日本公開を間近に控える映画『リグレッション』で主人公を演じるイーサン・ホーク。この度、俳優だけでなく映画監督、脚本家としても活躍し、最近ではレコードレーベルを設立したことが明らかになるなど、多才な活躍をみせる彼のコメントがシネマカフェに到着した。1990年のアメリカ・ミネソタを舞台に、父親からの虐待を告発した少女の事件を調べはじめた刑事が、事件の真相を追ううちに、この町に秘められた恐るべき巨大な闇に迫っていくという本作。1980年から90年初頭のアメリカでは、悪魔崇拝者による儀式が次々と告発され、多くの人々がパニックと疑惑の渦に巻き込まれ社会問題に。本作は、そんな話に着想を得て作られたサスペンスだ。◆出演作選びは“監督”がポイント?アカデミー賞ノミネート作『6才のボクが、大人になるまで。』や『マグニフィセント・セブン』、是枝裕和監督の最新作『La Verita』(仮題)など、様々なジャンルの作品に出演するイーサンだが、本作で演じているのは、主人公で刑事のブルース・ケナー。そもそも、本作への出演を決めた理由は何だったのか?イーサンは「本物のフィルム・メーカーは少ないと思う。アレハンドロは本物のひとりだから、僕が必要だと言われ真剣に考えたんだ」と言い、「『アザーズ』『海を飛ぶ夢』『アレクサンドリア』も好きだったし、一緒にやりたいと思った」と、アレハンドロ・アメナーバル監督が本作のメガホンをとることが重要だったと明かしている。また、「ピーター・ウィアーや、パヴェウ・パヴリコフスキのような世界中の監督たちとの仕事も楽しんだよ」とこれまで仕事を共にしてきた世界中の才能あふれる監督をふり返り、「アレハンドロは特にヨーロッパで評価が高い。才能豊かな監督との仕事はいつも楽しめるよ」と今作も楽しんだと語っている。◆事件の真相を追う刑事役は“謎だらけ”?映画に出演して30年以上になるイーサン。今回演じたブルース・ケナーという役は、その役者人生の中でも初めての挑戦だったようで、「ミステリアスな役柄でバックグラウンドの設定がないキャラクターは初めてだったんだ。この映画で気に入ったのは、余計なところが無く、謎が多いところ。ブルース役をやることになったけれど、誰も彼をきちんと知らない。友人に会ったこともない。妻や家族もわからない、子どもがいるかどうかも。何もわからない。この事件のことしかわからない」と謎だらけだと説明し、「アレハンドロと沢山話したが、これは殺人ミステリーで、他のことは関係がない、誰も気に掛けないので表現しない」とそれは監督のあえての演出だと言い、イーサンはそれが気に入ったのだという。◆“共演”エマ・ワトソンの今後にも期待「どうやって大人の役者になっていくのか」イーサンは本作で共演するエマ・ワトソンについてもコメント。今回エマが演じているのは、父親からの虐待を告発した少女アンジェラ・グレイ。ブルース・ケナーが追うのがこの事件だ。イーサンは「僕やエマのように若い頃からキャリアをスタートした場合、40歳を超えてもなお、演じる事を愛し、引き続き映画業界に関わっていくというのは、厄介な迷路を彷徨うような事」とエマの共通点を述べ、「僕は、そこが魅力的だと思っている」とコメント。また、「彼女はとてもスマートで、演技も素晴らしかったし、そのうえ学位を取っているなんて、全くもって尊敬するね」と絶賛し、「彼女がどうやって大人の役者になっていくのかを見るのが楽しみだよ」と今後の活躍にも期待を寄せているという。謎に包まれた少女暴行事件、真実は彼女の“記憶”の中に…。イーサン・ホークとエマ・ワトソン。人気実力派が出演する傑作サスペンスは、ぜひ劇場の大スクリーンで堪能して欲しい。『リグレッション』は9月15日(土)より新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:リグレッション 2018年9月15日より新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開© 2015 Mod Entertainment Mod Producciones Himenoptero Regresion Canada Inc Telefonia Studios Regression A.I.E
2018年09月15日8月29日から開催していた第75回ヴェネチア映画祭が8日に閉幕。最終日の授賞式で、アルフォンソ・キュアロン監督の『ROMA』(原題)が最高賞の金獅子賞を受賞した。同作は1970年代のメキシコシティを舞台に、ある中流家庭とそこで住み込みで働く家政婦に焦点を当てた物語。言語はスペイン語で、白黒の映像で綴られている。メキシコシティで育ったキュアロン監督の思い出を反映させた内容だという。「ニューヨーク・タイムズ」紙によると、金獅子賞を受賞したキュアロン監督は、この賞が同作のモデルとなった家政婦のリボさんへの「誕生日プレゼントだ」と喜びを語り、キャストたちには「私を育ててくれた女性たちを演じてくれてありがとう」と感謝を述べた。今年の審査員長のギレルモ・デル・トロ監督とキュアロン監督は、ともにメキシコ出身で大の仲良し。デル・トロ監督は金獅子賞の受賞者を読み上げるときに、「さぁどれどれ…僕は受賞者の名前をちゃんと発音できるかな?」というジョークが飛び出したそうだ。そのほかの受賞者・作品は以下の通り。銀獅子賞(審査員大賞)ヨルゴス・ランティモス監督 「The Favourite」(原題)銀獅子賞(監督賞)ジャック・オディアール監督「The Sisters Brothers」(原題)女優賞オリヴィア・コールマン「The Favourite」(原題)男優賞ウィレム・デフォー「At Eternity’s Gate」(原題)脚本賞ジョエル&イーサン・コーエン「The Ballad of Buster Scruggs」(原題)審査員特別賞ジェニファー・ケント監督「The Nightingale」(原題)(Hiromi Kaku)
2018年09月10日8月26日(日)に東京・紀尾井ホールで公演を控えるアヴィシャイ・コーエンへライター、佐藤英輔がメールインタビューを行った。【チケット情報はコチラ】コーエンを語る際にまず外すことが出来ないのが、彼がイスラエル人であることだ。彼はNYに出る事でジャズ界でエスタブリッシュされたが、12年前からは本国に戻り活動している。「イスラエルのジャズ・シーンはここ数年で随分と大きなものになりましたが、大きな理由がそこにはあります。イスラエルは今まで常にモロッコやギリシャ、トルコ、ブルガリア、スペイン、そして東ヨーロッパ諸国の多くの異なる文化、そして世界各国にいるユダヤ人の子孫たちから影響を受けてきました。その影響は音楽や言語、そして美味しい食べものなど多岐にわたって見られ、様々な場所にそれぞれ違ったように吸収され、より独創的なものにする助けとなっています」そんな出自を抱えるコーエンの音楽営為はとてもしなやか。ストリングスやオーケストラと共演する特別仕立ての公演も彼はたびたび行ってきている。「2013年に『アルマー』を作った時、その収録曲のためにオーケストラを使ったアレンジメントを書くという事は、私にとって大きなステップとなりました。まわりにいる皆んなは私の楽曲はオーケストラと合うと言ってくれていましたが、5年以上の歳月をかけて新しい編曲と楽曲を進化させるべく練り上げました」今度東京で持たれる17人の弦楽器奏者を擁する<アヴィシャイ・コーエン・トリオwith 17ストリングス>は、過去試みてきたそうしたクラシック奏者たちとの邂逅を磨いたものとなる。『アルマー』に収録されていた2曲をはじめ、数々のマテリアルがトリオとチェンバー・オーケストラ用に新しく編曲されるという。「殆どの楽曲が私のアレンジです。私のアイディアとイメージを基に、何人かの音楽家/編曲家のちょっとした何かが足されていたりもします」様々な楽曲素材をめくるめくチェンバー・オーケストラと紐解くその出し物は、多様な文化や音楽様式を思うまま超え、結果的にコントラバス、そしてジャズという楽器や表現の自由な可能性を浮き上がらせるものになるに違いない。「一連の活動は様々な文化や音楽のスタイルを求める長い旅路なんです。それを求めるからこそ、私は音楽家たりえると思っています。音楽が発展していくことや動いていくのを止めることはできませんし、それは私を高みへと導いていってくれます」彼は新しいプログラムを用意、それをもとに日本で新しく出会う音楽家と一緒に事にあたることを、今心待ちにしている。取材・文:佐藤英輔(ライター)※インタビュー全文は下記チケットリンク先の興行ページに掲載
2018年08月10日イーサン・ホークが「人生が崩壊した」というユマ・サーマンとの離婚についてふり返った。1997年製作の『ガタカ』で共演したことがきっかけで、1998年に結婚した2人。2人の子どもをもうけたものの、2003年に別れ2005年に離婚が成立した。しかし、イーサンによれば、別れの兆候はもう少し早い時期にあったという。それは、2001年にイーサンが『トレーニング デイ』でアカデミー主演男優賞にノミネートされたことがきっかけであった。「いろんな意味で、あれ(ノミネートされたこと)は何かの始まりだったんだと思う。僕のキャリアにとっては最高の瞬間だった」と「GQ」誌に語るイーサン。「『きっとこれで、商業的な(俳優としての)ポジションを確立できるんじゃないか』ってね。でも離婚になった。私生活はグチャグチャさ」。キャリアが絶好調なのとは裏腹に、私生活ではどん底を味わっていたイーサンは当時、うつ状態に陥った。他人、セレブ、人生など「何もかもがニセモノに見えた」という。立ち直れたのは、「仕事、舞台、子どもたち」のおかげだそうだ。「子どもたちは自分を必要としている。それが僕にとって良いことだった。生活のバランスを整えてくれる。人生が自分だけのものじゃないってことも教えてくれるしね」。ユマと離婚後、イーサンは子どもたちのベビーシッターの女性と再婚し、新たに2人の子どもをもうけ、現在4児の父である。(Hiromi Kaku)
2018年08月07日トム・クルーズが伝説的スパイ、イーサン・ハントを演じる大人気アクション映画シリーズの最新作『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』。この度、イーサンを支える個性豊かなメンバーに注目した特別映像が、いち早くシネマカフェに到着した。本撮影中には骨折を負ったことが報じられるなど、シリーズを重ねるごとに難易度を増すミッションに挑み、その大迫力のアクションで毎回私たちを驚かせてくれるトム。今作でも、トム自らがノースタントで挑む“全て本物”なド迫力アクションは健在。今回到着した映像では、そこに立ち向かうトム(イーサン)を支えるキャラクターたちの魅力をぎゅっと凝縮!特殊任務を請け負うIMF(Impossible Mission Force)チームを牽引する伝説のスパイ、イーサンは、ミッション遂行のため、どんなに危険と思われる状況にも自ら体を張って立ち向かうのだが、その無謀とも言えるほどの行動を支えているのがIMFチーム。ベンジー・ダン(サイモン・ペッグ)シリーズ3作目からイーサンと共にミッションをこなし、スパイガジェットを扱う一流の腕と持ち前のユーモアで”愛されキャラ”の地位を確立する、サイモン・ペッグ演じるベンジー。無茶な行動に走りがちなイーサンを、様々な面で支えるキャラクターだ。ルーサー・スティッケル(ヴィング・レイムス)ヴィング・レイムス演じるルーサーは、1作目からイーサンを支え続ける頼れる天才ハッカー。その手腕はイーサンも惚れ込むほど。イルサ・ファウスト(レベッカ・ファーガソン)ヒロインとして登場した前作『ローグ・ネイション』に続いての参加となる、才色兼備でシリーズ随一の人気を誇る女スパイ、イルサ。演じるのは、大ヒットミュージカル映画『グレイテスト・ショーマン』にも出演していたレベッカ・ファーガソン。そんな個性が光る仲間たちがいるからこそ、本作から登場するヘンリー・カヴィル扮するCIAの凄腕エージェント、オーガスト・ウォーカーとの対立をはじめとした、シリーズ史上最大のミッションにも臆することなく果敢に挑んでいけるのだ。プロデューサーも兼任しているトムは、「映画作りで大好きな瞬間は、優れた役者たちが自らの本領を発揮しているときだ。僕とクリストファー・マッカリーはそんな瞬間を実現するべく最大限の努力をしているよ」とコメントし、サイモンも「このシリーズはいつも観客の一歩先を行こうと試みているんだ。陰謀や、裏切りや、欺きに満ちているが、いつもある種の陽気さがある。そういう瞬間の多くにベンジーが登場するんだ」とシリーズの魅力を説明。また、ヴィングも「マッカリーが私の役を『この映画の魂になっている』と言ってくれた。ルーサーの、イーサンへの愛が感じられる印象的なシーンも本作にあるんだ」と明かしている。『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』は8月3日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ミッション:インポッシブル/フォールアウト 2018年8月3日より全国にて公開© 2018 Paramount Pictures. All rights reserved.
