連続ドラマ史上初の刑事専門弁護士の巻き起こす痛快逆転劇を描くドラマ「99.9-刑事専門弁護士-」。本作で、自身初の日曜劇場主演を務める「嵐」の松本潤の代表作「花より男子」が、この度、「春休み!!特別編集版」として放送決定!毎放送後には、「99.9-刑事専門弁護士-」の特別映像に加え、キャスト陣に直撃する現場レポートが放送されるという。探偵役や料理人役、御曹司役など様々な役どころを演じてきた松本さんが、自らが納得するまでとことん追及する超型破りな若手弁護士・深山大翔役を演じる本作。共演者には、深山とひょんなことからチームを組むことになる弁護士・佐田篤弘役の香川照之と、佐田同様に深山とチームを組むことになる立花彩乃役の榮倉奈々、そのほか「相棒」シリーズの岸部一徳、「龍馬伝」「平清盛」の青木崇高、多方面で活躍する奥田瑛二、片桐仁、マギー、渡辺真起子ら豪華俳優陣が名を連ねる。この度、初弁護士役に挑戦することで注目を集める松本さんの代表作ドラマのひとつ「花より男子」&「花より男子2(リターンズ)」が、「春休み!!特別編集版」として放送されることが決定。「花より男子」は、少女漫画誌「マーガレット」(講談社)にて連載された神尾葉子氏による人気コミック。超お金持ち名門高校に通う主人公の貧乏少女が、学園を牛耳る御曹司4人組「F4」とぶつかり合い、様々なトラブルに巻き込まれながらも、持ち前の明るさと雑草魂でたくましく生きていく姿が描かれた痛快青春ラブストーリーだ。2005年、松本さんをはじめ、いまや大河ドラマ「花燃ゆ」で主演を務め上げる井上真央や小栗旬、松田翔太、阿部力ら若手俳優たちを迎えて実写化ドラマ化。シーズン2、劇場版まで制作され人気を博した。今回の特別編集版では、2005年10月期放送「花より男子」を、3月12日(土)14時~、13日(日)15時~、19日(土)15時~、20日(日)15時~の4回に渡り放送。2007年1月期放送「花より男子2(リターンズ)」を、4月2日(土)16時~、3日(日)16時~、9日(土)14時~、16日(土)16時~、17日(日)14時~の5回に渡り放送される。また、放送の最後には、4月17日(日)21時からスタートする日曜劇場「99.9-刑事専門弁護士-」の特別映像や、主演・松本さんが共演者たちに直撃する現場レポートを、放送日ごとに異なるバリエーションで放送することも決定。名作ドラマと、期待度MAXの最新ドラマの特別映像を一気に堪能できることになりそうだ。日曜劇場「99.9-刑事専門弁護士-」は4月17日(日)21時よりTBS系にて放送。「『花より男子』春休み!!特別編集版」は3月12日(土)から4月17日(日)まで、土・日曜の午後帯にて放送。(text:cinemacafe.net)
2016年03月10日3組に1組の夫婦が離婚するとも言われる現在、離婚すること自体はそれほど珍しいことではありません。それが芸能界ともなれば周りに美男美女が溢れており、不倫の誘惑が耐えないということもあるのではないでしょうか。仮に離婚してしまったとしても、 楽しそうなことには事欠かなそうですよね!しかし、中には離婚後に悲壮感をただよわせる男性芸能人も……。そこでパピマミ読者のママに、『「離婚後さびしそう」な男性有名人は? 』というアンケートを実施してみましたので、その結果をランキング形式で発表したいと思います!●ママに質問! 「離婚後さびしそう」な男性有名人は?・1位:清原和博……42%(50人)・2位:井戸田潤……29%(34人)・3位:中村昌也……11%(13人)・4位:宍戸錠……5%(6人)・5位:紀里谷和明……4%(5人)・6位:高岡奏輔……3%(4人)・7位:明石家さんま……3%(4人)・8位:山路徹……1%(1人)・9位:陣内智則……1%(1人)※10位以下は省略※有効回答者数:118人/集計期間:2016年3月1日〜2016年3月3日(パピマミ調べ)●第1位:清原和博最も多くの票を獲得したのは『清原和博さん』で、42%(50人)でした。『だれか彼を助けられる人はいなかったんでしょうか。離婚で家族を失って、友達もあまりいるような感じはしないですし。いつも強がっているみたいでしたね』(30代ママ)『テレビで盛り上がっている姿を見ても、どこか寂しそうな感じがありましたよね!しばらくテレビで見ることができないと思うと、こっちまで寂しくなります』(40代ママ)2000年にモデルの清原亜希さんと結婚した清原和博さん。プロ野球引退後にはさまざまな黒い噂が出ていましたが、2014年に薬物疑惑が報じられ、同時期に亜希さんと離婚しています。その後、2016年2月3日に覚せい剤取締法違反の現行犯で逮捕されたことは皆さんの記憶に新しいでしょう。コワモテの風貌とは裏腹に、繊細な心を持ち、歴代の指導者たちからも「清原ほどチームのために頑張る選手はいない 」と評されるなど、仲間思いの一面も。人付き合いに関して不器用なところがあったようですが、その男らしい姿に勇気をもらっていた人もいるのではないでしょうか。しかし、もう一度ユニフォームを着た姿を見たいというファンの思いは、実現しそうにありません……。●第2位:井戸田潤続いてランクインしたのは『井戸田潤さん』で、29%(34人)でした。『ずっと復縁を望んでたみたいだったけど、むこうが再婚しちゃったからね。テンション高めの芸風が余計に寂しさを感じさせる』(20代ママ)『無理してる感がスゴい(笑)。芸能界でも格差がありすぎるとうまくいかないんだろうなと思いました』(30代ママ)2005年に、女優の安達祐実さんと電撃結婚を果たした井戸田潤さん。結婚当初から“格差婚”として芸能界での立場の違いをいじられることが多く、2009年に離婚しています。離婚直後から復縁を望んでいることをたびたびテレビでも公言しており、未練アリアリという様子でしたが、安達さんの再婚でその願いは叶わぬものとなりました。再婚についてのメールを受け取ったときには思わず泣いてしまった そうで、今でもその思いは少しも薄れていないのではないでしょうか。テレビ番組で披露したド派手なバイクが酷評されるなど、どこか「ダサい」という印象を持たれてしまう ことも寂しさを感じさせる要因なのかもしれませんね。●第3位:中村昌也第3位にランクインしたのは『中村昌也さん』で、11%(13人)でした。『離婚直後の落ち込みようはテレビで見てても伝わってきた。状況が状況だけにショックは大きかったでしょうね』(30代ママ)2011年に元モーニング娘。のメンバーである矢口真里さんと結婚したタレントの中村昌也さん。矢口さんとの40cmを超える身長差 も注目の的となりましたが、その矢口さんの不倫が原因で離婚することとなりました。生放送の番組で離婚を発表した中村さんの、悲しそうな表情を覚えている人も多いのではないでしょうか。身長に限らず収入面でも格差婚と言われていたあげく、不倫までされてしまい、“裏切られた男”というイメージが定着してしまうことに……。活動を自粛していた矢口さんが徐々に芸能活動を再開させていることで、自虐的な姿で活躍する中村さんを見ることも増えるかもしれませんね。----------いかがでしたか?まだまだ騒動覚めやらない清原和博さんが堂々の1位という結果でした。上位を占めた“格差婚”と言われる人と同様にも思える陣内智則さんは9位という結果でしたが、離婚後も仕事が順調で、芸能界での地位を確固たるものにしつつあることで“寂しさ”を感じさせないのかもしれませんね。一度は心から愛した相手と離ればなれになってしまうわけですから、寂しくなってしまうのは当然。とはいえ、せっかく芸能界という華々しい世界にいるのです!もう一度幸せな恋をつかみ取ってほしいものですね。【参考リンク】・【アンケート結果(1位〜10位)】ママに質問! 「離婚後さびしそう」な男性有名人は? | パピマミ()(文/パピマミ編集部・豊田)
2016年03月09日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは、「人工知能(AI)」です。***人間の知能的な働き、学習、推測、判断などをコンピューターが行う人工知能。身近なところでは、googleやFacebook、iOSのSiriなどで、次の行動を予測し、興味のありそうな情報をあげて提案するというのは、AIの技術によるものです。コンピューターが大容量を計算できるようになったため、過去のデータを蓄積し、それを瞬時に計算・分析。データ量が多いほど、より正確な予測が可能になります。私たちがGoogleやFBを無料で使えるのも、代わりに、検索結果や写真などの大量の情報をAIに与えて、より賢くなるよう、トレーニングし続けているからなんですね。株取引でも、プロの投資家が儲け続けられるのは、株の値動きをAIが判断して、的確な売り買いをしているからなんですよ。人工知能の発達は予想以上に早く、「人工知能が人を追い抜いて、支配する世界が来るかもしれない」とスティーブン・ホーキング博士は警鐘を鳴らしています。ビル・ゲイツさんも昨年取材した時に「医療、医薬品の開発には極めて有効に働くだろう。でも、労働部門では多くの仕事が失われることになるので、対策をしないと取り返しがつかなくなる」と話していました。オックスフォード大学でAIを研究するマイケル・A・オズボーン准教授は、702の業種について将来どれだけ自動化されるかを調べたんです。すると10~20年の間に、アメリカの総雇用者の47%が自動化されるリスクがあると、衝撃的な発表をしました。今後、電話オペレーターや保険の審査、レジ、ホテルの受付、薬を処方するなどの簡単な医療サービスはとって代わられるでしょう。介護の現場でも、感情に左右される人間よりも、献身的に働くAI搭載のロボットの方がよいという説があります。また、過去の判例を分析すれば弁護士や検事もAI化が可能に。軍事ロボットも開発されていますし、今後はAIを使う側の倫理観が問われますね。将来、機械に仕事を奪われる不安に怯えるのではなく、じゃあ、人にしかできないことは何だろう?と考えることが、新しい価値を生むチャンスになるかもしれません。◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2016年3月9日号より。写真・中島慶子題字&イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子
