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「天使のはねランドセル」で知られるセイバンが、デザインも機能性もより洗練されたランドセルをセレクトした初のコンセプトショップ「SEIBAN URBAN SELECT」を展開。2025年4月末までの期間限定で、東京・千葉の常設2店舗での展開がスタートしました。コンセプトショップ限定のランドセル「Coco Charme(ココ シャルム)」に注目。天使のはねランドセルの「軽く背負える」機能性はもちろんそのままに、トレンドの「ニュアンスカラー」と「シンプルな造形」を取り入れ、細部までこだわった上質で美しいデザインのランドセルが登場。コンセプトショップだけの限定品です。6色あるカラーの中からお気に入りを選ぶ楽しみも!■Coco Charme(ココ シャルム) 税込各80,300円●ジュエルホワイト×アクア●ジュエルホワイト×パステルパープル●ミルクティーベージュ●ベビーピンク●フレンチライラック●シャーベットミントココ シャルムのポイントは立体的なカブセとリボンのフック。レリーフのように立体感のあるカブセの盛りが特徴です。セイバンオリジナルの人工皮革「アンジュエール グロス」を生地に採用。サイドのリボンをワンカラーで統一し、上品なデザインに。「SEIBAN URBAN SELECT」は子どもの「自分の好きを選びたい」気持ち、親の「長く大切に使えるものを選んでほしい」気持ち、どちらにも寄り添うコンセプトショップ。限定ランドセル「ココ シャルム」のほかにも、厳選されたランドセルが勢ぞろい。子どもたちが6年間使うランドセルはじっくり選びたいもの。2026年度入学の子ども向けの先行受注も開始しているので、親子で実際に触れて、試してみてはいかがでしょうか。「SEIBAN URBAN SELECT」特設ページ SEIBAN URBAN SELECT展開店舗■セイバン 日本橋住所:東京都中央区新川1-8-6 秩父ビルディング1F営業時間:10:00~18:00(定休日:毎週水曜日)URL: ■セイバン 流山おおたかの森住所:千葉県流山市おおたかの森西1-13-1 流山おおたかの森S・C ANNEX2 4F営業時間:10:00~18:00 (定休日:流山おおたかの森S・Cの休館日に準じる)URL:
2024年12月20日軽い。細い。きれい、さらには約1.2kgという軽量&スリムなコードレススティッククリーナー「HANDY DUO!STICK」(AQC-HX1R)がAQUAから登場しました。こんなにスリムなのに、吸引力にもこだわったサイクロン式。絡まった毛や細かいほこりまで吸い込む、サイクロン式のパワフルなクリーナー。床用ノズルのヘッドには、ゴミを照らすグリーンLEDを搭載。ソファの下や家具のすき間など、暗くて見えにくい場所を照らしてくれるのですっきりキレイに掃除することができる。スタイリッシュなスリムシルエットで、お部屋の中に置いても違和感なく、インテリアに溶け込みやすいデザイン。充電は、使い終わったらスタンドに戻すだけ。コードを本体に差し込んだり抜いたりする手間がなく、モップやほうき感覚で使える。「HANDY DUO!STICK」の魅力はなんといっても、スティックの長さを変更してスティック⇔ハンディの切り替えが簡単にできること。また、用途に合わせて付属のアタッチメントを付け替えれば、さまざまなお掃除が可能です。▼床用ノズル小回りが利いて驚くほど柔軟にまがるので、お部屋のすみずみまでしっかり掃除することができます。ラグマット、じゅうたん、フローリング、畳、階段などで活躍。▼3wayノズル[スキマノズル]は、部屋のすみ、家具、小物などのすき間に。窓の桟、サッシの溝の掃除にも便利。[ブラシ]はエアコン、カーテンやソファ、ランプシェード、車のシート、畳、小物などのすき間の掃除に。[ソフト]は、やさしく掃除したいテレビ周り、本棚、ふとんや座布団などの布地におすすめ。▼ブロワーノズル窓の桟や小物に積もったホコリやゴミを吹き飛ばしたり、吹き出し口を付け替えると「空気入れ」としても使えます。充電式&コードレスだから、レジャーにも大活躍!気になるお手入れもとてもシンプルで、紙パックなどの付け替えは不要。ダストカップはボタンひとつで開閉し、ゴミに触ることなく、簡単に捨てることができます。インテリアになじむシンプルでスタイリッシュなデザインと、一台でさまざまな使い方ができる高い機能性。スティッククリーナーとハンディクリーナーをそれぞれ別に購入する必要もないから、収納・充電時のスペースもすっきりします。「HANDY DUO!STICK」で、毎日のお掃除をもっと手早く、スマートにしてみませんか?「HANDY DUO!STICK」(AQC-HX1R)商品ページ お問い合わせ:AQUA
2024年08月13日スマホをはじめとした、さまざまな生活家電をグローバルに展開するブランド「Xiaomi(シャオミ)」がポップアップストア・Xiaomi POP-UP Storeを渋谷PARCOにオープン。9月1日(日)までの期間限定で開催中です。今回のXiaomi POP-UP Storeでは、5月に発売された最新スマホ「Xiaomi 14 Ultra」や「Xiaomi Pad 6S Pro 12.4」、タブレット、ウェアラブル、ロボット掃除機、テレビ、モニターなど、暮らしを便利にしてくれるシャオミ製品の体験が可能。実際に触れてみて、気に入った製品があれば店舗で購入することもできます。展示される製品の一部をご紹介します。ライカとの共同開発で、ライカ社の最高峰の光学レンズを採用した最新スマホ「Xiaomi 14 Ultra」。市場想定価格 :199,900円(税込)高解像度の2億画素のメインカメラを搭載。美しい背面仕上げと大容量バッテリー搭載「Redmi Note 13 Pro+ 5G」。市場想定価格 :8GB/256GB版 59,800円(税込)、12GB/512GB版 74,800円(税込)大画面12.4インチの高精細3K解像度のディスプレイを搭載したタブレット「Xiaomi Pad 6S Pro 12.4」。市場想定価格 :8GB/256GB版 69,800円(税込)、12GB/512GB版 84,800円(税込)スマホやタブレットのほか、ファミリーで楽しめるスマートテレビの展示も。なんと超大型の86インチディスプレイを搭載! 自宅にいながら映画館のような体験ができそうですね。Android TV™ 11を搭載し、40万以上のコンテンツから自由に選んだり、Google Play ストアから7,000以上のアプリやゲームのダウンロードすることもできるスマートテレビ「Xiaomi TV Max 86”」。市場想定価格 :199,990円(税込)スタイリッシュなデザインも魅力のシャオミ製品。Xiaomi POP-UP Storeで、気になる製品を体験してみてはいかがでしょうか。Xiaomi POP-UP Store開催日時 : 2024年9月1日(日)まで。営業時間:11:00~21:00会場 :東京都渋谷区宇田川町15-1渋谷PARCO 5F POP UP SPACE 入場料金 :無料お問い合わせ:Xiaomi 公式サイト
2024年06月19日株式会社OFFICE HALO(オフィスハロー)は、武蔵野美術大学デザイン・ラウンジと共同でスタートした日本初のビジネスパーソン向けデザイン学校『WEデザインスクール』にて、これまでのプログラム受講生が継続的にデザイン判断力を鍛える『WEデザインジム』β版を2023年より1月よりスタートします。隙間時間に手軽にデザインを学習できる通信型の自宅学習サービス『WEデザインジム』β版は、これまで社会人がデザイン判断力を鍛える『WEデザインスクール』限定で提供していたフレームワークを使い、隙間時間に手軽に学習することができる卒業生向け通信型の自宅学習サービスです。デザイン判断力の習得に必要とされる継続的なインプットを、講師のサポートや受講生同士の学び合いにより深めていくことができるプログラムを提供します。スタートを記念し、2022年11月30日までの期間限定で、申し込み早割キャンペーンを実施します。本サービスは、スクール卒業生向けとしてスタートし、2023年8月頃の正式リリースでは、デザインを学びたい全ての方に参加いただけるよう、開発を進めております。『WEデザインジム』β版 プログラム1. デザイン観察ワーク事例の配布(月1回)月1回、デザインの判断力を効率的に磨くことができる、良質なデザイン事例を課題としてメールで配布します。事例は、ビジュアルのデザインから、プロダクトやサービスまで、幅広く扱います。2. 『WEデザインジム』β版のメンバーでの言語化の共有ジムのメンバーそれぞれが言語化したものをオンラインにアップし、メンバー同士で共有することで、お互いに学び合うことができます。3. デザイン観察ワークの解答例の配布(月1回)配布したワーク事例に対する、WEデザインスクール講師の解答例を配布します。参考にしながら、デザインを判断するための視点を増やしていただけます。4. 講師と話せる生質問ライブ隔月1回、WEデザインスクール主宰の稲葉がメンバー限定で『生質問ライブ』配信を行います。普段のデザインについてのお悩みや、興味関心について、自由にご質問いただけます。また、ライブでは毎回「センスアップのためのミニレクチャー」も行い、毎日をデザイン視点で学び・楽しむための情報を共有します。●こんな課題を解決します・判断力をさらに磨きたいけれど、一人だと効率的に進められない・質の良い情報・知識に触れ続ける環境が欲しい・いろんなものを見ているが、本当にこれは良いものか?迷う時がある・デザインを言語化するための語彙を増やしたい・デザインの専門家の視点をもっとインプットしたい・お悩みや疑問をデザインの専門家に聞きたい●開催概要【お申し込み方法】WEデザインスクールWEBサイトよりお申し込み方法をご確認いただけます。【開催日程】2023年1月~2023年6月(6ヶ月間)【対象者】WEデザインスクールのデザインプログラム受講経験のある方(通学・法人・大学・大学院含む)*1講座以上受講された方は、どなたでもご参加いただけます。【料金】早割39,800円(税込)*2022年11月末までのキャンペーン価格通常52,000円(税込)(画像はプレスリリースより)【参考】※公式サイト
2022年11月10日海外リゾートを彷彿させる鮮やかなブルー東京ディズニーリゾートからほど近い閑静な住宅街で暮らす藤瀬さんご一家。ドバイでの海外生活を経て、2年半前に奥さまの実家を建て替えた。ナチュラルで開放的なアプローチを抜け、玄関の扉を開けると、真っ白な漆喰壁を引き立てる鮮やかなブルーのアクセントウォールやタイルが目に飛び込んでくる。天井が高く、陽光が射し込むサンルームをはじめ、色彩のコントラストが効いた藤瀬邸は海外のリゾートを感じさせる心地良さがある。「夫の仕事の都合で数年間ドバイに住んでいました。その間、ヨーロッパなどへの旅行も多く、特にスペインがお気に入りでした。もともとハワイが大好きだったり、アメリカ生活が長かった両親の影響もあるかもしれません。家を建てるにあたり、好きな色や好きなものを選んでいった結果こうなったという感じですね」。ジャンルやテイストにとらわれず、ご夫妻の感性で生まれた空間といえそうだ。設計を依頼したのは、坂野由典建築設計事務所。「こだわりの強い建築家の方が多い中、坂野さんはフラットな思考の方で、私たちの意見をしっかり受け止めて形にしてくれました。海外で勉強を積み、さまざまな国の建築にも詳しい方なので信頼できましたね」(奥さま)。濃淡を効かせたブルーをアクセントカラーにした1階。キッチン壁は『平田タイル』、鮮やかな床のタイルは『サンワカンパニー』でセレクト。キッチン棚の上部に飾られた『ロイヤルコペンハーゲン』のイヤープレートは奥さまのお母様から譲り受けたもので、ブルーの壁とも相性がよい。伸長式のテーブルはイギリスのアンティーク。手前の椅子は『天童木工』のものでネットオークションで購入。大きな開口と吹き抜けが気持ちいいサンルーム。庭に面しているため、バーベキューや子どもたちのプールの時にも重宝するスペース。ハイサイド窓から東京ディズニーリゾートの花火が見えるそう。ブルーのアクセントフォールには浅めの飾り棚を設置。ドバイ時代や海外旅行で購入した雑貨や家族の写真が楽しく彩る。中央下のワゴンはご主人のお手製。角地を活かした開放的でゆったりとしたエクステリアがひと際目を引く。将来を見据え、2階スペースは最小限にとどめた。フレキシブルで合理的な家建築家の坂野さんへのリクエストは、「どこにいても人の気配のするオープンな家」、また「変化していける家」であった。「私も夫も効率主義。開け閉めで指を挟む可能性のあるドアはいらない、廊下もいらないと伝えました。ドアがあるのは2階のトイレくらいです。いまは子どもが小さいので、私が居る時間が最も長いキッチンから子どもがどこにいても見えるようにとお願いしました。また、年を重ねたら1階で生活を完結させたいと思っているので、2階スペースは最小限に。ライフステージに応じて変化できるよう壁を極力減らしてもらいました」。その合理的で実用的な考え方は、収納にも表れている。「外国ではファミリークローゼットが一般的で、家族の物を一か所に集めていてとても便利でした。今回もそれを採用し、家事動線を考えて配置。とてもラクなうえ、時短で家事がこなせます」。引っ越しが多く、ご両親の遺品整理の苦労もあったとのことで、「物を減らしたい」と強く思っていたとも。「仕舞い込むと使わず、溜め込んで、物が増える一方なので、思い切って扉はつけずにあえて“見える収納”にしました。奥行のある棚は作らず、取り出しやすいよう工夫しています」。アイランドキッチンに立つと、リビングダイニングや庭をはじめ、2階までもが見渡せる。「ドバイでの生活で、水回りの床は絶対にタイルにしようと決めていました。さっと拭けて衛生的ですから」。サンルームの引き戸を開けるとひとつながりになるキッチン。収納するものをあらかじめ考えたうえで、すべて造作した。ダイニング側には、浅めの棚を設置。「亡くなった母から受け継いだカップやグラスを並べています」。右側のハイサイド窓を通して2階の子ども部屋の様子が見える。サンルームの引き戸やアクセントウォールのブルーは何種類も作ってもらった中から選んだそう。どっしりとした革のソファはイタリア製で、新婚時代に購入した思い出の品。「ドバイで日焼けし、子どもたちに汚され、一軍を退きました(笑)」(奥さま)。リゾート感を盛り上げるアーチ型の壁。ブルーの引き戸を開けると、洗面スペース、ドアのないトイレ、バスルーム、ファミリークローゼットへと続く。タイルで彩った洗面スペースの右奥に家族全員分のクローゼットを設え、洗濯機も置いた。クローゼットの奥からキッチンへと抜けられ、回遊性もある。家事動線がスムーズで効率的。家族のつながりを生むDIY「家具は少しずつ揃えています。ジャンルやブランドにこだわらず、家の雰囲気に合わせつつも機能的なものを選んでいます」と話す奥さま。生活しながら必要になった家具は、ご主人が作製しているものも多いという。「木でできているものはだいたい作っていますね」と笑うご主人。リビングのテレビ台や子ども用の勉強机、サイドテーブル、子ども部屋のレゴルームなど目につく木製の家具はほとんどご主人が手掛けている。「ぴったり収まるようにミリ単位でお願いできるので、とてもありがたいですね」と奥さまからも大好評。「母親がなんでも作る人だったので、その影響もあって、小さいころから“ものづくり”が好きでした。作れそうなものは、まずはチャレンジしてみますね。義父もDIYが趣味でたくさんの道具があったので気に入ったものは引き継いで使わせてもらっています」。ガレージの奥は、ご主人の“ものづくり”のスペースと化している。「雨天問わず作業ができるので使い勝手がいいですね。リビングとも窓越しにつながっているのでお互いの様子もわかります。子どもたちもよく手伝ってくれますね」。オープンな間取りにより、家族が自然と触れ合える時間が増えたと話す。亡くなったご両親が大切にしていたものをさりげなく飾ったり、活かしたりと、つながりを大事にしながら自由な発想で暮らしている藤瀬さん夫妻。「模様替えを楽しみながら、いろいろな暮らし方を試していきたいですね」とお2人。今後もライフステージに合ったオリジナルのスタイルを楽しんでいかれることだろう。無垢の床は一部ヘリンボーンを採用。天井が低めでおこもり感のあるリビングからは、ご主人の作業スペースが見える。子どもたちの勉強机は集中力が高まるという杉の木を新木場で購入し、ご主人が作製。白い革のソファは『カリモク』。2階の子ども部屋。レゴに集中できるレゴルームはご主人がDIYした。左奥の引き戸を開けるとサンルームにつながるハシゴがある。登りロープやブランコを取り付けてアスレチック感覚の子ども部屋に変身。将来は、長男(7歳)、次男(5歳)それぞれの部屋に分ける計画も。サンルームと子ども部屋をつなぐハシゴ。息子さんたちにとって楽しい仕掛けがいっぱい。ガレージの奥がご主人の作業スペース。「木工と革細工はDIYします」とのこと。電動のこぎりをはじめ工具や道具がズラリ。右側の階段を上がるとLDKにつながる。「作ることが好きなので、何でも作りますよ。うちの両親や義兄家族、友人からの注文を受けて作る場合もあります。嫁の注文なら大手を振って作れますね(笑)」。庭のアクセントになっている木製のベンチは、ご両親が住んでいた頃の庭に植えてあったこぶしの木を使用し、ご主人が作製した。藤瀬邸設計FUJISE + YOSHINORI SAKANO ARCHITECTS所在地千葉県浦安市構造木造規模地上2階延床面積103.63㎡(車庫含まず)
