教科書にも掲載されている「スイミー」や「フレデリック」を手がけた、世界的に有名な絵本作家レオ・レオニ氏の世界初となるコラボカフェが、東京・銀座に期間限定オープンします。懐かしい絵本の世界を「レオ・レオニ カフェ」のあたたかい食事で満喫しませんか?絵本作家レオ・レオニ氏について1910年オランダ生まれのユダヤ人。第二次世界大戦中にアメリカへ亡命し、イラストレーターやグラフィックデザイナーとして活躍していました。1959年イタリアにて、孫のために制作した絵本「あおくんときいろちゃん」を出版し絵本作家デビュー。1999年に亡くなるまで、約40冊もの絵本を発表しました。日本でも多くの作品が翻訳され、たくさんの方に親しまれています。主な作品「スイミー」「フレデリック」「じぶんだけのいろ」「コーネリアス」「アレクサンダとぜんまいねずみ」などオリジナルフードメニュースイミープレート大きな魚に擬態したスイミーたちをちぎって食べるスタイルのサラダブレッド。魚の下には、クリームチーズ、トマトソース、銀座はちみつ、ツナのリエットが隠れています。価格:2,600円(税抜)フレデリックのいろあつめ黒米ブレンドの雑穀ごはんとパルメザンチーズで表現したフレデリックに、玉ねぎ・ベーコン・トマトのカルボナーラソースを合わせました。トッピングの、ビーツ・ほうれん草・かぼちゃのクリームが鮮やかな一品。価格:1,580円(税抜)コーネリアスのしっぽコーネリアスが猿に教わって枝にぶら下がる姿を再現した一皿。ほうれん草のインドカリーとタンドリーチキンで、コーネリアスが住んでいる川をイメージしています。※枝は食べられません価格:1,780円(税抜)にじいろフレンチトースト「じぶんだけのいろ」をモチーフにしたチーズフレンチトースト。中に、ミートボールのトマト煮や紫キャベツ、クリーミーなマスタードソースを挟んだ食べごたえ抜群の一品です。カラフルなカメレオンは、野菜パウダーで色付けしたクリームチーズで表現しました。価格:1,780円(税抜)マシューのぱすた色とりどりの野菜とツナの塩レモンクリームのショートパスタは、マシューのキャンバスをイメージ。添えられたグリーンソースとチリソースで味の変化も楽しめます。価格:1,680円(税抜)フレデリック パンフレデリックのお顔デザインのパン。お食事と一緒に注文できるサイドメニューです。単品では注文できないので注意してくださいね。価格:400円(税抜)レオ・レオニ カフェのキッズプレート「スイミー」をモチーフしたショートパスタと、フレデリックをトッピングしたマフィンのセット。ワンプレートでレオ・レオニの世界を堪能できるお子様用メニューです。ドリンク付き(オレンジジュース/りんごジュース/ミルク)価格:1,000円(税抜)ケーキメニューねえフレデリックなにしているの?ホワイトチョコのガナッシュと甘酸っぱいベリーをトッピングしたベイクドチーズケーキ。ケーキの上で、仲間のねずみたちは冬に向けて準備しているのに、フレデリックはどこにいるのでしょう?価格:1,250円(税抜)歩いてでてきたコーネリアス生まれてすぐに歩きだしたコーネリアスは、濃厚ガナッシュとナッツ入クランブルがアクセントの抹茶とチョコレートのガトーショコラの上で、いろんなことに興味津々みたい。価格:1,200円(税抜)平行植物ショコラ(土・日・祝 限定メニュー)しっとりとしたガトーショコラの上に、レオ・レオニ氏が創造した架空の植物「平行植物」が出現。土・日・祝のみ提供される限定メニューです。価格:1,200円(税抜)※ケーキはテイクアウト可能ですドリンクメニューあおくんときいろちゃんのハーブティーバタフライピーとレモングラス、カモミールのハーブティー。「あおくんときいろちゃん」をイメージしたハーブティーをぐるぐる混ぜるとある変化が…!? ここでしか手に入らない限定マグネット付きです価格:900円(税抜)じぶんだけのいろのパフェソーダ甘酸っぱいイチゴのピュレソーダに、いちごのパフェをのせたデザートドリンクには、赤色に染まった「じぶんだけのいろ」のカメレオンが隠れていますよ。価格:1,200円(税抜)ペツェッティーノのジュレレモネードカラフルなフルーツゼリーが浮かんだレモンソーダ。オレンジ色の小さなペツェッティーノが、自分が何の部品なのか探すためボートに乗って旅に出るシーンを再現しています。価格:900円(税抜)ひとあしひとあしチーズティー(1日10食限定)抹茶とくるみのクランブルをのせた冷たいチーズティーは、1日10食の限定メニュー。レオ・レオニ作品の翻訳も務める日本の絵本作家・谷川俊太郎氏お気に入りの「ひとあしひとあし」がモチーフです。価格:850円(税抜)「レオ・レオニ カフェ」概要開催期間2019年4月3日(水)~7月31日(水)営業時間11:00~21:00(フードラストオーダー 20:00/ケーキ&ドリンクラストオーダー 20:30)※80分制です※11:00~17:00までは時間指定の予約制※17:00以降はフリー席にて先着順にご案内場所サンデーブランチ(「マロニエゲート銀座1」4F)予約公式サイトの予約フォームより、ご来店の前日までに予約してください。※電話受付はしていません※1組最大6名まで予約可能です© 2019 by Blueandyellow, LLCLicensed by Cosmo Merchandising
2019年04月08日うさぎの大人気キャラクターのひとつ、ミッフィー。その愛すべき “うさこちゃん” を生み出したのは、オランダのグラフィックデザイナーであり絵本作家でもあるディック・ブルーナです。こどもから大人までを魅了し続ける絵本の数々には、彼のこだわりと深い想いが詰まっています。可愛いだけではない、子どもたちにたくさんの気づきをくれるディック・ブルーナの世界をご紹介します。ディック・ブルーナってどんな人?ブルーナは1927年にオランダ、ユトレヒトで生まれ、両親の豊かな愛に恵まれて育ちました。子どもの頃から絵を描くことが大好きで、父親が出版社経営だったこともあり常に本に囲まれた環境のなか、レンブラントやゴッホの画集に特に衝撃を受けたそうです。第二次世界大戦中に疎開した際は生活が大変ながらも、思う存分絵を描くことに没頭、充実した日々を過ごしました。父親の会社経営は継ぎませんでしたが、その出版社で年間100冊以上の装丁や宣伝用ポスターのデザインをこなすなど、グラフィックデザイナーとして成功を納めます。26歳で初めてのオリジナル絵本を出版。2017年に89歳で亡くなるまで120冊以上の絵本を自身のアトリエで全てひとりで描き続けました。ブルーナのこだわり「シンプルであること」ブルーナのいちばんのこだわりは、「シンプルであること」。それはフランスの画家マティスから大きな影響を受けたどり着いた、揺るぎない彼のこだわりなのです。「子どもたちには、いろいろ知ってもらいたいし、多くのものを感じてもらいたい」けれど、押しつけるのは好きではないし、教えるという視点に立つことも嫌います。なぜなら、「子どもたちが自分のイマジネーションを使って、自然に吸収していくのがいちばんの学び方だと思うから」(引用:講談社編集(2018),『ディック・ブルーナのすべて 改訂版』, 講談社.)そして、絵本に現れる彼のこだわりが次の3つです。【線は手描き】ブルーナは定規などを使わず手描きにこだわりました。そこには「絵本を通じて温かい気持ちを届けたい」という創作の原点が込められています。手描きならではの少し “震える線” はブルーナの “心臓の鼓動”、そして彼の個性なのです。【厳選ブルーナカラーで表現する世界】色には特にこだわりがありました。白と黒以外に使う色は6色のみ。茶色とグレーは動物を描くために必要に迫られて加えた2色で、思い入れがあるのは「赤」「黄」「青」「緑」の4色です。それぞれ独自の色味を作り上げるまでに2年も費やしたのだそう。絵本の中では、ミッフィーの気持ちを表したり、場所の使い分けに活用されています。赤:ブルーナの赤はオレンジ寄りの穏やかな色味。嬉しい、幸せな気持ちを表現する色として多用され、ミッフィーも大好きな色です。黄:親しみやすさや温かさを表しています。家の中の場面にもよく使われています。「赤と緑があたたかいのは、黄色が入っているから」とブルーナにとっても特別な色だったようです。緑:ブルーナ曰く「伝えたいことを伝えるために必要な色」。屋外の場面でよく使われます。青:怖さ、寒さ、悲しさ、不安を描くときに使われています。どれも主張の強い色ながら、お互いを引き立てあい、優しく馴染むカラーバランスで、色を見ただけでミッフィーの絵本だとわかるオリジナリティがあります。色の意味を教えなくても、きっと子どもたちはその色から多くを感じ取ることでしょう。【12場面構成】ブルーナの絵本は基本的に12場面で描かれています。それは “子どもの集中力の限界は10分” なので、その間に読みきれるようにという配慮なのです。ミッフィーが教えてくれることブルーナが生み出したミッフィーは、庭にいた小さな白うさぎのお話を息子さんにしたことから始まりました。それが今や世界50カ国以上で出版され、今でも世界中の人たちに愛され続けています。ギリギリまでシンプルに仕立てたイラストに込められた想いはミッフィーを通して子どもたちに語りかけられます。何気ない日常がテーマ家族で海に出かけてあまりに楽しくて遊び疲れてしまう、お気に入りのぬいぐるみをなくして悲しくなってしまう、家族にお誕生日をお祝いしてもらって嬉しかった、など誰でも体験する日常が描かれているので、自分とリンクして物語に共感できます。全てがハッピーエンド僕の作る絵本はみな、ハッピーエンドになるんです。なぜなら読み終えたときに心に残るあたたかさこそ、小さな子どもたちを強くするに違いないからです。(引用:講談社編集(2018),『ディック・ブルーナのすべて 改訂版』, 講談社.)ブルーナはたとえお話の中で悲しいことが起こっても、「物事には常に先があり、どんなときにも人生には続きがある」ということを子どもたちに伝えたかったのです。ハッピーエンドは「辛いことがあっても希望を忘れないで」というブルーナのメッセージでもあるのです。キャラクターは常に正面を向いているちょっと不自然に思える場面でもミッフィーはいつも正面を向いています。それは、嬉しいときも悲しいときも子どもたちとまっすぐ向き合っていたいというブルーナの深い愛が込められています。子どもたちは、ミッフィーを通してイマジネーションを羽ばたかせ、いろいろなまなびを自然に感じとります。そして大人になってもそのあたたかな感情が心の片隅に残るからこそ、彼の絵本は長い間愛され続けているのでしょうね。ディック・ブルーナ絵本、厳選3冊日本で出版された63冊の中からお子さまにオススメの3冊をご紹介します。『うさこちゃんのだいすきなおばあちゃん』(福音館書店)ディック・ブルーナ/文・絵松岡享子/訳絵本としてはチャレンジングな ”身近な人の死” をテーマにしています。大好きなおばあちゃんがある日亡くなってしまい、葬儀や家族が悲しむ様子が静かに語られます。その後、うさこちゃんはおばあちゃんが好きだったお花を持ってお墓参りに行き、おばあちゃんに話しかけます。最後はほっこりとした気持ちでお話は終わります。“死” を子どもに教えることはとても難しいですが、悲しい事実を率直に伝え、その後のあり方を示すことで、子どもたちは自然に少しずつ “人間の一生” を受け入れていくのでしょう。こんな悲しいテーマをシンプルに描いても、読み終わった後に温かな感情を残すブルーナはやはり素晴らしいと思わずにはいられません。『うさこちゃんびじゅつかんへいく』(福音館書店)ディック・ブルーナ/文・絵松岡享子/訳子どもの美術館デビューのとき読むのにぴったりの1冊です。うさこちゃんが抽象画や彫刻などいろいろなアートを見て素直な感想をいうのですが、知識より何より、「自分が感じて楽しむことが大切」というブルーナの想いが伝わってきます。はじめての美術館鑑賞後、うさこちゃんは「大きくなったら画家になるの」と言いましたが、子どもそれぞれの感想が楽しみですね。『うさこちゃんのゆめ』(福音館書店)ディック・ブルーナ/作文章のない、イラストのみの絵本です。うさこちゃんと、うさこちゃんそっくりな茶色のうさぎさんが雲にのって遊んでいるような場面のみが綴られていて、子どもたちの想像力を発揮するのにぴったり!一緒にストーリーを考えて楽しんでみてください。ディック・ブルーナ作品に会いにいこう!折しも、2019年4月20日からベルナール・ビュフェ美術館(静岡県長泉町クレマチスの丘)で「美術館に行こう!ディック・ブルーナに学ぶモダンアートの楽しみ方」が開催されます。『うさこちゃん、びじゅつかんへいく』の内容に沿って、ベルナール・ビュフェの作品を見られるような趣向が凝らされていて、ブルーナの制作方法を体験できるコーナーもあるようで、楽しそうですね。施設内には「ビュフェこども美術館」も併設されているので、お子さん連れでも安心して楽しめます。自然とアートに触れにぜひ足を運ばれてみてはいかがでしょうか。<ベルナール・ビュフェ美術館>「美術館に行こう!ディック・ブルーナに学ぶモダンアートの楽しみ方」会期:2019年4月20日(土)〜9月29日(日)開館時間:入館は閉館の30分前まで1・11・12月 10:00〜16:302・3・9・10月 10:00〜17:004・5・6・7・8月 10:00〜18:00休館日:水曜日(祝日の場合はその翌日)・年末年始入館料:大人 1000円(900円)/高・大学生 500円(400円)/中学生以下 無料※学生の方は学生証等をご提示ください※障害者手帳ご持参の方は半額になります※( )内は20名様以上の団体割引料金です☆7月10日はベルナール・ビュフェの生誕記念日につき無料でご入館いただけます(参考)講談社編集(2018),『ディック・ブルーナのすべて 改訂版』, 講談社.ディック・ブルーナ文・絵/松岡享子訳(2008), 『うさこちゃんのだいすきなおばあちゃん』,福音館書店.ディック・ブルーナ文・絵/松岡享子訳(2008), 『うさこちゃん、びじゅつかんへいく』,福音館書店.ディック・ブルーナ作(2010), 『うさこちゃんのゆめ』,福音館書店.福音館書店|うさこちゃんdickbruna.jp 日本のミッフィー情報サイトウィキペディア|ディック・ブルーナNHK|2017年4月26日(水)“ミッフィー”に魅せられてベルナール・ビュフェ美術館
2019年03月28日村上春樹の傑作小説を原作に、蜷川幸雄が演出を手がけた舞台『海辺のカフカ』。世界に誇る最強タッグによって生まれた本作は、2012年に初演、2014年に再演を迎え、2015年には世界5都市を巡るツアーを敢行して大きな話題を呼んだ。今年実現した再々演は2月のパリ招聘公演からスタートし、現地の観客から熱い賞賛を獲得。この5月には東京で、“ラストステージ”と謳う凱旋公演が行われる。「僕にとっても、カンパニーの皆にとっても特別な作品」と語るのは、主人公の少年カフカの分身のような存在で、彼を見守り、助言を与える謎の少年カラス役の柿澤勇人だ。初演から同役を演じ続けてきた柿澤に、作品への思いを聞いた。【チケット情報はこちら】「再演と今回のパリ公演で、海外の5か国を回る経験ができました。蜷川さんがつねに“世界に目を向けろ”とおっしゃっていたことが、ある意味実現できたように思います」。初演時の取材で、蜷川が柿澤について「整然とした芝居をするから、尖ったガラスの上を転がしてやりたい」と楽しげに語っていたことを思い出した。その話を向けると「その通りですね」と苦笑いが返ってきた。「初演の稽古は地獄でしかなかったです。よく生きてたなってくらい叩きのめされて。でも僕に限らず、蜷川さんの舞台を経験した役者は、埼玉の稽古場のあの独特の匂いを嗅ぐと、ああ~嫌だな~って思い起こすことがあるんですよ(笑)。今回ご一緒している岡本健一さんも僕の比じゃないほどボコボコにされたそうです。辛くて辞めたいと思うのに、なぜか蜷川演出を経験した人たちは芝居を続けていますよね。演劇の魔力に惹きつけられるようにして…」“地獄”の余韻が拭えぬまま、再演時は「もし“柿澤、いつまで経ってもヘタクソだな”って言われたら降板するつもりで」稽古場に入ったという。ところが…。「褒めてもらうばかりで、逆に恥ずかしい気持ちになって(笑)。でも“成長したな”と言ってもらえて、ホッとしたのを覚えていますね。心も自由になり、試したいことにも挑めました」そして巨匠亡き後、再々演の機会が訪れた。岡本や寺島しのぶなど蜷川演出を十分に体感してきた新メンバーも加わり、まずはパリの地で上々の評価を得ることができた。「パリのお客さんは細かいところまでじっくりと見てくれている印象で、本当に芝居が好きなんだろうなと感じました。千秋楽では、この作品をこのカンパニーで、海外で公演できるのは最後だろうな…と思ったり、原作者の村上春樹さんもスタンディング・オベーションしている姿を見たら、胸に来るものがありましたね。でもまだ東京公演があるので、最後まできっちりとやり遂げたいと思います」少年カフカの成長物語は、俳優・柿澤勇人のステップアップにつねに寄り添ってきた物語でもある。「ターニングポイントになった作品。終わった時に何を思うのかな」。彼が表すカラスに込められたメタファー、その集大成を見届けたい。公演は5月21日(火)から6月9日(日)まで、東京・TBS赤坂ACTシアターにて。取材・文:上野紀子
