プロフィギュアスケーターの安藤美姫(28)が、19日に放送された日本テレビ系バラエティ番組『解決!ナイナイアンサー』(20:54~)に出演し、交際中のハビエル・フェルナンデス(25)の演技に感動したことを打ち明けた。2013年にシングルマザーとして出産を経験し、その年のシーズンで第一線から退くことを表明した安藤。「現役辞めたかった」と当時を振り返り、20歳過ぎた頃から「スケーターとして生きるのではなく、その後の人生のために『何が必要で何が幸せなのか』」を考えるようになったという。かねてより子どもを欲しいと思っていた安藤にとって、妊娠は「すごくうれしかったし、それが幸せ」だったことから、出産に迷いはなかった。フェルナンデスが羽生結弦を逆転で破って連覇を果たした世界選手権では仕事で現地入りし、両者を応援しながらも、フェルナンデスの演技を通して「初めて感動した」という。現役時代、自身が「感動を与えていた」という実感はなかったが、フェルナンデスがケガを乗り越えていく姿を間近で見ていた安藤にとって特別な演技だったようで、「こんなに感動するスポーツなんだ」「スケートやっていてよかった」と興奮気味に語った。安藤が出演したのは、古閑美保やいとうあさこらとの「家飲み」企画。手際よく料理を作りながら、フェルナンデスに筑前煮などの日本料理を振る舞っていることや、「Good mornig my love」「My Princess」と愛情表現されていることなどを、幸せそうに明かしていた。
2016年04月20日●フィギュアスケーターが陸上で行うトレーニング世界選手権も終わり、フィギュアスケートはオフシーズンへと突入しました。現在、多くの選手が次のシーズンに向けて準備をしている頃だと思います。前回は体幹トレーニングについて触れましたが、今回はそのほかの陸上トレーニングについていくつかご紹介したいと思います。以前、オフアイストレーニングとしてバレエや新体操などをご紹介しました。浅田真央選手はバレエをきっかけにスケートを始めましたし、高橋大輔さんは現役時代、陸上トレーニング専門のトレーナーさんと一緒にランニングや体幹トレーニングを行っていました。ですが、この他にも選手がオフアイスで行っているトレーニングがたくさんあります。○さまざまな効果が見込める縄跳びまずは、最も多くのフィギュア選手が取り入れているであろう「縄跳び」です。この記事を読んでくださっているほとんどの方も、一度は縄跳びをしたことがあるでしょう。フィギュアの選手はこの縄跳びをトレーニングだけではなく、ウオーミングアップで取り入れていることが多いです。テレビでウオーミングアップ風景が映った際に見かけたことがある方もいらっしゃると思います。縄跳びのやり方は選手の目的によって異なりますが、長く跳び続けて心肺機能を高めたり、2重跳びや3重跳びでジャンプ力を高めたりと、さまざまな効果があります。専門用語では「プライオメトリクストレーニング」というのですが、縄跳びをしている際に着地の時間をなるべく減らし、着地のパワーをジャンプの力に変えることで、より楽に高いジャンプが跳べるようになります。低年齢の選手は正しい跳び方を身体で覚えていくのですが、縄跳びをしている際は、体幹が安定していないと着地のパワーをうまくジャンプ力に変えられず、2重跳びなどで縄に引っかかってしまう原因になります。縄跳びは場所をあまりとらない利点もあるため、取り入れやすいトレーニングと言えます。●ボールを使った練習の数々○バランスや体幹を鍛えるメニューまた、同じプライオメトリクストレーニングとして、1kg程度の重りが入っているボール(メディシンボール)を使ってトレーニングを行う選手もいます。こちらも目的によって使い方はさまざまですが、私の場合はボールを使って体幹を意識させることを目的として取り入れていました。重いボールを真上に投げようとする際、腕の力だけではなかなか投げられませんでした。でも、膝の曲げ伸ばしの反動で生まれた力を体幹を通じて腕まで伝えられたときは、ボールは楽に遠くまで投げられました。この動きを応用して、ジャンプの軸に変えていくわけです。力を物に伝えて得た感覚は身体も覚えていてくれて、ジャンプも楽に跳べるようになった記憶があります。物を使うトレーニングは他にもたくさんあり、バランスボールやバランスボードなどといった不安定な道具を使って、バランス感覚を鍛えるというトレーニングが一例です。昨今のフィギュアスケートの採点法を鑑み、最近ではスピンやステップでより高いレベルの技を習得するため、基本の姿勢から変形させた姿勢で技を行うことが増えてきました。基本からあえて姿勢を変形させるため、平衡感覚を鍛え、どんな姿勢でも転倒しないようなバランスを保つ訓練が必要となってきています。もちろん氷上での練習も重要になってきますが、変形した姿勢が原因でけがをしないよう、陸上で基礎の筋肉の使い方を覚えてから氷上で練習することが多いです。○日常の健康増進にも役立てよう見た目は華やかなフィギュアの世界ですが、その裏ではこのような見えない努力をしている選手がたくさんいます。フィギュアスケートへの効果をご紹介させていただきましたが、これらは、一般の方の健康増進にも大いに役立てられるものだと思います。フィギュアスケーターが取り入れているトレーニング、ぜひとも日常にも取り入れてみてくださいね。○筆者プロフィール: 澤田亜紀(さわだ あき)1988年10月7日、大阪府大阪市生まれ。関西大学文学部卒業。5歳でスケートを始め、ジュニアGP大会では、優勝1回を含め、6度表彰台に立った。また2004年の全日本選手権4位、2007年の四大陸選手権4位という成績を残している。2011年に現役を引退し、現在は母校・関西大学を拠点に、コーチとして活動している。
2016年04月04日マーゴット・ロビーが『I,Tonya』に主演することがわかった。オリンピックに出場したフィギュアスケート選手トーニャ・ハーディングの伝記映画で、ロビーはプロデューサーも兼任する。現在、『P.S.アイラヴユー』『クーパー家の晩餐会』のスティーブン・ロジャースが脚本を書いているところだ。その他の情報ハーディングはオレゴン州ポートランド出身。1991年に女子として史上2番目にトリプルアクセルを成功させる。1992年には、アルベールビルオリンピックに出場。だが1994年、ライバルのナンシー・ケリガンが何者かに襲われて膝を負傷し、犯人がハーディングの元夫とボディガードだったことがわかる。ハーディングは策略に関わっていたことを認め、1994年の全米チャンピオンシップを剥奪された。マーゴットは現在公開中の『マネー・ショート 華麗なる大逆転』にカメオ出演している。次回作は7月1日北米公開予定の『ターザン:REBORN』。そのすぐ後には『スーサイド・スクワッド』も控える。文:猿渡由紀
2016年03月23日阿部サダヲ主演『殿、利息でござる!』にフィギュアスケーターの羽生結弦選手が出演するなど、いまや映画にTVCM、バラエティ番組と多くのメディアで注目を浴びるフィギュアスケート。その今シーズン最後の大舞台「世界フィギュアスケート選手権2016」が3月31日(木)より遂に開幕!フジテレにて地上波独占5夜連続放送されるにあたり、2010年バンクーバー五輪銅メダリストの高橋大輔がゲスト出演することが分かった。アメリカ・ボストンにて開催される「世界フィギュアスケート選手権2016」。2年後に迫った平昌オリンピックのメダル争いをも占う今大会の見所は、昨年惜しくも銀メダルに終わった羽生選手の“世界王者奪還”。そして今シーズンからシニアデビューを果たした伸びしろたっぷりの宇野昌磨選手と、今シーズン大躍進の本郷理華選手の台頭。さらに、1年の休養を経て復帰を果たした浅田真央選手の“女王・完全復活”だ。豪華メンバーがそろい踏みの日本勢に加えて、フィギュア大国ロシアやアメリカなど強豪国をはじめ、オリンピックメダリストはもちろん、各国のトップスケーターもこぞって本大会に出場!世界一の舞台で繰り広げる“世界一”美しく厳しい戦いに期待が高まる。そして、本大会をフジテレビでは地上波独占5夜連続で放送。本番組には、解説として荒川静香が参加するほか、2010年バンクーバー五輪銅メダリストの高橋選手がゲストとして出演することが決定。さらに、高橋選手は来年度(2016/2017シーズン)からは“フジテレビ・フィギュアスケート中継の顔”として、「ナビゲーター」に就任することも決定!ファン待望のフィギュアスケート中継が実現する。高橋さんは「世界最高峰の戦いに参戦する日本代表選手を、中継を通じ応援できることを楽しみにしています。日本代表の皆さんが自分の力を発揮できるよう願っています。来シーズンからは“ナビゲーター”として皆様にもっとフィギュアスケートを楽しんでいただけるよう努めてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします!」と意気込みをコメント。現役選手たちが繰り広げる熱い戦いはもちろん、引退後初めて立場を変えてフィギュアスケート中継の舞台に戻ってくる高橋選手の活躍にも注目だ。「世界フィギュアスケート選手権2016」は3月31日(木)19時より5夜連続にて放送。(text:cinemacafe.net)
