俳優のジョージ・クルーニーが、自身と妻アマルを脅迫してきた男性に対して接近禁止令を獲得した。双極性障害と診断され、統合失調症の可能性もあるという理由から現在は精神病棟に入院しているマーク・ビブビーから189ページに渡る妄想的で不快な書類を送られたことで、ジョージは法的手段を取ることに決めたという。TMZによれば、そのEメールの中ではジョージ・H・W・ブッシュアメリカ元大統領の暗殺計画や1996年のジョンベネ殺害事件についても触れられていたそうで、さらには最近米オーランドのゲイクラブで起きた銃乱射事件も持ち出していたようだ。これを受け、裁判所はビブビーに現在イタリアの別荘に滞在中のジョージとアマルの100ヤード(約91メートル)以内に近づくことを禁止した。そんなジョージはつい最近、名声というものが時にはつらいものであるものの、そのおかげで自身の取り組んでいるチャリティー活動にスポットライトを当てることができると語っていた。「名声というのは興味深いものだよね。カメラに追いまわされると、息苦しく感じるものさ。でも一生懸命危険な仕事に取り組んでいる人たちのところへ僕が行って、カメラにもついてこさせたら効果があるんじゃないかと思ったんだ」(C)BANG Media International
2016年07月16日ジョージ・ルーカスが世界中から選りすぐった『スター・ウォーズ』のアート作品が集結する「スター・ウォーズ展 未来へつづく、創造のビジョン。」が、7月16日から8月30日まで大阪のあべのハルカス16階にあるあべのハルカス美術館にて開催される。同展では、“ビジョン”というテーマでスター・ウォーズの魅力を紹介。世界初公開となるアート作品をはじめ、映画制作で実際に使用されたルーカス・ミュージアム・オブ・ナラティヴ・アート所蔵のコンセプトアートや衣裳、小道具など約150点を展示する。アナキン(ダース・ベイダー)を中心に、ルーク、レイア、ハン・ソロ、ヨーダ、オビ=ワン・ケノービなど、彼を取り巻く2世代に渡る様々な登場人物の肖像画や、フォースをテーマとしたアート作品、「フォースの覚醒」で新たに登場したカイロ=レンのマスクとライトセイバーのレプリカなども展示。主な戦いのダイジェスト映像とともに映画で使用されたブラスター銃なども出展される他、惑星に生息するユニークなクリーチャーが生き生きと描かれた作品や、映画で使用されたイウォークのコチュームも登場する。これまでに発表されたすべてのエピソードに唯一登場し続けているC-3POとR2-D2の名コンビが振り返る壮大なスター・ウォーズ・サーガの一端を映像で紹介。また、「フォースの覚醒」に登場した新ドロイドBB-8のレプリカも展示される予定だ。さらに、スター・ウォーズの関連商品が多数販売。展覧会限定グッズの他、大阪会場だけの記念メダルも用意される。【イベント情報】「スター・ウォーズ展 未来へつづく、創造のビジョン。」会場:あべのハルカス美術館住所:大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階会期:7月16日~8月30日時間:10:00~20:00(入館は閉館の30分前まで)料金:一般1,500円、高大生1,100円、小中学生500円、未就学児は無料休館日:7月25日
2016年07月16日チャニング・テイタム&ジェナ・ディーワン・テイタム夫妻が7月11日(現地時間)に結婚7周年を迎えた。チャニングによれば結婚からは7年、一緒に過ごすようになって11年経つと言い、いまだにジェナを「ケーキ」と愛を込めて呼び、「本当にキレイだね」と妻を絶賛するコメントをSNSに掲載している。2006年の映画『ステップ・アップ』での共演がきっかけで交際し、2009年に結婚した2人。2013年5月には第1子エヴァリーちゃんが誕生し、幸せな家庭を築いている。ふり返ってみれば、ジェナと結婚してからチャニングのハリウッドでの活躍ぶりは目を見張るものがある。『マジック・マイク』や『21ジャンプストリート』はそれぞれ続編を製作するほどの成功を収め、今年は『ヘイル、シーザー!』でジョージ・クルーニーやジョシュ・ブローリンら実力俳優と共演し、タップダンスや歌声を披露するなど新たな魅力を披露した。プロのダンサーだったジェナの手厚いサポートと指導が功を奏したようだ。チャニングは以前「People」誌に「僕らの“サポートシステム”は抜群だよ。自分たちがより良くなるため、成長するために切磋琢磨してるんだ。自分一人より、彼女と一緒だと、いろいろうまくいくんだよね」とジェナとの相性の良さを語っていた。(Hiromi Kaku)
2016年07月13日『溺れるナイフ』『ピース オブ ケイク』などでおなじみのジョージ朝倉さんが、青年週刊誌で連載している『ダンス・ダンス・ダンスール』2は、クラシックバレエに情熱を傾ける男子中学生が主人公。バレエがテーマの現代版スポ根物語とは、ちょっと意外な気もするが…。「私も意外です(笑)。好きな作家さんでも、バレエマンガは読み飛ばしてしまうくらい興味がなかったので。だけど娘が習っているバレエ教室に男の子が入ってきて、この子はどういうメンタリティでバレエを始めて、この先、思春期をどう乗り越えていくんだろうってところから興味を持つようになったんです」幼い頃バレエにひかれながらも、父を亡くした潤平は、男らしくあろうとあきらめた。そんな彼がバレエと再び出合い、ピタピタのタイツ姿で舞う独特の美意識や、「女の子の習いごと」というイメージに反発しながらも、取り込まれていく。「やりたいことを見つけた人は羨ましいなって、自分の青春時代を走馬灯のように振り返って気づいたんです。オレの分まで羽ばたけ、潤平!と思いながら描いてます(笑)」本作のためにバレエを習い始めた朝倉さんは、うまく踊れないストレスで一時的に激ヤセ(!)してしまったほど。迫力あるダンスシーンも、そんな努力の賜物といえる。『溺れるナイフ』で実証済みだが、思春期の危なっかしい心のうちを描く手腕は本作でも際立っているし、男性目線なところも新鮮だ。「私のなかの中2男子を出しているだけ。潤平はお調子者だからフワッと生きてこられたけど、自分で人生を選ばなければいけない時期に差し掛かった感じを表現したいんです」いじめやスクールカーストなど、バレエ以外の部分も読み応えあり。人生をかけるべきものと出合った愛すべきおバカ中学生がどう成長していくのか、先物買いのファンのような気持ちで応援したくなるはず。◇幼い頃に出合ったバレエへの未練を隠しながら、男らしく振る舞う村尾潤平の前に、転校生の美少女と、孤高の天才少年が現れる。著者初の青年週刊誌連載。小学館各552円。◇(C)ジョージ朝倉/小学館「ビッグコミックスピリッツ」連載中。◇じょーじ・あさくらマンガ家。代表作に『恋文日和』『ピースオブ ケイク』『溺れるナイフ』『テケテケ★ランデブー』など。『溺れるナイフ』の実写映画版が11月公開予定。※『anan』2016年7月13日号より。写真・森山祐子インタビュー、文・兵藤育子
2016年07月12日毎日仕事や家事に追われていると、ふと自分だけがなんだか損をしているような気持ちに落ち込んでしまうこと…ありませんか? そんな気持ちを切り替えたいとき、私にはサプリメントのように、心に効くドラマがありました。それは「ER 緊急治療室」。ある時期、私にとって毎週必須のサプリメントでした。私は一時期、海外ドラマを週に10本近く追っかけているくらいの海外ドラマフリークだったのですが、そのキッカケとなったのが「ER 緊急治療室」でした。NHKBSで第1シーズンを見始めたのが1997年。医師たちのドラマと、患者のドラマ、様々なドラマがテンポよく、リアルに、綴られていきます。私がハマっていることを知っている友人たちから「ERってどういうドラマなの?」と尋ねられると「とにかく見ると元気になるサプリメントみたいなドラマ」と答えていました。そう、描かれている人間ドラマは決してハッピーなだけではないのだけど、見ると無性に元気になるのです。そして何よりも、キャストがいい! ジョージ・クルーニーですよ! かっこよすぎです。こんなお医者さんいたら、女性はみんな何もなくても混みあう待合室で10時間位待ちますよ。彼を眺めているだけでも幸せになれます。とりあえず。 そんなジョージ・クルーニーの役ダグラス・ロスは、熱血小児科医。そして、ERの主任に、アンソニー・エドワーズ演じるマーク・グリーン先生。私はグリーン先生が大好き。この2人の医師を軸に、現在では売れっ子女優になったジュリアナ・マグリーズ演じるキャロル・ハサウェイ看護師長や、ノア・ワイリー演じるカーターくんことインターンのジョン・カーターが絡んでいきます。 以前他局でも再放送していましたが、驚いたのが、今見ても全くもって古びていないこと。医療ドラマでありながら、恋愛、キャリア、兄弟、自分の健康、親の介護など、医師たちの人間ドラマでもあるのです。そして、医師や看護師たちの恋愛のカタチも様々で、同僚との恋愛、患者さんとの恋愛、同性愛、パワハラ愛など、本当に様々。さらには、女性がプロフェッショナルな仕事をすることの困難さと醍醐味。仕事と家庭を両立する苦しさと喜び。まさに、日本の女性がぶち当たっている問題に、アメリカの女性たちもぶつかっていることに、等身大の共感をするのです。 夜勤の睡眠不足と闘いながら、緊急治療室に担ぎ込まれた目の前の患者を助けるために全力をつくす人たち。ドラマを見終わると、自分が今向かい合っている仕事や家庭に対して、昨日よりちょっぴり明日は誠実になろうと思えます。そして、舞台はシカゴ。シカゴという土地柄、病院が犯罪に巻き込まれることも多く、アクションもの?と思うようなドキドキのエピソードもあります。が、基本はあくまでも人間ドラマです。真面目なだけでなくて、ユルいキャラクターの登場人物もたくさん出てきます。ちょっと太めの看護師さんが、シーズンを追うごとに痩せていくのも見モノです。第15シーズンまで15年間、331話。ほぼ欠かさず見ましたが、これほどまでに愛した海外ドラマはないと言っていいでしょう。どのシーズンもすばらしい完成度ですが、やっぱり第1シーズンの素晴らしさあってこその、15年間です。そして1話から見るすばらしいチャンスが到来したようです! ぜひ火曜日夜8時のERを、元気のサプリメントにしてください。 「ER特設サイト」
2016年06月30日ジュリア・ロバーツとオーウェン・ウィルソンが、『Wonder』への出演を交渉している。原作は2012年に出版された同名のベストセラー小説。5年生まで普通の学校に通えなかった少年が、思いがけずしてヒーローになっていくという物語。その他の情報少年は『ルーム』のジェイコブ・トレンブレイが演じる。ロバーツとウィルソンは、少年の両親を演じるらしい。監督はスティーヴン・チョボスキー。北米公開は来年4月の予定。ロバーツの最新作は、ジョディ・フォスター監督、ジョージ・クルーニー共演の『マネーモンスター』。ウィルソンの最新作は、ベン・スティラーが主演と監督を兼任する『ズーランダー2』。最近は、コメディ映画『Bastards』を撮り終えた。共演はJ・K・シモンズ、グレン・クローズ、エド・ヘルムズら。北米公開は来年1月。文:猿渡由紀
