生後4ヶ月でのダウン症宣告。当時の僕は、受け止められなかったみなさんはダウン症のある人に、どんなイメージを持っているだろうか?いまから9年前の2008年、わが家にとって初めての子となる、脩平(しゅうへい)が生まれた。ダウン症があった。ぼくにとっては、妻との出会い、結婚、子供の誕生と大きな変化が続くなかで、人生最大の出来事だった。Upload By 黒木 聖吾脩平がダウン症と診断されたのは生後4ヶ月後。一般的には生まれた直後にダウン症候群と判明することが多いが、脩平は1ヶ月健診でも何も指摘されなかった。授乳に時間がかかったり、泣き声は弱かったものの、一人目の子どもだったので、そういうものかと夫婦で考えていた。それでもなんとなく違和感があり、大学病院に相談して染色体検査を受けることになった。結果は「問題ない」、となることを夫婦で疑わなかった。違和感を晴らすための検査だった。しかし、数週間後、聞かされた結果は陽性=ダウン症、だった。医師から告知された時、「この子はいったいなんなのだろう」と混乱し、涙が出てきた。自分の子どもがダウン症である、ということを受け止めきれなかったのだ。子どもには自分ができなかったことは何でもやらせてあげようと期待が大きかっただけに、「ダウン症候群」という言葉で頭が真っ白になってしまった。情けないことに、それから半年間ほどぼくは現実を直視できず、お酒の力を借りては逃避していた。当時を振り返ると、ダウン症のある子どもの成長していく姿や将来を思い描くことができなかったことが、さらに自分を不安にさせていたのだと思う。ダウン症のある人たちがこんなにも社会で活躍している。海外の情報に触れて広がった新たな風景出典 : 転機が訪れたのはインターネットだった。当時、日本語で「ダウン症」と検索しても、出てくるのは育児や療育といった幼少期の話題だけだったが、英語で「Down Syndrome」と検索すると、ぼくの知りたかった「どういう人生を送るのか」という情報が充実していることに気が付いた。特にアメリカでは、ダウン症のある人が社会に受け入れられ、大学に進学したり、仕事に就いたり、オリンピックに出たり、俳優になったり、様々な分野で活躍していた。そうした事実に勇気づけられ、自身でも、海外のダウン症に関するポジティブなニュースを翻訳して発信するサイトを立ち上げた。そのサイトを通じて、人との繋がりが広がっていった。「ただそこにいていい」−誰もが存在を肯定される、そんなつながりを広げていきたいUpload By 黒木 聖吾そして2012年。ダウン症のある子供を持つ父親たちを中心に、地域を越えて、「アクセプションズ」というNPOを立ち上げた。仲間たちの職業は営業、システムエンジニア、広告、出版など多種多様。それぞれの専門性を活かす形で何かダウン症の啓発活動ができないだろうか?そんなときに着目したのが、全米ダウン症協会(NDSS)が1995年にはじめたダウン症の啓発チャリティーウォーキングイベント「バディウォーク(Buddy Walk)」だった。日本でもいままでの障害者イベントのイメージを覆すような、おしゃれでかっこいいイベントを目指したい。そんなコンセプトを胸に、東京でのバディウォーク開催を実現した。初開催から5年目となった2016年には、渋谷のど真ん中を、600人のダウン症のある人や家族で歩く大パレードとなった。Upload By 黒木 聖吾「障害があってもなくても、ぼくたちは一緒に生きている」そんな我々のメッセージを、パレードを目にした街頭の人たちは受け取ってくれただろうか。現在、息子の脩平は小学校3年生。小学校の特別支援学級に通っている。知的な遅れがあり、まだほとんど会話はできない。彼の世話をいつも焼いてくれる、しっかり者の健常の女の子がいるが、そんな彼女でもたまに学校へ行きたくないことがあるという。そんなとき「しゅうへい君がいてくれるから教室に入れる」のだと、保護者会でその子のお母さんから聞いて嬉しくなった。きっとそれは障害者に対する優越感や傷の舐め合いとも違う。他人との差異や弱いところも認めあって、障害があってもなくても「ただそこにいていい」とお互いの存在が肯定される、そんな感覚なのかもしれない。障害者も健常者も一緒に支えあって生きている、と改めて気づかされた出来事だった。法人アクセプションズ
2017年09月04日ダウン症と診断されたわが子を前に、母の私は出典 : 私の長男は、出産後すぐにダウン症と診断されました。当時は、正直複雑な心境で受け入れられませんでした。出産は普通だったら、祝福すべきことで赤ちゃんの将来を夢見るもの。それなのに、なぜ、私は不安ばかり抱かなくてはならないのだろうと手放しで喜べないのが悲しくて、何よりもせっかく生まれてきてくれた我が子に対して、こんなひどい気持ちでいることがたまらなく嫌でした。幸い両親や夫は受け入れてくれて私を励まし、子どもを可愛がり、育児にも協力的でした。それでも気持ちは重く、ゆううつな毎日でした。そんなある日、夫から「君がそんなに暗かったら、家に帰るのが嫌になるよ」と言われたのです。ショックでした。