今回のお悩み「新NISAで初心者が買うのは投資信託だけでいい?個別株は買うべき?」新NISAが始まったので投資をやってみようと思っています。調べていくと、投資信託と個別株を買うことができると分かりました。初心者は投資信託だけが無難でしょうか?また、個別株も買い始めるとしたらどんなタイミングが良いでしょうか。(30代前半・医療・福祉・介護サービス)新しいNISAについて学ぼう!と調べていると、情報が多すぎて混乱する……という方も多いと思います。今回の質問にストレートにお答えするなら、「投資信託だけで十分、個別株は興味があればでOK」ですが、これには理由があります。新しいNISAを始めるにあたって知っていただきたい「コア・サテライト運用」という考え方をご説明します。■新しいNISAの2つの枠にとらわれすぎないご質問にある通り、新しいNISAでは投資信託でも個別株でも投資ができます。これらは、それぞれ異なる枠を使って投資をすることになります。新しいNISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」という二つの異なる枠があります。併用することができますが、それぞれ非課税で投資できる年間の上限や、投資できる商品が違います。投資信託は、個別株など様々な金融商品を詰め合わせたものです。こちらは、「つみたて投資枠」でも「成長投資枠」でも買えます。一方で、XX社の株など個別株は、「成長投資枠」で買うことができます。「枠を使い分けて、投資する商品を変えたほうがいいの?」と迷う方もいらっしゃると思いますが、そこは大きな問題ではありません。将来のために資産運用をするなら、大切なことはまず「様々な資産に分散して投資をして、リスクを抑える」こと。そのためにも知っておきたいのが、「コア・サテライト」の考え方です。◇コア=守り、サテライト=攻め資産運用は「コア(中核)」運用と「サテライト(衛星)」運用に分けられます。簡単にいうと、コアは守りで、サテライトは攻めの資産運用です。将来のために、長い目で見てコツコツ資産を築くためには「コア」の資産運用が大切です。「長期・積立・分散」で、リスクを抑えて、できれば10年以上続けます。例えば、株式、債券など様々な資産に分散された投資信託で、コツコツ積み立てていくのがコアの運用です。この場合、相場の変動を見て売り買いをする必要はありません。目安として、資産全体の7割以上をコアの運用とすることをおすすめします。◇個別株は「サテライト」の投資一方、個別株は「攻め」、すなわち「サテライト」運用です。資産運用には、「長い目線で資産を築く」以外にも様々なスタイルがあります。安く買って値上がりしたらすぐに売り、より高いリターンを狙う投資スタイルもその一つ。個別株投資などが当てはまります。また、「サービスを知って素晴らしい会社だと思ったので、株主になって応援したい」「身近なサービスなので、株主優待を受けたい」という理由から、個別株投資を検討する人もいることでしょう。ただ、個別株の投資は、よりリスクの高い投資になります。様々な企業の株式や金融資産に分散して投資をする投資信託と比べ、個別株では、その会社だけに集中して投資するからです。サテライトの運用は、誰もが成果を得られるわけではありません。相場を見て売り買いをするのは手間がかかりますし、リターンを得るのはプロでも難しいのです。メインはあくまでコアの運用とし、サテライトの運用は資産全体の3割以下とすることをおすすめします。■将来のためには「コア」だけで十分将来に備えて、長い目線で資産を築くのであれば、コアの運用だけで十分です。人生の三大支出は「住宅資金」「教育資金」「老後資金」といわれています。10年以上先のライフイベントに備えて、今のうちから考えておきたいという方もいれば、物価の上昇で将来の現金の価値が目減りするのを防ぐためにも、資産運用を始めたいと思う方もいるでしょう。コアの運用では、投資信託で様々な資産に分散して投資をし、じっくりと資産の成長を狙います。複数の上場投資信託を自動で組み合わせるロボアドバイザーを使う方法もあります。興味があれば、サテライトの運用として、個別株をやってみるのも選択肢の一つです。より高いリターンを狙える可能性もありますが、その分損失が出る可能性もあります。自分にできるか自信がない……という方は、無理をする必要はありません。「つみたて投資枠」でコアの運用をして、「成長投資枠」でサテライトの運用をすればよいのか……?と迷われるかもしれませんが、どちらもコアの運用に使ってもよいのです。守りの運用だけでも、長い目線でじっくり資産を育てていくことができます。■まとめ新しいNISAは、将来に備えて資産を築くのに向いています。資産運用の目的が「将来のため」であれば、二つの枠はコアの運用に使うのがよいでしょう。個別株をする場合の注意点は、リスクが高いこと。コアで「守り」をしっかり固めているからこそ、サテライトで「攻め」の投資ができます。ご自身の目的と照らし合わせたうえで、まずはコアの運用で土台をつくっていくことをおすすめします。令和のマネーハック95「つみたて投資枠」「成長投資枠」をどのように使うのかは、「コア・サテライト運用」の考え方をベースに検討するのがおすすめ。自分の目的と照らし合わせて選択しよう!(文:ウェルスナビ・小松原 和仁、イラスト:itabamoe)
2024年04月01日株式会社JMDC(本社:東京都港区、代表取締役社長兼CEO:野口 亮、以下「JMDC」)は、三菱UFJ信託銀行株式会社(以下「三菱UFJ信託銀行」)と協働し、JMDCが開発した、健康診断結果からあなたのカラダは何歳相当なのかを統計的に判定し、健康状態をわかりやすく理解するための指標である「健康年齢」および健康記事コンテンツを活用し、従業員の健康意識向上と健康状態改善に向けた行動変容を促進する、健康増進支援サービスの実証実験を、三菱UFJ信託銀行従業員向けに実施します。JMDCは、民間医療データベースとしては国内最大級の医療ビッグデータである「JMDC Claims Database」を構築しており、そこには累積1,700万人分のレセプトデータが含まれています。このデータベースに基づいて開発された「健康年齢」や、利用者の健康診断結果に応じて最適な内容を提示する健康記事コンテンツは、これまでも健康増進に関わる様々な取り組みにおいて活用されています。三菱UFJ信託銀行は、「お客さまの企業価値向上」のためのコンサルティング&ソリューションの一環として、企業従業員のウェルビーイング向上に資するサービスの開発を推進しています。今般、JMDCが提供する「健康年齢」および健康記事コンテンツを、三菱UFJ信託銀行従業員向けアプリ「Kakehashiアプリ」に導入し、同コンテンツが従業員の健康意識の変化や行動変容に与える効果を検証します。その結果は、企業の人的資本経営を支援するサービス企画・開発のために活用される予定です。アプリ画面イメージ1アプリ画面イメージ2アプリ画面イメージ3■三菱UFJ信託銀行 受託財産企画部 調査役 土肥 彩佳 コメント「忙しい毎日の中で後回しになりがちな自分の健康状態について、健康年齢をきっかけに立ち止まって確認し、健康記事コンテンツでヘルスリテラシーを高め、改善の一歩を踏み出すことの後押しをしたいと考えています。当社の従業員向けアプリに実装することで、健康関連の会社施策への関心・理解につながり、ひいては、当社従業員の健康状態の改善やウェルビーイングの向上につながることを期待しています。今般の実証実験が当社のお客さま向けのサービス開発および展開に向けた、有用な示唆となることも期待しています。」JMDCは、今後もヘルスケアデータ拡充と、解析力を活かしたヘルスケアソリューションの拡大を進め、健康増進施策の推進に貢献してまいります。【三菱UFJ信託銀行株式会社について】三菱UFJ信託銀行は、三菱UFJフィナンシャル・グループの中核企業として、銀行業務に加えて資産運用・管理、不動産、証券代行、相続関連業務など、幅広く業務を展開しています。「『安心・豊かな社会』を創り出す信託銀行~社会・お客さまの課題を解決できるプロフェッショナル集団」を目指す姿として掲げ、お客さまや社会の信頼とご期待にお応えできる商品・サービスの提供に取り組んでいきます。URL: 【株式会社JMDCについて】医療ビッグデータ業界のパイオニアとして2002年に設立。独自の匿名化処理技術とデータ分析集計技術を有しています。9億8,500万件以上のレセプトデータと4,900万件以上の健診データ(2023年3月時点)の分析に基づく保険者向け保健事業支援、医薬品の安全性評価や医療経済分析などの情報サービスを展開しています。また、健康度の単一指標(健康年齢)や健康増進を目的としたWebサービス(Pep Up)など、医療データと解析力で健康社会の実現に取り組んでいます。URL: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年11月06日NISA(少額投資非課税制度)が、大きく変わろうとしている。NISAは、株式や投資信託などの運用で生まれた利益が非課税となる制度。現在はおもに、年間120万円までの投資による利益が5年間非課税となる「一般NISA」と、年間40万円までの積立投資による運用益が20年間非課税の「つみたてNISA」がある。「NISA改革の柱は3つあります。(1)現在期限付きのNISA制度を恒久化すること。(2)5年、20年といった非課税期間の無期限化。(3)非課税で投資できる上限額の引き上げです(下記の表参照)」そう話すのは『全面改訂第3版ほったらかし投資術』(朝日新聞出版)の共著者で、資産運用が専門の経済評論家、山崎元さんだ。国は働いて得る所得とは別に、資産運用による所得を倍増させようと「資産所得倍増プラン」を推進し、投資人口や投資額の倍増を目指している。そのためNISAを5年間で、現在の1700万口座から3400万口座に、投資額を28兆円から56兆円に倍増させる目標を掲げた。私たちのNISA投資は、何が変わるのだろう。「今は非課税期間が終わるときに、NISAで運用している投資商品を、運用益が20%課税される一般の投資口座に移すか、投資商品を解約して現金化するかなどの判断や手続きが必要です。しかし、プランどおり制度の恒久化、非課税期間の無期限化が実行されたら、思い悩む必要はありません。ずっと非課税で長期投資ができるようになります」(山崎さん・以下同)NISAとよく比較されるiDeCo(個人型確定拠出年金)も変わるのだろうか。「iDeCoは自分で運用する金額や方法を決め、自分で作る年金制度です。原則60歳まで引き出せませんが、NISAと同様、運用中の利益の非課税に加え、毎月の掛金が全額控除されて税金が安くなり、60歳以降にお金を受け取る際も税の優遇措置があります。現在iDeCo加入の上限年齢は65歳ですが、今後は70歳まで引き上げるのが国の方針です。ただ改正の手続きは’24年以降です」変わっていくNISAやiDeCoを私たちはどう使えばいい?「NISAやiDeCoは“お金の置き場”です。自分に有利な置き場選びと、運用する金融商品選びを、分けて考えるとわかりやすいと思います」山崎さんいわく、お金の置き場を決めるのは所得の有無だという。所得とは、会社員なら収入から給与所得控除などを引いた額で、自営業などは売り上げから必要経費などを引いた額だ。所得があり所得税などを払う人は、iDeCoに加入すれば、掛金が控除されるので節税になる。たとえば年収550万円、所得400万円の人がiDeCo口座で毎月2万円の積立投資をした場合、年間の掛金は24万円だが、払うべき税金が年7万2千円安くなる。「iDeCoは掛金控除による節税が大きなメリットなので、所得がある人はiDeCoから活用し、さらに余裕があればNISAを使いましょう」いっぽう、配偶者の扶養の範囲、いわゆる“103万円の壁”の範囲で働く人などは、収入はあっても給与所得控除などを引くと所得はゼロだ。「所得がゼロだと所得税などを払わないので、iDeCoに加入しても節税メリットがありません。それなら原則60歳まで引き出せないiDeCoより、自由度の高いNISAを使うといいでしょう」■月2万円、利回りが3%の積立投資を10年続けると、約280万円、老後資金が増えるこうしてお金の置き場が決まったら、次は中身だ。投資商品はどう選べばいいのだろう。「投資商品を選ぶポイントは2つあります。(1)『日本を含む全世界型』など、幅広く分配投資されている投資信託で、(2)なにより手数料が安いことです」投資信託の手数料は3種類ある。1つ目は「購入時手数料」だが、最近はネット証券を中心に「ノーロード」と呼ばれる購入時手数料が無料の投資信託が多い。2つ目は解約時にかかる「信託財産留保額」だが、こちらも無料のものが増えてきた。問題は3つ目、投資信託の保有中ずっとかかる「信託報酬」だ。山崎さんは年率0.25%以下がよいという。「投資信託には、アメリカのS&P500指数など株価指数に連動して機械的に値動きする『インデックス投信』と、投資のプロが高利回りを目指して運用する『アクティブ投信』があります。両者を比べると、手数料はインデックス投信が安く、実は利回りも平均するとインデックス投信のほうがいい。これは世界中の調査結果を見ると明らかです。加えて、よいアクティブ投信を見極める方法もありません。だから私たちは、前出のポイントに従ってインデックス投信を選ぶほうがいいのです。そして、あとは、ほったらかしておくだけでいい。世界情勢を見て売買するなど考えなくていいのです」山崎さんのおすすめ銘柄3つは表のとおり。自分のiDeCoやNISA口座のある金融機関で取り扱いがあるか、探してみては。たとえばつみたてNISAで月2万円、利回りが3%の積立投資を10年続けると、元本240万円に運用益約40万円が加わり約280万円になる。おすすめ銘柄ならもっと高利回りが期待できるだろう。きちんと選んでほったらかすだけなら、投資は意外と簡単かも。おすすめ銘柄で安心老後を支える“ほったらかし投資”を始めよう。
2022年12月09日『ケース別 相続で困らないための家族信託超基本』2022年6月14日刊行株式会社あさ出版(代表取締役:田賀井弘毅、所在地:東京都豊島区)は島本広幸 監修、エッサム 著『ケース別 相続で困らないための家族信託 超基本』 を2022年6月14日(火)に刊行いたします。本当に使える! 認知症、資産・事業継承への有効対策、大公開家族信託は2007年に作られた比較的新しい制度で、財産をわたす側にとって自分の意向が反映されやすい制度として注目されており、認知症対策はもちろん、資産承継対策、事業承継対策として活用されています。現状は、遺言と併用されたり、相続税に関連して税務的なところに注意が必要な上に、金融機関とのやり取りも発生します。本書では18の事例ケースをもとにマンガと図解を交えながら「家族信託」の基本からその活用方法について、手取り足取り初心者でもわかるように解説しています。こんな入門書が欲しかった! マンガと図解で、ゼロから学ぶ!まず、この1冊から始めよう。一夜漬けでも理解できる!家族信託は自分の財産を管理・処分する「最後の手段」※以下、本書より一部抜粋要約《本書あらすじ》登山部のメンバーである、洋子、和子、勇、健一はそれぞれ相続や財産についての悩みを抱えている。◆洋子(54)は母親が認知症になる前に家を相続したいと考えていた。(第3章)◆和子(76)は先祖代々引き継いできた土地を、息子の嫁には渡したくないと考えている。(第4章)◆勇(73)は自社株を息子に相続したいと考えていたが、まだ息子が経営者としては未熟なため息子を育てながら相続したいと思っている。(第5章)◆健一(50)は収益不動産を兄弟で共有して持たされているため、売却などができずに悩んでいた。(第6章)彼らが悩みを相談していると、カバンから出てきたコテツという喋る猫があらわれる。その猫が家族信託に詳しかったため、彼らの悩みを解決する家族信託の制度を解説していく。巻頭マンガ「家族信託」って何だ?本書の3大特徴特徴❶ 事例で理解する本書の3章以降では18の相談事例を交えながら具体的に解説。本書で紹介するケース例3章認知症対策としての家族信託ケース1母親の判断能力低下後の生活に備えたい。ケース2父親の金融資産の凍結が心配。4章資産承継対策としての家族信託ケース5息子の嫁には土地を渡したくない。ケース6共有財産にならない形で承継したい。…5章事業承継対策としての家族信託ケース9長男に株式を承継したい。ケース10会社の後継者を育てながら株式を承継したい。…6章家族信託に関わる税金と優遇制度ケース12父親から母親に居住権を移したい。ケース13長女に居住用住宅を相続したい。