今年のオスカー主演女優賞に輝いたジュリアン・ムーアが出演するトルコの観光キャンペーンCMがお蔵入りすることになったようだ。『アリスのままで』で第87回アカデミー賞主演女優賞を受賞したジュリアンは昨年、トルコ政府観光局による観光CMへの出演依頼を引き受け、撮影を済ませた。飛行機で旅行中の彼女が、子どもの頃にトルコを旅行したときのことを思い出すという設定だったが、仕上がりに観光局が満足しなかったという。オスカー女優の演技を観光局側は「下手」と判断したのだ。観光局側は撮り直しを求めたが、ロサンゼルスでの撮影にも関わらず、ジュリアンがこれを拒んだため、撮影したものを放送しないことに決めたと地元紙「Hurriyet Daily News」が伝えている。観光局の関係者によると、今回のキャンペーンCMには、ジュリアン以外にも30人以上の俳優が参加し、すでに撮影を終えている。ジュリアン側もトルコ観光局側も、この件についてコメントを出していない。(text:Yuki Tominaga)
2015年04月02日マルチメディアアーティストのジュリアン・クリンスウィックス(Julian Klincewicz)が4月3日から7日まで、初の海外個展となる「Yum」を表参道のギャラリー「ロケット(ROCKET)」で開催する。シカゴ出身のジュリアンは、コラージュを用いた作品を得意とする19歳のマルチアーティスト。自身が撮影した写真や古雑誌を用いて、どこか懐かしさを感じるアートを発表。映像作品でも、やはりコラージュのような編集を用いている。また、モデルやミュージシャン、スケーターとしても活動しており、最近では自身のアパレルブランド「ミモザ・ブティカ」を設立。「コム デ ギャルソン(COMME des GARCONS)」がサポートするロシア人若手デザイナー、ゴーシャ・ルブチンスキー(Gosha Rubchinskiy)の15-16AWコレクションでは、バックステージ映像も手掛けた。会場では、新作を含めた映像7作品の上映に加え、10点のコラージュ作品や詩の手書き原稿などを展示。更に、ある一家の思い出の品が入った箱にインスピレーションを受けた詩集と、詩集に着想を得たコラージュによるジン(zine)、映像の音源が入ったカセットの3点を詰めた「Yum」(5,000円)を限定販売する。50点限定となる同セットは、一つひとつがコラージュが施された黒いビニールバックに入れられた。初日にはジュリアンが在廊し、コラージュワークショップを開催。更に、オープニングパーティーが開催される。【イベント情報】Yum会場:ロケット住所:東京都渋谷区神宮前6-9-6会期:4月3日から7日まで時間:12:00から20:00まで料金:無料
2015年03月25日先日、第87回アカデミー賞にてジュリアン・ムーアに「主演女優賞」をもたらした『アリスのままで』の共同監督リチャード・グラッツァーが、現地時間3月10日、ALS(筋委縮性側索硬化症)のために亡くなっていたことが分かった。63才だった。本作は、若年性アルツハイマーに冒された言語学者であり、妻、そして母である女性アリスを主人公にしたリサ・ジェノヴァによる同名原作小説を、グラッツァー監督とパートナーのウォッシュ・ウェストモアランド監督が脚色し、映画化。少しずつ記憶や知識が抜け落ちていくアリスを熱演したジュリアンは、アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞(ドラマ部門)、英国アカデミー賞から女性映画批評家協会賞まで、本年度の賞レースにおいて「主演女優賞」をほぼ総ナメにした。グラッツァー監督は1952年1月28日に生まれ、ロングアイランドで育ち、ヴァージニア大学を卒業。ウェストモアランド監督と共同で、サンダンス映画祭で「グランプリ(審査員大賞)」「観客賞」のW受賞を果たした『Quinceanera』(06/原題)、トロント国際映画祭で称賛されたケビン・クライン、ダコタ・ファニング共演のアクション俳優エロール・フリンの伝記映画『The Last of Robin Hood』(13/原題)などの脚本・監督を手掛けてきた。2011年、本作の企画立ち上げの後にALSと診断されてからも、懸命に製作に取り組み、現場ではi-Padを使ってスタッフやキャストへの指示を出しながら撮影を行っていたという。本作は、若年性アルツハイマー病を患うアリスを自分自身に置き換えながら描いた渾身作であり、ジュリアンもオスカーの受賞スピーチで、授賞式直前に急きょ入院した監督について言及していた。配給会社のソニークラシックの共同経営者マイケル・ベーカー、トム・バーナード両氏は、「たぐいまれな才能を持つ彼と共に働き、彼を知る全ての人にとって、大いなる喪失だ」とコメント。また、公私にわたるパートナーであったウェストモアランド監督は「非常にショックを受けている。リッチと私はソウルメイトであり、共同製作者であり、親友であり、私の人生でもあった」と語り、「この4年間、彼のALSとの闘いを見守り、私だけではなく、彼を知る全ての人がその品位と勇気に刺激を受けた。この苦しいときの中、『アリスのままで』を世界に送り出す機会を得たことは、安らぎでもあった。彼はこの映画に全身全霊をかけて打ち込み、こんなにもたくさんの人々を感動させたことは彼にとって喜びだったと思う」と、悲しみのコメントを発表。ジュリアンも自身のTwitterを更新、監督について語ったNYタイムズの記事とともに「i love you richard.」という言葉を寄せている。(text:cinemacafe.net)
2015年03月12日ジュリアン・ムーアをオスカー主演女優賞に導いた『アリスのままで』を手がけた監督のひとり、リチャード・グラツァーが亡くなった。63歳だった。グラツァーは、ALS(筋萎縮性側索硬化症)を患っていた。その他の情報病状が悪化していく中でもグラツァー監督は、毎日現場に来て、同姓の配偶者で共同監督のウォッシュ・ウェストモアランドと共に演出をしていたという。作品は、若年性アルツハイマーと診断されたアリス(ムーア)の苦悩を描くものだけに、彼の存在は映画に深い影響を与えたとウェストモアランド監督は語っている。「現場にいる全員が、自分たちは何か特別なものを作っているのだと感じ、長い撮影時間を文句もいわずこなしてくれた」(ウェストモアランド監督)。グラツァー監督はニューヨーク生まれ。ウェストモアランド監督とは1995年に出会った。彼らが共同監督した最初の映画は、ゲイのポルノ業界を描く『The Fluffer(原題)』。『アリスのままで』6月27日(土)新宿ピカデリーほか全国公開文:猿渡由紀
2015年03月12日ウディ・アレンの次回作に、『トワイライト』シリーズのクリステン・スチュワートが主演することになった。ほかに、ジェシー・アイゼンバ-グ、ブルース・ウィリスの出演も決まっている。映画のタイトルは未定で、ストーリーの内容は明らかになっていない。スチュワートがアレン作品に出演するのは初めて。アイゼンバーグは、2012年の『ローマでアモーレ』に出演している。アレン監督の次回作は、ホアキン・フェニックス、エマ・ストーンが出演する『Irrational Man(原題)』で、北米公開は今年7月。スチュワートの最新作は、ジュリアン・ムーアと共演する『アリスのままで』。次回公開作は、日本でロケを行った『Equals(原題)』。アイゼンバーグは現在『グランド・イリュージョン』の続編を撮影中だ。文:猿渡由紀
2015年03月11日米BOX OFFICE MOJOは2月27日~3月1日の全米週末興業成績を発表した。ウィル・スミス主演のクライムサスペンス映画『フォーカス』が初登場首位。『フィリップ、きみを愛してる!』『ラブ・アゲイン』のグレン・フィカーラ&ジョン・レクアが監督・脚本を務める。ウィル・スミス演じるプロ詐欺師集団を束ねる超・天才詐欺師ニッキーが、美人詐欺師ジェスと出会い恋に落ちてしまったことで人生の計画が狂い、翻弄されていく物語。ジェス役は、マーティン・スコセッシ監督の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』で脚光を浴び、ハリウッドの次世代セクシーシンボルとして注目を集めるオーストラリア出身女優のマーゴット・ロビーが演じている。2位『Kingsman: The Secret Service(原題)』、3位『スポンジ・ボブ 海のみんなが世界を救Woo!』は前週と変わらず。公開2週連続でトップに立った『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』は、3週目にして4位に急降下した。5位に初登場の『The Lazarus Effect(原題)』は、『二郎は鮨の夢を見る』のデヴィッド・ゲルブ監督による最新作。前作とは打って代わり、死者を医学の力で甦らせる禁断の実験が引き起こした恐怖を描くサスペンス・ホラー作品だ。その他前週11位から9位にランクアップした『アリスのままで』が公開6週目で初のトップ10入り。若年性アルツハイマーの女性が記憶を喪失していく日々を綴った全米ベストセラー小説『静かなるアリス』をジュリアン・ムーア主演で映画化。自身もALS(筋委縮性側索硬化症)と闘病しているリチャード・グラッツァーが監督としてメガホンを取り、主人公を支える夫役を『ブルージャスミン』のアレック・ボールドウィンが演じている。ムーアは今作でアカデミー主演女優賞に輝き、悲願のオスカーを手にした。
2015年03月02日『アリスのままで』(6月27日公開)で若年性アルツハイマーと宣告された言語学者役を熱演し、本年度アカデミー賞「主演女優賞」を見事受賞したジュリアン・ ムーア。このほど、本作の初の映像となる特報と、メインビジュアルが解禁となった。50歳の誕生日を迎えたばかり、言語学者としてニューヨークのコロンビア大学で教鞭を執るアリス(ジュリアン・ムーア)。高名な医師である夫ジョン(アレック・ボールドウィン)は変わらぬ愛情にあふれ、幸せな結婚をした長女のアナ(ケイト・ボスワース)と医学院生の長男トム(ハンター・パリッシュ)には何の不満もない。唯一の心配は、誕生日にも顔を見せない、ロスで女優を目指す次女のリディア(クリステン・スチュワート)。だが、そんなアリスは、頻繁に物忘れを起こし、ジョギングの途中で道に迷うようになり、診察を受けた結果、若年性アルツハイマー病を宣告される…。これまで「主演」「助演」併せて4度もアカデミー賞にノミネートされながらも涙をのんでいたジュリアンだが、本作での圧倒的な演技で、批評家からの絶賛と多大な支持を受けてゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞ほか前哨戦も席巻、先日、満を持してついに念願のオスカー女優の称号を手に入れた。ジュリアンは、昨年『マップ・トゥ・ザ・スターズ』でカンヌ国際映画祭の「女優賞」も受賞しており、ベルリン国際映画祭(『めぐりあう時間たち』)、ヴェネチア国際映画祭(『エデンより彼方へ』)と併せ、これで主要映画賞&世界3大映画祭の「主演女優賞」を制覇した史上初の女優となった。喜びのオスカーの受賞スピーチで、ジュリアンは、「この映画を通じてアルツハイマー病に光を当てることができて、とてもうれしいです。