取材・文:ミクニシオリ撮影:大嶋千尋編集:松岡紘子/マイナビウーマン編集部あなたは、自分のキャリアにどんな道を描いていますか?あまり先のことばかり考えても、上手くいかないのかもしれません。急にプライベートでライフステージが変わることもあるかもしれないし、その時に昇進が重なるかもしれない。「自分のキャリアには自分で責任を持つ。それが、アメリカン・エキスプレスのキャリアに対する考え方です。責任というと重たく聞こえるかもしれませんが、上司や会社と一丸になって、それぞれが自分のキャリアを考え抜く必要があるということです」そう語ってくれたのは、新卒でアメリカン・エキスプレスに入社し、コールセンターからキャリアをスタートさせた井出愛さん。彼女は会社の様々な制度を利用し、3年目で部署異動を決意。現在は社内の女性活躍推進組織の活動も参加し、日々の仕事に邁進しています。「でも、昔の自分は消極的でした」とも話してくれた井出さん。アメリカン・エキスプレスの文化に触れ、いい意味で「変われた」という彼女が選んだのは「仕事で関わる人々に喜ばれたい」という、キャリアの軸でした。■自身の希望で、3年目で部署を異動本日はどうぞ、よろしくお願いいたします!井出さんは新卒でアメリカン・エキスプレスに入社されて、とのことですね。そうなんです。もともと東京育ちで、昔アメリカン・エキスプレスのビルがあった地域に住んでいたので、私にとってはすごく身近な会社だったんです。地元でも有名でしたし、幼い頃から世界的な企業だということは知っていたので「あそこで働けたらかっこいいな」と思っていました。なんと。小さい頃から憧れの会社だったのですね!大学生の頃には雑誌の編集部でアルバイトもしていましたし、就職活動の時には興味のあったエンタメ・出版関係の会社も検討していたのですが……憧れの気持ちを忘れられないままに受けて、採用してもらいました(笑)!アメリカン・エキスプレスでは、どんなキャリアを築いてらっしゃるんですか?最初はコールセンターへ配属になり、アメックスカードの会員様に対して電話対応する業務に就きました。その後、部署異動して、現在は加盟店様に対してプロモーションを行う事業部に所属しています。コールセンターの業務には、どんな思い出がありますか?コールセンターと聞くと大変そうなイメージがある方も多いかもしれませんが、私はとても楽しく働いていました。アメリカン・エキスプレスのコールセンターは業界でも珍しく、全員が正社員で構成されていることもあり、電話越しながらも深いお付き合いをさせていただくことが多いんです。たとえばお客様からのお電話で、カードの利用枠についてご相談いただいた際も、枠をお伝えするだけではなく、その理由までお伺いするように心がけていました。もしもお客様が、海外旅行のためとおっしゃったら、海外保険のご説明の資料をお送りしたりもしていました。クレジットカードの案内を超えた接客をされるんですね。マニュアルに沿って決められた内容をご案内するのではなく、お客様の背景や環境を察しながら適切なご案内をするよう努めていたので、会話の柔軟性やアイデア力が身につきました。周辺の音や声の大きさまで聞き取って、どんなタイミングでお電話をかけてくださっているかまで読み取り、お客様にとって一番適切な対応ができるよう、心がけていました。想像するコールセンター業務より、かなり高度なことをされていたんですね。やりがいを感じられていた中ご異動されたのは、社内辞令だったんですか?実は、アメリカン・エキスプレスには社内辞令というものが存在しないんです。異動したい場合は、グローバルで展開されている社内向けのジョブポスティングのサイトを見て、応募したい部署のポジションが空いているかを確認します。そこで採用基準などを確認し、適性に合っていれば自発的に応募し、書類選考と数回の面談に合格すれば、部署を移ることができるんです。日系企業ではあまり聞かない制度ですね。アメリカン・エキスプレスには“Own My Career(オウン・マイ・キャリア)”という考えがあり、自分がキャリアの中で何を成し遂げたいか、どうなりたいかを考え、会社や上司はそれを支援することが、文化として根付いています。上司との1on1面談も多く、日頃から自分のキャリアについて考える癖がついています。異動したのは3年目ですが、社歴が浅いからといって異動できないということもありません。ただ、ポジションによって必要なスキルが違うので、足りないものがある時は、どうしたらそのスキルを養えるかも、上司と一緒に確認していくんです。■仕事の正解も、自身で選び抜くでは、井出さんも今後のキャリアを考えた上で、ご自身の希望で異動されたんですね。若いうちからすごいですね!とはいえ、私自身は10年先のキャリアを見据えて異動したというわけではないんです。きっかけは、コールセンターの業務の中で「アメックスって、高級店でしか使えないんでしょう」という問い合わせが多かったことです。実際にはそんなことはないのですが、世間に認知をされていないことを知りました。そこで、生活者への認知拡大に関わる業務に携わる、加盟店事業部へ異動しました。現在は、どのような業務を行っているのですか?アメリカン・エキスプレスは個人・法人のお客様にカードを発行するだけでなく、クレジットカードを扱う加盟店様も同時開拓しており、今は加盟店様に対するプロモーションを企画・実施するチームにおります。コールセンターにいた時は、いただいたお電話に対して応対をする日々でしたが、現在の部署では数字を追いかけながら、自分から進んで営業をかけていくような動きもするので、最初の部署とは真逆とも言える仕事をしています。キャリアに沿っての異動というよりも、前の業務の中で浮き彫りになった課題に貢献するために異動されたと思うのですが……実際、今までにないスキルを求められるのは大変ではないですか?そうですね、大変な部分もあったとは思います。もともと目立つのが好きな方ではなく、学生時代は交友関係も受け身でしたから「自分から動く」という当たり前のことが、元の自分にとっては簡単なことではありませんでした。ただ、学生時代からメモを取るのが癖でして。上司との会話の中で印象に残った言葉や、先輩社員がやっていて参考になると思った行動など、気に留めたことは全て、自分の言葉でメモするようにしているんです。そうすることで、自分になかった考え方を落とし込めるので、仕事が上手くいかない時はメモ帳を見直しています。とてもいい習慣ですね!……けれど、すごい人のすごいところを真似しようとするのって、ストレスになる時もないですか?これは会社に入ってから身についた考え方ですが、すごい先輩や上司がやっていたことだからといって、全てが正解だとは思いません。アメリカン・エキスプレスではフィードバックの文化も根付いていて、社歴の浅い社員が、上司に対してフィードバックをすることもあります。経験が多いからと、その人の言うことを全部鵜呑みにするのではなく、一度自分の中で咀嚼して、自分なりに腹落ちした部分を真似するようにしています!社内交流会や社内イベントも多く、チームの上司以外とキャリアに関して意見を交わす機会も頻繁にあり、色々な考え方があって、それぞれが自分の想いを大切にしていいという文化が、社内風土として根付いているんです。そ、そんな会社があるなんて……!めちゃめちゃ働きやすそうじゃないですか。社内の風通しは本当にいいと思います。私自身、上司に対してフィードバックすることもありますが、皆さんフィードバックに対して「気づきを教えてくれてありがとう」と言ってくれるんです。誰か1人の意見だけが正解と思わないのは、尊敬する先輩たちから教えてもらった、意見に対する感謝の姿勢のおかげですね。■消極的だった私に訪れた、ポジティブな変化。すべては、社内風土のおかげチーム以外の社員と会話する機会が多いと、自分の視野も広がりそうでいいですね。井出さんも、積極的に社内イベントに参加されているんですか?私は「WIN」という社内プログラムの運営を、有志でやらせてもらっています。WINはWomen’s Interest Networkの略で、女性の働き方推進を目的としているプログラムで、社内メンター制度のマッチングを行ったり、定期的にキャリアや性にまつわるセミナーなどを実施したりしています。最近では更年期や生理など女性の身体に関わるヘルスケア情報を、講師の方に教えていただくセミナーも実施しました。でも、通常の業務と兼任されているということですよね。お忙しくはないですか?私はもともとボランティア活動的なものには全く興味がなくて、目立つのも苦手だったので、ここに来るまでは挙手制のイベントの運営をすることなんて、一度もなかったんですよ(笑)。でも会社に入って、少し変われたんです。WINは「楽しそうだな」と思って自分から参加して、実際に活動するのもすごく面白くて、こうして続けられています。色々な部署の人と関わってみると気づきも多いですし、新しい視点で物事を考えられるようになったので、やってよかったなと思っています。社会人サークルに参加しているような気持ちですね。会社に入って変わることができた、その理由はなんだと思いますか?会社の文化や、社員のための制度に慣れていることが大きな理由だと思います。会社に入る前とは人との交流の仕方も変わりましたし、自分の意見をはっきり言えるようになりましたね。最後に、これから思い描く自身のキャリアについて教えていただけますか?私は明確なキャリアの道筋に向かって行動しているわけではないのですが、最初の部署での経験も踏まえて、私はカード会員様や加盟店様など、アメックスに関わる皆さんに喜んでいただくことを軸に、今後もキャリアを進めていくのではないかと思っています。また、例えば子育てと仕事でやりたいことのタイミングが重なったらどうしようとか、今後のライフステージの変化を考えると悩みは尽きないですが、今はどうなっても対応できる力をつけるために、毎日すべてに全力で向き合い、そして何よりも毎日楽しく働いています。アメリカン・エキスプレスは産休・育休の取得率・復帰率が非常に高く、周りの先輩たちにお話を聞く機会も多いので、心の支えになっています。ロールモデルが近くにいらっしゃるのは、とても心強いですね。そしてアメリカン・エキスプレスさん、女性にとってもすごく働きやすい会社だと思いました!貴重なお話をありがとうございました。
2024年02月13日2024年1月5日に映画番組『金曜ロードショー』(日本テレビ系)で、アニメ映画『千と千尋の神隠し』が放送されました。同年が辰年であることから、龍が登場する『千と千尋の神隠し』は、新年のスタートを切るのにふさわしい作品として選ばれた様子。八百万の神々の世界に迷い込んだ少女の成長物語に、多くの人が胸を震わせました。『千と千尋の神隠し』の裏話を公開放送中、同番組はX(Twitter)で作品の裏話を続々と投稿。「初めて知った」という声が上がった、2つの投稿をご紹介します!登場する神様の造形について主人公の千尋がエレベーターに乗った際、守るような行動を取った神様が印象に残った人は多いでしょう。二股の大根のような姿で、歩くと足音がキュピキュピと鳴っていました。この神様の名前は作中で明かされていませんが、同番組によるとおしらさまだとのこと。東北地方では同名の『おしら様』が信仰されており、説話集『遠野物語拾遺』では、カイコや農耕、子供などの神とされています。しかし、『おしら様』の御神体は大根に似た姿をしていません。神々のデザインを新規に考えた理由について、宮﨑駿監督は語っていました。このまっしろな神様は「おしらさま」といいます。東北地方では、古来「おしら様」という同じ名前の神様が信仰されてきました。そのご神体は桑の木で作った棒の先に男女の顔や馬の顔を彫り、衣を重ねて着せたもので、作中に出てくる大根のような姿とは全く違います。 続く #千と千尋の神隠し pic.twitter.com/jNk2w4dFlf — アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) January 5, 2024 続き宮﨑駿監督は作品に登場する神様について次のように話しています。「もともと日本の神様って形がないんですよ。(中略)百鬼夜行図みたいなものも、全部後から作られたものですからね。だからそういうものを根拠にデザインしたくはなかったんです」 続く #千と千尋の神隠し — アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) January 5, 2024 続きちなみに東北地方で信仰されてきた「おしら様」は子供が大好きな神様なのだそうです。おしらさまが初対面の千尋を助けてくれたのは、この同じ名前の神様とも関係があるのかもしれませんね。 #千と千尋の神隠し — アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) January 5, 2024 「もともと日本の神様は形がない」という考えから、先人が描いた姿にとらわれずにキャラクターデザインをした宮﨑監督。だからこそ、おしらさまは子供から大人にまで愛される造形となったのですね。『油屋』に神々が集まる発想のヒント神々に風呂を提供する『油屋』が舞台の同作。「神々が集まる」という発想がどこから来たのか、気になっていた人もいることでしょう。同番組は、発想のヒントについても触れています。神様がお湯屋に疲れを癒しに来る、という設定は長野県南部の遠山郷などで、毎年12月に行われるお祭り「霜月祭」が発想のヒントになっています。宮﨑駿監督「日本中の神様を呼び出してお風呂に入れて元気にするっていう非常に面白いお祭りがあるんです。」と語っています。 続く pic.twitter.com/baNx9l7RKq — アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) January 5, 2024 続き「日本の神様たちって本当にささやかな人たちだと思うんですよ。(中略)どうして神様たちを登場させたのかというと日本の神様たちはきっとものすごくくたくたになっていると思ったからです。そしたら二泊三日で骨休みにお風呂屋さんに来るに違いないと思ったんです。霜月祭と同じようにね」— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) January 5, 2024 湯で神々をもてなす祭事が、実際に長野県南部にあるとは…!疲弊した日本の神々も、私たちと同じく風呂でリフレッシュしていると思うと、親近感を覚えますね。投稿には、このような声が寄せられています。・長野県南部出身だけど、知らなかった!地元のお祭りが紹介されて嬉しい。・このシーン、おしらさまのお腹がぽよぽよしていてかわいいんだよね。・初めて知った。島根県東部の出雲に神々が集まる、神在月が元だと思っていたので驚き!作品の裏話は、時に予想と異なる事実を知ることができて面白いもの。『千と千尋の神隠し』の世界を、今までと違う視点でも楽しんでみてはいかがでしょうか。[文・構成/grape編集部]
2024年01月06日宮﨑駿の原作を、ジョン・ケアードの翻案・演出で舞台化。2022年3月に世界初演として帝国劇場で開幕した舞台『千と千尋の神隠し』。第47回菊田一夫演劇大賞を受賞するなど大きな注目を集め、2023年8月には名古屋・御園座で再演。2024年には再び帝国劇場で上演後、愛知、福岡、大阪、北海道、そして英国ロンドン・ウエストエンドでの上演も決定している本作で、新たに千尋役を射止めたのは川栄李奈と福地桃子。作品への思いや舞台への意気込み、クワトロキャストで演じる千尋役について話を聞いた。「チャキチャキ」と「ふわふわ」時間軸がまったく異なるふたり――川栄さんと福地さんは初対面とのことですが、今のところの印象は?福地数年前に作品で一度ご一緒させていただいていたんですが、長い時間というのは初めてです。ご一緒してからもそうですが、尊敬する俳優さんのおひとりでしたので。なので、またお会いできることもとても嬉しかったですし川栄さんとお稽古をさせていただく時間は学びだなと思います。わたしはなんだろう......ついのんびりしてしまいますが、(川栄さんは)チャキチャキしてる……。川栄そう(笑)。たぶん時間軸が全然違うだろうなっていう、今日はまだひとつしかインタビューを受けていないんですけど、そう感じます(笑)。私はせっかちなんですけど、福地さんと一緒にいるとよりせっかちだなって思うというか、ふわふわ感がすごい素敵だなって。福地いやいや、気をつけようと思います(笑)――『千と千尋の神隠し』という作品の魅力をおふたりはどう感じていて、どんなところに惹かれてオーディションを受けられたのでしょうか?川栄(2001年の映画公開当時は)私自身も小さかったので、千尋が“10歳のちっちゃい子”だとは思わずに観ていて。今こうして千尋をやるとなって作品を観返すと、「こんなにちっちゃい子がこんなに頑張っているんだ!」みたいな親目線というか、必死で生きてる千尋の一生懸命さが素敵だなと思います。原作がとても好きなので最初に舞台化すると聞いた時も絶対に観たいと思って、当時、(千尋役の)上白石さんが朝ドラでご一緒で、そのご縁で観に行かせてもらいました。ジブリ作品の中で一番好きで小さい頃から何回も観ていたので、そこに一番惹かれたのかなって思います。福地私が幼心に感じたのは、スクリーンに次々と登場する生き物たちの力強さと「千尋は、よくこんな怖い世界に飛び込んでいくな」ということ。奇妙な雰囲気がずっとあるけれど、目が離せない不思議さがありました。大人になると、普段の生活をしていてリアルに起こることではないのに、その場面がとてもリアルに感じるキャラクターの人間味だったり、もしかするとそういうところに子どもの頃は真っ直ぐに神経が向くことができるのかな、と感じて、ふたつの面から楽しめる作品だと思いました。そして舞台を通してこれからも、もっと楽しみが広がっていったら素敵なことだなと思っています。オーディションを受けた際に、映像を拝見したのですが、想像を遥かに超えていて……。凄いものをみたという感覚でした。肉眼で一度観てみたい! 観てみたかった! と思いました。凄まじい努力があったんだろうなと、初演を創り上げたチームの皆さんへのリスペクトももちろんありました。私も原作が大好きで、映画の公開日に兄といっしょに母にせがんで連れて行ってもらったという話を、舞台の出演が決定してから聞き驚きました。子どもが観たいという映画に並んだのは「千と千尋の神隠し」が初めてだったそうです。――ちなみに、一番印象深いシーンや、演じるのが楽しみなシーンはありますか?川栄オーディションでハクからおにぎりをもらって号泣するシーンをやらせてもらって、すごく印象的なシーンでいいなと思っていたんですけど……ただ、いざ舞台で一連の流れを通して見てると、めちゃくちゃ走り回った後の“極限の千尋”みたいなシーンなので、やるとなると心的にもすごく大変なんだろうなと思いました。福地私もオーディションでやったシーンで、ハクを助けるために、釜爺に電車のチケットをもらう、映画でも印象に残っていた場面です。自分の中で何かを見せようとする感覚ではなく、湧き出た感情を大事にしようと思えたのがそこのシーンだったので、これから稽古をしていきどんなふうに変化していくのかがとても楽しみです。4人でワンチーム。熱量を繋いでいきたい――初演舞台をご覧になった感想はいかがでしょうか?川栄本当に映画のまんまの登場人物だったりの再現度と、あと、人が手で動かしているのに、その技術がすごいのでパペットにしか目がいかなかったりとか、細部にまでこだわった演出が本当にすごいなと思いました。福地私は、生の空間で聞こえてくる音だったりと、原作の千尋の動きというものが、演じられる方によって合わさったことで生まれる魅力というか、一つひとつのシーンに可愛らしさだったり魅力が詰まっていて、それを肉眼で見られる、聞くことができるという贅沢な空間が舞台にはあるなと思いました。――特に千尋役についてはいかがでしたか?川栄今、橋本さんと上白石さんの両方のDVDを観ているんですけど、同じセリフでも全然違う千尋になっていて。上白石さんはすごく芯の強さみたいなのが最初からある。環橋本さんは、10歳の明るい無邪気な女の子というのがすごく出ていて、本当にふたりとも違ってすごく良くて、さらにその周りのキャストの方々も日によって変わったりするじゃないですか。それによっても、全然違う作品になるんだろうなと。何通り見てもすごいだろうなって思っています。福地(千尋は)本当にどのシーンにも登場するので体力面もそうですし、冒頭で不安を抱えながら登場してくる姿から、流れる風景の中で千尋がとても自然に逞しく見えてくるというのがとても印象に残っています。初演からご出演されているお2人が熱量を持って取り組んできたものを大切に「繋ぐ」という意識を持ち参加したいと思います。――あらためて、生の舞台に挑むお気持ちは?川栄いつも舞台はとても緊張してしまうのですが、観てくださる方も生で観て、良い意味でみなさん緊張しているし、ダイレクトに伝わるじゃないですか。セリフ間違えちゃったりとか、すごく調子が良いときもあればそうでないときもある。そういうことも全部感じ取れるのが舞台の良いところだと思っているので、もちろん頑張るんですけど、ほどよい緊張感を持って、お客さまと一緒に空気感を味わう自分も出して頑張れたらいいなって思っています。福地『橋からの眺め』(2023年9~10月上演)では幕が開いてからも朝に集まり稽古を重ねていたのでほとんどの時間をキャスト・スタッフと一緒に過ごしました。舞台の上で言葉を繋ぐ緊張感も一緒に作っている感覚、過ごしている時間全てが今改めて思い出してもとても貴重な経験でした。これからまた素晴らしいチームの皆さんと共に時間を作っていけること、私も千尋という役を、大切に生の緊張感も楽しみながら作っていけたらいいなと思います。――同じ役を4人で演じることについてはどんなお気持ちを抱いていますか?川栄ライバル心は全くなく、本当に4人でワンチームじゃないですけど、そういう気持ちで作って行けたらいいなっていうのと、やっぱり、他のキャストの方々もそうですけど、初演のふたりが作り上げてくれたものなので、私たちが入ってプラスになるように、4人に増えてさらにパワー増したよねと言ってもらえるようなものにしたいなと思っています。福地こんなにも強い方がいて下さるっていう経験はなかなかない中で、あの表情の裏にはどんなことが起きているのかというのを知ることができるというワクワクもあるなと思いますし、ワンチームとおっしゃってくださったように、私もプラスになるように、発信できるように、そこにいられたらいいなと思います。――4人千尋がいる中で、ご自身の千尋はどんな風になりそうか、こんな千尋になったらいいなという想像など教えてください。福地(まだ見たことのない)川栄さんの千尋...すごく楽しみです。舞台ならではの動きをやってみたらすごく難しかったんですよね?川栄しなやかな動きとか、座ってる状態からいきなりバッと立ったりとか、それこそ服が引っ張られてバッてなったりとか、家でやってみたんですけど全然できなくて(笑)、私結構不安なんですけど……。今回は橋本さんと上白石さんという先輩がいるので、教えてもらえるっていう得と、映像もあるので、良いところを吸収するっていうのは大切だなと思っています(笑)。自分がどうなるか自分でもよくわかってないです(笑)。福地千尋の動きの面だけで見ると、訓練だなと思いました。――体力は自信がありますか?福地あり……ますか?(笑)一同(笑)福地私はどうだろう……(笑)川栄なんかすごいふわふわしてて……稽古場でめっちゃ鋭かったらどうしようっていうくらい、すっごいふわふわ。福地してますか(笑)川栄ふわーんって空気が流れているので、楽しみです、一緒に稽古していくの(笑)福地私もすごく楽しみです(笑)よろしくお願いします!取材・文:ぴあ編集部撮影:TOMOヘアメイク:(川栄)KUMI(LODGE Corp.)・(福地)Moe Hikidaスタイリスト:(川栄・福地)武久真理江<公演情報>舞台『千と千尋の神隠し』原作:宮﨑駿演出・翻案:ジョン・ケアード共同翻案:今井麻緒子出演:千尋:橋本環奈 / 上白石萌音 / 川栄李奈/ 福地桃子ハク:醍醐虎汰朗 / 三浦宏規(帝劇公演を除く)/ 増子敦貴(GENIC)カオナシ:森山開次 / 小㞍健太 / 山野光 / 中川賢リン/千尋の母:妃海風 / 華優希 / 実咲凜音釜爺:田口トモロヲ / 橋本さとし(帝劇公演を除く)/ 宮崎吐夢湯婆婆/銭婆:夏木マリ / 朴璐美 / 羽野晶紀 / 春風ひとみ兄役/千尋の父:大澄賢也 / 堀部圭亮父役:吉村直 / 伊藤俊彦青蛙:おばたのお兄さん / 元木聖也頭:五十嵐結也 / 奥山ばらば坊:武者真由 / 坂口杏奈ほか2024年3月11日(月)~3月30日(土)会場:東京・帝国劇場【ツアー公演】2024年4月 愛知・御園座2024年4月~5月 福岡・博多座2024年4月30日(火)~8月24日(土) 英国ロンドン・コロシアム2024年5月~6月 大阪・梅田芸術劇場メインホール2024年6月 北海道・札幌文化芸術劇場 hitaruチケット情報:()日本公演公式サイト:海外公演公式サイト:
2024年01月05日舞台『千と千尋の神隠し』の取材会がこのほど行われ、新たに千尋役として参加する女優の川栄李奈、福地桃子が取材に応じた。同作は宮崎駿監督の名作『千と千尋の神隠し』の舞台化作。少女・千尋(橋本環奈、上白石萌音、川栄李奈、福地桃子 ※交互出演)が引っ越し先に向かう途中で八百万の神々の世界へ迷い込み、様々な出会いを経て、人間の世界に戻るため生きる力を呼び醒ましながら奮闘する。英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクター ジョン・ケアードが翻案・演出を手掛け、2022年に世界初上演され、『第47回菊田一夫演劇賞』で上演関係者一同が菊田一夫演劇大賞を受賞するなど、高い評価を得た。2024年3月東京・帝国劇場からスタートし、名古屋・御園座、福岡・博多座、大阪・梅田芸術劇場メインホール、北海道・札幌文化芸術劇場hitaruでの上演が決定している全国ツアー公演だけでなく、4月から8月にかけて、ロンドン・ウェストエンドのロンドン・コロシアムでの初の海外公演も実現。初演からの千尋役・橋本環奈、上白石萌音と共に初登場を果たす川栄と福地は、ロンドンでも千尋役を演じることが決まった。○■舞台『千と千尋の神隠し』新たに千尋を演じる川栄李奈&福地桃子同舞台の魅力について、川栄は「私は劇場で上白石さんの回を観させてもらったのですが、登場人物の再現度が映画のままでしたし、人が手で動かしているとわかるのにパペットにしか目がいかないと言った、細部にまでこだわった演出が本当にすごいなと思いました」、福地は「私は生の空間で聞こえてくる音だったり、原作の千尋の魅力の上に、演じる方ご自身の動きが重ね合わされたことで、生まれる楽しみも魅力のひとつなんだと感じました。一つひとつのシーンに可愛らしさが詰まっていて、そんな動きを肉眼で観られる、聞くことができる贅沢さが、舞台にはあるんだと感じています」と表す。オーディションで千尋役にチャレンジしたいと思った理由については、川栄が「原作映画が大好きで、舞台化されると聞いた時から『絶対に観たい!』と思っていました。ちょうど上白石さんとNHK連続テレビ小説を一緒にやらせてもらっていたので、幸運にも観ることができ、先ほども言いましたが本当に感動して。『千と千尋の神隠し』は、海外の方もよくご存じなほど有名な作品ですし、私自身ジブリ映画のなかでも一番好きで、小さい頃から何回も観ていたので、その千尋役を演じられるというところに惹かれました」と振り返る。一方、福地は「私も舞台を観たいと思っていたのですが、チケットが全然なくて」と完売だったようで、「オーディション前は映像を拝見して、想像を膨らませて受けたのですが、その映像からでも身体が震えるほどのすさまじい感覚があって。肉眼で観たい、観たかった! といまもずっと思っている舞台へのリスペクトもありましたし、私も映画が大好きで。3歳の時に4歳の兄と2人で『どうしても初日に観にいきたい!』とせがんだんだそうです。それで母が映画館に並んでくれて観ることができたんですが、そういう経緯はのちに母から聞きましたが、映画自体を観た感動の記憶はいまも残っているほどなので、演じたいと思いました」と心境を吐露した。オーディションの様子を聞かれると、川栄は「オーディションなのですが、どこかワークショップのような感覚で、私が演じたことを絶対に否定せずに『それもいいね。とてもいいから、もっとみんなに問いかけてみたらどうなるかやってみて』という導き方だったので、自分でも一つひとつ納得しながら進めました。それから私はまもなく29歳になるので『君は10歳だ、大人じゃないんだ』と言われました。やっぱり10歳の千尋ということを本番も一番意識して演じないといけない、と思っています」と明かす。福地は「ジョン・ケアードさんには一瞬で和ませてもらえる雰囲気が感じられて、まずお話させていただいている時には、自分がまだ10歳ではないんです。でもそれをわかっていらっしゃるなかで、じゃあ実際に台本を演じてみよう、となった時に『10歳になる』というところを動きから、身体から創るんです。セリフを言う姿を見る、というよりは10歳になった千尋の姿を、私の身体に投影させて見てくださっているような感覚がありました。それがとてもやりやすさにつながっていって、そこからおにぎりのシーンですとか千尋の心の動きが見えるような印象的なシーンを演じて、ジョン・ケアードさんと千尋という役を通して会話できたような気がしたので、稽古に入るのがますます楽しみです」と意気込んだ。日本およびロンドンで同作に挑むことについて、福地は「世界中から愛されている『千と千尋の神隠し』が、より多くの方に観ていただける機会に恵まれたのは素晴らしいエネルギーだと思います。そこに参加させていただける緊張感もありながらも、自分が走り抜けた時に悔いのないよう一生懸命頑張りたいです」とコメント。川栄は「これまでの公演で、チケットが取れなくて観に行きたいのに行けなかったという方がたくさんいらっしゃると思うので、今回色々なところに行くことによって、より多くの方に観ていただけたらと思っています。私たちは初めてなので緊張もありつつですが、海外の方にもたくさん観に来ていただけたら嬉しいです」とメッセージを送った。
2023年12月20日取材・文:ミクニシオリ撮影:大嶋千尋編集:鈴木麻葉/マイナビウーマン編集部あなたは「性交痛」に悩んだ経験はありますか?パートナーとの行為の際に痛みを感じたことがあるならば、それが性交痛です。中には、その痛みを「パートナーには言いづらい」と我慢してしまう人もいるかもしれません。痛みを感じているのに言えないまま放置していると、摩擦による黒ずみ化、セックスレスや破局の原因となっていく可能性もあります。性交痛はなかなか人に相談しづらいことですが、そんな悩みを抱える女性のために、立ち上がった企業があります。株式会社Lingerie Cosmeticsが展開する『peec(ピーク)』は、デリケートゾーン美容と性交痛の改善を同時に行える、潤滑美容ハイブリットローションです。デリケートゾーン美容と性交痛、ふたつにアプローチする新しい潤滑ローションの魅力を、同社のCCO・原田瑞穂さんにお伺いしました。自身の「性交痛」がプロダクト開発のきっかけに――peecに参画するまでのご経歴を教えてください。ソーシャルビジネスに特化した学部で社会課題や福祉について勉強し、大学3年生の時に1社目の会社を立ち上げました。教育やまちづくりに関わるのプロダクトを取り扱いながら働いてきた中で、「生理」や「ホルモンバランスの乱れ」などの女性特有の課題で悩むことがありました。どうしてもキャンセルできない予定の日に生理が被ったり、性交痛が原因でパートナーとの行為が疎遠になったり……そんな自分自身の体験から、セクシャルウェルネスの領域に感心を持つようになり、他の役員メンバーとともにLingerie Cosmeticsを立ち上げました。――潤滑美容ハイブリットローション『peec』を作ったのも、ご自身のご経験があったからでしょうか?そうですね。自分の体験談が強く影響しています。私自身も性交痛に悩んでいました。なんとなく行為を避けるようになっていくうちに、彼の心すらも自分から離れていくのが分かって、すごくショックでした。でも今考えると、カップルの間で愛情を確かめ合う行為を、話し合わずに避けようとしたのは私の方。彼も傷ついていたんだと思います。結果として、私たちの場合はふたりで解決できずに関係性が終わってしまったからこそ、同様の悩みを抱えている男女に寄り添いたいなと思うようになりました。今だから思うことは、「性交痛」を解決する方法はたくさんあったんだなということです。あの頃の私は、性交痛や自分の身体について本当に知らないことが多かったし、誰かに相談するという発想にもならなかったです。今の日本には、まだまだセクシャルウェルネスに関する情報が、必要な人に届いていないと思っています。自分自身も悩んでいたからこそ『peec』を作って、こうしてセクシャルケアの発信を続けています。デリケートゾーンケアとしても、潤滑ローションとしても使える『peec』の魅力――潤滑美容ハイブリットローションとはどんなものなのでしょうか?『peec』のブランドコンセプトは「肌にまとい、愛を楽しむ」です。パートナーとの行為やセルフプレジャーの際に使える潤滑ローションなのですが、保湿成分や整肌成分をたっぷり配合しているので、デリケートゾーンケアとしても使用していただくことができます。――商品開発の際にこだわったポイントがあれば教えてください。ひとりで使えるのはもちろん、ふたりでも使いやすいようにこだわって開発しました。カードタイプの個包装になっているので持ち運びにも便利ですし、お泊まり用のケアアイテムにも見えるようなパッケージになっています。女性が買っても男性が買ってもパートナーに提案しやすいよう、クリーンなパッケージングにこだわりました。また、手に出していただくと分かるのですが、従来の潤滑ローションとは異なるテクスチャになっています。手にまとわりつくぬめり感はなく、しっとりととろけるような質感が特長です。肌の上では温感効果も発揮するので、デリケートゾーンに塗布した時に安心感がありますよ。――まさにハイブリットなプロダクトですね。ユーザーからはどんな声が届いていますか?『peec』は2023年10月にリリースしたばかりなのですが、10月開催の『FemtechTokyo(フェムテック・トーキョー)』に出展し、さまざまなご意見をいただきました。「塗った後の嫌な感じがなく、自宅でも使ってみたい」「使用後の保湿感」「ほのかに香るローズがいい」「こういう商品を探していた」など、うれしいお声が届いています。見た目のかわいらしさから手にとっていただくことが多く、ターゲットにしていた層だけでなく、ママさん世代や50代の女性にも感心を持っていただけたのが印象的でした。Instagramにも、「今までで一番パートナーと楽しく、気持ちよく愛情を確かめ合えた」などのDMも。これまでに潤滑ローションを使ったことがあるという方からは、質感に対するうれしい感想が届きました。温感を心地よく感じてくださったという方もいれば、行為後のケアにも使える便利さに感動してくださった方もいらっしゃいました。『peec』は肌にやさしい美容成分が中心のため、行為後も肌ケアとして塗布していただいてOKです。潤滑ローション特有の、使用後の突っ張り感もありません。――使用後のお手入れが簡単なのは助かりますね。特にどんな時に使ってほしいと考えていますか?サイズ感がコンパクトなので、パートナーとのお泊まりの時に使っていただくのもおすすめですし、おひとりで使用される方は、ぜひゆっくりとプレジャーできる日に使ってみてほしいです。行為の後って、本当は早く寝たいじゃないですか。身体も心もリラックスしている状態なのに、身体を洗うためにシャワーに行っているうちに覚醒してしまうのって、もったいないですよね。でも『peec』を塗布した時は、いつもよりも時間がゆっくり流れているような心地よさがあります。その感覚に身を任せたまままどろみにダイブできるのは、『peec』を使う時に感じる大きなメリットです。使い道の多い潤滑ローションで、性のトピックへの「話づらさ」を解消したい――『peec』が目指す将来や、原田さんが考えるセクシャルウェルネスの未来について教えてください。まだまだ性の話題はタブー視されており、ましてや女性から話すことに嫌悪感を抱く人も多いと思います。なので、パートナーとそういった話をする際は、彼ではなく自分への言い訳のために、遠回しな提案をしてみてもいいと思います。――遠回しな提案とは具体的にどういうものでしょうか?「友達からひとつもらった」とか「デリケートゾーンケアコスメなんだけど、ふたりでも使えるんだって」とか。そんなところからスタートでもいいと思います。『peec』の使用用途(ユースケース)が多いのは、そのためでもあるからです。『peec』をきっかけに、私のようなパートナーとのコミュニケーション不足が原因で、悲しい想いをする女性が1人でも減ったらいいな、と思っています。――最後に、性をオープンすることに対してまだ一歩を踏み出せない女性に、エールをお願いします!私がまず伝えたいのは、性交痛があるのは当たり前ではないこと。それに、性交痛には改善の余地があるということです。痛みについてパートナーに直接相談するのははばかられるかもしれません。だからこそ『peec』というプロダクトが生まれました。今後は、ライフステージに応じた女性特有の課題を持っている方たちのためのコミュニティを運営することも検討しています。こういったお悩みは誰にでも話せることではないですが、同じ悩みを抱える女性の間で自由に表現できるようになっていくことで、もっと性に対してもオープンな社会が実現していくはずです。私たちは、その一歩を踏み出すサポートを続けていきたいです。読者プレゼントにて10名様にプレゼント!
2023年12月08日日本テレビ系・金曜ロードショーでは、来年1月5日(金)に舞台化も話題の『千と千尋の神隠し』を放送する。2001年の夏に公開され、1年以上のロングランとなり、興行収入316.8億円という驚異的なヒットを記録した本作。また、世界的にも高い評価を受け、米国アカデミー賞長編アニメーション映画部門賞、ベルリン国際映画祭の最高賞である金熊賞ほか数多くの賞に輝いた。ぜひ今回は、“日本的な構造物”に注目してみてほしい。千尋が迷い込む不思議な街には、赤ちょうちんが並ぶ歓楽街、温泉や風呂屋、神社など、どこか見慣れたような日本的なモチーフが登場しているが、“ここが舞台”とはっきり言えるところは無いそう。そんな中でも、大いに参考にしたというのが、江戸東京たてもの園。江戸東京博物館の分館で明治や大正時代の民家や商店などを集めて移築・復元している野外博物館で、本作のモチーフとなった日本的な構造物が残っている。看板建築様式関東大震災後に建てられた店屋は、建物の前面に看板を兼ねた衝立のような外壁をもって造られていた。その外壁は自由な装飾で、洋風だったり、アーティスティックだったり様々。昭和初期の東京下町の街並みのような風景が、本作でも感じることができる。壁の引き出し江戸東京たてもの園に保存されているのが、文具店・武居三省堂。明治初期に創業し、中に入ると内壁一面に無数の小さな木製の引き出しが取り付けられており、釜爺のいるボイラー室が思い出される。風呂場の絵子宝湯という銭湯もあり、富士山が大きく描かれたペンキ絵や、大型タイルで美しく豪華な上絵を描くタイル画が目を楽しませてくれる。本作の油屋の風呂場の壁にも豪華絢爛な絵が描かれている。なお、金曜ロードショーの歩みを辿りながら、スタジオジブリ作品の魅力を紹介する展覧会「金曜ロードショーとジブリ展」は、富山で開催中だ。金曜ロードショー『千と千尋の神隠し』は2024年1月5日(金)21時~日本テレビ系にて放送。(シネマカフェ編集部)
2023年12月08日取材・文:ミクニシオリ撮影:大嶋千尋編集:松岡紘子/マイナビウーマン編集部リーダー職に就くためには、若いうちから計算してキャリアを構築する必要がある……そう思っている方も多いかもしれません。だけど、若いうちからやりたいことが決まっていた人って、身の回りにもそう多くはないものですよね。株式会社アデランスのe-ビジネス室でマネージャーとして働く飯野貴子さんも、自身の学生時代をこう語ります。「やりたいことなんてなかった、というか、なーんにも考えてませんでしたよ(笑)」。そう笑って話してくれた彼女ですが、現在はチームのリーダーとして部下たちを牽引する存在。飯野さんのキャリアは派遣社員からのスタートで「当初は興味がある仕事を選べる立場ではなかったんですよ」と話してくれました。艷やかな髪が印象的な飯野さんの話しぶりは、まさに明朗快活。部下や同僚からも「気持ちのいい人」として慕われています。そんな彼女の社会人生活について話を聞いてみると、与えられた環境の中でスキルを身につけ、成長し続けられる人の「社会人としてのコツ」も見えてきました。飯野 貴子さん派遣社員から社会人生活をスタートしたのち、コンサルティング会社に正社員として勤務。その後、アパレル会社のMDとして百貨店ブランド・TV通販ブランド・EC専用アパレルブランドの立ち上げEC販売に12年携わる。2019年9月、アデランスに中途入社。アデランス公式通販サイトの運営、管理をするマネージャーとして活躍中。毛髪診断士。■派遣社員からスタートした社会人生活。思い描いていたキャリアは蹴り出せなかったQ.1 幼少期はどんな性格でしたか?幼少期のことは自分ではあまり覚えていないのですが、好奇心旺盛な子どもだったようで母は私が保育園に上がるまでとても手がかかったそうです。好奇心旺盛がゆえに知りたい欲に捉われ、本の世界に没入しました。1人で本を読む時間がかなり好きだったようで、図書館の端から端まで読み込むことを楽しんでいた変わった子どもでした。塾にも通っていましたがあまり勉強は好きではなく、読書のしすぎで夜更かしし、親に怒られるほどの本の虫でした。Q.2 思春期は学校でどんな存在でしたか?学校に行きはじめてからは、役職を任されることが多かったです。自分から手を挙げることはないのですが、気づいた時には結果的にリーダー役をやっていましたね。Q.3 進学先はどのように選びましたか?大学の付属高校に通っていたため、進学先に悩むことはありませんでした。高校生の頃の自分は何も考えていない子どもだったので、将来のことを考えての行動はできていなかったですね。その結果、大学では学部編入をしました。国際情勢に興味があったのですが、英文学科に進学してしまい、自分が思ったような内容を学べなかったんです。田舎だったし、あの頃は今より気軽に情報もありませんでしたが、それにしてもなぜ誰も教えてくれなかったのか、と他責的に捉えていました。Q.4 留学は経験しましたか?大学時代に短期留学はさせてもらいました。国際情勢を学ぶ中でジェンダーに興味を持ち、韓国の大学院への進学が決まっていたのですが、日韓情勢が悪くなり、泣く泣く渡韓を諦めました。卒業する年の3月に進学を諦めたので時間的に就職活動もできず、就職氷河期であったこともあり、社会人人生は派遣社員からスタートすることに。自分で就職先を選ぶことはできませんでしたし、当時は「自分は負け組だ」と考えていました。■派遣社員時代の「苦労」が、今の自分にとっては大切なキャリアにQ.5 これまでのキャリア変遷を教えて下さい。派遣社員ですから、自分で思い描いてキャリアを選択できる立場ではありませんでした。社会人になってからは「とにかく今いる場所で頑張るぞ」というモチベーションで働いていました。最初は派遣会社の人事部アシスタント、次はインク屋さんの秘書アシスタント、その後は製薬会社の人事部に派遣されました。その後、縁あってコンサルティング会社に正社員として務めることになり、身体を壊すまで働きました。転職してアパレル会社を経験した後、アデランスに拾ってもらいました。こうやって話してみると、かなり変わったキャリア変遷ですよね(笑)。Q.6 現在の仕事に興味を持ったきっかけは何ですか?前職のアパレル会社でも役職に就かせていただいていたのですが、親会社に吸収合併されたことをきっかけに、転職を決意しました。アデランスに興味を持ったのは、人の悩みを解決する仕事に関わってみたいと思ったからです。自分に大きな影響を与えたコンサル時代の経験が生かせそうとも思いましたし、アパレル時代に経験したEC運営のスキルも生かせるので、アデランスでもマネージャー職として採用いただき、ECチームに配属となりました。Q.7 リーダー職に就いた時の心境を教えてください。初めてリーダー職に就いたのはコンサル会社の時でしたが、アデランスのような大きい会社で役職に就くとなると、求められることも多いのだろうと不安を感じていました。実際働いてみると、社員はいい人ばかりだったのですが、ECサイトで取り扱う商材も自分にとっては未知のものばかりだったので、当初は商品理解のために多くの時間を費やしました。Q.8 リーダー職についてから大変だったことは?ECサイトで販売するアイテムは、私たちECチームが商品企画や開発に携わることがあります。特に、今年4月に発売した「AWANIST」の開発~発売までは、アデランスで働いた数年間の中でもいちばん大変でしたね。AWANISTは、スイッチを入れるだけで自動的に質の良い濃密な泡ができあがる、独自開発の電動シャンプーブラシです。お箸の使い方は教わりますが、髪の洗い方って誰も教えてくれないなと思ったんですよね。毎日正しい髪の洗い方をすれば髪の悩みのほとんどがいい方向へ導かれるのではないか、という視点の元開発されたガジェットです。ブラシと一緒に専用のヘアケア製品の開発も進めていましたし、その上で通常業務も進めていたので、色々と調整が必要でした。鬼のように残業していたコンサル時代なら「何時まででも終わるまで働けばいい」と考えていたかもしれませんが、アデランスに入ってからはいかに効率よく、定時までに仕事を終わらせるかに注力するようになりました。私も歳を重ねましたし、今はチームの子にも「仕事と私生活のライフワークバランスが大事」と指導するようになったので、残業せずに仕事量をこなすのは、今までとは違う工夫が必要でしたね。Q.9 リーダー職として気をつけていることはありますか。2社目のインク屋さんで秘書業務をしていた時、上司にあたる女性がすごく怖い人だったんです。仕事の仕方を教えてもらえないのに、できないと怒られるので、何時間かけてでも自分で答えを見つけながらタスクをこなしていました。部下にそういったコミュニケーションを取ろうとは思いませんが、あの時身についた「自分で答えを見つける大切さ」は、今の若い子たちにも知ってほしくて。分からないことがあったらすぐに声をかけて欲しいけど、すぐに答えを与えず「なぜ疑問に思ったのか、どうしたかったのか」と聞くようにしています。派遣社員からスタートした社会人生活は人より忙しかったし、働いてばかりいたけど、得るものもあったと思っています。「若い時の苦労は買ってでもしろ」という言葉がありますが、私の20代はまさにそんな生活だったので。今はその経験ができたことに感謝しています。■「ありがとう」の言葉がいちばんのモチベーション。部下の育成にも力を入れたいQ.10 仕事でやりがいを感じるのはどんな時ですか?1日のはじめに前日の売上をチェックするのですが、利益が出ていることが分かる時が一番うれしいですね。特に、自分が開発した商品が売れて、いい口コミがついた時が一番うれしいです。AWANISTはもともと、美容感度の高い若い女性に向けて作った商品だったのですが、いざECで販売してみると、想定とは違う層に受け入れられました。今はシニア層の方々に多くご購入いただいていて、髪が上手に洗えるようになって嬉しいというお声が届いています。アデランスは、人々の悩みに向き合っている会社です。だからこそ、お客様から直接に「ありがとう」という言葉をかけていただけることが多く、働き続ける大きなモチベーションになっていますね。Q.11 仕事終わりやお休みの日は何をされていますか?アデランスは今までの社会人生活の中でもっともホワイトな企業なので、時間を持て余すようになって困っています。平日の帰宅後は夜は昔と比べると考えられないくらい早く寝るようになりました。土日もゆっくり自分の生活に時間をかけることができるようになり、人生でいちばんのスローライフを満喫しています。昔は昼夜仕事のことばかり考え、夢にまで出てきていましたが、今は会社にいる時以外、仕事のことを考えなくなりました。Q.16 今後の展望を教えてください。今の若い人にとっては「アデランスって何?」という人も多いと思います。サロン事業を若者に知ってもらうのは難しいかもしれませんが、私たちはECという広い玄関口を構えるチームなので、若い人にも知っていただき身近に感じていただけるような新商品開発を進めていきたいです。リーダーとしては、チームメンバーの育成にも力を入れていきたいです。自分の若い頃とは随分雰囲気の違う部下たちと日々接していますが、学ばせてもらうことも多いですね。ただ、私のキャリアの中では「悔しさを感じる経験」が自分にとってかなり重要だったとも思っています。失敗するかもしれなくても、チャレンジの場を与えてあげるのも、リーダーとしての務めだと思っています。チームメンバーにはもっともっと、色々な経験をさせてあげたいですね。