2016年03月09日フィギュアスケーターの羽生結弦が、阿部サダヲ主演の映画『殿、利息でござる!』で、タイトルにもなっている“殿”役で映画初出演を果たすことが発表になった。その他の画像本作は、今から240年ほど前の江戸中期、仙台藩吉岡宿を舞台に、年貢の取り立てや労役で困窮する町人たちが、宿場町を守るため「殿様に金をお貸しし、その利息をとる!」という大胆な計画を実行しようと奮闘する姿を描くもの。阿部のほか、瑛太、妻夫木聡らが出演する。本作で初めて映画に出演し、仙台藩藩主の伊達重村役に挑んだ羽生は「お芝居はスケートとは違って振りが無く、言葉を使い、セリフに合わせて動かなければいけないのでとても難しく、撮影現場では緊張してしまいましたが、映画製作の雰囲気を感じられて、素敵な俳優さんたちにもお会いできて楽しかったです」と振り返り、「このお話は実話を元にしているとのことですが、地元宮城にこんな素晴らしい話があったということに驚いています。殿様として、威風堂々とした姿と優しさを兼ね合わせるそのギャップを、自分なりに表現出来ればと思い一生懸命やりました。ぜひ楽しみにしてください」とメッセージを寄せている。羽生に白羽の矢を立てた中村義洋監督は「現場では、その立ち居振る舞いから目力の強さ、澄んだ声まで、殿様としての説得力に満ち溢れておりました。それにしても、この伊達の殿様は、今や仙台藩どころか日の本一となり、果ては世界までも征服されておられるわけですから、本当にとんでもない人をキャステングしてしまったもんだよなあと、僕ら自身も今だにおののいている次第です」とコメント。撮影当日まで他のキャストには羽生が殿を演じることは明かされなかったそうで、阿部は「まさか羽生結弦さんとは思いませんでした…」と驚くも「本来、殿様を庶民が見てたら『頭が高い』と言われるんでしょうけど、もう、ずっと笑顔で見つめてしまいました(笑)キレイでした(笑)」と撮影を振り返った。氷上で華麗な演技を披露してきた羽生が、スクリーンでどんな演技を見せるのか? 映画は5月に公開される。『殿、利息でござる!』5月14日(土) 公開
2016年02月04日バンダイが展開するフィギュアシリーズ「フィギュアーツZERO」より、「フィギュアーツZERO サイボーグ009VSデビルマン」の予約受付が、「プレミアムバンダイ」にてスタートしている。2016年6月発送予定で、価格は10,800円(税込)。漫画家・石ノ森章太郎氏原作の『サイボーグ009』と、永井豪氏原作の『デビルマン』のコラボレーション作品として、2015年10月にイベント上映された劇場アニメ『サイボーグ009VSデビルマン』。劇中では、『デビルマン』で悪魔の力を手に入れた主人公・不動明と、『サイボーグ009』に登場する9人のゼロゼロナンバーサイボーグたちが激しい戦いを繰り広げている。「フィギュアーツZERO サイボーグ009VSデビルマン」は、劇中クライマックスの009とデビルマンの共闘シーンを再現。サイボーグ009が全高約100mm、デビルマン(最長部)が全高約280mmと身長差も表現されており、効果パーツで劇中の迫力がよみがえる。商品価格は10,800円(税込)で、「プレミアムバンダイ」の予約締切は後日アナウンス。商品の発送は、2016年6月を予定している。(C)2015「サイボーグ009VSデビルマン」製作委員会
2016年02月02日TVアニメ『冴えない彼女の育てかた』より"冴えないヒロイン"加藤恵の等身大フィギュアと1/7スケールフィギュアがアニプレックスの通販サイト「ANIPLEX+」限定で登場。全高 約158cm、重量 約28kgの等身大フィギュアは限定10体の抽選販売で、価格は198万円(税込)。ANIPLEX+内受付ページにて2016年2月14日(日)24:00まで、抽選応募が可能となっている。発送は2016年6月の予定。1/7スケールフィギュアは受注生産で、価格は10,800円(税込)。ANIPLEX+での予約受付期間は2016年2月29日(金)24:00までとなっている。発送は2016年9月中旬の予定。これらの商品は2016年1月13日(水)より秋葉原・東京アニメセンターで開催されている「冴えカノSHOP2016」にて彩色サンプルが展示されているので、こちらもチェックしておきたい。そのほか詳細はANIPLEX+の各受付ページにて。(C)2015 丸戸史明・深崎暮人・KADOKAWA 富士見書房/冴えない製作委員会
2016年01月13日ブックウォーカーは12月16日、単行本『百獣繚乱 ―フィギュアスケート日本男子― ソチからピョンチャンへ』を発行する。著者は、10年以上フィギュアスケートの取材してきたフリーライターの青嶋ひろの氏。紙版は税別1,600円、電子版は税別1,500円。まだ記憶に新しいグランプリファイナルでの羽生結弦。総合得点で330.43をたたきだし、世界歴代最高点を自身で更新した。しかし、順調にスケーターとして成功してきたように見える彼も、「もう滑りたくない」「何のためにスケートをしてるのかわからない」と内なる葛藤と常に戦っていた。苦悩の中にいた羽生選手が、いかにして栄光を手にするに至ったのか……同書では羽生選手を始め、日本の誇るべきフィギュアスケート男子たちが銀盤の上では決してみせることのない素顔、苦悩、努力、決意がインタビューを通じてつづられる。宇野昌磨、山本草太、田中刑事、日野龍樹、本田太一ら注目の若手選手、メキメキと実力をつけてきた村上大介、無良崇人。そして、日本のフィギュアスケート界を牽引し続ける髙橋大輔、町田樹、織田信成、小塚崇彦ら名選手の軌跡も紹介。巻頭のカラーグラビアでも各選手の名シーンを収録しているという。また巻末には、本書に登場する選手たちのプロフィールや戦績がひと目でわかる一覧表も掲載。選手たちが歩んできたフィギュアスケートの歴史を、さらに深く楽しむことができるとのこと。さらにBOOK☆WALKERストア他で配信される電子版には、単行本にはない選手たちのスナップ集も収録。リンクを離れた選手たちのリラックスした表情が見られるという。
2015年12月16日フィギュアスケートは、技術と芸術が融合した競技。勝負はもちろんだけど、技、音楽、衣装etc。トータルでわかると、もっともっと楽しめる。そこで、生観戦歴豊富な3人がちょっとマニアックな観戦術を指南します!今回教えてくれたのは、浅田真央選手を熱烈応援。試合前には本人より緊張する!?美容エディターで、ソチでラジオノワ選手と撮った写真が家宝という平 輝乃さん。showroom SESSIONプレス、自称・データオタク、主要大会の後はISUのサイトで必ず採点表をチェックするという最勝久美子さん。踊れる選手を愛するカメラマン、中国大会を生観戦し、フェルナンデス選手のフラメンコに感動し急速に愛が深まっている柴田文子さんのお三方です。■ジャンプの見分け方を知るより、お手本みたいな演技を見よう。最勝:ジャンプは成功したかどうかだけでなく、美しさも見てほしいですよね。種類を見分けるのも上手い選手の演技を見るのが一番。平:ポイントは、高さ、飛距離、跳ぶ前後の流れね。難度によって基礎点というのが決められていて、これらがいいと、さらにGOEといわれる出来栄え点がつく。代表的なところでは、羽生選手のトリプルアクセル(3回転半)ジャンプ。高さといい、流れるようなランディングといい、まさにお手本のよう。中国大会で浅田選手が跳んだトリプルアクセルも、素晴らしい高さで、GOEがついてた。最勝:飛距離のすごさなら、中国のエンカン選手も負けていないけれど……出場できるかなぁ。柴田:4回転はじめ、サルコウジャンプなら、ハビエル・フェルナンデス選手。無駄な力を使わずにすっと跳び上がって、なめらか~にランディングする。美しいです。最勝:ルッツジャンプは誰かな?ルッツこそ、覚えるには“これぞお手本”という選手の演技を見るのが一番なんだけど。平:女子の3回転の連続ジャンプは、3回転ルッツからの3回転トウループが、たぶん、今は一番難度が高いと思うので。ゴールド選手やワグナー選手、ロシアのエリザベータ・トゥクタミシェワ選手、日本でも宮原知子選手がプログラムに入れていましたよね。最勝:後ろ向きに滑ってくるから、エラーをつけようがないぐらい、これでもかと外側のエッジに重心をかけてくる選手は、見ていて気持ちがいい。女子はそこまで倒せないから、やっぱり男子かな。柴田:金選手の4回転ルッツは?世界初の4回転ルッツ3回転トウループの連続ジャンプで、GOEがついていたくらいだから。平:スピンやステップを見るなら、アメリカのジェイソン・ブラウン選手!と言いたいけれど、残念ながらケガでファイナル進出は叶わず。ちなみに、スピンは、回転が速く、ずっと同じ位置で回れているかどうかがチェックポイント。最勝:ブラウン選手は、柔軟性があって、男子ができないような独創的なスピン、脚が180度開くバレエジャンプなどを持っていて、それだけで魅せられる選手だから、覚えておいて損はない。柴田:でもね、フィギュアスケートは、ジャンプやスピン、ステップが上手いだけじゃダメなんです。平:技を評価する技術点に加えて、演技構成点というのがあるから。柴田技と技のつなぎとか、音楽がちゃんと表現できているかとか。そして、スケーティングスキルね。平:今回、グランプリシリーズを見ていて、改めてすごいなと思ったのは、パトリック・チャン選手のスケーティングの上手さ!1年ぶりに観たら、もうね、別格でした。エッジは深い(傾いている)ほどいいんですけど、足元を見ているとこれが倒れそうなぐらい深い。柴田:そして、ひと蹴りで、なめらかにすーっと伸びて。平:他の選手の3倍は進む。休んで肩の力が抜けたのか、スピードも以前より出ている気がする。最勝:ジャンプの前後でも、難しいステップをしても、そのスピードが落ちないんですよね。“帰ってきてくれて、ありがとう!”っていう感じ。柴田:こういうスケーティングの上手さが堪能できて、かつ、ジャンプも決まって。パッケージでいいものが見られた時、お茶の間でも“ブラボー”ってなるんです。■観客を沸かせるのは、選手にピタリとハマった振り付け。最勝:プログラムは選曲ももちろんだけど、振付師も大事!柴田:私が、今季、最も感動したのは、フェルナンデス選手のショート『マラゲーニャ』。最勝:フラメンコを振り付けさせたら右に出る者はいないという、アントニオ・ナハロ氏の!柴田:やっぱり、スペイン人がフラメンコを踊ると違う。しかも、SPの『マラゲーニャ』では髭をはやしていて、爽やかなフランク・シナトラのフリーではその髭を剃ってくるという小技も憎い。最勝:私はベタだけど、ローリー・ニコル振り付けの浅田選手のショート『素敵なあなた』。彼女の雰囲気に合った明るいジャズナンバーで。復帰作としては大成功。平:フリーも同じニコルさん振り付けの『蝶々夫人』。羽生選手のフリー『SEIMEI』と、和のプログラムというのが面白い。ファイナルには進出できなかったけど、村上佳菜子選手も和もので。柴田:本郷理華選手の『リバーダンス』も好き。途中のステップあたりから、グングン盛り上がってきて、中国大会では皆、大喜び。