2016年06月29日試写室でもお目当ての映画の前にほかの作品の予告が流れることがある。そこで見かけて、めちゃくちゃ期待していたのがこれ。高視聴率の財テク番組『マネーモンスター』が生放送中にジャックされ、司会者リー(ジョージ・クルーニー)が人質にされたスタジオに全米が注視するのだ。それなのに、犯人を盾にしたリーが警官隊に取り囲まれてるシーンもあったりする。何?何?どうなってるの!?と、興味を掻きたてられっぱなしのサスペンスがリアルタイムで描かれるんです。この緊急事態に調整室から冷静に指示を送る敏腕ディレクターのパティを演じるのは、ジュリア・ロバーツ。11年ぶりの大物共演が売りなわけですが、この作品をさらに気になるものにしているのは映画監督がジョディ・フォスターだってこと。監督としては、『リトルマン・テイト』や『ホーム・フォー・ザ・ホリデイ』など家族ドラマ好きのジョディが、サスペンスを監督するなんて、ちょっと意外。と同時に、ジョディなら、たんなるサスペンスで終わるわけがないという期待も抱かせてくれるじゃありませんか。もちろん、その期待は裏切られません。そもそも、犯人の動機は、リーが番組で推奨していた急成長企業アイビス・キャピタルの株が急落したことにある。そこには株の情報操作が行われていたと主張する犯人が、自分が失った財産だけではなく、その暴落で失われた8億ドルをリーの身代金として要求するんですね。そんな大金払えるわけないと思いつつ、ツッコまずにいられないのは、これだけの緊急時に出張中で連絡が取れないというアイビスのCEO。前世紀の経営者じゃあるまいし、飛行機に乗っている間は連絡を絶つ主義とか言われても、そんなのいまどきの企業の危機管理としてありえない。はたして、この株価大暴落の裏に何があるのか。リーたちが、いつその事実に気づいて、どう暴いてくれるのかを息を詰めて見守ることになるんですよ。あっ、もちろん、爆弾を装着させられたリーが、命の危機から抜け出せるか、もね。軽妙トークが人気の財テク番組司会者らしく、彼が全米の視聴者に呼びかけるある奇策には、その手があったかと驚かずにいられない。おまけに、このトークの内容も視聴者の反応も、人間そんなに悪いもんじゃないねとちょっとした感動を味わわせてくれるんですから。◇監督/ジョディ・フォスター出演/ジョージ・クルーニー、ジュリア・ロバーツ、ジャック・オコンネル、ドミニク・ウェスト、カトリーナ・バルフほかTOHOシネマズ六本木ほかにて公開中。※『anan』2016年6月22日号より。文・杉谷伸子
2016年06月21日ブラッド・ピット、ジョージ・クルーニーら豪華キャストの出演が人気を集めた『オーシャンズ11』の女性版映画の製作が本格的になってきた。以前からサンドラ・ブロック、ケイト・ブランシェット、ヘレナ・ボナム・カーターが出演するとうわさされていたプロジェクトではあるが、『ピッチ・パーフェクト』の製作・女優のエリザベス・バンクスも新たにキャスティングされたようだと「Showbiz 411」が伝えている。主演はサンドラで、オリジナル映画でジョージが演じたダニー・オーシャンの姉妹を演じるとのことだが、楽しみに待っているファンが多くいる一方で、「どうしていまさらキャストを女性に変更し、リブートしないといけないのか?」と否定的な声も。今年は32年ぶりにリブート映画となって帰ってきた『ゴーストバスターズ』のキャストが男性から女性に一新され、次期ジェームズ・ボンドが女性でジェーン・ボンドになるかもとの声も上がった。何かと前々からある作品のキャストを女性に変更して新しく作品を作るという話題が多い。そこへ『オーシャンズ11』もオール女性キャストで生まれ変わることになり、「ハリウッドはネタ切れにもほどがある。誰かクールなヒロインが活躍する新しいアクション映画を作ることはできないの?」と不満を持つ女性の声が上がっている。(Hiromi Kaku)
2016年06月13日スリリングにスピーディに展開するクライム・サスペンスかと思いきや、拝金主義を風刺し、勝者と弱者の格差を増幅させる社会問題にまで鋭く切り込んだ『マネーモンスター』。ジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツという2大スターの競演も話題だが、娯楽性と知性派ストーリー、エモーショナルな人間ドラマが見事に融合した良質なハリウッド映画としても注目を集めている。監督は、名女優としても知られるジョディ・フォスター。8年ぶりの来日を果たし、作品に込めたフィルムメーカーとしての想いをシネマカフェに語ってくれた。取材部屋に入ると、ブルーのパンツスーツに身を包んだフォスター監督が、「ジョディよ、よろしく」とにこやかな笑顔とともに手を差し出して迎えてくれる。子役としてデビューを果たしてから50年以上、ショービジネスの第一戦で活躍し続けているトップスターだが、とても気さくだ。立ったままのスタッフに、「あそこにも椅子があるから座ったら」と気配りも見せる。いざインタビューという段になると、するりとパンプスを脱ぎ、カウチに胡坐をかいて、リラックスした表情を見せてくれた。まず、最初に脚本を見せたのが主役を演じたジョージ・クルーニーだったという話からスタート。「役にぴったりだと思ったの。観客はジョージが演じるリー・ゲイツに最初に出会った時、きっと彼を好きになれない。エゴが強いし、惰性で生きているし、酒グセも悪いし、人への思いやりがない。自分を見失っている状態の人だから。番組をジャックされると、臆病な反応を見せるしね。でも、観客は段々と彼の状況を理解していくの。いくら有名なTVパーソナリティでも、人生で失敗しているから自己評価が低いんだなと。ところが、それが事件をきっかけに変化していくの。ある意味、彼は映画の最後でふたたび人間である自分を取り戻すことができる。だからこそ、最初は嫌われるかもしれないけれど、変化し、観客を引きつけ続ける、そんな役者が必要だったの」。ジョージがTVパーソナリティとして番組の頭で滑稽なダンスを披露するのだが、それは彼のアイディアだったそう。「今回はジョージがダンスしたいと言ってくれたのが嬉しかった。何しろ、100%コミットしてくれて、自ら笑いものになるぐらいのショーマンシップを見せてくれたことが、映画のためにもなったの。ただ、常にアドリブを取り入れるかどうかは、映画の種類によるわね。プロットがはっきりしていて、セリフが多いと脚本がしっかり詳細まで書き込まれているから、アドリブ自体取り入れにくいし。でも、監督として私自身は、役者のアイディアを頼りにしているところがあるから、こういう提案は大好きよ」。共演には、ジョージとの相性が良いジュリア・ロバーツだ。「彼女は“AMAZING JULIA ROBERTS”なの!彼女以外にこの役は考えられないぐらい素晴らしいの。ジュリアのキャスティングが決まってから、より役を掘り下げることができ、よりヒロイックなキャラクターにすることができたわ。もともと、2人が演じたキャラクターは強い絆で結ばれている必要があったの。劇中では、実際に一緒に登場するのは冒頭と終りだけ。撮影でも2人が同じ現場で演技をしたのは2日ほどなの。とてもバーチャルな共演だったから、強いケミストリーがなければいけなかったの。だから、2人から生まれるマジックが必要だったのよ」。大スターである2人が共演しているというだけでなく、幅広い観客が楽しめる良質な社会派娯楽作であるこの作品は、最近ではハリウッドであまり見られなくなったジャンルの映画とも言える。「そうね。こういうタイプの映画は、もうあまりハリウッドで作られなくなったわね。それは、スタジオが商業的な戦略としてシリーズもの、スーパーヒーローものを多く作っているから。今後はもっと観られなくなるかもしれないわ。でも、インテリジェントでチャレンジングでユニーク、オリジナルな映画を観たい観客が多くいると信じているの。作品を作るとき、観客がそれを観るのが大きいスクリーンか、アイフォーンか、ケーブルかなんて気にしない。私は映画を観てもらえればいいと思っているの。『マネー・モンスター』は一般向けのペースの速いスリラーでもあるけれど、キャラクターの心理描写も丁寧にしたし、意味深い作品だと思うわ。観客に観たいと思ってもらえれば嬉しいけれど」。本作のモチーフであるお金というものは、人の本性、価値観を如実に見せるものだとつくづく感じられる。社会的成功者として、映画監督として、お金の価値というものをどう感じている?「今回登場する男性キャラクターは、みな自分の人間としての価値を見いだせずに葛藤しているの。いまの文化では、自分の価値をはかるときに、ものさしとしてお金や知名度を意味深いものとして使っているところがあるわよね。ジョージ演じたリーに関しては、少なくとも冒頭ではそう。確かにお金にはそういう側面はあると思う。アメリカや日本のような先進国で生きていると、自分がどんな人間であるか見えにくくなる。そのときに、最初に自分が勝者なのか敗者なのかをお金や地位、名誉で測りたくなる気持ちは分かるわ。でも私にしてみれば、いままでいろいろな人とふれあってきた経験というものが最も人の価値として重んじられるべきだと思うの。それは、金銭的な財産や仕事、ましてや賞などで測れるものではないわ」。ショービズ界といえば、知名度やギャランティで重要度が測られがちな世界。そこで人生におけるほぼすべての時間を生きてきた監督が、いったい健全な価値観をどのように育んできたのだろう。「どうかしら。とにかく、やりたかったことは昔から変わらないの。映画を作るということよ。映画を作るアーティストとして生きることで、地に足を付けていられる。私の場合、小さいときから公の目にさらされる立場だったから、なるべくリアルでありたいと思ったし、リアルであることに目が向くのかもしれないわね。子どもとして、自分の実人生を奪われそうになることが多かっただけに、自分が大切にするもの、矜持の持ち方を自然に身に付けたのかもしれない。これは仕事、これは私の人生というふうに、わけて考えることでそういう感覚を保っているのかもしれないわ」。先日、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェイムにも名前を刻んだ監督。名実ともに、ハリウッドスターとして映画史に名を刻んだわけだ。今後は、女優業との割合はどのようになっていくのか。「いまは、監督業に専念したいの。27歳で初長編を撮って、それから4本の映画を作ったけれど、決して数としては多くない。もちろん、その間も休んでいたわけではないし、役者としてのキャリアも積んだし、2人の子育てもしているから、とても満足している。でも、監督をするなら100%コミットしなければいけないの。企画と出会って、“さあ、今だ”というタイミングが来たときに、チャンスを逃がしたくない。ただ、これまで50年以上も演技をしてきた自分にとって、演技をすることはほかと比較することはできないぐらい素晴らしいことだから、止めることはないわ」。監督業にますますの意欲を見せるジョディ・フォスター監督。小さい頃から慣れ親しんできた日本文化が大好きだと話し、いつかこの独特な文化を作品に反映させられたらと考えているとか。その“いつか”も心待ちにしつつ、今後のジョディ・フォスターの活躍に注目したい。(text:June Makiguchi/photo:Kyoko Akayama)