2023年12月01日2024(令和6)年2月東京・歌舞伎座、3月名古屋平成中村座で上演される「十八世中村勘三郎十三回忌追善興行」の合同取材会が11月28日、都内で行われ、中村勘九郎、中村七之助が出席した。時代物から世話物、新歌舞伎に新作歌舞伎、舞踊に至るまで、幅広い分野で当り役を持ち、人々を魅了し続けた十八世中村勘三郎。その十三回忌追善では、勘三郎の長男・勘九郎、次男・七之助をはじめ、由縁の出演者と演目が揃い、名優を偲ぶ。1987(昭和62)年1月歌舞伎座『猿若江戸の初櫓』猿若=十八世中村勘三郎(当時 五代目勘九郎)©松竹1992(平成4)年10月南座『青砥稿花紅彩画 白浪五人男』弁天小僧菊之助=十八世中村勘三郎(当時 五代目勘九郎)©松竹2月歌舞伎座では、寛政元(1624)年に初代猿若(中村)勘三郎が、後の中村座である猿若座の櫓をあげ、江戸で初めて歌舞伎興行を創始したことを記念して始まった「猿若祭」を開催。続く3月名古屋平成中村座では、初代勘三郎生誕の地とされる愛知県名古屋市中村区で、十八代目中村勘三郎襲名披露として、平成18(2006)年以来となる同朋高校体育館での公演が実現する。勘九郎は歳月の流れに思いをはせながら、「祖父が父に『追善興行ができるような役者になっておくれ』と言っていた通り、追善興行ができるのは本当にうれしい」としみじみ挨拶し、「親孝行は何ひとつできていなかったと思うが、これで少しは親孝行ができるのかなと思う」と安どの表情。七之助も「1年を通して、父の追善興行を行えるということは息子として本当にうれしく、身の引き締まる思いです」と背筋を伸ばした。2010(平成22)年4月歌舞伎座『連獅子』狂言師後に親獅子の精=十八世中村勘三郎、狂言師後に仔獅子の精=中村勘九郎(当時 二代目勘太郎)、狂言師後に仔獅子の精=中村七之助©松竹2月歌舞伎座夜の部では、初代勘三郎が、江戸で芝居小屋建立を幕府に認められるまでを描いた中村屋由縁の舞踊劇「猿若江戸の初櫓」を上演。勘九郎の長男・中村勘太郎が初役で猿若を勤め、出雲の阿国で七之助が華を添える。17代目と18代目の伝説的な共演以来、中村屋を語る上で欠かすことができない舞踊の大曲「連獅子」では、親獅子に勘九郎、仔獅子には10歳となる次男の中村長三郎が初めて挑むことになった。猿若を勤めることを知った勘太郎の様子について、勘九郎は「マスク越しに笑みがこぼれるのが見えて、愛おしかった」と目を細め、「連獅子」に初挑戦する長三郎には「火の玉のような子獅子を演じてくれるはず」と期待を寄せた。2010(平成22)年2月歌舞伎座『籠釣瓶花街酔醒』佐野次郎左衛門=十八世中村勘三郎©松竹昼の部では、勘三郎が当り役にした「籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)」の佐野次郎左衛門を、勘九郎が初役で勤め、女方の大役・兵庫屋八ツ橋を七之助が同じく初役で勤める。「いつかやりたいとタイミングを模索していた。兄弟ふたりでできるので、父も喜んでいるはず」(勘九郎)、「八ツ橋は、女方あこがれのお役。初役はありがたい」(七之助)と声を弾ませた。さらに、各地の芝居小屋やホールをめぐる「陽春・春暁・錦秋歌舞伎特別公演2024」、10月には「俊寛」の舞台である鹿児島県三島村・硫黄島で13年ぶりの開催となる「三島村歌舞伎」も決定した。勘九郎は「2011年に2回目の『俊寛』を三島村で演じた時、私が14歳で千鳥をやらせていただいた」と回想。勘太郎(当時は七緒八)が誕生した頃で、「父が『七緒八が14歳になるのはいつだ?俺が70歳になるから、その記念でまたやろう』と決めていた」と秘話を披露。「それが見られなかったのは悔しいんですが、父の遺志を継いで、三島村で俊寛を勤められるのも、本当に楽しみ」と追善興行ラインナップに奔走する2024年に闘志を燃やしていた。取材・文・撮影(会見写真):内田涼<公演情報>十八世中村勘三郎十三回忌追善■「猿若祭二月大歌舞伎」【昼の部】11:00~一、新版歌祭文野崎村二、釣女三、籠釣瓶花街酔醒【夜の部】16:30~一、猿若江戸の初櫓二、義経千本桜すし屋三、連獅子2024年2月2日(金)~2月26日(月)※13日(火)、20日(火)休演※9日(金)昼の部は貸切(幕見席は営業)会場:東京・歌舞伎座■「名古屋平成中村座 同朋高校公演」【昼の部】11:00~一、弁天娘女男白浪二、身替座禅【夜の部】15:30~一、義経千本桜川連法眼館二、二人藤娘2024年3月6日(水)~3月18日(月)※12日(火)休演会場:平成中村座(学校法人 同朋学園 同朋高等学校 体育館)公式サイト:
2023年11月29日取材・文:渡邊玲子撮影:大嶋千尋編集:杉田穂南/マイナビウーマン編集部数々の埼玉ディスを連発するもまさかの大ヒットを遂げた映画『翔んで埼玉』の続編『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』が2023年11月23日(木・祝)に公開されます。全てにおいてスケールもパワーも格段にアップし磨きのかかった“ディス”と“郷土愛”が楽しめるという同作。前回に引き続き埼玉解放戦線のリーダー・麻実 麗を演じるGACKTさんは、20代の頃に思いもよらない埼玉県人との関わりがたくさんあったのだとか。また、今回から新キャストに加わり、滋賀のオスカル・桔梗 魁を演じる杏さんは、ここ数年で故郷を離れて思うことがあると語ります。今回のインタビューでは、そんな二人に“埼玉のイメージ”やそれぞれの“郷土愛”をうかがいました。■思いもよらないところで埼玉県人と触れ合っていた――まずは続編の制作が決まった時のお気持ちからお願いします。GACKTさん(以下、GACKT):やめようよ。もういいでしょう……です。――いやいや、皆さん期待されていたと思います(笑)。GACKT:「ふみちゃん(二階堂ふみ)はなんて言ってるの?」「やめようよ……」って「やっぱり!」と。――主演のお二人が……。杏さん(以下、杏):特に乗り気ではなかったんですね(笑)。GACKT:リスクでしかないです……。――今回のディスり先の舞台が関西になると聞いた時はどう感じられましたか?GACKT:予想の範囲内です……。関西を敵に回すと大変なのになぁって。それが最初の感想です。――杏さんはいかがですか?杏:私は武内英樹監督と月9(ドラマ『デート~恋とはどんなものかしら~』)でご一緒させていただいていて。「いつかもう一度一緒にやりたいな」って思っていたところに、まさかこの作品だとは……とビックリしました。私のバックグラウンドは滋賀と関係ないので、「果たして“滋賀のオスカル”を私がやってしまって大丈夫だろうか……?」という懸念もありました。――とはいえ、杏さんが演じる滋賀のオスカルである桔梗は、滋賀を救うためパリに渡り、革命を学んで帰ってきた、という設定で、「なるほど」と腑に落ちるところもありましたが。杏:元々その設定があったわけではなくて(笑)。撮影が後ろ倒しになって、その途中で私がパリに行ったから、そうなったので。一年経って新しい台本を開いたら、「パリに渡り……」と書いてあったんです。――なるほど(笑)。お二人はもともと埼玉にはどのような印象をお持ちでしたか? GACKTさんは以前「埼玉のダサさの原因は“玉”だ」と語っていたようですが……。GACKT:なんで「たま」なんでしょうね?埼「ぎょく」とかでもいいのに。――読み方が違うだけでも印象がよくなったかもしれない、と。杏:でも県庁所在地は「さいたま市」って、ひらがなになっちゃったし……。GACKT:でもやっぱり「たま」がダメだったんだと。群馬も多分「うま」がダメだったんでしょう。――(笑)。前作では「埼玉県人にはそこらへんの草でも食わせておけ!」といった埼玉への偏見(?)が描かれていますが、ご自身のなかには、埼玉に対する偏見は特になく?GACKT:何もないですよ。ボクは基本的に日本の中でダメだと思う場所は一つもないです。それぞれの県に好きなところがあります。例えば、今回の舞台の滋賀だって、ボクは釣りが好きなので、年に2回はブラックバスを釣りに琵琶湖に行きますし。埼玉も、もともとは池袋に住んでいたというのもあって……。――上京されてからしばらく。GACKT:そう。東京に出てきた当時。20歳から26歳までずっと池袋だったんですけど。遊ぶのはもっぱら西口公園で。――『池袋ウエストゲートパーク』!GACKT:まさにあの時代。「I.W.G.P.」ブームの真っ只中で。ボクは毎日ウエストゲートパークにいて。――じゃあ、GACKTさんも「I.W.G.P.」のキャラクターの1人だったかもしれない。GACKT:いやいや、ボクはもうナンパ専門だったんで。でもナンパしている相手は、実はほとんど埼玉県人だったっていう。当時は池袋に住んでいる人たちより埼玉の人たちの方が圧倒的に多かったので。埼玉県人と触れ合ってる時間は長かったはずなんですよ。「どこから来たの?」って聞くと、みんな埼玉とは言わずに、「大宮」とか「浦和」って言うんですよ。だからこっちも「大宮って、東京のどこ?」みたいな。知らないので。――『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』では、GACKTさん演じる麻実麗が「埼玉に海を作る!」と意気込み関西に乗り込みますが、そこでさまざまな困難にぶち当たるお話です。 GACKTさんも上京された当時、何かしらギャップに戸惑うことはありましたか?GACKT:戸惑いは全くなくて、上京した当時は「もう東京すごいな」って思いました。ボクにとっては池袋が東京の基準だったんですが、当時の池袋は相当治安が悪かったみたいで、港区あたりに遊びに行って、そこで仲良くなった子たちに「池袋に住んでる」って話すと「え!? 大丈夫?」って驚かれたりして。「ここはそんなに治安が悪い場所だったのか……!?」って、後から知る……みたいな感じでしたから。――杏さんは東京出身ですよね。埼玉にはあまりゆかりがないかと思いますが、埼玉にはどんなイメージがありますか?杏:祖父母がそれぞれ東京出身と青森出身ではあるんですけど、住んでいたのが埼玉で。埼玉といえば、おじいちゃんおばあちゃんみたいなイメージでしたね。■笑って「くだらない」って言ってもらえるのが一番の誉め言葉――本作は“ディスる”という形で、日本各地の色んな文化を紹介している作品でもありますよね。 お二人はこの作品に関わられたことで、何か新たに発見したことはありますか?GACKT:そもそもこの映画に出てくる“ディスる”という言葉と、一般的に使われる“ディスる”という言葉は根本的に違うというか。ディスるって聞くと、どうしてもみんなSNS上の誹謗中傷的なものをイメージすると思うんですよ。でもこの映画のディスりは愛ゆえに出てくる言葉で、どちらかというと「イジる」に近いというか。――「イジる」ですか。GACKT:愛が深すぎるがゆえに攻撃的になったり、自虐的になったりすることってあるじゃないですか。同じ埼玉の中でも、大宮と浦和が揉めていたりするのも、地元愛の強さゆえに起きている部分もあると思うので。それにこの映画って、ディスることを目的にしているわけではなくて、ちょっと俯瞰で見てみると、「それってすごくくだらないことなんだよね」って笑い飛ばせるというか。ボクは映画を観た人たちに、笑って「くだらない」って言ってもらえるのが一番の誉め言葉だと思うし。 いま世の中で起きている大半のことを、笑って「くだらない」と言える人たちであれば、これほど衝突が起きたり、傷つけ合ったりしないと思うんですよ。『翔んで埼玉』シリーズは、こんな時代だからこそ、必要な映画なんじゃないかと思います。――杏さんはいかがですか?杏:私は関東の出身なので、今回滋賀のオスカルを演じるにあたってセリフに初めて聞く言葉が多かったんですよ。「ゲジゲジナンバー」とか「滋賀作」とか、「湖西線が風に弱い」とか……。どれも一個一個ネットで調べたり、この言葉が生まれた背景にどんなことがあったんだろうって勉強したりしながら、滋賀のいろんなことが知れたというか。「(関西の方は)こんな風に普段思ってたんだ」っていうのは、全然気がつかないことだったので、それはすごく興味深くやらせていただけたかなって思います。――やはり杏さんには、歴女ゆえの、調べる面白さがあったんですね。実際に地元出身のキャストの方も多く出演されていますが、共演者同士で「地元あるある」ネタで盛り上がる場面を目にすることもありましたか?GACKT:関西の方たちとはそういう話にならないんですけど、なぜか埼玉の人たちは、撮影以外でも「大宮は~」とか「浦和は~」みたいに語り合っていて。熱量がすごかったですね。■ここ最近「東京に帰る」という感覚を味わえるように――作品テーマである「郷土愛」については、お二人はどのような思いをお持ちですか?GACKT:郷土愛って、すべてを肯定することが郷土愛ではなくて、良いところも悪いところも含めて、自分で理解し、その上で愛せるのが郷土愛なんじゃないのかなと。ボクも故郷の沖縄に対してすごく好きな部分もすごく嫌いなところもたくさんあって。「なんでこうなんだろうな」と思う部分もありますし。でもそれも含めての「愛」であって、必ずしも「全部好き」なのが「郷土愛」というわけでもないと。良いところも悪いところもすべて理解した上で、それでも愛しているのが「郷土愛」なんじゃないかと思います。―― 東京出身の方は“故郷”のイメージがないと言う方も多い印象があるのですが、杏さんはいかがですか?杏:例えば、「夏休みにどこどこのお家へ帰る」みたいな経験があまりなかったので、故郷に対する憧れのようなものは確かにありました。最近パリにも住んでみてやっと「東京に帰る」という感覚を味わえるようになって。改めて「久しぶりだな」って噛みしめたり、「やっぱり東京のご飯はおいしいな」と実感したりしています。――「外に出て初めて昔住んでいた場所の魅力に気づく」という側面もあると思うのですが、 実際にお二人が日本を離れてから新たに感じたことはありますか?マレーシアやパリから、日本についてどう感じていらっしゃいますか?杏:日本は便利ですよね。食材も親しみがあるし。何か物を頼んでも、絶対に指定した日に届くどころか、2時間単位で時間指定もできるし。 電車のダイヤもそうですけど、いろんなものが日本は正確なので。予定を立てやすいという利点はありますね。――GACKTさんは?GACKT:住みやすいか住みにくいかで言うと、もし本当に日本が一番住みやすかったら、ボクは海外には住んでいないと。ただ、日本に帰りたい季節もあるんですよ。ボクは一年で秋が一番好きで。仕事がなくても日本に帰ってきて、いろんなところに紅葉を見に行って「これは日本にしかない美しさだな」と実感します。もちろん海外にも紅葉はあるんですが、日本の紅葉の美しさは独特なんですよ。なぜか分からないけど寂しい気持ちになったり、切ない気持ちになったり。理由もなく胸がキュッと苦しくなったりするっていうのが、日本独特の秋の楽しみ方だなって。杏:私の場合は、『知らない世界に住んでみたいな』って、刺激を求めてパリに行った感じなんです。もっといろんなものの見方や考え方に子どもたちと一緒に触れてみたいな、という気持ちもあって。日本を便利だなと感じるのも、自分が生まれて育った国だからかもしれないし。日本にももっと柔軟な考え方があったらいいのにと思う部分もあります。子どもたちには、いずれまた日本に帰ることになってもいいから、ひとまず国籍も文化もみんなバラバラな子たちが大勢いる学校に通うことで、できるだけいろんな世界を見てほしい。まさに今、親子一緒に奮闘している最中なんです。映画『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』その昔、東京都民からひどい迫害を受けていた埼玉県人は自由を求め立ち上がった。麻実麗・壇ノ浦百美をはじめとする埼玉解放戦線の活躍により通行手形制度が撤廃され埼玉は平穏な日常を手に入れた。しかし、それは単なる序章に過ぎなかった…。さらなる自由と平和を求め、埼玉の心をふたたびひとつにするため、埼玉解放戦線は次なる野望へと突き進む。遥か西の地・関西へと飛び火したこの事態は東西の天下を分かち全国をも巻き込む東西対決へと発展していく。史上類を見ない壮絶なディスバトルの火蓋が今、切られようとしていた――。公開日:2023年11月23日キャスト:GACKT二階堂ふみ杏片岡愛之助ほか原作:『このマンガがすごい!comics 翔んで埼玉』魔夜峰央(宝島社)監督:武内英樹(「のだめカンタービレ」シリーズ、「テルマエ・ロマエ」シリーズ、「ルパンの娘」シリーズほか)脚本:徳永友一(「探偵の探偵」「僕たちがやりました」『かぐや様は告らせたい』シリーズ、『ライアー×ライアー』ほか)©2023 映画「翔んで埼玉」製作委員会<GACKT>ヘアメイク:タナベコウタスタイリスト:Rockey<杏>ヘアメイク:笹本恭平(ilumini)スタイリスト:中井綾子(crêpe)
2023年11月17日取材・文:ミクニシオリ撮影:大嶋千尋編集:松岡紘子/マイナビウーマン編集部皆さんは、リーダー女性にどんなイメージがありますか?忙しいスケジュールに耐える精神力、関係各所とスムーズにやり取りするコミュニケーション力……仕事だけでなく人柄も素晴らしい女性、という印象がある方もいるのではないでしょうか。では、リーダー職はポジティブ思考なコミュニケーション猛者しかいないのでしょうか。いいえ、そんなことはありません。第一三共ヘルスケアで「ロキソニン内服薬」シリーズのブランドマネジャーとしてブランドを牽引する土合桃子さんは、25歳で現在のポジションに就任しました。しかし彼女は「幼い頃から内気で人見知りな性格だった」と話してくれました。学生時代の留学や、向いていないと思っていた営業職を経験し、新しい環境にも恐れずに飛び込み続けることで、苦手なことも克服してきた土合さん。学生時代には人の先頭に立つような立場なることは想像していなかったという彼女のキャリアを聞いてみると、苦手と割り切らず挑戦してみることの大切さを知ることができます。土合桃子さんドラッグストアの営業職に3年間従事した後、2020年4月から「ロキソニン内服薬」シリーズのブランドマネジャーに就任。つらい痛みに悩んでいる方のQOL(生活の質)向上に貢献したいという思いで、幅広い痛み悩みに対応した新製品の開発や、薬を正しく使っていただくための啓発活動に取り組んでいる。■留学と営業経験で「かなりの人見知り」を克服Q.1 幼少期はどんな性格でしたか?幼い頃から人見知りが激しく、親戚が集まる時には家族の背中に隠れてしまうような、内気な子どもでした。学童に通っていたこともあり、同い年くらいの子とはなんとか仲良くなれるのですが、あまり自発的ではなかったので、なんとなく周りの子が作ってくれる空気に合わせて遊んでいました。Q.2 思春期は学校でどんな存在でしたか?みんなの中の1人といった存在で、特に目立つ生徒ではなかったと思います。運動が苦手だったので、部活は高校生になるまでやっていなかったのですが、勉強は好きでした。やったことがそのまま結果になるのが気持ちよくて、誰に言われずとも自発的に勉強していました。Q.3 大学はどのように選びましたか?文系科目の方が得意で、多様なコミュニケーションにも興味があったので、異文化コミュニケーションが学べる学部に進学しました。2年生の時には留学も経験し、アメリカのモンタナ州に行きました。様々な国の学生が集まる寮ではブラジル人の女の子と同室になり、これまでの自分とは180度異なる積極性に驚きました。彼女との関わりの中で、世の中に多様なコミュニケーションがあることを知り、自身の人間性を深めるきっかけになりました。幼い頃から積極性に欠けるタイプでしたが、自分が育った環境とは異なる文化に触れたり、自分から何かをつかみ取っていく留学生たちと接したりする中で、自分も新しいことにチャレンジしたいと思うようになりました。また、留学中には地元のボランティアにも参加し、自発的な働きかけで成果を出すことの面白さを知りました。Q.4 学生時代にバイトはしていましたか?高校生の時に近所のドラッグストアでアルバイトをはじめ、大学を卒業するまで続けました。ヘルスケア領域で仕事をしたいと思うようになったのは、ドラッグストアでの仕事で薬やヘルスケア商品を身近に感じるようになったことが大きな理由です。レジ打ちや品出しが主な仕事ではありましたが、お客様と触れ合う機会が多かったこともあり、生活におけるヘルスケアの重要性を感じるようになりました。Q.5 会社に感じた魅力はなんですか。第一三共ヘルスケアはOTC医薬品を中心に取り扱う会社なのですが、当初は商品数やバリエーションの幅広さに魅力を感じました。