長男を出産し、初めての子育てにも慣れてきたころにやってきた幼稚園選び。プレや見学は早めに行くと良いという噂も聞いていたのですが、やっと重い腰をあげて動き出したのは長男が2歳を過ぎたころ……。そこで待っていた展開に、「ああ、もっと早く動いておけばよかった」と感じた幼稚園選びの経験談です。 先輩ママから話を聞いてはいたけれども…長男を出産後に自分の地元の市内に引っ越したのですが、市内でも自然豊かな市の外れで育った私。市内での幼稚園事情はよくわからなかったのですが、引っ越してからよく行く子育てサロンで先輩ママから「幼稚園は決めた?」「プレは行ったほうが良いよ」という話を聞く機会がかなりありました。 当時長男はまだ1歳を過ぎたばかりだったのでそこまで実感もなく、市で発行している幼稚園の情報冊子をペラペラ見る程度でした。 考え始めた幼稚園選び私が住む地域では、年少クラスのさらに下の満3歳クラスがある幼稚園やこども園が多くあります。そのため2歳近くになると、同年齢のママ友同士でも幼稚園についての話題が上がることが多くなりました。 園によってはプレに行かなければ入園できないところや、願書を提出するためには夜中から並ばなければならないという話も詳しく耳に入るように……。そこでやっと重い腰をあげて、本気で幼稚園選びを始めたのです。 見学を検討するも…市の情報誌やママ友の話を参考に、自宅の近くで気になる幼稚園やこども園をピックアップしました。まずは見学やプレに参加しようと思っていたのですが、このタイミングで私が2人目を妊娠! つわりや体調不良に苦しむこと約3カ月、日常生活を送ることでいっぱいいっぱいに……。結局、気になる幼稚園の見学に行けたのは、長男が3歳になる年の1月でした。 そこで知った事実とは…第一候補として考えていたところは、こども園で満3歳クラスがある園でした。見学の際に満3歳クラスについて聞いたところ、前年の9月に願書の提出があり、既にキャンセル待ちとの事実が! その年によってばらつきはあるのですが、ちょうど入園を考えた年は願書提出に夜中から並んでいたそうです。もし空きがあれば誕生月の翌月である7月入園も考えていたのですが、もちろんそのプランも崩れ去りました。 結果として長男は第一候補だったこども園に年少から入園。長男と一緒に長くいられたのは良い点でもありますが、「幼稚園選びはもっと早く動けばよかったな」と思いました。次男のときは、9月の願書提出に夫が夜中から並び、同じこども園の満3歳クラスに入園。年少で違う園に転園しましたが、幼稚園事情を知る良い経験となりました。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~5歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように! 著者:佐藤祐子二男一女の母。幼~高(中高は家庭科)の教員免許と保育士資格保有。洋菓子メーカーを退職後、現在は地元にて3人の子育てに日々奮闘中。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆。
2021年01月01日発達が気になる子の就園。サポートは受けられる?出典 : 発達が気になる子どもが保育園や幼稚園に入園する際、集団生活についていけるかどうか、お友達と関われるかどうかなど、不安に思うこともあるかもしれません。また、園生活が始まってから、気になる様子が見られ始めるという場合もあります。就園前や就園してから、必要な配慮を依頼することはできるのでしょうか。また、発達が気になる子どものサポート制度はあるのでしょうか。幼稚園や保育園では「障害児保育」を実施していたり、「加配」の先生をつけられたりする場合があります。このコラムでは、そうした制度について解説します。特別な配慮が必要な子どもを受け入れる基準は、自治体や園によってさまざまです。例えば、以下のような基準があります。・障害者手帳の保持者・特別児童扶養手当対象者・医師等による診断を受けていることなど例えば東京都練馬区では、(1)申込みに必要な書類一式、(2)『心身状況表』、(3)『主治医等見解書』、(4)身体障害者手帳、愛の手帳、精神障害者保健福祉手帳等を所持している場合は、障害の程度が分かるページのコピーの提出が必要です。入園に関すること(練馬区)ほかにも市区町村独自の基準を設けているところがあるので、詳細はお住まいの自治体に問い合わせて確認する必要があります。また、園ごとに受け入れ人数が決まっていることも多いです。希望する場合は、申し込み期日などを確認しておきましょう。「加配制度」とは、他児と同じように保育園の生活を送ることが難しい子に大人がつき、生活面や集団参加をサポートしてくれる制度のことです。保護者からの申請によって加配をつけられる園が全体の約4割、申請がなくても保育所独自に加配を行っているケースが2割程度あります。また、私立の園では自治体の補助金等による加配を実施している割合が高くなります。補助金をどのように分配して使用するかは園によって異なるため、私立の園では公立の園と比べ、申請を出しても加配をつけられないケースが多いようです。公立・私立問わず、申請を出しても加配をつけられるかどうか、どのような配慮を受けられるかどうかは園によって異なります。加配を申請する際はまず園に問い合わせて、今まで加配制度を利用した子がいたかどうか、その際はどのような配慮を行なっていたかなど確かめると良いでしょう。保育所における障害児保育に関する研究報告書(みずほ情報総研)埼玉県 私立幼稚園等特別支援教育費補助金加配の先生とは?出典 : 加配の先生とは具体的に、どのような支援をしてくれるのでしょうか。詳しく説明します。加配の先生は配慮の必要な子どもに対して、それぞれのケースにあわせた支援を行います。具体的には、以下のようなサポートがあります。・身辺自立の支援例えば食事でスプーンやフォークをうまく使えない場合や自分でトイレに行けない場合などに、サポートを行います。加配の先生と家庭で連携しながらトイレトレーニングを行い、オムツを卒業できたという声もあります。・お友達との関わりや集団参加をサポートうまく友達と遊ぶことができずトラブルになってしまうときや、集団参加が苦手で周囲の子と同じように行動できないときなど、加配の先生が介入してサポートします。友達と遊ぶときのルールや声かけの仕方など隣について教えることで、少しずつ自分の力で関わったり集団参加できるようになっていけるケースが多くあります。・保護者とのコミュニケーション子どもの発達や家庭での関わりなど、保護者は子育てについてさまざまな不安を抱えていることも多いでしょう。そんなとき、担任の先生のほか、加配の先生に相談できることがあります。客観的なアドバイスを受けられることで保護者が状況を整理できたり、悩みに寄り添ってもらえる安心感があるでしょう。また、多くの自治体では発達支援に理解の深い専門家が施設を巡回しており、加配の先生は専門家の助言にもとづいた支援を行っています。加配の先生は、子どもの数に対してどの程度ついてくれるのでしょうか。半数近くの自治体で、具体的な基準は決まっていません。「障害の程度を問わず一律の配置基準を設けている」という自治体もあれば「障害の程度により基準が異なる」という自治体もあります。障害の程度を問わず一律の基準を設けているところだと、「3人もしくは2人に保育士1人」という基準を定めている自治体の割合が多く、約3割の市区町村では子どもとマンツーマンになるよう基準を定めています。申請方法や費用は?出典 : 公立の園には多くの場合加配制度があり、私立の場合も自治体から補助金を受けて実施している場合があります。自治体によって補助額は異なるため、自治体ごとに確認する必要があります。加配を支援する補助金には、「療育支援加算」と「障害児保育加算」があります。「療育支援加算」は障害児保育を行う園に適用され、「障害児保育加算」は小規模保育、事業所内保育、家庭的保育といった地域型保育を支援します。なお、加配制度を利用するのに保護者の自己負担はありません。加配制度の申請方法は、自治体によって異なります。ここでは一例として、とある自治体における申請方法を記載します。①診察予約②診察・相談・書類申請③書類発行具体的な申請方法については、お住まいの自治体に問い合わせて確認してみてください。小学校でも加配制度を利用できる?出典 : 加配制度を利用して園に通い、卒園後に小学校でも同じようなサポートを受けることはできるのでしょうか。小学校で配慮を受けるには、特別支援学級や特別支援学校に通うという選択や、通常学級に在籍しながら通級や特別支援教室を利用して必要な支援を受けるという選択があります。ほかにも、通常学級で個別のフォローを受けられる場合があり、フォローする大人は「加配」「補助教員」「支援員」「民間ボランティア」など、呼び方や役割が少しずつ異なります。例えば授業に集中しにくい子に付き添って声かけをしたり、友だちとコミュニケーションを取るのが難しい子の仲立ちをしたり、LDのある子に代読や代筆をする、と言った形で、学習や集団生活のサポートを受けることができます。ただし自治体で人員と予算を検討するため、親が加配の希望を伝えても難しい場合があります。逆に親が希望を出さない場合でも、学校判断で申請されることもあります。自治体によって手厚い人員が確保できる場合とそうでない場合があるため、差があるのが現状です。また、放課後や土曜日など家庭保育が難しい場合に子どもを預かる「放課後児童クラブ」においても、厚生労働省の出しているガイドラインで「配慮を要する児童を可能な限り受け入れに努めること」という記載があるものの、加配制度の有無や基準は各自治体に委ねられています。放課後児童クラブ運営指針解説書(厚生労働省)支援をうまく活用して、お子さまの発達をサポートしよう出典 : 配慮の必要な子どもをサポートする制度には、事業所に通って日常生活の自立支援や機能訓練を受けられる「児童発達支援」や、園や学校に支援員が訪問して集団生活への適応をサポートする「保育所等訪問」もあります。医療機関や療育センター、市町村の保健センターなども、園と連携をとって必要な配慮についてアドバイスをしてくれる場合があります。園の外の支援も、うまく利用してみてください。まとめ障害や特性があり特別な配慮が必要な子どもは、加配制度を利用することができます。ただし、利用できる基準や申請方法等は自治体によって大きく異なるため、必ずお住まいの自治体に問い合わせてみてください。まずは、かかりつけ医や療育の先生に相談してみても良いでしょう。児童発達支援や保育所等訪問など他のサービスも利用しながら、お子さまの園・学校生活をサポートしていきましょう。
2020年12月28日こんにちは、ゴルシさおりです。幼稚園の帰り道、娘が突然「みんなになかまはずれにされた」と言ってきたときのお話です。娘の突然の発言に、とても衝撃を受けた私。仲間はずれって、幼稚園で一体何が起きたの…!?次回へ続きます。コミックライター: ゴルシさおり 【同じテーマの連載はこちら】 子どもがいじめられたら親はどうする? この連載の全話を見る >> なんで言わないの? この連載の全話を見る >>
2020年12月01日超がつくほどの人見知りで、だれよりも保育園に慣れるのにも時間がかかったわが家の娘。そんな娘も0歳から一緒に過ごすお友達と楽しく保育園に通えるようになり、5年目になりました。今回はまじめな娘が成長していく過程でぶつかった壁とわが家の対処法を紹介します。友達はよきライバル乳児クラスから幼児クラスへ進むと、なんとなく仲良しのお友達も決まってきます。そして、友達同士のかかわりが濃くなるにつれ、ケンカも増えてきます。これまでは単純なおもちゃの取り合いだったのが、もう少し複雑なケンカに発展し、仲がよければよいほど、ライバルのような関係になっていきます。トイレトレーニングをはじめ、お箸や文字の練習、体操や英語の授業などを通じて、できることがどんどん増えていく幼児クラス。できることが増えることは子ども達の自信にもつながる一方で、つい競争のようになってしまうもの。「〇〇ちゃんはもうできる」「△△ちゃんはまだできない」そんなふうに友達を強く意識するようになったのもこの頃です。壁その1世話を焼きすぎてトラブルにまじめで慎重、クラスではお姉さん的存在小さなころから人見知りだった娘。少しずつ大きくなるにつれて、まじめで慎重な性格なんだなということがわかってきました。そして何よりよくまわりのことを観察しています。保育園のお友達や先生のこと、大人同士の会話など、私や大人達が気がつかなかった変化などにも敏感に気がつくので、たまにドキッとしてしまうほど。娘は5月生まれなのでクラスではいつもお姉さんの立場。先生や早生まれのお友達のお手伝いをしたり、お手本になったり。乳児クラスの時からそんな役割を楽しんでいたのですが、幼児クラスになるとお友達とのトラブルが出てきました。ケンカできるお友達がいることをうれしく思って見守っていましたが、「〇〇ちゃんとケンカになり、噛まれました」というお手紙が何日か続いたので、娘に話を聞いてみることにしました。きっかけは娘のおせっかい!?話を聞いて分かった原因は2点。ひとつは「お友達の世話を焼きすぎてしまうこと」。みんな、自分でできるようになったり、できなくても自分でやりたい月齢になってきたにも関わらず、つい手を出してしまったり、やってあげたりしてしまうことで、お友達の反感をかってしまうことがあるようです。ふたつ目は「先生に怒られることをするお友達がイヤ」というもの。ごはん中にふざけたり、触ってはいけないと言われたものに触ったりするお友達を注意し、噛まれるというケースでした。どちらも娘がやられる立場でしたが、噛んでしまった子にも言い分はあるはず。ただ噛まれた!だけでなく、どうして噛まれてしまったか、その子はどんな気持ちだったのか、自分が同じことをされたらどう思うか、そんなことを娘とゆっくり考える時間を作りました。その時に気をつけたことは、絶対に娘を否定しないこと。特にふたつ目の場合、娘のしていること自体は悪くないと思ったので、まずは「そうだね。ごはん中にお箸を振り回すのはよくないことだよね」と共感しつつ、「言い方が強かったのかな?」「お友達は怒られてると思っちゃったのかも」と同じ目線で考えるようにしました。壁その2できない自分は見せたくない上の出来事からも分かるように、娘は典型的な学級委員長タイプ。褒めて伸びるタイプなので、先生も「いつもお手伝いしてくれて助かってるよ!」「〇〇ちゃんはしっかりしててカッコいい!」とよく褒めてくれます。それはとてもいいのですが、その結果、先生の期待を裏切りたくない気持ちが強すぎて、できない自分を見せるのがイヤという感情が強くなっていったようです。「水が怖い」と先生に言いたくない娘の通う保育園では夏になると、毎日水遊びをします。ペットボトルを持参し、みんなで水をかけあったり、先生がシャワーで水をかけてくれたりして、みんな大喜び!家でもよく水遊びをしたがる娘もきっと毎日楽しんでるんだろうなーと思っていたら、ある時から水遊びを休みたがるようになりました。その理由を聞いてみると「別にやりたくないだけ」とのこと。本当かな?と何度か尋ねるうちに、先生のシャワーやお友達のペットボトルから突然水がかかってくるのがイヤなんだと話してくれました。