この病気を患う多くの人たちが孤独感を感じ、取り残されていると感じています。そしてこの映画によって素晴らしいことが伝えられました。それは、あなたは1人ではないということを示せたということです。アルツハイマーの人たちのことを知り、早く治療できる方法が見つかればと考えています」とコメント。同じ病いを抱える人たちを勇気づけながら、さらに家族とともに本作での共演者にも感謝の言葉を述べていた。先立って、ジュリアンは「クリステンとの共演は素晴らしかった。彼女のことが大好きです!ウマが合う人と合わない人っているじゃないですか。プロだから、どちらでもきちんと付き合いますが、ウマが合う人との仕事は、ボーナスです。仕事がとてもやりやすくなるんです!」と、次女役のクリステンを絶賛。また、夫役のアレック・ボールドウィンは「私が推薦しました」という。『30 ROCK/サーティー・ロック』での共演以来、コメディの企画に彼を誘っていたが、シリアスもので大役ではないにもかかわらず、本作の脚本を送ると「すぐに『OK』の回答が来た」そうで、気心知れた“夫婦”であったことも明かしている。『アリスのままで』は6月27日(土)は新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年03月02日「16歳のときに自殺未遂した僕が、いまここに立っている。自分が変わり者で居場所がないと若者たちに伝えたいのは、『そのままの自分で大丈夫。輝くときが来る』ということ。その時が来たら、この言葉を次の世代に繋げてほしい」。第87回アカデミー賞授賞式の壇上でこう挨拶し、万雷の拍手を浴びたのが『イミテーション・ゲームエニグマと天才数学者の秘密』で「脚色賞」を受賞したグレアム・ムーア。このほかにも、今年の授賞式は感動的なスピーチやパフォーマンスが多く、ひと言で言えば“マイノリティにエールを捧げた”授賞式だった。今年、司会を務めたニール・パトリック・ハリスが開口一番に発したのは、「ようこそ、映画界を代表する白人たち(whitest)…ごめん、違った、名士たち(brightest)」という皮肉たっぷりの挨拶。演技賞候補20人すべてが白人だとして議論を呼んだ今年のノミネーションに対し、ハリス本人にも異論があったのだろう。実際、作品賞候補だった『セルマ』(原題)でマーティン・ルーサー・キング牧師を熱演した英俳優のデヴィッド・オイェロウォは、「主演男優賞」候補になるべきだったという声がハリウッドでも多く聞かれる。それだけに、コモンとジョン・レジェンドが披露した『セルマ』の主題歌「Glory」の圧倒的なパフォーマンス、そして見事「歌曲賞」を受賞した価値は非常に大きく、オイェロウォが流した涙は美しかった。『6才のボクが、大人になるまで。』で「助演女優賞」を受賞したパトリシア・アークエットは、「全米の女性の権利のために戦いましょう」と呼びかけ、大喝采。ホーキング博士の半生を演じ、「主演男優賞」を手にしたエディ・レッドメイン(『博士と彼女のセオリー』)は、「この賞をALSと戦うすべての人々に捧げたい」とオスカー像を高々と掲げ、若年性アルツハイマーと戦う50代女性を熱演し、「主演女優賞」に輝いたジュリアン・ムーア(『アリスのままで』)も「この病に冒された人々は、孤独のなかに生きています。映画を通して、アルツハイマーがより認知され、治療への道が開ければ」と理解と協力を求めた。また、「外国語映画賞」のプレゼンターを務めたキウェテル・イジョフォーとニコール・キッドマンは「現在、私たちを隔てるものがたくさんあります。国境、文化、宗教、人種です」「でも映画館の中では、その違いも消え去ります」と語り、混迷する世界情勢における映画の役割をアピールした。そして、『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』で「作品賞」を受賞したアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督は、「この賞をわが同胞であるメキシコの人々に捧げたい。アメリカに住むメキシコ人には、どうか公平な扱いを望みたい。この偉大な移民国家は、こうして成長したのですから」と移民問題に言及した。授賞式には全米映画芸術科学アカデミー(AMPAS)会長のシェリル・ブーン・アイザックスも登壇し、「批判を恐れて、自由に声をあげられない世の中であってはなりません。映画業界に携わる者として、表現の自由を守る責任があります」と宣言。昨年末に発生した映画スタジオへのハッカー攻撃や、フランスの風刺週刊誌を襲ったテロ事件に対し、決して屈しないという断固たる姿勢を示した。(text:Ryo Uchida)
2015年02月24日“戦うお父さん”ことリーアム・ニーソンが『アンノウン』のジャウム・コレット=セラ監督と、3度目のタッグを組んだ最新作『ラン・オールナイト』。このたび、日本公開が5月16日(土)に決定、リーアムがまたもや追われる男を演じていることが分かった。ブルックリンを縄張りとするマフィアの殺し屋ジミー・コンロン(リーアム・ニーソン)。家族からも疎まれ、これまでの犯してきた罪に苛まれる彼を救うのは、ウイスキーだけ。ある日、息子マイク(ジョエル・キナマン)の命を脅かした相手を殺してしまう。その相手とは、マフィアのボスで長年の親友、ショーン(エド・ハリス)の息子だった。復讐に燃えるショーン、買収された警察、凄腕の暗殺者…、いまやジミーと息子はN.Y.中のターゲットに。残された時間は、たったひと晩。果たして2人は逃げ切ることができるのか――。主人公ジミーを演じるのは、リーアム・ニーソン。81年にスクリーンデビュー後、1993年『シンドラーのリスト』で一躍有名になり、その後は『スター・ウォーズ エピソード1/ファントナム・メナス』『バッドマン ビギンズ』、『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』など、数々の話題作に出演。ハリウッドNo.1のハードワーカーといわれる、サミュエル・L・ジャクソンを凌ぐほど出演作が多く、映画界を牽引する存在だ。最近の代表作といえば、彼に“アクション俳優”の冠を与えた『96時間』シリーズが真っ先に浮かぶ。しかしアクションに加え、スリラー的要素も好きなファンには、本作のジャウム・コレット=セラ作品がお馴染みだろう。ダイアン・ クルーガーと共演した『アンノウン』では、妻に忘れられるも、自分の身元を取り戻そうと大奮闘。オスカー女優ジュリアン・ムーアと共演した『フライト・ゲーム』では、空の上の飛行機という密室で、姿の見えない凶悪犯と戦った。そして、この『ラン・オールナイト』では、N.Y.を縦横無尽に駆け巡る逃走劇を繰り広げる。マフィアのボス、ショーンを演じるのは、『トゥルーマン・ショー』でオスカーに輝き、『めぐり合う時間たち』や『ヒステリー・オブ・バイオレンス』など幅広い演技に定評があるエド・ハリス。30年間ジミーを執拗に追い続ける刑事役は、『ジャッジ 裁かれる判事』でロバート・ダウニー・Jr.の兄を演じたビンセント・ドノフリオ。息子のマイク役は、『ロボコップ』で主演を射止めた北欧男子、スウェーデン出身のジョエル・キナマンだ。セラ監督は、大友克洋の人気漫画『AKIRA』の実写映画化でもメガホンをとると報じられている注目株。このところなぜか毎回、家族を狙われる父親を演じるリーアムだが、N.Y.を舞台にしたハラハラドキドキの逃走劇を楽しみにして。『ラン・オールナイト』は5月16日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年02月24日めずらしく雨になった22日(現地時間)、ハリウッドのドルビー・シアターで行なわれた第87回アカデミー賞授賞式。だが、オスカーは年に一度の晴れ舞台。女優たちはあいにくの天候をものともせず、スタイルを競い合った。「主演女優賞」に輝いたジュリアン・ムーアは「シャネル(CHANEL)」のストラップレスのドレス。パールとブランドの象徴であるカメリアを模したデザインをほどこしたドレスは制作に927時間要したそうだ。同賞候補のマリオン・コティヤールは、ミューズを務める「クリスチャン・ディオール(Christian Dior)」のドレス。前面ではなく、背中側のかなり低い位置にウエストマークするユニークなデザインを着こなしてみせた。ロザムンド・パイクは「ジヴァンシィ バイ リカルド・ティッシ(Givenchy by Riccardo Tisci)」の真っ赤なストラップレス・ドレス。ウエストをマークして深いスリットの入ったセクシーなデザインだ。産後間もなかったゴールデン・グローブ賞のときよりかなりスリムになった体型が強調されていた。フェリシティ・ジョーンズは「アレクサンダー・マックィーン(Alexander McQueen)」のサテンのドレス。パールをあしらったハイネックにたっぷりした裾のプリンセス・スタイで清楚な魅力が引き立った。リース・ウィザースプーンは「トム・フォード(TOM FORD)」のオフショルダーの白いドレス。デコルテとウエストだけ黒のコントラストが効いて、シンプルながら印象深い。白と黒のコントラストは「助演女優賞受賞」のパトリシア・アークエットもチョイス。アシンメトリーなワンショルダーの上半身は白、下半身は黒というデザインは「ロゼッタ・ゲティ(Rosetta Getty)」のものだ。まとめ髪は自分で作ったのか、受賞して登壇時も乱れきったまま。だが、それも個性にしているのはさすが。同賞候補のキーラ・ナイトレイは妊娠中のおなかを包むようなふわっとした「ヴァレンティノ(Valentino)」の花の刺繍をあしらったドレス。ベストドレッサーの期待をかけられていた「助演女優賞」候補のエマ・ストーンは「エリ・サーブ(Elie Saab)」のレトロ風デザインのロングスリーブ・ドレス。前面はプレーンだが、深いスリット入り、背中が大きく開いたデザインは正統派のハリウッド・グラマーだ。毎年人気の「エリ・サーブ」はジェニファー・ロペスも着用。肌の色にマッチしたテラコッタ色のたっぷりしたロングドレスにシンプルなポニーテイルというヘアスタイルはエイジレスな美しさだった。グウィネス・パルトロウは「ラルフ&ルッソ(Ralph&Russo)」のペールピンクのワンショルダー。左肩に大きな花のアクセントがついている。身体にフィットするデザインできれいなボディラインが強調されている。今年は40代を迎えた女優たちのボディコンシャスのドレスの着こなしも目を引いた。「助演女優賞」候補のローラ・ダーンは、「アルベルタ・フェレッティ(Alberta Ferretti)」のストラップレスでメタル・スタッズをほどこしたハードなデザイン、ジェニファー・アニストンは「ヴェルサーチ(Versace)」の白のストラップレスで全面にビーズをほどこし、脚部は透けたセクシーなデザイン、ニコール・キッドマンもウエストを赤のベルトで強調したストラップレス。ゴールド基調のメタリックな生地はちょっと魚の鱗っぽくてユニーク。左側の深いスリットで脚線美も主張した。助演男優賞プレゼンターのルピタ・ニョンゴは、「カルヴァン・クライン(Calvin Klein)」をチョイス。6,000個のパールをあしらったゴージャスな白のドレスは、前面はホルターネックで背中にVカットを造るデザイン。ナオミ・ワッツも背中にアクセントをおいた、「ジョルジオ・アルマーニ・プリヴェ(Giorgio Armani Prive)」のドレス。胸元の深いVカットを覆うようにエメラルド・グリーンの「ヴェルサーチ(Versace)」のドレスと同色のネックレスに両サイドをシェイブした髪型のスカーレット・ヨハンソン、25人で10週かけて制作した「アララ(Alaïa)の白いドレスに赤の長いグローブのレディ・ガガ、「メゾン・マルジェラ(Maison Margiela)」のシンプルな黒のノースリーブドレスにティファニーのターコイズの大ぶりなネックレスで決めたケイト・ブランシェットなど、オリジナルなスタイルが光るスターもいて、オスカーのレッド・カーペットの華やぎは今年も健在だった。(text:Yuki Tominaga)
