94歳の男性同性愛者に密着したドキュメンタリー映画『94歳のゲイ』が4月20日(土)よりポレポレ東中野にて公開。予告編とポスタービジュアル、場面写真が一挙に解禁された。かつて同性愛は“異常性欲”“変態性欲”だと公然と語られ、“治療が可能な精神疾患”とされてきた。1929年生まれの長谷忠さんは、誰かと交際したことも性交渉の経験もない。ゲイであることを誰にも打ち明けることなく、好きな男性ができても告白することもできない時を過ごしてきた。詩作を心の拠り所にしながら孤独の中で生きてきた長谷さんに訪れた大きな変化、90歳を超えて初めて経験する“出会い”と“別れ”。多くの悲しみを見つめてきたその心に去来する思いはーー。この度、解禁されたのは、若かりし頃のどこか緊張した面持ちの長谷さんと、ひとり静かに短歌を詠む現在の姿が対比されたポスタービジュアル。また、「セックスは一回もやったことない」という言葉から始まる予告編は、詩人として成功しながらも「ものすごく生きづらかった」と語る過去と、現在の日常生活が淡々と映し出され長谷さんの孤独な人生が浮き彫りになっていく。一方で、日本初の商業ゲイ雑誌「薔薇族」の元編集長である伊藤文学さんのインタビューなどで同性愛者たちが歩んできた歴史も語られ、作品の世界観を伝えている。そして、ラストは長谷さんが日々書き綴っている短歌からの引用「笑っておくれ、人の弱みを」という印象的な言葉で締め括られ、余韻が残る予告編が完成した。『94歳のゲイ』は4月20日(土)よりポレポレ東中野ほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:94歳のゲイ 2024年4月20日よりポレポレ東中野ほか全国にて順次公開©MBS/TBS
2024年03月03日主人公・革(あらた)は同性パートナーである新(あらた)と一緒に、道ちゃんという女の子の里親として育児に奮闘中。ある日、動物園へでかけた道ちゃんが突然うんちをしてしまったため、革と新はおむつを替えようとトイレを探します。しかし、男性が利用できるおむつ交換場所が見つからず、困り果てていました。すると突然見知らぬ女性に「親ならこんな臭くて恥ずかしい状態で大事な娘連れ回さないよ」と無神経すぎる言葉を投げつけられます。そこに成(ナル)という女の子が現れ、道ちゃんのおむつ替えをしてくれ2人は胸を撫で下ろします。そして、この状況に疑問を持った成は「もっと怒った方がいいと思うよ。ウチのママにも。世間にも。」と2人に向けて言います。この言葉をきっかけに、2人は今日の出来事を振り返るのでした。成の言葉に胸を打たれた革。このままではいけないと、心の中で何かが動き始め……。 動き出した革は…… 当たり前に「困らない」場所をこの国に増やすことができたら、道にとっての「かっこいいパパ」に近づけると思うか? と問いかける革。その大きな背中を見つめる新たの目には、涙が込み上げていました。 数年後、かっこいいパパを貫き通す革総理の姿がありました。そして、その隣には「もっと怒った方がいいと思うよ。ウチのママにも。世間にも」と考えるきっかけをくれた成がサポートしているのでした。 革は、誰もが当たり前に困らない世界を作るため、かっこいいパパであるため、これからも新しい道を切り開いていくのでした。 ◇◇◇ 道ちゃんのためにかっこいいパパでありたい。大切なパートナーである新を守りたい。そして、当たり前が当たり前にできる世の中を作りたい、誰も不自由な思いをしない、そんな世の中が必要だと動き続ける革の姿は本当にかっこいいですね。LGBTQだから不自由がある。目を瞑るしかないと言うことは、あってはならないとことです。「LGBTQだから」という言葉で自分を縛りつけ、我慢するしかない。ということが無くなることを願います。そして革には、これからもずっと、とびっきりかっこいい姿を見せて欲しいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター コハダさんさん
2024年02月28日主人公・革(あらた)は同性パートナーである新(あらた)と一緒に、道ちゃんという女の子の里親として育児に奮闘中。ある日、動物園へでかけた道ちゃんが突然うんちをしてしまったため、革と新はおむつを替えようとトイレを探します。しかし、男性が利用できるおむつ交換場所が見つからず、困り果てていました。すると突然見知らぬ女性に「親ならこんな臭くて恥ずかしい状態で大事な娘連れ回さないよ」と無神経すぎる言葉を投げつけられます。そこに成(ナル)という女の子が現れ、道ちゃんのおむつ替えをしてくれ2人は胸を撫で下ろします。そして、この状況に疑問を持った成は「もっと怒った方がいいと思うよ。ウチのママにも。世間にも。」と2人に向けて言うのでした。成は「怒るとこは怒って、ちゃんと声をあげて…」と思いを投げかけ立ち去ります。成との出会いに感謝すると同時に、衝撃を受ける2人。 衝撃の出会いが心を動かすことに 成との出会いを機に、今日の出来事を振り返る2人。成のママに言われた数々の暴言も一理あるのではと言う新。続けて、動物園へ出かける前にしっかり下調べをしたつもりだった、爪が甘かったと言い反省する新。 その言葉を聞いた革は「どこに行っても誰が行っても隔てなく楽しめる場所があることが、当たり前にならないと…」と持論を展開します。 動物園での屈辱的な事件、そして成が言った「もっと怒ったほうがいい」など、数々の言葉を受け、革の心の中で何かが動き出すのでした。 ◇◇◇ 「どこに行っても誰が行っても隔てなく楽しめる場所があることが、当たり前にならないと…」と、事件の当事者である革が言うと、とても胸が苦しくなります。動物園で起こったトラブルはとても悲しく辛い出来事だった思います。しかし、成に出会えたことは、これまで我慢を続けてきた革にとってターニングポイントとなるのではないでしょうか。大切なパートナー、わが子を守るため。そして、生きづらさを感じる全ての人を守るため、これから突き進んで欲しいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター コハダさんさん
2024年02月27日主人公・革(あらた)は同性パートナーである新(あらた)と一緒に、道ちゃんという女の子の里親として育児に奮闘中。ある日、動物園へでかけた道ちゃんが突然うんちをしてしまったため、革と新はおむつを替えようとトイレを探します。しかし、男性が利用できるおむつ交換場所が見つからず、困り果てていました。すると突然見知らぬ女性に「親ならこんな臭くて恥ずかしい状態で大事な娘連れ回さないよ」と無神経すぎる言葉を投げつけられます。そこに成(ナル)という女の子が現れ、道ちゃんのおむつ替えをしてくれ2人は胸を撫で下ろすのでした。成は2人に対し「もっと怒った方がいいと思うよ。ウチのママにも。世間にも。」と問いかけます。 少女の思いとは… 当たり前が当たり前にできない現状があること、そして困っている人がいると言うことを発信しないと生きづらさは変わらないと成は説明します。そして「2人ともこの子のパパなんでしょ?」と言い、世の中に対し声を上げることで大事なもの、大切な人に一生懸命にならなければと成の思いを伝えるのでした。 成の考えや思いを聞いた2人はハッとします。それと同時に、これまでの経験を振り返りこののままではいけないと焦りに似た感覚に陥るのでした。 ◇◇◇ 大切な人を守りたい気持ちが強い革にとって、成ちゃんの言葉は目から鱗だったのかもしれません。 これまでは、大切なパートナーとわが子を守るために、波風を立てず何を言われても我慢することが同性カップル故に多かったと思います。誰だって、できることなら平和に過ごしたいですよね。そのためにも、生きづらさを感じる人がいると声を上げることは多くの人のターニングポイントになるのではないでしょうか。革の気付きが世の中にとって前向きなものになることを願います。 著者:マンガ家・イラストレーター コハダさんさん
2024年02月26日主人公・革(あらた)は同性パートナーである新(あらた)と一緒に、道ちゃんという女の子の里親として育児に奮闘中。ある日、動物園へでかけた道ちゃんが突然うんちをしてしまったため、革と新はおむつを替えようとトイレを探します。しかし、男性が利用できるおむつ交換場所が見つからず困り果てていました。すると突然見知らぬ女性に「親ならこんな臭くて恥ずかしい状態で大事な娘連れ回さないよ」と無神経すぎる言葉を投げつけられます。そこに成(ナル)という女の子が現れ、道ちゃんのおむつ替えをしてくれ2人は胸を撫で下ろすのでした。無事におむつ替えを終え、戻ってきた成と道ちゃん。その姿を見てホッと胸を撫で下ろす革と新。何かお礼をと申し出る2人に対し、成は普段からきょうだいのおむつ替えをしているから…。と言い断ります。 無事おむつ替え完了! 成にとっては、たった1回おむつ替えが増えただけで何も変わらないと言います。そして、革と新をまっすぐ見つめ「お兄さんたちはそうじゃないでしょ」と問いかけます。当たり前のことが普通にできない状況に陥り、さらには赤の他人に詰められて…。と、まだあどけない成の目に映った状況が子どもながらに理不尽に見えたのだと言います。 「もっと怒った方がいいと思うよ。ウチのママにも。世間にも。」と2人に向けて問いかけます。革は投げかけられたこの言葉の意味を考えるのでした。 ◇◇◇ 大人になるとルールに縛られたり、誰かがNOといえばそれに準じ自分の言葉を飲み込むことはありませんか。成ちゃんのように純粋な心を持つ子どもには、言いたいことが言えない状況が不思議に見えるのかもしれませんね。誰の肩を持つわけでもない、純粋な意見が必要なときもあります。子どもの言うことだからと言わず、意見を聞き入れることで大切なことに気付くきっかけになるかもしれませんね。著者:マンガ家・イラストレーター コハダさんさん
2024年02月23日主人公・革(あらた)は同性パートナーである新(あらた)と一緒に、道ちゃんという女の子の里親として育児に奮闘中。ある日、動物園へでかけた道ちゃんが突然うんちをしてしまったため、革と新はおむつを替えようとトイレを探します。そのとき、突然見知らぬ女性に「親ならこんな臭くて恥ずかしい状態で大事な娘連れ回さないよ」と言われてしまいます。終いには「早くちゃんとした親のところに返してあげなよ」と言い、無神経すぎるひと言が2人の心を突き刺すのでした。あまりのショックに立ち尽くすことしかできない2人。そのとき、ある1人の女の子が道ちゃんのおむつを替えてくれると声をかけてくれたのですが…。 1人の女の子が声をかけてきて… 声をかけてきた女の子・成(ナル)は酷い言葉吐き散らす女性と何か関係があるようでした。成は憔悴しきった2人の顔を見て「こんな困った顔してる人たち見捨てられないよ」と邪念のない、澄んだ心で手を差し伸べるのでした。 2人は迷いながらも、道ちゃんのおむつ替えを成に託すのでした。 ◇◇◇ 成ちゃんが声をかけてくれたことでどれだけ2人は救われたことでしょう。「ただおむつを替えてあげられない“だけ”」という言葉に、当たり前が当たり前にできないことが多くあるのではと気付かされますよね。今回の革と新のように、女性なら当たり前におむつを替えてあげられるのに…。という場面はLGBTQだからというわけではなく、誰もが経験する可能性があるのではないでしょうか。そのときは、成ちゃんのようにサポートできるように心がけたいですね。著者:マンガ家・イラストレーター コハダさんさん