2019年03月25日以前から、子どもの絵本の整理は悩みの種でした。リビングダイニングに絵本用の本棚を作ったのですが、それは子どもが自ら絵本を手に取れるようにしたかったからです。子どもが成長するにつれて、自分で絵本を選び片付けてくれるようになったのはいいのですが、同時に収納の悩みも発生しました。そこで、イケアのマガジンファイル「FLUNS(フルンス)」を使って解決することにしました。その方法をご紹介いたします。■ 理想は子どもでも出し入れしやすい絵本棚以前は、とある収納名人がオススメしていた「ボックス型のファイルボックス」に絵本を立てていました。しかし、すぐに我が家には合わないとわかります。なぜかというと、絵本を一度上に引っ張り上げて取り出さないといけないんですね。しかも両手を使わないとダメ。子どもには絵本ってまだ重いのです。そうすると、複数冊絵本を持ち出したい時なんかモタモタしちゃうんですよね。ということで、ボックス型のファイルボックスは諦めて、ただただ並べることにしました。スッキリしていい感じです。でも、これだと皆さんも経験済みだと思いますが、ぐちゃーと雪崩が起きてしまいます。雪崩が起きると、子どもの力では絵本を起こして立てることが難しく、上にどんどん重ねていくようになるんです。こうなると、あとは悪循環しかありません。子どもでも大人でも同じですが、上に絵本が積み重なると下に立ててある絵本は選ばなくなります。いつもいつも同じ絵本を持ってくるようになりました。これではいかん!ということで「雪崩を起こさない」かつ「取り出しやすい」絵本棚収納を考えました。■ イケアの「FLUNS(フルンス)」が使いやすいブックエンドに早変わり!家にあるもので何か作れないかと探してみると、イケアのマガジンファイル「FLUNS(フルンス)」が何パックが余っているのを見つけました。「FLUNS(フルンス)」は4ピース1セットになっていて、はっきりとした価格は覚えていませんが、とても安かったのだけは覚えています。今だとセールだそうで149円で売られていますよ(1月27日まで)。さて、このまま使うとなると横長の絵本が入りません。手前に立ち上がりがあってつっかえるので、絵本を上に引き上げないと取り出せない=両手で取り出さないといけない。ということで、フロント部分をハサミでチョキチョキ取り除きました。紙製だからできることですよね。こうすることで、手前にも引き出しやすく、雪崩防止にもなりました。横長の本もちゃんと収まりますよ。今回、筆者はイケアの「FLUNS(フルンス)」を使ったので、だいたい500円以内で作れました。この「FLUNS(フルンス)」はハサミで簡単に加工できるので、他にも冷蔵庫や冷凍庫の収納にも使っています。紙製なので汚れたり、くたびれたりしても普通ゴミとして処分できるのもいいところ。簡単に、お安く絵本収納できて満足してます!
2019年01月15日夜ごはんを食べて、お風呂に入って、さあそろそろおやすみタイム…となっても、遊びたい盛りの子どもたちは元気いっぱい。一方パパ・ママにとっては、1日中がんばって、そろそろゆっくりしたい時間帯。子どもたちがなかなか寝てくれないと、つい声を荒げてしまったり、イライラしたりすることもありがちです。「おそらの絵本」は、おうちの寝室をミニシアターに変えて読み聞かせを楽しく演出する、新しい寝かしつけグッズ。昨年の発売以降、たくさんのパパ・ママたちを手助けしてきた人気者に、このたび新しいおはなしが加わりました。なかなか寝付いてくれない元気キッズも、きっとおやすみタイムが待ちきれなくなる。その秘密と、気になる新作の内容をご紹介します。おうちの寝室がスマホで絵本シアターに!おそらの絵本は、スマホに装着するクリップ型のプロジェクター。そこに専用のおはなしカートリッジをさして使用します。スマホのLEDライトを利用して絵本を投影すれば、おうちの寝室がミニシアターに大変身。暗くした部屋で開かれるスペシャルな読み聞かせに、子どもたちの興味は釘付け。遊んでばかりでなかなか寝ない、暗いのが苦手、そんなお子様も、これならすんなりベッドに入ってくれそうです。<使い方はとってもシンプル>準備するのはスマホと本体(プロジェクター)、専用のカートリッジとアプリの4つ。専用アプリは無料でダウンロードできるので、スマホに入れておいてくださいね。あとはアプリから絵本を選び、カートリッジをセットすれば、おはなしスタート!スマホ画面に文章が表示されるので、カートリッジの映像を操作しながら読み聞かせを行います。本体を装着する際、はじめはレンズの位置やピントを合わせるのに戸惑うかもしれないので、お子さまに見せる前に簡単なリハーサルをしておくと本番がスムーズですよ。大好きなパパ・ママの声で自然な眠りへ子どもたちにとっていちばんホッとするのは、大好きな人の側にいること。そこでおそらの絵本は、あえてデジタルとアナログを融合させ、親子のコミュニケーションの時間を育むことを大切にしました。親子で一緒のベッドに入って読み聞かせをすれば、子どもたちはパパ・ママの声や温もりが近くに感じられてとっても安心。自然な眠りを誘い、無理なく寝かしつけの習慣を身につけさせることができるというわけです。絵本の世界へ引き込む楽しい仕掛け専用のアプリには、子どもたちを夢中にさせる仕掛けがいっぱい。「おやすみ用」と「おたのしみ用」の7種類から選べるBGMを使えば、同じおはなしでも雰囲気が変わり、子どもたちの想像力や楽しみ方が広がります。またおはなしに合った効果音をつけることも可能です。臨場感あふれる音の演出があれば、読み聞かせが苦手なパパ・ママも大助かり。寝かしつけだけでなく、子どもたちが集まるホームパーティーなどのイベントでも活躍しそう。新しいおはなしが加わって、たっぷり選べる全24種類これまで12種類だった絵本(おはなしカートリッジ)が、このたびさらに12種類増え、全24種類になりました。親子一緒に楽しめるお気に入りのおはなしを探してみてくださいね。新作のラインナップはこちら!◆0〜3歳におすすめ。色や形を楽しむ・いろいろばあ・しっぽがぴん◆2〜7歳におすすめ。物語りを楽しむ・かぶとむしランドセル・おひめさまようちえん・クヌギくんのぼうし・だるまさんがころんだ⇒ おそらの絵本おはなしディスク3 ◆1〜6歳におすすめ。みんなの童話・さんびきのこぶた・シンデレラ・ももたろう・かぐやひめ◆2〜7歳におすすめ。おあそび絵本・おんがくれっしゃ・ピコポコプー⇒ おそらの絵本おはなしディスク2 新作が増えてラインナップが充実した「おそらの絵本」。「なかなか寝付いてくれない」「本にもっと興味を持ってほしい」そんなお子様に向けてのクリスマスプレゼントにも◎です。子どもたちの安らいだ寝顔を見れば、パパやママの疲れだって癒されるもの。家族みんなが笑顔で1日を締めくくれますように。 ■こどもと暮らす 文・池田奈未好きなものは、まち歩き、カメラ、淹れたてコーヒー。収納の少ない家で3人暮らし。すっきり心地よい暮らしを目指しています。【ご紹介したアイテム】 子供の寝かしつけに役立つ「おそらの絵本」。暗くしたお部屋でスマホアプリを操作しながら、壁や天井に絵本を投影。シアター感覚で絵本の読み聞かせが楽しめます。⇒ おそらの絵本スマホで絵本プロジェクター 1,944円(税込)⇒ おそらの絵本おはなしディスク1 1,296円(税込)⇒ おそらの絵本おはなしディスク2 864円(税込)⇒ おそらの絵本おはなしディスク3 1,080円(税込)
2018年12月23日絵本作家のたなかしん氏作絵本で化粧品や美容目的の医薬部外品などに含まれる成分や、正しいスキンケアを理解しようという新刊『お姫様の美肌図鑑』が株式会社じほうより発売された。A5変型判で価格は1,728円(税込)である。同社は医薬品専門書を手がけており、これまで一般向けの「じほう図鑑」として『王様のくすり図鑑』『王子様のくすり図鑑』『皇帝の漢方薬図鑑』(いずれも木村美紀氏著)を発売。今回発売された新刊は絵本作家のたなかしん氏の作で、高橋典子氏がプロデュース、皮膚科専門医のまのえいこ氏が監修している。45種類の美肌成分を妖精のキャラクターにコラーゲン、ヒアルロン酸、トラネキサム酸など、女性なら見慣れた成分ではあるが、これらの成分がどのような目的で配合され、どのような働きがあるのかを説明できる人は少ない。絵本『お姫様の美肌図鑑』では、美に悩む「おひめさま」がフクロウの導きにより美肌成分を学んでいく。同書の前半は荒れ果てた夜の森が舞台で、アルブチン、アミノカプロン酸、アスタキサンチン、セラミドなど、45種類の美肌成分を妖精のキャラクターとして紹介。フクロウが妖精を呼び出すことで、それまで荒れ果てていた森が美しさを取り戻していく。また、後半は「Dr.マノメディカルクリニック」と「ミューズスキンクリニック」の院長を務めるまのえいこ氏が監修。皮膚の構造やトラブルのメカニズム、化粧品、医薬部外品、医薬品の違いなどが解説され、正しいスキンケアの基本を学ぶことができるようになっている。(画像はAmazon.co.jpより)【参考】※お姫様の美肌図鑑 - 株式会社 じほう
2018年12月04日もしかしたらアジカン史上最も大きなターニング・ポイントであり、そして最高傑作と言っても過言ではない最新作『ホームタウン』。サウンドも歌も、それくらい楽しさと味わい深さが自信に満ちた表情で鳴っている。豪華アーティストによる楽曲提供も話題だけど、それ以上に今回の制作では“リラックス”というキーワードが出てきたことが象徴的。終始、笑いの絶えない和やかムードのASIAN KUNG‐FU GENERATIONの4人にお話を伺います。――今回のアルバム『ホームタウン』はドラムひとつにしても一音の説得力がすごいですよね。貫禄があるというか。伊地知潔(Dr):そう言っていただけると嬉しいです。1曲目の「クロックワーク」から、迫力を感じてもらえると思います。それもゴッチ(後藤正文)から「今回はローエンド(重低音)を今までにないくらい上げたい、日本のバンドにはありえないくらいのユニークなサウンドになるかもしれないけど、やりたい」って言われて。僕は高校生の頃からウーハー(重低音スピーカー)を買って家で楽しんでたんですけど、よく馬鹿にされてたんですよ。今でも車にウーハーを積んでるとパリピと思われるじゃないですか(笑)。でも今回は「そうきたか!」と思って嬉しかったです。後藤正文(Vo、G):時代が潔に追いついたんですよ(笑)。――楽器の鳴り方や空間の大きさがずいぶん変わりましたね。後藤:それぞれの楽器が場所を取り合わないということですよね。そうすると自ずといろんな音がよく聞こえてくるんです。単に物理学的なことなんですけど、そこをしっかりすればアジカンの曲はもっと良く聞こえると思ったし、好きな洋楽のアルバムと並べても自分たちの音楽が誇らしく思えるようなものを作りましょうっていう気持ちがありました。いろんな人にヒントをもらったり暗中模索しながら、今回やっとそのやり方がわかったので、プロデュースワークやソロもやっていてよかったなと思います。――錚々たるアーティストとのコラボに関しては、曲作りはどんな流れだったんでしょう。後藤:「曲を書いてください」ってお願いする時は特に「こういう感じの曲で」なんてオーダーは一切してなくて。どんな曲が来るかなってワクワクして待ってて、送られてきた曲を演奏する、という感じでした。なので、そんなに何度もやり取りしたりはなかったですね。ホリエ(アツシ/ストレイテナー)くんとかとは近しいから一緒にスタジオに入ったりできましたけど。基本的に海外の人はデモが送られてくるだけなので。――最初はコラボを中心としたアルバムをイメージして制作が始まったそうですが、途中で新たなコンセプトが見えてきたとか。それはどういったものでしたか。後藤:普通にリラックスして自分たちの体が緩む感じの音楽というかね、楽しく朗らかに演奏できるパワーポップ/ロックンロールみたいなものをひたすら良い音で録る、というのがテーマでした。そのテーマが見えてからは、一気に作り上げた感じでした。なので3年半ぶりのオリジナル・アルバムと言いながら、半分くらいは最近作った曲なんです(笑)。――アジカン史上初じゃないですか、“リラックス”というキーワードが出てきたのは(笑)。後藤:そうですね、メンバーには「リラックスしてよ」なんて言ってないですけどね。そう言われた時点でリラックスなんてできないし(笑)。なので、みんなには特に何も言わずに自分が楽しんでやればみんなも楽しいんじゃない?っていうのが最近、思うことで。グループに一人怒っているやつがいれば現場の空気が悪くなるのと同じで、すごい朗らかなやつがいればそこに巻き込まれていくから。伊地知:確かにイライラしてはいなかったけど(笑)、今回のアルバム制作が始まった当初は不安はありましたよ。他のアーティストが作った曲を演奏して「このリヴァースが書いた曲、ウィーザーっぽいね」みたいなことで終わっちゃったらどうしようって。でも途中から新たなモードでアルバム制作が始まって、ゴッチがたくさん新曲を書いてくれて。そこからは、すごくやりやすかったし楽しかったですね。その時は確かにリラックスしてました(笑)。――皆さんそれぞれに、今回のアルバムのおすすめポイントを教えてください。山田貴洋(B、Vo):初回盤収録の「イエロー」は制作初期に自分でネタを持っていってスタジオ作業している時に、潔が気に入ってくれた曲です。潔のリクエストで最後にドラムソロも入っていますし、もしかしたら聴いてもわからない人が多いかもしれないですけど、実はAメロは自分で歌っています(笑)。喜多建介(G、Vo):後半にアルバムの方向性が見えてからゴッチが作ってきた曲たちは特にリラックス感が出ていていいなと思います。「レインボーフラッグ」はデモをもらった段階からロックンロールな感じでいい曲だなと思いましたし、ギターも弾いてて楽しかったです。ローリング・ストーンズの曲を弾いてるようなイメージでやりました。伊地知:僕はやっぱり「ホームタウン」のAメロが好きです。途中からギターが入ってきて、あんなにベースが歪んでるのも、今までになかったアプローチ。自分でも何回も聴いちゃいます。後藤:「ホームタウン」という言葉の響きも良かったから、アルバムのタイトルにしました。リラックスした感じがよく出てるし、お店で言いやすいでしょ、「『ホームタウン』ください」って(笑)。アジアン・カンフー・ジェネレーション1枚目写真左から、喜多建介(G、Vo)、山田貴洋(B、Vo)、後藤正文(Vo、G)、伊地知潔(Dr)による4人組ロックバンド。1996年結成。今年はベストアルバム『BEST HIT AKG 2(2012‐2018)』に加え、2枚の裏ベスト『HONE』と『IMO』をリリース。確固たる存在感で日本のロックシーンを牽引し続ける。1枚目写真左から、喜多さん・パンツ¥11,800(GRAMiCCi×Ciaopanic)スニーカー¥9,990(adidas)共にCiaopanic base yard原宿 TEL:03・3486・5118山田さん・ベスト¥32,000(Milok/GOOD LOSER TEL:03・6455・1440)シャツ¥18,000(sneeuw TEL:03・6809・0436)後藤さん・ニット¥30,000(Bogen)パンツ¥11,800(GRAMiCCi×FREAK’S STORE)共にFREAK’S STORE渋谷 TEL:03・6415・7728伊地知さん・カットソー¥14,000(sneeuw)オーバーオール¥40,000(G‐Star RAW/ジースター インターナショナル TEL:03・6890・5620)その他はスタイリスト私物リヴァース・クオモ(ウィーザー)やグラント・ニコラス(フィーダー)、ホリエアツシ(ストレイテナー)らと手がけた楽曲を含む全10曲。初回盤は「Can’t Sleep EP」付きの2枚組15曲入り。9th Album『ホームタウン』【初回生産限定盤2CD+DVD】¥4,600【通常盤CD】¥2,913(Sony music)年末には『COUNTDOWN JAPAN 18/19』に出演予定。※『anan』2018年12月5日号より。写真・来家祐介(aosora)スタイリスト・岡部みな子ヘア&メイク・藤岡ちせ(Paja Pati)インタビュー、文・上野三樹(by anan編集部)