戸惑いながらも育児を頑張っているのに、そんなふうに言われるなんて…でも、今思えば 、夫も初めての我が子に対して、先の見えない様々な不安を抱えていたのだと思います。焦るばかりの育児、ふっ切れたのはほんのささいなきっかけでした出典 : 担当医に「ダウン症のお子さんはできる限り多くの人達と接し刺激をもらうのが成長につながります。兄弟がいるといいですね」と言われ、他に子どものいなかった私は、生後三ヶ月くらいから、長男の友達作りのために児童館に通い始めました。しかし、我が子は、寝返りどころか首も座らない。泣きもしない。人見知りもしない。いつもおとなしくゴロンとしているだけ。それでも私は、お友達を作らないといけない。刺激をもらわなくてはいけないと、焦りを覚えながら児童館に頑張って通い続けました。ママ友は、うすうす、長男はダウン症であると気づいていたでしょう。でも、自分からはカミングアウトできずにいました。この頃が一番苦しかったと思います。ふっ切れたのは、生後半年くらいたった頃、子どもを預けて友達の結婚式に出席した時のことです。私は出産してから自分のことを気にかけずにいたため、この日ばかりはとメイクもきちんとして、目一杯オシャレして出かけました。そんな私に対して久々に会った友達が「今日、とてもキレイだね」と言ってくれたのです!お世辞でしょうが、出産してから最も心に染みた一番嬉しい出来事でした。大げさですが、今までの苦しかった日々も救われたような気がしました。この一言をきっかけに、「そうだ。私は私。私自身にほかならないのだ」と強く実感したのです。子どもの将来を勝手に不安に思わない出典 : 障害のある子どもを産んだからといって、なぜ、不安ばかりになっているのだろう。なぜ、卑屈にならなくてはならないのだろう。なぜ、私は生まれたばかりの子どもの将来を悲観しているのだろう。障害があって辛いとしたら、親の私ではない、この子自身ではないか。私は、既成概念や情報に流されて、自分から不安になっているのではないか?不安事ばかり考えて、解消されるのならいくらでも考えればいいけれど、そうではありません。だとしたら、勝手にこの子の将来を決めつけることはやめようと、この日を境にふっ切れたのでした。私は、ただ私自身の存在を認められたかったのかもしれません。この時、まさに育児に一心不乱だった私は、自分を不安の中に見失っていたのだと思います。それでも心の底では、「私がこの子を一生見守らなくてはならない」という意識がまだあります。しかし、我が子は一心同体でもなければ、所有物でもありません。私がこの子より長生きできる保証もありません。だから必ずいつか社会に送り出さなくてはいけないのです。社会に送り出すということは、「この子が独りぼっちになってしまう」という意味が、はからずも出てくるかもしれませんが、それは私は違うと思うのです。この子が将来どのように成長発達し、どんな道を進んで行くのか。私はまだ知らないですし、今、私が勝手に決められることでもないからです。現在、障害児を持つ親にとっては幸いなことに、障害者に対する福祉や環境が確実に良くなってきています。そして、同じ状況の親御さんもたくさんいます。また、我が子に対して不安になった時には、その人たちに相談したり、助けてもらえばいいのではないか。何とかなるはず!そう思うようになりました。それよりも少し育児から離れて、自分のこと、楽しいこと、笑顔で毎日を埋めていこう!笑顔が増えた分だけ、不安は減ります。この子のために、夫のために、ひいては自分のために笑顔でいよう!誤解を恐れずに言えば、人生の主役はあくまでも自分です。ダウン症の我が子が生まれた時にはどうしようかと不安ばかりでしたが、今ではそう思えるようなりました。Upload By 菅原光穂
2017年08月28日ダウン症って?治療法はあるの?出典 : ヒトの体は無数の細胞によって構成されています。細胞のなかには遺伝子があり、さらにその遺伝子がらせん状に繋がったものを「染色体」といいます。染色体は通常23組46本で構成されていますが、この並びや数にたまたま変異が起こり、21番目の染色体が通常より1本増えた状態をダウン症といいます。21番目の染色体が1本増えて3本になることが原因で起こるタイプを「標準型21トリソミー」と呼び、これがダウン症全体の95%を占めています。このほか、3本目の染色体が別の染色体にくっついている転座型、21番目の染色体が3本のものと2本のものが混じっているモザイク型があります。上記のようにダウン症が引き起こされる原因やタイプはある程度わかっていますが、ダウン症そのものを治療する方法は、現在のところ解明されていません。一方、ダウン症のある人に合併しやすい疾患(心臓や消化器の内臓疾患など)の症状を軽減したり治療したりする方法については確立されているものが多く、比較的早期の乳幼児期から、治療が開始できるようになってきています。ダウン症の確定診断はいつ行われるの?赤ちゃんの合併症はすぐにわかるの?出典 : 出生後に医師によってダウン症の疑いが認められた場合は、ご両親やご家族に説明し承諾を得たのちに、赤ちゃんの血液で染色体の検査を行い、確定診断を行います。