…7章気になる疑問を解決しようケース16受託者の悪質行為を防止したい。…ケース18受託者が亡くなるとどうなる?特徴❷ 事例でのスキーム図がユニークスキーム図他の書籍では、家系図などは「縦」型で解説されるケースが多いが、本書では独自の「横」型の信託スキーム図で紹介。そのため委託者・受託者・受益者の関係性がよりわかりやすくなっている。特徴❸ 信託契約の終了まで解説他の書籍ではほとんど扱われていない「信託の終了」まで丁寧に紹介。しかもスキーム図のなかで説明しているため、家族信託の全体像がつかみやすい!書籍情報表紙タイトル:ケース別 相続で困らないための家族信託 超基本監修者:島本広幸編集協力者:円満相続を応援する士業の会著者:エッサムページ数:198ページ価格:1,760円(10%税込)発行日:2022年6月14日ISBN:978-4-86667-365-3 amazon: 楽天: 目次1章家族信託の基礎知識2章家族信託で知っておきたいこと3章認知症対策としての家族信託4章資産承継対策としての家族信託5章事業承継対策としての家族信託6章家族信託に関わる税金と優遇制度7章気になる疑問を解決しよう監修者・著者プロフィール監修者:島本広幸(しまもと・ひろゆき)税理士、宅地建物取引士、建設業経理事務士1級、ファイナンシャルプランナー。1966年和歌山県出身。バブル期に㈱第一勧業銀行(現・㈱みずほ銀行)に入行。入行後、個人営業から始まり法人渉外担当、債権回収、審査部審査、営業(融資渉外)課長、事業承継・組織再編コンサルティング部門の上席部長代理などを歴任。運用、融資(個人ローン含む)、債権回収から事業承継までの幅広い銀行業務に精通。2015年1月みずほ信託銀行㈱コンサルティング部を最後に退職。2015年2月税理士登録(東京税理士会)。現在、税理士法人ベリーベスト所属税理士、㈱ポラリス代表取締役社長。著者:エッサム昭和38 年(1963 年)の創業以来、一貫して会計事務所及び企業の合理化の手段を提供する事業展開を続けております。社是である「信頼」を目に見える形の商品・サービスにし、お客様の業務向上に役立てていただくことで、社会の繁栄に貢献します。【報道関係各位】『ケース別 相続で困らないための家族信託超基本』リリース.pdf : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年06月10日将来のために投資を始める場合、投資信託を検討するのではないでしょうか。投資信託は少額から分散投資ができ、運用をプロに任せられるので、初心者の方でも始めやすい金融商品です。しかし、適切な方法で運用しないと、思うように資産を増やすことはできません。投資信託で資産形成に取り組むなら、失敗してしまう理由や基礎知識を知っておくことが大切です。今回は、投資信託で失敗してしまう4つの理由と運用に成功するための基礎知識について解説します。損をしないために知っておきたい投資信託の基礎知識投資信託で失敗しないためには、投資を始める前に最低限押さえておきたいポイントがあります。ここでは、投資信託の基礎知識について確認していきましょう。投資信託の種類2020年7月現在、日本では約6,000本の投資信託が販売されており、大きくは以下の2種類に分けられます。インデックスファンドアクティブファンド投資信託で資産形成に取り組む場合、この2つの違いを理解しておくことが大切です。それぞれの特徴について説明します。インデックスファンドインデックスファンドとは、特定の指数(日経平均株価など)に連動する投資成果を目指して運用される投資信託です。たとえば、日経平均株価のインデックスファンドの場合、日経平均株価が上昇すると利益が出て、下落すると損失が発生します。インデックスファンドは目標とする指数に連動するように機械的に運用されるため、投資成果がわかりやすく、運用コストが低いのが特徴です。短期間で大きな利益は期待できませんが、長期保有することで市場平均の利益を得られます。アクティブファンドアクティブファンドとは、市場平均を超える投資成果を目指して運用される投資信託です。特定のテーマに関する銘柄に投資する「テーマ型」、毎月分配金が支払われる「毎月分配型」など、その種類は豊富です。アクティブファンドは、うまく運用できれば市場平均を超える利益を得られる一方で、運用コストは比較的高く、投資成果が市場平均を下回ることもあります。投資信託の運用コスト投資信託で運用を行う場合は、以下のコストがかかります。購入時手数料:投資信託を購入するときにかかる手数料信託報酬:投資信託の運用資産から日々差し引かれる管理費用信託財産留保額:投資信託を解約するときに運用資産から差し引かれる費用購入時手数料と信託財産留保額が無料のファンドもあります。信託報酬は運用資産の年率0.1~2.0%程度で、アクティブファンドよりインデックスファンドのほうが低い傾向にあります。運用コストによって投資成果は大きく変わってくるので、運用コストが低い投資信託を選ぶことが大切です。投資信託の税金投資信託の利益には税金が約20%かかるため、利益がそのまま手元に残るわけではありません。たとえば、投資信託で100万円の利益が出た場合、約20万円(100万円×約20%)課税され、手元に残る利益は約80万円(100万円‐約20万円)となります。ただし、投資信託には非課税制度が用意されており、うまく活用すれば手元に多くのお金を残せます。非課税制度については、後ほど詳しく説明します。初心者が投資信託で失敗してしまう4つの理由投資信託は資産形成で活用したい金融商品ですが、適切に運用しないと損をしてしまいます。投資信託で失敗してしまう主な理由は以下の4つです。資産形成に不向きな投資信託を選んでいる最初からまとまった金額を投資する自分のタイミングで売買する株価が下がるとすぐに解約してしまうそれぞれ詳しく説明します。資産形成に不向きな投資信託を選んでいる投資信託にはさまざまな種類がありますが、資産形成に適したファンドは限られます。たとえば、テーマ型や毎月分配型、アクティブファンドは運用コストが高く、運用効率が悪いため、資産形成には向きません。資産形成向きのファンドを選ばないと、資産を増やすのは難しくなります。金融機関から勧められて中身がわからないまま購入した場合や、販売ランキングを参考に何となく購入した場合などは、投資信託の選び方を間違えている可能性があります。最初からまとまった金額を投資する投資金額が大きくなるほど資産の増え方も大きくなる一方で、株価が下がったときの損失も大きくなります。最初からまとまった金額を投資すると、損失が発生したときに耐えられなくなる恐れがあります。状況によっては、投資信託の運用を続けられなくなるかもしれません。投資信託は少額から始めて、徐々に投資金額を増やしていくのが基本です。自分のタイミングで売買する株価が下がったときに投資信託を買い、株価が上がったときに売れば利益を得られます。しかし、言葉にするのは簡単でも、実践するのは難しいことです。株価がどう動くかは誰にも予測できないため、相場を見ながら自分のタイミングで売買して利益を得るのはプロでも簡単ではありません。個人が投資信託を運用する場合はあらかじめ取引ルールを決めて、機械的に売買することが大切です。株価が下がるとすぐに解約してしまう株価が下がるとすぐに解約してしまうのも、投資信託で失敗するパターンのひとつです。投資信託は元本保証ではなく、相場に応じて基準価額は変動するため、一時的には含み損が発生することもあります。投資信託で資産を増やすには長期間運用する必要があるので、短期間で解約すると失敗しやすくなります。投資信託で成功する人がやっていること投資信託で失敗する理由を4つ紹介しましたが、成功している人はどのように運用しているのでしょうか。ここでは、投資信託で成功する人がやっていることを紹介します。手元資金を十分に確保するネット証券を利用するインデックス投資を行う少額から投信積立を始める株価が暴落しても積み立てを続けるお金が必要になったときだけ解約する非課税制度を利用する[adsense_middle]手元資金を十分に確保する投資信託で運用を始める前に、まずは手元資金を十分に確保することが大切です。十分な手元資金があれば、投資信託で多少の含み損が発生しても、余裕をもって運用を続けられます。また、急にまとまったお金が必要になっても、投資信託を解約せずに済みます。投資を始める前に最低でも生活費3か月分、できれば6か月~1年分のお金を準備するのがおすすめです。借金をして投資を始めるのはリスクが高いので、絶対にやめましょう。ネット証券を利用する投資信託は銀行や証券会社の窓口でも購入できますが、ネット証券を利用するのがおすすめです。ネット証券は人件費がかからない分、手数料が安い投資信託を豊富に取り扱っています。また、窓口で不要なセールスをされる心配がなく、自分のペースで投資信託を比較・検討できるのもメリットです。インデックス投資を行う投資信託で成功している人は「インデックス投資」を行っています。インデックス投資とは、インデックスファンドを購入して長期保有する運用方法です。インデックスファンドは運用コストが低く、投資テーマが古くならないので、長期保有に最適です。ほぼ確実に市場平均の利益を得られますし、長く運用するほど複利効果による資産の増加も期待できます。ただし、インデックスファンドの中にも運用コストが高い商品はあるので、信託報酬が「年率0.2%未満」のファンドを選ぶといいでしょう。少額から投信積立を始める投信積立とは、投資信託を毎月一定額購入する投資方法のことです。投信積立の設定をすれば、証券会社が自動的に購入してくれるので、自分で購入タイミングを判断する必要がありません。投信積立は少額から始められ、ネット証券なら月100円から購入できます。まずは少額から積み立てを始めて、慣れてきたら少しずつ積立金額を増やしていくといいでしょう。株価が暴落しても積み立てを続ける株価が暴落すると、積み立てを続けるのが怖くなるかもしれません。しかし、投資信託で成功している人は、株価が暴落しても積み立てを続けています。株価の下落局面は、投資信託を安く買える絶好のチャンスです。株価の暴落局面で積み立てを続けることで平均取得単価が下がり、株価が上昇に転じたときに大きな利益を得られます。株価が暴落することがあっても、無理のない範囲で積み立てを続けましょう。お金が必要になったときだけ解約する投資信託を解約するタイミングを判断するのは、意外と難しいのではないでしょうか。「値上がりしたときに解約したい」と思うかもしれませんが、相場を読んで売買するのは簡単ではありません。「お金が必要になったときに必要な分だけ解約する」と決めておけば、解約タイミングの判断に迷うことはなくなります。相場を読もうとせず、投資信託はお金が必要になったタイミングで必要な分だけ解約することを心掛けましょう。非課税制度を利用する投資信託の運用では、以下2つの非課税制度が利用できます。つみたてNISAiDeCo(個人型確定拠出年金)非課税制度を利用すると投資信託の利益に税金がかからないので、多くのお金を手元に残せます。投資信託を購入するときは、非課税制度を優先的に利用しましょう。つみたてNISAとiDeCoの詳細は以下のとおりです。つみたてNISAつみたてNISAとは、投資信託による資産形成を支援するための制度です。年40万円までの非課税投資枠があり、20年間で最大800万円の投資まで非課税で運用できます。つみたてNISAは対象商品が決まっており、「購入時手数料ゼロ」「信託報酬は一定水準以下」など、金融庁が定めた基準をクリアした投資信託に限定されています。つみたてNISAは1人1口座のみ開設可能で、一般NISAとは併用できない点に注意が必要です。iDeCo(個人型確定拠出年金)iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、加入者が自分で掛金を払って運用する年金制度です。自営業者や会社員、公務員、専業主婦などが加入でき、対象商品には投資信託も含まれています。iDeCoは節税効果が大きく、非課税で運用できるほかに「掛金が所得控除になる」「受取時にも税制優遇がある」といった税制メリットがあります。ただし、掛金は原則60歳まで引き出せないので、余裕資金の範囲で掛金を設定することが大切です。投資信託で失敗してしまう理由に関するまとめ投資信託は資産形成に欠かせない金融商品ですが、適切に運用しないと失敗してしまいます。投資信託で成功するには、失敗してしまう理由や基礎知識を理解した上で、成功している人のやり方を真似することが大切です。今回ご紹介した内容を参考に、まずは少額から投信積立を始めてみてはいかがでしょうか。
2020年10月01日みなさんがよく利用する金融機関を挙げてみると、ほとんどの方は銀行になるのではないでしょうか?その銀行にて、投資信託を保有されている方や今後保有を検討されている方も多いように思います。そこで今回は、銀行で投資信託を保有する場合にどんなメリットがあるか、反対に保有する際にどんなところがデメリットになり得るかについて記載したいと思います。銀行の評判ソニー銀行ホームページジャパンネット銀行ホームページ三井住友銀行三井住友銀行では、店頭で購入できる投資信託とは別にネット専用で販売している投資信託もあります。各資産別に厳選した商品を取り揃えており、購入時手数料無料の商品も多めに用意されています。また、ロボットアドバイザーを利用し資産の配分を選んで購入できる投資信託もあります。商品数が多いと逆に何を選んでいいか悩んでしまう方にとっては利用する余地があると言えるでしょう。三井住友銀行ホームページ三菱UFJ銀行三菱UFJ銀行では、投資信託を選びやすくする工夫がホームページでなされています。投資信託を選ぶ際に大事にしたい切り口(低コスト、過去の運用成績、投資する資産等)がある方にとっては利用しやすいでしょう。三菱UFJ銀行ホームページイオン銀行イオン銀行はイオングループが運営するショッピングモール内に出店していることもあり、土曜・日曜、祝日、年末年始、ゴールデンウィークを含めて営業しています。店頭での相談を大事にしたい方やイオングループが運営するショッピングモールでよく買い物をする方にとっては利用しやすいでしょう。イオン銀行ホームページ銀行と証券会社との比較投資信託を購入できる金融機関は銀行だけではありません。他には資産運用を専門にしている証券会社が主要な金融機関として挙げられます。次に、その証券会社と比較して銀行で投資信託を保有するメリットとデメリットを検討してみます。[adsense_middle]口コミ上の評価では証券会社インターネットで投資信託について調べると、たいていヒットするのはネット型の証券会社です。銀行で投資信託を保有することに否定的な内容が多いのが一般的です。実際に銀行と証券会社とを比べると、確かに証券会社の方が有利な場合が多いです。ただここの点を見ると、デメリットになる点はそこまでのデメリットではない場合もあります。そこも合わせて以下記載します。取扱商品数証券会社の中でもネット型証券会社の中には、数千種類の投資信託を取扱っている会社もあります。一方で銀行では数百程度の商品しか扱っていないところが多いです。ここは資産運用を専門にしている証券会社を利用するメリットです。ただ、商品数がたくさんあると逆に悩んでしまう方にとっては、逆にデメリットになる点でもあります。経済やマーケットの動きに関する情報証券会社は資産運用を専門にしている分、常に経済やマーケットの動きをチェックしています。加えて、これからどうなっていくかも様々な部分に着目して予想しています。銀行は資産運用以外にも様々なお金に関するサービスを提供する必要がある分、この点ではどうしても劣後してしまいます。ただ、長期投資をするのでリアルタイムのマーケット情報が不要と考えれば、大きなデメリットでもないと考えることも可能です。手数料の高さ一般的に証券会社より銀行が取扱う投資信託の方が手数料は高いと言われます。ここは、銀行や証券会社の種類によります。銀行も証券会社も対面型であれば社員雇用している分高コスト商品が多くなります。そして、対面型金融機関でも低コスト商品がないわけではないので、自分でそういう商品を選ぶことができるならば、そのデメリットを払しょくすることは可能です。社員の資産運用の専門スキル銀行員は資産運用を専門にしていない分、証券会社社員に比べ資産運用に関する専門スキルを同等レベルまで期待するのは難しいです。これは、経済やマーケットの動きをどれだけ追いかけているかという部分が関わってくるので、いたし方がない部分です。逆にそこまで専門的なスキルは必要なく投資に必要な最低限度のことがわかればよいという方、ネットを利用し自分で選ぶという方にとってはあまりデメリットにはならないでしょう。投資信託に銀行がおすすめかどうかに関するまとめ銀行で投資信託を保有するのはデメリットが多いと一般的には言われますが、各部分をデメリットに感じるかどうかはその人次第です。銀行で投資信託を保有することを検討されている方は、自分が投資信託を保有する際に何を大事にしたいかを基準に銀行を調べてみるとよいでしょう。1つ1つのメリットとデメリットが、それぞれ自分にとってどれだけのメリットやデメリットになるか、それぞれ検討してみて下さい。
