん演じる新進気鋭のルポライター・耶雲恭介。彼女との結婚を間近に控え、自著の出版を目指す彼が目を付けたのは、不可解な謎が残る盲目の美女が巻き込まれた焼死事件と、その事件の容疑者である天才写真家・木原坂雄大だった。だが、その真相に近づくにつれ、いつの間にか彼は、抜けることのできない深みにはまっていく――というストーリー。張り巡らされた伏線と謎。そして、真実の先にある究極の愛とは…観る人すべてが、ダマされるという予測不能サスペンス。岩田さんのほかにも、耶雲の美しき婚約者役に山本美月、事件の鍵を握る謎めいた天才カメラマン・木原坂雄大役をを斎藤工。さらに、浅見れいな、土村芳、北村一輝ら実力派キャストが脇を固める。また、今回リリースされるセル豪華版には、岩田さんによる撮りおろし単独インタビューをはじめ、メイキングや未公開映像集など、約3時間に及ぶ豪華映像特典が収録。さらに、24ページに及ぶブックレットや、特製大判ポストカードセット(3枚組)、木原坂フォトカード、 蝶ステッカーなど豪華封入特典が満載となっている。そんな本作のリリースを記念して、今回特別映像が到着!自身にとって「とてもチャレンジな作品」だったと語る本作を、様々な生活の中でたくさん観て欲しいとPRする岩田さんの特別コメント映像。そして、“何度も見返してほしいシーン”について、岩田さんと山本さんが語る特別インタビュー映像も公開中だ。『去年の冬、きみと別れ』ブルーレイ&DVDは7月18日(水)より発売。(cinemacafe.net)■関連作品:去年の冬、きみと別れ 2018年3月10日より全国にて公開©2018映画「去年の冬、きみと別れ」製作委員会
2018年05月18日4月23日(月)深夜放送の日本テレビ「映画天国」で『グレイテスト・ショーマン』も大ヒット中のザック・エフロン主演作『きみがくれた未来』がオンエアされる。「ハイスクール・ミュージカル」や『ヘアスプレー』などへの出演を経てこの春公開の『グレイテスト・ショーマン』ではヒュー・ジャックマンが演じる主人公P.T.バーナムの斬新なビジネス・スタイルに魅了され相棒となるフィリップを演じたザック。ゼンデイヤ演じる空中ブランコ乗りのアンとの“空中デュエット”も同作の見どころだ。そんなザックが2010年に出演、当時トップアイドルとして注目を浴びるなか大人の俳優へのステップアップ作として選んだのが本作。2004年に刊行され15か国語に翻訳されているベン・シャーウッドによる小説が原作となっている本作。ザックが演じるチャーリーはヨットレースで目覚しい活躍を見せ名門大学への進学のチャンスを手に入れ、誰もがうらやむ人生を歩む青年だったがある日、固い絆で結ばれた弟のサムが交通事故で亡くなる。同乗していて自分だけが助かったチャーリーは悲しみに打ちひしがれるが、そんな彼が目にしたのは墓地の裏の森にたたずむサムの姿だった。サムにこれからもこの場所で同じ時間にこれまでと同じように二人の日課だった野球の練習を続けることを誓うチャーリー。約束された輝かしい将来を犠牲にしてその約束だけを胸に生きるが、5年の歳月が流れたときテスという女性と出会ったことで自身の生き方を見つめ直す…という物語。ザックのほか、『アイ・アム・レジェンド』のチャーリー・ターハン、『スティーブ・ジョブズ』のアマンダ・クルー、『L.A.コンフィデンシャル』のキム・ベイシンガー、『シン・シティ』のレイ・リオッタらが出演している。映画天国『きみがくれた未来』は4月23日(月)深夜25:59~日本テレビでオンエア。(笠緒)■関連作品:きみがくれた未来 2010年12月23日よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開© 2010 Universal Pictures. ALL RIGHTS RESERVED.
2018年04月23日三代目J Soul Brothers/EXILEの岩田剛典を主演に、芥川賞作家・中村文則の「映像化不可能」といわれていたベストセラー小説を映画化した『去年の冬、きみと別れ』。キャッチコピーの「すべての人がこの罠にハマる。」は決して大風呂敷ではなく、緻密に張り巡らされた伏線の回収と先読みさせない展開・結末は、Yahoo!映画で平均3.83、映画.comで平均3.7、Filmarksで平均3.7という数字が示している通り高く評価されている。中でも女優・土村芳が演じる吉岡亜希子は謎多き役どころで、事前に明かされていた情報は、「木原坂(斎藤工)のモデルを務めていた盲目の美女」ぐらい。公開から2週間が経ち、「多少のネタバレはOK」とのお許しが出たので取材を申し込んだ。土村が演じる亜希子は視覚障害のハンディキャップを抱えながら力強く生きる女性で、実は岩田演じる恭介の元恋人。「ネタバレを背負っている」と言っても過言ではない重要な役どころだが、シリアスな展開が連続する中で、唯一ほっこりできるのが2人のアツアツぶりを収めたシーンだろう。映画の冒頭で事件に巻き込まれたことが分かるので、とっても切ないシーンでもあるのだが……。撮影秘話をはじめ、役作りや岩田の魅力など、これから映画を観る人に支障を来さない程度に話を聞いた。○瀧本智行監督から伝えられたこと――本作に関する取材は今日で一区切りと聞きました(3月20日のヒット記念イベント後の取材)。公開から2週間ほど経って、ようやく皆さんに届きはじめたような感覚です。私が表立ってさせていただく宣伝は少なくなると思いますが、それでも公開は続きますし、できればロングラン上映になるまでヒットしてほしいですね(笑)。――そうなることを願っています。物語の展開に深く関わる重要な役でしたね。脚本を読んで監督とお会いした時にもそのような説明がありました。不安も感じつつ、全力を注ぎたい役でもあったので覚悟を決めて臨みました。監督からは、亜希子の強さや凛として芯が通っている内面、作品全体から見た時のポジションについてのお話もうかがって。視覚障害という役柄含め、限られたシーンの中でそれだけの説得力をもたせるために、細かいところまで極めたい……少しでも「偽り」として伝わってしまうと、観てくださる方が引いていっちゃうような危機感がありました。○恭介の元恋人・亜希子の役作り――撮影前には視覚障害の方にも会ったそうですね。はい。