和菓子の型と和紙でオブジェや雑貨を作るアーティスト・永田哲也の展示・販売会「永田哲也展」が、2016年12月26日(月)から2017年1月15日(日)まで、東京・青山のスパイラル・MINA-TOで開催される。永田哲也は、過去に実際に使用されていた物からその形を採集し、新しく三次元の立体作品を制作することを得意とする現代美術家。日常にもっとアートを取り入れて欲しいとの思いから雑貨やインテリアなども幅広く手掛けている。そんな永田の代表作といえるのが、和菓子の型と和紙を使った「KIOKUGAMI 和菓紙三昧」シリーズだ。和菓子を作るときに実際に使用されていた型に、和紙を貼り込み仕上げる。使用する和紙は、茨城県の指定無形文化財に指定されている「西の内紙」。モチーフとなるのは、宝船や松竹梅、鯛などおめでたいものばかりだ。かつて、七五三や結婚といった慶事の際に祝いの気持ちを込めて和菓子を捧げていた日本の風習からインスピレーションを得て作品は生まれている。会場には、手のひらにのせると動き出す「ビクビク」や、立体的な花モチーフのカード「ハナカード」など小物を中心に展開。さらに、絵画作品のように壁にかけて愉しむ大型作品も待望の披露となる。【イベント詳細】永田哲也展会期:2016年12月26日(月)~2017年1月15日(日)※会期は変更になる場合有。※2016年12月30日(金)~2017年1月3日(火)はスパイラル全館休館。会場:MINA-TO住所:東京都港区南青山5-6-23スパイラル1F・和菓紙 吊り飾り 100,000円~・和菓紙 差し飾り 35,000円~・ビクビク 3,500円~・ビョンビョン 2,800円~
2016年12月25日映画監督に、出演役者の印象を伺っていく「監督は語る」シリーズ。今回とりあげるのは、小松菜奈(20)だ。2008年にモデルとしてデビューして以降、様々な雑誌・TV・CMで活躍。中島哲也監督に見出され『渇き。』(14)で映画デビューすると、日本アカデミー賞・新人俳優賞などの賞を受賞し、世間からの注目を集めた。『近キョリ恋愛』(14)『バクマン。』(15)など立て続けに話題作に出演、さらに2016年には『黒崎くんの言いなりになんてならない』『ディストラクション・ベイビーズ』『ヒーローマニア ‐生活‐』『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』など多くの作品でその存在感を見せている。今回出演する『溺れるナイフ』(11月5日より公開中)では、ティーンモデルをしながらも田舎へ引っ越すこととなった少女・望月夏芽を演じる。○小松菜奈の印象会う前に写真や映像で姿を見ていたので、きっとフォトジェニックな方なんだろうなと予想していました。けれども実際に初めて会ってみたら、「あっ、この人はフォトジェニックなのではなくて、写真や映像に収まらないくらいくらい、生身の肉体の力がある人なんだ」と思いました。何の誇張でもなく、人類で一番綺麗だと思いましたね。その印象をカメラを通して出そうとするのは物語上の要請とはまた違うフェーズの問いでした。こんなに魅力的な人はもういないんだ、という感覚をカメラに焼き付けないといけないなと。皆の目には、生の小松さんも映画の小松さんも、物理的に違う人に見えてるわけじゃないのですが、あの肉体から発されている鮮烈なイメージを、複製芸術である映画が、その魅力ごと増幅して映せるように、と意識しました。『溺れるナイフ』の小松さんは、"過剰な身体性"がキーワードになってるかもしれません。もちろん彼女は容姿自体ものすごく整ってるから、お人形さんとして撮ることもできてしまうけれど、自分が監督として撮るならば、あの彼女の力を殺さず絶対生かしたいと思いました。○撮影現場での様子ホン(台本)読みの時に、私が「菜奈ちゃんの初主演映画だから、そう思って頑張るね」と言ったら、小松さんも「山戸監督にとっての初めての大きい映画だと思うので、頑張ります」と言ってくれたんです。私からはそういうことは何も言っていなかったので、女優さんが監督に対してそんな風に自主的に考えてもらえて、ああ本当に純粋な人なんだなと、心が動いた記憶があります。撮影前に「小松さんを演出する上で、私は絶対に諦めることはなくて、私の方で小松さんがここまでだと決めることはなくて、『もっとできる、もっとできる』と言い続けるね」とお伝えして、あの透明な目で、小松さんは頷きました。私にとっては、それを映画の神様が見ていると思うくらい、固い決意でした。そしてそれは実際の現場で実現されたので、こっちも苦しいけど、演じる方にとっても苦しいだろうし、一緒に山を登っていくみたいな感覚でした。いつもゴールは見えなくて、可能性がある限りリテイクする過酷さの中で、弱音を吐かずに戦ってくれました。○映画『溺れるナイフ』でのおすすめシーン中盤で、小松さんと菅田将暉さんが水中に潜るシーンです。小松さんって水の中で前髪があがって眉毛やおでこが丸出しになると、宗教画みたいな美しさが滲み出るんです。撮ってる最中も異様な、代替の効かない感覚があって、それが作品全体にいいイメージを与えてくれてるなと思いますね。水の中はすごく消耗するので、シーン自体はなかなか重ねて撮れないんですが、逆に少ないチャンスの中で、こちらも小松さんも集中して撮影ができたと思います。小松さんは水中に皮膚感覚がある方で、菅田さんもボディバランスが非常にいいので、2人だから撮ることができた、感情の篭った水中シーンになったと考えています。水の中で夏芽を演じる小松さんは、聖母マリアみたいで、私の人生でいちばん格好良い女の子でした。(C)ジョージ朝倉/講談社 (C)2016「溺れるナイフ」製作委員会
2016年11月16日海沿いを2人乗りのバイクが滑走し、後ろにまたがった少女が叫ぶ、「この海も山もコウちゃんのものだ!私も…コウちゃんのものなんだ!」。小松菜奈演じる望月夏芽が天を仰ぎながら、心を開放するかのように叫ぶトレーラーの1コマだけで、作品の瑞々しさの一端を垣間見ることができる。10代の恋と衝動を描いた映画『溺れるナイフ』が、ついに公開された。本作の主人公を演じた小松さん、そして累計170万部突破の原作コミックを手掛けた漫画家・ジョージ朝倉先生の2人に独占インタビューした。「映画化は大変だろうな、と思われるような作品にしたいというのはありました」とは、インタビュー最初の朝倉先生の発言。これまで数々の漫画を世に送り出し、『恋文日和』、『平凡ポンチ』、『ピース オブ ケイク』といった名作が実写映画化されてきた。しかしながら、朝倉先生は、「よく私の漫画の評価で、“映画的”とおっしゃっていただけるんですけど、もともと映画が好きで映画に影響を受けて描いた漫画なんです。それを映画化するのは変な話だなと思いまして」と、冷静に話す。そんな朝倉先生の背中を押したのは、山戸結希監督からの映画化への想いをつづった直筆の手紙だった。まるでラブレターとも呼べそうな熱量だったそうで、「本当にとても熱いお手紙で、こんなことは二度とないんじゃないかと思いました。映像化に関しては、たいていプロデューサーさんが見つけてくれるものが多くて、監督から直に打診していただいたのは初めての経験でした。こんなに幸せなことはないだろうから、最後のチャンスかもしれないと思い、お引き受けしました」。原作者、そして監督の熱い想いが込められたこの作品で、主人公の夏芽を演じたのが、主演の小松さんだ。ことの大きさは、周りの反響から薄々感じ取っていたと切り出す。「『溺れるナイフをやります』と言ったときに、『楽しみにしてます』とたくさんの関係者の方に言われたんです。そんなことはいままでなかったので、すごくうれしいことで、とにかく全力でやるきるしかないと思いました」と決意をしたものの、「山戸監督と聞いたとき、大変な現場になるんだろうなっていうのは予想していたんですけど、想像以上の現場でした(笑)」と、述懐。小松さんといえば、女優デビュー作『渇き。』で、中島哲也監督の厳しい演技指導を乗り越えた経験値もある。「中島監督の映画に出させていただいたときに、『この後の作品はすごく楽だと思うよ』と言われたんですけど、全然そんなことはなくて(笑)。これまで難しい役や変わった役をオファーされることも多かったんですが、ふり返っても、今回が一番大変でした。生きて帰れるのかな、くらいの現場だったので。3週間だったんですけど、1年間くらい撮っている感覚で、毎朝起きるのも怖かったです(笑)」と、ありったけの思いを話し出した。例えば、6時間ずっと1シーンだけを撮る場面があったり、台本もあってないようなものでその場で都度変更されたり…という思い出を切々と朝倉先生に伝えると、「そんなに!?でも6時間かけて、あんなナチュラルな感じとは驚愕ですよ」と、演技の自然さに驚いていた。朝倉先生は漫画家ならではの観察眼の鋭さで、小松さんの女優としての魅力を分析する。「かわいいだけじゃない感じがにじみ出ていて、それが変わった役のオファーが多い所以じゃないのかなって思いますね。そういうのも撮ってみたいと思わせる顔をしているというか、癖のある何かをやってほしいと思わせるような奥深い魅力のあるルックスなんだと思います。だから苦しい役がきちゃうのかもね(笑)?」と微笑みかけると、しきりに照れて恐縮する小松さんだった。主人公の夏芽は、東京で人気モデルとして活躍していたが、父親の事情で田舎に引っ越すことになる。狭い街で知り合った同級生のコウ(菅田将暉)は自由気ままで傍若無人、そして際立った美しさも併せ持ち、夏芽を翻弄する。コウの唯一の親友・大友(重岡大毅)は、コウに惹かれる夏芽を知りながらも、自分の想いを抑えられずにいる。それぞれの間で揺れ動く気持ち。朝倉先生は、「大友君といるときと、コウちゃんといるときの菜奈ちゃん(夏芽)の表情が全然違ったので、すごくいいなと思いました」と、劇中でのたたずまいを賞賛。そして、連載当時の気持ちをこう表現した。「言っていいのか分からないですけど、私は、コウと夏芽の関係をいわゆる『恋』とは見ていなかったんです。男女だから『恋』に見えるかもしれないけど、2人の関係性は、もしかしたらほかに名前があるかもしれないと。でも、夏芽はそれを恋愛だと思い込んでいるという体で描いていました。夏芽はコウちゃんに恋愛モードで寄っていくけど、コウちゃんが腑に落ちていなくて拒否したりする場面があるのは、そのためです。そして、そんなコウとの関係と対比させたくて、大友が出てきて恋愛をする流れを入れたんです。私は『運命の関係』を描きはしましたが、『激しい恋』を描いたつもりはなくて。ただ、監督がそう受け取って映像にしているなら全然OKというか、人によって受け取り方が違っていいと思うんです」。小松さんも、朝倉先生の想いに共鳴する。「言われてみると、恋なのか、何なのかな、というのは感じました。恋愛ではあるんだけど、夏芽の表現の仕方がすごく大きいというか。夏芽にとって、コウちゃんはライバル的な感じじゃないですか。夏芽はすごく感情で生きていて、コウちゃんは冷静で客観的。大友が恋をしているのは伝わって分かるんですけど、コウちゃんと夏芽は衝撃的なものだったと思うんです」と、夏芽を演じて感じた二人の関係についての見解を示した。「運命の関係」が描かれた本作は、10代の登場人物たちのほとばしるような思いが、同世代の読者の心にまで“感染”し、熱狂をもって受け入れられてきた。朝倉先生にとって10代とは何だったのか?「恥でしかないというか…私だけですかね(笑)?特に恋愛に関しては、“私、素晴らしい恋愛をしてきました”と胸を張れる人はいるのかな?10代は特に素直になれなかったり、知らないこともいっぱいで、自分を守るのにも精一杯で相手を傷つけたり、なかなかうまくいくのが難しいと思います」と、『溺れるナイフ』世代に思いを馳せる。現在20歳で先日10代を卒業したばかりの小松さんは、10代特有の恋愛観を語る。「何だろう…10代って感情のままいられるじゃないですか。20代って結婚も含め考えちゃうところもあるし。だから、10代にしかできない恋というか、キラキラ感があるんでしょうね。『溺れるナイフ』も、ヒリヒリした感じの青春を切り取っている映画だと思うんです。普通の恋愛映画とは全然違う、考えさせられる、衝撃的な作品だと思っています」。(text:Kyoko Akayama/photo:Nahoko Suzuki)