2020年04月07日投資信託は、金融商品の中でおそらく一番身近なものではないでしょうか。取扱いをしている金融機関も様々なタイプがあります。その金融機関で一番みなさんにとって身近なものが銀行だと考えられます。そこで、今回は投資信託を銀行で購入する場合のメリットとデメリットを、他の金融機関と比較しながら記載します。これから投資信託を購入する方の窓口選びの参考になれば幸いです。世間一般の評価平成30年度 証券投資に関する全国調査(個人調査)P101銀行と証券会社との共通点一般社団法人投資信託協会投資信託の仕組み銀行を利用するメリット:相談のしやすさとはいっても、銀行と証券会社とでは大きな違いもあります。なかなか数字や形には表れにくい部分ですが、銀行で投資信託の購入をするメリットは「相談のしやすさ」であると言えるでしょう。以下、その具体的な観点をいくつかご紹介します。[adsense_middle]店舗数の多さ銀行と証券会社とを比べると、銀行の方が店舗の数が多いです。実際に投資信託の購入等で店舗に向かう際には、まず物理的に銀行の方が行きやすいというメリットが挙げられます。コールセンターの営業時間の長さ対面ではなく非対面の相談窓口であるコールセンターも、銀行の方が夜遅くまで営業をしています。これは銀行の場合、投資以外の幅広い商品を取り扱っていることに加えて、入出金など生活のインフラとしての機能も有しているためだと考えられます。以下、代表的な銀行・証券(ネット証券含む)のコールセンターの営業時間をまとめてみましたので、ご参照下さい。お金に関する総合的な相談ができる銀行ではお金に関する様々な商品を扱っています。投資信託の購入の相談をしていて、話の途中で他の商品の方が自分のニーズに合っていることがわかる、というケースもあるでしょう。そういうときにも、銀行の内部の他の取扱商品で対応することが可能です。銀行を利用するデメリット:情報の量と質および資産運用のスキル一方で、銀行で投資信託を購入するデメリットは、「情報」と営業員の「スキル」の大きく2つです。こちらも詳細を項目別に解説します。価格変動リスクのある商品の取扱経験の違い第一に、銀行員は証券会社の社員ほど、価格変動リスクのある商品の取扱経験がありません。銀行で取り扱っている商品には、元本の安全性が高い定期預金等もあります。つまり、投資信託は、商品ラインナップがたくさんのある中の1つのカテゴリーであるということです。ですので、銀行員は証券会社の社員ほどには投資信託の提案や販売の経験ができず、これが提案力に差が出る要因となり得ます。ニーズに合った商品第二に、上記のような商品構成の性質上、銀行での取り扱っている投資信託の数は証券会社ほど多くはありません。お金という分野では、お客さまそれぞれに細かいニーズがあります。そのニーズにきめ細かく対応する上で、取り扱っている商品数が少ないということも、銀行で投資信託を購入する上で不利となり得る点です。マーケットの動き価格変動リスクのある投資信託を販売する上では、日々のマーケットの動きをチェックすることも欠かせません。加えて、これからのマーケットの動きや有望な投資先を予測する力も欠かせません。証券会社の社員は、常にここを実践的に学んでいます。銀行員は変動商品以外の対応等もあるため、証券会社の社員ほどチェックすることはできません。タイミングに合った提案という点でも、銀行で投資信託を購入すると不利になり得ます。販売ノルマこれは個人的な見解ですが、証券会社よりも銀行の方が計数管理に厳しい印象があります。つまり、銀行員の方が商品販売をしなくてはならないというプレッシャーが厳しい可能性があるということです。金利が低い昨今は、金融商品の販売が銀行のよりメインの収益源になっています。ですので、無理な販売が営業現場で推進されるおそれがある点も銀行で投資信託を購入すると不利になり得るポイントと考えます。証券会社を利用するメリットとデメリットは?反対に、証券会社で投資信託を購入するメリットとデメリットはどんなものでしょうか?銀行との対比で以下記載します。[adsense_middle]対面証券会社証券会社には、対面型とネット型と大きく2つがあります。まずは、対面型証券会社で投資信託を購入するメリットとデメリットについて解説します。対面型証券会社で投資信託を購入する場合は、良くも悪くも営業員が介在するところがポイントです。メリット対面で投資相談できることが、最大のメリットです。投資信託の購入だけでなく、その前提となる世界経済の動向や為替の動きなどマーケットに関する各種情報を入手することが可能です。リアルタイムにこのような情報を営業員から入手して、投資信託を購入する判断材料に利用できる点は、銀行にはないメリットです。デメリット取り扱っている投資信託は銀行よりも比較的高リスクです。会社としても高リスク商品の方が販売手数料等が高いため、積極的に高リスクの商品をお客さまに提案する傾向が強いです。そのため、ニーズに合わない高リスク商品の提案を受け購入してしまうおそれもないとは言えません。加えて、販売後に比較的短期間で他の投資信託に乗り換えないか提案を受けることもあるでしょう。ネット証券会社一方で、ネット証券会社では、反対に営業員がいないことが良くも悪くもポイントになります。メリットネット証券会社には営業員がいないため、無理な商品勧誘を受けるおそれがほとんどありません。店舗がなく営業員がいない分、高リスク商品で手数料を無理して稼ぐ必要のないビジネスモデルになっています。また、取扱いしている投資信託の本数も比較的ネット証券の方が充実しています。デメリット営業員がいないということは、自ら情報収集して投資信託を選ばなくてはならないということでもあります。営業員のサポートを受けられないという点は、人によってはデメリットになるかもしれません。結局、銀行と証券会社ではどっちがおすすめ?いずれにもメリットもデメリットもあるため、投資信託を購入する人のタイプによっておすすめの金融機関は異なってきます。以下、それぞれについてまとめます。資産運用以外のニーズもある方資産以外のお金の相談もされたい方は、銀行で投資信託の購入を検討する余地があるでしょう。資産運用とそれ以外のお金の課題とを一体として相談できるのは、他の金融機関にはない銀行ならではのメリットです。会社から情報提供を受けて投資信託を選びたい方会社から資産運用に関する様々な情報提供を受けて投資信託を選びたい方は、証券会社がおすすめです。資産運用の情報の量と質のいずれにおいても、銀行よりも証券会社が勝っています。ご自身で調べることが難しい情報も含めて証券会社は提供をしてくれます。ただし、証券会社の中でも営業員から情報提供を受ける可能性のある対面型証券会社を利用する場合、それらの情報に左右されずに自分なりの判断基準でしっかり選ぶことが重要です。自分で勉強して投資信託を選びたい方自分で資産運用に関する様々なことを勉強して投資信託を選びたい方は、証券会社、中でもネット証券会社がおすすめです。対面型証券会社もネット証券会社も情報の量と質ともに優れていますが、ネット証券会社の場合は営業員がいない分、特にホームページ等で様々な情報を提供しています。投資の初心者の方投資の初心者の方もネット証券会社がおすすめです。投資の知識や経験があまりない状態では、営業員からの情報提供があってもその情報を自分なりに評価するのが難しい場面があります。ですので、自らのペースで情報収集できるネット証券会社での投資信託の購入がおすすめです。投資の初心者の方だと、自ら情報を取りにいくのも手間に感じるかもしれませんが、納得のいく投資判断をする上ではこれが一番だと思います。銀行での投資信託に関するまとめ銀行で投資信託を購入することにはメリットもデメリットもあります。まずはそれぞれを確認し、自分に合った投資信託の購入窓口をどこにしたらよいか検討するとよいでしょう。ご自身に合っていれば、購入の窓口はどこでも構いません。ご自身のライフスタイル、性格、投資する上で大切にしたいポイントなどをぜひ考えてみて下さい。
2020年03月06日証券はネット証券の中で最も口座数が多い証券会社です。SBI証券で取引している人も多いのではないでしょうか。今回は、SBI証券で人気のある投資信託の中からおすすめのファンドを紹介します。「投資信託の数が多すぎてどれを買えばいいかわからない」という人は、ぜひ参考にしてみてください。SBI証券で投資信託がおすすめの理由SBI証券SBI証券は、ネット証券で口座数、株式売買委託金額ともにNo.1の企業。たくさんの個人投資家がメイン口座として利用しています。投資信託の取扱本数も2400本以上とネット証券トップクラス。豊富な銘柄から自分のニーズにあった投資信託を選べます。また、100円から購入できるのファンドもあるので、おこづかい感覚で投資を始めることが可能です。SBI証券での投資信託の買い方SBI証券で証券総合口座を開設したら、まずは入金をします。入金をしたら、SBI証券のサイトの「投信ページ」に進みます。投資信託は、「ファンド名・委託会社名・キーワード」から検索が可能です。SBI証券銘柄を決定したら、「金額買付」「口数買付」「積立投資」から購入方法を選びます。SBI証券目論見書・補完書類等を閲覧後、同意して注文入力します。金額買付では、最低100円以上1円単位で購入できます。SBI証券注文確認画面で内容を確認し、注文を発注したら完了です。投資信託の購入にはコストを意識する購入手数料と信託報酬投資信託の購入は、純資産総額や基準価額のほかに、購入手数料や信託報酬などのコストを意識するようにしましょう。購入手数料とは、投資信託を購入する時に投資家が販売会社に仕払うコストです。そして、投資信託の運用期間中は、信託財産から間接的に信託報酬が差し引かれます。信託報酬はファンドにかかる費用です。運用にかかる費用や、運用報告書の作成・発送費などの費用をまかなうもので、販売会社・運用会社・信託銀行の3者で配分されます。インデックスファンドとアクティブファンド運用手法により、投資信託は主にインデックスファンドとアクティブファンドに分けられます。インデックスファンドは、日経平均株価などの指数に連動することを目指す投資信託。アクティブファンドは、運用のプロであるファンドマネージャーが自ら銘柄を選択して指数を上回ることを目指す投資信託です。銘柄選定の手間などがかからないことから、一般にインデックスファンドのほうがアクティブファンドよりも、購入手数料や信託報酬などのコストが安い傾向にあります。SBI証券の投信パワーサーチを利用するSBI証券のパワーサーチ機能は、SBI証券が取り扱っている投資信託の中から、自分の希望条件に一致した銘柄を探せる機能です。買付手数料や信託報酬などのコストだけでなく、モーニングスターのレーティングや投資地域など、さまざまな条件で検索できます。自分で投資したい条件が決まっている人はパワーサーチを利用して、自分の条件に合った投資信託を見つけるようにしましょう。投資信託の銘柄比較ランキングSBI証券米国の代表的な株価指数であるS&P500指数に連動する成果を目指すファンドです。バンガードが運用を行う「バンガードS&P500ETF(上場投資信託)」が実質的な投資対象です。バンガードは世界最大級の資産運用会社で、運用資産残高は約5.6兆ドル(約600兆円)。インデックスファンド市場シェアの約4割を誇ります。米国の代表的な株価指数であるS&P500に投資することから、値動きがわかりやすく、アップルやマイクロソフト、アマゾン・ドット・コムなど世界的な有名企業に投資できることも魅力です。第2位ニッセイ外国株式インデックスファンド基準価額:16,329円純資産:1,382億7,200万円信託報酬:0.10989%(税込)SBI証券日本を除く主要先進国の株式に投資し、MSCIコクサイ・インデックス(配当込み・円換算ベース)に連動することを目指すファンドです。購入時、換金時の手数料が無料で、信託報酬も0.10989%(税込)と安いのが魅力です。国・地域別組入比率は以下の通りです。アメリカ:68.7%イギリス:6.0%フランス:4.1%カナダ:3.8%スイス:3.5%組入銘柄は情報技術が多く、上位銘柄は次の通りです。アップル:2.7%マイクロソフト:2.7%アマゾン・ドット・コム:1.9%第3位明治安田J-REIT戦略ファンド(毎月分配型)基準価額:11,594円純資産:482億9,600万円信託報酬:0.99%(税込)SBI証券国内のJ-REITに投資するファンド。一般のJ-REITファンドは、40~60銘柄以上組み入れるのが通常ですが、当ファンドは25銘柄に厳選し、魅力的と判断した銘柄に投資しているのが特徴です。また、J-REIT市場の局面によって、アロケーション(投資配分)も変えます。REITの組入比率変更により、価格変動リスクを抑えた運用を目指しています。毎月分配金が出るのも魅力です。SBI証券のインデックスファンドの魅力SBI証券インデックスファンドで世界中の金融商品に投資するには、手間がかかります。国内株式・海外株式・海外債券など、それぞれのインデックスファンドを購入しないといけないからです。しかし、インデックスファンドを組み合わせたバランス型ファンドなら、1本で幅広い金融商品に投資できます。大和-iFree 年金バランスは、私達の年金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の基本ポートフォリオに近づけることを目標として、効率的かつ安全な運用を行います。大和投資信託購入時や売却時の手数料は無料で、信託報酬も業界最低水準。これ1本で国際分散投資できるため、初心者でも始めやすいファンドです。野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型(バランス型)基準価額:15,165円純資産:120億4,500万円信託報酬:0.55%(税込)SBI証券国内外の株式や債券・REITなど7つの資産に分散投資するとともに、為替ヘッジすることで海外の資産を保有することによる為替リスクを抑制します。為替変動リスクを抑えた運用をしたい人におすすめです。野村アセットマネジメントニッセイ日経平均インデックスファンド(国内株式型)基準価額:13,432円純資産:68億3,900万円信託報酬:0.154%(税込)SBI証券日本の代表的な株価指数である「日経平均株価」に連動することを目指すファンドです。日経平均株価は、東証1部銘柄から選ばれた日本を代表する225銘柄の平均株価指数で、日本経済新聞社が算出・公表しています。新聞やテレビのニュースなどで目にする機会も多く、値動きがわかりやすいという特徴があります。楽天・全米株式インデックスファンド(国際株式型)基準価額:11,666円純資産:617億8,100万円信託報酬:0.162%(税込)SBI証券米国株式市場の動きをとらえることを目指す「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」に連動することを目指すファンドです。主要投資対象は、バンガードが運用する「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」です。CRSP USトータル・マーケット・インデックスは、米国株式市場に上場する大・中・小型株式、約4,000銘柄で構成される時価総額加重平均型の株価指数です。米国の株価指数は、NYダウやS&P500が有名ですが、小型株は含みません。小型株を含むCRSP USトータル・マーケット・インデックスは、より米国株式市場の実態を表している指数と言えます。つみたてNISAで積立投資をはじめようSBI証券第2位ニッセイ外国株式インデックスファンド基準価額:16,329円純資産:1382億7200万円信託報酬:0.10989%(税込)SBI証券3位三菱UFJ国際-eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)基準価額:11,245円純資産:364億7200万円信託報酬:0.154%(税込)SBI証券国内外の株式や債券・REIT(不動産投資信託)に12.5%ずつ均等に投資するファンドです。基本投資割合は、以下の図の通りです。三菱UFJ国際投信このように、幅広い金融商品に投資するファンドを「バランスファンド」といいます。資産を分散することで、株式だけに投資するファンドなどよりも、大きく値下がりするリスクを抑えられます。どれか1つの資産が値下がりしても、他の資産が値上がりするなどして、ファンド価格が大きく値下がりする可能性が低くなるからです。eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)1本に投資すれば、世界中の幅広い資産に投資できます。さらに、バランスファンドでは最低水準の信託報酬(0.154%)も魅力です。コスト面から見ても、長期運用に適したファンドと言えるでしょう。SBI証券でおすすめの投資信託に関するまとめ今回は、以下のSBI証券のおすすめ投資信託を、ランキング形式でご紹介しました。1.初めての人が購入している投資信託2.インデックスファンド3.つみたてNISA月間積立金額ランキングSBI証券は、購入時手数料が無料で信託報酬も低いインデックスファンドを数多く揃えるなど、低コストのファンドが多くあります。また、100円と少額から始められるのも魅力です。まずは少額からでもいいので、今回のランキングを参考にして投資信託を始めてみてはいかがでしょうか。