2018年12月02日ののとはなというふたりの女性の、約30年にわたる絆を書簡形式で綴った『ののはな通信』が5月に。そして9月は、『愛なき世界』が。2018年は、三浦しをんさんの傑作長編が2冊刊行され、ファンにとっては当たり年だ。『愛なき世界』は、植物学の研究にいそしむ女子院生・本村紗英と料理人見習いの青年・藤丸陽太が淡い交流を深めていく恋愛小説といえるが、読みどころは“恋愛”だけにあらず。「東京大学大学院の塚谷裕一先生から『辞書作りが小説になるんだったら、きっと植物学の院生も小説になると思うんです』とお声がけをいただいたんです。研究室にお邪魔してみて感じたのは、先生や院生のみなさんの知りたい気持ちの強さです」作中に、本村がシロイヌナズナの細胞を光らせ、それを藤丸が顕微鏡でのぞき込む場面がある。「私も見せてもらったんですが、本当にキレイで宇宙みたいでした。ヒトも植物も同じ地球上でそれぞれが進化を遂げた結果、共通した仕組みも全然違うところも持っているけれど、同じように細胞は活動し、一生懸命生きている。そんな植物のことを彼らはもっと知りたいんだなとわかって、私はそんな彼らのことをもっと知りたくなったんです」本村がのめり込む葉っぱの発生遺伝子を調べる実験には、塚谷教授ら研究室のみなさんが全面的にバックアップ。研究者の日常なども参考にしたそう。好きな研究に打ち込みすぎて、本村と藤丸の恋模様など見えていない院生像も何だか好もしい。「でも、恋の空気に鈍感なのは、むしろ私なんですよ。周りは気がついているのに私だけわかっていなかったとか、よくあります(笑)」タイトルは、植物が〈愛なき世界〉を生きていることに由来する。「『植物には感情や思考がないのです』と言われたとき、はっとしたんですね。私たち人間はついつい人間の感覚に引き寄せて彼らの様子を解釈しようとしてしまうけれど、愛とか恋とか言わないと繁殖できない人間の方が、地球上では圧倒的少数派です。面白いのは、植物たちを研究している研究室の彼らは、めちゃめちゃ植物愛に溢れているということ。言葉で説明するならば、やはり世界は愛に溢れた場所だとしか言いようがないなぁと感じますね」『愛なき世界』青井秋さんの植物の挿画に、胞子や実験器具などが箔押しされた、うっとりするほど美しいカバーデザインにも注目!中央公論新社1600円みうら・しをん1976年、東京都生まれ。2006年、『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞、’12年、『舟を編む』で本屋大賞、’15 年、『あの家に暮らす四人の女』で織田作之助賞を受賞。※『anan』2018年11月28日号より。写真・土佐麻理子(三浦さん)中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2018年11月26日エミー賞歴代最多受賞の海外ドラマ史上最高傑作「ゲーム・オブ・スローンズ」。その最新シーズンにして最終章となるシーズン8が、2019年4月、世界同時放送されることが決定。日本ではこれまでのシーズンに引き続き、スターチャンネルが放送する。本作は米国のSF/ファンタジー作家ジョージ・R・R・マーティンによるベストセラー小説「氷と炎の歌」を壮大なスケールで映像化、世界を夢中にさせた大ヒットシリーズ。キャストのエミリア・クラークが『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』、ソフィー・ターナーが『X-MEN:ダーク・フェニックス』に抜擢されるなど、次世代スターを続々と送り出している。現時点で最新となる第七章は、2017年7月の第1話放送を全米1,600万人がリアルタイム視聴し、「HBO」の最高記録を更新したほか、世界186以上の国と地域で放送。日本でも同時放送された。最大の脅威が迫り、壮大かつ繊細な人間ドラマに満ちた物語がいよいよフィナーレを迎える最終章は、全6話、毎週の放送がクライマックスとなることは間違いなく、世界中の「ゲーム・オブ・スローンズ」(Game of Thrones:GOT)ファンが一斉に、固唾をのんで見守ることになる。SNSも熱く盛り上がること必至だ。なお、スターチャンネルでは第一章~第七章をふり返る動画やビジュアル素材を、「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」の特設サイトやスターチャンネルの公式SNSアカウントにて日本版として15日(木)までに順次公開していくという。果たして、玉座(スローン)に座るのは誰なのか。最終章を、全世界のGOTファンと共に目撃して。「ゲーム・オブ・スローンズ」最新シーズン・最終章は2019年4月、BS10 スターチャンネルにて世界同時放送。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ゲーム・オブ・スローンズ[海外TVドラマ]© 2012 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO® and all related programs are the property of Home Box Office, Inc.
2018年11月14日家族で海外旅行に行ったり、毎日世界のニュースを目にする昨今、「外国」に興味を持つ子どもたちはたくさんいるはず。世界にはどんな場所があって、そこには何があり、どんな人たちが住んでいるのでしょうか。そんな興味をさらに掻き立てるのにおすすめなのが、ミロスラフ・サセック作の「子どもの世界旅行シリーズ」、いわゆる“This isシリーズ”です。絵本でありながら、ガイドブックまたは教科書と言ってもいいほどの内容の濃さ、魅力的なイラスト満載の親子で楽しめる名作をご紹介します。ミロスラフ・サセックとThis isシリーズについてサセックは1916年にチェコスロバキアのプラハで生まれました。画家志望でしたが、両親の反対もあり建築を学びます。1948年にプラハを離れてミュンヘンに移った後の1959年に、シリーズ第1作目の「This is Paris」が誕生しました。その後、このシリーズは全18冊が出版され、人気を博します。1959年には「This is London」で、翌1960年には「This is New York」で、ニューヨーク・タイムズ最優秀絵本大賞を連続受賞するなど、絵本作家、イラストレーターとしてのサセックの夢が叶ったのです。サセックは、実際に旅した現地で全ての絵を描いたそうです。愛嬌のある可愛らしいイラストでありながら、細かく書き込まれたディテール、リアリティのある街の風景画は、その光景を目の前にして描かれたものだと思うと納得ですし、そこには建築で学んだスキルも生かされているのでしょう。写真のように正確な描写でありながら、息を吹き込まれたように生き生きと、写真よりも魅力的なイラストなのです。1980年、サセックは旅先のスイスにて亡くなってしまうのですが(享年63歳)、「もっとたくさんの街をサセックの目と筆を通して見てみたかった!」と残念でなりません。This isシリーズの楽しみ方1. “教科書”として読むThis isシリーズの内容は、ひと言でいうと「街の紹介」です。絵本と思って読むと、その本格的な“紹介”に驚かれることでしょう。街の歴史、エリアの特色、観光地、人々の生活に至るまで、実に的確に言葉と絵で説明されています。それぞれの場所の特色は絵の色味にまでこだわって表現されていて、空気感まで伝わってくるように違いがわかります。行ったことがある場所ならなおさらです。文字も多く、絵本と言ってもミニ知識も含め、小学生のお子さんには学びの多い本となるでしょう。だからと言って堅苦しくなく楽しめるのが、最大の魅力です。(※古くなった情報は巻末で最新情報がアップデートされています)2. “自分の「This is どこそこ」をつくる”日本復刻版の日本語訳を担当しているのが、味わいあるエッセイが人気の文筆家・松浦弥太郎氏です。とつとつとした語り口調と心地いい言葉のリズムが、サセックの緻密な描写の風景画と表情豊かな人々の絵と雰囲気に、とてもしっくり馴染んでいます。松浦氏は昔からサセックに愛着を感じていて、復刻版実現の折には大変な尽力をされています。それだけ、子どものみならず大人をも魅了する絵本なのです。その松浦氏がインタビューの中で楽しい提案をされています。わたしの『This is New York』とか、僕の『This is Paris』、あるいは、『This is 中目黒』、『This is 表参道』でもいい、自分なりの『This is どこそこ』を作る。そんな旅をしてみたらどうかな、って。(引用元:ほぼ日刊イトイ新聞|松浦弥太郎さんにきく、旅のはなし)サセックのスタイルをまねて、自分の好きな場所のThis isシリーズを作ってみるのは楽しそうですね!親子で一緒に旅した場所なら一緒に、お父さんお母さんだけが旅したことがある場所なら、サセックの本になぞらえながら子どもに想い出を語る形でも。旅行の計画がある場所なら、「This isプロジェクト」として準備して、帰国後に親子でアルバムを作るようにまとめるのもいいかもしれません。外国でなくても、国内の好きな場所を調べてみるのも楽しい学びにつながりそうですね。本を読んだ後も、ぜひ自分なりの楽しみ方を見つけてみてください。This isシリーズおすすめ5選1. 『This is Paris』シリーズ第1作目。パリを旅行中だったサセックは「子どものための旅行本を作ろう!」と閃きます。ページを開けて最初の言葉は「さあ、到着しました」。パリの全景とともに、一気にその世界に引き込まれます。エッフェル塔や凱旋門、ルーブル美術館など、パリの街を散策している気分にさせてくれます。サセックが街角で見た光景がそのまま焼き付けられているかのようなイラストにパリの魅力が輝く1冊です。2. 『This is London』シリーズ第2作にしてシリーズ中ベストと言われる1冊(ニューヨークタイムズ最優秀絵本大賞受賞作品)です。始まりは、いきなり「なんにも見えないけれど」と、霧のロンドンの場面。パリに比べると少しどんよりした空気感とグレイッシュな色味が“ロンドン”をよく表しています。「バスに乗るには行列に並ばなければいけません」と、ずらりと並ぶ乱れない列には「日本と同じだね!」などの発見もありそうです。名物の2階建バスに乗って、楽しくロンドン観光しましょう!3. 『This is New York』ニューヨークタイムズ最優秀絵本大賞、アメリカ青少年クラブ児童文学最優秀賞をダブル受賞した、シリーズ代表作です。ニューヨークという都市の起源から始まり、見上げる摩天楼、行き交う車や人々、人種のるつぼならではのエリアごとの特色など、ざわざわと忙しいニューヨークの雰囲気がページから伝わってきます。それもそのはず、サセック本人が後に本の中で語っています。「あんな場所は生まれて初めてだった。毎日とにかく忙しく動き回って、それは本が完成するまで続いたよ。(筆者抄訳)」ヨーロッパで暮らすサセックには、ニューヨークは少し雑然としすぎていたのでしょうか。彼の気ぜわしさも本のエッセンスとなっているようです。4. 『This is Ireland』“現存する本の中で一番緑色の本”!そう、緑はアイルランドの色です。バスもお店も制服も、なんでも緑のイメージです。それがアイルランド。1都市がテーマのものが多いのですが、これは国全体がテーマ。はじめに国の地理、歴史、人口などが解説されていて、アイルランドの概要について知ることができます。郊外には荒涼とした自然が広がり、湖や古城や遺跡などがあり、総じて静かでトーン低めの空気感が漂います。筆者はアイルランドに行ったことがあるのですが、まさに”This is Ireland”が表現された1冊です。5. 『This is United Nations』国ではなく、国連がテーマ。本が書かれた1968年当時は、まだ国連が世界平和の希望の星でした。国連の役割や加盟国(国旗で表示)、国連ビル内部の紹介にいたるまで、国連という組織と世界平和への学びを得るのに素晴らしい教材です。今の世界と国連の現状とを比べて、親子で平和について考えるいい導入になるでしょう。難しいお話も可愛らしいイラストで楽しく学べます。***1960年前後に書かれたシリーズなので、情報など古くなる部分もありますが、その魅力が衰えることはありません。それは、サセックが自分の目で見て感じて、土地の本質を見抜いて忠実に表現しているからなのではないでしょうか。ノスタルジーも加わり、さらに輝きを増している気さえします。読んだらきっとお気に入りの場所が見つかるはず。ぜひ手にとって親子で“世界旅行”を楽しんでみてください。写真◎長野真弓(参考)SPACE SHOWER BOOKS|ミロスラフ・サセック生誕100周年!ほぼ日刊イトイ新聞|松浦弥太郎さんにきく、旅のはなしThis is M.Sasek