2016年11月08日●母の一言に救われて今年でデビュー9年目を迎える女優・山谷花純(19)をご存知だろうか。宮城県出身で高校を卒業と同時に上京。ドラマデビューは、木村拓哉主演の月9『CHANGE』(08年)。その後、NHK連続テレビ小説『おひさま』(11年)・『あまちゃん』(13年)、『ファーストクラス』(14年)、『手裏剣戦隊ニンニンジャー』(15年)、映画は『告白』(10年)以降、『悪の教典』(12年)、『舟を編む』(13年)、『寄生獣』(14年)など。この9年間、話題作にひっそりとたたずみながら主役を見つめ、輝かせてきた。名前の「花純」は、母が好きな花「カスミソウ」に由来する。花言葉は「清らかな心」「感謝」。ブーケや花束で、主役の花を引き立たせることでも知られている花だ。ある日、仕事で悩みを抱えていた花純に、母は優しく、こんな言葉で語りかけたという。「小さくても大きい花。主役にはなれないけど無くてはならない存在。主役をたてる存在。主役は、いつか枯れる。だけど、かすみ草はいつまでも咲いてられる」(ブログ2013年11月6日投稿より)。その言葉を胸に彼女は9年目の今、母を裏切ってみせる。10月1日公開の映画『シンデレラゲーム』で人生初の主演が舞い込んできたのだ。物語は皮肉にも、アイドルたちがトップの座を賭けて残酷な争いを繰り広げる「負ければ死」のカードバトル。周囲の精神と倫理観が崩壊していく中、彼女が演じる沙奈は必死に真人間であろうとする。ようやく巡ってきたチャンスを手中に、どのような思いでこの役に挑んだのか。一語一語に耳を傾けていると、カスミソウの花言葉が不思議と浮かんでくる。――『人狼ゲーム プリズン・ブレイク』(16年7月公開)では男勝りなギャル役。そして今作では思いやりのあるアイドル役。見比べるとまるで別人でした。役柄の違いは心掛けました。『人狼ゲーム』では綾部真弥監督から「ヒステリックでいてほしい」と言われて、一人ぐらい茶髪がいてもいいかなと思って2~3年ぶりにブリーチで髪の色を抜きました。外見から作り込んだのが『人狼ゲーム』で、『シンデレラゲーム』の沙奈役は内気で弱い印象だったので、それに合わせて見た目も地味にしました。――どちらの作品も悲運に巻き込まれ、登場人物が一人また一人と命を落としていきます。『人狼ゲーム』は同年代の芝居好きな役者さんが集まった作品で、ずっと室内で追い込まれながらの撮影。「あの子には負けたくない」というか、お芝居の競い合いがあった現場でした。『シンデレラゲーム』はお芝居の経験が少ない方が多くて、その中で主演として真ん中に立たせていただく。ご縁があって出会った方々と、私からの発信で何か良い影響を与えられたらいいなと思いながらやらせていただきました。同じデスゲームでも、現場での自分の立ち位置の違いはありました。――公開決定の発表時のコメント「私にとって主役というのは、手を伸ばしてもなかなか届かなくて、常に自分の胸の中でいつかいつかと叫んでいた存在でした」。とても印象的な言葉でした。それだけ主役を渇望していた。小学校6年生の頃からこのお仕事をやらせていただいて、今年で9年目になります。最初に出演させていただいた作品は、木村拓哉さん主演の月9ドラマ『CHANGE』(08年)。生徒役の一人でほぼエキストラみたいな存在だったのですが、子どもながらに「真ん中からの景色ってどんな眺めなんだろう」と。台本を開いて、一番最初に自分の名前があった時の気持ちを想像しながら、いつか自分にもチャンスが巡ってきたらいいなと思っていました。子役の頃は年上の大先輩とご一緒することが多かったのですが、徐々に同年代の子たちとお仕事をすることが増えていきます。『ニンニンジャー』もそうですが、ここ2~3年は特に。そういう中で「自分が主役だったら」という思いも湧いてくるようになって、そんな気持ちの変化があったからこそ「いつかいつかと叫んでいた」だったんです。――お母さんがカスミソウが好きで、それが「花純」の由来だと聞きました。また、「主役になれなくても、なくてはならない存在」という意味も込められていると。母がカスミソウを好きになったのは、何かの記念に父にプレゼントされてからだそうです。この仕事は波があって、良い時もあれば悪い時もあります。お仕事の悩みを母に相談した時にいただいた言葉が「主役になれなくても、なくてはならない存在」という、カスミソウの花言葉でした。――そういう中での念願の主役。あらためてお気持ちをお聞かせください。スタッフさんへの感謝の気持ちが強いというか。もちろん今までも同じような気持ちで現場に立たせていただいていたんですが、より一層「一人ではできない仕事」と実感することができました。いろいろな方の力をお借りして、自分は今カメラの前に立てているというのが、真ん中に立った時により強く感じて。ほぼすべてのキャストとの絡みがあるのが主役の特権であり、一番難しいところでもある。それを気づかせてくださいました。みなさんとお芝居でぶつかれたのは、とても幸せで楽しい一時でした。――今回の主役は、ご家族に報告されたんですか?まだ台本を見せてないですし、物語の内容も伝えていません。地方出身(宮城県)ということもあって、親の力を借りてここまで来ることができました。同じような気持ちになって夢を応援してくれて支えてくれていたのが家族なので、今回の主役はちょっとした親孝行になるのかなと。作品を観てくれた時に、恩返しになるんじゃないかと思います。――ご家族の皆さんは、出演作をご覧になっているんですね。全部観てくれています。妹がいるんですが、他の人じゃ言えないこともズバズバ言ってくれて。妹がいちばん観てくれているので、その分ダメ出しもきついんです(笑)。家族はプライベートの私を一番見て、知ってくれている存在。ちなみに親は、気が強いイジメっ子みたいな役が一番好きみたいです(笑)。●演技に目覚めた映画『告白』――2007年、エイベックス主催のオーディションに合格してデビュー。自ら応募を?小学校5年生の時、担任の先生が私の「将来テレビに出たい」という夢を覚えてくださっていて、エイベックスの全国オーディションを勧めてくださったんです。それで受けました。――最初はモデル志望だったそうですね。女優やお芝居のことをよく分かっていなかったんです。ドラマとかを熱心に観ているタイプではなかったので。履歴書には「モデル志望」と書かせていただいたんですが、本当に背が低かったので自然とお芝居をする流れに。――そして、2010年の中島哲也監督作『告白』に出演し、女優として生きていくことを決意されたそうですね。どのようなきっかけがあったんですか?『CHANGE』は自分と同じくらいの小学生が集まっていましたが、周囲の会話は自分が分からないようなことばかり。田舎から出てきた私には刺激が強すぎて馴染めなくて、本当に現場に行くことがつらかった(笑)。この仕事を続けていくことに自信を持てないでいたんですが、『告白』のオーディションに合格した後に行われた2~3カ月間のリハーサルで世界が変わりました。最初は自分の役が決まっていなくて、リハーサルで配役が決まる流れ。目上の方々が、私のような子どもに真剣でぶつかってくださる姿を目にした時に、初めてお芝居のすばらしさに気づくことができました。中島監督は最初、「怖い」という印象しかなかったんですが(笑)、最後のクランクアップで握手をして「ありがとう」というお言葉をいただいた時に、お芝居は厳しいことだけじゃなくて、「温かい仕事」でもあるんだなと。いろいろな方と一緒にお仕事をしたいと初めて思えた作品でもありました。そして、楽しいだけじゃ仕事はできないとも。――その後、数々の作品と巡り合われますが、当時の気持ちは今も変わっていませんか?「お芝居が好き」という根本的な部分は変わっていませんが、いろいろなことを見て知ってしまった分、「昔持っていたもの」が無くなってしまっていることも自分では分かっていて。二十歳を目前にして、最近はそれを求めてもしょうがないんだろうなとちょっとずつ思いはじめています。逆に、昔持っていなかったものを「今は持っている」。そういう中で、お芝居と闘っていけたらいいなと思います。――とても19歳の発言とは思えないというか……大人過ぎませんか(笑)。それが今の私なので(笑)。誤解をされてしまって、ひょっとしたら損をしていることもあるかもしれませんが、これが私。二十歳になった後も、そんな気持ちでお芝居を続けていきたいです。――『シンデレラゲーム』はトップの座を賭けての争い。芸能界の縮図という見方もできると思いますが、山谷さんのお話を聞いているとそうでもないのかなと。競争というより、自己鍛錬というか。そうですね。いろいろなことをやってみたいという気持ちがあります。どんなことでも初めての経験は怖いもの。想像の中であきらめてしまうことはもったいないので、とりあえず一度はやってみようと。それで今回、『瞑るおおかみ黒き鴨』という初舞台も経験しました。初めてのことは、知ることもたくさんあって、楽しい。そんな気持ちで、このお仕事と向き合っています。――そろそろお時間なので最後の質問にしたいと思います。高校の卒業文集に「10年後の私へ」というテーマで、ご自身の夢を書かれたそうですね。差し支えなければ、その夢を教えてほしいのですが。難しかったら、秘密でも結構です。確か番組名を書いたんです……あっ! 『ボクらの時代』(フジテレビ系)、『アナザースカイ』(日本テレビ系)、『A-Studio』(TBS系)に出演することです(笑)。――あまりに具体的な夢でビックリしました(笑)。全部、私も好きな番組です。ありがとうございます。おばあちゃんといつも観ていた番組で。デビューして間もないころ、仕事抜きで一緒に過ごす唯一の時間だったんです。(C)2016「シンデレラゲーム」製作委員会■プロフィール山谷花純(やまや・かすみ)1996年12月26日生まれ。宮城県出身。2007年、エイベックス主催の「俳優・タレント・モデルオーディション」に合格し、翌年、月9ドラマ『CHANGE』(フジテレビ系)で女優デビュー。その後、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』(13年)、『ファーストクラス』(14年/フジテレビ系)、『手裏剣戦隊ニンニンジャー』(15年/テレビ朝日系)などのドラマをはじめ、映画でも『告白』(10年)、『悪の教典』(12年)、『今日、恋をはじめます』(12年)、『舟を編む』(13年)、『寄生獣』(14年)、『人狼ゲーム プリズン・ブレイク』(16年)など数多くの作品に出演している。