2015年02月23日第87回アカデミー賞授賞式が2月22日(現地時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、『博士と彼女のセオリー』のエディ・レッドメインが主演男優賞を受賞した。ALSの発症によって段階的に体の自由を奪われるスティーブン・ホーキング博士を熱演。繊細な心理追求と、計算され尽くしたフィジカル面の再現を達成し、最大のライバルであるマイケル・キートン(『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)を退けた。その他の写真オスカー像を高々と掲げ、「今ここに立つ気持ちは、とても表現できません。これほど幸運なことはない。これは世界中でALSと戦っている人々のためにあります」と感涙のレッドメイン。共演者で主演女優賞候補に挙がっていたフェリシティ・ジョーンズを、「すばらしいパートナーだった」とたたえた。一方、主演女優賞を手にしたのは、『アリスのままで』のジュリアン・ムーア。過去に同賞を2度逃したムーアが、3度目の正直で初の栄冠を勝ち取った。50歳で若年性アルツハイマー病を発症した主人公・アリスが、過酷な運命と向き合い、記憶が薄れゆく現実と戦う同作。ムーアは「これを機に、アルツハイマーに対する理解が深まれば」とスピーチした。助演男優賞を受賞したのは、『セッション』のJ・K・シモンズ。才能あふれる若者をスカウトし、「天才ミュージシャンを誕生させる」という目的のため、狂気じみたレッスンを強いる音楽教師を文字通りの“怪演”で体現して見せた。トビー・マグワイア主演の『スパイダーマン』シリーズで、新聞社の編集長J・ジョナ・ジェイムソン役を演じるベテラン俳優。今回が初のオスカー受賞となった。また、同一キャストが演じる家族の肖像を12年間にわたり、撮影し続けた『6才のボクが、大人になるまで』でパトリシア・アークエットが助演女優賞を獲得。二人のどもを育てるシングルマザー役で、親離れ・子離れの葛藤を通して、普遍的な母性と家族愛をナチュラルに演じた。【第87回アカデミー賞】主演男優賞:エディ・レッドメイン(『博士と彼女のセオリー』)主演女優賞:ジュリアン・ムーア(『アリスのままで』)助演男優賞:J・K・シモンズ(『セッション』)助演女優賞:パトリシア・アークエット(『6才のボクが、大人になるまで。』)第87回アカデミー授賞式2月23日夜9時から、WOWOWプライムでリポート放送(字幕放送)
2015年02月23日第87回アカデミー賞授賞式が23日、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『アリスのままで』のジュリアン・ムーアが主演女優賞を獲得した。『アリスのままで』は、50歳にして若年性アルツハイマーと診断されたアリスを主人公とする物語。彼女の苦悩や葛藤や、家族との絆を描いている。主人公アリスを熱演したジュリアン・ムーアは、授賞式の檀上で「ありがとうございます!」と涙。「先日、オスカーに輝くと5年間寿命が延びると読みました。そうであればアカデミーに感謝します。夫は年下だからです」を笑いを交えて感謝の気持ちを伝えた。そして、家族やマネージャー、作品に関わった人たちにも感謝し、「本当に幸せです」と喜びを爆発させた。また、「これでアルツハイマーについてもっと知っていただければと思います。多くの人たちが孤立感を感じていますが、映画によってあり方を示すことができました。1人ではないということを伝えることができました」と熱く語り、「早く治療できるように、治癒できるように」と願った。今回、主演女優賞にノミネートされていた候補者は、ほかに、『サンドラの週末』のマリオン・コティヤール、『博士と彼女のセオリー』のフェリシティ・ジョーンズ、『ゴーン・ガール』のロザムンド・パイク、『ワイルド(原題)』のリース・ウィザースプーンの4人。なお、WOWOWでは23日21:00から同授賞式の様子を再放送する。(C)2014 BSM Studio. All Rights Reserved.
2015年02月23日第87回アカデミー賞授賞式が2月23日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、『アリスのままで』のジュリアン・ムーアが「主演女優賞」を受賞した。過去、同賞に2回ノミネートされたムーアが、3度目の正直で初の栄冠を勝ち取った。意外とも言える初のオスカー獲得だ。ムーアは『ことの終わり』(’99)、『エデンより彼方に』(’02)で2度にわたり主演女優賞候補になった実力派女優(ちなみに助演女優賞にも2度ノミネートされている)。すでにヴェネツィア、ベルリン、カンヌという世界3大国際映画祭で女優賞に輝くという快挙も達成しており、オスカー候補に挙がるたび「今年の最有力」と注目を浴び続けてきた。そんなムーアに初のオスカー像をもたらした『アリスのままで』は、50歳で若年性アルツハイマー病を発症した主人公・アリスが、薄れゆく記憶のなかで懸命に戦う姿を描いた感動ドラマ。過酷な運命と向き合いながら、最後までありのままで生き抜こうとするアリス=ムーアの熱演は、オスカー前哨戦であるゴールデン・グローブ賞をはじめ、すでに20近い主演女優賞を獲得していた。(text:cinemacafe.net)
2015年02月23日ハーイ、みなさん!アカデミー賞が迫ってきていますね!いまのところ、作品賞ではクリント・イーストウッド監督でブラッドリー・クーパー主演の『アメリカン・スナイパー』がお気に入り。この映画はここ1か月ほどの間すごく良い感じで来ているから、このままの人気を維持出来ればオスカー最大の賞を獲れるかもしれません。同作での演技でブラッドリー・クーパーが主演男優賞を受賞するのでは?といううわさも広まっています。ブラッドリーがノミネートされるのは3回目ですが、もし受賞すれば彼の初めてのオスカー受賞になりますね!最大のライバルは『博士と彼女のセオリー』でスティーブン・ホーキングを演じた才能あふれるエディ・レッドメインでしょう。個人的にはこれは今年いちばん楽しんだ映画で、少なくとも1つの賞は受賞してほしいと思っています。ほかにこのアワードシーズンを通じ大きな話題を集めていた映画といえば、『6才のボクが、大人になるまで。』。エラー・コルトレーン、パトリシア・アークエット、イーサン・ホークといった若く前途ある俳優たちが出演しました。この映画は12年もの歳月をかけて撮影されたもので、恐らく今年のノミネートされた中で最もユニークな映画です。監督のリチャード・リンクレイターは監督賞の最有力候補でしょうね。主演女優賞については、誰に聞いても『アリスのままで』で素晴らしい演技を見せたジュリアン・ムーアが勝つって言うんじゃないかしら。彼女は女優として多才なだけでなく、映画業界や同業者たちから愛されている女性でもあります。またオスカーにノミネートされたというだけでなく、アカデミー賞のバックステージのデザインにも携わり、コンサルタントとして備品や控室全体のデザインの案を出しました。「Architectural Magazine」のインタビューでは、「ハリウッド最大の夜のためにアイデアを出して組み立てていくことはとても楽しかった」と語っています。もちろん、みんなが気にしてるのは“俳優たちが何を着てくるのか?”ってことですよね。彼らがどんなスーツやドレスで来るのか、チェックするのは楽しいものになるでしょうね。特にジュリアン・ムーアとリース・ウィザースプーンはたくさんのベストドレッサーのトップリストに挙げられた2人です。ファッション・ブロガーたちは“今年が近年で1番ノミニー女優たちが美人な年だ”と口をそろえて言っています。それに同意するかはともかく、彼女たちが素敵なヘアスタイル、パワフルなデザインや色のドレスで現れるのは間違いないでしょう。誰か(パトリシア・アークエットあたり?)がユニークでクレイジーなデザインのドレスを着て、レッドカーペットにパンチを加えてくれないかしら。どちらにせよ、アカデミー賞当日まで待たなくちゃいけませんね。(text:Lisle Wilkerson)■関連作品:アメリカン・スナイパー 2015年2月21日より全国にて公開(C) 2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2015年02月22日ハリウッド随一の演技派女優ながら、アカデミー賞では無冠だったジュリアン・ムーア。これまで、本年度ゴールデン・グローブ賞<ドラマ部門>、全米映画俳優組合賞、女性映画批評家協会賞、英国アカデミー賞など18冠を獲得し、自身5度目のノミネートで念願のオスカーが確実視されている主演作『アリスのままで』の日本公開が、6月27日(土)に決定。場面写真とともに、若年性アルツハイマーを発症した女性という難役に挑んだジュリアンからコメントが到着した。50歳の誕生日を迎えたアリス(ジュリアン・ムーア)は、まさに人生の充実期を迎えていた。高名な言語学者としてニューヨークのコロンビア大学で教鞭を執り、医師である夫ジョン(アレック・ボールドウィン)は変わらぬ愛情にあふれ、幸せな結婚をした長女のアナ(ケイト・ボスワース)と医学院生の長男トム(ハンター・パリッシュ)には何の不満もない。唯一の心配は、誕生日にも顔を見せない、ロスで女優を目指す次女のリディア(クリステン・スチュワート)だけ。だが、そんなアリスは、頻繁に物忘れを起こし、ジョギングの途中で道に迷うようになり、診察を受けた結果、若年性アルツハイマー病と宣告される。その日から、彼女の避けられない運命との闘いが始まった…。デヴィッド・クローネンバーグ監督の『マップ・トゥ・ザ・スターズ』でカンヌを席巻し、本作の演技で賞レースを総ナメにしているジュリアンを取り囲む家族には、『ブルージャスミン』のアレック・ボールドウィン。長女アナには『スーパーマン リターンズ』のケイト・ボスワース。また、エリート一家の “異分子”ともいえる次女リディアを演じた『トワイライト』シリーズのクリステン・スチュワートは、反発していた母親と初めて向き合い、彼女の尊厳を守ろうとする娘を好演する。原作は、ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーランキングに40週間にもわたってランクインし、世界各国で25の言語に翻訳されたリサ・ジェノヴァの「アリスのままで」。監督はリチャード・グラッツァーとウォッシュ・ウェストモアランド。