2019年11月06日今回は投資信託における「分配金」に関して説明していきます。分配金と聞くと儲けを想像する方が多いかと思います。今回は仕組み、メリット、デメリットについて、わかりやすく説明していきます。分配金とは?仕組みと配当金の違いを解説最初に投資信託における分配金の仕組みからお話します。投資信託には実は決算があり損益や資産状況が整理されます。この段階で分配金も計算されます。決算が終わったら、投資信託の分配可能原資と呼ばれる部分から、投資家さんへ払い出される金額の事を分配金と呼ぶ訳です。払い出されない場合もあります。そして分配金には2つの呼び方があります。普通分配金:利益とされるため税金がかかる特別分配金(元本払戻金):利益とは見なされないので税金がかからないどちらも手元にお金が返ってくるので、ちょっとお得な感覚になりますから人気のある商品です。お金が返ってくるタイミングの決め方は各ファンドの運用会社によります。毎月だったり3カ月毎だったり1年等ファンドによって様々です。もう少し細かく言うと払出の決まり方は決算日から5日目以降に受け取る事が可能となりますので、皆さんのライフスタイルに合わせて受け取り方を決めましょう。配当金と分配金?同じじゃないの?同じ意味にも見て取れますが、厳密に言えばどこから払い出されたのかで異なります。分配金・・・・投資信託から払い出されます配当金・・・・株式を発行した企業から払い出されます投資信託を購入した場合は「分配金」、株式を購入した場合は「配当金」と憶えておくと分かりやすいでしょう。分配金の仕組みを教えて!では分配金がどの様な仕組みで皆さんへ還元されるかを説明します。投資信託には決算があると先程書きました。この決算日の基準価格(ファンドの一口当たりの価格)がファンドを購入した際に計算される個別元本を上回っている場合、これは利益となりますので、普通分配金が支払われる事になります。逆のパターン、つまり上回っていなければ特別分配金、場合によって特別分配金と併せて普通分配金が払い出される事になります。個別元本とは投資信託を買った時の値段の事。購入した時の価格を憶えておくに越したことはありませんが、忘れてしまっても定期的に送られる取引残高報告書にも記載があるので、チェックは欠かさずやっておきましょう。イメージ図はこんな感じです。見方としてはシンプルにオレンジの箇所を超えた青い部分が分配金に当たります。注意点として、分配金は契約時に決まった金額を払い出すものではありません。この原資も限りはありますので溢れた分を全額受け取れる訳ではありません。分配金はお得なの?教えてメリットデメリット!分配金に関する概要は先程の通りです。イメージが掴めれば次は損得について説明していきますね。[adsense_middle]分配金のメリット先にメリットからですが、やはり運用期間中にお金を受け取れる点でしょう。私のクライアントさんにも毎月受け取りたいとの意向が強く、複数の毎月分配型ファンドを購入していました。結果毎月の様にお金が入ってくるから助かると仰っていました。これは羨ましい限りですね。ご自身ではなくお金に働いて貰っている事になります。その結果定期的に入ってくるのは精神的に助かりますね。分配金のデメリット次にデメリットについて説明します。大きく言うと2つあります。1つは分配金を受け取ると長期的な投資に影響が出て複利効果が機能しないという点です。もう1つは特別分配金の場合元本を取り崩して受け取っている為、決して利益にはなっていないという点です。この2点は非常に大切な事ですので、改めて説明していきます。デメリット①長期投資に向かない分配金受取。将来の受取金額に影響が出る分配金を受け取る方と受け取らない方、それぞれ投資プランが異なるかと思います。受け取りたい方は毎月家計の一助にしたい方ですが、受け取らない方は将来に渡って大きく資産を増やしたい方だと思います。ここで知っておいていただきたい事は、投資信託には複利効果が備わっていますので基本的に長く時間を掛けて運用する事に長けているという事です。しかし運用期間中に分配金を受け取る場合、将来増やせる原資を先取りする事になる為、複利効果が全く機能しないという事になります。もう少し噛み砕くと受け取らず利息さえも運用に回せば複利の効果で更に金利が付いて増える効果が大きくなっていくんですが、利息を毎回受け取る事によって元の金額は一向に増える事が無いので大きく増える事はありません。投資の目的を老後の資産形成としている方が、何らかの理由で分配型投資を始めた場合、それは投資の目的と大きくかけ離れる事になります。投資の目的、スタイルをハッキリとさせておく事と商品選びは非常に重要ですね。デメリット②利益と見なされない特別分配金。元本取り崩しの可能性も!前述しましたが、分配金には2種類ありましたね。普通分配金と、特別分配金です。ここでは特別分配金、いわゆる元本払戻金についてのデメリットを説明します。意味合いは字のままです。元本払戻金は自分が投資した金額を取り崩して手元へ帰ってくる事になりますので、何も利益になっていません。むしろマイナスが大きいと言えます。そしてお金が口座に入ってくれば疑いなく利益の様に感じてしまうので、注意は必要です。これは俗にタコ足配当と呼ばれまして、このケースでのご相談は多く、ご理解頂いていない方は非常に多いようです。理由は勧められるまま投資しており、何も知らない又は疑っていない点にある様に思います。本記事をご覧の皆さんはしっかりと比較して、ご自身の投資プランに合った形で進めて下さい。分配金で知っておくべき事先程、損得について説明しましたが、もうひとつ知っておくべき事を解説します。分配金を払い出すという事は、ファンドの基準価格が下がるという事になります。この基準価格は投資信託を売却する際に関係します。投資信託の場合、購入した口数に基準価格を掛けたものが投資の成果となります。従って、どんなに口数を積み重ねても、基準価格が下がってしまったら成果は出ないという事になります。分配金は基準価格を減らすという事を覚えておいて下さい。長期投資で老後の資産を形成したい方は避けておいた方が無難だと言えます。分配金にかかる税金、購入手数料を回避するならNISA口座がオススメここまでは分配金の詳細を説明しました。ここからは普通分配金への税金回避の方法を説明します。回避する方法としてはNISA口座を利用する事に尽きます。NISA口座は年間投資額120万円に対して出た利益に対し非課税となる優秀な口座です。普通分配金の課税も回避してくれます。投資を行う際に気を付けておいた方が良いポイントは「コスト意識」です。かかる手数料を抑え、かかる税金を回避する事が賢く運用するポイントの一つでもあります。分配金のメリットを享受した投資スタイルをご希望の方はNISA口座を活用しましょう。投資信託の分配金に関するまとめ今回は分配金に関して説明してきました。メリット、デメリットをしっかりと把握した上で大切なのはご自身の投資スタイルによって商品を選択するという事です。長期投資をしているはずなのに分配金の払い出しの影響で資産が増えていないとなると本末転倒ですし、時間を掛けて投資終盤に気づくと目も当てられなくなってしまいます。ご自身の目的は何なのかを明確にして投資信託を始めて下さいね。
2019年10月24日投資信託は、100円~1000円と少額から始められ、運用をプロに任せることができます。銘柄や売買選びに悩まないで済むので、初心者にも向いている金融商品です。ただし、投資信託は元金保証ではありません。投資した金額が減ってしまうリスクがあるのです。リスクを減らすためには、ファンド選びも大切です。この記事では、初心者の投資信託の始め方とファンドの選び方について解説します。投資信託(ファンド)の基本金融庁つみたてNISAの投資対象は以下の通りです(2019年10月時点)インデックスファンド:148本アクティブファンド:18本ETF(上場投資信託):7本つみたてNISAの対象商品は、手数料が低水準で分配金が頻繁に支払われないなど、長期・積立・分散投資に適した投資信託とETFです。つみたてNISAの投資対象になっているファンドの中から、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)をご紹介します。eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)三菱UFJ国際投信eMAXIS Slim バランスは、国内外の株式・債券・リート(不動産投資信託)に幅広く分散投資するバランスファンド。購入時手数料や信託財産留保額がかからず、保有コストである信託報酬も0.1512%(税込)と、バランスファンドの中でも低コストであることが特徴です。過去1年間の基準価額と純資産総額の推移は以下の通りです。両方とも右肩上がりで推移しています。三菱UFJ国際投信初心者の投資信託の始め方に関するまとめ今回は、初心者の投資信託の始め方とファンドの選び方について解説しました。初心者の人は、品揃えが豊富で手数料が安いネット証券で投資信託を始めるようにしましょう。個別の投資信託の選び方に関しては、以下の点に注意します。販売手数料・信託報酬・信託財産留保額などのコスト純資産総額と基準価額また、非課税制度である「つみたてNISA」も利用しましょう。売却益や分配金の税金がゼロになるほか、金融庁が厳選したファンドの中から銘柄を選べるからです。最初は、幅広い銘柄に分散投資できる「バランスファンド」がおすすめ。大きな利益を狙うよりも損失を抑えながら、長期での運用を心がけましょう。
2019年10月22日今回は投資信託にかかる税金について解説していきたいと思います。これまでは手数料について解説した事もありましたが、金融商品である以上税金は付き物です。一体どんな税金がかかるのかわかりやすく解説していきますね。投資信託の種類によって税金は異なる今回の場合5%の税率ですので、25,000円が課税となる計算です。年金で分割して受け取りたい場合年金としてコツコツ受け取る場合は年齢によって控除額が変わります。65歳未満であれば70万円までの控除、65歳以上であれば120万円まで控除対象です。運用の成果で分割の金額が異なりますし、受け取れる年金と合算しても大丈夫ではありますが、貰える年金額が大きくなりそうな方は一時金で受け取っておく方が良いでしょう。投資信託にかかる税金に関するまとめ投資信託における課税に関して解説してきました。課税と言われるとピンと来ないケースもありますが、非課税の枠内で出来る事、退職所得を大きく利用する事等を考えると早めにスタートした方の方が恩恵は大きい様です。かかる税金の想定を早めに行って投資をスタートして下さいね。
2019年10月15日今回は投資信託における「リスク」について説明していきます。リスクという言葉を聞くと怖いとか、悪いとかネガティブなイメージが連想されますが、具体的には分からない方が多いのも事実です。今回より具体的に掘り下げて解説していきます。リスクの定義、意味は何?これは日本の上場株式のリターンの統計をグラフにしたものです。スタートは1966年から、2005年の間のリターンとなります。40年間の間にどの位置からでもいいので始めた場合、タイミングが良かった人(運が良かった人)は1年目で最大72.1%のリターンとなっています。逆にタイミングが悪かった人(運が悪かった人)は1年目でマイナス24.8%と資産が減ってしまいました。ここがポイントです。1年で結果を出そうとしたら、明日のリターン等誰も分かりませんので、「運」に頼るしかありません。では運の悪かった人が5年間投資し続けた結果はマイナス7.3%です。それでもマイナスです。この時心理状態として、「このまま続けて大丈夫だろうか?」と考えているかもしれません。そこを乗り越えて20年間投資した結果最低でもプラス4.4%のリターンとなっています。30年間だとプラス6.8%となっており、どのタイミングで始めても、20年以上続ければ、マイナスになった人は一人もいないという事になります。短期で結果を出す事は難しいのが投資信託だと思って下さい。また参考までに、日本人の投資信託の平均保有期間は2.6年だそうです。これほど短期で手放すのはかなり損失を出すリスクもありますので短期で結果は求めない様にしましょう。言われるがままの商品購入で「集中投資」するとリスクは大きくなる通常投資信託や株等を始める場合は、銀行、証券会社へ行きます。最近ではネット系が増えてきました。何から始めれば良いのか?何に投資すれば良いのか?という質問は大いにあると思います。販売窓口の方は売りたい商品を勧めてきます。例えば商品が特定の会社の株式だとしたら、これはリスクが大きくなります。5つのリスクの価格変動リスクをモロに受けてしまいますね。Aという会社の株1本で投資を始め、最初は堅調だったが、粉飾決算が明るみになり株価が・・・・となると、目も当てられない状況になります。大きく失敗しない為には、投資先を集中させない事が必須となります。大きく勝負に出る為に「一括投資」はリスクが大きくなる結構誤った認識をお持ちの方もいるかもしれませんが、投資信託は大きなお金を必要としません。コツコツと毎月行えますが、大きなお金が必要なんでしょ?というご質問は多いです。大きなお金を投じている方は結構目減りしてしまっているケースも少なくありません。例えばですがこちらの図のような値動きをするファンドがあったとします。分かり易くする為、1年間で表しますが、1年分の12万円を投じた場合と毎月1万円ずつ投じた場合どちらの方が結果は良いでしょう?正解は毎月投じた方が結果は良かったとなります。投資の成果は「口数×価格」となりますので、口数を多く買う事がリスクを軽減させる事になります。では12万円の一括の場合、12口買って値動きを待ちます。対する1万円ずつは1年後約30口買う事ができました。12ヶ月目の価格が5,000円なので、それぞれの口数に掛けると一括投資は6万円となり、毎月投資は15万円となる訳です。この様なファンドの値動きをするものは誰も買う時には分かりません。一括で購入し下落相場の場合だと誰もが手放したくなりますよね。いわゆる高値掴みと呼ばれるものになります。手元に大きなお金があったとしても、リスクを回避する為には一括投資は控えた方が良いという事です。投資信託のリスクに関するまとめ失敗事例を解説しましたが、リスクの高くなる方法である事は間違いありません。では失敗しない為に何をやるのか?ですが、逆の事をやればいいだけです。短期でなく「長期」、集中投資ではなく「分散投資」、一括ではなく「時間分散(買うタイミングを散らす事)」です。投資信託もこのルールに則ればリスクを軽減できます。簡単な方法ですから、始める前に覚えておいて実践にお役立て頂ければと思います。