不調に対処する医薬品から、健康を保持するためのスキンケアやオーラルケア製品など、様々な状態の人を包括的にカバーできるのがいいなと感じました。総合職として募集されていましたが、営業にはあまり自信がありませんでした。しかし営業先には、自分と関わりの深かったドラッグストア様も多いので、苦手意識のあった営業職からでもキャリアをスタートする決意ができました。Q.6 これまでのキャリア変遷を教えて下さい。最初の配属は名古屋で、営業として東海3県で約100店舗を展開するドラッグストア様の窓口担当をしていました。人見知りな性格も営業時代にかなり改善され、積極的に営業先に働きかけ、店舗と連携して販売方法をご説明させていただく機会を設けるなど、店舗ごとの販売モチベーション維持に注力しました。こちらから働きかけたことに対してきちんと協力してくださる、あたたかい人柄の方が多く、私自身も励まされました。3年間の営業時代には、人と真剣に関わることの大切さや、良好な人間関係の中で仕事が成功した時の喜びを知ることができました。入社当時から「営業を経験した後は、ブランドマネジャーとしてキャリアを積んでいきたい」と上司に伝えていたのですが、想像以上に早いタイミングで異動が決まりました。■営業時代の経験を生かし、若手リーダーとしてブランドを牽引Q.7 現在のお仕事内容を教えてください。現在は「ロキソニン内服薬」シリーズのブランドマネジャーとして、ブランド全体の育成戦略を立てています。新製品の開発や既存品の育成戦略の検討、広告戦略の立案など、幅広い業務に携わっています。また、生活者の方々に定期的なブランド調査も行っており、検討内容とニーズのバランスを考えながら、社内会議で検討しています。痛みに関する実態把握や啓発活動も行っており、近年はとくに気圧・気象の変動に伴って発生する頭痛(気象病)や、女性特有の痛みである生理痛に対する理解促進、対処啓発に注力しています。Q.8 若手としてブランドマネジャーという職に就いてから、大変だったことはなんですか?本社に異動してからは、営業現場で働いていた時とは業務内容も環境がガラッと変わり、日々の業務もいちから自主的に学ぶ大変さがありました。また、本社で関わるメンバーには自分と年次の離れた先輩も多く、ブランドマネジャーとして様々な部署と連携を取る時には、関係づくりに苦労しました。些細なことでもデスクに直接聞きに行き、まずは顔を覚えてもらえるように工夫しました。留学や営業で自主性や積極性を身につけられていなければ、社内コミュニケーションにももっと苦戦していたと思います。Q.9 ブランドマネジャーとして、意識されていることはなんですか。私はブランドを牽引する立場ではありますが、自分より役職の高い方に業務をお願いすることもあります。業務上必要なことではあるものの、皆さんが他にも重要な仕事をこなしていることを十分理解し、やってもらって当たり前と思わないようにしています。ブランドとしての想いや背景をしっかり説明したり、期日を明記した上でメールを送ったりと、相手が疑問を感じづらいコミュニケーションを工夫しています。Q.10 どんな時に仕事のやりがいを感じますか。実際に生活者の方々のお声を聞いて、自分が担当した製品が役に立っていることを実感する時が一番嬉しいです。今年の3月年に「ロキソニンSプレミアムファイン(第1類医薬品)」という生理痛向けの新製品を世に送り出した時も、SNSやネットにアップされる生の声を見て、人々に必要とされる製品だったことを実感しました。学生の頃は自分が誰かの役に立てるとは思っていませんでしたが、仕事をはじめてからは、自分が働く意味やその価値を感じるようになりました。Q.11 毎日のタイムスケジュールを教えてください。9時過ぎに出社し、メールの確認から1日を始めます。お昼は同じ部署の仲間とランチして、午後からは打ち合わせや会議をこなします。合間に資料を作ったりもしながら、20時までに退勤する日が多いです。忙しさは時期によって変わるのですが、睡眠はしっかり取るようにしています。■夢はブランドマネジャーとしての持続的な成長Q.12 ヘルスケア習慣について教えてください。まず、不調が出た時には効果的に薬を使って対処するようにしています。痛みを我慢していると鎮痛薬が効きづらくなるので、すぐに病院に行けない時は自社製品も服用します。私もロキソニンに携わる前は、ちょっとした痛みなら我慢したまま生活するのが当たり前と思っていました。しかしロキソニンの効能について詳しく知ってからは、低気圧の日に頭痛が生じたときやデスクワークが続いて体に痛みを感じた日なども、我慢せず薬を服用するようになり、生活のクオリティや仕事のモチベーションが保ちやすくなりました。生活者の方々のお声を聞いてみると、ロキソニンに対して「よく効くから体に負担がかかりそう」という印象を持っている方も多いようなのですが、実は服用時の胃への負担が少なくなるように工夫されていて(※)、効き目と胃への優しさを追求した鎮痛薬なんです。ロキソニンに対する正しい情報を世に伝えていくことも私の仕事なので、今後も様々な形で魅力を広めていけるように注力していきたいです。また、最近は年齢を考えてジムで運動をするようになりました。幼い頃からずっと運動が苦手でしたが、機械を使えば私でも運動ができるんだな、と感動しています(笑)。Q.13 今後の展望を教えてください。学生時代の自分は内気で人見知りで、誰かを引っ張る存在になれるなんて思っていませんでした。留学や営業など、自分が苦手と思っていたことにもチャレンジしてみたことで、今の自分がいます。実は第一三共ヘルスケアが新卒採用を始めたのは今から10年前で、私はその4期生なんです。そのため、年齢が近い先輩方が、結婚・出産などのライフイベントを経たのち、どのような働き方をしているのかを知る機会がまだ少なく、自身のライフステージが変わった時の働き方も、今はまだ想像がついていません。だからこそ、今後プライベートの状況が変わっても私がブランドマネジャーを続けていくことで、社内の後輩たちのロールモデルになれればと思っています。仕事とプライベートのどちらにも言えることですが、未来の見えない挑戦でも、これまでのように積極的に飛び込んで、新しいスキルや経験を得ていきたいです。※胃粘膜を刺激しにくい形で通過し、体内で吸収されてから鎮痛効果を発揮するプロドラッグ製剤
2023年11月07日取材・文:ameri撮影:大嶋千尋編集:松岡紘子/マイナビウーマン編集部仕事もプライベートも楽しみたい。それを叶えて体現しているのが、ソニー銀行でカスタマーサポート企画部とローン営業部を兼務している関根百代さん。兼務というと、忙しくてプライベートの時間が減ってしまいそうというイメージがありますが、趣味は旅行で、仕事とプライベートのオンオフははっきりさせているという関根さん。新しいことに飛び込み“探検”し続ける関根さんの働き方を伺ってきました。■インスピレーションを信じてソニー銀行に入社本日はどうぞよろしくお願いします!関根さんは2013年に入社されたとのことですが、新卒で入社されたんですか?はい。新卒で入社し、最初に配属された先でカスタマーセンターでの顧客対応業務を担当していました。そもそも、ソニー銀行にはなぜ入社しようと思われたのでしょう?就職活動ではあまり業界を絞っていなかったので、いろいろな企業を見ていたのですが、インターネットやニュースで「ソニー銀行、顧客満足度1位」というのを目にしまして。当時はインターネット銀行について何も知らなかったので「何だろうこの銀行?」と興味が湧き、説明会に行ったことがきっかけでした。その時に「社員やお客さまを大切にしている会社だな」と感じ、会社として大切にしている方向とインターネットから入ってきた情報が一致したんですよね。ここであれば肩肘張らず、自分らしく働けるかなと思って、入社を決めました。第一印象でのインスピレーションが大きかったです。大学で金融などを学ばれていたんですか?いえ、大学時代は経営学部で、戦略論を勉強していました。全然違う業界だったのですが、ビビッと来たんですよね。■顧客対応業務をベースに2つの部署を兼任入社から現在まではどういうお仕事を……?最初は実際に顧客対応を電話やメール、チャットで行う部署から始まり、研修チームに異動したので、これまでに自分が教わってきたことを還元しました。その後、相談窓口の資産運用相談業務の立ち上げに関わり、リリース後はアドバイザーとして資産運用・住宅ローンのコンサルティングの役割を担いました。そして、現在はコンサルティング業務の企画・推進やオンラインセミナーや動画などを活用した情報発信を行う業務などを行っています。入社してからずっとカスタマーサポートのお仕事がベースにあるんですね。顧客対応がベースでありつつ、2023年からはローン営業部タイアップ企画課も兼任となり、他企業さんとの提携事業を推進する仕事にも携わるようになりました。二つの部署を兼任されているということで、働き方の比率はどのような形なのでしょう?数字的には、カスタマーサポート企画部が6割、ローン営業部が4割ですが、時期で業務量が変わるので、それに合わせてフレキシブルにペース配分を変えています。ローン営業部の兼任は、自分からチャレンジしたい気持ちがあったのでしょうか?私、部署異動の際に、自分から「ここへ行きたい」と発信したことがあまりなくて。ただ、「やり切ったな」と感じたタイミングで異動の話は巡ってくるものなのだなと感じています。ちょうど「他のこともやってみたいな」というタイミングでふと話が来るので、そんなペースで10年ほど、いろんな部署でいろんな経験をさせてもらっています。どちらの部署のことも分かっているのは強いですよね。そうですね。それはとてもありがたいです。一つの部署にいただけでは分からなかったことも「そういえばあっちの部署でこんなこと言ってたな」と気づくことができるので、こういう環境もいいなとポジティブに捉えられています。■兼務になり自分の気持ちにも変化が兼務されている中で、働く上で大切にしていることはありますか?初めに兼務のことを聞いた時は、それぞれの部署での業務量の兼ね合いなどいろいろなことを考えていたのですが、計画をきっちり立てていても、結局のところ突発的な案件や依頼は来るので、兼ね合いを先に決めても仕方ないと思ったんですよね。週ごとの大体の仕事は把握しつつ、「突発的なものは来る」と思ってゆったり構えていようかなと。兼務が決まった当初とは意識が変わってきたように思います。兼務になって心構えが変わった感じですか?そうですね。昔は、あらかじめきっちり決めて期日までに突き進んでいきたい性格でしたが、兼務してから「そうはいかないな」と思うようになりましたね。目標を決めて突っ走るのも気持ち良かったですが、いろいろフレキシブルに幅広く経験して吸収していくのもいいなと思えるようになりました。■プライベートとのオンオフはきっちり。怖いことも“なんとかなる”精神でチャレンジ周りで働く方たちの雰囲気はどうですか?基本的にみなさん優しくて親切だなと感じています。ただ“親切”という言葉で語りたくないくらい、その“親切”を表現する形がそれぞれ違うので、「あっ、この人、ここが優しいな」と相手の親切なポイントを発見するのも楽しいです(笑)。職場の好きなところはどこですか?自由と責任のバランスが好きです。経験を重ねることで徐々に自由度が高まってきていて、その分責任もついてきますが、そのバランスがいいなと思っています。現在のワークライフバランスはどれくらいだと感じていますか?極端な人間なので、仕事をする時はガッと仕事をするのですが、「今日予定あるから帰ろう」とサッと帰る日もあり……。あとは、遊ぶために一気に働き、ガッツリお休みを取って旅行へ行ったりするので、比率は難しいですが、仕事とプライベートのオンオフはきっちりしていると思います。プライベートをしっかり大切にしているんですね。会社の外に出て、駅までの10分を歩いている間にスイッチがオフになります。少し元気な時は、もう少し先の駅まで歩くこともありますね。休日や仕事後は何をして過ごすことが多いですか?休日は、隙あらばどこかへ行っています。前の連休は、ロサンゼルスに行って来ました!新しい部署への異動も、プライベートでの旅行も、いろいろなところに飛び込むのがお上手ですよね!性格的には最初は躊躇しなくもないのですが、大体“行けば都”と感じられる精神があるかもしれないです。旅行はそもそも躊躇なく楽しめていますが(笑)。関根さんにとって怖いものってないんですか?もちろんあります!怖いことも、嫌だなと感じることもありますが、「なんとかなるかな」と思って過ごしています。ご自身のキャリアを「○○キャリ」と当てはめるとしたら、何だと思いますか?この取材を受ける前に後輩に聞いてみたのですが、「“探検キャリ”ですね」と言われました。「確かに!」と思ったので、それを採用させてもらいます!最後に、今後の展望を教えてください。やり切ったタイミングでいつも新たな仕事を経験させてもらえているので、自分が納得いくまでやり切る精神は今後も大切にしたいなと思っています。それに加え、これまで顧客対応部門の仕事をベースに、現在は商品サービスのキャンペーンの仕事もしている中で、もちろん今もしっかり連携は取れていますが、より最適な形でお客さまに届けられる仕組みを作りたいと考えています。良い商品・サービスの企画は大事ですが、同じくらいその届け方も重要だと思っているので、自分の経験を生かしながら、お客さまに心地よく使ってもらえるような体制作りに貢献していきたいです。
2023年10月25日取材・文:ミクニシオリ撮影:大嶋千尋編集:鈴木麻葉/マイナビウーマン編集部近年、女性のヘルスケアに関する情報や商品はどんどん増えています。そして、ウーマンヘルスケアを含む「フェムテック」と呼ばれる領域の中の、女性のセルフプレジャーを支援するアイテムも増えてきている反面、まだまだ「人に相談しづらい」「どうしていいか分からない」という声が多いのも、この領域の特徴でもあります。俳優・モデルとして活動する水原希子さんは、セルフプレジャーを含むフェムケア領域の発信を積極的に行っている女性のひとりです。水原さんは2023年、女性向けセルフプレジャーアイテムを展開するブランド「iroha」の誕生10周年記念アンバサダーに就任。6月には、水原さんが共同開発した『iroha mai RURI』というセルフプレジャーアイテムも発売されました。irohaのアンバサダーとして発信を続けている水原さんに「なぜ性をオープンに発信するのか」と問うと「むしろ、伝える場所を探していたんです」と、とてもポジティブに答えてくれました。そして、性の発信を通して「カラダと向き合うことの大切さ」を伝えている水原さんに、自分のカラダと向き合うコツについても伺ってきました。「大切なのに話しづらい」性の話題、率先して発信する意義――水原さんがフェムテックやフェムケアについて、発信をしていこうと思ったきっかけはなんですか?私も昔は、性の話は親友のような特別な存在にしか話せないことだと感じていました。なので、私の中ではirohaの誕生が大きかったんです。irohaが世の中に現れた時、とても大きな衝撃を受けました。セルフプレジャーアイテムにはもともと、タブーを感じざるを得ないイメージがあったと思うんですが、irohaは説明を受けなくても女性向けだと分かるかわいらしさがあって、周囲にもすごく話しやすかったんですよね。「ねえ、irohaって知ってる?」と気軽に情報共有できるようになり、性の話題を口にするハードルが下がったことを覚えています。私はその瞬間からずっと、irohaのファンだったんです。――誕生当初から、irohaのファンだったんですね。実際に友達に話すだけでなく、アンバサダーとしてSNSなどで発信するようになった時には、どんな思いがあったのでしょうか?私自身「性にもっとオープンな社会になれたらいいのに」と思いながらも、友達に話すような感覚で自分の考えをネットで発信できるようになるまでには、かなりの時間がかかりました。でもずっと、伝える場所やそのきっかけを探していたんだと思います。セルフプレジャーは、性に関するトピックの中でもかなりセンシティブに取り扱われていますが、人々の健康に関わる大切な情報だと思っています。でも、世の中の皆さんにとって、話しづらい話題であることも理解しています。だからこそ、私がスポークスパーソンとして活動することに、大きな意義を感じているんです。――発信し始めて、フェムケアそのものやご自身のカラダへの向き合い方に変化はありましたか?自分のカラダを、より大切にしようと思えるようになりましたね。皆さんにもいつも伝えていることなのですが、自分の体調を判断できるのも、心やカラダからのメッセージを信じて、自分を大切にしてあげられるのも、自分だけなんですよ。発信を始めてからは、共感の声をいただくことも多くて、カラダからのメッセージもより信じてあげられるように。そのおかげで、今まで以上に深く自分を肯定してあげられるようになりました。『iroha mai RURI』で体感できる、振動によるインフォメーション――共同開発した『iroha mai RURI』について、水原さんが一番こだわったポイントを教えてください。一番を決めるのは難しいですね。私が大切にしている「海」というモチーフをテーマに、コンセプトも、色も、振動パターンも、外箱も、全てにこだわりを詰め込みました。特に印象深いのは、私自身が海で撮影したクジラたちの求愛の歌を振動パターンに採用していただいたこと。海をテーマにした音波振動をかなりポジティブに受け入れてもらえて、すごくうれしかったです。『iroha mai』の音波振動システムの話を伺った時、真っ先にホエールスイムでの体験が思い浮かびました。クジラたちが歌う音の振動が、海を伝って私のカラダに響いてきた時、気づいたんです。私たちは、自分の想像もつかないようなアプローチから、インフォメーションを受け取っていることもあるのだと。そのアプローチを『iroha mai RURI』で皆さんにも体感してもらえたらと思っています。――商品に対する感想など、水原さんの元にはどんな声が届いていますか?中でも一番うれしかったのは、大阪で行われた商品のお渡し会に来てくださった、婦人科の臨床現場で活躍する方からの一言でした。これまでは、性の悩みを持つ方にセルフプレジャーを勧めても、否定感を持つ方が多かったのだそう。けれど、私がirohaのアンバサダーに就任してから、否定から入らずにグッズを手に取ったり、話を聞いたりしてくれる人が増えた、と感謝を伝えてくれました。――水原さんのような女性が性にオープンになることで、勇気をもらえる女性はたくさんいると思います。婦人科系の病気やセックスレスの問題など、ほんの少し自分のカラダに目が向けば、防げるものもあると思います。もともとは自分の「発信したい」という気持ちだけで始めたのですが、そんなふうに思ってくださる人がいるのなら、本望です。カラダと向き合い、自分にとっての「心地よさ」を見つける――「自分のカラダと向き合う」ということを大切にされていると思うのですが、水原さんはどのようにカラダの声と向き合っているのでしょうか。カラダにとってのいい状態とは、無理をしなくてもいい状態のことだと思うんです。誰かがやっているからとか、逆にみんながやらないからとか、外的な要因を理由に、焦ったり無理をしたりしなくていいんです。だからこそ、私はカラダと向き合う時、自分の心とも向き合うことを大切にしています。そうして、自分にとっての心地よさとはなんなのかを、模索し続けています。例えば、自分はどんな時に心地よさを感じるのかに、耳を澄ませてみたり。何をしていて、誰といる時に、自分が一番心地よくなれるのか考えるようにしていますね。――自分と向き合うことは、簡単なようで難しいことのようにも感じます。感じ方も考え方も人それぞれなので、難しく考えすぎなくてもいいと思います。他の人ができているから……なんて考えなくていいんです。比べずに自分らしいやり方を見つけてほしいです。無理せずに自分を甘やかすと言っても、どんなことをカラダへのご褒美と感じるのか、それすらも人それぞれだと思うんです。――気づかないうちに、誰かと比べるから「難しい」と思ってしまうのかもしれませんね。カラダのことって、誰かと比べることじゃないんですよ。私の発信も一例でしかありません。他の人の話を参考にするのも大切だけど「じゃあ、自分にとっては?」と問いかけてみてください。「私には無理だよ」なんて、考えないで。カラダと向き合うことって、とっても素敵なこと。ポジティブに楽しんでみてほしいです。
2023年10月17日『千と千尋の神隠し』のオオトリ様ご入浴スイートポテトタルト作りました。前川さなえ(@puninpu)さんは、そんなコメントとともに、手作りスイーツの写真をX(Twitter)に投稿しました。オオトリ様とは、スタジオジブリのアニメ映画『千と千尋の神隠し』に登場するキャラクターで、ヒヨコの姿をした神様です。劇中では、主人公の千尋が働くことになる『油屋』で、たくさんのオオトリ様が入浴を楽しんでいるシーンが印象的ですよね。出典:スタジオジブリそんなオオトリ様をモチーフにした、スイートポテトとは、どんな見た目をしているのでしょうか。投稿された写真をご覧ください!か、かわいい~!!抹茶カスタードの湯舟に浸かっている、スイートポテトのオオトリ様たち。まるっと愛らしいシルエットやチャーミングな表情を見事に再現しています!それぞれ表情が微妙に違うところも、個性が出ていて手作りならではの味がありますね。素晴らしいでき映えゆえに、食べることがはばかられそうです。ちなみに、1人ぶんにカットした時の写真が、こちら…。オ、オオトリ様が真っ二つに!おいしそうではあるけれど、ちょっぴり切なくなる光景です…。投稿は拡散され、11万件以上もの『いいね』が寄せられました。【ネットの声】・わ~!なんてかわいい。食べるのがもったいなくなりそう!・クオリティがすごすぎる。神々しくて食べられません…。・発想がすばらしい!ぜひ商品化してほしい。・天才ですか!おとぼけ顔がたまりません。オオトリ様のスイートポテトは、食べてもきっと絶品だったことでしょう!前川さんは、ブログでイラストレーターとしての日常を紹介しています。興味のある人は、こちらもご覧ください。ぷにんぷファミリー 前川さなえオフィシャルブログ[文・構成/grape編集部]