私が問題だと感じたのは、娘がそれを自分で先生に言えないということ。水遊びが怖い自分を先生に見せたくないのです。次の水遊びを休ませることにして、私から先生に理由を伝えると先生はびっくり!先生の目には娘は水がかかるのを喜んでいるように見えたそうです。クラスには水が苦手な子がいて、そういう子ども達は自分からかからないところに逃げるから、先生も気をつけるそう。先生は「〇〇ちゃんはまじめだから、ちゃんと水遊びをしなくちゃいけないと思ったのかもしれないです」と気づけなかったことにショックを受けていました。「苦手なことがあってもいい」を伝え続ける今回は水遊びでしたが、思い返せばこれまでにも「できない自分を知られたくない、見せたくない」という出来事がありました。そこで、これを機に先生と話し、「苦手なことがあるのは悪いことじゃない」「かっこ悪い姿を見ても、先生はあなたを嫌いにならない」「先生はできること、できないこといろんな姿を知りたいんだ」ということを先生から直接伝えてもらうようにしました。先生から「どんなあなたも大好きだよ。何かあったら先生が守るからね」と言われた時の娘のうれしそうな表情!娘がひとつの壁を乗り越え成長したことを感じ、この保育園に通わせて本当によかったと心から思った瞬間でした。それから1年が経ち、少しずつではありますが、先生にも苦手なことやできない姿も見せられるようになってきた娘。基本的には「かっこいい姿を見せたい!」という気持ちは変わっていませんが、この出来事をきっかけに、先生との信頼関係が強くなったように思います。親子のコミュニケーション、先生との連携が大切育児中の悩みは尽きないですが、幼児になって特に悩みが複雑化してきたと感じています。4歳、5歳と言えども子ども達同士の関係性や世界観があり、どこまで親が口出ししていいものか迷ってしまうことも多々あります。お友達とのケンカも、3歳くらいまではすぐに止めに入っていましたが、今は少しずつ「自分達で話し合ってごらん」と少し離れて見守るようにしています。まずは共感して受け入れることを第一に先生にも言われましたが、多くの子どもは成長するにつれて、親にいろいろなこと(保育園であったイヤなことなど)を話さなくなるそうです。そんな中私が大事にしていることは、まずは娘が抱えている悩みや問題に気がつき、娘の意見を聞いて共感すること。娘に非があると思ったことでも、まずは一度共感して受入れてから、話すようにしています。娘のちょっとした変化に気がつくには、普段のコミュニケ―ションが必須です。ママに話してもどうせ怒られると思われないよう、言いたいことをグッと堪える訓練をしながら接しています(笑)。そして対応に迷ったときは、迷わず保育園の先生に相談するよう心掛けています。家庭だけで解決しようとせず、先生も巻き込むことが解決策のポイントだと感じています。先生に入ってもらうことにより、親以外の大人との信頼関係を築く大切な過程になっていると思います。小学校、中学校、高校…これからもさまざまな悩みが出てくると思いますが、これも成長の過程と捉え、しっかりと娘と向き合い、親子で一つずつ壁を乗り越えていきたいです。<文・写真:ライターtocotocoharu>
2020年12月01日私は出産を機に退職。それから4年間、専業主婦として2人の子を育ててきました。上の子は幼稚園の年少、下の子は1歳。あと1年待てば下の子も幼稚園のプレが始まるという年齢でしたが、下の子を小規模保育園に預けてパートで働き始めることにしました。一番の動機は夫が不在がちのため2人育児がつらく、現状をどうにかしたいという思いが強かったことです。働き出すまでの道のり、そして実際に働いてみて感じたことをご紹介します。 保育園が見つかった!上の子とは幼稚園入園までの3年間ずっと一緒にいました。周りの友だちも、当然のように下の子も入園まで自宅でみています。そんななか、うちだけ下の子を保育園に入れることに罪悪感もありました。下の子に申し訳ないような、やるべきことを途中で放棄したような感覚でした。私の住んでいる地区の認可保育園は超激戦。求職中では歯が立たず、4月入所はできませんでした。少しホッとしたのも本音です。近くの認可外も検討しましたが、パート勤務を希望しているため、保育料の高さがネックとなり踏み切れず。今年度は無理かなと思っていた矢先、近くの少規模保育園が大幅な保育料の値下げをしたことを知りました。これはもう縁だと思い、すぐに電話をして入所の申し込みをしたのでした。 生活バランスは最高保育園の慣らし保育の間に面接を受け、無事に仕事も見つかりました。保育園と仕事、両方が軌道に乗るまでは、毎日緊張しながら過ごす日々でした。やっと落ち着いたかなと思ったら、息子が発熱。数カ月経った今でも、度々風邪をもらってきますが、職場が理解してくれているので助かっています。夫も不在がち、両実家も遠いわが家の場合、私の体調が万全でないと家事・育児はまわりません。保育園のおかげでその重圧がかなり軽くなりました。また、職場で誰かと話すこと、業務に集中すること、生活の中に家事・育児以外のやりがいが加わって、本当に良いバランスだと感じています。 働いて見えてくる問題点仕事が忙しい時期は、上の子は幼稚園の預かり保育を利用し、仕事が終わってから幼稚園と保育園の2カ所にお迎えに走ります。バタバタで毎日あっという間。また、夏休み期間は8月からお盆明けまでは幼稚園の預かり保育がまったくなく、働きづらさも感じました。下の子が少規模保育園を卒園したあとは、上の子と同じ幼稚園に入るか、別の保育園に入るか検討中です。そして、パート収入の半分は下の子の保育料に消えます。子どもが熱を出したり、祝日が多かったり、園行事の都合で仕事に行けない日も多く、稼ぎとしてはおこづかい程度。私個人の生活としてはバランスが良いけれど、もう少し子どもが手を離れたら仕事の比重を増やしても良いかなと思っています。 下の子だけを保育園に入れる後ろめたさは最初だけでした。ブランクがあるからこそ仕事は新鮮でおもしろく、子どもを介さない人間関係も気楽で、世界が広がった感じがしました。1日中子どもと一緒だったときよりもメリハリが出て、子どもといる時間も充実感が得られるように。園ママとの人間関係などの細かい悩みも全然気にならなくなりました。そして何より、初めてのお給料を家計に納めたときの満足感は今でも忘れられません。働き始めて本当によかったと思います。 監修/助産師REIKO著者:ひらたかおる二児の母。趣味はメルカリと写真。自分の備忘録と、いつか誰かの役に立つことを願って妊活中からブログを続けている。2018年から、自身の妊活や子育てでの経験をさらに活かすべくライターとして活動している。
2020年11月22日かわいい盛りの赤ちゃんを保育園へ預けるのは後ろ髪を引かれる思いですが、いいこともたくさんあります。私が長女を赤ちゃん時代から保育園へ預けてよかったこと、また長男を保育園に預けない理由などをお伝えします。 ママの子育てストレスも軽減保育園に通うとママの子育てストレスが軽減するというのは私にとって事実で、本音です。 赤ちゃんから保育園で過ごすことで、先生や周囲の大人の言うことをよく聞いてくれるようになるので、その後に待っている「イヤイヤ期」や「トイレトレーニング」「お箸のトレーニング」などのしつけが本当にラクだったと感じています。 そして、あくまで私の場合ですが、仕事を持つことで「24時間ママ業」という重圧感や閉塞感から開放されました。社会と接点を持つことで、「子育ても頑張ろう」という前向きな気持ちになりました。 同志のような、親しいママ友ができる働くママ同士では、仕事や家事・育児の両立の難しさや大変さが、お互い痛いほどよくわかるので、共感し合える部分が多いです。長くお付き合いが続く親しいママ友ができやすいと思います。 私の場合、自宅で長女を子育てしていたころはママ友がいませんでした。しかし、働き出してから、職場でも保育園でもわかり合えるママ友と出会い、仕事を離れた現在も助け合って親しいお付き合いが続いています。 第二子長男を保育園に預けない理由 長女を約6年間保育園に預けましたが、その間に長女が大病を患ったことが、私自身の子育てに対する考え方を大きく変えました。いろいろな意味で、長女には感謝の気持ちでいっぱいです。子どもは親に実にいろいろことを教えてくれますね。 そしてやっと授かった長男は、なるべく近くで成長を見守りたいと思い、3歳まではどこにも預けないことに決めました。経済的には大変ですが、一時的なことと割りきって日々楽しく子育てしています。 赤ちゃんを保育園に預けるのに、「正しい」「間違い」はないと思います。大切なのは、ママやパパが「本心で」どうしたいのかです。ママとパパの選択なら、きっとわが子も納得してくれる、私はそう信じています。 イラスト/ののぱ監修/助産師REIKO著者:伊川 遥女の子と男の子の二児の母。家事や子育てのかたわら、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。趣味は読書、音楽、料理、ボルダリング、絵を描くこと。
2020年11月19日たぷりくさんは3歳、6歳、9歳の2男1女のママ。保育士として働いています。 ある日突然、見知らぬ男性が園内に侵入! 保育室を覗いたあと、別のクラスのほうに歩いて行きました。この男性の正体とは……!? 突然現れた男性の正体は、この保育園に通う園児のお父さんだったのですね。娘さんに会いたい気持ちを抑えきれなかったのでしょうか……。 しかし、不審者じゃなくて本当に良かったです。 たくさんの子どもが集まる保育園ですが、ご家庭の事情もそれぞれです。例えば、法的に子どもとパパを今は会わせてはいけない、あるいは会わせられない状況にあるなどさまざまです。 いずれにしても、子どもを守ることが最優先になるため、今回のようにしっかりと園内で必要な情報を共有し、適宜対応してくれるというのは心強いですね。 子どもたちが安全に過ごせるように、これからもお仕事頑張ってください!たぷりくさんのマンガは、このほかにもInstagramで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね♪ この投稿をInstagramで見る たぷりく(@taprikoo)がシェアした投稿 - 2020年10月月20日午前5時08分PDT 著者:イラストレーター たぷりく
2020年11月07日たぷりくさんは3歳、6歳、9歳の2男1女のママ。保育士として働いています。Instagramで掲載している育児の様子や、保育園での体験談のなかから、今回は「保育園で見てきたあれこれ トラブル編」というエピソードをご紹介します。 突然面識のない男性が覗いていたら固まってしまいますよね……。これは怖いです。 なぜ不審者が保育園の中に……!? 見たところ凶器などは持っていないみたいですが、この男性は誰なのか!? そして目的は何なのでしょうか……。 この続きは、次回のマンガで真相が明らかになります。たぷりくさんのマンガは、このほかにもInstagramで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね♪ この投稿をInstagramで見る たぷりく(@taprikoo)がシェアした投稿 - 2020年10月月20日午前5時08分PDT 著者:イラストレーター たぷりく
2020年11月02日仕事の退職に伴い、娘さんを保育園から幼稚園に転園させることになったママの体験談です。保育園と幼稚園の両方を経験し、それぞれに違った魅力があることに気づいたそうです。 3人目の子どもが生まれる前まで、私はフルタイム勤務の会社員として働いていました。ところが長男が年長、長女が年少のころ、3人目を妊娠し退職を決意。長男の卒園までは産後扱いとして保育園に在園できましたが、長女は長男卒園と同時に保育園を退園することに。長女が年中になる4月から、近所の幼稚園に入園させることを決めました。保育園から転園して感じたことをお話しします。 幼稚園は日によって持ち物がバラバラ!長女は1歳になるころから保育園に通っていたので、幼稚園生活にあまり不安はありませんでした。長女は最初だけ人見知りがあったものの、すぐに幼稚園に慣れましたが、私は保育園との違いにバタバタ! 保育園も幼稚園も施設によって方針やルールが違うため、私の通っていた園での話になってしまいますが、特に戸惑ったのが、制服の日、体操服の日、私服の日があることです。制服の日に体操服で登園させてしまったことがあり、長女に「ママしっかりして」と言われました。 保育園は持ち物が多いものの、毎日同じ準備をすればいいのでラクでした。また、新しく通い始めた幼稚園は、お弁当の有無も曜日によって違うので、祝日が入る週は間違えないようにするのが大変でした。しかし、長女も私といっしょにスケジュールを確認する習慣がつき、小学校生活の良い練習になったと思います。 午前中保育も! 仕事を始めるとバタバタ長女が幼稚園年中の終わりに、私は在宅の仕事を始めました。3人目の子どもである次男は保育園に入ることができましたが、長女は卒園まであと1年なのでそのまま幼稚園に在園することに……。長女の幼稚園は延長保育の時間も16時までと短めでした。 夏休みは幼稚園で有料の預かり保育をおこなっていましたが、ほかの長期休みは預かり保育がありません。加えて長期休み前は午前中保育になるため、私の場合はお迎え時間までにバタバタと仕事を済ませなければなりませんでした。仕事を始める予定があるのなら、働きやすい環境が整っている幼稚園を選ぶのも大切だと思わされました。 友だち&ママ友が増えて親子で安心!幼稚園に転園してよかったことは、ママ友が増えたことです。保育園でもママ友はできましたが、深く接する機会があまりありませんでした。長女の幼稚園は行事の多い園だったため、行事の手伝いやランチ会でたくさんの保護者と仲を深めることができました。 私は行事の参加やみんなで話すことが好きな性格なので、幼稚園でママ友が増えて本当によかったです。私には保育園のママ友と幼稚園のママ友、長女には保育園の友だちと幼稚園の友だちがいます。今年の春に長女は小学校1年生になりました。人見知りする性格ですが、知っている友だちが多いおかげですぐに小学校に慣れることができました。 保育園と幼稚園の両方に長女を通わせて思ったことは、それぞれに違った魅力があることです。私の都合で転園させ申し訳ない気持ちがありましたが、友だちが増えてよかったと思います。今年は新型コロナウイルスの影響で友だちと触れ合う機会が少ないですが、両方の園の友だちに囲まれる長女を見ると安心感でいっぱいになります。 イラスト/sawawa監修/助産師REIKO著者:河津明香2男1女の母。旅行代理店勤務をしながらの育児を経て、フリーランスのライターへ転身。現在は発達障害の長男のサポートをおこないながら、旅行・育児・生活雑貨などの記事を中心に執筆。
