奇跡のバレエ団として名高いバレエ・リュスの、実在の人物をモデルに描く『バレエ・リュスニジンスキーとディアギレフ』の著書・桜沢エリカさんにお話を伺いました。バレエに疎くても、ニジンスキーというダンサーの名前は聞いたことがあるだろう。とはいえ彼が活躍したバレエ・リュスを知っている人は、バレエ好きでもそう多くないかもしれない。しかし、シャネル、ピカソ、マティス、コクトーなど錚々たる芸術家とコラボしたバレエ団と聞けば、俄然興味が湧くはずだ。「私自身、バレエが大好きなのですが現代モノしか観ていなかったので、バレエ・リュスのことは知りませんでした。調べてみたら、今あるバレエの大本になっていると言っていいほどすごいバレエ団だったんです」物語の軸になるのは、ニジンスキーと、ディアギレフという天才プロデューサー。ニジンスキーはディアギレフと出会ったことで、ヨーロッパで一躍スターに。ふたりは同性愛の関係にあり、これまで描かれていたディアギレフ像は、良くも悪くもニジンスキーを支配する意地の悪いオジサンというイメージが強かったそう。しかしながら桜沢さんの描くディアギレフには、人間らしい魅力が。「いわゆるオネエだったと思うんですけど、自分の目指す世界観を完成させるための冷徹さを持ちつつ、占いを異様に信じていたりして、なんだかかわいらしいんですよね」ニジンスキーはというと、バレエ・リュスに在籍した期間が実際はそう長くなく、のちに精神を病んでしまうのだが、伝説化されている人物だけに描き方を悩んだようだ。「写真で見ると役柄によって全然雰囲気が違うし、スタイルも現代の感覚からするとあまりいいとはいえない。でもバレエシーンには、やっぱり力が入りましたね。若い頃はベッドシーンを描くのが好きだったんですけど、今はバレエシーンがそれに代わった気がします。体を描くのが好きなんでしょうね、きっと」陰のキーパーソンであるミシアというパトロネスとシャネルの描き方も効いていて、彼女たちの物語ももっと読みたくなる。事実とは信じがたいほど濃密な時代を知る入門編としては、申し分のない一冊だ。さくらざわ・えりか漫画家。10代でデビューして以来、恋愛マンガの名手としてコミック誌やファッション誌など多方面で活躍。『メイキン・ハッピィ』『天使』など著書多数。奇跡のバレエ団として名高いバレエ・リュス。史実としても楽しめるし、友情そして恋愛物語としても味わい深い。実在の人物をモデルに描くのは初だそう!祥伝社 1200円(C)桜沢エリカ/祥伝社フィールコミックス※『anan』2017年12月27日号より。写真・水野昭子(本)インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2017年12月26日ロシア国家劇場賞受賞、サンクトペテルブルグ都立最高劇場賞に輝いた注目のバレエ団、ロシア国立サンクトペテルブルグ・アカデミー・バレエが2年ぶりの来日中だ。マリインスキー・バレエのプリンシパルとして第一線で活躍し、惜しまれつつも引退したアンドリアン・ファジェーエフがトップとしてバレエ団を率いる。来日公演は12月22日「くるみ割り人形」より開幕。その直前リハーサルの様子を取材した。【チケット情報はこちら】クリスマスのパーティから物語が始まる「くるみ割り人形」。主人公の女の子クララがドロッセルマイヤーおじさんからくるみ割り人形をプレゼントに貰う。おもちゃの戦争に巻き込まれたり、王子様からお菓子の国へ誘われ、お菓子の精たちと楽しく過ごす「くるみ」の舞台は、さながら絵本から出てきた夢の国のようだ。序曲がはじまると、雪降る夜の町並みが舞台上に照らし出される。その道を様々な人々が通り過ぎてゆく。ある人は忙しそうに、ある人は楽しげに、そのひとりひとりに、それぞれのクリスマスの物語を感じさせる演出だ。ともすれば本編の入り口でしかないとも言える往来のワンシーンだが、監督であるファジェーエフはそれぞれを注意深く見つめ、気になればすぐさま「ストップ!」と声をかけ、自らスタイルを示し、そして舞台は、より生きたものに変化していく。開演直前のリハーサルにもかかわらず、わずか3分程度の序曲のリハーサルに費やした時間は正味15分。このディティールへのこだわりは全編を通して発揮されており、特にコールドバレエひとりひとりへの眼差しや指摘が印象に残った。開場直前ぎりぎりまでのリハーサルでも一切妥協しないその姿勢は、その日の観客の目にも納得のいくものであったに違いない。注目ダンサーはアレクセイ・ポポフ。ワガノワ・バレエ・アカデミーを卒業後、マリインスキー・バレエを経て、2016年のシーズンからファースト・ソリストとしてバイエルン国立バレエの団員となり、世界をまたにかけ活躍している。また同じくワガノワ・バレエの薫陶を受けた長澤美絵も出演。ドネツク国立バレエを経て、2010年にキエフ・クラシック・バレエに入団。2014年には、エストニア・タリン国際バレエコンクールにて賞に輝いた。来日公演は12月22日神奈川・藤沢市民会館大ホールでの「くるみ割り人形」で開幕。クリスマス後からは演目を「白鳥の湖」に変え、昭和女子大学人見記念講堂、オーチャードホール、大宮ソニックシティなどを巡演。1月14日(日)大阪・グランキューブ大阪メインホールまで。チケットは発売中。取材・文:yokano
2017年12月25日世界最高峰のカンパニーとの呼び声高いドイツのハンブルク・バレエ団が、2月に日本公演を行う。バレエ団を率いるのは、現代バレエの巨匠、ジョン・ノイマイヤー。今回上演されるドラマティック・バレエの傑作『椿姫』や、マーラーやバッハの音楽に振付けた大作(ガラ公演『ジョン・ノイマイヤーの世界』でも抜粋を上演)で、日本でも多くの観客の心を捉えてきた振付家だが、さらに注目すべきもう一つの上演作品が、『ニジンスキー』である。「振付家として、私はニジンスキーに感嘆するばかりだ」「初めて一緒に仕事をするカンパニーでは、毎回ニジンスキーのことを思う」というノイマイヤーが、渾身の力と情熱をこめて手がけた意欲作だ。ハンブルク・バレエ団「ニジンスキー」チケット情報『ニジンスキー』は、20世紀初頭にヨーロッパで一斉を風靡したバレエ・リュス(ロシア・バレエ団)で活躍した天才ダンサー・振付家、ヴァスラフ・ニジンスキーとその作品の世界を舞台化したバレエ(2000年初演)。その幕開けは、1919年のニジンスキー最後の公演の場だ。ここでニジンスキーは、自身の人生の様々な場面、舞台を追体験する。彼の前には、興行主で愛人のディアギレフや妻のロモラ、また『薔薇の精』『牧神の午後』『春の祭典』など、ニジンスキーが演じたバレエの登場人物たちが幻となって現れ、やがて訪れる戦争の悪夢の中、彼は次第に狂気にとらわれてゆく──。米国ウィスコンシン州生まれのノイマイヤーは、小学校6年生の時、近所の図書館でニジンスキーについての書籍と出会い、その魅力に心を奪われたという。「私を惹き付けたのは、舞踊家としてのニジンスキーではなく、人間としての彼の運命だった」ともいうが、『ニジンスキー』で描かれるのは、華々しいスターの肖像というよりもむしろ、栄光と孤独のなかで苦悩する、人間=ニジンスキーの姿なのだ。ニジンスキー関連品の熱心な収集家としても知られるノイマイヤー。資料の散逸や投資の対象にされるのを避ける目的もあるというが、当時の絵画や彫刻、ポスター、様々な文書を手にするたびに、ニジンスキーの新たな面を見つけ、同時代の芸術家たちが彼をどのように見ていたのか、と思いをはせる。「ニジンスキーは時代──または彼に惹かれていた芸術家たちよりも、はるか先を歩んでいた」というノイマイヤー。『ニジンスキー』は、そんな熱烈な信奉者だからこそ描くことができる、心揺さぶるバレエといえるだろう。日本公演を、大いに期待したい。ハンブルク・バレエ団2018年日本公演『ニジンスキー』は2月10日(土)から12日(月・祝)まで東京文化会館にて。チケットは発売中。文:加藤智子
2017年12月12日12月22日(金)神奈川・藤沢市民会館大ホールより、4年ぶりの来日公演を開催するロシア国立サンクトペテルブルグ・アカデミー・バレエ。来日公演のゲストとして、長澤美絵の出演が決定した。【チケット情報はこちら】長澤は埼玉県出身。2005年に世界最高峰のバレエ学校と言われるワガノワ・バレエ・アカデミーを卒業。ドネツク国立バレエを経て、2010年にキエフ・クラシック・バレエに入団。2014年には、エストニア・タリン国際バレエコンクールにて賞に輝いた。現在はキエフ・クラシック・バレエを率いるプリンシパルとして、ウクライナ国内はもちろん、ヨーロッパでも活躍している。来日公演は12月22日(金) 神奈川・藤沢市民会館大ホールから1月14日(日)大阪・グランキューブ大阪メインホールまで。長澤は12月24日(日)・1月8日(月祝)東京・昭和女子大学人見記念講堂、12月27日(水)・28日(木)東京・オーチャードホール、12月30日(土)埼玉・大宮ソニックシティに出演。チケットは発売中。
2017年12月08日プーマ(PUMA)から新作スニーカー「プーマ ミューズ エコー」が登場。「プーマ ミューズ エコー」はマーシャルアーツやバレエのダンスシューズからインスパイアされており、幾何学的なシェイプと、対照的なフェミニンで柔らかな軽量素材を使ったデザインが特徴だ。シュータンが長めのミッドカットスニーカーとなっており、分割されたラバー素材のアウトソールや、かかとに施された未来的なメタリックのアクセントがポイントとなっている。インソールは取り外しが可能で、ミッドソールには軽量のIMEVAを採用。シュータンには、プーマキャットロゴが施された。ビジュアルには、モデル・女優・活動家、そしてプーマのブランドアンバサダーでもあるカーラ・デルヴィーニュが起用されている。【詳細】プーマ ミューズ エコー発売日:2017年12月1日(金)価格:12,960円(税込)取り扱い:プーマストア、プーマオンラインストア、プーマ取扱店の一部【問い合わせ先】プーマ お客様サービスTEL:0120-125-150
2017年12月07日ロシア国家劇場賞受賞、サンクトペテルブルグ都立最高劇場賞に輝いた注目のバレエ団、ロシア国立サンクトペテルブルグ・アカデミー・バレエが12月22日(金)より4年ぶりの来日公演を開催。ゲストソリストとして、アレクセイ・ポポフの出演が決定した。【チケット情報はこちら】アレクセイ・ポポフは2010年にワガノワバレエアカデミーを卒業。マリインスキー・バレエを経て、2016年のシーズンからファースト・ソリストとしてバイエルン国立バレエの団員となり、世界をまたにかけ活躍している。芸術監督のアンドリアン・ファジェーエフは、今回のアレクセイ・ポポフ起用について、「彼はロシアのバレエ学校のお手本と言えます。彼はワガノワ・バレエ・アカデミーを卒業し、マリインスキー・バレエに入団しました。マリインスキー・バレエで6年間ソリストを務めたのち、今はドイツ・ミュンヘンのバイエルン国立歌劇場にてプリンシパルとして活躍しています。彼はクラシック・バレエの主要キャラクターを演じる事において感嘆するような才能を見せます。私は今回の彼の特別出演は、日本への来日ツアーをより素晴らしいものにしてくれると確信しています」とコメントを寄せている。来日公演は12月22日(金) 神奈川・藤沢市民会館大ホールから1月14日(日)大阪・グランキューブ大阪メインホールまで。チケットは発売中。