2016年06月08日ジョディ・フォスターが監督を務めるリアルタイム・サスペンスに、ジョージ・クルーニー、ジュリア・ロバーツという豪華キャストが集結した『マネーモンスター』。本作で、全米高視聴率の人気番組を突然占拠する謎の男カイルを演じた、ジャック・オコンネルの特別映像が到着。生放送番組をジャックしながら、実はちょっぴり“ダメ男”というキャラクターを好演した彼の魅力に迫った。本作は、司会者リー・ゲイツ(ジョージ・クルーニー)の軽快なトークと財テク情報で高視聴率を稼ぐ、TV番組「マネーモンスター」の生放送中に起きた衝撃の事件を描く緊迫のリアルタイム・サスペンス。製作も兼任して主演したジョージと、敏腕番組ディレクター、パティ役のジュリアが、『オーシャンズ12』(05)以来、実に11年ぶりの共演を果たしていることでも話題だ。そんな中、番組をジャックする謎の男カイルを演じたのは、アンジェリーナ・ジョリー監督作『不屈の男アンブロークン』にも抜擢された25歳の英国俳優ジャック・オコンネル。今回解禁となる映像では、ゲイツが番組で指南したとおりに、母親の遺産をまるごと投資してしまい、文字どおり全財産を失ってしまうカイル役を好演した彼にフィーチャーしている。まさにダメ男なキャラのカイル。その一方で、自分が行動することで「ほかにも大損した人が大勢いるはず。真実を明らかにする」という、強い信念をもっている部分が映し出されていく。ただのダメ男ではなく、なんだか憎めない魅力を発揮しているのは、ジャック・オコンネルの演技力の成せるところ。そんな彼の演技を、フォスター監督は「才能あふれる俳優」と絶賛、共演者のジョージも「確かに危険だが、救いの手を差し伸べたくなる男だ」と語るキャラクターを見事体現した彼には、製作陣も太鼓判を押している。ジョニー・デップやヒュー・グラントも、かつて魅力的なダメ男を演じたことで高い評価を得てきた。この世代きっての演技派ジャック・オコンネルが演じる、ダメ男・カイルにもぜひ注目してみて。『マネーモンスター』は6月10日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年06月08日90年代から現在にいたるまで、ハリウッドのトップに君臨し続けてきたジュリア・ロバーツとニコール・キッドマンという2大オスカー女優と、『それでも夜は明ける』でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、『オデッセイ』での名演も記憶に新しいキウェテル・イジョフォー出演の『シークレット・アイズ』が6月10日(金)より公開される。この6月は、映画ファンにとって注目作が続々と公開されているが、特にハリウッドを代表する実力派俳優陣が集結した、見応えたっぷりの“大人のサスペンス”が目白押しだ。■ジュリア・ロバーツ×ニコール・キッドマン初競演!『シークレット・アイズ』6月10日公開2002年、ロサンゼルス。殺人事件の現場に駆け付けたFBI捜査官のレイ(キウェテル・イジョフォー)は、被害者を見て絶句する。その被害者は、テロ対策合同捜査班でのパートナーで、親友でもある検察局捜査官のジェス(ジュリア・ロバーツ)の最愛の娘だった。レイはエリート検事補のクレア(ニコール・キッドマン)と共に捜査に乗り出し、一度は容疑者を特定するものの、FBI組織内の事情により真相は闇に葬り去られてしまう。あれから13年、驚愕の事実が紐解かれてゆく――。原案となったのは、第82回アカデミー賞外国語映画賞を受賞したアルゼンチン映画『瞳の奥の秘密』。同作のフアン・ホセ・カンパネラ監督も製作に参加し、トム・ハンクス主演『キャプテン・フィリップス』の脚本家ビリー・レイ監督がメガホンをとった極上サスペンスだ。■ジョディ・フォスター監督×ジョージ・クルーニー『マネーモンスター』6月10日公開リー・ゲイツ(ジョージ・クルーニー)は、巧みな話術と軽妙なパフォーマンスを織り交ぜながら、株価予想や視聴者へのアドバイスを行う高視聴率の財テク番組「マネーモンスター」の看板MC。いつもの通り、リーがプロデューサーのパティ(ジュリア・ロバーツ)の指示を無視して、ノリのいいアドリブで視聴者ウケを狙っていた生放送の最中、彼の背後に一人の男(ジャック・オコンネル)が現れる。その男カイルは完全にテレビ画面にフレーム・インし、拳銃でリーを脅す。番組で語られた株式情報を鵜呑みにして全財産を失ったというカイルは、リーを人質にとり、株式のカラクリを生放送内で明らかにしろとパティに指示する――。先日の来日時、生放送のTV番組に出演し話題を呼んだジョディ・フォスターの監督4作目。主演と製作を務めたジョージ・クルーニーが、長年の友人ジュリア・ロバーツと11年ぶりに共演したことでも注目を集めている、リアルタイムサスペンス。■エマ・ストーンがウディ・アレン監督と再タッグ『教授のおかしな妄想殺人』6月11日公開アメリカ東部の大学に赴任してきた哲学科教授のエイブ(ホアキン・フェニックス)は、真っ暗闇の中を生きていた。人生の意味を見失った彼は、慢性的に孤独な無気力人間になってしまったのだ。ある日、迷惑な悪徳判事のうわさを耳にしたエイブは、自らの手でその判事を殺すという完全犯罪に夢中になっていく。かくして“奇妙な目的”を発見した途端、エイブの毎日は鮮やかに彩られ、身も心も絶好調に一変。一方、エイブに好意を抱く教え子ジル(エマ・ストーン)は、彼の頭の中におかしな妄想殺人が渦巻いているとはつゆ知らず、燃え上がる恋心を抑えられなくなり…。ウディ・アレン監督とハリウッド随一の個性派ホアキン・フェニックスが初タッグ。『マジック・イン・ムーンライト』に続いて出演したエマ・ストーンも、キュートな学生ファッションで魅力たっぷり。ウディ・アレン流のブラックなユーモアが炸裂する妄想サスペンス。■シャーリーズ・セロン×ニコラス・ホルトが“マッド”な再共演『ダーク・プレイス』 6月24日公開母親と姉妹2人を殺害した罪で8歳のリビーの兄ベンが逮捕された。28年後、殺人事件の遺族として世間から同情を受け、支援金や自伝出版で生活するリビー(シャーリーズ・セロン)の元に、「殺人クラブ」という団体から連絡が届く。主催者のライル(ニコラス・ホルト)たちは過去の有名な殺人事件を検証しており、リビーはベンの無罪を主張する彼らを怪しみつつも、生活のために協力することに――。「ゴーン・ガール」の原作者ギリアン・フリンの長編ミステリーを、シャーリーズ・セロンが主演とプロデュースを務めて映画化。『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のニコラス・ホルトほか、クロエ・グレース・モレッツも共演する記憶を巡るヒューマン・サスペンス。さて、あなたはどのサスペンスにだまされる?(text:cinemacafe.net)
2016年06月05日ジョディ・フォスターが4作目となる監督作『マネーモンスター』を携え8年ぶりの来日を果たし、6月2日(木)に行われたジャパンプレミアに出席した。ジョージ・クルーニー、ジュリア・ロバーツをキャストに迎えた本作。全米最高視聴率を誇る財テクTV番組が銃を持った男にジャックされる。男はかつて、同番組の指南で株で大損をしており、人気パーソナリティのリーを銃で脅し、その模様が生中継されるが…。大歓声に迎えられて登場したジョディは客席の間を通って壇上へ。「日本のみなさんがこの映画を楽しみにしてくださっているのが伝わってきて嬉しいです」と満面の笑みを浮かべ「8年ぶりで東京の街は少し変わったかもしれないけど、いいものはそのまま残っていることを願っているわ」と語った。来日後、TV局の取材やテレビ番組にも精力的に応じてきたジョディだが、本作もTV番組を題材にしているということで「TV局の様子が映画の中と似ていて面白かったわ。ただひとつ、違うのは映画のセットと比べて、日本のTV局の方がずっと清潔だということね」と語り会場は笑いに包まれた。本作について「何年も前から脚本を練ってきた」と語るジョディ。ジョージ・クルーニーを俳優としてでなくプロデューサーにも迎えているが「ここで描かれるのは3つの世界。ひとつはウォールストリートをはじめとする金融の世界。もうひとつは“インフォメーション”と“エンターテイメント”を掛け合わせた造語で、いまのアメリカの番組作りにも反映されている“インフォテイメント”の世界。そしてハイスピードテクノロジーの世界です。この3つがひとつになってきていて、それはとても危険なことですが、その狂気やリアルと非現実の間にあるものに触れたいと思いました」と語る。監督、女優として活躍し“強い女性”というイメージが強いが「監督というのは難しい仕事で、全てのビジョンを持ち、作品作りの全ての選択を背負わなくていけません。そのために、強さや自信、100%のコミットメントが必要であり、監督をすることに『YES』と応じたのであれば、作品が仕上がるまで、ほかのことは考えることはできません。そういう意味で、強さを持っているといえるかもしれませんね」と微笑んだ。5月4日にはハリウッドの殿堂(ウォーク・オブ・フェーム)入りが決まったが「ずっとタイミングを待ってました。監督として星をいただきたかったんです。待ったかいがあって、監督として名を刻むことができて嬉しいです」と喜びを語る。日本でも、日比谷シャンテ前に名優たちの手形が並ぶ“殿堂”があるが、今回の来日を機にジョディの手形を飾ることも決定!ハリウッドの女優、監督としては初めてのこととなる。観客に見守られながら手形を取ったジョディは「ハリウッドの女性監督として初めてということですが、まだまだ素晴らしい女性監督はいるので、私が最後にならないこと、これから続いていくことを願っています」と女性の社会進出に関して熱心に訴えてきた彼女らしいコメントで会場を沸かせた。『マネーモンスター』は6月10日(金)より公開。(text:cinemacafe.net)