2016年03月02日「不倫は文化」と言い放って世間を騒がせたのは石田純一さんですが、それから20年以上経った現在でも芸能人の不倫や浮気問題は後を絶ちません。とくに2016年に入ってからは大きな不倫スキャンダルが連続しており、「こうはなるまい」と襟を正した紳士淑女も少なくないのではないでしょうか。しかし、「浮気癖は一生治らない」という言葉もあるように、一度寄り道を覚えると真っすぐ家に帰れないのが人間の性。謝罪会見などで真摯に頭を下げる有名人を見ても、「またやりそうだな」と思ってしまうことが多いですよね。そこで今回は、パピマミ読者の皆さんに「また不倫・浮気をしそうだな」と思う有名人について聞いてみました!●また不倫・浮気をしそうな有名人は誰ですか?・1位:狩野英孝……24%(46人)・2位:宮崎謙介・元議員……22%(43人)・3位:川谷絵音……18%(34人)・4位:小栗旬……8%(15人)・5位:ベッキー……6%(12人)・6位:宮迫博之……5%(9人)・7位:矢口真里……4%(7人)・8位:藤森慎吾……3%(6人)・同率9位:布袋寅泰……3%(5人)・同率9位:井戸田潤……3%(5人)※11位以下は省略※有効回答者数:193人/集計期間:2016年2月23日〜2016年2月24日●第1位:狩野英孝“六股”という世の男性の夢を実現した芸人『狩野英孝』さんが、24%(46人)で堂々の第1位に輝きました!『六股はもはや病気とかじゃなくてDNAの問題だと思う。一生治らないでしょ』(30代ママ)『狩野英孝かな。正直悪びれてる感じもなかったし、痛い目見ないとまたやるよ』(40代ママ)狩野英孝さんといえば、歌手の川本真琴さんとタレントの加藤紗里さんとの三角関係がTwitter上で露見し、一躍“浮気芸人”として話題になりました。その後さまざまな女性との関係が浮上し、最終的には“六股疑惑”にまで発展。そのことを知った本命の彼女である加藤紗里さんは、「もう会いたくない」と宣言し二人は破局したと言われています。印象的だったのは、狩野さんが一連の“浮気騒動”であまり批判を受けなかったこと 。狩野さんがなぜここまでモテるのかについて、「ポンコツだから」という見解もありますが、世間もついつい許してしまうのかもしれませんね。●第2位:宮崎謙介(元議員)続いては“育休ゲス不倫議員”こと、『宮崎謙介』さんで22%(43人)となりました。1位の狩野さんと僅差ですね。『会見が嘘くさすぎて爆笑した 。あれは絶対反省してないね』(30代パパ)『嫁の出産直前に浮気するようなゲスはまたやるでしょ』(30代ママ)国会議員初の“育休宣言”をして話題を集めていた宮崎謙介さん。妻の出産直前に不倫するという大失態を犯して世論が大炎上しました。2016年の2月12日には記者会見を行い、議員を辞職することを表明。議員時代に望んでいた“育休期間”が無限にできたというわけですが、奥さんと子どものためにも一生懸命イクメンとして働いてほしいですね。●第3位:川谷絵音第3位はやっぱりこの人!バンド『ゲスの極み乙女。』のボーカルである『川谷絵音』さんで、18%(34人)となりました。『結婚して3か月でベッキーと不倫でしょ?この人は罪悪感とかないからまた不倫する』(20代ママ)『ゲスは一生治らない』(40代パパ)最近では“不倫”と“ゲス”がセットで使われることも多く、“不倫=ゲス”という方程式が確立しつつありますね 。それほどベッキーさんと川谷さんの不倫騒動は世間に大きなインパクトを与えました。当初はベッキーさんを中心に非難が集中していましたが、最近では川谷さんの方にも責任追及の声が上がってきていますね。本人は今回の騒動をどう思っているのか、その真相が語られる日が来ることを願うばかりです。----------いかがでしたか?今回のランキングではTOP3全員が男性であることから、「浮気・不倫しそう」と思われるのは男性の方が多いということが分かります。人間も動物ですから、本気で恋に落ちてしまえば不倫や浮気は仕方のないことかもしれません。しかし、不倫や浮気の末の恋愛には大きな壁があり、またその裏で悲しむ人間が必ずいるということも肝に銘じておく必要があります。「人の振り見て我が振り直せ」じゃないですが、芸能人のスキャンダルを見て身を引き締めるようにしたいですね。【参考リンク】・【アンケート結果(1位〜16位)】また不倫・浮気をしそうな有名人は誰ですか?()(文/パピマミ編集部・上地)
2016年02月29日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは、「GDP」です。* **この連載でも頻繁に出てくるGDP。正式名称は「Gross Domestic Product」で、国内総生産と訳されます。国内で、一定期間内に新たに生み出された商品やサービスの付加価値の合計を指し、経済成長を測る指標になります。りんご農園にたとえると、初年度の収穫が50個だった。翌年、ビニールハウスを作り100個に増やした。するとGDPは2倍ということ。収穫の半分をジャムにして、りんごのまま売るより利益をさらに上げたら、その分GDPに反映されます。何の工夫もせずに同じ個数しか収穫できなかった場合は、経済成長ゼロとなるのです。GDPには名目GDPと実質GDPがあり、物価の変動を反映させたものが実質GDP。GDPが2期連続して下がると、景気後退と判定されます。現在、世界のGDP1位はアメリカ。2位が中国、日本は3位。日本はずっとベスト3に入る経済大国でした。ただし、これは国全体の話。日本の1人当たりの名目GDPは、3万6000ドルで前年比6%減少。1996年には主要国中3位でしたが、2000年代から下がり続けて現在20位。上位にはルクセンブルクやノルウェー、スイスが入っています。資源を持っていたり、金融サービスに長けていると上位に入りやすい。ちなみにアメリカは7位。シェールガスを持っていますし、莫大な利益を生む新しい金融商品も開発しています。政府が規制緩和をして、新しい産業が生まれやすくしていることも功を奏していますね。対して日本は、開発できる資源には限りがあり、広い意味でのサービス業が中心です。デフレだと、サービス業全体が安価競争になり、懸命に働いても得られる利益が少ない。また、GDPはドル計算なので、円安も不利になっています。国の経済成長を促すには、個々の変革も大切です。あなたは前年に比べ、新しい付加価値を生む何かをしましたか?収入の一部を使って英会話学校に行くことが、転職時に役立って高いお給料をもらえようになるかもしれません。投資信託を始めるでも何でもいいんです。未来のための自己投資が、経済の成長につながるかもしれません。◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2016年3月2日号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2016年02月27日販売開始!福岡市に本社を置く株式会社エバーライフは、2015年12月10日(木)より初の機能性表示食品である「栄潤(えいじゅん)」の販売を開始している。「栄潤(えいじゅん)」は、「非変性2型コラーゲン」を配合しており、ひざの関節の可動性や柔軟性を助けることを目的とした商品だ。初の機能性表示食品「栄潤」はエバーライフにとって初の機能性表示食品。栄潤に含まれているコラーゲンは、「非変性2型コラーゲン」であり、アメリカのハーバード大学や、ヒューストン大学、インターヘルス社らと共同開発をおこない、天然に近い形での原料化を実現している。ひざ関節の成分といえば、「コンドロイチン」や「グルコサミン」などの印象が強いが、実はこれらが全体に占める割合は、3~5%程度。しかしながら、「非変性2型コラーゲン」は全体の15%~20%をも占めるという。「120日間応援定期コース」同社では、実験で「非変性2型コラーゲン」を120日間継続飲用した結果、ひざの可動域が改善したとの結果がでていることから、「120日間応援定期コース」を用意。120日間連続での連続飲用をサポートする。(画像はプレスリリースより)【参考】・「健康食品皇潤」でおなじみのエバーライフより非変性2型コラーゲンの働きで、ひざ関節の柔軟性、可動性をサポートする機能性表示食品「栄潤(えいじゅん)」を新発売