2017年11月16日ロシア国家劇場賞受賞、サンクトペテルブルグ都立最高劇場賞に輝いた注目のバレエ団、ロシア国立サンクトペテルブルグ・アカデミー・バレエが12月、4年ぶりに再来日を果たす。劇場の芸術監督を務めるのは、マリインスキーのプリンシパルダンサーとして人気を博したアンドリアン・ファジェーエフだ。ロシア国立サンクトペテルブルグ・アカデミー・バレエ チケット情報かつて、マリインスキー・バレエのプリンシパルとして活躍し、その麗しいスタイルとテクニックで世界を魅了したアンドリアン・ファジェーエフ。華やかな表舞台から惜しまれつつの引退をした彼が、今や歴史あるバレエ劇場のトップとして一団を率いての来日を果たす。若き芸術監督に、公演の見どころをインタビューした。上演するのは2演目。「『白鳥の湖』は世界の芸術において、最も完璧で有名な作品のひとつだと思います。昔からその音楽と振付は世界クラスの傑作とみなされ、ロシアの文化歴史上の優れた成功のひとつであると言えるでしょう。『くるみ割り人形』も同じく、ダンスの世界ではシンボル的な作品です」とファジェーエフ見どころについて「バレエの“言語”は世界共通です。伝統的な2作品に加えたわたしたちの現代的解釈は、価値観の異なるさまざまな人々に、広く受け入れていただき、評価いただきました。観客の皆さまには、有名なデザイナーが手掛けた豪華な衣装・舞台セットや努力を惜しまないダンサーの動きに感心するだけでなく、舞台上のダンサーたちの生命力、そして想像力に満ちた若い力に対し、プティパが生きた時代と同じくらい強烈に共鳴して頂きたいと思います」とアピール。バレエ団のメンバーに求めるのは向上心。「ダンサー一人ひとりが、日常のリハーサル時間以外において常に向上心を持っていること。また一方で、体の曲線美を維持し、ジョギングやジムで磨き上げる努力を惜しまず、また劇場へ観客として通ったりすることで人として成長をすること。鋭い知性と文化に対する興味は一人前のバレエダンサーにとても必要な要素なのです。これらの信条が、我々劇場の基盤を為しています」と言葉に熱を込める。「日本の人々の持つ、シンプルなものの中にある美しさを見抜く感性、そしてその感性をエレガントに表現する能力に畏怖の念を抱いています。世界は、この美しさに対する自然な受容力を持つ日本の観客のみなさまを求めているのだと感じています。だからこそ、私はいつも日本のみなさまにお会いすることをとても楽しみにしています」と日本の観客へメッセージを送った。本場ロシアの芸術をぜひ劇場で楽しみたい。≪公演日程≫12月24日(日)・1月8日(月・祝)昭和女子大学人見記念講堂 (東京都)12月27日(水)・12月28日(木)オーチャードホール (東京都)12月30日(土)大宮ソニックシティ大ホール (埼玉県)ほか全国にて公演
2017年11月07日女の子に人気の習い事のひとつがバレエ。ただ、「発表会にお金がかかりそう」「ママたちの関係が大変そう」というイメージもあるようです。先日、小学校3年生の娘の発表会が終わりましたので、母の会の活動やかかる費用など、バレエの発表会の舞台裏をご紹介いたします。衣装やヘアセット…。お母さん全員が発表会前にやらなければいけないこと今回は、発表会の2週間前に当日身につける衣装(レンタル品)を受け取りました。汚れたり切れたりしないようお母さんたちが着替えを手伝い、まずはサイズの確認。衣装をつけての動きに慣れるよう、普段の練習でも数回衣装でレッスンをします。サイズが小さすぎて着られない場合は交換になりますが、サイズが大きい場合はお母さんがお直しをします。娘は細身なので毎回“ムシ”と呼ばれるホックの受け部分を縫い付けて詰めます不器用な私が苦手なのがヘアセット。ワックスウォーター、水溶性のハードジェル、スタイリングスティック、ハードスプレー、ヘアネット、シニョンネットを駆使して乱れないようシニョンを作ります。娘は髪の量が多いのでつかみ切れず毎回大変。何度かやり直しをして、完成までに10分以上かかってしまうことも…。首を長く、頭を小さく見せるため、バレエのシニョンはなるべく潰します。後頭部に“お団子”ではなく“甘食”が張り付いているイメージが理想なのだそう発表会当日のベースメイクもお母さんの仕事。ドーランを、顔、首、肩、背中、腕〜手の甲に塗り、おしろいをはたきます。普段使っているファンデーションとは色味もテクスチャーもまったく違うドーランの扱いに、初参加のお母さんは苦戦!恐る恐る塗ってはムラになったところにドーランを足し、それがまたムラになってさらにドーランを足し…といつまでも仕上がらないので、ベテランのお母さんがお手伝いに入ります。その後で先生が舞台用のメイクアップをしてくれます。発表会を見に来てくれたおじいちゃん・おばあちゃん、お友達へのお礼やお返しも大切。私は、親戚には後日写真を、お友達にはハンカチや文具程度のミニギフトを渡しました。先生へのお礼の準備や撮影など。母の会の活動って何をするの?明確に「母の会」が組織されているバレエ教室もありますが、娘の教室は、発表会の前だけ長くいる保護者が中心となり連絡を取り合います。〈発表会前の母の会の活動〉・先生にお渡しするお礼の準備(商品券と花束。それぞれ5000円程度を家庭数でワリカン)・当日の持ち物や諸注意も経験者ママが早めに皆さんに連絡する・事前に場当たり稽古(=出演者の立ち位置や出ハケ、照明・音響など裏方の確認を行うもの。音には乗らずに場面ごとに確認をしていく)や、ゲネプロ(=リハーサル、通し稽古。衣装をつけ、本番と同じ条件で実施)がある場合は手伝いをする。具体的には、舞台袖で待機している子どものトイレや水分補給、出ハケのタイミングを教える、音出しなど〈発表会当日の母の会の活動〉・当日に場当たりやゲネプロがある場合は必要に応じてお手伝い・お教室単体の発表会の時は、先生や舞台監督、音響や照明さんなどスタッフのお弁当を買いに行く・代表者数名が撮影可となっている場合は撮影係を決めておき、撮影する・発表会後に先生にお礼を渡す・返却された衣装の汚れやほつれ、枚数などのチェック〈発表会後の母の会の活動〉・代表者が撮影をした場合、画像をクラウドにアップする、DVDにして配布するなどこうした活動を通して母同士も仲良くなりますし、子どもたちの成長を見守る仲間としての絆が強まります。発表会当日のタイムスケジュール発表会当日の流れは、その教室単体の発表会なのか、複数団体で構成される発表会なのかで異なります。今回の娘の発表会は市民会館で行われた複数団体参加のもの。待機時間が長くなりますし、ほかの団体と楽屋が一緒になるので、迷惑にならないよう気を遣いました。〈発表会当日のタイムスケジュール例〉・10時に楽屋集合・衣装に着替えて10時半からゲネプロ・参加全団体そろってのフィナーレの場当たり・12時近くに楽屋に戻り、練習用レオタードに着替えて昼食・12時半からメイク開始。終わり次第静かに待機・13時半頃、体にもドーランを塗り、おしろいをはたき、衣装をつける。以降飲食もトイレも厳禁・14時半から本番今回の発表会にかかった費用区民祭のプログラムへの参加だったので、参加費6000円(娘は1曲プラスフィナーレに出演)、衣装代送料込8940円。撮影も自由にできて写真やDVDの購入も無し。ほかは個人的に、新しいタイツ(800円)、バレエシューズ(1000円)、アンダーパンツ(820円)を購入しました。今回は格安!バレエを習うことを検討しているお母さんは、母親がどの程度お手伝いをするのか、発表会の頻度、発表会はどういう形態で行っているのか、費用はどのくらいか、確認できるとよいですね。独特のルールも多いバレエ。衣装のお直しやシニョンなど、面倒だなと思うこともありますが、場当たりやゲネプロなどは舞台ならではの貴重な経験!スポットライトを浴びて堂々と踊る娘たち、笑顔でステージから降りてくる姿、花束やプレゼントを抱えて嬉しそうな表情を見ていると習わせていてよかった、と思います。<文・写真:フリーランス記者森藤理絵>
2017年10月23日「子どもの可能性を広げてあげたい」「園や学校以外の居場所を作ってあげたい」など、習い事を始めるきっかけはさまざま。でも、限られた時間とお金を使ってどんな習い事をしたらいいのか、子どもが「やめたい」と言ったらどう対応したらいいのかなど、悩みはつきません。そこで、幼児〜小学校高学年の子どもを持つ5人のママが集まって座談会を開催! 習い事をさせて良かったことや後悔していることなど、ホンネをざっくばらんに話してもらいました。座談会出席者Aさん:12歳と8歳、2人姉妹の母。「人生の幅が広がる」「仲間ができる」などの理由で、習い事には積極的。ダンス、水泳、テニス、ピアノ、バスケットボールなど、姉妹を同じ習い事に通わせている。Bさん:10歳のひとり娘を持つ。3歳から習っているバレエにはまり、バレリーナを目指して親子でハードな日々。一方で3歳から始めた絵画工作、4歳から始めたピアノも継続中。Cさん:8歳長女、4歳長男の母。長女は4歳から英語、5歳から水泳、7歳からそろばんを習っている。長男にはこれからスポーツ系の習い事をさせる予定。Dさん:10歳長女、7歳長男、3歳次女と3人の子どもがいるが、習い事に通っているのは長女のみ(6歳から絵画工作、7歳から学研)。長男は「友達と公園で遊ぶことが一番楽しい」という気持ちを尊重して、今も習い事なし。Eさん:8歳長女、 4歳長男の母。長女は3〜4歳に水泳、5〜6歳にダンス・演劇・歌、6〜7歳に水泳と1年単位で習い事を転々としている。現在は7歳から始めたアトリエ教室とテニススクールを継続中。■今も昔も変わらず、習い事の鉄板は水泳とピアノ!——私の周囲でも水泳とピアノを習っているお子さんが多いんですが、やはり人気なんですね。Aさん:うちの姉妹も両方やっていますよ。水泳は水遊びを楽しむためにも、生き抜く力をつけるためにも必要だと思い、私が強く勧めました。ピアノも自分がやっていて、「音楽は人生を豊かにする」と実感しているので、娘たちにも習わせています。Bさん:私もピアノが大好きなので、「一緒に弾けたらいいな」と娘にも習わせています。水泳はまったく興味がなかったんですが、ママ友に誘われて何となく始めたら、意外に良かった! 体が丈夫になり、病気をほとんどしなくなりました。Cさん:水泳はうちも5歳からやっていますが、きっかけは小学校の水泳授業を見学したことです。教えるスピードが遅く、「これではとても泳げるようにならない」と思ったんです。もともと海やプールが好きだった、というのもありますね。——お話を聞いていると、うちの5歳息子がまだ泳げないことが不安になってきました。体験レッスンに連れて行こうとしても「絶対いや!」と拒否されてしまう。もっと小さい頃から習わせておけばよかったと、後悔しています。Dさん:でも、習っていない子もたくさんいるのでそんなに心配はいらないですよ。うちの長男も泳ぐのが好きだからと体験レッスンに連れて行ったんですが、「教えられたり競争したりするのは嫌い!」と入会すらしませんでした。小学校に入ってから「泳げないとマズイ」と気がついて、自分から習いたいと言う子もいるみたいですし、焦らなくていいと思います。Bさん:そうそう、無理させる必要はまったくないですよね。うちも私の趣味で和太鼓の体験レッスンに連れて行ったんですが、まるで興味なし(笑)。一方で、3歳から親子で通っていたバレエには私よりも娘のほうがハマってしまい、もう大変です。週4回レッスンに通っていて、完全にバレエ中心の生活です。バレエは衣装代やワークショップなど本当にお金がかかるので、家族での旅行や遊びは諦めないといけない。娘や夫と何度も話し合いをしましたが、娘の意思が固いので、今はバレエにすべてを注ぎ込んでいます。——Bさんの娘さんはプロを目指しているんですよね。もしプロになれなかったら、これまでのお金と時間がもったいない、という気持ちはないのでしょうか?Bさん:上には上がいますから、正直プロになるのは難しいと分かっています。でも、目標に向かって必死で頑張ったことは娘の心に一生残りますよね。私自身、子どもの頃にピアノや乗馬が大好きだったんですが、その時のことを思い出すだけで幸せな気分になります。娘にもそんな思い出ができるのであれば、後悔はありません。Cさん:それだけ夢中になれるのは、すごいことですよね。うちはまだそこまでのものは見つかっていないんですが、学校以外に仲のいい友達ができるだけでも、意味があると思います。成功したり失敗したりするなかで、達成感や挫折を味わえるのも、学校では味わえない経験です。Aさん:ピアノの発表会で演奏すると度胸がつきますし、学校で伴奏を任せられると自信もつく。自分の世界が広がるし、好きな事や趣味が見つかるきっかけになると思いますね。Dさん:うちの娘は絵画工作を習っているんですが、区のコンクールで毎年入選していることが自信になっているようです。勉強が苦手な分、ほかのことで評価されるのは、親としてもありがたい。好きなことを思う存分やることができ、息抜きやストレス発散になっていると感じています。 ■学習系習い事の登竜門! くもんやそろばんで、算数の基礎が身につく?——勉強系の習い事はいかがでしょうか? 私の周囲では英語やくもん、そろばんをやっているお子さんが多い印象です。Cさん:将来、海外に出て困らない程度の英語力は身につけて欲しくて、4歳から英語を習わせています。公立小学校の低学年には、英語の時間がないところもあるので、習い事で補うしかないんですよね。そろばん教室は、数字に強くなって欲しいのはもちろん、集中力や記憶力も伸ばしたいと思い小1から習わせています。本人もすごく楽しそうですし、学校でも習っている子が多いですね。Dさん:うちは小2くらいから学校の勉強についていけない部分がでてきて、私が教えてもケンカになることが多かったんです。本人も気にしていて「勉強が苦手だから通いたい」と言ってきたので、学研教室に通い始めました。家では勉強をする環境や時間を作るのが難しいので、習わせて良かったと思っています。Bさん:うちはバレエに夢中で勉強系の習い事をさせてこなかったことを、少し後悔しています。