2016年06月02日約8年ぶりに来日した女優で映画監督のジョディ・フォスター(53)が2日、東京・六本木のTOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われた監督最新作『マネーモンスター』(6月10日公開)の舞台あいさつに登場した。客席から登場したジョディは、大興奮のファンの間を通ってステージに登壇。「大好きな日本そして東京に、自分の大事な監督作を携えてこられたことをうれしく思います」と喜びを語った。そして、本作に出演するジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツについて「役者としてすばらしいですし、友人でもあるので不思議な絆で結ばれている。その絆は映画でも感じられると思います」と話した。また、監督業について「難しい仕事。選択すべてを委ねられる。自分を持ち続けるために強さ、自信も必要」と話し、「作品が仕上がるまでほかのことを考えずにやった。自分の中に強さがあるのかもしれません」と自己分析。今後については「何も計画を立てていない」と笑い、「睡眠をとりたい。そして、子供たちと犬と時間を過ごしたい」と希望した。先日、念願だった監督としてハリウッド殿堂入りを果たし、ウォーク・オブ・フェイムに名が刻まれたジョディ。「監督として星をいただきたかったのでタイミングを待っていたの。待ったかいがありました」と満足そうな表情を見せた。日本でも、多くのスターの手形が並ぶ日比谷シャンテの「合歓(ねむ)の広場」に、ハリウッド女優そして監督として初めて仲間入りすることも決まっており、イベントの中で両手を押し付けて手形を作成。「とてもうれしい! エキサイティング!」と喜んだ。手形は7月に設置予定とのこと。4作目の監督作となる本作は、全米で高視聴率の財テクバラエティ番組『マネーモンスター』がジャックされ、犯罪事件が生放送される模様を描いたリアルタイム・サスペンス。主人公の『マネーモンスター』の司会者リー・ゲイツ役をジョージ・クルーニー、番組ディレクター役をジュリア・ロバーツが演じ、『オーシャンズ12』(05)以来11年ぶりの共演を果たした。
2016年06月02日自身がメガホンを取った映画『マネーモンスター』を引っさげ、現在来日中のジョディ・フォスターが、6月2日(木)放送のTOKYO MX「5時に夢中!」に生出演する予定だ。「5時に夢中!」は、月曜日から金曜日までマツコ・デラックスや美保純、岩下志麻子ら歯に衣着せぬコメンテーターたちを迎え「言論の自由」をテーマに当日発行の夕刊から注目記事を紹介しながら進行する情報番組。濃いコメンテーターたちが的確かつ辛らつに世間の声を代弁し、ときに持論を展開し、しかしどこかゆるい空気がただよう人気番組だが、ここにあのジョディ・フォスターが生出演するという。5月30日の放送中にジョディの出演が予告されると、月曜コメンテーターのマツコさんも「ほんとに?誰かが絶対この番組の情報、うそ入れたよね!?」と半信半疑で大爆笑。番組プロデューサーも「なぜうちの番組なのかと驚いているが、とても光栄です。当日ジョディ・フォスターさんが本当に来てくれるかいまだに不安ですが、お待ちしております!」と“ゴジム”初のハリウッドスター出演に不安と期待をのぞかせた。ジョディが監督を務めた『マネーモンスター』は、主演にジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツという超豪華スターのタッグ。ジョージ演じる司会者リー・ゲイツの高視聴率番組「マネーモンスター」の生放送中に起きた事件を描いたサスペンスである。今回の実現はこの『マネーモンスター』のストーリーにちなみ実現されたのだ。「もしジョディがテレビの生放送を“ジャック”したら」という企画提案に、「5時に夢中!」番組プロデューサーが「ぜひジャックしてほしい!」と快諾し、出演予定に至ったという。配給側は「日本で生放送でハプニングが起きるTV番組といえば『5時に夢中!』さん。映画との共通点を感じました。型にとらわれない自由な姿勢を持ち、熱心なファンに支えられているこちらの番組に、オファーさせていただきました」と語っている。通常の放送でもハプニングが起きがちな(?)“ゴジム”に、ジョディ出演という一大事が起きるとなれば、当日は一体どうなってしまうのか…放送が待ち遠しい。『マネーモンスター』は6月10日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年06月01日最新監督作『マネーモンスター』を完成させたジョディ・フォスター監督が、間もなく作品のPRのために来日する。アメリカ映画界トップクラスの女優でありながら、監督しても着実にキャリアを積んでいる彼女が日本でどんな発言をするのか気になるところだが、その前に撮影中のフォスター監督やキャストを追った特別映像が公開になった。『マネーモンスター』/特別映像が公開本作は、リー・ゲイツ(ジョージ・クルーニー)が司会を、パティ(ジュリア・ロバーツ)がディレクターを務める財テク情報番組“マネーモンスター”の生放送中のスタジオに、銃を持った犯人が乱入し、番組をジャックする衝撃的な展開で幕をあける。犯人は株の情報操作が行われた結果、全財産を失ったと訴え、リーは自身が無自覚に情報を流していたことに気づき、生中継を通じて“真実”を探ろうとする。フォスターは女優として数々の名作に出演する一方、監督として活動し、近年では演出家としての手腕も高く評価されている。映像でフォスター監督は「今までは私の経験を作品に反映させてきた。本作は少し違った」と語り、製作のグランド・ヘスロヴは「ジョディが求めたのは、オペラのような緊張感と演出がある世界観だ」という。確かに本作は、次々に新たな展開が押し寄せるスピード感のある語りと、先のよめない緊張感あふれる演出が魅力的だ。一方で出演者たちは、フォスター監督は俳優でもあるため、キャラクターの理解が深く、キャストへの指示が的確だと語る。このほど公開された映像ではクルーニーらのインタビューにあわせて、撮影現場のフォスター監督の姿がたっぷりと収録されている。『マネーモンスター』6月10日(金) TOHOシネマズ六本木ほか全国ロードショー
2016年05月31日ケン・ローチ監督の『I, Daniel Blake』を最高賞パルムドールに選び、無事に幕を閉じた第69回カンヌ国際映画祭。”無事”というのが今年はとても重要だった。昨年のパリ、今年のブリュッセルと大きなテロが相次いだため、カンヌ周辺は厳重な警戒態勢で、コート・ダジュール空港は軍隊が巡回、豪華客船やクルーザーが浮かぶカンヌの海にもフランス海軍の巡視艇が停泊し、上映会場に入る際にはバッグの中身を隅々までチェック。その結果、特に大きなトラブルは起きず、平穏に終わった。もっとも、授賞結果は大荒れ。批評家や観客の間で人気だったドイツの女性監督マーレン・アーデの斬新なコメディ『Toni Erdemann』や、ジム・ジャームッシュの『Patterson』(永瀬正敏がおいしい役を演じている)が無冠に終わる一方で、不評と思われたオリヴィエ・アサイヤス(フランス)がクリテン・スチュワート主演で撮った心霊スリラー『Personal Shopper』が監督賞を受賞。審査員は映画の作り手のため、着眼点が違うのか。審査員団は毎年世界中の映画人から選ばれるが、今年は委員長に『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のジョージ・ミラー(オーストラリア)、審査員にマッツ・ミケルセン(デンマーク)、ヴァネッサ・パラディ(フランス)、キルステン・ダンスト(アメリカ)ら総勢9名。中でも目立っていたのが、御年80歳になるドナルド・サザーランドだった。審査員会見でサザーランドは、いつもアメリカの影に隠れがちな祖国カナダの自虐ジョークを連発。カナダ人記者から自国の映画界についての意見を求められると、「戦争中、フランス、イギリス、カナダの兵士が敵に捕まり、処刑前に最後の望みを聞かれた。イギリス兵士は紅茶を望み、カナダの兵士は15分だけ自国のアイデンティティーについて語らせてほしいと頼んだ。フランス兵士は、カナダ人のスピーチを聞く前に殺してくれ、と頼んだ」と語り、会場は爆笑に包まれた。その飄々とした様子は、ドナルドの出世作『M★A★S★H マッシュ』(1970年のパルムドール受賞作)のまんま。さらに授賞式後には「寒いなあ」とブランケットを被って会見場に現れるなど、もう独壇場だ。そんなマイペースなドナルドになついていたのが、マッツ・ミケルセン。どこに行くにもドナルドの後を追いかけていて、映画で見せるクールな顔と違い、かわいい末っ子キャラだった。ジョージ・クルーニー&アマル夫妻、オーランド・ブルーム&ケイティ・ペリーら華やかなカップルの姿も注目を集めたが、逆の意味で話題だったのがシャーリーズ・セロンとショーン・ペン。2人は昨年はラブラブでカンヌのレッドカーペットを沸かせたのだがその直後に破局。しかし今年はショーンが監督、シャーリーズが主演した『The Last Face』がコンペティションに選ばれたため、2人は再びカンヌに登場したが、会見中もレッドカーペットでも必ず間に共演のハビエル・バルテムやショーンの長男ホッパー・ペンを挟むなど、微妙な距離を保っていた。さらにレッドカーペットを一度昇りきったショーンが、ある若い女性が到着すると階段を駆け下りて迎えに行ったときは一瞬びっくり。若い金髪女性が大好きなショーンの新しい恋人かと思われたが、ショーンの長女ディランだった。上映中も少し離れた席に座っていた2人だったが、上映後にスタンディング・オベーションを受けると、シャーリーズがショーンの頬にキス。映画監督としてのショーンへの敬意のしるしだったのだろう。映画はアフリカの紛争地で活動する”世界の医療団”をモデルにした社会派ドラマだが、題材に対してメロドラマの要素が強すぎたのは、ショーンがシャーリーズへの未練があるせいなのだろうか。ちなみにレッドカーペットでは黒いタキシード風スーツでマニッシュに決めたシャーリーズには、今年のベスト・ドレッサー賞をあげたい。ある視点部門で深田晃司監督の『淵に立つ』が審査員賞を受賞するなど日本勢の活躍もあり、今年のカンヌの12日間も盛りだくさんだった。来年は70回記念大会。どんな趣向が凝らされるか、今から楽しみだ。(text:Ayako Ishizu)