2015年12月29日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは、「日米同盟」です。* **日米同盟とは、日本とアメリカの同盟関係のこと。日米安全保障条約が基本になっています。日米同盟の歴史は、第二次世界大戦にまで遡ります。日本は戦争に負けたあと連合国軍のGHQに占領されました。そして1951年にサンフランシスコ平和条約が結ばれ、民主主義国家として主権を回復します。そのとき、日本軍を再編するかどうかが問題になったのですが、GHQのマッカーサーが許可しませんでした。日本が軍隊を作らないかわりにアメリカ軍が日本を守ることになり、他国の軍隊は撤退。このとき、「日米安全保障条約」が結ばれました。ところがそれは、米軍が日本を治めるという不平等な内容だったんですね。その後、本来の主権を取り戻そうと、’60年に改定。「日米地位協定」が結ばれました。集団的自衛権を使って、引き続きアメリカ軍は日本を守る。そのかわり日本は米軍に土地を無料で提供する。しかも、基地内の事件を日本の司法は裁くことができません。これも不公平と、反米、反戦運動がさかんになりました。学生のデモ隊と警官が衝突する「安保闘争」のニュース映像はみなさんもご覧になったことがあるでしょう。その後アメリカは何度か軍の撤退を匂わせたんですが、実は撤退してほしくない事情が日本にはあった。というのも米軍がいるおかげで、日本は防衛費をかけずに経済成長に集中できたんですね。また、米軍が日本にいるということでロシア(旧ソビエト)や中国、北朝鮮など周辺諸国に対して抑止力になっていました。’78年からは通称「思いやり予算」(在日米軍駐留経費負担)として、日本に駐留する米軍の経費の一部を日本が持つという気遣いもはじめました。戦後70年たってもアメリカの傘下にあり、強く言えない立場のままでいいのか、という意見もあります。でも、日米関係を本当にフェアにしようとしたら日本は軍隊を持ち、危険にさらされながら自分で身を守らなければいけなくなります。少ない財政のなかから、それだけの軍事費を何を削って捻出すればいいのか?日米同盟は、「日本を誰が守るか」という問題に直結する、いままさに転換期にきているんですね。◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2015年12月9日号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2015年12月07日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは、「混合診療」です。* * *来年の春から、混合診療が解禁になります。混合診療とは、みなさんが通常病院で受けている「保険診療」と、保険外の自費でなされる「自由診療」を合わせた名称。今後、希望者は保険診療のほかに自由診療も受けられることになり、公式には「患者申出療養制度」と呼ばれています。これまで日本は、自由診療を禁じてきました。自由診療を認めてしまうと、お金持ちの人はいくらでも高い料金を払って医療を受けようとする。すると、病院側も儲かるほうにシフトして、お金のない人が十分な医療を受けられなくなってしまう。お金がないために助かる命が助からなくなる、そんな命の格差が生まれるのを避けようと、認めてこなかったのです。収入に関係なく、誰もが同じような医療サービスを受けられるようにしていました。唯一の例外は、歯科医療。歯医者さんで詰め物をするときに聞かれませんか?「保険なら◯○円ですが、保険外のインプラントなら◯万円です。どちらを選びますか?」と。自由診療では金額は基本、病院の言い値ですから、病院によっても値段は変わります。これまでは薬も、厚生労働省の厳しい基準をクリアしたものしか使えませんでした。ところが患者申出療養制度の導入によって、厚生労働省が承認していない薬も、今後は使えるようになります。難病の人やガン患者にとっては嬉しいニュース。混合診療に門戸が開かれるようになったのは、安倍政権の成長戦略の一環です。規制を緩和することによって、製薬メーカーは新しい薬を次々に売り出せるようになります。国立がんセンターの調べでは、来年に投入できる抗がん剤は42剤。大半は、1か月あたり100万円を超える薬剤費が自己負担になるだろうとのことです。従来の医療は国のお墨付きがありましたが、自由診療になれば患者は医師を信じるしかありません。万一、医師が製薬会社や医療機器会社と癒着して法外な医療費を請求しても、患者には判断できない。TPP協定が結ばれれば、海外の製薬会社の薬もさらに入ってくるでしょう。医療の選択肢は広がりますが、リスクも否めないんですね◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2015年12月2日号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2015年12月01日海外ドラマ「HEROES Reborn/ヒーローズ・リボーン」の日本での配信開始を記念し、ゲスト出演しているマシ・オカが来日。11月11日(水)に行われたイベントでお笑いコンビ「スピードワゴン」と共演し、台本にないキレのあるトークで会場をわかせた。常人を超えた能力を持つ者たちの戦いやドラマを描いた、あの伝説的大ヒットドラマ「HEROES/ヒーローズ」の新シリーズとして注目を浴びる本作。ネット配信「Hulu」にて独占配信中だが、マシ・オカさんは前シリーズでオタクの日本人ヒロを演じ、名物キャラクターとして人気を得て、本作ではプロデューサーを務めると共にゲスト出演を果たしている。この日は、シリーズの熱烈なファンも会場に招待され、新シリーズの第1話を鑑賞。その後、マシ・オカさんはファンの質問に答えたが、登場するなり「水曜日の朝にみなさん、大丈夫ですか?出勤は?」と語り、さらに「みなさんはどのシリーズが一番好きですか?」など、観客に逆質問で会場をわかせる。ある女性ファンからの「日本では40代の俳優さんの結婚ラッシュですが、マシ・オカさんは?」という質問には「婚活中ですよ。いい人がいればぜひ!」と結婚願望を口にした。マシ・オカさんは今回、「新たな超能力者を探すために緊急来日した」という“設定”になっているが、司会者にそう振られると「え?そうなんですか?」と素で反応し「あぁ、台本にありましたね(笑)」とあっけらかん。その超能力者の“候補”として「スピードワゴン」の井戸田潤と小沢一敬が登場し、前シリーズでのマシ・オカさん演じるヒロののおなじみの「やったー!」を披露するも、冷静な表情のままで2人をあわてさせる。ただ、マシ・オカさん、日本の情報は常に仕入れており、お笑いもよく見るようで「スピードワゴン」のことも知っているそう。「『甘~~い!』の人(=井戸田さん)と声がカスカスの人(=小沢さん)ですよね?面白いです」とニッコリ。ここで、井戸田さんが「昨日、腐ったパンを食べてお腹が…」と仕込みのために退場するが、マシ・オカさんすかさず「これがいわゆる、日本的な“フリ”ってやつですね?」と興味津々の様子。残された小沢さんが、婚活中のマシ・オカさんのために女性を口説く甘い言葉として、本作と絡めて「誰もが能力者です。世界一、足が速いとかの能力はなくとも、これから出会う誰かを世界一幸せにする能力を持ってます」と語ると、井戸田さんの代わりにマシ・オカさんが「甘~~い!」と絶叫し、会場は爆笑に包まれる。さらに、甘いプロポーズとして、小沢さんが「誕生日プレゼントはおれの名字。これから2人で使わない?」とキメると、再び「甘~~い!」とノリノリで絶叫した。その後、井戸田さんが鉄板(?)の“ハンバーグ師匠”のネタを披露し、会場の「時を止める」という能力を発動!マシ・オカさんは2人がアメリカで通用するか?という質問に「英語は必要。アメリカ人の笑いはシュールだけだと難しい。アメリカには“ツッコミ”はないので、たたくと虐待と思われる。日本は“あるある”ネタが多いけど(アメリカではあまりウケない)」など次々と冷静に分析とダメ出しを行う。さらにトークが進むにつれて、マシ・オカさんは台本を無視して、井戸田さんをイジりだす!自身の“時空を操る”能力にちなみ、井戸田さんに「時空を戻れたら、やり直したい過去はありますか(笑)?」などと、井戸田さんの結婚生活事情までリサーチした上でのイジリを見せる。小沢さんがすかさず「いやいや、潤にはやり直したい過去なんてないですよ!」と引っ張ると、井戸田さんは、苦笑交じりに「8年前に戻って幸せな家庭を築きたい…」と漏らし、会場は爆笑に包まれた。「HEROES Reborn/ヒーローズ・リボーン」はHuluにて独占配信中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:HEROES/ヒーローズ [海外TVドラマ]