2022年03月21日「スタイルのある家と暮らし」をテーマに情報発信する『100%LiFE』。クリエイティブな感性で暮らしと空間を楽しむ人たちのライフスタイルメディアとして2012年にスタート、10周年を迎えました。毎週、個性的な戸建て住宅を紹介。人気建築家の最先端の設計から、人気のアウトドアリビングを取り入れた家、築数十年の日本家屋のリノベーション物件まで、ほんとにいろいろ。そんな中で『100%LiFE』に集う読者の方々は、どんな家、どんな暮らしに興味を持っているのでしょうか。2012年のオープン以来、これまでにアップされた家のアクセス数ランキングを公開します。第10位日々、人生を楽しみつつ暮らす家一目ぼれで購入した家をさらに磨き上げて出会いは劇的と言ってもいいものだった。「家を見た瞬間に“買います”と。とにかくわれわれは一目ぼれでした」第9位シンプルで合理的心豊かに暮らすドイツ式の住まい方ドイツ人の母を持ち海外での経験も豊富な門倉多仁亜さん。「タニアのドイツ式部屋づくり」などの著書で、家へのこだわりと思いを紹介している。第8位19㎡の家に暮らす極限的にコンパクトな家での豊かで、密度の濃い生活保坂邸の延床面積は19㎡と超コンパクト。建築家である保坂さんもこの大きさのものは設計した経験がないため、設計中は不安でしょうがなかったという。第7位DIYで自分好みの空間に元倉庫を大改装自由な発想で暮らすインテリアショップかお花屋さんか。ここに住むのはグラフィックデザイナーの天野美保子さんと、内装設計の仕事に携わるその夫。第6位無駄を省いて快適にシンプルが美しいストレスフリーに暮らすコツ1歩中に入ると木の香りが漂い、ヒーリングムードに包まれる。整理収納アドバイザーの森山尚美さんが目指すシンプルでナチュラルな空間作りとは?第5位DIYで完成手を加えて造りあげるオリジナルの和み空間渋谷のカフェ「cafe croix」オーナー、福田能成さんの家は、スタイリッシュでありながら計算されすぎない雰囲気、ほっと和めるスペース。第4位家にいながらアウトドアライフをキャンプの楽しさを家でも家でくつろぐ感覚を外でも部屋で使う家具をそのままアウトドアに持ち出して使えることをコンセプトにしたショップ『INOUT』オーナーの小林卓さんの新居を訪ねた。第3位湘南のサーファーズハウス海を気持ちよく楽しめるカリフォルニアスタイルの家ハワイで挙式した時に借りたバケーションレンタルが理想の家。海岸まで歩いて5分。サーフィン好きの真崎さんにとってこの上ない家が誕生した。第2位コンパクトな平屋建て地に足をつけ農と向き合う暮らし農業を仕事にしたいと、8年前に東京杉並から群馬に移住した福田さん。農家として独立した後、一家の暮らしの場となる平屋建の住まいを建てた。第1位生活の断捨離すっきりと快適に過ごす暮らしのテクニックまるでモデルルームのように整然と美しく片づけられた室内。整理収納アドバイザー、村上直子さんの自宅は、どこを切り取っても絵になる美しさ。
2022年03月19日「スタイルのある家と暮らし」をテーマに情報発信する『100%LiFE』。クリエイティブな感性で暮らしと空間を楽しむ人たちのライフスタイルメディアとして2012年にスタート、10周年を迎えました。毎週、個性的な戸建て住宅を紹介。人気建築家の最先端の設計から、人気のアウトドアリビングを取り入れた家、築数十年の日本家屋のリノベーション物件まで、ほんとにいろいろ。そんな中で『100%LiFE』に集う読者の方々は、どんな家、どんな暮らしに興味を持っているのでしょうか。2012年のオープン以来、これまでにアップされた家のアクセス数ランキングを公開します。第20位リビングを中心に回遊集う人がつながるオープンな空間木立の中にふいに現われるモダン建築。結婚を機に実家の南側の敷地に建てたその家は、林の中で存在感を放ちつつ、静かに佇む。第19位カリフォルニアの風が吹く愛する海と暮らすサーファーズハウス湘南の海をこよなく愛する山崎さん。七里ケ浜の高台に、海の近くにふさわしいカリフォルニアテイストの家を完成させた。第18位雨が降ると池が出現子どもの成長を見守りながら外を感じて過ごせる家池田岳郎さん・亜希子さん夫妻のお宅の前庭には、雨水を溜めると大きな水盤が現れるシカケがある。夏はここで子ども達が存分に水遊びを楽しめる。第17位これからの変化が楽しみな家素材感にこだわった心休まる住まい大阪の家具店、『TRUCK』のソファを気に入っていて、このソファのイメージを柱にして家の設計を考えていきました。第16位海を愛する建築家の自邸海まで3分。カリフォルニアスタイルのヴィンテージハウス数々のカリフォルニアスタイルの家を手がけてきた建築家・岩切剣一郎さん。満を持しての自邸は、茅ヶ崎の築約40年の平屋のヴィンテージハウス。第15位庭と縁側と照明現代になじむ日本家屋の静謐庭と縁側に惚れ込んで築36年の日本家屋を購入したのは2年半前。クリエイター夫妻が娘とともに暮らす家はグリーンと木の質感に心和まされる。第14位海辺の暮らしを満喫海辺の古い一軒家を自分らしく再生潮騒の音が聞こえる海辺の1軒家。築40年の古いコンクリート住宅を、アメリカの匂いを感じさせる快適な住まいへと変身させた梅本さん夫妻。第13位築50年の平屋を蘇生手をかけて創り出す悦び家も暮らしも自分流に昭和40年代の平屋の日本家屋。布物作家の武井啓江さんは、手作業でリノベーションしながらノスタルジックで独創的な空間を創り上げた。第12位中心のある家正しく古いものは永遠に新しい41年の歳月が育んだ心地良さ建築家・阿部勤さんの自邸は、築41年という年月を経てもなお新しく感じる。それどころか、年月を重ねるほどにどんどん味わいが増している。第11位狭いゆえの工夫を重ねて小さい家で広く豊かに住む建築面積10坪。小さな家を建てたことのある建築家に設計を依頼し、小さいながらも快適に住める工夫が詰まった“小さなかわいい家”が実現した。
2022年03月18日「スタイルのある家と暮らし」をテーマに情報発信する『100%LiFE』。クリエイティブな感性で暮らしと空間を楽しむ人たちのライフスタイルメディアとして2012年にスタート、10周年を迎えました。毎週、個性的な戸建て住宅を紹介。人気建築家の最先端の設計から、人気のアウトドアリビングを取り入れた家、築数十年の日本家屋のリノベーション物件まで、ほんとにいろいろ。そんな中で『100%LiFE』に集う読者の方々は、どんな家、どんな暮らしに興味を持っているのでしょうか。2012年のオープン以来、これまでにアップされた家のアクセス数ランキングを公開します。第30位リノベーション+DIYインダストリアルな雰囲気とヨーロッパの優しさをMIX女優の野村佑香さんは、リノベーションした家をDIYでさらにアレンジし、スタイルのある暮らしを楽しんでいる。第29位家造りは自分の手で葉山への移住を決意したのは波乗りと愛犬のため葉山への引っ越しを決意したのは、毎日愛犬とビーチを散歩したい、存分にサーフィンを楽しみたい…という願いから。第28位テーマは米軍ハウス細部までこだわりぬいたアメリカンスタイルの家「米軍ハウス」に憧れていたKさん夫妻。アメリカの建築古材を活用した家づくりを手がける木堂夫妻とともに、オンリーワンの家を完成させた。第27位商店だった建物を大改装倉庫を改装したロフトのようなクールな空間にリノベーション大阪の家具店、『TRUCK』のソファを気に入っていて、このソファのイメージを柱にして家の設計を考えていきました。第26位自然と家を開放的につなげる自然環境の素晴らしさを倍加して楽しめる空間豊かな自然環境の中に建つK邸。大きな開口を取るだけでは落ち着かないため、開口の高さを1.8mと抑え、空間の重心が下に来るよう工夫した。第25位西海岸の暮らしをカスタマイズヴィンテージで彩られたカリフォルニアスタイルの家大きなヤシの木がシンボルツリー。金網フェンスの向こうに建つシダーウッドの家は、ここが東京郊外だということを忘れさせる。第24位葉山の景観に溶け込む広大な庭とともに暮らす真っ白な平屋の家葉山の景観に寄り添うように建つ白亜の平屋。小川さんは、庭の緑を育てながら、自然の中での家族との暮らしを楽しんでいる。第23位平屋の民家をリフォーム家族や自然と調和するゆるやかな生活夫婦でケータリングやレシピ開発の仕事に携わる堀出隼さん。築約50年の平屋の物件をリフォームし、住居兼アトリエを誕生させた。第22位鎌倉の平屋をリノベ築60年の味わいを楽しみながら暮らす「すべてが見渡せるのが平屋の魅力」と語る濱さんの住まいは、なんとここが3軒目の平屋だそう。緑豊かな敷地に建つ築60年の家をリノベした。第21位都心に残る平屋に暮らす先人の知恵と残したもの大切に受け継ぎ、今に接ぐ都心の住宅街で、昔ながらの佇まいを見せる平屋の日本家屋。ここに残された庭を守りながら、キュレーター石田紀佳さんは暮らしている。
2022年03月17日辿り着いたのは「凸凸型」の家テトリスのピースを連想させる凸型の外観が印象的なS邸。Sさん夫妻と3歳の長男、1歳の長女の4人家族が暮らすこの家が完成したのは約2年半前のこと。「以前は賃貸アパートの2LDKに住んでいました。当時はまだ子どもが生まれていませんでしたが、いずれは戸建てでのびのびと暮らしたいと考えていました」と振り返るご主人。夫婦で建売住宅を見学していくうちに徐々に新たな住まいへの要望が定まっていき、自由設計の家づくりを決意したという。S邸の設計を担当したのは設計事務所「IYs inc.(イノウエヨシムラスタジオ株式会社)」の井上亮さんと吉村明さん。「IYsさんと家づくりを行っていた職場の同僚からの紹介がきっかけで依頼することになりました。家づくりについては知らないことばかりだったので、土地探しからご相談させていただきました」とご主人。S邸が建つのは、三方を道路に囲まれた半島状の変形地。周囲を住宅に囲まれていることから、いかにして外からの視線を遮り、開放感のある心地よい空間をつくるかがポイントとなった。「いくつものプランを作成して検討を重ねた結果、この凸型の形状に決まりました。台形型の敷地形状に合わせて、凸型を二重にした「凸凸型」に雁行させることで南東・南西面に空地を作り、光や風を取り込むことができます。また、周囲からの視線が対面しないように角度をずらして配置しています」(井上さん)。S邸外観。左側の道路を基準線として凸型に雁行している。南西側からのS邸外観。家全体を覆う大屋根が描く稜線が美しい。二重の凸型形状がよくわかる裏側からの眺め。それぞれ大きさの違う三方向の開口がかわいらしい印象のバルコニー。中庭から光が差し込む明るい玄関スペース。利便性のよいシューズクロークの入り口は奥さまの要望によりアーチ状に仕上げた。光と風が通り抜ける、起伏のある大空間ロフトまで続く吹き抜けによって開放的な大空間となっている1階LDK。「家族の様子がわかるように」という奥さまの要望もあり、キッチンからは1階全体を見渡すことができる。また、水回りはキッチンの裏側にまとめ、キッチンとリビングの両方向から、ぐるりと回ることができる利便性のよい生活動線を確保した。意匠面では、「木の素材感を大事にしたい」という希望を持っていたご主人。存在感のある現しの柱や梁、窓枠など随所に木を使い、温もりのある空間を実現した。「柱や梁などは完成時、明るい色合いをしていたのですが、年月を経て、濃い色に変わってきています。床のオークの色合いともマッチして、統一感が出てきました」(井上さん)。明るい光と風が通り抜ける開放感たっぷりのS邸。設計の際には、採光の面も考慮し、慎重に調整を行ったという。「この敷地は、南側の方へ段々と土地の高さが上がっていくため、日当たりがとても心配でした。そのため、敷地や近隣の住宅の模型を作成し、実際にライトを当てて、日当たりを何度も検討しましたね」と井上さんは微笑む。天井の高い開放的なLDK。床はオークの無垢フローリング材を使用。右側の小上がりの畳スペースは子どもの遊び場として活用している。リビングと階段の間に小上がりを設けているのもポイントの一つ。「大きい空間をつくるときは、間延びしないように起伏のある空間を心がけています。段差を設けることで、ベンチのように腰掛けたり、横になったり、自由な使い方ができます。また階段下にも空間ができるので、収納棚を置いたり、子どもの遊び場としても活用できます」(井上さん)。リビングからはしごを掛けてロフトへ上がる。「私は書斎として、妻はヨガを行うスペースとして活用しています。秘密基地のような空間を楽しんでいます」とご主人。ロフトからLDKを見下ろす。「開放感のあるLDKは特に気に入っていますね。寝っ転がると、天井の高さをあらためて感じます」(ご主人)2階は子ども部屋と寝室を配置。上部のロフトには集熱器を設け、暖かい空気を循環。家全体が心地よい室温に保たれる。バリエーションが生み出す空間の広がりプライバシーを確保しながらも、開放感のある心地よい家を実現したIYsの井上さんと吉村さん。「三方向から光が入るため、どこにいても明るい空間が続き、まるで公園の中にいるような不思議な感覚がありました。平面の広さに加え、凸型の形状や段差、回遊性によって内部空間にもバリエーションが生まれ、実際の空間以上の体感的な広さにつながったのではないかと思います」と完成当時を振り返る井上さん。竣工から2年半の間に起きたコロナ禍においても、快適な毎日を過ごしているというSさん一家。「以前の住まいのまま、コロナ禍になっていたら大変だっただろうね、と妻ともよく話します。子ども達が家中を走り回って遊んでいるのを見ると、この家を建てて、本当に良かったなとつくづく思います」と語るご主人。これから先、家族の成長とともに変わりゆく暮らしにも、この住まいは寄り添っていくことだろう。造作のニッチを設えた使い勝手のよいキッチン。生活動線を考慮したオープンな洗面スペース。キッチン横からアーチ状の入り口を挟んだ先に浴室があり、左奥は洗面スペースへとつながる。リビングから見えない場所にある通路には、使い勝手のよいマグネットウォールを設置。子どものもらってきたプリントなどを貼っている。洗面スペースの対面には、造作の収納棚を設置。全開口サッシによって、リビングからウッドデッキまで一続きに連なる。施工株式会社坂牧工務店意匠設計Inoue Yoshimura studio Inc.(イノウエヨシムラスタジオ株式会社) 構造設計川田知典構造設計 所在地神奈川県横浜市 構造木造 規模地上2階建 延床面積約129㎡