2016年09月30日来年2月26日(現地時間)に開催される第89回アカデミー賞に向けて、外国語映画賞部門の日本代表に『母と暮せば』が決定、出品されることになった。日本映画製作者連盟が6日に発表した。『母と暮せば』は終戦から3年後の長崎を舞台とした、山田洋次監督初のファンタジー映画。吉永さゆり演じる助産師の伸子の前に、二宮和也演じる原爆で亡くなった息子・浩二が、ひょっこり現れる…というストーリーで、日本では昨年12月に公開。多くの人の涙を誘った。日本の作品がアカデミー賞の外国語映画賞を受賞したのは2009年、滝田洋二郎監督の『おくりびと』が初めて。その後、2011年に中島哲也監督の『告白』がショートリスト入りしたものの、ノミネート及び受賞は逃している。各国が外国語映画賞への出品準備に取り組む中、スペインからは巨匠ペドロ・アルモドバル監督の『ジュリエッタ』が選ばれた。「The Hollywood Reporter」によれば、スペインからこの部門にアルモドバル監督作品が出品されるのは、これが6回目。そのうち1989年に『神経衰弱ぎりぎりの女たち』がノミネート、2000年に『オール・アバウト・マイ・マザー』が見事受賞、2007年に『ボルベール<帰郷>』がショートリスト入りを果たしている。(Hiromi Kaku)■関連作品:母と暮せば 2015年12月12日より全国にて公開(C) 2015「母と暮せば」製作委員会
2016年09月08日第20回富川国際ファンタスティック映画祭(略称BIFAN:ビファン)が、7月21日、韓国・富川(ブチョン)市で開幕。富川市庁舎前のレッドカーペットには女優宣言をした元KARAのリーダー、パク・ギュリが登場し、華やかな魅力を振りまいた。ギュリは、シックな黒いレースのドレス姿。主演作『私の猫と別れる方法』(原題)で共演したソ・ジュニョンにエスコートされ、レッドカーペットを歩いた。ソウルのベッドタウンである富川市で、「愛、幻想、冒険」をテーマに1997年に始まったBIFANは20回を迎え、アジア最大規模のジャンル映画の祭典へと成長。現在、釜山市政府ともめて開催が危ぶまれている釜山国際映画祭とは対照的に、富川市長が映画祭のバックアップを全面的に打ち出し、今年は初めて市庁舎前の広場に3,000人を集めて開幕式が行われた。韓国映画界の顔であるアン・ソンギ、審査員を務める『国際市場で逢いましょう』などで知られる知性派チョン・ジニョンとベテラン女優チャン・ミヒをはじめ、イ・サンユン、イ・ムンシク、カン・スヨン、カン・イェウォンらのスターや、『チェイサー』のナ・ホンジン、『暗殺』のチェ・ドンフン、『王の運命―歴史を変えた八日間―』のイ・ジュニクなど、多くの監督も出席。開幕式の司会は、『新しい世界』のパク・ソンウンと、モデルのステファニー・リーが務めた。また「妖怪ウォッチ」のジバニャンがタキシード姿でレッドカーペットに登場すると、子どもだけではなく大人からも大歓声があがった。映画祭は今月31日まで。『ちはやふる』2本連続上映で広瀬すずが韓国で初めて舞台挨拶をするほか、『告白』の中島哲也監督やデヴィッド・ボウイの特集、短編監督デビューを果たすチャン・グンソクのオープントーク、『シン・ゴジラ』の特殊造型プロデューサーを務めた西村喜廣監督のワークショップなど、さまざまなプログラムが予定されている。(text:Ayako Ishizu)
2016年07月23日「anan」2012号7/13発売は中島裕翔さんが表紙の「anan流・幸福論幸せのルール。」特集。今週の表紙作成ストーリーを紹介します。中島裕翔さんと幸せな昼下がりを過ごしているような気分を!その手に握りしめたザクロから、果汁が腕をつたって滴り落ちる―――。意味深な目でこちらを見やる中島裕翔さん。俳優としても活躍の場を広げるなか、ananで初めて表紙を飾ってくださいました!今回の特集は「幸せのルール」。幸せの種は実は身近なところにあるというメッセージとともに、中島さんの魅力をより引き出すためには果物を持ってもらうといいのでは?とカメラマンさんからの提案がありました。なるべく果汁がたくさん出るものがいいとのことで、ザクロに決定。大玉のザクロを持った中島さんは、予想以上にセクシーで印象的な表情を見せてくださいました。とりわけ私がドキッとしたのは、「あれ、意外と汁が出ないかも」と、ザクロを強く握りつぶす仕草。(表紙の果汁のたくさんの筋は、中島さんの握力の賜物なのです!)そして、勢い余った果汁が衣装についてしまった時「これ大丈夫ですか?」と気にしてくださるジェントルな中島さん。朝、「よろしくお願いします!」とスタジオ入りした笑顔の爽やかさにも胸を打たれましたが、艶のある表情や憂いを帯びたようなまなざしなど、中島さんの持つさまざまな表情を撮影することができました。インタビューでは、今クールのドラマの話や中島さんご自身の「幸せ」観をお聞きしました。「いい天気」「カメラ」など、ご本人の幸せキーワードにもマッチする中面グラビアもぜひご堪能下さいね。(MK)
2016年07月12日東山紀之が直木賞作家・藤沢周平を演じ、その妻を松たか子が演じるドラマ「ふつうが一番-作家・藤沢周平 父の一言-」が7月4日(月)今夜放送となる。藤沢さんの娘でエッセイストの遠藤展子による「藤沢周平 父の周辺」(文春文庫刊)と「父・藤沢周平との暮し」(新潮文庫刊)を原作に、「渡る世間は鬼ばかり」などで知られる石井ふく子プロデュースのもと、藤沢さんとその家族とのふれあいを描いていく。藤沢さんは映像化もされた『たそがれ清兵衛』『蝉しぐれ』などの代表作で知られる。1971年に「溟い海」で第38回「オール讀物」新人賞を受賞、その翌年「暗殺の年輪」で第69回直木賞を受賞し、日本を代表する時代小説作家として多くの作品を発表。1995年には紫綬褒章を受章している。その藤沢さんを今回演じる東山さんは、アーティスト活動から俳優業にも進出。大河ドラマ「琉球の風」をはじめ「必殺仕事人」シリーズや「信長燃ゆ」などの時代劇はもちろん「GM~踊れドクター」での総合診療医役、「刑事7人」での巡査役まで幅広い役柄をこなすほか、「英国王のスピーチ」や「ジャンヌ・ダルク」など数多くの舞台にも出演している。今回東山さんがどんな“藤沢周平”像を描き出すのか期待が高まる。一方、藤沢さんの妻・和子を演じる松さんは、大ヒットシリーズ『HERO』をはじめ、中島哲也監督の『告白』などにも出演。「ラ・マンチャの男」や「ミス・サイゴン」など舞台でも活躍し、社会現象になった『アナと雪の女王』では主人公・エルサ役の声優を務め、その歌唱力も世界に響かせた。松さんは東山さんとは今作が初共演。そのほか、周平の母・たきゑを草笛光子が演じ、角野卓造、佐藤B作、篠田三郎、前田吟ら演技派が脇をかため、脚本をTBSスペシャルドラマ「居酒屋もへじ」や、市川染五郎主演の映画『蝉しぐれ』では監督も務めた黒土くろつちが担当、そして「渡る世間は鬼ばかり」などを手がけ「塀の中の中学校」が2011年モンテカルロ・テレビ祭テレビ・フィルム部門最優秀作品賞を受賞した清弘誠が演出を手がける。ストーリーは藤沢さんが小説家になることを夢見ながら「食品加工新聞」の記者として勤務していた昭和38年頃の、最初の妻に先立たれ1人娘の展子と母・たきゑと3人で慎ましく暮らしていた時代から、松さん演じる後の妻・和子との再婚を経て直木賞を受賞するまでの家族との日々を、娘・展子の目線で描く。自らの夢を追い続けながらも家族への愛を貫いた男・藤沢周平の半生を描く「ふつうが一番-作家・藤沢周平 父の一言-」は7月4日(月)21時~TBS系で放送。(笠緒)
2016年07月04日「白鳥麗子でございます!」といえば、昭和世代には懐かしの名作として胸を熱くする方も多いだろう。世間知らずの超お嬢さま・白鳥麗子と、庶民の秋本哲也との波乱万丈の恋模様を描いた漫画で、発行部数はゆうに1,700万部を超えた。このたび、20年のときを経て新たにドラマとしてカムバックし、さらには劇場版『白鳥麗子でございます! THE MOVIE』として6月11日(土)よりスクリーンでお目見えになる。秋本哲也役には初代に萩原聖人、2代目に松岡俊介と時代を彩る色男が務めてきたが、3代目として白羽の矢が立ったのが、男性グループ「BOYS AND MEN」、通称“ボイメン”のリーダー・水野勝。ボイメン聖地の名古屋では、現在レギュラーが14本(!)という売れっ子ぶりで、2016年は映画『復讐したい』の主演に続き本作が2作目の公開と、全国区へのブレイクに大手をかけている。水野さん本人は「俺はイケメン“風”なだけなんで」と、いたって謙虚にほほ笑むも、ひとたび芝居のことになると表情を引き締め、作品と役に対する滾る思いをのぞかせた。好評のうちに放送を終了したドラマ版「白鳥麗子でございます!」では、哲也が河北麻友子演じる麗子さまに振り回され、終始フラフラするという、やや情けない男にも映った。そんな哲也について、水野さんは「いやあ、男としてはダメだと思いますよ」と一蹴するも、劇場版ではそんな哲也の成長が見られると話す。「ドラマ版から客観的に哲也を見ていて、『一途にいけよ!』と思っていましたが、劇場版ではだいぶ変わっているので、『ようやく哲也わかったか!』ってうれしくなりました」。哲也の成長した行動のあらわれのひとつとして、とにかく「走る」という動きの演技が挙げられるだろう。麗子を追いかけ、救い、守るためにダッシュをする姿が精悍で清々しい。「確かに、今回走るシーンがたくさんありました。全部麗子さんのために走っているんですよね。麗子のために行動がとれるようになった哲也は、素敵になったなと思いました。愛する人のためだったら、人って何でもできると思うんです」。…となると、水野さんも愛する人のためなら猪突猛進タイプ?「僕は恋愛モードの本気スイッチが入りづらいタイプで、自分で分析すると、熱しにくく冷めにくいんです。スイッチが入ると長いので、実は過去に6年間以上片思いしていたこともあるくらいで(笑)。好きになってしまえば熱いほうかもしれないですね」と、表情をゆるめた。ちなみに、麗子さんタイプは「…苦手(笑)」だそう。水野さんはスカウトされ、芸能界にデビューしてから無我夢中に走り続けてきた。舞台、ラジオ、雑誌、テレビと様々な媒体で活動してきたが、自分の原点は「芝居です」ときっぱり言い切る。「いまグループでいろいろ活動させていただいていますが、僕の核となっているものは演技なので、そこだけは譲ってはいけないと思っているんです」。役者としてのこだわりを聞けば、「人としても役者としても嘘はつきたくないんです。映画やドラマはフィクションかもしれませんが、本気で演じている嘘と、何となく演じている嘘は違うので、嘘だけはつかないように作品と役に向き合っているつもりです」と、熱を帯びて答えた。作品の観方や受け取り方は千差万別だからこそ、全力で今の自分ができるものを届けたいと、さらに水野さんは言葉を重ねた。「観客には100%のものを見せることは当たり前なので、100%のものを見せるつもりでいつも臨んでいます。でも、演技という仕事自体に100点はないので、永遠に勉強していくお仕事だと思っています」。ますますの飛躍に、期待がかかる。(photo / text:Kyoko Akayama)