2015年11月11日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは、「憲法」です。***11月3日の文化の日は、70年前に日本国憲法が公布された日です。ところでみなさんは「憲法」と「法律」の違いはわかりますか?「憲法」とは国家をしばるもの、国民をしばるものが「法律」です。「国民の人権を尊重すること」「誰もが等しく教育を受けられる権利を与えること」など、国家権力が国民に対して何をするべきかを定めたものが憲法。一方、窃盗を禁じたり(刑法)、遺産の分配を決めたり(民法)など、国民が守らなければいけないルールが法律です。憲法は国家をしばるものですから、強大な力を持っています。憲法を変えるというのは大変なこと。改変の手続きは国によりますが、日本の場合、衆議院、参議院の3分の2以上による可決と、国民投票で過半数の賛成がないと、改憲できません。日本は制定以来一度も憲法を変えていません。たとえばドイツでは59回改憲が行われました。EUに参加したり、東西ドイツが統一したりと国に大きな変化があったので、対応する必要があった。時代に合わせてその都度改正をしてきましたが、骨格は変わっていません。自由民主党は結党以来60年間、改憲を訴えてきました。来年の参議院選挙の後には憲法改正にとりかかると安倍総理は公言しています。いま、戦争の放棄をうたう憲法9条の改憲問題に注目が集まっていますが、僕は12条も要注意だと思っています。12条には、国民の自由と権利が侵されないように国民は「不断の努力」をしなければならず、濫用してはいけないこと。また、「公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ」と書かれています。「公共の福祉」とは、Aさんの自由をBさんも保障する義務がある。公の利益のために個人が犠牲になるのではなく、国民が互いに目を光らせて、個々の自由や権利が奪われないようにしましょうという意味です。自民党の改正案にこの言葉はなく、「公益及び公の秩序に反してはならない」となっています。主体が国になりますから、意味は大きく変わりますね。憲法は私たちにとってとても重要。次の参議院選は、今後の憲法を左右しますから、じっくり考えて投票しましょう。◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2015年11月11日号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2015年11月04日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは、「中国経済」です。***中国のバブルがついに崩壊したのか、と騒がれています。バブルとは、過剰に資金が市場にあふれ、実際のモノの価値を上回り、お金がお金を呼ぶ状態をいいます。たとえば100円のペットボトルの水が、300円でも買う人が出てきて、やがて600円で転売されるというような、正当な価値を越え高額で取引されてしまうのです。中国のバブルはこの10年くらい。まず、不動産バブルが起き、過剰な土地開発がなされるようになりました。昨年春ごろから不動産の値崩れが始まり、やがてお金は不動産から株の投資に回されました。上海の株式市場は時価総額500兆~600兆円規模の取引、1071社が上場し、東京証券取引所を大きく上回る規模になっています。株は儲かる、という話は中国の農村部まで広がりました。中国では、借金をして株取引ができるので、自分の持つ以上のお金を投資に回す個人投資家が倍増。短期間に大きな利益を得ようと賭博のような投資が増え、株相場の動きが極度に激しくなりました。普通、為替レートは市場で決まり、故意にコントロールはできません。ただ、極度な円高や円安になると市場全体が不安定になるので、国際協調策として、国が介入し、自国の通貨を買い上げることがあります。ただその場合も自由勝手にできるわけではなく、主要関係国に事前に打診をしてから行います。国際通貨である円、ドル、ユーロ、ポンドはその手続きを踏みますが、中国は国際市場から切り離されているので、中国政府が勝手にレートを決めてしまうんです。ニュースで出てきた「人民元切り下げ」というのは、中国政府が操作をして元安にしたということ。元安になれば、中国の輸出産業が儲かります。中国は共産主義なので、国の操作も多く、実態は不透明。やがて中国経済に破綻が起き、リーマンショックのときのように、世界経済に波紋を及ぼすのでは、と投資家たちは疑心暗鬼になっています。でも、中国国内だけの問題にとどまるだろうという意見もあります。国際市場が不安定になると、安定している円を買う人が増えるので、自然と円高に。すると日本の輸出産業は損をしてしまうんですね。◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2015年11月4日号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2015年11月02日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは、「オリンピック」です。* **まもなく体育の日。体育の日は、1964年東京オリンピックの開会式が開かれたことにちなみ、国民の祝日となりました。5年後に再び開催される東京オリンピック、パラリンピック。残念ながら、新国立競技場やエンブレムデザインなど、トラブルが続きましたね。そういうことが起きるようになったのも、オリンピックに大きくお金が絡むようになったからなんです。近代オリンピックは、古代ギリシャ・オリンピアの精神を引き継いで、19世紀に復活したアマチュアスポーツの祭典。国家や人種の違いを超え、スポーツを通じて多様性を認め合うという高い理念を掲げています。それがやがて、国の威力をアピールする「国威発揚」を目的に使われていきました。最たる例が、ナチスドイツの行ったベルリン五輪。定番の「聖火リレー」は、この時に始まったんです。そして、年々演出が華やかになっていきました。昔は、開催資金はすべて開催国が負担することになっていて、モントリオール五輪では、10億ドル(当時のレートで約3000億円)の大赤字に。小さな国では開催ができなくなってしまうので、民間スポンサーをつけてよいことになり、’84年のロサンゼルス五輪からは1業種1社のみに絞るシステムになりました。すると広告料が競り上がり、テレビの放映権も高額に。ここから商業ベースにのったオリンピックがスタートしたんです。2020年の東京五輪も、既存の施設を使うとはじめは打ち出していたのに、これを機に景気回復に拍車をかけようという流れに変更。白紙になったザハ案の競技場の予算2500億円は、過去に開催された競技場代の4大会分にまで達していたんですよ。オリンピックに比べ、パラリンピックの報道はまだ少ないですね。でも、いまパラリンピックが熱い!義手や義足などの器具が発達し、オリンピックと差異ない記録が出始めています。「多様性を認める」という理念を掲げるなら、健常者と一緒になって戦える、オリンピック・パラリンピックの混合競技を作るとか、東京オリンピック発信で、新しい価値観を提案できたらいいと思いませんか?◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2015年10月14日号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2015年10月13日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは、「ドローン」です。***総理官邸の屋上で発見されたり、テレビ局のドローンがイギリス大使館に落下したり、善光寺ご開帳のときに15歳の少年が飛ばして落下させたなど、ドローンに関するニュースが立て続けに流れました。「ドローン」とは、無人航空機、マルチコプターのこと。ラジコンのように操作をし、高度なものはGPSを複数搭載していて、位置を指定すれば、自分で目的地を測定して向かうことができます。ただ、風にあおられやすいのが弱点。事件が続いたあと、一気に規制が始まりました。現在は、周辺重要地域、住宅密集地で飛ばすことは禁止されていますし、都の条例では公園での飛行禁止、実質東京23区内では飛ばすことはできません。もともと日本はドローン大国なんですよ。山間部の農地など、狭くて人が行きづらい場所で農薬をまくのによく使われています。いま、ドローンは撮影や測定など、「目」の役割を主に担っていますが、やがては「手足」、モノを掴んだり、作業するのに使われるようになるだろうといわれています。たとえば、火山の、ガスまみれで人が入れない火口の砂を入手して、噴火の具合を調べるというようなことに使われるでしょう。ブラジルやインドネシアでは、輸送に使うことを検討中です。アマゾンの森林を切り開いたり、インドネシアの島々に橋をかけるなど、大掛かりなインフラ整備はコストも時間もかかり環境破壊にもつながり、実現が難しいのですが、ドローンでモノを運べるようになれば便利ですよね。現在、ドローンの操作に免許はいりません。誰でも自由に購入できますが、届け出制にすることも検討されています。今後の課題は空の交通整理を誰がするのかということ。飛行機には国際的な航空法があり、管制官が管理していますが、ドローンの飛行を整理する方法はいまのところありません。OK Goの「I Won’t Let You Down」のMVをご覧になったことはありますか?原野守弘さんがディレクションした作品で、ドローンを使った一発撮りなんです。こんなふうな豊かな使い方もあるのかと衝撃を受けますよ。◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2015年10月7日号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2015年10月03日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは、「マイナンバー制度」です。***来年1月より「マイナンバー制度」がスタートします。これは、社会保障・税番号制度のことで、住民票を持つすべての人に、ひとりひとつずつ番号をつけて、年金や保険、税金、収入などを一括管理するというシステム。10月から、個人には12桁の番号を知らせる「通知カード」が送られてきます。その番号は死ぬまで変わりません。マイナンバー制度が始まると、区役所、税務署、ハローワークなどの手続きが便利になるんですね。これまでは行政団体ごとに管理している情報がバラバラでした。年金番号や雇用保険の被保険者番号など、別々になっていたのが、マイナンバーひとつですむようになります。作業が効率的になりますし、行政内では大幅なコストカットに。2018年からは金融機関の預金口座にもつけられるようにする法改正案が国会で可決、成立しました。収入や手当の支給状況がしっかり管理されますので、税金のとりっぱぐれがなくなりますし、不正な給付も防げます。すでに死亡している親の生活保護を家族が何年も受け取っていた、というような問題も起きなくなります。公平公正にお金が使われるようになるのは嬉しいですよね。マイナンバーは災害対策にも有効です。災害手当を受けるのに、住民票の写しが必要なくなりますし、避難場所の把握もしやすくなります。将来、期待されているのは、きめ細やかな社会保障。これからは収入が低く生活に困っている人には、いったん徴収した税金を少し還元することも可能になるでしょう。今後、自治体や勤務先でマイナンバーを聞かれるようになります。社会保障や保険、税金関連以外での使用は禁じられていますから、民間団体にはむやみに教えないようにしましょう。日本年金機構の個人データの流出が問題になりましたよね。もし、マイナンバーの情報が漏れたら、ひとたまりもありません。それを防ぐサイバーセキュリティの人員が、アメリカや中国で4000~6000人なのに対し、日本は160人程度と手薄なんです。制度開始を前に、国は万全のセキュリティ対策に勤しんでいます。◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2015年9月30日号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2015年09月28日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは、「シルバーウィーク」です。***いよいよ近づいてきました、9月の大型連休「シルバーウィーク」。みなさんはどんな計画をたてていますか?祝日を月曜に移動させて、3連休にするハッピーマンデー制度や、来年には山の日(8月11日)ができたり、政府は積極的に祝日を増やしています。休日が1日増えると約3000億円の経済効果があるといわれていますが、政府が祝日を増やす理由はそれだけではないんですね。働き者の日本人。過労死や心の病がとても増えていて、平成26年の自殺者数は2万5427人。そのうち68.4%は男性で、60代についで40、50代が占めているんです。一番多いのは無職の人ですが、そのなかには、働きすぎで体を壊して、働けなくなったという人もいます。過重労働、休みが取れないというのが大変問題になっているんです。会社員が有給休暇を消化している率は、日本は先進国のなかでも著しく低い。そこで国は昨年いわゆる「過労死防止法」を発表して、2020年までに週60時間以上働く人の割合を5%以下に、有給休暇の取得率を70%以上にしようとしています。でも、休む権利があっても、社内の空気が休みを取りにくくさせている、というのもありますね。なので、強制的に休めるようにと国は祝日を増やしているんです。以前は大型連休がゴールデンウィークだけだったので、観光地に人が集中したり、道が大渋滞して、かえって疲れが溜まってしまう状況でした。でも、シルバーウィークができて、人も渋滞も分散するようになりました。ただ、正社員はいいのですが、いわゆる非正規雇用(契約社員、パートタイマー)に有休を適用している会社は少ない。時給や日給単位で働く人にとっては、休みが増えることが収入減に直結してしまうので、祝日が喜ばしいとは限りません。また、休日でも働かなければいけない職種の人にとっては、学童保育が休みになって、子どもを預けられなくなり困るという事態も。祝日を作るだけでなく、それらの受け皿も作ることが大事だと思います。まずはもう少し休み上手に。日本全体が「長時間働くのが偉い」という風潮を変えていけたらいいですね。◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2015年9月23日号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2015年09月20日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは、「子どもの貧困」です。***物が溢れて、一見、貧困とは無縁のように思える日本ですが、実は「子どもの貧困」が深刻な問題になっているんです。貧困というと、食べるものにも困るような途上国の生活を思い浮かべますよね。それは「絶対的貧困」といい、1日の生活費が1.25ドル(約150円)以下の状態を指します。それとは別に「相対的貧困」というのがあり、これは、その国の平均的な世帯収入の半分以下の状態のこと。日本のサラリーマンの平均年収が414万円ですから、年収200万円以下の人は実は貧困の部類に入るんです。いま、日本人の6人に1人が貧困状態にあるといわれています。日本の相対貧困率はOECD(アメリカやヨーロッパの先進国が加盟する経済協力開発機構)加盟国の平均を上回り、ワースト10入りという不名誉な事態になっています。でも、先進国の貧困って、わかりにくいんですよね。子どもたちも自覚してないことも多い。「ごはん食べているし、着るものもあるし、問題ないよ」と。でも、よくよく聞いてみると、ごはんといっても1日に菓子パンやおにぎり1個だったり、お菓子でしのいでいたり。両親が働かないから貧しい、というのならわかりますが、親が休みなしに必死に働いても年収が200万円に満たないというワーキングプア状態なのが、日本の貧困の特徴で、大きな問題なんです。とくにシングルマザーが大変。保育園が足りないから、子どもを預けられずフルタイムで働けない。契約社員やパートタイマーなので、お給料も制限されてしまう。短時間で高収入を得るには、水商売、風俗などにつくことになり、それも若いうちしか働けない。貧困や虐待が原因で、親と一緒に暮らせなくて、児童養護施設にいる子どもが約3万人もいるんです。貧困状態にある子どもは、満足に教育を受けられず、大人になっても働ける場所が限られてしまい、貧しい生活の連鎖が続きます。僕も少し協力をしていますが、NPO法人「Living in Peace」では、カード番号を登録すれば、児童養護施設に月1000円から寄付できる仕組みを作っています。世の中全体で子どもを育てるような眼差しを持てるといいですよね。◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2015年9月16日号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2015年09月14日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは、「火山噴火」です。***9月1日は防災の日でした。みなさん、防災対策はしてますか?口永良部島で噴火が起きたり、箱根山や桜島の警戒レベルが引き上げられたり、火山のニュースが続いています。実は富士山も活火山なので、いつ噴火してもおかしくないんです。では、もしも富士山が噴火したら、どんな被害が生じるのか?まず火山灰が降り注ぎます。すると航空機が飛べなくなります。火山灰を吸い込むと、ジェットエンジンの冷却機能が損なわれ、不具合が生じ、最悪停止してしまうんです。また、火山灰が道路や線路に積もると、交通機関がマヒします。雪と違って解けないので、除去にも時間がかかりますね。農作物にも被害が出ます。火山灰は雪の約3倍の重さがあるので、10cm積もると古い木造家屋が倒れ、50cmで木造家屋の半分以上が倒壊するといわれています。江戸中期に起きた「宝永の大噴火」では、富士山周辺で40cmの灰が降り積もり、江戸にまで火山灰が飛んだそうです。現代の大きな被害は、交通機関のマヒによって物流が止まり、経済活動がストップしてしまうことです。火山灰が電線に積もると放電を起こすので電気も止まります。河川が汚れて飲料水の確保も難しくなります。電気や水が使えなくなり、スーパーやコンビニに商品が届かなくなる。首都圏は陸の孤島になってしまう可能性があるんです。事前に避けることはできないので、水や食料を蓄えて備えるしかありません。