2022年02月28日「スタイルのある家と暮らし」をテーマに情報発信する『100%LiFE』。クリエイティブな感性で暮らしと空間を楽しむ人たちのライフスタイルメディアとして2012年にスタート、10年めを迎えています。毎週、個性的な戸建て住宅を紹介。人気建築家の最先端の設計から、人気のアウトドアリビングを取り入れた家、築数十年の日本家屋のリノベーション物件まで、ほんとにいろいろ。そんな中で『100%LiFE』に集う読者の方々は、どんな家、どんな暮らしに興味を持っているのでしょうか。2021年中に読まれた記事の中から、リノベーション事例のアクセス数ランキングを公開します。第10位築11年の建売りをリノベ暗くて住みづらい家から住みやすく愛すべき家に2009年に購入した建売住宅をリノベーションしようと思い立ったMさん夫妻。まずは動線の悪さや1階の暗さなどぜひとも改善したい点を伝えたうえで建築家とのやり取りが始まった。第9位インテリアスタイリストの自邸時を超えて再会したヴィンテージハウス昭和31年竣工、築65年という古民家に住むインテリアスタイリストの窪川勝哉さんと編集者の寿子さん。古いものには月日が育んだ物語がある。お二人がこの家の65年のストーリーを引き続き、さらに豊かな歴史を刻んでいる。第8位海を愛する建築家の自邸海まで3分。カリフォルニアスタイルのヴィンテージハウス数々のカリフォルニアスタイルの家を手がけてきた建築家・岩切剣一郎さん。満を持しての自邸は、茅ヶ崎の築約40年の平屋のヴィンテージハウス。第7位2世帯住宅に暮らす距離感がちょうどいい思い思いのリノベーション築20年程の3階建て鉄筋コンクリートの建物。それぞれ人気のショップを営む2世帯のご夫婦が、個性の違うリノベーションを実現した。第6位’57年築の前川國男建築を発掘ミッドセンチュリーの良さを引き出し、現代の感覚をミックスインテリアスタイリストの窪川勝哉さんが趣味の不動産探しで見つけたのが、モダニズム建築の旗手として日本の近代建築界をリードした建築家・前川國男が設計した家。昭和30年代に設計したテラスハウスのうち、唯一現存する住宅だ。第5位祖父母の家を孫がリノベーション愛着のある家を次の世代に引き継ぐ祖父母が住んでいた築58年の古民家をリノベーションに踏み切った大越さん夫妻。家のあたたかな思い出とともに、4代目へとバトンタッチ。第4位庭と縁側と照明現代になじむ日本家屋の静謐庭と縁側に惚れ込んで築36年の日本家屋を購入したのは2年半前。クリエイター夫妻が娘とともに暮らす家はグリーンと木の質感に心和まされる。第3位築浅戸建てのリノベーション自然豊かな鎌倉で自分らしい暮らしを『toolbox』で営業企画を担当する小尾絵里奈さんは、川崎市の宮前平の集合住宅をリノベーションしてわずか1年後、自然豊かな鎌倉の築浅物件をリノベーションし転居した。第2位築54年の家をリノベーションミッドセンチュリーの家具が似合う同世代の日本家屋古民家の佇まいに、フランスを中心としたミッドセンチュリーのモダンな家具。建築家の宮田一彦さんが、自宅兼アトリエとしてリノベーションした。第1位鎌倉の平屋をリノベ築60年の味わいを楽しみながら暮らす「すべてが見渡せるのが平屋の魅力」と語る濱さんの住まいは、なんとここが3軒目の平屋だそう。緑豊かな敷地に建つ築60年の家をリノベした。
2022年01月17日「スタイルのある家と暮らし」をテーマに情報発信する『100%LiFE』。クリエイティブな感性で暮らしと空間を楽しむ人たちのライフスタイルメディアとして2012年にスタート、10年めを迎えています。毎週、個性的な戸建て住宅を紹介。人気建築家の最先端の設計から、人気のアウトドアリビングを取り入れた家、築数十年の日本家屋のリノベーション物件まで、ほんとにいろいろ。そんな中で『100%LiFE』に集う読者の方々は、どんな家、どんな暮らしに興味を持っているのでしょうか。2021年中にアップされた家のアクセス数ランキングを公開します。第10位都市に住まう建築家の選択家の中と外に、たくさんの居場所を作る建築家の西川さんが暮らす家は、阿佐ヶ谷の賑やかな通りに面して建つ。簡単に動かせて多目的に使える家具を多く使い、住みながら生活スタイルを整えることを楽しんでいる。第9位葉山の自然を楽しむ家階段の踊り場が第2のリビングウクレレや読書が楽しい子育てするなら緑が豊かな葉山に住みたいと、森戸川沿いに建つ〈森戸川ヴィレッジ〉に家を建てた奥谷将之さん、りんさん、梁吾くん一家。ゆったりと流れる葉山時間の暮らしを楽しんでいる。第8位都心の狭小地に建つ建築家の自邸人も猫も思い思いの場所で過ごす出窓に囲まれた5層の家東京都渋谷区内の駅から徒歩1分。都心の狭小地に建つ建築家の自邸は、八角形の箱を積み重ねたような外観が圧倒的な存在感を放っている。第7位職住一体の建築家の自邸ゆるやかに居場所をつなげ、仕事と生活の場をひとつに建築家の小田内晃彦さんの職住一体の自邸は、働く場所と生活する場所を分けず、家族で共有するスタイルだ。食卓でクライアントとの打ち合わせをし、書棚には建築関係の書籍と共に子供の絵本も並ぶ。第6位道路沿いの狭小敷地に建てた家小さな家ながら、光を享受し開放感を感じて暮らす関根邸は道路沿いの狭小敷地。夫妻はまず「面積が狭いので、広く見えるようにしてほしい」、さらに「なるべく段差をつくり、光が隅々にまで行きわたるようにしたい」と建築家に伝えた。第5位建築デザイナーの自邸鎌倉の緑豊かな高台に建つ 居心地の良い小さな平屋Atelier23.を主宰する建築デザイナーの井手しのぶさんの7軒目の住まいは、鎌倉の自然豊かな小高い丘の上に建つ平屋の家。リビングの大きな窓を開けると、広々とした明るい庭が広がる。第4位ライフスタイルを大きく変えて自然に囲まれた葉山の古家をリノベして住む永松・神保邸は神奈川県・葉山の築50年ほどの古家をリノベーションした家だ。10年間住んだ神宮前のマンションが取り壊しになることを機にこの「山小屋のような家」に移り住むことに。第3位築浅戸建てのリノベーション自然豊かな鎌倉で自分らしい暮らしを『toolbox』で営業企画を担当する小尾絵里奈さんは、川崎市の宮前平の集合住宅をリノベーションしてわずか1年後、自然豊かな鎌倉の築浅物件をリノベーションし転居した。第2位プロが伝授する“植物が育つ家”思い入れのある家具と花や緑に寄り添う暮らし東京・中目黒で花屋を営む渡辺礼人さんと安樹子さん夫妻。4年程前に建てたご自宅は、花や緑が生活になじみ、“植物のプロ”ならではの手法が随所にのぞく。第1位ワンルームのような一体感家族が自然と集まる大空間の三角屋根の家眺めの良い高台に建つ中川さん邸。広々とした開放的なLDKには、ご夫妻と3人のお子さんが自然と集まり、のびのびと家族団らんの時を過ごしている。
2021年11月29日工房を兼ねた理想の家づくり本業の看護師の仕事のかたわら、登山用品の製作・販売を行う佐山さんが目指したのは、奥さんと1歳のお子さんの家族3人が心地よく暮らせる住居と自身のブランド「SAYAMA works」の工房を兼ねた家。2019年末から家づくりをスタートし、今年5月八王子市に理想を叶えた住まいを実現させた。佐山さん夫妻が設計を依頼したのは、ディンプル建築設計事務所を主催する堀泰彰さんだ。「堀さんとは、2018年のお正月に登った東京都最高峰の山・雲取山の山荘で出会いました。そのときは、お互いに素性を明かさず、日本酒を飲みながらお話ししただけだったのですが、その後SNSを通じて交流をもつようになりました。HPで拝見した堀さんの手がけた事例がどれも素敵だったことに加え、 “山”という共通の趣味があったため、イメージも共有しやすいのではと思い、家づくりをお願いしました」(佐山さん)。正面外観。左側が住居、右側が工房の入り口となっており、中からは玄関土間を通じて行き来できるようになっている。東側外観。連続する2つの切妻屋根によってリッジライン(山の尾根)を表現した。白と木を基調としたシンプルなデザインの内装。1階洗面スペース。白と黒のコントラストがシンプルながらも洗練された印象を与える。1階の主寝室。窓からはたっぷりの光が差し込む。階段ホールから2階を見上げる。視線の先には、LDKとつながるテラスが見える。切妻屋根がつくる開放感のあるLDK家づくりにあたり、佐山さんと堀さんは土地探しからスタート。住居とともにSAYAMA worksの工房兼ショップを併設するため、どちらの用途でも両立できることをポイントに土地を選んだ。「災害リスクなどを考慮しながら、交通アクセスのよさも重視し、高台に立地するこの場所になりました。国道に面していますが、車の往来が激しくなく落ち着いた雰囲気だったので、住居としても、店舗としても理想的な場所でした」(佐山さん)。プラン作成において、夫妻が要望したのは、「のびやかに過ごせる生活空間」。佐山さんは「夫婦ともに身長が高いので、以前の住まいでは窮屈に感じることが多かったんです。堀さんには身長に合わせたスケール感、そして風通しのよさや開放感のある空間を要望としてお伝えしました」と語る。堀さんは夫妻の要望をもとに、1階に主寝室、浴室や洗面室などの水回り、工房を設置、2階にメインの生活空間となるLDKを設けたプランを作成。ポイントとなったのは、佐山邸を印象づける連続する二つの切妻屋根だ。「リッジラインをイメージしたこの二つの切妻屋根は45度の角度で重なっており、内部空間にもそのまま生かされています。そのため、LDKは間仕切らずにつながりのあるワンルームでありながらも、ゆるやかに分節されています。また、天井にも高さが生まれ、視線が抜けるおおらかで開放的な空間が生まれました」(堀さん)。光が通り抜ける開放感のある2階LDK。東側のキッチン方面を見る。「道路に面した東側には、視線の抜けを意識して大きな窓を設けています」と堀さん。家族の交流の中心となるリビング。「遊ぶスペースも広くなったので、子どもも楽しそうに過ごしています」と佐山さん。垂木現しが美しい天井。「なるべく自然の雰囲気が感じられるように、木の質感のある空間を目指しました」(堀さん)。将来的には子ども部屋として使用する予定の洋室。立派な現し梁が空間にアクセントを与える。念願の実店舗をオープン佐山さんがSAYAMA worksを始めたのは2016年。もともと登山が趣味だった佐山さんは、当時盛り上がりをみせていたガレージブランドの波にのり、一からミシンを覚え、サコッシュ作りから登山道具の製作をスタートしたという。「はじめは仲の良いアウトドアショップの店員さんからのオーダーだったのですが、次第に別の人からもオーダーされるようになり、オリジナルブランドの開設に至りました。2017年頃からはバッグの製作もはじめ、山岳レースとして有名なトランスジャパンアルプスレースの選手の方にも実際に使用していただいています」(佐山さん)。“山”を通じて出会った堀さんとともに、理想の住まいを実現させた佐山さん一家。この住まいでの暮らしが始まってから約半年が経つ。「家族3人のびのびと暮らすことができています。堀さんと打ち合わせを重ねながらつくりあげていった、という過程があるからこそ、この住み心地が生まれたのではないかなと思っています」(佐山さん)。また、今年11月からはSAYAMA worksの実店舗としての営業を本格的にスタートした。「これまでWEBストアを中心に展開していたSAYAMA worksの製品を直に手に取っていただける実店舗のオープンは念願だったので、とても嬉しいですね」と微笑む佐山さん。これからも「家族のやすらぎの住まい」と「SAYAMA worksを支える工房」を両立したこの家で佐山さん一家の豊かな暮らしが紡がれていくことだろう。1階に設置したSAYAMA worksの工房兼ショップ。展示会などのイベントも計画しているという。軽量で強度の高いティッシュケースや収納ポーチなど、機能性の高いアイテムが豊富なラインナップで用意されている。壁面には有孔ボードを採用。佐山さんが機能面・デザイン面を徹底的にこだわったというバックパックなどがディスプレイされている。佐山邸 設計ディンプル建築設計事務所 所在地東京都八王子市 構造木造2階建
2021年11月22日遊び心が刺激される大きな平屋神奈川県相模原市。周囲を山や畑に囲まれ豊かな自然が残る土地に、鮮やかなスペイン瓦が印象的な平家の洋館が建っている。この家に暮らすのは、川原さん夫妻と幼い仲良し姉妹。以前は世田谷区に住んでいたが、2020年の7月に引っ越してきた。「アメリカ人の男性が50年近く前に建て、大切に暮らしてきた家だそうです。住まい手を失っていたところを知り合いに紹介されたのですが、歳月を得た味わいに一目惚れして、すぐに購入を決めました」。奥さまの飛鳥さんは、運命的な出会いを振り返る。都心ではめったにお目にかかれない広々とした敷地と、ゆったりした間取りの大きな家。中庭、温室、屋上、地下室、ガレージ、サンルームといったオプションも豊富で、豊かな暮らしが思い描けたそうだ。「遊び心が常に刺激されて、楽しい生活になりそうだなと思いました」。深い赤色のスペイン瓦と白い壁が印象的な川原邸外観。左手のパラソルがあるところがガレージ。広大な庭の一角には、ご主人の念願だったバスケットゴールを設置。新たな息を吹きこむリノベーション重厚なつくりではあったものの、購入時の家は内装が傷み、古さが目立つ状態だった。そこでリノベーションを依頼したのが、15年来の知り合いだった木堂勝弘さん・久美子さん夫妻。アメリカの建築古材やアンティーク家具を取り入れ、味わい深いアメリカンスタイルの家づくりを担うつくり手だ。「木堂さん夫妻にお願いすれば、この家は絶対に輝くと確信していました。床も壁も全て新しくして、ドアや窓もつくり変えていただきました。お家が広いのでその分時間もかかりましたが、生まれ変わっていく姿を見るのはとても楽しい時間でした」。フローリングやタイル、壁紙やドアといった内装材、そして大きな家に合う重厚な家具は、この家に合わせて木堂さん夫妻がセレクト。本場アメリカの古い家や施設に眠っていた建築古材やアンティークがふんだんに使われている。「1960〜1970年代のものが多いそうです。年代物にしか出せない味わい深さがあって、家全体があたたかみのある空間になって、とても落ち着きます」。圧巻の広さのエントラスホール。元は応接室だったが、床を30㎝ほど掘り下げてモルタルを塗り土間にした。丸枠のドラマチックな窓と天井の黒檀色の化粧梁は既存。ブルーの大きな扉は新たに付けた。暖炉は既存。煙突が取れて使えない状態だったのを直した。暖炉上には川原さん夫妻の結婚式のバックドロップ(背景デコレーション)に使った板を貼り、アクセントに。元はティンシーリングというブリキの板だったが、飛鳥さんが壁に合わせて白く塗った。暖炉の中の年代物の薪ストーブも既存。サビをきれいに落とし、ペイントし直して使っている。玄関ホールに置かれた「SCHWESTER」の年代物グランドピアノ。ご主人と娘さんたちが一緒になって弾いているそう。広々とした空間にゆったりと家具を配したダイニングキッチン。ダイニングとキッチンを仕切っていた部分の壁は壊し、結婚式のバックドロップに使った板をアクセントとして貼った。収納たっぷりで使いやすいキッチンは、シアトルの家庭で使われていたもの。イタリアのメーカー「ベルタゾーニ」のガスオーブンと上手く組み合わせた。奥のスペースがリビングになっている。アメリカの大学のスタジアムにあったベンチの板を組み立ててつくったというテーブルは、長さ2メートル超のビッグサイズ。カーテンは、アメリカで見つけてもらった布を友人が縫ってつくってくれた。楽しげな「EAT」の文字で食欲が増しそうなダイニング。大きな開口部でエントランスホールとつながっている。手をかけて大切に住み続ける飛鳥さんの仕事はプロップスタイリスト。店舗やイベント会場、結婚式などの空間を華やかに彩ることを生業としている。このため、自宅のインテリアやデコレーションは、飛鳥さんが楽しみながらアレンジした。好きで集めているというアメリカやメキシコの小物、生命のパワーを感じるグリーンなどが、センスよくレイアウトされている。「空間が広くてドラマチックなので、ああでもないこうでもないと悩みつつも、とても楽しく自分たちが好きな世界観をつくりあげました。今後はハウススタジオとして色々な方に使っていただきたいと考えています」。(ハウススタジオに関する問い合わせは、飛鳥さんInstagramアカウント「#asuca27」まで)地下室や庭はまだ手付かずの部分が多く、これから手を入れていく予定だという。「地下はお酒を楽しめる大人の隠れ家バーのようにする計画です。お庭は広すぎてまだまだスペースがあるので、もっと植栽を充実させたいです。この家の楽しみ方は無限大なので、手をかけてずっと大切に住んでいきたいですね」。大きな花柄の壁紙が可愛い子ども部屋。長女のわこちゃん(7歳)と次女のゆうちゃん(3歳)が案内してくれた。子ども部屋のドアの前は、たっぷりの光が入るサンルームになっている。サンルームは床を掘り下げ、アメリカで見つけたデッドストックのテラコッタタイルを貼った。サンルームの環境が良いため、植物はとても元気に育ち、株分けをしてどんどん増えているそう。素朴な素焼きの鉢でグリーンを引き立てるのが飛鳥さん流。わこちゃんとゆうちゃんがお庭側からピョッコリ。絵本や外国の映画のようなシーン。新しいライフスタイルを手に入れてこの家に出会い、都会から自然の中へと、全く異なる環境での生活を始めた川原さん一家。広い庭でバーベキューやプールを楽しんだり、夏は草刈りに追われたり、ふとした空き時間に屋上に上がって空を眺めたりと、太陽や風、四季の移ろいを感じる暮らしを満喫している。飛鳥さんは「庭はもちろん、家の中にもワクワクする場所がいっぱいなので、子どもたちは次から次へと遊び方を発明しています」と話す。ご主人はピアノやギターに堪能で、絵を描いたりバスケをするのも得意だそう。娘さんたちと音楽を奏でたり外で思いっきり遊んだりと、ゆったりした時間を楽しんでいる。「世間がコロナで大変な時に引っ越してきたのですが、この家にいるとお家時間が充実していて、閉塞感を覚えずにのびのびと過ごせます。夫の仕事もちょうどリモートになって、家族の時間が増えました。この家に住み始めたことで、自然を感じながらゆったり暮らす新しいライフスタイルを手に入れました」。広い廊下も姉妹の楽しい遊び場所。大人用のチュニックをワンピース風に着こなしているのが可愛い。窓の外は中庭になっている。リビングのキャビネットの中には、ご夫婦の趣味のアメリカンなアイテムがぎっしり。スペイン瓦と和風の枯れ池という和洋折衷が面白い中庭。瓦の下のメキシカンタイルは飛鳥さんが貼った。「これからサボテンやアロエを植えようと思っています」と飛鳥さん。秘密基地のようで楽しげなガレージ内部。「両側の棚の上に造花を並べたらハッピーな空間になりました」(飛鳥さん)。にぎやかな柄のファブリックや年代物の木の家具が、温かみを感じさせてくれる寝室。仲良し姉妹のわこちゃんとゆうちゃん。「この家に引っ越して、娘たちを取り巻く環境も一変しました。とにかく元気に遊びまわっています」と飛鳥さん。