今、中学受験を考えているんですが、算数の基礎がほとんど身についていないんですよ。うちの夫はくもんが大好きで、「計算力が付くだけではなく、短時間に物事を解決する訓練にもなるから、勉強全体に役立つ」と娘にもやらせたがっていました。あの時、意見を聞いておけば良かったかな、と今さらながら思います。Aさん:でも、うちも勉強系は何も習わせていませんが、大丈夫ですよ。確かに公立小学校の授業だけでは不安がありますが、親がフォローしてあげれば問題ない。親が忙しくて時間がない場合は、やはり習い事が必要になると思います。■続けさせる? やめさせる? 子どもの「やめたい!」の対処法——実はうちの息子が最近、ピアノの練習をまったくやらなくて時々「やりたくない」と言っているんです。自分から「やりたい」と言って始めたことなのに、やめさせることには抵抗があって…。何でも簡単にあきらめるクセがついてしまいそうで心配です。Eさん:うちは、娘が4歳で始めた体操を1年でやめさせましたよ。友達にちょっかいを出して楽しそうにはしているんですが、全然真面目に練習しないので、見ている私がイライラしてしまったんです。「身体の基礎をきたえるのに良いかな」と思って始めたんですが、娘には合わなかったようです。Cさん:娘が5歳のときに、本人の希望でバレエ教室に通い始めたんですが、たった数カ月で飽きてしまったんです。さすがにこの時は「自分でやりたいと言ったんだから、最低でも1年は頑張りなさい」と説得しました。数カ月では基礎練習ばかりでバレエの楽しさもわからないだろうし、1年経って発表会なども経験したら気持ちが変わるかな、という期待もありました。結局1年経っても意思は変わらずやめてしまいましたが、以降は安易に「やりたい」とは言わなくなった気がします。Aさん:小さな子どもの「やりたい!」は鵜呑みにできないですよね。衣装がかわいいとか、友達がやっているとか、適当な理由が多いですから、あまり真に受けないほうがいいかもしれない。うちは自分からは「やめたい」とは言わないんですが、ピアノに対して明らかにやる気がなくて、全然練習してくれません。Dさん:結局、イヤイヤやったことは身につかないんですよ。私も子どもの頃にピアノを習っていたんですが、やめたくて仕方がなかったのに親に言えなくて、ダラダラと続けてしまった。お金と時間の無駄だったと、今でも思っています。だから、親が習い事を始めるきっかけを作ったとしても、継続するかどうかは本人の意思に任せたほうがいいと思います。Bさん:私も、子どもが楽しくないものはすぐにやめていいと思います。楽しくないことに、お金や時間をつぎ込むのはもったいない。たかが習い事なんだから、そんなに真剣に捉える必要はないですよ。——「たがが習い事」というのは目からウロコです。親の気持ちよりも、子どもの意思を尊重してあげるのが大切ですね。いろいろな習い事を経験させてきた小学生ママのみなさんから、ほかにもアドバイスはありますか?Cさん:周囲で評判がいい先生や教室が、自分の子どもにとってもベストとは限りません。合う、合わないがあるので、必ず体験レッスンや見学に連れて行ったほうがいいと思います。とくにピアノなど芸術系の習い事は、いい先生との出会いが大切だと思います。Bさん:親と子は違う人間なので、興味や関心も異なります。子どもが小さい時には親が選んでもいいと思いますが、本人が好きなものじゃないと上手にならない。子どもの意思で楽しむのが基本だと思います。Aさん:とはいえ、親が関心を持たないと結局長続きはしないですよね。とくに子どもが小さいうちは親のサポートが必要ですから、ある程度は親の趣味で選んでいい気もします。Dさん:自分の好きなことを自分で判断できるのは、小学生以降ですよね。本人が「やりたい!」と言う気持ちを持つまで、じっくり構えていいと思います。子どもには、遊ぶ時間や自由な時間のほうがずっと大事。親が管理してしまうと、何をして遊ぶか、どうやって過ごすかなど、自分で考えられなくなると思うので、あまり予定を詰め込まないほうがいいと思います。——周囲に振り回されず、焦らず、子どもが楽しめる習い事をやるのが一番ですね。本日は勉強になりました!取材・文/まちとこ出版社
2017年10月22日2018年2月、振付家ジョン・ノイマイヤーが芸術監督を務めるハンブルク・バレエ団が日本公演を行う。2016年春、7年ぶりに実現した日本公演は独特の熱気に包まれ、ノイマイヤー作品、またこのカンパニーの根強い人気を印象づけたが、彼らの代表作を携えての今回の来日は、その興奮を再びもたらすものと期待される。ハンブルク・バレエ団 チケット情報上演作品のひとつ、『椿姫』はパリ・オペラ座バレエ団による上演でも知られ、もっとも有名なノイマイヤー作品といってもいいかもしれない。ヴェルディのオペラ『椿姫』と同じく原作はデュマ・フィス。パリの高級娼婦と純粋な青年の悲恋を描いた傑作だが、ノイマイヤー版は全編ショパンの音楽を用い、原作の世界をより細やかに表現、物語バレエの最高傑作と賞賛されている。あらためて、ノイマイヤーのもとで切磋琢磨を続けるダンサーたちの演技で観たい作品だ。もうひとつは、伝説的ダンサー、ヴァスラフ・ニジンスキー(1890~1950年)の半生を描いた『ニジンスキー』。ウクライナに生まれ、ダンサーとして才能を開花、ディアギレフのバレエ・リュスに参加し、舞踊史に輝かしい足跡を残しながら、不遇のなかで生涯を終えた彼の数奇な運命を描いたバレエだ。作中には彼が演じた傑作の役柄が次々と登場、そこに立ち現れる、美しくも切ない天才ダンサーの姿が大きな感動を呼ぶことだろう。ガラ公演〈ジョン・ノイマイヤーの世界〉も見逃せない。前回の日本公演で初演され、その2日目には当日券売り場に長蛇の列ができたという、予想を遥かに超えた反響と感動が思い出される。ノイマイヤーの数々の傑作からの単なる名場面集にとどまらない、その作品世界の多彩な魅力を一夜にして体験できる、圧巻のスペクタクルである。これを踊るカンパニーのダンサーたちも、その実力は世界最高峰と評されるが、そこでの日本人団員の活躍も注目だ。2012年、ローザンヌ国際バレエコンクールで第1位入賞を果たして話題となった菅井円加は、現在このハンブルク・バレエ団でプロとして活躍、今回初めて『椿姫』への出演が決まり、ヒロインの友人プリュダンスという大役を任される。「一番好きな作品で、いつか関わりたいと思っていた」とインタビューに応えた菅井。「『ニジンスキー』にも何度か出演していますが、ラストシーンでのニジンスキーの狂気は、自分も出演していることを忘れてしまうほどの迫力」とダンサーの素晴らしさを強調、「両作品ともぜひ、キャスト違いもご覧になって、それぞれの魅力を味わっていただきたいです」と訴えている。公演は2018年2月2日(金)から2月12日(月・祝)まで、東京文化会館にて。チケットはチケットぴあにて9月29日(金)より先行発売。取材・文:加藤智子
2017年09月27日こんにちは、島本薫です。男性がチュチュやトウシューズを身につけて躍る、男だけのコメディ・バレエがあるという話、どこかで聞いたことはありませんか?聞いたことはあっても、「観た」ことはない人が多いのではないでしょうか。ううん、それはもったいない。彼らの踊りはキワモノと決めつけるにはあまりに楽しく、意外な美しさがあるものなのですから……!今回は、爆笑しながら元気と感動をもらえるバレエ、トロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団の魅力をお届けしましょう。■男だけのコメディ・バレエ「トロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団」とは?“誰もが気軽に楽しめるバレエ”を目指し、1974年にニューヨークのオフ・オフ・ブロードウェイで産声を上げたトロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団(通称トロックス)。彼らがつくりあげたのは、世界初の「コメディ・バレエ」でした。舞台に上がるのは男性だけ。入念なメイクで女性に扮し、艶やかなチュチュをまとい、トウシューズを履いてポアント(つま先立ち)で舞う男性バレリーナに、世界が目を見張り、称賛の声を送りました。そこに繰り広げられていたのは、ただの女装バレエにとどまらない、バレエへの愛とリスペクトと遊び心あふれるステージだったからです。踊りをおろそかにすることなく、笑いの要素を取り入れる。女性のつもりで踊るのではなく、男性として、自分らしく女性の役を踊る。観客を楽しませ、自分たちも存分に楽しむ。そんな彼らの評判はすぐに海を越え、国内はもとより国外でのツアーもスタート。1982年には初の日本公演が行われ、追加公演を余儀なくされるほどの大盛況に。それ以来、日本はほぼ毎年ワールドツアーに組み込まれるようになりました。2006年には名誉ある「英国批評家協会ダンス賞」最優秀賞を受賞するなど、実力も折り紙付き。2016年にはトロックスのダンサー、チェイス・ジョンジーが「英国ナショナルダンスアワード最優秀男性ダンサー賞」に輝きました。性別を超えた役で評価を受けたのは、史上初のことです。そんな彼らが、どんなおもしろマジメな舞台を届けているのかといいますと……。■爆笑しながら元気と感動をもらえるバレエステージいっぱいにずらりと並ぶ、白い衣装のバレリーナたち。これから夢の舞台が始まるのかと思いきや、舞台袖から出てきたダンサーが男性役の隣でポーズをとるダンサーに歩み寄り、「ちょいとアンタ、そこはアタシの場所よ!」と、ひと騒動かましてくれるではありませんか。さすがはトロックス、出だしからやってくれます。音楽が鳴り、いざ踊りが始まると、誰もがトウで立つ男性バレリーナの迫力に圧倒されることでしょう(どう考えても2メートル以上はあるのですから……)。なのに、意外なほどの軽やかさとバレエらしさで魅せてくれるかと思うと、わざとドタドタ舞台を踏み鳴らしてみたり、すまし顔で女性役が男性役をリフトしてみたり。舞台の片隅には決めポーズで蹴飛ばされたダンサーがいたり、「何すんのヨ!」と小競り合いが始まったりと、踊りに笑いに全力投球。さあ気を取り直して、と言わんばかりにポーズを取り直すしぐさなど、もう爆笑もの。ただすべてがバレエとしての流れとテクニックの中で鮮やかに表現され、コメディでありながらアートと言うにふさわしいのです。頼りない王子様や、筋肉ムキムキのお姫様。女性顔負けのしなやかさを見せる白鳥の姫君もいれば、美しくも笑いあふれる踊りで観る者を瀕死の状態にいざなう白鳥もいて、バレエってこんなに楽しく素晴らしいものなんだと素直に思えてくるのです。トロックスの2017年オフィシャルサポーター、美川憲一さんは、その魅力をこのように述べています。「バレエはお行儀よく鑑賞するもの、という常識をぶっ壊したのが“トロ”なのよね。でもあそこまで壊しても成り立つのはやっぱり、基礎がちゃんとできているから」「好奇心が強い方が生きていて楽しいわよ。『バレエなんて』じゃなくて、そういうモノを一回見てみようっていう刺激って、生きてく中でとっても大切なことなのよ」隅々までバレエの愛と遊び心とファンサービスのあふれるトロックスの舞台。劇場で、あなたも愛と笑いと感動をもらってみませんか。トロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団 2017年日本公演9月9日(土)~10月1日(日)まで、東京・大阪・九州など日本各地で公演オフィシャルサイト:
2017年09月23日誰もが叶えたい夢を胸に生きていると思いますが、ときには心が折れて落ち込んだり、諦めそうになってしまったりすることもありますよね?そこで、そんな気持ちをグッと後押ししてくれるオススメのアニメ映画『フェリシーと夢のトウシューズ』をご紹介します。今回は、情熱と勇気で夢に立ち向かう主人公に新たな命を吹き込んだある方に、その魅力をうかがってきました。それは……。日本語の吹替版を務めた土屋太鳳さん!【映画、ときどき私】 vol. 1052017年は4本の主演作が公開されるなど、若手女優のなかでも大躍進中の土屋さんですが、本作では洋画アニメの吹き替えに初挑戦するだけでなく、主題歌の作詞から歌唱に至るまで、とにかくチャレンジの連続。そこで、今回感じた思いや仕事の原動力などについて、いろいろと語ってもらいました。本作は、11歳の少女フェリシーが困難な状況にも関わらず、バレリーナになる夢を追い求めていく姿を描いた物語。オファーをもらったときのお気持ちは?土屋さん本当にうれしかったです。フェリシーは私よりも年下ですけど、その頃の気持ちに共感するというよりは、いまの自分がフェリシーに共感しました。体を使って何かを表現したり、お芝居をしたりするときに感じてきたことをフェリシーの人生と重ねていましたし、フェリシーと向き合っている時間は喜びでした。声の吹き替えは普段のお芝居とは違うと思いますが、苦労したことは?土屋さん日本のアニメでは一度やらせていただいていますけど、海外のアニメは日本の作品とは違って、独特なリズム感があるんですよね。なので、アクセントとかがすごく難しく、最初は打ちのめされてしまいました(笑)。でも、そういう不安や迷いを現場のスタッフさんや演出の方が喜びに変えてくださいましたし、声をあてながら、フェリシーからパワーをもらっていたので、すごくいい作品と役に出会えたなと思っています。弟さんが声優をされているそうですが、何かアドバイスをもらいましたか?土屋さんもちろん、弟にも「どうすればいいんだろう?」と相談しました。弟もちょうど同じときに、ダンスのアニメ作品の練習を私の家でしていたので、「2人でがんばろう!」って感じでやっていました。フェリシーは何よりも踊ることが大好きな少女ということもあり、ダンサーとしても活躍している土屋さんと重なるところも多いはず。土屋さんが子供の頃に踊りを始めたきっかけは?土屋さん私は日本舞踊とクラシックバレエを3歳から習い始めたんですけど、それは姉が先に習っていたからで、最初は踊りたいというのはあまりなかったんです。でも、それから高校で創作ダンス部に出会って、なぜだかわからないんですけどすごく惹かれて、「この部活に絶対入りたい」と思ったんです。そのときに先生が「学校というのは、部活と勉強を両立するところなので、芸能活動と勉強とダンスも両立できるはずです」と言ってくださったおかげで3年間やらせていただけて、そこから気持ちが変わったと思います。今回は作詞と主題歌にも初挑戦されましたが、いかがでしたか?土屋さんまずは「私が歌うの!?」という驚きが大きかったです(笑)。というのも、私は16歳くらいまでは大きな声が全然出なくて、舌小帯という舌の裏を切る手術をしてから少しずつ声が出るようになったので、声を出すためのボイトレをずっとしていたんです。それが、今回は歌うためのボイトレをさせていただけたので、まずはそれがすごくうれしかったです。この作品は、フェリシーが夢をつかむ物語でもありますが、うまく声を出せなかった私が歌うことでも、夢を叶える瞬間を感じていただけるのではないかなというふうに思いました。実際にご自分で聞いてみての感想は?土屋さんエンドロールで流れるのかと思うと動揺してしまって、試写を観させていただいたときには、恥ずかしくてちょっと椅子からお尻が浮きました(笑)。ただ、今回すごくこだわったのは、自分の言葉を歌詞にするということ。自分自身と重ならない歌詞を歌うのであれば、私が歌う必要はなくて、他の方に歌っていただいたほうが素晴らしいかなと思うんです。なので、今回は自分の言葉を歌詞にして、どう歌うかではなくて、何を歌うかということを大事にしたかったというのはありました。では、作詞に込めた思いがあれば教えてください。土屋さんダンスに限らず、夢を見つけることというのは生きることに繋がると思うので、夢を見失うことは自分自身を見失うことよりも辛いことなのかなというふうに感じています。だから、オーディションで落ちたときの挫折感であったり、愛情を感じるアドバイスをもらっても素直に受け入れないときの感情だったり、フェリシーを通して得た共感や、自分がいままで生きてきたなかで得た実感、それから応援して下さる方々のエールというすべてを込めて、言葉としてつづらせてもらいました。そこは一番伝えたいことですね。土屋さんは夢を実現させたひとりですが、原動力になったものは何ですか?土屋さんいまでも実感がなくて、信じられないんです。だから、たまに目を開けたら高校生に戻ってるんじゃないかなとか思うくらい(笑)。でも、こうして伝えられる立場にいるのであれば、映像やSNSを通して、新しい感情を全力で届けられたらいいなと思っています。なので、いま一番パワーになっているのは、見てくださっている方々からの感想ですね。やっているときは、こうしたほうがよかったかなとか、夜になるとぐるぐる頭の中を回って、時間を費やしてしまうので、なるべくそういう方々の声を聞いて、パワーをもらうようにしています。フェリシー同様に、土屋さんも溢れるような明るさがすごく魅力だと思いますが、何か秘訣はありますか?土屋さんまずは食べます!とくにお肉を食べれば元気になりますね(笑)。あとは、嫌なことがあっても、忘れずに活かすように心がけています。辛かったことを逆にパワーにしてエネルギーに変えたいので、そうやってプラスに持って行くようにしようというのは、最近すごく考えていることなんです。あとは、朝ドラをしているときに、「迷わなければ迷路から出れない」という言葉をくださった方がいて、そのときに「迷っていいんだ」って思ってからは、「とことん迷おう!」って思うようにもなりましたね。なかなかやりたいことができずに悩んでいる女子も多いので、一歩踏み出すためのアドバイスをお願いします!土屋さん怖いですけど、新しいことに挑戦できること自体が幸せなことですよね。でも、そうやって怖いからいいんだろうなとも思います。新しいことって扉が重いんですけど、その先にはちょっと違う呼吸をできる自分がいると思うんです。私もその呼吸ができるようになるために、がんばっているところです。だから、私もみなさんと一緒に探したいなって思っています。私の場合、「代わりはいくらでもいるんだよな」って思ったら、「絶対に自分がやりたい!」と思っているので、できないなんて言ってられないんですよね。舞台のワークショップに参加したときも、呼吸を意識して、スポンジみたいになろうと思っていたところです。最近、やっと自分のことを女優と言えるようにもなったので、大変ですけど、そういう立場に立てるのであれば、その場所を大事にして、少しでも勇気や元気とかをみなさんに与えられたらいいなと思います。最後に、この夏にしたいことがあれば教えてください。土屋さん夏祭りとかで、浴衣を着たいです。あとはお酒に合わせた料理を作ってみたいかな。レパートリーは少ないんですけど、料理は好きなんです。ワインに合わせたおつまみとかを「冷蔵庫にあったもので作りました」って言えるようになれるのを目指しています(笑)!インタビューを終えてみて……。とにかく笑顔がステキで、すべてに全力で取り組んでいる姿は、まぶしく見えてしまうほど。幅広い層から愛される女子として、ぜひお手本にしたいと思っているところです。日本語吹替版はもちろんですが、土屋さんの思いの詰まった主題歌にもぜひ注目してみてください。誰もが試練を乗り越える力を持っている!いくつになっても、夢を持つことで人は強くなれるし、夢は人を輝かせてくれるもの。経験を重ねると、「どうせ夢なんて叶わない」と勝手に決めつけてしまうこともあるけれど、まずは夢に向かって突き進むことの大切さを思い出させてくれるはずです。自分で自分の可能性を潰さずに、まずは自分自身を信じることから一歩踏み出してみては?ストーリー踊ることが大好きな11歳の少女フェリシー。フランス・ブルターニュ地方の施設で育ったフェリシーは、パリのオペラ座でバレリーナになることを夢見ていた。そんなある日、幼なじみのヴィクターと施設を抜け出して、パリへと向かうことに。オペラ座にたどり着いたフェリシーは、なんとかバレエ学校に入り込むことに成功するが、そこで待ち受けていたのは猛特訓の日々。しかも、オーディションを勝ち抜いて、舞台に立てるのはたった一人だけ。はたして、フェリシーはこの難関を乗り越えることができるのか……。思わず踊りたくなる予告編はこちら!作品情報『フェリシーと夢のトウシューズ』8月12日(土)、新宿ピカデリーほかにて全国公開配給:キノフィルムズ© 2016 MITICO - GAUMONT - M6 FILMS - PCF BALLERINA LE FILMスタイリスト:KOSEI MATSUDA (SIGNO)ヘアメイク:永瀬多壱(VANITES)写真・土佐 麻理子(土屋太鳳)
2017年08月10日ひと昔前は、女の子の憧れの習い事だったバレエ。それが今ではグッと身近な習い事となりました。バレエが好きで、娘に習わせているママも多いのでは?そんなバレエ人気を受けてか、今年の夏休みはバレエ映画が目白押し! バレエ公演をみに行くのはとてもお金がかかるけれど、バレエ映画ならお手頃に楽しめる上に、モチベーションアップやバレエへの理解を深めることにもつながりそうです。今年の夏休みは、親子でバレエ映画に出かけませんか? バレエ大好き少年少女なら見ておきたい、バレエ映画3本をピックアップしてみました。■小さな子どもでも楽しめる、フランス発のアニメ『フェリシーと夢のトウシューズ』バレエを始めたばかりの小さな頃は、まだピンクのバレエシューズやキラキラの衣装がお目当てだったりします。しかし、華やかな世界とは裏腹に、バレエは単調で地味。まだまだ集中力もガマンも足りない時期は、先生に厳しくされただけでイヤになってしまうことも。そんな時、施設育ちの不遇の環境から、持ち前の情熱で様々な困難を乗り越え、パリ・オペラ座のバレリーナを目指すフェリシーの姿をみたらモチベーションが上がるかも。バレエの本場、パリが舞台だけあって、バレエシーンの振付は、パリ・オペラ座の芸術監督のオレリー・デュポンとエトワールのジェレミー・べランガールが担当するという徹底ぶり。日本語吹き替え版も、自身もバレエ経験者の女優・土屋太鳳、日本バレエ界を牽引する熊川哲也が声優で参加しています。▼『フェリシーと夢のトウシューズ』 2017年8月12日から新宿ピカデリー他 にて全国公開■海外留学を夢見るバレリーナには『パリ・オペラ座バレエ 夢を継ぐ者たち』そして、こちらはまさに本物のパリ・オペラ座の舞台裏を描いたドキュメンタリー。これだけ日本でバレエ人口が増えた背景には、海外で活躍する日本人ダンサーたちの存在があります。みんなが憧れてやまないパリ・オペラ座ってどんなところ? その舞台裏をのぞかせてくれるこのドキュメンタリーは、海外のバレエ団に憧れる子どもたちの胸をときめかせてくれるでしょう。日本人ハーフのバレリーナ、オニール八菜さんの美しさにもウットリ!▼『パリ・オペラ座バレエ 夢を継ぐ者たち』 Bunkamuraル・シネマ他 公開中■小学生高学年以上&アーティストタイプには『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』もう少し大きくなってバレエに本格的にハマってくると、甘い世界ではないことに気づき、思うように踊れない、コンクールの結果が出ないなど、悩みも大きくなっていきます。「才能がないのでは?」「何のために踊っているの?」とバレエの苦しみもわかり始めたそんなバレリーナの卵たちには、もがき苦しみながらダンサーとしての自分と向き合う元英国ロイヤル・バレエ団プリンシパルのセルゲイ・ポルーニンのドキュメンタリーがオススメ。19歳の時、史上最年少でロイヤル・バレエ団のプリンシパルまで上りつめた天才バレリーナは、キャリアの頂点であっさりとその座を捨てます。一体彼に何があったのか? 彼の壮絶な心の葛藤もさることながら、その美しすぎる踊りと肢体に、子どもよりもママが夢中になりそう!?▼『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』 2017年7月15日よりBunkamuraル・シネマ、新宿武蔵野館他 全国順次公開 ■おまけ:バレエ男子だって負けてはいない──ミュージカル『ビリー・エリオット』の日本版がついに完成!「バレエは女の子のもの」は過去の価値観。今や日本のバレエ男子の活躍にはめざましいものがあります。ついこの間行われたユース・アメリカ・グランプリでも、日本人男子が2人も一位になるという快挙を成し遂げました。バレエ男子の映画といえば、貧困に喘ぐイギリスの炭坑町に住む少年ビリーがバレエに目覚め、ロイヤル・バレエ団を目指す『リトル・ダンサー』が有名ですが、そのミュージカルの日本版がついにこの夏誕生。バレエにタップ、さらに歌までをイキイキとこなす子どもたちのエネルギーは圧巻。バレエ男子のカッコよさに釘付けになります!▼ミュージカル『ビリー・エリオット』 ■親子でバレエ映画を楽しむときの注意事項 堅苦しくない映画といえども、マナーはあります。子ども連れで映画館に行く時は、特に次の点に気をつけましょう。▼字幕:『フェリシーと夢のトウシューズ』のような子供向けのアニメは、吹き替え上映がありますが、ドキュメンタリー映画などは日本語字幕での上映になります。まだ漢字がたくさん読めないお子さんには少し厳しいかも。ダンスシーンも多いし、それでもみに行きたいという場合は、事前にお子さんに内容を少し話しておくといいでしょう。途中でお子さんはいろいろママに聞きたくなるのもわかりますが、終わってから聞くよう事前に伝えておきましょう。また、下のお子さんを連れて行く場合はなるべく端の席に座って、グズったら席を立つようにしましょう。▼服装:特にドレスコードはありませんが、芸術の映画を観に行く上に、東急文化村など大人な雰囲気の映画館での上映が多いので、普段より少しオシャレをしていくと、テンションも上がります。映画のあとは、ヨーロッパの雰囲気をそのままに、クロックムッシュやガレットや食べながら、お子さんとバレエ談義に花を咲かせるのもいいですね。なんでもそうですが、おけいこはいいものをたくさんみなければ始まりません。時間がたくさんある夏休みは、お子さんが成長できるチャンス! バレエ映画が花盛りな今年の夏休みこそ、親子ででかけてバレエへの理解をもっと深めてみては?ライター:まちとこ出版社 狩野綾子