2024年02月21日主人公・革(あらた)は同性パートナーである新(あらた)と一緒に、道ちゃんという女の子の里親として育児に奮闘中。ある日、動物園へでかけた道ちゃんが突然うんちをしてしまったため、革と新はおむつを替えようとトイレを探します。そのとき、突然見知らぬ女性に「親ならこんな臭くて恥ずかしい状態で大事な娘連れ回さないよ」と言われてしまいます。終いには「早くちゃんとした親のところに返してあげなよ」と言い、無神経すぎるひと言が2人の心を突き刺すのでした。無情な言葉を浴びせられながら、革は新とかわしたある会話を思い出します。 パートナーの願いとは… 「人生の一部を一緒に歩めて良かったって思えるような思い出を作ってあげたいね。」と、道ちゃんの人生について考える新。この幸せな言葉が1人の女性の皮肉な発言のせいで、悲しい言葉になってしまうなんてと心が押しつぶされそうになる革。 ゲイカップルだから、ゲイカップルの娘だから「かわいそうな人」「かわいそうな子」にしてしまったと胸が締め付けられる革。そして、普通のことが普通にできないと、生きづらさを感じるのでした。 ◇◇◇ 自分の覚悟した未来が「大切なパートナーにわが子に【かわいそう】という言葉を投げつけられるようなモノにしてしまうことだったのか?」という革さんの言葉に胸が苦しくなります。ゲイカップルを理由に理不尽な思いをするなんて悲しいことですよね。パートナーや子どもには悲しい思いをして欲しくないと思うのは誰だって同じだと思います。同性同士だからといった偏見がなくなり、「かわいそう」という言葉が聞こえない世の中になることを願います。著者:マンガ家・イラストレーター コハダさんさん
2024年02月19日主人公・革(あらた)は同性パートナーである新(あらた)と一緒に、道ちゃんという女の子の里親として育児に奮闘中。ある日、動物園へでかけた道ちゃんが突然うんちをしてしまい。おむつを替えようとトイレを探します。そのとき突然見知らぬ女性に「親ならこんな臭くて恥ずかしい状態で大事な娘連れ回さないよ」と言われショックを受けるのでした。突然罵倒され、あ然とする革と新。しかし、心無い言葉は止まることなく容赦無く2人へと向けられ……。 衝撃のひと言に身動きが取れず… 自分たちが親だと弁明する2人に対し次々と言いたい放題の女性。「子育ての疑似体験でもしてみたかったってことぉ?」と、数々の暴言に、2人はただただ立ち尽くすします。 終いには「はやくちゃんとした親のところに返してあげなよ」と無神経すぎる言葉を浴びせます。 この言葉を聞き、親になるまでの苦労や子育ての努力を完全否定され、2人の心は踏み躙られるのでした。 そして、革は大切なパートナーのうなだれた姿を目の当たりにし、さらにショックをうけるのでした。 ◇◇◇ 「ちゃんとした親」とは一体なんでしょう?そして、なぜこんなにも責められなければならないのでしょう。必死に立ち向かう2人の姿は、間違いなく素敵な親だと感じます。この先も、辛く厳しいことを言われてしまうことがあるかもしれません。しかし、愛の強い2人なら乗り越えられるでしょう。これからも道ちゃんの親として胸を張って堂々としていて欲しいですね。著者:マンガ家・イラストレーター コハダさんさん
2024年02月17日主人公・革(あらた)は同性パートナーである新(あらた)と一緒に、道ちゃんという女の子の里親として育児に奮闘中。ある日、動物園へでかけた道ちゃんが突然うんちをしてしまいました。おむつを替えようとトイレを探すも、男性トイレにはおむつ交換台がなく、幼児トイレは女性専用と注意書きがあり入室できず。思いもよらぬトラブルに革さんと新さんは途方に暮れるのでした。どうしようかと頭を抱える革さんと新さん。背後から突然「男が授乳室になんの用?」と声をかけられ振り向くと……。 心無い言葉にあ然 そこには怪訝そうな表情をした1人の女性が革さんと新さんをじっと見ていたのです。 その女性は「男2人に小さい女の子ってまさか誘拐?」と声を荒げ威圧的な態度をとります。 革と新は自分たちは親であることを必死で伝えようとします。 しかし女性は2人の言葉を遮り 「親ならこんな臭くて恥ずかしい状態で大事な娘連れ回さないよ」と 心無い言葉を浴びせるのでした。 ◇◇◇ 女性の無神経なひと言に2人はどれだけ深く傷ついたことでしょう。同性カップルが親になるということは、革さんと新さんのように里親制度を介したり、子供を連れ再婚するステップファミリーなど選択肢は他にもいくつかありますが簡単ではありません。「親なら」という言葉の重みを誰よりも大切にしている2人には、とても酷な出来事だったでしょう。この女性のように偏見を持つ人が減り、性別に囚われることのない様々な家族の形が日常になることを願います。著者:マンガ家・イラストレーター コハダさんさん
2024年02月15日主人公・革(あらた)は同性パートナーである新(あらた)と一緒に、道ちゃんという女の子の里親として育児に奮闘中。ある日、革と新は、娘・道ちゃんを連れ家族で動物園へ出かけたのですが……。 まさか…おむつ替えができない!? ある日、動物園へでかけた道ちゃんが突然うんちをしてしまいました。おむつを替えようとトイレを探すも、男性トイレにはおむつ交換台がなく、幼児トイレは女性専用と注意書きがあり入室できず。思いもよらぬトラブルに革さんと新さんは途方に暮れるのでした。 ◇ ◇ ◇ 育児をする男性が増えてきているとはいえ、外出時のおむつ替えなどまだまだ女性が担当するという場面が多いように見受けられます。最近では男性トイレにおむつ替えシートがあったり、性別に関係なく使えるベビールームも増えてきていますが、ここでもやはりママが主導でお世話をしているということが多く感じます。小さい子どもを連れての外出ではハプニングはつきものです。男女関係なくスムーズに育児ができるよう、理解の進む世界になって欲しいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター コハダさんさん
2024年02月13日『ゲイの決心』第1話。主人公・革(あらた)は同性パートナーである新(あらた)と一緒に、道ちゃんという女の子の里親として育児に奮闘中。ある日、家族で動物園へ遊びに行くのですが……。 楽しいはずのお出かけが一転… 同性カップルの革と新は、里親制度を介し道ちゃんという女の子の育児に奮闘していました。まだまだ社会からの理解が乏しく、同性カップルが家族を持つには楽な道ではなかったと言います。 数々の試練を乗り越え、得られたものの方がずっと大きいと感じる2人。初めての子育てに奮闘しながら幸せな日々を噛み締めるのでした。しかし、そんな2人の心を踏みにじるある事件が起こってしまうのでした。 ◇◇◇ 現在、日本の法律では同姓婚が認められておらず、婚姻届けを出すことができません。そのため、同性カップルが子どもを迎い入れるためには法律上夫婦であることが前提であり、親権を持ち子ども養育する「養子縁組」をすることがきません。しかし、養子縁組とは違い、親権を持たず一定期間預家庭内で養育する「里親制度」で子どもを持つ同性カップルが多いようです。 同性カップルは子どもを持つことができないということはありません。多様化する家族の形が進む現代、愛情があれば素敵な家庭を築くことができるのではないでしょうか。 著者:マンガ家・イラストレーター コハダさんさん
2024年02月11日今回は、物語を元にしたクイズを紹介します!クイズの解答を考えてみてくださいね。※この物語はフィクションです。中年マザコン男の決心主人公は40歳の独身サラリーマンです。実家に母と2人で暮らしており、今まで実家を出たことがありませんでした。すべて母任せの主人公出典:レイナの部屋【ブラックわーるど】「ママーママー」と母にベッタリな主人公は…。家事はもちろんのこと、爪切りや耳かきまで母任せ。そんなある日、母の一言であることを決心します。ここでクイズ40歳・独身・実家暮らしの主人公。母の一言であることを決心します。それは一体何でしょうか?ヒント!母は適齢期を過ぎている主人公を心配しています。母は孫の顔が見たい出典:レイナの部屋【ブラックわーるど】正解は…正解は「家庭を持つこと」でした。決心はしたものの、主人公は今まで恋愛経験がなく…。結局母に泣きつき、お見合いをセッティングしてもらうのでした。イラスト:レイナの部屋【ブラックわーるど】※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。(Grapps編集部)
2023年12月09日2024年に開催される第96回アカデミー賞の国際長編映画賞に、フィリピンからゲイのアニメーターを主人公としたアニメ映画『Iti Mapukpukaw(原題)/The Missing(英題)』が出品されたことが分かった。フィリピン映画開発評議会がSNSで発表した。監督・脚本はカール・ジョセフ・パパ。長編アニメ映画を手掛けたのは初めてだという。主人公のエリックはフィリピンでアニメーターとして働きながら、ごく普通の生活を送っていた。マンションに住み、高収入の仕事に就き、好きな男性もいる。唯一目立つことといえば、「口がない」ということだけだった。ある日エリックは母からの電話で、音沙汰のないおじの様子を確認してきてほしいと頼まれる。おじがすでに亡くなっていることを知ったエリックは、なぜだか知っているような気がする異星人と出会う。異星人はエリックの記憶と感情を紐解く手助けをしてくれるのだった。エリックの声は『Seasons: めぐりゆく季節の中で』のカルロ・アキノ、母ロザリンダは、今年『逆転のトライアングル』でゴールデングローブ賞助演女優賞にノミネートされたドリー・デ・レオンが担当。なお、日本からは同部門にヴィム・ヴェンダース監督×役所広司主演『PERFECT DAYS』が出品されている。(賀来比呂美)
2023年10月02日産後の睡眠不足…その原因は義母にあった!?産後間もない体で赤ちゃんのお世話をする主人公の菜々子さん。極度の睡眠不足の理由は、菜々子さんの「産後うつ」を心配してやってくる義母の存在。アポなしで毎日来てしゃべりまくる義母に疲れ果てた菜々子さんは、実家へ「里帰り」することに。しかし、菜々子さんは実家に住んでいる義姉に呼び出され「帰ってくるのはこれっきりにして欲しい」とハッキリ言われてしまう。義姉の毅然とした態度に、自分は義母から逃げていたと気づく菜々子さん。部屋に戻ると、義姉がいろいろと準備してくれていたことを目にした菜々子さんは、義母に立ち向かうことを決意します。果たして、あの話が通じない義母を納得させることができるのでしょうか。■前回のあらすじ義母との話し合いが上手くいったとの報告を夫から受けた菜々子は、実母に「もう義母と何かあっても実家には帰らない。強くなる!」と宣言し、里帰りを終えたのでした。■もう以前のような恐怖はない…!■味方もいるから心強い!義母との話し合いが上手くいったものの、心配な夫は、万が一義母が家に来た時は絶対にドアを開けないで自分に連絡するよう菜々子に伝えました。そんな夫の心配をよそに菜々子の心境は以前とはまったく違い、義母に対しての恐怖心はなくなっていました。何があっても義母を絶対に家には入れないし、家の中にいれば安全だと、そう思っていたのですが…!次回に続く「私の家に入らないで」(全83話)は21時更新!