2023年10月03日取材・文:瑞姫撮影:大嶋千尋編集:錦織絵梨奈/マイナビウーマン編集部SNSを眺めていると、仕事を楽しむいわゆる“バリキャリ女性”の姿が目に入り、少し憂鬱な気分になる時がある。「なぜ自分はこうじゃないんだろう?」と。安定した仕事で、給料もそこそこ。でも、どこか退屈。転職したいけど、最初の一歩が踏み出せない。だって“めちゃくちゃ嫌なわけじゃない”し……。だけど、本当は仕事を楽しんだり、やりがいを感じたり、自分で稼いだお金でもっと好きなことがしたい。どうすればそんな現状を変えられるんだろう……! そんな風に、もやもやを抱えた経験がある方も多いのでは?そこで今回は、起業家、会社経営、モデル、タレントとさまざまな顔を持つ、“職業、革命家”くりえみさんに「自分の人生に革命を起こす方法」をお伺いしました。■0よりもマイナスの方が良い私もそうなのですが、現状を変えたいけど、最初の一歩が踏み出せない方って正直すごく多いですよね。私の周りにも、現状に満足していなくて「仕事を辞めてこういうことがしたい」という方がいますよ。でも、実際に挑戦できた人は多分1割にも満たないんです。そういう方って、別に仕事に限った話じゃなくてプライベートの不安でも同じ。例えば付き合ってる彼と別れたいと思ってるけど、「でも、好きだし」とか「良いところもあるし」とか、そうしない理由を作ってる。挑戦しない方って“挑戦できない”んじゃなくて、“挑戦しない”という決断を自分自身で下してる方だと思います。たしかに、いろいろと“挑戦しない”ための理由を作ってしまっている気がします。だから、思考の根本そのものを変えていかないと、何も成せない。結局は行動するか、しないかなので。刺さるお言葉です。私は0よりもマイナスの方が良いと思ってるんですよ。0は無と同じだから、何もしてないのと一緒。何か挑戦した結果マイナスになったって、それは経験としてプラスに変えられるじゃないですか。でも、そうする自信が無いからこそ、挑戦しないんだなって。まずはマイナスになってでも挑戦する覚悟を持たないと、最初の一歩を踏み出す行動すらできないんじゃないかなと思います。ちなみに、くりえみさんはAI事業に参入されるなど、常に新しいことに挑戦している印象です。先駆者があまりいない状態で飛び込むことに不安は無いのでしょうか?新しいジャンルに挑戦する時って、圧倒的に批判の方が多いんですよ。でも、批判する人たちって“その分野を知らない方”なんですよね。知らないから、よく分からないから、とりあえず否定しておこうって感覚。もちろん、その中には本当に分かった上で否定する部分を教えてくれてる方もいると思うんですけど、ほぼ9割は知らないで言ってるので、逆に言うと今は何か否定されればされるほど、「自分の方が知識があるんだな」とか「自分の方が未来の分析能力が高いんだな」と、逆に敵無しだなって思います。■起業は自分が自由になるため起業しようと思った最初のきっかけはなんだったんですか?本当の意味で自分の自由ってどうやったら手に入るんだろうって考えたときに、それは誰かに雇われるんじゃなくて、自分が誰かを雇って、組織を作るっていう座組みにすることが一番の方法だと思ったからです。最初は美容クリニックの事業で起業されたんですよね。起業しようと思ったものの、最初は何しようかな?という状態でした。昔から美容医療がとにかく好きだったので、美容クリニックを作りたいと思ったものの、自分で最初に資金を出すとなると1億くらいかかる。だったら、クリニック事業をスタートしそうな企業を見つけて、そこの経営に入り込もうと思ったんです。戦略家ですね。そこからは、いろんな人にこれから開院する予定のクリニックは無いかって聞きまくりました。そしたら、ちょうど来週開院するクリニックが見つかって。えー!なんというベストタイミング!で、そのクリニックの一番の大株主に会いに行きたいっていって、実際にその人に「絶対売り上げを上げるから、経営のトップに入れてほしい」っていう話をしに行きました。そしたら、その日に「良いよ」って言ってもらえて、その会社のチームのメンバーに入ったんですよ。行動力がすごすぎる。そこからはマーケティングや経営コンサル的なことをやり始めたんですが、働いているうちに投資家の人たちとの関係値もできてきて。今は大きい会社の中の経営の一人だけど、本当の決定権を持つには自分の会社で何かプロダクトを作らなきゃなと思って、最初に出会った投資家に投資してもらって、D2C商材のサブスクをスタートしました。■両立するからこそできた精神的安定芸能活動もされて、会社のこともされて、大変じゃないですか?どうやって両立させてるんでしょうか。気合い……(笑)。気合い……!でも、やっぱりどんどん分業化して、人に頼んでいくことかもしれないですね。でも正直今も手が回ってないなって感じてるんですけど。やっぱりでもそれでもギリギリ回し切れてるのは、それだけ分業化してるからだと思います。毎年毎年プロダクトが増えているので、やることは増えてるんですけど、自分のタスクは減らしていってるんで、できるみたいなところはあります。人に任せることも大事ですよね。今年自分が作ってきたサービスを一つ売却したんですけど、それをきっかけに自分のダメなところや苦手なところを再認識したんです。苦手なところを伸ばすよりも、苦手なところは人に任せて、得意なことだけをやろうという考えにシフトチェンジしてからは、だいぶ楽になりました。ちなみに、起業して良かったことはなんですか?圧倒的に自由が手に入ったことです。あとは、雇われてるものに依存しなくなったっていうのも大きい。今も芸能事務所には所属してるんですが、自分の会社もあるので、良い意味で依存せずにいられるんです。私にとっての会社や事業のように、他に安定があれば、メディアに固執する必要も無いので、精神的にも安定します。芸能活動とご自身の会社、忙しい中でその二つを両立することは、逆に精神的安定になっていたりするんですね。“自分にはこの世界しかない”と思うことって、ものすごく窮屈になるし、自分の心がすさんでいく。なので、「そうじゃない自分」でいられる環境を作っていくのが大事なんだなと思います。会社のことだけをやっていると、メイクもネイルもしなくなって、見た目的な意味ですさんでしまうこともあるんですけど、今日みたいに現場に来て「かわいい!」って言ってもらえるとうれしいし、「芸能のお仕事も辞めてなくて良かった」って思うので、良いメリハリになってるんだなと思います。■自分の人生に革命を起こすためのマインドくりえみさんのように、自分の人生に革命を起こすためには、根本の考えを変えてとにかく行動することが大切だなって強く感じました。最初の方にもお話ししたんですが、0って無なので、本当にプラスにもならない。でも、マイナスはプラスになる可能性がある。私の中で0にいる人ってずっと0で居続けるんですよね。「どうしようかな」「ちょっと勇気はないな」とか。「挑戦できない」って言ってる方って、ずっと同じ環境で同じことを言ってる。ダメ男に引っかかってる女性の言い訳と同じですね(笑)。そうですね(笑)。0の状態から何かしらのアクションを起こして、どん底に落ちたら、そこから這い上がるしか選択肢は無くなる。だったら一度マイナスに行って、0よりもプラスに行くためにどうするか考えるのが、結果的にポジティブな作用をもたらすと思うんです。中にはマイナスからそのままダメになってしまう人も居るかもしれないけど、這い上がれる可能性があるのはマイナスに行く人。だから、0よりマイナスの方が良いって、私は言いたいです。すごく心に響く言葉です。みんなが憧れるすごい人たちは、絶対にどん底を味わってるんですよ。そんな人たちでもどん底を味わってるのに、何も行動せずに悩んでいるあなたはどん底味わったことがあるんですか?と尋ねたい。ずっとぬるま湯に浸かるくらいなら、冷水に浸かって目を覚ましたほうが良いんです。今日のインタビュー、本当に名言が多すぎます。過去につらい経験だったりとか、苦しいことがあったりしたからこそ今がある人がやっぱり強いし、その気持ちが長続きする。挑戦することはものすごく自分自身を成長させるし、可能性を広げてくれます。そして、その先には自由が広がっていることを私は確信しているから、逆に挑戦しない理由は無いと、私は伝えたいです。自身で道を切り開いてきた“革命家”であるくりえみさんだからこその言葉の数々、これからの人生で、自分を鼓舞してくれるお守りになりそうです。ありがとうございました。
2023年09月22日取材・文:山口真央撮影:大嶋千尋編集:鈴木麻葉/マイナビウーマン編集部経営者やいわゆる「リーダー」って、どうしても私たちとは違う世界の人……と思ってしまいがち。でもリーダーたちも毎日寝て、起きて、ご飯を食べて、そして仕事をしていて……私たちと同じように生活を送る、ビジネスウーマンの一人でもあります。そんなリーダーたちの素顔や、これまでを探る本企画。今回の「リーダー」は、MICIN(マイシン)少額短期保険株式会社 取締役の伊藤由貴奈さん。MICIN少額短期保険は、がんを経験したことのある方向けに保険商品を展開する企業。一般的に、がんには一度かかるとすぐに保険に加入することは難しく、保険に入りたくても入れないとあきらめる方も多くいます。そんな方々に対して「MICIN少額短期保険なら入れます!」ともっと多くの人に知ってもらうために、日々奮闘しているのが伊藤さんです。プライベートでは2児の母でもある彼女。お話を伺うと、忙しさの中にある「保険を企画し、提供する側の覚悟」が見えてきました。伊藤由貴奈さん1982年生まれの41歳。大手保険会社にてIRや法務コンプライアンス、商品開発など専門性の高い業務を経験。その後、2022年3月にマイシン少額短期保険に入社。現在は取締役を務める傍ら、小学生2人の母として、育児と仕事を両立しながら活躍中。■引っ込み思案だった幼少期から、バスケに熱中した思春期までQ.1 幼少期はどんな性格でしたか?幼稚園くらいまでは引っ込み思案な性格だったと思います。人前に出るのがあまり好きではありませんでした。よく覚えているのは、幼稚園のクラスに性格が明るくて、クラスの中心にいるような女の子のこと。その子が好きな男の子に手紙を渡すとなって……そうしたら、周りにいる女の子も次々とマネをし始めたんです。私も「やらなきゃいけないのかな?」と、慌てて男の子に手紙を出したのを覚えています(笑)。Q.2 思春期は学校でどんな存在でしたか?小学生になり、引っ込み思案だった性格が、少しずつ前に出ることが好きになり、活発で負けず嫌いになっていきました。中高は私立の一貫校に通っていたのですが、個性的な子が多い学校だったなと今振り返ると思います。中高ではバスケットボール部に所属し、熱中していましたね。中高一貫校でよかったなと思うのは、幅広い年齢層と関われたこと。中学のうちから大学生や若い社会人のOBたちとの交流もあって、大学や社会人の雰囲気を感じ取れたのはとても大きかったと思います。Q.3 大学時代はどんなことを学んでいましたか?私は高知県で生まれ育ったのですが、家を出てひとり暮らしをしてみたい!という理由で大阪の大学に進学しました。当時は検事へのあこがれもあり法学部を選択。でもこの頃ももっぱら部活がメインでした(笑)。大学の女子バスケットボール部員が少なかったので、男子バスケットボール部のマネージャーに。そこで主人とも出会いました。■「必要な人に届ける保険」に感動し、現職のリーダーにQ.4 なぜリーダー職を目指したのですか?新卒で前職である大手保険会社に総合職で入社しました。金銭的に自立したいと思っていたので、金融業界を軸に就職活動をし、保険業界にたどりついた形です。前職が女性活躍に取り組んでいる会社で、熱心に仕事に取り組んでいたらいつのまにか管理職の道へ進んでいましたね。Q.5 MICIN少額短期保険への転職動機はなんですか?前職には18年在籍していたのですが、MICIN少額短期保険の存在を知るまで、転職したい気持ちはまったくなく。キャリアをこのまま積んでいけばいいと思っていたのですが、MICIN少額短期保険の「がん経験者向けの保険」を発売したことにとても驚きました。どの保険会社も「これから取り組んでいかなければならない商品」と考えている中、ベンチャー企業がそこに取り組んだ。カジュアル面談を組んでいただき、会社のビジョンにも共感できたため、すぐに転職を決意しました。Q.6 取締役就任当初、大変だったエピソードがあれば教えてください。前職は大きな会社でしたが、MICIN少額短期保険はベンチャー企業。保険事業全体をマネジメントしていくのは、緊張感がありましたね。また、伝統的な訪問・対面販売の保険と違い、MICIN少額短期保険はオンライン販売です。デジタルマーケティングの知識をつけるのも大変でした。今振り返ると大変だった……と思いますが、当時は無我夢中でやっていたこともあり、あまり大変だったという自覚はなかったですね。Q.7 子育てとの両立の大変さはありますか?私はいい意味で、「何が何でも子どもが第一」の母ではないのかもしれません。世間が考える「いい母親像」を目指しているわけではないです。必ず子どもの味方でいようとか、そういった根っこの部分以外は、「適度になんでもやる」「なるようにしかならない」という気持ちでやっています。Q.8 仕事でやりがいを感じるのはどんなときですか?2つあります。ひとつは新商品を世に送り出すとき。つい先日、私が開発に携わった新商品を世に出すことができました。保障内容や保険料の決定、財務局への商品審査……と、手塩にかけた商品を世の中に出せるのはとてもうれしいですし、やってよかったと感じます。もうひとつは、お客さまから感謝の声をいただけたとき。MICIN少額短期保険ではお客さまに対してよくインタビューやアンケートを行っています。そんな中で「がん経験者だからとあきらめていたけど、MICIN少額短期保険があって本当によかった」という感謝の言葉をたくさんいただくんです。そんなときは、やっぱりこの仕事をやっていてよかったなと思いますね。■メリハリのある日々。休日は家族の時間にQ.9 毎日のタイムスケジュールを教えてください。7時に起きて、子どもたちとごはんを食べて……8時過ぎに子どもたちが学校へ行くので、8時半過ぎからリビングで仕事を始めることが多いです。MICIN少額短期保険はフルリモートワークができる環境が整えられているので、9割型は在宅で仕事をしています。家事などと仕事を並行してやったりと、時間を有効活用できるのでこの制度は本当に助かっていますね。16時くらいまでは仕事をバリバリこなし、夕方に子どもたちが帰宅したら迎え、習い事に送り出す。19時くらいに子どもたちが帰ってくるので、一緒にごはんを食べて……。21時くらいからは自由時間ですね。仕事をする日もありますし、映画を見たりとゆっくり過ごすこともあります。Q.10 お休みの日はなにをされていますか?お休みの日はとにかく、寝る(笑)。平日の就寝時間が深夜2時くらいなこともあって、反動があるのか休日は遅くまで寝ていることがありますね。最近、娘が少年野球のチームに入ったんです。その練習を見に行ったり、息子と出かけたり……。ほぼ土日は仕事をせず、家族の時間と、休息の時間に充てるようにしています。■保険を通じてたくさんの人を助けたいQ.11 何歳まで仕事をしたいですか?私は暇だと落ち着かないタイプ。よく忙しくしているね、と周りに言われるのですが、暇があると不安になってしまうだけなんです。今の仕事にずっと関われたらいいなと思いますし、定年後もボランティアや地域のお仕事など、なにかしらのお仕事がずっとできたらいいなと思います。Q.12 今後の目標を教えてください。MICIN少額短期保険のビジョンである「医療×テクノロジーで保険をアップデートし、自分らしい生き方を選択できる世界を。」を実現するため、必要としてくださっている方に必要なときに入ってもらえるさまざまな保険を提供していきたいです。今はがん経験者向けの商品のみを展開していますが、病気の予防や早期発見の商品とか……保険を通じてたくさんの人に笑顔と安心を届けていきたいと思っています。
2023年09月22日取材・文:鈴木麻葉/マイナビウーマン編集部撮影:大嶋千尋取材場所:大塚家具有明ショールーム近年、「フェムテック」や「フェムケア」という言葉をよく耳にするようになりましたが、実際に自分の身体を不調や悩みを、身近な人に話す機会は、まだまだ多くはありません。どんなに仲の良い友達だとしても、相談するのをためらってしまう……なんて人もいるのではないでしょうか?ダンス&ボーカルグループ「AAA(トリプル・エー)」の元メンバーとして、10代から活躍してきた伊藤千晃さんは、美容メディアでフェムテックの連載を持つほど、フェムテック・フェムケアを前向きに取り入れている女性の一人。妊娠・出産を経て、自身の身体についてより興味を持ったと語ります。そんな幅広い層のファンがいる伊藤さんが、メディアやSNSを通して「フェムテックの重要性」を語るのはなぜなのでしょうか?伊藤さん本人にお話を伺いました。■友人の一言からハマった「フェムテック」の世界――まずは、フェムテックに興味を持ったきっかけを教えてください。数年前に、知人が“フェムテック”について話してくれたことがあったんです。当時は、言葉すら知らなかったのですが、「女性として知っておいた方が良いかもね」という会話をきっかけに、自分でも調べるようになりました。調べていくうちに、自身でも感じていた出産後の悩みや、20代の頃に感じていた生理の悩みなどの問題がすごく含まれたカテゴリーということにびっくりして、そこから興味を持って調べ始めるようになったのが大きなきっかけです。――ご友人の話がきっかけとはいえ、自身でも調べようと思えるのがすごいです!最初は“フェムテック”という言葉が新しいな……と思い、流行り言葉だし調べてみようかな、くらいのテンションだったんです(笑)。でも、少し調べただけでも、自分に当てはまる部分がたくさんあって。そこから一気にハマっていきましたね。――なるほど。調べていくうちに、自身の悩みに共通する部分があり、興味を持つようになったのですね。そうですね!私自身、年齢を重ねるにつれて自分の健康問題と向き合ってきました。でも、まさか「女性の健康問題をテクノロジーで解決しよう」という選択肢が、こんなにもたくさんあるとは予想していなかったので、知ることによって毎日が良い方向に変わっていったんです。それを実感してからは、より多くの人にフェムテックを知っていただきたい、と思うようになりましたね。■大切なファンに笑顔で過ごしてもらうために始めた発信――現在、メディアやSNSを通してフェムテックについて発信されている伊藤さんですが、10代からアーティストとして活動をされてきて、幅広い層のファンがいますよね。発信することに抵抗はありませんでしたか?最初はありました。「歌って踊る千晃ちゃんが見たい!」と応援してくれている方が多いので、ステージとはかけ離れた部分をファンの方にわざわざ伝える必要があるのかな、という葛藤もありました。でも、私自身10代・20代から身体を酷使して、気づいた時にはボロボロになっていて……。そんな時に、フェムテックと出会ってフェムケアをすることにより、自分の体調が変わってきたこと感じていたんです。私の場合は、女性ファンもすごく多かったので、自分の大切な人たちが、より健康に笑顔でライブやイベントに参加できるようになるなら、みんなにも伝えなきゃだめだな、と思ったのをきっかけに発信するようになりました。――実際に発信されたことで、ファンの方からの反響はありましたか?すごく反応がいいです。最初は「それを千晃ちゃんが言うんだ」みたいにびっくりされることもあったのですが、私がフランクに発信していくことで、「実は私も……」とSNSで声をかけてくれる人も増えました。そういった方たちが、今後は身近な大切な人たちにフェムテックの魅力を伝えて、広まっていけばと思っています。――アーティスト時代に男女混合グループとして活動されてきた伊藤さんですが、男性メンバーに女性ならではの体の不調を話すことはありましたか?言えなかったです……!10代・20代の頃は、そもそも生理の悩みを表立って話すという感覚がなかったですし、自分の中で解決するもの・我慢するものという意識が自然と身についちゃって。言ってみようかな、というところにも、まだたどり着いていない、我慢しなければならないものという認識でした。――では、体調が悪くても我慢していたのですね。そうですね。女性同士で生理のことを話す機会はあっても、「つらいからこうしたほうが良いよ」というところまではいかず、「つらいね」「分かる分かる」で終了という感じでした。そういった意味でも、今は悩みを解決する選択肢も多いので、若いうちに早く知ってほしいと思いますね。――10代のうちに知っていたら楽だったのに……と思うことはたくさんありますよね。若い頃は、他に楽しいことがあれば、体調はそっちのけで楽しい方に行きたいじゃないですか(笑)。そうなるとどんどん身体のケアは後回しになって、見えるところはちゃんとするけど、見えないところはケアしないという子もいるんじゃないかなと思います。でも、若いうちから正しいケアをすることで、今後の健康問題にも影響してくると思うので、そういった重要性をSNSなどを通して、伝えていきたいです。■日常会話に織り込みながら伝えることが大切――先ほど伊藤さん自身も周りに話せなかったとおっしゃっていましたが、女性たちが身体の悩みを周囲に理解してもらうためには、どのように伝えたらいいと思いますか?すごく難しいですよね。まだまだ「なんで女性がそういう話をするの?」と思っている人もいますし、私がしていることが正解ではないと思うのですが、私は気兼ねなく話せる友達やパートナー、家族の日常会話にさりげなく織り込むようにしています。――さりげなく織り込む……。女友達とかには理解してもらえそうですが、男性だと難しい場合もありそうです。たしかに「生理」というワードに、抵抗感がある人もいるかもしれません。そういう時は、PMSなどのワードを使うことで、「え、なにそれ?」みたいに会話が広がることもあるので、そういう話から少しずつ伝えていくのが第一歩なんじゃないかな、と思います。最初からハードなワードを並べないことが大事かも(笑)。■フェムテックはあくまで選択肢。自分に合うものを取り入れればいい――“フェムテック”に興味はあるけれど、まず何から始めたらいいのか分からない、という人に、伊藤さんならどんなアイテムをおすすめしますか?まずは、フェムゾーンのソープを変えてみてほしいです。私も以前はボディソープで洗っていたのですが、それが原因で乾燥してしまって……。最近は脱毛をしている人も多く、デリケートゾーンの保湿がより必要になっていますよね。乾燥が原因で、かゆみやニオイの悩みにつながることもあります。トラブルを軽減させるためにも、まずは毎日入るお風呂の中に一本置くことがいいんじゃないかな、と思います。――次のステップにおすすめのアイテムはありますか?ソープだけだとまだ乾燥が残るので、オイルやジェル、クリームにミストなど、肌をうるおすアイテムを使ってみてほしいです。年齢問わず乾燥しやすい場所なので、スキンケアをするように、デリケートゾーンケアをしていってほしいですね。海外だと、自分のフェムゾーンを鏡で見てみたり……というのもあるんですよ。でも結構ハードルが高いじゃないですか。まずは日常に取り入れられるものから意識してやっていくことが大切かな、と思っています。――月経カップや吸水ショーツなども広まっていますが、使うとなるとまた一歩ハードルが上がりますよね。たしかにそうですね。でも、選択肢を増やしてくれているだけなので、無理して使う必要はないと思うんです。困ったときに助けてくれるアイテムがあることを知るのが重要かな、と。「話題だから」と無理に使おうとはせずに、自分に合うケアだけ取り入れていければいいのかな。――ちなみに伊藤さん自身が今後取り組んでいきたいことはありますか?毎朝顔を洗ったり、歯を磨いたりすることが当たり前のように、フェムケアが毎日の当たり前になっていったらいいなと思うんです。なので、私自身も当たり前にケアしていきたいですね。あとは、私に出来ることは発信だと思うので、いろんな方に伝わるようなソフトな言い方に変えながら、フェムテックを知らない人たちに広げていけたらいいな。――最後に、マイナビウーマン読者へのメッセージをお願いいたします。仕事や趣味、恋愛など、色んなことに一生懸命に過ごしていると思うのですが、一生懸命頑張ることも、誰かを大切にする気持ちも、自分が健康でなければ出来ないことだと思います。なので、まずは自分の健康を大切にしながら過ごしていってほしいです!