2017年08月07日子どもに人気の習い事といえば、水泳・ピアノ・野球・バレエ…。そんな人気の習い事にも、子どもの序列やママ友間のトラブルなど、思わぬ苦労や悩みもあるようです。長く習わせているママ、自分もその習い事をしていたベテランママたちに実情を聞いてみました。今回話しを聞いたママたち・水泳:Aさん(8歳長男、5歳次男、2歳三男、ゼロ歳長女のママ。自身も水泳歴あり。長男は水泳歴8年で選手コースに在籍、次男は幼児コース、三男はベビーコースに在籍)・ピアノ:Bさん(6歳長女のママ。現在も夫婦でフルートを吹いている音楽一家。長女はピアノ歴4年で、現在は大手音楽教室の個人レッスンコースに在籍)・野球:Cさん(10歳長男、6歳次男のママ。長男は野球歴5年。パパもコーチとして参加。最初は興味がなかったママも現在はすっかり野球少年の母)・バレエ:Dさん(15歳長女、8歳次女のママ。自身はバレエ講師。長女は受験のためバレエは卒業、次女はバレエ歴6年)習い事を始めるのに何が必要?初期費用はいくらくらい?【水泳】一般コースなら、短期からの入会で水着、キャップ、バッグがプレゼントされることも。キャンペーン期間中などのタイミングによってはお得に入会できます。【ピアノ】趣味で始めるなら電子ピアノを買っておくとよいです。ヨドバシカメラやビックカメラなどに置いてある5万円程度のもので充分(キーボードは鍵盤の数が足りないし、姿勢も悪くなるので不向き)。習い始めた時点でピアノを持っていないと、先生オススメのもの(最低20万円くらい)を買わされることも…。【野球】最初に必要なのは、ユニフォーム、練習用白ズボン、ソックス、ストッキング、チームキャップ、アップシューズ、スパイク、バット、グローブ、リュック(バットが入れられる物)、スポーツジャグ(容量が大きく真空断熱の水筒)。トータルで3万〜5万円くらい。【バレエ】レオタード、バレエシューズ、タイツが必要。こだわりや教室の指定がなければネットでスターターセットとして5000円程度で購入できます。老舗の専門店のものだと3点で1万5000円くらい。シニョンを作るためスタイリング剤も必要。上達してから履くようになるトゥシューズは1足約1万円。週1回の使用で半年〜1年くらいもちます。週4・5回通って本気で踊るようになると3日〜1カ月でダメになる場合も。ケアをしながら工夫して履かないと破産してしまいます!その習い事を始めてみて、不満や問題はある?【水泳】ステップが細かく分かれていて4泳法を習得するのに時間がかかる。「親としては、背泳ぎはいいから平泳ぎをマスターして欲しい」など希望があってもそのとおりには進めません。バタフライまで合格しても、あまりキレイには泳げていないような…。やはり選手コースまで行かないとサマにならないのかな…?【ピアノ】防音・密室での個人レッスンの場合、男の先生だと気になることも。家でも練習させなければいけないけれど、学校の宿題同様やらせるのが大変。次第にイライラしてくるし、つい口出ししてしまって、親も子どもも楽しくなくなります。子どもが練習をしている間は、“見ざる言わざる聞かざる”を徹底しています。【野球】野球の練習は毎週土日の8時〜17時まで。お弁当持参。毎週付き合わされる弟はかわいそうだし、家族でどこかに出かけることもほぼなくなりました。兄弟が土日に他の習い事をしていたりすると、家族は完全に別行動ですね。また、1日外にいてクタクタに疲れて帰ってきた後での泥だらけのユニホームの洗濯がツライ!浸け置き、手洗いをした後にようやく洗濯機に入れられます。【バレエ】お姫様のようなチュチュを着て華麗に踊るのに憧れて入会したけれど、実際は入念なストレッチ、地道なバーレッスンの繰り返し。子どもは飽きたりふざけたりしてしまいます。シニョンを作るため髪を一定の長さに保ったり、日焼けをしないようにも気を使います。月会費の他にもお金がかかる?【水泳】進級テストを競技会形式で実施しているスクールの場合、検定料(テストを受けるためのお金)がかかります。合格すると新しい色のスイミングキャップを買わなければならないことも。選手コースに進むとさらに大変!プルブイ、フィン、セーム、チーム指定水着、チーム帽子、チームTシャツ、チームユニホーム、チームパーカー、指定バッグ、練習用バッグを最初に購入します。その他、練習用の競泳水着数枚。トータルで5万円くらいでしょうか。大会に出る場合は公認水着が必要。種目によってその泳ぎに適した水着に替えるので複数枚購入しますね。1枚あたり、男子用5000円、女子用8000円くらい。他に選手登録やスポーツ保険代を支払います。大会会場が遠い場合、交通費もかかりますし、合宿や強化練習も別途必要。「ほぼ裸だから、お金はかからないでしょ?」と言われますが大間違いです!【ピアノ】発表会が1年に1回あります。出演料1万円。衣装は安くてかわいいものを自分で探します。ほかに業者が撮影したビデオや写真の購入をします。【野球】市の補助がある少年野球チームに在籍しており、そこまでお金はかかっていません。【バレエ】なんと言っても発表会!1曲いくら、という計算です。低学年だと2曲くらい踊るとして、衣装代込10万〜13万円。外部に舞台メイクを頼む場合、プラス3000〜5000円。ロビーなどに飾るお花代と先生へのお礼として5000円程度を母の会が集金。スクールのオリジナルTシャツを作る場合も多く、1枚2000〜3000円(これを着て当日お手伝いをしたり、楽屋に入る際に保護者であることが明確になったりします)。撮影は基本的に不可なため、DVDや写真も後日購入します。上手な子でパ・ド・ドゥ(男性と踊る)の場合はプラス10万〜12万円。発表会後には先生と、一緒に踊ってくれた男性に個人的にお礼をお渡しします。子どもの序列やママ同士のいざこざがある・・・?【水泳】選手コースの序列はタイム順!練習でも常にタイム順に並ぶシビアな世界ですよ。選手コースに入ったばかりの頃は口をきいてくれなかったママたちが、子どものタイムが上がってくるにしたがって優しくしてくれるようになりました。他の子のタイムや、次の大会に出るのかをさりげなく探り合ったり、ひがみ・妬みもありますね。【ピアノ】個人レッスンのため、人と比べることも他のお母さんと顔を合わせることもなく、今のところトラブルはありません。【野球】どのくらい熱心なチームなのかによりますが、野球はチームプレイ。休んでばかりの子や、ふざけている子のママに、ベテランママがチクリとクギを刺すことはあります。ただ、あまり言いすぎて相手が止めてしまうのもメンバー層が薄くなってしまうので困りもの。また、子どもだけが練習に来て親が来ない家庭もありますが、その子の水分補給や熱中症対策、ケガをした時の応急手当は他のママがすることになります。どうしても親の都合が悪い場合は仕方ないと思いますが、毎回となるとモヤモヤ…。【バレエ】芸歴と一緒で年功序列。長く習っている子が前列やセンターに立ちます。その子たちのママが母の会を取り仕切り、発表会の時には先生のサポートをします。これから習い事を始めるママたちにアドバイスお互いの話を聞きながら、「スポーツ系の習い事は親の戦い! そもそも親の目が入ると闇が深くなるのかもしれませんね…」と頷き合うママたち。小学校高学年ママからは「受験をするなら4年生から塾が忙しくなり、習い事に割ける時間も少なくなります。その頃までに子どもの特性を見極められるとよいかも」というアドバイスも。「どの習い事も、趣味にとどめておけばさほど苦労はありません。また、ここでの話はほんの一例。例外もたくさんあります。そのチームのカラーや本気度をよく見定めて入会することが大切」とのことでした。<文・写真:フリーランス記者森藤理絵>
2017年07月30日英国ロイヤル・バレエ団のスターとして活躍したタマラ・ロホが2012年より芸術監督を務め、大躍進を続けているイングリッシュ・ナショナル・バレエ(ENB)、その日本公演が間もなく開幕する。7月6日に開催された開幕記者会見には、ロホ芸術監督と、彼女のもとに集った選りすぐりのダンサー5人が登壇、16年ぶりとなる日本公演への意気込みを語った。【チケット情報はこちら】「私が芸術監督になってから、ENBはいろいろな変革を遂げてきました。新しいダンサーも迎え入れています。ぜひ、私たちの今の姿を見ていただきたい」と自信たっぷりの笑顔を見せるロホ。今回彼らが上演するのは、ENBの伝統的レパートリーの『コッペリア』と、ロホのもとで進められた画期的プロジェクトのひとつ、『海賊』だ。後者は2013年にカンパニー初演、英国のバレエ団による初の『海賊』全幕上演と注目された。現役ダンサーでもあるロホは両作品に主演。芸術監督との両立について彼女は、「私が踊ることで、カンパニーに注目していただき、ほかの素晴らしいダンサーたちを知っていただくいい機会になれば」と話す。また「自分の身体で示し、技術を、思いを継承することはとても重要なこと」とも。世界中からロホのもとに集まったダンサーたち。その個性は実に多彩だ。「ラテンならではの情熱的なダンサー」と彼女に紹介されたのは、セザール・コラレス。「『海賊』は花火みたいな作品。僕も出演しない日はチケットを買って客席で観たいくらいなんだ」とジョークをとばす。「今のENBは、タマラ自身。彼女がキャリアを通してやりたかったことを、このカンパニーで実現している」と話すのは、英国人プリンシパルのローレッタ・サマースケールズ。リード・プリンシパルの高橋絵里奈は、「ENBは私にとって家族。皆とともに母国日本で踊ることをずっと夢見ていた。嬉しい、いえそれ以上のことです」と感無量の様子だ。つい先日、ENBへの正式入団が発表されたユルギータ・ドロニナは『コッペリア』に主演。「コメディ・タッチのバレエを楽しんでいます。軽やかなバレエで、お子さんにも楽しんでいただけると思うわ」。イサック・エルナンデスはメキシコ出身。「ENBは前進あるのみ。タマラを中心に、つねにアイデンティティを表現し、皆で力を合わせ、新しいバレエの形を見出すことができるところ」と、カンパニーの特別感を強調した。「私の出身国、スペインはバレエの伝統が浅いけれど、逆に自由にいろんな伝統を取り込む機会に恵まれた。いいところをあわせて皆に伝えていきたい」と、未来を見据えるロホ。勢いに満ちた彼らの、エネルギッシュな舞台を楽しみたい。公演は7月8日(土)より、東京文化会館にて。チケットは発売中。取材・文:加藤智子
2017年07月07日バレエシューズブランド「プリティ・バレリーナ(Pretty Ballerinas)」は、2017年秋冬コレクションを2017年8月10日(木)より発売する。スペインの地中海に浮かぶメノルカ島で生まれた「プリティ・バレリーナ」は、スペインの土地の民族や建築、芸術、歴史などからのインスピレーション受け、毎シーズン新しいデザインを提案している。2017年秋冬のキーカラーは、レッドとパープル。インパクトの強い2色を部分的に使用してアクセントカラーにしたり、全面に施して刺激的なデザインを作り出したりして、シーズンテーマを楽しんだ。また、秋冬らしい素材使いもキーポイント。温かみのあるベルベット、ファー素材などをボディやデコレーションに使用している。ポインテッドトゥパンプスは、光沢あるパテントレザーを組み合わせて、異素材をコンビネーション。デザインはバリエーション豊かに揃えて。小さな星を散りばめたスター柄やレオパード模様、フラワープリントなど。またアッパー部分に、フリンジやファー、リボンをあしらったものもある。さらに、今季はバレエシューズだけでなく、プラットフォームシューズも展開。気分や装いに合わせて、様々な靴を取り入れて足元コーディネートを楽しんでみては。【アイテム詳細】プリティ・バレリーナ 2017年秋冬コレクション発売日:2016年8月10日(木)価格帯:20,000〜50,000円取り扱い店舗:プリティ・バレリーナ青山、銀座、百貨店・セレクトショップ【問い合わせ先】F.E.N.TEL:03-3498-1642