2020年11月01日「保育園に行きたくない……」そう子どもが言ったら、困る半面、何かあったのではと心配になりますよね。まだ自分の気持ちや状況をうまく伝えられない年齢だけに、親がどう向き合い、対処してあげると良いのでしょうか? 今回は、臨床心理士で現在は保育園で保育士へのコンサルテーションをおこなっている塩﨑尚美先生にお話を伺いました。 子どもが登園を渋る原因は? 子どもが登園を渋る理由で一番多いのが、“ママと一緒にいたい”“離れたくない”というケース。特に、ずっと一緒に過ごした休み明けや病気で園を休んでママに看病されていたあとに登園を嫌がる子が多いようです。“ママと一緒にいたい”と似たケースで、“家で好きなように遊んでいたい”という理由もあります。 ほかにも、お友だちとケンカした、先生に叱られた、嫌なことをされたなど“人間関係で嫌な出来事があった”とき。“体調が悪い”ときもくずります。まだ熱が出ていなくても、だるいなどの予兆を感じて行きたくなくなることも。“プールに入りたくない”“先生が代わった”“体操の時間が苦手”“集団行動が好きではない”など、嫌いなカリキュラムをやりたくないケースも。ママと離れたくない以外は、大人が「会社に行きたくないなぁ」と、思う理由と似ていますよね。 大切なのは「行きたくない」気持ちを受け止めること 2歳くらいまでの後追いの時期や他者とのコミュニケーションがしっかり確立できない時期は、ママと離れる寂しさが先立ちますが、年中さんくらいになると明確な理由が出てきて、言葉で表現できることも少しずつ増えてきます。 「行きたくない」と言ったら、「どうして?」と理由を聞いてあげることが大切です。うまく答えられないようなら「友だちとケンカしたの?」「どこか痛いの?」「ママとバイバイが嫌なの?」など、回答を促してあげるといいでしょう。 ただ、理由を聞いてあげるといっても、体調不良などお休みする正当な理由ならまだしも、それ以外はむやみに休ませるわけにはいきません。まずは理由を聞いて、「寂しいよね。ママも寂しいよ」「ケンカしたのね? 悲しかったね」と、子どもの気持ちを受け止めて、落ち着かせてあげることを最優先に。 「行きたくない」とき、親ができるサポートは? 行きたくない理由を受け止めたら、次はどう対処すべきでしょう? お友だちとのケンカなら仲直りの方法を提案するなど解決方法を教えてあげたり、先生に叱られたのなら、登園時に先生に叱られた理由を聞くなども1つですが、忙しい朝になかなか腰をすえて対応するのは難しいものです。そこで、そんなときは、下記のような声かけや対応をするようにしてみましょう! ・「今日はお迎えに早く行くね」と、伝えてあげましょう。子どもは寂しい気持ちをわかってくれたと感じてくれるはずです。 ・「ママも会社で頑張ってくるから、園で頑張ってきて。一緒に頑張ろう!」ママと一緒に自分も頑張ろうという意識が芽生えます。 ・お気に入りの洋服やかわいい髪型にしてあげると、みんなに見せたいという気持ちから園に行こうと思えたり、テンションも高まります。 ・食いしん坊なら、お弁当に大好物を入れてあげたり、キャラ弁などでお昼ごはんの楽しみを作ってあげるのも◎。 ・帰宅後のご褒美を提案。帰ってきたら○○で遊ぼう、○○に行こうなどと、子どもの園生活が終わったら、楽しみにできることを伝えてあげるのも良いでしょう。 逆に、登園前にお菓子やご褒美でつるのはNG! 「行きたくない」と言えば、買ってもらえるという知恵がつき、悪しき習慣になってしまうケースがあるからです。また、怒って連れていくのもNG! 結果的にヒートアップして余計に行きたくなくなってしまいます。困ったなと思ったら、まずは1つずつ試してみましょう。うまく気持ちの切り替えができるかもしれません。 登園渋りの多くの場合、子どもはその日の気分で行きたくないことが多く、1~2日様子を見れば気分が変わり何ごともなかったかのように笑顔で登園するようです。ただ、登園渋りが長く続くようなら、保育士さんやママ友などにお友だち関係や園での様子などを相談して対処法を探ってみると良いでしょう。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~5歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように! 著者:井上 裕紀子監修者:臨床心理士 日本女子大学 人間社会学部 心理学科 教授(臨床心理士・公認心理師) 塩﨑 尚美1986年上智大学文学部心理学科卒業、浜松医科大学精神神経医学教室研修生を経て、精神科病院、精神科クリニックに 勤務しながら、保健所発達相談も行う。その後お茶の水女子大学大学院に入学。2002年お茶の水女子大学大学院人間文化研究科人間発達学専攻博士課程単位取得満期退学2003年相模女子大学学芸学部人間社会学科講師、准教授2007年日本女子大学人間社会学部心理学科准教授2015年同大学教授に就任 著書に「子どもを知る・臨床心理学」(共著北大路書房)「実践に役立つ臨床心理学」(編著北樹出版)「子育て支援の心理学」(共著有斐閣)「保育相談支援―保育内容・方法を知る」(共著北大路書房)「乳幼児・児童の心理臨床」(共編著放送大学教育振興会)などがある。
2020年10月29日人は、公平に物事を判断することができなくなる時があります。ネット上の誹謗中傷のように、偏った正義感に酔いしれ、過度に他人を攻撃してしまうケースはよく見られるでしょう。幼い子供であれば、なおさら暴走しやすいものかもしれません。2児の母親である漫画家のエェコ(@nakiri_aik)さんは、長女が幼稚園でトラブルに巻き込まれた時の出来事を漫画化。その内容が反響を呼びました。『正義が暴走した日』ある日、家で仕事をしていると、長女が通う保育園から電話がかかってきました。急いで迎えに行ったエェコさんは、頬にアイスノンを貼られ、泣きじゃくる長女の姿を目の当たりにします。先生によると、ある女の子との他愛のない口ゲンカをきっかけに、長女が一方的に他の子供たちから責められる状況になってしまったようです。そして、1人の男の子が長女の頭を叩こうとしたところ、手が滑って顔をはたいてしまったといいます。ことのいきさつを聞いたエェコさんは「誰かが悪いわけではない」と思いましたが、多数が主張すればそれが正義になってしまう集団心理の恐ろしさを感じたそうです。その後、友達は謝ってくれたそうですが、長女はしばらくショックな気持ちが収まらず…。ショックを受けた長女は、翌朝…その日、ショックの収まらない長女は早退。翌朝は初めて登園拒否をしたといいます。エェコさんは幼稚園を休ませて様子を見ることにしました。次の日は楽しみにしていた参観日だったため、行くかどうか聞いてみると長女は「行きたい!」と即答。エェコさんは、長女の気持ちを想うと本音は涙が出そうでしたが、努めて明るく接し、「長女を全力でサポートをしよう」と心に誓うのでした。参観日、職員室で待っていたのは?翌日の参観日、事情を聞いた保護者たちが子供たちと一緒に謝罪をしてくれたそうです。長女はその日、幼稚園で楽しく過ごせたこともあってか、朗らかな様子で謝罪を受け入れていたとか。エェコさんは、子供たちに「心が傷付いてしまうこともある」と話し、こんな言葉をかけました。みんながいっているから『正しい』と思わず、両方のお話もちゃんと聞いてあげて。「いけないんだ」って責めるだけじゃなく、どうしたら仲直りできるか、先生や大人の知恵も借りて考えよう。エェコさんの言葉は、長女だけでなく、お友達を責めてしまった子供たちの心にも響いたことでしょう。読者からは、多くのコメントが寄せられています。・「誰も悪くない」といえるエェコさんが、素敵だなと思いました。・この作品でとても大切なことを教わりました。『正義の暴走』という言葉、身に染みます。・周りの大人たちの対応が素晴らしいです。また、素直に謝る子供たちも。小さい頃からの教えが大事ですね。・冷静に子供のためを思って行動したお母さんが、本当にすごい。しかもこんな分かりやすく説明もできるなんて。声が大きいほうの意見や、大多数が『正しい』ということを人は信じてしまいがちです。しかし、実際には表面化されない事実や意見があるのかもしれません。偏った『正義の鉄槌』で誰かを傷付けることのないよう、大人も意識していかなくてはなりませんね。エェコさんは育児などの日常を描いた漫画をブログに公開しています。興味のある人は、こちらもぜひチェックしてください。ヲタママだっていーじゃない![文・構成/grape編集部]
2020年10月27日そろそろ幼稚園の願書の配布、そして申し込みの時期。園によってさまざまな特徴があり、迷ってしまいますよね。この時期の子どもたちの成長は千差万別なので、幼稚園に見学に行き、元気いっぱいに活動に参加する園児の姿を見て「うちの子ついていけるかな?」と心配になった人もいるのではないでしょうか。特に早生まれの子や、のんびりしていてマイペースな子の親は不安は大きいもの。今回は幼稚園教諭をしていた経験から、行動がゆっくりな子の幼稚園選びでチェックしたいポイントをお伝えします。各クラスを何人の先生で担当するのかをチェック行動がゆっくりな子の幼稚園選びでは、各クラスを何人の先生で担当するのかを確認してほしいと思います。担任の先生だけでなく、補助の先生がいるとある程度その子のペースに合わせて対応してもらえます。幼稚園では着替えや製作など、時間を決めて一斉に行うことが多くあり、担任の先生ひとりだと遅れている子のフォローが難しくなってしまいます。着替えの時間を考えてみる着替え中、ボタンをはめるのに手こずり数人の子が遅れています。他の子はもう終えて園庭へ遊びに行ってしまいました。もし先生がひとりだと、遅れている子に手を貸し早く終わらせて、外に連れ出さなければいけません。けれど、もうひとり先生がいれば、遅れている子も自分でボタンができるまで励まし見守ることができます。先生が手を貸してやってあげると物事が早く進みますが、大切なのは自分の力でやること。毎日の小さな積み重ねで手先の器用さの成長は大きく変わっていくと思います。年中・年長クラスについても聞いてみる年少では(20人以上のクラスの場合)必ず副担任がいますが、年中・年長になってからはどうでしょうか?見学の際に、年少だけでなく、各学年の担任や副担任、補助の先生について聞いてみるのもいいと思います。活動が増え忙しくなる年中・年長になっても担任以外にフリーの先生がいると、困った時にフォローしてくれるので安心です。質問して園の方針をチェック・「うちの子は行動がゆっくりなのですが大丈夫ですか?」・「まだおむつが取れていないのですが…」・「食事がすごく遅くて…」心配なことはどんどん園長や主任の先生に質問してみるといいと思います。質問をすると園の「行動がゆっくりな子への考え方」が見えてきます。「少しづつできるようにしていけば大丈夫」と受け止めて、園での具体的なフォロー方法を教えてくれるようであれば安心ですよね。しかし中には「みんなに追いつけるように、おうちで練習してきてください!」と言われてしまうこともあるようです。家でも練習するのはもちろん大切です。けれど、常にまわりと同じでなくてもその子のペースで成長していければいいと思います。子どもをあせらせることなく見守る姿勢をとってくれる園かどうかはチェックしたいですね。その子にとって無理のない行事内容かチェック私が勤めていた幼稚園では年に2回、大きな行事がありました。盛大に開かれるその行事に向け練習を積み重ねていく中で、子どもたちはひと回りもふた回りも成長します。当日は、子どもたちの一生懸命な姿に保護者も先生も涙し、大きな感動があるのもです。その反面、行事の前は練習時間確保のためタイムスケジュールが詰まっていて、素早く着替えたり、並んだり、道具を用意したり、先生も子どもも忙しくなります。その期間、楽しみながらやり遂げる子もいれば、そうでない子もいました。追いつくのに必死で一日中険しい顔になったり、イヤになって投げ出そうとする子、疲れて「幼稚園行きたくない」という子も。園の行事がゴールになっていませんか?行事など目標に向かって頑張る、達成するのは素晴らしいことですが、幼児期には「楽しい」をたくさん経験することがなにより大切。幼稚園の行事がゴールではなく、幼児期に「楽しい」という好奇心の種を植え、これから先自分でどんどん育てていくものだと思います。もしみんなに追いつくのに必死で「楽しい」と思えなくなってしまったら、その時はなんとかこなせても、その先の伸びしろは少ないのではないかと思います。行事が盛りだくさんの園もあれば、大きな行事がなくても、日々の中で子どもが自分のペースで成功体験をつめるよう工夫している園もあります。わが子に無理がないか、楽しんでできる内容かという視点で行事をチェックしてみるといいと思います。自分らしさを生かせる園で過ごそう行動がゆっくりな子には、「丁寧にできる」「集中力してものごとに取り組める」など、裏を返せば長所になる個性があると感じます。早生まれで成長がゆっくりな子は、クラスのみんなにかわいがられる愛されキャラになるでしょう。そしてまわりをよく観察している子も多いです。ゆっくりだからこその長所や一面が生かせる幼稚園が見つかるといいなと思います。親にも先生にも友達にも、自分らしさを認めてもらいながら、笑顔いっぱいの幼稚園生活が送れますように。<文・写真:ライターnicoai>
2020年10月15日わが家から通園可能な幼稚園が10園以上ある中、保育時間、保育内容、保育環境など詳細な情報を調べ上げ、息子のためにはここが一番と選んだ幼稚園。プレを合わせた4年間楽しく通い、幼稚園選びに間違いはなかったと思っているのですが、入園前には想像もしていなかった現実がありました。そこで、私が実際の園生活で気がついた見落としていたと思う3つのポイントを紹介します。園バスがあれば…子どもの体重増加がきつかった!わが家から幼稚園までは片道2キロ。園バスがない幼稚園でしたが、小柄な息子はプレの時点で12キロ足らずの体重だったため、電動アシストつき自転車があれば、片道2キロを2往復の距離は余裕でした。しかし、当たり前のことなのですが、子どもは成長していきます。息子は日に日に体重が増え、卒園間近には17キロになりました。そのため、年長くらいからは電動アシスト自転車のペダルすら重く感じるようになり、走り出す時にふらつくことも。公共交通機関を利用するには不便な場所で、自家用車での通園は禁止されていたため、何とか卒園まで自転車送迎で頑張りましたが、せめて園バスがあれば…と思う日々でした。延長保育が充実していれば…体力がついて公園遊びが必須に息子が入園した幼稚園はいわゆるのびのび園で、お勉強は一切なし。朝から降園まで自由に遊ばせてくれる園でした。高齢出産だった私は、子どもの公園遊びのつき合いに体力的な限界を感じていたので、「幼稚園でたっぷり遊んで来てくれたら、もう公園遊びにつき合わなくても大丈夫だろう」と信じ切っていました。しかし、幼稚園から疲れて帰ってきたのは、入園からたったの数か月。あっという間に体力をつけ、降園後は毎日幼稚園近くの公園へ行くように…。降園前に、子どもが同じクラスのお友達と公園で遊ぶ約束をしてくるので、「今日は公園で遊ぶのはやめておこう」とは言えない状態。しかも、お友達との公園遊びが大好きな息子は、絶対に友達より先に帰ろうとはしないため、毎日1時間から2時間、暑い日も寒い日も公園にいることに。延長保育が充実してない園だったので、公園遊びを避ける方法もなく、今思い出しても本当にキツかったです。学区を考えていなかった…みんなと同じ小学校に行きたい!少し遠いけれど、息子にあっていると選んだ幼稚園。1学年に90人の園児がいるのに、同じ公立小学校の学区の子は、たったの2人。しかも、男の子は息子ひとりのみ。私立の小学校への進学や引っ越しなどで遠くの小学校にいく子は少ないながらもいるものの、大半の園児たちはほぼみな同じ小学校に。卒園が近くなった頃、みんなの小学校の話に入れず寂しい思いをしたようで、「どうしてみんなと同じ小学校に行けないの?」と言うようになりました。「みんなと同じ小学校に行きたかったなあ」とつぶやくのを聞いた時は、さすがにこたえました。同じ小学校に進学する子の人数は、入園してみないと分からないとはいえ、予想以上の少なさに気づいた時は、努力でどうすることもできない事実だけに、私もガックリ落ち込みました。育児は想定外のことの連続幼稚園探しの時は、幼稚園の方針や園庭の広さ、遊具の充実度などにばかりに気を取られていたので、これらの問題はまったくの予想外でした。そのため、壁を感じるたびに、息子に合った幼稚園ではあるけれど、他の園へ転園したほうがいいのだろうかと悩んだことも。けれど今、改めて考えると必要なのは、育児は想定外のことが起こるものだと認識しておくことなのだと思います。そして、その想定外のできごとに対して自分のできる範囲で乗り越えようとする私自身の心意気が重要だと感じます。ちなみに、幼稚園のお友達と同じ小学校に行きたいと泣いていた息子は、現在小学1年生。そんなことを言っていたのはすっかり忘れたように、小学校で新しいお友達と楽しい毎日を過ごしています。<文:ライター芳賀千歳>[recommend-posts id=621068,517896]