2018年11月09日気持ちのいい秋風が吹くころになってきました。ベビーが知らない世界を広げるためにも、読書の秋に絵本を一緒に読んであげませんか?我が家にある30冊程の絵本は、子どもが取れるように表紙の見える絵本棚にすべて入れています。そんな絵本の中から月齢別1〜2歳におすすめの絵本を、絵本を読んだ時の息子の反応とともにご紹介します。10ヶ月~1歳、好きな本を本棚からとれるように歩き始めるようになると、本を読んでほしいアピールをするようになります。絵本用の本棚を置いてあげると絵本が身近になるし、お片付けの練習にもなります。この時期に、絵本の表紙が見える本棚をリビングに設置しました。そうすると好きな本を自分で取ってバスケットに入れたり、自分で絵本をめくって単語を言いながら絵を指差したりするようになりました。この時期は、自分で絵本を楽しめるようになるので仕掛け絵本を中心に買い足しました。いろいろな形の穴のあいたページをめくると、隠れていた動物が次々と現れる「どうぶついろいろかくれんぼ」。鳴き声など音でも表現されていて子どもが楽しく読め、言葉も覚えやすくなっています。茶色一色のページをめくるとゴリラが現れるのが、息子には大ヒット!めくる瞬間に『ゴリラが出てきた!』と言っていたら、ゴリラという単語を覚えました。動物のおしりやしっぽから動物のあてっこ遊びができる「どうぶつだあれかな」は、ライオンの子どもがいろいろな動物と出会う絵がとてもやさしく、ママも癒される絵本です。1歳~1歳半は、楽器や写真付きの絵本を指先が器用になり、言葉もはっきり話すようになるこの頃。楽器に親しんでほしいこともあり、1歳を過ぎてからはピアノの鍵盤が付いている絵本を買い足しました。ピアノとしての音も出るし、10曲ほどの自動演奏もついています。どの鍵盤を押しても音楽になる簡単モードでは、料理を作っている横で一人で遊んでくれます。また、動物が好きなのでどうぶつ図鑑も与えました。動物の写真横のボタンを押すと英語と日本語で動物名と鳴き声が出ます。エサも載っていて、息子はバナナやユーカリの葉など全く教えていないのに、ボタンを押しているうちに英語発音で言えるようになりました(笑)1歳半~2歳は、知育雑誌でも遊べるように2~3語を続けて表現できるようになって、理解度も深まるこの時期。書店でシールを貼ったり、数をかぞえたりと遊びながら学べるようになっている1~3歳対象の知育雑誌を発見したので、買ってみることに。この頃になるとパン屋さんごっこや電車ごっこをしたり、同じ車でもバスや救急車などの違いがわかるようになるので、1冊でいろいろ遊べる雑誌は外出先でも大活躍です。さらに、トイレトレーニングを始める時期なので、まずは絵本で予習。日本語では「みんなのうんち」で人気のある絵本の英語版「Everybody Poos」が役立ちますよ!歌をうたうようになる頃なので、マイク付の絵本があるとカラオケごっこをして遊ぶようになります。自分の声がマイクを通して聞こえるのが楽しいようで、曲に合わせて自慢げに歌っています。アンパンマンの歌以外にも8曲入っていて、今はお誕生日で何度も聞いた『ハッピー・バースデイ・トゥ・ユー』をよく歌っています。童話なども読んであげていると、お椀に乗ったいっすんぼうしを見て『パパ、プップー』など指をさして説明してくれるようになります。小さいころに絵本を読んであげて、読書好きに!0歳だった時の絵本も2歳のいま抑揚まで真似をして読んでいるように話していたりと、大人が思っている以上に子どもはよく覚えています。絵本に出てきた動物の名前もいつのまにか覚えていて、ある日急に『ぞうさん』『きりんさん』と指さしてしゃべり出しました。小さいころから本に親しんでいると読書好きになると言います。お気に入りの絵本を見つけて読書の秋を堪能しましょう!息子が気に入っている絵本の一部はこんなもの・布絵本:スキップホップの布絵本・音が出る絵本:スマホえほん、ピアノ絵本、マイク付うたえほん・言葉の絵本:いないいないばあ、のりものいろいろかくれんぼ、いろのえほん・童話の絵本:そんごくう、ももたろう、いっすんぼうし、・お仕事の絵本:バルバルさん、くまくまパン・英語の絵本:えいごどうよううたのえほん、どうぶつ図鑑、I am a Bunny、Nursery Rhymes、Brown Bear, Brown Bear、Everybody Poos
2018年11月08日子どもへの絵本の読み聞かせ、していますか?「小さいころに比べて、読む本の数が減ってしまった」というママもいるかもしれませんね。しかし数をこなすことよりも、子どもと絵本を一緒に分かち合う「いっしょ読み」の姿勢が大切なのだそうです。絵本との付き合い方を、「いっしょ読み」の視点から探っていきましょう。お話を聞いたのは:秋田喜代美さん東京大学大学院教育学研究科教授。教育心理学・発達心理学専攻。発達心理の観点から、子どもと絵本の関わりについてさまざまな研究を行っている。『絵本で子育て』(岩崎書店、共著)など、著書多数。「いっしょ読み」とは絵本の本来の役割を表した言葉「子どもに絵本を読んでも、最後まで集中して聞いてくれない」「途中で『これなぁに?』と質問されると、話が脱線してしまう」。ママたちからはこうした悩みをよく聞きます。「読み聞かせ」という言葉のイメージから、「しっかり読んで聞かせなきゃ」と思うのでしょう。でも、本来絵本の役割は「聞かせる」ことではなく、絵や言葉、世界観を「一緒に分かち合う」ことにあります。図書館司書など読み聞かせに携わる人の中には「絵本を読むとき、ママの視線の7割は子どもの表情に注いでほしい。話を追うのは残りの3割でいい」と言う人もいます。幼児期はどうしても「やめなさい」という禁止の言葉と、「やりなさい」という要請の言葉が多くなりがち。でも絵本を読む時は、「◯◯ちゃんも、この絵本に出てくるくまさんみたいにブランコが大好きだよね」と話したり、笑い合ったり、うなずき合ったりする時間が自然と増えます。親子で同じものに目線を向けて楽しめるという役割に注目し、本来の絵本との向き合い方を表現したのが「いっしょ読み」という言葉なのです。あんふぁん読者アンケートからQ.お子さんは絵本をどのように読んでいますか?(複数回答)Q.読み聞かせをしているかたにお聞きします。どのくらいの頻度で読み聞かせをしていますか?アンケート実施期間:2018年7月4日~8月8日、有効回答数1228人「いっしょ読み」の体験が子どもの一生を支えてくれる読者アンケートでは8割以上の人が「親が読み聞かせをしている」と答えていますね。たいへん素晴らしい回答率です。一方、少し気になるのは、年齢が上がるにつれて一緒に絵本を読む頻度が減っていること。幼児が一人で読むと、字を追うのに集中してお話の世界を想像する余裕がなくなります。小学校低学年くらいまでは親と読む時間を大切にしましょう。幼児期から中学生の時期までの間に「忘れられない絵本」との出合いがある人は、大人になっても読書好きだという調査もあります。いっしょ読みの体験は、その子の一生を支えるのです。もう一つ大切にしてほしいのは、最後まで通して読むことにこだわり過ぎないこと。「子どもが絵に気を取られて話に集中してくれない」という悩みをよく聞きますが、そもそも「絵に言葉がついている」のが絵本。小説の挿絵とは違います。子どもの興味が絵に向かっているなら、その世界を丁寧に味わって。学びに向かう力も「いっしょ読み」の中で育まれる絵本を通して育まれる、代表的な力を紹介しましょう。■01.語彙力同じ「ピンク」でも、「薄桃色」「桜色」など多様な表現に出合うことで、物に対しての認識も深まります。■02.想像力挑戦や葛藤、友達とのけんかや仲直りのシーンを通じて、相手の気持ちを想像できます。■03.体験を秩序立てて語る力過去の出来事やその時の自分の気持ちの語り方は、絵本を通して自然と身に付きます。ただし、これらの力を身に付けさせようとして無理強いしたのでは意味がありません。まずは絵本の時間を楽しいものにすること。親子が安心して寄り添う空間の中で、学びの力も育まれていくのです。「いっしょ読み」に大切な3カ条1. 子どもの表情を見るのが7割、話を追うのが3割2. 小学校低学年まではいっしょ読みをする3. 最後まで通して読むことよりも子どもの興味を大切にするうまくいかない!こんなときどうする?絵本のいっしょ読みQ&Aあんふぁん読者に「読み聞かせで悩んでいること」をアンケートで聞いたところ、ママたちの愛情と、熱意のほどが感じられる回答が集まりました。その中でも、特に多かったお悩みに秋田さんが答えます。Q.子どもに読み聞かせるとき抑揚をつけるのが苦手です。登場人物の個性が出るように声色で特徴を出したり、臨場感を出したりしたいけど、どうもニガテ…。(北海道・年長ママ)A.あまりオーバーだと逆効果の場合もありますママ自身は淡々と読んでいるつもりでも、自然と抑揚はついているもの。たとえ淡々とした語り口でも想像力を広げられる力が子どもにとっては大切ですし、オーバーに抑揚をつけ過ぎると想像の世界を邪魔してしまう場合も。抑揚を気にするよりも、お子さんの表情を見てからページをめくることや、言葉のリズムをかみしめながら読むことを大切にしてほしいと思います。Q.きょうだいで好みの本や読むスピードが合いません。お兄ちゃんのレベルに合わせると妹が飽きて邪魔が入り、妹に合わせるとお兄ちゃんが退屈してしまいます。(千葉県・年中ママ)A.上の子には読む係のお手伝いをさせても1日おきに交代でもいいので、どちらかの好みに偏るのではなく、それぞれに合った絵本を読んでください。下の子に読んであげるときは、上の子に読んでもらってもいいですね。「さすがお兄ちゃん、すごいねぇ」と労いの一言も忘れずに。パパにお願いできるなら分担して読んでもらいましょう。子どもと遊ぶのが苦手というパパにこそ、絵本は「読むだけ」なのでおすすめです。Q.そもそも絵本に興味がなく途中で集中が切れてしまいます。4歳ごろまでは絵本が大好きだったのに、最近はまるで興味なし。どうすればまた興味を持ってもらえる?(大阪府・年長ママ)A.焦らなくて大丈夫。そのうち絵本に興味が出ますもしかするとママの選ぶ本とお子さんの好きな本が違うのかもしれないので、試しに図書館でお子さんに絵本を選ばせてみてもいいですね。絵本そのものに興味がない子もいますが、焦らなくて大丈夫。例えば虫の好きなお子さんなら、飼い方や生態について知りたいと思えば自然と絵本を手に取るでしょう。好きな遊びに打ち込むことが、絵本とのいい出合いができる近道です。Q.何回も同じ話を読まされます。違う話に変えた方がいい?1冊につき3回は繰り返し読んでいます。親としてはいろいろなジャンルの本に触れてほしいのですが…。(東京都・年少ママ)A.読んでもらった数だけ物語との出合いがあります同じ話でも子どもは毎回違うところに興味を向けているので、できればその気持ちを大事にしてほしいですね。ママの方が「もう勘弁して!」というときは、パパやおじいちゃん、おばあちゃんに読み手をお願いしてはどうでしょうか。パパはアクションを付けながら読む、おじいちゃんはゆっくりしたテンポで読むなど、読み手の数だけバリエーションが増えるのも絵本の魅力です。お友達への「おすすめ体験」も子どもにとっての宝物に私の知っているある園では、ひとりずつ自分の好きな本を家から持ってくるという取り組みをしています。読み聞かせの時間、先生が「今日は◯◯くんがおすすめしてくれた絵本を読みます」と言って、みんなの前で読んでくれるのです。自分の本が読み上げられた子はとてもうれしそう。自分の好きな絵本の世界をお友達と分かち合うという経験は、子どもたちの体験をさらに豊かにしてくれると思います。読者おすすめの絵本も紹介年齢別 絵本選びのコツどんな絵本を選べば良いかは、読書経験やその子の興味にも左右されますが、基本的な年齢別の絵本選びのコツを秋田さんに聞きました。読者から挙がった「わが子が大好きな絵本」も参考にしてくださいね。年少【繰り返しが多い】 【あまり長くない】 【生活習慣がテーマ】物語の先を予測できるようになるので、同じ展開が繰り返される話がおすすめ。また、食事や着替えなどの身近なテーマの話も楽しめます。読者の人気No1: しろくまちゃんのほっとけーき(こぐま社)ホットケーキを作る12工程がイラストに。「ぷつぷつ」「ふくふく」など言葉のリズムも楽しめます。ほかにもこんな本が人気!●くれよんのくろくん(童心社)●ねられん ねられん かぼちゃのこ(福音館書店)●だるまさんが(ブロンズ新社)●ねずみくんのチョッキ(ポプラ社)年中【起承転結がある】 【ファンタジーもの】 【昔話】文字に興味を持つ子も増える年齢。起承転結のある長めの話も楽しめます。物語があまり好きではない子は、科学がテーマの絵本や図鑑を選んでみて。読者の人気No1:ぜったいに おしちゃダメ?(サンクチュアリ出版)絶対に押しちゃダメなボタン。つい誘惑に負けて押してみると…?何度でも繰り返し読みたくなる絵本です。ほかにもこんな本が人気!●はじめてのおつかい(福音館書店)●はらぺこあおむし(偕成社)●バムとケロシリーズ(文溪堂)●パンダ銭湯(絵本館)年長【シリーズもの】 【少し字が多い話】 【科学的なテーマ】シリーズものや、複数の話が収録された昔話がおすすめ。ただし、あまり字が多い本を選び過ぎず、絵本の世界をたっぷり楽しんでください。読者の人気No1:おしりたんてい(ポプラ社)子どもの心をぐっとつかむ、おしりたんていのビジュアル。物語があまり好きではない子でも、きっと最後まで読み終えるはず。ほかにもこんな本が人気!●100かいだてのいえ(偕成社)●かいけつゾロリシリーズ(ポプラ社)●ノラネコぐんだんシリーズ(白泉社)●ミッケ!シリーズ(小学館)illustrationSHIBATA Keiko
2018年11月08日過ごしやすい季節になってきました。読書の秋です!ベビーと一緒に絵本を楽しんでみませんか。私が本好きなこともあり、我が家には布絵本、音の出る絵本、図鑑、日本の有名な絵本、英語の絵本、童話…などなど、2歳の息子のための絵本が30冊程あります。そんな絵本の中から月齢別、0歳におすすめ絵本を、絵本を読んだ時の息子の反応とともにご紹介します。0ヶ月~3ヶ月は、カラフルな布絵本をまだぼんやりとしか見えない新生児期。ぼんやりとしか見えなくてもわかりやすいように、カラフルなもの選ぶと反応がいいです!また、この時期は布絵本がおすすめです。布絵本とは、紙ではなく布でできた絵本。紙の本と違って文章を読んであげるのではなく、音が鳴る仕掛けがあったり、動物が描いてあったり、歯固めが付いていたりと低月齢からいろいろ遊べるようになっています。握るとカシャカシャと音がしたり、目で楽しむだけでなく、五感で楽しむ絵本です。我が家では、寝返りをうつかうたないかの頃、ページをめくるときに「つぎはー」と言いながらめくるとニコニコしていました。すごくお気に入りで、遠くにあっても手を伸ばして一生懸命に取ろうともがいていました。そして、1歳を過ぎても遊んでいて、自分で「つぎぃはぁ~」とつぶやきながらめくっています!4ヶ月~6ヶ月は、動物や擬音が出てくる絵本で大喜びまだ、視力より聴力がいいと言われているこの時期。擬音が豊富なもの、そして顔に反応するので動物などお顔が出てくる絵本がおすすめです。出産祝いにいただいた、動物がいないいないばあをする「いないいないばあ」は、ロングセラーの人気絵本。いないいないばあというフレーズが何度も繰り返し出てきます。パパがよく読んであげていました。楽しませるポイントは、声の抑揚をつけてギリギリまで次のページを隠しながら読むことだそうです。息子は、いないいない『ばあ!』で動物のお顔が出てくるページで大笑い。ライオンやひつじが来る床屋さんが髪を切る『チョキチョキチョキ』という音がある「バルバルさん」は我が家の息子の愛読書です。いつもおひざの上で読んであげていました。いまではライオンが出てきたら『ライ~』と言ってきたり、犬の挿し絵があると『ワンワン』と言うようになり絵本から多くの言葉を覚えています。英語の絵本では、ヒッコリーディッコリードックなどのマザーグースの歌やきらきら星が載っている「Nursery Rhymes」はCDが付いているので、CDをかけながらボコボコがあったり、糸が縫い付けられていたりと手触りで絵本を楽しめるようになっています。7ヶ月~9ヶ月は、歌が流れる絵本が大ヒットお座りできるになると、本を持ったりいじったりするようになるので押すと音が出るような絵本に興味を持ちます。我が家では、音が出るおもちゃと本が一体になった絵本を購入。歌詞が本になっていて、ボタンを押すと英語とカラオケで10曲以上の歌が流れるので、ベビーが好きな音楽を簡単に聞くことができます。自分で押すことで音が鳴るというのも面白いようで、抱え込んで遊びます。また、この頃はママの持ち物に興味が出てくる時期。ちょっと置き忘れたスマホを、勝手にいじっていたりしませんか?息子は私たちのスマホをすぐ取ってしまうようになったので、スマホのおもちゃを取り出せる絵本をあげました!これもお気に入りで、1年以上遊んでいます。親子で楽しめる絵本で秋を楽しみましょう音が出る、感触が違う、繰り返し同じ文章が出てくる、違う動物が同じ行動をするというように、子どもが好きな絵本には特徴があります。子どもの反応を見ながら成長に合わせて絵本を増やしてあげると、絵本に興味を持ち続けてくれます。初めは反応がなくても、どこかに行ってしまっても、読んであげていれば覚えていてくれます。読書の秋に親子で絵本を読んでみませんか?