2017年07月06日先日、土屋太鳳や黒木瞳らが日本語吹き替えを担当することが発表された、バレリーナになることを夢見る少女の物語を描く『フェリシーと夢のトウシューズ』。この度、バレエ学校のカリスマ指導者の日本語吹き替えを、世界的バレエダンサー・熊川哲也が務めることが決定した。19世紀末のフランス、ブルターニュ地方の施設で暮らすフェリシーは、バレリーナになることを夢見る踊ることが大好きな少女。ある日、偉大な発明家を志している親友のヴィクターに誘われ、エッフェル塔が建設中の憧れの街パリを目指して施設を抜け出すことに…。やっとの想いで辿り着いたパリで、フェリシーはヴィクターとはぐれてしまうが、偶然にも夢にまでみたオペラ座を見つける。そこには、美しく踊るエトワールの姿があった…。元バレリーナで、いまはオペラ座の掃除婦のオデットとの出逢い、お金持ちの一人娘カミーユや数々のライバルたちの熾烈な競争。まだ、バレエを習ったことさえないフェリシーは、情熱と勇気だけを胸に、夢の舞台に立つことができるのか…!?『最強のふたり』の製作陣が初のアニメ映画に挑み、『カンフー・パンダ』『マダガスカル』などの名作アニメーションを世に出してきたアニメーター、パリ・オペラ座の芸術監督が集結し製作した、花の都パリを舞台にバレリーナになることを夢見る少女の物語を描く『フェリシーと夢のトウシューズ』。字幕版では、主人公のフェリシーの声をエル・ファニングが務めるほか、デイン・デハーン、カーリー・レイ・ジェプセンらが参加することでも話題。さらに日本語吹き替え版では、主人公の少女フェリシー役を土屋さん、フェリシーにバレエを教えることとなる元バレリーナのオデット役を黒木さん、オデットの雇主でフェリシーの夢に立ちはだかる、ライバル・カミーユの母親ル・オー夫人役を夏木マリが担当。そして今回、新たにフェリシーの情熱と可能性を見い出し、厳しくも見守り続けるパリ・オペラ座バレエ学校のカリスマ指導者メラントゥ役として、熊川さんが出演することが決定。東洋人として初めて英国ロイヤル・バレエ団に入団し、史上最年少でソリストに昇格、プリンシパルに任命。これまで数々のバレエ団に客演で話題を呼び、英国ロイヤル・バレエ団を退団後は、「Kバレエカンパニー」を創立。バレエダンサーとしてのみならず芸術監督としても日本のバレエ界を牽引し続ける熊川さん。今回のオファーに関して熊川さんは、「声優は経験したことがなかったので興味はありましたけれど、僕の全てであるバレエという題材と、僕自身も沢山の生徒を教えていますので、フェリシーのバレエへのひたむきな情熱や、夢や希望へ向かっていく姿が心に染みました」と話し、「いちばん驚いたのがダンサーの動き。作品のクオリティの高さは感じましたが、デフォルメをしつつ、非常にしっかりしていながらも可愛らしい動きに驚きました」とプロから見ても納得のクオリティー。演じる役柄については、「根底に愛がなくてはいけないと思う。バレエに対する愛はもちろん、人間愛が必要だと思います。子どもたちは敏感なので嘘をつけないし、バレエの厳しさや現実を教えるのは自分自身も苦悩している場面があり、同じような経験をしています。この映画は、そんな中でも奮闘するフェリシーがとても可愛らしく、ほっこりして癒されました。子どもだけではなく教育に携わる人、芸術家、子どもをもつ親、すべての大人たちが共感できるシーンがあると思います」と熱い思いを語っている。『フェリシーと夢のトウシューズ』は8月12日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年06月16日東洋人が欧米のバレエ界で“差別的扱い”を受けることは多かっただろう。悔しい思いをしたこともあったに違いない。だが、彼女はバレエへの情熱とたゆまぬ努力で、頂点まで駆け上がってきた。その悔しさや涙を、語るはずもないだろう。彼女は主役(プリマ)なのだから。彼女は今日も英国ロイヤル・バレエ団の舞台に立ち、華麗なる跳躍で私たちを魅了する--。 15歳で日本人初のパリ・オペラ座バレエ学校留学、スイス、オランダを渡り歩き、現在、英国ロイヤル・バレエ団でファースト・ソリストを務める世界的バレエダンサー・小林ひかるさん(40)。留学当時のパリ・オペラ座バレエ学校では、生徒全員が寮生活。周りに日本人は一人もいなかった。 「踊りのレベルが高いので、みんなについていくのに必死で、ホームシックにかかっている時間なんてなかった(笑)」(小林さん) 最初は言葉もわからず、普通の授業についていくだけで大変だった。そのうえ、3年間のバレエ学校卒業後、パリ・オペラ座バレエ団に入団できるのは、1学年でわずか2人という狭き門。ライバルのバレエブーツの爪先に縫い針を仕込んで、ケガをさせた話まで聞こえてくるほど、同級生同士の足の引っ張り合いは熾烈だった。 「いじめられたか?と、よく聞かれるのですが、私は一度もないんです。そもそもバレエ団に入る枠には、非欧州人である私は、最初から入っていなかったんですね。最初から、ライバル視さえされていませんでした」(小林さん) なんと、学年終わりの進級テストは、フランス人でなければ受けられず、外国人留学生は校長が審査するという、いわば蚊帳の外扱いなのだ。バレエ学校卒業後は、1年ほど、若者だけのバレエ団に所属し、’95年、給料が出るスイスのチューリヒ・バレエ団に入団した。現在、英国ロイヤル・バレエ団一番人気のプリンシパル(最上位ダンサー)で夫のフェデリコ・ボネッリ(39)さんとは、チューリヒで出会った。 プロになった小林さんは、クラシックからモダンまで、幅広い演目に挑戦し、さらなる技術の向上と豊かな表現力を目指して、ボネッリさんとともにバレエ団を渡り歩いた。チューリヒに3年在籍し、オランダ国立バレエ団へ移り、さらに世界5大バレエ団の一つ、英国ロイヤル・バレエ団に挑戦することを決意する。 とはいえ、移籍はすんなりとはいかなかった。ボネッリさんは、プリンシパルとしてすぐに採用されたが、女性の採用枠がなかったのだ。彼女は諦めなかった。バレエ団の採用は年1回のため、今年空きがないなら来年も挑戦しようと考えていた。ところが運よくシーズンの終わりに空きが出たため、夫と一緒に移ることができた。 しかし、オランダでは、主役級の役を踊るようになっていたにもかかわらず、空きが出たのはランクが2段階も下のファースト・アーティスト。うれしかった半面、さすがに即答はできなかった。そのとき小林さん27歳。ロイヤルに入団すれば、それまで積み上げてきたキャリアを、最初からやり直すことになる。ソリストに昇格するためには、30作以上あるロイヤルの全レパートリーをすべて覚えることから始めなければならなかった。 「バレエマスターや友人に相談すると、みんな口をそろえて『このチャンスを逃してはダメ。最初はつらくても絶対、乗り切れる』と励ましてくださって。3日後には、喜んで契約すると返事をしました」(小林さん) ソリストになるまで3年かかり、’09年、ついにファースト・ソリストに昇進した。ファースト・ソリストに昇進したばかりの’09年12月、小林さんは、多くのプリンシパルを押しのけて、『眠れる森の美女』の主役オーロラ姫に抜擢された。長年、憧れてきた大役を得たと同時に、恐ろしいほどのプレッシャーがのしかかった。イギリス人は、日本人同様、含んだもの言いをして、直接、何も言ってこないが、誹謗中傷は間接的に聞こえてくる。 「悔しい思いをしたことは何度もあります」(小林さん) 出番が来たのに、舞台にたどり着けない。踊っているのに、振付がわからず、手も足も出ない。そんな悪夢を毎晩のように見た。さらに、彼女は男女カップルで踊り、愛を語り合う“パドゥドゥ”で悩んだ。 「ラブストーリーを演じる際、相手を心から愛せるかが非常に重要です。相手を本気で愛せないと、ほとばしるような演技ができませんから」(小林さん) 悩む彼女を力づけたのは、ボネッリさんの「僕はイマジネーションを使うんだ。踊る相手を、自分の愛する人に頭のなかで置き換えて、踊り続けるんだよ」という言葉だった。オーロラ姫を踊る小林さんの脳裏には、ボネッリさんの面影があったのだろうか。また、夫婦で、主役として共演することも2人の共通の夢だった。その夢は、ロイヤルの『眠れる森の美女』で、これまで3回、かなえている。
2017年06月04日ロンドンの中心部、コヴェント・ガーデンにある英国ロイヤル・オペラ・ハウスでバレエ『マイヤリング』のオーケストラ演奏が格調高く始まった。英国のロイヤル・バレエ団のシンボルカラー、クリムゾンレッドの緞帳が上がると、豪奢なウィーン・シェーンブルン宮殿のボールルームのセットが現れる。 舞踏会に出席する王侯貴族役のダンサーが2人1組で列をなし、舞台奥から蛇行しながら、華やかなパレードを見せる。その中盤で、黄金のマントを軽やかに羽織った女性ダンサーが、舞台を横切った。ファースト・ソリストの小林ひかるさん(40)だ。西欧人がほとんどのダンサーのなかで、オリエンタルな彼女の姿は、舞台から飛び出してくるかのように際立った。 彼女が演じたのは、主役3人のうちの1人、ラリッシュ伯爵夫人。オーストリア皇太子・ルドルフの元愛人の役だ。激しいパドゥドゥ(男性ダンサーと女性ダンサーが一緒に踊るデュエット)を踊るシーンで、小林さんはベッドに倒れこむルドルフの手を握り、右足で爪先立ち、左足を後ろに真っすぐ180度開いて上げ――一瞬、止まった。 その美しさに、記者は息をのむ。複雑な女心の襞をなんと巧みに表現するのだろう。「ブラバ!(女性に贈るブラボー!)」。アンコールで、緞帳のセンターから躍り出た小林さんを、感嘆を含んだ喝采が包み込む。万雷の拍手に、ロイヤル・オペラ・ハウスが揺れた。 終演後のステージドア(楽屋口)にも、大勢のファンが詰めかけていた。花束を手に、ステージドアを出てきた小林さんは、にっこりほほ笑み、ファン一人一人の目を見つめ、言葉を交わし、全員にサインをする。 「ありがたいですよね。雨の日でも雪の日でも、出待ちしてくださるんです。励まされますし、元気をもらえます」(小林さん) 実は、彼女は前日に、右足を捻挫し、その日はテーピングをして踊っていたという。舞台上の彼女は優雅で軽やかだっただけに、驚く。痛みをこらえていたようにはとても見えなかったのだ。 「私たちにとって、本番がすべてですから」(小林さん) ステージドアに面した裏通りで、スラリとしたイケメン男性が待っていた。ロイヤル・バレエ団一番人気のプリンシパル(最上位ダンサー)、フェデリコ・ボネッリさん(39)だ。小林さんの夫である。彼女がファンから解放されると、そっと近づき、2人は肩を並べて帰っていった。長身、スレンダーな美男美女。鍛えた体は、後ろ姿こそ美しい。その場に佇んでいたファンたちの間から、憧憬のため息が漏れてきた。 「昨年、日本全国で約35万8,000人がバレエを習っているという統計を昭和音大で出しました。彼女はその頂点に立っているんです」 そう語るのは、昭和音楽大学教授の小山久美さん。 「技能的に優れているだけでは、英国ロイヤルで主役を張り続けることはできません。顔が小さく、つぶらな瞳の小林さんでさえ、アジア人的な容姿はハンディキャップになる。そこを乗り越え、逆にアジア的な容姿が武器になるまでもっていけたのは、彼女が誠実にバレエと向き合い、技術を高め、精神的にも相当な強さがあるから。人間的に成熟していないと、到達できないことです」(小山さん) 英国ロイヤル・バレエ団に入団して14年。小林さんはプリンシパルに次ぐファースト・ソリストとして、ときにプリンシパルをも飛び越えて主役に抜擢され、極上のバレエを披露してきた。彼女は、これからも「諦めない」「挑戦し続ける」をモットーに、バレエの王道を歩み続ける。