2021年10月25日戦後日本のデザイン運動の先駆けとして、国際交流やデザインの啓蒙を目的に創立された、「国際デザインコミッティー」(現・日本デザインコミッティー)の活動の軌跡をたどる展覧会『戦後デザイン運動の原点─デザインコミッティーの人々とその軌跡』が10月23日(土)より、川崎市岡本太郎美術館にて開催される。「国際デザインコミッティー」の始まりは、1950年代、人々の暮らしのなかに家具や道具のデザインへの意識がようやく芽生え始めたころ、「第 10 回ミラノ・トリエンナーレ」(1953年)への参加要請に応えるべく多彩なジャンルのクリエイターたちが集ったことがきっかけだった。創立メンバーは、建築家の丹下健三や吉阪隆正、清家清、デザイナーの剣持勇、柳宗理、渡辺力、亀倉雄策、評論家の勝見勝、 浜口隆一、瀧口修造、写真家の石元泰博、そして画家の岡本太郎。彼らの活動の軸となったのは、銀座の「松屋」に設けられた売場に置くための商品選定と、併設の「デザインギャラリー」や催事場で行われた展覧会を通じたデザインの啓蒙だった。通産省のGマーク「グッドデザイン商品選定制度」(1957年)に先駆け、百貨店という身近な場所で始められた「国際デザインコミッティー」によるグッドデザイン運動は、広く人々の間に定着し、「日本デザインコミッティー」と改称された今もなお多彩な活動を展開している。同展では、「デザインコミッティー」の活動と創立メンバーらの交流に焦点を当てるとともに、そこから生まれたコラボレーションにも注目。柳宗理の《バタフライスツール》や森正洋の《G型しょうゆさし》といった時代を代表するプロダクト、そして旧東京都庁舎(1957年)、香川県庁舎(1958年)、世界デザイン会議(1960年)、東京オリンピック(1964年)などで、メンバーたちが協同した仕事も紹介。デザイン・建築・美術といった領域を越えて、活発に交流しながら新しいデザインを生み出していった、戦後日本のデザイン運動を紐解いていく。1955年当時の松屋「グッドデザインセクション」売場風景 写真提供:日本デザインコミッティー柳宗理 《バタフライスツール》(初期型) 1956 年、柳工業デザイン研究会蔵丹下健三計画研究室(制作:神谷宏治+日大川岸研究室)《香川県庁舎(1958 年)模型》 2013 年、香川県立ミュージアム蔵岡本太郎《坐ることを拒否する椅子》1963 年、 川崎市岡本太郎美術館蔵【開催概要】『戦後デザイン運動の原点─デザインコミッティーの人々とその軌跡』展会場:川崎市岡本太郎美術館 企画展示室会期:2021年10月23日(土)~2022年1月16日(日)時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)休館日:月曜日(1月10日は開館)、11月4日(木)、11月24日(水)、12月29日(水)~1月3日(月)、1月11日(火)料金:一般 1,000円、大高・65歳以上 800円※同時開催:常設展『生誕110 周年 ベラボーな岡本太郎』 (会期:10月15日(金)~1月16日(日))公式サイト:
2021年10月11日シンプルなデザインと温かみのある住まい川崎市の閑静な住宅街に建つT邸。かわいらしい三角屋根の外観が目を引くこの家に暮らすのはTさん夫妻と小学5年生の長女、小学2年生の長男の4人家族。「もともと同じ地域の3LDKのマンションに家族4人で住んでいたのですが、子どもの成長とともに手狭になりはじめたことをきっかけに、家づくりを決意しました」(ご主人)。夫妻が設計を依頼したのは、IYs inc.(イノウエヨシムラスタジオ株式会社)の井上亮さん。きっかけとなったのは、100%LIFEだったという。「家づくりを検討する前から、100%LIFEをよく見ていました。記事で紹介される家のなかでも、特にこの家好き!と感じる家の多くがIYSさんの家でした。シンプルで洗練されたデザインと温かみのある家づくりに惹かれて、依頼することにしました」(奥さん)。玄関を入るとすぐに広がる開放的な吹き抜けのホール。ブラックチェリー材を使用した1階の床は、年月とともに深みのある赤色に変化していく。2階との距離を近く感じられるように、1階の天井は低めに設定。「天井の高低差による雰囲気の変化も意識しています」と井上さん。2階の天窓からの光が、吹き抜けを介して玄関ホールにも差し込む。玄関ホールにはラワン材などの木材をふんだんに使用し、木の温かみが感じられる。階段下には、ご主人、長女、長男のそれぞれの個室を配置。屋根裏のような楽しい空間「適度な距離感を保ちつつ、家族の気配が感じられる家」をコンセプトに設計されたT邸。LDK・和室を配置したメインの居住空間である2階と、家族それぞれの個室と水まわりを設置した1階が、まるで木をくり抜いたような吹き抜けのホールによってつながっている。IYSの井上さんは「当初Tさん夫妻は家族のコミュニケーションの観点から1階をリビングとするプランを要望されていました。しかし、立地の点から採光や眺望を考慮し、2階にLDKを配置するプランとなりました」と語る。2階LDKはワンルームでありながら、中心の吹き抜けのホールによって個々の居場所がゆるやかに分かれる。家族のつながりを損なうことなく、快適な居場所感も両立した空間が特徴だ。さらに2階LDKで井上さんがこだわったのは、勾配屋根を生かした室内空間だ。「制限があるため、軒の高さを低く抑えなければなりませんでした。それをクリアするとともに居住空間である2階の広さを確保するために、勾配を高さ制限目一杯にとり、あたかも屋根裏のような楽しい空間になるように目指しました」(井上さん)。さらにダイニングからリビング、和室へと床レベルが変化することによって、立体的かつ多様性のある空間となっているのも設計のポイントの一つだ。「室内にさまざまなレベル差が生まれることで、目線の高さにもバリエーションが生まれます。ダイニングやリビング、和室などそれぞれ高さの違う場所があることで、同じひとつの空間でも雰囲気が変わります。また、高低差のある空間は、子どもにとってもワクワクする遊び場のような楽しさを感じさせます」(井上さん)。無柱の開放的な2階LDK。ダイニング横の南東に広がる窓は、奥さまの要望。「100%LIFEで見た家を参考にして取り入れてもらいました。眺めがよくて気に入っています」(奥さま)。吹き抜けのホールを中心にキッチンやダイニング、リビング、造作の本棚、スタディコーナーなどの各機能を配置し、ぐるりと動き回れる回遊性のある空間を実現。床材には黄色いオーク材を使用。スキップフロアのリビングの横には小上がりの和室を配置。また、床のレベル差を利用し、和室の下には大容量の収納スペースを設けた。リビングからダイニングを見る。右手のスタディコーナーとリビングの床の高さを揃えるなど、さまざまな高さの床レベルによって、バリエーション豊かな遊び心のある空間が広がる2階トイレ前に設置した造作の洗面スペース。天井にはLEDのライン照明を採用。柔らかな光が心地よい空間を演出する。家族4人の心地よい暮らしIYSの細部まで追求した設計により、家族の理想を実現したT邸。Tさん一家がこの家に暮らし始めてから約1年。ご家族は、コロナ禍の生活においても心地よく過ごすことができていると声を揃える。取材中も子どもたちは元気いっぱいに家中を歩きまわり、普段の楽しげな暮らしぶりが伝わってくる。最後にこれからの楽しみについて伺うと「まだ家族にしかこの家を披露できていないので、コロナ禍があけたら、私や子どもたちの友人を招きたいと思っています」と微笑む奥さま。この家は、これからも家族の成長を見守り、Tさん一家の楽しい日々を支えていくだろう。長女の部屋は薄いピンク色の壁紙を採用。長男の部屋には青色の壁紙を採用。採光を考慮して窓は高い位置に設置。三角の切妻屋根が印象的なT邸外観。T邸 施工株式会社 坂牧工務店 意匠設計Inoue Yoshimura studio Inc.(イノウエヨシムラスタジオ株式会社) 構造設計:川田知典構造設計 所在地神奈川県川崎市 構造木造 規模地上2階建て 延床面積約100㎡
2021年09月27日軽井沢高原教会をイメージした天井天井に連なる垂木が美しい、伸びやかな大空間が魅力の福田さん一家の住まい。シンプルだけど個性的な家に住みたいと考えていた福田さんは、設計を駒田建築設計事務所に依頼した。「天井は軽井沢高原教会をイメージして設計していただきました」。その天井の棟木がなんと斜め。床の高さも斜めの3段になっている。さいたま市内のこの土地は交通量のある中山道と細い生活道路が斜めに交差する変形敷地。その敷地に合わせた斜めの意匠だ。「家のどの場所に居ても心地よく、使わない場所のない住まいを作ってくださいました。毎日仕事から別荘に帰ってくるような感覚の住まいは、心からくつろげます。子どもの頃からTV番組の『建物探訪』を見ていたこともあって、家は設計家に頼むもの、と思っていました。土地を探し、建築家に依頼するのは、自分の中では自然な流れでした」このエリアで生まれ育った福田さん夫妻。土地は散歩中に売地の看板を見つけた。「この辺りは土地の売出しがなかなか出ないので、看板を見てすぐに連絡をとりました」天井の斜めの棟木に合わせて、床も斜めの3段のスキップフロアになっている。ご主人は週に2〜3日リモートワーク中。奥様は毎日出勤している。段差は高いところで90cm。低い段差が45cm。45cmを2つ重ね、90cmとしている。サーキュレーターを置く場所には、予めコンセントを設置。天井高は約5m。天井の意匠が美しい。ダイニングテーブルはカリガリスのTOKYO。椅子はカルテルのマスターズと、マジスのスチールウッドチェア。「子どもが大きくなったら、あと2脚、買いたい椅子を考えてあります」90cmの段差の下は子どもたちの格好の遊び場だ。秘密基地を楽しそうに作っている。低いほうの45cmの段差はどこにでも腰掛けられるベンチにもなる。キッチンの扉や収納家具は白で統一。カウンターワゴンを引き出すと作業台になる。拡張性を重視した1階1階は子どもの成長に合わせ、将来的に子ども部屋を2つ作れる拡張性を重視して設計。現在家族全員の寝室として使っている部屋は、将来の分割を考慮して出入り口を2カ所設けている。構造用合板の壁に浮かぶ階段の手すりのシンプルなデザインが美しい。「壁は将来的に色を塗ったり、プロジェクターを投影することも考えています」1階の廊下を広々と感じさせるスケルトンの階段。2階から玄関を見下ろす。福田邸の窓は、室内からサッシ枠が見えず、壁の中に埋め込まれているようなデザイン。現在主寝室として使っているこの部屋は、子どもの個室を2つ作れるように考えられている。子どもたちが覗いているのは、2階の床の段差を利用して1階に光を取り込むスリット。この隙間を通して、2階と1階にいる家族の気配が感じられる。洗面台を共有スペースに洗面台は帰宅時に直行して手洗いできるよう、一般的な脱衣室内ではなく廊下に設置している。「実家で暮らしていた時、誰かがお風呂に入っていると洗面台が使いづらかったので、独立した場所に作りました」脱衣室内にあるガス乾燥機が小さな子どもがいる4人家族の洗濯物を早く強力に乾かす。「洗濯物を干す手間が省けるので家事の時短になります」1階はロボット掃除機がすべて掃除できるよう、段差を無くしている。モノを少なくスッキリと暮らすのも、家の美しさを際立たせ、家事の手間を減らすのに役立つ。「本はある程度たまったらデジタル化して処分します。季節の服は保管サービスを利用しています」帰宅してすぐに手を洗える場所にある洗面台。アイアン製のイスは杉山製作所のワーカー・ラウンジ・チェア。洗面台はスタルクがデザインした大型のDURAVITを選択。ジョエ・コロンボのワゴンに洗面周りの細々としたものを収納している。「収納力があって使い勝手も良く、とても便利です」脱衣室。右手がバスルーム。「洗濯機の上のガス乾燥機はなくてはならないものになりました。洗濯物を干す手間が省けます」手前が将来主寝室として使う予定の部屋。生活道路に面した側を玄関とバルコニーにした。交通量の多い国道に面した側は、窓の位置を高くし、プライバシーを確保している。福田邸設計駒田建築設計事務所 所在地埼玉県さいたま市構造木造 規模地上2階 延床面積95.24㎡
2021年09月13日「スタイルのある家と暮らし」をテーマに情報発信する『100%LiFE』。クリエイティブな感性で暮らしと空間を楽しむ人たちのライフスタイルメディアとして2012年の7月にスタート、10年目を迎えました。そこで、特別企画として、これまで公開した中から人気のある記事を、テーマごとに振り返ってみました。今回は、憧れの「湘南スタイル」、ランキング形式で紹介します。第1位湘南のサーファーズハウス海を気持ちよく楽しめるカリフォルニアスタイルの家ハワイで挙式した時に借りたバケーションレンタルが理想の家。海岸まで歩いて5分。サーフィン好きの真崎さんにとってこの上ない家が誕生した。第2位愛犬との湘南ライフ非日常性を求めて暮らしを楽しみ尽くす海の近くで暮らすこと、犬を飼うことを目的に湘南へ。漫画家・小説家の折原みとさんは自然に寄り添う暮らしを楽しんでいる。第3位湘南の海を望む天空の家地上から高く離れて海と山と空を満喫する家東海道線の大磯の駅から歩いて10分ほど。ゆるやかな傾斜の続く住宅地の先に、巨大な擁壁の姿が現れる。その上に立つのが藤田邸だ。第4位鎌倉の景色を一望自然とつながる湘南の家に都会的なエッセンスをプラス4年程かけて土地を見つけ建てたのは、テラスの向こうに大パノラマが広がる家。湘南の景観に溶け込みつつ、モダンさもミックスした暮らしを楽しんでいる。第5位海辺の暮らしを満喫海辺の古い一軒家を自分らしく再生潮騒の音が聞こえる海辺の1軒家。築40年の古いコンクリート住宅を、アメリカの匂いを感じさせる快適な住まいへと変身させた梅本さん夫妻。第6位海のそばの住まい自然とふれあいのびのびと暮らす東京から湘南に移り住み、海まで3分の場所に家を建てた薮田さん一家。まずは地域を知ろうと引っ越してから、じっくりと土地を探した。第7位葉山の絶景を楽しむシンプルな箱を自分流に変化させて住む目の前にさえぎるものがなにもない、素晴らしい眺望。渡部夫妻は以前住んでいたこの地に、シンプルな四角い箱のような家を建てた。第8位海を愛する建築家の自邸海まで3分。カリフォルニアスタイルのヴィンテージハウス数々のカリフォルニアスタイルの家を手がけてきた建築家・岩切剣一郎さん。満を持しての自邸は、茅ヶ崎の築約40年の平屋のヴィンテージハウス。第9位遊び道具は土間に集結葉山の米軍ハウスをフルリノベーション海の近くに住みたいと考えていた青木さん。友人の縁で出会うことができた葉山の物件は、一度住んでみたいと思っていた平屋の米軍ハウスだった。第10位海風を感じる家スケルトン住宅をDIYでカスタマイズ佐島漁港を見下ろす斜面の中腹に、内装の間取りや仕上げは住む人が自由に選択できるスケルトンハウスを建てた野村夫妻。海の見える家に住みたいという希望を叶えた。