2019年10月10日今回は投資信託のデメリットについて解説をしていきます。最近では投資信託はすっかりお馴染みになってきましたが、良い事ばかりではありません。しっかりとデメリットも確認して始めたい方は是非ご一読下さい。投資信託のデメリット①投資にはリスクが付きまとう!これは1965年から2005年の日本の上場株式における40年間のデータです。見方として横軸に投資年数(保有年数)、縦軸はリターンに関するグラフとなります。先程の40年間の間に日本の上場株式に投資をしたとします。タイミングは様々ですが、1年間保有した場合の最大リターンは72.1%に対し、最低のリターンはマイナス24.8%となっています。1年間で結果を出したい!となった時にはマイナスを被る事だってある訳です。ところが、30年間の所をご覧ください。最大のリターンで12.8%、最低で6.8%と1年目のマイナスが消えてしまっています。この表を見ると長期に投資を行う事で、1年目に被ったマイナスを消す事も可能になる訳です。少なくとも10年以内で結果を出そうとせず、10年以上は投資を続ける事でデメリットを解消できると思いますので、じっくりとやっていく事が非常に大事ですね。[adsense_middle]投資信託のデメリット③手数料が必ず発生してしまう!例えば解約金が1,000万円だとします。そこに拠出した金額(必要経費)が700万円とします。すると300万円利益になります。ここから50万円を引き250万円に対し1/2を掛けると125万円となり、ここに所得税率が掛かります。この時の所得にもよりますが、10%かかれば12.5万円が税金で引かれる計算になる訳ですね。他の投資商品と違って生命保険は大きく税金が発生しますので、デメリットになるでしょう。しかし、他の商品に無い特性として、死亡保障が付いています。同じスタートラインで開始して、1年後に亡くなる事があれば保険としてお金を残す事は可能です。他投資商品は運用成果を受け取る事になりますので、その点は大きな違いと言えますね。生命保険を活用した場合に気を付けておくべきデメリット生命保険で投資を活用する場合に気を付けておくべき事は、10年未満の解約です。この場合「解約控除」とよばれるものが発生します。分かり易く言えば、解約金から、解約年数に応じたペナルティーが差し引かれてしまいますので、早期の解約は要注意です。10年を超えれば解約控除は発生しませんので、投資の基本原則に従ってやっていれば回避する事は可能でしょう。投資信託のデメリットに関するまとめ今回は投資信託に関するデメリットを解説してきました。商品は様々ですが、注意すべきは必ずデメリットはありますので、そのデメリットをどれだけ許容できるかという点が大事です。どの金融商品もデメリットが無いものは存在しません。しっかりと事前に確認し資産運用に備えて下さい。
2019年10月01日今回は初心者の方向けのお話です。投資信託の選び方、比較のポイントを解説していきます。投資信託といっても多くの金融機関が取り扱っており、どこで始めれば良いのか、どの商品を選んだらいいのか、何から手を付けたらいいのかをしっかり解説していきます。選び方と比較すべきポイント投資信託の仕組みは、お金を出した後の運用は全て運用会社という所がやってくれます。この運用会社に対しての報酬という事です。つまり低い手数料で運用してくれる方が投資効率は上がります。また、運用は長期間に渡って行わなければ増える確率は上がりません。長きに渡って支払い続ける為、しっかりとコストを意識した方が良いという事になる訳です。ファンドを「買う」際に掛かる購入時手数料ですが、回避できるのはつみたてNISAで投資信託を買う事です。国の制限がありますので、購入時手数料は掛からない様になっている為です。いずれにせよ手数料はしっかりとチェックして下さいね。ポイント②販売会社は慎重にこの図でも分かる様に、10年超は運用して頂きたい所ですが、つみたてNISAを活用し20年運用できるのであれば、非常にパフォーマンスの良いファンドになると考えています。20代30代の方は20年間の運用を考えても時間はまだありますので、積極的に考えても良いのではないでしょうか。投資信託の選び方に関するまとめ今回は投資信託の選び方のポイントを解説してきました。選ぶポイントはコスト、証券会社、インデックスファンドという点が重要でした。目論見書やパンフレットをしっかり読み込んで、大切なキーワードをチェックして下さいね。
2019年09月16日今回は投資信託で失敗する理由について解説していきます。投資信託の本来の目的は資産形成にあります。「じっくりと腰を据えて一喜一憂せず」が鉄則ですが、やはり失敗したという声も後を絶ちません。何故失敗するのでしょうか?私のクライアントの相談事例等も含めて解説を行っていきます。初心者にありがちな理由この様に現預金の割合が米欧と異なります。そして、アメリカの場合は長期投資を着実に実行しているそうです。特に金融教育がしっかりとされているからという訳では無く、自身の運用するゴールを明確に設定しているからだそうです。明確なので日々の経済に関する情報に敏感になり過ぎず、帰って意識していない事が殆どです。この国の違いも参考になればと思います。事例その②拠出金額を見誤るこの事例は私の所にご相談に来られたある主婦の実話です。通常初めて投資信託等を買い付ける場合、これまで抵抗しかなかったにも関わらず、過剰な金額を投資する方もいらっしゃいます。このご相談に来られた方(Aさん)も同じように沢山の投資を行っていました。現在の預貯金の利率が低い事に不満が有り、様々なセミナーを受講し、投資信託に心酔していらっしゃいました。投資信託を始めたのは独身の頃。老後の為と思い始めたのがきっかけだったそうです。いざ始めるとなると、生活費などを切り詰めて投資に臨んだと仰っていました。プライベートに使うお金も投資に回し、何とか生活はできていました。程なくしてAさんもご結婚の時を迎え、お子様も誕生しました。こうなってくると、独身の頃と話が変わってきます。独身時代は自分の事にお金を使う事ができましたが、お子さんが生まれ、仕事はパートに代わり、でもせっかくの投資が辞めれない。どうしたらいいのでしょうか?とご相談に来られた訳です。投資額の見直しが不可欠金額は言いませんが、生活費と投資額がかなりアンバランスだった為、一度投資額を見直すという事で話を進めました。一歩間違えれば借金してでも投資を行う勢いでしたが、それは本末転倒です。もし出会うタイミングが遅ければ最悪破産という状況に陥っていたかもしれません。それ位、熱量を感じた印象に残っているクライアントでした。この様に、溢れる情報に感化されてしまって足元が見えなくなるケースもあるという事です。まずは将来設計を行うライフプランニングを実施して投資信託を行うという方法もありますので、できる方は是非一度プラン作成して臨んで下さい。またリスク分散も必要です。投資信託一筋での資産形成は危ないので気を付けましょう。事例その③分配金という落とし穴この事例もクライアントさんの事例です。私が定期的に行うマネーセミナーにエントリーされた60歳手前の独身女性でした(Bさん)。個別相談をご希望なさったので、お話を聞くと、今購入している投資信託はどうですか?と銘柄についてお尋ねになってこられました。結構な数の投資信託を購入しており、全て毎月配当金を分配する「毎月分配型」という投資信託でした。そして購入は一括で購入していました。同じ証券会社での購入でしたので、購入のきっかけをお尋ねすると、「証券会社の方がお友達なんです」との事で、ご友人のおすすめを購入していたそうです。買い付けに使った金額も、新築戸建てが買える位の金額でした。このお話で気を付けて頂きたいのは3点です。皆さんはどこに気を付けなければいけないか分かりましたか?[adsense_middle]一括購入で高値掴み一括購入という点は気を付けるべきポイントです。投資信託で最も望ましい購入方法は「長期投資」「資産分散」「時間分散」です。このうちの「時間分散」、これはドルコスト平均法と呼ばれる投資手法でして、聞いた事があるかもしれませんね。少し解説をしておきます。ドルコスト平均法とは株や投資信託などの金融商品を毎月一定額にて買い付ける投資手法です。値上がりの場合は買付の数が少なく、値下がりの場合は買付の量が多くなります。この手法で購入単価を平準化する事ができ、長期投資との相性が良く、安定した収益を得たい場合に用いられる手法です。買い付けのタイミングを毎月にしているので、時間分散と言います。また、一括購入の高値掴みを回避できる手法でもあります。つまり投資行動において成果を求める場合にはコツコツ買い付ける事が無難ですが、Bさんは一括で購入していました。これは「高値掴み」になりうる可能性もありますので、おすすめはしません。高値掴みとは、高値で買った銘柄がその後値下がりしてしまう事。予想が出来ない状況で、値動きのピークに買った場合等は大きなリスクを伴う。結果Bさんの購入した全ては一括購入でした。値動きも調べましたが、残念ながら値下がりしているものが多数あり、Bさんは絶句していました。毎月分配型はタコ足配当次に気を付けるべきは「分配型」であるという点です。毎月分配型が全てそうだとは言いませんが、タコ足配当の可能性が極めて高いファンドばかりでした。先にタコ足配当を解説しておきます。タコ足配当とは毎月の分配金が自分の投資元本だったりするケースの事です。通常分配金は運用等の成果に応じて配当されますが、時として配当が厳しい場合もあります。その際に投資元本を配当として出す事がタコの生態に似ている事から(タコは自分の足を食べてしまう習性があります)、タコ足配当と呼ばれる様になりました。Bさんは毎月の配当で生活しているとの事でしたが、よく見るとタコ足配当でした。結果自分の貯蓄を取り崩している事と何ら変わらなかった訳です。分配金は受け取るよりも、再度投資に回す方が投資効率を飛躍的にアップさせます。長期投資の場合は尚更です。目先の利益よりも将来のゴールが大切だと言えます。金融機関のおすすめは本当におすすめなのか?3つ目は「友人に勧められた」と言う点です。話の中ではBさんと証券会社の担当者は友人関係にあると仰っていましたので、親しい間柄であると言えますが、全てご友人を信じ切っての購入ばかりでした。本当にお客様の為になる商品だったのでしょうか?私はある証券会社の知人に聞きました。おすすめは本当におすすめなのか?結果、「営業」「販売」「数字」という結果を求められる為、正直、金融機関の販売したい商品を提案すると言っていました。これはどの金融機関にも当てはまる事だと思いますが、金融機関は手数料が収益の柱です。つまり手数料が会社や担当者にとって良い商品を販売するケースも少なくないという事です。今回のBさんのご友人が手数料ありきで販売したのかは確認できませんが、少なくともBさんの利益になっている商品は見当たりませんでした。しかしBさんにとってご友人の方は頼りがいがあって、相談し易い関係だと思います。こんな時、別に相談できる人がいれば話は違ったかもしれません。私は常に「信じるな、疑うな、確かめろ」という信条で情報を収集しています。皆さんも「信じず、疑わず、確かめて」頂ければと思います。事例その④コスト意識が低い投資信託は少なからずとも運用にコストが発生します。これは「購入時」「保有時」「売却時」に掛かります。特に「保有時」に掛かるコストは保有し続ける限り発生しますので、注意が必要です。これまでに多くの方のファンド購入に関する相談を受けましたが、少々無駄に思えるコストだなと思うものもありました。増やす目的で購入するはずの投資信託ですが、このコスト意識が低い為、折角の運用もパフォーマンスが鈍ってしまう事もあります。無駄なコストを省く為には以下の点を注意して頂ければと思います。NISA口座を活用し非課税運用する一般口座とNISA口座では課税されるか非課税になるかで大きく異なります。課税と言っても約20%もの額が税金として引かれてしまいますので、NISA口座を活用して課税を回避する事は非常に重要だと言えるでしょう。つみたてNISAを通じ購入手数料を回避つみたてNISAでは購入に関する手数料は取られない様になっています。ノーロードと呼ばれるものです。購入する際に費用が発生するのと、しないのとでは異なります。もし購入に関して迷う事があれば、つみたてNISAを選択すると非課税で購入手数料は無料になりますのでおすすめですよ。保有時の手数料は信託報酬をチェックこの信託報酬は保有する限り発生する費用です。運用してくれる方への報酬だと思って下さい。運用し続ける限り、当然ですが費用は発生します。この信託報酬が低いファンドを選択する事も重要なポイントです。選び方の基準として、アクティブファンドなのかインデックスファンドなのかである程度の見分けは付きます。アクティブファンドは信託報酬が高く設定されており、インデックスファンドは低く設定されています。その差は約1%前後にも及びますので、気になるファンドがあれば信託報酬をしっかりチェックしておいて下さい。事例に関するまとめ私がこれまでにお会いした方含め、損をする可能性を事例を交えて解説してきました。改めてまとめると次の様になります。一喜一憂してしまいすぐに手を引く家計の中でアンバランスな投資額分配金で受け取っている一括購入による高値掴み勧められるがまま購入するコスト意識が低い以上の点は失敗する可能性が高く、また投資に嫌なイメージを植え付けてしまいます。私個人としては、「今の投資に対する機運が良い中で投資に前向きになったけれど、やっぱり駄目だった」となって欲しくないので、今回解説した点は是非押さえておいて下さい。なぜ投資に失敗するのか?原因は心理にあり!?先程までは事例を解説しましたが、実は投資行動において研究された方がいらっしゃいます。ダニエル・カーネマン氏とエイモン・ドベルスキー氏によって提唱されたのが「プロスペクト理論」というものです。カーネマン氏は2002年にノーベル経済学賞を受賞されています。この理論を確立する為の有名な実験をご紹介します。皆さんも是非やってみて下さい。[adsense_middle]Q1:あなたの目の前に以下の2つの選択肢を提示されたものとする選択肢①:100万円が無条件で手に入る選択肢②:コインを投げ、表なら200万円手に入るが裏なら何も入らないQ2:あなたは200万円の負債を抱えていたとする。同様に以下2つの選択肢を提示された選択肢①:無条件で負債が100万円減額され残り100万円の負債が残る選択肢②:コインを投げ、表が出たなら負債の全額免除だが裏なら負債総額は変わらないみなさんはどの選択肢を選びましたか?まずQ1では圧倒的に選択肢①を選ぶ方が多いという結果が出ました。Q2では同じように選択肢①を選ぶかなと思いきや、選択肢②を選ぶ方が殆どだったそうです。プロスペクト理論とは先程の質問ではQ1では堅実な方法を選択する傾向が強い事に対し、Q2では負債(損失)を抱える事によってという条件の下、同じ質問の選択肢①を選びそうですが、ギャンブル性の強い選択肢②を選んでいます。端的に言うと次の様な解釈になります。人間は目の前に利益があると、利益が手に入らないというリスクの回避を優先し、損失を目の前にすると損失そのものを回避するという傾向にあるこの様に合理的な選択が出来なくなるという事が学問でも明らかになっています。先程のAさんBさんも、早々に手放せばリカバリーもできたかもしれませんね。損をしない運用方法はあるの?投資信託で損をしないという方法はありません!しかし、損する可能性を極めて小さくしていく方法はあります。これまで書いてきた事例の真逆の事をするという事です。一喜一憂しない事(ある程度ほったらかし位が丁度いい)運用のゴール設定を明確にしておく事長期、積立投資でなるべくインデックスファンドを選択する事以上3点を心掛ければ、少なくとも損失の可能性を低くする事はできるでしょう。投資信託の失敗に関するまとめ今回は投資信託で失敗する原因について解説してきました。私が思う最良の方法は、最後に解説した3点を実施する事だと思います。しかし、人の心理は変わります。もし悩んだ時には本記事に帰ってきて頂ければと思います。