2018年07月28日本日7月13日は、日本記念日協会から正式に認定されている「イーサン・ハントの日」。そこで、シリーズ最新作『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』に出演しているサイモン・ペッグから、日本のファンだけに向けたコメント映像が到着した。本日7月13日は、『ミッション:インポッシブル』第1作(1996年)の記念すべき日本公開日であること、また「13」が「イーサン」の語呂合わせになっていることにちなみ、2015年に日本記念日協会から正式に認定された「イーサン・ハントの日」。そこで、渋谷では一般参加型の大規模イベント“渋谷フォールアウト”が開催される。今回公開された映像は、このイベントに参加する日本のファンのために、ベンジー役のサイモン・ペッグがスペシャルメッセージを撮り下ろしたもの。しょっぱなから「渋谷の皆さんこんにちは!」と流暢な日本語挨拶をキメると、場所を変え、服を変え、ホテルのあちらこちらを優雅に満喫するサイモン。「こんなことまでやってくれるの!?」と観ている我々が驚いてしまうほど、ユーモアたっぷりの仕上がりで、最後には「映画も見てね!」と、とびきりの笑顔とともに再び日本語でメッセージを送ってくれる。本映像は、“渋谷フォールアウト”開催中、1時間に3回程度、渋谷の街頭ビジョンをジャックして放映される予定となっている。また、サイモンは、トム・クルーズ、ヘンリー・カヴィル、クリストファー・マッカリー監督とともにまもなく来日、7月18日(水)に開催されるジャパンプレミアに登壇する。「今回は、モーターボートを運転したり戦ったり走ったり、なかなか忙しかったよ。日本の皆さんにお会いできるのが楽しみだよ!」とコメントを寄せており、約2年ぶりとなる日本の地でどんな姿を見せてくれるのか、ますます期待が高まる。『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』は8月3日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ミッション:インポッシブル/フォールアウト 2018年8月3日より全国にて公開© 2018 Paramount Pictures. All rights reserved.
2018年07月13日8月26日(日)に東京・紀尾井ホールで「アヴィシャイ・コーエントリオ with 17ストリングス」としての公演を控えているアヴィシャイ・コーエン。【チケット情報はこちら】イスラエルから単身乗り込んだニューヨークのジャズ・シーンで、アヴィシャイ・コーエンを輝かせたのはベースであり、その卓越したプレイはチック・コリアを始め、多くのミュージシャンを魅了した。また、マーク・ジュリアナ、シャイ・マエストロ、ニタイ・ハーシュコビッツなど気鋭のミュージシャンを輩出した自身のトリオも高い評価を得てきた。だが、一方で彼は実にさまざまな顔を持つ音楽家でもある。ピアノからスタートした音楽遍歴は、ロックンロールと出会ってエレクトリック・ベースに移り、ジャコ・パストリアスに魅了されてジャズを志すと同時に、ユダヤ音楽からラテン音楽、中世ヨーロッパの古謡まで、多様な音楽文化を咀嚼してきた。そのことが、アヴィシャイを特別な音楽家たらしめたのだ。2014年リリースの『アルマー』ではストリングスをフィーチャーし、トリオを室内楽や伝統音楽に紐付けるアンサンブルを創出したが、最新作『1970』は自身も歌うヴォーカル・アルバムで、ビートルズから伝承曲やオリジナル曲まで、ルーツを意識した音楽を表現した。また、同じイスラエル出身で、中東の音楽とアフロビートやファンクを融合させたバンド、クォーター・トゥ・アフリカとステージや録音を共にするなど、近年のアヴィシャイ・コーエンの活動は多岐に渡っている。今回の「アヴィシャイ・コーエン トリオ with 17ストリングス」は、彼の最新のチャレンジである。『アルマー』は好評を博し、「アン・イブニング・ウィズ・アヴィシャイ ・コーエン」というオーケストラ公演に発展した。パリ交響楽団とのステージなどを既に成功させているが、今回は17名の日本の弦楽器奏者との共演だ。しかも、『1970』の録音にも参加した同郷のイタマール・ドアリ(パーカッション)と、アゼルバイジャン出身でブラッド・メルドーらも絶賛するエルチン・シリノフ(ピアノ)との新しいトリオが登場する。『アルマー』に表現されたアンサンブルはさらにどんな変化を遂げるのか、期待は尽きない。文:原雅明(音楽評論家、レーベルringsプロデューサー)■Blue Note Tokyo 30th Anniversary presents“アヴィシャイ・コーエントリオ with 17ストリングス”8月26日(日)紀尾井ホール(東京都)【1st stage】 開場14:30 / 開演15:00 【2nd stage】 開場17:30 / 開演18:00
2018年07月12日シーバイクロエ(See By Chloé)2018年ウィンターコレクションのルックが公開された。今シーズンは、ジョエル・コーエン(Joel Coen)とイーサン・コーエン(Ethan Coen)のコーエン兄弟によるカルト的フィルム『ファーゴ(原題: FARGO)』に着想を得て、寒々としたアメリカ中西部を想起させる冬を舞台に、シーバイクロエガールのためのワードローブを提案する。パッドの入ったブラウスや寝具を彷彿させるジャケット、カーテンレースのようなクレープデシンのドレス、バランス(上飾り)のようなラッフルパンツ。まるで、家庭で使用しなくなったものをリサイクルしたようなユニークなファブリックを用いたアイテムは、一見、長い間存在を忘れ放置したままにしていたアイテムたちを引き出し、組み合わせたかのようにも見える。シューズには、曲線のカッティングやステッチングと後ろのレースアップが特徴的なウエスタンブーツ「ANNIKA」、ラウンドしたつま先と小さなボウが施されたヴィンテージライクなヒール「GISELE」が登場。大ぶりな○リングのモチーフがアクセントとなったバッグ「MONROE」は、ハンディーでもショルダーでも使える2WAY仕様。シグネチャーバッグ「HANA」には新色が登場。「JOAN」バッグには、ミニサイズが初登場。どちらもモンゴリアンファーのショルダーストラップを合わせれば冬の装いに。
2018年06月11日「スター・ウォーズ」シリーズのハン・ソロの知られざる若き日を描いた映画『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』が6月29日に公開される。若きハン・ソロ役は3,000人以上の中からオーディションで抜てきされた若手実力派俳優オールデン・エアエンライクが演じているが、長年ハン・ソロを演じてきたハリソン・フォードもオールデンの才能に太鼓判を押している。半年におよぶオーディションで若きハン・ソロ役を勝ち取ったオールデンは「オーディションの過程で僕は6回テストがあったよ。そのうちの一つがハン・ソロの愛機ミレニアム・ファルコンにチューバッカと一緒に乗るシーンのテストだったんだ。あれは最高の経験だったよ」と説明。ハン・ソロを演じるためには、チューバッカと、ミレニアム・ファルコンとの相性が必要不可欠。ファルコンの中にいる姿はハン・ソロに見えるのか? チューバッカの隣にいて違和感はないのか? 実際にファルコンに乗って審査された。そんな過酷なオーディションをクリアして見事ハン・ソロ役に決まったオールデンだが、長年ハン・ソロを演じてきたハリソン・フォードも、「彼なら若きハン・ソロを演じられる」と実際に会って確信したという。「私はオールデンのことをものすごくリスペクトしているんだ。彼にどう演じるべきかなんて言いたくはないし、私の真似をする必要はない。彼はものすごく才能豊かな頭の良い男だからね」と太鼓判。チューバッカやファルコン、SWのレジェンドであるハリソン・フォードからも“ハン・ソロ”として認められたオールデンには、ハン・ソロのユーモアセンスや仲間思いなところ、男らしさなど、その魅力が備わっている。また、ロン・ハワード監督も「オールデンはすでに映画業界でとても良い評判だったんだ。人々は彼がとても才能ある俳優だということをすでに知っていた。彼は本当に素晴らしい仕事をしたと思う」と絶賛している。実はオールデンは10代の頃に偶然スティーヴン・スピルバーグに才能を見出され、フランシス・フォード・コッポラ監督作『テトロ 過去を殺した男』で映画デビュー。そしてウディ・アレンやコーエン兄弟(ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン)、パク・チャヌクなど、ハリウッドで活躍する巨匠たちの作品に出演し実力を磨いてきた。『ヘイル、シーザー!』ではジョージ・クルーニーやスカーレット・ヨハンソン、チャニング・テイタムら大スターたちと肩を並べる重要なキャラクターの一人を演じており、大ブレイク間近だった。そしていよいよ本作で主役の座を勝ち取り、世界中から大きな注目を集めることに。一躍ハリウッドスターの仲間入りを果たしたオールデンに注目だ。(C)2018 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.