2023年09月30日今年1月にTikTokでゲイであることを公表したノア・シュナップが、「Variety」誌のインタビューに応じた。「ストレンジャー・シングス 未知の世界」で長年にわたって演じているウィルのセクシュアリティが、カミングアウトの手助けをしてくれたと明かした。「ウィルがゲイであるということを完全に受け入れてから、自分自身でもそれを受け入れるスピードが急激に速くなりました」「ウィルを演じていなかったら、私は全く違う場所にいたと思います。ウィルが私を受け入れることを助けてくれたのです。あのキャラクターを演じていなかったら、私はいまだに“クローゼット”の中だったでしょうね」。ノアは11歳から「ストレンジャー・シングス」でウィル・バイヤーズ役を演じてきた。シーズンが進むにつれて明らかになっていったウィルのセクシュアリティに、ノアは視聴者からのポジティブな反応を感じる。「インスタグラムやTikTokに寄せられたコメントを見ると、ウィルがゲイであることに否定的な反応がなかったのです。彼がこれだけサポートしてもらえるのなら、ぼくが(カミングアウトしても)心配することはなにもないんじゃないかなと」。(賀来比呂美)
2023年08月09日毎年6月は「プライド月間」と呼ばれ、世界各地でLGBTQ+の権利を啓発する様々なイベントが行われる。今年1月、ゲイであることを公表したノア・シュナップ(「ストレンジャー・シングス 未知の世界」ウィル・バイヤーズ役)は、ニューヨークで行われた「プライド・マーチ」に初参加したという。ノアはインスタグラムにレインボー柄のヘアバンド、タンクトップ、リストバンドを身に着け、はしゃいでいる画像をアップして報告した。噴水で水しぶきを浴びたり、とにかく楽しそうなノアが写っている。マーチでは両親、友達と一緒にレインボーフラッグを振りながら歩いた。ファンから「ハッピー・プライド!」などのコメントが寄せられた。また、「ストレンジャー・シングス 未知の世界」シーズン4でノアと共演したエイミーベス・マクナルティ(ヴィッキー役)から、「やった!ようこそ」と歓迎コメントの書き込みがあった。エイミーべスは、ノアより早い2020年にバイセクシャルであることを公表していた。1月にノアがTikTokでカミングアウトした際、同ドラマの共演者のフィン・ウルフハードは「動画を観た時、ただただ笑顔になっちゃった」と喜び祝福した。(賀来比呂美)
2023年06月27日韓国映画『別れる決心』のBlu-ray&DVDが、10月4日(水)にリリースされることが決定した。『オールド・ボーイ』や『お嬢さん』のパク・チャヌク監督による6年ぶりの長編映画となる本作は、サスペンスとロマンスが溶け合う珠玉のドラマ。前作までのタブーを破るような衝撃的な作品ではなく、微妙な感情の揺らぎと脈打つ内なる波が共存する深いドラマに仕上がっている。「第75回カンヌ国際映画祭」コンペティション部門で監督賞を受賞し、「アカデミー賞」国際長編映画賞部門の韓国代表に選出された。礼儀正しく清廉な刑事チャン・ヘジュン役で、ポン・ジュノ監督作『殺人の追憶』や『グエムル-漢江の怪物-』で一躍有名となったパク・ヘイル。物語の鍵を握る亡くなった男性の妻ソン・ソレ役で、アン・リー監督作『ラスト、コーション』のオーディションで主演に抜擢されたタン・ウェイが出演している。今回リリースが決定したBlu-ray&DVDには、映像特典としてパク・チャヌク監督のコメンタリー映像や日本公開時のコメント、メイキング・トレーラーのほか、「ビハインド・ザ・シーン・イン・カンヌ」と題したカンヌ国際映画祭受賞時の映像も収録。また、対象の店舗で購入すると、オリジナル特典も付いてくる。▼『別れる決心』商品情報・発売日2023年10月4日(水)※レンタルDVDも同日・価格Blu-ray5,500円(税込)DVD4,400円(税込)発売元:株式会社ハピネットファントム・スタジオ販売元:株式会社ハピネット・メディアマーケティング(C) 2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVED(シネマカフェ編集部)■関連作品:別れる決心 2023年2月17日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVED
2023年06月25日2023年2月公開の話題作『別れる決心』が5月17日(水)よりPrime Videoにて独占配信されることが分かった。『オールド・ボーイ』『お嬢さん』パク・チャヌク監督6年ぶりの最新作として大きな話題となった本作。男が山頂から転落死した事件を追う刑事ヘジュン役に『殺人の追憶』『グエムル~漢江の怪物~』などのパク・ヘイル、被害者の妻ソレ役は『ラスト、コーション』のタン・ウェイが演じている。韓国では公開後に発売された脚本集がベストセラー1位を獲得、決めセリフがSNSで流行し、「BTS」のメンバーRMも複数回鑑賞するほどハマったと自身のSNSやYouTubeで報告するなど、社会現象ともいえるブームを巻き起こした。日本でも公開当時、意味深なセリフや映像美が評判となり、SNS上でも絶賛の声が溢れた。そんな話題の作品が早くも配信開始となるとあれば、再び旋風が巻き起こる予感。是非複数回鑑賞して本作の魅力を堪能してほしい。『別れる決心』は5月17日(水)よりPrime Videoにて独占配信。(text:cinemacafe.net)■関連作品:別れる決心 2023年2月17日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVED
2023年04月28日パク・チャヌク監督がカンヌ国際映画祭コンペティション部門で監督賞を受賞したサスペンスロマンス『別れる決心』。独特の表現に夢中になる人が続出している本作から、パク・チャヌク監督自身が語る3分でさらに分かる特別映像が解禁された。隅々にまで監督のこだわりが込められた本作には「何度か観て謎や伏線を確認したい」「一度では消化できないけれど、傑作」といった声が上がり、その独特な表現に何度も観たくなるとリピーター続出中。今回解禁となった映像では、ソレ(タン・ウェイ)とへジュン(パク・ヘイル)はなぜ惹かれ合うのか、そして監督が描き上げた2人の関係性、さらに2人の脇を固める魅力的なキャラクターまでをパク・チャヌク監督が自ら徹底解説している。◆2人の関係性についてまずパク・チャヌク監督は、『別れる決心』のタイトルには、“私たちは合わない”と別れる決意をしたとしても、 心の奥底では“別れるべきではない”と分かっているという意味が込められているという。このタイトルのように、本作の表現もひと筋縄ではいかないものばかりだ。「へジュンとソレは考え方が似ているから、2人は恋に落ちるのだ」と言うが、その表現の優雅さにはただ驚くばかり。本映像の中でも紹介されているが、ソレはヘジュンに「慈悲深い人は山を好むが、自分は海が好きだから慈悲深くない」と語りかける。それに対してへジュンも「僕も海が好きです」と答える。海にも山にも見えるディティールが散りばめられた本作では、さらに2人が好きな荒れ狂う海で映画史に残る衝撃のラストにたどり着くのである。2人が似ているという表現はほかにも出てくるが、「夫の死を言葉で説明するか、写真で確認するか」というものであったり、「取調室で高級寿司を食べる様子」であったりと、どれもほかの映画では見ないものばかり。そういった独特な表現を通して描かれる2人の関係性に、夢中になる人が続出している。さらに、本作では「霧」という国民的歌謡曲や、霧の多い“イポ”という架空の街など、“霧”が印象的に登場している。とあるシーンで、ソレはへジュンに「ここは霧がありません」と優しく語りかけるのだが、それは「彼女が彼の沈んだ心を晴らすと宣言しているようなものだ」と監督は言う。決して“愛している”と言わないラブストーリーを作りたかったというように、本作はこうした直接的ではない表現が度々登場しており、2人だけの世界をより一層ロマンティックに作り上げている。監督は本作について、「ある2人の関係の発展と崩壊までを描いたラブストーリーだ」と語っている。喪失を描いた悲痛な物語であるが、それを悲劇に浸るのではなく、さりげなく優雅に語るように表現することを心がけたのだという。◆ポン・ジュノ監督も絶賛、脇を固める魅力的なキャラクターたちタン・ウェイが演じたソレとパク・ヘイルが演じたへジュンの脇を固めるキャラクターたちについても、パク・チャヌク監督は語っている。へジュンの妻アン・ジョンアン(イ・ジョンヒョン)は、ソレと対極にある存在として描かれており、ソレが再婚した夫も名刺のデザインだけで高慢な人間性が伝わってくる。また、へジュンに憧れて釜山にきた後輩刑事のスワン(コ・ギョンピョ)はへジュンとは違う視点で物事を見つめることができる存在であり、へジュンがイポへ移ってからの後輩刑事のヨンスはスワンとはまた正反対のキャラクターである。ヨンスを演じたキム・シニョンは人気コメディアンで、本作が映画デビュー。パク・チャヌク監督は「彼女は天才だ!」と称賛し、さらに『パラサイト 半地下の家族』(2019)で知られるポン・ジュノ監督も絶賛していることを本映像で明かしている。『別れる決心』はTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:別れる決心 2023年2月17日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVED
2023年02月28日パク・チャヌク監督の“大人のラブロマンス”に世界中でリピーターが続出となっている『別れる決心』。日本でも公開後、「先が読めなくて、目が離せない」「何気ないセリフや小道具に、見終わった後も余韻が残る」「もどかしくて、何度も観たいと思わせる」などと早くもSNSなどで話題沸騰中。「BTS」のRMも5回も鑑賞したというほど大ハマりし、ついには本作とのコラボMVも実現した本作は、舞台装置、衣装、編集、小道具など細部へも監督のこだわりが徹底されており、観るたびに新たな発見をもたらしてくれる。そんな本作の仕掛けとなる7つのポイントを徹底解説する。パク・チャヌク監督がエロスもバイオレンスも封印して挑んだのは、大人のためのラブロマンス。刑事と容疑者という、惹かれあってはならない者同士の禁断の愛を描いた本作は、過激なラブシーンは一切なく、さらに言葉の壁がもどかしさをかき立て、なんともロマンティックでエロティック。本作にはリピーターが大変多いこともあり、2回目以降の観賞を検討している方も注目の本作をより楽しむための監督のこだわりポイントを紹介する。※以下、映画の重大なネタバレを含みます。ご注意ください。(1)全体を通して貫かれる対比構造本作では、刑事と容疑者という禁断の愛が描かれているが、言葉の壁や「曖昧さ」が物語のミステリアスな雰囲気やサスペンス要素を膨らませる一方で“対比”がふんだんに盛り込まれている。舞台となる“海の町”と最初の事件が起きる“山”。そしてへジュンの妻・ジョンアンは原子力発電所の技術者であり、ソレは孔子の言葉を引用するような文学好き。煙草を嫌うジョンアンに対し、煙草を好むソレ、など多くの対比構造が盛りだくさん。ほかにも探しながら観るのもおススメ。(2)へジュンとソレの類似性へジュンとソレが対面する最初の事情聴取のシーン。ソレが「夫はどんな姿ですか?」と尋ねると、へジュンが「言葉で説明しますか? それとも写真で?」と返す。ソレは「言葉」と言うが、すぐに「写真」と言い直す。このときに注目してほしいのがへジュンの表情だ。最初の「言葉」と言ったときは少し落胆したような表情をする。「写真」と言い直すと少し嬉しそうに写真を見せる。そして「あなたは僕と同じく、言葉ではなく写真を選ぶタイプだと思った」と告げる。これはへジュンも、現実を直視するタイプだということを表している。この時点でへジュンの恋心はすでに始まっていたのかもしれない。ほかにも、山より海派、同じスマホを使っている、同じ車に乗っているなどたくさんの共通点が2人には存在している。(3)ソレの夫たちに浸食されていくへジュンもはや仕事か趣味か分からないレベルで、容疑者ソレの張り込みを続けるへジュン。ソレにのめり込むあまり、張り込み中や実際にソレの部屋へ訪れて目撃した、ソレの夫たちの癖や好んでいたものを嗜むようになっていた。彼女の最初の夫キ・ドスは台湾のウイスキー「KAVALAN」を愛飲。ソレの部屋でそれを見つけたへジュンは、その後の刑事仲間との食事のシーンでKAVALANをキ・ドスと同じようにスキットルに注ぐシーンが描かれている。ほかにもソレの2人目の夫イム・ホシンは指をボキボキと鳴らすのが癖だが、へジュンは一度会っただけにもかかわらず、とあるシーンでおそらく自分でも無意識的に指をボキボキ鳴らしている。品があり優しい刑事というキャラクターには全く似つかわしくない行為だが、ソレへのめり込むあまりソレの夫たちに自分を寄せていくのだ。(4)本作の始まりである「マルティン・ベック」シリーズの登場『別れる決心』は監督曰く「私が好きなスウェーデンの推理小説、警察官のマルティン・ベックシリーズのような、私好みの性格の刑事キャラクターを登場する映画を作りたいと思いました」と、その始まりは「マルティン・ベック」シリーズであることを公言している。その推理小説が本編に登場していたことにお気づきだろうか?へジュンがソレに手料理をふるまうべく、自宅に招待したシーン。へジュンが腕を振るっている間、ソレは部屋を散策。デスクの電気を点けると机の上に積まれていた本の表紙が映し出されるのだが、その本こそが「マルティン・ベック」シリーズ。へジュン自身も愛読し、マルティン・ベックのような刑事になりたいと思っていたのだろうか?(5)壁紙や衣装に込められた意味ソレは劇中、青色にも緑色にも見える衣装を身に着けているが、これはソレがファム・ファタールなのか、はたまた本当にへジュンを愛する女性なのか、ということを比喩的に表現する装置になっている。また、ソレの部屋の壁紙は、これも海にも山にも見えるようなデザインになっている。それぞれ衣装デザイナー、美術監督のアイディアで監督がそれを採用し、それに合わせてセリフも変更したという“チーム パク・チャヌク”ならではのこだわりとなっている。(6)波がソレの横顔に!クライマックスシーン。ソレを追って海へとやって来たへジュン。車をソレの車の後ろに止めるシーンで突然、真上からの俯瞰の映像になるのだが、そのシーンでの波の形がソレの横顔になっている、という!リピート鑑賞の際は注目して見てほしい。(7)へジュンは結局ソレの手の中ソレを追って海へ来たへジュン。ソレは自らの命を絶とうと砂浜に深い穴を掘り、その中に入ってしまう。徐々に潮が満ちて穴の中に水が入り始め、ソレは手のひらで水と砂の感触を味わっている。そこでシーンが切り替わるが、その際にパっと切り替わるのではなく、手のひらを出したソレがフェイドアウトする。次のシーンでは砂浜を血眼になって走り回るヘジュンの姿が…。その瞬間、へジュンはソレの掌の上を走り回っているように見えるのだ。ほかにもパク・チャヌク監督やスタッフたちのとんでもなく細部までにわたるこだわりが満載の本作。韓国では、一度目はへジュン目線で、二度目はソレ目線でという楽しみ方がブームになっていたともいう。また、諏訪部順一=ヘジュン、沢城みゆき=ソレと超人気声優が主演2人を演じた日本語吹替版も上映中。全編・全画面に散りばめられた超絶技巧&注目のポイントを逃さず体験でき、同時に2人の決めセリフも超人気声優の演技で楽しむことができる吹替版はリピート鑑賞にも向くだろう。RMの楽曲と『別れる決心』の映像を使ったコラボMVも登場『別れる決心』はTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:別れる決心 2023年2月17日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVED
2023年02月24日パク・チャヌク監督最新作『別れる決心』より、吹替版の本編映像が解禁された。2月17日より全国公開されるやいなや、すでにSNSなどでも話題沸騰の本作。「先が読めなくて、目が離せない」「何気ないセリフや小道具に、見終わった後も余韻が残る」「もどかしくて、何度も観たいと思わせる」など、絶賛の声が上がっている。韓国では公開後に脚本集がベストセラー1位を獲得するなど異例の大ヒットとなった本作だが、その魅力のひとつでもあるのが一癖も二癖もあるセリフだ。今回、パク・チャヌク監督はエロスもバイオレンスも封印して大人のためのラブロマンスに挑んだ。刑事と容疑者という、惹かれあってはならないもの同士の禁断の愛を描き、過激なラブシーンは一切ないものの、言葉の壁がもどかしさを掻き立て、なんともロマンティックでエロティックな作品となった。パク・チャヌク監督が新境地を見せつけることとなった本作は、一見何気ない台詞やディティールに多数の伏線が張り巡らされており、見るたびに新しい謎が増えるとリピーターが続出している。5回も鑑賞したほど本作に大ハマりしたという「BTS」のRMは「品はどこから来ると思う?誇りからですよ」というセリフが特にお気に入りだと明かしているが、これは清廉潔白なへジュン(パク・ヘイル)がソレ(タン・ウェイ)に「完全に崩壊しました」と別れを切り出す際に投げかけたセリフだ。この度、よりセリフを堪能することができる吹替版でこのRMのお気に入りのセリフが詰まったシーンの本編映像が解禁。諏訪部順一と沢城みゆきが声を担当した日本語吹替版では、セリフによる2人のやりとりがより艶めかしく切実に迫ってくる。ソレは「“愛している”と言った瞬間、あなたの愛は終わり、その愛が終わった瞬間、私の愛が始まった」という名台詞も残しているが、監督が「“愛している”と決して言わないラブストーリーを作りたかった」というように、へジュンはソレに“愛している”と告げたことは一度もない。しかし、ターコイズブルーのドレスが緑色に見えたり、波の模様が山の模様に見えたりと見え方の変化を詳細までこだわり抜いた本作の小道具のように、セリフもまた、受け取り方によって変化する。ある言葉が別れを意味することもあれば、愛を意味することもあるのだ。さらに、ソレもへジュンに対して独特な言葉使いで愛を伝えているのだが、その一つが「あなたの未解決事件になりたい」という本作のキーでもあるセリフ。なんでも解決をしないと気が済まない性格のへジュンに「未解決事件」とはまた意味深だ。また冒頭、夫を亡くしたのに悲しみの反応が薄いソレに対して、へジュンの後輩刑事が疑いの目を向けた際、へジュンは「悲しみが波のように押し寄せる人や、水にインクが広がるようにゆっくり染まる人もいる」と詩的な返答をしている。ソレのことを表したこのセリフのように、本作も見れば見るほどに印象が変わり、時間が経つほどに謎が深まっていく。インクのように染み渡り、観客の心を掴んで離さない。一癖も二癖もあるセリフや小道具などにも注目して、何度でも楽しみたい作品だ。『別れる決心』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:別れる決心 2023年2月17日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVED
2023年02月22日世界の映画賞で30部門以上を受賞し、韓国国内でも公開されるやいなや社会現象ともいえるブームを巻き起こしている映画『別れる決心』。監督を務めたパク・チャヌクが『お嬢さん』公開時以来の5年10か月ぶりに来日。事件を追う刑事へジュンと、被害者の妻で、容疑者でもあるソレが惹かれ合う、大人のサスペンス・ラブストーリーを生み出したその理由を聞いた。今でも寝る前に必ず読むのは、『ぼのぼの』。主人公の中国人ソレは、歴史ドラマで学んだぎこちない韓国語で、もう一人の主人公であるへジュンと会話をする。時に二人の言葉はアプリを通じ翻訳され、AI音声が再生するその乾いた声が印象に残る。「私は2つ以上の言語が共存するという状況が好きみたいです。映画祭やプロモーションで外国へ来たり、映画を国外で撮影する時に通訳をしてもらう機会がありますが、普段から翻訳という行為にとても関心があります。訳がうまくいかなければもどかしさを感じるし、逆の場合はすごくスッキリする。意思の疎通という問題において、対極を端的に示す可能性があるものですよね」俳優の豊かな感情表現から遅れて、無味乾燥としたAI音声が言葉を話すシーンは、コミュニケーションにおける核心的なテーマを表出させているとパク監督は言う。「ソレは韓国語をある程度話せますが、今話したいことがあまりにも多く、一刻も早くその内容を正確に伝えたいから、いきなり通訳アプリを使って中国語で捲し立てる。ヘジュンにとっても観客にとっても、その姿はもどかしそうに韓国語を話していたこれまでの彼女とは全く違うと感じるはずです。雰囲気がガラッと変わり、興奮しながらも堂々と威厳のある話し方をするソレが何の話をしているのか、すごく気になりますよね。でもアプリが通訳するのを待つしかない。それで待っていると、いざ届く情報はあくまで感情のない声なんです。へジュンと共に観客は、ソレの表情、眼差し、声のトーン、イントネーションの記憶を呼び覚まし、言葉を完成させなくてはいけない。そのシーンが、未知の者同士が出会い、交流を深めていくというコミュニケーションにおいて、究極の動機になると思いました」これまではタブーとバイオレンスを臆さず描写してきたパク監督。本作ではそれらを封印し、本心をストレートに言えないという事情を抱える大人のための恋愛を描いたそう。「単純に、同じことを繰り返すことが嫌いなんです。映画作りというのは、1~2年、長くなれば3年ほどを費やすこともあるので、言ってみれば、自分の人生をまるごと捧げて作っているともいえるわけです。それが退屈な作業となると、本当に辛い、苦痛なものになってしまう。