2016年05月30日アカデミー賞受賞監督、コーエン兄弟の華麗なる集大成ともいうべき最新作『ヘイル、シーザー!』。この度、本作の公開を記念し、公開アフレコイベントが開催され、俳優・高畑裕太と「ロバート」秋山竜次が登場。その際収録された、スペシャルアフレコ版日本語吹き替え予告映像が到着した。1950年代、ハリウッドが“夢”を作り世界に贈り届けていた時代。スタジオの命運を賭けた超大作映画「ヘイル、シーザー!」の撮影中に、主演俳優であり世界的大スターのウィットロック(ジョージ・クルーニー)誘拐事件が発生!撮影スタジオは大混乱に陥る中、事件解決への白羽の矢を立てられたのは貧乏くじばかりを引いている“スタジオの何でも屋”(ジョシュ・ブローリン)。お色気たっぷりの若手女優(スカーレット・ヨハンソン)や、みんなの憧れのミュージカルスター(チャニング・テイタム)、演技がどヘタなアクション俳優(アルデン・エーレンライク)など、撮影中の個性溢れるスターたちを巻き込んで、世界が大注目する難事件に挑む――!5月12日(木)、映画の公開を記念し、公開アフレコイベントを実施。どヘタなアクション俳優・ホビー・ドイル(アルデン・エーレンライク)役を、名女優・高畑淳子を母に持ち、いまやバラエティにもひっぱりだこの高畑さんが。そして映画監督ローレンス・ローレンツ(レイフ・ファインズ)役を、お笑いトリオ「ロバート」の秋山さんが演じ、大盛り上がりのイベントとなった。2人がイベントで挑戦したのは、映画で特に観客の笑いを誘う、ホビーと映画監督ローレンスとの一連の演技指導のシーン。田舎者丸出しで訛りが抜けないホビーに頭を抱えながらも、 根気強く正しい発音を叩き込むローレンス監督のシーンは、 微笑ましくも思わず笑ってしまうユーモアたっぷりの名シーンだ。今回到着した映像は、その際に収録されたアフレコを基に制作された吹き替え版予告映像。映像では、「なぜだかね」というセリフを「なんでだかに」となってしまう高畑さんに対し、「なんでそうなってしまうんだぁ~?」とイライラが募る秋山さん、そして改善されないばかりか「やっべ!マジむずいなこれ」と一言。そんな2人の掛け合いに思わずクスッとしてしまう。会場でも、映画監督役に入り込みエキセントリックな演技を見せる秋山さんと、訛りの演技を何故か「ガッツ石松さんを手本にした」という天然さあふれる高畑さんの掛け合いが笑いを誘っていたよう。本編でのユーモラスなシーンを期待させる爆笑必至の予告映像となっている。『ヘイル、シーザー!』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)
2016年05月19日ジョージ・クルーニーの次回監督作『Suburbicon』に、ウディ・ハレルソンが出演することになった。主演にはすでにマット・デイモンが決まっている。ほかに、ジュリアン・ムーア、ジョシュ・ブローリン、オスカー・アイザックらが出演する予定だ。その他の情報脚本は、ジョエル&イーサン・コーエンが書き下ろした。ハレルソンとブローリンは、コーエン兄弟監督のオスカー受賞作『ノーカントリー』でも共演している。ハレルソンの次回公開作は、来月北米公開予定の『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』。現在は、マーティン・マクドナー監督の『Three Billboards Outside Ebbing, Missouri』を撮影している。共演はサム・ロックウェル、アビー・コーニッシュら。クルーニーの最新出演作は、6月10日(金)に日本公開される『マネー・モンスター』。監督はジョディ・フォスター、共演はジュリア・ロバーツ。『マネーモンスター』6月10日(金) TOHOシネマズ六本木ほか全国ロードショー文:猿渡由紀
2016年05月18日米BOX OFFICE MOJOは5月13日~5月15日の全米週末興業成績を発表した。前週に続いて『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』が2週連続トップ。累計興収は2億9,589万2,078ドルとなり、わずか公開1週間で3億ドル目前となった。2位も前週に引き続き『ジャングル・ブック』。公開から5週間で3億1,176万110ドルの累計興収となり、3億ドルの大台を突破した。3位には4作目のジョディ・フォスター監督作となる『マネーモンスター』が初登場。『オーシャンズ12』以来11年ぶりに、ジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツが共演している。放送中に電波ジャックされた人気財テク番組により暴かれる衝撃の真実を描くサスペンスだ。4位も初登場の『The Darkness(原題)』。ケヴィン・ベーコン主演で、グランドキャニオンへ観光に訪れ帰宅した一家を襲う超常現象を描いたホラー。監督は『マンイーター』のグレッグ・マクリーンが務めている。5位は前週3位の『Mother’s Day(原題)』、6位は『ズートピア』で前週と変わらず。7位『スノーホワイト/氷の王国』など以下も前週から2~3ランクずつ順位を下げている。
2016年05月16日ジョディ・フォスター監督のもと、ジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツという2大スターがそろった『マネーモンスター』。このほど、第69回カンヌ国際映画祭での正式上映のため、“全員アカデミー賞受賞者”のこの3人がカンヌ入りし、レッドカーペットほか公式イベントに参加。ジュリアにとっては、今回が初めてのカンヌ体験となった。現地時間5月12日(木)に同映画祭のメイン劇場である、2,300席もの規模を誇るリュミエール大劇場にて盛大にガラ上映が実施された本作。実はジュリアの主演作品がカンヌ映画祭で上映されるのは、長年のキャリアで今回が初めて。この夜は、ジュリアにとってカンヌ・レッドカーペット初体験となった。一方、ジョディのカンヌ初体験は、1976年パルム・ドールを受賞した『タクシードライバー』で、自身の監督作がカンヌで上映されるのは2011年のメル・ギブソン主演『それでも、愛してる』以来、5年ぶり2回目となった。初カンヌのジュリアは、レッドカーペットに「Giorgio Armani Prive」のブラックのオフショルダー・ドレスに「Chopard」のエメラルドとダイヤのネックレスに身を包み、颯爽と登場!しかも、そのジュリアのドレスは、『プリティ・ウーマン』のオペラ観劇のシーンで彼女が着ていた有名な赤いドレスを彷彿とさせると話題に。ベストフレンドにして、劇中でも息の合ったところを見せたジョージらとレッドカーペットで喜びのビッグスマイルを見せ、数多くの報道陣やファンに盛大に迎えられた。ジョージはもちろん、アマル夫人を伴って登場。途中アマル夫人とジュリアという2人の美女を“両手に花状態”でレッドカーペットを闊歩し、歓声を浴びていた。また、正式上映終了後は、約4分にわたる盛大なスタンディングオベーションを受けたという。ジョディ監督は涙をこらえた表情を見せ、ジュリアも目に涙を浮かべ“カンヌの洗礼”に感激の様子だった。さらに本プレミアには、ジェシカ・チャステインやスーザン・サランドン、ナオミ・ワッツ、ジュリアン・ムーアら、ハリウッドのスター女優たちも駆けつけており、監督・出演者らを祝福した。この正式上映に先立って行われたプレス用スクリーニングでも、1,000席の劇場が満席状態となり、立ち見が出るほどの盛況ぶり。この時点で、カンヌで「最も話題にされている」(most talked about film at Cannes)映画と太鼓判を押されている。<記者会見コメント>■ジョージ・クルーニー財テク番組「マネーモンスター」司会者リー・ゲイツ役ジョディは信じられないほど才能のある監督だけでなく、信じられないほど才能ある俳優でもある。だから、彼女は俳優たちとどういう風に話すかを心得ているんだ。ジョディは俳優たちが色んなことにチャレンジする安全な場所を作ることに長けているんだ。例えば、すごくかっこ悪いダンスシーンとか(劇中、ジョージはダンスを披露!)。ジョディの仕事の仕方は考えられ得る、最もプロフェッショナルなやり方だ。俳優でもあり監督でもある人との仕事は、素晴らしい経験だった。■ジュリア・ロバーツ「マネーモンスター」ディレクター パティ・フェン役カンヌに来るのはこれが初めてよ。本当にここはクレイジーね。そして素晴らしいわ。映画の祝典ですもの。すぐ隣には親愛なる友人ジョージがいて、私がどこにでもついて回りたくなるようなジョディがいて。夢が叶ったわ!素晴らしい以外の何ものでもないわ。ジョージが脚本を送ってくれて、すごく気に入ったの。そしたら、ジョージが「OK、だったらジョディと話してくれ!」って。ジョディと私は電話で話して、2人ともとても興奮したわ。それから実際に、TV局のスタジオやコントロールルームで素晴らしい仕事をすることになったの。すごくハードワークだった。それが映画の中に現れているかわからないけど(笑)でも私の心の中にはそう刻まれているわ。しかもジョディはそれを知っててくれている。私はただ、いつもジョディにいいところを見せたくて頑張っていたようなものね(笑)■ジョディ・フォスター監督カンヌにいるのは特別な時間だわ。初めてここに来たときはまだ12歳(『タクシードライバー』にて)だった。あのころはもっとカオスだったわ。フォトグラファーがあちこちにいて。長いこと俳優をやってきて、たくさんの映画を作ってきたけれども、俳優としての人生のまさにスタートだった。パルム・ドールも受賞したの。あれから40年たって、監督としてここカンヌに戻って来られたことは素晴らしく名誉なことだわ。ここは作家主義の映画監督の場所だから。自分が尊敬する素晴らしい映画監督たちとこの場に立てて、ファンタスティックだわ!この映画を好きなところは、山ほどあるわ。最も好きなのは、キャラクター同士の関係性よ。パティ(TV ディレクター)とリー(司会者)、そしてカイルというジャック犯(ジャック・オコンネル)の3人の人生が交錯し、ある午後に人生が一変してしまうような奇妙な関係性よ。監督をしたことのある俳優(ジョージ・クルーニー)と仕事をすることほどラッキーなことはないわ。『マネーモンスター』は6月10日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年05月13日1993年に女優のタリア・バルサムと離婚してから長年独身貴族を貫いてきたジョージ・クルーニー。その彼が2014年に弁護士のアマルさんと結婚してから早くも2年弱が経ついま、どんな結婚生活を送っているのだろうか。現在開催中のカンヌ国際映画祭で出演作『マネーモンスター』(原題)のプロモーションを行っているジョージが、「ET CANADA」のインタビューに共演者のジュリア・ロバーツと共に答えた。1週間ほど前に55歳の誕生日を迎えたジョージが妻アマルから何をもらったかを尋ねられると、“超実用的なもの”だったことが判明。「僕は小さい頃芝生の庭が素晴らしいイギリスの家に住んでいて、よく芝刈り機で芝を刈っていたんだ。そんないきさつから妻が乗用草刈機をくれたよ」。色気のないプレゼントではあるが、「家に帰って使ってみるのが楽しみでしょうがない」とジョージは満足気。『オーシャンズ11』シリーズでも共演したジュリアとジョージは15年来の友人で、このインタビュー時に「ジョージの家に遊びに行くとよくわかるの。美しくて愛すべき奥さんが、素晴らしい影響を彼に与えているってことがね」と結婚後のジョージの変化を語った。それに対しジョージは「同意するよ。そうしなきゃ後で大変なことになるもんね」とジョークを交えてうなずいた。(Hiromi Kaku)