2018年06月08日イスラエル出身のベーシスト・コンポーザー、アヴィシャイ・コーエンによる日本初演となるオーケストラ・プロジェクト公演が、8月26日(日)に東京・紀尾井ホールで開催されることが決定した。【チケット情報はこちら】オムリ・モール、イタマール・ドアリとの現レギュラー・トリオと、17名の弦楽器奏者によるプログラム。2014年リリースのアルバム『アルマー』収録曲を中心に演奏される予定。アヴィシャイ・コーエンはチック・コリアの伝説的ユニット“オリジン”の花形メンバーとして1990年代のジャズ界に彗星のごとく登場。自身のグループからもマーク・ジュリアナ、シャイ・マエストロなどの鬼才を世に送り出している。チケットの一般発売に先駆けて、先行先着プリセールを実施。受付は5月3日(木・祝)より。■Blue Note Tokyo 30th Anniversary presents“アヴィシャイ・コーエントリオ with 17ストリングス”8月26日(日)紀尾井ホール(東京都)【1st stage】 開場14:30 / 開演15:00 【2nd stage】 開場17:30 / 開演18:00
2018年04月23日本日4月10日は、アメリカの一部地域で祝日になっている“兄弟姉妹の日”。ということで、今回ジョージ・クルーニー監督、ジョエル&イーサン・コーエン脚本最新作『サバービコン 仮面を被った街』から、ジュリアン・ムーアが演じる双子の姉妹の場面写真が到着。なんとこの姉妹、ジュリアンが一人二役に挑戦しているのだ。マット・デイモンが平凡なファミリーマンの顔の裏に驚きの秘密を隠したクセモノの主人公を演じる本作は、1950年代に実際に起こった人種差別暴動を基に、理想のニュータウンの裏側をブラックに描く問題作。ジュリアンが演じるのは、マット扮するガードナー・ロッジの妻であり双子の妹・ローズと脚の不自由なローズのために家事を手伝っている姉・マーガレットの2役。家族4人で仲良く暮らす幸せな様子の双子姉妹だが、ジュリアンは「ローズはとびきり幸せな人ではなく、結婚にも不満がある。交通事故に遭って車椅子の生活を強いられているが、そのことで夫を責めている。かたやマーガレットはローズよりも優しく、単純な女性というイメージがある」と双子姉妹を分析。そして、「双子は見た目が一緒だから、立ち振る舞いや人相に工夫をこらさなければならなかった」と話している。『サバービコン 仮面を被った街』は5月4日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:サバービコン 仮面を被った街 2018年5月4日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2017 SUBURBICON BLACK, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
2018年04月10日ジョージ・クルーニー監督×ジョエル&イーサン・コーエン脚本で贈る映画『サバービコン 仮面を被った街』。マット・デイモン、ジュリアン・ムーア、オスカー・アイザックら豪華キャストが出演する本作から、この度、不穏な空気感じる特報映像&ポスタービジュアルが到着した。明るい街、サバービコンへようこそ!そこはアメリカン・ドリームの街。しかし、そこに住むロッジ家の生活は、自宅に侵入した強盗により一転。一家の幼い息子、ニッキーの運命は予想もつかない方向へ…。時を同じくして、この町に引っ越してきた黒人一家の存在が、笑顔溢れるニュータウンの住人たちのドス黒い一面をあぶりだす。街の人々と家族の正体にただ一人、気がつくニッキー。事件は、想像を超える結末へと急展開する!果たして、幼いニッキーの運命は?サバービコンの行く末は!?到着した特報映像では、1950年代の古き良きアメリカ・カルチャーを感じさせるかわいい街並みやファションが登場。前半、レトロな雰囲気漂う平和な街で暮らす家族の物語かと思いきや、突然マットに大爆発が襲いかかる…!?布に液体を染み込ませそれを嗅がせるシーンや、顔面パンチ、なにやら錠剤のようなものを粉砕する場面など、気になるシーンが次々登場する本映像。平和で美しい街であるはずの“サバービコン”で一体何が起こるのか、ロッジ一家に起こる大事件とは――。あわせて公開されたビジュアルには、2人並んで佇むマットとジュリアンの姿が。しかしその表情は対照的で、カップを手に笑顔を見せるジュリアンに対し、マットは険しい顔でワイシャツの襟にはなぜか血痕が。また、そんな2人を遠くから眺める息子ニッキーも、どこか違和感を感じさせる。『サバービコン 仮面を被った街』は5月4日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2018年03月30日俳優であり『グッドナイト&グッドラック』などで監督としても注目を集めるジョージ・クルーニーと、2度のアカデミー賞脚本賞に輝くジョエル&イーサン・コーエンがドリームチームを結成した『Suburbicon』(原題)が、『サバービコン 仮面を被った街』の邦題で5月4日(金)より日本公開されることが決定した。■あらすじ明るい街、サバービコンへようこそ!そこはアメリカン・ドリームの街。しかし、そこに住むロッジ家の生活は、自宅に侵入した強盗により一転。一家の幼い息子、ニッキーの運命は予想もつかない方向へ…。時を同じくして、この町に引っ越してきた黒人一家の存在が、笑顔溢れるニュータウンの住人たちのドス黒い一面をあぶりだす。街の人々と家族の正体にただ一人、気がつくニッキー。事件は、想像を超える結末へと急展開する!果たして、幼いニッキーの運命は?サバービコンの行く末は――!?■見どころは?クルーニーが監督・製作・脚本を、コーエン兄弟が脚本を手がけた本作は、1950年代の郊外住宅で実際に起きた人種差別暴動をモチーフに組み入れ、理想的な家族、理想的な街、そして理想的なアメリカのメッキがはがれていく過程をスリリングに描く。2017年のべネチア国際映画祭コンペティション部門に出品され、ギレルモ・デル・トロ監督の『シェイプ・オブ・ウォーター』と人気を分け合った話題作だ。主演は『オーシャンズ』『ボーン』シリーズや『オデッセイ』のマット・デイモン。今回は平凡なファミリーマンの顔の裏に驚きの秘密を隠したクセモノの主人公を演じている。そして、その妻と双子の姉の2役に挑戦するのは、『エデンより彼方に』『アリスのままで』のジュリアン・ムーア。またコーエン兄弟監督の『インサイド・ルーウィン・デイヴィス名もなき男の歌』で脚光を浴びたオスカー・アイザックが元々クルーニーのために書かれた保険調査員役で出演している。『サバービコン 仮面を被った街』は5月4日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2018年03月13日第90回アカデミー賞授賞式が3月5日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『スリー・ビルボード』のフランシス・マクドーマンドが「主演女優賞」を受賞した。同賞に輝くのは『ファーゴ』以来、2度目となる。■向かうところ敵なし!“マクドーマンド無双”で賞レース完勝本作で亡き娘のために、警察権力に“ケンカを売る”母親を演じたマクドーマンド。ジャンプスーツにバンダナという戦闘服に身を包み、人種差別的な巡査からの嫌がらせ、署長を敬愛する街の人々からの抗議をもろともせず、怒りのエネルギーを放出する演技は、まさに“無双”の一言。一方で、娘を守れなかった悲しみと後悔を繊細に表現し、名女優の本領を発揮した。オスカー前哨戦でも向かうところ敵なし。今年の賞レースを完勝で締めくくった。マクドーマンドがアカデミー賞の主演女優賞に輝くのは、夫のジョエル・コーエン&イーサン・コーエン監督による『ファーゴ』以来2度目。過去に、助演女優賞に3回(『ミシシッピー・バーニング』『あの頃ペニー・レインと』『スタンドアップ』)ノミネートされている。■『スリー・ビルボード』とは?アメリカ、ミズーリ州の片田舎の町。最愛の娘を殺された主婦のミルドレッドが、「暴行されて死亡」「なぜ?ウィロビー署長」「犯人逮捕はまだ?」という3枚の屋外広告看板を掲げて、遅々として捜査を進めない警察に抗議。そんな彼女の宣戦布告が、名指しされた警察署長や彼の部下たち、さらに町全体や、彼女自身も予想できない事態に巻き込んでいく。2月1日からTOHOシネマズシャンテほか、全国127スクリーンで公開され、オスカー発表を待たずして、公開からわずか29日間で早くも興収3億円を突破している。『スリー・ビルボード』は公開中。■受賞者コメント5度目のノミネートで2度目の受賞。フランシスは震えたような声で「緊張しています。倒れるかもしれません。言いたいことがあるので言わせてくださいね」と宣言。「まずはマーティンに感謝します。そして特に感謝したいのは、私の仲間たち。みなさんはフェミニストとして育てられたんですよ、そして周りの人を思いやることができる人たちです。みんな、私のことを誇らしくおもってるはずよね。それが私にとっての喜びです」とコメント。そして、女性の候補者たちに向けて熱いメッセージを寄せた。「女性の候補たち、一緒に立ち上がってくれますでしょうか?映画製作者、プロデューサー、撮影監督、デザイナーみんなよ!見渡してください。私たちにはそれぞれの物語があります。様々な話があるんです。ぜひ聞きに来てください。そして最後に、全ての人たちをふくめるべきだわ!」(text:cinemacafe.net)■関連作品:スリー・ビルボード 2018年2月1日より全国にて公開© 2017 Twentieth Century Fox