だからこそ、ひとつ成功しても、その成功に決して安住したくないという性格なんだと思います」パク監督自身も、大人であることは、不自由さを抱えて生きていくことと捉えているのだろうか。「仕方なくでも我慢すべき時に我慢ができる、それが大人であると私は考えます。社会という共同体の中で生活するとなると、否応なしに自然と周りの人と合わせていかなくてはいけない。それは、現代の文明社会を生きる上で支払わなければいけない対価だと思います。ただ我慢が限界まで達してしまうと、心の病になってしまうケースもありますよね」表現活動においても、禁止されたルールを受け入れるしかない状況は歳を重ねるほど増えていくという。「だからこそ、私たちには芸術が必要なんじゃないかと。いかなる非難があったとしても、自分が表現したいことを表現しようとする芸術家はいつの時代にも必ずいますし、タブーとされるような芸術を愉しむ人たちも必ずいると私は思うんですね。例えば、日本にはいろんな漫画があって、極端ともいえる表現に決してためらわずに挑んでいる作品もありますよね。世界中にある恐怖を煽るようなホラー映画もそうかもしれない。そういう作品が作られる理由は、忍耐が強いられている状況があるからなのではないでしょうか」そんなパク監督が昔から愛読し、影響を受け続けているという作品が、哲学的なユーモアで知られる、いがらしみきお著の『ぼのぼの』だとか。「今でも寝る前に、必ず2話か3話分を読むんです。一見かわいく見えるけど、何気に暴力的な表現もかなり入り交じっている。以前、来日した際、一番会いたい人は?と聞かれて、いがらしみきおさんと対談させてもらったこともあります」『別れる決心』男が山頂から転落死した事件を追う刑事へジュンと、被害者の妻ソレは捜査中に出会い、取り調べが進むにつれ、お互いに特別な想いを抱き始める……。2月17日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開。©2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVEDさまざまな仕掛けをちりばめ観る者を揺さぶる鬼才監督。『オールド・ボーイ4K』 Blu‐ray 2枚組 6380円 発売・販売:KADOKAWAパク・チャヌク唯一無二の作風で韓国映画を牽引する脚本家、監督。『JSA』(’00)は、当時の韓国歴代国内興行記録を塗り替え、復讐三部作『復讐者に憐れみを』(’02)、『オールド・ボーイ』(’03)、『親切なクムジャさん』(’05)で強烈で冷酷なスタイルを打ち立て、カンヌ国際映画祭の常連に。特に『オールド・ボーイ』はハリウッドでリメイクされるなど、今も世界中で愛される監督の代表作。その後『お嬢さん』(’16)で第71回英国アカデミー賞で非英語作品賞を獲得。※『anan』2023年2月22日号より。写真・岩澤高雄(The VOICE)インタビュー、文・小川知子(by anan編集部)
2023年02月20日『オールド・ボーイ』『イノセント・ガーデン』『お嬢さん』など数々の傑作を手がけてきたパク・チャヌク監督の最新作『別れる決心』がいよいよ今週末17日(金)から公開になる。本作は、“刑事と容疑者”として出会ったはずの男女が、少しずつ距離を縮めていく中で迷路のような状況に足を踏み入れていく様を描いた作品で、ふたつの殺人事件の行方を描くサスペンスと、男女の関係の変化が同時に描かれる。パク・チャヌク監督はこう語る。「愛の物語というのは“大きなサスペンス”を含んでいる」事件も、愛も、すべては謎に満ちていて、何が起こってもおかしくはない。岩山の頂から転落した男の事件を追う刑事ヘジュンは、被害者の妻ソレを容疑者として監視する中で、次第に彼女に特別な感情を抱き始める。捜査を続けていく中で少しずつ距離を縮めていくふたり。やがて事件解決の糸口が見つかり、事件は解決したかに思えた。しかし、それはふたりの関係を大きく変える“最初の一歩”でしかなく、別れたはずのふたりはやがて意外な場所で再会する。本作の前半は容疑者に対して“疑い”を抱いていなければならない刑事へジュンと、そんな刑事の追求を受ける容疑者ソレの駆け引きと、関係の微妙な変化が巧みな演出で描かれる。「へジュンというのは刑事という職業上、ソレのことを疑わなければならない存在です。でも彼の心の中で『彼女は犯人ではないのかもしれない』と、気持ちが傾いていきます。へジュンのもっている美徳は、相手を先入観で見ないことです。しかし、ソレを相手にしたへジュンはバランスを失ってしまって、本来であれば疑うべき存在であるはずなのに、犯人ではないのではないかと思ってしまうわけです」一方のソレも刑事の追求や疑いを晴そうと振る舞っていたはずなのに、自分の感情に疑問を抱きはじめる。「ソレは刑事の疑いを解かなければならないと考えていたと思います。ところが、ソレもまた『私がこの男性の心を盗もうとしているのは、自分の疑いを晴そうとしているのか、それとも私がこの男性に惚れてしまったからなのか?』と考えはじめるわけです」刑事と容疑者である男女は、それぞれの立場で自分の心の行きどころを失い、迷い、この感情は愛なのか? と自分に問いかける。取り調べが進み、捜査が進展する中で、次々に新事実が明らかになっていき、事件は解決へと向かっていく。でも、ふたりの感情には“出口”がない。「愛についての話をする上で、殺人事件と結びつけた理由は、愛の物語というのは“大きなサスペンス”を含んでいると思うからです。人は誰かを好きになると『私はあの人ことを想っているけど、あの人は私をどう思っているだろうか?』『私があの人にこんなことをしたら、あの人はどんな反応を見せるだろうか?』という緊張状態に置かれます。あの人はいまどこで何をしているのだろう?とか、私とあの人の未来はどうなるのだろう?といった感情は、広い意味でのサスペンスだと思うのです」パク・チャヌク監督が考える“優れた俳優”とは?少しずつ距離を縮め、心安らぐ瞬間すら生まれているのに、相手に対しても、自分に対しても“疑い”が消えない刑事と容疑者。へジュンを演じたパク・ヘイルと、ソレ役のタン・ウェイは“ひとこと”では片付けられない複雑な感情を全編に渡って表現することになった。「映画監督を始めた頃は、この仕事に対して間違ったイメージを抱いていました。まるでヒッチコックのように自分で指示を出して、俳優を思い通りに動かすことが映画を監督することだと思っていたのです。それは私がヒッチコックについて間違った学び方をしてしまったからでした。私はある時から、優れた俳優の知性を知ることになり、そのような演出は卒業しました。そこから私は創造する上での自由を得ることができるようになりました。たとえば、普通の俳優さんと仕事をすると、俳優さんから『さっきのシーンではこのように言っていたのに、なぜ、この場面ではこのようなことを言うのでしょう? 一貫性がないのでは?』と質問されます。でも、ソン・ガンホさんのような優れた俳優と仕事をすると『人間なのだから、そのようなこともありえる。あの場面ではこう言ったけれど、この場面では条件が違うのだから心が変わって違うことを言ったのだ』と受け入れてくれます。そうすると私としては創造する上での自由を得ることができるわけです。そのような知性を持ち、理解することも難しいのですが、さらに難しいのは、それを実践して身体で具現化することです。平凡な俳優であれば『さっきはあんな行動をとったのになぜ?』と思ってしまうのですが、有能な俳優はそこに矛盾がないように感じられ、その登場人物がそう行動することを信じられるような表現ができるのです。そのような優れた能力を発揮するためには、人間の心理状態を理解し、多様性や変化、複雑さを信じる必要があります。そういった素晴らしい俳優を得ると、私たちは人間を相対的で、総合的で、複雑なものとして描写することが可能になります」彼がこう語るのには理由がある。パク・チャヌク監督は常に「人間という存在を相対的に見たい」と思って作品をつくってきたからだ。人間の存在や感情は単純ではない。様々な要素が混ざり合い、時には矛盾した行動も平気でする。説明のつかない想いが芽生え、時にはそんな感情に支配されたりもする。そして、その姿は深刻であり、同時にマヌケで、時には不条理に見える。パク・チャヌク監督がキャリアの中で追求してきた“映画のつくりかた”と“世界の見方”は本作『別れる決心』でも貫かれており、本作は非常にシリアスだったり、ロマンティックなシーンが描かれたかと思えば、びっくりするタイミングで笑えたりする。深刻な状況を描いているはずなのに、急に“冷静に考えると、この状況、マヌケじゃないか?”と問いかけてくる。「私は“深刻な状態”が長く続くことに耐えることができないんですよ(笑)。また、ひとつの感情だけ、ずっと甘いとか、ずっと幸せとか、ずっと悲しいとか……が長い時間、続くこともよくないと思っています。私たちが映画をつくるのは、人間という存在を相対的に見たいと思っているからです。なのに単純な感情だけを描いてしまうと、私たちが映画をつくる目標に反してしまうことになります。人間を相対的に、そして総合的に見るためには、“距離をもって”見ることが重要になります。ある程度、客観的に見ることが必要だと思うのです。そこで人間を少し距離をとって見ると、そこにはユーモアが生まれます。特に恋をしている人、誰かを愛している人、恋愛に陥っている人は他人から見ると、少し笑える存在だと思うのです。ですから、ロマンスやラブストーリーというのは、ユーモアが生まれる可能性のあるジャンルだと思います。そのためには、私は映画は映画館で観ることが重要だと考えています。そこで私がイメージするのは、映画館に集まった人たちが一緒に笑っている光景です。同じ映画を観て一緒に笑うこと。これこそが幸せな体験だと思うのです。日本の観客の方たちは、映画を観ている時にリアクションが大きくないと聞きました。“笑い”というものは周囲に伝わるものですし、大きな声で笑っている人がいると、自分も思い切り笑うことができます。ですから、日本のみなさんにも映画館で一緒に笑っていただけるとうれしいです」監督が語る通り、『別れる決心』は思わず笑ってしまう場面がたくさん登場する。しかし、そのシーンでさえも多面的で、そこにはシリアスな状況や矛盾、愛のドラマが潜んでいるのだ。その空間は“迷宮”と呼ぶにふさわしい。美しくも残酷なラストシーンが提示するのは、迷宮の出口か? それとも?「この世の中や人間の世界は不条理な条件の中にありますから、何が起こっても驚きではありません。“どんなことでも起こり得る”という認識の下で人々を見ると、非常に日常的なことでさえもサスペンス、ひいてはホラーも発生し得ると思います。黒沢清監督の『CURE』などの作品を観ていると、日常というものがホラーであるということがよくわかりますよね」『別れる決心』2月17日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー(C)2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVED.