活火山のある地域の自治体のHPには必ず、火山灰が降る範囲を予測し、避難経路を示す「ハザードマップ」がアップされています。どの道を通れば避難できるのか、ぜひチェックしてみてください。被害状況によっては、予定した道が通れなくなることもあるので、第2、第3のルートも確認を。また、家族との連絡方法や待ち合わせ場所も事前に話し合っておきましょう。災害時に何より大事なのはパニックにならないことなんですね。気象庁のHPでは全国の火山マップや、火口のライブ映像も見られます。日本には活火山が110もあります。噴火も地震もいつ起きてもおかしくない。そういう国に私たちは暮らしているんですね。◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2015年9月9日号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2015年09月07日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは、「アベノミクス」です。* **9月の自民党総裁選挙の前に、「アベノミクス」についておさらいしてみましょうか。アベノミクスとは、2012年12月第2次安倍内閣が発足したときに掲げた経済政策で、「安倍」と「エコノミクス(経済学)」をかけた造語です。1980年代にアメリカのレーガン大統領が打ち出した政策、「レーガノミクス」になぞらえてつけられました。当時の日本の最大の課題は、デフレから抜け出すことでした。「デフレ」とは物の値段が下がること。一見よいことのように思われますが、物の値段が下がると企業の利益は当然減ります。すると企業はコストカットを迫られ、社員の給料を下げる。お給料が減れば人々の使えるお金は減り、安いものしか買えなくなる。その結果、安いものしか売れなくなり、さらに企業は値を下げる……というふうに悪循環が続いてしまうんですね。前年の春に東日本大震災が起こり、日本全体を奮い立たせなければいけなかった時期。安倍政権は「アベノミクスの3本の矢」と銘打って3つの政策を打ち出したんです。1つ目は「金融緩和」。政府と日本銀行でお金をバンバン市場に流しました。市場にお金が増えると、経済活動が活発になります。2つ目は「財政政策」。公共事業を増やして、政府で仕事を作り、失業者の数を減らそうとしました。道路を直したり、津波の防波堤を造ったり、古いビルを改築したり。3つ目は「成長戦略」。将来新しい産業を展開するために、日本が強みにしている科学技術や独自の文化に対して積極的に投資をして、育てようという戦略です。これらの政策の結果、株価は上がり失業率は下がりました。賃金も少しずつ上がってきました。ただ、3本目の矢の「成長戦略」はまだ効果がはっきりしていません。アベノミクスは成功かというと、一概にそうとは言えないんです。企業の利益は上がっても社員の賃金に反映されてなかったり。株価が上がって投資家たちは大喜びなんですが、投資をしていない人には無関係。成功という人、失敗という人、意見が分かれているんです。◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2015年9月2日号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2015年09月01日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは、「集団的自衛権」です。* **世論調査では反対意見も多かったのですが、「安全保障関連法案」が衆議院で採決され、与党議員の多い参議院での審議を経て、可決成立する見通しです。今回は法案のなかの「集団的自衛権」についてお話しします。「集団的自衛権」とは、自分の国が直接攻撃されていなくても、緊密な関係にあるほかの国が、別の国から攻撃を受けたときに、軍隊を送って一緒に戦う、というものです。実は、国際社会で認められた独立国であれば、どの国も「集団的自衛権」を持つことを国連憲章(国際連合で決めたことを記したもの)で認められているんですね。ただ日本は、憲法9条のなかで「戦争の放棄。陸海空軍を持たない。武力を行使しない」とはっきり明言しているので、集団的自衛権の権利は持っているけれど、それを実際に使うこと(行使)はできなかったんです。集団的自衛権について近年、国会で論じられるようになったのは、アメリカからの強い要請があるからともいわれています。最近オバマ大統領は、欧州や中東を訪問し、「集団的自衛権を行使して助けてくださいね」とお願いして回っています。というのも、ロシアのクリミア半島やイスラム国など、米軍が攻撃されるかもしれない場面が世界中で増えているからなんですね。中国や北朝鮮に対しても、一方的に攻撃されないよう、「抑止力」として、集団的自衛権を使えるようにしたいというのが安倍総理の考えです。まずは、憲法を改め、行使できるようにしようとしたのですが、憲法を変えることに対して反発が強かったので、「集団的自衛権を行使しても、憲法違反にはならない」という拡大解釈説を唱え、今回の法案提出に至りました。集団的自衛権が行使できるようになると、自衛隊員が死の危険にさらされる。軍備を拡張することになり、軍事予算が増える。少子高齢化で自衛隊員が足りなくなると、将来的に「徴兵制度(兵隊になることを義務づける制度)」につながる可能性があると野党から反対の声が挙がっています。「戦争をしない国」という日本のブランドがなくなったとき、テロの標的にされる可能性も出てきてしまうんですね。◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2015年8月26日号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2015年08月25日「anan」1967号8/19発売は「愛される心理術。」特集。今週の表紙作成ストーリーを紹介します。長谷川潤さんのナチュラルさ、実は計算!?長谷川潤さんといえば、ナチュラルビューティの代名詞的存在。飾りっけもなく、天真爛漫で常に笑顔。あざとさや計算高さ、媚びとは程遠いイメージ。ところがどっこいです!すごーく計算された“自然体”だったことが今回インタビューで判明!人と接する時の距離感、異性に対しての接近法……実はかなり考えた上でしているのだとか!!詳しくは、本誌のインタビューでご確認いただければと思うのですが、後々考えると撮影中にも長谷川さんのかけひき術が潜んでいたような。まずは最初の挨拶。スタジオに入ってくるなり、手を挙げ「おっはよーう!」と陽気な挨拶で現れた長谷川さん。とたんに現場が華やぎ、初対面の私も話しかけやすい雰囲気に(気づけば馴れ馴れしく「潤ちゃん」と呼んでいました)。後のインタビューで「相手の気持ちを和らげること」が長谷川さん的な心理テクの序奏だと明かされ……もしやあの時の挨拶も既に仕事上でのかけひき術のスタート??ということにはじまり、記憶を巻き戻せばなんだか「もしやもしや」と思い当たることばかり。もちろん接している間はこちらにまるで気を使わせず、気づけばみんないい気分で仕事していたので、見かけは“自然体”なのですが。かけひき術はもはや相手への思いやりと同義かも!と気づかされた撮影でした。(N)
2015年08月18日スカパー!のバラエティー番組『スカパー!世界ビックリ映像大賞』の収録が24日、都内で行われ、出演者のテリー伊藤、スピードワゴンの井戸田潤と小沢一敬、神田愛花、足立梨花、厚切りジェイソンが取材に応じた。8月2日17時から無料放送する同番組は、世界中の貴重なビックリ&ドキドキ映像を特集したもの。「命知らずのスゴイ奴」、「動物バトル」、「地球百景」、「驚きの乗り物」、「痛い」、「○やってみた」、「○やってみた番組編」の計7部門の映像33本を放送する。収録後、報道陣の取材に応じたテリーは、「あまりに面白かったから、心臓がバクバクしてる。最近の地上波では出来ないことをやっているから、満足していただけると思う」とアピール。その中でも、初対面の男女が無人島で全裸で過ごす映像が印象に残ったと言うが、「日本で、こんな企画書を出しても通らない。作り手としてはうらやましい」とこぼすと、井戸田は、「テリーさんがやり過ぎて苦情がきたんじゃないんですか?」と突っ込んでいた。また、現在、バナナマン・日村勇紀と交際中の神田。バラエティー番組などで交際についてオープンに語りながらも、前日に行われたイベントで自省していたが、報道陣に"ビックリ"したことを聞かれると、「こういう時は、どう言えばいいんでしょう?」と困惑顔。追及する報道陣に対し、「だんだん、みなさんとの距離感が分かってきて、また1つ大人になりました」と苦笑いでかわしていた。一方で、足立が好みの男性について、「見た目が格好良くて、優しくて、アニメ好きを許してくれる人。休日は一緒にアニメイトに行きたい」と語ると、「自分の信念を曲げずに押し切って!」と力強い恋のアドバイスを送る場面も。そんな神田に、テリーは、「神田は良い子だから。最近は学習したと思う。なんか幸せな感じみたいですよ。彼女は幸せオーラを持ってるし、僕は良いと思いますよ」とエールを送っていた。