施設にお邪魔して点字セットと白杖をお借りしましたたんですが、その時にたまたま盲導犬の講習会が開かれていたので参加させていただきました。目隠しして盲導犬に引っ張ってもらいながら歩いて施設から外に出て、一般道を歩かせてもらいました。最初は怖くて怖くて。盲導犬の行動について細かく説明を聞いて理解すると、身を任せてスムーズに歩くことができて。盲導犬との間にはそういう信頼関係も大切なんだと感じました。私の役は盲導犬ではなくて白杖のみで歩行する役だったので、撮影前には公園で練習したりもしました。なんでもない小さなくぼみだったり、点字ブロックで躓いてしまったり、今までは感じたことのない世界というか、発見の連続でした。一度、人混みの中を歩いたことがあったんですが周囲の視線をすごく感じて、亜希子が周りと自分の間にある「何か」に負けないように生きてきたということを少し感じることができたような気がします。――そうやって身をもって体験してみないと分からないことですね。そうですね。限られた時間の中で少しでも近づきたいという思いがあったのでとにかく全力を注ぎました。亜希子の強さの源は私の中にはないもの。これまで生きてきた境遇は違いますが、少しでも寄り添いたいという気持ちでした。○現場でも紳士的な岩田剛典――ネタバレに直結する役なので、公開前はこのような取材でも慎重な発言が求められたと思います(笑)。シリアスな展開がメインとなるので、恭介とのアツアツシーンは特に印象的でした。基本的には順撮りだったので、「私が出演する序章=岩田さんとのシーン」は序盤でした。やりとりはアドリブの部分もありましたが、監督が明確なイメージを伝えてくださいました。海に行く前、恭介に点字を教えるシーンでは「『海に行きたい』という意味の点字を恭介に教えます」のような感じの説明があって、脚本にセリフを書き加えていく流れでした。2人が幸せであればあるほど後半に生きてくるということもおっしゃっていたので、その後に起こることは当然2人は予感してないわけですし、本当に「2人の世界」として演じていた気がします。監督も撮りながら「恥ずかしい!」と言っていたくらい(笑)。――岩田さんは精神的にもかなり追い込まれていたようですが、そのあたりも共演して感じたのでは?私はほとんど幸せな恭介さんとしか接していません(笑)。岩田さんはすごく真面目で優しい方です。2人のシーンでも本当に紳士的に接してくださいました。――初見ではストーリー展開を追いつつ、取材のポイントを意識しながらだったので、もう一度観てみたくなりますね。そう言ってもらえるとうれしいです。展開を分かっていてもう一度観ても楽しめる作品だと思います。○友人から質問には「観てのお楽しみ」――周りの方に宣伝しようにも、ネタバレの役なのでなかなか詳しく話せない(笑)。そうですね。同級生から連絡があってどんな役か聞かれたのですが、そこは濁しながら、「観てのお楽しみ」「とにかく観てほしい!」とだけ伝えました。映画ってたくさんの人に劇場でご覧頂いて初めて成立するものだと思っているので、試写後は客観的に考えるまで時間がかかりました。そうそうたる共演者の方々の中で、自分が作品の一部になっている……とボンヤリとした不思議な感覚になって。これまでもそうですが、自分が出させていただいた作品を客観的に捉えるまでどうしても時間がかかってしまうんです。――今回はなおさらですね。久しぶりの映画出演だったので、たくさんの人の手によって作り上げる映画はやっぱりステキだなぁと純粋に思えました。――4回目のインタビューになるのですが、これまでの作品ではクランクアップ時に特別な思いがあふれたということも話されていました。今回はいかがでしたか?新しく挑戦する事の多い役というのもあって、自分の中で不安になる事もありましたが、亜希子という人物としてこの作品の一部になれた事、このような機会をいただけた事に感謝の気持ちでいっぱいでした。――お芝居は好きですか? 以前は役者業について、「向いてなくても好き」とおっしゃっていました。好きです! そこは不変です(笑)。■プロフィール土村芳(つちむら・かほ)1990年12月11日生まれ。岩手県出身。子ども劇団に所属後、高校在学時に新体操でインタ ーハイに出場。京都造形芸術大学の映画学科俳優コースに進学し、数々の舞台作品や自主 制作映画に出演した。2013年3月に大学を卒業後、ヒラタオフィスに所属。これまで、 『カミハテ商店』(12)、『弥勒』(13)、『劇場霊』(15)、『何者』(16)などの映画、『コウ ノドリ』(TBS系・15/17年)、『べっぴんさん』(NHK・16~17年)、『恋がヘタでも生きて ます』(日本テレビ系・17年)、『GO! GO! フィルムタウン』(NHK・17年)、『女子的生 活』(NHK・18年)などのドラマに出演。
2018年04月04日『去年の冬、きみと別れ』(略して『冬きみ』監督:瀧本智行 原作:中村文則)は、岩田剛典の、「犬系男子」ではくくりきれない、演技の飛距離を感じさせる映画であった。彼のポテンシャルのすべてをぶっこんだものになっていたように思う。岩田剛典は、芸能界の一角を担う勢いのEXILE TRIBEの人気アーティストで、EXILEや三代目J Soul Brothersのパフォーマーとして活躍。俳優としては、EXILE TRIBE大集合のアクションエンタテインメント『HiGH&LOW』シリーズから、それこそ彼を「犬系男子」に決定づけた、ある日女の子の家に居候するところからはじまる『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』までヒット作に出演、人気を誇り『去年の冬、きみと別れ』が初の単独主演作となった。だからこそ、彼のポテンシャルのすべてをぶっこんだものになっていたように思う。「観た人すべてがだまされる」というキャッチコピーのミステリーなので、公開からすでに約10日間経過したとはいえ、まだ観ていない方もいることを配慮してネタバレしてはいけないと思うと、具体的なことが書けず、よって岩田剛典のどこに演技の飛距離を感じさせる映画なのか書きづらい困った状況ではあるが、ネタバレしないでどこまで書けるかがんばってみたい。○知性、癒やし、激情とあらゆる面を見せる岩田『去年の冬、きみと別れ』を劇場で見たら、上映前の予告に、岩田剛典の次回作『パーフェクトワールド』(10月公開)の予告が流れた。