2020年09月28日マンモス幼稚園に入園した3歳のわが子がもうすぐ春休みを迎えようとしていたころ、事件は起こりました。夏休みごろから仲良くなりだしたA子ちゃんとの間にトラブルが起きたのです。幼稚園の先生方もしっかりと解決に向かって対応してくださったのですが……。わが子の手に切り傷が幼稚園に入園し、早くももうすぐ春休みというころ、わが子の指の内側に切り傷があることがわかりました。切り傷の理由を聞いたところ、ハサミを使っているときに間違って自分で手を切ってしまったというのです。 しかし、切り傷の状態を確認してみると自分で切ってしまった傷にしては不自然な形の傷だと感じ、わが子に再度、確認してみることにしました。 友だちにハサミで切られたというわが子子どもにどのようにハサミを持っていたら傷ができたのかと聞いてみたところ、友だちのA子ちゃんにハサミで切られたと言うようになりました。わが子の手の傷の状態を見ると、自分で作った傷というよりも他人から切られたと言われて納得ができるものでした。 けれども、幼稚園の子ども同士がハサミで相手を傷つけるというのも理解できるものではありません。刃物で切られるという体験は今度のことを考えても良くないと思い、思い切って幼稚園に相談してみることにしました。 幼稚園で子ども同士から事実を確認わが子がハサミで手を切られたことを幼稚園に伝え相談したところ、幼稚園側も驚いてすぐにA子ちゃんに事実を確認してくれることに……。先生方に慎重に確認していただいた結果、A子ちゃんがわが子の手を切ってしまったとのこと。 そこで幼稚園側と話し合いの機会を持ち、大ケガに至らなくてよかったけれど、刃物でケガをしないようによく見ていてほしいと伝えました。不安な気持ちは残りましたが、幼稚園の先生方にお願いするしかないと考えました。 予想外の気まずいできごと私としてはわが子がけがをしてしまい放っておくわけにもいかないので幼稚園の先生に相談したのですが、A子ちゃんの保護者の方からすれば大変ショッキングなできごとだったようでした。 その後、A子ちゃんの保護者の方が幼稚園の登園場所で待っていて、私と子どもに泣いて謝る騒動に……。今回のことはA子ちゃんの保護者が悪いわけではないので、A子ちゃんの保護者に今後様子を見ていただけたらと伝えました。 わが子の通っている幼稚園は、子どもの面倒や様子をよく見てくれていると感じていますが、全員に目が行き届いている状態ではありません。親としてはわが子に対して、嫌なことをされたらやめてほしいことを伝えるなど、ケガをする前に逃げるという当たり前のことも教えていかなければと、育児の難しさを痛感したできごとでした。 監修/助産師REIKO作画/はたこ著者:坂本ひろ子1児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2020年09月20日子どもが友達とトラブルになり、いつの間にか親同士も険悪に…というのはよく聞く話。今回は、私が幼稚園教諭として働いていたころの経験も踏まえ、ママ友同士のトラブルに発展する原因と対処法についてお伝えします。決めつけ・誤解が親同士のトラブルに発展する私が幼稚園教諭として担当したのは、40人近くいるクラス。それだけの人数が集まれば友達とぶつかる子がいて、毎年のようにトラブルは起きます。そのトラブルは、相手を思いやることを学んでいる最中の子どもたちにとって必要な経験です。当時、私が先生の立場で親子に接していた時、子ども同士のトラブルから親同士までトラブルになったという話はあまり耳にすることはありませんでした。その理由を考えてみると、私の園は先生と保護者が話をする機会が多く、気になることはまず先生たちに相談してくれていたからかなと思います。今、子どもを持つママの立場になって考えてみても、幼稚園で子どもが「友達にイヤなことをされた」と話したとき、まず最初に先生に話をすると解決に向かいやすいように思います。直接相手のママに伝えたことで険悪になるケースも逆に、先生に相談せずわが子の言い分だけを鵜呑みにし、その友達をワルモノと決めつけると、親同士のトラブルに発展してしまうことも…。あるママ友は、わが子がいじわるをされることに悩み、意を決して相手のママに「うちの子がお宅の子にこんなことをされたので、注意してもらえますか?」と話をしたそう。すると、「うちの子はなにもしていないと言っています」と取り合ってもらえず。その後は険悪になってしまったそうです。それ以来、「挨拶もしない仲になってしまった」と話していました。ほかにも、「わが子が〇〇くんに叩かれている」など、子どもから聞いた話をそのまま他のママ友に相談したことで、それを聞いた人が「陰で悪口を言っている」と誤解を生むケースもありました。幼稚園でのトラブルはまず先生に相談しよう私が先生をしていたころ、仲良く遊んでいるように見えても、気づかないところで子ども同士のトラブルが起こっていることがありました。しかし、そのことについて、早い段階で保護者から相談を受けたので、子どもたちの気持ちや行動に心を配り、寄り添うことができました。そうすると、保護者の不安や不満が大きくなりにくいため、親同士のトラブルに発展しなかったのだと思います。ですので、子どもから話を聞いたときに、何か気になったり心配になったりしたら、先生に遠慮なく話をしてみてください。両方から話を聞ける先生だからわかること先生に相談すると、先生は、そのトラブルの現場を見ていなかった場合にも、両方から話を聞きます。先生はどちらの子のいいところも悪いところも把握しています。またその時のまわりの状況もわかっています。幼児期の子どもは、言葉で正確にトラブルの内容を説明するのは難しく、自分のしたことは棚にあげてイヤだったことだけを話してしまいがち。そんな子どもの特性をよくわかっている先生なら、公平にトラブルの原因を聞きだしてくれると思います。親はまず子どもに寄り添ってあげましょう先生に状況を聞いたら、親がすべきことは、まずわが子に寄り添うこと。「それはイヤだったね」と子どもの思いに共感したり、抱っこする、お膝にのせて話をするなど、スキンシップを多めにとってあげてください。子どもが不安そうにしていると、親としてはつい「こうしたら?」と解決策を提案したくなります。しかし、子どもの成長のためには、自分でどうしたら仲良くできるか考え、行動していくことが大切です。親は一緒に不安にならず、「いつでもあなたの味方だよ」と明るくかまえていればいいと思います。原因はどちらにもあると冷静に考えましょう幼い子ども同士がトラブルになる場合、どちらにも何かしらの言い分があります。もし相手の子に叩かれてしまう場合、悪いのは暴力をする方です。言葉で伝えることが人間関係の基本で、相手の子が変わるべきところ。しかし、「うちの子には絶対に非はない、相手だけが悪い」と思ってしまうと、冷静な対応はできません。もしかしたら、「自分の子にも少なからず原因があるのかもしれない」と考えてみることが大切です。冷静に子どもたちの様子を見守っていると、トラブルの最中はイヤな思いをしても、後になってみるとそのできごとのおかげで、子どもも親も、ひと回りもふた回りも成長できた!感じることができるはずです。トラブルになっている相手の親と情報共有できると◎相手の親にトラブルについて話すときは、相手を責めるように話すのではなく、「うちの子がしつこくするところがあって、〇〇くんを怒らせちゃっているみたいで…」と自分の子どもの足りない部分もあわせて伝えることがポイント。そうすることで、相手は一方的に責められたと感じることもなく、トラブルを冷静に受け止め、親同士のトラブルを回避できます。「仲良くできるようになるといいですよね」と気持ちを伝えておくと、相手の親の不安が和らぎ、情報共有しながらお互いの子どもの成長を見守っていくことができると思います。とはいえ、中には、「子どもは成長過程にいる」ということを理解せず、そのトラブルの中で善悪を決めて解決しようとする人もいますよね。大人の社会では悪い事をした方が謝罪することで解決となりますが、子どもは未熟で当たり前。それなのに相手に落ち度だけを責めて、「悪いのはすべて相手」と決めつけてしまう人も…。そのような考えでは一緒に見守ることは不可能なので、謝って受け流すのもありだと思います。子ども同士がトラブルになったときこそ、まずは親がお手本になって、相手の思いをくみ取り、思いやる姿勢を見せていきたいですね。<文・写真:ライターnicoai>
2020年09月19日長男を出産し、育休中の話です。住んでいる場所が保育園激戦区だったので、育休を延長してようやく入園可能の通知がきたときは本当に安心しました。しかし、義母に保育園への入園が決まったことを報告したところ、思ってもいなかった義母の本音を知ることに……。そのときの私の心境をお伝えします。 激戦区での保育園探し会社には「なるべく早く復帰を」と言われていたので、4月に保育園へ入れなければ退職も覚悟していました。10園以上を見学に回り、申請書にも通える園をすべて書き込んで提出。保活を頑張った結果、なんとか「入園通知書」が無事に届いたのです。すぐに会社の上司へ連絡し、復帰できることを伝えると、とても喜んでくれて一安心でした。会社と実家がとても近かったので両親にも伝えると、「何かあったときには力になるから」とありがたい言葉をもらえました。 そして義母にも保育園が決まったことを伝えたのですが、なんと予想もしていなかった言葉を言われたのです。 義母に退職をすすめられる当時の私は退職も覚悟していただけに、保育園に入れたことがうれしくて少し浮かれていたと思います。そのときは義母との関係も良好で、子育てや料理のことについても電話で話せる関係でした。そして、「保育園が決まったので、もしかしたら迷惑を掛けることがあるかも知れない」と伝えると、義母は最初は快く「力になるから」と言ってくれました。ところが、私が「子どもと離れるのは少し寂しいですけどね」と言った途端、「会社を退職して、保育園に通わせるのをやめてはどう?」と言われたのです。 実は保育園に反対だった義母びっくりして言葉に詰まると、「実は保育園に通わせるのは反対だった」「親が責任をもってするべき育児を保育園に押し付けるのか」「子どもは手元で愛情深く育てるべきだ」などと、矢継ぎ早に言われたのです。最後には「私(義母)が病気になったことにして退職すれば良い」とまで言われ……。思い返せば、義母はずっと専業主婦だったため、私とは考え方が違ったのかもしれません。しかし、まさか反対していたとは思いもよらず、保育園に預けることをあれほど非難されたことは、今でも思い出すと心が痛みます。 結局、退職はせず、そのまま長男を保育園に通わせることにしました。保育園に通わせたことに後悔はありません。私と義母でどちらが正くて、どちらが悪いということではなく、子育ての考え方の違いだと感じます。以降、夫とも話して、育児に関しての話を義母にするのは最低限のことだけにしようと決めました。あえて相談をしないことで、義母との関係はまた以前のように良好に戻ったので、これでよいと思っています。 イラスト/(c)chicchimama著者:竹内優実5歳と2歳の男児を育児中。時短と節約が大好きなアラフォー母。簿記2級・MOSマスター・初級シスアド取得。パソコンを活かした育児グッズの作成が得意。夫は激務の為、ほぼ一人育児中。
2020年09月18日子どもが「幼稚園キライ」「幼稚園に行きたくない」と言い出したら、どんな声かけをしていますか?「先生や友達も待っているよ」「〇〇が楽しみだね」と親が一生懸命に励ましても子どもには響かず、ますます嫌がるばかり…。幼稚園教諭をしていた私は、このような場面を何度も見てきました。今回は、登園を嫌がる子に言ってはいけないこと、嫌がった時の対処法をお伝えします。脅しの言葉はかけないで!必要なのはスキンシップの時間子どもが「幼稚園に行きたくない」と言うのはどんな時でしょうか。それはなんとなく「不安」な気持ちを抱えている時です。不安な気持ちがあるとその気持ちを埋めるためにママから離れたくなくなります。そして、満たされていると「楽しい事をしたい」という意欲が出て、幼稚園に行くことに対して前向きになります。そのため、子どもが登園を嫌がる時に、「先生や友達が待っているよ」「〇〇があるんだって!」と園での楽しいことを伝えても、不安な気持ちは消えていないため、子どもには響かないのです。ましてや「行かないと恥ずかしいよ」「みんな行ってるのに」などの脅しの言葉は、不安をあおってしまうので絶対にNGです。まずは、「なんとなく不安」な気持ちを「安心感」に変えるためのスキンシップの時間をもつことが、一番の近道です。帰ってきたらホッとできるようにわがままOKどうしても登園を嫌がる場合は、無理に行かずに家でゆっくり過ごす日があってもいいと思います。ただ、子どもが「行きたくない」と言うたびに、幼稚園をお休みをするワケにはいきませんよね。なので、嫌がりながらも登園できた日は、帰ってきたらたくさん甘えさせてあげてください。抱っこやおんぶといったスキンシップ以外にも、楽しくできる触れ合い遊びもおすすめです。くすぐり合いや、向かい合ってにらめっこ、じゃんけんをして負けたら肩もみなど、触れ合いながら親子で大笑いできるといいですね。少しの時間スマホを手放し、テレビを消して、子どもの話に耳を傾け、好きな遊びにつきあう時間をとりましょう。それを続けていると、子どもは心に余裕ができ、幼稚園を嫌がることが少なくなっていくと思います。赤ちゃん返り状態になっても叱らないでしかし、ママがゆったり楽しく関わろうとしても、子どもがワガママを言って、赤ちゃん返りのような状態になり困らせることもあります。それは園生活を頑張っている証拠。ワガママな性格になってしまったわけではなく、家では素直な気持ちを出して発散しているだけなので、叱らず受け止めるのが◎。ママに甘える時間が幼稚園に行く力に!わが家の年中の娘も、疲れがたまったり、園でいろいろなことを我慢して頑張りすぎたりした時は、家で爆発することがあります。自分でできることを「ママやって」と言ったり、思い通りにならないと理由も話さずグズグズしたり…。娘がワガママになった時、幼稚園児と思って関わるとついイライラしてしまうので、赤ちゃんに戻ったつもりで関わっています。「まだ赤ちゃんだから、なんでもしてあげるよ~」という感じで。しかし、プライドは高い娘。それを口にだすと怒ってさらに大変なことになるので、心の中で密かに思って対応しています(笑)。ほんの少しだけの時間で満足する日もあれば、帰ってから寝るまでワガママを続ける日も。かと思えば友達の誘いを断って「ママと遊ぶ」と言ったり、「抱っこして~」と、素直に甘える日もあります。それでも翌日は「いってきまーす!」と、はりきって園に行く姿を見ると、家で過ごしながら自分を取り戻す時間の大切さを感じます。パワーを充電できればがんばれる子どもにとってママやパパとの時間はとても大切なもの。「幼稚園に行きたくない」と言う時は、ママやパパに甘えられる時間をいつもより多くとって、パワーを充電させてあげてくださいね。そのパワーがあるからこそ、子どもたちは幼稚園でさまざまなことに挑戦できるのです。<文・写真:ライターnicoai>