2016年05月12日監督のジョディ・フォスターが公開直前にハリウッド殿堂入りを果たし、「第69回カンヌ国際映画祭」にて5月12日(現地時間)に世界最速上映されることでも話題の『マネーモンスター』。このほど、本作で高視聴率番組の司会者役を演じた主演ジョージ・クルーニーのイケメンな場面写真が一挙に解禁となった。司会者リー・ゲイツの軽快なトークと財テク情報で高視聴率を稼ぐTV番組「マネーモンスター」。同番組ディレクターのパティは、生放送中にセットの影に潜む不審者に気づく。そして、突然鳴り響く銃声。銃を手にしたその男カイルが、リーを人質に番組をジャックしたのだ。株の情報操作が意図的に行われ、全財産を失くしたとTVを通じて視聴者に訴えるカイル。その原因は、数日前のオンエアで発した情報だった。犯人の主張の中で、自分自身も無自覚に誤情報をタレ流していたことに気づくリー。いったい何が起きているのか…。ウォール街の闇に封じ込まれた情報操作を暴くため、リーは人質から“共犯”へと立場を逆転させることに――。人気財テクTV番組の生放送中に起きた、衝撃の番組ジャック事件をリアルタイムで描く本作。主演のクルーニーは、「マネーモンスター」の司会者リー・ゲイツ役を務める傍ら、本作のプロデュースも兼任。番組ディレクター役にはジュリア・ロバーツが扮し、クルーニーとは『オーシャンズ12』(’05)以来、実に11年ぶりの共演を果たしている。番組をジャックする謎の男カイル役には、アンジェリーナ・ジョリー監督作で主演を務めた25歳の注目の英国俳優ジャック・オコンネルが抜擢されている。今回初公開となった場面写真は、いずれも、全米高視聴率の財テクTV番組の人気司会者を演じるクルーニーの格好よさがわかるものばかり。ロバーツ演じる番組ディレクターとの打ち合わせでは鋭い視線を向けたり、シャツ腕まくりのラフな姿で番組を進行したり、番組をジャックした男の後ろに隠れているシーンさえも、なぜかイケメンに見えるのが不思議。いつでも、どんなときでも格好良すぎるジョージ・クルーニー。彼が演じる名司会者の無事と、ジャックされた生中継の番組の行方が、ますます気になるばかりだ。『マネーモンスター』は6月10日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年05月12日『マネーモンスター』の公開を控えるジョージ・クルーニーや、『スター・ウォーズ』シリーズのスピンオフ作品で若きハン・ソロに抜擢された最注目俳優アルデン・エーレンライクら、超豪華オールスターキャストが共演を果たす『ヘイル、シーザー!』。このほど、アカデミー賞受賞監督のジョエル&イーサン・コーエン兄弟が手がけた本作の見どころについて、主役級のキャストたちが次々と語るゴージャスな特別映像が解禁となった。1950年代の巨大ハリウッドスタジオを舞台に、クルーニー演じる大スター俳優の誘拐事件に迫る本作。まず、映像で「これぞまさにコーエン兄弟の作品だ」と語るのが、その誘拐されるマヌケな大スター、ウィットロックを演じたクルーニーだ。コーエン兄弟とは実に4度目のタッグとなり、毎度おなじみのおバカキャラを本作でも熱演するクルーニーは、本作の仕上がりにも自信たっぷりに太鼓判を押す。続いて登場するのは、劇中ミュージカルで見事なタップダンスと美声を披露したチャニング・テイタム。コーエン兄弟の大ファンであり、本作の役を二つ返事で引き受けたという彼は、「まるで1950年代の映画スタジオに入り込んだような夢の世界だ」と、そのゴージャスな世界観を伝えていく。また、本作の捜査劇の中心となるのが、ジョシュ・ブローリン演じるスタジオの“便利屋”エディ。「変人だらけの昔の映画業界を描いている」と彼が語るように、本作にはクルーニー演じる世界の大スターや、テイタム演じる人気ミュージカルスターをはじめ、個性豊かなキャラクターが続々。カウボーイアクションならお手の物だが、演技やセリフのアクセントがビミョーな若手俳優役のエーレンライクに、水も滴るセクシーな若手女優役のスカーレット・ヨハンソン、神経質な映画監督役のレイフ・ファインズ、双子のゴシップ誌記者を一人二役で演じたティルダ・スウィントンなどの面々が登場し、次々と映し出される本編シーンと共に映画愛に満ちた物語と、それぞれコーエン兄弟への感嘆の念を伝えている。そんな本作は実は、コーエン兄弟とクルーニーの初仕事となった『オー・ブラザー!』(’00)制作時には構想が存在していたという。「ジョージと一緒に仕事を始めたころ、僕らにはアイディアがあってそれを彼に話したんだ」と語るのはイーサン・コーエン。「そのころは、まぬけな二枚目俳優が『ヘイル、シーザー!』という大作を撮っているという程度の話でしかなかったんだけど、彼がすごく気に入ってね。それで彼が、この作品が僕らが一緒に作る次回作になるって触れ回りはじめたんだ(笑)。そのころの僕らは本当に映画にするつもりはなかったんだけどね。でも数年後、腰を据えて書いてみようってことになったんだ」と、長年温め続けた本作がついに現実のものになったことを嬉々として明かしている。本映像の最後には、コーエン兄弟について「独特の世界観があるからいいの」とスウィントンが語れば、「脚本やキャラクターに知性があふれている」とファインズも賛辞を贈る本作。彼らの愛と自信が詰まった最高にゴージャスなコラボレーションを、楽しみにしていて。『ヘイル、シーザー!』は5月13日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年05月11日『ローマの休日』『雨に唄えば』『ベン・ハー』…現代でも名作と謳われる数々の作品が生まれた、“1950年代のハリウッド”。オードリー・ヘプバーン、マリリン・モンロー、グレース・ケリー、ジーン・ケリー、ジェームズ・ディーン、マーロン・ブランドなど、語り継がれる俳優たちが次々活躍したこの時代は、映画界にとって革命の時代だった。家庭には急速にテレビが普及しはじめ、手軽に娯楽を手に入れることができるようになったことに対抗し、映画界はスクリーンの大型化やカラー映画の製作など数々の変化を遂げた。ミュージカル映画を中心に大掛かりなセットを駆使し、大量のスターを起用、大衆を飽きさせないつくりの娯楽大作が続々と続いたのだ。一見すると華やかに見えるハリウッド黄金期だが、その裏側では時代の影響を受けた“影”の部分も存在していた。そんな激動の時代の映画業界を舞台に、ハリウッドの“光と影”を描いた2作品が今年公開される。●『ローマの休日』脚本家は偽名だった!?『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』第二次世界大戦後、赤狩りが猛威をふるうアメリカ。その理不尽な弾圧はハリウッドにもおよび、売れっ子脚本家トランボは、議会での証言を拒んだという理由で投獄されてしまう。やがて出所し、最愛の家族のもとに戻るトランボだったが、ハリウッドでのキャリアを絶たれた彼には仕事がなかった。しかし友人にこっそり脚本を託した『ローマの休日』に続き、偽名で書いた別の作品でもアカデミー賞に輝いたトランボは、再起への道を力強く歩み出すのだった――。1940~50年代にハリウッドを震撼させた赤狩りによって、長らく偽名での創作活動を強いられた脚本家ダルトン・トランボの激動の人生を描いた『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』。ハリウッドの反共主義の代表格とも言える映画コラムニスト、ハリウッドスター、映画脚本家、映画会社のスタッフなどが数々実名で登場し、ハリウッドの黄金期に思いを馳せることができる。出演するのは、本作でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたブライアン・クランストンに、『クィーン』のヘレン・ミレン、名優ローレンス・オリヴィエに称賛されたダイアン・レイン、次世代を代表するエル・ファニングと、現代の注目俳優たちが集結している点も見逃せない。●超豪華俳優×コーエン兄弟が魅せる業界の裏側 『ヘイル、シーザー!』スターのゴシップによって作品の売り上げが大きく左右されてしまう時代、莫大な費用をかけた歴史スペクタクル超大作の撮影中の大スターが何者かに誘拐されてしまう。事態の収拾を任された“何でも屋”が、個性あふれる俳優たちを巻き込み、事件解決に向けて動いていくが…。『ノーカントリー』『ファーゴ』のジョエル&イーサン・コーエン兄弟が、ジョシュ・ブローリン、ジョージ・クルーニー、スカーレット・ヨハンソン、チャニング・テイタムら豪華スターを迎え、50年代ハリウッドの映画撮影の裏側を、華やか、かつコミカルに描いている。登場人物は、実在した人物がモデル。スターたちも、それぞれ何かしらのトラブルや秘密を抱えているのがポイントだ。両作品とも、忠実に当時のハリウッドの姿を再現しており、ドラマとコメディ、そして業界の“光と闇”の両面から黄金時代の裏側を覗くことができる。また『ヘイル、シーザー!』では、劇中に10 人の脚本家たちが共産主義を語るシーンがあり、その中にはトランボの姿も!?同じ時代、同じ舞台設定とあって、同じ人物が違う形で登場するという点も見どころとなっている。『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』は7月22日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。『ヘイル、シーザー!』は5月13日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年05月08日映画業界が最初に言い始めた、ゴールデンウィーク。すでに超大作の続編や大人気アニメなど、話題作が次々と封切られているが、今年は最大10連休になる人もいるという、まさに“大型連休”の年。でも、新しい生活とストレスに(?)ようやく馴染んだころにやってくる、この長い休みの後には、いわゆる“五月病”が気になってしまうが…。そこで今回は、鬱屈した気持ちを解き放つ、とびきりのエンターテイメントでありながら、“夢”や “自分の原点”についても考えさせてくれる映画に迫ってみた。■夢を叶えた“その先”に待つもの…『ズートピア』vs『ボーダーライン』あらゆる動物が快適に暮らす、超ハイテク社会を舞台にした『ズートピア』(公開中)。