2016年06月10日中島美嘉の全国ツアー、「THE ACOUSTIC 2016 ~MIKA NAKASHIMA 1st Premium Tour~ 」が4月27日(水)和光市民文化センターよりスタートした。中島美嘉 チケット情報自身初のアコースティック編成でのライブとなる。これまでのライブでもアコースティックでのパートを設けており、中島自身好きなコーナであるとのこと。本ツアーでは[目と耳で楽しむライヴ]をテーマに、「歌詞が今の自分の心境と重なる」とセットリストは自ら選曲を行い、その歌詞が紗幕に投影される演出が組み込まれている。ドラマ『傷だらけのラブソング』のヒロインとして大抜擢され、同番組の主題歌「STARS」でデビューしてから今年で15周年を迎える。この15周年イヤーに、中島本人が好きな事をやりたいと企画されたのがアコースティックでの本ツアー。「今回、私は歌手としてステージに立っている訳ではなく、みなさんの代弁者として立っています。(みなさんの)辛いことなど、私に投げて、私に発散して、心を開放して楽しんで下さい」そう言って披露された歌声の数々は、ピアノ・アコーステックギター・ベース・ドラム&パーカションと相まって、楽器と同化し美しいハーモニーを奏でていた。今年1月の 「MTV Unplugged」への出演、また3月に開催された「billboard classics festival 2016」への出演を経て、より一層研ぎ澄まされていた。ウィンターバラードの代表曲"雪の華"や玉置浩二が作詞・作曲を担当した“花束”などが披露され、オーディエンスを魅了した。また、「最近、九州で悲しい出来事が起こりました。私は悔しいですけど何もする事ができません。ただ、歌う事、表現する事は誰にも負けない、そう思っています。とても素敵な曲がありますのでこの曲を捧げたいと思います」そう言って6枚目のアルバム『STAR』に収録されている“SONG FOR A WISH”も披露された。本ツアーは6月2日(木)、6日(月)、7(火)東京国際フォーラム・ホールCでの3公演含む全22か所24公演を開催。チケットはチケットぴあにて発売中。
2016年05月02日アイドルグループSexy Zoneの中島健人が主演を務める映画『黒崎くんの言いなりになんてならない』のヒット御礼舞台あいさつが3月7日に、東京・お台場シネマメディアージュで行われ、中島をはじめ、千葉雄大、岸優太が登壇した。ヒット御礼舞台あいさつ/その他の写真さる2月27日に全国160スクリーンで封切られ、興行ランキングで、初登場第1位を記録したばかり。中島にとっては、主演3作目にして初の首位奪取で「皆さんのおかげで、ここに立たせていただいた。うれしいですし、安心しました」と感無量の面持ち。現在までに動員38万人、興収4億5000万円を超えるヒットを記録しており、千葉は「初日にうちの両親が見に行ってくれた。女性が多い劇場で、お父さんがどんな気持ちだったのか(笑)。2度、3度と見てくださる方もいると聞いた」と感謝と喜びに、笑顔がこぼれた。別冊フレンドで連載中の人気コミックを原作に、「俺に絶対服従しろ」と悪魔級なドS発言をする黒王子こと黒崎くん(中島)と、優しく穏やかな白王子こと白河くん(千葉)、そのふたりに翻弄されるヒロイン・由宇ちゃんの関係を刺激的に描いたラブストーリー。舞台あいさつでは3月13日、3月9日にそれぞれ誕生日を迎える中島と千葉のために、サプライズで、二人が演じるキャラクターをあしらった特製バースデイケーキがお披露目され、「本当にハッピー!」(中島)、「心構えができていなかった」(千葉)と大喜びだった。なお、当初は登壇予定だったヒロイン役の小松菜奈は、体調不良を理由に急きょ欠席した。『黒崎くんの言いなりになんてならない』公開中取材・文・写真:内田 涼
2016年03月08日アイドルグループSexy Zoneの中島健人が主演を務める映画『黒崎くんの言いなりになんてならない』の初日舞台あいさつが2月27日に、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、中島をはじめ、小松菜奈、千葉雄大、高月彩良、岸優太が登壇。舞台あいさつの模様は、全国100館で生中継された。初日舞台あいさつ/その他の写真別冊フレンドで連載中の人気コミックを原作に、「俺に絶対服従しろ」と悪魔級なドS発言をする黒王子こと黒崎くん(中島)と、優しく穏やかな白王子こと白河くん(千葉)、そのふたりに翻弄されるヒロイン・由宇ちゃん(小松)の関係を刺激的に描いたラブストーリー。「エロキュンな時間を楽しんで」とキャラに徹した中島だが、「ついに初日を迎えて、本当に感激。黒崎くんチームのエネルギーが詰まった作品が、皆さんの手に渡って感動している」と率直に感謝を述べる場面も。高月を“お姫様だっこ”する劇中シーンについて、「重くなかったですか?」(高月)、「超余裕でした」(中島)と振り返り、ファンは黄色い悲鳴をあげた。また、小松演じるヒロインとのピアノの連弾シーンは「緊張した」と明かし、「相手の音を邪魔しちゃいけないし、何より菜奈ちゃんがどんどんピアノがうまくなっていって。思わず気持ちがフォルテシモになった」と“黒悪魔”らしからぬ発言も飛び出した。ライバル役の千葉とは、「バーチー」「ケンティ」と呼び合う仲。中島は「バーチーは現場でも白王子だった」と明かし、千葉を照れさせた。『黒崎くんの言いなりになんてならない』公開中取材・文・写真:内田 涼
2016年02月27日映画『黒崎くんの言いなりになんてならない』(2月27日公開)の大阪舞台挨拶が11日、TOHOシネマズ梅田で行われ、主演の中島健人(SexyZone)、小松菜奈、千葉雄大が出席した。累計165万部を超える同名の少女漫画を原作にした同作は、中島演じるドS男子「黒悪魔」こと黒崎晴人と、千葉雄大演じる女子の憧れの的「白王子」こと白河タクミの2人に、小松菜奈演じるヒロイン赤羽由宇が翻弄される姿を描くラブストーリー。映画の役になりきって、「もし大阪でデートするなら、"黒崎くん"はヒロインをどこに連れて行きますか?」という質問に、中島は「HEP FIVEに行って(映画と同じように)観覧車に乗ります。100周した時点でチューしようかなぁ。それって(黒崎くんらしい)ドSなデートですよね」と回答。一方、"白河くん"になりきった千葉は「アメリカ村で由宇ちゃんを全身コーディネイトして、何でも欲しいもの買ってあげて、美味しいごはんを食べます。それから万博公園で鬼ごっこをしたいですね」と答えた。「黒悪魔」「白王子」それぞれのデートプランについて、どちらかを選ぶよう迫られた小松は「100周はイヤですね(笑)」と「白王子」を選択。会場に集まった約700名の観客も白を選んだことから、中島は「デートマスター白河ですね」と千葉を讃えた。ふだんは「ラブホリ王子様」として知られる中島は、今回初めてドS役を経験。役作りのために大音量のフルボリュームでロックを流し、テンションをあげて挑んだという。また、千葉演じる白河くんの「ぼくの言いなりになってみない?」というセリフをよくモノマネしていることも暴露された。(C)「黒崎くんの言いなりになんてならない」製作委員会
2016年02月12日アイドルグループSexy Zoneの中島健人が主演を務める映画『黒崎くんの言いなりになんてならない』の完成披露試写会が2月1日に、都内で行われ、中島をはじめ、小松菜奈、千葉雄大、高月彩良、岸優太が登壇。“ドS”な主人公を演じた中島は、「今日は僕らの言いなりになってください」と劇中さながらのドSぶりで、駆けつけた女性ファンを絶叫させた。その他の写真別冊フレンドで連載中の人気コミックを原作に、「俺に絶対服従しろ」と悪魔級なドS発言をする黒王子こと黒崎くんと、優しく穏やかな白王子こと白河くん(千葉)、そのふたりに翻弄されるヒロイン・由宇ちゃん(小松)の関係を刺激的に描いたラブストーリー。中島は、あまりに自分と真逆なキャラクターに「最初は演じられるかなと思った」と不安を振り返り、「まずは髪の毛を、そして心を黒く染めて、後輩がたるんでいたら、注意をしたり」と役作りを告白。事務所の後輩にあたる岸は、「台本をもらった翌日には、黒崎くんになっていた」と先輩・中島の入れ込みようを明かした。一方、千葉は「白王子な部分は、普段から僕のなかにあるので、そんなに(役作りは)大変じゃなかったです・・・。ウソです!」と照れ笑い。「黒崎くんと白河くん、どちらが好きか?」の質問に、女優陣が「黒崎くんですね。好きな子をいじめたりするのが、小学生みたいで可愛い」(小松)、「私も黒崎くんです。恋が長続きしそう」(高月)と回答すると、「子どもには(白河の)魅力がわからないみたいですね」と“まさかの二敗”に強がって見せた。映画『黒崎くんの言いなりになんてならない』は2月27日(土)より全国にて公開。『黒崎くんの言いなりになんてならない』2月27日(土)全国ロードショー取材・文・写真:内田 涼
2016年02月01日2016年、『黒崎くんの言いなりになんてならない』ほか4本の映画出演や、マーティン・スコセッシ監督&アンドリュー・ガーフィールド主演の『Silence』(原題)の全米公開を控えるなど、大活躍を見せる小松菜奈。このほど、2月に20歳を迎える小松さんの10代最後の姿を収めた、自身初の写真集「Trabzon」が3月1日(火)より発売されることが分かった。2014年の中島哲也監督作『渇き。』のヒロイン・加奈子役で数々の「新人賞」を受賞し、鮮烈すぎる女優デビューを飾った小松さん。その後、映画『近キョリ恋愛』や『バクマン。』など話題作で立て続けにヒロイン役を演じ、今年も『ヒーローマニア -生活-』『ディストラクション・ベイビーズ』『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』ほか注目作が続々と控える一方、女優業と両立してファッションモデルとしても活躍、独特な雰囲気とフォトジェニックな佇まいがオシャレ好きな10代からファッション関係者まで高い支持を集めている。そんな小松さんは、来月2月16日に20歳の誕生日を迎える。今回の1st写真集では、10代最後の夏に、アジアとヨーロッパの文化が混じり合い、独特な文化が発達するトルコ東北部の田舎町・トラブゾンを訪問。スタジオで作り込まれた世界観ではなく、トルコの原風景に溶け込んだ小松さんは、“現地の女の子になること”をテーマに現地で調達した衣装やアクセサリー、民族衣装などを身につけ、広大な自然に囲まれた異国情緒あふれる数々のシチュエーションで現地の人々とふれ合う姿を見せている。また、一面塩の銀世界に覆われた幻想的な塩湖“トゥズ湖”では、真っ白な衣装を身にまとい、ナチュラルで神秘的な姿を披露する。この10代最後の特別な写真集について、小松さんは「写真に力を入れている写真集を出したいとずっと思っていました。自分の写真集なのでちゃんと自分も満足できるものにしたいと思って作ったのがこの写真集です。どんな作品にしたいかなどをディレクションしていくのは大変でしたし、トルコでの撮影の1週間はドタバタで大変なこともありましたが、一緒に写真集を作りたいと思っていたスタッフさんとこの作品で一緒に作ることができたし、トラブゾンという場所で撮影できたことがとても良かったと思っています。衣装を現地で調達することもあって、地元の方に(顔に巻くスカーフの様なもののまき方)やり方を聞きながら着用して撮影することもありました。トルコの地で撮影して作ることができた作品だからこそ、そうした体験もできたのだと思っています」と語る。トラブゾンという町の魅力については、「想像以上に素敵な場所でした。現地の人たちもすごく穏やかで優しくて、皆さんとても親切にしてくれました。トルコの女性は、写真を撮られることを恥ずかしがる方も多くて、カメラを向けてもあまり笑わない方が多かったのですが、“トルコの女の子”として自分を撮ってもらうため、現地の方たちの表情やどんな生活をしているのか、実際に自分の目で見てその場で参考にしながら作っていくことができたのはとても貴重な経験でした」と明かしている。なお、3月には東京・大阪の2か所で写真集発売記念イベントが予定されている。小松菜奈1st写真集「Trabzon」は3月1日(火)より発売。(text:cinemacafe.net)