2020年09月08日保育園の1〜2歳児クラスのトラブルで多いのが、お友だちに噛まれたり、噛んでしまったりということ。どうして子どもは噛んでしまうのでしょうか? わが子の経験と保育園側の対応などをご紹介します。 噛まれたときの保育園の対応息子がお友だちに噛みつかれたのは、1歳児クラスになってすぐ。お迎えに行くと、歯型がくっきりと残るほど腫れ上がっており、ショックを受けたものです。 担任の保育士さんからは、「おもちゃの取り合いをしていて、相手のお友だちに噛まれてしまいました。こちらで防ぐことができず、申し訳ありませんでした」と謝罪がありましたが、誰に噛まれたかというのは教えてくれませんでした。 きっと親同士のトラブルを避けるためなのでしょう。病院へ行くほどのケガになれば名前も知らせるのでしょうが、これくらいの小さなケガであれば親同士は介入させないというのが保育園の方針のようでした。 こちらが噛んでしまったときは…それからしばらくして、今度は息子がお友だちに噛みついてしまいました。このときもお迎えのときに保育士さんから状況説明があり、おもちゃを取られた息子が取り返そうとして起きたそう。 このときは「被害を受けたお子さんの親に謝罪したほうがいいでしょうか?」と尋ねましたが、「園から説明しますので必要ありません」という回答でした。 1〜2歳はなぜ噛んでしまうの?お友だちを噛んだり噛みつかれたりするトラブルは、1〜2歳児のクラスではよく起きています。原因は、1〜2歳の子どもたちがまだ言葉で気持ちを伝えられないこと。言葉で意思疎通ができる年齢なら「おもちゃを取らないで」「私が遊んでいたんだから返して」などと訴えることができますが、まだ言葉をうまく操れないと悔しくて噛みついてしまうのです。 楽しくて興奮しすぎると噛んでしまう子もいると言いますが、いずれにしても悪気があるわけではなく、これくらいの年齢では成長の過程によくあることだそうです。 家に帰ってからしかるのはNG?息子がお友だちを噛んでしまったとき、保育士さんからは「噛んでしまったときにしっかり注意したので、しからないであげてくださいね」と言われました。 1~2歳の子どもには「その場」で̪しからなければ伝わらないため、あとからしかってもあまり意味がないそうです。噛みつきの頻度だったり状況もあるので一概には言えませんが、保育士さんが「子ども同士のトラブル」という範囲なら、保育士さんにお任せしようと思いました。 子ども同士の噛みつきや引っかきは、それからも園内で度々ありましたが、年齢が上がり、おしゃべりがじょうずになるにつれてなくなりました。どちらの立場になっても心配は尽きないと思いますが、保育士さんを信頼して乗り越えていけたらいいですね。 イラスト/(c)chicchimama監修/助産師REIKO著者:高橋じゅんこ一児の男の子を育てるワーキングマザー。病気ネタやママ友ネタなど、ペンネームでリアルな体験談を執筆中。
2020年09月02日幼稚園での子ども同士のトラブルは日常茶飯事。人間関係を学ぶ上で、とても大切な経験だと思っています。しかし、物を壊したりケガをさせてしまったりといった場合は、保護者同士の対応が求められることもあります。息子が入園してすぐの6月、年少クラスで起きた幼稚園での初トラブルとそこから私が学んだことを紹介します。幼稚園での初トラブル「友達に水筒を壊された!」幼稚園に少し慣れた6月のある日「あるお友達が〇〇(息子)君の水筒を投げて壊れてしまいました」と先生から壊れた水筒を渡されました。先生からは、「園から相手の保護者に連絡をしたところ、直接謝罪をされたいということですので、ご連絡がいくと思います。未然に防ぐことができず申し訳ありませんでした」とお話がありました。息子の幼稚園ではこういった場合に、園側からは相手の名前は出さないこと、当事者同士での話し合いになることを知りました。息子が何かしたことがきっかけなのか、どういった経緯でこのようなことになったのかと先生に尋ねましたが、今回は息子は離れたところで遊んでいて、まったくこの件に関与していなかったとのこと。水筒を投げたお友達は、かんしゃくを起こし、たまたま近くにあった息子の水筒を投げ、床に落ちて割れたとのことでした。実際、息子に事情を聞いてみてもよくわかっていない様子で、水筒が壊れてしまったことに多少のショックは受けているものの、案外ケロッとしていました。今回はケガをした子はいなかったということ、息子が何かをしたわけではないとわかりホッとした一方で、こういうトラブルもあるんだ、少し怖いな…と思いました。ただ、先生が今回の件に関してすごく責任を感じ、謝罪されていたので、先生との電話は終了し、お友達の保護者からの連絡を待つことにしました。相手の保護者から謝罪のLINEが相手も詳細もわからず、モヤモヤしていた夕方ごろ、相手の保護者からとても丁寧な謝罪のメッセージを受け取りました。思っていたよりもきちんとした謝罪で恐縮するとともに、いつか逆の立場になったときにはこんな風にきちんと謝罪しなければととても勉強になりました。受け取ったメッセージから学んだのは、以下のことです。・知り合いのママ友であっても敬語で・絵文字はNG・ビジネスレベルの謝罪の文章今回、メッセージを受け取った際は、かなりかたい謝罪の文章に「ここまでしなくても…」と感じました。しかし、もし自分の子がほかの子のものを壊したり、ケガをさせてしまった場合、こちらが思っているよりも相手の方が重く事態を受け止めている可能性を考えると、今回頂いたメールくらいしっかりと謝罪の意を示すことは大切だなと思いました。また、今回はLINEでの連絡でしたが、可能であればまずは電話で謝罪の方がよいのかなとも感じました。「弁償します」と言われた時、どうする?メッセージには、「壊れた水筒を弁償させてください」とも書いてありました。年少さんはいつお友達とトラブルを起こしてもおかしくない年齢で、わが家でも常々、「お友達にケガだけはさせないでー!」と思っていました。そのため自然と「子ども同士のことでお互い様ですから」と、一度はお断りました。しかし、もし自分が相手の立場だったら弁償させてもらった方が気がラクなのかもと考え直し、その後、弁償を受け入れることにしました。後日、その子とお母さんが、新しい水筒をもって再び謝罪に来てくれました。本当にもういいのに…と恐縮しながらも、このようにきちんとした対応をしてくれたことで、子ども同士も親同士もわだかまりなく、前よりも仲良くなれた気がします。そして、弁償してもらったことで、貸し借りのないフラットな関係がきちんと築けたように感じました。子ども同士も、お友達の口から「ごめんね」の言葉を聞き、息子も「またあそぼうね!」と笑顔でバイバイすることができました。いつでも反対の立場にもなりうるという気持ちでわが子もいつお友達のものを壊したり、ケガをさせてしまってもおかしくないと思っていました。そのため今回も、相手を責めるというよりはもし自分がその立場だったらと考えました。今回、すべてにおいて相手の保護者からは、私の想像以上の誠意を見せていただきました。この『想像以上』というのが大事なのかなと思います。これが逆に、想像以下だった場合、怒りの感情が芽生え、もっと大きなトラブルにつながる可能性もあると思います。自分たちが加害者側になった際には、最大限の謝罪と誠意を見せるという事の大切さを学んだ一件でした。たまたま息子の場合は、壊されたことが先だったので、相手のお母さんの対応がすごく勉強になりました。幼稚園でのトラブルで保護者が謝る、謝られるはよくあることだと思いますが、その際は、しっかりと誠意もって相手に接することが大事だと感じました。<文・写真:ライターさつき>
2020年07月28日2歳になる息子は保育園に通いだしてからというもの、お友だちに顔や腕などを噛まれてしまい、ケガをして帰ってくることが多くなりました。本人はあまり気にしていないようでしたが、親としてはどうしても心配するものです。そんなときの対策について考えてみました。 息子が噛まれた!保育園に通い始めてからしばらく経ったある日、保育士さんが申し訳なさそうな顔で話しかけてきました。聞いてみると、息子が腕をお友だちに噛まれてしまったとのこと。痛々しく、歯形のあざができていました。痛かっただろうな……と思いました。 でも、もしかすると息子がお友だちが遊んでいたおもちゃを取ってしまったのかもしれない。息子もやり返しているかもしれない。2歳児のすることだし、仕方がない。その日はそんな気持ちで帰りました。 またまた噛まれてしまった…次の週。今度は顔を噛まれていました。その数日後は肩。その数日後は背中。その後も週に1回から2回噛まれることが3カ月ほど続きました。息子本人は噛まれた直後は痛くて泣くようですが、私と会うころには噛まれたことなど忘れている様子。 とはいえ、私がさすがに気になってしまい、なぜ噛まれているのか保育士さんに聞いてみました。すると「お友だちの1人がどうしても〇〇くん(私の息子)が近くにいると気になるようで、突然噛んでしまうんです。なるべく離すようにはしているのですが……」とのことでした。 息子がやり返していないのならよかったという気持ちと、この頻度で噛まれていると保育園を嫌いになってしまうのではという気持ちがわき上がりました。 親としての気持ちを保育園に伝える保育士さんたちは、できるだけのことをしてくれているのだと思います。また、噛んでくるお友だち自身も悪気があるわけではなく、かまってほしいとか、何か嫌なことがあったとか、さまざまな原因でそうしているのだろうと思います。 家族は「どの子に噛まれているんだ!」と相手を特定しようとしました。しかし、噛んでくるお友だちが誰かを知ったところで、「あの子は息子を噛む子」と嫌なイメージがつくだけで、なにもすることはできません。ただ、「噛まれていることを心配に思っている」ということを保育園に伝えることだけはしておきました。 保育園がきちんと対応してくれた!3月初めより、保育園のクラス分けがおこなわれ、今までと違う生活が始まりました。すると、息子がケガをして帰ってくることがなくなったではありませんか! おそらく保育園が、息子を噛んでしまうお友だちとはクラスを分けてくれたのだと思います。 子どもの保育園生活で不安なことがある場合は、園にきちんと伝えることで対応してもらえるのだと安心感が増しました。 今後も子ども同士のトラブルを見つけた場合は、園に相談してみようと思います。どうしても集団生活ではトラブルがつきものですが、息子の気持ちに寄り添いながら、保育園と協力して息子を見守っていきたいなと思いました。 著者:岩谷ともこ2歳男児を持つシングルマザー。社会人をしながら博士号取得中。育児・離婚・資産運用について執筆中。
2020年07月08日幼稚園や小学校に通っていると、友達とケンカしたりもめたりといったトラブルがおこりがち。現在小2の息子も幼稚園の3年間でいろいろな友達トラブルがあり、悲しかったりイヤだったりという経験をしました。しかしそこから学び、成長できたことはたくさんあったと感じています。今回は息子が幼稚園で経験した友達トラブルとその時の対応、その後の息子の成長についてお伝えします。【年少】活発な子ども同士で毎日取っ組み合い!友達にパンチされたと聞いて…入園後、幼稚園にすっかり慣れてきた〇月ころ、帰宅後に「今日もAくんと遊んだ」と嬉しそうに話すようになった息子。同時に、「Aくんにパンチされた」とも言うように。親としては少し気になりましたが、本人は気にする様子はなく楽しんで幼稚園に通っていたので見守ることに。その後、幼稚園に行く機会があった時に、担任の先生にそれとなく聞いてみました。すると、「2人は毎日取っ組み合いのケンカをしています。あ、今日もやりあってましたよ!」と意外な答えが返ってきたのです。ぶつかるのは2人がよく似ているから先生の話によると、クラスの中でもひときわ活発な2人は、お互いリーダーシップをとりたがったり、やりたい事がかぶったりすることが多々あるためぶつかってしまうそう。しかし、取っ組み合いになっても殴り合っても、ケガにつながるほど攻撃することはなく、男の子らしく「決闘」を楽しんでいるようにも見えるとのこと。そのため、よほどヒートアップした時は止めるものの、それ以外は見守っているのだそう。それを聞いて私は驚きました。入園前、公園でいつも遊んでいた友達とはいつも穏やかに過ごしていて、息子がそのようなケンカをしたところを見たことがなかったのです。今思うと、息子がそれまでに出会った友達は、息子の提案についてきてくれるタイプの子だったのだと思います。息子にとってAくんは、一緒にいると楽しいけれど、初めて出会う自分の思い通りにならない相手。先生の言葉に納得し、Aくんのママとも情報を共有しながら、その後も見守ることにしました。しばらくすると2人は親友に。毎日ぶつかる中で相手への気持ちの伝え方、時には相手に譲ることを身につけていったようです。【年中】年長の輪に入り、いじわるをされるママ友から聞いた「息子が蹴られてる」という話年中になると、自由遊びの時間には、Aくんとともにさらに活発な年長の男の子たちの輪に入って遊ぶことが多くなりました。ある時Aくんのママから、「年長さんに蹴られてるってAから聞いたよ、大丈夫?」と言われました。そこで息子に聞いてみると、年長の中に1人いじわるな子がいて、一方的に蹴られたり、仲間に入れてもらえないことがあるとのこと。私は「イヤだったら他の子と遊んだらいいんだよ」と話しましたが、本人はどうしても年長のみんなと一緒に遊びたいそう。年長からしたら年中に対して足でまといのように感じて、悪気はなく仲間外れにしてしまうこともあるかと思い、しばらく様子を見ることにしました。あだ名をつけられたり、蹴られたりが続くある日、息子から「年長の子たちにイヤなあだ名をつけられて、ずっとやめてくれない」との話が。さすがに心配になり、すぐに先生に相談をしました。先生はいつも遊んでいるメンバーを集めて、全員の言い分を聞いたうえで、年長の子たちを厳しく叱り、息子へ謝罪させてくれました。年長の子たちは息子を邪魔に感じていたわけではなく、なんとなくあだ名をつけてしまったことがわかり、それからは仲良くしてくれました。