2023年02月14日惹かれ合う刑事と容疑者を描く韓国映画『別れる決心』の日本語吹き替え版の製作が決定。諏訪部順一、沢城みゆきが主人公を演じる。「トッケビ ~君がくれた愛しい日々~」『ヴェノム』などで吹き替えに参加している諏訪部さんが、いつしか事件の容疑者に惹かれてしまう刑事ヘジュン(パク・ヘイル)、吹き替えでは「愛の不時着」『アクアマン』などに参加した沢城さんが、ヘジュンと惹かれ合う容疑者・ソレ(タン・ウェイ)を演じる。伏線が張り巡らされたサスペンスと、打ちのめされるようなラブストーリーが、超絶技巧的な計算しつくされた映像と中毒性のある脚本によって渾然一体となった本作。直接的なラブシーンは無いにも関わらず、2人の息遣いや目線、そして指先の動きで感じる大人のエロス、韓国で大ブームを巻き起こした決めセリフの数々。何度観ても新たな発見がある映像表現を、多くのアニメーション作品で人気キャラクターの声を担当している実力派声優の2人が演じる日本語吹き替え版は、リピート鑑賞にもおすすめ。諏訪部さんは「パク・ヘイルさんが抑制を効かせつつも、メリハリのある演技で表現されています。私もアクセルよりはブレーキ主体でコントロールしながら演じました」と収録をふり返り、「単なるファム・ファタール作品ではない、パク・チャヌク監督のセンスが光る『大人』な映画」と作品について語る。沢城さんは「とても言語化できない、とてもまとめきれない…!初見の鑑賞後。嗚呼でも鑑賞するって、“理解する”ってことじゃなくてよかったんだよなと、随分左脳優位になっていたことにも、はたと気付かされました」と言い、「母国語の中国語を話す時と、慣れない韓国語を話すときで魅力が変わるのが印象的でした。吹き替えを担当する場合、役にはできれば肉薄したいと思ってきましたが…共感を求めていない女性に近づくことの不毛さみたいなものはビシビシ感じながらも、少しづつ五感を共有できるように努めました。それぞれ口には出さなかった胸の中の気持ちで、物語が編まれていくので、声のお芝居でどうアプローチするかが…難しかったです」とコメントしている。そして、吹き替え版の本編映像も公開。今回のシーンは、2人の出会い。ヘジュンがソレの夫の事故死の調査を開始し、ソレに夫の死因を説明しようとする場面だ。夫が死んだというのに驚く様子もなく、謎の笑みを浮かべるソレ。ヘジュンは不審に思い、ソレの監視を開始することになるが、次第に彼女に惹かれていく。『別れる決心』は2月17日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:別れる決心 2023年2月17日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVED
2023年02月07日パク・チャヌク監督作『別れる決心』で映画出演デビューとなったキム・シニョン。本業はコメディアンという彼女をキャスティングした監督も、その個性的な演技を絶賛しているという。本作は、山での転落死事件をきっかけに“刑事と容疑者”として出会った2人が、疑いを抱きつつ惹かれあっていくサスペンスロマンス。本作で主人公の刑事・へジュン(パク・ヘイル)の後輩刑事・ヨンス役に抜擢されたのは、コメディアンとして広く知られるキム・シニョン。数々のテレビ番組に出演し、韓国国民のお茶の間を楽しませる存在として人気を博する存在の彼女は、2003年に韓国SBSで放送された社会現象を引き起こすほどの人気バラエティ番組「ウッチャッサ(笑いを探す人々)」でデビュー。番組内の「ヘンニマ」などのコーナーに出演し一躍スターとなった彼女は、その年の最高の新人女性お笑い芸人と称されるほどの大きな脚光を浴びた。そして、司会としても活躍の場を広げ、2010年に韓国で放送されたバラエティ番組KBS「青春不敗」では、KBS芸能大賞ショーや娯楽MC部門新人賞を受賞するほどの腕前を披露。2012年から続く自身の冠番組であるラジオ番組MBC「正午の希望曲キム・シニョンです」には、多数のアーティストがゲストとして訪れ、K-POPファンからも広く知られる存在である。2022年に進行役に起用された「KBS全国のど自慢」では、34年ぶりのMC交代となり韓国国内でも大きな話題となった。そんな彼女をキャスティングしたのは他でもないパク・チャヌク監督だ。彼女についてパク監督は「彼女が『ヘンニマ』に出演していた時からファンで、1番好きなコメディアンです」と明かし、そして「もともとコメディができる人は演技もうまくできるという信頼があったので、あまり心配することなく確信を持ってキャスティングしました。期待以上に完ぺきに演じてくれて素晴らしかったです」と語り、彼女の演技を絶賛した。本作でパク・ヘイル演じるヘジュンには2人の後輩刑事がいる。映画を釜山でのシーンを一部、へジュンがイポに移ってからを二部に分けるとしたら、釜山での後輩役は、「へジュンとは相反する面があるが、とても似ている面もあるキャラクター」にしたかったとパク監督は語っており、その説得力を持たせることのできる人物をキャスティングしたという。釜山での後輩刑事のスワンは、へジュンとは仲がいいからこそ彼に文句や皮肉を言ったりするキャラクターだが、基本的には先輩をロールモデルと思っている。そして、身長も高くて外見も少し似ている部分があるが、性格は異なる俳優を、と現在ディズニープラスで独占配信中の「コネクト」で連続殺人犯オジンソプを演じ、日本でもブレイク寸前のコ・ギョンピョが起用された。そして、キム・シニョンが起用されたイポでの後輩刑事・ヨンスは、最初は「あの女が犯人だ」と主張し、最後には「あの女ではない」と主張しヘジュンと衝突する、相反する鏡のような存在だ。そのため、へジュンとは全ての面で反対の人物にしたかったといい、身長が低くて女性のキャラクターにしようと考えたと明かしている。釜山のスワンとイポのヨンスも、へジュンを尊敬しているが容疑者のソレ(タン・ウェイ)のことで見解の差ができてしまい、だんだん先輩に食って掛かるようになるというキャラクターだ。彼女の起用について、パク・ヘイルは「監督から聞かされた時、『監督の素晴らしい戦略だ!』と膝を打ちました」と語り、さらに「コメディアンであるキム・シニョンさんは、舞台で長時間にわたって観客を楽しませる俳優でもあるので、演技に対する心配は全くありませんでした。そして、現場ではとても真剣な姿で演技に挑む姿をみせてくれて、とても魅力を感じましたし、個人的にも現場でとても多く助けてもらっていた記憶があります」とふり返り、現場での彼女について語っている。本作へのキム・シニョンの出演は、韓国ではサプライズとして明かされたが、その意外なキャスティングと初めての映画出演とは思えないほどの堂に入った個性的な演技が大きな話題を集めた。そして、昨年12月に発表された第9回韓国映画制作家協会賞で、映画デビュー作である本作でいきなり女優助演賞を受賞。コメディアンとして長年培ってきた瞬発力や表現力が大いに発揮された結果の受賞となった。青龍映画賞の授賞式では彼女がパク監督の代理で監督賞を受賞。授賞式のスピーチでは、「偏見と先入観と戦うことが何よりも大変だと思います。私自身、『コメディアンが映画?』と思ったのですが、私よりも先に偏見を打ち破り、人々の先入観の前に盾のようにして立ってくださったパク・チャヌク監督に感謝します」と感謝の気持ちを語った。本作の出演により、コメディアンだけでなく、俳優としても活躍の場を広げたキム・シニョン。本国でも絶賛されたその演技に注目したい。『別れる決心』は2月17日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:別れる決心 2023年2月17日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVED
2023年01月20日パク・チャヌク監督の最新作で、「今年最もロマンティックな作品」との呼び声も高い『別れる決心』。本作で刑事へジュン(パク・ヘイル)と惹かれ合う妖美な容疑者ソレを演じたのは中国出身のタン・ウェイ。デビュー作の『ラスト、コーション』(2007)で体当たりな演技と強烈な美しさで大きな注目を集めた彼女は、監督が起用を熱望していた女優だ。デビュー作『ラスト、コーション』で約1万人の中から大抜擢!ヒロインのソレを演じるのは、ヴェネチア国際映画祭にてグランプリの金獅子賞に輝いたアン・リー監督の『ラスト、コーション』(2007)で熱烈な映画デビューを飾ったタン・ウェイ。彼女は、中国出身でミス・ユニバースにも選ばれた経歴を持つ。約1万人の中からオーディションで『ラスト、コーション』のヒロインに大抜擢され、台湾版アカデミー賞といわれる第44回台湾金馬賞(金馬奨)で最優秀新人賞を獲得し一躍注目の存在となった。『ラスト、コーション』より同作は、日本軍占領下の上海を舞台に、スパイと政府高官の禁断の愛を描き、日本ではR-18指定での公開となり大きな話題を集めたが、彼女はトニー・レオン演じる主人公を誘惑するヒロインを演じて世界中の度肝を抜いた。その後、キム・テヨン監督の韓国・香港・アメリカ合作の映画『レイトオータム』(2010)ではヒョンビンと共演、韓国の映画賞・百想芸術大賞で外国人初の最優秀演技賞を受賞し、鮮烈な印象を残した。さらに、中国国内で5億元を超えるヒット作となった『めぐり逢いの予感/北京ロマンinシアトル』(2013)や、第34回香港電影金像奨で作品賞を獲得したアン・ホイ監督の『黄金時代』(2014)ではタン・ウェイ自身も2015年度の香港電影導演會年度頒獎禮・第2回英國倫敦國際華語電影節にて主演女優賞を受賞、ハリウッド映画『ブラックハット』(2015)への出演など、国際的女優として一躍その名を広く知らしめていった。そして、2019年には「大明皇妃 -Empress of the Ming-」にて12年ぶりのテレビドラマ出演を果たし、常に大きな注目を集め続けている。『別れる決心』で韓国国内の主要映画賞を軒並み受賞!カンヌ国際映画祭コンペティション部門で監督賞を受賞、本年度アカデミー賞では国際長編映画賞のショートリスト入りも果たした本作では、刑事のヘジュン(パク・ヘイル)が追う、ある事件の被害者の妻・ソレを演じている。