「誰でも夢を叶えられる」と信じる主人公のジュディは、ズートピア初のウサギの警察官だ。サイやゾウ、カバのような大きくてタフな動物だけが警察官になれるといわれていた中、ジュディは努力の末、トップの成績で警察学校を卒業し、念願の警察官になった。しかし、いざ勤務が始まっても、見た目で判断される彼女はいつでも半人前扱い。アフリカ水牛の署長に自身の優秀さをアピールするも、「だからなんだ!?」と言われてしまう。そんなある日、ズートピアを揺るがす連続失踪事件を担当することになったジュディ。“夢を信じない”キツネのニックを相棒に、タイムリミットの48時間以内に事件を解決しなければならず…。多様性と自分らしさ、固定観念に縛られることの危うさなど、実はとても深いテーマを描いていると早くも話題の『ズートピア』。肉食動物も草食動物も分け隔てなく暮らすその世界は、人間にとっても理想郷のように見えるが、では、ジュディをはじめ動物たちは“自分らしさ”“あなたらしさ”とどう向き合っているのか。夢を叶えたはずのジュディに待つ、新たな試練に注目してみてほしい。また、もう1本は全く違った世界観のエミリー・ブラント主演のサスペンスアクション『ボーダーライン』(公開中)。FBIのエージェント、ケイト(エミリー)はある日、特別捜査官グレイヴァー(ジョシュ・ブローリン)に現場経験の豊富さを買われ、国防総省の特別部隊にスカウトされる。彼らが行う極秘の任務は、アメリカとメキシコの国境付近を拠点とする麻薬組織を壊滅させるミッション。だが、麻薬戦争のただ中、文字どおりの法なき秩序なき無法地帯は、ケイトがこれまでの経験から得てきたセオリーがまるで通用しない場所だった。グレイヴァーも、捜査に協力するコロンビア人アレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)も、常軌を逸したかのような手荒なやり方で組織に迫る上、警察も買収されており、ケイトは誰も信用できない状況に陥っていく。現場最前線の“現実”に、圧倒されてしまうケイト。凄惨で残忍なシーンや息詰まる緊迫の銃撃戦などもあれど、一刻一秒、自分自身が試される状況で彼女はどんな選択をするのか。最後まで心を折られずに自身の正義を貫けるのか。戦うヒロインの姿は必見だ。■“なりたかったもの”になれた?…『アイアムアヒーロー』vs『海よりもまだ深く』夢といえば、この2作に登場する中年にさしかかった主人公たちも、かつて一度は、夢を叶えたことがある。『アイアムアヒーロー』(公開中)では、35歳の冴えない漫画家アシスタント・鈴木英雄(大泉洋)は、15年前に新人賞を受賞した。だが、当時の受賞仲間が人気漫画家として大成している一方で、彼は苦心の新作を編集部に持ち込むも、「英雄と書いて、ひでお」という名前さえ覚えてもらえない。また、職場でも何だか腫れ物扱い、同棲している彼女にも愛想を尽かされてしまう。そんななか発生した、原因不明の感染で凶暴化した生命体“ZQN(ゾキュン)”による大パニック。英雄は逃げる途中で、赤ん坊のZQNに噛まれ“半ZQN・半人間”状態になった比呂美(有村架純)と出会い、ともにアウトレットモールにたどり着く。そこでは元看護師の藪(長澤まさみ)たちが、ZQNと戦いながらコミュニティを築いていた。英雄たちも当初は歓迎されるのだが…。本格“ゾンビ”・パニックムービーとして、世界的にも評価され、好調を博しているこの作品。趣味の猟銃を常に抱えて逃げながら、一度も発砲することのなかった英雄が、あるとき決意の引き金を引く。たとえ、それが本意ではなかったとしても、彼はようやくなりたかったものになれたのかもしれない。また、『海よりもまだ深く』(公開:5月21日)では、主人公・良多(阿部寛)も15年前にデビュー作が文学賞を受賞したきり、あとは鳴かず飛ばずの自称・作家だ。生活のため探偵事務所で働いているが、周囲にも自分にも「小説のための取材」と言い訳している。別れた妻・響子(真木よう子)にも、団地でひとり暮らす母(樹木希林)にも、いつも言い訳ばかり。そしてある台風の日、団地の母の家に集まった“元家族”は、本音で語り合うことに…。とはいえ、たった1日で「こんなはずじゃなかった」人生はそうそう変わらない。良多の人生もいきなり台風一過の快晴、というわけはいかないのだ。では、「パパはなりたいものになれた?」そう真っすぐに尋ねてくる息子(吉澤太陽)に対して、阿部さん演じる良多はどんな答えを見つけたのだろうか。ぜひ見守ってみて。■自分の原点を実感する瞬間…『殿、利息でござる!』vs『ヘイル、シーザー!』年貢の取り立てや労役で困窮する地元の宿場町を復興するため、立ち上がった庶民たちの実話を映画化した『殿、利息でござる!』(公開:5月14日)。阿部サダヲを主演に、瑛太、妻夫木聡、さらには竹内結子、千葉雄大、寺脇康文、きたろう、西村雅彦ら豪華キャストが勢ぞろいし、藩に大金を貸して、その利息で宿場町を救おうとする彼らと、そうはさせない“お上”との銭バトルが描かれる。殿を演じるのは、映画初出演のフィギュアスケーター・羽生結弦だ。絶対絶命の町のピンチを救うのは、おのおのが私欲を忘れ、私財を投げ打つチームワーク。そして、知恵と勇気と、ほんの少しの我慢!?目標・千両(=3億円相当)を工面できるかどうかは、それぞれの意志と郷土愛にかかっている。愛といえば、仕事への愛と情熱とプライドがたっぷりと詰まっているのが、コーエン兄弟の最新作にして集大成、超豪華キャスト共演の『ヘイル、シーザー!』(公開:5月13日)。主人公は、映画スタジオで巻き起こる、あらゆる“ちょっとした”問題に対処する“何でも屋”マニックス(ジョシュ・ブローリン)。ハリウッド黄金期と呼ばれた1950年代を舞台に、大スター(ジョージ・クルーニー)の誘拐事件を解決していくサスペンスでもある物語は、映画愛のみならず、夢の世界で働く者たちへの愛も込められている。秘密裏に誘拐事件の調査に乗り出すマニックスは、それぞれ主演作を撮影中のスターたち(スカーレット・ヨハンソン、チャニング・テイタム、アルデン・エーレンライク)との関わりから解決の糸口をつかんでいく。実はどの映画も、マニックスがいなければ回らない。自分の仕事について不安と疑問を抱えていた彼に、今回の騒動はひと筋の光明を与えてくれるのだ。(text:cinemacafe.net)
2016年05月03日ジョージ・クルーニー、ジョシュ・ブローリン、チャニング・テイタムら豪華俳優たちが、アカデミー賞受賞監督コーエン兄弟のもと、最高にゴージャスにある事件を解決していく『ヘイル、シーザー!』。このほど、ハリウッド黄金期の撮影スタジオを舞台にした本作で、セクシーな若きスター女優を演じたスカーレット・ヨハンソンの“水も滴る”特別映像が解禁となった。公開中の『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』では、頭の切れる最強美女ブラック・ウィドウとしてもお馴染みのスカーレット。一転、世界的大スターのウィットロックが撮影中に誘拐されてしまう本作では、スタジオの稼ぎ頭であり、才能あふれる若手女優ディアナ・モランを演じている。今回到着した映像では、豪華なプールでセクシーな衣装に身を包み、華麗な泳ぎで魅せる彼女の姿を映し出していく。「ディアナは仕事も遊びも一生懸命やっている」とスカーレットが語るように、実はこのディアナ、プライベートでも“一生懸命”で波乱万丈、問題の絶えない女優なのだ。そんなときにいつも助けに入るのが、ブローリン演じる“スタジオの何でも屋”エディ。スカーレットは「ディアナとエディは長い付き合いだから、エディの前では世間のイメージ通りに振る舞う必要がなく、彼は事情をよく知っているから、ディアナもオープンで正直になれる。心地いい関係で、彼女は安心感を持っているの」と2人の関係性を語っている。本映像でディアナがエディに見せるふてぶてしい態度も、実は信頼の裏返し。そんな彼女に対し、エディが「清純派で人気なんだぞ」と釘をさすシーンもあり…。セクシーで華麗なパフォーマンスをする女優としての一面と、私生活に悩む一人の女性としての一面、その両面の魅力がうかがえる映像となっている。このディアナのモデルになっているのは、1940年代に水泳選手から女優に華麗に転身したエスター・ウィリアムズだ。数々のミュージカル作品で華麗な水中ショーを披露し、一時代を築いた女優。このキャラクターを思いついたジョエル・コーエンは、キャスティングの際、即座にスカーレットが浮かんだと明かしている。「スイミングに関することをやろうというアイディアを思いついたときに、スカーレットに是非やってほしいと思ったんだ。彼女にやってもらったら、とても面白くなると思ったからね」。そんなスカーレット演じるディアナの見せ場は、やはり水中パフォーマンス!劇中で登場する豪華なプールを使った水中ショーは、30人以上のパフォーマーが優雅に動き、万華鏡のような美しさを見せる圧巻のシーンとなっている。「ヨハンソンは何でも協力してくれた」と撮影をふり返るのは、シンクロナイズドスイミングの指導者であり、水中でのダンスを振り付けたメシュ・クシャマン。スカーレットがマンハッタンのミッドタウンにあるプールで、人魚の尾びれをつけて練習を重ねたというプロ根性あふれるエピソードを明かし、「彼女はすごくダイナミックなの。演じろと言われた瞬間、輝きを放った。見ているだけで胸が高鳴ったわ」と、スカーレットの女優魂に絶賛を贈っている。撮影中、コーエン兄弟が作り上げた本作の華やかな舞台にとても惹かれていったというスカーレット。「ハリウッド黄金期の人物を演じるのは楽しいだろうと思ったの。考えてもみてよ、あの衣装、あの輝き、あのクオリティに、あの舞台裏の状況。心を奪われたわ」。続けて、「コーエン兄弟は現場で遊び心があった。彼らは自分たちが撮りたいものを把握していたけど、同時にこっちからの提案にもオープンだった。安心できるクリエイティブな環境だったの」と充実した撮影現場を満足げにふり返った。水中パフォーマンスという難しいシーンを見事に演じきった彼女が見せるゴージャスでセクシーな水中ショーと、そのマル秘な(?)舞台裏にも、ぜひ注目してみて。『ヘイル、シーザー!』は5月13日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年05月03日アカデミー賞受賞監督コーエン兄弟と、ハリウッド主役級のスターたちが勢揃いした『ヘイル、シーザー!』。ハリウッド黄金期の撮影スタジオを舞台とし、当時の華やかな世界観を細部に至るまで見事に作り上げている本作だが、今回は、中でも目を引き映画を彩るゴージャスな衣装に注目。1950年代、ハリウッドが“夢”を作り世界に贈り届けていた時代。スタジオの命運を賭けた超大作映画『ヘイル、シーザー!』