ヒロインと、車椅子生活を余儀なくされた男性との恋という単なる甘い恋ではない作品とはいえ、女性漫画の映画化なので、『植物図鑑』のように、光に包まれたふわっとしたきれいな画面の作品で、またしても岩田剛典の爽やかな面に溢れた映画なのだろうなあ……と思って観ているうちに、ほかの予告も経て、『去年の冬、きみと別れ』がはじまる。色調はかなり暗く、画面も固く締まった感じで、岩田剛典もきりっとしている。岩田が演じる主人公は、フリーライター・耶雲恭介。盲目の女性(土村芳)が焼死した事件の容疑者だったカメラマン木原坂雄大(斎藤工)に密着し本を書きたいと、出版社にやって来る。編集者・小林良樹(北村一輝)は最初、その企画に乗り気ではないが、上司のすすめもあって、担当することになる。女性が焼死していく様を撮影していたのではないかという疑惑のある木原坂は、初っ端からあやしさを振りまき、対して耶雲は、いかにも真面目な常識人という印象。だが一方で、若さゆえの功名心もあるようで、恋人・松田百合子(山本美月)と結婚を前に、一冊自著を出そうと意欲に燃えていた。木原坂の事件の真相を暴くことができれば、ジャーナリストとして認められる、そんな思いも手伝って取材を続けるうちに、愛する百合子が木原坂のスタジオに監禁されてしまい、耶雲は、精神バランスを狂わせてしまう……。このへんまでは予告編にも出てくるところなので、未見のひともご心配なく。慶応大法学部出身の、岩田の知性を活かして演じるジャーナリストが、木原坂を取材するうえに、じょじょに変化していくところが、この映画の見どころのひとつで、そこに、岩田の演技の幅を感じたというわけだ。『HiGH &LOW』シリーズのようない熱く激しい狂犬のような面も見られるし、『植物図鑑』のような柴犬感もところどころ見ることができる。知性、癒やし、激情とあらゆる面が見られ、それは例えるなら、興福寺の国宝・三面六臂の阿修羅像のようであった。○★ここからややネタバレあり物語は、斎藤工演じる悪魔的なアーティスト(カメラマン)と、岩田演じる阿修羅王のようなジャーナリストとの、真相を巡る心理戦にとどまらず、そこへ、北村一輝演じるベテラン編集者も加わってくる。北村一輝と斎藤工というと、W不倫のドラマ『昼顔〜平日午後3時の恋人たち』を思い出してしまうが(映画化された『昼顔』には北村は残念ながら出演していない)、そのドラマで食虫植物的能力を発揮していた斎藤が、『冬きみ』では捕獲気分ダダ漏れで、『昼顔』で野生のケモノ的色気ムンムンのアーティストを演じていた北村一輝は、『冬きみ』でもやっぱり隠しきれないケモノ感を放つ。最終的には、阿修羅王のような柴犬の岩田、食虫植物の進化系の斎藤、いつだって野性的な北村の三つ巴の戦いになっていく。ミステリーの内容もドキドキするが、ちょっと違った『HiGH& LOW』のような男のぶつかり合いにもドキドキする。柴犬系で、つぶらな瞳のイメージの岩田剛典が、目をかっと見開くと、ものすごく目が大きくなって、眼輪筋のちからのハンパなさに目を見張る。『冬きみ』物語の果てに、何が見えるか。未見の方は、ぜひご体験を。(C)2018 映画「去年の冬、きみと別れ」製作委員会■著者プロフィール木俣冬文筆業。『みんなの朝ドラ』(講談社現代新書)が発売中。ドラマ、映画、演劇などエンタメを中心に取材、執筆。著書『挑戦者たちトップアクターズ・ルポルタージュ』『ケイゾク、SPEC、カイドク』、構成した書籍に『庵野秀明のフタリシバイ』『堤っ』『蜷川幸雄の稽古場から』などがある。最近のテーマは朝ドラと京都のエンタメ。
2018年03月22日先読みのできない展開や全編に緻密に張り巡らされた伏線の先に待ち受ける驚愕の結末に、“ダマされる”人が続出している、現在公開中の『去年の冬、きみと別れ』。このほど、岩田剛典と“もう一人のヒロイン”として話題沸騰中の土村芳が演じたカップルの“純愛”キスシーン映像が到着した。■「もう一度観てみたい」率95%!驚愕のサスペンス公開週末に実施された劇場出口調査では、10代・20代の鑑賞者たちの高い満足度に加え、“もう一度観てみたい”という回答が約95%という驚異的な数字を打ち出した『冬きみ』。女性を中心に幅広い世代が劇場に足を運んでおり、男女共に楽しめるサスペンス要素により10代後半~20代後半のカップルの鑑賞も目立っている。■岩田剛典×土村芳、“ピュアすぎ”キスシーン映像到着そんな中、話題を呼んでいるのが、本作が究極のラブストーリーでもあること。今回到着した本編映像では、岩田さん演じる主人公の耶雲恭介と土村さん演じる吉岡亜希子の“ピュアすぎ”“愛らしすぎ”な浜辺でのキスシーンが切り取られている。土村さんといえば、朝ドラ「べっぴんさん」での病弱で儚げな“きみちゃん”役や「恋がヘタでも生きてます」の恋ヘタなお嬢さま・“千尋” 役で知られる注目女優だ。■恭介の元恋人である“もう一人のヒロイン”に話題沸騰亜希子はカメラマン・木原坂(斎藤工)のモデルを務めていた盲目の美女であり、かつて世間を騒がせた猟奇殺人事件の被害者。彼女は撮影中にろうそくが転倒し、火の海に巻かれ、死亡した。すでに映画を鑑賞した人たちの“ダマされた”というコメントに加え、大きな話題を呼んでいるのが、恭介の元恋人であり、本作の“もう1人のヒロイン”である、この亜希子の存在。小説の要素を踏襲し、恭介が執筆する“本”も謎を読み解く大きなポイントとなるため、本作は「章」仕立てで<序章><第一章><二章><三章>で構成されるが、映画は<第二章>から始まっている。映像に映し出されるのは、2人の海でのデートシーン。かつて編集者をしていた恭介は、図書館で自分が翻訳した本を手に取る亜希子を見かけ、本を読みながら笑ったり、涙したりと図書館の片隅で豊かな表情を魅せる彼女に恋に落ちる。その後、互いを想い合い、2人は幸せな日々を過ごすが、とあることをきっかけに愛をすれ違わせ、亜希子は耶雲の元を去ってしまう。そして、亜希子は…。映像では、ささやかながらも2人が築く幸せに満ち足りた日常が切り取られている。公開に先立ち行われたジャパンプレミアでは、北村一輝が“他の役柄を演じるとしたら?”との質問に答えたのが「耶雲と亜希子」だった。純粋な2人の互いを想う気持ちが手に取るように分かるこのシーンに触れ、「憧れる」と発言していた。恭介と亜希子のエピソードは、予測不能なサスペンスでありながら、究極のラブストーリーである本作の物語の根幹を担い、深い“愛”のテーマは切なさと共感を与え、涙を誘う。幸せの日々から一転、彼らが迎える衝撃の結末とは…?あまりに純粋な恋模様、美しくも儚い愛の物語の行方にも注目していて。『去年の冬、きみと別れ』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:去年の冬、きみと別れ 2018年3月10日より全国にて公開©2018映画「去年の冬、きみと別れ」製作委員会