刑事と容疑者という立場ながらも、互いに惹かれあっていくという役どころだが、2人の交錯する目線とプラトニックでありながらも艶やかなやりとりに世界中の観客が夢中に。本作は韓国国内で社会現象ともいえるブームを巻き起こしており、数々の映画賞を獲得しているが、タン・ウェイも青龍映画賞・釜日映画賞・韓国映画評論家賞と主演女優賞を軒並み受賞。さらにパク・ヘイルも青龍映画賞・大鐘賞・釜日映画賞にて主演男優賞を受賞するなど、男女主演賞を揃って受賞を果たしている。初のパク・チャヌク作品に言語の壁を超えての出演!パク・ヘイルの出演は脚本ができ上がる前に決定しており、彼の出演を前提に脚本作業がされたというが、その際にタン・ウェイの出演も決まっていたという。ヒロインのソレを中国人に設定したのも、彼女をキャスティングするためだというほど。パク・チャヌク監督は「『ラスト、コーション』を見た時から、彼女と映画を撮りたいと思っていました」と念願の出演であったことを明かし、「自信に満ちたソレというキャラクターは彼女なら説得力が出ると思ったんです。そして、彼女とパク・ヘイルなら、魅力的な組み合わせになると思いました」とオファーの決め手を語っている。一方、パク・チャヌク監督作品への出演は本作が初となるが、監督の作品の大ファンだというタン・ウェイはカンヌ国際映画祭にて、「彼は驚異的な考えの持ち主であり、驚異的なキャラクターを生み出します。私が演じたソレというキャラクターもそうでした。昨日、パレでの公式上映が終わった瞬間、『監督、ありがとうございます。監督のおかげで、私の人生の一部が完成しました』と言ったほどです」と喜びを語っていた。タン・ウェイが演じたソレは、夫が山で亡くなり1人残されたときに、夫の事件を担当する礼儀正しく清廉な刑事へジュンと出会う中国人女性。以前にも韓国の監督と組んだことはあるものの、これまで韓国語を話すことはなかった。本作では一から韓国語を学び、自身のセリフのみでなく相手のセリフまでを覚えていたほどの勤勉さであったという。それについて、「仕事を通して学ぶのが好きなので、大変だとは思いませんでした」と言い、「大変だったのは、撮影の最初の頃に使っていた翻訳マシンの方かもしれないです。最初は面白がっていたのですが、あまり役に立たず…。必要がなくなってしまって、結局途中から使わなくなってしまいました」と撮影時をふり返った。劇中でも、普段は韓国語で話すソレが熱弁する際に翻訳アプリを使用し、へジュンをもどかしい気持ちにさせるシーンがあり、印象的な場面となっている。パク・チャヌク監督はソレを「ファムファタール」にしたくなかった!?『ラスト、コーション』でファムファタール(男を破滅させる運命の女性)的な役柄で映画史に名を刻むほどの熱演を魅せた、タン・ウェイ。しかしパク・チャヌク監督は、この映画に従来の意味でのファムファタールは当てらず、意識的に気を配り極力避けようとしたという。女性を神話化したり、性的対象としてみたりする従来のファムファタール像は現代の価値観には通用しないかもしれないというのが監督の考えだ。ただ、本作でヘジュンを翻弄し惹きつけてやまないソレを、“どうやってへジュンを弄ぼうとするのか”と好奇の目で観ると、早合点をすることとなるだろう。監督は「ソレは愛という言葉で全てを正当化できないほど、本当に命をかけた愛をしている人物であり、そういう彼女の姿を見ながら、『私が見間違えていたのか』と作品を楽しんでもらえるといい」と意味深に語っている。タン・ウェイだからこそ魅せることができる、現代に生まれる新たな運命の女性=ファムファタール像に注目だ。『別れる決心』は2月17日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:別れる決心 2023年2月17日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVED
2023年01月17日アカデミー賞で韓国代表作品として国際長編映画賞ショートリスト入りを果たしたパク・チャヌク監督『別れる決心』。本作で韓国国内映画賞で主演男優賞を軒並み受賞、繊細な演技で世界中を魅了し、セリフは少なくともその存在感で“静寂のカリスマ”といわれるパク・ヘイルに注目した。2000年から俳優としての活動を始めたパク・ヘイル。2001年のファン・ジョンミン主演『ワイキキ・ブラザーズ』で映画デビューを果たし、『嫉妬は私の力』(02)で韓国映画評論家協会賞をはじめ各賞で新人賞を受賞し注目を集め、様々なジャンルの作品で多様なキャラクターを演じ分け、多くのヒット作に出演してきた。2003年には、『パラサイト 半地下の家族』でもお馴染みのポン・ジュノ監督の大ヒット作『殺人の追憶』に出演。80年代後半に実際に韓国国内で発生した未解決事件を描いた作品で、パク・ヘイルは容疑をかけられる青年を演じ、言葉少ないながらも強烈なインパクトを残し、一躍広く知られる存在に。2006年には再びポン・ジュノ監督とタッグを組んだ『グエムル-漢江の怪物-』はソン・ガンホやペ・ドゥナと兄妹役を演じ、1300万人という当時、韓国映画史上最高の観客動員数を記録する大ヒットに貢献。さらに、韓国映画史上最高動員『バトル・オーシャン』(14/1760万人)のキム・ハンミン監督が手掛けた『神弓 KAMIYUMI』(11)でも主演を務め、その年のナンバーワンヒットを獲得した。そして今年は、2月17日(金)公開のパク・チャヌク監督最新作『別れる決心』、3月17日(金)公開のキム・ハンミン監督最新作『ハンサン-龍の出現-』と話題作が相次ぎ、現在も韓国映画界を牽引し続けている。『ハンサンー龍の出現ー』より『別れる決心』で韓国国内映画賞の主演男優賞を軒並み受賞!“今年最もロマンティックな作品”との呼び名も高い『別れる決心』では、パク・ヘイルは刑事のヘジュンを演じている。ある事件を追って被害者の妻ソレ(タン・ウェイ)と出会い、刑事と容疑者という立場ながらも、互いに惹かれあっていくという役どころだ。パク・ヘイルは持ち前の繊細な演技力で、どこか刑事らしからぬ気品に溢れたヘジュンを巧みに演じて魅せ、彼の視線に込められたミステリアスな色気には観客までも魅了され、世界中が虜となっている。本作は韓国国内で社会現象ともいえるブームを巻き起こしており、数々の映画賞を獲得しているが、パク・ヘイルも青龍賞・大鐘賞・釜日映画賞と韓国国内の映画賞で主演男優賞を軒並み受賞。さらにはアジア記者協会(AJA)の「AJAアワード2022」も贈られ、先日はアジア全域版のアカデミー賞とされる「第16回アジア・フィルム・アワード」(AFA)でも主演男優賞にノミネート、国内外から熱い注目を集めている。キャリア初の刑事役に挑戦「パク・ヘイル以外に思い浮かびませんでした」と監督意外にもパク・チャヌク監督作品への出演も、刑事役も本作が初。2022年の釜山国際映画祭にて、パク・ヘイルはある日突然監督から電話がかかってきたことを明かし、驚きのあまり電話に出るなり「何か失礼なことをしてしまいましたか?」と尋ねてしまったという。それほどに監督作品への出演は意外だったというが、パク・チャヌク監督は「パク・ヘイルとは長い付き合いなので、1本か2本は一緒に撮影したと思い込んでいたのですが、ある日彼とは映画を撮ったことがないことに気づきました。映画の中のへジュンは、とびきり優しく、端正で礼儀正しく、風変わりなユーモア感覚のある人間です。そのキャラクターは、パク・ヘイル以外に思い浮かびませんでした」と語り、脚本家のチョン・ソギョンとパク・ヘイルをイメージして脚本作業を行い、キャラクターを構築していったほど。そして、パク・ヘイルが出演を決めたのも脚本が出来上がる前だったというが、最初の打ち合わせ時に監督が30分ほどかけてストーリーを全て説明してくれたそうだ。彼によれば、出演を快諾したのには3つの理由があるという。1つ目は“『パク・チャヌク映画』というジャンルへの興味”。2つ目は“初の刑事役であり、典型的な刑事像とも異なる魅力のあるキャラクターであったこと”。そして3つ目は“タン・ウェイと共演できること”があったと明かし、「こんなに素晴らしいオファーを断る理由がありませんでした」と出演を決定した際をふり返っている。初の刑事役挑戦となったことについては、「今まで演じたことのないような役だったので、僕にできるだろうか」と感じたともいう。若手俳優にとって刑事役というのは登竜門でもあるが、パク・ヘイルは『殺人の追憶』の容疑者のイメージが強すぎたのかもしれないとしながらも、「ようやく僕も刑事を演じられるようになったか、とも思いました」と明かす。「それにこれまでの刑事物とは全然違うテイストで新鮮でした。従来の映画での刑事役は、だらしなくて暴力的に描かれることも多かったけれど、へジュンはとても清潔感があって、あまり暴力を振るわず、慎重に捜査を進めていく。そういう刑事だってきっといると思いますし、今までにない新しい刑事を演じてみたいと思いました」と自身初の刑事役への挑戦についての思いも語っている。『別れる決心』は2月17日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:別れる決心 2023年2月17日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVED
2023年01月10日「ストレンジャー・シングス 未知の世界」でウィル・バイヤーズを演じているノア・シュナップが、ゲイであることを公表した。TikTokに投稿した動画に、「18年もの間、クローゼットの中で怯えていた。そしてついに家族と友だちにぼくがゲイであることを伝えると、彼らはただ『知ってるよ』と言ったんだ」「ぼくは思ったよりウィルに似ているみたい」とキャプションを添えた。「ストレンジャー・シングス」のファンの間では、たびたびウィルのセクシュアリティが議論されてきた。シーズン4では、ノアが「People」誌に「視聴者は、モンスターや『ストレンジャー・シングス』のスーパーナチュラル的な面と戦うウィルの姿には慣れていると思う。でもこのシーズンでは、もっと彼の個人的な葛藤、アイデンティティへの葛藤が描かれている。それがみんなにとっても興味深いんじゃないかな」と語っていたように、ウィルのキャラクターをより掘り下げた。親友マイク(フィン・ウルフハード)に思いを募らせる描写もあり、ノアは「Variety 」誌とのインタビューで、「ウィルがゲイであるのは100%明らか」と明言していた。ゲイを公表したノアに対する反応は、「よかったね」「おめでとう」「ノアとウィルのカミングアウト?」「応援してるよ!」など。多数のメッセージが寄せられている。(賀来比呂美)