出生前に母親の血液を採取して調べる検査もありますが、確定診断には、母親の腹部に針を刺して羊水を採取し、染色体を調べる検査を受けるのが一般的です。診断後は医師から説明があるほか、希望すれば医療機関のスタッフや地域の保健担当に詳しい話を聞くことができる場合もあります。合併症についても、妊娠中や出産後の検査で早期に診断されるものも多く、新生児期に手術が可能な場合には、生まれてすぐ医師から手術をすすめられることがあります。生まれたばかりのわが子の手術についての説明に戸惑い、医師と相談をしてもなお不安なことがあるようなら、セカンドオピニオンを求めることもできるかもしれません。ダウン症協会や地域の親の会などに相談すると、ダウン症のあるお子さんに詳しい医療機関等の情報を紹介してくれることもあるようです。公益財団法人日本ダウン症協会ダウン症親の会一覧ダウン症の合併症の治療法は?出典 : 合併症を伴わずに生まれてくるダウン症のある赤ちゃんもいますが、20〜40%の赤ちゃんは循環器(心臓など)の疾患を伴って生まれてくるといわれています。近年は出産直後に発見されることが増え、早期の外科治療によって完治することも可能になってきました。その他、消化器系の疾患が合併している可能性もありますが、このような疾患についても、医療の発達により手術法が確立され、乳幼児期のあいだに改善できるものも多くなってきています。また、風邪などが重症化すると、気管支炎や肺炎など呼吸器疾患に発展する場合や、中耳炎を引き起こすことがあります。乳幼児期に風邪をひいた場合は早めに診察を受けたほうがよいでしょう。出典:産婦人科の現在「ダウン症候群について遺伝カウンセリングで伝えるべきこと」◇循環器(心臓など)の疾患循環器の疾患のうちダウン症のある赤ちゃんに合併していることが多いのは、・出生後すぐに閉鎖するはずの動脈管が閉じない「動脈管開存症」・左右の心室あるいは左右の心房の間の壁に穴があいている「心室中隔欠損」・心臓の真ん中部分が形成されず穴があいている「心内膜床欠損症」・循環器に関する4つの症状を持つ「ファロー四徴症」などがあります。あいていた穴が閉じるなど自然に治る場合もありますが、自然治癒が見込めない場合には乳幼児期に手術治療を行います。また、心臓に疾患があると、心臓から血液を送りこまれる肺にも影響が起こることがあります。肺への負担を軽減するために、原因や状態によって、投薬治療などが行われます。◇消化器官系の疾患なんらかの原因で生まれつき十二指腸が閉じている「十二指腸閉鎖症」、肛門が閉じている「鎖肛」などの疾患があります。これらの疾患があるとミルクなどを消化して排泄することが困難になるため、新生児期の早い時期に手術が必要です。術後の予後は良好だといわれています。◇環軸椎不安定性(首の1番目と2番目の骨にずれが生じる状態)首の1番目と2番目の骨は、細い筋肉や腱によって固定されていることに加え、骨同士を噛み合わせるように突出している2つ目の骨の突起構造が小さいため、ずれが生じやすい箇所です。この関節がずれている亜脱臼の状態を「環軸椎不安定性」といい、ダウン症がある子どものうち1~2%にあるとされています。亜脱臼の状態からさらに関節がずれ、脱臼すると、脊椎の背中側にある脊椎神経の束が強く圧迫され、麻痺が起こることがあります。脱臼させないためには何より早期発見が重要です。一般に3~4歳の時期にレントゲン検査をし、環軸椎不安定性の有無を確認することがすすめられます。環軸椎不安定性と診断されると、うつむく姿勢で首に強い力が加わる前転のような運動は避けるよう指導されます。◇ウエスト症候群(点頭てんかん)ウエスト症候群(点頭てんかん)も、合併症として起こる可能性がある疾患です。身体の一部をピクピクさせてミルクを飲まなかったり、首をガクッと落としたりするような様子がある場合には、脳波の異常を調べ、必要があれば投薬等による治療を開始します。ウエスト症候群は国の指定難病に定められています。ダウン症のあるお子さんに起こるウエスト症候群は、比較的予後が良いといわれています。出典:産婦人科の現在「ダウン症候群について遺伝カウンセリングで伝えるべきこと」参考:難病情報センター◇ 甲状腺機能の問題甲状腺から分泌されるホルモンが過剰となる甲状腺機能亢進症、逆に低下する甲状腺機能低下症があります。どちらも起こる可能性がありますが、特に甲状腺機能低下症の合併率が高いようです。症状がでにくい場合もありますので、年に1回の血液検査で確認することが望ましいようです。必要があれば投薬により治療します。◇筋肉の緊張が低く柔らかい(低緊張)ただ立っているだけ、座っているだけでも、姿勢を保つためには、ある程度、筋肉を緊張させておく必要があります。ダウン症がある子どもは、筋肉の緊張の度合いが低く、体が柔らかいことが多いと言われています。そのため、寝返りやお座り、つかまり立ち、歩行など一連の運動発達がゆっくり進むようです。また、歩き始めても、足底の親指側に体重がかかってしまう外反扁平足になりやすいため、靴の中に足をサポートする足底版を入れることをすすめられることがあります。