2018年03月05日◼︎第90回アカデミー賞、作品賞ノミネート『スリー・ビルボード』先日、来る3月4日(現地時間)に第90回アカデミー賞が開催されます。その作品賞にノミネートされた9本の作品が、先日発表となりました。本日DRESS読者のみなさまにご紹介したいのは、その中の一本『スリー・ビルボード』です。◼︎『スリー・ビルボード』のストーリーアメリカ、ミズーリ州の田舎町エビング。娘をレイプされ殺された母親ミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)は、進展しない警察の捜査に腹を立て、さびれた道路に立ち並ぶ3枚の広告看板を買う。「レイプされて死亡」「犯人逮捕はまだ?」「なぜ?ウィロビー署長」警察署長のウィロビー(ウディ・ハレルソン)を名指しで批判したその広告は、たちまち町中の話題になった。だが、実はウィロビー署長は末期ガンを宣告されていた。そのことを知る町の人々の多くは、人情味溢れるウィロビーに同情的だった。警察だけでなく、ひとり息子のロビーや、別れた元夫のチャーリー、町の神父や、診察に行った歯医者からも批判され、捜査を進展させるはずが、町中を敵に回してしまったミルドレッドは、孤立無援となっていく。そんな中、ウィロビー署長を父親のように慕うディクソン巡査(サム・ロックウェル)は、ミルドレッドの出した広告看板を取り扱うエビング広告社で働くレッドに憤慨し、暴行を加えてしまう。一歩も引かずに警察への抗議を続けるミルドレッドだったが、町では不穏な事件が次々と勃発。事態は予想もしなかった方向へと転がり始め……。◼︎オスカー女優、フランシス・マクドーマンド演じるミルドレッド主人公ミルドレッドに扮するのは、アカデミー賞に四度ノミネートされ、『ファーゴ』(96)で主演女優賞を獲得したフランシス・マクドーマンドです。私生活では、コーエン兄弟(※1)の兄である映画監督のジョエル・コーエンの妻としても知られるマクドーマンドが、本作ではジャンプスーツとバンダナという戦闘服に身を包み、毒舌で周囲を巻き込んでいく強い母を演じ切ります。※1:ジョエル・コーエンとイーサン・コーエン。アメリカ合衆国の映画監督、脚本家、映画プロデューサー。娘のために正義を求める母親を、悲しみのエネルギーで演じたというマクドーマンド。ミルドレッドについて「ほとんどの言語で、彼女がいる状態を表す言葉がないの。夫を失えば未亡人。親を失えば孤児。でも、子どもを亡くした親についての言い方はない。なぜなら、生物学的にそういうことは起こってはならないから。そこにミルドレッドは置き去りにされている。だから彼女は一発勝負に賭けるの」と語っています。◼︎ダークなユーモアとシリアスが交差するクライム・サスペンス本作の見どころは、最後まで二転三転し、どこに転ぶかわからないそのストーリー。登場人物たちは、行き場のない怒りや喪失感を抱えながらも、それぞれダークなユーモアも持ち合わせています。そのため、シリアスなクライム・サスペンスでありながら、ところどころ思わず笑ってしまうようなシーンもあり、飽きることがありません。果たして、ミルドレッドは真犯人にたどり着くことができるのか。その結末は、ぜひ映画館で見届けてください!◼︎『スリー・ビルボード』公開情報『スリー・ビルボード』2018年2月1日全国ロードショー監督・脚本・製作:マーティン・マクドナー『セブン・サイコパス』出演:フランシス・マクドーマンド『ファーゴ』、ウディ・ハレルソン『メッセンジャー』、サム・ロックウェル『コンフェッション』配給:20世紀フォックス上映時間:116分公式サイト: 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation
2018年01月31日サリー・ホーキンスとイーサン・ホーク出演、画家モード・ルイスと夫の人生を描く映画『しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス』が2018年3月3日(土)に日本公開。カナダで最も愛される画家モード・ルイス子供の頃から重いリウマチを患い、一族から厄介者扱いされてきたモード・ルイス。そんな彼女にとって唯一の生きがいだったのが”絵を描くこと”だ。カナダの美しい四季と動物を色鮮やかに素朴で愛らしい絵は、アメリカ大統領ニクソンから絵の依頼を受けるほど。1970年に他界して今なお、小品でもオークションで500万円を超える人気を誇り、カナダで最も愛された画家といっても過言ではない。『しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス』は、彼女と不器用ながらも彼女を献身的にサポートした夫のエベレットの実話をもとにした物語。はじめは孤独だった2人が運命的な出会いを経て、夫婦の絆と慎ましくも確かな美しい色にあふれた幸せな日々を手に入れる感動の実話をスクリーンで再現する。サリー・ホーキンスとイーサン・ホークが夫婦役モード・ルイスを演じるのは、『シェイプ・オブ・ウォーター』でアカデミー賞の主演女優賞、『ブルージャスミン』でアカデミー賞の助演女優賞にノミネートされた実力派サリー・ホーキンス。そして、妻への愛と尊敬の念を無骨に隠すエベレットを『6才のボクが、大人になるまで。』などでアカデミー賞ノミネート常連組のイーサン・ホークが演じる。サリー・ホーキンスが、モード・ルイス役を演じる決意をしたのは、監督から送られてきた生前のモード・ルイスを映した1枚の写真。「彼女の素晴らしい手と作品を見たら台本を読むまでもなかった。 彼女のことを知り、いろんな発見をすればするほど、この役をやらないのは、愚かだと思ったの。」と、本作にかける熱い想いを述べている。夫婦の出会いを描いたシーン公開予告動画には、とある商店でモード・ルイスとエベレットの出会うシーンが映し出されている。荒々しく店に入るや否や、家政婦募集の広告を貼り出したエベレットと、そんな彼に興味を抱くモード・ルイス。束縛の厳しい叔母から逃れるため、住み込みの家政婦になろうと、彼女が決意した瞬間だ。孤独ではみ出し者同士の2人は、共に過ごすことによって、これから起こりうるトラブル続きの生活を、どのように乗り越え、惹かれ合っていくのか。今後のドラマチックな展開に期待したい。監督に、アシュリング・ウォルシュ監督は、『荊の城』のアシュリング・ウォルシュが務め、わずか4メートル四方の家で暮らす一風変わった夫婦の愛の絆を描く。“どんな人生でも自由な精神で楽しめば、素晴らしいことが待っているんだ”、生きがいである絵と夫の愛に包まれた一人の女性の生き方からそんな感情が芽生えるだろう。アイルランド・アカデミー賞アイルランド・アカデミー賞(IFTA)では、最優秀監督賞(アシュリング・ウォルシュ)、最優秀美術賞、最優秀インターナショナル男優賞(イーサン・ホーク)の3部門を受賞した。その他では、カナダアカデミー賞にも7部門にノミネートされている。ストーリーカナダ東部の小さな町で叔母と暮らすモードは、絵を描くことと自由を愛していた。ある日、町の商店で買い物中のモードは、家政婦募集の広告を貼り出した男に興味を持つ。男は町はずれで暮らし、魚の行商を営むエベレット。モードは束縛の厳しい叔母から逃げるため、住み込みの家政婦になろうと決意。彼が1人で暮らす小屋のドアをノックした。子供の頃から重いリウマチを患い、一族から厄介者扱いされてきたモード。孤児院で育ち、学もなく、生きるのに精一杯だったエベレット。そんなはみ出し者同士の同居生活はトラブル続きだった。しかし、モードがこしらえた熱々のチキンシチューを口にして、エベレットは孤独だった心が温まるのを感じる。やがて2人は互いを認めあい、結婚することに。そんな時、顧客のサンドラがエベレットに会いに訪れる。ニューヨークから避暑に来ている彼女は、モードが壁に描いたニワトリの絵を見て一目で才能を見抜き、絵の制作を依頼する。サンドラの期待に応えようと、モードは夢中で筆を動かし始めた。壁に、板に、請求書の裏に。そんな彼女を不器用に応援するエベレット。やがてモードの絵は評判を呼び、アメリカのニクソン大統領からも依頼が来るが……。詳細『しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス』公開日:2018年3月3日(土)全国ロードショー監督:アシュリング・ウォルシュ出演:サリー・ホーキンス、イーサン・ホーク原題:MAUDIE2016年/カナダ・アイルランド/英語/116分/DCP/カラー日本語字幕:牧野琴子後援:カナダ大使館アイルランド大使館配給:松竹©2016 Small Shack Productions Inc./ Painted House Films Inc./Parallel Films (Maudie) Ltd.
2017年11月13日ジョージ・クルーニー監督、ジョエル&イーサン・コーエン脚本最新作『サバ―ビコン 仮面を被った街』が、2018年5月4日(金)に公開される。白人だけが住む閑静な街「サバービコン」に暮らす、ある一家に降りかかる事件を描いたストーリー。理想的な家族、理想的な街、そして 理想的なアメリカのメッキがはがれていく過程をスリリングに描き出す。コーエン兄弟が手掛けた脚本ならではの、シニカルな要素満載のサスペンス作品だ。マット・デイモンが主演を務め、名女優ジュリアン・ムーアやオスカー・アイザックらが共演している。活躍が続くマット・デイモンが主役を演じる主演は、アカデミー賞主演男優賞にノミネート映画『オデッセイ』が話題を集めた、マット・デイモン。ボーンシリーズ『ジェイソン・ボーン』や、人類が13cmに縮小&社会風刺を効かせたドラマ『ダウンサイズ』など話題作への出演が続く。監督はジョージ・クルーニー俳優としての活躍はもちろん、ここ最近は監督としての活躍も目覚ましい。『グッドナイト&グッドラック』や『スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜』でアカデミー賞にノミネートされている。『サバ―ビコン 仮面を被った街』は、そんなジョージ・クルーニー監督の長編第6作となる。脚本はコーエン兄弟脚本を手掛けるのは、ジョエル・コーエン&イーサン・コーエン兄弟。『ノーカントリー』でアカデミー作品、監督、脚色賞を受賞、そのほかでも『バートン・フィンク』『ファーゴ』など数多くのアワードに輝いている。コーエン兄弟は80年代から『サバ―ビコン 仮面を被った街』の企画を温めていたという。豪華スタッフ・キャスト陣らがレッドカーペットに第74回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門にも出品されており、公式上映前のレッドカーペットにジョージ・クルーニー、マット・デイモン、ジュリアン・ムーアらが登場。上映は夜に予定されているにも関わらず、レッドカーペットの前では朝から長蛇の列ができていた。ファンの期待に応えるため、上映開始時間より、およそ20分ほど遅れてのスタートとなってしまったそう。ストーリー明るい街、サバービコンへようこそ!そこはアメリカン・ドリームの街。しかし、そこに住むロッジ家の生活は、自宅に侵入した強盗により一転。一家の幼い息子、ニッキーの運命は予想もつかない方向へ・・。時を同じくして、この町に引っ越してきた黒人一家の存在が、笑顔溢れるニュータウンの住人たちのドス黒い一面をあぶりだす。街の人々と家族の正体にただ一人、気がつくニッキー。事件は、想像を超える結末へと急展開する!果たして、幼いニッキーの運命は?サバービコンの行く末は!?作品詳細映画『サバ―ビコン 仮面を被った街』公開日:2018年5月4日(金) TOHO シネマズ日比谷ほか全国ロードショー原題:Suburbicon監督:ジョージ・クルーニー脚本:ジョエル&イーサン・コーエン ジョージ・クルーニー グラント・ヘスロヴ出演:マット・デイモン、ジュリアン・ムーア、オスカー・アイザック配給:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES(c)2017 Paramount Pictures. All rights reserved.