2019年09月11日認知症で判断能力が失われたと判断されたら、銀行口座は凍結される。それに備えるための後見人制度は、実はかなり面倒なシロモノ。そこで注目されている制度が「家族信託」なのです!2025年には、認知症になる人が700万人にもなるという(厚生労働省調べ)。認知症の本人に代わって、家族が銀行から預金を引き出そうとしてもストップがかかり、生活費や介護などのお金は家族が肩代わりすることになる。「キャッシュカードの暗証番号を知っていれば、ひとまずお金の出し入れはできますが、本人から事前に了承を得ていなければなりません。しかし、通常50万円以上のまとまったお金を引き出そうとすると窓口に行かなければならず、そこで本人の同意が確認できないと、銀行の口座は凍結されてしまい、お金は引き出せなくなります。定期預金の解約をしたくても、できなくなります」そう注意をうながすのは、相続・終活コンサルタントの明石久美さん。口座が凍結されると、生活費などのお金を家族が本人に代わって支払うことになるため、負担した家族の生活が行き詰ってしまう−−。そんな事態を防ぐ方法の1つとして最近注目を集めているのが、’07年に信託法が改正されて、個人でも利用しやすくなった「家族信託」だ。認知症による資産の凍結から財産を守る制度は、「法定後見」「任意後見」の成年後見制度と、「家族信託」の3つがある。「成年後見制度は、判断能力が低下したときに4親等内の親族や市区町村長からの申し立てにより、家庭裁判所が後見人を選ぶ『法定後見』と、本人の判断能力があるうちに、あらかじめ選んだ後見人と公正証書で契約をしておき、判断能力が低下したときにスタートする『任意後見』があります。一方、『家族信託』は、本人の判断能力が低下する前に、信頼できる家族に財産の管理や処分をしてもらう制度です」(明石さん・以下同)財産のなかで、家族信託を使って管理したい財産を「信託財産」といい、主に現金、不動産、未上場株式の3つが対象になる。財産を預けたい親が「委託者」になり、財産を預かり管理や処分をする子どもが「受託者」、財産から得られる利益を受け取れる親、またはほかの家族が「受益者」となり、委託者と受託者が書面を交わす。成年後見制度と違って、家庭裁判所に提出する書類がないので、財産の管理がしやすい。家族信託契約書を作成してもらう専門家への報酬はかかるが、後見がスタートしてから本人が亡くなるまで毎月、数万円かかる後見人や後見監督人への報酬の支払いが必要ない、といったメリットがある。認知症になっても自分や家族が安心して暮らせるように、さらに、死んだ後も自分の財産を自分の思いどおりに親族に渡すことができるように、家族信託を選択する人が増えてきたという。そこで、家族信託を使ったほうが、メリットが大きいケースを紹介してもらった。【ケース1】夫が、認知症の妻に財産を残したいA太さん(85)は、同い年の妻が軽い認知症のため、老老介護をしていた。「自分が先に死んだら妻の面倒は長男一家にみてもらおう」と、お盆で家族がそろったときに決めたのはいいが、すんなり行かない場合があることがわかった。「A太さんが亡くなった後、法定相続人は妻と長男ですが、妻が認知症だと遺産分割協議ができません。遺言書で妻に遺産が行くようにしても、妻の財産を管理してもらうため、後見人などが必要になってしまいます。それを避けるために、預貯金の半分と自宅を信託財産に充てて、A太さんが死んだ後も、妻が生活できるようにしました」この場合、A太さんが委託者で第1受益者、長男が受託者、妻を第2受益者にした。契約書には、自分の死後、妻の認知症が悪化したときには、受託者である長男が自宅を売却してお金をプラスし、介護施設に入居できるように指示した。【ケース2】夫婦に資産があっても、引き継ぐ子どもがいない都内に住むB男さん(78)は、妻(80)と2人暮らしで、子どもがいない。B男さんが妻より先に死んだら、B男さんの財産は妻が相続するが、妻が死んだときの、その先の自分の財産の行く末について悩んでいた。「B男さんは先祖代々受け継いできた土地で暮らしていました。B男さんが亡くなると、土地など財産は妻が相続しますが、妻が亡くなった後、妻側の親族に相続されて、土地が渡ってしまうのを避けたいと考えていました。B男さん自身の親族に相続してもらいたいと思い、妻に自分の死後、そうするよう遺言書を作成してもらっても、妻側の親族の意向によって、書き直される可能性もあります」遺言書では、夫は妻が死んだ後の財産「二次相続」までは指示できないが、家族信託ならそれが可能になる。「預貯金と自宅の土地・建物を信託財産にして、B男さんが委託者で第1受益者、甥を受託者、妻が第2受益者の契約書を公証役場で作成しました。B男さんが元気なうちは、毎月信託した財産から生活費を受け取り、亡くなった後は、妻がB男さんに代わって受け取ることができます。家族信託なら、妻が亡くなった後に残った財産が甥に渡るよう、『二次相続』を指定することが可能なのです」この場合、最終的に甥が手にした信託財産は、妻が亡くなったときに相続税がかかる。このように、自分の死後の財産の行く先を事前決定しておくことができる便利な制度だが、気をつけたい点もある。自宅など信託財産にした不動産は、受託者の名義に変更する必要がある。手続きを司法書士へ依頼するため、報酬や登録免許税などの諸費用が必要になってくる。成年後見制度のように、成年後見人や監督人に毎月支払うコストはないが、契約書を作成する専門家への手数料が意外とかかる。手数料の相場は信託する財産の1%といわれているが、高額な手数料を取る専門家もいる。また、信託財産は相続財産ではなくなるため、信託財産と相続財産の割合や内容によっては、親族間トラブルにもなりかねない。両方の対策を同時に考えてくれる相続に詳しい専門家を選ぶことが大切だ。「死後のこと」を含めてどうしたいのか、法定相続人になる家族で話し合うと、後のトラブルを防ぐことができる。大事な財産と家族を守るために検討してみよう。
2019年08月22日認知症で判断能力が失われたと判断されたら、銀行口座は凍結される。それに備えるための後見人制度は、実はかなり面倒なシロモノ。そこで注目されている制度が「家族信託」なのです!2025年には、認知症になる人が700万人にもなるという(厚生労働省調べ)。認知症の本人に代わって、家族が銀行から預金を引き出そうとしてもストップがかかり、生活費や介護などのお金は家族が肩代わりすることになる。「キャッシュカードの暗証番号を知っていれば、ひとまずお金の出し入れはできますが、本人から事前に了承を得ていなければなりません。しかし、通常50万円以上のまとまったお金を引き出そうとすると窓口に行かなければならず、そこで本人の同意が確認できないと、銀行の口座は凍結されてしまい、お金は引き出せなくなります。定期預金の解約をしたくても、できなくなります」そう注意をうながすのは、相続・終活コンサルタントの明石久美さん。口座が凍結されると、生活費などのお金を家族が本人に代わって支払うことになるため、負担した家族の生活が行き詰ってしまう−−。そんな事態を防ぐ方法の1つとして最近注目を集めているのが、’07年に信託法が改正されて、個人でも利用しやすくなった「家族信託」だ。認知症による資産の凍結から財産を守る制度は、「法定後見」「任意後見」の成年後見制度と、「家族信託」の3つがある。「成年後見制度は、判断能力が低下したときに4親等内の親族や市区町村長からの申し立てにより、家庭裁判所が後見人を選ぶ『法定後見』と、本人の判断能力があるうちに、あらかじめ選んだ後見人と公正証書で契約をしておき、判断能力が低下したときにスタートする『任意後見』があります。一方、『家族信託』は、本人の判断能力が低下する前に、信頼できる家族に財産の管理や処分をしてもらう制度です」(明石さん・以下同)財産のなかで、家族信託を使って管理したい財産を「信託財産」といい、主に現金、不動産、未上場株式の3つが対象になる。財産を預けたい親が「委託者」になり、財産を預かり管理や処分をする子どもが「受託者」、財産から得られる利益を受け取れる親、またはほかの家族が「受益者」となり、委託者と受託者が書面を交わす。成年後見制度と違って、家庭裁判所に提出する書類がないので、財産の管理がしやすい。家族信託契約書を作成してもらう専門家への報酬はかかるが、後見がスタートしてから本人が亡くなるまで毎月、数万円かかる後見人や後見監督人への報酬の支払いが必要ない、といったメリットがある。認知症になっても自分や家族が安心して暮らせるように、さらに、死んだ後も自分の財産を自分の思いどおりに親族に渡すことができるように、家族信託を選択する人が増えてきたという。そこで、家族信託を使ったほうが、メリットが大きいケースを紹介してもらった。【ケース1】将来、自分が認知症になるかもしれない夫に先立たれ、一人暮らしのA子さん。「今は元気でも、少しずつ物忘れが増えてきて将来が心配」というときこそ、家族信託が役に立つ。「この場合、母のA子さんは委託者、娘さんが受託者、A子さんが受益者になります。信託財産はいま住んでいる自宅と現金1,000万円という契約にしました。仮にお母さんが介護施設に入り、実家が空き家になったら、娘さんは自宅を売却して、介護費用に充てるといった契約内容にすることもできます」A子さんが他界したとき、口座が凍結されて葬儀費用が出せずに困ることがないように、契約で葬儀費用などの支払いができるように決めておくこともできる。親から財産を委託された子どもは、何にいくら使ったのか記録することが義務づけられるが、家庭裁判所への報告義務はない。不正使用がないように専門家やきょうだい・親戚を監督人に指定して、チェックする仕組みにしたり、親が委託者の子どもに月々の報酬を払いたいと思えば、契約に盛り込んだりすることもできる。「法定後見、任意後見でも自宅の売却や介護施設への入居の手続きはできますが、家庭裁判所や後見監督人の許可などが必要です。ですから、空き家になったら賃貸にしてほしい、賃貸物件を売ってほしいなどと本人が元気なときに言っていたとしても、難しいのが実情です。家族信託では、行ってもらいたいことを事前に決めておけば、たとえ認知症になったとしても、その契約を行うことができるのが特徴です」このように、自分の死後の財産の行く先を事前決定しておくことができる便利な制度だが、気をつけたい点もある。自宅など信託財産にした不動産は、受託者の名義に変更する必要がある。手続きを司法書士へ依頼するため、報酬や登録免許税などの諸費用が必要になってくる。成年後見制度のように、成年後見人や監督人に毎月支払うコストはないが、契約書を作成する専門家への手数料が意外とかかる。手数料の相場は信託する財産の1%といわれているが、高額な手数料を取る専門家もいる。また、信託財産は相続財産ではなくなるため、信託財産と相続財産の割合や内容によっては、親族間トラブルにもなりかねない。両方の対策を同時に考えてくれる相続に詳しい専門家を選ぶことが大切だ。「死後のこと」を含めてどうしたいのか、法定相続人になる家族で話し合うと、後のトラブルを防ぐことができる。大事な財産と家族を守るために検討してみよう。
2019年08月22日今回は投資信託のファンドランキングについて書いていきます。最近投資信託の熱が上がってきていますが、肝心なファンド選びも大切です。これまでも同じランキングを書いた事はありましたが、今回は、私のクライアント・提携先等から得た回答を元に私の個人的な所見も含めてランキングを発表していきます。どのファンドを選ぼうか迷っている方は、参考にして頂ければと思います。2019年人気商品ランキング日本とアメリカと言い換えても良いかもしれませんが、グラフで見ると大きな差は一目瞭然ですね。それだけアメリカの株価は高く堅調な推移をしている事が見て取れます。今回3位にランクインしたeMAXIS Slim 全米株式はこのベンチマークを採用しています。そしてインデックスファンドですので、その運用手法も大きくベンチマークからブレる事が無い為、本ファンドが人気である所以が伺えますね。ちなみに第1位にバンガード・ファンドは、CRSPUSトータル・マーケット・インデックスという全米の大型株、小型株含む約4,000銘柄で構成された株価指数をベンチマークとしています。大きな違いは銘柄の数になります。小型株まで含んでいますので、ほぼ全米が対象になっています。小型株の特徴としては経済が順調な時に、爆発的な伸びを見せる事もある点でしょう。それぞれの運用手法や採用ベンチマークの違いもあるので、ファンド選びに困ったら、ベンチマークで比較するのも手です。[adsense_middle]ランキング第4位ニッセイ日経225インデックスファンド直接不動産に投資しようとすると、まず必要な資金面がネックとなります。物件によっては高額なもののあるでしょう。その反面、REITでは投資信託の特性を活かし少額から投資が可能です。また、換金性の面や物件の維持管理等を考えてもREITの方が早くて、手間はかかりません。かつては不動産投資もお金を持っていなければならなかったですが、今では手軽になったと言えます。eMAXIS Slim バランスはどんな所に投資しているの?8資産均等に分かれていますが、その先が気になりますよね。下図にまとめました。この様に株式、債券、REITが国内、先進国、新興国と綺麗に8等分されています。最大の特徴はこのファンド一つで沢山の投資先に投資できる点でしょう。そして、株式と債券は反発する関係性にあります。株が上がれば債券が下がり、債券が上がれば株が下がるといった形です。どれにも投資していますので、リスクを分散させたい方にはとてもオススメな商品です。ランキング番外編ひふみ投信先程まではリサーチの結果を元に解説してきましたが、番外編でひふみ投信をご紹介しておきたいと思います。このファンドはアクティブファンドで、日本国内の株式に投資します。なぜ番外編となっているのかと言いますと、手数料が高く、アクティブという理由なだけです。しかしその運用成果は目を見張るものがありまして、ファンドにとって大事な「基準価格(投資信託の値段)」「純資産総額(一言で言えばファンドの人気バロメーター)」が非常に高く推移してきています。インデックスは手数料が低いですが、本ファンドはそのインデックスを凌ぐ成果も出ていますので、国内株式に興味ある方は見ておくのも良いでしょう。2019年投資信託ランキングに関するまとめ今回はリサーチと所見を交えて(ほぼリサーチ順位です)ランキングを作成しました。皆さんはどんなファンドを選択しますか?と聞かれたときに、この記事が役に立てれば幸いです。また、2019年時点のランキングですので、来年、再来年と実績も変わってきているかもしれません。投資で重要なのは一喜一憂せずじっくり腰を据える事です。今からじっくりと投資を行って頂ければと思います。
2019年08月21日昨今ではNISAに始まり、iDeCo、つみたてNISAと投資信託を活用した商品が注目を集め、今では投資が身近なものになってきたと思います。今回は投資信託を運用する上で大事なポイントについて解説していきます。これから投資信託を始めたいとお考えの方、初心者の方は是非ご覧いただきたいと思います。運用利率は高いほうが良い投資信託は運用商品です。株や債券で運用されます。特に憶えておいて欲しいキーワードは「利回り」という言葉です。この利回りは一般的には年利を指しますが、1年間の間にどれだけ増やせたかを示す言葉です。つまり言い換えると運用利率とも言えますが、低いか高いかで言えば高い方が結果沢山増やせているという事になります。ファンドによっては株式への投資が中心だったり、逆に債券中心だったりと様々です。増えるという事はその分リターン(収益)が大きくなるという事です。積立の金額、要した時間が同じであればリターンの差は気になりますよね。利回りの高いファンド選定をしたいものです。しかし裏に潜むリスクも合せて知っておく必要はありますのでご注意下さい。利回りの計算方法先程利回りという言葉を紹介しましたが、どのような計算式になっているのかを解説します。計算式は次の通りです。言葉で見ると難しいですが、投資信託を購入し、増えた部分から掛かる費用を引き、それをこれまでの積立金額で割るという計算です。この方法によって、利回りが計算できます。ご自身で計算したい方もいらっしゃるかもしれませんが、ファンドの目論見書やHP等に利回りなどの記載がある場合もありますので、確認しておきましょう。計算式の落とし穴先程計算式の図を解説しましたが、ここで1つ注意頂きたい点があります。それは計算式の中にある「分配金」という点です。実はこの分配金は2種類パターンがあります。それがこちらです。「普通分配金」運用の成果から支払われるもの「特別分配金」投資元本を取り崩して支払われるもの特別分配金には要注意ここで、解説しておきたいのは「特別分配金」という事ですが、俗に「タコ足配当」と呼ばれています。なぜこの様に呼ばれているかと言いますと、タコという生き物は自分の足を食べる習性があり、この行為が投資にも同じ様に言える事から「タコ足配当(自分の投じた元本から分配金が発生、つまり投資元本を食べてしまう)」という表現になりました。このタコ足配当は投資家の間では敬遠されているものでして、特に一括購入した投資信託等に多く見られます。毎月、毎年の様に配当は入ってきますが、それが自分の投じた元金だとは気づかず受取続けてしまうというものです。しかし、タコ足なのかどうなのかは運用してみなければ分かりません。そこで、タコ足配当を未然に防ぐ方法として、「分配金」が発生する投資信託を避けるのが回避する方法となります。または分配金を再投資に回すという方法で受け取らずに再度運用に回されますので、回避できます。分配金は受け取らない方が、長期的な資産運用には向いていますので、気を付けておきましょう。