の撮影中に、主演俳優であり世界的大スターのウィットロック(ジョージ・クルーニー)誘拐事件が発生!撮影スタジオは大混乱に陥る中、事件解決への白羽の矢を立てられたのは貧乏くじばかりを引いている“スタジオの何でも屋”(ジョシュ・ブローリン)。お色気たっぷりの若手女優(スカーレット・ヨハンソン)や、みんなの憧れのミュージカルスター(チャニング・テイタム)、演技がどヘタなアクション俳優(アルデン・エーレンライク)など、撮影中の個性溢れるスターたちを巻き込んで、世界が大注目する難事件に挑む――!キャストには、コーエン兄弟作品常連のジョシュ・ブローリン、ジョージ・クルーニー、スカーレット・ヨハンソン、フランシス・マクドーマンド、ティルダ・スウィントンをはじめ、レイフ・ファインズ、ジョナ・ヒル、チャニング・テイタムなど、ハリウッド主役級の豪華俳優陣が集結している。『ファーゴ』『ノーカントリー』で知られる、コーエン兄弟ことジョエル&イーサン・コーエン。そんな彼らの華麗なる集大成ともいうべき本作は、ジョエル・コーエンが 「どうやって当時の世界観を作り上げるか。各部の全メンバーがたくさんリサーチをしたんだ」と語るように、当時の様々な映像や写真を研究するだけでなく存命の美術職人たちに調査を実施するなど、徹底したリサーチを行った。そして、当時の華やかさを現代に伝えるべく、美術スタッフ陣が衣装から小道具、セットに至るまで一切の妥協なく製作されている。劇中、隅々までこだわり抜かれている本作だが、中でも最も目を惹くのが、衣装の華やかさと豊富さ。例えば、古代ローマの衣装から、人魚、西部劇、そして50年代の正装や普段着と様々な衣装が登場。そしてその全ては、エキストラの衣装まで合わせると2,500~3,000の衣装が必要だったとか。そんな今回の衣装のデザインを手掛け、コーエン兄弟の作品に多く携わる衣装デザイナー、メアリー・ゾフレスは「映画の製作が始まる前段階で、すべてのデザインを終えていた」と明かし、大変だったと語りながらも、「大きな挑戦だったけど、すごく楽しかったし、衣装デザイナーが夢見るような仕事だったわ」と、同時に充実していたと話す。当時の衣装を再現することはもちろんのこと、コーエン兄弟が作り上げた個性豊かなキャラクターに合わせ衣装を選んだゾフレス。そこでティルダを例に出し、「ティルダは何を着ても似合うの。少しやり過ぎかとも思ったけど、彼女が一人二役で演じる双子も大げさなキャラクターだし、2人ともスーツ姿で羽根のついた大きな帽子を被っているわ。ひとりは羽根が右に傾いていて、もうひとりは左に傾いているのよ」と、衣装がキャラクター付けにおいて小さくない役割を担っていると説明した。また、単に見た目だけではなく、撮影の状況まで考慮し衣装をデザインする必要もあり、「ゾフレスは、衣装がそれぞれの役者の体に合っているかどうか、着心地がいいかどうかに細心の注意を払ってくれたわ」と、人魚のコスチュームを着て見事な水中パフォーマンスを劇中で披露したスカーレットは語る。尾びれやウロコをきらびやかに仕上げつつも、一定の機動性がある衣装を準備する必要があったというこのコスチューム。「彼女のデザインのおかげで楽に動くことができたし、人魚の衣装は動きがすごく制限されるけど、彼女は着やすく脱ぎやすい形にしてくれていたの」とも絶賛した。ハリウッド黄金期の華やかさをいまに伝え、見る者の目を楽しませる本作。見た目だけでなく、演者たちの着心地にもこだわった衣装はもちろん、画面細部にまで手を掛けられたその世界観をぜひ大画面で楽しんでみて。『ヘイル、シーザー!』は5月13日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年05月01日アメリカ映画界を代表する人気女優のひとりで、映画監督でもあるジョディ・フォスターがメガホンをとった新作映画『マネーモンスター』が6月に公開になる。本作は、生放送中の財テク情報番組のスタジオを犯人がジャックするところからはじまるサスペンスだが、フォスター監督は、この映画で金融のドラマではなく“人間の失敗”について描くという。その他の情報本作は、リー・ゲイツ(ジョージ・クルーニー)が司会を、パティ(ジュリア・ロバーツ)がディレクターを務める財テク情報番組“マネーモンスター”の生放送中のスタジオに、銃を持った犯人が乱入し、番組をジャックする衝撃的な展開で幕をあける。犯人は株の情報操作が行われた結果、全財産を失ったと訴え、リーは自身が無自覚に情報を流していたことに気づき、生中継を通じて“真実”を探ろうとする。フォスター監督は、天才少年と母のドラマ『リトルマン・テイト』や、家族を失った男の数奇な物語を描いた『それでも、愛してる』など、良質な人間ドラマを数多く手がけてきたが本作は「私が作った中では最高に速いペースをもつ」スリラー作品だ。番組に乱入してきた男、誤情報を流してしまったテレビ製作者たちを主人公に、金融界に潜む“謎”が明らかになっていく。「金融は、私たちの世界においてある種、ミステリアスで、理解できないもの。わざとそうなっているの。私たちが本当の答を得られないように。中間にいる人がコントロールし続けられるように」。しかし、本作は金融ドラマではないという。「金融界はこの映画でただの背景にすぎないの。私がこの映画で、また人生でもっともおもしろいと思うことは“失敗”。私たちはどのように失敗したという気持ちに駆り立てられるのか? 失敗した人間が、不完全な形でいる出会う時、その関係はどんなものになるのか? その物語を今日の金融界を舞台に語るのよ」。本作で注目のひとつは、名女優でもあるフォスターが、クルーニーとロバーツをキャストに迎えたことだ。「彼らはハリウッドで最も愛されている映画スターよね。どちらとの仕事も、すごく楽しかったわ。彼らふたりも一緒に仕事ができることを楽しんでいたわよ。ジョージとジュリアは仕事が好きで、笑うのも好きで、物事をシンプルに保とうとする。ジョージは、この映画のプロデューサーでもあるの。それは私にとって、すごくありがたいことだった。彼みたいに経験と才能豊かな監督が、すぐそこにいて、自分をサポートしてくれるんだもの。彼とのパートナーシップは、最高だったわ」。近年では人気ドラマ『ハウス・オブ・カード』のエピソードの演出を手がけるなど、監督として進化を続けるフォスター監督が、2大スターと共にどんなスリリングな物語を描くのか楽しみだ。『マネーモンスター』6月10日(金) TOHOシネマズ六本木ほか全国ロードショー
2016年04月28日歌手の高橋ジョージが、きょう28日に放送される読売テレビ・日本テレビ系バラエティ番組『ダウンタウンDX』(毎週木曜22:00~23:00)で、1年間に及んだ離婚裁判の裏話を告白する。高橋は、タレント・三船美佳と離婚係争が、今年3月にようやく和解成立。しかし、離婚届を書いた際、緊張から本籍や親の名前を間違え、役所になかなか受理されなかったそうで、全て確認して万全の体制で4回目のハンコを押すときも、「『結婚して16年か…』って考えていたらズルって…」と失敗してしまい、結局離婚届を5枚書くことになってしまった。この話を聞いた、ダウンタウンの松本人志に「記録上はバツ5になるんですか?」といじられ、スタジオは爆笑。また高橋は、離婚後に間違って報じられたというニュースの真相も語っていく。この日の放送では、そんなつらい時期を迎えている高橋を尻目に、あばれる君が6月に予定している第1子誕生を前にして「"パパれる君"になります」と幸せいっぱいに報告。ほかにも、尾木直樹、田中康夫、勝俣州和、大久保佳代子、壇蜜、佐野ひなこ、竜星涼、新子景視、石川恋が出演する。
2016年04月28日50年代のハリウッド黄金期を舞台に、ジョージ・クルーニー演じる世界的大スターが撮影中に誘拐された事件を描く、ジョエル&イーサン・コーエン兄弟の最新作『ヘイル、シーザー!』。このほど4月26日に36歳となるチャニング・テイタムの誕生日に合わせ、彼が美声を披露する劇中ミュージカルシーンの一部が解禁となった。歴史スペクタクル超大作『ヘイル、シーザー!』の撮影中に、主演俳優であり世界的大スターのウィットロック(ジョージ・クルーニー)誘拐事件が発生!“スタジオの何でも屋”(ジョシュ・ブローリン)は、お色気たっぷりの若手女優(スカーレット・ヨハンソン)や演技がド下手なカウボーイ俳優(アルデン・エーレンライク)など、撮影中の個性あふれるスターたちを巻き込み、プレスの双子姉妹(ティルダ・スウィントンの二役)の目をくぐり抜け、事件解決に挑むのだが…。アカデミー賞監督のコーエン兄弟と超豪華スターの華やかな競演が話題を呼んでいる本作。爽やかな笑顔とセクシーな肉体美で世界の女性を虜にしているチャニングが演じるのは、みんなの憧れのミュージカル・スター、バード・ガーニーだ。『コーチ・カーター』(’05)でスクリーンデビューして以来、アクション、青春、ラブストーリー、コメディとジャンルを問わない幅広い映画に出演し、大きな人気を獲得してきたチャニング。2012年には「ピープル」誌が選ぶ「最もセクシーな男性」にも選出され、昨年にはクエンティン・タランティーノ最新作『ヘイトフル・エイト』の重要な役どころに抜擢されるなど、人気と実力の両方を兼ね備えた俳優として大活躍中。出世作となった『ステップ・アップ』でのストリートダンスや、『マジック・マイク』シリーズで見せたストリップダンスで踊れる俳優としても有名だが、本作では色気のある歌声も披露。歌って踊れる俳優であることも、証明してみせている。今回公開された映像は、ミュージカル映画の撮影中、海兵姿に扮したバード役のチャニングが見事な歌を披露する場面。航海を前にした海兵になりきり、いったん海に出てしまえば女性との出会いがなくなることを切々と歌い上げている。その美声とセクシーな仕草は、ファン垂涎といえそうだ。本作のオファーがあった際は二つ返事で引き受けたというチャニング。「脚本には3文ぐらいしか書いてなかったんだ。6~7分のダンスと歌だよ。いままで映画で歌ったこともなかった。でも、よほどの大バカモノでなければ、コーエン兄弟からオファーがあったら当然誰でも『イエス』って言うだろう?」と、念願のコーエン兄弟作品出演であったことを明かしている。さらに、自身が演じるバードについて、「彼は歌とダンスが好きなんだよ。ミュージカルスターというものが本業なんだ。いろんなこともやっているけれど、これが彼の特技で、全てはここから始まっている」と生粋のエンターテイナーであることを力説する。本作では、映像の歌のほかにも、タップダンスにも初挑戦。約3か月の猛特訓を経て、『雨に唄えば』のジーン・ケリーを彷彿とさせる華麗なタップダンスを披露しているというから、期待していて。『ヘイル、シーザー!』は5月13日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年04月26日