最勝:いまや、海外選手のプログラムも数々振り付けている宮本賢二さんの振り付け。今季は、フェルナンデス選手のエキシビションも手がけています。柴田:今季のフェルナンデス選手は、衣装もすごくいいと思う。平:女子の衣装はアメリカがいつもきれい。今季もワグナーのフリー『ムーランルージュ』の純白の衣装や、ゴールドのフリー『火の鳥』の真っ赤な衣装は見る価値あり。ロシアのトゥクタミシェワ選手はいつも黒い衣装でポニーテールなので来季は変えてほしいな。柴田:せっかく昨季からボーカル入りの曲が解禁になったのに、今季は歌入りのいいプログラムがなかったので、それも来季に期待。■チェックポイントは、キス&クライと氷上と看板!?柴田:フィギュアスケートを生で観戦していて、いちばん驚くのは、スケーティングのスピード。平:ほんとにそう。テレビだと、そんなに違いがわからないけど、生で観ると歴然。テレビでもリンクの看板を見ていると少しわかる。最勝:あとは、氷の音。上手い人は、滑っている時の音が静か。平:滑っている選手の気持ちや気迫が、観客にグッと迫ってくる時もあって。そういう時は、自然と会場に一体感が生まれるんです。最勝:ファイナルには進出できなかったけど、ブラウン選手なんかは、まさにそう。4回転がなくても、ステップやスピンで観客を惹きつけられるので、よくスタンディングオベーションが起こります。平:さらに難しいジャンプも決まって、ノーミスという時は、観客の歓声も作品の一部になって、テレビ越しに感動が伝わるという。柴田:中国大会の時の、本郷選手のフリーは、まさにそうでした。終わった瞬間、周りが立ち上がって、“ブラボー”“ブラボー”で。最勝:いい演技をした選手には、拍手をしながら“ブラボー”って声をかけるんですけど、私たちにはハードルが高いので、普通にリンクに花束を投げ込んでいます。会場で売っていますから。平:それが習慣なんですけど、中国はぬいぐるみ。花は売ってない。柴田:テレビをつけて氷の上が賑やかだったら、神演技の証。最勝:その後、点数が出るまでの時間は、キス&クライで得点を待つ選手の様子を観察するのがお約束。テレビではその時リプレイを流すから、これは生だけの楽しみ。◇伊藤みどりさんから浅田選手へ継がれた技。前向きに跳び上がり、後ろ向きで着氷する難しい3回転半のジャンプ。現在、女子で跳んでいるのは浅田選手とトゥクタミシェワ選手ぐらい。◇スペイン開催で、コレは盛り上がる。コミカル系が多かったフェルナンデス選手。が、今回は男の色気漂うフラメンコプロ。カスタネットを叩く仕草をする手の表情も素敵。◇いつの頃からか、花がぬいぐるみに!?いい演技の後に花を投げ込む習慣は、日本発祥説も。会場内で買う花束は花びらなどが散らないように包装。最近はぬいぐるみが急増。※『anan』2015年12月16日号より。写真・YUTAKA/アフロスポーツロイター/アフロAP/アフロ新華社/アフロ毎日新聞社/アフロ青木紘二/アフロムツ・カワモリ/アフロTasos Katopodis-ISU/Getty ImagesLintao Zhang-ISU/Getty Imagesイラスト・別府麻衣文・齋藤優子
2015年12月12日先日開催された2015年NHK杯国際フィギュアスケート競技大会にて、世界記録を更新する得点を叩き出し優勝したフィギュアスケート選手・羽生結弦が、12月9日(水)発売の雑誌「anan」1983号の表紙に初登場!さらに羽生選手の特大ポスターが付録として封入されることが分かった。羽生選手は、宮城県仙台市出身のフィギュアスケーター。幼いころよりスケートを始め、2009年日本人男子としては初の中学生で、高橋大輔(2002年)、織田信成(2005年)、小塚崇彦(2006年)に続く、4人目の世界ジュニアチャンピオンに。2014年のソチオリンピックでは、フィギュアスケート男子シングルの種目において日本人初となる金メダルを獲得。その後も快進撃を続け、先日開催された2015年NHK杯では、世界歴代最高得点を超えるスコアで優勝を果たした。次戦は、12月11日(金)から開幕するグランプリファイナル(バルセロナ)を控えている。今回の「anan」1983号では、羽生選手のプライベートな表情が満載!「もしも彼が等身大の21歳だったら」をテーマに、様々なシチュエーションで撮影を敢行。普段から“表現者”としてリンク上でパフォーマンスしているだけあって、カメラマンがシャッターを切り始めると、表情や動作がコロコロ変わり、そのプロ意識の高さにスタッフ全員が釘付けになったという。本誌では羽生選手へのインタビューも掲載。撮影当時はまだ20歳だった彼が、しっかりとした受け答えで自分の想いを語ったようだが、スケートの話題になると笑顔がキラめき、どこまでも無邪気な姿を見せたそう。氷上の凛々しい顔から、“オフアイス”の笑顔に戻る瞬間のギャップを捉えた、魅力的なショット満載の本誌は、ファン必携の一冊となりそうだ。また、本誌では「輝くあの人に聞く! 人生が動きだした時。」と題した特集を掲載。現在放送中、松坂桃李主演「サイレーン」で悪女・菜々緒とのやり取りに注目の女優・木村文乃や、「シティーハンター」原作・北条司の大人気コミック「エンジェル・ハート」のドラマ化に出演中の女優・相武紗季、そして作家の山内マリコや情報番組で大活躍のマルチクリエイター・GENKINGらが登場する。さらに、今年でデビュー35周年を迎える近藤真彦にフォーカスし、「オンリーワンのかっこよさをつむぐ男」と題した特集にも注目だ。「anan」1983号は12月9日(水)より発売。※お詫びと訂正※「anan」1983号に関する記事の中で、該当号にはない写真についての記述がありました。関係者の皆様に御迷惑おかけしましたことをお詫びして訂正いたします。(text:cinemacafe.net)
2015年12月08日マガジンハウスは12月9日、フィギュアスケート女性週刊誌『anan』1983号(550円/税込)を発売する。同誌では、先日のフィギュアスケートグランプリシリーズNHK杯で史上最高得点の322.40点で優勝した羽生結弦選手が表紙を飾る。 特集は「運を切り開く、「ターニングポイント」のつかみ方」。貴重なオフアイスのショットが満載とのことで、羽生選手の等身大の素顔が見られるスペシャルシューティングとインタビュー記事が16ページ、また特大ポスターが付録でつく。 ananでスポーツ選手が表紙を飾るのは、昨年のサッカー内田篤人選手(1924号・2014年10月1日発売)以来、またフィギュアスケート選手では初となる。
2015年12月05日11月27日~29日に開催された「フィギュアスケート・GPシリーズ最終戦・NHK杯」で羽生結弦選手が3つの世界記録を作り上げ、優勝した。ショートプログラム106.33点、フリー216.07点、総得点322.40点、どれもが世界初の高得点だ。日本でも沸きに沸いたこの快挙、羽生選手ファンの多い中国でも歓喜の声で迎えられた。○「もっとも完璧な男子フリーの演技」「昨日周りがにぎやかだったから、中国人が勝ったのかと思ってテレビを見たけど違った。すごい記録を出した時には国籍とか関係ないんだな」中国版ツイッター「ウェイボー」へのこの書き込みは、羽生選手が記録を達成した時の盛り上がりをよく表している。「ウェイボー」には羽生選手に対する「完璧」「美しい」の声に満ちあふれている。コメントした彼が見聞きした盛り上がりは、きっとこのようなものだったのだろう。「これまでこんなにも美しいフィギュアの演技を見たことがない」「ホントに美しい! フィギュア自体がもともと鑑賞的なスポーツだけど、こんなにも芸術に近い演技は羽生選手にだけできることだろう」「鳥肌が立った! 美しい! この優秀な日本の選手は日本の誇りであり、アジア人の誇りでもある」「異次元の演技! 」「言葉では言い尽くせない美しさ」「これまで見た中で、最も完璧な男子フリーの演技だ。王者の風格」○「プルシェンコからパトリック・チャン、そして羽生」「羽生選手はまたフィギュアを新しい段階へと引き上げた」このコメントにもあるように、羽生選手の快挙はフィギュアの歴史に大きく記されるだろうと感じた人も多かったようだ。「歴史に名を残すだろう。これは歴史的な一時だ」「プルシェンコからパトリック・チャン、そして羽生、男子シングルの王者たちによって、男子シングルはこれまでにない高みへとたどり着いた。2日間で3つの世界記録を作った彼。しかもまだ20歳なのだ」「羽生結弦伝説! これから数年、私たちは常に次々に登場する彼の伝説について語ることになるだろう」「これから何年も羽生選手よりも高い点数を出す人はいないだろう。そして羽生選手のトレーナーのオーサー氏が言うように、この記録は短期間で彼自身が打ち破るのだろう。羽生選手のアイドルであるプルシェンコ選手が伝説であるように、彼もまた時代の伝説となった」彼の生み出した記録は伝説となったが、まだそれは終わってはいない。この世界記録をいつ羽生選手自身が破るのか、今後もフィギュアスケートから目が離せない。
2015年12月02日日本マクドナルドは20日、ハッピーセット「I Love スヌーピー THE PEANUTS MOVIE」を発売する。○10種類のフィギュアが登場同商品は、「スヌーピー」のおもちゃを同梱したハッピーセット。ハッピーセットは、チーズバーガーやチキンマックナゲット、サイドメニュー、ドリンク、おもちゃがセットになった子ども向けのメニュー。今回のハッピーセットは、12月4日に全国劇場公開となる、スヌーピー初の3D/CG映画『I Love スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』から、スヌーピー、チャーリー・ブラウン、ルーシー、サリーら映画の登場キャラクターが全10種類のフィギュアになって登場。それぞれ、ボタンを押すとチャーリー・ブラウンがひとりごとを話したり、スヌーピーがぐるぐる回ったりするギミックがついている。また同セットでは、映画にも登場するスヌーピーの犬小屋やクリスマスリースをモチーフにした3種類のハッピーセットボックスで提供する。販売期間は20日から約3週間を予定。期間内でも売り切れた場合は終了となる。価格は、レギュラーメニュー販売時間帯(10時30分~翌4時59分が「モグモグマックセット」(500円)、「ハンバーガーセット」(460円)、「チーズバーガーセット」(490円)、「プチパンケーキセット」(460円)、「チキンマックナゲットセット」(500円)。ブレックファストメニュー販売時間帯(5時~10時30分)が、「プチパンケーキセット」(460円)、「ホットケーキセット」(490円)、「エッグマックマフィンセット」(490円)、「チキンマックナゲットセット」(500円)。「I Love スヌーピー THE PEANUTS MOVIE」 (C)2015 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.PEANUTS (C) Peanuts Worldwide LLC※価格はすべて税込価格