2016年01月25日スクリーンを中心に、強烈な個性で存在感を放ち続ける高良健吾。昨年、念願だった呉美保監督とタッグを組んだ『きみはいい子』は国内外で高い評価を獲得し、デビュー10年余の節目を迎えた高良さんにとっても「いい作品に会えた」と自負できる作品となった。児童虐待をテーマに、2013年本屋大賞でトップ10入りを果たした中脇初枝氏の同名短編小説集から、3つのエピソードを抽出し映画化。高良さんはまじめだが、問題に真正面から向き合えず、肝心な場面で一歩を踏み出せない新米の小学校教師・岡野を演じている。「人と向き合う瞬間の大切さを改めて実感した作品ですね。そうすることで何かが始まる…。その上でやはりデビュー10年目で、この作品に出演できたのは大きな意味がありますね」。ただしデビュー10年という気負いは一切なかったという。「(演じた)岡野にとって、僕がデビュー10周年なんてこと、関係ないですからね。演技へのアプローチや向き合い方は、毎回違います。見てくださった方から『今回は、いつもと違うね』と言ってもらう機会が多い作品であったのも事実で…。きっと、この映画がもつ力強さが、これまでの僕とは違う雰囲気に見せているのかもしれません」と本作への特別な思い入れを明かす。昨年は本作に加えて、『悼む人』(堤幸彦監督)にも主演し、死を見つめ“悼む”放浪を続ける青年を熱演した。あえて重厚な作品にトライする理由を聞くと、「自分では意識していなくて…。僕らの仕事はあくまで作品に“選んでもらう”立場」。ただ、以前は「自分に向いていない」と感じる仕事を断ってしまったことも。キャリアを重ね「いまは逆に、苦手なことに挑みたいし、やるからには結果を残したい」と仕事への意識は大きく変わった。そんな現在の高良さんが、俳優という仕事に求めるものは何だろうか?「難しいですね…。でも、いまは『ワケがわかんないけど、すごく面白そうなもの』にすごく惹かれるんですよ。俳優として、一観客として『自分をどこに連れて行ってくれるんだろう?』とワクワク感を味わいたいのかもしれません。わかりやすいもの、安心できるものが人気を集める時代ですが、その人の意識をガラリと変えてしまう強い作品があってもいいと思います」。高良さん自身に強いインスピレーションを与えた作品のひとつが、2002年から放送されたテレビドラマ版「私立探偵 濱マイク」。映画監督の林海象が生み出した、永瀬正敏主演の探偵シリーズで、ドラマ版には行定勲、青山真治、石井聰亙、中島哲也、アレックス・コックスらエッジの効いた演出家が集結。「当時は中学生だったので、内容はよく理解できなかったけれど『なんか、すごいな』と。いま思うと、僕の原点ですね」と楽しそうに語る。映画俳優というイメージが強い高良さんだが、当の本人は「映画であれ、ドラマであれ、カメラの前で演じることに変わらない。作品を見てもらえるのが一番の喜び。もちろん、高良健吾=映画というイメージは嬉しいです。いまはその固定観念をあえて壊してみるとどうかな?と」。その言葉通り、1月クールの“フジ月9”「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」で民放連続ドラマ初主演に挑む。さらなる転機で、輝きは増すばかりだ。ヘアメイク:高桑里圭(竹下本舗)スタイリスト:澤田石和寛衣裳協力:NEIGHBORHOOD(photo / text:Ryo Uchida)■関連作品:きみはいい子 2015年6月27日よりテアトル新宿ほか全国にて公開(C) 2015「きみはいい子」製作委員会
2016年01月12日柳楽優弥に菅田将暉、さらに村上虹郎、池松壮亮、北村匠海ら、次世代の日本映画界を担う若手実力派たちが注目の新鋭・真利子哲也監督のもとに集結する『ディストラクション・ベイビーズ』。このほど、本作の紅一点、小松菜奈がそのトレードマークともいえる黒髪を初めて染め、妖艶なキャバ嬢に扮した場面写真が解禁となった。愛媛県松山市を舞台に、“物の怪に憑かれた”ように喧嘩をくり返す主人公・芦原泰良(柳楽優弥)と、泰良に興味を持って近づくうちに秘めていた暴力衝動を炸裂させる若者・北原裕也(菅田将暉)らの群像劇となる本作。タイトルの『ディストラクション・ベイビーズ』とは、「Distraction=気晴らし、動揺」だけでなく、「Destruction=破壊」という、類似する発音で2つの意味を持った言葉から来ている。本作で、小松さんが黒髪のバージンヘアを役作りのために初めて染めて演じるのは、キャバ嬢の那奈。泰良と裕也の“危険すぎる遊び”に巻き込まれるというヘビーな役どころに、体当たりで挑む。さらに、那奈が働くキャバクラの店長・三浦(池松壮亮)と、泰良の弟の将太(村上虹郎)が対峙する重要な場面にも登場し、同世代の煌めく才能たちと緊迫感に満ちた競演を果たしている。「私と名前が同じこの那奈は心の底から悪い女です」と自身の役を語る小松さんは、精神的にも体力的にも辛い過酷なシーンが多い役柄で、「お芝居中はとにかく無我夢中で記憶がそんなにありません。それほど気持ちに余裕がなく過酷なもので、逃げたいと思うことも多々あったことは間違いないです」と明かす。とはいえ、時に生傷を作りながらも、文句ひとつ言わず乗り切っていたという。また、「人生初めて髪の毛を染めたり、初めてアクションをしたり」と初尽くしの体験に、「ポジティブな要素はひとつもない役…でも、とてつもないやりがいがあった」とふり返っている。これまで、中島哲也監督の『渇き。』を皮切りに『近キョリ恋愛』『バクマン。』など話題作に出演し、女優としてのキャリアを着実に積み上げスケール・アップを果たしてきた小松さんだが、全身全霊を賭けた本作での熱演によって、同世代のみならず、日本映画界全体からもさらに一目置かれる存在になったといえそうだ。『ディストラクション・ベイビーズ』は2016年5月、テアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年12月20日中島健人が悪魔級ドS男子を演じることで注目を集める『黒崎くんの言いなりになんてならない』。この度、本作の主題歌を中島さんが所属する「Sexy Zone」が担当することが明らかになり、主演・主題歌を務める中島さんから喜びのコメントが到着した。「俺に絶対服従しろ」なんてセリフを言ってしまう悪魔級ドS男子・“黒悪魔”こと黒崎晴人を主人公に、そのドSな振る舞いに抵抗しつつ翻弄されるヒロイン・赤羽由宇と、黒崎くんの親友で女子の憧れの的“白王子”こと白河タクミたちが繰り広げる、思い通りにならない「恋」のもどかしさや、止められない「好き」を描いたいまだかつてないエロキュンなラブストーリー。原作は「別冊フレンド」(講談社)にて現在も大人気連載中のマキノによる同名コミック。「男の子にこんなことしてほしい!」という女子の妄想を赤裸々に描いた本作は、女子中高生の圧倒的な支持を得て、累計70万部(全5巻)を超える大ヒットを記録中だ。実写映画化に挑むのは「ももいろクローバーZ」「RADWIMPS」など数々のミュージック・ビデオを担当する月川翔。出演者には、悪魔級ドS男子・黒崎くんに、本作映画主演3作目にして初のラブストーリーに挑む中島さん。ヒロイン・赤羽由宇を『近キョリ恋愛』『バクマン。』の小松菜奈。そして、“白王子”ことタクミを『アオハライド』『通学シリーズ』の千葉雄大が務めるほか、高月彩良、「ジャニーズJr.」の岸優太、川津明日香、鈴木裕乃、北村優衣、長谷川里桃、黒崎レイナ、山崎あみ、鈴木美羽と若手俳優陣が集結している。今回発表された主題歌は「Sexy Zone」の節目となる10枚目のシングル「カラフル Eyes」のカップリング曲として収録されている「Make my day」。本作のために書き下ろされ、中島さん演じる主人公・ドSな黒崎くんらしく「オレを好きになれ!」「後悔なんてさせない!」「ライバルが誰だってかまわない!」など強引な歌詞がちりばめられている。主題歌も担当することなった中島さんは「映画の撮影期間中に主題歌を担当させて頂くと聞き、とても嬉しかったです。突然聞いたので、不意打ちでした(笑)。撮影後にレコーディングだったのですが、スタッフさんからは役のせいか、『いつもより声にドスがきいてるね(笑)』と言われました。歌詞がとにかくドSです!『オレを好きになれ』という強烈な歌詞の中にも『君をいつも守ってるよ』という優しい歌詞も入っていたりするので、まさに黒崎くんの本能のままに恋心をぶつけるという感覚で歌えました。とても爽快感があって、歌っていて楽しかったです」とコメント。楽曲については、「『Make my day』というタイトルは『オレを楽しませてくれよ?』という意味もあるので、そこも黒崎くんらしさが出てていいなと思いました。『Sexy Zone』史上、いままでになかったパワフルで尚且つ爽やかな仕上がりになってるので、少し大人になった5人で歌うべくして出会った楽曲だと思ってます。グループへのリスペクトを忘れず、グループのパワーもしっかりこの映画にぶつけていけたらいいなと思ってます」と語った。本楽曲は、12月22日(火)、23日(水・祝)に放送される2夜連続スペシャルドラマ「黒崎くんの言いなりになんてならない」(日本テレビ)の主題歌にもなる予定だという。『黒崎くんの言いなりになんてならない』は2016年2月27日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年12月07日「サザエさん」の中島くんの声で知られる声優・白川澄子が、11月、80歳でこの世を去ったことを受け、「NARUTO-ナルト-」夕日紅役の声優・落合るみが2代目中島くんを務めることが分かった。「サザエさん」放送開始より初代・中島くん役を務めてきた白川さん。先週、逝去したことに伴い、急きょ今週オーディションが開催。スタッフの満場一致で落合さんに決定したという。12月13日(日)の放送分より落合さんによる2代目中島くんが初お目見えとなるようだ。プロデューサー・野崎理(フジテレビ編成部)は、「落合さんの明るく朗らかな雰囲気が2代目中島くん役にぴったりだと思い、オーディションに参加していたスタッフの満場一致で決定しました。カツオとの新しい名コンビとして視聴者の皆さまにお楽しみいただけるよう、気持ちも新たにスタッフ一同盛り上げていくつもりです」と、起用理由を明かした。落合さんは「いつも“磯野~”とやさしく呼びかけている中島くんの声。誰もが耳に残っていると思います。メガネで礼儀正しく優しい少年を、白川さんがかわいらしく個性的な魅力ある声で演じられていました。白川さんの作り上げた、皆に愛される中島くんを大事に演じていかなくてはいけないと思っています。 未熟すぎる私ですが、どうぞよろしくお願い致します」と、白川さんへの敬意と意気込みをコメントした。なお、12月6日(日)放送分に登場する中島くんは、収録スケジュールの都合上オーディション開催が間に合わず、臨時で声優のうえだ星子が代役を務める。「サザエさん」は毎週日曜日18時30分よりフジテレビにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年12月04日「NEWS」の加藤シゲアキが執筆した小説を同じくジャニーズ所属の後輩である「Hey! Say! JUMP」の中島裕翔主演で映画化した『ピンクとグレー』の完成披露試写会が11月26日(木)に開催。中島さんをはじめ、菅田将暉、夏帆、岸井ゆきの、柳楽優弥、行定勲監督が出席した。大人気スターを主人公に、現役アイドルの加藤さんが芸能界の嘘とリアルを描いた本作。