2021年08月16日細長い敷地を生かしてアトリエと家を配置木々や花に彩られるアプローチの先に建つ、グレーの外壁の建物。屋根から煙突がのぞく、まるで絵本に出てくるようなあたたかみのある家が、工藤さん一家が暮らす住まいだ。順一さん、恭子さんともに埼玉県出身のため、ゆかりのある地での家づくりを考えていたという夫妻。敷地を探す中で出会ったのが、現在の場所だった。「家だけでなく、設計事務所のアトリエも建てたいと考えていたので、ある程度の面積が必要でした。南にひらけたこの土地なら、細長い敷地を生かして奥に住まいを、手前にアトリエを建て、さらに駐車スペースもとれるなと考えました」(順一さん)。順一さんにとって、独立後初めての仕事となった自邸。「これまで設計と現場監督を経験してきましたが、自分の家では施主の立場を経験できます。さらに、建材の手配や施工も自ら行うことで、家づくりすべてに関わろうと考えました」と振り返る。こうして、1年がかりの家づくりがスタートした。アプローチから工藤さんの家を見る。左手のブルーの建物はアトリエ。家やアトリエの建物はもちろん、外構もセルフビルドにつくりあげた。リビングと庭をつなぐ広いウッドデッキは、千楓くんの大好きなスペース。開放感あふれる空間が人とのつながりを育む夫妻で理想のプランを考える中で、「細かく間仕切らず、空間がひとつながりになる平屋建て」「どの部屋も明るく、風通しのよい間取り」といったイメージがふくらんでいった。恭子さんは「前の家が手狭だったこともあって、広い玄関や使いやすいキッチンに憧れていたので、今度の家はぜひとお願いしました」と笑顔で話す。施工については、仲間の助けも借りながら、コツコツとつくりあげていった。順一さんは「自分自身が職人として携わる中で、設計と施工は一体で家づくりだという思いが強くなりました。今では、陶芸家が器を、家具作家が家具をつくるように、家づくりに丸ごと向き合っていきたいと考えています」と話す。こうして完成した住まいは、薪ストーブが据えられた広い玄関土間から、LDKが見渡せる開放的な空間が印象的だ。効果的に配された開口部から光がたっぷりと入り、さわやかな風が吹き抜ける。順一さんが手配した自然素材のやさしい風合いも特徴だ。「柱の杉、梁の米松をはじめ、ブナ、桜、ナラなどさまざまな樹種を使っています」。広いLDKでは「ごぼう設計工房」が開催する料理や手芸などのワークショップが行われており、空間の心地よさが好評だという。「月に1回の開催ですが、お子さまも一緒に参加してくださる方もいらっしゃいます。皆さんくつろいで楽しんでくださるのが嬉しいですね」(恭子さん)。広い土間玄関。アールの下り壁の奥は広いシューズクローゼット。刺繍をほどこしたのれんは恭子さんのハンドメイド。土間には薪ストーブが据えられている。薪ストーブの設置は、家を建てる際の希望の一つだった。ストーブの奥の壁は一部くりぬかれ、廊下とつながっている。ヒンメリはワークショップでつくったもの。ウッドデッキに面した掃き出し窓と、高窓からの光に満ちるリビング。つきあたりの壁は、プロジェクターの映像を映すために物を飾っていない。日々手を入れ、進化していく家「施工も自分たちで行っていたので、2017年春に引っ越してきたときはまだまだ未完成の状態でした」と振り返る夫妻。タイルを貼るなどの仕上げは、住みながら二人で行ったという。「もともと、生活の変化に合わせて、必要になったらつくればいいという考えでした。子どもが生まれたことで収納を増やしたり、少しずつ手を入れ続けています」(恭子さん)。家族の暮らしのベースとして、自分たちでつくった工藤さん一家の住まい。これからも家族の成長とともに、たくさんの思い出が刻まれていくのだろう。ダイニングでくつろぐ工藤さん一家。大きめのダイニングテーブルと椅子は、那須の家具作家につくってもらった。玄関土間の上はロフト。シーズンオフの雑貨類を収納している。色とりどりのタイルが楽しいキッチン。多目的に使える畳敷きの小上がり。ベンチがわりにちょっと腰掛けるにも便利。順一さんのアトリエ。この建物もセルフビルドでつくった。ごぼう設計工房
2020年11月23日「スタイルのある家と暮らし」をテーマに情報発信する『100%LiFE』。クリエイティブな感性で暮らしと空間を楽しむ人たちのライフスタイルメディアとして2012年の7月にスタート、8周年を迎えました。そこで、今回、特別企画として、これまで取材した家の中で『100%LiFE』に集う読者の方々に人気のあった家を、テーマごと振り返ってみました。読者の皆さんが興味をもった家とは?第6回は、趣味を空きティブに楽しむ、「ガレージ」のスタイル、人気の10軒を紹介します。type1クルマと共に暮らす家家中のどこからでも愛車を眺められる住まい建物の横に縦に2台分停められるスペースを確保し、もう1台分は、ビルトインガレージとした。中庭を囲む“ロの字型”の家なので、家のどこからでも愛車を眺められる。仕事場からは後ろ姿を、和室からは愛車の横顔を、リビングからは斜め上からの姿を楽しめるのだ。type2建築家自邸の3つのこだわり食と向きあい、クルマと音楽を楽しむこだわったのは3つ。そのひとつはガレージだった。「かなりなクルマ好きなんですね。クルマ好きにもいろいろありますが、僕の場合は、クルマ自体をプロダクトとして見る。ずっと見ていても飽きません」type3パティシエールこだわりの家造り広めのキッチンと“わくわくする”空間こだわったのはビルトインガレージ。ダイニングと大きなガラス面を介して接し、上のリビングの“床の窓”からも車を眺められるという特別仕様だ。家の中から車を眺めるというのは長年の夢だったという。type4これからの変化が楽しみな家素材感にこだわった心休まる住まい男の夢がギュッと詰まったガレージと書斎。大学生の頃からの趣味というオートバイとクルマは、ガラス越しに書斎からも眺められるようになっている。乗り物が趣味の男なら、誰もが夢見る空間だ。type5次の世代に残したい家作品性の高い建築を丁寧にレストアして住む湘南の地で家を探したのは、箱根にクルマでツーリングに出かける拠点を作りたかったからだそう。キットを輸入して作った大型のガレージには、遊び道具が満載。type6DIYで自分好みの空間に元倉庫を大改装自由な発想で暮らすガレージには中2階を設けて事務所にしたいということと、その下に工作ができる小部屋を作ること、塗装など内装の仕上げや、造り付けの棚などは、自分たちで少しずつ作っていきました。type7休日が待ち遠しい家公園の緑を従える抜群の環境カリフォルニアスタイルの家オーナーは自分で溶接したり塗装もしてしまうほどのDIYの技術の持ち主。クルマやバイクを思う存分いじることのできる広いガレージつきの家が完成した。type8居住空間半分ガレージ半分の家ミニマムデザインの家をカスタマイズして暮らすバイクが8台と車も2台あって、なかなか手放せなかったんですね。しかも、どうしてもすべてを家の中に入れたかったので、居住スペース半分ガレージ半分ということになりました。type9大型ガレージのある家趣味を極める自分だけのファクトリー「ガレージが欲しいというのが、家を建てたいちばんの理由でした」。Jeepラングラーの改造車、BMWアドベンチャーが余裕で収まるガレージで、元メカニックのオーナーはそう語る。type10100年経っても色あせない家西海岸の空気感を感じながら暮らすオーナーが「アメリカの普通の家のガレージみたいにモノをいっぱい突っ込んでおもちゃ箱にしてある」という地下1階のガレージ。Recommendedおうち時間をもっとアクティブに感性に応えて、可能性が広がるガレージライフのススメヘーベルハウスが考えた、究極のマルチスペース、ガレージを生かした生活のアイデアをご紹介します。
2020年10月26日開放的な角地を活かす起伏に富んだ、東京・大田区の閑静な住宅街。近くには富士山を望めるスポットもある高台の一角に、Hさん夫妻と5歳になる娘さんは暮らす。偶然出会ったというこの土地は、幅員約6mの広めの道路に面した角地。開放感があり、交通量も少ない静かな環境が気に入ったという。「兵庫県出身で、静かで落ち着いた住宅地で育ったため、東京によくある狭小3階建てや家に囲まれている環境が苦手だったんです。ここは最寄りの駅から静かな街並みが続き、家と家の距離もゆったり取られています。道路幅と街の雰囲気で決めました」(ご主人)。“リビングに家族が自然に集うような家”を求めたHさん夫妻。角地で開放的な土地の特性を活かしつつ、その要望に見事に応えたのが建築家の山本浩三さん。敷地面積に対する建築面積や床面積の割合から熟慮し、1階にLDKを配置し、その上部に大きな吹き抜けを設けるプランを提案した。「この敷地は、建ぺい率50%ですが、角地のため10%加算され、合計60%になります。容積率は100%なので、1階に敷地面積の60%を確保すると、2階は残りの40%になる。これ以上の床は無理でも、20%の吹き抜け空間なら作れるのです。そのため、住空間としては120%を確保できるというわけです」(山本さん)。敷地のほぼ中央に大きな吹き抜けを設け、それを囲むように玄関や駐車スペース、バルコニー、各居室など生活のあらゆるパーツを配置した。玄関から一続きのLDK、さらにリビング階段にすることで、家を出入りする家族がリビングに自然と集まってくる。また、吹き抜けを介して、どこにいても家族の気配を感じられる家となった。玄関を入るとすぐに大きな吹き抜けをもつ開放的なLDKにつながる。現在、左上の壁にかける絵画を探しているそう。リビングに座るとバルコニーの開口を通して空が見える。シーリングファンで空気を循環。2階のワークスペースからLDKを見下ろす。1階と2階での会話も自然に生まれる。幅員約6mの道路に面した角地にゆったりと建つ。「真新しいものより古くて味のあるものが好き」というご主人の愛車は、32年前のランドクルーザー。どこにいても家族を感じられる安心感「1階のリビングは明るさが十分取れるのか心配でしたが、採光も通風もしっかり考えて造っていただきました」(ご主人)。南側のバルコニーの大きな開口をはじめ、プライバシーを守りながらも光と風を導くよう計算して窓が配置されているため、リビングはもちろんどこにいても明るく心地よい空間となった。「道路幅があり、建ぺい率も低いため、家と家との間に距離ができることで、自然光や風がたっぷり入ってくるのです」(山本さん)。1階は広々としたワンルームにこだわったご主人。柱を立てず、華奢な手すりの片持ち階段にし、抜け感を意識した。すっきりとしたステンレスキッチンは奥さまの希望で対面式に。「料理をしながらこの広い空間を見渡せたら気持ちいいと思いまして。娘が遊んでいるのも見えるし、2階で仕事をしている夫にも気軽に声をかけられますね」。バルコニーで洗濯物を干していてもリビングの様子が見え、リビングにいる娘さんからはママの姿が見えるため、安心感もある。小さな子どもへ配慮した造りになっている。抜け感にこだわったご主人の強い希望で、約22畳のLDKには柱を設けなかった。その分、天井や床下に太い梁を通し、強度を保っている。リビング階段は片持ちタイプに最低限の手すりを付け、軽やかに仕上げた。ダイニングの真鍮の照明は『ニューライトポタリー』。「経年変化を感じられるものが好き」というご主人が最初から決めていたそう。シャープなステンレスキッチンは『サンワカンパニー』。奥の窓から光と風が入る。「コロナの外出自粛期間中は娘とよくお菓子を作っていました」と奥さま。花やグリーンを娘さんと一緒に活けることもあるそう。レッドシダーの天井が窓の外まで延び、広さを強調。「寝室の窓からバルコニーの上、右側の窓下のラインと一直線につながっているのが美しくて好きです」と奥さま。この夏はバルコニーが活躍。「初夏にはバーベキュー、真夏には子どものプールを出して遊びました」。道路からの視線を気にせず楽しめる。ワークスペースの奥に位置する子ども部屋。カラフルなディスプレイが可愛らしい。ウォーキングクローゼットには寝室からとワークスペース側の2か所から出入り可能。夜遅くなったときなど、寝室を通らず着替えができる。寝室の上には、勾配天井を活かした大型収納がある。寝室と同じスペースほどあり、「なんでも詰め込めて便利です」とご主人。幸せに満ちた“新しい生活”Hさん一家がここで暮らし始めたのは昨年の12月。新型コロナウィルスが話題にもなっていないときである。外資系広告代理店でクリエイティブディレクターとして活躍するご主人は、以前は毎晩のように帰宅が遅かったそうだが、現在はほぼ毎日在宅勤務に。2階のワークスペースで1日のほとんどを過ごすという。「家の設計を考えているときは、こんなにこのワークスペースを使うとは思っていませんでした。ここからは1階が見渡せて、目の前のバルコニーで遊ぶ娘の姿も見えます。家族を常に感じられ、毎日気持ちよく仕事をしています」。コロナ禍において家族で一緒に過ごす時間が増えたHさん一家。「くしくも娘との時間が持てるようになりました。家族とつながりながらも仕事には集中できるため、結果的に良いワークライフバランスになっていると感じますね」と話すご主人。その充実した表情から、“新しい生活”がより豊かな時間をもたらしてくれたことが伝わってくる。これからも一層家族の絆を深めていかれることだろう。機能満載の『ハーマンミラー』のアーロンチェアに座り、仕事に集中。お絵描きをしている娘さんと並んで仕事をするのが、嬉しいひととき。ワークスペースの天板は約2.7m。ラックにはご主人のお気に入りのものをお洒落にディスプレイ。『リバーゲート』のソファやダイニングテーブルですっきりまとめたLDK。「広々としたワンルームで天井が高いため、トランポリンや風船遊びなど体を使った遊びもできます」(奥さま)。玄関脇(右奥)のシューズクローゼットの正面に鏡(左側)を設置。コートや靴を合わせたトータルコーディネートの最終チェックができる。ホテルライクな洗面&バスルーム。「洗面ボウルは絶対2つ欲しかった」とご主人。朝のバタバタとした時間もスムーズに。細かいタイルが個性的で一目惚れしたというご主人。「好きな椅子と同じデザイナーのもので運命を感じた」と話す。独身時代に椅子を集めていたご主人が、今も大切にしているロッキングチェア。デザイナーは、洗面のタイルと同じジャン・マリー・マッソー。「現在は、娘が気に入って使っています」。H邸設計PANDA : 株式会社 山本浩三建築設計事務所所在地東京都大田区構造木造規模地上2階延床面積98.11㎡
2020年10月19日人が集まる楽しい家海と山に囲まれた自然豊かな大磯に住宅を構えて、約2年。グラフィックデザイナーの西田友美さんと農家を営むご主人が暮らすこの家は、これから2人で生活していく上で、人が集まるような空間で楽しい時間を過ごしたいという思いによって生まれた。「いつかは自分たちの家を持ちたいという夢をずっと持ち続けていたのですが、夢で終わらせるのではなく、ちゃんと実現させようと思い、土地探しから始めました」と話す西田さん。しかし、今の土地に出会うまでには紆余曲折があったという。「当初は職場の都合上、都内で土地を探していたのですが、どうしても条件の合う良い土地と出会うことができませんでした。そこで一度仕切り直して、主人も私も神奈川県出身ということもあり、神奈川県を中心にして探し始めたところ、出会ったのが大磯でした。かつては別荘地だったこともあり、自然も豊かで、時間の流れがゆっくりしているように感じたことが決め手となりました」と西田さんは振り返る。玄関を正面に見る。あえてサイドには壁を作らず、開放感のある空間を目指した。右を向くと、2階へと続く階段ホールに。開放感のある吹き抜けの階段ホール。2階へ上がる階段の手すりにはアイアンを採用し、モダンな印象を空間に与えた。シンプルにまとめられた洗面スペース。清潔感を意識して、収納力のあるフラットな三面鏡を採用した。職場が都内にある西田さんと農家を営むご主人のそれぞれの生活リズムを考慮し、玄関からすぐにアクセスできるところに寝室を配置した。1階の客間兼書斎。右手前には造作の小上がりを設置し、下は収納スペースとなっている。パッシブデザインにこだわった心地のよい空間づくり吹き抜けの階段ホールから2階へ上がると、明るく開放的なLDKが広がっている。「依頼した建築士の方はパッシブデザインにこだわった設計をしていて、採光や風の抜ける心地よさをとことん追求してくれました。また、経年変化も楽しめるような素材感も大切にしたいという思いがあったのですが、そうした気持ちも全部詰め込んだ設計を提案してくれました」と西田さん。西田さんご夫妻の希望と建築士の考え方がマッチしたことで生まれたこの居心地のよい空間には、以前の住まいから引き継いだという、ご夫妻こだわりのアンティーク家具が配置されている。「新築であっても、全部が新しいものだけの家は嫌だったんです。新しいものと古いものが並ぶことで、両方の良さが引き立つんじゃないかなと思っています。そういう意味でも素材感を大切にしたかったんです。椅子や棚など家具を購入する際は、いつも主人と話し合って決めています」(西田さん)。明るく開放感のある2階LDK。採光を考慮した勾配天井によって空間に動きと広がりが生まれている。キッチンから吹き抜けの階段ホールを見る。左側にはモルタル仕上げのアクセントウォール。西田さんが特にこだわったオープンキッチン。造作のカウンターテーブルは栓(せん)の木の一枚板から製作されている。ゲストを招いた際は、このカウンターで料理を振る舞うという。また、キッチンの床はゲストと目線が合うように1段下げている。アンティークの収納棚には西田さんの趣味で集めたというお猪口がずらり。同じく西田さんが趣味として集めている箸置き。「ゲストに料理を出すときには、好きな食器を選んでもらっています」(西田さん)。リビングの窓からは緑豊かな景観が楽しめる。「キッチンから緑が眺められるのは、特に気に入っているポイントです」と西田さん。楽しみながら、住まいを育てていく夫婦2人での充実した暮らしとともに、人との交流も楽しめるような住まいを目指し、実現させた西田さんご夫妻。「空間の心地よさはもちろん、お互いの生活リズムにあわせた間取りになっていて、都内に住んでいた頃と比べて、本当にストレスを感じずに過ごすことができています。家にいる時間が長い主人も、この家での生活を気に入っているようです」(西田さん)。ご主人は約10年前に農家として独立。無農薬にこだわり、農地を耕すところから、収穫、配達まで、すべて1人で行なっているという。「家のことについては、農作業に追われて、まだ自分のやりたいことに手をつけられていないと主人は言っていました。私自身も庭をウッドデッキにしてみたいなど、まだまだやりたいことがあります。家づくりは完成がゴールではなく、暮らしながら育てていくものだと思っているので、これから先も夫婦で楽しみながら家づくりをしていきたいです」と微笑む西田さん。その笑顔が、何よりもこの住まいでの豊かな暮らしぶりを物語っていた。西田邸から、ほど近い場所にあるご主人の農園。まるで緑のトンネルのような栽培スペースでは、かぼちゃやミニスイカなど、つる性の野菜を宙吊りにして育てている。収穫したばかりの色とりどりの野菜木の質感が引き立つナチュラルモダンな外観。