2017年06月04日240年余の歴史を誇るモスクワのボリショイ・バレエが、6月2日から、広島を皮切りに東京、大津、仙台、大阪の全国5都市で、2年半ぶりの日本公演を行う。公演に先立ち、ロシア大使館で記者会見が開かれた。ボリショイ・バレエ チケット情報今年は同バレエ団の初来日から60年。また、ロシア政府が自国の文化芸術を紹介する “RUSSIAN SEASONS”の最初の開催国が日本に決まり、この公演がオープニングを飾ることになって、二重の意味で注目が集まる。プログラムは、ユーリー・グリゴローヴィチ振付の『白鳥の湖』と『ジゼル』、アレクセイ・ラトマンスキー振付、日本初演となる『パリの炎』の3作で、出演者には、世界的な舞姫スヴェトラーナ・ザハーロワをはじめ、エカテリーナ・クリサノワ、来日直前にブノワ賞受賞が決まったデニス・ロヂキンらスターダンサーに加え、将来を担う有望な若手も名を連ねる。会見に出席したマハール・ワジーエフ監督は、「ボリショイ・バレエの監督として来日するのは初めてですが、日本に来る時はいつも特別な思いがあります。今回のツアーは我々ボリショイ・バレエにとっても特別で、60年間来日し続けられたのは、日本の皆様に認めてもらえたからだと思います。これからさらに新しい歴史を紡いでいけるのではと期待しています」とにこやかに語った。「また日本に来られて嬉しいです。『パリの炎』を踊るのは初めてで、『ジゼル』も日本では初めてで責任を感じますが、同時にワクワクもしています。回を重ねるごとに気分が高揚して、素晴らしい舞台を作れるのではないでしょうか」と期待を込めるのは、プリンシパルのエフゲーニヤ・オブラスツォーワ。その2作で相手役を務めるリーディング・ソリストのイーゴリ・ツヴィルコは、「来日は2度目です。素晴らしい先輩たちの舞台に引けをとらないように、誇りを持って踊っていきたい」と力強く話す。入団1年目で抜擢されたアリョーナ・コワリョーワは、「初めて日本に来ることができ、喜びと共に責任と名誉も感じています。バレエを愛する日本のお客様の前で『ジゼル』のミルタを踊ることになり、とても緊張していますが、気持ちを込めて踊りたいです」と初々しく話した。世界最高峰のバレエを堪能できる贅沢な時間が始まる。東京公演は6月4日(日)に『ジゼル』にて開幕。6月7日(水)から12日(月)まで『白鳥の湖』。6月14日(水)・15日(木)は『パリの炎』を東京文化会館にて上演。チケット発売中。文:原田順子
2017年06月02日東京バレエ団はこの秋、〈20世紀の傑作バレエ〉と題した公演で初めてローラン・プティ(1924ー2011)の作品に取り組む。ビゼーの音楽に振付けられた傑作、『アルルの女』だ。このほど振付指導のルイジ・ボニーノらを迎えての公開リハーサルおよび記者懇親会が開催され、ボニーノはじめ、斎藤友佳理芸術監督、主演の上野水香、川島麻実子、柄本弾が公演への思いを語った。【チケット情報はこちら】懇親会冒頭から「『アルルの女』についてだね!この作品は実にディープで、受け取ることが難しいところがあるんです」と熱く語りはじめたボニーノ。婚約者がありながら、別の女性の幻影に心を奪われ、次第に正気を失っていく青年フレデリと、彼に献身的な愛を注ぐ婚約者ヴィヴェットの悲恋を描く作品だが、とくに終盤のフレデリのソロは、見る者の心をこれでもかと激しく揺さぶる。「世界じゅうで上演された、素晴らしい作品」と、愛情たっぷりだ。「35年間プティと一緒にいて、彼にすべてを学びました。最初は『コッペリア』の兵士役でしたが、始めた瞬間、恋に落ちました。ステップ、音楽性、感情、愛、ユーモア……。やりたいと思っていたまさにそのものだ、と。彼が亡くなって本当に寂しいし、こうして指導することは責任重大です」とボニーノ。稽古場では、コール・ド・バレエの指導を担うジリアン・ウィッテンガムとともに、実に緻密で、妥協のない指導を繰り広げた。初日と3日目に主演する上野は、昨年秋、モスクワでの〈クレムリン・ガラ〉でこの作品の抜粋を踊っている。パートナーは今回と同じく、イタリアの貴公子として名高いロベルト・ボッレ。この上演が今回の取り組みに繋がったと、斎藤芸術監督は話す。「求められるのは、99パーセントが“内面”。ダンサーたちには、この作品を通して変わっていってもらいたいのです」牧阿佐美バレヱ団在籍時よりいくつものプティ作品を踊ってきた上野だが、「以前客席から観たドミニク・カルフーニのヴィヴェットが本当に素敵だった。感情表現を、自分だけのものをつくっていきたい」と話す。2日目のヴィヴェット役、川島は「女性ダンサーの、感情的な意味での役割はとても大きいと感じた。どう掘り下げ、どう打ち破っていけるかが課題」という。彼女と組むのは柄本。数年前、ボニーノは彼に「『アルルの女』をやるといい」と声をかけたことがあるという。それがついに実現、「体力的にハードな作品と痛感。内側からストーリーを語れるようになりたい」と柄本も意欲的だ。〈20世紀の傑作バレエ〉公演は、9月8日、(金)から10日(土)まで、東京・東京文化会館にて。チケットは5月27日(土)午前10時より発売。取材・文:加藤智子
2017年05月25日おでかけが多くなるこれからの季節。「ヒールを脱ぎ捨てて楽チンぺたんこシューズでお出かけしたいけれど、スニーカーはカジュアルすぎて…」そう思っている方はいませんか?もしそんな風に思っていたら、女性らしいシルエットのバレエシューズ「farfalle(ファルファーレ)」がきっとそのお悩みを解決します。日本人女性の足を知り尽くした、職人さんのバレエシューズ日本の30年来の靴職人さんによって作られているバレエシューズ「farfalle」。その素材から縫製までしっかりと「Made in Japan」にこだわっています。日本人女性である私たちの足を知り尽くして作られているから、足全体にフィットして履き心地もとても軽く感じますよ。NASAが開発した技術を応用した「楽チン」高機能素材を足元に「マザータッチ」と呼ばれる中敷きは、固いアスファルトから受ける衝撃を和らげて、歩くごとにフワフワっとする履き心地。宇宙計画のためにNASAが開発した技術を応用した、衝撃吸収と荷重分散に優れた高機能素材は、お仕事やお出かけに忙しい私たちの1日の疲れをも和らげてくれますよ。スタッフもお気に入り!farfalleのある毎日楽チンでお洋服に合わせやすく、そしてコーディネートが女性らしくまとまることから、アンジェスタッフの中でも人気のシューズfarfalle。今日はアンジェスタッフたちの、そんなfarfalleのある毎日をご紹介しますね。【スタッフ苅谷(広報)の場合】シューズ: ラウンドトゥエナメルバレエシューズfarfalleブラック 普段のサイズ:22.5cm購入サイズ:36「幅は細身のバレエシューズ。でもエナメルが柔らかいので締め付け感がなく、履き心地がとっても快適なんです。」【スタッフ近郷(バイヤー)の場合】シューズ: ポインテッドトゥバレエシューズfarfalleホワイト 普段のサイズ:23.5cm購入サイズ:37「足入れをした時ちょっと窮屈に感じましたが、少し歩いていると馴染んできました。女性らしいコーディネートにも、カジュアルコーディネートにも、どんなコーディネートにも合わせやすくてお気に入りです。」【スタッフ池田(バイヤー)の場合】シューズ: ラウンドトゥエナメルバレエシューズfarfalleネイビー 普段のサイズ:23.5cm購入サイズ:37「とっても軽やかな履き心地が気に入っています。Made in Japanなのに、外国のブランドのような中敷きのデザインも好き。色違いで2足持っています。」どんな素晴らしいシューズでも、オンラインショッピングだときっとご不安なことも。そんなご不安を少しでも取り除けるように、商品ページには足の形や足囲などにも触れながらスタッフ試着コメントを掲載しています。ぜひ商品ページも覗いてみてくださいね。暖かくなってきたこの季節。「farfalle(ファルファーレ)」のバレエシューズで、足元に女性らしさを纏ってお出かけしてみませんか?
2017年05月07日古代インドの舞姫と戦士の悲恋を描く古典バレエの傑作、『ラ・バヤデール』を上演する東京バレエ団が、ゲストのダニエル・カマルゴ(オランダ国立バレエ団プリンシパル)を迎えてのリハーサルを公開。その後設けられた記者懇親会では、彼とともに、斎藤友佳理芸術監督、ヒロインを演じる上野水香、川島麻実子らが舞台への意気込みを語った。東京バレエ団 チケット情報東京バレエ団は4月上旬、ドイツのシュツットガルト州立劇場で『ラ・バヤデール』を上演し、大成功をおさめたばかり。同団の代表作のひとつとして上演のたびに評判を呼ぶ作品だが、斎藤芸術監督は「ゲネプロの幕があいた時、私はなんて無防備なことをしてしまったんだろうと、すごく後悔した」と明かす。カマルゴも在籍していた名門、シュツットガルト・バレエ団を擁し、熱心な愛好家が多い当地でクラシックの大作を上演する。それゆえのプレッシャーを乗り越えての大成功だ。「受け入れてもらえたことは、とても大きな喜び」と斎藤。貴重な体験を得て舞台にのぞむ団員たちに、初の客演となるカマルゴが加わり、よりいっそう美しく、パワフルな舞台が生み出されようとしている。ニキヤ役上野水香のパートナーとして招かれたカマルゴは、伸びやかかつダイナミックな踊りで日本でも観客の心を掴む若手スター。東京バレエ団が上演しているナタリア・マカロワ版『ラ・バヤデール』のソロル役は昨年、オランダで初めて踊り、マカロワ自身から直接指導を受けたという。「光栄なことでした。彼女はとても具体的に、スペシフィックな指導をされる方。それぞれの役の関係をとても明確に教えてくださいました」。初共演となる上野は「若くて才能があり、素晴らしいダンサー」とカマルゴを大絶賛。「私は2009年のバレエ団初演の時から、毎回違うパートナーと踊ってきました。今回もさらに違ったニキヤ、違った自分をお見せできるのではないかと思います」と話す。一方、2日目に主演する川島麻実子は、シュツットガルトでニキヤ役デビューを果たしたばかり。最終日にはガムザッティ役で出演する。「コール・ド・バレエ、ソリスト役とほぼすべての役を踊ってきました。それは私の財産。挑戦できるのはとてもありがたいことです。経験を活かしていきたい」と前向きだ。海外公演という大きな壁を乗り越えた彼らの、力に満ちた充実の舞台に期待したい。公演は6月30日(金)・7月1日(土)・2日(日)、東京文化会館にて。チケット発売中。取材・文:加藤智子
2017年04月25日一人の天才バレエ少女の、輝かしくも数奇な運命を描いた話題のフランス・グラフィックノベルの映画化『Polina, danser sa vie』(原題)が、『ポリーナ、私を踊る』の邦題で10月28日(土)より日本公開されることが決定した。ボリショイバレエ団のバレリーナを目指すロシア人の女の子ポリーナ(アナスタシア・シェフツォワ)は、厳格な恩師ボジンスキー(アレクセイ・グシ ュコフ)のもとで幼少の頃から鍛えられ、将来有望なバレリーナへと成長していく。かの有名なボリショイバレエ団への入団を目前にしたある日、コンテンポラリーダンスと出会い、全てを投げ打ってフランスのコンテンポラリーダンスカンパニー行きを決める。新天地で新たに挑戦する中、練習中に足に怪我を負い、彼女が描く夢が狂い始めていく…。ダンスを通して喜びや悲しみ、成功と挫折を味わい成長していく少女。彼女が見つけた自分らしい生き方とは――。本作は、BD書店賞、ACBD批評グランプリを受賞した、いまもなお人気の高い原作バスティアン・ヴィヴェスの「ポリーナ」を基に、よりリアリティと躍動感、そして伏線が張られたままのストーリーの空白部分に肉付けし、アーティスティックな作品へと昇華された意欲作。監督を務めるのは、ドキュメンタリーやショートフィルム、長編映画など幅広いジャンルの作品を手掛けているヴァレリー・ミュラーと、自身もバレエダンサーでありコンテンポラリーダンスのコレオグラファー(振付家)アンジュラン・プレルジョカージュが共同で担当。アンジュランはバレエ界の権威ある賞を数多く受賞し、パリ・オペラ座バレエ団をはじめ多くのバレエカンパニーへ作品を提供、1985年には自身のバレエカンパニーも設立している。そして今回、映画化にあたり主人公のポリーナを演じるのは、本作で映画デビューを飾ったアナスタシア・シェフツォワ。また、ポリーナが新しい道を模索する中で出会うコンテンポラリーダンスカンパニーの振付家を、フランスが誇る名女優ジュリエット・ビノシュ、さらにパリ・オペラ座エトワールのジェレミー・ベランガール、グザヴィエ・ドラン主演・脚本・監督作『マイ・マザー』や『胸騒ぎの恋人』にて、その美貌と存在感を放ったニールス・シュナイダーらが出演。本作でしか観ることのできない、華麗なダンスシークエンスを創り上げている。『ポリーナ、私を踊る』は10月28日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年04月23日世界の一流カンパニーとして人気を二分するパリ・オペラ座バレエ団、英国ロイヤル・バレエ団のスターたちが集い、それぞれの珠玉のレパートリー、さらには彼らがひとつの作品で共演する合同プログラムを上演するオペラ座&ロイヤル夢の共演〈バレエ・スプリーム〉が、この夏、実現する。3月上旬のパリ・オペラ座バレエ団日本公演期間中、出演者たちがプレス懇談会に出席し、公演への抱負を語った。オペラ座&ロイヤル 夢の競演 〈バレエ・スプリーム〉チケット情報公演に参加する精鋭ダンサーたちとともに現れたのは、パリ・オペラ座チームのスーパーバイザーを務めるオレリー・デュポン(パリ・オペラ座バレエ団芸術監督)。