2015年11月19日日本限定「スケートシューズ」秋冬モデルスペイン生まれのシューズブランド「ジェフリーキャンベル」より発売されていて、日本限定発売のスケート靴を彷彿させるデザイン「スケートシューズ」の2015年秋冬モデルが今秋より発売中だ。個性的な星形のヒール「SKATE-STAR」2015年秋冬モデル「SKATE-STAR(スケートスター)」は、個性的な星形のヒールが特徴で、シンプルなアッパーを併せることで、星形ヒールがより一層際立つデザインとなっている。また、個性的なデザインながら、見た目以上の安定感と歩き易さが追求され、13cmという高ヒールながら、前の厚みが4.5cmあるウエッジソールの仕様だ。色 : ブラック、ホワイト、ゴールド価格:ブラック、ホワイト¥22000(税抜) ゴールド¥20,000(税抜)今年の冬は「SKATE-STAR(スケートスター)」で足元を個性的にきめてみてはいかがだろうか?販売店舗は、ジェフリーキャンベル ラフォーレ原宿店、ジェフリーキャンベル なんばパークス店 、ジェフリーキャンベル オフィシャルウェブストアや正規販売店となっている。(画像はジェフリーキャンベル オフィシャルウェブストアより)【参考】・ジェフリーキャンベル 公式HP・ジェフリーキャンベル オフィシャルウェブストア
2015年11月19日フィギュア、グッズの企画・製造・販売を行うサプライズネクストは、ウルトラ怪獣擬人化計画シリーズ・フィギュアコレクションの第4弾として、「ベムスター<改造>」をリリースする。現在予約受付中で、発送は2016年5月下旬以降の予定。価格は16,848円(税込)。■原画展で人気投票2位のキャラクター「ベムスター<改造>」が登場「ウルトラ怪獣擬人化計画」は、「ウルトラマンを知らない若い世代に、怪獣の魅力を通じてもらう」目的で始まった円谷プロ公認のプロジェクトで、当プロジェクトのうち、KADOKAWAが発行するコミック雑誌「電撃G’sマガジン」の連載企画に登場する美少女キャラクターをフィギュア化。サプライズネクスト第4弾として「ウルトラ怪獣擬人化計画」原画展(2015年2月28日~3月15日開催)の人気投票第2位に輝いた「ベムスター<改造>」が登場する。「ベムスター<改造>」は褐色の肌、スラリと長い脚、お腹の口、鋭い爪が特徴の美女キャラクター。イラストレーター・山田外朗氏(Nitroplus)がイラストを手掛けており、身体にまとったボリュームのある毛と、女性らしいしなやかな動きが再現されている。漫画家・爆天童氏の『ウルトラ怪獣擬人化計画 ギャラクシー☆デイズ』では、フィギュア第1弾の「ゴモラ」と仲良しの世話好きキャラクターとして描かれており、フィギュアを2体並べて独特の世界観を楽しむこともできる。■直販サイト限定特典「オリジナルタンブラー」現在予約受付中の「ベムスター<改造>」だが、サプライズネクストオンラインショップでは、直販特典としてオリジナル「ベムスター<改造>」タンブラーを用意。タンブラーは台紙を両面印刷したリバーシブルの仕様で、表面は山田外朗氏の元イラスト、裏面は宇宙怪獣ベムスター<改造>VSウルトラマンタロウの激闘シーンをアメコミ風にアレンジしたポップでレアなデザインとなっている。(C)2013 TSUBURAYA PRODUCTIONSイラスト: 山田外朗 (Nitroplus)
2015年11月19日●中の体がしっかりしているからこそ、服を着ても自然に見えるアニメやゲームのキャラクターをモチーフにしたフィギュアが、どのようにして生み出されているか、ご存じだろうか。まずはメーカーが作品やキャラクターを選定し、企画を立てる。その後、色がついていない原型が制作され、次に彩色見本(デコマス)が作られる。その彩色見本を元に工場がフィギュアを量産し、製品として店頭に並ぶわけだ。この原型を生み出すクリエイターは"原型師"と呼ばれる。今回、ホビーメーカーのコトブキヤから2016年3月に発売が予定されている「ARTFX J 薬売り」の原型を手がけた伊藤嘉紀氏に取材する機会を得た。キャリア3年半。業界内外で高い評価を受ける原型師だ。○薬売りの顔は2種類造り、ディスカッションして決めた――「ARTFX J 薬売り」の彩色済みの写真が公開となりました。原型師として彩色したものをご覧になって、いかがですか。色がつくと、やっぱり違うなと。原型の制作中も彩色後の状態を想像しながら造るのですが、ずっと地味な色のままなので、塗装された彩色見本を実際に見たときは感激しました。今回は色数も多いし、鮮やかなので、なおさらそう思います。それから、背景にも驚かされました。これ、後ろから光を当てて見ると、影絵のように「薬売り」のシルエットが浮かび上がってくるんです。この見せ方には驚かされましたね。原型を造っている時は台座はただの輪っかでしたから(笑)。――確かにすばらしい演出です。それも伊藤さんの美しい原型があってこそだと思いますが、原型制作のこだわりについて教えてください。まず、顔ですね。原作に近づけることはもちろんですが、「薬売り」は女性人気の高いキャラクターなので、それも意識して造りました。妖艶かつ、人間のようで人間ではない感じを出したくて、アニメや資料を何度も見たのですが、絵によってもバランスが少しずつ違うのです。そこから自分なりに一番いいと思うバランスで顔を造っていったのですが、途中で「もう少し面長の方がいいのでは?」という迷いが出てきました。そこで、少しだけ面長にした顔も作ってみて、メーカーの皆さんに2種類見ていただき、ディスカッションして決めました。――どちらになったのですか?最初に造っていた方ですね。――そういった迷いはよくあることなのでしょうか。よくあります。原型を造っていると、だんだん自分の好みが反映されていきます。そういう時はもう一度、客観視するために資料を見るのですが、そこで迷うことも多いです。――顔は印象を決める重要な部分ですしね。今回は原型制作中に顔料を使って目の周りのくまどりも描いてみました。普段はすぐに消せるように鉛筆で描いたりするのですが、今回はカラーだとどうなるかを見たかったのです。担当者との打ち合わせの際にも持って行って、塗装した状態を見ながら話したりしましたね。○友人の原型師にポーズをとってもらい参考に――顔以外ではいかがでしょう。指ですね。薬売りの中性的で妖艶な魅力を出すために女性、特に舞妓さんの手のポーズを参考にしました。手や指というのは、実は顔と同じくらい表情が出るところなんです。それだけに、ちょっとした指のそりなども大切にしています。あとは……退魔ノ剣ですね。――退魔ノ剣ですか!これも顔があるから?それもありますけど、もともと妖怪とか"人外"のものを造るのが好きなんです。造っていて一番楽しかったですね(笑)。――表情などの完成度も非常に高いですよね。ところで、今回は女性ファンを意識されたということでしたが、原型制作ではそういったことを毎回考えて造られるのですか?今回に限らず、いつも意識しますね。一つの作品でも、女性ファンが求めるもの、男性ファンが求めるもの、作品の世界観自体が好きなファンが求めるもの、フィギュアを好きな方が求めるものは、それぞれ少しずつ異なるのではないかという感じがします。それらをできるかぎり拾い集めながら着地点を探していきますが、最後はやはり作品のファンやキャラクターのファンが求めるものは何かということに重きをおいて制作しています。――「薬売り」にファンが求めるものを考えた結果が、中性的な顔や指などに反映されていったと。服装もそうですね。資料を見たときは、わりと厚手の着物かなと思ったのですが、そのまま原型を造ると着ぶくれしてしまいます。そこで、あえて体のラインが出るようにして、色っぽさを強調しました。――実際に原型を造るときは、どういった資料を参考にされるのですか?想像で造る部分もあるのですが、今回は友人の原型師に着物を着てもらいました。実際に頭巾や足袋、小道具も身につけてもらって、同じポーズで撮った写真を参考にしながら造りましたね。――そこは同じ原型師の方にお願いされるのですね。同業者だとポーズの意味や、最終的にこちらがやりたいことなども理解してもらえますし、守秘義務もありますので信頼できる人にお願いしますね。――そういう時、どのあたりを特に注意してご覧になるのですか?ポーズによって実際にできる服のシワと骨格を見ています。どうしても服にばかり目が行きがちですが、体と服の関係が大切なんです。シワのできかたなどは何回作っても迷いますし、難しい部分です。しかし、そこにばかり気を取られていると服の中の体のデッサンがおかしくなってしまうことがあります。いまだに反省することも多いですよ。かといって、リアルによりすぎると世界観を壊してしまったりするので、バランスの取り方が難しいですね。――服を着ているキャラクターでも、中にあるはずの肉体を意識しないといけないのですね。そうなんです。原型師の師匠に教わったことなのですが、服を着ているからごまかせるのではなく、中の体がしっかりしているからこそ服を着ても自然に見えるのです。私もまずは服を着ていない状態で造り、メーカーのOKが出てから服を着せていくという造り方をしています。もちろん、最終的な完成形は最初から想定していますけどね。