2015年07月25日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは、「社会主義国」です。***資本主義国のアメリカと社会主義国のキューバは、お隣にありながら半世紀近く国交を断絶していました。ところが、ここ最近オバマ大統領が「国交を復活させましょう」と交渉を始めたことが話題になっています。これは、再来年、オバマ大統領の任期が終わるので、それまでに功績を残したいからなのでは……?と言われています。そもそも「社会主義」とは何でしょうか。資本主義国家では個人が自由に利益を追求できますよね。自由競争なので、労働量や能力に応じたお金が支払われますが、その結果、貧富の差が生まれてしまいます。貧しい人をなくし、国民が平等に豊かになるために、国民が働いた全利益を国が管理して、平等に分け与える。その仕組みの理想形が「共産主義」なんです。資本主義から共産主義方向をめざす、間の段階を「社会主義」と呼んでいます。共産主義社会では、全員が国家に勤めているようなもの。職業選択の自由が制限されるケースもあるんです。基本的に、すべての事業を国が管理し、計画的に進めていきます。国民が平等に富むことを理念にしているって、いいことのようにも聞こえますが、実情は、どんなにたくさん働こうが、手を抜こうが、お給料は一緒。すると「いいよ、テキトーで」と、働く意欲がなくなってしまうんですね。みんなが働かないので、国家事業も計画通りに進まない。国全体が富まない。また、国家が権力を持つので、独裁政治に結びついたり、官僚が賄賂で買収されて腐敗政治を引き起こしたりするんです。最大の社会主義国は、ソビエト連邦でしたが、1991年にソビエトが崩壊してロシア連邦になりました。それを機に世界の社会主義国は減ってきています。現在は、共産主義の中国、朝鮮民主主義人民共和国、ベトナム、ラオス、インドやキューバなど。いま資本主義の国では格差が問題になっていますよね。自由競争を放置していると、貧富の差が増すばかりで、国が介入しないといけないのではないかと疑問視されています。政治的には社会主義でも、経済は資本主義を導入していたり、ふたつの境目は少しずつ解け合ってきているんですね。◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2015年7月29日号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2015年07月25日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。第6回となる今回は、いつの世も絶えない「政治献金」の問題についてです。***ロッキード事件やリクルート事件をはじめ、「政治と金の問題」、企業と政治家の癒着は昔から取り沙汰されていますよね。日本には、アメリカのように“個人が政治家に寄附をする”という習慣はあまりなく、企業が献金(寄附)をするというのが主流です。そうなると、お金でバックアップしてくれた特定の企業には、その企業にとって有利な政策を通してお返しをする、というような“利益誘導型”の政治が起こりやすくなってしまうんですね。現在は「政治資金規正法」という法律で、企業が政治家に対して直接お金を渡すことは禁じられています。ただ、政治団体を通じて寄附をすることはできるんです。そもそも国会議員ってどれくらいのお給料をもらっていると思います?年間約2000万円の給与に加え、交通費や通信費として1年に1200万円の手当が出ます。さらに、3人の秘書を公費で雇うことが許されています。政治活動にはそれでもお金が足りないというので、不正な金の受け渡しを防ぐために、国民 1人当たり250円ずつ「政党助成金」というものを支払っています。それは総額にすると320億円(!)あり、各政党の議席数に合わせて振り分けられているんです。3月には安倍総理が、国の補助金を交付することが決まっていた複数の企業から事前に寄附を受けていたことが発覚しました。これは補助金をもらうための賄賂のようなものになるのでは、と問題になりかけたんですね。ところが、総理の「交付対象に決まっていたとは知らなかった」という一言で、あっさり許されてしまったんです。法律で規制されているものの、法案自体、当の政治家本人たちが作っているのでどうしても自分たちに甘い部分が出てきてしまうんですよね…。だから政治家の金に関する規制法案は、政治家本人ではなく、国会の外で作る必要があります。さらに、企業に監査法人が入って会計を厳しく調査するのと同じように、政治家にも、公平にチェックをする第三者を入れるというのが必要だと思います。そういう新たな仕 組みを作らないと、献金問題は改善されないのかもしれませんね。◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2015年6月17日号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2015年06月15日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」が今回からスタート。第4回のテーマは「21世紀の資本」です!***600ページを超える、分厚い経済の専門書が、世界10数か国で100万部以上売れているのを知ってますか?それが、フランスの気鋭の経済学者トマ・ピケティの書いた『21世紀の資本』。ピケティは1月に来日して、テレビや雑誌を賑わせていましたよね。彼は、みんなが薄々感じていた、“社会の格差が年々開いている”ということを、明らかにしたんです。彼が、20か国以上の税務データを200年分集め、15年かけて検証した結果わかったのは次のこと。汗水垂らして働いて「勤労所得」を得るよりも、投資や資産運用で「不労所得」を狙ったほうが儲かる。つまり、資金のある人ほどお金を殖やすことができるので、お金のある人とない人の格差が、開いていく一方になるということです。金融の電子取引が発達し、1クリックで株や為替の売買ができる現在では、世界中のお金が瞬時にかけめぐるようになっています。そして大手の証券会社は、ギャンブル性の高い金融商品をこぞって開発しています。それが歪んだ金融資本主義を招いてしまっていると、ピケティは考えました。格差社会を証明する衝撃的なデータもあります。2010年の時点で、アメリカでは上位1割の高所得者が、国の約半分の利益を独占しているそうです。日本でも10%のお金持ちが、国中の4割の富を握っています。今後はさらにその傾向が進み、1%の富裕層が国の半分の資産を持つことになるだろうともいわれています。ちなみに、それに対してピケティが提案しているのは、高所得者に対する課税方法を変えて、格差を食い止めるということ。ただ、これを1国が単独で行うとなると、その国の経済を支える資産家が一気に別の国に逃げてしまうことになりかねません。そこで、世界で足並みを合わせて、同時に税法を変える必要がある、と言っています。いずれにしても、格差はすでに差し迫った問題。このまま進行すると、経済状態によって教育を受ける機会が失われたり、住むエリアが決まってしまったりすることもありえます。ピケティの構想にも賛否両論ありますが、国のかじ取りを見守りたいところです。◇ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2015年6月3日号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2015年06月02日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは、オバマ政権です。***ご存じ、バラク・オバマ大統領は、第44代アメリカ合衆国大統領。民主党に所属していて、リベラルでクリーンなイメージで知られています。2009年、黒人のオバマ氏が大統領になったことは、民主主義国家アメリカの底力を表す画期的な出来事で、世界的にもとても歓迎されました。彼はアメリカに今でも残る人種差別 や、そこから生まれる経済格差を改善することを掲げて、大統領に立候補しました。支持者からの寄付も、オバマは大企業だけじゃなく、個人の10ドルの寄付も受け取れるようにして、「個人の声が届く政治家」であることをアピール。そして、経済的な不安を抱えている人たちの支持を集めました。オバマが行った政策で代表的なのは「オバマケア」と呼ばれるもの。アメリカは日本と違い、国民全員が保険で保障されているわけではありません。お金のある人は自分で保険に入るから問題ありませんが、貧しくて保険に入っていない人は、いざ病気になったとき、高い医療費を自分で払わなければ なりません。「オバマケア」は、そういった人たちも、保険で医療を受けられるようにするシステムでした。他にも、オバマは失業率を下げたし、 国の借金も3分の1くらいまで圧縮したし、数字上の成果は一応挙がっているのです。でも、実は多くの国民の実感はそうじゃないんですね。「格差が縮まらないし、お給料は上がらないし、 景気が回復しない」と、不満が募って います。「オバマケア」にしても、その資金源は税金ですから、国民の負担は増えているともいえます。こうして支持者が離れ、対抗勢力の共和党が勢力を拡大。共和党は、オバマケアをすぐにやめるべきだと主張しています。アメリカは上院下院の2院制なんですが、昨年の選挙で、ついに両院ともが共和党の勢力になってしまいました。