2018年11月07日トップライター:須藤美紀子どもが借りてきた科学絵本『くじら号のちきゅう大ぼうけん』を読んだら、親子ともに見たこともない世界に引き込まれました。でも、すごく興味をもった子どもからいろいろと質問されても文系のわたしに科学的な説明はちょっと…。そこで、絵本の作者で、海や地球の研究所に所属し、ご自身の絵本の読み聞かせ活動も精力的に行っているという佐藤孝子先生に絵本のテーマである深海の世界や科学絵本の楽しみ方などのお話を聞いてきました。佐藤孝子(さとうたかこ) 東京都生まれ。理学博士。立教大学大学院修士課程修了後、学習研究社植物工学研究所の研究員を経て、海洋研究開発機構(JAMSTEC:ジャムステック)に所属。専門は圧力生理学、微生物学、分子生物学。一男一女の母。NPO法人チームくじら号のキャプテン「さとちゃん先生」として、国内外で150回以上絵本の読み聞かせライブを行い、深海ファンを増やしている。研究者だからこそ伝えたい! 深い海の生きものたちのこと――小3の長男と『くじら号のちきゅう大ぼうけん深い海のいきものたち』(JAMSTEC BOOK)(以下、『くじら号』)を読んだのですが、見たこともない世界に母子ともども引き込まれました。そもそも深海の世界を絵本にしようと思ったのはなぜですか?娘が小3のとき、小学校で読み聞かせをしていた友人から「深海について読み聞かせできる本がない」と相談されたんです。図鑑はたくさんあるけれど、読み聞かせには向いていないですよね。せっかく“お母さん”が研究者をやっているのに、子どもにその世界の面白さを伝えられないのはもったいない……と思い、生きものや海に興味はないけど物語を読むのは大好き、という子どもたちにアプローチできる絵本を作ろうということになりました。意外かもしれませんが、わたし自身が図鑑より絵本派。安野光雅さんの本などが大好きだったので、絵本制作はずっと胸に秘めていた夢だったんです。でも、実際に作り始めたら想像以上に大変な作業でした。有人潜水調査船「しんかい6500」が出てくるシーン。さとちゃん先生は実際に調査で6300mまでもぐったことがある。―― 科学的な内容を「子ども用に文章をかみくだく」という作業だけでも大変そうですね。確かに「小学校低学年に届く文章を書く」というだけでも七転八倒しましたが、紹介したい深海の世界や生きものをどう表現するかが本当に大変でした。絵本って、論文とはまったく違うテクニックを使うんですね。だから、絵を描いてくださった阿部伸二さんにも最初のディスカッションから入っていただいて、物語の展開の仕方などたくさんアイデアをいただきました。わたしは「盛る」タイプなのでいろいろな世界を子どもたちに紹介したいけれど、そういう写真がただ「並んでいるだけ」にしないために、物語の途中でドラマチックに子どもたちを引きこむシーンを入れたほうがいいとか、主人公が旅に出たらちゃんと元の世界に戻って終わらせたほうがいいとか。とにかく勉強の連続でした。最終的に、昔話の「浦島太郎」をモチーフにした物語の始まり部分はファンタジックに絵で見せて、途中から深海や深海生物の写真を入れて、最後くじら号が宇宙に飛び出す部分でまたファンタジーに戻る、という構成に落ち着きました。解説のあとのおまけページは、解説をちゃんと読んだお子さんやお母さんへのサプライズです。ただ、『くじら号』を当時3歳だった息子に読み聞かせたら「(写真が)くらくてこわい」と言われてしまった。それでもっと幼い子のために作ったのが2作目の『しんかいくんとうみのおともだち』です。佐藤先生の著著。写真左上が『しんかいくんとうみのおともだち』。――こちらはキャラクターがかわいらしくて、文系ママでも手に取りやすそうです。シンプルでかわいらしい絵本に仕上がって、読み聞かせ活動でも子どもたちに大人気なのですが、文章表現は『くじら号』以上に大変でした。たとえば作品に登場する「アイスワームきょうだい」はメタンガスを含んだ海水が凍ってできる「メタンハイドレート」という特殊な氷にすんでいるのですが、彼らは氷の上以外の温かい場所に行くと体がトロトロに溶けたようになってしまうんです。そもそも彼らは温度が非常に低くて圧力が高い深海だからこそ生きられるわけですが、そんな解説は書けないから「こおりのうえでもげんきなの」というひと言で表現しています。アイスワームきょうだいのページ深海って不思議だな、と興味をもってもらえれば十分――大人にとっては、本の最後についている解説が参考になりますね。目指したのは「子どもはもちろん、大人も興味を引かれる本」。せっかく専門家が作るんですから、言葉はシンプルでも決して本質は外さないようにしよう、そうでなければ意味がないと思ったんです。たとえば絵本の最後にキャラクターが大集合する場面。光合成に頼らない生きものがすんでいる「チムニーくん(熱水噴出孔:ねっすいふんしゅつこう)」の周辺は地面を暗い色に、コウモリダコのように光が必要な生きものがいる場所は地面を明るい色にしました。文字で説明できない分、目で見て違いがわかるという工夫です。チムニーくん(左ページ左上)の説明をするさとちゃん先生。手前のぬいぐるみは保育園や小学校での読み聞かせ活動で実際に使っているもの。――鋭い子どもなら海底の色の違いに気づいて「ママ、何で?」って言いそうですね。ただ、文系ママ的には「光合成に頼らない生きものがいる」というところですでにクラクラしてきました。深海は光が届かないから生き物のエサとなる植物は生えることができない。だから生き物の豊富な海の浅いほうから、暗い深海へわずかに降ってくる生物の死骸を深海生物がエサとして奪い合う、ある意味過酷な世界なんです。でも海底から湧き出る熱水に含まれる硫化水素などの“還元物質”は、特定の微生物にとって太陽の光に代わるエネルギーとなります。つまり、地球から湧くエネルギーで生きる微生物をエサとする生きものが熱水噴出孔の周辺に集まっているということ。彼らは比較的平和な生態系を築いているんです。たとえばゴエモンコシオリエビというヤドカリの仲間は、お腹に生えた毛に還元物質で生きる微生物をすまわせて、それをこそげ取って食べている。自分のお腹に畑を持っているようなものですよね。――自分の体でエサを育ててるんですね!絵本に出てくるシロウリガイもその仲間ですか。彼らはもっとユニークで、簡単に言うと口や消化器がないんです。退化してしまっている。自分の体の中に微生物をすまわせていて、メタンや硫化水素のような“還元物質”を体の中に送り込むと、その微生物がエネルギーを取り出し、植物と同じしくみでエサを作ってくれる。そうやって作られたエサを栄養にして生きています。光が届かない深海ならではの不思議な現象ですよね。スケーリーフットという巻貝がいるインド洋沖のブラックスモーカー(黒いけむりのような熱水をふきだす熱水噴出孔)は、煙突のような形なので絵本の中では「チムニーくん」というキャラクターで登場させました。海底にはもう熱水は出ていないのに“チムニー”だけが残っている場所もあります。そこを観察すると、以前噴出していた熱水は、なにか地殻変動などの理由でとまってしまったんだろうな、とわかる。一方、日本の相模湾はプレートが面白いぶつかり方をしていて、熱水は湧いていませんが、なぜかメタンが湧きだしていて、ユニークな生きものがたくさん生息しています。こういうことをお子さんが全部理解するのは当然無理だし、お母さんによっては「自分が解説できないから」と拒絶してしまうかもしれない。でもまずは「深い海ってなんだか不思議だな」って興味を持ってもらえるだけで十分なんです。――「興味を持つ」という意味で男子に受けそうなのは、『くじら号』のマッコウクジラとダイオウイカのバトルシーンですね!スクリーンを使った絵本読み聞かせでは、大迫力のマッコウクジラとダイオウイカのシーン。わたしは微生物の専門家なのでくわしくないんですが、専門家に言わせると彼らは「たたかっている」わけではないそうです(笑)。マッコウクジラはただエサを食べようとしているだけ。ダイオウイカは鋭い吸盤を持っていて危険だから、マッコウクジラは食べる前に超音波で気絶させちゃう、という説もあるそうですよ。ただ、それはまだ誰も見たことがないので、ファンタジーな絵を入れこむことができました。このシーンとくじら号がブラックスモーカーに突っ込むシーンは、読み聞かせでも子どもたちからいいリアクションをいただいています。ブラックスモーカーにくじら号が突っ込むシーン。文系ママが楽しく読み聞かせするコツは?――文系ママが科学絵本を楽しく読み聞かせをするためのアドバイスはありますか。わたしが読み聞かせをするときは、最後に簡単なクイズを出します。読み聞かせ前に解説を読めばお母さんの理解も深まると思いますし、その解説を参考にクイズを作ってみても面白いかもしれません。それから、実際に深海生物を見に行くのは難しいので動画を使うのもオススメ。「JAMSTEC」のウェブサイトでは、おススメ深海映像なども無料公開されているので、絵本に登場する生きものが実際に動いている様子を見ることができますよ。(企画・編集:学研キッズネット編集部)関連リンク取材協力:国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)おススメの深海映像などが見られる「深海映像・画像アーカイブス」海や地球のことを親子で学べる「ジャムステック・キッズ」須藤美紀(すどうみき)東京都在住・40代夫と兄太(小3)とチビ太(4歳)の4人家族。好物は映画とビール、昭和のアイドル。最近はベランダで育てたミントで淹れるお茶がお気に入り。
2018年10月30日メルヴィータより新ヘアケアシリーズ誕生フランス発のオーガニックコスメブランド「Melvita(メルヴィータ)」より、世界初の”インディゴオイル”を配合した新ヘアケアシリーズ「インディゴオイル シャイン&スカルプ」が誕生した。インディゴのデトックス力に注目”インディゴ”と聞くとデニムを想像する人が少なくないのでは。インディゴとはタデ藍という植物の一種。解毒や解熱の効果が高く、デトックス力に優れている。メルヴィータでは、そんなインディゴを独自の製法でオイル化することに成功。インディゴオイルの働きで頭皮の皮脂や汚れをクレンズ。さらにリノール酸や必須脂肪酸といった美髪成分を、しっかりチャージしてくれる。インディゴシリーズの3ステップ同シリーズはプレオイル、シャンプー、コンディショナーの3ステップ。まずはインディゴオイル100%のプレオイルで、美髪のための土台作り。入念なマッサージで頭皮環境を健やかに整えるところからスタートだ。続いてシャンプーで頭皮をすっきり洗い上げ、さらにコンディショナーで髪の1本1本をコーティング。潤いをチャージし、美髪成分を閉じ込める。今だけ!お得なヘアケアセット今なら全てのアイテムを体験できる「インディゴオイル 3STEPケア」を販売中。税込8,748円のところ8,208円とお得に購入できる。さらにマッサージにも使える3WAYブラシをプレゼント。このチャンスにインディゴオイルのヘアケアシリーズを試してみてはいかがだろうか。(画像はメルヴィータの公式サイトより)【参考】※メルヴィータの公式サイト
2018年10月11日食欲の秋は、スウィーツがおいしい秋でもあります。そこで今回は、スウィーツがたくさん描かれた絵本を3冊ピックアップしました。“ひと工夫”が光る絵本ばかりなので、親子で楽しんでみてくださいね。「おやつなんだろう?」(作/山本和子絵/国松エリカ)おやつが大好きなうさぎのポッピ。忙しいお母さんの代わりに、森のみんなにお手紙を届けに出かけます。りすさん、はりねずみさん、ぶたさん、くまさん……どのおうちも、おやつ作りの真っ最中。「ポコンポコン」「カシャカシャカシャッ」と、何を作ってるのかな?と想像させられる音が書かれている隣には、仕掛けの窓やドアがあり、覗いてみると、何を作っているのかわかる、という展開になっています。絵だけではなく、音や仕掛けでおいしさやワクワク感が表現されているところが、この絵本の肝です。最後には、なんでみんながおやつを作っていたのか? そして、なんでお母さんが忙しかったのか?など、すべて明らかになるほっこりサプライズが待っていますよ!「クッキー・サーカス」(作/たむら しげる)こちらは、クッキーがおいしそう、というだけではなく、大活躍するお話です。男の子がハーモニカを吹きながら台所に行くと、お母さんがクッキーを作っています。一緒にピエロや音楽隊、動物たちなど、サーカスのように賑やかなクッキーを型抜きして、オーブンへ。するとオーブンから音楽が聴こえてきて……大きくなったクッキーたちと行進! 街でサーカスを繰り広げ、さらにはみんなで大きなクッキーをかじります。まさに、「こんなことあったらいいな」が、ゆかいにかわいらしく描かれた一冊。さらに、「そういうことか!」と膝を打つような結末です。これを読んだ後に親子でクッキーを作っても、盛り上がるでしょうね!「ぎょうれつのできるケーキやさん」(作/ふくざわ ゆみこ)かわいい動物たちや、おいしそうな食べ物がたくさん登場するだけではなく、巻末にレシピまでついている「ぎょうれつのできるおいしいえほん」シリーズの一冊。舞台は、アナグマさんのケーキ屋さんです。おいしいものを探していたありんこたちが、たどり着いたケーキ屋さん。お皿ごと洗い場にざぶーん!と落とされたり、アナグマさんに見つかって怒られたり、大冒険しながら、がんばってかわいらしいアリンコケーキを完成させます。アナグマさんやありんこたちが作る、色鮮やかなスウィーツ。そして、それを食べる動物たち、虫たちの幸せそうな表情。すべてが繊細に描かれています。どの絵本も、どことなく秋らしい色合いで、そういう意味でもこれからの季節にぴったり。絵本を閉じた後は「おやつ、何食べようか?」と、親子で会話が弾むこと間違いなしです!◆この記事を読んだあなたには【おいしそう、かわいい、おもしろい!三拍子そろった絵本3選】もおすすめです!