2023年09月15日取材・文:ameri撮影:大嶋千尋編集:松岡紘子/マイナビウーマン編集部キャリアも、結婚・出産も諦めたくない。でも、上手に両立することはできるのだろうか、と悩む女性は少なくないはず。そのどちらも諦めず、結婚と出産を経験し、マーケとしてのキャリアを順調に歩んでいるのが、森永乳業のマーケティング統括部ヨーグルト・デザート事業マーケティング部でパルテノブランドを担当する大森茜子さん。ただ、彼女も新卒で森永乳業に入社した当初とは、働き方も仕事との向き合い方も変わったといいます。どちらも大切にしているからこそ、どちらも疎かにはしない。こだわりの働き方を伺ってきました。■最初のキャリアは営業から。マーケへ異動し「ギリシャヨーグルト パルテノ」ブランドを担当本日はどうぞよろしくお願いします!大森さんは2008年に森永乳業に入社されたと伺いましたが、新卒入社ですか?はい、そうなんです。入社当時はまず東京にある支社の営業に配属され、丸々3年間、量販店やコンビニの営業を担当していました。キャリアの最初は営業だったんですね。そこから本社に?そうですね。2011年に本社の商品開発を行うマーケティング部署に異動してきました。そこからは、2015年と2019年に二度出産をしているので、出たり入ったりの期間はあったものの、ずっとチーズの事業部でマーケティングに携わり、2023年6月から新たにヨーグルト・デザート事業でパルテノブランドを担当することになりました。元々マーケティングに携わりたいという気持ちがあったんですか?そこまで「絶対に商品開発をやりたい!」と思っていたわけではなかったのですが、メーカーに入ったのでぼんやりと「いつかはやれたらいいな」とは思っていました。営業とマーケティングを経験されて、どちらが自分に合っていると感じていますか?そこに関しては、マーケを経験することできてよかったなと思っています!自分が携わった商品やプロモーションが世に出て、多くの人の生活の一部になっていくのは純粋にすごいことだと思いますし、そこにやりがいも感じています。森永乳業にはどうして入社を?赤ちゃんからお年寄りまで愛される商品をたくさん持っている会社だなと。自然と会社の商品に触れて生きてきたなということは何となく入社前から思っていて。特定の人だけではなく、幅広い方に手に取ってもらい、食べてもらい、幸せになってもらえる商品がたくさんあるところが魅力で、そこに自分も携わりたいと思ったからですね。そして、実家が日本料理屋をやっていて、ずっと食べ物に関わる生活をしていたこともあり、食分野に進みたいという気持ちがあり……。さらに祖父が畜産系の獣医で、幼少期から牛舎に連れて行ってもらっていたので、いくつか選考が進む中で、食の分野・商品が好き・祖父のルーツというところがマッチしていた森永乳業に決めました。■配属後に猛勉強。現在は自宅の冷蔵庫にヨーグルトを複数種常備して勉強もマーケティングは、具体的にはどんなお仕事をしているのでしょう?今は、私ともう一人の先輩とのチームで、パルテノという商品を担当しています。新しい商品を作る際にまず「どういう商品を作ろうか」というところから考え、研究所や生産関連や工場、調達の部門など、さまざまな方と関わりながら商品を作っています。いろいろな方とコミュニケーションを取るお仕事なのですね!そうですね。営業時代は私と得意先との関係がメインで、入社してすぐの一担当者としてはそれほど社内の関係者は多くない環境で毎日働いていたので、マーケに異動してきた当初は、関係者の多さにびっくりした覚えがあります(笑)。そもそも、大学でもマーケティングの勉強をしていたのですか?いえ、英文科出身なので全く。なので、配属後に猛勉強しました。また、製造工程も覚えることが多く、研究所の方が話したことをひたすらノートに書き出し、先輩を捕まえて「この言葉の意味を全部教えてください」と聞いて覚えていましたね。大企業は3年ほどで部署を異動されるイメージがあるのですが、2011年から2023年までと、かなり長い期間同じ事業部でお仕事をされてきたのですね。そうなんです。途中産休育休を取得しているので正味10年弱くらいですが、長い方だと思います。それだけ長くいたら、愛着が湧きますよね。仕事なので、感情を入れずにやっていたつもりだったのですが、いざ異動と分かった時には、勤務中に号泣してしまいました(笑)。染み付いているものはあったのかなと思います。ただ、チーズのマーケティングを担当していた時には、自宅の冷蔵庫の一角にいろいろなメーカーのチーズを15種類くらい入れていたのですが、今はそれがヨーグルトに変わりました(笑)。他社のものも含めて今は6種類くらい入っていたと思います。■仕事のモットーは「素早く丁寧に」お仕事をする時に大切にしていることはありますか?「素早く丁寧に」ということを大切にしています。それは入社してからずっとですか?いえ、大きな転機は出産したことですね。営業時代は、今振り返れば良くないのですが、毎日遅い時間まで長く働いていたんです。だからといって元々ダラダラと仕事をしていたわけでもなかったのですが、出産によってどうしても物理的な制約ができ、9時から17時までにできることをやらなければいけなくなった時に、もっとギュッと凝縮しなければいけないと思ったんですよね。効率的にお仕事をするために具体的にしていることはありますか?やるべきことを全部見える化して、タスクを目に見えて分かるように管理しているのと、なるべく先取りするように意識しています。もちろん自転車操業のようになってしまうこともあるのですが……。■大切にしているのは“柔軟さ”在宅と出社の割合はどれくらいなのでしょう?半々くらいです。割合はある程度個人の裁量に任せてもらっているので、会社での作業の方が集中できるという人はほとんど出社していますし、私のように大体50%くらいの出社率の人もいます。今はワークライフバランスとしてはどのくらいだと感じていますか?1日のうち占めている時間は仕事の方が多いと思いますが、心理的にはバランスが取れているように感じています。平日の仕事以外の時間や土日も、子どものことで終わってしまうので、自分の時間はあまりないですが……。出産前は韓国オタクだったので、よく友達や妹と新大久保へ繰り出していましたが、今はその情熱を捧げる相手が子どもに移った感じですかね。仕事やプライベートを大切にする中で、大事にしている軸があれば教えてください!「柔軟にやりたいな」と常に思っています。予期せぬ出来事が日々起こるので、そこにフレキシブルに対応できるように、あまりガチガチにならないようにしようかなと。私、そもそもすごく完璧主義なんですよ。なので、全部きっちりしたいという思いがいまだにあるのですが、仕事も子育てもイレギュラーが起きるので、そこを和らげなくてはキツいなと思いまして。手順もあらかじめ決めたいタイプなのですが、それが崩された時にも一気に崩れてしまわないように、「じゃあこれは次の日に組み替えよう」と対応できるようにしています。ご自身のキャリアを「○○キャリ」と当てはめるとしたら、何だと思いますか?今の自分にとっては仕事も育児もどちらも大切な動力なので、異種の組み合わせということで「ハイブリッドキャリ」かな。最後に、今後はどういう働き方をしていきたいかを教えてください。子どもを産んだ時には2つのパターンに分かれると思います。ひとつが「早く復帰したい」と思うパターン、そしてもうひとつが「子どもと一緒にいることが楽しくて復帰したくない」というパターン。私はどちらかというと前者で、実際に復帰してよかったと思っているので、このままずっと仕事は何かしらの形で続けていきたいなと思っています。そして段々と自分の領域を増やしていき、ゆくゆくはマーケティング以外の仕事にもチャレンジできたらいいですね。興味がある分野はあるのですか?弊社が海外事業にも力を入れているので、そこに興味を持っています。これまで営業やマーケで培ってきた経験や、大学時代に学んでいた英語をより本格的に使って仕事ができたらいいな、という気持ちはずっとぼんやりとあったので、今すぐとは思っていませんが、もし次にチャレンジできるなら、と考えています!
2023年09月08日大人のことをよく観察してる……!近藤千尋さんは2015年にお笑いトリオ・ジャングルポケットの太田博久さんと結婚。現在は6歳と4歳の姉妹を育てるお母さんです。夫婦そろってバラエティ番組に出演するなど太田さんとは自他ともに認める仲良し夫婦。番組では付き合いはじめた頃から10年続いているという夫婦のルールを披露。それは、寝る前にどちらかが「I love you」と言ったら、もう一方が「I love you too」と返すというもの。最近では子どもたちも、誰かが「I love you」と言ったら、「I love you too」と返すようになったそうで、家族の温かい雰囲気が伝わってくるようです。姉妹は「パパとママの言ってることを聞いててマネをする」ようになってきたと言い、お店やさんごっこをしながら長女が次女に向かって「領収書いります?」と言い、次女が「太田でお願いします。太いに田んぼの田で」と話しているのを聞いたという爆笑エピソードも明かされました。そんな可愛い姉妹について、「長女はちょっとパパに似てて、次女はちょっと私に似てる」と近藤さん。しかし長女はパパに似ていると言われるのが嫌で、あるとき初対面の人に「パパにそっくりだね」と言われて、泣いてしまったことがあるといいます。それ以来、近藤さんは初対面の人にはあらかじめ「パパに似てるって絶対言わないでくださいね」とこっそり伝えるようにしているのだとか。ちなみに、そのとき泣いた長女を見て、太田さんも号泣……。自分に似ていると言われて泣かれてしまうと、たしかにパパとしては悲しくなってしまいますね(苦笑)。一方で姉妹はパパのことだってもちろん大好き。普段はほとんど夫婦喧嘩をしないものの、半年に1回は近藤さんが爆発することがあり、あるとき娘たちがYouTubeを見ている間に太田さんを別室に呼び出し、半年分の溜まっていた不満をぶつけたのだといいます。ひとつひとつは「なんでハイボールをソファの背面に置いて寝るの?」など細かいものながら、これまでの積み重ねで大きな不満になっていたものをぶつけたところ、太田さんは泣いてしまったそう。すると見かねた娘さんが部屋に入ってきて、「なんでパパを泣かせるの!」とママを一喝。「パパはね、ママがお仕事のとき私たちにチャーハン作ってくれてるよ!いつもゴミ捨ても3個持って行ってるよ。本当にがんばってるんだから、パパをいじめないで!」と、パパをかばったのです。子どもたちはパパががんばっていることをちゃんと見てくれているのですね。太田さんにとって本当に報われたと思う瞬間だったのではないでしょうか。
2023年09月08日取材・文:ミクニシオリ撮影:大嶋千尋編集:鈴木麻葉/マイナビウーマン編集部アジアNO.1のPR会社・ベクトルグループでP2C事業を担う「Direct Tech」の女性役員、横田彩夏さん。転職後1年で部長、2年で執行役員にスピード出世した若手リーダーです。学生時代から培った「PR力」と、挫折しても歩みを止めないたゆまぬ精神で、20代からキャリア街道を爆進する横田さん。学生時代にはミスコングランプリを受賞しており、華やかな経歴も注目されがちな彼女ですが、その芯には「体験への強い思い」や「成功につなげるルーティン」など、地道に積み上げてきた努力がありました。横田彩夏さん1993生まれ、東京都出身。在学中、ニューヨークに拠点を持つ服飾美術大学「Parsons School of Design」にてファッションデザインの技術を学んだ後、アパレルのキャリアをスタート。前職にてパワーインフルエンサーをディレクターに迎えた P2C事業の運営に包括的に携わり、2020年8月に株式会社Direct Techにジョイン。P2Cアパレルブランド「Boka nii」の立ち上げに従事。2022年4月より、執行役員としてP2Cブランド事業のグロースを包括的にマネジメントしている。■女子校時代は、アフィリエイトとバイトで留学費用を貯金Q.1 幼少期はどんな性格でしたか?幼い頃から興味があることに熱中しやすく、外の世界が気になって幼稚園から脱走したこともありました。特に絵を描くことに熱中していて、1日に5〜6時間は紙に向かい、気づけば最も長く続く趣味に。読書も好きで、小学校の時のクリスマスには、サンタさんにギリシャ神話の全巻セットをねだり、親にも少し驚かれたようです。Q.2 どのようなご家庭で育ちましたか?銀行勤めの母と、やさしい祖母との3人暮らしでした。祖母と過ごす時間も長かったので、初めて買ったCDは美空ひばりさん。渋い趣味ですよね(笑)。母は帰りが遅いことも多かったですが、その分気の向くままに、自身の興味関心を深めることができました。夜は母が必ず読み聞かせをしてくれて、物語の先を想像しながら眠りにつくことが毎日の楽しみでした。Q.3 思春期は学校でどんな存在でしたか?「堅実にして質素」が校訓だった中高一貫の女子校では、周囲の友人から“自由人”、“尖っている”などと言われていました。自覚はあまりなかったのですが、振り返ってみれば変な子だったのでしょうね。美術ではない授業の最中にも画材を広げて絵を描いていて、先生に怒られたこともありました。Q.4 学生時代にバイトはしていましたか?中高時代はバイト禁止だったのですが、当時流行していたブログで、PV数を伸ばすことに熱中していました。購入品やコスメをブログにアップしていただけだったのですが、人気が出てきてPR案件を受けるように。ブログはその後のキャリアにも少しつながっていて、大学時代には、留学のノウハウをまとめたブログを立ち上げ、アフィリエイトで稼いでいました。Q.5 学生時代に注力したことはなんですか?大学ではミスコンに参加し、グランプリを受賞しました。SNSを伸ばしたりネット票を稼いだりするのが地味に大変で、ミスコン参加中はバイトとの両立で日々手一杯でした。ミスコンも大変でしたが、大学生活の中で最も努力したのは、留学でしたね。中学校の語学研修でハワイに行ったことをきっかけに、アメリカでファッションを学びたいという気持ちが徐々に大きくなっていき、大学では1年間、ニューヨークのファッションスクールに通いました。留学費用も自分で貯めたので、3年生まではバイトにもかなりの時間を割いていました。■留学先で「人生の挫折」を経験。けれど、やることは変わらないQ.6 留学先で苦労したことはなんでしたか?スクールでは、一人前に服が作れるようになることをゴールに、毎日服づくりをしていました。洋裁については初めて学ぶことばかりですし、語学の壁にぶつかることも多く、毎日授業を録音して、学校が終わってからはステイ先で何度も録音を聴き返しながら、宿題をこなしていました。そんなある日、1カ月かけて作ったドレスを提出したら、講師が激怒……。私は、ポリエステルでドレスを作っていたのですが、課題は「コットンで服を作る」だったんです。自分の語学力不足のせいで、1カ月の努力が無駄になってしまった時は、人生で初めて挫折を味わいました。しかし、挫折したからといってやることが変わるわけではないので、数日で立ち直ったように記憶しています。成長するためには努力と勉強、作業を繰り返すしかないと思っているので、人生を通してそのルーティンをこなし続けています。Q.7 就職先はどのように決めましたか?留学でファッションを学んだものの、職業としてデザイナーを選ぶべきか悩んでしまい、就活は迷走していました。さまざまな企業のOBに話を聞くうちに、どの業界でどんな仕事をしたとしても、任されることの大枠はあまり変わらないと考えるようになり、最終的にはインターン先の会社に就職することを決めました。就職先は「C Channel株式会社」というキャスティングやPRを得意とするベンチャー企業。手を挙げればなんでもやらせてくれる空気があり、裁量権が大きかったのがメリットでしたね。Q.8 リーダー職を目指したきっかけはなんでしたか?もともとリーダー職を目指していたわけではありませんでした。「C Channel」では留学経験を活かして海外事業部に配属され、1年でEC事業部に転籍。EC事業部でP2Cブランドの立ち上げに従事した経験を買われ、当時の上司に誘われてDirect Techに入社しました。上司と同じ環境で働けるなら、と転職し、新しいコスメブランドやアパレルブランドの立ち上げをこなしていくうちに、いつの間にかリーダー職に。成長するために必要なものを取りに行くことを繰り返していく日々の中で、役職は勝手についてきました。Q.9 就任してから一番大変だったことはなんですか?経営者として「ズームアウト」の視点を持つまでには、苦労しましたね。もともとオタク気質で、視野が狭くなりやすいことは長所であり短所でもありました。けれど、仕事のスケールが広がっていくこと自体は楽しかったですし、貴重な経験を積ませてもらっている自覚があったので、日々を楽しみながら徐々に学んでいますが……毎日が充実しているからこそ、すぐに時間が過ぎていくような感覚もあり、焦りも感じます。けれど、時間は平等に有限です。少ない時間の中でどうしたらもっと成長できるか、もっと考える時間を確保できるかを考えて、最近会社の近くに引っ越しました。Q.10 毎日のタイムスケジュールを教えてください。実働時間は、毎日10時間程度です。経営者の中ではホワイトな方かもしれませんね。チームメンバーの仲がいいので、ランチはみんなで食べることが多いです。仕事が終わったら、お酒を飲みながら本を読んだり、情報収集に時間を使うことが多いです。今でも絵を描くのが好きなので、瞑想も兼ねて絵筆を握る日も。■仲間である社員とともに「感動体験を世界に」Q.11 休日は何をしていますか?新しい体験をすることを大切にしているので、アートに触れたり、図書館に行ったり、ゴルフに行ったり……色々ですね。休日も、チームメンバーと過ごすことも多いです。新しい体験に前のめりな子や、情報が早い子が多いので、誰かしらが新しいスポットを見つけてきて、みんなで遊びに行きます。サウナに旅行、展示会など、いい意味でなんでも楽しんでいます。Q.12 どんなところに住んでいますか?会社からすぐ近くのデザイナーズマンションで、コンクリート打ちっぱなしの、無機質な部屋です。もともとは韓国風の女性らしい部屋や、白基調のインテリアも好きなのですが、家に帰っても仕事のことを考えることが多いので、雑念が入りづらいよう趣味とは全く違う部屋を選びました。いつかは、好きなものに囲まれたかわいい部屋にも住んでみたいんですけどね。Q.13 社員とはどんな関係ですか?上下関係というよりは、いい意味で支え合う同志のような関係です。ちなみに、社員からも「横田さんは変わっている」と指摘されることが多いです(笑)。トレンドを追いかけるのも私たちの仕事の一つなので、私も社内では日によってはかなりカジュアルな格好をしているので、親近感はあるのかな?Q.14 将来の夢を教えてください。仕事と自己成長が何よりも好きなので、お仕事は死ぬまで続けたいです。でも、夢を語るとしたら、感動体験を世界に提供していきたいです。ITやメタバース、AIが進歩していく世の中で、体験や経験こそが人間を人間たらしめていくと思っています。今後、体験は世界中でもっと価値が高くなっていくと思います。Direct Techでは、誰かの経験や体験を、コスメやアパレルといったモノ、イベントや発信に落とし込みます。その経験の価値や感動がもっと伝わるよう、尽力していきます。それと同時に、私自身も限りある時間の中で、より多くのことを体験し、濃い人生を送っていきたいですね。
2023年08月31日来年4月より上演がスタートする舞台「千と千尋の神隠し」のロンドン公演公式ビジュアルとチケット情報が発表された。昨年3月に世界初演として帝国劇場にて開幕した本舞台。初の海外公演は、約2,300席の客席数を誇るウェストエンド最大級の劇場、ロンドン・コロシアムで行われる。初演からのオリジナルキャスト、千尋役の橋本環奈と上白石萌音の出演も決定している。2023年再演時今回公開されたロンドン公演の公式ビジュアルは、千尋とハクの龍の姿をモチーフに制作。ロンドン・ウェストエンドの街に大展開される。ロンドン公演公式サイトで実施中の先行販売へのエントリー数は、8月2日の受付開始以来、12万5000件を超えている本作。「48時間先行販売」は9月5日(火)18時(ロンドン現地時間10時)より、「一般発売」は9月7日(木)18時(ロンドン現地時間 10時)スタートとなる。2023年再演時▼舞台「千と千尋の神隠し」公演情報2024年3月【東京】帝国劇場2024年4月30日(火)~7月20日(土)【ロンドン】ロンドン・コロシアム2024年4月【名古屋】御園座2024年4~5月【福岡】博多座2024年5~6月【大阪】梅田芸術劇場メインホール2024年6月【北海道】札幌文化芸術劇場 hitaru(シネマカフェ編集部)
2023年08月30日2024年4月から7月にかけて上演される舞台『千と千尋の神隠し』ロンドン公演のビジュアルが公開された。原作は2001年に公開された宮﨑駿監督によるアニメーション映画。ロンドン公演が行われるのは、約2,300席の客席数を誇るウェストエンド最大級の劇場であるロンドン・コロシアム。日本人キャストによる日本語での海外上演としては演劇史上最大規模、また東宝株式会社主催公演としても史上初の試みとなる。公開されたビジュアルは、千尋とハクの龍の姿をモチーフにしたもので、このビジュアルがロンドン・ウェストエンドの街に展開される。併せて、ロンドン公演のチケット先行販売と一般販売のスケジュールも発表となった。なお、ロンドン公演には2022年初演からのオリジナルキャストである、千尋役の橋本環奈と上白石萌音の出演は決定しているが、そのほかのキャストは追って発表される。<公演情報>舞台『千と千尋の神隠し』ロンドン公演2024年4月30日(火) ~7月20日(土) ロンドン・コロシアム【チケット情報】・48時間先行販売:9月5日(火) 18:00(ロンドン現地時間10:00)スタート・一般発売:9月7日(木) 18:00(ロンドン現地時間10:00)スタート先行販売へのエントリーはこちら:舞台『千と千尋の神隠し』日本公演【公演日程】2024年3月 東京・帝国劇場2024年4月 名古屋・御園座2024年4月~5月 福岡・博多座2024年5月~6月 大阪・梅田芸術劇場メインホール2024年6月 北海道・札幌文化芸術劇場 hitaru【スタッフ】原作:宮﨑駿翻案:ジョン・ケアード共同翻案:今井麻緒子オリジナルスコア:久石譲関連リンク日本公演公式サイト:海外公演公式サイト:
2023年08月30日舞台「千と千尋の神隠し」2024年公演に出演する新たな千尋役として、川栄李奈、福地桃子が決定。22年初演からのオリジナル・キャスト、橋本環奈と上白石萌音とともに千尋役を4名で演じていく。宮崎駿による不朽の名作を英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクター、ジョン・ケアード翻案・演出により世界で初めて舞台化した「千と千尋の神隠し」。千尋役を本作で初舞台を飾った橋本さんと、声優や歌手としても活躍の場を広げる上白石さんのWキャストが演じ大きな話題に。昨年の公演時には、東京・帝国劇場はじめ日本の5大都市劇場でロングラン公演を達成。また、初演公演中の2022年5月には、大衆演劇の優れた業績を表彰する「第47回菊田一夫演劇賞」で上演関係者一同が菊田一夫演劇大賞を受賞する快挙を成し遂げるなど、演劇界を超えて日本のエンターテインメントを大いに盛り上げた。この8月、名古屋・御園座の公演ではそれまで新型コロナウイルス禍のためかなわなかった、英米のクリエイティブスタッフ来日も実現。日本のスタッフ・キャストと共にアップデートを重ね、先日8月26日に無事幕を下ろしたばかり。2024年は3月の帝国劇場からスタートする全国ツアー(4月【名古屋】御園座、4~5月【福岡】博多座、5~6月【大阪】梅田芸術劇場メインホール、6月【北海道】札幌文化芸術劇場 hitaru)が予定されており、さらに4月から7月にかけて、ロンドン・ウェストエンドのロンドン・コロシアムでの初の海外公演も決定。橋本さんと上白石さんのロンドン公演への出演は発表されているが、4人の千尋の全国ツアーとロンドン公演のローテーションは現在調整中という。この度、オーディションで千尋役を射止めた川栄さんは、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」をはじめ、『亜人』『ステップ』など映画、舞台、ドラマなどに幅広く出演、2022年には連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」で主演の1人を務めた。9月1日放送・配信開始のWOWOW連続ドラマW-30「オレは死んじまったゼ!」への出演が決まっている。川栄李奈川栄さんは、「去年の初演を観劇させてもらった時、細部にまでこだわった演出やキャストのみなさんの熱量を肌で感じ、とても感動したのを今でも覚えています」と言い、「まさか自分が千尋を演じられるとは思ってもいなかったので、もうすでに緊張していますが、心強いカンパニーの皆さんにしっかりと食らいつき、最高の作品をお届けできるよう頑張りたいと思います!」と力強く語る。また、同じくオーディションを経て抜擢された福地さんといえば、2019年、連続テレビ小説「なつぞら」の夕見子役で注目を集め、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」、Netflixシリーズ「舞妓さんちのまかないさん」、「それってパクリじゃないですか?」(日本テレビ)、(家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」(NHK BSP)などに出演。自身初の舞台作品「橋からの眺め」をはじめ、複数の作品に出演予定。福地桃子映画『千と千尋の神隠し』を「3歳の頃、4歳の兄と母にせがんで映画の初日に渋谷の映画館へ並んで観た記憶があります。奇妙だけれどなんだか惹きつけられる作品の力強さを幼心にも覚えています」とコメント。「来年3月帝国劇場から再スタートするという素晴らしいエネルギーと共に、素敵なカンパニーの皆さんと自分自身としっかり向き合い努めてまいります」と意気込みを語っている。舞台「千と千尋の神隠し」は2024年3月、東京・帝国劇場にて上演。御園座8月26日(土)17時公演のライブ配信をHuluにてアーカイブ配信中、9月2日(土)23時59分まで。<2024舞台「千と千尋の神隠し」公演>2024年3月【東京】帝国劇場2024年4月~7月【ロンドン】ロンドン・コロシアム2024年4月【名古屋】御園座2024年4~5月【福岡】博多座2024年5~6月【大阪】梅田芸術劇場メインホール2024年6月【北海道】札幌文化芸術劇場 hitaru(シネマカフェ編集部)
2023年08月28日舞台『千と千尋の神隠し』2024年公演に出演する千尋役4名が発表された。原作は2001年に公開された宮﨑駿監督によるアニメーション映画。舞台版は少女・千尋が引っ越し先に向かう途中、トンネルから八百万の神々の世界へ迷い込むところから始まり、人間の世界に戻るために様々な出会いを経て、生きる力を呼び醒ましながら奮闘していく――。昨年の公演時には、日本の5大都市劇場(東京・帝国劇場/大阪・梅田芸術劇場メインホール/福岡・博多座/北海道・札幌文化芸術劇場hitaru/愛知・御園座)でロングラン公演を達成。また、2023年8月の御園座公演では、それまで新型コロナウイルスの影響で叶わなかった英米のクリエイティブスタッフ来日も実現。日本のスタッフ・キャストとともにアップデートを重ね、先日8月26日(土) に幕を下ろした。このたび千尋役としてアナウンスされたのは、初演からのオリジナルキャストである橋本環奈と上白石萌音に加え、オーディションを経て選ばれた川栄李奈、福地桃子の4名。2024年公演は3月の帝国劇場からスタートする全国ツアーが予定されているほか、4月から7月にかけて、ロンドン・ウェストエンドのロンドン・コロシアムで初の海外公演が行われる。■川栄李奈 コメント新しく千尋を演じさせていただくことになりました。去年の初演を観劇させてもらった時、細部にまでこだわった演出やキャストのみなさんの熱量を肌で感じ、とても感動したのを今でも覚えています。まさか自分が千尋を演じられるとは思ってもいなかったので、もうすでに緊張していますが、心強いカンパニーの皆さんにしっかりと食らいつき、最高の作品をお届けできるよう頑張りたいと思います!楽しみにしていただけたら嬉しいです。■福地桃子 コメントこの度、千尋役を務めさせていただくことになりました。映画『千と千尋の神隠し』は3歳の頃、4歳の兄と母にせがんで映画の初日に渋谷の映画館へ並んで観た記憶があります。奇妙だけれどなんだか惹きつけられる作品の力強さを幼心にも覚えています。来年3月帝国劇場から再スタートするという素晴らしいエネルギーと共に、素敵なカンパニーの皆さんと自分自身としっかり向き合い努めてまいります。宜しくお願い致します。<公演情報>舞台『千と千尋の神隠し』舞台『千と千尋の神隠し』メインビジュアル【公演日程】2024年3月 東京・帝国劇場2024年4月~7月 ロンドン・コロシアム2024年4月 名古屋・御園座2024年4月~5月 福岡・博多座2024年5月~6月 大阪・梅田芸術劇場メインホール2024年6月 北海道・札幌文化芸術劇場 hitaru【キャスト】千尋:橋本環奈、上白石萌音、川栄李奈、福地桃子(交互出演)※この4名共、2024年3月帝劇公演に出演。※国内の全国ツアーとロンドンの千尋役の出演スケジュールは調整中。※その他の役のキャスト、出演スケジュールについては追って発表。【日本公演 スタッフ】原作:宮﨑駿翻案:ジョン・ケアード共同翻案:今井麻緒子オリジナルスコア:久石譲関連リンク日本公演公式サイト:海外公演公式サイト:
2023年08月28日女優の川栄李奈、福地桃子が、新たに舞台『千と千尋の神隠し』千尋役に決定したことが27日、明らかになった。同作は宮崎駿監督の名作『千と千尋の神隠し』の舞台化作。少女・千尋(橋本環奈、上白石萌音、川栄李奈、福地桃子 ※交互出演)が引っ越し先に向かう途中で八百万の神々の世界へ迷い込み、様々な出会いを経て、人間の世界に戻るため生きる力を呼び醒ましながら奮闘する。英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクター ジョン・ケアードが翻案・演出を手掛け、2022年に世界初上演された。初演公演中の2022年5月には、大衆演劇の優れた業績を表彰する『第47回菊田一夫演劇賞』で上演関係者一同が菊田一夫演劇大賞を受賞し、2023年8月に行われた愛知・御園座の公演では、それまで新型コロナウイルス禍のためかなわなかった、英米のクリエイティブスタッフ来日も実現。日本のスタッフ・キャストと共にアップデートを重ね、26日に無事幕を下ろした。2024年は3月の帝国劇場からスタートする全国ツアーを予定し、4月から7月にかけて、ロンドン・ウェストエンドのロンドン・コロシアムでの初の海外公演も決定している。今回新たに千尋役に決定した川栄と福地は、22年初演からのオリジナル・キャストである橋本環奈と上白石萌音に加え2024年の帝劇公演から登場。全国ツアーとロンドン公演のローテーションは現在調整中となっている。公演は2024年3月に東京・帝国劇場、2024年4月〜7月にロンドン・コロシアム、2024年4月に愛知・御園座、2024年4〜5月に福岡・博多座、2024年5〜6月に大阪・梅田芸術劇場メインホール、2024年6月に札幌・札幌文化芸術劇場hitaru。現在、御園座で行われた8月26日17:00公演のライブ配信も販売されている(9月2日20:00まで)。○川栄李奈 コメント新しく千尋を演じさせていただくことになりました。去年の初演を観劇させてもらった時、細部にまでこだわった演出やキャストのみなさんの熱量を肌で感じ、とても感動したのを今でも覚えています。まさか自分が千尋を演じられるとは思ってもいなかったので、もうすでに緊張していますが、心強いカンパニーの皆さんにしっかりと食らいつき、最高の作品をお届けできるよう頑張りたいと思います! 楽しみにしていただけたら嬉しいです。○福地桃子 コメントこの度、千尋役を務めさせていただくことになりました。映画『千と千尋の神隠し』は3歳の頃、4歳の兄と母にせがんで映画の初日に渋谷の映画館へ並んで観た記憶があります。奇妙だけれどなんだか惹きつけられる作品の力強さを幼心にも覚えています。来年3月帝国劇場から再スタートするという素晴らしいエネルギーと共に、素敵なカンパニーの皆さんと自分自身としっかり向き合い努めてまいります。宜しくお願い致します。
2023年08月28日歌舞伎座新開場十周年「『秀山祭九月大歌舞伎』二世 中村吉右衛門三回忌追善」が、9月2日から25日まで東京・歌舞伎座で上演される。2021年に逝去した中村吉右衛門の三回忌追善として行われ、数々の当り役を持ち、多くの人々を魅了してきた歌舞伎界屈指の名立役をゆかりの演目、出演者で偲ぶ。夜の部では、歌舞伎三大名作のひとつ、『菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)』より、原作の三段目にあたる『車引』が上演されることになり、中村又五郎、歌昇、種之助が出演する。松王丸、梅王丸、桜丸という三つ子の兄弟の争いを描き、歌舞伎の様式美を凝縮した華やかな演目。又五郎の松王丸、歌昇の梅王丸、種之助の桜丸という配役で、豪快な荒事の魅力を披露する。『菅原伝授手習鑑 車引』平成30(2018)年7月大阪松竹座公演より、松王丸=中村又五郎(c)松竹『菅原伝授手習鑑車引』平成26(2014)年4月金丸座より、梅王丸=中村歌昇(c)松竹『菅原伝授手習鑑車引』2023年「秀山祭九月大歌舞伎」オフィシャルビジュアルより、桜丸=中村種之助(c)松竹又五郎、歌昇、種之助の親子3人で『車引』の三兄弟を勤めるのは、今回が初めて。このたび、都内で行われた取材会に顔を揃え、それぞれの意気込みを語るとともに、在りし日の吉右衛門の思い出話も披露した。「古典中の古典ですし、播磨屋の一員として、お兄さんにお稽古で教えていただいた“核の部分”をしっかり噛みしめながら、舞台に挑めたら」。そう語る又五郎は、「大きなお役を、ここにいる3人で勤められるのは、なかなかない機会で親としてはとてもうれしいこと。子どもたちは嫌だと言うかもしれませんが(笑)」と親子共演に喜びを示し、演じる松王丸については「梅王丸、桜丸を痛めつけるのではなく、体から出てくるパワーで抑えつける感じが出せれば」と語った。梅王丸を勤める歌昇は「播磨屋として、おじさまの舞台に対する姿勢を近くで見てきました。教えていただいたことをしっかりと継承し、おじさまに近づけるように精進することで恩返ししたい。親子3人での共演もうれしいですし、梅王丸は金丸座以来、だいぶ時間が経っているので、成長した姿をお見せしなければ」と決意表明。桜丸を勤める種之助は初役となり、「(尾上)菊之助のお兄さんに教えていただきます。教えをしっかりと自分のものにして、歌舞伎座という舞台に見合う桜丸を目指していければと思います」とこちらも闘志を燃やした。吉右衛門との思い出を問われると、又五郎は「スパルタという意味ではなく、『あそこはこう』とお厳しい指導をいただいた。こちらが進歩をすれば、『そうだ、あれでいいんだよ』と褒めてくださった」としみじみ。「お言葉すべてが財産。舞台に対する姿勢の厳しさは常々でしたが、映画を観たり、絵画を鑑賞したり、そういった体験や経験が自分の豊かさにつながるとも教えていただいた」(歌昇)、「とにかく死ぬ気でやれと言われました。生前には『これからの歌舞伎はどうなるんだろうね』とも。時代が変わり、お客様の求めるものも変わるなかで、古典以外に新作や昔の古典の再演など、工夫をこらしているが、それには驚いていると思うし、どんな歌舞伎を望んでいらっしゃったのか分かりませんが、私たちが教わったことを守っていきたい」(種之助)と話していた。<『菅原伝授手習鑑 車引』あらすじ>三つ子の兄弟、松王丸(又五郎)、梅王丸(歌昇)、桜丸(種之助)は、それぞれ藤原時平、菅丞相、斎世親王に奉公しています。主人たちの対立により、今は敵味方となった三人。ある日、梅王丸と桜丸は主人の無念を晴らそうと、敵である時平が乗る牛車の行く手を阻みます。それを止めに入ったのが松王丸。三人が争う内に牛車より時平(中村歌六)が現れ……。取材・文:内田涼<公演情報>歌舞伎座新開場十周年「秀山祭九月大歌舞伎」二世中村吉右衛門三回忌追善【昼の部】11:00~一、祇園祭礼信仰記金閣寺二、土蜘三、二條城の清正【夜の部】16:30~一、菅原伝授手習鑑車引二、連獅子三、一本刀土俵入取手宿安孫子屋よりお蔦の家 軒の山桜まで2023年9月2日(土)~9月25日(月) ※11日(月)、19日(火) 休演会場:東京:歌舞伎座
2023年08月22日舞台『千と千尋の神隠し』の御園座公演が、Huluストアにて独占ライブ配信されることが決定した。舞台『千と千尋の神隠し』2022年公演より舞台『千と千尋の神隠し』2022年公演よりライブ配信されるのは8月20日(日)の昼の部(12:00公演)と、8月26日(土)の夜の部(17:00)。20日は橋本環奈、26日は上白石萌音が主演を務める。本公演は2022年の初演から橋本・上白石によるダブルキャストが大きな話題を呼び、この度待望の再演でチケットは即日完売となっている。舞台『千と千尋の神隠し』2022年公演より舞台『千と千尋の神隠し』2022年公演より■橋本環奈・上白石萌音メッセージ橋本舞台『千と千尋の神隠し』御園座公演上白石ライブ配信が決定しました!橋本イエイ!上白石やったー!橋本今年は御園座公演のみですし、公演数も少ないのでこの機会があって嬉しいです上白石ね、嬉しいね上白石初演時は来日できなかった海外のクリエイターや新キャストの方も加わって、さらに進化した舞台『千と千尋の神隠し』ぜひご覧ください橋本配信日は8/20(日)昼の部!上白石8/26(土)夜の部!橋本アーカイブもあります!上白石お楽しみにー!舞台『千と千尋の神隠し』2022年公演より舞台『千と千尋の神隠し』2022年公演より本作は宮崎駿監督の不朽の名作『千と千尋の神隠し』を2022年に初めて舞台化した作品。英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクターであるジョン・ケアード翻案・演出。昨年の公演時には、日本の5大都市劇場(東京・帝国劇場/大阪・梅田芸術劇場メインホール/福岡・博多座/北海道・札幌文化芸術劇場 hitaru/名古屋・御園座)でロングラン公演を達成。また、公演中の5月には、大衆演劇の優れた業績を表彰する『第47回菊田一夫演劇賞』で上演関係者一同が菊田一夫演劇大賞を受賞する快挙を成し遂げるなど、演劇界だけではなく日本のエンターテインメントを大いに盛り上げた。舞台『千と千尋の神隠し』2022年公演より舞台『千と千尋の神隠し』2022年公演より2024年は3月に帝劇凱旋公演、そして4月から7月にかけてはロンドン・ウエストエンドのLondon Coliseumでの初の海外公演が決定している。同4月からは国内でのツアーも展開される。目下、8月の御園座公演に向けて日英米のクリエイティブスタッフが集結し、作品をアップデートする稽古を重ねているそうだ。演劇界でもっともホットな公演。初演からの進化を会場とリンクするライブ配信でぜひ見ていただきたい。<公演情報>舞台『千と千尋の神隠し』原作:宮﨑 駿翻案:ジョン・ケアード共同翻案:今井麻緒子【配信概要】■配信日時:2023年8月20日(日)12:00 開演2023年8月26日(土)17:00 開演※ライブ配信時間は予告なく変更になる場合がございます。※ライブ配信の場合は、上記時間のみ視聴が可能です。※ライブ配信ご視聴の際は、巻き戻しや一時停止はできません。■見逃し配信【8月20日(日)12:00公演】ライブ配信終了後、準備が整い次第 ~ 8月27日(日)23:59【8月26日(土)17:00公演】ライブ配信終了後、準備が整い次第 ~ 9月2日(土)23:59■出演者【8月20日(日)12:00公演】千尋:橋本環奈ハク:三浦宏規カオナシ:山野 光リン・千尋の母:華 優希釜爺:田口トモロヲ湯婆婆・銭婆:夏木マリ【8月26日(土)17:00公演】千尋:上白石萌音ハク:醍醐虎汰朗カオナシ:小㞍健太リン・千尋の母:華 優希釜爺:田口トモロヲ湯婆婆・銭婆:朴 璐美※出演者及びスケジュールが変更となる可能性があります。※出演者及びスケジュールが変更となった場合でも、払戻し及びポイント返還はいたしかねます。■販売期間【8月20日(日)12:00 公演】8月7日(月)18:00~ 8月27日(日)20:00 まで【8月26日(土)17:00 公演】8月7日(月)18:00~ 9月2日(土)20:00 まで※予告なく変更になる場合がございます。■視聴料金5,500円(税込)※見逃し配信の視聴可能期間は限られておりますので、ご注意ください。※公演毎に購入が必要となります。■Hulu ストア 購入 URL【劇場公演】2023年8月13日(日)~26日(土) 名古屋・御園座2024年3月 東京・帝国劇場2024年4月~7月 ロンドン・コロシアム2024年4月 名古屋・御園座2024年4月~5月 福岡・博多座2024年5月~6月 大阪・梅田芸術劇場メインホール2024年6月 北海道・札幌文化芸術劇場 hitaru日本公演公式サイトロンドン公演公式サイト