自身もALS(筋委縮性側索硬化症)と闘病中のグラッツァーは、誰のせいでもない苦しみと、その中にもなお喜びを見出そうとするアリスの心境を細やかに表現し、物語にリアリティを持たせている。ジュリアンは、本作について「発症した本人の目線で主にストーリーが展開していくユニークな作品。アリス自身の経験を描くので、かなりいろいろとリサーチをしました」とその役作りを語る。「アルツハイマー協会の代表や、医者、研究者を始め、アルツハイマー病と診断されたばかりの40代や50代の女性とも話しました。ケア施設にも行きました。すべての段階の人の話を聞きたかったんです」。「劇中、娘のリディア(クリステン)がアリスに『どんな感じか教えて?』というシーンがありますが、アリスの答えのセリフは、そうした実際の患者から聞いた言葉を使っています」と語り、自身で見聞きした経験をアリスの姿に見事に昇華させていったことを明かした。最後には自分の名前すら思い出せなくなっても、瞬間、瞬間を精いっぱい生きることの尊さ、そして家族の絆を伝えてくれる深い感動の物語。本作でジュリアンが初受賞となるか、注目していて。『アリスのままで』は6月27日(土)より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年02月21日『96時間』シリーズの“無敵の父親”リーアム・ニーソンが、今度は史上最悪の猟奇殺人鬼との戦いに挑む心理サスペンス・ミステリー『誘拐の掟』(原題『A WALK AMONG THE TOMBSTONES』)が、5月30日(土)に公開決定。併せて、特報映像とポスタービジュアルが解禁となった。舞台は1999年のニューヨーク、街では連続誘拐殺人事件が人々を震撼させていた。「妻を誘拐した犯人を探してほしい」という相談を持ちかけられたのは、引退した刑事マット・スカダー(リーアム・ニーソン)。だが、その誘拐犯は残忍で狡猾、交渉不可能な猟奇殺人鬼。身代金を奪い、人質を変わり果てた姿で返していた。そしていま、ひとりの少女が新たに誘拐され、絶体絶命の交渉にこの男が打って出る――。大ヒット作の『96時間』シリーズやジュリアン・ムーア共演の『フライト・ゲーム』など、アクション俳優のイメージが強いリーアムは、本作では、心に傷を負い、隠居生活を送っている元・スゴ腕刑事役に。頭脳戦でも超人的な精神力を発揮しながら、知恵と交渉テクニックを駆使し、史上最悪の猟奇殺人鬼との戦いに挑んでいく。共演には、「ダウントン・アビー」で人気急上昇、『ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密』にも出演する英国男子ダン・スティーヴンス。スカダーの頼もしい小さき相棒に、人気オーディション番組「The X Factor USA」で大きな注目を集めたラッパーのアストロことブライアン・ブラッドリー。また、“美人すぎる人質”を演じたダニエル・ローズ・ラッセルは、本作でデビューした全世界注目のティーンエイジャーだ。原作はローレンス・ブロックの傑作ミステリー、「マット・スカダー」シリーズの中でも傑作といわれる10作目「獣たちの墓」。本作に登場する2人組の猟奇殺人鬼という設定は珍しいようで、犯罪心理学者の越智啓太教授も「猟奇殺人鬼は、その性質上、単独犯が多いのですが、実在した連続殺人鬼の2人組を連想させ、リアリティのある映画だと思います」と本作を評している。特報映像では、次々と女性たちが映し出され、凶悪性、異常性を感じさせる犯人像が浮かび上がっていく。「誘拐犯に告ぐ、殺したら殺す」と言うリーアム扮するスカダー。少女の命を懸け、どのような交渉が繰り広げられるのか。世界中を震撼させた『羊たちの沈黙』『ドラゴン・タトゥーの女』『プリズナーズ』に次ぐサイコ・サスペンスの誕生を、まずはこちらから目撃してみて。『誘拐の掟』は5月30日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年02月19日今年も、日本時間2月23日(月)に生中継される第87回アカデミー賞授賞式。現地からレッドカーペットをリポートする予定の俳優・斎藤工は、一昨年に「主演女優賞」を獲得し、文字どおりハリウッドを代表するスターとなったジェニファー・ローレンスを引き合いに出し「新星の受賞に期待している」と語っていたが、果たして今年はどうなのか。世界のエンターテイメントの頂点、アカデミー賞を彩る今年の“新顔”たちに迫った。■4人が初ノミネートの「主演男優賞」、『バードマン』マイケル・キートンに迫るのは!?まず、最も注目を集める「主演男優賞」は、5人中4人が初ノミネート。『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』で、かつてのスーパーヒーロー俳優という“自叙伝”のような役柄に挑んだベテランのマイケル・キートン、『博士と彼女のセオリー』で“車いすの天才”スティーヴン・ホーキング博士を熱演した英国の若手エディ・レッドメイン、ナチスドイツの暗号解読に挑んだ悲運の天才役がハマった『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』のベネディクト・カンバーバッチ、そして、レスリング界に衝撃が走った実話の映画化『フォックスキャッチャー』で、まるで別人のような怪演を見せているスティーヴ・カレルだ。1人、約18kg増量の肉体改造でも話題の『アメリカン・スナイパー』ブラッドリー・クーパーは、『世界でひとつのプレイブック』(主演男優賞)、『アメリカン・ハッスル』(助演男優賞)に続いて3年連続のノミネート。だが、そのブラッドリーを始め、エディ、ベネディクト、スティーヴと、いずれも実在の人物に扮していることは今年の大きな特徴といえる。そんな中、“本命視”されているのは、これまでの映画賞をリードし、先のゴールデン・グローブ賞でもミュージカル/コメディ部門「主演男優賞」を受賞したマイケル・キートン。だが、“同業者”が投票する1月末の全米映画俳優組合賞では、ゴールデン・グローブ賞ドラマ部門を制したエディが受賞。オスカー本番では、この2人の一騎打ちとなりそうな気配が濃厚だ。33歳になったばかりのエディは、舞台ではローレンス・オリヴィエ賞とトニー賞を獲得している若き実力派で、『レ・ミゼラブル』のマリウス役で大ブレイク。王室のウィリアム王子とは名門イートン校の同級生(!)で、ケンブリッジ大卒、「バーバリー(Burberry)」のモデルを務めたこともあり、ベストドレッサーとしても名の挙がるスマートでスタイリッシュな英国男子だ。この春は、『博士と彼女のセオリー』(3月14日)と、チャニング・テイタム&ミラ・クニスの強敵となるSF大作『ジュピター』(3月28日)が相次いで公開される。『博士と彼女のセオリー』では、徐々に運動機能が衰えていくALS(筋萎縮性側索硬化症)を抱えるホーキング博士を、渾身で演じきったエディ。その演技には、誕生日がたったの2日違いという博士自身から「時々、彼の姿が自分に見えた」という最高の褒め言葉をかけられたほど。彼が、上空を行く『バードマン』を追い上げることになるのか、期待が高まる。■ジュリアン・ムーアが「主演女優賞」最有力も、ブレイク必至の英国女優が席巻一方、「主演女優賞」は、これまでの結果を踏まえると『アリスのままで』のジュリアン・ムーアが最有力。ジュリアンは主演・助演併せて5度目のノミネートを誇り、若年性アルツハイマーに冒される言語学者を熱演した今回こそ、オスカー間違いなしといわれている。また、『サンドラの週末』でリストラに遭った女性を演じたマリオン・コティヤール、『Wild』(原題)で1,700kmを単独で歩いた実在の女性を演じたリース・ウィザースプーンと、かつての受賞者2人が、どん底の人生をやり直すべく現実と闘う役柄でそろってノミネートされている。こうした錚々たる女優たちとともに初ノミネートを果しているのが、『博士と彼女のセオリー』でエディ演じるホーキング博士の最初の妻ジェーンを好演したフェリシティ・ジョーンズと、『ゴーン・ガール』で“失踪した妻”エイミー役で圧倒的な演技を見せつけたロザムンド・パイクという、2人の英国女優だ。同作で一躍脚光を浴びる存在となったフェリシティは、先日『スター・ウォーズ』のスピンオフに出演か、と報じられたばかり。11歳からTVや舞台に出演、オックスフォード大卒業後に女優業を本格化。アントン・イェルチン共演の『今日、キミに会えたら』(’11/劇場未公開)でサンダンス映画祭「審査員特別賞」を受賞して注目を集め、「ドルチェ&ガッバーナ(Dolce&Gabbana)」のコスメラインや「バーバリー」の広告モデル、映画『アメイジング・スパイダーマン2』などに抜擢されてきた。31歳とは思えないベビーフェイスは、清楚でノーブル。数々の受賞式で見せたクラシカルなドレスの着こなしやメイクはまねしたくなる人も多いだろう。『博士と彼女のセオリー』では、次第に病状が進行する博士を献身的に支え、子育て、自身の仕事と、すべてを切り盛りしていったジェーンを、ときにキュートにみずみずしく演じた。劇中にはそんな彼女の苦悩やひそやかな喜びも描かれており、早くも「女性として共感する!」といった声が寄せられている。同様に、世界中で大ヒットとなっている『ゴーン・ガール』で一気に知名度を上げたロザムンドも、オックスフォード大出身で芸術一家に育った才女。ウエスト・エンドで活躍しながら、2002年『007 ダイ・アナザー・デイ』でハル・ベリーとともにボンドガールに選ばれた。トム・クルーズ主演の『アウトロー』でも強い印象を残したが、何と言っても、デヴィッド・フィンチャー監督に抜擢された『ゴーン・ガール』での、“唯我独尊”で“ありのまま”過ぎる恐妻エイミー役は圧巻。実は、同作のプロデューサーで原作小説の映画化権を持っていたのはリース・ウィザースプーン。当初はリース自らエイミーを演じる予定だったが、「(ロザムンドの)どこか不透明な部分がエイミーにピッタリだ」というフィンチャー監督の“鶴のひと声”で、彼女が大役を得た。『ドラゴン・タトゥーの女』でルーニー・マーラを大変身させ、同じく「主演女優賞」ノミネートをもたらした鬼才のお眼鏡にかなっただけに、ジュリアンの対抗となるとしたら、彼女かも。アカデミー賞授賞式では、エイミーのかつての恋人役だったニール・パトリック・ハリスが司会を務めており、2人で何か“しでかしそうな”予感もするが…。いずれにせよ、授賞式を盛り上げてくれるに違いない彼らが、栄光を勝ち取ることはできるのか、乞うご期待!(text:cinemacafe.net)■関連作品:ゴーン・ガール 2014年12月12日より全国にて公開(C) 2014 Twentieth Century Foxアメリカン・スナイパー 2015年2月21日より全国にて公開(C) 2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLCバードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) 2015年4月10日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開(C) 2014 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED.