2020年09月28日自宅に理想のWORK SPACEを取り込むアイデア働き方が多様化する今、自宅にワークスペースを設ける人が増えています。ヘーベルハウスでは、自宅で働く人達の「理想のワークスペース」を実現するために、さまざまな技術を採用。駅の防音壁にも使われている建材「ヘーベル」で静かで集中できる空間を作り、在宅勤務で増える光熱費を抑える高断熱仕様や高効率設備を導入するなど、生活に仕事を取り入れる工夫をしています。生活にどのようにワークスペースを取り入れるかは、人それぞれ。仕事と生活をしっかり分けたい、家族の存在を感じながら働きたいなど、ライフスタイルによって異なります。ヘーベルハウスでは「働く・仕事する」を、上手に生活に入れた様々な住まいの形をご用意。今回は「Private Style」「Semi-Open Style」「Open Style」の3つのワークスペースのカタチをご紹介します。自宅で仕事をする空間はこれからの住まいに欠かせないものになる。仕事とプライベートにメリハリを作る「Private Style」書斎など一人でいられる空間を確保すれば、オンライン会議中に子どもの相手などで中断されることなく集中できます。独立したワークスペースがあれば、家族も気を使うことなく、ふだん通りの生活ができます。効率が上がり仕事を早く終わらせることができれば家族との時間が増えたりと、プライベートが充実。仕事とプライベートを空間で分けることで、メリハリのある暮らしが可能になります。落ち着いた重厚な空間づくりは、仕事へのモチベーションにもつながる。秘密基地のような自分だけの場所。余計な情報を入れないシンプルモダンな空間は集中力を高める。寝室など日中は使わない空間をワークスペースに使うことで、空間を有効活用できるメリットも。在宅勤務の頻度が少なく独立した書斎スペースを設ける必要がない場合や、個々の書斎スペースを設けることが難しい場合などにもおすすめです。集中と安らぎのオンとオフの切り替えが自然とできる「Semi-Open Style」ほどよく仕切られたこもり感のあるワークスペースを、リビングやダイニングの近くに設けることで、孤立しないで集中できる環境を作ります。忙しい時はじっくり集中し、リラックスしたい時は視線を外に向けたり家族と会話をしたりと、気の向くままにオンとオフの切り替えができる自由度の高さが人気です。少し閉じられたワークスペースは、家族の気配を感じつつ仕事に集中することが可能。外の景色を眺めてリラックス。開かれた空間なので家族とのやり取りもしやすい。階段横をワークスペースに。デッドスペース生かした効率的なプラン。ワークスペースに窓を設けることで、圧迫感のない空間に。家族とのつながりを感じながら開放感の中で働く「Open Style」家族とコミュニケーションを取りながら仕事をすることで、一人では考えつかなかった新しいアイデアが生まれるかもしれません。気分転換に外に出たり、オフィスとは全く違う仕事環境が、ライフスタイルをより充実したものにします。日差しを浴び、風を感じることのできるウッドデッキなら、リラックスして仕事もはかどる。家族が思い思いの時間を過ごすオープンなスペースで、コミュニケーションしながら仕事をする。子育て世代にもおすすめのプラン。愛車を眺めながら仕事。のびのびと仕事をするならガレージがおすすめ。アウトドアリビングなら軽やかな発想が生まれるかもしれません。働きながらリフレッシュを!へーベルハウスが考えるWORK SPACEをさらに詳しく知りたい方はこちらへーベルハウスの住宅展示場を見学されたい方はこちら
2020年09月10日「スタイルのある家と暮らし」をテーマに情報発信する『100%LiFE』。クリエイティブな感性で暮らしと空間を楽しむ人たちのライフスタイルメディアとして2012年の7月にスタート、8周年を迎えました。そこで、今回、特別企画として、これまで取材した家の中で『100%LiFE』に集う読者の方々に人気のあった家を、テーマごと振り返ってみました。読者の皆さんが興味をもった家とは?第5回は、いま考える仕事と暮らしの両立、「ワークスペース」のスタイル、人気の10軒を紹介します。type1子育てと事業を両立させる住まいとワークスペースが共存“五感で愉しめる空間”こだわったのは、奥さんが子育てをしながら事業を行えるということ。住まいと事業スペースを分けるのではなく、混在するような空間造りを目指した。type2IoTと伝統技術の融合未来に向けて始動するこれからの心地よい住まいこの家を語る上で外せないのが、住宅設備のIoT化。音声デバイス、ハブ、端末を組み合わせたシステムが日常生活をサポートする。「IoTはこれからの住宅の鍵になると思います。type3コンサバトリールームを併設外に向けて開かれる光に満ちた暮らし階段の踊り場に接続する中2階に、ワークスペース&子供たちの勉強スペースを設置。上部をオープンにしていて、ここからLDKも2階のプライベートスペースも見渡せる構造。type4眼下に公園を望む家ミリ単位にまでシビアにこだわって建てる昔、貝塚であったという公園を眼下におさめる住まい。ワークスペースにも大きな開口が設けられていて公園の緑が堪能できる。type5自然と呼応するシンプルな造り住む人が描いていく家は白いキャンバス美術家が建てたアトリエ兼住居。アトリエと直角に配置されたワークスペースは、あえて狭くすることで落ち着ける空間を確保。type6素朴な素材感でシンプルに光と風がぐるりと回遊抜け感が心地いい家理想は“仕切りが少なく、全部がつながっているような家”。1歳の長女が1階のリビングで遊んでいても、2階のワークスペースからその様子を感じ取ることができる。そんな見通しのいい家を目指した。type7シンプルに心地よくシームレスにつながる家族との共生の場自分のワークスペースを独立させると、部屋にこもりっきりになるんです。だから僕は、家族のいるリビングとつながりを感じられるスペースに、仕事場を設けたかった。type8こだわりを散りばめて戸建てで実現させたアトリエ併設の住まい自然豊かな郊外の住宅地に建つ、北村さん夫妻の住まい。一歩足を踏み入れると、輸入壁紙やアンティークの家具が配されたこだわりの空間が広がる。type95層の狭小住宅運河沿いのビルを改装した建築家夫婦のSOHO5層でおよそ80㎡ほどの小さな建物。この運河沿いのビルを改装しSOHOとした。建築家夫婦が考える、自分たちにちょうどいい暮らし。type10海を愛する建築家の自邸海まで3分。カリフォルニアスタイルのヴィンテージハウスもしサーファーがリモートワークするなら?その究極の回答がこの家。数々のカリフォルニアスタイルの家を手がけてきた建築家・岩切剣一郎さんがリノベーションした、茅ヶ崎のヴィンテージハウス。recommend住まいに「仕事」を取り入れるヘーベルハウスが提案する「暮らす」と「働く」のいい関係ヘーベルハウスが考えた、自宅に理想のWORK SPACEを取り込むアイデアを紹介します。
2020年08月31日コロナでニーズが高まっているのが、ワークスペース。過去に配信したワークスペース作りの特集を緊急再配信します。前編では機能性を備えたミニマルなワークデスクをフィーチャー。北欧で注目されているストリングの美しい昇降式デスク、ジャン・プルーヴェの名作デスク、ロナン&エルワンブルレック兄弟によるアルテックのカアリデスク、バウハウスとのコラボレーションで知られるドイツの老舗トーネットのミニマルなデスク、ジョージ・ネルソンによる名作スワッグワークテーブルをご紹介。まずはデスクから、ワークスペースを見直し、自分だけのとっておき空間をつくってみては?《string works》電動昇降式デスク W1200 D780 H715〜1185mm ¥235,600〜 W1400 D780 H715〜1185mm ¥241,600〜 W1600 D780 H715〜1185mm ¥247,700〜 以上ストリング ファニチャー天板はチャコールグレーリノリウム、ホワイトラミネート、アッシュ、オークの4種。ダイニングスペースにもしっくり馴染む洗練されたデザイン。ワイヤースクリーン W578 H355mm ¥9,500 フェルトカバー W600 H360mm ¥8,300 ともにストリング ファニチャーストリングのオフィス家具シリーズ、ストリング ワークスから、昇降式デスクが新登場、日本でも9月1日に販売開始に。ボタン⼀つで71.5〜118.5 ㎝の好みの高さに調整でき、体格や作業内容に合わせて丁度いい位置に座ったり、⽴ったりしながら仕事ができる。機能的でありながら、佇まいが美しく、対面でも使えるデザインなので、ダイニングテーブルや立食パーティーのバーカウンターとしてもオススメ。スウェーデンでは、健康面への配慮から⽴ちながら仕事をすることを労働組合から推奨されており、昇降式デスクは90%の普及率と⾔われているそう。座りっぱなしによる浮腫の解消や、仕事に行き詰まった時のリフレッシュに、立ちながらデスクワークをしてみては!《Compas Direction》ジャン・プルーヴェの名作デスク、コンパス ディレクション。コンパス ディレクション W1250 D600 H730mm ¥247,000〜 ヴィトラどの角度から見てもプルーヴェらしい存在感のあるスチールレッグ。20世紀を代表するデザイナー、JeanProuvé(ジャン・プルーヴェ)によるデスク、コンパス ディレクション。コンパスを思わせるスチールレッグは、建築家でありデザイナーでもあったプルーヴェが、構造的アプローチから工学原則に基づいて設計したもの。ベースとなる脚は、ジャパニーズレッド、ディープブラック、チョコレート、コーヒー、エクリュから選べる。《KAARI》REB005 カアリ デスク W1500 D650 H750mm ¥128,800〜 アルテックベースに無垢のオーク材を使用したモデル。繊細なスチールパーツとウッドレッグのバランスが絶妙。フランスのデザインデュオ、Ronan & Erwan Bouroullec(ロナン&エルワンブルレック)がアルテックのためにデザインしたカアリデスク。1933年にアルヴァ・アアルトが開発したL−レッグからインスピレーションを受けてデザインしたアーチ状のスチールパーツが特徴。アルテック創業80年以上の歴史のなかで、木とスチールを組み合わせた家具はカアリシリーズが初という。《THONET S1200》バウハウスらしいスチールパイプを用いたミニマルなデザインに惹かれる。デスクトップが二段に使えるスマートな機能性が特徴。S1200 W1100 D670 H740mm ¥327,000〜 トーネット(アイデック)バウハウスとのコラボレーションで知られるドイツの老舗THONET(トーネット)の曲パイプのミニマルなデスク。S1200は、昨今のデジタル化により、書類などの紙メディアがデジタル化され、引き出しなどデスク収納の必要性が低くなったことに着目。ペーパーレス化をキーワードに、バウハウス流に機能の整理と統合の試行錯誤を繰り返し、このシンプルなカタチに辿り着いた。《Nelson Swag Leg Work Table》美しい彫刻のような脚、スワッグレッグ。ネルソンスワッググループワークテーブル W1372 D915 H747mm ¥243,000 Herman Miller Japanミッドセンチュリーモダンを確立したデザイナーの一人として知られるジョージ・ネルソンが1958年に発表したスワッググループワークテーブル。「美しい彫刻のような脚を持った家具をデザインしたい」というネルソンの思いから生まれ、スワッグレッグという優雅なカーブを描くスチールの脚部から模索、さらにウォールナットの横板でつなげることで、安定性と耐久性の高いベースを完成させた。広いテーブルトップは、書類や道具をいっぱいに広げられ、対面での作業も可能。shop listアイデック03-5772-6660アルテック03-6447-4981ヴィトラ03-5775-7710ストリング ファニチャーinfo-jp@string.seHerman Miller Japan03-3201-1830商品価格は、消費税別の本体価格です。2017年9月4日に初回配信。商品の情報はその時点のものです。