2018年03月21日EXILE・三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEの岩田剛典が主演を務める映画『去年の冬、きみと別れ』(公開中)の場面写真とキスシーン映像が21日、公開された。同作は、芥川賞作家・中村文則による、映像化不可能と呼ばれていた同名サスペンス小説を実写映画化。瀧本智行監督がメガホンを取る。新進気鋭のルポライター耶雲恭介(岩田)が、盲目の美女が巻き込まれた焼死事件と、その事件の元容疑者である天才写真家・木原坂雄大(斎藤工)の謎を追ううちに、いつの間にか抜けることのできない深みにはまっていく。今回公開された本編映像は、岩田演じる主人公の恭介と、土村芳演じる吉岡亜希子のシーン。亜希子はカメラマン・木原坂(斎藤)のモデルを務めていた盲目の美女であり、 猟奇殺人事件の被害者で、撮影中にろうそくが転倒し、火の海に巻かれ死亡した。映画を観た人たちの間で話題となっているのが、この亜希子の正体。亜希子は恭介の元恋人であり"第二章"から始まる同作の“もう一人のヒロイン”となる。映像に映し出されるのは2人の海でのデートシーンで、海辺で抱き合う二人の穏やかなキスシーンには、北村一輝もジャパンプレミアで「憧れる」と発言していた。しかしこの後2人の心はすれ違い、衝撃の結末にむかっていく。(C)2018 映画「去年の冬、きみと別れ」製作委員会
2018年03月21日吉岡里帆が連続ドラマ初主演作となるTBS系火曜ドラマ「きみが心に棲みついた」が3月20日の放送で最終回を迎えた。桐谷健太、向井理演じる2人の男性の間で揺れ動くラブストーリーの結末に、SNS上では様々な反応が寄せられている。幼いころから母親に愛情を注がれずに育ったため、自己評価が極めて低く他人の前で挙動不審になってしまう主人公・小川今日子(通称:キョドコ)を吉岡さんが、今日子が大学時代に出会い“依存”してしまうようになった“DV男性”の星名漣を向井さんが、今日子が付き合うことになる漫画編集者・吉崎幸次郎を桐谷さんがそれぞれ演じた本作。3人のほか、石橋杏奈、中村アン、ムロツヨシ、鈴木紗理奈、瀬戸朝香らも出演した。※以下、ネタバレを含む表現があります。ご注意ください注目の最終回、パワハラ、セクハラを告発された星名は謹慎処分となるが、星名への依存を理由に今日子は吉崎に振られてしまう。謹慎後の星名からは連絡もなく、今日子は仕事に奮闘する。そんななか、星名の母が倒れたという連絡が入った。病院で星名の母と面会した今日子は、自分が末期ガンだということを星名には隠してくれと懇願される。一方、吉崎は星名のマンションを訪ね、星名こそ今日子に依存していると指摘、今日子を解放して欲しいと告げる…という展開に。母が亡くなったことを知った星名は大学の部室で練炭自殺を計ろうとし、星名を探してやってきた今日子も巻き込まれるが、すんでのところで吉崎に助けられる。意識を取り戻した今日子が星名の病室に行くとすでに姿を消した後で、1年後今日子と吉崎は結婚。ラストは結婚式に星名からの電報が届く…というものだった。話題のドラマのクライマックスとあって、放送中からSNS上でも本作にまつわる投稿が多数タイムラインをにぎわせているが、特に目立つのは星名を演じた向井さんへの反応。「向井理めちゃくちゃかっこいいんやけど」「本気で向井理がかっこよくてちょっとしんどい」などそのカッコよさに“ヤラれた”視聴者はもちろんだが、「向井理のハイスペックさに今更きづいた」など本作で改めてその魅力を知ったという人も。また「なんとも言えへん孤独さと危うさと綺麗さがたまらん」「かっこいいけどめっちゃ怖くて全く見れなかった」「あの笑顔が怖い」など今回初の“悪役”を演じた向井さんの演技に惹かれたという声も多数寄せられていた。また放送中から「キョドコがマジでイライラするんだけど、なんか見ちゃう」「観ててマジで胃が痛くなる」「感情移入しすぎて自分も失恋したみたいになる辛い」「私を見ているようで凄く感情移入してしまうわ」といった今日子や星名ら登場人物に強く感情移入している視聴者たちも多数。「これずいぶん可哀想な話じゃないか」といった冷静に作品を振り返った評価も寄せられるなど、様々な反応でSNS上はいまだに盛り上がり続けている。(笠緒)
2018年03月20日現在放送中のドラマ『きみが心に棲みついた』(TBS系)では、登場人物が繰り広げる三角関係が話題になっています。しかし、ドラマのなかでは、主人公の小川今日子(吉岡里帆)と今日子を支配してもてあそぶ星名漣(向井理)が親との関係に苦しむ様子も描かれています。登場人物たちの歪んだ恋愛観や、挙動不審な言動の大きな原因になっていると考えられる親の影響。今回は、それぞれの親とのエピソードを見ていきたいと思います。■娘・今日子を「かわいい」と思えない母親今日子は下着メーカーで働く27歳。昔から自分に自信が持てず、言動が挙動不審になってしまうことがある女性です。母親については、大学生のとき「友だちだけじゃなくて、私、お母さんにも相手にされていないんです。…三つ編み、お母さんが私が子どものころ唯一してくれた」と話しています。今日子は、母親がしてくれていた三つ編みに触れることで安心し、心のよりどころにします。しかし大学で出会った星名によって、よりどころは三つ編みから巻いたストールへと移ります。でもこれって、今日子はいまだに母親の愛情を欲しがっているということなのでしょうか。社会人になっても母親は今日子を受け入れようとしません。今日子の妹が、いとこの結婚式に参列するかどうか聞いてきた電話口で、母親は妹に恐ろしい言葉を告げます。「今日子には連絡しないでって言ったでしょ! あちらは、立派な方ばっかりなのよ。今日子なんて連れて行ったら親族の恥でしょう。