2015年02月17日●オスカーに輝くのはどの作品?2月23日、世界最高峰の映画の祭典、アカデミー賞が2月23日(日本時間)、米・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催される。果たして最高の栄誉はどの作品に与えられるのか? WOWOWプライムでは当日朝9時から「生中継!第87回アカデミー賞授賞式WOWOWプライム」を完全独占生中継。今回はその放送を記念し、すでに発表されているノミネート作品から主要賞を大予想すると共に、映画の祭典を隅々まで楽しむコツを伝授しよう。○主要6部門のノミネート作品をピックアップ!!オスカーに輝くのはどの作品?まず第87回アカデミー作品賞ノミネート作品はコチラ。○作品賞ノミネート作品『アメリカン・スナイパー』『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』『6才のボクが、大人になるまで。』『グランド・ブダペスト・ホテル』『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』『セルマ(原題)』『博士と彼女のセオリー』『セッション』映画界最高の栄誉とも言うべき作品賞。前哨戦では、6歳の少年とその家族の12年を追ったヒューマン・ドラマ『6才のボクが、大人になるまで。』がほぼ独走状態。主人公を含む家族4人を同じ俳優が12年間演じるという、前人未到とも言うべき演出が評価され、ゴールデン・グローブ賞最多3部門を受賞したほか、今回のアカデミー賞では主要6部門にノミネートされており、作品賞の大本命と言える。だがここにきて、対抗馬に『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』が急浮上。というのも、前哨戦の中でもとりわけアカデミー賞作品賞とのマッチングが多いアメリカ製作者組合(PGA)賞で、作品賞を制したのが『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』なのだ。実力派俳優たちの見事なアンサンブル、最初から最後までワンカットで撮られたかのような流麗なカメラワークに興奮必至の120分。撮影賞は確実だと思われるが、作品賞受賞なるか!? こうしたアートハウス系作品が有力視される中、全米ボックスオフィスで記録的な興行収入をあげたクリント・イーストウッド監督の戦争映画『アメリカン・スナイパー』が大穴か。○監督賞ノミネートアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ(『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)リチャード・リンクレイター(『6才のボクが、大人になるまで。』)ベネット・ミラー(『フォックスキャッチャー』)ウェス・アンダーソン(『グランド・ブダペスト・ホテル』)モルテン・ティルドゥム(『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』)『21グラム』『バベル』などのシリアス路線から一転、ファンタジーかつコメディに挑戦したアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥの“新境地"も特筆ポイントだが、やはり大本命は『6才のボクが、大人になるまで。』のリチャード・リンクレイター。代表作『ビフォア』シリーズ3部作では、1組の男女の恋を9年ごとに同じ俳優で撮影したが、本作は同じ俳優に12年間同じ役を演じさせ、少しずつ撮りためた映像を1作品にまとめるという離れワザをやってのけた。監督賞とは“その年にハリウッドで最も認められた監督に与えられる賞"だが、リンクレイターの1年、いや12年間の挑戦は映画史に残る偉業として評価されるはずだ。○主演男優賞ノミネートスティーヴ・カレル(『フォックスキャッチャー』)ブラッドリー・クーパー(『アメリカン・スナイパー』)ベネディクト・カンバーバッチ(『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』)マイケル・キートン(『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)エディ・レッドメイン(『博士と彼女のセオリー』)俳優賞のポイントとして、オスカー会員は“実在の人物"を演じた俳優を評価する傾向にある。しかも肉体改造や特殊メイクなど、役柄本人とのギャップが大きければ大きいほど、だ。ノミネート5人のうち、実在の人物を演じたのはマイケル・キートン以外の4人。中でも、車いすの天才物理学者スティーヴン・ホーキング博士を演じたイケメン俳優エディ・レッドメインの渾身の演技は鳥肌モノだ。ALSが発症し、身体の自由が奪われていく過程を繊細に演じ、最後に見せる“瞳"の演技には涙腺を刺激される。オスカー受賞は確実かと思われるが、もうひとりの有力候補とされるのがマイケル・キートンだ。かつてヒーロー映画で一世を風靡した冴えない中年俳優という役どころは、ティム・バートン版『バットマン』で主演するも賞レースとは無縁だったキートン本人のキャリアを連想させる。つまり自分をセルフパロディしたような役で、役作りをこえた妙なリアリティがある。若手レッドメインの初オスカーか、それとも中年キートンの復活か、注目したい。○主演女優賞ノミネートマリオン・コティヤール(『サンドラの週末』)フェリシティ・ジョーンズ(『博士と彼女のセオリー』)ジュリアン・ムーア(『アリスのままで』)ロザムンド・パイク(『ゴーン・ガール』)リース・ウィザースプーン(『ワイルド(原題)』)マリオン・コティヤールやリース・ウィザースプーンなどオスカー女優もノミネートされる中、最有力候補は『アリスのままで』で若年性アルツハイマーを患った50歳の言語学者の葛藤を体現したジュリアン・ムーア。「これまでのキャリアで最高の演技である」とメディアの評価も高く、ゴールデングローブ賞主演女優賞(ドラマ部門)ほか映画賞レースを席巻中。12年ぶり5回目のノミネートで、ついに念願のオスカーに王手!?あえて対抗馬をあげるなら、映画史に残るファムファタールを怪演した『ゴーン・ガール』のロザムンド・パイク。作品賞ノミネートからもれてしまったのが衝撃なのだが、その分、作品の支持票がパイクに集中すれば、大ドンデン返しもあり得るかも。5人のうち唯一の“悪役"というのも有利なポイントか。○助演男優賞ノミネートロバート・デュヴァル(『ジャッジ 裁かれる判事』)イーサン・ホーク(『6才のボクが、大人になるまで。』)エドワード・ノートン(『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)マーク・ラファロ(『フォックスキャッチャー』)J・K・シモンズ(『セッション』)中年俳優を脅かすワガママな実力派俳優を演じたエドワード・ノートンや、父親になりきれない父親を演じたイーサン・ホークなど演技派が出揃った助演男優賞。台風の目となるのが『セッション』のJ・K・シモンズだ。シモンズは名門音楽大学の伝説の鬼教師として、ジャズドラマーを目指す主人公に狂気のレッスンを行うのだが、その圧倒的な凄味たるや! 見たらトラウマ必至のモンスターを演じたシモンズの一人勝ちか!?○助演女優賞ノミネートパトリシア・アークェット(『6才のボクが、大人になるまで。』)ローラ・ダーン(『ワイルド(原題)』)キーラ・ナイトレイ(『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』)エマ・ストーン(『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)メリル・ストリープ(『イントゥ・ザ・ウッズ』)オスカー常連メリル・ストリープや勢いにのっているエマ・ストーンも注目だが、前哨戦で快進撃を続ける『6才のボクが、大人になるまで。』のパトリシア・アークエットに死角なし。子育てに疲れたシングルマザーが、大学で教鞭を取り、自立していく12年間を演じたアークエット。キャリアアップの一方で私生活では男運がなく難儀する母親にどこか共感してしまうのは、彼女の演技力(と見事な体型の変化!)によるところが大きい。●お楽しみは授賞式の演出にも?○賞の行方だけじゃない!お楽しみは授賞式の演出にあり!【その1】パフォーマンスを楽しもうアカデミー賞授賞式は、ひとつのエンターテイメントショーとしても楽しめるお祭り。そのパフォーマンスは、ひとえに司会者の存在感が大きい。第81回ではブロードウェイ俳優としても活躍するヒュー・ジャックマンが冒頭から歌い踊り、会場から大喝采を浴びた。また、第86回ではエレン・デジェネレスの注文により、会場に突然宅配ピザ屋が乱入。ブラッド・ピットにジュリア・ロバーツ、メリル・ストリープといった蒼々たる俳優たちが自撮りで記念撮影をし、TwitterにアップされたRT数は世界記録にもなった。そして気になる第87回の司会は、舞台経験も豊富で、トニー賞授賞式の司会を4度経験している俳優ニール・パトリック・ハリス。巧みな進行で定評のある彼の司会により、笑いあり歌ありの楽しい授賞式になりそうだ。ちなみに『ゴーン・ガール』ではロザムンド・パイク演じる妻の元カレを演じたニール。ぜひ舞台上で“戦慄の共演"を見てみたい。【その2】生中継ならではのハプニングも!生中継ゆえのハプニングもつきもののアカデミー賞授賞式では、過去に様々な“事件"が起きている。第85回、『世界にひとつのプレイブック』で主演女優賞を受賞したジェニファー・ローレンスがステージに上がろうとしたところ、階段でドレスに足を取られてコケるハプニングが。すかさず手を差し伸べたヒュー・ジャックマンの紳士ぶりも含め、微笑ましい一場面となった。そして感動的なスピーチの瞬間にも数々のドラマが。例えば第74回、『チョコレート』で主演女優賞を受賞し、感極まるハル・ベリー。その姿に感動したのか、プレゼンターのエイドリアン・ブロディがなぜかベリーに突然のキス! 果たして今年はどんな事件が起こるのか? すべての映画人にとっての憧れの舞台だからこそのハプニングは、感動と笑いを誘うこと間違いナシだ。いかがだっただろうか? ハプニング込みで楽しめてしまう第87回アカデミー賞。「生中継! 第87回アカデミー賞授賞式WOWOWプライム」は、2015年2月23日(月曜9:00~[同時通訳] ※字幕版は同日21:00~)放送だ。日本のスタジオで案内役を務めるのは、9回目の出演となるフリーキャスターのジョン・カビラと出産後2年ぶりに当番組に復帰する高島彩。さらに現地でのレッドカーペットの中継を人気俳優の斎藤工がナビゲート。俳優業のみならず、映画雑誌のコラム執筆やWOWOWの映画情報番組「映画工房」にレギュラー出演するなど生粋のシネフィルとしても知られる斎藤からどんな興奮のコメントが飛び出すかも大いに期待したいところだ。ぜひ歴史的瞬間を見逃さないでほしい。なお、特設サイトも用意されているのでチェックしよう!