映画では幕開けから62分後に“衝撃”が訪れると話題を呼んでいる。中島さんらはピンク色のカーペットを歩いてステージへ。先日、加藤さんらが参加した釜山映画祭では天候などのハプニングもあってレッドカーペットを歩くことがかなわなかったが、この日、こうして世にも珍しいピンクのカーペットを歩き、中島さんは「初めてですが嬉しいです!」と笑顔を見せた。この日は、この舞台挨拶終了後の時間帯に、年末の紅白歌合戦の司会者、出場歌手が発表されることになっていたが、中島さんは「紅と白の前に、ピンクとグレーをよろしくお願いします!」とユーモラスに作品をアピールした。ドラマなどで俳優としても活躍している中島さんだが、映画は本作で初出演で、いきなり主演!「緊張はありましたが、監督が行定監督で、原作が先輩である加藤くんが書いたものということで『頑張んなきゃ!』と闘争心も芽生えました」と明かす。「至らぬところはあると思いますが、ただのアイドルが出ている映画じゃないって分かっていただけたら。62分後、絶対に『えっ?』となると思います!」と作品の出来栄えに自信をのぞかせた。菅田さんはそんな中島さんの「かわいい」エピソードとして「ちょいちょい、LINEとかで写真とか送ってくれて、砂肝とか、食べているものが多いのかな?どうやら寂しそうなんだけど、写真は送っても『遊びに連れてって』といったメッセージは来ない」と寂しがり屋なのに、意地っ張りなのか、それを見せようとしないというキュートな一面を明かし、会場をわかせた。「また、62分後に世界が変わる」という本作にちなんで、「世界が変わった瞬間」について登壇陣に尋ねると、柳楽さんは過去に最大約25キロ太った際の周囲の反応で世界が変わったと告白。「太った時はさすがに『え?』とか『あれ?柳楽くん…?』という感じになるんです。痩せると『頑張ったねぇ』みたいな目になった」と明かし、会場のみならず共演陣も笑いの渦に包み込んでいた。行定監督は本作の撮影について「15年前に『GO』を取っていた時、窪塚(洋介)や柴咲(コウ)を撮っていた時と同じ感覚を感じ、面白くなるかも…と思った」と手応えを口にしていた。『ピンクとグレー』は1月9日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ピンクとグレー 2016年1月9日より全国にて公開(C) 2016「ピンクとグレー」製作委員会
2015年11月27日モデルのSHIHOと俳優の別所哲也が10月20日(火)、都内で行われた「SABON Gift Short Film Project」の記者発表会に出席。それぞれ既婚者だが、イベント中に別所さんがSHIHOさんに跪いてプロポーズする一幕があった。同プロジェクトは、SABONのギフトから生まれた物語をショートフィルム化するもので、SABONにまつわる思い出を、公式ホームページで10月15日(木)から12月31日(木)まで募集する。映画的なプロポーズの話題になると、別所さんが跪いてSHIHOさんにいきなり疑似プロポーズを開始。「妻に怒られる。汗が止まらない。芝居でやった事はあるけれど、改めてやるとドキドキ」と恥ずかしがる別所さんの一方で、SHIHOさんは「体がとろけそう。本当に好きになっちゃう。ライティングも最高だし、この映像ください」と大喜びだった。SHIHOさんの夫が格闘家・秋山成勲ということもあり、別所さんは「ダンナさんに呼び出されたら困る」と秋山さんの嫉妬を恐れていた。また、淡い初恋の思い出をテーマにしたショートフィルム「不思議な雑貨屋さん」が上映されると、SHIHOさんは「凄くロマンチックで、記憶が蘇って繋がる瞬間には鳥肌が立った」とうっとりしながら「自分のファーストキスを思い出しました。初恋の相手とこの後バッタリ道端で再会したらどうしよう」と妄想。理想のプレゼントは「何もない日に、夫からふいに花をもらえたら最高。女性なら誰もが喜ぶシチュエーションです」と明かした。(text:cinemacafe.net)
2015年10月20日横浜美術館、 神奈川新聞社、 tvkは、横浜ゆかりの「変転の画家」・中島清之氏の回顧展「横浜発 おもしろい画家:中島清之―日本画の迷宮」を開催する。会期は11月3日~2016年1月11日(木曜、12月29日2016年1月2日休館)。開館時間は10:00~18:00(入館は17:30まで)。会場は横浜美術館。入館料は一般1,200円、 65歳以上1,100円、大学・高校生800円、中学生400円、小学生以下無料(すべて当日券の場合/前売り券あり)。同展は、画家・中島清之氏の16年ぶり(横浜では22年ぶり)の回顧展。初公開作品や画稿、スケッチを含む約130点を展観し、青年期から最晩年に至る清之の画業をたどり、主題や技法への関心のありようとその変遷を探っていく。また、 中島氏は一見すると同じ画家とは思われないほど、 常に新しい様式と手法に挑戦しつづけたことから、 「変転の画家」と評された。そのために「焦点が定まらない」といった厳しい批評を受けることもあったが、自由奔放で型にはまらない作品群は、 中島清之という作家像の焦点を絞り込もうとする鑑賞者を惑わせ、まるで「迷宮」に誘い込むかのような魅力を備えているという。なお、中島清之(なかじまきよし)[1899(明治32)年~1989(平成元)年]は、明治・大正・昭和の激動の時代に生きた画家。会社勤めをしながら休日は東京の松本(まつもと)楓(ふう)湖(こ)の画塾で伝統的な模写を学び、 早朝や深夜に制作に勤しみ、 25歳で日本美術院展覧会(院展)に初入選を果たす。以降4度、院展にて日本美術院賞を受賞。後に同人として活躍し、83歳で病に伏すまで、 生き生きとした作品世界を展開した。画家・片岡球子の師として、あるいは今日活躍する日本画家・中島千波(ちなみ)の父としても知られる。
2015年09月28日第37回PFF(ぴあフィルムフェスティバル)アワード2015の表彰式が9月24日(木)、東京都国立近代美術館フィルムセンターで行われ、グランプリをはじめ、各賞が発表された。同映画祭は新しい才能の発見と育成、新しい映画の環境づくりを目的に1977年にスタートした、自主映画のコンペティションをメインプログラムとした映画祭。過去には、故森田芳光監督をはじめ、犬童一心、黒沢清、中島哲也、園子温、成島出、橋口亮輔、塚本晋也、中村義洋、熊切和嘉、深川栄洋、李相日、荻上直子、タナダユキ、内田けんじ、石井裕也ら名だたる監督たちがPFFアワード入選を経験している。今年は応募総数577本のうち、20作品が入選。奥田瑛二(俳優・映画監督)、『るろうに剣心』の大友啓史(映画監督)、阿部和重(小説家)、PFFアワード入選経験者の熊切和嘉(映画監督)、元スタジオジブリの西村義明(プロデューサー)が最終審査員を務め、栄えあるグランプリには、応募当時21歳だった杉本大地監督の『あるみち』が輝いた。杉本監督本人が主演を務めるほか、実の母親や友人も出演する自伝的青春ストーリー。杉本監督は「自分の物語として撮らせてもらった作品で、周りに感謝したい」と述べた上で、「人が死んだり、何かが爆発したりはしないが、内にある爆発や、現場の空気と匂いを捉えたかった。そこを皆さんにくみ取っていただき、うれしいなと思います」と喜びを語った。奥田監督は「いい作品もあれば、ダメな作品もある。それでも撮り続ける、書き続ける、考え続けることで見えてくるものがある。映画製作という命がけの冒険に励んでほしい」と若き才能に熱いエール。各審査員も「自主製作とは何かという意義を、作品にどう反映させるかが重要」(阿部氏)、「作品をつくっていきながら、『この人に見てもらいたい』という視点が生まれると思う」(西村氏)、「映画を撮るしかないと腹をくくる人だけが生き残る」(熊切監督)と総評。大友監督は急きょ海外出張が決まり、表彰式には欠席した。■PFFアワード2015受賞結果グランプリ:『あるみち』杉本大地監督準グランプリ:『ムーンライトハネムーン』冨永太郎監督審査員特別賞:『嘘と汚れ』猪狩裕子監督、『ゴロン、バタン、キュー』山元環監督、『わたしはアーティスト』籔下雷太監督エンタテインメント賞(ホリプロ賞):『したさきのさき』中山剛平監督ジェムストーン賞(日活賞):『したさきのさき』中山剛平監督映画ファン賞:『したさきのさき』中山剛平監督観客賞:『いさなとり』藤川史人監督日本映画ペンクラブ賞:『いさなとり』藤川史人監督■PFFアワード2015入選作品『甘党革命 特定甘味規制法』諸星厚希監督(21歳)『あるみち』杉本大地監督(21歳)『いさなとり』藤川史人監督(30歳)『異同識別』佐々岡沙樹監督(32歳)『嘘と汚れ』猪狩裕子監督(30歳)『海辺の暮らし』加藤正顕監督(28歳)『大村植物標本』須藤なつ美監督(24歳)『帰って来た珈琲隊長』佐々木健太監督(30歳)『ゴロン、バタン、キュー』山元環監督(22歳)『THE ESCAPE』島村拓也監督(25歳)『したさきのさき』中山剛平監督(24歳)『チュンゲリア』峯達哉監督(26歳)『ひとつのバガテル』清原惟監督(22歳)『船』中尾広道監督(36歳)『マイフォーム』跡地淳太朗監督(28歳)『みんな蒸してやる』大河原恵監督(21歳)『ムーンライトハネムーン』冨永太郎監督(22歳)『モラトリアム・カットアップ』柴野太朗監督(22歳)『幽霊アイドルこはる』井坂優介監督(26歳)『わたしはアーティスト』籔下雷太監督(31歳)(text:cinemacafe.net)
2015年09月24日そのルックスとパフォーマンスから“王子様”的人気を誇る「Sexy Zone」中島健人が、「男の子にこんなことしてほしい!」という女子の妄想が赤裸々にかつ楽しく描かれ人気の少女漫画の映画化『黒崎くんの言いなりになんてならない』で、強引でドSな“黒王子”を演じることが決定。そのほか小松菜奈、千葉雄大ら豪華俳優陣を迎え、映画主演3作目にして初めてのラブストーリーに挑戦するという。女子高生のヒロイン由宇は、突然の親の転勤で寮生活をすることに。学園のスター“白王子”こと白河くんもいる寮で、ひとつ屋根の下で同居!?と浮かれるも、そこには「黒悪魔」と皆に恐れられる悪魔級ドS男子「黒崎くん」も住んでいた!副寮長でもある黒崎くんに逆らった由宇は「罰」として、いきなりファーストキスを奪われ、以後黒崎くんに「絶対服従」する破目に…。原作は、「別冊フレンド」(講談社)にて連載中のマキノ原作の人気少女コミック「黒崎くんの言いなりになんてならない」。強引でドSな“黒王子”と優しい“白王子”の狭間で揺れ動く女子という夢のような物語が描かれ、数多ある少女漫画の中でも人気を博している。本作で主演を務める中島さんが演じるのは、「俺に絶対服従しろ」なんてセリフを言ってしまう主人公の悪魔級ドS男子・黒崎晴人。ヒロイン・由宇にいつもドキドキな無理難題を課す“ドSキャラ”を、その真逆で誰からも愛されるキャラクターの中島さんが演じることで起こる化学反応に期待がかかり、今回のオファーに繋がったという。「映画に出演して、ご覧になる皆さんの胸をときめかせたい!という気持ちが強かったので、今回このチャンスを頂けて感動しました」と初のラブストーリーに喜んでいる様子の中島さん。もともと知っていたという原作を読んだ感想を「『スリーS』でした。『スーパー・すごく・S』だなと(笑)」とコメント。「いままでの自分にはないタイプの役なので、目力を大事にしていきたいなと思っていますし、時に憂いとか心に抱えているものもしっかりと出していけたらなと考えています。映画でのラブストーリーは初めてなので全力で挑みたいです。