あの子はいないことにするって言ったのに」。セリフの中の“あの子はいないことにする”という響きには、背筋が凍り付きます。母親の今日子への拒否感の強さがはっきりとわかるセリフ。なぜ母親はここまで今日子を拒否するのでしょうか。第7話の今日子の回想のなかで、その理由が少しわかります。「おまえ、少し今日子にだけ冷たいんじゃないか」という父親のセリフに対し、「だって、あの子の態度見ているとイライラするんだもん。なおこ(妹)みたいに、純粋にかわいいって思えないのよね」と母親が答えているのです。何をするにも時間がかかる今日子を母親が疎ましく思っていることが伝わります。また、父親についてもこれ以上母親に強く意見をしていないようにみえ、ことの重大さを認識しているとは言い難い状況だったようです。■いびつな家庭で育った星名。暴力をふるう父と傍観する母一方、星名は今日子の大学時代の先輩で、会社の上司としても再び今日子の目の前に現れます。その星名はより複雑な家庭環境で育っています。これまで星名の子ども時代の回想が散りばめられてきましたが、3月6日放送の第8話では、ついに星名の過去が明らかになりました。母親の不倫相手との子である星名は、父親から暴力を受けて育ちました。父親は悪い成績のテストを持ち帰ってきた星名を、「顔も悪い、頭も悪い。誰に似たんだろうな?」と言いながら殴ります。また、父親が星名にはさみを向けて突き刺そうとする回想も。その様子を母親や姉は見て見ぬ振りをしていました。そして、最終的に母親は星名の父である不倫相手を包丁で刺し殺してしまったのです。小さいころから暴力を受けて育ち、母親も殺人者になり、星名はさらに孤独になりました。しかも刑務所で星名が会いにいった翌日に自殺未遂する母。ここでも星名は母からの愛を受けることなく、息子の気持ちなど微塵も思いやることができない母の姿に直面します。刑務所から出てきた母親からの手紙には、「今後一切、私にはかかわらないでほしいのです。私は私で生きていきます。体には気を付けて。さようなら」と書かれていました。それを読んで動揺する様子の星名からは、今日子と同じく、やはり愛情を受けたかったという思いが伝わってきました。■なぜ今日子は星名から逃げないのか?今日子は、ひどい仕打ちを受けならがも、どうして星名から逃げることができないのか、8話ではその答えもわかってきました。「本気で逃げたいなら俺を殺せ」と星名から迫られるシーンで、今日子は心の中ではっきりと感じるのです。「どんなにひどいことをされても、私を受け入れてくれた記憶が消えない限り、私はこの人を心の底から嫌いになることなんてできない」。小さいころから親に満足な愛情をかけてもらえず、受け入れてもらえなかった今日子。大学時代に出会った星名に「ありのままのキョドコでいい」と受け入れてもらった記憶は、簡単には消せないのでしょう。今日子が親からの愛情を受けて育っていれば、ここまで星名に縛り付けられることはなかったのかもしれません。またどうしてここまで星名は、今日子を縛りつけてきたのでしょうか。もしかしたら今日子のなかに見え隠れする「親から満足な愛情を受けなかった」気持ちに自分自身を見てしまうことでかわいそうに思う気持ちと、「最低な親でも欲してしまう」気持ちに嫌悪する感情がぶつかり合い、星名自身もうまくその感情を操れないでいるのかもしれません。8話のラストで星名は、今日子に精一杯の悪ぶりを発揮しますが、今日子が部屋から出て行ったあとの一言「死にてぇ」には、衝撃を浴びせられます。壮絶な過去を持ちながら、社会的成功者にまでのし上がってきた星名。今日子への執拗なまでの嫌がらせにより、これまでただの冷たい男に見えてきましたが、そこに隠れた「今日子に助けてほしい」とすがりつく心の脆さには胸を打たれます。小さいころに親からどんなに苦しめられたとしても、星名が今日子に対して行っている支配や縛り付けは許されることではありません。けれども2人の親との関係性から物語を見つめなおすと、それぞれの見方も少し変わるように思います。次回第9話は、3月13日夜10時から放送されます。予告によると、今日子が母親との関係を改善すべく数年ぶりに実家を訪れる決心をするそうです。登場人物たちが親との関係をどう乗り越えるのか、最後まで見届けたいと思います。
2018年03月12日小川今日子(吉岡里帆)と星名漣(向井理)の奇妙な間柄と、吉崎幸次郎(桐谷健太)の三角関係が話題のドラマ『きみが心に棲みついた』(TBS系)。星名の言いなりな今日子(通称キョドコ)は、大学時代に強制ストリップや、下着姿でランウェイを歩いたこともありました。もちろんここまで男性に従う女性はいないと願いたいですが、それでも「好きな人につい依存してしまう」という人もいるのではないでしょうか。そこで今回は「彼に依存しがちな女性とその対処法」について、『きみ棲み』を例にとりご紹介します。■1.「自分には彼しかいない」と思い込みすぎているオドオドと挙動不審なことから、「キョドコ」のあだ名がついた今日子。キョドコは普段から「こんな私」「どうせ私なんか」と、自己評価がかなり低め。そのため大学時代の先輩・星名に優しくされたことをきっかけに、彼に依存するようになってしまいました。「こんな私を受け入れてくれるのは星名さんしかいない」と思い、星名の言うことであれば何でも聞いてしまうのです。このような場合は、自分に自信を持つことが大切。たとえば恋愛ではうまくいかないことが多くても、キョドコは職場では頼りにされている一面もあります。「どうせ私なんか」と思うのではなく、「私にも必要とされている場所がある」と思うことで、彼氏や元カレへの依存を断ち切ることができるかもしれません。■2.相手を信用しすぎている先ほど述べたように、星名の言うことなら何でも聞いてしまうキョドコ。大学時代にやった強制ストリップも、星名が「キョドコが脱いだらほかの女を全員切る(別れる)」と言い出したことがきっかけでした。普通に考えれば、そんな風に人前で辱められる意味がわからないし、そんなことをさせる人が、約束を守ってくれないことは想像つきますよね。でも彼に依存しすぎていると、「おかしい」という感覚すら鈍ってしまうのです。自分の意にそぐわないお願いをされたときに、「好きな人のためだから」とすぐに返事をするのはダメ。最低でも一晩寝かせてから、どうするのが正解なのか考えるべきでしょう。