しかしその中で1人だけ、先生の見ていないところで蹴るなど、いやがらせをする子が。その子は、息子だけではなくターゲットと決めた何人もの子にイヤなことをしていました。息子にその子から何かされてイヤだった時は、その都度私や先生に話すように伝えました。すると先生も見守りを強化し、イヤなことをされることはなくなっていきました。トラブル回避の方法を知り、やられる側の気持ちを知ったこのトラブルは、お互いに関わり方を学んだ年少の時のAくんのケンカとは違い、一方的ないじわるに巻き込まれて起きたことです。しかし、そのおかげで、「イヤなことをされたら、自分から親や先生に伝えること」という回避の方法を学ぶ機会になったと思います。また、子どもは悪気なく友達にイヤなあだ名をつけることはありがちですが、やられる方の気持ちを知ることができたこともよかったと思います。【年長】荒れた年中の子のターゲットに!友達と仲良く平和に過ぎていった年長の日々…だったのですが3学期にまたもトラブルが。年下の子から叩かれたり、暴言を吐かれる息子の園では、年長と年中が縦割りで同じクラスで過ごします。ある日幼稚園に息子を迎えに行くと、保育室から息子が出てきません。部屋をのぞくと、年中のBくんとともに先生の前に立っているのが見えました。先生はBくんに「きちんと、ごめんなさいをしなさい」と叱っています。Bくんがふて腐れながら「ごめんね」と小さく言うと、やっと息子が出てきました。先生が「お母さん、お待たせしてすみませんでした。Bくんが連日ごめんねが言えなかったので今日は絶対に謝れるようにしたくて、時間をもらいました」と話されました。私は、息子もなにかBくんにイヤなことをしたのだと思い聞いてみたのですが、そうではないよう。Bくんはイライラして暴れてしまうことがあり、活動の時にふらふらと立ち歩いてしまうことも。そんな時、息子が活動に参加するようサポートしていたら、叩かれたり暴言を吐かれたりするようになったそう。さらに息子は絶対やり返さないため、Bくんがイライラした時にターゲットにされがちだということでした。私は、息子からそんな話は聞いていなかったので驚きました。帰り道、ゆっくり話を聞いてみると、息子は「別に痛くないし、気にしてないから言わなかった」と。「どうしてやり返さないの?」と聞くと「年長の方が力が強いのに、年中を叩いたらダメだから」となんとも頼もしい言葉が!その後もBくんからの攻撃は続き、たびたび、居残りして謝られることがありました。Bくんにひっかかれ、少し腕が赤くなって帰ってくることも。相手の思いに寄り添い、許す力が育っていたケガをした日はBくんのママから電話がありました。「本当にいつもごめんなさい。きつく叱ってるんですが、たびたび痛い思いをさせてしまって…。卒園前の楽しい時期に…。もうなんて謝ったらいいのか」と泣きそうな声で。Bくんのママもどうしたらいいのかわからないという様子が伝わってきて胸が痛くなりました。私は「うちは大丈夫ですよ!そんな時期もありますよ、うちの子もBくんのことは気にかけてるので、卒園までに仲良くできるといいですね」と明るく答えました。その後もBくんから、「死ね!」「やくたたず!」などの暴言を度々吐かれる息子。私は、毎日息子に「大丈夫?」と聞いて、「あなたは何も悪くないからね」と話すようにしました。先生方も必死にBくんと向き合い、私と息子もBくんが落ち着くよう協力する形になっていきました。それでもなかなか落ち着かず、Bくんのママは毎日幼稚園に付き添いで通うようになりました。ママが付き添うようになって息子が攻撃されることはなくなり、息子の卒園前にはママなしでも穏やかに過ごせるようになったそうです。最後の登園の日、息子はBくんと、2人仲良く笑顔で写真を撮りました。この一件で、私がBくんのママに穏やかに対応できたの、息子のBくんと向き合う姿勢が頼もしかったから。自分のされたことよりも、Bくんについて考えることができていたことは、本当にすごいなと感じ、幼稚園での大きな成長を感じた出来事でした。幼児期こそ人間関係を学ぶ時期幼稚園でいろいろな友達トラブルに直面した息子。小学校に入ってからは友達ともめることは今のところないよう。色々な子がいる中で、器用にこなしていると感じています。小学校に上がると幼児期のように先生や親の目が届きにくくなります。ぜひ幼児期のうちに、大人の見守る中で友達とぶつかって人間関係を学んでほしいと思います。小さなわが子が悲しんでいると早く解決してしまいたくなるのが親心ですが、子どもが友達トラブルにあったら、親の役目は子どもの心のケアと、先生や相手のママとの情報共有だと思います。子ども自身が乗り越える強さと器用さを身に着けられるようにサポートしてあげたいですね。<文・写真:ライターnicoai>
2020年07月06日登場人物おかめ:ワーキングマザー。息子の成長記録にと日々育児マンガを描いている。夫:普通のサラリーマン。最近の悩みは『息子のパパイヤ期』おまめ:2015年夏に生まれた我が家の長男。プラレールとトミカに夢中。最近の欲しいものは『プラレールのレール』息子の様子が…?子どもの突然の体調不良などで急に保育園や幼稚園をお休みすることがありますよね。共働き夫婦の場合、どうしようと考えてしまったり、ママが休むべきなのかと感じてしまったりとさまざまな葛藤があるかと思います。しかし、そのときはひとりで抱え込まずにパートナーに相談してみてくださいね。このような突然のできごとや緊急事態の場合に備えて、夫婦でどうするか一度考えてみるのも良いかもしれません。お互いを支え合っていけると良いですね。(ままのて編集部)妊娠・育児に関するお役立ち情報発信中!ままのてのTwitter・Instagramをフォローすると、最新マンガの更新情報をご確認いただけます。ぜひチェックしてみてください!過去のエピソード著者情報
2020年06月26日こんにちは! あん子です。今回は、長女が幼稚園年長の時に体験したお友達トラブルについて、2回にわたってご紹介したいと思います。■順調だと思っていた長女の幼稚園生活、しかし…集団生活を送っていく上で、避けては通れないといってもいいお友達トラブル。大人になっても人付き合いに関して多かれ少なかれ、トラブル発生はつきものですよね。長女の性格はおっとりしていて、言いたいことがあっても我慢してしまい、自分から発言することがどちらかと言えば苦手なタイプです。そんな娘を幼稚園に行かせるまで少し心配でもありましたが、「行きたくない」なんて一言も言わなかったので、幼稚園生活はてっきり順調だと思っていました。しかし、年長の秋ぐらいだったと思います。幼稚園から帰ってきた娘が、「今日、幼稚園でね、男の子にって、いきなり言われた」と話してきました。「ええっ? いきなり? それはいつ、言われたの?」と聞くと、1人で階段を2段跳びで上っていたとき、同じクラスの男の子2人組からその言葉を言われたようです。「ええっ!? 全然、ダサいことじゃないとお母さんは思うな。気にしなくていいよ」お母さん、大人になった今でもたまに階段、2段跳びで上り下りするよ…、と言うことは今は黙っておこう。「その時、どう思った?」と、長女に聞いてみました。「そっか。その男の子には、嫌な気持ちになったって話した?」「うんうん、話してない」「お友達は、悪気があって言った言葉ではないかもしれないよ。だからね、お母さんは、嫌な気持ちになったことをお友達に伝えていいと思うよ。自分の気持ちを話すことは大切なことだよ」と言うと、「次また言われたら言ってみる!」と元気を取り戻したようでした。この時点では長女だけの意見しか聞いてませんし、まだまだ未熟な子ども同士。お互い様は当たり前で、うちの子が誰かを傷つけてしまう可能性もあるわけだよな…と、いったん様子を見ることにしました。■幼稚園では解決できていたけれど…しかし、その後も工作の時間にハサミで紙を切っていた時、とまた同じ男の子2人組が言ってきたそうです。長女は、左利きなのでそのお友達とハサミの持ち方が違ったのだと思います。でもそのことを聞いたのは、長女が小学生になってからでした。長女は、男の子たちに言われたらその都度、先生に「先生!◯◯君からこう言われました!」と話していたそうです。先生は「また?!」と困惑しながらも、その男の子2人組に「そんなことは、言わないように」と注意してくれたそうです。そのことについて幼稚園の先生から連絡はありませんでした。幼稚園側としてもさほど気にするようなことではないことだったのかもしれません。長女からも聞いたことがなかったので、後から聞いて本当にびっくりしました。そして、幼稚園では先生に話すことで解決できていたことが、小学生の高学年となると、より巧妙に、そして事態は深刻になっていくのです。次回に続きます。
2020年06月03日待機児童や保育園の質など、保育園の話題を目にする機会は多いですよね。わが家は保育園には大変お世話になりました。長女は0歳7カ月、長男は1歳6カ月で保育園に入園。対して、1歳4カ月の次男は保育園に預けず、自宅で面倒を見ています。その理由も含めて、わが家の体験談をお伝えします。 育休復帰するのが当たり前の職場にいたころ私が新卒で入社した会社は、出産後職場復帰し、育児をしながら就業している人が多い職場でした。そのため、私も妊娠したら産休・育休を取得し、子どもを保育園に入れ次第、会社に復帰することが普通だと考え、実際にそのようにしました。 保育園に関しては、そこそこの激戦区ということもあり、「0歳児クラスから入れないとだめだよ」という周りからのアドバイスのもと、長女は生後7カ月で入園、私も仕事に復帰しました。 長男出産でいったん保育園を退園するしかし、職場復帰して1年もせずに長男を妊娠。職場復帰後、約1年と少しでまた産休・育休に入りました。私の産休に伴い、長女は保育園を一時退園しました。1年以上保育園で過ごし、生活の中心が保育園だったので、2歳前の長女は保育園に行けないことに大泣き。 保育園で楽しんでいた分、私が産休に入ってからの長女は退屈の日々でした。そして、親子ともにイライラすることが多くなり、途中退園したことを後悔した時期でもありました。その後、育休に入ってからは、長男も1歳半で入園、長女も年少に再入園することができました。 年の差末っ子は自宅保育中上の子2人は保育園に入園させたものの、1歳4カ月の次男は保育園には入れずに、自宅保育をしています。理由の1つが保育料。上の子たちのときは正社員で就業していましたが、現在は夫の扶養内で就業しています。私の労働収入よりも保育料のほうが高くなる可能性も。 また、正直なところ、上の子2人を乳幼児期から保育園に預けたという後ろめたさがあったことも理由です。最後の子育てになるので、上の子2人と過ごせなかった時期を自分で保育してみたい、という気持ちもあって今は自宅保育をしています。 保育園の入園時期は、誰もが悩む問題だと思います。そして、人それぞれ、家族それぞれに置かれている状況が異なるため、正解はないのかもしれません。わが子を思う気持ちはみんな一緒。家族で十分に話し合い、最良の結論が出せるといいですね。 著者:守田 玲三児の母。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
2020年05月29日息子が通っている幼稚園では、年中が一番難しい時期だと言われています。その言葉通り、年中のときは長男も初めてのお友だちトラブルを経験しました。子ども同士のトラブルは、親でもなかなか状況が掴みにくかったり、明確な解決方法がなくてモヤモヤしたり……。そんなお友だちトラブルで私が感じたことをお伝えします。 幼稚園2年目! 慣れてきたと思ったら…母子ともに初めての幼稚園生活を1年送り、年中ではお互いに余裕をもって生活できるかなと思っていたのですが、幼稚園から帰ってきた息子がなんだか落ち込んでいる様子……。「どうしたの?」と聞いても「別に」としか話してくれず、だんだんと「幼稚園に行きたくない」と言うようになりました。 初めてのお友だちトラブル!幼稚園でお友だちと遊ぶのが大好きな息子は、これまで幼稚園を嫌がったことがありませんでした。「どうして?」と聞いても話してくれません。 幼稚園へ送迎する際に様子をよく観察してみると、ある男の子からの接触が多いことに気が付きました。その子のママに話を聞いてみると、どうやら彼は息子のことが大好きすぎて、他の子とは遊びたくない、息子にも自分以外の子と遊んでほしくないとさえ家で言っているとのこと。これが息子のストレスになっているのだとすぐにわかりました。息子はたくさんのお友だちと遊ぶのが好きなタイプ。彼のことは嫌いではないけれど、遊ぶ内容を決められてしまうのが嫌だったようです。 体と一緒に心も成長している入園してお友だちが増え、人間関係が構築されていくのに対して、まだ言葉ではうまく説明できない。それはお友だちに対してもママや先生などの大人に対しても同じで、「こういう遊び方がしたい」とお友だちに話すにもお互いうまく通じ合うことができず、困っていても大人にその状況を説明できない……。あとから考えると、ここが年中は特に難しいと言われている所以だと思います。とてもつらい状況だったと思います。母親である私も、仲良くしてくれているお友だちに対して「息子が嫌がってる」とは言えませんでした。 転機は思いがけないところから!悩ましい状況は長く続きましたが、気分転換になればと思って始めた体操とサッカーが息子にいい影響をもたらしてくれました。元々、体を動かすことが好きなので、新しい技ができたりシュートを決められたりすると、とても気持ち良さそう!また、教えてくれる先生の話を聞くことで、理解する力と説明する力が付き、お友だちに対して「こういうのは嫌なんだ」と言えるようになりました。 これから成長していくにつれて、息子の悩みは複雑になっていくと思います。大人の私でもどうしたらいいのかわからないことや、息子が悩んでいることさえもわからないこともあるかもしれません。直接の解決案は出せなくても、悩んでいる息子の気分転換を提案していけたらいいなと考えています。 監修/助産師REIKO作画/はたこ 著者:田丸あかね現在、小学校1年生と幼稚園年中の兄弟を子育て中。性格の違う子どもたちの成長を楽しみつつ、自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2020年04月29日幼稚園では、いろいろな作品を作る工作の時間があります。今回は、私が幼稚園教諭だったときの経験をもとに、年少さんがやりがちな工作での失敗と、それを防ぐために今、自宅でできる練習についてお話しします。工作の時間の取り組みは工作では、運動会や遠足・連休の思い出などの印象画を描いたり、季節に応じた作品を作ります。折り紙、画用紙や新聞紙などの材料に、ハサミやセロハンテープ・クレヨンやでんぷんのりを使って、お部屋の壁面を作ったり、母の日・父の日のプレゼント作りをしたり、クラス全員で巨大なロボットを創作したりします。うまくできないことで自信を失ってしまう場合もハサミやセロハンテープは、入園前に自宅で使用したことのある子どもが多かったです。でも、ハサミは線通りに切る作業が苦手な子がいたり、セロハンテープは適正な長さや貼る場所や位置がわからない子もいます。のりは、自宅にあるのがスティックのりや液体のりが多く、でんぷんのりを使用したことのない子が多いので、ほとんどの子が適量が分かりません。