「これはとても野心的なプロジェクト。英国ロイヤル・バレエ団は素晴らしい、豊かなバレエ団で、日本のお客さんにふたつの異なった流派を見比べていただける素晴らしい機会になる」と、自身が選りすぐったダンサーたちを紹介した。パリ・オペラ座バレエ団の最高位、エトワールとして日本公演初日の主役を担ったマチアス・エイマンとミリアム・ウルド=ブラームをはじめ、昨年暮にエトワールに任命されたばかりのレオノール・ボラックとジェルマン・ルーヴェ、懇談会前夜にエトワールに任命され、会場を興奮の渦に巻き込んだユーゴ・マルシャン、デュポンが「素晴らしいショーマン」と太鼓判を押すプルミエ・ダンスールのフランソワ・アリュ。彼らが踊るのは、オペラ座自慢のレパートリーの数々だ。エイマンとウルド=ブラームがAプロで踊るのは、ヌレエフ版『白鳥の湖』第2幕のパ・ド・ドゥ。「新世代のエトワールたちと共演できることは、貴重な経験」(エイマン)、「皆さんに舞台をお見せできるのは幸せ」(ウルド=ブラーム)とふたりは話す。ボラックとルーヴェも、同『白鳥の湖』より第3幕のパ・ド・トロワをAプロで踊る。ともにエトワール任命の日に踊った作品だけに、その思いは特別のよう。「踊れることが楽しみ。ジェルマンは完璧なパートナーです」(ボラック)、「彼女は、私を物語世界へ導いてくれる頼もしいダンサー」(ルーヴェ)。アリュがBプロで踊る『レ・ブルジョワ』(コーウェンベルグ振付)は、テクニックと芝居心が求められるユニークな作品。「個性を発揮できると思います」と自信をのぞかせる。マルシャンが、Bプロの『グラン・パ・クラシック』(クゾフスキー振付)他で共演するのは、日本出身初のプルミエール・ダンスーズとして話題のオニール・八菜。「彼女とともにフランスのバレエを国際的に広めることができ、嬉しい」とコメント。「素晴らしいコラボレーションとなる」と、デュポンも新たな試みへの期待感に胸を躍らせているようだ。公演は7月26日(水)から30日(日)まで、東京・文京シビックホール 大ホールにて。チケットぴあではインターネット先行を3月30日(木)午前10時より受付。取材・文:加藤智子
2017年03月24日レペット(Repetto)から、バレンタインに向けたバレエシューズ「グルーピー(GROUPIE)」が10足限定で登場。2017年2月1日(水)より、銀座フラッグシップストアで発売される。レペットのアイコンである「バレリーナシューズ」が今回バレンタイン仕様に。トゥには真っ赤なハートモチーフがあしらわれ、ヒール部分も真っ赤に染められている。また、インソールには「SAINT VALENTIN」の文字が記された特別デザインだ。世界で100足の限定販売となり、日本では銀座の旗艦店で10足が販売される。【詳細】バレンタイン限定シューズ グルーピー<限定10足>発売日:2017年2月1日(水)価格:41,000円+税取り扱い店舗:銀座フラッグシップストアのみサイズ展開:35.0〜39.0
2017年01月30日プリティ・バレリーナ(Pretty Ballerinas)から、2017年春夏コレクションの新作バレエシューズが2017年2月9日(木)より発売される。プリティ・バレリーナのバレエシューズは、可愛くてロマンティックなデザインと脚を美しく見せる絶妙なカッティングで人気。ケイト・モス、オリヴィア・パレルモ、ミランダ・カーなども愛用している。今シーズンのテーマは「macaroon」。春の足音が聞こえてくるような、ふんわり弾む甘いカラー配色やモチーフ、シースルー素材やグリッターなど・・・フェミニンで上品シューズが多数展開される。フラミンゴや甘いマカロンカラー大人な印象のベージュスエードを使用したポインテッドトゥのシューズには、可愛らしいフラミンゴが描かれた。2匹の首でハート型になったロマンチックなデザイン。他にも、マカロンパープルや春の花々を彷彿させる鮮やかなレッド×オレンジ配色のシューズがお目見え。エッジの効いた大人グリッター全面グリッターのインパクトのあるバレエシューズは、トップにあしらわれたさりげないリボンでバランスが取れた一足。またメッシュ素材のブラックバレエには、つま先とかかとにラメが部分使いされたシックな雰囲気。他にも銀座限定商品として、つま先にスタッズがあしらわれた大人なポインテッドトゥも展開される。涼し気なシースルーバレリーナ暖かな風が吹く春夏に履きたいシースルー素材のシリーズからは、キラキラと輝くストーンが散りばめられた透け感のあるホワイトのバレエシューズや、つま先にフラワーカットを施した一足が登場。他にも、繊細なカットワークで指先が見え隠れするモデルも展開される。【概要】プリティ・バレリーナ 2017年春夏コレクション発売日:2017年2月9日(木)取り扱い店舗:プリティ・バレリーナ ギンザ、アオヤマ / 他、百貨店・セレクトショップ【問い合わせ先】F.E.N.TEL:03-3498-1642
2017年01月21日1月1日よりバレエ・ダンサーのオニール・八菜を起用した三越伊勢丹グループの企業広告が掲出される。同グループは、“基本を大切にしながら、未来へ向かっていく勇気”をテーマに、「this is japan.」を発信していく。「this is japan.」とは、三越伊勢丹グループが日本の伝統・文化・美意識の作り出す価値を再認識し、新しい価値として客に提供する取り組みを深化させ、企業メッセージとして2015年より設定したもの。品ぞろえ、おもてなしの心遣い、立ち振る舞いに、日本の四季で育まれた五感を生かした企業活動を行っている。17年のメッセージは「基本に磨かれて、信頼でかがやく。大切なことはいつも変わらない。」――このメッセージには、日々基礎を磨き上げるダンサーの能力を、信頼する監督や振付家が引き出して表現を輝かせてくれるというバレエの世界に同社が共鳴し、“自分自身を磨くこと、そして人との信頼を大切にしていこう”という想いを込めている。オニール・八菜は、1993年に東京で生まれ、3歳の頃よりバレエを始める。その後2001年にニュージーランドへ移住し、2008年にオーストラリアンバレエスクールに入学、2013年にパリ・オペラ座のシーズン契約を経て正団員に。そして2016年にはプルミエール・ダンスーズに昇格、同年5月には23歳にしてバレエ界のアカデミー賞とも言われる「ブノワ賞」を受賞した経験を持つ。広告ビジュアルでは、世界的に著名な振付家のピエール・ラコットとコラボレーションし、“未来の季節”と“二十四節季”をテーマに、未来と夢に向かって進んでいく勇気を表現したパフォーマンス姿が捉えられている。オニール・八菜は撮影時のインタビューで、「毎日の努力が未来へと通じる、と考えています。少しずつの日々の積み重ねが大切で、近道はなし!そうして到達した未来には、青空が広がり、きれいな光が差していると嬉しいですね」と話している。インタビューの様子は、三越伊勢丹のスペシャルサイト()で公開される。また、2017年2月4日の立春より同スペシャルサイトにて、オニール・八菜とピエール・ラコットが“二十四節季”をダンスで表現した、四季と「this is japan.」を象徴する舞踏が、2週間ごとに二十四節気の時候の挨拶と重ねて随時公開されていく。
2017年01月01日織田裕二主演で贈るTBSの新・日曜劇場「IQ246~華麗なる事件簿~」。この度、人気バレエ団「Kバレエカンパニー」のプリンシパルとして活躍中の“バレエ王子”こと宮尾俊太郎が、本作にレギュラー出演することが分かった。本ドラマは、やんごとなき貴族の流れを汲みながら、時の権力とは無関係に代々ありとあらゆる学問のみを探求してきた法門寺家の末裔で現89代目当主、沙羅駆が、嫡子だけに連綿と受け継がれるという“IQ246”という異能を武器に、世にはびこる難事件を鮮やかに解決する本格ミステリー。ストーリーは1話完結で描かれる。キャストには、主人公・法門寺沙羅駆役の織田さんを始め、土屋太鳳、ディーン・フジオカ、真飛聖、矢野聖人、篠井英介、寺島進、そして中谷美紀と個性豊かなキャスト陣が集結。そして今回新たに出演が明かされた、日本のバレエ界を牽引している「Kバレエカンパニー」のバレエダンサー・宮尾さんが演じるのは、警視庁捜査一課の刑事・山田次郎。ドラマの見どころは、常に暇を持て余し、自らが解くに値する謎を求める沙羅駆が、世間にはびこる難事件を鮮やかに解決へと導いていく姿であるが、そんな沙羅駆が首を突っ込んでいくことになる難事件の捜査を担当する刑事として登場するのが宮尾さんが演じる山田なのだ。山田は、灘高、東大、ハーバード大という超名門を次々首席で卒業したという経歴を持つ超インテリで、その上拳銃、柔術などにも長け、数か国語を操るという警視庁内でも一見優秀な刑事。警視庁内でその能力を見込まれているかは定かでないが、沙羅駆に出会って以来、難事件の捜査にあたる度に沙羅駆から捜査に首を突っ込まれては振り回され、その上その地味な名前をイジられたりしてプライドを踏みにじられるという役どころだ。連続ドラマのレギュラー出演は、2010年放送の「ヤマトナデシコ七変化」以来、本作で2作目となる宮尾さん。「出演オファーを頂き、とても嬉しかったです」と喜び、「映像のお仕事をしっかりとやってみたい、という気持ちがありましたし、豪華なキャストの方々からも沢山学ばせていただける機会をいただけたので、役者としての成長ができるように取り組みたい」と意気込んだ。また、今回は初の刑事役ということで、「刑事らしい所作、話し方など、普段経験したことがないので難しい部分もあると思っております。山田次郎は少し変わっているところがありますが、刑事という根本的な部分が揺らがないようにしたい」ともコメントした。今回の宮尾さん起用にあたって植田博樹プロデューサーは、「バレエ界という、ドラマとは異なるフィールドで日々戦っている宮尾さんから、新鮮で、バレエのように伸びやかな刺激をこの作品も受ける事を期待しています。気品溢れる佇まいの奥に親しみやすさを持つ宮尾さんは、この“山田次郎”の役にピッタリだと確信しております。ぜひ、お楽しみに!」と期待を寄せた。「IQ246~華麗なる事件簿~」は10月より毎週日曜日TBSにて放送予定。(cinemacafe.net)
2016年09月07日『溺れるナイフ』『ピース オブ ケイク』などでおなじみのジョージ朝倉さんが、青年週刊誌で連載している『ダンス・ダンス・ダンスール』2は、クラシックバレエに情熱を傾ける男子中学生が主人公。バレエがテーマの現代版スポ根物語とは、ちょっと意外な気もするが…。「私も意外です(笑)。好きな作家さんでも、バレエマンガは読み飛ばしてしまうくらい興味がなかったので。だけど娘が習っているバレエ教室に男の子が入ってきて、この子はどういうメンタリティでバレエを始めて、この先、思春期をどう乗り越えていくんだろうってところから興味を持つようになったんです」幼い頃バレエにひかれながらも、父を亡くした潤平は、男らしくあろうとあきらめた。そんな彼がバレエと再び出合い、ピタピタのタイツ姿で舞う独特の美意識や、「女の子の習いごと」というイメージに反発しながらも、取り込まれていく。「やりたいことを見つけた人は羨ましいなって、自分の青春時代を走馬灯のように振り返って気づいたんです。オレの分まで羽ばたけ、潤平!と思いながら描いてます(笑)」本作のためにバレエを習い始めた朝倉さんは、うまく踊れないストレスで一時的に激ヤセ(!)してしまったほど。迫力あるダンスシーンも、そんな努力の賜物といえる。『溺れるナイフ』で実証済みだが、思春期の危なっかしい心のうちを描く手腕は本作でも際立っているし、男性目線なところも新鮮だ。「私のなかの中2男子を出しているだけ。潤平はお調子者だからフワッと生きてこられたけど、自分で人生を選ばなければいけない時期に差し掛かった感じを表現したいんです」いじめやスクールカーストなど、バレエ以外の部分も読み応えあり。人生をかけるべきものと出合った愛すべきおバカ中学生がどう成長していくのか、先物買いのファンのような気持ちで応援したくなるはず。◇幼い頃に出合ったバレエへの未練を隠しながら、男らしく振る舞う村尾潤平の前に、転校生の美少女と、孤高の天才少年が現れる。著者初の青年週刊誌連載。小学館各552円。◇(C)ジョージ朝倉/小学館「ビッグコミックスピリッツ」連載中。◇じょーじ・あさくらマンガ家。代表作に『恋文日和』『ピースオブ ケイク』『溺れるナイフ』『テケテケ★ランデブー』など。『溺れるナイフ』の実写映画版が11月公開予定。※『anan』2016年7月13日号より。写真・森山祐子インタビュー、文・兵藤育子
2016年07月12日