『黒』要素というのが実際の自分にはないと思っていますが、もし少しでもあるとしたら、この役を通してこれから見つけていくしかないなと。この映画で初めて『ブラックな中島』を見て頂けるんじゃないかな」と意気込みを寄せた。主人公に「絶対服従」を命じられ、そのドSな振る舞いに抵抗しつつ翻弄されるヒロイン由宇を演じるのは、『渇き。』で衝撃的な長編映画デビューを飾った小松さん。『近キョリ恋愛』『バクマン。』と話題作に立て続けて出演し、大躍進中の小松さんだが、「とにかくドキドキしっぱなしで、こんなにドSなものは初めて読んだので、すごく新しい感じがしました。 由宇ちゃんについては、地味な女の子がだんだん綺麗になっていくという役どころなので、その差を付けられたらいいなと思います」「足を引っ張らないように頑張ります」と謙虚な姿勢を伺わせた。さらに、主人公の親友で女子の憧れの的“白王子”こと白河タクミ役を演じるのは、『アオハライド』「きょうは会社休みます。」でも、圧倒的な存在感で世の女性陣を魅了した、千葉さん。「僕が演じる白河は“白王子”と呼ばれていますが、実際自分が高校生のときに『王子』なんて呼ばれたことがなかったし、普段の自分にも『王子』要素なんてみじんもないんですけど、なけなしの王子感を出していきたいと思っています」と明かした。少女漫画界の中でも強烈でインパクトのある刺激的なキャラクターたちに、いま、最も注目を浴びる若手俳優陣が息を吹き込む本作。キャラビジュアルや予告編など、続報を楽しみ待とう。『黒崎くんの言いなりになんてならない』は2016年2月27日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年08月28日『テラスハウス クロージング・ドア』のブルーレイ&DVD発売記念イベントが19日(水)、東京・お台場夢大陸で行われた。会場には、菅谷哲也、島袋聖南、松川佑依子、小田部仁、今井洋介ら5名が華やかな浴衣姿で駆けつけた。この日、司会者を任された小田部さんは、早速「聖南さん、今日浴衣の下は?」と大胆な質問を投げかけた。「今日は透けないように下に着ています。どうして?てつ(菅谷さん)が一番気になっていたんじゃないの?私の下着事情」と島袋さんに言われた菅谷さんは、恥ずかしそうにしながらも、「僕、この間22歳になったので、割と大人になりました」と返答。今井さんは「俺、30歳なのに思春期だよ、まだ」と言って会場を沸かせた。続いて「彼氏はできましたか?」と小田部さんに聞かれた松川さんは、「ちょっとドキドキしている人はいます」と暴露。少し残念そうな菅谷さんに「てつ大丈夫?」と島袋さんからフォローされる場面も見られた。また、会場に集まった多くのファンの前で今井さんのライブも開催され、「手をつなごう」と「また会おうね」の2曲が披露されることに。ギターが倒れてしまったりとハプニングに見舞われるも、「気分の悪くなった方は、速やかに耳栓をするようにしてください」と、軽快なトークで場を盛り上げた。終了後、側で演奏を聴いていたメンバーから、「思いが伝わってきた」と高く評価されていた。本作は、海が見えるシェアハウスに暮らす男女6人の日々を記録し、2012年10月にテレビ放送をスタートして以来、2014年9月まで、総勢22名の男女が台本のない様々な恋愛ドラマを繰り広げ、多くの話題を集めたリアリティショー「テラスハウス」の劇場版。ディレクターズ・エディションには、未公開カット満載の『テラスハウス クロージング・ドア ディレクターズ・ロングバージョン』が収録。さらに「禁断の副音声版」付き本編DISCに充実の映像が収録された特典ディスクと特製アウタースリーブ、デジパック仕様の完全版。通常版は劇場版本編のみ収録。最後に菅谷さんは、「盛りだくさんの内容になっていますので、よろしくお願いします」としっかりPRを行った。会場では、トークイベント後に購入者対象の握手会も開催され、ファンと交流を深めた。『テラスハウス クロージング・ドア』は8月19日(水)よりセル・レンタル同時発売。(text:cinemacafe.net)■関連作品:テラスハウスクロージング・ドア 2015年2月14日より全国東宝系にて公開(C) 2015 フジテレビジョン イースト・エンタテインメント 東宝 電通 FNS27社
2015年08月19日シネマカフェが“いま”聞いて欲しいサントラを紹介する「シネマカフェ的サントラのすすめ」。第三回目の今回は、伝説のアニメシリーズの新劇場版サントラや、この夏おすすめの是枝監督最新作のサウンドトラックなどをご紹介。■『新劇場版攻殻機動隊』ハリウッドでスカーレット・ヨハンソンを主演に映画化されることも決定している、日本が誇るSFシリーズ『攻殻機動隊』。今年で25周年を迎える本シリーズは、これまで、押井守監督による『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』および『イノセンス』、神山健治監督による『攻殻機動隊S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D』が劇場作品として公開されており、『新劇場版攻殻機動隊』は4作目の映画作品となる。これまでの川井憲次、菅野よう子に変わり、本作および劇場版へと続くストーリーを描いた「ARISE」シリーズからは、音楽をコーネリアスが担当。過去にコーネリアスが映画音楽を手掛けたのは、『攻殻』と同じく士郎正宗原作による『EX MACHINA』で音楽監督を務めた細野晴臣とのコラボ楽曲と、ドキュメンタリー映画 「100万回生きたねこ」など、意外にも少ない。しかしながら、辻川幸一郎が手掛けるミュージックビデオや、映像とのシンクロナイズを目指した数々のショーなど、映像作品と彼の音楽の相性は折り紙つきであり、NHK「デザインあ」でのサウンドトラック提供は、彼のサウンドの特徴であるデザイン性の高さを見事に体現した例だと言える。これまでの『攻殻』においては、作品の持つ情報量の多さに呼応するかのように作りこまれた川井さん、菅野さんの音楽が作品の魅力に寄与する部分が大きかったが、コーネリアスのサウンドデザインの整然としたたたずまいや、激しさのなかにも同時に感じられる統率された静けさは、新シリーズのまた新しいユニークな魅力を演出している。特に、コーネリアスの音楽の特徴である、適切に配置された音やノイズの数々が生み出す響きは、劇場のサラウンドシステムによって鳴らされると独自の快楽性が生まれ、映画に音楽的な魅力を加えることにも成功している。ともに国内外で高い評価を得ているアニメとミュージシャンのコラボレーションとして、注目したい一枚。■『海街diary』是枝裕和監督の最新作『海街diary』では、上述の『攻殻機動隊』のほか、数々のアニメやCM音楽などを手掛ける菅野よう子が音楽を担当している。これまで実写映画としては、中島哲也監督『下妻物語』や、小栗旬が監督し話題を呼んだ『シュアリー・サムデイ』、桜井翔主演『ハチミツとクローバー』、『tokyo.sora』『好きだ、』『ペタル ダンス』といった石川寛監督のすべての作品などを手掛けてきた菅野さんの音楽は、作品によって大きく趣向が異なるのが特徴。『海街diary』においては、これまでの是枝監督作品と同様に、そこまで音楽が多用されるわけではなく、物語の舞台となる鎌倉の風景を照らす光のように、すっと空気に溶け込むような優しい音楽が鳴らされる。広範な音楽性の中でも特に特徴的な菅野さんはピアノはどこまでもやわらかく、クラシカルな風格漂う和音は途方もなく美しい。夏の清涼剤としてもおすすめしたい一枚。■『ハッピーエンドが書けるまで』前作『きっと、星のせいじゃない。』においても、サントラの良さに定評があったジョシュ・ブーン監督。新作『ハッピーエンドが書けるまで』においても選曲のセンスがよく、耳なじみのいい楽曲が並ぶサウンドトラックに仕上がっている。ちなみに、ケイトがラスティにプレゼントするCD「Fevers and Mirrors」は、劇中に流れるインストゥルメンタルを手掛けたマイク・モーギスとネイト・ ウォルコットがかつて在籍したバンド「ブライト・アイズ」のサードアルバムであり、そのボーカリストであるコナー・オバーストの楽曲が劇中で使用されるなどと、分かる人からするとちょっとニヤリとしてしまう選曲もいい。他にも、雨の振る夜に車の中でリリー・コリンズ演じるサマンサとルイスが聞くエリオット・スミスの「Between the Bars」など、物語の中で音楽がドラマチックに絡んでくるので、本作に感動したひとならぜひ手にとってほしい一枚。(text:Toshihiro Horiai)
2015年07月28日東京・オーチャードホールの芸術監督をつとめる熊川哲也が、いま観るべき世界で活躍する日本のダンサーたちを紹介する「オーチャード・バレエ・ガラ」が8月1日(土)、2日(日)の2日間にわたって開催される。出演するのはローザンヌ国際バレエコンクール、モスクワ国際バレエコンクールなどの世界的コンクールで輝かしい成績をおさめ、現在、イギリスやフランス、ドイツなどのバレエ先進国の名門バレエ団で主役に抜擢される精鋭たちばかりだ。総合監修をつとめる熊川に話を聞いた。オーチャード・バレエ・ガラ チケット情報本公演のテーマはすばり、日本のダンサー。日本人が海外で踊ることは、今や特別なことではないが、今回のように世界の第一線で活躍する日本のダンサーたちが、日本で一堂に会することは稀有な機会だ。そういった機会があまりなかったことについて熊川は「(芸術に関して)日本人は海外に目が行きがちなところがあり、海外のものをありがたがる傾向があります。でも今や、ダンスのクオリティに日本人と外国人というボーダーはない時代。グローバルな日本のダンサーが生まれ、海外では活躍しているものの、日本ではなかなかそれを披露する場がありませんでした。今回はそれをブレイクスルーする公演にしたい。スポーツの祭典で日本の皆さんが日本の選手を応援するように、バレエでももっと日本の若き才能たちを応援してほしいですね」とその意義を語った。また、バレエを習うひとにとっては、日本人の体形や文化という条件がある中で、どれだけの技術やクオリティがあれば海外でも通用するのか、その答えがわかる公演でもある。「いまバレエを習う少年・少女たちの延長線上にいるのが彼ら。ケーススタイルというべき自分の将来の姿として、彼らを観てほしい」と、教育としての狙いもあるという。今回の公演はガラ公演のため、ひとつの作品をじっくりと味わうというものではない。「普段はちがう国で活躍するプロのダンサーたちが集まって、およそ10日間という短い期間の中で、全員が集中して作品を作り上げていく。必ずおもしろいものになる。人間の身体がどのように動くのか、その美しさを観てほしい」と公演の見どころを語った。公演は8月1日(土)、2日(日)の2日間、東京・Bunkamuraオーチャードホールにて。チケット発売中。