2015年02月13日オーランド・ブルームとデミ・ムーアが最近、急接近中のようだ。2人は共通の友人であるジェニファー・アニストンを介して知り合い、民間療法の1つである「臼井霊気療法」について一緒に学んでいるという。知人によれば、2人はとてもスピリチュアルで、ヨガや瞑想、ニューエイジ思想を好むといった共通点があるという。現時点では、目立たないようにしながら数回デートをしただけだが、デミはオーランドに好意を寄せているらしい。イギリスの「Grazia」誌では関係者が、デミはオーランドのポジティブな性格を気に入っていると話している。何事にも前向きな彼から影響を受けることを彼女は必要としていて、元夫のブルース・ウィリスとの間にもうけた3人の娘たち(特に末娘のタルーラ)についても同様だと考えているとか。38歳のオーランドは一昨年に妻のミランダ・カーと破局、52歳のデミも同年にアシュトン・カッチャーと離婚している。ちなみにアシュトンはオーランドより1歳下の37歳だ。オーランドもデミもその後はステディな相手が見つからないまま現在に至っているが、もしかしたら意外な大物カップル誕生となるかもしれない。(text:Yuki Tominaga)
2015年02月13日英国アカデミー賞が8日(現地時間)に発表になり、『6才のボクが、大人になるまで。』が作品賞や監督賞など主要部門で受賞した。最多受賞作は5部門を制した『グランド・ブダペスト・ホテル』。オリジナル脚本賞、作曲賞、美術賞、衣裳デザイン賞、メイクアップ&ヘア賞と主に技術部門で表彰された。英国作品を対象とした英国映画作品賞に輝いた『博士と彼女のセオリー』は、主演男優賞(エディ・レッドメイン)、脚色賞を受賞。主演女優賞はジュリアン・ムーア(『アリスのままで』)、助演男優賞はJ・K・シモンズ(『セッション』)、助演男優賞はパトリシア・アークエット(『6才のボクが、大人になるまで。』)、とこれまで各映画賞で勝ち進んできた本命たちが順当に受賞を果たした。アメリカでは『6才のボクが、大人になるまで。』の対抗作として健闘している『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』はエマニュエル・ルベツキが撮影賞を受賞した。主な授賞結果は以下の通り作品賞:『6才のボクが、大人になるまで。』英国映画作品賞:『博士と彼女のセオリー』監督賞:リチャード・リンクレーター(『6才のボクが、大人になるまで。』)オリジナル脚本賞:ウェス・アンダーソン(『グランド・ブダペスト・ホテル』)脚色賞:アンソニー・マッカーテン(『博士と彼女のセオリー』)主演男優賞:エディ・レッドメイン(『博士と彼女のセオリー』)主演女優賞:ジュリアン・ムーア(『アリスのままで』)助演男優賞:J・K・シモンズ(『セッション』助演女優賞:パトリシア・アークエット英国脚本家、監督、プロデューサーによるデビュー作賞:『Pride』(原題)外国語映画賞:『イーダ』アニメ映画賞:『LEGOムービー』(text:Yuki Tominaga)
2015年02月10日英国アカデミー賞の最優秀作品賞に、リチャード・リンクレイター監督の『6才のボクが、大人になるまで。』が選ばれた。監督賞も、リンクレイターが受賞。この数週間、『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』が、プロデューサー組合賞(PGA)、映画俳優組合賞(SAG)、監督組合賞(DGA)を立て続けに受賞し、フロントランナーに躍り出ていたが、オスカー作品賞の結果と一致することが多い英国アカデミー賞を『6才のボク~』が受賞したことで、さらに激戦の度合いが増した。その他の写真イギリス映画部門は、『博士と彼女のセオリー』が受賞。同作品では、エディ・レッドメインが主演男優賞を受賞している。主演女優賞には、『アリスのままで』のジュリアン・ムーアが輝いた。助演男優賞は、『セッション』のJ・K・シモンズ、助演女優賞は『6才のボク~』のパトリシア・アークエット。脚本賞は『グランド・ブダペスト・ホテル』、脚色賞は『博士と彼女のセオリー』が受賞した。文:猿渡由紀
2015年02月09日若きオスカー女優ジェニファー・ローレンスが、宿命に立ち向かうヒロインを凛々しくも切なく体現し、“最も興行成績を上げたアクション映画のヒロイン”としてギネス認定もされた『ハンガー・ゲーム』シリーズ。その完結編へと続く『ハンガー・ゲームFINAL:レジスタンス』から、ついに日本版予告編映像と最新ポスターが解禁。前作までの“サバイバル・ゲーム”から、いよいよ“ファイナルバトル”へと向かう物語の一端が明らかになった。前2作が全世界で空前のメガヒットを記録し、映画史にその名を刻む超人気シリーズとなった『ハンガー・ゲーム』。その最終章は、打倒・独裁国家パネムのシンボルとして立ち上がった主人公カットニスの想像を絶する運命と葛藤を描く2部構成となる。2014年度最高の全米オープニング成績1億2,300万ドル(日本円:約144億円)を記録し、『ハリー・ポッター』シリーズでも成し得なかった2年連続全米興行収入No.1の快挙を成し遂げた本シリーズは、最終章の『ハンガー・ゲーム FINAL: レジスタンス』が6月に、またPART2『ハンガー・ゲーム FINAL: レボリューション』が冬に公開されることが決まったばかり。主人公の少女カットニス(ジェニファー・ローレンス)が、幼い妹の身代わりとなり、命がけの“ハンガー・ゲーム”に身を投じた1作目。続く2作目では、再びゲームに身を投じたカットニスは、独立国家パネムに対するクーデターに巻き込まれる。そして、完結編へと加速する本作では、“ハンガー・ゲーム”記念大会の格闘場から、危機一髪で救出されたカットニスが、第13地区の地下にある反乱軍の秘密基地に収容されるところから幕を開ける。コイン首相(ジュリアン・ムーア)率いる反乱軍は、スノー大統領(ドナルド・サザーランド)が君臨する独裁国家パネムを打倒し、自由で平等な新国家を建設するための戦いの準備を進めており、幼なじみの(リアム・ヘムズワース)の姿もあった。そこで、政府軍の爆撃で崩壊した故郷の惨状を知り、心を痛めたカットニスは、革命のシンボル=マネシカケスの大役を担うことを決意。しかし狡猾な大統領は、反乱を未然に抑え込むべく、捕虜にしたピータ(ジョシュ・ハッチャーソン)をテレビ番組に担ぎ出す。プロパガンダに利用されるピータの姿を目の当たりにし、胸を引き裂かれるカットニス。反乱軍はピータ救出作戦を実行するが…。本作で本格アクションだけでなく、持ち前の演技力を遺憾なく発揮し、運命に苦悩するヒロインを熱演するジョニファー。シリーズのさなかに『世界にひとつのプレイブック』でアカデミー賞女優となり、名実ともにハリウッドの次世代スターの座を手に入れた。米経済誌フォーブスが発表した「2014年最も興行収入を稼いだ俳優」では1位を獲得、その額は14億ドル(およそ1,689億円)と驚異的な人気を誇っている。そんな彼女は「カットニスがリーダーになることに興奮したわ。でも彼女は英雄になりたいと思っているわけじゃなく、1作目では妹や家族や自分を守りたかっただけ。原作の3冊目では、自分が持つ影響力や、この戦いを率いるという選択肢があることに気付き始め、成長していくの」と自身の演じたカットニスを通して、エモーショナルなドラマの部分を分析する。さらに予告編では、本年度アカデミー賞最有力候補であるジュリアン・ムーア、昨年急逝したフィリップ・シーモア・ホフマンの勇姿も。まずはこちらの映像から、最終局面を迎えた本作を目の当たりにしてみて。『ハンガー・ゲーム FINAL: レジスタンス』は6月よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開。『ハンガー・ゲーム FINAL: レボリューション』は2015年冬に全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年02月06日女優ジュリアン・ムーアは神を信じておらず、その代わりにセラピストと自分自身を信じているのだという。ジュリアンは「The Hollywood Reporter」のインタビューで自らの人生観について「自分が自分自身の物語の中心で、自分で人生をつくっていけるのだというのは素晴らしい考えだわ」「私は完全にそう信じているの。私はすごく幸運だったとは思うけど、それは全て自分でつくってきたのよ」と語った。またそのような考え方から、ジュリアンは神の存在を信じていないのだという。そう思うようになったきっかけは5年前に彼女の母が亡くなったときであり、「神は居ないのだと悟った」「どうしてそんなことが起こるのか分からなかった」と、母を失ったときの深い苦しみを語っている。最愛の母の死以降、ジュリアンは自身のセラピストとの対話で自身の安定を取り戻した。セラピストに自分の“内側”に目を向けるようアドバイスされ、キャリアと同じく私生活も自分自身の力でつくっていく方法を学んだのだという。(text:cinemacafe.net)
2015年01月30日第21回全米映画俳優組合賞(SAG賞)が25日(現地時間)にロサンゼルスで発表になり、『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』がキャスト賞を受賞した。SAG賞は作品ではなく、俳優の演技を対象とした賞であり、キャスト賞はアカデミー賞における作品賞に相当する。『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』は前日発表の全米プロデューサー組合(PGA)賞も受賞していて、最多9部門で候補になっている第87回アカデミー賞受賞にまた1つ駒を進めた。映画部門の主演男優賞は、ゴールデン・グローブ賞のドラマ部門を受賞したエディ・レッドメイン(『博士と彼女のセオリー』)に輝いた。主演女優賞はジュリアン・ムーア(『アリスのままで』)、助演男優賞はJ・K・シモンズ(『セッション』)、助演女優賞はパトリシア・アークエット(『6才のボクが、大人になるまで。』)、とオスカー本命視されている候補が順当に受賞した。アクション・シーンのスタント演技に贈られるスタント・アンサンブル賞は、アンジェリーナ・ジョリー監督の『Unbroken』(原題)が受賞。テレビ部門のドラマ・キャスト賞はイギリスのTVシリーズ「ダウントン・アビー」、コメディ・キャスト賞は「Orange is the New Black」(原題)が受賞した。映画部門の受賞結果は以下の通り。キャスト賞:『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』主演男優賞:エディ・レッドメイン『博士と彼女のセオリー』主演女優賞:ジュリアン・ムーア『アリスのままで』助演男優賞:J・K・シモンズ『セッション』助演女優賞:パトリシア・アークエット『6才のボクが、大人になるまで。』スタント・アンサンブル賞:『Unbroken』(原題)(text:Yuki Tominaga)