2020年08月24日コロナでニーズが高まっているのが、ワークスペース。過去に配信したワークスペース作りの特集を緊急再配信します。後編では、自由にレイアウトできるモジュールファニチャーをご紹介。スウェーデンのウォールシェルフのブランドSTRING、スイスのモジュラー収納システムUSMハラー、テレンス・コンラン卿により普及したイギリスのスチールファニチャーメーカーBISLEYの3ブランドに注目。《STRING》ストリング システムW3200 D300 H1500mm¥283,400(写真の組み合わせ)ストリング ファニチャーストリング システムW800 D300 H2000mm¥54,300(写真の組み合わせ)ストリング ファニチャーはしご状のサイドパネルによる圧迫感のない空間を実現。省スペースでのワークスペースを快適にストリング ワークス/フリースタンドシェルフW820 D330.5 H1180mm〜¥100,500〜ストリング ファニチャー空間や用途に合わせて左右に連結ができ、片面のみにシェルフを取り付けることも可能。スウェーデンのウォールシェルフのブランド、STRING(ストリング)は、規格化されたパーツを組み合わせてつくるモジュール式シェルフ。ライフスタイルやスペースに合わせて自由に設置でき、その組み合わせは無限。ストリングシステムシリーズのサイドパネルはフロアパネルとウォールパネルの2型、奥行き20cmと30cm、高さは5種類、さまざまなパーツを組み合わせてオリジナルのシェルフが完成。棚板(3枚組)¥11,000〜マガジンシェルフ¥7,800〜キャビネット¥36,900〜チェスト¥44,900〜ワークデスク¥12,700〜ストリング ワークス シリーズのシェルフは、設置場所を選ばないフリースタンドタイプで、棚板などのパーツはシステムと共通。ワークスペースとリビングなど、空間の仕切りにも。《USM Haller》キャビネット W773 D373 H1090mm ¥167,300〜 USMハラー (USMモジュラーファニチャー)サイドボード W1523 D373 H740mm ¥177,650〜 USMハラー (USMモジュラーファニチャー)ドロップダウンドアは、ちょっとしたデスクにも。ジェンシャンブルー。上品なブルーが空間のアクセントに。高さ109cmの3段キャビネット。部屋を仕切りながら会話もできる。サイドやバックスタイルも美しいので、置く場所を選ばない。グラファイトブラック。さり気ないツヤ感がモダンな空間を演出。サイドボードは高さ74cm。デスク横に馴染む丁度いいサイズ。スイスの建築家、フリッツ・ハラーと3代目経営者ポール・シエアラーの共同開発で誕生したモジュラー収納システム、USMハラー。基本モジュールをもとに連結し、扉や引き出しなどのパーツを加えてオリジナルのユニットがつくれて、ライフスタイルの変化によって形や色、サイズを変えることも。高品質な素材、堅牢な構造にこだわったタイムレスなデザインで、最大の魅力は14色ものカラーバリエーション。ホワイト、ブラック、ブラウン、グレーなど上品なベーシックカラーから、イエロー、レッド、グリーンなど、モードなビビッドカラーまで豊富に揃う。多くのデザイン賞を獲得し、ニューヨーク近代美術館の永久コレクションにも選定された名作。基本モジュールはボール、パネル、チューブで構成された75×35×35cmのボックス。キャビネットはモジュールを縦3段に。サイドボードは横2連、縦2段で構成。扉は、ドロップダウンドア、エクステンションドア、フリップアップドア、ガラスドアの4種類。A4ファイルが横には3つ分並べておくことができ、縦にも収納することができる。サイト内でデザインシミュレーションも可能。《BISLEY》キャビネット ベーシック29シリーズ W280 D380 H673mm 10段 ¥34,000 6段 ¥32,000 8段 ¥38,000 以上BISLEY (BISLEY COMBO青山ショールーム)デスクプラン:ウォールナット天板にシルバーのLフット、シルバーのキャビネットを両サイドに。インダストリアルな雰囲気。Lフット (2本組) W600 D600 H710mm ¥38,000〜 デスク天板 ¥32,000〜 BISLEY (BISLEY COMBO青山ショールーム)デスクプラン:ウォールナット天板にブラックのLフット、ブラックのキャビネットを3つ配置。大きな作業面と大収納も確保できる。デスクプラン:ホワイトのメラミン天板にホワイトのLフット、レッド・ホワイト・ブルーのトリコロールカラーで遊び心をプラス。1939年にイギリスで創業したスチールファニチャーメーカー、BISLEY(ビスレー)。今回紹介するベーシックキャビネットは、1970年代にテレンス・コンラン卿のストレージ提案によりヨーロッパ中に広く普及し、今ではイギリスNo.1の生産規模を誇るもの。A4サイズのベーシック29シリーズは、6,8,10段の3タイプと9色のカラー展開で、専用の脚と天板を合わせてデスクプランを組むことも。キャビネットはスティール、シルバー、ブラック、ホワイト、ブラウン、グリーンなどイギリスらしいトラディショナルな色合いが魅力。脚は5種類、天板はホワイト、ブラック、木材、ガラスなど全12種23サイズから選べる。組み合わせ次第でシックにもポップにも!shop listストリング ファニチャーinfo-jp@string.seBISLEY COMBO青山ショールーム03-3797-6766USMモジュラーファニチャー03-5220-2221商品価格は、消費税別の本体価格です。2017年9月18日に初回配信。商品の情報はその時点のものです。
2020年08月24日「スタイルのある家と暮らし」をテーマに情報発信する『100%LiFE』。クリエイティブな感性で暮らしと空間を楽しむ人たちのライフスタイルメディアとして2012年の7月にスタート、8周年を迎えました。そこで、今回、特別企画として、これまで取材した家の中で『100%LiFE』に集う読者の方々に人気のあった家を、テーマごと振り返ってみました。読者の皆さんが興味をもった家とは?第4回は、都市の住まい造りの永遠の課題「狭小住宅」、人気の10軒を紹介します。type1子どもが自由に駆け回る暮らしに合わせてDIY進化し続ける都心の狭小住宅東京・文京区の住宅密集地に、間口3m、奥行き10mの木造3階建てを新築。筋交いで建物を支えることで、広々とした空間を生み出した。type2狭小敷地を最大限にどこにいても心地いい“ミルクカートン”の中の開放感ミルクカートン(牛乳パック)のような建物の中は、4層に分けて居住空間を確保。光が取り込まれた開放的な住まいが誕生した。type3360度広がる都会のパノラマ6坪で叶える快適でゆとりのある暮らし住み慣れた都会の街での永住を決めたオーナー。建築面積わずか6坪の超狭小地。建築家の知恵とアイディアで広々とした美しい空間が生まれた。type4狭小敷地にあえて庭を残す小さな土地に大らかに住まう都心の息苦しくない暮らし鋭角な三角形の18坪の土地。敷地いっぱいに建てるのではなく、あえて土を残し隣家との距離を取ることを、一級建築士・腰越耕太さんは考えた。type5光や風に満たされる地下2階、地上2階建坪8坪で豊かに住まう規制が厳しい地に4層構成の家を建てた建築家の近藤正隆さん。2つの大胆な吹き抜けや大きな窓等で、開放的かつ一年中快適な住まいを創り出した。type6素材,工法,設備にこだわりの工夫都心の狭小地で快適に暮らす住宅が建ち並ぶ路地でスチールの出窓と入口が目を引く川久保邸。間口3.3mの敷地に建てられたこの家には、さまざまな工夫が詰め込まれている。type7曖昧な境界が広げる可能性狭小を感じさせない開かれた街のスタンド建坪8.8坪に、自宅兼事務所、ときにカフェスペースを併用。建築家・落合正行さんの自邸は、アイデアと創意が溢れていた。type8ミニマムに暮らす恵比寿の狭小住宅は都心のキャンプ場…!?狭くてもいいから都心に住む。その家は、JR恵比寿駅から徒歩10分、幅2mほどの狭い路地の両脇に2~3階建の住宅が肩を寄せ合うように立ち並ぶ一角にある。type9狭小だが開放感のある家都心近くの住宅街につくられた“異空間”蔵のような雰囲気も漂わせる池村邸。周囲を建物に囲まれた狭小スペースに、広がり感と明るさをもたらす工夫がさまざまに凝らされている。type10見たことないつくりのRC住宅都会の狭小地で街とつながって暮らす建築家が正方形の敷地にほれ込んで建てた家は、梁と床・天井のスラブを大胆にずらしてつくられた、今までにない体験のできるコンクリート住宅だ。
2020年08月03日鮮やかな緑に覆われた住まい多摩川からほど近く、自然の趣きが残る東京・世田谷区の住宅地。鮮やかな緑のツタに覆われた外観が印象的なこの家に暮らしているのは、デザイン会社「nakanaka graphic」を営むグラフィックデザイナーの中川寛博さんと同じくグラフィックデザイナーの岸恭子さん、そして小学6年生のご長男。この家が完成したのは2015年。設計は、中川さんが学生時代に知人の紹介により知り合ったというキューボデザイン建築計画設計事務所の猿田仁視さんに依頼した。「シンプルなデザインを求めていたので、当初は外壁も単純に真っ白のイメージをしていました。ですが、白い壁だと雨だれで汚れてしまう、と猿田さんからアドバイスをいただいたので、それならば、と以前から憧れを持っていたツタのある家にしたいと思いました」(中川さん)。中川さんの要望により、家とコンクリートの間にはツタを植えるための土のスペースをつくった。完成当初は真っ白だった壁も、4年後には屋根まで届くほど成長したツルが壁面を這い上がったという。5年がたった今では白い壁が見えなくなるほどに緑で覆われている。「ツタの種類はオオイタビという常緑の植物です。最初は、うまく成長するか不安だったのですが、思い描いていた形となって嬉しいです」(中川さん)。建築家・猿田さんより「GREEN WALL」と名付けられた中川邸の外観。もともとは真っ白い壁だったが、竣工から5年が経ち、緑に覆われた完成形となった。玄関を入って、左を向くとホールとなっている。突き当たりには水回り、左には寝室がある。北側にあたる右の階段の側壁には大小さまざまな窓が設けられ、外壁に挟まれた中庭からの光が取り込める。階段下にある作り付けの本棚と机。仕事や勉強、あるいは趣味の場として使用している。階段を上がった先にある個室は、現在在宅ワークをしている岸さんの仕事場となっている。将来的にはご長男の勉強部屋として活用する予定。柔らかな光で満ちた心地よい空間以前は、今の住まいの近くのマンションで暮らしていたという中川さんご一家。ご長男が小学校入学のタイミングで家を建てようと考えていたという。「まずは土地を探し始めたのですが、なかなか良い土地と出会えず、一度は探すのをやめていた時期もありました。そんなときに近所の土地を散歩がてら探していたら、ちょうど良いこの土地が見つかりました」と中川さん・岸さんご夫妻。家づくりにあたり、建売の物件やハウスメーカーも訪ねたというご夫妻だが、自分たちの理想の住まいを追求するべく、建築家の猿田さんに依頼することになったという。「風致地区ということもあり、さまざまな制約があるなかで猿田さんが最初に提案してくださったのが、北側に外壁と挟んだ中庭のあるプランでした。制約や狭小という性質の中で、最大限に光を取り込む配慮をしていただいたので、この最初のプランから、ほとんど変更せずに現在の形となりました。北側採光なので部屋に入ってくる光が柔らかくて、すごく心地が良いです」(中川さん)。内観については、白を基調としたシンプルな空間を希望していたご夫妻。色味のバランスや窓の位置など細部まで打ち合わせを重ねて、コンパクトながらも必要な要素をしっかりと詰め込んだ理想的な住まいを実現させた。「窓からはあんまり外の家が見えないので、目線が気にならないところがすごく落ち着きます。中庭があることによって、閉じつつも開放感があるのが、この家の特に気に入っているポイントです」(岸さん)。中2階ともいえるL字型のロフト。ご長男の寝室から、ご夫妻の趣味のスペースへとつながっていく。作り付けの棚には本がずらり。同じく作り付けの机は、主に岸さんの裁縫スペース。正面からは1階全体を望むことができる。反対側には、中川さんのレコードコレクションが並ぶ。2階のリビング。北側の窓から入る光と、奥に見える天窓からのたっぷりの光によって、居心地の良い自然な明るさで満たされている。右手前にある階段を降りるとロフトへ通じる。キッチンの配置やカラーリングは、岸さんと猿田さんが相談して決めた。手前の作業台は、窓を出窓にすることで生まれた。中庭へ出るベランダは、中川さんのお気に入りの場所。変化を楽しむ暮らし主に本や雑誌の装幀のデザインをしている中川さん・岸さんご夫妻。昨今の新型コロナウィルスの影響により、現在は在宅で仕事を行なっているという。「もともと外で仕事をしていたのですが、子どもを見ることもできるので結果的に良かったと思っています。在宅ワークでも、気持ちの良い光が入ってくるので、1日中ストレスなく過ごすことができています」と話す中川さん。岸さんも「最初はくつろぐためだけの家でしたが、今は仕事場という面も持つようになりました。この先も、家がどう変化していくか楽しみです」と笑顔で語る。はじめは真っ白だった外壁が、時間をかけて緑に覆われたように、経年変化を楽しんでいく住宅として設計された中川さんご一家の住まい。「これからはツタに花を加えて、表情を変えられればなと考えています」と中川さん。変化を楽しむご一家の豊かな日々がこれからもこの住まいで紡がれていくことだろう。手がけた仕事には、ワインカタログやワインラベルのデザインも。額縁に飾られているポスターは、ワインの産地が描かれており、デザインは中川さん、イラストは岸さんが担当した。一時期、石集めがマイブームだったというご長男の石コレクションが飾られている。ご長男がお小遣いで購入したという“ニュートンのゆりかご”。1階の水回り。浴室と洗面を仕切るガラス窓によって、視線が抜ける開放的な空間に。1階にあるご夫妻の寝室。壁には小物を置くのに適した作り付けの棚が設置されている。バスルームのモザイクタイルは、建築家の猿田さんより提案されたという。「最初は真っ白のタイルを考えていましたが、このモザイクタイルはデザインも良くて、何より汚れも目立たないので、今はこのタイルを選んで良かったと思っています」(中川さん)。浴槽からは中庭を望むことができる。「窓からの景色は緑のトンネルみたいでとても綺麗です。夜には月を眺めることもできるんです」(中川さん)。週に1回は、高枝切りばさみを使い、緑の手入れをしているそう。「油断すると、すぐボウボウになってしまうので手入れが大変です」と中川さん。
2020年07月13日曜日と時間で使い方が変わる1階井の頭線池ノ上駅からほど近い、線路の土手に面して建つ建築家の江頭 豊さんの自邸は、フレキシブルに人と人をつなぐ装置として設計されている。一家4人で夕食を囲む自邸の1階『DOTEMA』は、平日の昼間はコワーキングスペース、週末はワークショップやキッチンスタジオ等のイベントスペースにもなる。そして同じ敷地内に、4戸の賃貸ワンルームも併設している。豊さんは朝食を1階のカウンターでゆっくりと摂るのが日課なのだそう。「子どもたちがバタバタと2階で朝ごはんを食べている間に、僕は1階で優雅にコーヒーなど楽しんでいます(笑)。家族で1階で夕食をとったあとは、そのままここでお酒を飲んで、プロジェクターで映画を楽しむことも多いですね」平日はノートパソコンを広げて仕事もする。まさにひとつの空間の使い方を臨機応変に変えているのだ。外のデッキスペースは、1階の土間からシームレスにつながっており、イベント時の交流の場となったり、賃貸の住人達との交流の場になったり、近くの子どもがやって来てブランコで遊ぶ。自在な使い方ができる“間”が、人と人との関係を紡ぎ、豊かなコミュニティを創造している。カフェのようなお洒落な空間だけれど、自宅のリビングでもある。棚いっぱいのCDとレコードは豊さんのコレクション。キッチンのカウンターの並びにはターンテーブルも。ブルーのタイルが空間に色を添えている。カウンター下のガラスタイルも美しい。照明器具は、ひとつひとつ違う場所で買い集めたものだそう。天井の6面体のスピーカーが空間全体に良い音を響かせる。天井の照明用レールに渡した小さな粒つぶのLEDライトが可愛い。オールステンレスの本格的なキッチン。将来、飲食店としても活用できるように、ダブルシンク、大型食洗機の設備を整えた。カウンターはグルリと回遊できるので、子どもたちはキックボードや自転車でグルグル回って遊ぶのがブーム。書籍は自由に手にとって閲覧できる。1階には小上がりも(手前)。「1段高い場所はイベントの際にステージとしても使えます」。プロジェクターも設置。トイレの鏡には女優ライトが。「既存の照明器具を6つ配置しています」。2階の洗面所の鏡も同様の仕様。4戸の賃貸住宅を併設自邸の隣は4戸の賃貸住宅になっている。江頭さんの以前のお宅は、賃貸住宅があった場所にあったのだそう。「家の隣に空いていたスペースを買い受けて敷地を広げ、現在の家を作りました」ウッドデッキは、江頭さん家族、賃貸の住人、そして『DOTEMA』を利用する方の共通の庭。賃貸の住人たちとここでバーベキューを楽しむこともあるのだそう。ガルバリウムを平葺きした外観。手前の4戸がワンルームの賃貸住宅。現在は満室。敷地の奥が自邸と『DOTEMA』。ウッドデッキではバーベキューを楽しむ。コンクリートの擁壁はコの字に曲げてベンチとして使えるようにしている。賃貸の4部屋は、それぞれ壁の色が違う。1階はモルタルの土間があり、2階の部屋はロフトが付く。1階は、週末や夜間、ガラリと雰囲気を変える。1階には豊さんの仕事部屋も。ステンシルを使い番号をDIYしたロッカーは、コワーキングスペースを利用する方に貸し出している。2階の自宅部分はくつろげる雰囲気に2階は家族のプライベート空間。針葉樹合板の木目を活かした、ナチュラルでリラックスできる雰囲気の第2のリビング。交流の場である1階の『DOTEMA』とは違った魅力を楽しめる。窓からの眺めも、1階は線路の緑の土手を、2階からは風景の広がりを堪能できる。天井高を活かし、ロフトを造っている。普段使わないモノや、季節の衣類を収納している。右側の引き戸を開けると、2階への階段が現れる。1階をパブリックな使い方をする場合に、この引き戸でプライベートな住居と分けている。2階のリビングはたっぷりとした天井高。針葉樹合板の壁がくつろげる雰囲気。2階の窓の外は大きく開けていて眺めがいい。「遮る高い建物もないので、遠く三軒茶屋のキャロットタワーも見えます」下駄箱は2階に。靴を横向きに並べてディスプレイするように収納するスタイルは、靴のデザインを楽しめる。靴好きなら真似したい方法だ。2階にはロフトも。ロフトは白に塗装。収納として利用している。晴くんと優ちゃんの勉強はリビングで。愛想のいい猫のララちゃんが乗っているカウンターテーブルは、子どもたちと一緒にDIYしたのだそう。扉のないシームレスなリビング寝室とリビングの間は扉をつけず、シームレスな空間に。寝室の傾斜のある天井は巣ごもり感たっぷり。ゆっくりと朝まで熟睡できる。「今はベッド2つ並べて4人川の字に寝ています」子どもたちの成長に合わせて2階の空間も、そして1階で育む人々との絆も、変化しながら豊かに成長していくに違いない。右側がリビング、左側が寝室。扉はつけず、壁でゆるやかに仕切っている。水道管で作ったラックに家族の服を収納。この家と広場の模型は7歳の晴くんの作品!「建物が好きなようで、ゲームの『マインクラフト』でもカッコいい建築を作ってますね」と建築家のお父さんは目を細める。視線が抜ける柱の向こうが2階のミニキッチン。主に葉月さんが使っている部屋。将来は子ども部屋にすることも可能。「バスルームは換気を良くしたかったので、ベランダに面した場所に作りました。目隠しのために柵を高くしています」洗濯機が一段高い位置にあるのは、この下が2階に上がる階段になっているため。「洗濯物を出し入れする際、腰をかがめなくて良いので楽です」江頭邸設計江頭 豊(DOTEMA)+越浦太朗建築設計事務所所在地東京都世田谷区 構造木造規模地上2階 延床面積195㎡