2015年07月28日野村萬斎と宮迫博之が元・お笑いコンビの“バディ”となり、さまざまな事件解決に挑んでいく『スキャナー記憶のカケラをよむ男』の製作が発表された。また、幕末を描いた杉浦日向子の原作漫画の映画化『合葬』の柳楽優弥×瀬戸康史、「デスノート」の原作コンビ・大場つぐみ×小畑健の傑作漫画を実写映画化した『バクマン。』の佐藤健×神木隆之介、さらに、厳密にはバディとはいえないが、究極のライバルでありながら第4話で“一緒にシャワーを浴びた”仲でもある、ドラマ版「デスノート」の窪田正孝×山崎賢人など、今年もアツい絆で結ばれた名コンビが注目を集めている。今回は、CM界にも続々と登場する、夏男たちのバディに迫った。まず、2015年上半期CM好感度No.1(CM総合研究所調べ)のau「三太郎」シリーズや、同2位のおなじみSoftBank「白戸家」シリーズ から水をあけられた形だったNTTdocomoからは、堤真一×綾野剛という世代を代表する演技派がタッグを組んだ「得ダネを追え!」シリーズが話題となっている。「特ダネ」ならぬ「得ダネ」を追う2人は、“仕事一筋”の新聞記者に扮しており、意外にも本CMが初共演。現在、「リスクの神様」で危機管理のスペシャリストとして16年ぶりに連続ドラマ主演を務めている堤さんは、同ドラマ内では「V6」森田剛とコンビに。また、綾野さんもこの秋話題の超大作『天空の蜂』(9月12日公開)で、江口洋介×本木雅弘に挑む“天空の蜂”と名乗る謎の男を怪演。『S -最後の警官- 奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE』(8月29日公開)では、向井理との名コンビが復活する。堤さんは、『海街diary』で見せる優しさとずるさを兼ね備えた柔和な大人の男とは180度違う野性味にあふれており、同じ“匂い”を醸し出す綾野さんとの師弟コンビにはドキドキ。映画やドラマでも、この競演を見てみたくなる。そして、同じく30代と50代の組み合わせで贈るのは、妻夫木聡×豊川悦司による「サッポロ生ビール黒ラベル」の「大人エレベーター」シリーズの新CMだ。これまで、さまざまな先輩の人生観や俳優論に触れてきた妻夫木さんは、シリーズ第22弾となる今回、『ジャッジ』ではどうしようもない上司を演じていた豊川さんと共演。豊川さん×黒ラベルといえば、2000年、山崎努とタッグを組んだ「LOVE BEER?」シリーズ(監督:中島哲也)で白熱の温泉卓球やカラオケ、金魚すくい、雪合戦などを繰り広げ、一世を風靡した。14 年を経て本CMに帰ってきた豊川さんは妻夫木さんに、俳優について、女性について、親友について、『娚の一生』の海江田教授さながらに、しっぽりとシブさいっぱいに語っており、「正直に言うけど、女性の人はすべて好きです」と驚愕のオトナ発言も飛び出している。大人といえば、大の男2人、西島秀俊×吉田鋼太郎が、そろいもそろって明日のランチに食べたいものを言い出せない、日清ラ王の「食べたい男」シリーズが夏の冷やし中華バージョンとなっている。「MOZU」では敵同士だった西島さんと吉田さんは、義理の親子役。浴衣×縁側×花火という最強の“夏の夜”布陣ながら、どこか物悲しいこのCM。果たして、2人が冷やし中華を食べられる日は来るのだろうか…。ユニークなコンビなら、「プロミス」の異色デュオを演じている勝地涼×柄本時生も外せない。実写ドラマ「ど根性ガエル」の「五郎」×「モグラ」コンビでもある2人の新人ユニットは、街角でのストリートライブなどを経て全国ツアーをするまでに成長!?彼らを見守る事務所社長役の谷原章介、マネージャー役の森カンナとのかけ合いもおもしろく、続きが気になるところだ。かけ合いといえば、こちらも異色コンビといえる「V6」岡田准一×石橋貴明の「UL・OS(ウルオス)」シリーズ。2人の息の合ったやりとりは笑いを誘うが、「泡ウルオス」篇では岡田さん、石橋さんの泡まみれのシャワーシーン(!)だけでなく、そろって軽妙なダンスを披露しているのも要チェックだ。(text:cinemacafe.net)
2015年07月28日歌手・中島美嘉が6月9日に東京・渋谷のBunkamuraオーチャードホールで行った全国ツアー『中島美嘉 CONCERT TOUR 2015 "THE BEST"~DEARS&TEARS~』ファイナルの模様が、WOWOWで7月12日(18:00~)に放送される。WOWOWでは、このダイジェスト映像を、同局のYouTubeチャンネルで公開。ベストアルバム『DEARS』と『TEARS』からのヒット曲満載で、独創的な演出のライブの模様が垣間見れる。7月12日の放送前の17時からは、同じチャンネルでミュージッククリップ集も放送。ライブ番組の前に、さまざまな楽曲が予習できる編成となっている。なお、WOWOWでは、加入者を対象とした、中島美嘉オリジナルミニタオルのプレゼントも実施している。
2015年07月02日俳優として、ラジオナビゲーターとして活躍する別所哲也さんのライフワークのひとつに「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」がある。17年目を迎える今年のテーマは「シネマチック モーメント(映画的な瞬間)」。映画は映像作家たちの人生の“一瞬”を切り取ったもの。映画を観ることは彼らの一瞬を共有すること。だから心が動いていく。長編映画よりもグッと短いショートフィルムはその一瞬がより凝縮され「短い時間のなかにキラッと光るダイヤの原石がある、エスプレッソコーヒーのようにギュッと旨味が詰まっている」と別所さん。彼がショートフィルムに魅了されるきっかけ、またショートフィルムが教えてくれたという人生について、ファッションについて──。──17年目を迎えた「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」。どんなきっかけで主宰することになったのでしょうか。23歳のときにアメリカ映画『クライシス2050』でスクリーンデビューしたのがきっかけで、アメリカと日本を行き来するようになったんです。アメリカにいると「ショートフィルムのスクリーニングがあるからこないか?」って誘われることが多かったんですね。でも、当時の僕は「ショートフィルムは実験的、短くて学生映画のようなもの」という先入観があって、誘われてもずっと断り続けていたんです。それから10年ほど経った頃、アメリカに住む友人が映像作家としてショートフィルムを作って「ハリウッドのメジャースタジオで上映会をやるから観に来てくれ」と言われて。友だちとして渋々、観に行ったんです。10本のショートフィルムが上映されたんですが、どれもものすごく面白くて。コペルニクス的転回といいますか、天動説と地動説ほど自分のなかの映画の概念が変わった瞬間でした。映画って長くなくていいんだ、短くてもこんなに表現できるんだとか、ジョージ・ルーカスやクエンティン・タランティーノなどの監督も、トム・クルーズを始めとする有名俳優たちもショートフィルムからキャリアをスタートしていることを知って、驚くことばかりでした。それが僕にとってのショートフィルムとの出会いです。1997年の出来事ですね。──その2年後の1999年に日本発の国際短篇映画祭「アメリカン・ショートショートフィルムフェスティバル」を主宰することになったというわけですね。その後もいくつかの偶然が重なりまして──友人がサンダンス映画祭に長編映画を出したことを機に映画祭に行ったとき、そこでもショートフィルムの素晴らしさを目の当たりにしたんです。当時はまだ無名だったベン・アフレックや少し有名だったクリスティーナ・リッチ、前線で活躍していたスパイク・リー(監督)らがいて、彼らはごく普通に短編映画について語っていました。そして、1998年の米アカデミー賞では“日本の『シンドラーのリスト』”と言われるショートフィルム、クリス・タシマさんの『ビザと美徳』が賞を取ったんですが、その年は現地からアカデミー賞を伝える番組の司会を担当していたこともあって……そんな3つの出会いが重なったことで「日本でショートフィルム映画祭をやりたい!」と勝手に運命を感じてしまったんです(笑)。──心を動かされたんですね。今ではすっかり定着した映画祭ですが、今年は100の国と地域から集まった5,000作品の中から選ばれた200作品を上映。どんなふうに映画を選んで観たらいいのでしょうか。ショートフィルムの尺は25分までと決まっていますが、短いものだと2、3分の作品もあります。200作品はいろいろなプログラムとして上映されるので、興味のあるプログラムを選んで観るのもいいですし、特に観て欲しいのはオフィシャルコンペティション。米アカデミー賞につながる、今は無名だけれどこれから有名になる映画の原石をみなさんで発見してほしいんです。あとは、ポーランド、ブラジル、スウェーデン、フィリピンなど世界各国の映画を観る機会はそう滅多にないので、こういう国でこういう映画が作られているんだと、映画を通じて旅をしてほしいですね。最新のアカデミー賞受賞作やノミネート作品をまとめて上映するプログラム、ファッションとショートフィルムがコラボしたプログラムなど、たくさんのメニュー(プログラム)があるので、レストランでメニューを選ぶように映画を選ぶことを楽しんでほしいです。──今年からのプログラム「ファッションショートプログラム」も楽しみです。また、多くの中から自分にとっての選りすぐりのものを選ぶことは、洋服選びにも通じると思います。洋服を選ぶとき、別所さんが大切にしていることやこだわりはありますか。今日は“スマート・カジュアル”がテーマということでしたので、ブルーを差し色にコーディネイトしてみました。映画祭のような公式の場はわりとダークでベーシックなものが多くなってしまうので、タイ、チーフ、カフスで変化をつけたり、あとは足もと、靴にもこだわっています。洋服選びは楽しいですね。そう思うきっかけもやはり映画でした。ハリウッド映画に出たときに言われたことなんですが、その人がどんな人かを想像するとき、その時に着ている洋服やファションがその人の人となりを表す情報になると言われたことがあって。それから気にするようになりました。また、洋服を選ぶときは自分の価値観と向きあう時間でもある。デザインだったり、肌触りだったり、着心地だったり……自分が何に惹かれているのかを知ることはとても大事だと思うんです。そうやって惹かれるものがあって選んだ洋服のなかには、何年経っても着続けているものもあります。20歳のときに買った「Schott(ショット)」のライダーズの革ジャンはいまだに着ています。かれこれもう30年も着ていますね(笑)。時代時代の流行りを取り込むのも楽しいですけど、繕いながら経年変化を楽しむ、洋服に想い出を刻んでいくのもいいですよね。──そう思います。洋服に想い出が刻まれるように、映画館で観た映画の“一瞬”も誰とどんな状況で観たのかなど想い出として刻まれますよね。そうですね。今はインターネットでも映画を観ることのできる時代で、それはそれでアリだし、そうやってショートフィルムをどんどん観てほしいんです。ただ、映画祭にはそれとは違う感動がある。映画って、暗闇の中で大きなスクリーンに光の絵の具で作られたものが映し出される魔法みたいなもの、映像作家のその時の想いが真空パックされたようなもので、昔はフィルム、今はデータなのでハードディスクですが、それらに光があたることで物語が動き出す。すごくロマンチックな時間なんです。そんな不思議な魔法を映画祭で体験してほしいんです。──最後に、映画祭の主宰者であり、俳優としての活動もあり、ラジオナビゲーターとしても毎日活躍している別所さんのその活力は一体どこから湧いてくるのでしょうか。僕は、人間は生きている間はずっと「オン」の状態で「オフ」になる感覚はないと思っているんです。というのは、旅をしたり家族と過ごしたりする時間は仕事を基準にすると確かに「オフ」ですが、プライベートな時間としては「オン」なんです。そして、ずっと「オン」でいることによって泣いたり笑ったり驚いたり……いろんな感情が動く。本当に素晴らしいことです。それを日々感じることが活力に繋がっているのかもしれないですね。
2015年06月08日