2017年09月07日美しいCG映像とコミカルな手書きアニメーションのコラボや、迫力あるアクションやオセアニアの文化が描写されたシーン、メッセージ性のある印象的な歌の数々など、ディズニー・アニメーションのこだわりが詰まった話題の感動作『モアナと伝説の海』。本作の製作現場である、ロサンゼルスのウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオを取材し、そのリアルな現場でさまざまなことをインタビューし掲載してきたが、アニメーション・スタジオでの意外な発見、製作者たちが教えてくれた秘話など、これまでに記事に載せきれなかった本作にまつわる裏話を“こっそり”ご紹介。■ココナッツのパイレーツ!?謎が多いカカモラの正体とは…モアナの海の冒険の途中、突如として現れる3隻の巨大な船…。そこに乗っているのはココナッツでできた鎧(よろい)を身に着けた謎の海賊団。彼らは「カカモラ」と呼ばれ、テ・フィティの心をモアナから奪おうとするワルなのだが、そのルックスだからかどこか憎めないのが特徴。そこで、キャラクタービジュアルのディレクターを務めたビル・シュワブが初期の段階のカカモラを特別に見せてくれた。このように、それぞれの個性がより主張され、それぞれをはっきり捉えることもできる。時として顔が見えたり、鎧を脱ぐアイディアなどもあったが、ひとつずつ違ったデザインを作るにはあまりにも時間がかかってしまうため、それぞれにココナッツの鎧を被せたビジュアルにした。カカモラの気になる中身についての正体なのだが、プロデューサーのオスナット・シューラーでさえも「分からない」そう…。ディズニー・アニメーション作品にしては珍しい、謎の多いキャラなのだ。ちなみに、装飾・武器を含め、全て島のものだけで作れるという前提でデザインされている。そしてカカモラとモアナのダイナミックなアクション・シーンは、映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』にインスパイアされた脚本のジャレド・ブッシュが、「ディズニーのミュージカル映画であれぐらいアクション満載なシーンが作れたらすごく画期的だろう」と思い構想したのだとか。確かに、本作でカカモラがモアナたちに襲いかかるシーンは「ウォーボーイズ」を思い起こさせられる迫力と、内なる興奮のようなものを感じる。■プアの元になったのは「クニクニピグ」泣き虫で臆病なモアナのペット「プア」。当初、プアは野生の豚に基づいてデザインされていたが、最終的にニュージーランドに土着しているクニクニという豚をモデルに作られた。クニクニの特徴である大きな耳と突き出た鼻がプアのビジュアルにも反映されている。■モアナのモデルになった!?監督に影響を与えた作品旅に出たモアナは数々の困難に遭遇するが、それに屈することがあったとしても、“頑張り続ける”と促す自分の心を信じ、立ち向かっていく。主人公・モアナの姿から受け取れる明白なメッセージとしては、「自分がどういう人間になるのか」を模索する主人公が、自分の内なる声を自分を導く光としてそれに従おうとするところにある。モアナを16歳という設定にしたのは「非常に意図的である」と脚本を担当したジャレド氏が語る。「思春期というのは“とても難しい時期を生きている”時期であり、自分で自分のことを持て余してしまう気持ちになるときもあるだろうけれど、それは自問自答すべきことであり、自分を持て余してしまう気持ちになるべき時期なのです」。ティーンエイジャーの時期に自分を探しながら信じる道を進むモアナのキャラクター作りにおいて、ジョン・マスカー監督が影響を受けたのは、ジョエル・コーエン&イーサン・コーエン監督の『トゥルー・グリット』だと語ってくれた。同作ではヘイリー・スタインフェルド演じる、スマートで責任感ある信念強い13歳の少女の姿が描かれており、モアナの内面と共通した部分感じ取ることが出来る。【番外編】ウォルトのネクタイのマークの意味ディズニー・アニメーションの本社だからこその発見が出来た、今回のウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ取材。レジェンドプラザにもあった、このウォルト・ディズニーの銅像にも意外な発見があった。ウォルトのネクタイに書かれたマーク。これには意外な意味がある、とガイドのドリュー・ハヤシダが教えてくれた。このマークは「STR」をかけあわせたもの。それは「Smoke Tree Ranch」と頭文字をとったもので、ウォルトがよくバケーションで訪れていたカリフォルニア州の地名のことなのだとか。もしこの銅像をディズニーのパークなどで見かけたら、1度確認してみると面白いかも。『モアナと伝説の海』は7月5日(水)よりMovieNEXにて発売、デジタル配信中。協力:ウォルト・ディズニー・ジャパン(text:cinemacafe.net)■関連作品:モアナと伝説の海 2017年3月10日より全国にて公開(C) 2016 Disney. All Rights Reserved.
2017年07月05日実力派俳優のイーサン・ホークが初のドキュメンタリー監督に挑み、89歳のピアノ教師シーモア・バーンスタインが教える自分のこころと向き合い、“より良く”生きるためのヒントを満載に描いた『シーモアさんと、大人のための人生入門』が、DVDでの発売が決定した。登場するシーモア・バーンスタインとは、アメリカでは若い頃からピアニストとして名声を築いた人物。しかし、50歳でコンサート・ピアニストとしての活動に終止符を打ち、以後の人生を“教える”ことに捧げた。その彼を追うドキュメンタリーが本作で、スクリーンから紡がれる温かく繊細な彼の言葉の数々は、観る者の心を豊かな場所へ導いていく。当時アーティストとして、そして一人の人間として葛藤していたイーサン・ホークが、ある夕食会で80代ピアノ教師、シーモア・バーンスタインと出会う。彼の人柄とピアノに魅了されたイーサンは、ドキュメンタリー映画の撮影を決意。そして本作が誕生したのだ。特典映像として、貴重なシーモア・バーンスタインの長尺演奏シーンを収録するほか、同日には伝説のトランペット奏者、チェット・ベイカーの波乱の人生をイーサン・ホーク主演で映像化した『ブルーに生まれついて』のBlu-ray&DVDの発売もすでに決定している。『シーモアさんと、大人のための人生入門』Blu-ray&DVDは6月2日(金)より発売。※同日レンタル開始<『シーモアさんと、大人のための人生入門』リリース情報>『シーモアさんと、大人のための人生入門』DVD価格:3,800円+税発売元:アップリンク販売元:ポニーキャニオン(C) 2015 Risk Love LLC(text:cinemacafe.net)
2017年03月24日先日のデイミアン・チャゼル監督とライアン・ゴズリングの来日も大盛況となった『ラ・ラ・ランド』。このほど、米アカデミー賞最多13部門14ノミネートのうち、衣装デザイン賞にノミネートされている、カラフルで華やかな衣装の数々が分かる場面写真が一挙解禁。エマ・ストーンとライアン・ゴズリングは、合計100回もの衣装チェンジをしていることが分かった。夢追い人が集まる街、ロサンゼルス(LA)を舞台に、カフェで働きながら女優を目指すミア(エマ・ストーン)と自分の店を持ちたいジャズピアニストのセブことセバスチャン(ライアン・ゴズリング)の恋と夢を描くミュージカル・ラブストーリー。衣装を手がけたのは、本作で2度目のアカデミー賞にノミネートされたメアリー・ゾフレス。ジョエル&イーサン・コーエン監督の『トゥルー・グリット』でアカデミー賞、英国アカデミー賞にノミネートされ、スティーヴン・スピルバーグ監督作『ターミナル』『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』、エマとライアン共演の『L.A.ギャングストーリー』などでも知られている。彼女は本作を担当するにあたり、『シェルブールの雨傘』や『バンドワゴン』『有頂天時代』など往年のミュージカルの名作を研究したが、決して模倣ではなく、むしろ形や色調はミアとセブが暮らす現代に入り込むことでインスピレーションを得て、「古典的なミュージカルのように全編を色であふれさせる」ということを目指した。その結果、今回、主演の2人はそれぞれ50回もの衣装チェンジを行うことになり、彼女とチャゼル監督はシーンごとに感情を伝える手段として色に集中したと明かす。ミアがセブと再会し、LAの夜景を見下ろしながらデュエットを踊る黄色のドレスは、ロマンスの初期段階を象徴するのに少女らしさを意識(場面写真A)。さらにミアの服には、クラシカルな魅力も添えられた。また、ミアのバリスタブラウスは、1940年代のイングリッド・バーグマンの美しいショットを元にし(場面写真B)、またバーグマンがごく初期のスクリーンテストで着ていたピンク色のホルタードレスと、よく似たドレスも用意された(場面写真C)。このドレスについて、ゾフレスは「サンフェルナンド・ヴァレーの古着屋で見つけた衣装よ。50年も前のものだけど、いま着ても素敵ね」と説明する。「最初は明るくて強烈な色の服を着せるの。そうすると少女らしさが出る。それから彼女が成長して仕事に入れ込むようになると、服の色の彩度を落として、1人前の女性になるシーンでは、文字どおり白と黒の服になる。そして5年後には、同じ女性なんだけど、より洗練された姿になっているの」。確かに、5年後のミアは甘すぎない色合いとデザインでファッションのこなれ感を演出し、自信に満ちあふれている姿を表現している(場面写真D)。ミアを演じるエマが高く飛び跳ねる演技をすると、彼女のドレスは揺れ動き、ひらりと舞う。ゾフレスは、エマが自分のデザインした衣装を見事に着こなしていることに「本当に着映えするの。彼女と試着室にいて、実際に、これだ、と思う瞬間が多かった。最高のカンバスだわ」と称賛を惜しまない。一方、ライアン演じるセブは、個性的な装いで上品さを強調。成熟していて特別な人間に見せるために、ほとんどがオーダーメイドで、伝統を感じさせる細身のシルエットの服を着せた。濃い茶色のスーツ(場面写真E)からロイヤルブルーのスポーツコート、そしてバンドのツアーでの全身黒の衣装(場面写真F)と、見た目の色合いも大切にしたという。また、セブは40年代に人気があったツートンカラーの靴を粋に履きこなす。ゾフレスは「セバスチャンは過去を自分の人生に取り込むことに情熱を捧げているから、この靴は彼のしるしにもなるの」と語る。ライアンはゾフレスの作りだしたものの虜になり、「彼女は、存命の衣装デザイナーで最も優れた人のひとりだ。彼女の衣装のおかげで1940年代と現代の感覚の間のバランスをとることができた」と絶賛を贈る。セリフ、演技、歌、撮影からセットとともに、衣装の細かな部分まですべてが同調して、融和し、まるで恋のように不思議とそれぞれの魅力以上のものを生み出した本作。ゾフレスの衣装が動けば、その映像美はさらに増幅する。そんな、これまでにない新体験をスクリーンで堪能してみて。『ラ・ラ・ランド』は2月24日(金)よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ラ・ラ・ランド 2017年2月24日よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開(C) 2016 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