初心者が賢く運用するためのポイント解説今回は投資信託を始めて購入するといった方、初心者の方へ向けての記事になります。ここで、運用を良いものにする為にポイントを絞って解説していきたいと思います。[adsense_middle]課税を避ける為に選ぶおすすめ商品まず、避けるべきは「課税」でしょう。投資信託を始めるに当たって、様々な口座(商品)が世に出ています。選ぶべきはiDeCo、つみたてNISAがおすすめです。理由は運用期間中に課税されない事に尽きます。これまでは一般口座しかなく、投資信託で運用するにも、利益に対して、源泉分離課税といって約20%もの課税がなされていました。例えば1年間で10,000円の利益が発生したとしたら、2,000円は税金として差し引かれ、8,000円の利益となります。しかし、iDeCo、つみたてNISAはこの2,000円は差し引かれず、10,000円がそのまま残ります。投資信託は発生した利益も再投資され運用されますので、長い事資産運用する上では、余計な税金は回避すべきです。課税を回避する為にはiDeCo、つみたてNISAを活用するのがお得な方法となります。またそれぞれ年間に投資出来る金額や解約の有無が異なりますので、目的をしっかり持って始めましょう。手数料は低いに越したことはない前半部分で計算式を解説しましたが、利益からかかる費用を差し引く計算になっていたかと思います。利回りを高くする方法として、かかる費用を抑えるという事も大事になってきます。(例)AファンドとBファンドの比較例えば、A、Bとファンドがあったとします。投じる金額、運用年数、利益も同じだと仮定します。Aファンド:10,000円の利益が発生した際の手数料500円Bファンド:10,000円の利益が発生した際の手数料1,000円10,000円の利益が発生し、Aファンドは手数料で500円、Bファンドでは1,000円だとします。これが長い事続くと考えたら、結果Aファンドの方がかかる費用を抑制していますので利回りが良くなりますよね。リターンという結果に反映されますので、手数料を抑えるといった時に、どんなファンドを選べばいいのかを次で解説していきます。相場や、ファンド実績が分からなくても最初に選ぶポイントは「信託報酬」!投資信託を始めるに当たって、見るべきポイントの一つに「信託報酬」が挙げられます。この信託報酬とは、投資信託を運用する方々への報酬とお考え下さい。毎月支払った金額の一部がこの報酬に充てられます。またファンド毎に異なります。それではこの信託報酬部分ですが、高いか低いかという事もそうですが、実は投資信託を選ぶ際に直ぐに分かるポイントがあります。それを解説しますが、以下の2種類の投資信託さえ押さえておけば大丈夫です。アクティブファンド:ベンチマークと呼ばれる株価指数等を上回る実績を目指すファンドの事。特にファンドマネージャーによる手法が色濃く出る。また様々な会社の調査等にも時間やお金をかける為、手数料(信託報酬)は高く設定されている。インデックスファンド:アクティブファンドとは対照的に、ベンチマークに沿った運用実績を目指すファンドです。信託報酬もアクティブファンドに比べると低く設定されており、主につみたてNISAのラインナップに数多く存在しています。結論から申し上げますと、選ぶべきファンドはインデックスファンドで十分です。その理由を2つご説明しますね。インデックスファンドを選ぶ理由先程も解説しましたが、アクティブファンド、インデックスファンドを選ぶなら、信託報酬の低いインデックスファンドがオススメです。理由は手数料(信託報酬)が低い事です。それとインデックスファンドがオススメな理由はもう一つあって、成果を求めるアクティブファンドは統計の結果ですが、9割方インデックスファンド程増やせていないという点です。もちろんアクティブファンドが絶対にダメだと言っている訳ではありません。中にはインデックスファンドを遥かに凌ぐものも1割は存在しますが、この1割をどうやって見つけますか?かなり難しいと思いますし、運用はこれからです。先の運用成果は誰も予測はできません。それであれば、増やせる確率を上げる事、手数料を抑制出来るといったファンドを選ぶ事が初心者の方にはオススメだという事です。そして、インデックスファンドはつみたてNISAに多く存在しています。国の肝いり制度「つみたてNISA」インデックスファンドを数多く取りそろえる「つみたてNISA」ですが、金融貯はじめ、様々な方の意見を元に、国民に親しみ易く、馴染みやすい制度を創設しました。中でも、毎月分配型でない事や、インデックスファンドが初心者利用に適している点等です。またつみたてNISAでは販売手数料自体かからないのも特徴です。本記事でもつみたてNISAがオススメですよと書きましたが、特に初心者向けに開発されたものがつみたてNISAですので、投資を始める一歩目はつみたてNISAをおすすめします。利回りを上げる為に押さえておくモノサシこれまでは手数料、信託報酬に関して触れました。さてここからはファンドの具体的な中身について触れていきます。つみたてNISAを推奨していますので、購入できる対象ファンドをまず解説していきます。国内株式先進国株式新興国株式米国株式全世界株式バランス型以上が取扱い対象のファンドです。これらを細分化し、商品として各証券会社は販売していますが、参考までにどのジャンルが利回りが高いのかを調べてみました。[adsense_middle]2019年8月現在平均利回り(筆者調べ)つみたてNISAを推奨している私としては約20年間もの間、積立を実施するとどうなるのか気にはなります。前もって言える事は将来を確約した数字ではありません。と言うのも運用は経済状況に左右されます。国と国の関りや、内紛や政治等、挙げればキリがありません。しかしおおよそこれ位の平均利回り位だというモノサシは持っておいて良いと思います。次の表に先程のジャンルがどの程度利回りがあるのかを纏めてみました。尚、バランス型に関しては債券比率、REIT等複合的要素がある為、除外しております。ご覧の様に新興国株式が一番高い利回りです。次に全米株式と続き、国内の株式は中でも低いですが、しかしながら3~4%はあります。具体的に計算してみましたでは下記の条件と先程の平均利回りを利用しいくらになるかを、ざっと計算してみました。条件毎月10,000円を20年間積立てる(投資元本240万円)税金は考慮しないものとする複利計算で実施計算結果計算してみて分かる事具体的に数字にしてみましたが、皆さんはどの様に感じましたか?目を見張るパフォーマンスは新興国株式でしょう。実際に8%の利回りで運用出来れば、20年もあれば投資元本の2倍になります。国内株式でも約プラス90万円です。銀行預金の利息で割ると約3,700倍もの増え方です。これらファンドを何を選ぶのかという事は非常に重要で、賢く運用する事をテーマに挙げるならば避けて通れないと思います。賢く運用する為に何をやるべきか?先程は各ファンドの平均利回りのパフォーマンスをご覧頂きました。では一番高い新興国株式が良いよね!と言うのも少し早いです。まずは各ファンドのリスクを知っておく事も大事です。高いリターンを謳っている裏にリスクは潜んでいます。しっかりと自分の投資先のリスクを知る事は大事ですが、それ以上に私が考えているのは、「本当にそれだけのリターンを求めなければダメですか?」と言う事です。お金を増やす前に、いくら必要になるのか試算私はFPとして、お金の事や金融商品の事等、幅広くご相談を受けています。そしてクライアントに必ずお伝えする事は、「将来いくらあれば大丈夫だと言えますか?」と言う事です。先程の新興国株式の平均利回りだけを考えると誰もがそれに投資したくなります。しかし、本当に8%の利回りでなければダメなのか?5%では必要金額に届かないのか?と言う事です。闇雲に増やす事をすれば、いつどこでどうなるか分かりません。私の調べた平均利回りも世界情勢によっては覆る可能性もあります。では何をすれば良いのか?という事ですが、まずは、「増やす目的を明確にし、いくら足りないか試算する事」だと思います。増やす目的を明確にする理由理由は、長期に渡って積立てをする場合、長いマラソンを走るようなものです。ゴールを迎えるという事は、決して諦めず、走り続けなければゴールできません。途中で投げ出さない、諦めない為には、この積立は〇〇の為にやっているんだ、という意思が必要です。いくら足りないか試算する理由例えば老後にいくら足りないという事は、誰もが分かっていません。最近では2,000万円足りないと言って物議を醸しました。皆さんの増やす目的ではいくら足りませんか?という数値を少しでも具体化する事です。具体化するにはライフプランを作成するのが良いでしょう。時系列でライフイベントが分かり、今から、老後まで、どれだけの時間が使えるのか、どれだけ長生きするのか想定し、入ってくるお金、出ていくお金をも想定します。そして始めて不足分が具体的になっていきます。具体的になれば逆算し、月々どれくらいのお金を何%の利回りの商品で積み立てれば不足分をカバーできるかが見えてきます。そうする事で、選択すべき商品やファンドも絞られます。まずライフプラン作成をやってみて頂きたいですね。まとめ今回は初心者の方が賢く運用するポイント解説と言う事で解説してきました。高い利回り商品を選ぶのは簡単かもしれません。しかし、投資は自己責任が伴います。今回の記事で押さえて欲しいポイントを押さえ、投資に臨んで頂ければと思います。
2019年08月18日本記事では投資信託での資産形成を行う際に、窓口となる銀行と証券会社・ネット証券との違いについて考察します。窓口をどこにすればどのようなメリット・デメリットがあり、結果はどうなるのでしょうか。早速見てみましょう。投資信託はどこで買える?銀行でも買える?銀行ってどうなの?投資信託とは、複数の株式や債券などが入った金融商品の詰め合わせのようなものです。そしてそれはいろいろな場所で買えます。銀行・証券会社・ネット証券が一般的です。ここでの証券会社とは対面(対人)販売の証券会社を指しています。投資信託の銀行での始め方基本的に銀行、証券会社・ネット証券のどちらでも投資信託の始め方は同じです。銀行や証券会社に投資信託用の口座を開設する口座にお金を入れる(または紐づけされている銀行口座などから買うことができるものもある)投資信託を選んで買う運用する(保有・または売却)上記のようにとてもシンプルに始めることができます。銀行で投資信託を始めるのはとても簡単。まずは資料請求から。一般的に言われる銀行で投資信託を買うことのメリット:「相談できる」「銀行で投資信託を買うのってどうなの?証券会社・ネット証券と何が違うの?」と思われる方も多いかもしれません。次の点が違い・メリットとして挙げられやすいです。近所の身近な場所で安心して相談できるここで「あれ?それってどうなの?良くないんじゃないの?」と思われた方は鋭い感性です。じつは上記は資産形成においてはデメリットでしかないからです。資産形成においては一見すると有利・お得に見えることはたいてい不利である。銀行で投資信託を買う時の注意点【銀行で投資信託を買う時の注意点①】相談から発生する勧誘リスクにご注意を筆者は銀行で働いた経験はありませんので、以下は伝聞です。一般的に銀行では懇切丁寧に相談に乗ってくれます。しかし、それは資産形成において非常に危険なことでもあります。まず第一に銀行で投資信託を行う場合に、相手(銀行・窓口の相談員)にはあなたの通帳の残高が丸見えです。どれくらいの資金があるかを把握されています。押しに弱い方・頼まれると弱い方・せっかく相談に親身に乗ってくれたから何も買わないと悪いなと感じる方は要注意です。相談に乗ってくれる窓口の人が「良い人・優秀なセールスパーソン」であればあるほど、あなたの資産は危なくなるかも。【銀行で投資信託を買う時の中の注意点②】相談すると不利になる一体セールスの何が悪いのでしょうか。セールス自体は悪くありません。車屋さんでも八百屋さんでもどこでも行っています。しかし金融商品の場合は、ダイレクトに私たちの資産に影響します。そのため銀行での投資信託のセールスには要注意です。銀行もビジネスですので販売ノルマというものがあるらしいです。これも伝聞です。もし銀行で「ビジネスだけど、会社の利益やノルマなど一切気にせずに顧客のことだけ考えている」という場所や人がおられましたらご容赦ください。しかし、昨今問題になりました「かんぽ生命の保険販売の不適切問題」の例もあります。かんぽ生命の保険販売の不適切問題:顧客にとって不要・不利な保険や乗り換え、販売員のノルマ・収入アップにつながるという理由での無保険期間の発生など。この背景にはノルマがあると考えられる。このように売り手と投資家は、基本的に大なり小なり利益が相反しています。そのため基本的には相談できる窓口は避ける方が無難です。ビジネス上、相談すると「売り手に有利=投資家に不利」な金融商品が提案されやすい。投資信託を銀行の窓口で買ったら運用成績に違いは出る?出ない?ある同じ中身の投資信託を銀行の窓口やネット証券といった異なる窓口で買うと、実質的な運用成績に違いが出ます。ただし、それはプラスに違いが出るのではなく、マイナス方向に違いが出ると考えられます。どういうことでしょうか。見てみましょう。ネズミのぬいぐるみと投資信託の運用成績のイメージ例えば世界的に有名なネズミのぬいぐるみがあるとします。これを「百貨店・スーパー・ネットショップ」の三店舗で比較して買うとします。どこで買うと「良いネズミのぬいぐるみ」を手に入れられるでしょうか?※図解は筆者作成答えは「どこで買っても同じ」ですね。中身が同じなのですから当然です。ただ、人件費や家賃などのコストが異なります。そしてそれは利用者の手数料(多くの場合は売価に反映される)に含まれます。同じ中身のものはどこで買っても同じ。結論:中身が同じなら、銀行でもネット証券でも表面上の運用成績(儲け・損)は同じ。ただし、実質的な運用成績には差が出てしまう今度は資産形成において考えてみましょう。一例として先進国株式の市場平均に連動するインデックス型投資信託(MSCIコクサイインデックスに連動することを目指す)を銀行・証券会社・ネット証券で購入したとします。どこで買ったら運用成績は良いでしょうか?答えはどこで買っても表面上の運用成績は同じだと考えられます。中身が同じですから当然ですね。どこで買っても儲けも損も同じなのです。ただ手数料が違います。そして手数料が高い分だけ損をします。同じ中身のものであれば、手数料が低い方が運用成績は「マシ」になる。[adsense_middle]銀行で投資信託を購入する際の最大のデメリットは手数料なぜ銀行は手数料が高いのでしょうか?それは銀行の立ち位置にあると筆者は考えています。下の図は投資信託の仕組みのイメージ図です。※図表は筆者作成これを見ると、「私たち投資家」と「証券会社」の間に窓口である「銀行」がいることが分かります。つまり、銀行は文字通り「窓口」なのです。ここで手数料が安いと、銀行としては人件費をかけている分、儲けが出ません。手数料がゼロだと損をするかもしれません。どうしたら良いでしょうか?答えは「手数料を高くとれば良い」です。そのため購入時手数料という運用成果にマイナスにしか影響しないコストが高い傾向にあります。高い場合で購入時手数が3.24%という高いところもあります。ちなみに購入時手数料で筆者が許せるレベルはゼロ円(ゼロ%・無料・ノーロード)です。購入時手数料は運用成績にプラスに寄与しないので最低限ゼロから選ぶ。【質問】それでも銀行で買えばいいことがあるのではないですか?あくまでも筆者の個人的な意見ですが、手数料の高い銀行で投資信託を買うのはイヤです。少し想像をしてみてほしいのですが、上の図で銀行にいるところを「筆者・佐々木裕平」に置き換えてみてください。どうなるでしょうか?単純に筆者のお財布が膨れます。その分あなたの者のお金は減ります。極端なお話ですが、筆者が川で釣りをしようと、山へハイキングに行っていようと、あなたの買った投資信託の値動きとは無関係です。運用成果は基本的に世界の経済環境次第です。資産運用において「誰かに任せたらすごい良いことが起こる」というのは幻想。投資信託を買うなら銀行?証券会社?オンライン証券?その違いは?それでは銀行・証券会社・ネット証券の違いと特徴をまとめて比較してみたいと思います。結局、投資信託を買うなら銀行・証券会社・オンライン証券のうち、どこがおすすめ?筆者はオンライン証券が勧誘リスクを避けるには良いと思います。ネット証券にもよると思いますが、今のところ筆者はネット証券で資産形成を行っていて勧誘を受けたことがありません。また手数料が「安いものも高いものもある」のですが、安いもの(トータルコストが年率0.3%以内)だけを選択すると「マシ」なものだけを選択肢として残すことができます。筆者のおすすめはオンライン証券。評判の良い銀行・証券会社・ネット証券はある?ない?これも個人的な意見ですが、窓口を選ぶ際は比較的大きいところが良いと思います。それは大きいところは競争が働いており、手数料が安い傾向にある為です。もちろん前述のようにどこで買っても中身が同じなら表面的な運用成績は変わりません。証券会社を変えれば儲かる・損するということはありません。中身が同じなら購入時手数料が安い(ゼロの)窓口の方がおすすめ。また、口座開設においては、業界屈指の格安手数料や、豊富なサービス・商品ラインナップを誇るネット証券業界最大手のSBI証券がおすすめです。投資信託における銀行・証券会社・ネット証券の違いに関するまとめ投資信託選びに親切な相談相手はいらない同じ商品を買うなら「安いところ」で買う方が良い窓口の担当者にいくらお金を支払っても得はしない過去の株式市場の値動きを見てみますと、長期分散投資には一定の効果が見られました(未来を保証するものではありません)。株式を主体とした投資信託で行った場合は、期待リターンも高いと考えられます。ここでいう長期とは二十年や四十年という期間です。そしてそれは、つみたてニーサやイデコと呼ばれる制度の税制優遇期間でもあります。つまりおおざっぱに言うと、長期分散投資に徹して「何もしない」とうまく行きやすいという経験則があるのではないか、と考えられます。しかし、銀行や証券会社などの「相談できてしまう」窓口で相談を重ねていると「何かしてしまう(頻繁な売買)」リスクが出てきてしまいます。そして統計的に見るとそれは短期投資になり、「何もしない」よりも運用成績を悪化させてしまう要因になることが知られています。意外と私たちの資産形成を遮る最大の敵の一つは「相談から生じる心の偏り・バイアス」なのかもしれません。本記事が読者の皆様の合理的な資産形成の一助になれば幸いです。