◇耳や目の問題聞こえの問題や、遠視や近視、乱視など見え方の弱さがある場合には、補聴器やメガネの装用をすすめられることがあります。また、滲出性中耳炎にも罹患しやすいため、耳を気にする様子などがあったら耳鼻科を受診してみてくださいダウン症のあるひとの医療費、養育費のサポート出典 : ダウン症がある子どもには、特に乳幼児期に合併症の手術などで高額な医療費がかかることがあります。金銭的負担を軽減するために、いくつかの医療費に関する制度を利用することができます。・乳幼児医療費助成制度自治体から医療費が助成される制度です。利用には年齢制限があり、各自治体によって定められています。ダウン症、障害の有無に限らず、対象年齢内のすべてのお子さんの医療費が助成されます。・小児慢性特定疾病医療費助成ダウン症は小児慢性疾患の対象疾病になっています。合併症のうちいくつかの疾患で長期にわたる治療を要する場合に、小児慢性特定疾病の医療費助成が受けられます。助成には条件がありますので、病院のソーシャルワーカーや各都道府県の担当部署にお問い合わせください。参考:小児慢性疾患・特別児童扶養手当医療費に関する制度ではなく、子どもの養育のための手当が支給される制度です。支給される条件は各自治体によって異なります。・障害児福祉手当重度の障害のためにかかる日常生活上の精神的、物質的な負担を軽減する目的で支給されます。障害による生活の困難さによって、受給されるかどうか判断されます。ダウン症の診断のみでは、手帳の習得はできませんが、合併症による障害があることによって日常生活に支障があると考えられる場合に、以下のような手帳を取得し、福祉サービスを受けることができます。・「療育手帳(愛の手帳など)」知的な障害によって日常生活に不便さがあるお子さんに、各都道府県から交付される手帳です。交通機関などを一人で利用できず介助者を必要とすることがあることから、公共交通機関の料金の減額や、公的機関の駐車料金の支払い免除などの福祉サービスを受けることができます。等級によって受けられるサービスに違いがありますので、各都道府県にお問い合わせください。・「身体障害者手帳」心疾患などの合併症で長期間身体的に不自由さがある場合や、歩くことが難しい場合、また聴覚障害がある場合などに、身体障害者手帳が交付されます。療育手帳と同様に、さまざまなサービスを受けることができますが、交付の対象となるかどうかは医師の診断書などにより各都道府県が判断します。こういった手帳の取得は強制ではなく任意です。保護者の申請なしに交付されることはありません。また、補助制度には地域差もあります。一度お近くの福祉担当課窓口にご相談に行かれることをおすすめします。東京都心身障害者福祉センター愛の手帳(療育手帳)について厚生労働省身体障害者手帳制度の概要ダウン症の合併症の治療法は医療以外にもあるの?療育って何?出典 : 「療育」とは、「治療」と「教育・保育」をあわせて作られた言葉です。成長を促す関わりや訓練を総称して「療育」と呼んでいます。ダウン症のある赤ちゃん、子どもは、一般的にゆっくり成長すると言われており、発達段階にあわせてさまざまな療育的なかかわりを受けている子どもが多いようです。また、自閉症など発達障害を合併することがあるともいわれており、そういった場合には、一般的な発達障害への療育的対応が役にたつことがあります。「療育」には、主に運動発達を促す目的で提供される理学療法(PT)、日常生活動作の自立を促す目的で行われる作業療法(OT)、言語コミュニケーションの発達を促す言語聴覚療法(ST)、発達心理学や学習に関する知見をもとに提供される療育的かかわりなどが含まれます。また、ダウン症のある子どもの様々な特徴を踏まえ、日常生活を不自由なく過ごせるようにサポートすることも「療育」サービスのひとつです。お子さんにどんな療育的関わりが必要なのかは、その時点でのそれぞれの発達によって異なります。療育の内容から、家庭での関わり方のヒントが得られることがありますので、相談したいこと、疑問に思っていることなどがあるときにも、利用してみてください。地域にどのような療育機関があるかは、自治体の子育てに関する窓口が情報を持っている場合があります。なお、こういった療育サービスを受けるためには、市区町村より発行される受給者証という証明書の取得が必要な場合があります。詳しくは、療育サービスの事業者または市区町村の窓口でお尋ねください。子育てには悩みがつきものです。ダウン症がある子どもの子育ても同じですが、ダウン症があることで生まれる特別な悩みもあるかもしれません。もし何か相談したいことが出てきたら、まずは身近な存在である主治医や、自治体の子育て支援に関する窓口、利用している施設のスタッフなどに相談してみましょう。出口がないように感じていた悩みにも、何か解決の糸口が見つかるかもしれません。相談先は、病院や自治体の窓口のほか、以下のような施設・団体があります。電話で相談を受け付けているところもあるようです。◇相談できる団体、施設など・日本ダウン症協会・地域のダウン症の子を持つ親の会・児童相談所・自治体の保健センター、子育て支援、福祉担当課等・自治体および民間の療育機関・知的障害者更生相談所(障害者福祉センター等の名称で事業を行っている自治体もあります。