2023年08月11日取材・文:鈴木麻葉/マイナビウーマン編集部撮影:大嶋千尋趣味と仕事の両立。みんなが憧れる言葉ではありますが、一体どれくらいの人が両立できているのでしょうか。ましてや、プロジェクトリーダーなどの役職についてしまった日には、仕事を優先するしかない……なんて思う人もいるかもしれません。日本最大級のインターネットサービスを展開するヤフー株式会社に勤める伊藤静那さんは、PayPayフリマ企画部のLaboリーダー。29歳で12人の部下を持ち、肩書きだけを見るとかなりのハードワーカーのように見える彼女は、地方に遠征をしてライブに参加するほどの「推し活女子」だったのです。「タイムマネジメントはあまり得意じゃないんですが……」と語りつつも、どんなに忙しくても推しのために時間をつくっている伊藤さんに、仕事と趣味を両立する秘訣を教えてもらいました。■入社理由は「より大規模な事業に携わってみたかったから」伊藤さんは2019年にヤフーに入社されたそうですが、これまでの経歴を教えてください。2017年に新卒で、iOSのエンジニアとしてWEB系の企業に入社し、アプリ機能の検討や開発業務に携わっていました。その後、担当していたアプリがリリースされたタイミングで、社内異動の打診をされたのですが、異動はせずにヤフーに転職することを決めました。前職と同じiOSエンジニアとして入社。当時リリース前だった「PayPayフリマ」の部署に配属となり、現在に至ります。エンジニア入社ということは、大学でもプログラミングなどを学ばれていたのでしょうか?大学では数学を専門に学んでおり、入学当初は数学の先生になりたいと思っていたんです。ただ所属していた学部が、数学と情報を学べる場所だったので、そこでプログラミングをやっていくうちに楽しさを知りました。なので、就活時はエンジニアになりたいと思って探していましたね。希望かなってエンジニアとして働きだした中で、なぜヤフーに転職しようと思ったのですか?新卒で配属されたのが、比較的規模の小さいサービスの新規開発を行う部署でした。まだユーザーのいないサービスだったので、より大規模な事業に関わってみたいと思い、転職を決意しました。その中でヤフーは、ユーザーを大きく抱えるサービスをたくさん持っていたのが決め手で、選びました。現在、伊藤さんはPayPayフリマをご担当されているそうですね。はい、そうです。今はエンジニアではなく、フリマ企画部のLaboリーダーを務めています。私が所属するチームでは、PayPayフリマはもちろん、他のフリマサービスで“まだ提供できていない価値”を考えていくことをミッションに、新サービスの企画や調査、開発を行っています。具体的にどんな業務をされているのですか?PayPayフリマに提案するアイデアをメンバーと一緒に考えたり、ユーザーに調査やヒアリングを行ったりする、企画・マーケティング的なお仕事をメインに、実際に新機能を実装するとなった際の開発のマネジメント業務も担当しています。では、かなり幅広い業務を担当しているのですね。そうですね。新機能の企画から実装まで、一貫して携わる……というのが、今の仕事内容になっています。■自分も“推し”がいるからこそ理解できた「新機能の重要性」伊藤さんのチームが担当された、匿名でグッズ交換ができる新機能「グッズ交換機能」がスタートしました。なぜ“推し活” に焦点を当てたのでしょうか?定期的に行っていた部内のアイデア出し会議で、「現在はフリマのユーザーではないけれど、近い将来ユーザーになってくれそうな層はどこにいるんだろう」という議題が挙がりました。その中で、“売買”ではなく“交換”というパターンもあるのでは、という話が出たんです。そして“交換”をテーマに考えた時、SNS上でアーティストやアニメのランダムグッズの交換をしている“推し活”の領域があるという意見があり、「推し活」をテーマに据えて、企画を進めることになりました。なるほど。私もアイドルが好きなので、現場でグッズ交換をしている人を見ることもありますが、慣れていないと怖いのでは……と思ってしまいます。そうですよね。この機能を検討するにあたり、社内にいるグッズ交換経験者にお話を聞く機会がありました。その方は100回以上の交換経験がある方でしたが、その中でもいろいろな不安がありながら交換しているという生の声を聞き、匿名でグッズを交換できる機能の需要を感じました。伊藤さんもアイドルがお好きと伺いました。やはりご自身の経験も活かされているのでしょうか?私自身もライブ会場で交換の現場を見たり、SNS上で交換されている方を見たりはしていたので、身近なものではありました。なので、調査を進める中で、自分自身もアイドルが好きだからこそ分かる、“推しに対しての熱量”は共感する部分が多く、対象者の方の気持ちにも入り込みやすかったです。実際に機能をつくっていく中で、対象になる方にどれだけ寄り添えるか、どれだけ同じように考えられるかが、すごく重要だと思っているので、そこが入り込みやすかったというのは、自身の経験が活かされたポイントだと思っています。■推しのライブがあるからこそ、仕事もより頑張れるユーザーの気持ちを理解して開発に携われるというのは、かなりの強みですよね。ちなみに伊藤さん自身は、どれくらい推し活をされているのですか?私は、ハロー!プロジェクトのアイドルグループ「℃-ute(2017年解散)」の元メンバー・鈴木愛理さんが好きで、ライブは欠かさず行っています。いわゆる遠征も(笑)。遠征するってかなりお好きですね(笑)!そうですね(笑)。地方でツアーがあれば、何カ所かまわります。もちろん、歌やダンスなどのパフォーマンス面もそうですが、年が近い同じ女性としても、参考にしているところも多く、トークイベントに参加したり、メディアのインタビューもチェックしたりしていますね。「同じ女性としても参考にしている」とのことですが、お仕事面で“推し”に影響を受けている部分はありますか?鈴木愛理さんは、グループ活動を経て、今はソロで活動しているのですが、ソロになってからはライブのやり方や仕事の企画なども自分から提案しているという話をしていたんです。その時、私もエンジニアから企画・リーダーと立場が変わったタイミングで、「自分にはまだできないから」と閉じこもっていた部分があったのですが、(鈴木さんが)いろいろチャレンジしている姿がかっこいいな、と。真似できることは真似してみたり……仕事観は影響を受けているところは多いかもしれません。推しがロールモデルになっているのですね。お話聞く限りでは、かなりの頻度で推し活されていますが、お休みなどをうまく活用しつつでないと難しいように思います。そうですね。会社がフレックス制度で、お休みも取りやすいので助かっています。午前中だけ働いて、午後から遠征のために移動する・ライブに行く、などもできるので、かなり柔軟に働ける環境なのかなと思っています。仕事と趣味を両立しやすそうな環境ですね。伊藤さんにとって理想的なワークライフバランスはありますか?あまり考えたことはなかったのですが、推しのライブがあるからこそ、仕事もより頑張れる、という考え方なので、仕事をセーブしてまで、推し活に時間を割きたいとかはないのかもしれません。どんなに仕事が忙しくても、ライブの時間だけは確保して、それ以外の時間は仕事を一生懸命頑張る。イベントがあるところをお休みできるような状態であれば、それ以外は頑張れるかな、と思っています。ライブなどをモチベーションに仕事を頑張っているんですね!でもなかなかスケジュール管理が難しそうです。今年の4月も「グッズ交換機能」のリリースを控え、慌ただしかったのですが、絶対に早く帰りたい時間はチームメンバーに早めに伝えたり、カレンダーを抑えるようにしたりしていました。ミーティングの時間などは周りのメンバーが柔軟に対応してくれたおかげで無事リリースも乗り切ることができ、かなりありがたかったです……!趣味に理解のあるすてきな職場ですね。お仕事に推し活にかなり充実されている伊藤さんですが、今後の展望を教えてください。今のチームができて約1年なのですが、リーダーとして、今のチームをより意味のあるものにしていくことが私のミッションだと思っています。まずはチームとして初めてリリースした「グッズ交換機能」を、推し活をしている方にとって価値のある機能になっていくように、チームで育てていきたいです。あとは、「新しい価値を届ける」というチームのミッションがあるので、自ら考えて新機能をどんどん届けていけるようになりたいですし、チームメンバーがもっと働きやすい環境をつくっていくことを目指しています。
2023年08月10日待望の再演が発表され、橋本環奈と上白石萌音が千尋役を続投する舞台「千と千尋の神隠し」。この度、名古屋・御園座にて行われる2公演をHuluストアにて独占配信することが決定した。昨年、英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクター、ジョン・ケアード翻案・演出により世界で初めて舞台化。帝国劇場、梅田芸術劇場メインホール、博多座、札幌文化芸術劇場 hitaru、御園座にてロングラン公演を達成した本作。今回決定した配信では、舞台の臨場感をそのままに味わえるライブ配信に加え、期間中に何度でも見られる見逃し配信がセット。チケット入手困難な大人気公演が、自宅で楽しめる。橋本さん主演の8月20日(日)、上白石さん主演の26日(土)を配信する今回。共に、本日18時より販売スタートとなる。舞台「千と千尋の神隠し」配信概要・配信日時8月20日(日)12:00開演8月26日(土)17:00開演・見逃し配信20日(日)ライブ配信終了後、準備が整い次第~8月27日(日)23:5926日(土)ライブ配信終了後、準備が整い次第~9月2日(土)23:59・出演者20日(日)千尋:橋本環奈ハク:三浦宏規カオナシ:山野光リン・千尋の母:華優希釜爺:田口トモロヲ湯婆婆・銭婆:夏木マリ26日(土)千尋:上白石萌音ハク:醍醐虎汰朗カオナシ:小尻健太リン・千尋の母:華優希釜爺:田口トモロヲ湯婆婆・銭婆:朴璐美(シネマカフェ編集部)
2023年08月07日取材・文:ミクニシオリ撮影:大嶋千尋編集:松岡紘子/マイナビウーマン編集部「若い時と比べると、安定しちゃったよね〜」……アラサーともなると、女子会でこんなセリフを耳にすることが増えました。年齢とともに、若い頃の「無鉄砲さ」はなくなり、生活に安定感や安心を求めるようになる友人の数が多くなっていきます。けれどその反面、安定した生活、成長性のないいつもと同じ仕事に、どこかつまらなさを感じる方もいるのではないでしょうか。ユニークな人生を送る女性と、自分との差はどこにあるのでしょう。それは、新しい環境に飛び込む勇気や、新しいことを楽しもうとする好奇心なのかもしれません。チャレンジする気持ちを持ち続け、ユニークなキャリアを突き詰めて、プレミアアンチエイジング株式会社にたどり着いた杉本那穂子さん。化粧品業界でキャリアをスタートさせた彼女ですが「化粧品という商材に限らず、様々な手法で人々の健康をサポートしたい」と語ってくれました。彼女のこのモチベーションの高さは、一体どこからやってくるのでしょうか。話を聞いていくうちに、彼女のポジティブさの根源に「セルフケアとの向き合い方」が見えてきました。■転職は「ここではやり遂げた」と思ってから。好奇心に任せて業務経験の幅を広げる杉本さん、本日はどうぞよろしくお願いいたします。プレミアアンチエイジングと言えば、クレンジングバームの一大ブームを巻き起こした、「DUO(デュオ)」が有名ですよね。そうなんです。私は新卒から一貫してオーガニック系やスキンケアをメインで扱っている化粧品会社の商品企画部で働いていました。プレミアアンチエイジングに入社する前の2019年頃には、化粧品業界の中でDUOの認知度がどんどん広がっていくのを感じていました。杉本さんは化粧品業界で、2回の転職を経験されているんですね。仕事では、ここではやり遂げたと思ってから次に向かうと決めています。逆に、会社や仕事への不満を理由に転職をしたことはありません。1社目の時の先輩から言われた「仕事が嫌で辞めてしまったら、次の場所でも同じことで苦労するよ」というアドバイスが心に残っていて、転職は自身の成長したい方向性が見えてきた時、と決めています。では、転職はどういったタイミングで行っているのでしょうか。前職の2社でも、もう数年いれば新しく学べることもあったと思います。しかし、身についたスキルをよりうまく生かせる場所・より強い興味関心を感じるフィールドが見つかった時は、恐れずに行動してきました。プレミアアンチエイジングに転職を決めたのは、DUOというユニークな商材と、そのマーケティング手法に興味を持ったことがきっかけでした。最終の社長面接の時に、何事にもチャレンジできる社風と感じたので自分のキャリアビジョンを実現できると思いました。当時、テレビやSNSでDUOを目にしない日はなかったですし、化粧品のCMに男性タレントをキャスティングしていることも、興味を持ったきっかけの一つでした。たしかに、化粧品で男性タレントがキャスティングされることは珍しいことですよね。杉本さんは、プレミアアンチエイジングではどんなお仕事をされているのですか?現在は、新ブランドの立ち上げやブランドマネジメントを中心に、商品企画やマーケティングサポート、営業サポート、SNS運用、イベント運営、SDGs関係のプロジェクトなど、ブランド育成にまつわる様々な仕事に関わっています。かなり手広いですね……!尊敬しちゃうけど、なんだか忙しそう。これまでの会社と比べれば、ワークライフバランスをうまく調整しながら働いている感覚です。週一日はリモートワークができますし、有給も取りやすい環境です。これまでの会社でも、幅広い業務に携わらせていただいていましたし、関わっている業務は入社時からある程度理解できるものが多かったので、大変さはあまり感じませんでした。小さい頃から母親に「若いうちから苦労は買ってでもしなさい」と言い聞かされてきたからか、忙しさを理由に何かを諦めたことはありません。やってみようと思ったことをやっていたら、今の自分のキャリアになっていました。どんな仕事も今の自分に繋がっていると感じるし、そのおかげで興味関心の幅も広がったと思います。■毎日元気に働くために、我慢はしない。自分らしいセルフケアルーティンをバイタリティがあって魅力的です。どうして、仕事にそこまでのモチベーションを持つことができるのですか?前提として、興味があることに関わっているのが大きいですね。あとは、目に見えない価値を大切にしているから、一つの業界でも飽きずにいられているのかなと思います。化粧品には企画から製造・販売までにいくつもの工程があって、その全てに様々な人の想いや行動があります。その愛情や商品に込めた想いをお客様に伝えていくことを大切にしています。だからこそ、仕事で関わるメンバーには感謝していますし、その人たちと一緒にがんばりたいという気持ちも、仕事のモチベーションになっていますね。当たり前のことに感謝を忘れないところも、ピュアで素敵ですね。でも、まっすぐだからこそ、疲れてしまうことはないですか?疲れちゃう時も、たくさんありますよ!そういう時は、抱え込まずに周囲に相談し、仕事で感じている悩みも、メンバーと共有するようにしています。私が大事にしている価値観を理解してくれるからこそ、適切なサポートを差し伸べてもらうことも多いんです。仕事上の疲労や悩みって、チームメンバーには言いづらいと思っていましたが、自分を周りに理解してもらうのは大切ですよね。お互いにオープンになれれば、チームの結束も深まりそうです。その点、プレミアアンチエイジングのメンバーは常に和気あいあいとしていて、気持ちをシェアしやすい空気があるのも魅力的なポイントです。それに、化粧品業界で働いていますが、私自身はまめな人間ではないので、日々の美容習慣に時間を割けない時もあります。代わりに、ボディケアには定期的に通うようにしていたり、心のケアもおこなっています。植物療法士という資格を取得したのですが、その勉強をする中で、セルフケアの大切さにも気づきました。心のケアは、具体的にどんなことをしているんですか?数年前に取ったフラワーエッセンスの資格は、自身のケアにもよく活用していますね。あとは、自分と向き合う時間を大切にすること。好きな音楽を聞いたり、アロマを楽しんだりと、自身を癒やす時間を1日のうちに必ず取るようにしています。無理をせず、その日のストレスはその日のうちに取り除くことが大切だと思っています。毎日元気に働いているように見える人ほど、何かしら工夫をしているものですね。■化粧品という枠にとらわれず、人々のウェルネスをサポートし続けたい杉本さんは、ご自身の今後のキャリアをどのように描いていますか?これまで通り、自身の気持ちを大切に、ユニークなキャリアを築いていきたいと思っています。プレミアアンチエイジングでは自分の本業だけでなく、SDGsを始めとする、これまで触れる機会のなかったプロジェクトに関わらせていただいていることにも感謝しています。新しい環境を恐れず、自身の幅を狭めず働き続けたいですね。杉本さんにとっては、一つの会社の中で様々な経験を養えるプレミアアンチエイジングの環境がフィットしていそうですね。まさに、そうなんです。例えば、これまでの化粧品会社と比べて、マーケティングの観点で学ぶことが多かったり、化粧品業界にずっといるメンバーばかりではないので、自分とは全く関わりのなかった業界にいた人の話を聞くことができたりすることも、とても刺激的です。杉本さんのような女性に憧れる方も多いと思います。杉本さんは今後、どのような女性になっていきたいですか?ちょっと壮大な話ではあるのですが……。弊社は「人の時間(とき)を、解き放つ。」という経営理念を掲げ、アンチエイジングカンパニーを目指す会社なので、人生100年時代の中、全ての人が健康に生きることをサポートし続けることが、今の私の目標なんです。私自身、化粧品の仕事や資格の勉強を通じて、セルフケアをし続けていくことの大切さを感じています。化粧品は外側からのケアをサポートするものですが、内側からのケアも大切だと思います。今後も、企画やマーケティングサポート業務に携わると思いますが、人々のウェルネスに関わる仕事をし続け、さらに向上心を持ってやっていきたいです。
2023年08月04日舞台『千と千尋の神隠し』が、ロンドン・ウェストエンドで上演されることが2日、明らかになった。同作は宮崎駿監督の名作『千と千尋の神隠し』の舞台化作。少女・千尋(橋本環奈、上白石萌音 ※Wキャスト)が引っ越し先に向かう途中で八百万の神々の世界へ迷い込み、様々な出会いを経て、人間の世界に戻るため生きる力を呼び醒ましながら奮闘する。英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクター ジョン・ケアードが翻案・演出を手掛け、2022年に世界初上演された。すでに2023年8月に御園座公演、2024年3月に帝国劇場公演と再演されることが発表されていたが、さらに2024年4月から7月まで、ロンドン・ウェストエンドで初の海外公演を、東宝製作、PWプロダクションズ共同製作にて行う。約2,300席の客席数を誇るウェストエンド最大級の劇場 ロンドン・コロシアムで、日本人キャストによる日本語での海外上演としては演劇史上最大規模、また東宝主催公演としても史上初の試みに。東宝演劇の海外上演はこれまでも多数あるが、主に現地のプロダクションへ上演権をライセンスする、現地キャスト・現地語上演の形で行ってきたという。1972年にロンドン、1973年にロサンゼルスにてミュージカル『風と共に去りぬ』(作:菊田一夫、原題:スカーレット)が上演され、その後も『ローマの休日』『マリー・アントワネット』『レディ・ベス』『四月は君の嘘』が韓国などの現地プロダクションで上演されているが、日本上演時のプロダクションが、海外において日本語による演劇を3カ月間にわたり上演することは初挑戦で、日本の演劇界としても類を見ない試みとなる。4月〜6月まで名古屋・福岡・大阪・札幌の4都市をめぐる国内ツアーも決定し、日本とイギリス、海を越えた二つの国で舞台「千と千尋の神隠し」が同時上演される。公演は2023年8月13日〜8月26日に名古屋・御園座、2024年3月に東京・帝国劇場、2024年4月〜7月にロンドン・コロシアム、2024年4月に名古屋・御園座、2024年4〜5月に福岡・博多座、2024年5〜6月に大阪・梅田芸術劇場メインホール、2024年6月に札幌・札幌文化芸術劇場hitaru。2024年ロンドン公演・2024年日本全国ツアー公演のキャスト詳細は今後明らかになる。○スタジオジブリプロデューサー鈴木敏夫 コメントジョン・ケアードさんと初めて会った日、ぼくと宮さん(宮崎駿)は、この人は信頼できる──それがこの企画のスタートでした。ぼくらはジョンを信頼して、すべてをお任せしました。初演において高い評価をいただいたのも、ジョンをはじめ、キャスト、関係者の皆さんのご努力あってのもの。深く敬意を表します。そしてそれが国内での再演、更にジョンのお膝元、ロンドンでの公演へとつながったのだと思います。「千尋」が舞台の本場でどのように評価されるのか、非常に楽しみです。○翻案・演出/ジョン・ケアード コメント日本オリジナルの舞台版『千と千尋の神隠し』を来年ロンドン・コロシアムにて披露することを誇らしく嬉しく思います。2022年の創作過程において素晴らしい時間を過ごした我々ですが、幸せなことに今度はイギリスの観客を宮崎駿のマジカルな世界へ神隠しするのです。神と蛙、竜と魔法使い、巨大な赤ん坊と弾む頭、蜘蛛の腕を持つ釜焚き男、顔を持たない寂しがり、そして勇気・アイデンティティ・愛を勇ましく探求する少女の世界へと。○橋本環奈 コメント2022年に帝劇で初演し、日本全国の大変多くのお客様にご覧いただきました、舞台『千と千尋の神隠し』が、2024年4月から7月までロンドン・ウェストエンドのロンドン・コロシアムで上演されることになりました!ロンドンで千尋を演じるなんて、矜持をもって臨みたいと思います。今までは、日本人の方に日本語の言葉で届けてきたわけですけれど、ロンドンではそれをどう伝えるのか・・・・もっと伝わりやすくしなくてはいけないのか・・・・私達の表現も変わりそうです。楽しみでありつつ、今から稽古の心配をしています(笑)○上白石萌音日本語で演じられる、日本でやった形そのままに持っていけることはすごく名誉なことで、日本のお客様に楽しんでいただけたものが、ロンドンの方にどう届くのか楽しみですし、とても幸せで光栄なことだと思っております。国内の全国ツアーと共に、4月から7月まで、ロンドン・ウェストエンドで、二か国同時上演をいたします。ぜひ千尋に会いに来てください!劇場でお待ちしています!○ロンドン上演劇場/ロンドン・コロシアム コメントロンドン・コロシアムは舞台『千と千尋の神隠し』のヨーロッパ初演の拠点となり、他にはない素晴らしい文化的イベントを開催できることをうれしく思います。国際的なプロデューサーとして名高い東宝とPWプロダクションズと共に、来春、才能溢れる日本ツアーのオリジナルカンパニーをロンドンに迎えることを楽しみしています。○共同製作/PWプロダクションズマネージング・ディレクター兼共同最高経営責任者イアン・ギリー コメント2022年に東宝製作の舞台『千と千尋の神隠し』を観に訪日した時、私たちはその出来栄えに圧倒され、世界のより多くの観客に届けなくてはならないと確信しました。私たちは、東宝と、類まれなるクリエイティブチームと共に、この素晴らしい作品に取り組めることにとてもワクワクしています。イアン・ギリー○製作/東宝 代表取締役社長 松岡宏泰 コメント舞台『千と千尋の神隠し』が、いよいよロンドン・ウェストエンドに上陸します。東宝は1970年代から、オリジナルミュージカルの海外でのライセンス上演を行っていますが、日本生まれのカンパニーが海を越えて世界へと赴き、しかも3か月の長きにわたり、日本語で演劇をお届けすることは、90年以上に及ぶ東宝の歴史で初めての挑戦ですし、日本の演劇界においても殆ど例のない出来事ではないでしょうか。宮崎駿監督、鈴木敏夫プロデューサー、スタジオジブリの皆さんが生みだした千尋が、世界中の劇場でさらに愛されることを願ってやみません。ロンドン・コロシアム撮影:Guyde Laubier
2023年08月02日