2015年01月27日全米映画俳優組合賞(SAG)のキャスト賞(Outstanding Performance by A Cast in A Motion Picture)に、『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』が選ばれた。同作品は前夜に発表されたプロデューサー組合賞(PGA)も獲得しており、オスカーにまたもや一歩近づいた。その他の写真映画部門の主演男優賞は、『博士と彼女のセオリー』のエディ・レッドメイン、主演女優賞は『アリスのままで』のジュリアン・ムーアが獲得。助演男優賞には『セッション』のJ・K・シモンズ、助演女優賞には『6才のボクが、大人になるまで。』のパトリシア・アークエット。テレビ部門シリーズのアンサンブル賞に輝いたのは、『ダウントン・アビー』(ドラマ)と、『Orange is the New Black(原題)』(コメディ)。ドラマシリーズの主演男優賞は『ハウス・オブ・カード 野望の階段』のケビン・スペイシー、主演女優賞は『How to Get Away with Murder(原題)』のヴィオラ・デイヴィス、コメディシリーズの主演男優賞は『シェイムレス 俺たちに恥はない』のウィリアム・H・メイシー、主演女優賞は『Orange is the New Black(原題)』のウゾ・アドゥバが獲得している。文:猿渡由紀
2015年01月26日前2作が全世界で大ヒットし、『アイアンマン3』を抑え2013年度全米興行収入ランキング1位を獲得したジェニファー・ローレンス主演『ハンガー・ゲーム』シリーズ。このほど、2部作で描かれる最終章PART1『The Hunger Games: Mockingjay -Part1』(原題)の邦題が『ハンガー・ゲーム FINAL: レジスタンス』、PART2『The Hunger Games: Mockingjay -Part2』(原題)が『ハンガー・ゲーム FINAL: レボリューション』に決定し、PART1の日本公開を待たずしてPART2が2015年冬に公開されると分かった。2014年度に1億2,300万ドル(約144億円)にもなる最高の全米オープニング成績を記録した最終章PART1である『ハンガー・ゲーム FINAL: レジスタンス』では、スノー大統領(ドナルド・サザーランド)が支配する強大な独裁国家と、カットニス(ジェニファー・ローレンス)が滅びたとされていた第13地区を率いる反乱軍との一触即発の駆け引きが展開される。家族を残した故郷を壊され、大切なピータ(ジョシュ・ハッチャーソン)を政府に捕虜にされた怒りと哀しみにもがき、葛藤するカットニス。果たして彼女たちの運命は…。いよいよ大地を揺るがす最終決戦の幕が上がる。若きオスカー女優ジェニファー・ローレンスが“最も興行成績を上げたアクション映画のヒロイン”としてギネス世界記録に認定されるきっかけとなった本シリーズ。米経済誌「Forbes」が「2014年最も興行収入を稼いだ俳優」でも堂々の1位に輝くほどの彼女は、「映画は間違いなく最高よ。予想をはるかに超えているわ」と自信をみせ、持ち前の演技力で本作のヒロインも凛々しく、切なく演じている。本作では昨年惜しくもこの世を去ったフィリップ・シーモア・ホフマンも出演、さらには名女優ジュリアン・ムーアがシリーズ初参戦を果たすなど、豪華キャストとの掛け合いにも注目だ。『ハンガー・ゲーム FINAL: レジスタンス』は2015年6月よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開。『ハンガー・ゲーム FINAL: レボリューション』は2015年冬に全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年01月26日第87アカデミー賞のノミネーションが1月15日早朝(現地時間)発表になり、『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』と『グランド・ブダペスト・ホテル』が、作品賞、監督賞、脚本賞など最多9部門でノミネートされた。日本の『かぐや姫の物語』が長編アニメ映画部門候補となった。『グランド・ブダペスト・ホテル』は1930年代の架空の東欧の国にあるホテルを舞台にしたサスペンス・コメディ。『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』は、かつてスーパーヒーロー映画で一世を風靡したものの、いまは仕事も家族も失った俳優がブロードウェイの舞台に再起をかけて挑戦する様を描くブラック・コメディで、主演のマイケル・キートンは主演男優賞の本命と見なされている。そのほか、ゴールデン・グローブ賞で作品賞、監督賞に輝いた『6才のボクが、大人になるまで。』、主演男優賞受賞作の『博士と彼女のセオリー』など、いずれも前哨戦で熾烈な戦いを繰り広げてきた力作ぞろいだ。授賞式は2月22日(現地時間)、ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われる予定。主なノミネートは以下の通り。作品賞『アメリカン・スナイパー』『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』『6才のボクが、大人になるまで。』『グランド・ブダペスト・ホテル』『イミテーション・ゲームエニグマと天才数学者の秘密』『Selma』(原題)『博士と彼女のセオリー』『セッション』監督賞アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ(『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)リチャード・リンクレイター(『6才のボクが、大人になるまで。』)ウェス・アンダーソン(『グランド・ブダペスト・ホテル』)ベネット・ミラー(『フォックスキャッチャー』)モルテン・ティルドゥム(『イミテーション・ゲームエニグマと天才数学者の秘密』)主演男優賞スティーブ・カレル(『フォックスキャッチャー』)ブラッドリー・クーパー(『アメリカン・スナイパー』)ベネディクト・カンバーバッチ(『イミテーション・ゲームエニグマと天才数学者の秘密』)マイケル・キートン(『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)エディ・レッドメイン(『博士と彼女のセオリー』)主演女優賞マリオン・コティヤール(『サンドラの週末』)フェリシティ・ジョーンズ(『博士と彼女のセオリー』)ジュリアン・ムーア(『アリスのままで』)ロザムンド・パイク(『ゴーン・ガール』)リース・ウィザースプーン(『Wild』)助演男優賞ロバート・デュバル(『ジャッジ裁かれる判事』)イーサン・ホーク(『6才のボクが、大人になるまで。』)エドワード・ノートン(『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)マーク・ラファロ(『フォックスキャッチャー』)J・K・シモンズ(『セッション』)助演女優賞パトリシア・アークエット(『6才のボクが、大人になるまで。』)ローラ・ダーン(『Wild』)キーラ・ナイトレイ(『イミテーション・ゲームエニグマと天才数学者の秘密』)エマ・ストーン(『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)メリル・ストリープ(『イントゥ・ザ・ウッズ』)オリジナル脚本賞アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、ニコラス・ヒアコボーネ、アレクサンダー・ディネラリス・Jr.、アルマンド・ボー(『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)リチャード・リンクレイター(『6才のボクが、大人になるまで。』)ダン・フッターマン、E・マックス・フライ(『フォックスキャッチャー』)ウェス・アンダーソン(『グランド・ブダペスト・ホテル』)ダン・ギルロイ(『Nightcrawler』)脚色賞ジェイソン・ホール(『アメリカン・スナイパー』)グレアム・ムーア(『イミテーション・ゲームエニグマと天才数学者の秘密』)ポール・トーマス・アンダーソン(『Inherent Vice』)アンソニー・マッカーテン(『博士と彼女のセオリー』)デイミアン・チャゼル(『セッション』)アニメーション映画賞『ベイマックス』『かぐや姫の物語』『ヒックとドラゴン2』『The Boxtrolls』(原題)『Song of the sea』(原題)(text:Yuki Tominaga)■関連作品:かぐや姫の物語 2013年11月23日より全国にて公開(C) 2013 畑事務所・GNDHDDTKグランド・ブダペスト・ホテル 2014年6月6日よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマカリテほか全国にて公開(C) 2013 Twentieth Century Foxベイマックス 2014年12月20日より全国にて公開(C) 2014 Disney. All Rights Reserved.フォックスキャッチャー 2015年2月14日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) Photo by Scott Garfield(c)MMXIV FAIR HILL LLC. ALL RIGHTS RESERVED.ジャッジ裁かれる判事 2015年1月17日より新宿ピカデリーほかにて公開(C) 2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS(BVI)LIMITED,WARNERBROS.ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2015年01月16日授賞結果も気になるけれど、出席者の着こなしを見るのもアワード・シーズンの楽しみの1つ。中でも、アカデミー賞授賞式と並んで豪華な顔ぶれが揃うゴールデン・グローブ賞は見逃せない。レッド・カーペットで美と個性を競った女優たちの装いをチェックしてみよう。まずは今年の受賞者たちから。『アリスのままで』でドラマ部門女優賞を受賞したジュリアン・ムーアのノースリーブのドレスは、「ジヴァンシィ(GIVENCHY)」のオートクチュール。トップはシルバーで裾にかけて黒へのグラデーションが効いたシックなデザインだ。肩にかかる髪は自然に下ろしたスタイルに。