主に18歳以上の人の相談に応じます。)日本ダウン症協会全国児童相談所一覧(厚生労働省)ダウン症の合併症治療最先端医療の研究出典 : ダウン症がある人は、「アミロイド前駆体タンパク遺伝子」という遺伝子が、遺伝子病のない人と比べて1.5倍存在し、その結果、脳の中のアミロイドタンパクが増加して、若年期からアルツハイマー病様の変化を脳内に生じ、それが引き金となって、急激退行症を発症する可能性があります。それまでに知的障害や発達障害を伴っていたとしても、それとは別に、突発的に「言葉を発しない」、「寝たきりになる」、「コミュニケーションが取れない」などの症状となって現れる場合があります。根本的な治療法はないとされていますが、アルツハイマー病治療薬である塩酸ドネベシルが急激退行症に有効であるという仮説に基づき臨床実験がされています。主に認知機能の低下に対する臨床試験が、ヨーロッパの製薬会社などが開発した薬を使って行われています。日本でも、アリセプト(ドネペジル塩酸塩)などを使用した治験が開始されました。実用化に至るにはまだ時間はかかりそうですが、いつか、すべてのダウン症のある人たちが、認知機能の低下によって生活の質が下がる心配をしなくてもいい未来が実現するかもしれません。参考:ダウン症者・家族が幸せに暮らすために/近藤 達郎参考:アリセプト難病情報センター急激退行症(21トリソミーに伴う)まとめ出典 : ダウン症そのものを治療する方法は現在のところありませんが、合併症の治療についてはそれぞれ手立てがあり、また、発達を促すための療育に関する知見も日々更新されてきています。さまざまな支援や療育サービスなどを利用しながら、かけがえのない日々の子育てを楽しんでくださいね。参考:ヨコハマプロジェクト参考:NDSS(National Down Syndrome Society)参考文献 『ダウン症者の豊かな生活』菅野敦・池田由紀江(福村出版)参考文献 『ダウン症のすべてがわかる本』池田由紀江/監修(講談社健康ライブラリー)参考文献 『ダウン症は病気じゃない』正しい理解と保育・療育のために飯沼和三/著(大月出版)参考文献 『出生前診断』河合蘭/著(朝日新書)『When Down Syndrome and Autism Intersect: A Guide to DS-ASD for Parents and Professionals』 Margaret Froehlke , Robin Zaborek
2017年07月20日カメラが捉えた母子の姿から溢れるさまざまな愛のカタチUpload By 発達ナビニュースUpload By 発達ナビニュースUpload By 発達ナビニュース「ダウン症のある子とその母」に焦点を当てた写真展が、5月8日より東京メトロ表参道駅のコンコースにて開催されています。写真家で、パラリンピックの選手や日本で暮らす難民の写真で知られる宮本直孝さんと、ダウン症児の親たちでつくるNPO法人「アクセプションズ」が企画を行いました。母と子の写真は特大パネルで表参道駅内に飾られており、見る人たちにメッセージを伝えています。Upload By 発達ナビニュース共催であるアクセプションズ代表で、長男の裕起さんと共にモデルにもなった古市理代さんにお話をお伺いしました。アクセプションズ代表で今回モデルにもなった古市さんにインタビューUpload By 発達ナビニュース―写真展がはじまってみて、反響はいかがですか。予想以上に反響を頂いています。私は初日から毎日開場に足を運んでいるのですが、当事者やそのご家族、お友達に加えて、オープンスペースでの展示なのでダウン症を全く知らない方も多く見てくださっており、頑張ってくださいなどといったお声をかけて頂いております。告知用のウェブサイトにはあえて一部の作品しか掲載しなかったため、現場に足を運んで頂いた方からは想定以上にインパクトがある作品数と展示方法で驚いたと言われます。眼力の強いモノクロ写真の羅列は印象的で、とはいえ温かみも感じられるとのお声も頂きました。―撮影はどういった様子で行われましたか。3月下旬から4月頭にかけて、21組の親子を何回かに分けて撮影を行いました。PR用の素材として私が最初に撮影を行ったのですが、フォトグラファーの宮本さんは「作り笑顔ではない、素の写真を撮りたい」とおっしゃったんですね。だけど子供と一緒にカメラを向けられると、つい親は良い顔をつくってしまうんです。そこで親と子は別々に写真を撮るという、今回の撮影・展示方法がとられました。―撮影された写真を見て、どのような感想を持ちましたか。自分の中の今の気持ちがよく表れているなと感じました。というのも最初は宮本さんに、もっと強い表情を、葛藤の中で乗り越えてきた表情を出してほしいと言われたので、口をきゅっと結んでみたりしたんですね。だけど宮本さんには「何か違うんだよな」と言われまして。そして宮本さんに、「古市さん、今あまり辛くないんじゃない?」と言われ、その通りだったんです。撮影の時はちょうど、息子は中学に入ったばかり。