2023年01月06日韓国代表作品として第95回アカデミー賞国際長編映画賞のショートリスト(ノミネート前の候補)入りを果たしたパク・チャヌク監督の最新作『別れる決心』。韓国国内の映画賞を総なめにし、ハリウッドの映画賞レースでも存在感を発揮し始めている本作には、いまをときめく韓国エンタメのスタッフ・俳優陣が結集。アカデミー賞4冠の歴史を作った『パラサイト 半地下の家族』から、話題のドラマ「コネクト」まで、韓国エンタメ最前線が顔を揃えている。まず、本作の脚本をパク・チャヌク監督と執筆したチョン・ソギョンは、これまでも多くの作品で監督と組んできた盟友。次に何が待ち受けるのか、観る者を欺いていくスリリングな展開で話題となったNetflixオリジナルシリーズ「シスターズ」の脚本家でもある。『別れる決心』刑事ヘジュンを演じた主演のパク・ヘイルは、映画で主に活躍し、韓国で動員730万人を超える大ヒットとなった『ハンサン ー龍の出現ー』の日本公開が3月17日に決定したばかり。パク・ヘイル主演映画『ハンサン ー龍の出現ー』©2022 LOTTE ENTERTAINMENT & BIGSTONE PICTURES CO.,LTD.ALL RIGHTS RESERVED.また、彼以外のキャストは映画界とテレビ界を横断して活躍。パク・ヘイル扮するヘジュンの後輩刑事・スワンを演じるコ・ギョンピョは、三池崇史監督&チョン・へインとタッグを組んだ「コネクト」がディズニープラス スターで配信中だ。本作のキャラクターとは真逆の連続殺人鬼役に扮し、その幅広い演技力を披露している。「コネクト」© 2022 Disney and its related entities彼を一躍人気者に押し上げたのが、パク・ボゴムやヘリたちの幼なじみとして登場し、シングルマザーの母親と幼い妹を支える孝行息子を演じ、お茶の間の涙を誘った「恋のスケッチ~応答せよ1988~」。また、“ラブコメの女王”パク・ミニョンの相手役を務めた「月水金火木土」にも出演したばかり。『別れる決心』さらに、短いシーンながらも、Netflixオリジナルシリーズ「地獄が呼んでいる」でTVプロデューサーに扮したパク・ジョンミンが、とある事件の犯人役で登場。彼の出演映画は、昨年の青龍映画賞助演男優賞に輝いた『ただ悪より救いたまえ』や、『手紙と線路と小さな奇跡』『それだけが、僕の世界』など日本でも多数公開されている。そして先月アナウンスされたばかりの最新作は、ヒョンビン主演のスパイアクション大作『ハルビン』(原題)で、パク・ジョンミンは二番手にクレジットされている。『手紙と線路と小さな奇跡』(C)2021 LOTTE ENTERTAINMENT & BLOSSOM PICTURES CO., LTD. All Rights Reserved.容疑者ソレ(タン・ウェイ)の取り調べを見守る女性刑事役には「Mine」「今、私たちの学校は…」(いずれもNetflix配信中)への出演が記憶に新しいチョン・イソ。ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』でも、強烈な印象を残した不愛想なピザ屋の社長を演じて話題となった。『パラサイト 半地下の家族』© 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVEDさらに、映画『シュリ』(99)で注目を集め、イム・シワン主演の「トレーサー」では国税庁を代表する敗者集団である素材5局の課長に扮したパク・ヨンウや、日本でも超大ヒットを記録した「愛の不時着」でヒロインの兄を演じ、「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」ではイヤミな弁護士役に扮したチェ・テフンも出演している。縁ある俳優たちの特別出演が恒例の韓国ドラマ&映画。韓国映画界が世界に誇るパク・チャヌク監督の最新作に出演している面々は要注目だ。『別れる決心』は2023年2月17日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:別れる決心 2023年2月17日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVEDハンサン ‐龍の出現‐ 2023年3月17日よりシネマート新宿ほか全国にて公開©2022 LOTTE ENTERTAINMENT & BIGSTONE PICTURES CO.,LTD.ALL RIGHTS RESERVED.
2022年12月29日本年度のアカデミー賞国際映画賞部門の韓国代表に選出、カンヌ国際映画祭コンペティション部門で監督賞を受賞した『別れる決心』のジャパンプレミアが12月26日に都内劇場で行われ、本作PRのために来日中のパク・チャヌク監督が登壇、さらに解説ゲストとしてKカルチャーに造詣が深い古家正亨、特別ゲストとして磯村勇斗が参加した。『お嬢さん』(2016)以来、5年10か月ぶりの来日となるパク監督は、巨匠の新作を待ちわびる日本のファンを前に感謝を述べた後、「この作品は『お嬢さん』以来となる私の映画監督作であり、コロナ禍を経て初めて作った映画でもあります。とても意味深い作品であり、ベストを尽くして制作した作品です」と挨拶した。古家氏が「映画賞を総なめしているのみならず、作品としての質も高く評価されている。これまでのパク・チャヌク監督作に比べて暴力や性描写が抑えられているけれど官能的。かなり興奮しました」と絶賛するように、『別れる決心』は本国でも青龍映画賞7冠を初め数多くの映画賞を受賞。さらに第80回ゴールデン・グローブ賞にもノミネートされ、第95回アカデミー賞の韓国代表作品にも選ばれている。また韓国では脚本集がベストセラーになり、決めセリフがSNSで流行するなど社会現象的ヒットを記録。「BTS」のRMも本作に大ハマリしており、Instagramで映画のセリフを話す映像を投稿したりしているという。これにパク監督は「RMさんは自分でお金を出して何度も本作を観てくれたようで本当に嬉しいです。次回お会いする際にはお礼を言おうと思います」と笑顔。本作製作においては古典的スタイルをテーマにしたそうで、「それが私がこれまでに作ってきた刺激的な作品よりも好評を博しているということが非常に興味深いです。人を愛する感情や別れの辛さというものはどの国のどの世代でも共通するものであると再確認することができました」と反響に手応えを得ていた。舞台挨拶中盤には、特別ゲストとして俳優の磯村勇斗が監督への花束を抱えて登壇。磯村さんは自身の出演作『PLAN 75』でパク監督と同じく第75回カンヌ国際映画祭に参加したが、現地ではすれ違いとなり、この日が念願の初対面となった。10代の頃にパク監督の映画『オールド・ボーイ』を見て衝撃を受けたという磯村さんは「あの作品を見たときに“俺はこういう作品に出るような俳優になるんだ”と思ったくらい衝撃を受けました。それを手掛けた監督とお会いできているなんて本当に夢のよう」と感無量の様子。先に作品を鑑賞していた磯村さんは、『別れる決心』について「中毒性のある映画で面白かったです。過激なシーンを抑えつつも登場人物たちの心情にフォーカスを当てて、刑事ヘジュン(パク・ヘイル)と容疑者ソレ(タン・ウェイ)の掛け合いに胸がウズウズ。何度も観たくなる大人の危険なラブストーリーだと思いました」と絶賛。また、古家氏も「美術セットにもすべて意味があり、セットから聞こえてくるセリフもあって、見ていてドキドキする。あんなにもセクシーなハンドクリームは初めて」と、ヒントをちりばめながら見どころを上げていた。そして磯村さんは憧れのパク監督に対して「撮影現場で心掛けていることは?」と質問。これに監督は「対話」と明かし、「私の作品を見た方は、私という人間は一人で色々なことに拘り、周りの意見を聞かないような人間だと思われるかもしれませんが、私は誰よりもキャスト・スタッフと話をして彼らの話をよく聞きます。ディスカッションすることでそこから良いものを選択することができるし、そこから自分の考えが発展成長もする。これはとても重要なこと」と説明。その返答に磯村さんも「一番大切なことですね。僕も改めて仲間たちと会話をしながら作ることを大切にしたいと思いました」と感銘を受けていた。また司会からパク監督作品への参加の意思を問われた磯村さんは「出られるものならば出たいですよ!」と即答、「そのためには韓国語を頑張って勉強しようと思う!」と前のめり。するとパク監督も「磯村さんが韓国語をマスターするのではなく、私が日本語を勉強して日本映画でご一緒するのもありかもしれませんね」と日韓合作作品の製作に意欲を見せ、自身の作品に中国俳優タン・ウェイが出演し、ソン・ガンホが是枝裕和監督の『ベイビー・ブローカー』に出演したことが「とても誇らしい」とアジア映画界のつながりについても語った。最後にパク監督は「私にとって幸せな瞬間は、この作品を見て観客の皆さんが笑ってくれた時です」と話し、「ユーモアとは言語の壁を超えるのが難しいものですが、そのユーモアの部分を外国の皆さんが笑ってくださるということは、この映画で描かれているユーモアが通じたということ。皆さんもこの映画を見て面白いと感じたら、躊躇することなく笑ってくださいね」と日本の観客に呼びかけていた。『別れる決心』は2023年2月17日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:別れる決心 2023年2月17日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVED
2022年12月27日