2017年02月06日イーサン・ホークが、ジェームズ・ディーンを彷彿とさせる甘いマスクを持つ伝説のトランペット奏者チェット・ベイカーの波乱の人生に渾身の演技で挑んだ『ブルーに生まれついて』。このほど、大人の色気を醸し出すイーサンの新たな場面写真が解禁。いま、ノリにノっている実力派俳優の魅力に迫った。50’Sのウエストコースト・ジャズシーンを代表するトランペッターにして、シンガーのチェット・ベイカー。黒人アーティストが主流のモダン・ジャズ界において、あのマイルス・デイヴィスをも凌ぐ人気を誇るといわれ、一世を風靡した男は、甘いマスクとソフトな声で多くのファンを魅了したが、麻薬で身を滅ぼし過酷な日々を送っていた…。本作は、そんな1人の天才ミュージシャンの転落と苦悩を描くとともに、ある女性との出会いによって再生する姿を描いたラブストーリー。主演を務めたイーサンは、6か月に及ぶトランペットの集中トレーニングを受け、美声も披露している。チェットを題材にした映画には、写真家ブルース・ウェーバーによるドキュメンタリー映画『レッツ・ゲット・ロスト』(’89)が有名だが、25年の時を経て、またひとつ新たな伝説となる映画が誕生した。劇中には、イーサンが歌うスタンダード・ナンバー「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」をはじめ、「レッツ・ゲット・ロスト」「虹の彼方に」「ボーン・トゥ・ビー・ブルー」など数々の名曲が登場し、しっとりと本編を彩っている。まるでチェットが宿ったかのようなトランペットと、中性的ともいわれる歌声を自分のカラーに昇華し、見事な歌唱シーンを披露するイーサン。ご存知の通り、イーサンといえば、その目元には何かを含んだような愁いをたたえる、ハンサムな色男だ。若いころはその美しさで世を魅了し、年齢を重ねても、顔に刻まれるその皺にさえ魅力を漂わせる。1985年に15歳でスクリーンデビューした彼は、これまで着実に俳優としてのキャリアをマイペースに歩んできた。美少年ぶりを印象づけた『いまを生きる』(’89)、ベン・スティラー初監督の青春映画『リアリティ・バイツ』(’94)から、『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離』(’95)をはじめとする『ビフォア』シリーズのラブストーリーを始め、『ガタカ』(’97)のようなSF映画までこなし、『トレーニング デイ』(’01)、『6才のボクが、大人になるまで。』(’14)ではアカデミー賞助演男優賞にノミネートされた。今年は、ドキュメンタリー初監督作『シーモアさんと、大人のための人生入門』が好評を得ており、マルチな才能を発揮するイーサン。今年9月の第64回サンセバスチャン国際映画祭では「生涯功労賞」を受賞した。私生活では、『ガタカ』で共演したユマ・サーマンと結婚するが、後に離婚。最近、2人の娘マヤ・サーマン・ホークが18歳でモデルデビューを果たした。さすが2人の娘!と言わんばかりの知的でコケティッシュな彼女の姿に、ジョニー・デップの愛娘リリー・ローズ・デップがデビューしたときのように、「美少女すぎる2世セレブ」として早くも業界からの注目が集まっている。さらに、本作の公開後も、2017年は1月21日(土)公開『マギーズ・プラン幸せのあとしまつ』では、ジュリアン・ムーア、グレダ・カーウィグに挟まれるダメダメな中年夫を演じ、1月27日(金)からはデンゼル・ワシントン、クリス・プラット、イ・ビョンホンらと共に『トレーニング デイ』のアントワーン・フークワ監督のもと、敏腕スナイパーを熱演する西部劇『マグニフィセント・セブン』が公開。嬉しいことに、来年になってもイーサンにスクリーンで会うことができそうだ。『ブルーに生まれついて』は11月26日(土)よりBunkamura ル・シネマ、角川シネマ新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ブルーに生まれついて 2016年11月26日(土)よりBunkamura ル・シネマ、角川シネマ新宿ほか全国にて公開(C) 2015 BTB Blue Productions Ltd and BTBB Productions SPV Limited.ALL RIGHTS RESERVED.
2016年11月20日イーサン・ホークが、まるでジェームズ・ディーンを彷彿とさせる甘いマスクで人気を博した伝説のトランペット奏者の波乱の人生を熱演する『ブルーに生まれついて』。1950年代、ウエストコースト・ジャズシーンを代表するトランペッターにしてシンガーのチェット・ベイカーは、多くのファンを魅了しながらも、麻薬に身を滅ぼし過酷な日々を送っていた。本作は、そんな1人の天才ミュージシャンの転落と苦悩を描くとともに、ある女性との出会いによって再生する彼の姿を描いたラブストーリーだ。どんなにイケメンでも、才能があっても、麻薬やアルコールにハマッたり、女性関係や金銭面にだらしがなかったりと、社会的に“ダメな男”はいつの世も存在する。そして、ダメな男と分かっていながら全力で尽くす女も、また存在するのだ。本作『ブルーに生まれついて』のチェット・ベイカー(イーサン・ホーク)と恋人ジェーン(カルメン・イジョゴ)も、まさにその関係といえる。甘いマスクにソフトな歌声、トランペットのロマンティックな音色を操り、黒人アーティストが主流のモダン・ジャズ界において、一躍、時代の寵児となっていくチェット・ベイカー。しかし、彼は陰でクスリに手を出し、信頼を失ってしまう。そんな中、決して離れずにそばにいてくれた恋人ジェーンの献身的な愛に支えられ、彼は音楽を取り戻し、復活を目指すこととなる。チェットは、自身の心の弱さをカバーするためクスリに手を出してしまうが、ジェーンはそんな彼にメロメロ。今回、新たに到着した場面写真の1枚では、誰もいない海岸沿いで柔らかに刺す日差しと海風を浴びながら唇を寄せ合っている2人の姿が。まるで、世界は2人だけのものと思わせるロマンティックな光景だ。なぜ、ジェーンはそんな彼を愛してしまうのだろうか?一方、2枚目の場面写真を見てみると、暗い部屋にトランペットを持ち、ひとり物哀しげにソファに座るチェットの姿がとらえられている。ジェーンは、孤高に音楽の才能を磨く彼の姿を目の当たりにし、「自分がそばにいて支えてあげなければ」と思ってしまったのかもしれない。また、3枚目には、ジェーンに髪の毛を整えてもらっているチェットの姿が見て取れる。それは、音楽の才能は抜群にあるが、それ以外何もできない、甘えん坊で不器用な男…。そんな彼の姿を見て、「私がいないと…」と考えてしまうジェーン。そんな女性だからこそ、チェットを支え、寄り添え続けられたのだろうか?なぜこんなにもダメな男に、いつの時代も女は惹かれてしまうのか。やはり、その時代を象徴する才能が、最強の魅力となるのかもしれない。『ブルーに生まれついて』は11月26日(土)よりBunkamura ル・シネマ、角川シネマ新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年09月15日アカデミー賞を4度受賞したジョエル&イーサン・コーエン兄弟監督が、ジョージ・クルーニーら主演級の豪華キャストで贈る最新作『ヘイル、シーザー!』。そのブルーレイ&DVDが10月5日(水)にリリースされることに合わせ、チャニング・テイタムのキレキレタップダンスやスカーレット・ヨハンソンの華麗なる水中レビューといった、最高にゴージャスな劇中劇シーンのメイキング映像がシネマカフェに到着した。黄金期といわれていた1950年代のハリウッド、とあるスタジオ。歴史スペクタクル超大作『ヘイル,シーザー!』の撮影中に、なんと主演俳優であり世界的大スターのウィットロック誘拐事件が発生!“スタジオの何でも屋”は、お色気たっぷりの若手女優や、みんなの憧れのミュージカル・スター、演技がド下手なカウボーイ俳優など、撮影中の個性あふれるスターたちを巻き込み、プレスの双子姉妹の目をくぐり抜け、事件解決に挑むのだが…。コーエン兄弟監督がジョージ・クルーニーと実に4度目のタッグを組んだ本作。さらに、ジョシュ・ブローリン、スカーレット・ヨハンソン、チャニング・テイタムなどに加え、2018年公開予定『スター・ウォーズ』スピンオフ作品で若きハン・ソロ役を射止めた注目俳優アルデン・エーレンライクと、現在のハリウッドを席巻する俳優たちが一堂に会したことでも話題に。さらに、50年代を舞台に、当時の映画製作事情や、TVの台頭で揺れるハリウッドビジネスの実態、俳優たちのスキャンダラスな裏の顔などを実話ベースで描いており、コーエン兄弟の映画愛を存分に堪能できることも魅力の1つとなっている。今回解禁となったのは、特典映像に収められた、劇中劇において披露されているチャニングのタップダンスと、スカーレットの水中レビューのメイキング映像の一部。本作の登場人物といえば、50年代に実在したハリウッド俳優がモデルになっている。チャニングが演じるバート・ガーニーのモデルとなったのは、『錨を上げて』のジーン・ケリーと『トップ・ハット』のフレッド・アステアなど。チャニングはこの2大俳優のタップダンスをYouTubeで可能な限り見たと語っている。『マジック・マイクXXL』をはじめ、数々の映画で華麗なダンスを披露してきたチャニングだが、音を鳴らす必要があるタップダンスは予想以上に大変だったとか。「タップダンスと言えるレベルではない」と謙遜するチャニングだが、タップダンスの振付師クリス・ガッデーリは「練習にも手を抜かない。最高のタッパーの一人だ」と絶賛。しかも、ジーン・ケリーやフレッド・アステアを見てダンスを志すようになったというクリスにとって、昔の映画にオマージュを捧げて振り付けができたのは夢のような仕事だったという。また、スカーレットが演じるディアナ・モランの水中レビューシーンのメイキングでは、水上から水中に沈んでいく映像を逆回転させ、水上に出てくるように撮影された様子が明かされている。これは、モデルとなった『水着の女王』のエスター・ウィリアムズの手法だという。エスター・ウィリアムズが“実際に撮影を行った”スタジオで撮影を行い、当時スタジオがどう使われていたのかを徹底的にリサーチした点など、完全再現された本シーンの撮影秘話が明かされている。そのほか、特典映像にはクルーニー、ブローリン、ティルダ・スウィントンら豪華キャスト陣が本作の舞台裏を語る様子も収められているというから、期待して待っていて。『ヘイル、シーザー!』ブルーレイ+DVDセットは10月5日(水)より発売(※同日レンタル開始)。(text:cinemacafe.net)