彼は新しい生活をスタートさせて、新たに色々な経験を積み重ねており彼の成長を感じていた時期でした。悩みがないわけではないですが、これからの希望や楽しみの方が大きかったんです。そんな私の思いが引き出された写真だなと感じました。―アクセプションズの活動について、メッセージがあれば。ダウン症のある人たちへの理解や啓発を行う私たちアクセプションズは6年目を迎えます。その活動の中で、ダウン症というのはひとつの個性であり特性であること、多くの人にダウン症についてもっと知ってほしいと思って活動しています。ダウン症を知って頂き、ふれあって頂き、ダウン症の人とそうでない人がお互い理解を深めてほしいと考えています。ですから私たちの活動に当事者でなくてもどんどん参加して頂けるとうれしいです。写真展の開催概要写真展「母の日 – I’m a mother of a child with down syndrome」は、表参道駅構内B1出口付近にて、5月14日(日)まで。Upload By 発達ナビニュース写真展「母の日 – I’m a mother of a child with down syndrome」
2017年05月10日全米のダウン症啓発活動から生まれた、「バディウォーク」ってどんなイベント?Upload By 発達ナビニュース4月22日に一般社団法人ヨコハマプロジェクトが主催するイベント「バディウォーク」が行われます。バディウォークとは、ダウン症を理解・受容(acceptance)し、共に生きる(inclusion)ことを促進するイベントで、全米ダウン症協会により1995年に「ダウン症啓発月間」の一環としてニューヨークで始められました。1マイルを歩きながら、ダウン症のある子ども達同士、親同士、一般市民が触れ合うチャリティイベントです。世界各地で開催されており、日本でも各地でそれぞれに特色のあるバディウォークが開催され、多くの方が参加しています。バディウォーク in ヨコハマが開催!Upload By 発達ナビニュース港都市として異文化交流の歴史を持ち、多様性の文化を育んできた横浜で、一緒に歩くことを通じ、相手の存在や能力を認め合えるような機会を作ってみたい。横浜のチャリティウォーク、バディウォークは、そうした思いから誕生したそうです。バディウォークのコンセプトは、「当日ウォークに参加したい人、気持ちで応援したい人などそれぞれの方が関わりたいと思うやり方で、気軽に、互いがつながれるイベント」とのことです。ウォーキングイベント以外にもお楽しみがもりだくさん!Upload By 発達ナビニュースまた、さわやかな潮風をあびながら山下公園内の歩道約1.2kmを歩くウォーキングイベント以外にも、当日はアクティビティやステージイベントも行われるとのこと。アクティビティでは、和太鼓体験・アート体験・ジャグリング体験・チアダンス体験・セラピードッグなど体験型・工作型のワークショップや、みんなで行う写真撮影、家族の思い出を写すファミリーフォト、その他にも多彩なアクティビティが楽しめます。ステージイベントでは、ジャズバンドや和太鼓・チアダンスなど様々なパフォーマンスが披露されます。みんなで盛り上がりましょう!主催者メッセージ主催者の方からは以下のコメントを頂いています。「『バディウォークinヨコハマ』には、全国各地から、多くのご家族がご参加されます。ともに楽しい時間をすごせるよう、メンバー一同、みなさまのご参加をお待ちしています。」(ヨコハマプロジェクト代表近藤寛子さん)赤ちゃんから大人まで、障害のある方もない方も一緒に歩き、一緒にワークショップを体験し、さまざまな方々とのふれあいをお楽しみ頂くのはいかがでしょうか。バディウォーク in ヨコハマ 開催概要Upload By 発達ナビニュース2017年4月22日(土)12:00~15:00(開場 11:30~)小雨決行山下公園(集合場所:おまつり広場)無料詳細は以下のウェブページをご覧ください。バディウォークinヨコハマ2017
2017年04月18日ボク、普通のお父さんですけど、一緒に話をしてもいいですか?出典 : 姫路まさのりさんは、「ダウン症は不幸ですか?」という番組(ABCラジオ)の制作に携わり、ラジオ放送番組部門最優秀賞を受賞された放送作家・ライターです。今回のコラムでは、姫路さんの書籍・処女作となる『ダウン症って不幸ですか?』をご紹介します。姫路さんはライフワークとしてダウン症のあるひとたちと向き合い、社会に発信しています。しかし姫路さん自身は福祉や教育に携わる支援者でもなく、ご自身にダウン症があるお子さんがおられるというわけでもありません。また私も同じく、ダウン症があるわけでも、ダウン症がある家族がいるわけではありません。いわゆる「当事者」ではないという共通点を持つ人による書籍という点で、同じ距離感に立って読み進めることができました。ダウン症の子どもを持つ家族、それぞれの真実出典 : 『ダウン症って不幸ですか?』では、5つのご家族の物語がインタビュー形式で掲載されています。姫路さんの筆致は柔和でくすっと笑える部分も多く、取り上げているご家族の情景はとても暖かです。