2018年10月04日絵を描くことが好きな子どもは、たくさんいますよね。クレヨンが描かれている絵本も、数多くあります。そこで今回は、芸術の秋という絶好のタイミングで、クレヨンが活躍する絵本を3冊ピックアップしました。「クレヨンからのおねがい!」(文/ドリュー・デイウォルト絵/オリヴァー・ジェファーズ訳/木村 涼)ある日、ケビンが絵を描こうとすると、クレヨンの箱の上に「ケビンへ」と書いてある手紙が、12通も置いてありました。なんと差出人は、12色のクレヨンたち。一色一色、それぞれが、ケビンに対して「おねがい」があって手紙を書いたのです。12通(で12色)の手紙、それぞれの文章や書体からは、キャラクターが感じられて、まさに十人十色なコミュニティを体現しているかのようです。たくさん使っている赤は、豪快な字で「にんきものはつらいぜ」、たまにしか使っていない黄土色は、きっちりした字で「もっとつかってほしいな」、トドメはうすだいだいで、身につけていた紙を全部はがされて「じょうだんじゃないよ」…なんだか、うちにあるクレヨンからも声が聞こえてきそうなほど、リアルな意見! 最後は、そんな手紙を踏まえたケビンの名案で彩られていますよ。「おしゃべりくれよん」(文/パトリシア・ハバード絵/G・ブライアン・カラス訳/いしづちひろ)こちらのクレヨンは、おしゃべりします! そして、やっぱり色によって、キャラクターが様々で、とってもおもしろいですよ。「なぜかおしゃべりわたしのくれよん」というリズミカルな文章も、読んでいて心地よく、心を踊らされます。むらさきのクレヨンは弾んだ声、茶色のクレヨンはおちゃめな声、青いクレヨンはみずみずしい声……本当に、こんなふうにクレヨンがしゃべり出したら楽しいのにな!と思わずにはいられません。絵や色使いもポップで楽しい一冊です。「ぼくのくれよん」(作・絵/長 新太)今は、NHK Eテレ「おかあさんといっしょ」のアニメ「へんてこライオン」で慣れ親しんでいる子どもも多いであろう、長 新太さんのお話と絵。そんな長 新太さんのセンスが、たっぷりと楽しめる一冊です。大きなクレヨンを使って、お絵かきをするぞう。青でびゅーびゅー描いたものは、池? 赤でびゅーびゅー描いたものは、火事? 黄色でびゅーびゅー描いたものは、バナナ? ぞうの描いた絵を本物だと勘違いしてしまい、翻弄される動物たち。ぞうは、ライオンに怒られてしまいます。でも、それでもぞうはクレヨンを持って駆け出していき……。思いっきり絵を描くことって楽しいよ、規定外の絵を描いてもいいんだよというメッセージが、伝わってくるような絵本です。いかがでしたか? クレヨンとますます仲良しになれて、お絵かきがますます大好きになれるような、夢のある絵本ばかりです!
2018年09月10日ようやく夏の終わりが見えてきた今日この頃。みなさん、今年の夏に花火を見ることはできましたか? 今回は、子どもと一緒に楽しめる、花火の絵本を3冊セレクトしました。見られた人は、その思い出を噛み締めながら、見られなかった人は、来年を思い描きながら、読んでみてくださいね!「どどどーんぱっ!」(作/とよたかずひこ)赤ちゃんから楽しめる絵本をたくさん生み出しているとよたかずひこさんが手がけた今作。擬音語たっぷりで親しみやすく「初めての花火絵本」としてもぴったりです。あついくにから、くじらにのってこおりのくににやってきたらいおんさん。待っていたお友達と、そり遊びをして、かまくらを作って、みんなでお泊りしながら、らいおんさんのおみやげである花火を眺めます。「どどどーんぱっ!」という、気持ちいい音に合わせて、打ちあがる花火の美しさ。それを、みんなで楽しむスペシャル感。夏のワクワクが伝わってきます。ママとしては、「この酷暑、こおりのくにで遊べるなんてうらやましい……」とも、思ってしまうかもしれませんね。「はなびドーン」(作/カズコ・G・ストーン)こちらも、赤ちゃんから楽しめる花火絵本。「パンッ」「ドーン」「キラキラキラ」「シューッ」といった擬音語がメインで構成されており、シンプルながら、臨場感を味わうことができます。大人が見てもため息が出るほど繊細で美しい絵も、特筆すべきところ。黄色、赤、緑……鮮やかな花火が、濃紺の夜空に弾けます。星のように、花のように、そして最後はかわいらしい様々な形になっていく花火。子どもが「本物の花火を見てみたい!」と思えるような一冊です。「はなびのひ」(作/たしろちさと)舞台は動物たちが暮らす江戸の街。たぬきのぽんきちは、花火大会の準備に出かけた花火職人のおとうちゃんに握り飯を届けてほしいと、おかあちゃんから頼まれます。すると、ぽんきちがでかける様子を見た街のみんなが、「もうはなびのじかんかい?」と早とちり。みんな仕事やら何やらほったらかして、ぽんきちの後からついてきて、おとうちゃんのところにつく頃には大行列に! おとうちゃんはびっくりして、早めに花火を打ちあげだします。大きく鮮やかな花火はもちろん、細やかに描かれた江戸の街、花火を楽しみにする動物たちの表情など、隅々まで見ごたえがある一冊。物語の結末も、ほっこりさせられます。日本人にとって、花火は特別な娯楽。その醍醐味を親子で味わえる3冊です。
2018年09月05日最近どんな絵本を子どもと楽しみましたか?子どもの成長は本当に著しいですね。昨日できなかったことが今日はできるようになっていたり…。興味の幅も日々変化しています。そんな中、「子どもへの絵本の読み聞かせ、楽しんでいます!」というママも多いかと思います。絵本を間にした親子の時間、いいですよね。でも、最近読んだ絵本、今子どもが大好きな絵本、すぐに答えられますか?1年前に好きだった絵本、何度も何度も読んでいた絵本、覚えていますか?そこで、絵本専門士である筆者がおすすめしたいのが、「絵本記録」です。わが家の絵本記録はフツーのノートでしたわが家では、小さいころからいろいろ絵本を読み、それをノートに記していました。普通の大学ノートに、絵本のタイトル、作者、出版社、概要、子どもの反応などをランダムに書き綴っています。[caption id="attachment_646267" align="aligncenter" ]新聞で参考になりそうな絵本記事なんかも挟んでありました[caption id="attachment_646265" align="aligncenter" ]まあ、汚い字で書きなぐっていますが、例えば「パパ、お月さまとって!」(偕成社)の欄。.........〇〇(長女の名前)は、「おおきくおおきくおおきくなーれ」というところが大スキ!!月を見ると「おつきさま、手とどかないね」「パパにとってもらおうか」と言っている。.........すでに小6の娘ですが、これを読むと、あの小さくってかわいかったころを思い出します。そして、この記録を娘に見せると、「えー、私めっちゃかわいいやん」と。そして、「読もう!読んでみよう!」と「パパ、お月さまとって!」をを出してきて読んでいました。記録方法はいろいろ。ママの好みで、手書きもデジタルも!私は普通のノートに、私が思うままにメモしていましたが、今は便利なツールがいっぱい出ています。例えば私の住む京都市では、京都市図書館が、2014年から「乳幼児保護者用読書ノート」というものを作って、無料配布しています。こちらは、図書館に行って、「ください」と言うともらえますし、8か月健診でもらえる「ブックスタート」セットの中にも入っています。[caption id="attachment_646266" align="aligncenter" ]実際、「京都市図書館乳幼児保護者用読書ノート」を活用して記録を残している、3歳ひさと君ママに感想を聞いてみました。「記憶は薄れていくので、時間が経ち読み返してみて、こんなふうに読んでいたなとか、この本が好きだったなと思い返せること。年齢が小さい時は、1冊の絵本を、大切に読んでいたので、1冊1冊に私自身も思い入れがあり、記録に残しておくのは、とても良い思い出のひとつになると思います。そして、大きくなった時に、息子に見せてあげたいなと思っています」とのことでした。私個人としては、手書きのメモとして書いたまんま、とういうのが味があっていいな、と思っています。が、最近は便利なツールがたーくさん!手書きは苦手!ノートを管理するのは大変。そんなママには、スマホアプリがおすすめです。読書記録ができるアプリはたくさんありますが、私のオススメは、乳幼児の絵本読み聞かせに特化した公文教育研究会の「mi:te[ミーテ]」です。絵本のバーコードを読み取るだけで表紙画像もあわせてデータが記録され、それに加えて子どもの様子なども書きこめます。きょうだいがいればそれぞれに記録することもできますし、子どものその時の様子も残すことができます。絵本選びに悩んだら、オススメ絵本の紹介などもあります。絵本記録が親子の思い出になる「絵本を読んであげるといい」と聞くし、子どもも好きだから読むけれど、しばらくして振り返ってみたら何を読んだのか覚えていないというママも多いかもしれません。子どもに絵本を読んだその空間・その時間は、親子にとってすごくステキな時間。その親子の時間を写真や日記を残すように、忘れないように記録しておくこと、その絵本を読んだ記録はまさに育児記録であり子どもの成長記録でもあるんですね。大きくなった時、絵本記録を一緒に見ながら、「小さい時こんな絵本読んでたんだよ」「そうそうこの絵本好きだったな」「この絵本読んだらいつもこんなこと言ってたわ」などと親子で話せるようになりたいな、と思っています。京都市図書館「乳幼児保護者用読書ノート」公文教育研究会 mi:te[ミーテ]
2018年08月22日新感覚カー・アクションとして全世界に旋風を巻き起こした『TAXi』1作目の公開から20年、新たなシリーズ『TAXi ダイヤモンド・ミッション』が2019年1月に日本公開されることが決定した。計4本の映画に、ハリウッドでのリメイク作や海外ドラマも製作された同シリーズ。『TAXi』1作目の公開(1998年8月15日)から20年の時を経て、キャストが一新された新章が始動。フランスではすでに公開され、2週連続第1位を獲得。動員は365万人を超える特大ヒットとなり、ヨーロッパ各国でも次々に公開され、アクセル全開の大ヒットを飛ばしている。新たなバディとなったのは、超絶ドライブテクを持つスピード狂の警官マロ(フランク・ガスタンビド)と、シリーズでお馴染みの伝説のタクシードライバー:ダニエルの甥でありながら、かなり間抜けなタクシー運転手エディ(マリク・ベンタルハ)。2人はフェラーリなど高級車を操るイタリアの強盗団から、世界最大のダイヤモンド“カシオペア”を守り切れるのか!?また、フランス版のティザーポスターを日本版に“改良”したビジュアルも解禁。いまにも大爆走しそうな伝説のタクシーは、今回どんな活躍を見せてくれるのか!?製作・脚本はリュック・ベッソン、マロ役のフランク・ガスタンビドが自ら監督・共同脚本を務める本作。年明けにぴったりの、爽快・軽快・超痛快なノンストップ・エンタテインメントに期待していて。『TAXi ダイヤモンド・ミッション』は2019年1月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2018年08月16日2016年には連日ソールドアウト、リピーターが続出するほどの人気だったブロードウェイミュージカルの傑作「RENT」が再来日を果たし、ついに8月1日に開幕。初日から会場はスタンディングオベーションの嵐!そもそも最初にブロードウェイで上演されたのは1996年。当時、またたく間に大人気となり数々の演劇賞を総なめ、以降世界中の人々に愛され“「RENT」を見て人生が変わった!”という方も数え切れないほど。【チケット情報はコチラ】その魅力のひとつは、誰もが心惹きつけられるストーリー。エイズやドラッグ、同性愛、友の死…様々な問題を抱えながらも夢を諦めず懸命に生きる若者たちの姿が描かれ、そのドラマを目の当たりにする私達は思わず一緒に笑ったり泣いたり心激しく揺さぶられたり。しかも、各シーンにはその歌詞に胸にぐっと突き刺さるミュージカルナンバーの数々が散りばめられ、ロック、ポップス、心に染み入るバラードと、これぞ「RENT」の世界。まだ本作を観たことがない方はぜひ公式サイトをチェックしてみて。タイトルナンバー『Rent』や名曲『Seasons of Love』のシーンを“ちょっと見”できちゃいます。上演された当時から時代は変われど、私たちを取り巻く環境は変わらない部分もいっぱい。だからこそ「RENT」が紡ぎだす言葉は今もなお観る者すべての心を捉えて離さないのかも。本公演は、2016年同様トニー賞を受賞したマイケル・グライフのオリジナル演出ですが、キャストは一新。全体的に年齢がぐっと若くなっています。レントヘッズ(RENTの熱狂的なファン)の皆さんにとっては、本作の生みの親ジョナサン・ラーソンの魂を引き継ぐ、魅力溢れるキャスト達のフレッシュなパフォーマンスを味わうのも楽しみのひとつになりそう。ちなみに本国ブロードウェイでは残念ながら上演は終了。だからこそ今回を見逃すと次はいつどこで観られるかわかりません。筆者はゲネプロを鑑賞、カーテンコールでは思わず仕事を忘れ割れんばかりの拍手を送って涙ぽろり。キャスト達の力強くて伸びやかな歌声、心踊るナンバー、何度でも見たいダンスシーン、共感せずにはいられない彼らの悲しみや怒り、そして希望、何より会場中のボルテージを上げる彼らの熱気など、そこには劇場でしか味わえない感動の数々が詰まっていました。生きる勇気が欲しい人、必見です。ブロードウェイミュージカル「RENT(レント)」来日公演2018は8月12日(日)まで、東京・東急シアターオーブにて上演。チケット発売中。取材・文:ミカマイコ
2018年08月03日世界の社会派な企業を紹介していく新シリーズ「世界のGOOD COMPANY」。第一回目はアメリカで、ファーストフードならぬ“ファイン・ファーストフード”を提唱しているレストランチェーンを運営する企業「Dig Inn(ディグ・イン)」をピックアップ。ファストフードなのにファーム・トゥー・テーブルまた、ほとんどのレストランが一週間単位で農家から野菜を仕入れるのに対し、Dig Innは6週間から15週間単位で農家から野菜を購入している。こうすることで、農家には安定した収入を、そしてレストラン側はそのシーズンごとに安定した値段と質の野菜を仕入れることができるため「ウィンウィン(win-win)」だと話す。さらに、他の農家では味や質は変わらないのに捨てられてしまうような規格外野菜(形が崩れてしまった野菜)も使い、売れ残りの食料は毎日フードバンクなどに寄付しているという徹底ぶりだ。一般的にファームトゥーテーブルのレストランは比較的裕福な人向けで、経済的に余裕のない人には利用がしづらいという現実もあったのだろう、「ファームトゥーテーブルを民主化すること」が目標だという彼のビジネスモデルの背景には、環境破壊に加担しない方法で、すべての人が健康な食事にありつける社会を作りたいという思いがある。近年アメリカでは「フードアパルトヘイト」や「食の砂漠化」にみられるように、経済的に恵まれていない人々の健康的な食へのアクセスが制限されるという問題が目立っている。フードアパルトヘイト新鮮で体に良い食べ物の値段がファーストフードや加工食品より高いため、経済的に恵まれていない人は体に悪いものしか食べられない状況。(参照元:The Washington Post)食の砂漠スーパーマーケットや青果市場が少なく、新鮮な野菜や果物を手に入れるのが難しい地域を指す。(参照元:American Nutrition Association)また、ファーストフード店が比較的貧困層の多いエリアに集中すること。▶︎オススメ記事・収入によって食事の値段が変わる。「差別」で「平等」を生む革命的なレストラン。・オーストリアの若手農家が見出した、“サードウェーブコーヒーのゴミ”に潜んだビジネスチャンスAll photos via Dig Inn Text by Noemi MinamiーBe inspired!