○着物のシワを造り込みすぎて造り直すことに――苦労した部分もあったのでは。着物全体のシワの入れ方に苦労しました。最初は資料で見たリアルなシワを造り込みすぎて、過剰な表現になってしまいました。また、塗装や製造工程との兼ね合いで調整が必要になったところも……。そこで、資料を見直して、服の模様が持つ意味は何かということを考えたのです。その時、「この模様は目の様に見える。幻術でもかけられそうな、不気味で恐ろしい感じがする」と感じたことから、模様の円の形をできるだけゆがませないようにシンプルに造り直しました。ここをシンプルにした分、頭巾や足袋をリアル寄りに細かく造り込んでいくことでメリハリが出せたと思います。●ブログやTwitterでファンの声を参考に――原型を造るときは、やはり原作を細かくチェックされるのですか?そうですね。仕事のお話をいただいたら、まず原作を読んだりアニメを見たりします。もともと知っているものもありますが、およそそれがキャラクターとの出会いになりますね。そこからキャラクターを好きになり、自分がそのキャラクターのどこに魅力を感じたのかをまとめていきます。ただ、自分自身の思い込みも入ってくるので、ブログやTwitterでファンの方の声を吸い上げて、暴走しそうになる自分を抑えていきます(笑)。一方で、自分が情熱を傾けることも必要です。バランスを取ることが大事ですね。今回の薬売りは放送当時に数回見た覚えがあったのですが、あらためてアニメ全話とコミックを見て引きこまれました。――『薬売り』に対するファンの声はいかがですか?おかげさまで好評のようです。アニメが終了してからかなりたったタイミングでの立体化ですが、今もたくさんのファンがいる作品ですからね。○スネ夫と鉄腕アトムの髪型は立体化が難しい――ここからは原型師という仕事について聞かせてください。そもそも原型師にはどうすればなれるのでしょうか。年に何度か大きなイベントがあるので、そこに個人ディーラーとして出展し作品を発表します。私の場合は2012年2月に開催された「ワンダーフェスティバル」にて何社か声をかけていただいたのがきっかけです。それまでは会社で働きながらアマチュアとして出展していました。他には原型を一般募集している会社もあるので、応募をして作品やポートフォリオなどを持ち込んでみてもいいかもしれません。――職業柄、普段から「立体化するとどうなるだろう」という目線でものを見てしまうことはありますか?ありますね。好きだから造ってみたいものもありますし、実際にその仕事がくるとテンションが上がります。逆に、これは難しいな……とか悩んだり(笑)。――どういうものが「これは立体化するの難しいぞ」と感じるのですか?よく言われているのはドラえもんのスネ夫ですね。あの髪型は難しいです……正解はどこなんだろう。あと、鉄腕アトムのとんがりも難しいですね。あれをそのまま造って回転させると、あれっ?ってことになりそうです(笑)。――普段、インスピレーションはどういうところから得ていますか?模型屋さんに行ったり、フィギュアの情報誌なんかも読みます。だけど、それ以外にも面白いものって転がっているんですよ。例えば、買い物で行った雑貨屋とかホームセンターでインスピレーションを得るものに出会うことが多いですね。そういうものは買って家に置いています。○かっこいいシワは、影のでき方がポイント――先ほど、服のシワの話も出ましたが、人の服のシワが気になったりしますか?なります(笑)。電車に乗っているとき、目の前にいる人のシワのでき方がかっこよくて気になったりします。――かっこいいシワ!?そういう時は生地感とか立ち方とかを覚えておいて、後から友人にできるだけ近い服装と立ち方をしてもらいます。それを写真に撮って資料にしたりします。――ちなみに"かっこいいシワ"って、どんなシワですか……?影のでき方がかっこいいシワですね。光が当たった部分と、影のバランスがかっこいいシワは良いシワだなと個人的に思います。――な、なるほど。服の素材にもよるのですが、少し大げさなポーズで立っているとかっこいいシワができやすいですよ。腰を入れて立ったり。――言われてみると腰を入れて立つポーズはフィギュアにも多い気がしますね。他には原型師ならではの感覚はありますか?オブジェとかの裏が気になって仕方ない、とか……。それもけっこう気になりますね(笑)。美術館の彫刻なんかは裏が気になって仕方ないです。正面からのベストショットは本で何度も見ますが、それ以外の角度は意外とないんですよ。美術館に行くと一つの作品をすごく長い時間かけて見るので、あまり人とは行けないんです。――そんな悩みが……。ちょっと前にイタリアのフィレンツェに行ったのですが、ダビデ像を正面以外から見て感動しましたね。着色されていないのに、陰影だけですばらしいのです。天才が造り、長い年月をかけて残る作品というのは、こういうものなんだろうなと実感しました。――言われてみれば、ダビデ像は立体物の最高峰ですよね。もちろん、彩色が加わることで助けられる部分も多いですし、色がついて相乗効果が生まれるわけですが、原型師としてはまず原型状態で完成度の高い作品を目指して勝負したいと思っています。――最後に、原型師を目指す方へアドバイスをいただけますか。造形について人にアドバイスできるほど、いまだ自分自身が突き詰められているとは思いませんが、強いて申し上げるとすれば、制作の際にイベントなどの確実な締切を設定することが大事だと思います。締切までに自分ができる限界まで突き詰めて発表し、発表後もそれで終わりにせず、反省点を見つけて改善していくことで、実力をつけていくことができます。恐れず、恥ずかしがらずに作品を人に見てもらうことも大事ですね。イベント会場には原型師やメーカーの方、フィギュア自体が好きな方などいろいろな人がいますからね。――ありがとうございました!「ARTFX J 薬売り」の商品価格は13,500円(税込)で、現在「コトブキヤオンラインショップ」にて予約受付中。商品の発売および発送は、2016年3月を予定している。なお、コトブキヤショップ(秋葉原館、大阪日本橋、オンラインショップ)限定特典として、TVアニメのキャラクターデザインを務めた橋本敬史氏による描き下ろしイラストを使用したA3色紙が用意されている。■プロフィール伊藤嘉紀(いとうよしのり)新潟県出身、1982年生まれ32歳。2012年より原型師として活動。代表作は「STREET FIGHTER III 3rd STRIKE Fighters Legendary 春麗」「GUILTY GEAR Xrd -SIGN- ソル=バッドガイ 通常版」「ARTFX J 李小狼」など。男性キャラ女性キャラを問わず、服・髪の質感までこだわった造形に定評がある。ディーラー「GEKOKUJYOU」の代表として「ワンダーフェスティバル」を中心にイベントに参加している。(C)モノノ怪製作委員会
2015年11月14日フィギュアスケートGPシリーズ第2戦・カナダ大会が10月31日から11月2日まで開催された。羽生結弦選手は1日目の男子ショートプログラムにてジャンプでの失敗から6位となりファンをヒヤヒヤさせたが、2日目のフリーで盛り返して2位という好成績を残した。中国の羽生ファンたちはどのようにドキドキの2日間を過ごしたのだろうか。中国版ツイッター「ウェイボー」からその姿を探ってみた。○1日目を終え「明日はリベンジだ」の声援ショートプログラム6位に終わった1日目、中国では朝の放送でその結果がフィギュアファンたちに知らされることとなった。「今回の試合を見て泣いちゃった。どのジャンプも心臓に悪かった」「羽生君、きっとフリーではうまく行くよ、大好き」「明日は頑張れ。一番大切なのはスケートをしていて楽しいということ。頑張って! 」「明日はリベンジだ! 」「羽生清明、明日は頑張れ、あなたの努力はきっと報われる」2日目のフリーでは映画「安倍晴明」の曲を用いた新しいプログラム「SEIMEI」が演じられる。そのため、このコメントの用に安倍晴明ネタを盛り込む人も見られた。「他の国の点数が高かったりすると良くないことを言う人とかいるけど、フィギュアスケートだとそういうのがなくて穏やかでいいな。みんな、選手が最高の演技を見せてくれることを願っているし、転んじゃっても惜しいって言うし。明日のフリー、羽生選手がいい演技を見せてくれるといいな」このコメントにもあるように、中国のフィギュアファンは穏やかな人が多いようで、「頑張れ」「明日に期待」という声が多かった。○「かわいい」から「カッコいい」へ2日目、期待のフリープログラム、良好な成績を出した羽生選手。新プログラム「SEIMEI」へのコメントはこれまでの「羽生君かわいい」「きれい」というようなものとはひと味違っていた。「初めて『SEIMEI』を見た時には、ぞっとするほどの美しさを感じた。これまでの『オペラ座の怪人』とか『ロミオとジュリエット』の時にはなかった感覚だ」「『SEIMEI』は見応えがある。今日の集中力と殺気がすごかった」「今日の演技は素晴らしかった。始まる時と終わる時の目にすごく力があった」「『SEIMEI』にはこれまでの演技とは異なる雰囲気がある。ひとつひとつの動きが作品と一体となっていて、彼が素晴らしいフィギュア選手であり、芸術家であるのだと感じた」「これから『SEIMEI』がどこまで進化するのか楽しみ。最後の殺気に満ちた視線が死ぬほどカッコいい」前シーズン、ケガなどに見舞われた羽生選手、ファンからは無事を祈る声も多い。今シーズン、どこまで羽生選手が新しいプログラムを練り上げられるのか、今後の活躍に期待だ。※写真はイメージで本文とは関係ありません