2016年09月06日『6才のボクが、大人になるまで。』でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたイーサン・ホークが、50年代に活躍した伝説のトランペッター、チェット・ベイカーを演じ、昨年の第28回東京国際映画祭コンペ部門に出品された『ブルーに生まれついて』(原題:『BORN TO BE BLUE』)。本作が11月26日(土)より日本公開されることが決定し、ポスタービジュアルが解禁となった。黒人アーティストが主流の1950年代モダン・ジャズ界において、その甘いマスクとソフトな歌声で女性を虜にし、あのマイルス・デイヴィスをも凌ぐ人気でファンを熱狂させていたジャズ界の異端児チェット・ベイカー。一世を風靡するが、麻薬に溺れ、どん底の日々を送っていた彼は、自身の人生を描いた映画の出演でひとりの女性と出会ったことをきっかけに、愛と償いの機会を模索する…。本作は、そんなひとりの天才ミュージシャンの転落と苦悩を描くとともに、ある女性との出会いによって再生する姿を描いた大人のラブストーリー。主演のイーサンは、6か月に及ぶトランペットの集中トレーニングを受け、劇中では歌も披露。『6才のボクが、大人になるまで。』では自身2度目のアカデミー賞助演男優賞にノミネートされた彼は、その後もジャンルを問わずに活躍。いま俳優として乗りに乗っており、本作で「主演男優賞にノミネートされるのでは?」と批評家が絶賛するほどの迫力の演技を見せている。劇中には、イーサンが歌う「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」をはじめ、「レッツ・ゲット・ロスト」「虹の彼方に」「ボーン・トゥ・ビー・ブルー」など数々の名曲が登場し、しっとりと本編を彩っている。また、ポスタービジュアルでは、一面ブルーに染まった空と海が連なるウェストコーストの浜辺に、きらりと光るトランペットを手にしたチェット・ベイカーと、その膝の上に横たわり、熱っぽい視線を送る女性の姿が。2人の間に流れる、匂い立つような濃密な空気には思わず引き込まれそうに。チェット・ベイカーが命をかけて表現し続けた音楽と、一生を通して求め続けた愛を映し出すビジュアルとなっている。チェットを題材にした映画には、写真家ブルース・ウェーバーによるドキュメンタリー映画『レッツ・ゲット・ロスト』(‘89)があるが、本作はまたひとつ新たな伝説となりそうだ。『ブルーに生まれついて』は11月26日(土)よりBunkamura ル・シネマ、角川シネマ新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年07月20日ニューヨークの最先端の街・ブルックリンを舞台に、“若いつもり”の40代と“成功したい”20代の交流とギャップを、ポップに、ユーモアたっぷりに描くノア・バームバック監督の最新作『ヤング・アダルト・ニューヨーク』。本作でアマンダ・セイフライドとともに20代のカップルを演じるのが、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』で一気にスターへの階段を駆け上がった個性派イケメン、アダム・ドライバーだ。世界の巨匠から出演オファーが相次ぐ、いま最注目の若手俳優に迫った。キャリアも夫婦生活も停滞気味のミドルエイジの夫婦(ベン・スティラー&ナオミ・ワッツ)が、何でも手に入るSNS全盛の現代に、あえてレトロなカルチャーを愛し、クリエイティブに生きる20代のカップルに刺激を受け、翻弄される(?)本作。本作で、レコードやタイプライター、ビデオテープといったレトロなカルチャーを愛用し、SNSに頼らない“生(なま)の体験”を大事にするジェイミーを演じているアダム。バームバック監督とは、自由気ままなアーティストを演じた『フランシス・ハ』に続いてのタッグとなった。『スター・ウォーズ』で演じたカイロ・レンは、光と闇の間を揺れる精神的な不安定さとそれゆえの残忍さを持つミステリアスな悪役だったが、本作では何でも卒なく器用にこなしてしまう姿が鼻につくも、その愛嬌と茶目っ気で憎めない、愛らしいキャラクターに。いつの間にか人の懐に入り込む人なつこさと、成功のためなら平気で他人を利用する野心を併せ持つ役どころだ。現在、全世界待望のシリーズ最新作『スター・ウォーズ/エピソード8』(仮)を絶賛撮影中という彼は、世界を魅了し続ける巨匠から出演オファーが相次いでおり、見逃せない作品に必ずと言っていいほど登場する。これまで、アカデミー賞監督クリント・イーストウッドの『J・エドガー』(’11)、同じくスティーヴン・スピルバーグの『リンカーン』(‘12)に端役で出演、ジョエル&イーサン・コーエン監督、オスカー・アイザック主演『インサイド・ルーウィン・デイヴィス名もなき男の歌』(‘13)でも強い印象を残した。先日開催された第69回カンヌ国際映画祭では、ジム・ジャームッシュ監督作『PATERSON』(’16)は受賞こそならなかったものの、批評家やプレス関係者からは高い評価を獲得。今後は、マーティン・スコセッシ監督の遠藤周作「沈黙」の映画化『Silence』(‘16)では窪塚洋介、浅野忠信、加瀬亮、小松菜奈、塚本晋也をはじめとする日本人キャストとも共演、テリー・ギリアム監督の2000年に制作が打ち切りになったリベンジ作『The Man Who Killed Don Quixote』(‘17)にも出演が決まっており、ダニエル・クレイグが『007』シリーズ続投を断った理由のひとつとも言われるスティーブン・ソダーバーグ監督作『Logan Lucky』にも参加。また、海外ドラマ好きには、コメディ界の巨匠ジャド・アパトーとともにレナ・ダナムが主演・監督・脚本・製作総指揮を務め、シーズン5には水嶋ヒロも参戦したN.Y.“こじらせ女子”ドラマ「GIRLS/ガールズ」でもお馴染み。半裸でいることが多い本作のアダム役では、エミー賞にもノミネートされた。洋画ファンならずとも気にならずにいられないアダム・ドライバーには、これからも目が離せない。『ヤング・アダルト・ニューヨーク』は7月22日(金)よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年06月28日俳優としても活躍するイーサン・ホーク初となるドキュメンタリー監督映画『シーモアさんと、大人のための人生入門』が、2016年9月下旬にシネスイッチ銀座、渋谷アップリンクほかにて全国公開される。この映画は、アーティストとして、人間として行き詰まりを感じていたイーサン・ホークが、ある夕食会で一人のピアノ教師、シーモア・バーンスタインと出会ったことに端を発する。出会ってたちまちの彼の安心感に包まれ、シーモアと彼のピアノに魅了されたイーサンは、彼のドキュメンタリーを撮ることを決定した。シーモアは50歳でコンサート・ピアニストとしての活動に終止符を打ち、以後の人生を「教える」ことに捧げてきた。ピアニストとしての成功、朝鮮戦争従軍中の辛い記憶、そして演奏会にまつわる不安や恐怖の思い出。決して平坦ではなかった人生を、シーモアは劇中で美しいピアノの調べとともに語る。【作品情報】『シーモアさんと、大人のための人生入門』公開時期:2016年9月下旬よりシネスイッチ銀座、渋谷アプリンクほかにて全国公開。監督:イーサン・ホーク原題:Seymour: An Introduction出演:シーモア・バーンスタイン、マイケル・キンメルマン配給:アップリンク©2015 Risk Love LLC
2016年06月12日ジョージ・クルーニーの次回監督作『Suburbicon』に、ウディ・ハレルソンが出演することになった。主演にはすでにマット・デイモンが決まっている。ほかに、ジュリアン・ムーア、ジョシュ・ブローリン、オスカー・アイザックらが出演する予定だ。その他の情報脚本は、ジョエル&イーサン・コーエンが書き下ろした。ハレルソンとブローリンは、コーエン兄弟監督のオスカー受賞作『ノーカントリー』でも共演している。ハレルソンの次回公開作は、来月北米公開予定の『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』。現在は、マーティン・マクドナー監督の『Three Billboards Outside Ebbing, Missouri』を撮影している。共演はサム・ロックウェル、アビー・コーニッシュら。クルーニーの最新出演作は、6月10日(金)に日本公開される『マネー・モンスター』。監督はジョディ・フォスター、共演はジュリア・ロバーツ。『マネーモンスター』6月10日(金) TOHOシネマズ六本木ほか全国ロードショー文:猿渡由紀