私にとっても、感動し共感を覚えるシーンというのは、ありふれた日常的なエピソードの部分でした。第2章に書かれている2つ目のご家族、梶原さんの娘さん・文乃ちゃんとそのクラスメイトとのラブラブ仲良しシーンは、自分自身の小学校時代を思い出して「ふふふ」と笑いがこみ上げてきたほどです。私にとってダウン症がある子との原体験は、同じ学校でお昼休みに一緒に遊んだA子ちゃんです。普通に喋ったりトランポリンで遊んで…というほのぼのとありふれた日常の記憶です。お昼休みが終わっちゃうのが惜しく、後ろ髪惹かれ、特別支援の教室を後にする前にぎゅーっとみんなでハグをする…そのぬくもりを思い出しました。ひとと触れ合った暖かさというのはいつまでも心に残り、そのことが物事を考え行動する起点にもなります。世代にもよると思いますが、このように日常にダウン症がある子がいる生活を経験している人は少なからずいらっしゃると思います。しかし、それがどんな感じだったか話してシェアしたり、この本のように当事者やご家族以外がまとめた経験談を読む機会というのは、あまり多くはないかもしれません。私も自分の原体験を思い出すきっかけを得て、引き込まれるように読み進めましたが、特に姫路さんが文中で「ダウン症のある子どもはまるでコタツの様な存在。温かくひとなつっこさに引きつけられ子どもたちが自然に寄ってきてしまう」と言っていたのはとてもうなづけました。それは一般的な「ダウン症がある子どもは天使のような存在」と恣意的に美化する文脈とは違います。"普通のお父さん"として等身大でダウン症のある子どもたちと向き合った姫路さんならではのユーモアとやさしさに溢れた表現だと思います。ありふれた日常の情景なのに、どうして胸が熱くなるのか出典 : この本を読まれた方は、ダウン症がある子と関わった自分の原体験をふと思い出すような、優しい気持ちになるエピソードにたくさん出会えることでしょう。もちろんその原体験が特にない方にとっても、胸を熱くさせる部分がとても多いと思います。たとえば、第2章のおおとりを飾る喜井さんご家族のエピソード。ダウン症がある娘・晶子さんの仕事帰りを待っている、定年退職されたお父様。晶子さんから毎日かかってくる「帰るコール」。そして時間ぴったりに始まる二人の晩酌、冗談を飛ばし合いながら楽しむ様子は、ありふれた日常の情景です。それなのに、毎日がそうして巡っていること自体になぜか目頭が熱くなりました。私が流すこの涙は一体何でしょうか。ありていにいえば「やっぱりどこかで偏見があった、ごめんなさい」という、社会を構成するひとりとしての懺悔の涙、なのかもしれません。書籍の冒頭、姫路さんが引いている新出生前診断の示すショッキングな数字とその分析が端的に示すように、実際のダウン症のあるひととの生活像と、妊婦の立場でイメージするそれとのギャップは、決して小さくはないのが現状です。新出生前診断をめぐっては、賛否両論含め様々な見解が混在する昨今ですが、新出生前診断を受けるか受けないかの選択をする前に、姫路さんのこの書籍を読んでもらいたい。いまここ・現在の日本で、こんなに幸せを分かち合いながら暮らす家族がいるという事実こそ知ってほしい、そう願ってやみません。「ダウン症って不幸ですか?」大規模調査が示す当事者の答え。そして私たち読者は…出典 : 厚生労働省は2015年、日本ダウン症協会の全面的な協力のもと,予算を投じ全国的なアンケート調査を行いました。このアンケートはDown症候群がある人の家族からの調査と, Down症候群を持つ本人の自己認識に関する調査の二つを行った。本調査の結果, Down症候群がある人では,多くの人が高校を卒業して働いているが,就労においては収入の問題が存在した.一方,Down症候群がある人は,幸福感を持ち,周囲との人間関係にも満足している状況が認められた.DSのある人の多数が自己肯定感を有していることが明らかになったのは,社会において重要な情報になったと考える.---出生前診断における遺伝カウンセリングの実施体制及び支援体制のあり方に関する研究つまり、姫路さんの書籍タイトル「ダウン症って不幸ですか?」に対する答え、厚生労働省は「NO」と明言しています。さて、わたしたちはどのようにこの結果を受け止めるべきでしょうか。答えのヒントは姫路さんの書籍の中にちりばめられています。インタビューをしたご家族の力強い言葉に触れてみてください。「ダウン症って不幸ですか?」その答えはこの本を読み終わったのちに読者の皆さんの心の中にみつかるでしょう。それを楽しみに、ぜひ読んでいただきたいです。Upload By 平澤晴花(発達ナビ編集部)書籍名:『ダウン症って不幸ですか?』著者:姫路まさのり発行:宝島社価格:本体1300円+税『ダウン症って不幸ですか?』(著) 姫路 まさのり