もしそれで「早く決めろよ」と怒り出すような男性なら、あなたのことを大切に扱っていない証拠です。■3.周囲に相談をしない星名との共通の知り合いはたくさんいるのに、彼との関係を公にしないキョドコ。そのためどんどん星名の良いように利用されるし、「また裏切られた・・・・・・」と自分の心は壊れてしまいます。キョドコの周りには優しい先輩の堀田(瀬戸朝香)や、キョドコを心配してくれる吉崎など、意外と人脈に恵まれています。彼に依存していると周囲が見えなくなりがち。でも冷静になってみると、自分を心配してくれている人って案外身近にいたりするものです。「私と彼のことだから」と抱え込むのではなく、一度信頼できる相手に相談してみましょう。自分では気づけなかった問題が見つかるかもしれません。■おわりに彼に依存すればするほど、対等な恋からは遠ざかってしまいます。自分のこともどんどん嫌いになってしまうでしょう。これからキョドコが幸せになれるのかも気になるところですが、現実社会でもキョドコのように彼に依存してしまう女性が少しでも減ることを祈っています。(和/ライター)(ハウコレ編集部)
2018年03月11日『きみが心に棲みついた』(TBS系)で向井理さん演じる星名が“ゾクキュン”すると話題です。ごほうびをちらつかせながら無理難題を押し付け、相手がそれに応えても約束などしてないとうそぶき、暴力的な言動で心に恐怖を植えつける…そんなドSなDV男なのになぜか突き放せない。結果、いいように翻弄されてしまうヒロイン(吉岡里帆さん)の姿に「過去の恋愛を思い出す」「心がえぐられる」と目を離せない女性が多いようです。■DV男の壮絶な過去ヒロイン・今日子の大学の先輩である星名は、幼少期、同級生からいじめられ、父親から暴力を受けていました。母は自分を守ってはくれず、「父親に似てきたから」という理由で整形するよう求められ、やがて愛人のもとに行ってしまいます。さまざまな人に虐げられてきた星名は、まるで小さい頃の自分の経験をなぞるように、今度は自分の身近な人間たちを虐げていくのです。DVをする人の多くは、実は幼少期や成長段階において暴力や虐待を受けた経験があります。自分を庇護し、慈しんでくれるはずの親から肉体的あるいは精神的苦痛を受けると、子どもは無条件に「自分が悪い子だからこのような扱いを受けるのだ」と思い込んでしまうんですね。まったく落ち度がないのに、いい子にならなければいけないと悩み、親の顔色をうかがい、一挙手一投足に気を配るようになります。そうして親にとって「都合のいい子」になり、親が離れていかないように文字通り心を砕いて努力する、そういった経験からゆがんだ「利己的な執着心」が育ってしまうのです。■離れられないのは誰?ドラマを見ていて、星名が何度も今日子に関わってくることを不思議に思う方もいるのではないでしょうか。本当に「どうでもいい」人間だったら、切り捨てて生きたほうがずっと楽です。いちいちちょっかいを出しにくるってことは、それだけ労力をかけているというわけで。目下に見ている人間のために、時間も労力もかける意味とは何なのでしょうか。実は、ここにDVをする人の「弱さ」があるんです。通常であれば愛情によって心を結びつけ、絆を築くことで人と人はつながり、ごく自然に相手が自分のそばにいてくれることを信じられるようになります。でも、異常なほど「利己的な執着心」がある人は、自分が人に本質的に愛されるとは思えず、常に自分のもとには誰もいてくれないんじゃないかという「不安」を抱えているんです。誰かに嫌われて傷つきたくないから、あえて嫌われるようなことをする。人が離れていって悲しみたくないので、相手を支配することでつなぎとめる。すべて、その根底にあるのは「自分ひとりでは生きていられない」という「依存心」なんです。星名も例外ではありません。何度、虐げられても離れられない今日子だけでなく、そうまでして自分を求めてくれる今日子の存在は、星名にとっても必要なのです。今日子が自分に依存してくれるうちは、自分を肯定することができる。自分を求めてくれる人を通してしか、自分を受け入れることができないのが、DV男なんですね。■共依存からの脱出このような状態を「共依存」といいます。一見、お互いが求め合っているように見えますが、残念ながら「共依存」は関係としてうまくいくことはありません。一方が傷つけ続け、片方が傷つけられ続ける関係というのは、お互いがお互いの心を殺しあっているのと同じなのです。破滅に向かって進んでも、人は幸せにはなれないんですね。だからDV男に対して、勇気をもって独立しなければいけません。そのためには欠点を含めて「自分」を受け入れ、弱さすらも「個性」なのだと理解しましょう。■まとめ依存について、ご理解いただけましたでしょうか。「成長する自分」を愛しながら自立し、幸せになること。それがDV男を人生から切り離す、一番効果的な方法なのです。
2018年03月10日岩田剛典&斎藤工らが出演する『去年の冬、きみと別れ』が3月10日より公開された。観る人すべてが、ダマされるという予測不能サスペンスの本作の情報をおさらい!■原作は「悪と仮面のルール」「教団X」の中村文則による傑作ベストセラー本作は、2002年、「銃」で新潮新人賞を受賞する鮮烈なデビューを飾り、2004年「遮光」で野間文芸新人賞、2005年「土の中の子供」で芥川賞を受賞した中村文則が初めて挑んだミステリー小説。人間の内面に深く肉薄した究極の「愛」を描きながら、1ページ、1ページと、予断を許さないストーリーが猛スピードで展開していき、随所に仕掛けられたトリックがラストにすべて明らかになるという、その衝撃の体験は、発売されるやいなや絶大な支持を集めた。■あらすじ主人公は、新進気鋭のルポライター・耶雲恭介。彼女との結婚を間近に控え、自著の出版を目指す彼が目を付けたのは、不可解な謎が残る、盲目の美女が巻き込まれた焼死事件と、その事件の容疑者である天才写真家・木原坂雄大だった。だが、その真相に近づくにつれ、いつの間にか彼は、抜けることのできない深みにはまっていく――。■気になるキャストは?主人公の耶雲恭介を演じるのは、俳優として2014年『クローズEXPLODE』でデビューし、興行収入22億円の大ヒットを記録した『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』では日本アカデミー賞新人賞を受賞、その後『HiGH&LOW』シリーズにも出演し、今年は『パーフェクトワールド』『Vision』の公開が控えている岩田さん。