2015年11月04日熱狂的なファンが多く、毎回オリンピックやコンテストのたびに話題が集まるフィギュアスケート。その衣装はフェミニンなものからハードなものまでデザインも多種多様、200枚以上の写真によるまとめサイトもあるなど見逃せない要素の一つでしょう。お国柄(?)も出るかもしれないそんな衣装について、海外の方はどう感じておられるでしょうか。そこで、日本在住の外国人20名に「フィギュアスケート選手の衣装のデザイン、かっこいいあるいはかわいいと思いますか?」と質問してみました。■選手によってかわいい、かっこいいがあると思います。(ドイツ/40代前半/女性)<■かわいくてかっこいいと思います。(トルコ/30代前半/女性)<■女子はきれいでかわいいと思います。男子はかっこいいというよりステキです。(タイ/30代後半/女性)<■かわいい。(ロシア/20代前半/女性)<■かわいいです。(中国/20代後半/女性)<■かわいいと思います。(韓国/40代後半/男性)<■かわいいものが多いです。(マレーシア/30代前半/男性)<■かわいいです。(ベトナム/30代前半/女性)<■はい、かわいいと思う。(チュニジア/40代後半/男性)<■かっこいいと思います。(フィリピン/40代前半/女性)<■かっこいいのが多いですね。(スウェーデン/40代後半/女性)<■かっこいいです。(スペイン/30代後半/男性)<■かっこいい。(イスラエル/30代後半/女性)<■デザイン自体はあまりかっこいいとかかかわいいとは思わないけど、選手を見るとかっこいいと思う。(アルゼンチン/30代前半/男性)<■はい。(ブラジル/20代後半/男性)<■はい、思います。(台湾/40代前半/男性)<約8割が好意的な回答となった今回。フィギュアスケートは、衣装も含めた芸術性の高さが重要になるスポーツです。各国趣向を凝らした衣装をデザインしており、日本もその例外ではないのはよくご存じですよね。競技時の衣装は、スポットライトがないため、男女ともラインストーンを使うなど、通常の照明でも美しく光る細工をするのが普通だとか。また近年はテーマ設定のある演技が中心のため、音楽と動きに衣装が合っているかも重要です。そして本人や振付師の意見も含め、そうした細かな要件を確保したデザインが施されています。身頃は伸縮性の富んだストレッチチュール、(女性の)スカートは色や素材に表情が出しやすいシルクなどで形にされることが多いそう。肌色のネット部分を増やせば美しく見せやすくなる一方、罰則規定もあるのでバランス感が欠かせません。日本人の場合は、平ぺい気味なお尻の形を隠すため、本来のヒップより数ミリ上にスカートをつける工夫も。調べてみると、かわいい・かっこいいというイメージは、どうやら演技テーマによる部分が大きそうです。しかし、印象を強めるためにつけるフリルやレースなどの多さがそのイメージを固める要因の一つにはなっているのかもしれませんね。■かわいすぎて年齢に合わないものを日本選手は着ていると思う。もう少し衣装を面白くしたらいいと思う。(イギリス/20代前半/女性)<■かわいいと思いません。(ペルー/30代前半/男性)<■どちらも思いません。(アメリカ/20代後半/男性)<■いいえ。(オーストラリア/40代前半/男性)<例えば「オペラ座の怪人」であれば、男女とも白黒が基調の強い印象を与えるデザインの衣装はあります。宮原知子選手のように、「ミス・サイゴン」ではアオザイをイメージした深紅の衣装、「魔笛」ではパフスリーブのフォルムのかわいさを上回るロイヤルブルーを採用した衣装など、クールなデザインを身につける方もいます。日本人選手のバリエーション豊かな衣装もぜひ見ていただきたいですね。選手の中には、ご両親の意見を取り入れたデザインにしたり、お母さまが装飾を手伝われた衣装を身につけたりする人もいるのだとか。そんな裏話も含めて、テーマがどう衣装に落とし込まれているか、また同じ曲でもデザインがどう変遷しているのかなどにも注目してみると面白そうですね。
2015年11月02日フィギュアスケートのシーズンが本格化してきました。10月24日にはグランプリシリーズの初戦となるスケートアメリカが開幕し、国内でも「第19回全日本フィギュアスケートノービス選手権大会」が10月23日から25日にかけて行われました。これらの主要大会だけではなく、国内各地でも全日本選手権やインターハイなど、それぞれの全国大会に向けての予選が行われています。試合が続くなかで大切になってくるのは、選手たちの身体をつくるための栄養補給です。今回はフィギュアスケーターの栄養管理について、少しお話しさせていただきます。○他競技選手との合同合宿での衝撃アスリートにとっては「食事もトレーニングの一環」であることは、現在は多くの人に知られていると思います。競技の特性に適した食事の取り方や、年齢に応じた栄養摂取方法など、アスリートたちはさまざまな観点から食事を考えています。私がノービスの選手だった頃、「フィギュアスケート」「新体操」「体操」「シンクロナイズドスイミング」の4つの芸術スポーツのジュニアのトップ選手を対象にした合同合宿で、他競技の選手と交流する機会がありました。同じ芸術スポーツということで通ずるものもあり、すごく刺激になったのを覚えています。同じ講義を受けて食事も共にしましたが、競技によって食事の取り方に差があり、このときに初めて食事のことを意識し始めたと記憶しています。シンクロナイズドスイミングの選手は、ごはんの量を調べてカロリーを計算していましたが、「ここまで意識をしないといけないものなのか」と驚きが隠せませんでした。○「栄養のプロ」に支えられていた高橋さん現在では各地の一流選手が集まる野辺山合宿でも栄養指導が行われており、フィギュアスケート選手も栄養面に気を遣っている選手が増えてきたように思います。アスリートと一般の人では摂取量が異なるため、アスリートを専門にしている栄養士さんに相談する選手もいますし、チームやクラブで栄養士さんに講演をお願いしているところもあります。今はアスリートの栄養についての書籍はもちろん、情報がすぐに検索できる環境になってきているため、そういった情報を頼りに自分自身で管理をするという選手も多いのではないでしょうか。私も現役時は栄養士さんに相談することはありましたが、トップ選手の多くは、「栄養のプロフェッショナル」にさまざまな形でサポートを受けています。高橋大輔さんもその一人でした。スケートファンの中では有名な話かもしれませんが、高橋さんの遠征には「栄養アドバイザー」とも呼べるそのプロの方がほぼ毎回帯同されており、現地でバランスの整った食事を毎日提供されていました。遠征中だけではなく、日々のトレーニングでもきちんと食事が取れるよう、週に1度、高橋さんの家で1週間分の食事を料理されるなど、栄養面での二人三脚で身体をつくりあげてこられました。情感たっぷりなステップを踏むためのしなやかでたくましい脚は、この徹底した栄養管理によって支えられていた一面もあるはずです。サポートが始まってからは、高橋さんも作りおきされている物をお弁当箱に詰めてくるなど、食事を楽しんでいるなという様子がうかがえました。当時は私もまだ現役選手だったので、一緒に食事をしながら、「野菜一つとっても、葉物と根菜では食べる意味が異なる」などの食材にまつわる豆知識を高橋さんから教わるといった楽しい時間を過ごさせていただきました。○選手応援のため、ファンの方も栄養補給をこうした徹底したサポートを受けられるのはごく限られた選手になりますが、サポートの方法はさまざまです。毎回の食事を写真で栄養士さんに送り、足りないものを次の食事で補ったり、栄養士さんと決めたルールに沿って食事をしたりするなど、選手の性格によってもサポート方法は異なってきます。これから選手は連戦になり、疲労を早く回復し、次へのエネルギー補給をしなくてはいけなくなるため、今まで以上に栄養に気を遣うことになります。選手のために各地へ応援に来てくださるスケートファンの皆さまも、体調を崩すことがないよう、ぜひ選手たちと共に栄養面にも気を配ってくださいね。○筆者プロフィール: 澤田亜紀(さわだ あき)1988年10月7日、大阪府大阪市生まれ。関西大学文学部卒業。5歳でスケートを始め、ジュニアGP大会では、優勝1回を含め、6度表彰台に立った。また2004年の全日本選手権4位、2007年の四大陸選手権4位という成績を残している。2011年に現役を引退し、現在は母校・関西大学を拠点に、コーチとして活動している。
2015年10月30日エミリオ・プッチ(EMILIO PUCCI)が10月12日、ブランド初となるスケートボードコレクションを発売。コレクションのローンチと同時に、オンラインデジタルムービーチャンネル「NOWNESS」とのコラボレーションによるショートフィルムを公開した。同スケートボードコレクションは、スイスにあるアートデザイン大学ECAL(University of Art and Design, Lausanne)の学生との共同プロジェクトによって製作されたもの。学生たちはブランドのアーカイブプリントを研究し、エミリオ・プッチらしさを再解釈。“Dolce Vita”と名付けられたプリントには、イタリアを象徴するようなパスタやアイスクリームなどのモチーフが用いられている。同コレクションは複雑なトリックであるオーリー、エアー、フリップ、スライド、グラインド、マニュアルといったスケートボーディングを可能にする、ストリートやスケートパークでの使用に適した「Street Shape」と、アスファルトや石、コンクリートでの走行に適した「Crusier Shpae」の2モデルで展開される。また、コレクションに合わせて公開されたショートフィルム「Rolling with Emilio Pucci」は、エドワード・ハウゼン(Edward Housden)によって制作された。6月に発表されたカプセルコレクション「THE PILOT EPISODE」のシルクドレスを纏ったモデルのMartha-Rose Reddingが、スケートをしながら双子の少年と対立する様子が描かれている。