結果、作品がべちょべちょになったり、机や椅子だけではなく、洋服や顔や髪の毛にものりがついてしまう子もいます。また、幼稚園では一斉に同じ物を作ったりするので、隣に座っている子はできたのに、自分だけできなかったということも。そうすると、「まわりの子は上手にできてるのに」「自分はうまく切れなかった、うまく貼れなかった」と落ち込んでしまい、「幼稚園に行きたくない」と泣き出したり、「今日は幼稚園でハサミを使う?」と毎朝確認するという事態にも。もちろん、幼稚園では、先生たちがフォローしながら作業していきますが、私は子どもたちが楽しく作品作りに取り組めるように、事前に自宅で、ハサミ・セロハンテープ・でんぷんのりに触れておくことをおすすめしています。ハサミの練習をしてみよう顔とハサミの距離感や姿勢をチェック自宅で使用する子ども用のハサミを用意する場合、右利き用・左利き用と記載のある商品もあるので、購入時に確認してください。まずは、折り紙や広告を好きなように切って紙吹雪で遊んでみましょう。大きさや切り方は自由です。持ち方を教えたら、ケガのないように見守ってあげてください。そして子どものハサミの持ち方の確認のほかに、紙を持つ手も安全かどうか確認してみてください。顔(目)とハサミの距離感も確認します。集中してしまうと、顔(目)の近くになりがちです。姿勢よく適正距離で作業しましょうまた髪の長い女の子は、誤って髪の毛を切らないように結んであげましょう。折り紙や広告で輪つなぎを作る次は、折り紙で輪つなぎを作ってみましょう!広告や包装紙でも大丈夫です。まずは子どもが切りやすいように輪つなぎの幅で折り線を作ります。子どもがハサミで切る線を鉛筆でなぞり、誘導線を引いてあげてください。初めてハサミを使用する場合は、手が疲れてしまうので3枚程度切れればよいと思います。慣れてきたら10枚くらい切ってみましょう。まっすぐ切れなくても引いた線が切れたら褒めてあげましょう。ギザギザでも途中で切れてしまっても、はじめは仕方ありません。それよりも正しい持ち方・正しい姿勢で切ることが大切です。セロハンテープの練習をしてみよう幼稚園では、教室内に置いてあるセロハンテープカッター台のセロハンテープを共有して使用することが多いので、ご自宅にもセロハンテープカッター台があればぜひ使用してください。しかし、セロハンテープカッター台の刃はよく切れるので、毎年指をケガしてしまう子がいます。お母さんお父さんは、必ず近くで見守ってあげてください。まずは先ほど切った折り紙を輪にして、重なった部分をセロハンテープで貼りましょう。見本を作ってあげるか、1つだけ一緒に作ります。そのとき、セロハンテープの出し方・切り方を教えます。セロハンテープをあえて短く切って折り紙に貼ってみて「これだとくっつかないね」と教えたり、あえて長く出してみて、「長いとセロハンテープが違うところにくっついちゃって、上手に貼れないね」などと失敗してしまったところを見せてあげてください。そのあとで、ここに貼るならこのくらいあれば貼れるね!とお手本を見せましょう。上手に貼れたときは、たくさん褒めてあげてくださいね。でんぷんのりの練習をしてみようでんぷんのりがあるご家庭は少ないかと思いますが、この機会にぜひでんぷんのりを用意してください。初めてねんどを触るときのように、でんぷんのりに子どもは興味津々です。中には、ペトペトがイヤだなと思う子もいるかもしれませんね。でんぷんのりを使用するときは、お手拭きタオルを準備しましょう。テーブルにのりがついてしまうと、後片付けが大変なので新聞紙などの大きめの紙を敷いてから、でんぷんのりを使いましょう。先ほど作った輪つなぎのセロハンテープ部分をでんぷんのりに変えて接着させてみましょう!利き手の人差し指にのりを少しつけて重なる部分に塗って、のりで重なった部分がくっついたことを子どもと一緒に見てみてください。「あっ!くっついた!」とびっくりすると思います。もっと簡単なでんぷんのりの練習方法最初は大きな1枚の紙を用意します。画用紙や広告、新聞紙がおすすめです。その大きな用紙に紙吹雪で使った紙の中からなるべく大きめの物をピックアップし、自由に貼りつけていきましょう。しかし、初めて見たり触る物には興味津々の子どもが多いので、でんぷんのりで予想外のことをしてしまうかもしれません。石けんで手を洗うように、でんぷんのりを手にとり両手でまぜまぜしたり、顔や身体につけてみたり、ペトペトの手のまま脱走したり…その経験も成長過程の一つです。あまりひどくならない程度に見守ってあげることも大切ですが、そのあとはしっかり正しい使い方を教えましょう。お手本を見せてあげて、使い方を教えてあげましょうまずは指で1を作り、「この指にのりをつけようね」と教えます。次は、でんぷんのりの容器に指を入れて取る量を見せてください。そのとき容器のふちで指からのりを落とすやり方をぜひ教えてあげてください。子どもがのりを多く取りすぎたときに、この方法を知っていると作品がべちょべちょにならずに済みます。最後に、貼りたいところにのりがついた指でちょんちょんっと塗って紙を貼ってみましょう!使い方を知っていることが自信につながるハサミ・セロハンテープ・でんぷんのりは、幼稚園入園してすぐに使用する道具です。慣れない幼稚園生活で不安や緊張の中、・ハサミで線を上手に切ることができる・セロハンテープの使い方を知っている・でんぷんのりの適正な量と使い方を知っていると、道具の扱いを知っていることが自分自身の強みになり自信に繋がり、工作の時間がいつも以上に楽しい時間となります。おうち時間がたっぷりある今こそ、親子で、ハサミ・セロハンテープ・でんぷんのりに触れ、おうち工作の時間を楽しんでみてください。<文・写真:ライター結城あき>
2020年04月25日ドウム非化学洗浄水株式会社は現在の社会問題への取り組みとして「シュッパベビー用品」のセットを幼稚園、保育園などの施設へ無料配布することを始めました。ご希望の方はぜひご連絡ください。シュッパを無料配布します!このたび、ドウム非化学洗浄水株式会社では、除菌スプレーなどが手に入りにくくお困りの幼稚園や保育園などの施設に向けて「シュッパ【べビー用品】」のセットを無料で送る取り組みを始めることにいたしました。配布できる数量には限りがございますのでお申し込み多数の場合、ご希望先すべてにお届けできない可能性もございますが、必要としているところへできる限りお送りしたいと考えております。*第一次配布予定は100セットとなります。※こちらのセットは幼稚園や保育園などの施設への直送に限らせていただきます。個人宅への配送でお申し込みの場合は受付できないことをご了承ください。■セットの内容シュッパベビー用品320mlスプレー2本シュッパベビー用品詰め替え用1L(スプレー約3回分)1本お申し込み方法など詳しくはこちらシュッパはお子さまの身の回りのケアに大活躍!なんでも口に入れたりさわったりする赤ちゃん。手にしたものに汚れや菌がついていないか不安になりますよね。シュッパは純水から生まれた洗浄水なので二度拭きいらずでいろんなところを簡単に清潔にすることができます。特に5種類あるシュッパシリーズの「ベビー用品」は、多少口に入ったり、直接触ってもより刺激がすくないようにマイルドに調整しているので小さなお子さまにも安心。水拭きできるおもちゃやあちこち触る場所の除菌に。食べこぼしで汚れたスタイやカーペットの洗浄に。汗など蒸れて気になるベビーカーやベッドなどの消臭に。使い方はたくさん!!純水100%のシュッパは除菌、消臭、洗浄ができる万能スプレー!!シュッパは化学物質が含まれない人にも自然にもやさしい洗浄水です。身の回りの洗浄、除菌、消臭剤としてさまざまな場所で活躍するスプレーはとても便利ですよ。「ベビー用品」以外にもキッチン周りのあぶら汚れをしっかり落とす「マルチタイプ」やペットのケアにお使いいただける「ペット」、野菜や果物に付着したの汚れを落とす「やさい」「くだもの」など種類があります。この時期の気になるところへシュッパをぜひご活用ください。シュッパについて詳しく知りたい方はこちら
2020年04月11日「ちょっと気になる子」を理解できると関わり方が変わるこの本には、「ちょっと気になる子」を理解するために必要なことが書かれています。1章「ちょっと気になる子の理解」では、「ちょっと気になる子」は、具体的にどんな子どもなのかが見えてきます。発達障害の名称をつけるのではなく、たとえば「こだわり・興味の狭さが気になる子」とか、「ことば(コミュニケーション)が気になる子」として、園でよくある風景の描写から、どんな様子が見える子なのかがこまやかに紹介されています。そして、こういう子に共通して想定される「脳の中のちょっとした不具合」について、感覚統合の考え方から分かりやすく説明されています。Upload By 発達ナビBOOKガイド大脳が働くとは、豆電球がピカピカ光ることなのですが、そのためには、豆電球に向かって電気がスムーズに流れるよう電線を整備しなくてはなりません。「脳の働き方に、ちょっとした不具合があるかもしれない子どもたち」は、電線が細くて電気がうまくながれなかったり、つまりぎみだったりする可能性があります。そういう子どもたちには、意識的に体を動かして元気に遊ぶことで、電気が通りやすいよう電線を整備することができます。これが、感覚統合を進めるかかわりということです。(P66)この「配線」について理解することが、気になる子の理解に通じることになります。2章「子どもを支える配慮と工夫」では、「ちょっと気になる子」に有効な支援「目で見て分かる支援」と「分かりやすい話し方」について、簡潔に説明されています。また、それは「ちょっと気になる子」だけでなく、特に気になるところのない子も含めて、すべての子どもたちにとって、いいことだと述べられています。たとえば、「ひとりへの配慮が、みんなのために」として、こんなエピソードが紹介されています。ちょっと早口なある先生が、難聴の子どもがクラスにいたときに、はっきりゆっくり分かりやすく話すように心がけていたことがあったそう。そのときは「クラス全体が落ち着いて、子どもたちも授業に集中してくれていたような気がします」(P68)と書かれています。また、「目で見て分かる支援」では、いくつもの工夫が示されていますが、「お部屋の中の装飾を見直す」として、こんな例もあります。先生の説明に注目したくても、お部屋の飾りつけやロッカーからはみ出したバッグ、床に散らばっているブロックなどが視野に入って注目を阻害していることもあります。カーテンはひもで固定してはためかないようにする、室内装飾は少なめに、ロッカーの整理かごは色をそろえるなど、過剰な刺激を避ける工夫をします。(P78) By 発達ナビBOOKガイド絵を見ると、一見落ち着いているように見えた子も、部屋がすっきりすると前よりちゃんと先生の方を見ていることが分かります。すべての子どもは「地続き」で、白黒はっきりわかれているのではない、ということも伝わってきます。3章「こんなときどうすればいい?」では、さまざまなシーン別に、対処法が紹介されています。「席から離れてしまうとき」「大人から離れられないとき」「外遊びに出たがらないとき」など、保育の日常の中にありそうな、子どもの姿と、具体的にどうしたらいいか、について書かれています。「登園しぶりがあるとき」では、もしかしたら先生の声かけが元気すぎるのかも、ということから、子どものそばに行って小さな声で「おはよ」と言ってみたり、Upload By 発達ナビBOOKガイド自由遊びは「ほんとうの自由を保障する」時間として、お友だちの輪に入りたがらない子には、無理をさせずに見守ってあげたりといった保育者からのアプローチが提案されています。Upload By 発達ナビBOOKガイド4章「つながりの中で育てる」では、ここまでの3章を受けて、子どもたちの園以外の場にいるときの姿へとつながっていきます。子どもの居場所だけでなく、過去と未来についても考えられています。「子どもたちは成長とともに居る場所が変わる」ということをふまえ、今まで受けてきた支援や配慮、これから入って行く学校生活への見取り図が示されています。ここでは、なんとなく敬遠してしまいがちな、保護者と保育者が、お互いに協力していくための具体的な話し方も示されています。1秒だって気を抜けない息子のことを「まったく疲れちゃうんです」と愚痴った時、保育園の先生は笑顔でこう言ってくださいました。「○○ちゃんの頭の中、開けてみてみたいって、私たちはいつも言ってるんですよ。次々と新しいことを思いついて、ほんとうにおもしろいから!」。(P156) By 発達ナビBOOKガイド同じ子どもでも、保育の場からと家庭からでは、違う角度で見えるものです。子どもの未来、特に就学を考えるときに、「就学までにできるようにしておかなければ」と焦るのではなく、「就学してからも、支援を受けてのびのび育っていけばいいんだ」と思えてくる、希望を持つことができる。この本にはそのためにできる具体的な工夫や例が、たくさん登場するのです。保育と療育の間にいる子どもたちをどう見守るか、という課題ところで、この本の内容はもともと、臨床育児保育研究会発行の隔月刊誌「エデュカーレ」で、特別支援教育をテーマに連載されていたものだそう。実はこの「ちょっと気になる子」というタイトルとも、関連しているそうです。著者の中川信子先生にお話を伺いました。Upload By 発達ナビBOOKガイド発達ナビ編集部(以下――)「気になる子」は、保育と療育の間にいる子どもとして、この本では書かれていますが、もう少し詳しく、「気になる子」はどんな子どもなのか、あらためて教えてください。中川先生:『気になる子』とは『気にしている大人の目から見て気になる』です。はっきりした障害名がつき、『気になる子』が『障害のある子』になると、大人の中では気にならなくなるということもあります。でも、障害名の助けを借りなくても、どういう子なのかが理解でき、どう接してあげればいいのかが分かれば『気にならない、かわいい一人の子』になるのではないかと思います。『気になる子』という名称は、『エデュカーレ』の発行母体である『臨床育児保育研究会』と関係があります。保育の現場から上がってきた『子どもたちにもっと的確な保育ができるようになりたい』という願いから始まった『気になる子研究会(気に研)』が発展して『臨床育児保育研究会』になりました。私はずっと『障害』の側から子どもたちを見てきたので、『気になる子』がいたら、可能性のある障害特性を仮定し、それにもとづいた適切な対応をさぐろうとしました。それに対して、保育者の方たちは、子どもたちの行動を見て『なぜ?』『どうして?』『どうしてあげたらいいの?』と『気になる』様子だったのです。『気になる子研究会』では、『気になる子』について、『あてはまる障害名を探す』『白黒はっきりさせる』ではなく『気になる』行動の背景に想定される、さまざまな行動特性や障害の特徴などを、私からお伝えしました。そのことで、目の前の子どもたちが単に『気になる子』ではなく『こういうふうに対応したらいい子ども』となっていく。連載を依頼されたときには、そのことを読者にお伝えしたいと考えて書きました。「気になる子」には、安心できる環境が必要――現状では、療育は、保育とは別の場所で行われていることが多いと思います。