また、耶雲の婚約者である松田百合子役に山本美月、耶雲が事件の取材ルポタージュの提案をする週刊誌・編集者の小林良樹役に北村一輝、そして耶雲の取材対象者であり、事件の被告である世界的フォトグラファー・木原坂雄大役に斎藤工、さらには木原坂雄大の姉で、弟を事件からかばう木原坂朱里役に浅見れいなと、日本を代表する豪華キャストが集結している。監督は、『犯人に告ぐ』(’07)、『脳男』(’13)、『グラスホッパー』(’15)と、傑作といわれる数々のサスペンスやミステリー作品を手掛け、人間の本質に迫ってきた瀧本智行。脚本は、興行収入80億円を記録し社会現象を巻き起こした『デスノート』前後篇(’06)や『BECK ベック』(’10)の大石哲也が務める。■岩田剛典 VS 斎藤工、鬼気迫る対決はいかに…予告編耶雲と百合子の幸せに満ちた日々から一転、火花を散らす耶雲と木原坂の“重要なシーン”を皮切りに、怪しさを増していく木原坂…。百合子を助け出そうと面会を試みるが「彼女は、自ら望んでここにいる」と木原坂から拒絶され、一方、木原坂の姉・朱里(浅見れいな)から真実を知りたいかと迫られる耶雲。燃え盛る炎を前に狂喜乱舞する木原坂姉弟、怯えている小林の姿を含め、意味深なシーンが連続していく…。不気味な影を投げかける木原坂の狙いとは――?■岩田剛典「夢にまで監督が出てきた…」1月に行われた完成披露試写会舞台挨拶で岩田さんは、作品に臨む上で相当苦労をしたようで、「撮影期間中は、暗く深く長いトンネルをずっと走っている気分でした。いつ出口が見つかるのかと、本当に暗中模索していて。監督が夢に出てくるくらい…それくらい役柄に没頭できた作品も今回が初めてです」と、瀧本監督が夢に出てくるほど、のめり込んだと明かした。サスペンスということもあり緊張感あふれる本作だが、共演した北村一輝は、「ガンちゃん、むちゃくちゃ格好いい」「(この映画をもう一回演じるとしたら)女優陣だとなあ…ガンちゃんとキスできるからなあ…」「ガンちゃんのデートシーン、俺、憧れるなぁ」と話し、岩田さんにメロメロになったようだった。■岩田剛典×斎藤工に単独インタビューシネマカフェでは岩田剛典×斎藤工のインタビューを敢行!笑顔もあり和やかなムードで始まった取材の中でも瀧本監督についての話があがっていた。――「現場で怒られたり、指示を受けたりしている夢でした」と苦笑する岩田さんに対し、斎藤さんも「僕の夢には出てきませんでしたが(笑)、気持ちはすごく分かります。監督と主演俳優のいい関係性ですよね。この映画って、世間が岩田さんに抱くイメージも含めた罠になっていると思うんです。映画を見た後に笑顔の岩田さんを見ると、いい意味でちょっとゾッとする。僕自身、映画に引き込まれるのは、普段は人に見せない心が見えたとき。綺麗な部分だけじゃなく、本音が映り込んでいるのを目にしたときに客観から主観になっていく。今回の岩田さんからそれを凄まじく感じましたし、瀧本監督の存在あってこそなんだろうなと思いました」。――岩田さんは「濃密な作品ですし、難しい役ですから。僕は役者1本で活動している身でもありませんし、こういった作品のこういった役にいまのタイミングで出会えたのがありがたかったです。最初は僕の中でも、この作品に出ている自分をイメージできなかったくらいで…。役者として見てもらえたのかなという喜びが湧く反面、自分に務まるのかという葛藤もありました。でも、殻を破って飛び込もうと思った決断は間違いじゃなかったと、いまはすごく思います」。(text:cinemacafe.net)■関連作品:去年の冬、きみと別れ 2018年3月10日より全国にて公開©2018映画「去年の冬、きみと別れ」製作委員会
2018年03月10日EXILE・三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEの岩田剛典が主演を務める映画『去年の冬、きみと別れ』(3月10日公開)の60秒WEB特別映像<ストーリー編>が28日、公開された。同作は、芥川賞作家・中村文則による、映像化不可能と呼ばれていた同名サスペンス小説を実写映画化。瀧本智行監督がメガホンを取る。新進気鋭のルポライター耶雲恭介(岩田)が、盲目の美女が巻き込まれた焼死事件と、その事件の元容疑者である天才写真家・木原坂雄大(斎藤工)の謎を追ううちに、いつの間にか抜けることのできない深みにはまっていく。今回公開された映像では、「①人間の燃える写真」「②父親殺害疑惑」「③盲目の美女の手紙」「④蝶への執着」「⑤芥川龍之介『地獄変』」「⑥姉の告白」「⑦婚約者・百合子の日記」という、ストーリーの鍵をにぎる7つの秘密が示唆される。上半身裸の岩田の姿も盛り込まれ、サスペンス感溢れる映像となっている。また、同作を観た著名人からのコメントも続々到着。作家としても活躍し、原作者の中村と交流もあるという又吉直樹は「ダマされました! 原作は知ってるけど、最後にかけてダダって、ストーリーが進んで、すっかり。ひとりの人間がある線を超えていく。憎しみだけでなく、愛がある。映画ってスゴいなぁ~と思いました。みんな観たら、ビックリすると思うよ」とコメントを寄せた。『月曜から夜更かし』でお馴染みの株主優待名人・桐谷広人は「最後のありえない展開に唸った。私もすっかりダマされた。去年起きた北欧の天才科学者の潜水艦猟奇殺人事件、座間のスマホ誘い出し連続殺人事件を見ると、この映画のようなことが起きても不思議ではない。怖くて最高に面白い映画だ」と真剣に語る。映画コメンテーター・赤ペン瀧川も「真実の光を求めて暗闇を彷徨い続けた挙句にあの展開…くぅー!信じていたのに…信じていたのによぉ!!」と悔しがり、乃木坂46・高山一実は「ショッキングな結末なのに、このスッキリした気持ちは何?! ダマされた! だけじゃない映画!」と絶賛。さらにミステリー漫画の旗手であり『金田一少年の事件簿』『探偵学園Q』などの原作者である天樹征丸は、「秀作である。公開されれば、その『意外性』にスポットが当てられるだろうが、この作品の一番の価値は、根底に流れるテーマにある。観終った皆さんは誰もがきっと感じるに違いない。この作品のテーマは『愛』であると」との賛辞が贈られた。