2017年03月26日東京大学は9月16日、ダウン症脳でアストロサイトという細胞の数が多くなる異常が起こる仕組みを発見したと発表した。同成果は同大学大学院理学系研究科附属遺伝子実験施設の倉林伸博 助教と眞田佳門 准教授らの研究グループによるもの。9月15日に欧州分子生物学機構の学術誌「EMBO reports」オンライン版で発表された。ダウン症脳では神経細胞の数が少なくなると同時に、アストロサイトの数が多くなることが知られている。これは21番染色体の数が2つではなく3つあることで、21番染色体上にある遺伝子の発現量が1.5倍になることが原因とされる。しかし、どの遺伝子の発現量が多くなることでアストロサイトが増加するのかはわかっていなかった。同研究グループは、ヒト21番染色体上の約88遺伝子に相当する遺伝子が3つに増えているマウス(ダウン症モデルマウス)においては、神経前駆細胞からアストロサイトが誕生しやすくなっていることを発見。アストロサイト分化におけるヒトの21番染色体上の遺伝子の影響を調べた結果、DYRK1Aというタンパク質リン酸化酵素を見出した。そこで、DYRK1A遺伝子をマウス胎児脳の神経前駆細胞に導入したところ、DYRK1Aが通常の1.5倍程度に過剰発現された場合に、神経前駆細胞の働きが改変され、アストロサイトが生み出されやすくなった。反対に、同遺伝子の発現量を減少させるとアストロサイトが生み出されやすいという現象が緩和されたという。さらに、ダウン症モデルマウスの脳では、アストロサイト分化に重要な役割を持つ転写因子STAT3の働きが異常に活性化しており、それにDYRK1Aの過剰発現が影響していることがわかった。これらの結果から、21番染色体上に存在するDYRK1A遺伝子が神経前駆細胞の働きにとって重要な役割を担っており、ダウン症ではこの遺伝子の量が増え、STAT3の働きが異常に亢進することによって、神経前駆細胞が正常に働かなくなることが示された。今後、脳の正常な形成や発達に重要な役割を果たす21番染色体上の遺伝子の正体を明らかにすることで、ダウン症の発症の仕組みが解き明かされ、症状を緩和する治療法の確立につながることが期待される。
2015年09月17日日本ダウン症協会(JDS)は3月21日、国連の国際デーである「世界ダウン症の日」にちなんだイベント「STEP FORWARD TOGETHER みんなで一緒に前へ進んでいこう2015」を、かめありリリオホール(東京都葛飾区)で開催する。「世界ダウン症の日」は、2011年12月の国連総会で承認され、正式に国連の国際デーの一つとして制定された。同イベントは、「世界ダウン症の日」である3月21日に実施。ダウン症のある人たちの姿を多くの人々に実際に見て知ってもらい、人間の多様性について考えるきっかけを作ることを目的に、同イベントを開催する。大人から小さな子どもまで楽しめるイベントを開き、ダウン症そのものやダウン症のある人について伝えることで、社会へ向けて広く啓発を図っていくという。イベントは、ダウン症のある人とその家族、支援者だけではなく、ダウン症に関わる専門家、医療・福祉・教育等の関係者とそれらを学ぶ学生、一般の方を含め、誰でも参加できる。クロストークショーでは、ダウン症の子供を持つ、奥山佳恵さん(女優、タレント)、たちばなかおるさん(マンガ家)、玉井邦夫JDS代表理事が登場する。そのほか、韓国から参加するダウン症がある人と日本のダウン症がある人による合同演奏を行う「ゲストステージパフォーマンス」、フラメンコダンスやエレクトーン演奏、コントなど公募によるダウン症がある人々のステージパフォーマンスも実施。また、JDSからのアピール、ダウン症のある人からのメッセージも聞くことができる。時間は、13:00~16:00(予定)。会場は、かめありリリオホール。
2015年02月02日目黒雅叙園は11月21日~12月28日、園内に現存する東京都指定有形文化財「百段階段」にて、個展「ダウン症の天才書家 金澤翔子×百段階段 ~共に生きる~」を開催する。○目黒で生まれた金澤翔子氏の作品を文化財に展示同展は、NHK大河ドラマ「平清盛」のタイトル題字のほか、鎌倉建長寺での「建長寺展」、京都建仁寺での「建仁寺展」など、精力的に活動をしている金澤翔子氏の作品展。金澤翔子氏は1985年、東京都目黒区に生まれ、5歳の時に母の師事で書を始める。2005年銀座書廊で個展を開催。2009年鎌倉建長寺、京都建仁寺で個展を開催(以後毎年開催)。2011年奈良東大寺で個展を開催した。福島に「金澤翔子美術館」開設。2012年のNHK大河ドラマ「平清盛」揮毫。熊野大社で奉納の揮毫。2013年銀座に「銀座金澤翔子美術館」を開設。平泉中尊寺で個展を実施。厳島神社で奉納の揮毫。東京国体の開会式で揮毫。天皇の御製の揮毫を行なった。同展では「共に生きる」をテーマに、母・泰子氏の当時の日記を元にした「ことば」と娘・翔子氏の「書」、合わせて約40作品を4つの章に分けて構成し展示する。ダウン症として生を受けた娘と母との軌跡を辿る。多くの感動を与えた書と絢爛豪華な昭和の美空間との共演を体現する機会になるという。開催日時は、11月21日~12月28日 10時~18時(17時30分最終入館)。会期中無休。会場は、目黒雅叙園「百段階段」(東京都目黒区下目黒1-8-1)。入場料(税込)は、当日1,200円。前売り1,000円/学生600円で、小学生以下は無料。
2014年11月07日