2018年07月20日絵本作家・林明子の絵本原画を一堂に集めた「絵本のひきだし 林明子原画展」が東京・松屋銀座で開催。会期は、2018年7月19日(木)から7月29日(日)まで。懐かしの絵本の原画が200点集結林明子は、ベストセラー絵本『はじめてのおつかい』を代表作に、数々の名作を世に送り出した人気絵本作家。葉っぱ1枚、1枚のみずみずしさまで描く、繊細で優しいタッチの画風は、子供から大人まで多くの人々の心を魅了し続けている。今回、"はじめての展覧会"となる本展では、そんな林明子の描く美しい原画約200点を展示。会場は全6章のテーマに分けて構成される。初期作品を辿る第1章「若きイラストレーターとして」では、絵本作家としての扉を開くこととなった『かみひこうき』や『しゃぼんだま』といった、貴重な初期作品を展示。また絵本作家としてデビューする以前に描いたという、初々しい作品も合わせて展示される。ベストセラーに隠された秘話も公開ベストセラー絵本の背景に迫る第2章「はじめてのおつかい」では、同作の原画を一堂に集結。林明子の物語絵本のデビュー作でもある『はじめてのおつかい』は、作家・筒井頼子が文章を担当。その後も『あさえとちいさいいもうと』『いもうとのにゅういん』など、共作を手掛けることとなる2人の知られざるエピソードも合わせて紹介される。2人の手掛ける共作は、いずれも幼い女の子を描いた物語。その原画からも子供時代に誰しも経験したであろう胸のドキドキが、伝わってくるにちがいない。共作で生まれた名作の原画&その手法もまた林明子は、ほかの作家との共作によっても、数々の名作を生み出している。第3章『ふくらむ作品世界』では、ジブリでアニメーション化された『魔女の宅急便』(作・角野栄子)や、いろんな動物たちと一緒にお風呂を楽しむ『おふろだいすき』(作・松岡享子)などの原画を展示。さらに第5章「様々な技法で」では、その作品によって描く手法を使い分ける林明子の多様な絵本製作について紹介する。是非会場に足を運んで、子供時代の思い出の作品たちを鑑賞してみてはいかがだろう。【開催概要】「絵本のひきだし 林明子原画展」会期:2018年7月19日(木)~7月29日(日)会場:松屋銀座8階イベントスクエア住所:東京都 中央区銀座3丁目6−1時間:10:00~20:00※7月22日(日)は19:30閉場、7月27日(金)は20:30閉場、最終日は17:00時閉場※入場は閉場の30分前まで入場料金:一般 1,000円(700円)、高校生 700円(500円)、中学生 500円(400円)、小学生 300円 ※( )内は前売り料金前売り:2018年6月末より、ローソンチケット他で7月18日(水)まで販売予定【問い合わせ先】松屋銀座TEL:03-3567-1211(大代表)
2018年07月01日2017年、絵本の世界をイメージしたかわいいテーマパークが吉祥寺にオープンしています。中にあるのは、猫カフェ・猫雑貨専門店・カフェなどなど、SNS映えするお店ばかり!まだまだ新たなお店の誕生も控えているという、謎に包まれた癒しの空間をご紹介しましょう。今までなかった絵本の世界が吉祥寺に!若者が集う東京・吉祥寺。おしゃれなお店が多く、ただふらっとお散歩しているだけでも楽しいですよね。そんな吉祥寺で話題になっているのが、〔吉祥寺プティット村〕。ここは、「絵本の世界」をテーマにしている複合施設で、SNSなどで「ジブリっぽくてかわいい!」と評判になっています。さて、一体この中には何があるのでしょうか?お庭は誰でも入ることができるフリーエリア〔吉祥寺プティット村〕のお庭は、誰でも無料で入れるフリーエリア。緑が多く、マイナスイオンで満ち溢れています。そして、奥の方には、猫の噴水も!猫の口から水がジャージャーと流れ落ち、最高にムービージェニックです。猫の噴水に近づいてみると、水の中にはメダカの姿が。まさか東京のど真ん中でメダカに会えるなんて……。思わぬサプライズに、ほっと癒やされること間違いなし。お子さんがいる人は「これがメダカなのよ」と教えてあげる、良い機会になるかもしれませんね。また、建物上部には猫ちゃんの顔も出現。「あれ、口もとが笑ってる?」。そうなんです、ここにいる猫は表情豊か。すぐ隣に別の猫もいますが、それぞれ表情が違います。お庭を散策するときは、猫たちの表情もチェックしてくださいね。猫がつくったお城「てまりのおしろ」って?〔吉祥寺プティット村〕の一番奥にあるのが、猫たちが作ったお城〔てまりのおしろ〕。ここは猫カフェになっていて、約20匹の猫ちゃんたちがのんびりくつろいでいます。実はさきほどご紹介した外壁の猫は、〔てまりのおしろ〕の看板猫・てまりちゃん!中に入ったら、ぜひてまりちゃんを探してみてください。ただしこちらの猫カフェに入るためには、10歳以上、という年齢制限がありますので、小さなお子さんがいる人は注意が必要です。〔てまりのおしろ〕ではさまざなイベントが行われています。その中でも、イチオシは「ネコのお食事会」。このときは、猫たちが全員集合。整然と並び、カリカリを食べている姿に癒やされるので、ネコ好きさんは必見です。【ネコのお食事会1日2回】・10~11時(約15分)・18~19時(約15分)〔てまりのおしろ〕は、ドリンクやお食事も充実。オススメのドリンク、カプチーノは肉球模様がキュートです。この紙カップはオリジナルデザイン。飲みきれないときは、スタッフに伝えると上蓋ももらえますよ。夢かわいいカフェで♪ランチ&ティータイム続いてご紹介するのは、〔吉祥寺プティット村〕の中にあるカフェ〔TEAHOUSEはっぱ〕。グリーンの壁が印象的で、こちらもメルヘンな雰囲気満載!ハーブティーがウリのカフェですが、グラタンやペンネなどのお食事もしっかり食べられます。吉祥寺の立ち寄りスポットとして使うと便利ですよ。また、奥には座敷席もあるので、子連れママ友ランチにも使いやすそう!〔TEAHOUSEはっぱ〕は、今のところ土日祝のみの営業。それ以外の平日は、ときどきオープンしているそうです。事前に公式サイトを確認してからお出かけしてくださいね。〔吉祥寺プティット村〕は、ぜんぶで7つの店舗が集まる複合施設。まだオープンしているお店は少ないのですが、今後は続々と可愛いお店がオープンしていきます。一度ならずニ度三度と足を運んで、変わっていく様子もお楽しみくださいね。〔吉祥寺プティット村〕の詳細はこちら!●ライター安藤美紀
2018年06月22日渋谷の住宅街にひっそり佇む隠れ家的なお店渋谷にいちする「Bookcafe days(ブックカフェデイズ)」は、大人も楽しめる絵本を多数揃えるブックカフェです。お店に入るとすぐに目に飛び込むのは、左側に並ぶ絵本の数々。店内はダークカラーのウッドを基調とした、とても落ち着く空間です。並んでいる全ての本は贅沢に読み放題!カフェのお料理・ドリンクは、全てが素材そのものの味を生かしたものばかりです。シンプルな味付けに、ソースやドレッシングも手作りにこだわっています。ヘルシー志向の方にもおすすめです。偶然手に取った絵本が人生を変えるかも!?2012年にオープンし、2017年で丸5年を迎えました。ブックカフェデイズで取り揃えている本のほとんどは子ども向けに作られた本、絵本・児童書ですが、大人の方にも読んで貰いたいというオーナーの想いが込められています。表紙から始まる絵本の世界、ページをめくるたびに出会える美しい絵の数々、散りばめられたこころに響く言葉。絵本との出会いも一期一会です。ヘルシーなしそご飯がシンプルな味わいで優しいとろとろたまごがたまらない「しそご飯のオムライス」は、女性から大人気です。カフェご飯の定番メニューと言えばオムライス。しかし、ブックカフェデイズのオムライスは、他店とひと味違います。ご飯にはしそご飯を使用。シンプルでさっぱりした味わいと、たまごの甘さが絡んで絶妙なバランス。ほかにはないオリジナリティ-に魅了されます。日替わりのデリを本のおともに楽しめるお店の看板メニューが「本日のデリ2品」。日替わりなので、その時の旬食材が食べられるのも魅力です。新鮮な野菜がたっぷり食べられ、健康志向の方におすすめ。本日のデリが2品に、パン又はライスを選べるセットになってお得感もあります。全てが手作りで優しい味つけなので、子ども連れの方でも安心。一緒に絵本を楽しみながら、リラックスして食事を楽しめます。お店の売上の一部は海外の子ども支援にあてていますお店の売上の一部を、認定NPO法人国境なき子どもたちを通じて、海外の子どもたちの支援にあてています。お店にある絵本の数々は、本を愛してやまないオーナーが集めてきたもの。以前から本のコレクションを活かすことと、世界の子どもたちの力になりたいとの想いから、お店を開くことになった程です。お店にはオーナーの想いに共感して、寄贈された絵本も多数並んでいます。JR各線「渋谷駅」西口より徒歩6分で到着。または代官山駅からも徒歩10分と好立地です。渋谷や代官山でショッピングした帰りに、静かでアットホームな絵本カフェでひと息ついてみませんか?スポット情報スポット名:Bookcafe days住所:東京都渋谷区鶯谷町15-10 ロイヤルパレス渋谷1F電話番号:03-3461-1554
2018年06月04日川崎市市民ミュージアムでは、先日逝去した絵本作家・かこさとしの展覧会「かこさとしのひみつ展-だるまちゃんとさがしにいこう-」を、7月7日から9月9日まで開催する。『だるまちゃんとかみなりちゃん』福音館書店刊Illustrations ©Kako Research Institute Ltd.『だるまちゃんとてんぐちゃん』や『からすのパンやさん』などで知られる絵本作家かこさとしは、1959年に『だむのおじさんたち』でデビューして以来、半世紀以上にわたって物語絵本や科学絵本など多岐にわたる作品を発表し続けてきた。その創作の原点は、1950年代の川崎市幸区古市場での、地域住民の生活向上を目的とした福祉活動「セツルメント活動」にあった。かこさとしはセツルメント活動において、川崎の子どもたちに創作指導する他、自ら紙芝居や幻灯を制作して子どもたちに読み聞かせ、このときの体験がその後の作家活動の大きな糧となった。『からすのパンやさん』偕成社刊©1973,Satoshi KAKOスケッチ・下絵・複製原画を中心に200点以上を展示する本展は、かこさとし展として過去最大規模の展覧会。かこさとしの長きにわたる創作活動を概観し、その創作の秘密に迫る。代表作「だるまちゃん」シリーズや、『からすのパンやさん』の一場面を始め、『どろぼうがっこう』、『かわ』や『たべもののたび』などの科学絵本を全場面展示する他、作品に通底するキーワードとして「見る」「知る」「学ぶ」「食べる」場面を中心に展示する。原点となった川崎におけるセツルメント活動も紹介。福井・武生、東京・板橋での幼少時代から帝大時代、創作の原点ともいえる川崎市幸区古市場での東大セツルメントの活動について写真パネルなどで紹介し、川崎の子どもたちの絵や、子どもたちと一緒に描いたスケッチ、アンデパンダン展出品作品なども展示。かつて川崎の子どもたちとの出会いから花開いたかこさとしの作品世界を、未来の子どもたちに向けて新たに発信する。『どろぼうがっこう』偕成社刊©1973,Satoshi KAKO関連イベントも多数実施。7月28日には、かこさとしと科学者の藤嶋昭が中心になって制作した絵本『太陽と光しょくばいものがたり』に出てくる光しょくばいの実験を行う「光しょくばいワークショップ」、8月5日には、かこさとしが作った「だるまちゃん音頭」を愉快な動きで一緒に楽しく踊る「だるまちゃん音頭をおどろう!」、8月11日には、絵本『からすのやおやさん』を使って親子で経営について学ぶ「『からすのやおやさん』で経営のおはなし」、8月25日には、絵本のお話を遊ぶ、ストーリー・オリエンテーリング「『からすのパンやさん』おつかい大作戦!」を開催する。この他、学芸員による展示解説付きの鑑賞ツアーで、ベビーカーでも安心して鑑賞出来るようボランティアスタッフがサポートする「ベビーカーツアー」や、展示作品についてガイドと参加者がおしゃべりしながら、じっくり鑑賞する「対話型鑑賞ツアー」、夜間開館日にあわせて、大人向けの展示解説を行う「ナイト・ミュージアム!担当学芸員によるギャラリートーク」などのギャラリーツアーを開催。8月19日の「かこさとし幻灯上映会」では、かこさとしが1950年代に川崎セツルメントの活動で制作した幻灯を上映。絵本化していない作品も鑑賞することが出来る貴重な機会となっている。なお、事前申し込みが必要なイベントもあり。詳細情報や申し込みについては、同館ホームページ()にて。かこさとし 2015年撮影さらに会期中、本年5月2日に92歳で逝去したかこさとしをしのび、感謝を伝えるコーナー「いつまでも いつまでも かこさとしさん」を設置。入館無料のスペースで、開館時間内であれば誰でも自由に訪問可能。かこさとしへのメッセージを書くことが出来る他、2017年に撮影された、かこさとしの記録映像を見ることも出来る。図らずも回顧展の形となり、哀悼の意を込めて開催される本展。数々の作品を通して、かこさとしの想いに改めて触れてみては。【展覧会情報】企画展「かこさとしのひみつ展 -だるまちゃんとさがしにいこう-」会期:7月7日~9月9日会場:川崎市市民ミュージアム 企画展示室1住所:神奈川県川崎市中原区等々力1-2(等々力緑地内)時間:9:30~17:00 ※夏休み期間の土曜日 (7月21・28 日、8月4・11・18日)は19:00まで ※最終入館は閉館30分前まで休館日:月曜日(7月16日は開館)、7月17日料金:一般600円(480円) 65歳以上・大学生・高校生450円(360円) 中学生以下無料※( )内は20名以上の団体料金※障害者手帳をお持ちの方およびその介護者は無料かこさんに感謝を伝えるコーナー「いつまでも いつまでも かこさとしさん」会期:7月7日~9月9日会場:川崎市市民ミュージアム館内時間:9:30~17:00(夏休み期間の土曜日7月21・28 日、8月4・11・18日は19:00まで) 入館無料