2018年02月28日吉岡里帆が連続ドラマ初主演を務めている「きみが心に棲みついた」。本ドラマで、オドオド、キョドキョドした主人公を演じる吉岡さん以上に、文字どおり“心に棲みつく”強烈なキャラクターに扮しているのが、向井理だ。ドラマ開始早々から「ホラー映画より怖い」と言われている星名役で、向井さんは完全に“さわやかな好青年”のイメージを払拭せんばかりの勢いをみせている。■ワイシャツの襟元をいじり始めたら要注意!2017年のブレイク女子・吉岡さんが、自身が注目を集めるきっかけとなった「カルテット」やヒットドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」「あなたのことはそれほど」などを生み出した“火10”枠で連ドラ初主演に挑んでいる「きみが心に棲みついた」(以下、「きみ棲み」)。天堂きりんによる、「FEEL YOUNG」にて目下連載中の人気漫画が原作。吉岡さん演じる下着メーカーの材料課に勤務する小川今日子は、幼いころから母親に愛情を注がれずに育ち、「私なんか…」と自己評価や自己肯定感が極端に低く、いつもオドオドと挙動不審なため「キョドコ」と呼ばれてきた女性。そんな今日子が大学時代、ぼっちでいるところに優しく声をかけ、「ありのままのキョドコでいい」と受け入れてくれたのが、向井さん演じる先輩・星名漣だった。だが、星名は一見さわやかなイケメンだが、今日子の強い“依存感情”を利用して彼女を支配し、デートDVともいえる加虐的な行為を繰り返していく、とんでもない最低男だったのだ。■「のだめ」で注目!朝ドラ「ゲゲゲの女房」が1つの転機に1982年2月7日生まれの向井さんは、大学時代からバーテンダーをしており、スカウトされて芸能界入り。2006年ドラマ版「白夜行」で俳優デビュー後、「のだめカンタービレ」でボストン帰りのプレイボーイ・菊池亨を演じて注目を集めるようになり、2009年「傍聴マニア09~裁判長!ここは懲役4年でどうすか」でドラマ初主演。「an・an」恒例のSEX特集でオールヌードを披露し、その肉体美やセクシーすぎる佇まいも話題となった。映画『ハチミツとクローバー』(原作:羽海野チカ)や『パラダイス・キス』(原作:矢沢あい)などの人気少女コミック実写化の先駆け的作品や、一青窈の名曲をモチーフにした胸キュン映画『ハナミズキ』など人気作に出演し、イケメンぶりを振りまいてきたが、2010年のNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」では漫画家・水木しげるをモデルにした村井茂役に抜擢。「イメージと違う」といわれながらも朴訥な演技を披露して好評価され、2011年の大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」では江の夫・徳川秀忠役を務めて、その知名度は全国区に。プライベートでは、料理男子ドラマ「ハングリー!」で共演した女優の国仲涼子と2014年12月に入籍、現在、まもなく2児のパパとなる予定だ。■『小野寺の弟・小野寺の姉』「信長協奏曲」「アキラとあきら」など演技の幅が広がるまた、向井さんを語る上で、脚本家・演出家の西田征史との出会いは外せない。コメディドラマ「ママさんバレーでつかまえて」で共演した片桐はいりとまさかの“姉弟”役で小説を当て書きされ、舞台化、映画化もされた『小野寺の弟・小野寺の姉』は凸凹な2人がほっこりとした世界観にハマり、イメージを一新、代表作の1つとなった。西田氏脚本の朝ドラ「とと姉ちゃん」にも出演し、監督作『泥棒役者』にも“小野寺姉弟”としてカメオ出演。さらに、同じく西田氏脚本の「信長協奏曲」では織田信長(サブロー)の重臣・池田恒興を“1歩引いた”演技で好演してみせた。昨今では、「S-最後の警官-」の熱血警官役や、斎藤工と共演した池井戸作品の連続ドラマW「アキラとあきら」のエリート銀行員など硬派な役柄も多く、祖母の手記を原案にした『いつまた、君と~何日君再来~』で自身の祖父を演じたり、往年の名優たちが集った「やすらぎの郷」で“イマドキの長身イケメン人気俳優”を演じたり…と、演じる役柄の幅が確実に広がっていたところに、ここへ来て「きみ棲み」である。■“サイコ男子”星名を「本当にどこかに存在する人物のように演じたい」「メイちゃんの執事」の銀髪執事、「アタシんちの男子」のNo.1ホスト、『娚の一生』で榮倉奈々を苦しめた不倫男など、持ち前のクールでシャープなルックスは、これまでも定評を得てきたが、今回「きみ棲み」の星名はその雰囲気がぴたりとハマった。笑顔の裏で平然と嘘をつき、他人を陥れる、とてつもなく冷酷で歪んだ人格の持ち主・星名は、漫画家のスズキ次郎(ムロツヨシ)が言うように「学年に1人はいる、敵に回してはいけないタイプ」で、漆黒の闇を抱えた男だ。吉岡さん演じる今日子がいくら吉崎(桐谷健太)に惹かれても、不安になったとき、つい手を伸ばしてしまうのは星名が昔してくれた“ねじねじ”。自身の弱みにつけ込まれた今日子の闇もまた深く、“ねじねじ”はまるで星名につけられた鎖だ。星名の過去についても少しずつ明らかにされてきたが、充分な愛情を受けて育つことができず、自尊感情を育んでくることができなかったのは、どうやら彼も同じようだ。「ただ怖いだけでなく、人間的な弱さなどを見せることで、本当にどこかに存在する人物のように演じたい」と語っていた向井さんだが、そのあまりのリアルさに視聴者は嫌悪感を抱きつつも、目を離すことができない。「無器用な人って空回りしているんだろうけど、空回りするってことは努力しているということですよね。努力している姿って素敵だと思うな」との言葉は、まるで吉崎の発言のようにも聞こえるが、実は『小野寺』のときに語っていた向井さん自身の言葉。そんな向井さんが、“さわやか好青年”のイメージを脱ぎ捨てて挑む星名は、いったいどこへ向かうのか…?向井さんの星名を筆頭に、“井筒砲”と呼ばれる「ホリデイラブ」井筒役の中村倫也、“美魔女”をいたぶる「明日の君がもっと好き」遥飛役の白州迅など、心の闇が深すぎるサイコパスな男子の行く末を見守りたい。火曜ドラマ「きみが心に棲ついた」は毎週火曜22時~TBS系にて放送中。(text:cinemacafe.net)
2018年02月21日