2016年05月18日『マネーモンスター』の公開を控えるジョージ・クルーニーや、『スター・ウォーズ』シリーズのスピンオフ作品で若きハン・ソロに抜擢された最注目俳優アルデン・エーレンライクら、超豪華オールスターキャストが共演を果たす『ヘイル、シーザー!』。このほど、アカデミー賞受賞監督のジョエル&イーサン・コーエン兄弟が手がけた本作の見どころについて、主役級のキャストたちが次々と語るゴージャスな特別映像が解禁となった。1950年代の巨大ハリウッドスタジオを舞台に、クルーニー演じる大スター俳優の誘拐事件に迫る本作。まず、映像で「これぞまさにコーエン兄弟の作品だ」と語るのが、その誘拐されるマヌケな大スター、ウィットロックを演じたクルーニーだ。コーエン兄弟とは実に4度目のタッグとなり、毎度おなじみのおバカキャラを本作でも熱演するクルーニーは、本作の仕上がりにも自信たっぷりに太鼓判を押す。続いて登場するのは、劇中ミュージカルで見事なタップダンスと美声を披露したチャニング・テイタム。コーエン兄弟の大ファンであり、本作の役を二つ返事で引き受けたという彼は、「まるで1950年代の映画スタジオに入り込んだような夢の世界だ」と、そのゴージャスな世界観を伝えていく。また、本作の捜査劇の中心となるのが、ジョシュ・ブローリン演じるスタジオの“便利屋”エディ。「変人だらけの昔の映画業界を描いている」と彼が語るように、本作にはクルーニー演じる世界の大スターや、テイタム演じる人気ミュージカルスターをはじめ、個性豊かなキャラクターが続々。カウボーイアクションならお手の物だが、演技やセリフのアクセントがビミョーな若手俳優役のエーレンライクに、水も滴るセクシーな若手女優役のスカーレット・ヨハンソン、神経質な映画監督役のレイフ・ファインズ、双子のゴシップ誌記者を一人二役で演じたティルダ・スウィントンなどの面々が登場し、次々と映し出される本編シーンと共に映画愛に満ちた物語と、それぞれコーエン兄弟への感嘆の念を伝えている。そんな本作は実は、コーエン兄弟とクルーニーの初仕事となった『オー・ブラザー!』(’00)制作時には構想が存在していたという。「ジョージと一緒に仕事を始めたころ、僕らにはアイディアがあってそれを彼に話したんだ」と語るのはイーサン・コーエン。「そのころは、まぬけな二枚目俳優が『ヘイル、シーザー!』という大作を撮っているという程度の話でしかなかったんだけど、彼がすごく気に入ってね。それで彼が、この作品が僕らが一緒に作る次回作になるって触れ回りはじめたんだ(笑)。そのころの僕らは本当に映画にするつもりはなかったんだけどね。でも数年後、腰を据えて書いてみようってことになったんだ」と、長年温め続けた本作がついに現実のものになったことを嬉々として明かしている。本映像の最後には、コーエン兄弟について「独特の世界観があるからいいの」とスウィントンが語れば、「脚本やキャラクターに知性があふれている」とファインズも賛辞を贈る本作。彼らの愛と自信が詰まった最高にゴージャスなコラボレーションを、楽しみにしていて。『ヘイル、シーザー!』は5月13日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年05月11日『ローマの休日』『雨に唄えば』『ベン・ハー』…現代でも名作と謳われる数々の作品が生まれた、“1950年代のハリウッド”。オードリー・ヘプバーン、マリリン・モンロー、グレース・ケリー、ジーン・ケリー、ジェームズ・ディーン、マーロン・ブランドなど、語り継がれる俳優たちが次々活躍したこの時代は、映画界にとって革命の時代だった。家庭には急速にテレビが普及しはじめ、手軽に娯楽を手に入れることができるようになったことに対抗し、映画界はスクリーンの大型化やカラー映画の製作など数々の変化を遂げた。ミュージカル映画を中心に大掛かりなセットを駆使し、大量のスターを起用、大衆を飽きさせないつくりの娯楽大作が続々と続いたのだ。一見すると華やかに見えるハリウッド黄金期だが、その裏側では時代の影響を受けた“影”の部分も存在していた。そんな激動の時代の映画業界を舞台に、ハリウッドの“光と影”を描いた2作品が今年公開される。●『ローマの休日』脚本家は偽名だった!?『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』第二次世界大戦後、赤狩りが猛威をふるうアメリカ。その理不尽な弾圧はハリウッドにもおよび、売れっ子脚本家トランボは、議会での証言を拒んだという理由で投獄されてしまう。やがて出所し、最愛の家族のもとに戻るトランボだったが、ハリウッドでのキャリアを絶たれた彼には仕事がなかった。しかし友人にこっそり脚本を託した『ローマの休日』に続き、偽名で書いた別の作品でもアカデミー賞に輝いたトランボは、再起への道を力強く歩み出すのだった――。1940~50年代にハリウッドを震撼させた赤狩りによって、長らく偽名での創作活動を強いられた脚本家ダルトン・トランボの激動の人生を描いた『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』。ハリウッドの反共主義の代表格とも言える映画コラムニスト、ハリウッドスター、映画脚本家、映画会社のスタッフなどが数々実名で登場し、ハリウッドの黄金期に思いを馳せることができる。出演するのは、本作でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたブライアン・クランストンに、『クィーン』のヘレン・ミレン、名優ローレンス・オリヴィエに称賛されたダイアン・レイン、次世代を代表するエル・ファニングと、現代の注目俳優たちが集結している点も見逃せない。●超豪華俳優×コーエン兄弟が魅せる業界の裏側 『ヘイル、シーザー!』スターのゴシップによって作品の売り上げが大きく左右されてしまう時代、莫大な費用をかけた歴史スペクタクル超大作の撮影中の大スターが何者かに誘拐されてしまう。事態の収拾を任された“何でも屋”が、個性あふれる俳優たちを巻き込み、事件解決に向けて動いていくが…。『ノーカントリー』『ファーゴ』のジョエル&イーサン・コーエン兄弟が、ジョシュ・ブローリン、ジョージ・クルーニー、スカーレット・ヨハンソン、チャニング・テイタムら豪華スターを迎え、50年代ハリウッドの映画撮影の裏側を、華やか、かつコミカルに描いている。登場人物は、実在した人物がモデル。スターたちも、それぞれ何かしらのトラブルや秘密を抱えているのがポイントだ。両作品とも、忠実に当時のハリウッドの姿を再現しており、ドラマとコメディ、そして業界の“光と闇”の両面から黄金時代の裏側を覗くことができる。また『ヘイル、シーザー!』では、劇中に10 人の脚本家たちが共産主義を語るシーンがあり、その中にはトランボの姿も!?同じ時代、同じ舞台設定とあって、同じ人物が違う形で登場するという点も見どころとなっている。『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』は7月22日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。『ヘイル、シーザー!』は5月13日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年05月08日アカデミー賞受賞監督コーエン兄弟と、ハリウッド主役級のスターたちが勢揃いした『ヘイル、シーザー!』。ハリウッド黄金期の撮影スタジオを舞台とし、当時の華やかな世界観を細部に至るまで見事に作り上げている本作だが、今回は、中でも目を引き映画を彩るゴージャスな衣装に注目。1950年代、ハリウッドが“夢”を作り世界に贈り届けていた時代。スタジオの命運を賭けた超大作映画『ヘイル、シーザー!』の撮影中に、主演俳優であり世界的大スターのウィットロック(ジョージ・クルーニー)誘拐事件が発生!撮影スタジオは大混乱に陥る中、事件解決への白羽の矢を立てられたのは貧乏くじばかりを引いている“スタジオの何でも屋”(ジョシュ・ブローリン)。お色気たっぷりの若手女優(スカーレット・ヨハンソン)や、みんなの憧れのミュージカルスター(チャニング・テイタム)、演技がどヘタなアクション俳優(アルデン・エーレンライク)など、撮影中の個性溢れるスターたちを巻き込んで、世界が大注目する難事件に挑む――!キャストには、コーエン兄弟作品常連のジョシュ・ブローリン、ジョージ・クルーニー、スカーレット・ヨハンソン、フランシス・マクドーマンド、ティルダ・スウィントンをはじめ、レイフ・ファインズ、ジョナ・ヒル、チャニング・テイタムなど、ハリウッド主役級の豪華俳優陣が集結している。『ファーゴ』『ノーカントリー』で知られる、コーエン兄弟ことジョエル&イーサン・コーエン。そんな彼らの華麗なる集大成ともいうべき本作は、ジョエル・コーエンが 「どうやって当時の世界観を作り上げるか。各部の全メンバーがたくさんリサーチをしたんだ」と語るように、当時の様々な映像や写真を研究するだけでなく存命の美術職人たちに調査を実施するなど、徹底したリサーチを行った。そして、当時の華やかさを現代に伝えるべく、美術スタッフ陣が衣装から小道具、セットに至るまで一切の妥協なく製作されている。劇中、隅々までこだわり抜かれている本作だが、中でも最も目を惹くのが、衣装の華やかさと豊富さ。例えば、古代ローマの衣装から、人魚、西部劇、そして50年代の正装や普段着と様々な衣装が登場。そしてその全ては、エキストラの衣装まで合わせると2,500~3,000の衣装が必要だったとか。そんな今回の衣装のデザインを手掛け、コーエン兄弟の作品に多く携わる衣装デザイナー、メアリー・ゾフレスは「映画の製作が始まる前段階で、すべてのデザインを終えていた」と明かし、大変だったと語りながらも、「大きな挑戦だったけど、すごく楽しかったし、衣装デザイナーが夢見るような仕事だったわ」と、同時に充実していたと話す。当時の衣装を再現することはもちろんのこと、コーエン兄弟が作り上げた個性豊かなキャラクターに合わせ衣装を選んだゾフレス。そこでティルダを例に出し、「ティルダは何を着ても似合うの。少しやり過ぎかとも思ったけど、彼女が一人二役で演じる双子も大げさなキャラクターだし、2人ともスーツ姿で羽根のついた大きな帽子を被っているわ。ひとりは羽根が右に傾いていて、もうひとりは左に傾いているのよ」と、衣装がキャラクター付けにおいて小さくない役割を担っていると説明した。また、単に見た目だけではなく、撮影の状況まで考慮し衣装をデザインする必要もあり、「ゾフレスは、衣装がそれぞれの役者の体に合っているかどうか、着心地がいいかどうかに細心の注意を払ってくれたわ」と、人魚のコスチュームを着て見事な水中パフォーマンスを劇中で披露したスカーレットは語る。尾びれやウロコをきらびやかに仕上げつつも、一定の機動性がある衣装を準備する必要があったというこのコスチューム。「彼女のデザインのおかげで楽に動くことができたし、人魚の衣装は動きがすごく制限されるけど、彼女は着やすく脱ぎやすい形にしてくれていたの」とも絶賛した。ハリウッド黄金期の華やかさをいまに伝え、見る者の目を楽しませる本作。見た目だけでなく、演者たちの着心地にもこだわった衣装はもちろん、画面細部にまで手を掛けられたその世界観をぜひ大画面で楽しんでみて。『ヘイル、シーザー!』は5月13日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年05月01日