2020年07月06日辿り着いたのは「箱の家」15年程前、表参道の裏通りに初めて建てたコンクリート打ち放しの住居から、2年前に現在の住まいへ。写真家・柳原久子さんにとってここは2軒目の家だ。「前の家は断熱がなく夏は暑くて冬は寒くて。まわりも段々と開発が進み、落ち着いた街じゃなくなってきて、ふと“何でここに住んでるの?”という気持ちになったんです(笑)」。土地探しから始めた今の住居は、インテリアショップも多い都心の高感度なエリアにあって、緑豊かな公園が間近に迫る立地。「2軒目なので夫は家を建てられるくらい詳しくなっていて、模型を造ったりしたほどなんです。だからプランは自分たちで構成できると思っていたのですが、たまたま縁のあった建築家の難波和彦さんに工法について尋ねてみたところ、さすがプロだなと感心してしまい…」。シンプルなデザインと高性能でサスティナブルな都市住宅。建築家・難波和彦さんの「箱の家」は、柳原さん夫妻の理想にぴったりだった。白い空間に自然光が差し込む3階の撮影スタジオ。連窓の向こうには公園の緑が広がる。オンオフの動線を分けて「南面から採光を取り、スタジオに最大限の広さを確保することが希望でした。後は住居、夫と私のワークスペースといったスペックをうまくはめ込んでいければいいと」。3階建ての白い箱は、1、2階が吹き抜けでつながった住居、3階のワンフロアが大きな開口のあるスタジオ。玄関からスタジオにつながる階段とは別に、住居部分にはプライベート専用の階段があり、オンとオフの動線を分けている。1階にデザイナーの夫、2階に柳原さんのワークスペースも。「どこかにガーデンが欲しいと思っていて、屋上には菜園を設けました。土は家が完成してから夫とふたりで入れたんですよ。前の家からガーデニングは行っていて、環境に合う植物なども分かってきたんです」。眼前には都心のビル群と広大な公園の緑が広がっている。グレーチングの階段が3階まで連なる。シューズラックはキャスターをつけて動かしやすく。階段の踊り場などにもグリーンを欠かさない。白い空間に木箱とグリーンが彩りを与えている。グラフィックデザイナーである夫のワークスペースは1階の玄関脇に。柳原さんのワークスペースは2階に。アンティークのテーブルに布のカーテンが温かみを添える。屋上のガーデンで。「ウォーター・フィッシュ」柳原久子さん。観賞用のネイティブプランツやハーブ、野菜など多種類を育てている。熱効率を考えた居住性「1カ所吹き抜けがあると気持ちいいことを知っていたんです」。1階のLDKと2階の寝室は、大きな吹き抜けでつながっている。リビングにはダイニングより1段高く、小上がりを設置。「夫はソファーが嫌いで(笑)。小上がりにすればキッチンに立つ人と目線を合わせることができるし、居場所を限定されず自由にゴロゴロできるのがいいと思うんです」。高さのある開口からは光が差し込み、外構の緑が目にまばゆい。「難波さんの建築物の特徴なのですが、庇が絶妙に計算されているんです。夏はほとんど日が入らないので涼しく、冬は逆に部屋の奥の方まで入って暖かいですね」。ダイニングフロアに敷かれたフレキシブルボードの下には、外断熱で囲んで蓄熱量の多いコンクリートの基礎があり、エアコンをその床下に向けて設置。壁近くのスリットから吹き出す涼風、温風と輻射熱で2フロア分の空間を心地よくする。「構造には鉄骨を用い、他はシナ材などを使っていますが、木の素材には白っぽい空間に合わせて、後からふたりで“バトン”という塗料を塗りました。無垢の風合いを活かしながら白っぽく仕上げてくれるので、全体になじんでいると思います」。階段下の収納ボックスなどもDIYで。収納は小上がり下のほか、床下のスペースも利用できるようハッチを数カ所につけ、スーツケースなど大きなものをたっぷり収められるようにした。鉄板の天井からマグネットで吊り下げたイサム・ノグチの和紙の照明など、工業的ソリッドの中に和モダンな雰囲気がミックスされて居心地がいい。小上がりの上が開放的な吹き抜けになっている。計算された庇を介して光が差し込む。当初、階段下は仕切り板のみが設置されていた。収納ボックスをDIYで後から作成。小上がりには畳ではなく、クッション性の高いジョイントマットを敷き、その上にラグをかけている。「ラグなら洗濯もできるし、気分に合わせて変えられるのが便利です」。両側に収納のあるペニンシュラキッチンはサンワカンパニーで。夫が料理を担当して柳原さんがサポート。2人で作業するので、両側から使えて便利なのだそう。床上の収納はリンゴ箱でDIYしたもの。壁にかけたスパイスなどの収納棚は、海産物を入れるトロ箱を活かしてDIY。床下に設置されたエアコン。夏は床のフレキシブルボードが素足に冷んやりと感じられる。小上がり下には食材なども収納。柳原さんが結婚時に持参した和ダンス。上のガラス鉢ではメダカを飼育。無垢の素材がシンプルな空間になじむ洗面台。壁づけの棚はワイン箱で。仕事もはかどる開放的な住まい「前は地下にスタジオを設けていたので、自然光が欲しくて。日当たりがいいのは本当に嬉しいですね」。南側に窓が連なった3階のスタジオでそう語る柳原さん。白い空間に、モールテックスの天板で造作した移動式キッチンや木製の雑貨、グリーンが調和する。今は休止中だが、ここにヨガの先生を呼んでグループレッスンを行う日も楽しみにしているそう。「スタジオありきで土地を探しプランニングしましたが、ガーデニングなどプライベートも楽しめて充実しています」。屋上や外構の緑も成育中。快適に過ごすためのスペックをはめ込んだ「箱」が、緑豊かな街に向けて開かれている。3階のスタジオの床下には水袋を温める床暖房が設置されていて蓄熱効果を保つ。「3階の床下は2階の天井でもあるので、2階まで暖かいんです。熱効率の高さを、住んでみて実感しました」。モールテックス、タイル、木の素材の組み合わせが絵になる移動式キッチン。玄関も屋上ガーデンで育てたグリーンがお出迎え。窓枠の木も“バトン”で仕上げている。Y邸設計難波和彦+界工作舎所在地東京都目黒区構造鉄骨造規模地上3階延床面積146.50㎡
2020年06月24日丘の途中の敷地小長谷邸は住宅に建築家である小長谷さん、奥さんで照明デザイナーの真理子さんの仕事場が併設されている。敷地はそのためのスペースが取れるような場所を5年ほど探して見つけた。丘の途中にある敷地は370㎡と広かったものの、旗竿敷地で、かつ、旗部分の端には古い擁壁がありその擁壁が高いところで6m、低いところで2.5mと南から北に向けて高さにかなりの差があった。擁壁に沿って走る道路から見下ろした印象は敷地いっぱいに立った古家の印象も相まって暗く少しじめっとして決して良いものではなかったらしい。建築家の小長谷さんはしかし問題なく家を建てられる土地だと判断したという。「庭をゆったりとつくりながら建てるとまったく違う環境になるだろうと思いました。と同時に古いコンクリートブロックの擁壁も亀裂や歪みがなかったのでよほどのことがない限り崩れることはないだろうと」。敷地を見てピンときたという真理子さんは「道路から下がった場所でちょっと暗い感じはしたんですが、敷地の上の土地の高さが2段階あって、1段上が公園になっている。それですごく面白くて個性的な土地だなと。反対側は下への眺めが開けているので2階はすごく景色が良さそうだし、いい案を考えてくれるんじゃないかと思った」と話す。西側の道路から2階の事務所部分を見る。真鍮製の扉が玄関。道路からは小さな家のように見えるがこの下に1階の住居部分がつくられている。右に緑のある部分が公園になっていて、その一段上に道路が走る。南側の庭を見る。中央部分に見えるのが古い擁壁。その左の1段高くなった部分に公園がある。反対の北側は下へと傾斜していて開口からは遠くまで視線が抜ける。本棚の右側に主寝室への入口がある。1階をコンクリート造に家のつくりの大枠はこの敷地条件から導かれたといっていいだろう。万が一、擁壁が崩れても問題の無いようにまず1階部分をコンクリートにする。そうすることで擁壁の近くまで建物を建てることができるし、古い擁壁をつくり直さずに浮いたコストを建物のほうにかけることができる。そしてさらにそれによって思い切った建築ができるだろう。敷地を見てすぐに浮かんだというこの小長谷さんのアイデアが実現されることになる。そして「1階をコンクリートにしたうえで、2階部分の床に車が駐車できるようにすること」を大前提にどのような住空間にするかを考えていった。しかし「コンクリートはどうしても閉じているとか重たいなどの印象があった。自分たちの家は木造で建てるものだと思っていた僕らにとってそれが感覚的にどうなんだろうと思った」という。「それで南北両側の開口を思いきり開けて視線が抜けるようにして景色と庭の両方を楽しめるようなつくりに」したという。南側の庭を見る。庭は夫妻で木を植えている。「“キャンプ場のような感じで日本の雑木林のような雰囲気にしたいね”って言っています」(真理子さん)。公園の木と90cmほど出た庇があるため夏でも日差しの強い時間帯は直射光がほとんど入らないという。キッチンは当初正面の本棚の位置であったが、真理子さんの「庭を見ながら料理をしたい」との要望から位置が変更された。壁式に見えるが実はラーメン構造。壁の両端部分に柱状の鉄筋が隠れている。開口から向こう側の丘まで視線が抜ける。真理子さんが照明計画でいちばん悩んだのがキッチン部分だった。階段が斜めに走り吊り戸棚もないこの場所で考えたのがバー状の照明で、真鍮をカットした材の表面を小長谷さんが研磨して仕上げた。フードも同様にして製作された。“高架下”の住空間「コンクリートの堅牢な壁に囲まれた家というより、敷地にコンクリートの下駄を置いたぐらいの感じで、コンクリートの壁2枚とその上に屋根があって、あとはぜんぶ1階は公園というか庭の一部みたいな感じ」とイメージを共有していたお2人。さらに「家族では“高架下”って呼んでいましたね。そのくらいざっくばらんで楽しさがあるというか。家のスケールを超えた工場とか、家らしくない空間に住んでみたいという変な願望があったので、これは“高架下”だと思ったとき、すごく興奮しました」と続ける。その“高架下”の両サイドの開口のサッシには木を採用したが、このガラス面のレイアウトが面白い。「1階は3.46mという天井高なのでアルミサッシなどの既製品が使えない。スチールなどで特注でつくるとコストが高くなるというのと、この地域は防火制限がゆるくて網ガラスや防火サッシにする必要がないので、木を使って自由な窓面をつくってみようと思いました。ガラスの配置を均一とすると庭との境界を強く感じてしまったので、ランダムな配置として外の風景とインテリアが親和するようにしました」(小長谷さん)リビングの窓際にはハンモックがぶら下がる。家族全員で使っているという。同じく窓際に置かれているのは古いミシンの脚部分を使ってつくられたテーブル。素材とディテールレスコンクリートの躯体と木サッシの質感のコンビネーションが目に心地良いが、素材選びにはいたるところでこだわった。2階の玄関扉とインターフォン、その脇の窓枠、そしてキッチンのフードと照明部分には真鍮、2階では玄関の土間と壁面に黒皮鉄板を採用、2階の床はコンクリートの地肌をそのまま残して黒い薄い塗料を塗った。キッチンや扉にはアフリカのブビンガという個性的な木目の木を使っている。躯体は防水コンクリートでつくったため仕上がりと防水も兼ねたものになったが、そのほか全体的に素材をそのままを使うようにしたのは経年変化を楽しみながらイニシャル、ランニングも含めコストを抑えるという意図から。コストを抑えるためにはテーブルやキッチンのフード、照明器具などを自ら製作するなどのほかディテールレスも目指した。「建築家はよく手間のかかるディテールを考えますが、カッコ良くはなるけれどもコストがかかる。この家ではディテールレスをどこまでできるかを試してみました」1階の木サッシまわりでは、嵌め殺しの窓の部分を見ると上に木の枠がない。「コンクリートを打つときに溝/目地を取ってそのへこんだところにガラスを差し込んでいます。そうすると材料も減るしコンクリートとガラスのみのミニマムな納まりとなり、とてもすっきりとした見映えになるのです」壁に架かる絵はこの敷地の元住人であった画家の遺族から譲り受けたもの。照明器具はアンティーク。家具屋さんに製作してもらった棚の間に大谷石を挟んで組み立てたのは小長谷さん。半地下の納戸兼パントリーから南側の庭を見る。この場所は息子さんの読書スペースになっているという。階段は手動で上下の位置を変えられる。リビングより半階上が子ども部屋で下の半地下部分が納戸兼パントリー。洗面上の額縁に入ったガラスを右にずらすと収納棚が現れる。南側に設けたこの浴室/洗面所では洗濯物も干す。浴室/洗面所からリビングを見る。浴室には珍しいペンダント照明は真理子さん設計のオリジナル。階段脇の壁がガラスのため事務所からも景色を存分に楽しむことができる。階段近くに北側の庭への出入り口がある。その右側を進むと子ども部屋/納戸がある。玄関を入ってすぐの場所から2階部分を見る。両サイドとも開口から視線が抜けて気持ちの良い事務所スペース。オフィスっぽさを避けるために天井の照明のほかに必要な場所にペンダント照明を下げている。子どもたちの勉強、工作、お絵描きスペースにもなっている。真理子さんの事務所と打ち合わせスペース。窓際のペンダント照明は「カフェなどのお店」のようにも見えるようこの場所に下げた。子どもたちの勉強・工作・お絵描きのスペースにもなっている。ケースの中には小長谷さんが集めた鉱石が入っている。手前の黄鉄鉱はきれいな立方体だが自然そのままの形という。鉱石のガラスケースの横には世界の珍しい草木の実。道路側から建築事務所のスペースを見る。梁の間には全般照明用のLEDのライン照明が入る。正面の黒皮鉄板には磁石で図面を貼ったりしているという。最近はひたすら庭の木々と格闘しているという小長谷夫妻。「木を買ってきては自分たちで植えて少しずつ増やしてます。芝も含めてキャンプ場みたいな感じでちょっとワイルドな雰囲気にしようかと思っています」(小長谷さん)。真理子さんが「1階のソファで横になったりハンモックに乗っていると気持ちがいい」というのにはおそらく2人で植えて育てたこの庭の緑の存在もあるのだろう。コストの関係でとりあえず入れずにすましたが、小長谷さんが「冬はそれがあれば完璧」と話すのは薪ストーブ。「デザインしたものをつくってくれるところがあるのでリビングにいつか付けたいなと」。いつでも入れられるようにコンクリートスラブと木造の屋根には穴をあけてあるという。「それは楽しみでしょう?」と聞くと即座に「そうですね」との答えが笑顔で返ってきた。奥の照明はこの空間が大きく天井も高いので1、2個では少し寂しい印象になる。そこで高さをランダムに変えて8個の裸電球をぶら下げた。はじめ、壁の間は現状より90㎝狭く設計したが、「家族みんなが集まる場所」を検討した結果幅を広げることに。南側の庭/公園側から見る。大きな開口が両サイドにあるため建物を通して向こう側の景色が見える。小長谷邸設計小長谷亘建築設計事務所照明設計内藤真理子/コモレビデザイン所在地東京都町田市構造RC造+木造規模地上2階地下1階延床面積148.64㎡
2020年06月10日