2015年10月13日ECサイト「ANIPLEX+」では、「ソードアート・オンライン」の新フィギュア企画を実施中。作品内のどのキャラクターのフィギュア化を希望するかについてのユーザーアンケートが行われている。アンケートの対象として、17キャラクター、41種類のビジュアルが用意されており、アンケートに回答すると、抽選で2名に「『ソードアート・オンライン Extra Edition』結城明日奈 ビキニVer. 1/6スケールフィギュア」、もしくは「『ソードアート・オンライン Extra Edition』桐ヶ谷直葉 スクール水着Ver. 1/6スケールフィギュア」がプレゼントされる。アンケートの受付期間は2015年10月15日(木)23:59までとなっているので、早速チェックしてみよう。なお、このアンケートはあくまでもフィギュア制作の参考資料で、希望が多かった意見が必ず反映されるわけではない。投票および詳細は「ANIPLEX+」の特設サイトにて。(C)川原 礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project(C)2014 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/SAOⅡ Project
2015年10月01日アニメーションの企画・製作を行うアニプレックス直営ECサイト『ANIPLEX+』にて、和服を身にまとった新フィギュアシリーズの制作が決定。気になるキャラクターは『Fate/stay night [Unlimited Blade Works]』より「セイバー」「遠坂凛」が、『冴えない彼女の育てかた』より「加藤恵」「澤村・スペンサー・英梨々」「霞ヶ丘詩羽」がラインナップされている。「Fate」は制作会社ufotable描き下ろし、「冴えない彼女の育てかた」はキャラクター原案・深崎暮人氏がこのために描き下ろしたものとなっている。発売時期・価格などは今後順次発表予定。なお、こちらのイラストを使用したグッズが「京都国際マンガ・アニメフェア2015」会場、ECサイト「ANIPLEX+」特設サイトにて期間限定で販売されるので、こちらもチェックしておきたい。■アクリルマスコット<全4種> / 各1,500円(税込)■タペストリー<全4種> / 各2,500円(税込)■A4クリアファイル<全4種> / 各400円(税込)各商品の詳細は、ECサイト「ANIPLEX+」特設サイトにて。(C) TYPE-MOON・ufotable・FSNPC(C) 2015 丸戸史明・深崎暮人・KADOKAWA 富士見書房/冴えない製作委員会
2015年09月19日佐藤製薬は9月6日、神奈川県内にて「佐藤製薬 ストナシリーズ 新CM発表会およびCM公開収録」を開催。同社のCMに出演するフィギュアスケート・浅田真央選手と姉の舞さんが同イベントに参加し、新CMの撮影秘話などを語った。同社は「ストナアイビージェル」などの風邪薬を販売。9月6日より全国にてオンエアされている新CM「風邪VSストナ」篇は、「風邪に確かな効果を発揮する高品質感」をテーマとしているという。真央選手は同CMにおいて、正義役の「ホワイトスワン」と悪役の「ブラックスワン」をイメージした2役を演じている。黒い羽根をウイルスのようにまき散らす「黒い真央選手」と、ストナの成分を象徴する「白い真央選手」が銀盤をほうふつとさせる白銀の世界で対決。フィギュアスケートの優雅なエッセンスを取り入れ、「踊るように格闘する氷上対決」が描かれており、「白い真央選手」が世の中を脅かす風邪の猛威を食い止めるというストーリーに仕上がっている。撮影はワイヤアクションを用いて、ほとんどを真央選手自身が行ったという。「はじめは『私にできるのかな』って不安に思ったんですけれど、なんとかできたと思います」とアクションシーンの撮影を振り返った真央選手。ワイヤは回転するシーンで使ったそうだが、「意外と(フィギュアの)ジャンプと似ていて不思議な感じでした」と笑顔で話した。真央選手の撮影に立ち会ったという舞さんは、妹の衣装やアクション姿に「びっくりしました」と興奮気味。「撮影当日はすごくかっこよくて、(CMの)仕上がりがどうなるんだろうと楽しみでした。(実際の)CMを見て、本当にかっこよかったです」と、真央選手を絶賛していた。今回、真央選手は一人二役に挑戦したことがとても新鮮だったと話す。「競技のときに白鳥はやったことがあったのですが、黒鳥はなくて初めてでした。今回、コマーシャルで白鳥と国鳥が対決するという形で演じてみて、すごく楽しく撮影することができたと思います」。また、人生初となる悪役については「衣装とかメイクとか動きとか表情で何とかがんばった」と苦笑いを浮かべていた。そんな真央選手は10月3日の「ジャパンオープン」で約1年半ぶりに競技の世界へと復帰することとなっているが、「いつものシーズンと同じように仕上がっている」と実戦復帰へと自信をのぞかせていた。最後に姉妹そろって、新CMをPR。舞さんが「今回のCMはまさに一つの映画を見ているようで、皆さん一緒に楽しめるCMとなっているので、ぜひご覧ください」と力強くアピールした。なお、テレビで放映されている15秒バージョンのほか、web用の60秒バージョンのCMもあり、60秒バージョンは真央選手のアクションが存分に楽しめる仕上がりになっている。
2015年09月07日ぴあは9月25日、フィギュアスケート・羽生結弦選手の過去から現在における発言の数々を写真とともにつづるフォト&メッセージ集「羽生結弦語録」を全国の書店・ネットショップで発売する。同書籍は、2014年12月のグランプリファイナル後や、ソチ五輪の開幕前、そして五輪で金メダルを獲得した直後の記者会見などで羽生選手が発した言葉を、羽生選手の写真とともにつづったもの。「逆境や自分の弱さが見えたときが好きです」(2014年12月のグランプリファイナル後)、「とにかく負けず嫌いでした。できないことがあると『絶対に一番になってやる』と誓って練習に取り組んでいました」(2014年11月)など、羽生選手の生きざまが垣間見える言葉が掲載されている。また「好きなスケートを一生懸命やっているだけなのにそれを支えて応援してくれる人がいる。ソチ五輪では自分の幸せとして金メダルを取り結果、みなさんの力になれた。今は、僕の好きなことができるように応援していただけることが幸せです。僕のスケート人生でなくてはならないもの」(2014年12月)と、ファンに感謝を伝えるメッセージも載せられている。同社は「ファンだけではなく、子どもから大人まで幅広い世代に、ぜひとも手にとってほしい1冊です。これまでの、これからのあなたが生きていくヒントをきっと与えてくれるはずです」としている。価格は税込1,296円。四六判上製本のカラー刷で、ページ数は168ページとなっている。
2015年09月03日ロッテは8月27日、「ロッテ ガーナ チョコびらきセレモニー2015」を都内にて開催し、フィギュアスケートの羽生結弦選手や、チョコレート「ガーナ」の新CMに出演するモデル・松井愛莉さん、女優・土屋太鳳さん、広瀬すずさんがゲストとして登場した。○4人でくす玉を割って「チョコびらき」「チョコびらき」とは、ロッテがガーナミルクチョコレートのプロモーションの一環として、毎年行っている企画。今年はゲスト4人が「さぁ! ガーナでチョコびらき! 」という掛け声のあと、カカオの形をしたくす玉「カカオ玉」のひもをひっぱることで、チョコレートのおいしい季節の到来を宣言した。くす玉が割れるとゲストの頭上からは大量の赤い紙吹雪が。羽生選手は「スポーツ選手なので、こんな演出なかなか受けることがない。初めてで緊張しました」と話しながらも、一緒にくす玉のひもを引いた広瀬さんとはしゃいだ様子で言葉を交わし、はにかんだ笑顔を見せていた。○プライベートはゲームざんまい!?その後のトークセッションでは、ガーナチョコレートのキャッチコピー「キモチにエール」にちなんで、応援されていると実感したことについて4人が話した。羽生選手からは「特に応援されていると感じるのは試合のときですね。いい演技をして皆さんが拍手してくださるのもうれしいですが、悪い演技をしたとしても本当にあたたかい拍手をいただいているので本当に(フィギュアスケートを)やっていて良かったなと思います」とファンとしてはうれしいコメント。また反対に、「エールを送りたい相手は? 」との質問には「いつも応援してくださっている皆さんにエールを送りたい」と回答。「結果を出すことが大事だと思っていますし、応援を受け取ることが僕たちの仕事だと思っているので、しっかり受け取って、皆さんのエールに応えることによって皆さんにエールを送りたいと思います」とさわやかに答えた。また、ドラマ撮影の合間に走っているという土屋さんから「この時期どんなトレーニングをしていますか」と聞かれると「仕事があるとリンクで練習する時間がない」としながらも、陸上でジャンプの回転練習をしていると話した。羽生選手の「3回転くらい跳んだりします」という発言に、ゲストの女性陣からは「すごーい! 」と黄色い声が飛んだ。一方、広瀬さんからの「プライベートでは何をしていますか」との問いかけには「基本的にゲームをしています。携帯ゲームもしますし、普通の大学生よりもゲームをしている時間が長いと思う」と回答。ふだんの華麗な演技からは想像できない意外な一面を見せてくれた。○実は……耳が動きますトークの途中では、フリップボードを使って質問に答えるコーナーも。イベントにちなみ「秘密びらき」というテーマでそれぞれの秘密を暴露していく場面で、羽生選手が「耳が動く」と書いたフリップを掲げると他のゲストからは「えーっ! 」と驚きの声が。羽生選手は「小学生のときに先生の話を本気で聞こうと思ったら動いていた」と話し、実際に耳だけを動かす特技を披露。ゲストの女性陣を含めて会場をわかせた。○成長の秋にトークセッションの中では「オリンピックシーズンを終えて、まだまだ自分自身成長できることがたくさんあると思いますし、シーズンに入る前になんとか表現面であったり、技術面であったり、成長していきたいなと思っています」と話した羽生選手。2015-2016シーズンの初戦は、10月13日にカナダで開幕するオータム・クラシックを予定している。新シーズンのショートプログラムでは、昨年と同じくショパンのピアノ曲「バラード第1番」を、フリーでは映画「陰陽師」の曲を用いる。日本的な「和」の曲に挑戦するだけに、「表現力を強化していく必要がある」と断言。そのうえで、「表現力を高めるには技術の裏づけが必要なので、見せ方やジャンプを工夫してさらに強くなっていきたい」と意気込んだ。次のシーズンも羽生選手のますますの活躍を期待したい。