このことについてはどう思われますか。中川先生:本来、障害児保育と一般保育は同じところを目指すはずだと思います。私は発達障害ということばをあまり使いたくないので、「発達系」と呼んでいるのですが、この発達系かも?という子が増えて、今、療育はパンク気味です。これを転換期ととらえ、今後は、保育園・幼稚園などの生活の場で、療育に近い関わりが行われ、わざわざ別の場所での訓練に通わなくてもすむようになればいいと思います。保育園、幼稚園での「療育に近い関わり」「ていねいな配慮のある関わり」をこの本では提案したつもりです。でも、そのためには、集団の人数の問題は避けてはとおれません。どうしても大人数だと配慮は行きとどきにくいし、子どもの側の集中もとぎれがちになるからです。また、『分からない』と声をあげればちゃんと助けてもらえる環境があって、安心して『分からない』『教えて』と言えることが大事なんですよね。そこで子どもの学びは進むのですから。それはやはり、大人数のクラスでは、かなえられないことだと思っています。安心できる環境はとても大切です。『アタッチメント』ということばは、日本語では愛着と訳されて、何だか「母の愛」というようなイメージがありますね。でも本来アタッチメント(attachment)とは、しがみつくという意味。風が強いときに飛ばされないように柱のようなものにしがみつく、そのことがアタッチメント。困ったときや不安なときでも、頼れる人がいれば安心していられます。集団生活の中でも子どもが安心して過ごせるかどうか、園の先生の態度が大きな意味を持つと思います。感覚の違いを理解できたら、「気になる子」の理解は進むはずUpload By 発達ナビBOOKガイド――本の中には、感覚が敏感な子どもへの理解についての話も登場します。過敏さを理解するには、どんな風に考えたらいいですか。中川先生:たとえば、私たちだって、押し入れに頭をつっこんで探し物をしているようなときに、急にうしろから背中をたたかれたりすれば、びっくりして飛び上がりますよね。でも、後ろに人がいることが分かってさえいれば、そんなにびっくりはしないものです。過敏さがある子たちはいつもこんな感じなのでしょう。不安な環境にいるからびっくりして、大人から見ると気になる行動に出てしまう。でも、安心できる環境にいれば、そんなに過敏にはならずにすむ。本の中でふれた、感覚統合の考え方を知ると分かりやすいと思います。保育士さんは、元気な人が多いので、大きな声で『おっはよー!』って挨拶なさいますよね。でも、耳が敏感で音に過敏な子は、その声にびっくりしてしまうわけです。前向きな方には、遊びが嫌いな子、みんなのところに参加したがらない子の気持ちも分かりづらいんじゃないかなと思います。この本を読んでくださる保育者には、『気になる子』はこう感じているかもしれないと気づいていただけたら、と思っています。子育てには正解はないから、保護者がひとりぽっちにならない子育てを――ところで、保護者の方たちは、保育者よりも長い時間子どもと接する中で、どうしていいか分からなくなることも多くあります。そんなときはどうしたらいいでしょうか。中川先生:保護者の方は、子どもの発達について『自分の育て方が悪いのではないか』と悩むことが多いのも事実です。だからこそ、脳の働きについて正しく理解することが、すべての子どもの育ちがよく見える助けになるのではないでしょうか。それでも、こうしたことは頭で理解していても、日々の子育ての中でやっぱりイライラしたり怒ってしまうことはありますね。人間は感情の動物、カッとなることはありますよ。でも、手はあげないでください。もし、つい手が上がってしまったら、その手はそのまま自分の頭にのせておいてくださいね。腹が立ったときは、じょうずに感情を別のところに吐き出して。クッションや枕に口を当てて『もうやだー!』って20回くらい叫んでごらんなさい、だんだんクールダウンしますよ。つらいことは、体で表現すると楽になります。理屈をこねても鎮静しません。『怒っている私』を、子どもに当たる以外の方法で解放してあげてほしいです。子育てには、正解はありません。叱って育てても、その子らしさを受け入れて育てても、結果は親子ごとに違うかもしれない。でもあとになって、できなかったことをいろいろと引っ張り出してもしょうがないことなんです。『みんなとちがう』ことが心配になるのは親であれば誰しもですが、どうか、分かってくれる人や、同じ思いをしている人を見つけて、『ひとりぽっちじゃない』状態で、長丁場の子育てに取り組んでいってほしいと願っています。そして、保護者の方はお子さんのことがよく分かっていても、先生に伝えるのはなかなか難しい場合がありますよね。この本の中に、お子さんにあてはまるような例があったら、コピーを先生に渡していただき、『こんな風に書いてある本がありました。うちの〇〇と似ているので、お持ちしました』と、『さりげなく』お伝えになる助けになればと思います。「気になる子」を理解することが、幸せにつながってほしい――気になる子は、その子自身が困っていることが多いです。どうしたら、気になる子自身も周りのお友だちや大人たちも、困ることがなくなるでしょうか。中川先生:昔から、『いっぷう変わった子』や『元気過ぎる子』や『ひとつのことに熱中すると他のことが目に入らない子』というのは、たくさんいましたし、今もいます。私自身もそうです。私は家族全員がちょっと変わった人たちだったので、特に問題視されない恵まれた環境だったと思いますが、それでも悩み深い少女でした。自分のそういう部分を、もしかしたら心理学を勉強したらコントロールできるかな?と思い、『人の幸せのために役立つ心理学』を学ぶことができたことで、今の私があります。ところが、今はちょっとでも『みんな』から外れていると、親も保育者・先生方も『発達障害ではないでしょうか?』と、心配するようなご時世になってしまいました。『多様性の尊重』とか『一人ずつに合わせた教育(保育)』と言いながら、その一方で社会の規範がどんどん狭まり、そこから少しでもはみ出た子には『障害』のレッテルを貼って『特別な支援』につなげなくては!と焦る風潮が強まっていると感じます。障害は、英語ではdisorderで、これは本来、列の乱れ、列からちょっと外れた状態を意味します。今の日本では、ちょっとでも列から外れると、列に入れようと、ぎゅーぎゅー引っ張るやり方をしていますが、ほんとうは、列には入ったり、戻ったりすればいい。列への参加のしかたはいろいろでいいはずなんです。『全ての子を、こういうふうに見て、こういう配慮をすればいいのね』と『集団の中での個別配慮』についての認識を、子どもを理解することで深めていってもらえたらと願っています。そのために、例えばこの本の中の一つのお子さんの例を題材に、保育の場で先生方同士でお話しいただき、『○○組さんの○○くんのこともこんなふうに見ると分かりやすいね』と共通認識を持つために役立てていただけることもできるのではないかと思います。ある意味『ふつうとは違う』側の中に、人間としての豊かな可能性や、人と協力し合いながら生きていく大切さが潜んでいると思います。これから育っていく子どもたちと、そのご家族が『幸せだなぁ』って思っていただけるといいなと思いながら、この本を書きました。Upload By 発達ナビBOOKガイド絵によっても、子どもへの理解がより深まるこの本には、たくさんの場面についてのイラストが登場します。子どもがどんな風に感じているのか、子どもの表情や、ちょっとした体の使い方に表現され、「こういう子、いるね」「こういうことある!」というリアルさがあります。大人の接し方によって、子どもはこう変わるといった様子も、おおげさではなく描かれています。また、実は表紙には違うイラストが入る予定だったそうです。子どもはニコニコして前を向き、ママもスカートをはいていて余裕が感じられる様子でした。(p148にあります)。でも、中川先生は「ちょっと気になる子は、なかなかこうはいかないでしょう」と提案され、その結果、ちょっと不機嫌そうな子どもの様子と、笑いつつもちょっと困り顔のお母さんの表情の絵となったのだそうです。こういう子いるね、うちの子と似てる、と思ったら、そのページからまずは読んでみてもいいかもしれません。育児する人、保育する人へ、「この子はこんな風に感じているかもしれないから、こうしてみたら?」という温かい提案を、少し先の成長した姿とともに見せて、安心させてくれる「保育園・幼稚園のちょっと気になる子」です。取材・文/関川香織写真/鈴木江実子
2020年03月31日マンガエッセイスト・川原和子さんに「その言葉と表情に心が揺れる。色気を放つマンガのセリフ」を教えていただきました。非日常的な色っぽいセリフも、マンガだとなぜか受け入れられる。絵と言葉、コマ割りで構成されるマンガの世界。しかも色は、ペンの黒と地色の白のみ。構成要素は非常にミニマムであるマンガ。「線で描かれる美しい絵と心に響くセリフの融合で生み出される色気は、ときに紙の上に脈打つような熱を孕み、私たちを誘惑するのだと思います。また、実写だと少し大仰で不自然に感じてしまうようなセリフでも、作者の世界観がしっかりと確立されている作品であれば、なぜか違和感なくその色気を味わえてしまうのも、マンガの不思議な魅力です。“絵と文字とコマ割りが織りなす世界を読む”という、マンガ独自の快楽には、そこでしか楽しめない色気があるのだと思います」と言うのは、マンガエッセイストの川原和子さん。マンガに宿る色気は、他のメディアに比べて人と共有しやすい部分がある、とも。「“このコマ!”と言えるのもマンガの良いところ。語り合うことで新たな色気の発見もあるかもしれませんね」まあなんていうかわざとだからね河原和音『素敵な彼氏』6巻より高校生になったら彼氏が欲しい。そう思っていた主人公・ののかの彼氏である桐山くんは、常にポーカーフェイスのクールな男子。「付き合う前、内面がわからないミステリアスな男子でしたが、親しくなるにつれ、“わかりにくさ”の向こう側にある優しさや本音が垣間見えるようになる。その一例がこのセリフ。もどかしい行き違いを経て、ストレートに手の内を明かすギャップが、色気を際立たせる気がします」1~12巻各¥440/集英社©河原和音/集英社リリアン自力じゃ無理でした河内 遙『関根くんの恋』1巻より容姿端麗&なんでもできる主人公の関根くんは、他人から欲望の眼差しを向けられる一方、自分の欲望には無自覚。「リリアンに挑戦したもののできなかった、という顛末を、手芸店の女子に伝えるこのセリフ。一見色気と無縁の言葉ですが、涙を浮かべた無防備な表情で口にすると一気にパワーワードになり、罪作りな色気を発露。傍目には完璧な彼が、自分の気持ちに対しては恐ろしく無知。そのアンバランスさが彼のセリフに色気を宿すのでは」全5巻¥952~/太田出版©河内遙/太田出版きみもおいでよひとりではさびしすぎる……萩尾望都『ポーの一族』1巻より不朽の名作であり、現在も新作が描かれる本作。不老不死の吸血鬼、ポー一族の一人であるエドガー。永遠に成長できないという絶対的な孤独の中で生きる彼が、アランという少年と知り合い、彼を吸血鬼の世界に誘うときのセリフ。「彼の深い絶望と、他者を求めずにはいられない“人の業”が凝縮された言葉。前後のコマではエドガーの妖しい魔的魅力が描かれ、このコマの気品すら感じる表情と合わせて、超越的な色気を放っています」全5巻各¥420/小学館©萩尾望都/小学館“恋”なので仕方ありません西 炯子『娚おとこの一生』1巻より30代半ばの主人公・つぐみは、亡くなった祖母の家で、51歳の哲学者・海江田と奇妙な同居生活を始める。恋愛が苦手なつぐみを海江田は翻弄。親族の前で、突然公開プロポーズをするのがこの場面。「ふだんは飄々とし、地位も分別もある大人の男が、公の場で“私”極まりない恋心を堂々と宣言。本質的なことをぶれずに伝えるストレートさと、ある種の強引さが、愛の言葉をあまり口にしない日本の男性の中では稀有。それが色気の源なのでは」全4巻各¥429/小学館©西炯子/小学館かわはら・かずこマンガエッセイスト。著書に『人生の大切なことはおおむね、マンガがおしえてくれた』(NTT出版)が。※『anan』2020年4月1日号より。(by anan編集部)
2020年03月29日第3子となる長男は、生後6カ月で自宅近くの私立保育園に入園しました。この保育園の大きな特徴は、「寝返りができるようになったらおむつなし!」という点です。息子は生後6カ月にしてパンツをはいて過ごすことになりました。生後6カ月でパンツ姿に息子が入園した保育園は自然派な園で、外遊びがメインです。野菜や作物を育てて収穫したり、昆虫や動物を飼育したり、給食やおやつは地元の素材を使ったこだわりの献立だったりします。 そしてもっとも大きな特徴の1つが、「寝返りできるようになったらパンツで過ごす」ということ。おしっこの回数も多いし、うんちはまだユルユルの時期……。日中自分が見ているわけではないけれど、「一体、何回着替えるの? 汚れた洋服はどうするの??」とすごく不安でした。 毎日とてつもない洗濯物の量1人ずつバケツのようなものを用意し、汚れた衣服はそこに入れてくれているため、毎日それを持ち帰ります。しかし、その量が尋常じゃありません……! おむつをしていないので当たり前なのですが、1日10枚前後の汚れたズボンとパンツが入っています。上の子も同じ保育園に通っているため、さらに洗濯物はプラスされます。 うんちがついたものは手洗いされて消毒液に浸けてからビニール袋に入れてあるので、思ったより臭いや汚れは気になりませんでした。ただ、毎日洗濯し、乾燥機にかけ、畳んで翌日持っていくという作業が発生。着替えの準備もたくさん必要です。 メリットもいっぱい当然のことながら、おむつの使用量は断然減ります。おむつ1枚1枚に名前を書くという、保育園あるあるな面倒な作業もいりません。そして、おむつはずれが早い子が多いようです。わが家はまだ入園して半年しか経たず、1歳になったばかりなのでお漏らしだらけですが、おしっこが出るときは自覚があるようで、お股をおさえながら教えてくれます。また上の子の2歳児クラスでは、日中のお漏らしはほぼないようです。 毎日の洗濯物はたしかに多いですが、乾燥機があればそんなに大変でもありません。逆に、そこまで手をかけてくれる先生たちがすごいな~と感心します。 通っている保育園はこだわりをもってさまざまなことをしてくれていますが、それを家庭にも強いるようなことは絶対しません。逆に「保育園で頑張って、しっかりした食事もとっているから、おうちでは頑張らなくていいよ~」と言ってくれます。大変なこともありますが、先生たちのその言葉にとても救われ、安心して預けることができています。 先輩ママの体験談、いかがでしたか?「共感した」「私の場合はこうだった」など、ぜひベビーカレンダーサイトのコメント欄にご感想をお寄せください。また、ベビーカレンダーでは皆さんから募集した体験談を記事でご紹介させていただくことも。ベビーカレンダーに会員登録すると届くメルマガから、皆さんのオリジナル体験談をご応募ください。 監修/助産師REIKO作画/はたこ 著者:ライター 岩崎未来三児(女・女・男)の母。出版社・編集プロダクションの勤務を経たのち、第一子出産を機にフリーランスに。現在は会社役員という肩書きを持ちながらも、ライター・編集者としても活動中。
2020年03月19日