だからオバマが政策を議会にかけても承認されないという状態になっていて、これは来年の退任まで続くことになりそうです。アメリカが今後どうなって いくかは、日本にも大きく関係することですから要チェックです。オバマの失墜にも大きく関わる、格差社会の問題については、次回にお話しします!◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2015年5月27日号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2015年05月21日4月17日公開の映画『ワイルド・スピード SKY MISSION』の公開直前トークイベントが16日、東京・新宿のTOHOシネマズ新宿で行われ、俳優の哀川翔、ますだおかだの岡田圭右、スピードワゴンの小沢一敬が出席した。一週間前に公開された全米では、公開初日だけで約6,740万ドル、週末3日間で約1億4,719万ドルという驚異的な数字を叩きだした本作。日本での公開を直前に控えたこの日は、車愛に溢れた哀川翔ら3人が登場してトークイベントを繰り広げた。観客よりも一足早く本作を鑑賞したという3人。感想を求められた哀川は「今回はちょっとビックリしましたね。俺ね、3段階ぐらい休憩したもん! というかね、息止めたよ」とこれまでにないカーアクションムービーに驚いた様子。それに対して小沢が「上映を楽しみにしているお客さんの前で申し訳ないんですけど、後悔しています…。だって、こんなに素敵な映画を見たら他を見られないから」とおなじみの"小沢ワールド"が炸裂すると、岡田が「あま~い!」と小沢の相方でもある井戸田潤にも負けないコンビプレーも飛び出した。続けて小沢が「ドライブデートで夜景がきれいなところに行くんですけど、『きれいだね』という女の子に『でもそれを見ている君の横顔の方がきれいだよ』と言うんです」と明かすと、哀川が「本当に言うの? お前気持ち悪いな! こっち見て言うなよ! お客さんに向かって言えよ!」と"セカオザ"と呼ばれる小沢独特の世界観をダメ出ししていた。その哀川翔は、今年で芸能生活30周年。「まあ何とかやってきました。ギリギリですけどね。ブレーキ踏んでないですよ。ずっとアクセルばかり。全開で踏みっぱなしですよ」とカーアクションムービーの本作に絡めて振り返れば、岡田が「私はサイドブレーキ引きっぱなし。ノーブレーキで進みたいですよ…。早く兄貴のようにメインストリートを走りたい!」と哀川に羨望も眼差しを向けていた。
2015年04月17日薬用極潤(ごくじゅん)スキンコンディショナー新発売2015年1月21日、ロート製薬は「肌研(はだらぼ)」ブランドから化粧水「薬用極潤スキンコンディショナー」を2015年3月15日から新発売することを発表した。発売背景2014年7月516人を対象に「化粧水に求めること」をロート製薬で調査したところ、1位は「うるおう」、2位は「肌・キメを整える」、3位「透明感がでる」、4位「ハリ・弾力アップ」であった。この結果より、ロート製薬は「うるおい」と「肌・キメを整える」の両方のニーズに応える化粧水の開発を行い、薬用極潤スキンコンディショナーを開発した。製品特長和漢植物に焦点を当てた処方、ニキビ・肌荒れなどのトラブルを防ぐW有効成分、極潤シリーズならではの保湿力が特長。ハトムギエキスとドクダミエキスの2つの和漢植物エキスを配合して肌のコンディションを整え、透明感のある肌に導く。グリチルリチン酸ジカリウムとイプシロン-アミノカプロン酸の2種類の抗炎症成分が肌荒れを防いで、透明感のある肌に整える。水性のうるおい成分ヒアルロン酸と油性のうるおい成分スクワラン酸を配合した極潤シリーズならでは保湿力を保っている。170mLのボトル入り製品と同容量のつめかえ用製品を用意。価格はオープン。医薬部外品。(画像はプレスリリースより)【参考】・ロート製薬プレスリリース
2015年01月22日たったこれだけでぷるるん美潤!こだわりのコラーゲン5種を配合したパーフェクトスキンケア「ラフィネ パーフェクトワン」のご紹介です。シンプルケアで「カサカサ」「ぽつぽつ」「ザラザラ」の肌トラブルを改善してくれます。まずは一週間お試しトライアルキットを今なら「ラフィネ パーフェクトワン」の効果を実感できるトライアルキットがお試し価格1050円(送料無料)とお得な価格で手に入ります。こんな方にオススメ!・かさつき・ザラザラを何とかしたい・肌にやさしい・無添加が好き・しっとり潤いがほしい・ハリのある「ぷるるんっ」体感したい・くすみ・毛穴が気になる・忙しくて、スキンケアに時間を取れない(公式サイトより引用)「2種類の植物由来オイル」と「マイクロワックス」で古い角質をさっぱり落として、「フルーツ酸(AHA)」「浸透型ヒアルロン酸」で潤いのある素肌に変えてくれます。発売以来大好評で累計販売個数2000万個を突破しています。一本でぷるるん!「ラフィネ パーフェクトワン」をお試しください。【参考リンク】▼トライアルセットはこちら!「ラフィネ パーフェクトワン」
2013年10月08日喜びのコメントをつづるフランス、アイルランド系アメリカ人の父、日本人の母をもつハーフでUS出身の人気モデル、長谷川潤。ファッションモデルとしてメジャー誌を飾ることはもちろん、CMやテレビ番組など多方面で活躍中だ。そんな彼女が10日、自身のオフィシャルホームページで、現在妊娠5カ月であることを発表した。ご報告としたINFORMATIONでは、自分の家族をつくることが夢であったとし、新しい命を授かったことにたいする喜びいっぱいの心境をつづっている。仕事&母親業ともに両立で継続2011年6月29日にハワイ在住の一般男性との婚約を発表していた彼女。待望の第1子を授かることとなったようだ。気になる今後の活動についてだが、母親業、仕事ともに両立していく方針で、今後も応援してほしいとファンにメッセージを送っている。美しいスタイルに、飾らない魅力のある人柄で人気の彼女。ママとしてもより強く、美しく輝きを増してくれることだろう。これからをあたたかく見守りたい。元の記事を読む
2012年07月11日名古屋の実在する商店街を舞台とした『WAYA!~宇宙一のおせっかい大作戦~』。こちらを記念して、商店街の青年団団長の勘太郎役として映画初主演を果たした、スピードワゴンの井戸田潤のオフィシャルインタビューをお届け!●映画では初主演ですが、いかがでしたか?プレッシャーはありましたが、映画の主演は初めてだったので嬉しかったですね。僕は愛知県出身なので名古屋を舞台にした作品というのは非常に縁のあることだなと。名古屋での撮影が楽しみになりましたね。●名古屋での撮影はいかがでしたか?撮影中のエピソードを教えてください。オール名古屋ロケでした。撮影をしたのが年末年始だったので、年越しをみんなで過ごしました。みんなで紅白見て、年越しにシャンパンを開けてお祝いして。そんなことなかなかないですからね。さらには、水野さんが手作りの占いまで作ってきてくれて、みんなで引いて盛り上がりました。楽しかったですね。今回の撮影は、特に個人の楽屋などは無くてみんな一緒の場所にずっと居たんですよ。一軒家みたいなところなんですけど。控え室で待っているときも映画の中のそれぞれの役と一緒の感じだったのでほんとうに商店街のみんなといる感覚でしたよ(笑)。●作品の中では、井戸田さん演じる勘太郎はお世話になったシゲさん(矢崎滋さん)にサプライズをするため奔走しますが、実際に井戸田さんが誰かの為にサプライズをされたことはありますか?そうですね、相方(小沢さん)にですかね~、若い時ですけどね。芸人になろうと思って僕は先に東京に来ていたんですけど、名古屋にいる小沢さんに東京に来いよ、ってずっと誘っていたんですよ。でも腰が重いのでなかなか来ない。だからトラック借りて名古屋まで迎えに行っちゃいました。相方の家財道具全部積んで東京戻ってね。そのあとしばらくは僕の家に一緒に住んでましたからね。●芸人としてカメラの前に立つことと、役者としてカメラの前に立つことの違いはありますか?単純にカメラ目線がないっていうのが大きな違いですね。気持ちも全然違いますよ。役者はやることが細かく決まっているので、コントや漫才などどは違いますよね。●今後は、どういった役に挑戦されたいですか?悪役をやりたいですね。例えば、陰湿な役とか。裏でものすごく文句言っている人とか、そういった陰湿な悪い人の役は面白そうですよね(笑)。●この作品をどんな方にみていただきたいですか?みんなに見てほしいですね。なんたってSKE48の二人がでてますから!世代を問わずに見られる作品だと思いますので、みんなに見てほしいです。●最後にメッセージをお願いします。この映画は、懐かしさや普段忘れがちな気持ちを思い出させてくれる、とても温かみのある作品です。人づき合いって面倒くさいけど、無いと寂しいじゃないですか。そんな思いに気付かせてくれる映画なので構えずに、家族や親しい人と是非劇場で見ていただきたいです!作品情報『WAYA!~宇宙一のおせっかい大作戦~』監督:古波津陽出演:井戸田潤/水野美紀/ルー大柴/矢崎滋/藤田朋子/モロ師岡/小沢一敬/矢神久美/松井珠理奈 配給:ゴー・シネマ10月29日(土)よりユナイテッドシネマ豊洲他全国順次ロードショー(C)WAYA! LLP
2011年10月26日