2015年08月28日日本トイザらスは26日、「マインクラフト」のキャラクターフィギュア「マインクラフト コレクタブル ミニフィギュア ミステリーパック」(ネザーラックシリーズ)を発表した。8月27日より全国のトイザらス各店舗で発売する。価格は399円(税別)。「マインクラフト」は、2009年にスウェーデンのMojang AB社により開発されたサンドボックス型ゲーム。立体ブロックで作られた世界を、自由にブロックを組み合わせて自分だけの世界を創ることができる。今回の発表は、「マインクラフト」の登場キャラクター12種類を、開封するまで中身がわからないブラインドパッケージ仕様で発売するというもの。フィギュアの種類は、「スティーブ(ダイヤモンドアーマー)」、「イカ」、「ガスト」、「ムーシュルーム」など。日本トイザらスが先行販売する。
2015年08月26日ECCは8月19日から、「ECCジュニア開設者募集」の新TVCM「輝き篇」を、全国で放映開始した。同CMは、子ども向けの英語教室「ECCジュニア」を自宅で開設し運営する「ホームティーチャー」を募集するもの。CMには、2010年バンクーバーオリンピックの銀メダリストで、「ECCブランドアンバサダー」に起用されたフィギュアスケート・浅田真央選手が登場。グリーンのワンピースに身を包んだ浅田選手が優雅な滑りを披露し、「一緒に輝きましょう! 」と「ホームティーチャー」の募集を呼びかける内容となっている。撮影は関東近郊にあるアイススケート場で行われた。最初の撮影はCMを締めくくる「一緒に輝きましょう」というセリフからスタート。浅田選手は「輝きましょう」というフレーズに手こずり、自ら再撮影をお願いする場面もあったが、監督からOKが出ると、とびっきりの笑顔を見せてくれたという。スケートシーンの撮影が始まると、浅田選手が「片手をあげる方がキレイに見えるかも……」と提案し、決めポーズを披露。監督も絶賛し、すぐさま採用された。クレーンカメラを使った撮影で、カメラの方に向かって滑ってみせるなど、撮影前のイメージよりもダイナミックな映像が撮れたという。また、スピンの撮影では、スピンの速さや手の角度を「これくらいがキレイかな? 」と自ら調整し、プレーバックを見ると「キレイキレイキレイ!! 」と納得していたとのこと。撮影後のインタビューでは、スケートリンクでの撮影について「自分自身に点数を付けるなら……100点です! 出来上がりがすごく楽しみです」と話していたという。浅田選手がCMで着用しているグリーンのワンピースは、普段から浅田選手の競技衣装をデザインしているデザイナーが手がけたオリジナルの衣装となっている。
2015年08月20日エクシングは8月12日、プロフィギュアスケーターの織田信成さんをキャラクターに起用した業務用通信カラオケ「JOYSOUND MAX」のTV-CMの第2弾「海辺にて」篇の放映を開始した。8月1日に放送を開始した第1弾「土手にて」篇では、織田信長の17代目の末えいである織田信成さんが、お殿様のような(マイク)ちょんまげ姿を披露したことでも話題となった。第2弾の舞台となるのは、荒波が打ち寄せる海辺。織田さんは第1弾と同様、スーツにマイク型のちょんまげという姿で登場する。小さなポニーにまたがり、大きな口を開けて笑い続ける織田さんの前に現れたのは、黒髪の少女。悲しげな表情で波打ち際を見つめる少女に、織田さんは「乗ってかない? 」と元気に声を掛ける。その姿に、少しとまどいながらも笑顔をのぞかせ、織田さんとともにポニーに乗る少女。織田さんのちょんまげマイクに向かい、嫌なことを忘れるかのように大声で歌う少女と笑う織田さん。「大声だそうぜ」のメッセージでCMは締めくくられている。織田さんは歌は決して上手ではないというが、休日には家族と一緒にカラオケで好きな歌を思いっきり歌っているという。CMでは、周囲まで明るくする笑顔を持ち、ちょんまげ姿が似合う織田さんを全面に打ち出した。歌の上手・下手は気にせず、歌いたい歌を歌いたいように歌おうという「JOYSOUND MAX」のコンセプトをコミカルに表現している。なお、特設ページでは、初めてちょんまげをつける織田さんの姿などを収めたメイキング映像も公開している。
2015年08月12日シーエス日本は8月、同社が運営するCSチャンネル「日テレプラス ドラマ・アニメ・スポーツ」において、フィギュアスケーター・荒川静香さんがプロデュースするアイスショー「フレンズオンアイス」の2007~2014まで8年間分の公演を一挙放送する。今回の8年間分の公演の放送は、「フレンズオンアイス」が8月に開催されることを記念して行うもの。同イベントは、トリノ五輪金メダリストの荒川静香さんがプロデュースしているもので、毎回趣向を凝らしたグループナンバーが人気となっている。8月8日の23:30に2007年・2008年、26:00に2009年、9日の4:00に2010年を放送予定。8月15日の23:00に2011年、25:30に2012年、16日の4:10に2013年の完全版が楽しめる。8月22日の24:00に2014年の「フレンズオンアイス」完全版を放映する。2015年の公演は9月26日に放映予定とのこと。今回、これまでの公演の中から印象に残ったベストプログラムを、一般から募集する。上位に選ばれたプログラムは、オリジナル番組「10times Anniversary フレンズオンアイス あなたが選ぶベストプログラム」として、10月に放送予定とのこと。投票した人の中から抽選で20名に、荒川静香さん直筆サイン入り4つ切り写真をプレゼントする。投票は8月25日まで、日テレプラス公式サイト内 番組ページにて受け付ける。
2015年07月29日昨シーズンのフィギュアスケートは、シニア移行1年目の本郷理華選手のグランプリ(GP)ファイナル出場や、宮原知子選手の世界選手権銀メダル獲得など、特に女子において若い選手の台頭が目立ちました。一方の男子でも、ジュニアの宇野昌磨選手が全日本選手権で羽生結弦選手に次ぐ2位に入る躍進を見せるなど、メキメキと成長をとげているスケーターがいます。今回は若手の注目女子スケーターを紹介した前回に続き、シニアのGPシリーズにまだ出たことのない男子の注目選手を紹介します。○一つひとつの要素で加点が取れる宇野まずは宇野選手です。伊藤みどりさんや浅田真央選手をはじめとする多くの名選手を育て上げた山田満知子コーチに師事し、幼少の頃から浅田選手が気にかけるだけの才能をリンク上で見せていました。ノービスでも注目されていたため、すでにご存じの方も多いかもしれません。以前から表現力には定評がありましたが、そこに昨シーズンから習得したトリプルアクセルや4回転ジャンプも加わり、ジュニアGPファイナルや世界ジュニア選手権でも優勝を飾りました。また全日本選手権で2位になったことにより、四大陸選手権の代表にも選出。初のシニアの国際大会にも出場し、多くの経験値を得ました。4回転などのような難しい種類のジャンプの習得は、大きな得点源となります。ただ、宇野選手の武器は、一つひとつの要素に加点がされる機会が多いことだと私は思っています。スピンの入り方も独創的で、ジャンプにも流れがあり、プログラムの随所に工夫がされているなと感じています。今シーズンからGPシリーズに参戦し、シニアに本格的に移行となります。シニアの選手の中でどこまで上位に食い込んでいってくれるのか、非常に楽しみです。○山本草太や佐藤洸彬にも注目ジュニアGPファイナルや世界ジュニア選手権で、宇野選手と共に表彰台に立った山本草太選手も注目です。山本選手も昨シーズン飛躍的に活躍し、知名度が上がった選手ではないでしょうか。今年で高校生になりますが、すでにトリプルアクセルを習得し、試合での「魅せる演技」には迷いがありません。「自分がこうなりたい」という理想像をしっかりと持っているように感じます。宇野選手がシニアに上がることにより、山本選手はこれまで以上にジュニアの選手に追われる立場になります。それでも今の山本選手を見ていると、追ってくる選手をより高いレベルまで引っ張っていってくれる存在になるのではないかと思います。独特の世界観を持っており、表現することを楽しんでいるように演技をするのは佐藤洸彬選手です。昨シーズンにトリプルアクセルを確実に習得したことにより、見事に世界ジュニア選手権の代表に選ばれました。今シーズンからはジュニアの年齢を卒業したことにより、シニアに移行となります。岩手県出身で、リンク事情に悩まされた経験もあると聞いたことがあります。コツコツと努力して手に入れた成果を生かして、2015-2016シーズンも活躍してほしいです。○2人のライバルによる新しい風に期待そして最後に、今年からジュニアに上がる選手にもスポットを当てたいと思います。光る才能を持った選手は数多くいるのですが、その中でもぜひ注目していただきたいのは、同い年の三宅星南選手と島田高志郎選手です。2人とも長沢琴枝コーチに師事しており、近いところで切磋琢磨(せっさたくま)し、共に高いレベルまで来た選手です。難易度の高いジャンプや表現力など、お互いの持ち味は似通っており、あまり差もありません。一方で、「普段の練習からお互いを意識し合っているのだな」ということを見ている側はひしひしと感じます。2人とも踊ることや表現をすることに恥ずかしさを感じていない点も、その魅力だと思います。新鋭の氷上での熱いライバル物語が、ジュニアの世界に新しい風を運んでくれるのではないかと期待しています。男子のジュニアで勝つためには、トリプルアクセルが必須となってきました。どの段階で習得するのかが一つのカギとなりますが、その過程をぜひ見守りながら観戦をしてみてください。写真と本文は関係ありません○筆者プロフィール: 澤田亜紀(さわだ あき)1988年10月7日、大阪府大阪市生まれ。関西大学文学部卒業。5歳でスケートを始め、ジュニアGP大会では、優勝1回を含め、6度表彰台に立った。また2004年の全日本選手権4位、2007年の四大陸選手権4位という成績を残している。2011年に現役を引退し、現在は母校・関西大学を拠点に、コーチとして活動している。
2015年07月17日