『ビッグ・アイズ』でコメディ/ミュージカル部門女優賞に輝いたエイミー・アダムスは「アトリエ・ヴェルサーチ(ATELIER VERSACE)」。ブルーグレーのワンショルダーのドレスに、きれいにカールした自慢の髪を片側にたらしたスタイル。映画部門女優賞受賞者2人と同様、髪はあまり作り込まないスタイリングが多かった。TVのコメディ/ミュージカル部門女優賞を受賞したジーナ・ロドリゲスの黒のコラムドレスは「バッジリー・ミシュカ(Badgley Mischka)」のデザイン。トップはシンプルだが、膝下のマクラメのディテールとフリンジがおしゃれ。「ショパール(Chopard)」のダイアモンドのイヤリングを合わせ、シンプルかつクラシックな美しさが目を引いた。一方、シンプルだが、やや地味だったのはドラマ部門の女優賞受賞のマギー・ギレンホール。「ミュウミュウ(Miu Miu)」のドレスはオールドローズの落ち着いた色。ヘアスタイルはベリーショートでアクセサリーは控えめなイヤリングだけでは、ちょっと寂しい印象になってしまった。とにかく今年目立ったのはストラップレスのコラムドレス。それぞれ自分が似合う色を吟味して、レッド・カーペットにカラフルな彩りを添えた。リース・ウィザースプーン(カルヴァン・クライン/プラチナシルバー)、ケイティ・ホームズ(マルケッサ/深紫)、ジェナ・ディーワン・テイタム(キャロリーナ・ヘレラ/イエロー)、ダコタ・ジョンソン(シャネル/シルバー)、ナオミ・ワッツ(グッチ/イエロー。蛇をモチーフにしたブルガリのネックレス)、ヴィオラ・デイヴィス(ダナ・キャラン・アトリエ/レッド)、サルマ・ハエック(アレクサンダー・マックイーン/ホワイト)など、若い世代から大人の女性まで人気のデザインだった。白と大胆なデコルテ・ラインも今年のトレンドだった。ロザムンド・パイクは「ヴェラ・ウォン(VERA WANG)」のシフォン・ドレス。先月4日に第2子を出産したばかりで、正直ウエストのくびれは未回復だが、潔くそれを見せつつV字にカットされたデザインに助けられ、膨張色のアイボリーでもすっきり見える。ケイト・ハドソンも胸もとが大胆にカットされ、ウエストのあたりも露出の多い「ヴェルサーチ(VERSACE)」のドレス。とてもセクシーだが、下品にならないのは髪をまとめてシャープな印象を与えているからかも。エミリー・ブラントも、トップは布がクロスするデザインで露出が多い「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」のドレス。彼女の場合は「ロレイン・シュワルツ(Lorraine Schwartz)」のターコイズを使った大ぶりのイヤリングもアクセントになっていた。シエナ・ミラーの「ミュウミュウ」のドレスは、メタリックなアイボリーに大きく開いた胸元、刺繍、とトレンドの要素がつまった一着だった。ジェニファー・ロペスはお気に入りのデザイナー、「ズヘア・ムラッド(ZUHAIR MURAD)」の胸元もボトムも深いスリットで大きく開いたドレス。ビーズで飾った生地をたっぷり使ったデザインは、実はかなり重量感があるらしく、着ているだけで疲れてしまうらしい。並みいる女優たちも霞むほど、隙のない美しさだったのは、セシル・B・デミル賞受賞のジョージ・クルーニー夫人のアマルさん。「ディオール(Dior)」のオートクチュールの黒のロングドレス。ワンショルダーで、肩から長いトレーンが印象的。レッド・カーペットでは肘まである白い手袋をはめていた。豊かな黒髪に隠れがちだった「ハリー・ウィンストン(Harry Winston)」のダイアのイヤリングは29カラットだとか。キーラ・ナイトレイは「シャネル(CHANEL)」。衿と裾にレースのフリルがついた白のドレスは蝶や鳥の羽刺繍がほどこしてある。エンパイアラインで、現在妊娠中のおなかも目立たない。トレンドは追わず、自分に似合うスタイルを選ぶのはいかにも彼女らしい。パンツスタイルで異彩を放ったのはエマ・ストーン。「ランバン(LANVIN)」のジャンプスーツは、ビーズをあしらったきらびやかなトップに黒のボトム。床につくほど大きなボウのベルトがポイント。自然なボブスタイルの髪に目立つアクセサリーもなしだが、それでちょうどいいバランス。ロングドレスが大半を占めるなか、マニッシュとフェミニンな要素が見事に融合した新鮮なスタイルは注目を集めていた。(text:Yuki Tominaga)■関連作品:ゴーン・ガール 2014年12月12日より全国にて公開(C) 2014 Twentieth Century Foxビッグ・アイズ 2015年1月23日よりTOHOシネマズ有楽座ほか全国にて公開される(C) Big Eyes SPV, LLC. All Rights Reserved.
2015年01月13日ゴールデン・グローブ賞が発表された。ドラマ部門の作品賞に選ばれたのは『6才のボクが、大人になるまで。』。コメディまたはミュージカル部門の作品賞には、最有力と思われていた『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』を制して、『グランド・ブダペスト・ホテル』が輝いた。その他の写真主演男優賞は、『博士と彼女のセオリー』のエディ・レッドメイン(ドラマ部門)と『バードマン~』のマイケル・キートン(コメディまたはミュージカル部門)。主演女優部門は、『アリスのままで』のジュリアン・ムーア(ドラマ部門)と、『ビッグ・アイズ』のエイミー・アダムス(コメディまたはミュージカル部門)が獲得した。主な受賞結果は以下のとおり。作品賞(ドラマ部門):『6才のボクが、大人になるまで。』作品賞(コメディまたはミュージカル部門):『グランド・ブダペスト・ホテル』監督賞:リチャード・リンクレイター(『6才のボクが、大人になるまで。』)脚本賞:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、ニコラス・ヒアコボーネ、アレクサンダー・ディネラリス・Jr、アルマンド・ボー(『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)文:猿渡由紀
2015年01月13日第72回ゴールデン・グローブ賞授賞式が11日(現地時間)、ロサンゼルス開催され、同じキャストで12年間かけて撮影した『6才のボクが、大人になるまで。』がドラマ部門作品賞、監督賞、助演女優賞の最多3部門を受賞した。ゴールデン・グローブ賞はハリウッド外国人映画記者協会(HFPA)会員の投票によって決定するもので、最多7部門で候補となっていた『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』はコメディ/ミュージカル部門男優賞、脚本賞の2冠となった。コメディ/ミュージカル部門作品賞は『グランド・ブダペスト・ホテル』が受賞した。『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』で同部門男優賞を受賞したマイケル・キートンは、「(受賞者が)多くの人に感謝を述べるには理由があります。本当に感謝すべき人が大勢いるからです」と、まずはゴールデン・グローブ賞にコメディ部門を設けたHFPAに感謝し、質素な家庭に育った生い立ちから息子への愛まで涙ながらのスピーチ。会場の感動を誘った。ドラマ部門で男優賞を受賞したのは『博士と彼女のセオリー』スティーブ・ホーキング博士を演じたエディ・レッドメイン。先日ゴールインしたばかりの彼にとって、素敵な結婚プレゼントになったことだろう。功労賞にあたるセシル・B・デミル賞を受賞したジョージ・クルーニーは、7日(現地時間)にパリで起きた新聞社襲撃事件犠牲者に「Je suis Charlie(私はシャルリー)」のバッジを胸につけて登壇。大作以外にも光をあてるゴールデン・グローブ賞に感謝を述べ、「大作は大丈夫ですが、小規模作には観客が必要です」とコメント。さらに、昨年亡くなったローレン・バコールとロビン・ウィリアムズの名前を挙げて、受賞することよりも人々の記憶に残ることの大切さについて語り、会場にいる夫人に向かって「アマル、君の夫であることを何より誇りに思っているよ」と語りかけた。そして、同日パリで行われた大規模なデモにもふれ「Je suis Charlie」と支持を示すひと言で締めくくった。授賞式前半ではHFPA協会長のテオ・キングマも「国際ジャーナリストである我々は芸術表現の自由の重要性を理解しています。北朝鮮からパリまで、言論の自由を抑圧しようとする人々と戦うために団結しましょう」と昨年末に起きたコメディ映画『THE INTERVIEW』(原題)の公開をめぐる騒動、パリの新聞社襲撃事件に言及したスピーチを行い、スタンディング・オベーションを受けた。授賞結果は以下の通り<映画>ドラマ部門作品賞:『6才のボクが、大人になるまで。』男優賞:エディ・レッドメイン(『博士と彼女のセオリー』)女優賞:ジュリアン・ムーア(『アリスのままで』)コメディ・ミュージカル部門作品賞:『グランド・ブダペスト・ホテル』男優賞:マイケル・キートン(『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) 』)女優賞:エイミー・アダムス『ビッグ・アイズ』助演男優賞:J・K・シモンズ(『セッション』)助演女優賞:パトリシア・アークエット(『6才のボクが、大人になるまで。』)監督賞リチャード・リンクレイター『6才のボクが、大人になるまで。』脚本賞アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、 ニコラス・ヒアコボーネ、アレクサンダー・ディネラリス・Jr、アルマンド・ボー(『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) 』)外国語映画賞『リヴァイアサン』(ロシア)アニメ作品賞『ヒックとドラゴン2』作曲賞ヨハン・ヨハンソン『博士と彼女のセオリー』主題歌賞GLORY『SELMA』(原題)<テレビ>TVシリーズドラマ部門作品賞:「THE AFFAIR」(原題)男優賞:ケヴィン・スペイシー(「ハウス・オブ・カード 野望の階段」)女優賞:ルース・ウィルソン(「THE AFFAIR」原題)TVシリーズコメディ/ミュージカル部門作品賞:「TRANSPARENT」(原題)男優賞:ジェフリー・タンバー(「TRANSPARENT」)女優賞:ジーナ・ロドリゲス(「JANE THE VIRGIN」原題)ミニシリーズ・TV映画部門作品賞:「FARGO/ファーゴ」男優賞:ビリー・ボブ・ソーントン(「FARGO/ファーゴ」)女優賞:マギー・ギレンホール(「THE HONORABLE WOMAN」原題)助演男優賞:マット・ボマー(「ノーマル・ハート」)助演女優賞:ジョアンヌ・フロガット(「ダウントン・アビー」)(text:Yuki Tominaga)
2015年01月12日