2018年05月29日(写真:大東文化大学ビアトリクス・ポター資料館) 「ビアトリクス・ポターが描いた『ピーターラビット』シリーズの絵本は、世界110カ国で出版され、累計2億5,000万部の大ベストセラーとなっています」 こう話すのは『ピーターラビット』研究の第一人者の大東文化大学の河野芳英教授。初の実写映画化『ピーターラビット』(5月18日公開ソニー・ピクチャーズ)が、注目を集めるいま、世界中で愛される『ピーターラビット』のトリビアを、河野教授に教えてもらった。 【トリビア1】結婚、事故死……妹たちを待つ未来 第1作の「ピーターラビットのおはなし」以降、およそ30年にわたり全24作品を発表したビアトリクス。ピーターには、長女のモプシー、次女のフロプシー、三女のカトンテールという3つ子の妹がいる。 「14作目『フロプシーのこどもたち』でフロプシーはいとこのベンジャミンと結婚。元気な6匹の母になります。カトンテールは18作目、『キツネどんのおはなし』に登場する黒ウサギと結婚。長女のモプシーは不慮の事故で亡くなったようです。ピーターは、お母さんと元気に暮らしているようです」(河野教授・以下同) 【トリビア2】妹・フロプシーに訪れた人生の試練 『フロプシーのこどもたち』で、キャベツをもらいにピーターと母のいる実家の畑を訪れたフロプシー夫婦。絵本では「分けてあげるキャベツがないこともありました」と綴られている。 「しかし挿絵では、お母さんがキャベツをスカートで隠しています。挿絵からは、『自分の食べ物は自分で調達しなければならない』というメッセージが感じられます。『ピーターラビット・シリーズ』はよく純文学といわれますが、それはハッピーなだけではないという人生の側面も描いているからこそでしょう」 【トリビア3】恋人の死去……ビアトリクスの悲恋 「ビアトリクスは、編集者ノーマンと仕事をしていくにつれて、恋人関係になります。しかし、親の反対を押し切り結婚の約束をした1カ月後、ノーマンは急性白血病により37歳という若さで急死してしまいます。当時、ビアトリクスは39歳でした」 その後、担当弁護士ウィリアム・ヒーリスと、47歳で結婚したという。 【トリビア4】私財を投げて守った絵本の舞台 恋人のノーマンが亡くなった年の12月、ビアトリクスは、絵本の舞台にもしていた湖水地方のなかで、彼女が特に気に入っていた「ヒルトップ農場」を購入する。 「その後彼女は、絵本の印税やキャラクターの商品の売り上げで、ヒルトップ農場をはじめ湖水地方の最大級の地主になりました。私財をなげうったことで、開発業者から湖水地方の自然を守ったのです。そして77歳で他界する際、遺言によって土地や農場などが保護団体ナショナル・トラストに寄贈されました」 ピーター誕生から100年以上がたっても、湖水地方は美しい景観を保っている。 【トリビア5】日本に絵本の世界を味わえる場所がある 埼玉県のこども自然動物公園内には「大東文化大学ビアトリクス・ポター資料館」がある。 「湖水地方のヒルトップ農場を再現するため、’06年にオープンしました。自費出版した『私家版』や初版本をはじめ貴重な蔵書が展示されています。ビアトリクスの描いた世界を味わうことができます」 「かわいいだけじゃなく感動する」と、すでに映画の続編も2020年に決定!原作からでも映画からでも、ピーターの世界に足を踏み入れてみてはどうですか!
2018年05月20日(写真:Frederick Warne&Co.,2018) 「ビアトリクス・ポターが描いた『ピーターラビット』シリーズの絵本は、世界110カ国で出版され、累計2億5000万部の大ベストセラーとなっています」 そう語るのは『ピーターラビット』研究の第一人者の大東文化大学の河野芳英教授。初の実写映画化『ピーターラビット』(5月18日公開ソニー・ピクチャーズ)が、注目を集めるいま、世界中で愛される『ピーターラビット』のトリビアを、河野教授に教えてもらった。 【トリビア1】絵本のタイトルに込められた意味とは 「ビアトリクスは、第1作のタイトルを『ピーターラビットのおはなし』としました。“おはなし”は英語で“tale(テール)”ですが、それと同じ発音に“tail”(尻尾の意)があります。このタイトルには“ピーターラビットのかわいい尻尾”という意味も込められているんです。物語の最初の挿絵には、モミの木の根元から尻尾を向けるピーターが描かれています」(河野教授・以下同) 【トリビア2】きっかけは病床の少年を励ます絵手紙だった 「ビアトリクスは、自分の家庭教師だった女性の息子ノエル君が病床にあることを知り、その彼を励ますために絵手紙を送りました。そのとき、絵手紙の挿絵として初めてピーターを描いたのです」 【トリビア3】250部を自費出版。あの作家も愛読者 「絵手紙を本にしようとしますが、6つ以上の出版社に断られたビアトリクスは自費出版を決め、1901年12月、『ピーターラビットのおはなし』250部を印刷します。これを『シャーロック・ホームズ』シリーズ原作者のコナン・ドイルも読んだといわれています」 翌年に出版された初版本8,000冊は予約完売。さらに次の年には、5万部のベストセラーになっていった。 【トリビア4】死んだウサギを煮て骨格を調べた原作者 ビアトリクスは裕福な家庭に育った。この時代の裕福な家庭の子どもたちは、家庭教師から読み書きや絵の描き方などの勉強を教わっていた。 「彼女は菌類学を研究し、顕微鏡を使い、標本を拡大して精密な絵を描きました。写実的な絵を描くため、ウサギの死骸を煮て、その骨格からウサギの動きを調べたりもしました。ピーターたちの絵がリアルに描かれているのはそのためです」 【トリビア5】世界で初めて特許を取った絵本のキャラ 「ビアトリクスは、絵本が人気になった後、ドイツ製のピーターのぬいぐるみが、有名百貨店『ハロッズ』で販売されているのを目にします。しかし、ビアトリクスはそのぬいぐるみがまったく気に入らなかった。そこで彼女はぬいぐるみを自ら手作りしてロンドンの特許局にその写真を送り、デザインは商標登録されました。ビアトリクスは、絵本のキャラクターで特許をとった最初の人物なのです」 ちなみに最初のぬいぐるみは、同シリーズの編集者を務めたノーマンのめいにプレゼントされたという。 【トリビア6】ピーターのお母さんは、タバコで生計を立てた ピーターには、長女のモプシー、次女のフロプシー、三女のカトンテールという3つ子の妹がいる。 「ピーターのお母さんであるジョセフィン・バニーは、夫を事故でパイにされてしまい、4匹の子のシングルマザーに。そこで、自分たちウサギの毛で編んだ手袋とそで飾りや小さな畑で栽培していたウサギタバコ(ラベンダー)を売るなどして生計を立てていました」
2018年05月20日「この子、人と関わるのが苦手なのかな?」わが子の消極的な姿を見ると、それが個性とわかっていても不安になることがあります。世界No2の営業ウーマンに上り詰め、現在は作家・営業コンサルタントとして活躍する和田裕美さんも、幼い頃は引っ込み思案な性格だったそう。そんな和田さんを強くしてくれたものとは? 和田さんの著書で、道徳の教科書(※)に掲載されて話題になった絵本のリニューアル版『ぼくは ちいさくて しろい(クラーケン刊)』からご紹介します。■短所を長所に変える思考術絵本の主人公は小さくて白い、ひとりぼっちのペンギン。仲間と違う容姿や能力に悩みます。そんなときにどこからともなく聞こえて来たのが、心の中に宿る今は亡き母ペンギンの声。「おかあさん おかあさん どうして ぼくはほかのこよりも はしるのがおそいの?」「それはね まえをはしっていたらうしろのこがころんでも きがつかないでしょう。あなたは ほかのだれかが ころんだら おこしてあげるやくめなの」出典:『ぼくは ちいさくて しろい』(クラーケン刊)P9-10より「でも ぼくは いまたったひとりで さびしいよ」「さびしいのは ほかのひとの さびしさを まなぶためなの」出典:『ぼくは ちいさくて しろい』(クラーケン刊)P13よりそう、母ペンギンは容姿はもちろん、環境や状況も決して否定することなくポジティブに捉えて子ペンギンに語りかけるのです。これがまさに和田さんが実際に亡きお母さんから受け継いだ教え。見方をちょっと変えて短所を長所に変えていく思考は、和田さんが現在でも「陽転思考」としてセミナーや著書で広く伝えているものです。その教えがこの絵本には踏襲されています。何をするのも遅くてノロマだった和田さんにお母さんは「ゆっくりなのは大物になる証拠だね」「なんでもゆっくり、遅いことも余裕があっていいことだ」と、自信をなくしているときこそ「それがあなたの良いところ」と認めてくれたのだといいます。そのたったひと言が和田さんの心に小さな明かりを灯し、その後の人生を支え続けます。「ダメな私にもちょっとはいいところがあるんだ」と気づいて強くなれました。それが私の素となり、いまの私につながっています。出典:『ぼくは ちいさくて しろい』(クラーケン刊)あとがきより■勇気をもって進む力を身につけるには…その後も子ペンギンは一人で歩んでいくことに不安を抱きますが、母ペンギンはとにかく前を向いて歩んでいくことで“勇気”と“夢”に出会えると説きます。「さいしょに ゆうきにであうから いっしょに あるいていきなさい。きっとゆめにであえるから。かぜもふくし あらしもくる。 でも かぜは あなたに つよさをおしえてあらしは あなたに いのちをおしえる。あたたかいたいように かんしゃをまなびおいしいおさかなに よろこびをまなぶ。そして ころんだら おきあがることをまなびなさい」出典:『ぼくは ちいさくて しろい』(クラーケン刊)P29-30より子どもが何かにチャレンジすることを恐れていたら、それはひ弱な心のせいではないかもしれません。誰しも初めてのことや苦手なことには不安をいだくもの。そんなときに、ほんの些細なことでいいので自分を好きになれるひと言をかけてみてはどうでしょうか。そうして一歩を踏み出せたら、あとはやり続けていくことで、いつの間にか自分に自信がつき、勇気が持てるようになる。きっと勇気があるから前に進めるのではなく、前に進み続けたことで勇気が後からついてくるのかもしれません。その後子ペンギンは心の中に生き続ける母ペンギンに支えられながら、太陽に向かって歩み始めます。「おかあさん おかあさん…ぼくは ひとりぼっちじゃないんだね。おかあさんは ぼくの こころのなかにいきているんだ…」出典:『ぼくは ちいさくて しろい』(クラーケン刊)P34より忙しい毎日の中でついガミガミ怒鳴ってしまったり、子どもの欠点ばかりに目を向けてしまったり…。でもひと言でいいので、本人が欠点や悩みに思っていることがじつは素晴らしい長所であることを伝えてみてください。親に見守られているという安心感と自信が、きっとその後の人生を明るく照らしてくれるに違いません。・ 『ぼくは ちいさくて しろい』(クラーケン刊) ※平成30年度版『いきるちから』日本文教出版刊
2018年05月15日英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団の日本公演がまもなく開幕、英国発のふたつの傑作バレエが上演される。主演ダンサーのひとり、プリンシパルの平田桃子に、上演作品の魅力、見どころについて聞いた。英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団チケット情報英国第二の都市といわれるバーミンガムを拠点とする彼ら。「年間130公演のうち、半分以上は英国内外をめぐるツアーなんです」と話す平田だが、3年ぶりとなる日本公演には、やはり格別の思いを抱いているよう。「前回とはメンバーもがらりと変わり、私はいまや年長のほう。皆を引っ張っていかねばというプレッシャーもあります」と、その重圧をはねのけるかのように、華やかな笑顔を見せる。前芸術監督、ピーター・ライトが手がけた『眠れる森の美女』で幕を開ける日本公演。平田はつづく後半の演目『リーズの結婚』に主演する。英国バレエの巨匠、フレデリック・アシュトン(1904~1988)の代表作のひとつで、「英国ならではの、ストーリー性の強い、楽しさにあふれたバレエ」とその魅力を説く。舞台は、のどかで美しい田園風景のなか。平田演じるリーズが、金持ちの息子との結婚をすすめる母シモーヌに反発、恋人コーラスと結ばれるまでの騒動を描くコメディ色たっぷりのバレエだ。「リーズは、ちょっと私と似ているかもしれません。天真爛漫で、恋におちたらもう──(笑)!地のままでいけるんじゃないかなって思います」と笑うが、「いろんな要素、いろんな魅力が詰まった作品。きっと楽しんでいただけます」とも。たとえば、入団した年(2003年)に初めてこの作品で踊った第1幕の雌鶏!「着ぐるみで踊る役なので、動きにくいし、前は見えないし(笑)。でもこれがまさに英国バレエならでは、大きな見どころ。アランの役者ぶりも、シモーヌの木靴の踊りも、コメディならではのタイミングで笑いを誘います。主役ふたりのリボンを使った踊りや最後のパ・ド・ドゥはしっとりと感動的だし、ダイナミックなリフトなどテクニックの見せ場もある」と、話は尽きない。コーラス役を踊るゲスト、マチアス・エイマンの登場も目が離せない。「パリ・オペラ座バレエ団のエトワールとして長年活躍されてきた方ですから、共演すると聞いた時はもう大喜びでした。先週初めて一緒にリハーサルをしましたが、その技術の精確さ、美しさに目が釘付けに。お互いに自然に出てきたものを返し合う──。いい手応えを感じています!」英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団日本公演は5月18日(金)から20日(日)が『眠れる森の美女』、5月25日(金)から27 日(日)が『リーズの結婚』、いずれも東京文化会館にて。チケットは発売中。取材・文:加藤智子
2018年05月10日