2019年07月30日本記事では、初心者の方が最初に疑問に思う「投資信託の仕組みと特徴」について丁寧に解説します。全体を通して質問形式で進みますので、楽しくお読みいただければ幸いです。投資信託(ファンド)の仕組みと特徴について投資信託とはファンドとも呼ばれます。投資信託を使えば、次の二つを誰でも容易に行うことができます。分散投資ができる小額から資産運用が行える投資信託の特徴は少額で分散投資ができることそれでは、より丁寧に中身を見ていきましょう。投資信託の仕組みを教えてください。投資信託の仕組みは実際は複雑ですが、私たち投資家は以下の点を理解していれば基本的に問題ありません。まず下の図表をご覧ください。(※図表は筆者作成)下の図表は食品の詰め合わせのイメージ図です。普段私たちはスーパーなどで食品を買います。それはその方が便利だからです。直接農家から買い付けたりしていては手間とコストがかかってしまいます。もっと便利にするには、欲しい食品が詰め合わせになっていれば良いわけです。そして、それを金融商品にしたものが投資信託です。下の図表が投資信託の基本的な仕組みのイメージ図です。私たち投資家は、小さなお金を出す(投資信託を購入する)ことで、国内外の株式や債券などに手軽に分散投資をすることができます。つまり投資信託とは、大変乱暴に言いますと金融商品の詰め合わせなのです。分散効果が小さな資金でも得られるのが特徴上記で説明しましたように投資信託を使えば、多くの株式や債券に投資をすることが容易にできます。株式:代表的なハイリスク・ハイリターンの金融商品債券:一般的には株式よりはローリスク・ローリターン通常の個別の株式投資で、分散投資を行おうとすると大変に高額な資金が必要になってきます。個別株式による分散投資:仮に50社に分散投資を行おうとすると、やはり仮に一社が10万円の場合500万円もの大金が必要になるところが投資信託であれば、少額の資金で分散投資を行うことができます。極端に言えば『先進国株式』にも100円程度から分散投資をすることができます。先進国株式:アメリカ・イギリス・フランスなどの世界20数か国程度の先進国株式千数百社などを指すことが一般的投資信託の仕組みでよく出てくる「委託会社(委託者)」とは?【質問】委託会社(委託者)ってどんな意味ですか?解説してください。投資信託の仕組みでよく出てくる言葉に委託会社(委託者)というものがあります。これは、ざっくり言うと投資信託を運用する会社のことです。上の図では投資信託の袋の下にいる運用する人が委託会社にあたります。委託者=運用会社運用会社は投資家から集めたお金をどのように運用するかを指図する役割です。【質問】もし持っている投資信託が途中で運用中止になったらどうなるの?途中で投資信託の運用が中止になることがあります。これは運用成績が悪かったり、投資家の資金が集まらなかった場合に起こることがあります。この場合はその時の基準価格で償還されます。簡単に言うと、その時の値段で売られて現金化されるということです。繰り上げ償還といいます。※基準価格:正確には基準価額ですが、直感的にわかりやすくするために価格と表記しています。もちろん買った時よりも値上がりしていれば利益になりますし、値下がりしていれば損失が確定します。繰り上げ償還はあまり望ましい事態ではありません。これを避けるために、投資信託を選ぶ際はある程度規模が大きい投資信託(ファンド)を選ぶことも重要である、という意見もあります。投資信託が途中で運用中止になると、その時の時価で売却される。【質問】もし投資信託を買った窓口の証券会社・銀行、そして委託会社が破綻したらどうなるの?それでは、もし証券会社などが破綻したら、私たちが保有している投資信託はどうなるのでしょうか。もう一度図表を見てみましょう。上の図の黄色い袋が投資信託ですが、その上に「証券会社や銀行など」という部分があります。それがいわゆる販売窓口です。ここを介して私たち投資家は投資信託を買うことができます。つまり、極端に言えばそれらは販売窓口であり、私たちの投資信託の財産を管理してはいません。そのため、基本的に販売会社や委託会社(運用会社)が破綻しても、私たちのお金(信託財産)は別の信託銀行というところで管理されているので安全である、と言われています。ちなみに信託銀行の人は上の図では、黄色い投資信託の袋の下の「管理する人」です。販売会社や委託会社(運用会社)が破綻しても、投資家のお金は別の信託銀行に管理・保管してある。投資信託(ファンド)の利益の出し方についてわかりやすく教えてください。基本的に資産運用における運用益の出し方はシンプルです。ざっくり二つあります。売却して得られる差益保有して得られる利益[adsense_middle]投資信託の利益に関する二つの用語の意味について、わかりやすく解説してください。これは個別の株式・債券・不動産などの資産運用でも基本的に同様です。例えば不動産です。マンションを一棟買った人がいるとします。1億円で買って、1億2千万円で売れば、その差額が売却差益です。マンションを保有していて家賃収入が毎月発生すれば、それが保有利益です。株式・債券の場合は、安く買って高く売れたらその差額が売却差益保有していて配当金・優待・利息がついたらそれが保有利益ということになります。そのため、それらの金融商品の詰め合わせである投資信託でも同様に、売却差益と保有利益が発生することがあります。どんな場合に得られるのか見てみましょう。キャピタルゲインってどんな意味ですか?解説してください。売却差益のことをキャピタルゲインとも言います。売却差益=キャピタルゲインこれはとてもシンプルなものです。例えば投資信託を1万円で買って、1万1,000円で売れば1,000円が売却差益(キャピタルゲイン)となります(税・手数料無視)。図にすると下のようなイメージです。これは積立投資でも、一括投資でも同じです。積立投資:毎月定期的に金融商品を買う投資方法、最終的に平均購入単価より高く売れば差額が利益となる投資信託を安く買って、高く売ることで利益が出る。これが投資の基本。ただし値動きは市場次第。インカムゲインってどんな意味ですか?解説してください。そして投資信託を保有することで、利益を受け取ることができるものもあります。こちらはインカムゲインとも呼ばれます。保有利益=インカムゲイン図にすると次のようなイメージです。ただし、筆者は分配金の出る投資信託は合理的な資産形成において不向きである、と考えています。結論から申し上げますと、分配金の無い投資信託(分配金利回りゼロ)であることこそが重要であると考えています。その理由は大きく二つあります。複利効果(雪だるま式にお金が大きくなる効果)が弱まる毎月分配型投資信託などの場合、タコが自分の足を食べるように次第に小さくなり、資産形成に不向き投資信託を保有することで、普通分配金という利益を受け取れる。投資信託の基本的な仕組みと特徴に関するまとめ投資信託の仕組みは「食品の詰め合わせ」と同じ仕組み投資信託の特徴は、少額で大きな分散効果が得られること投資信託の委託会社が破綻しても、投資家のお金は信託銀行に保管してある今回は投資信託の基本的な仕組みと特徴について考察しました。分散の仕組みと効果、そして利益の上げ方の基本は、どこまで投資家のレベルや投資額が上がっても不変です。基本を押さえて、基本通りに行うことが(本当に)資産形成では重要だと思います。本記事が読者の皆様の合理的な資産形成の一助になれば幸いです。
2019年07月26日本記事ではNISA(ニーサ)口座での初心者におすすめの投資信託(ファンド)について考察します。NISA(ニーサ)口座での初心者におすすめの投資信託(ファンド)1本はコレ!メリットや違いを理解しようニーサとは少額での投資を行う個人投資家向けの税制優遇制度です。まず最初にニーサ口座について、押さえておきたいポイントを理解しましょう。NISA(ニーサ)口座のメリットとは?普通の口座との違いニーサ口座のメリットを一言で言うと「利益が非課税になること」です。この点が最も大きな点です。その他の点は、通常の証券口座と大きくは変わりません。その他の特徴としては以下のようなものが挙げられます。(※図表は筆者作成)どこでニーサ口座が開けるんですか?ニーサ口座は証券会社などで開くことができます。前述のようにニーサの最大のメリットは「運用で得た利益が非課税になる」ということですが、それ以外のリスク(値動きの幅)やリターン(見返り・利率など)は通常の資産運用と変わりません。ニーサ口座ではどんな商品が買えるの?年間の投資枠が120万円あるニーサですが、買える金融商品は一般的なものです。つまり、株式と投資信託(上場投資信託:ETF含む)です。株式・・・・・個別の企業の株式のこと(トヨタや日産、マクドナルドなど)投資信託・・・複数の金融商品の入った金融商品(国内外の株式や債券などに幅広く分散投資がしやすい)ファンドの評判はあてになる?ニーサで投資信託を選ぶ際に、「運用成績が良かったファンド」を選ぶ方が多いかもしれません。ただ、これは文字通り「良かった」と過去形です。残念ながら資産運用の世界では過去は未来を保証するものではありません。つまり、過去に「良かった・悪かった」ものが未来も良い・悪いとは限らない、ということです。それでは何を目安に投資信託を判断したらよいのでしょうか。次に、初心者の方に最低限押さえてほしいポイントを3つ見てみましょう。[adsense_middle]投資信託を始めるなら「手数料・分配金利回り・銘柄の中身」の3つをチェック!投資初心者の方がニーサ口座で投資信託を選ぶなら、次の3つのポイントをチェックしてほしいと思います。手数料が低いか毎月分配型ではないか銘柄は株式が主体であるかどうかちなみにこれは、イデコ(個人型確定拠出年金)でも、通所の課税口座でも同様のチェックポイントです。そして、「つみたてニーサ」という税制優遇制度ではあらかじめ似たような選定基準が入っています。筆者はこの選定基準を「金融庁フィルター」と呼んでいます。金融庁フィルターには、「過去の成績」や「評判」という選別方法の概念はありません。【ニーサ口座で投資信託を選ぶときのチェックポイント①】「手数料」まずは手数料から見ていきましょう。手数料は単純に運用成績から差し引かれるお金です。利益が出ている場合は、その利益を押し下げる効果が手数料にはあります。利益が出てていない場合は、さらに損失を広げる効果が手数料にはあります。ですから手数料は低ければ低いほど良いのです。金融商品の手数料ってどれくらいならいいの?投資信託の具体的な数値を挙げましょう。この基準に当てはまるものだけを選択肢として残せば問題ありません。金融商品の手数料って高いほど良い成績になるんじゃないの?中には上記の説明だけでは納得されない方もいらっしゃるかもしれません。何しろ住宅購入の場合などは、高いお金を支払えば支払うほどに家の性能は良くなっていくからです。そのため、「金融商品でも同じではないか?手数料が高い方が良い成績になるのではないか?」と思われるかもしれません。しかし答えはノーです。現代の市場では運用成績は長期的に見ると市場平均が最適となるため、手数料の安い投資信託を保有することが唯一「マシ」な成績を得ることにつながります。【ニーサ口座で投資信託を選ぶときのチェックポイント②】「分配金利回り」初心者の方にチェックしていただきたいポイント2つ目は分配金の利回りです。分配金というのは、大変乱暴に言うと「利益や投資したお金を配ってくれること」です。保有している投資信託の成績が良ければ(市場次第)利益がもらえますし、そうでない場合は投資したお金の一部が返ってくるというものです。前述のように、ニーサでの投資枠は年間最大120万円です。そうなると、初心者の方の中には「投資額が120万円ならできるだけ分配金が多い方が良いだろう」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、結論から申し上げますと、効率の良い投資を考えた場合は分配金利回りがゼロのものを選ぶことが重要です。なぜでしょうか。投資信託および資産形成で重要なのは効率ではないかニーサのみならず、資産運用全般で重要なのは「効率」だと筆者は考えています。この効率とはどういうことでしょうか。効率の解釈にはいろいろあると思います。ここでは「同じ期間・同じ金額を投資をするのなら、できるだけお金が大きくなる方が効率が良い」とします。例えば100万円を10年間投資に回したとします。読者の方は次のどちらが効率が良いと思われるでしょうか?10年後に100万円が110万円になっている10年後に100万円が150万円になっている直感的に多くの方が2の方が良いと思われたのではないでしょうか。筆者もそう考えます。投資信託を始めるなら分配金利回りはゼロから選ぶそうである以上、投資信託を選ぶ際は資産形成の効率が良くなるものを選ぶことが大切です。そのため、先ほどの結論「効率の良い投資を考えた場合は分配金利回りがゼロのものを選ぶことが重要」となります。なぜなら、分配金は「利益や投資したお金を配ってくれること」ですから、再投資の効果が弱まってしまいます。簡単に言うと雪だるまを大きくする力が弱まってしまうのです。投資信託の分配金利回りは、高ければ高いほどいいんじゃないですか?世間の評判やランキングを拝見すると、分配金利回りが高い投資信託が上位にきていることがしばしばあります。しかし、それは見方を変えると「効率の悪い投資信託ランキング」でもあると筆者は考えます。分配金はゼロから選ぶことが重要です。ゼロであっても内部で再投資されます。雪だるま式にお金が大きくなる効果が高まります。先ほどの筆者の質問で「2」を選ばれた方は、効率を重視しているわけですから、冷静に考えれば分配金の利回りが高い投資信託は買わないのが正しい選択肢ではないでしょうか。【ニーサ口座で投資信託を選ぶときのチェックポイント③】「銘柄の中身」が株式主体であるかどうか初心者の方に知ってほしい最後のチェックポイントは、投資信託の銘柄の中身です。やはり結論を先に申しますと、株式が主体になっている投資信託かどうか?ということです。ちなみに銘柄の名前はほとんど重要ではありません。投資信託の銘柄は名前で選ぶのではなく、中身が株式かどうかで選ぶことが重要です。そして、銘柄選びでもやはり「効率」が重要です。そして、ハイリスク・ハイリターンの伝統的な資産は「株式」です。下の表は年金機構の想定している各資産の期待リターンを載せたものですが、債券よりも株式の方が期待リターンが高く想定されています。期待リターンとは、確実ではないがこのくらいのリターンが期待できるのではないか、という数値また、一般的に株式から得られるリターンは長期で見ると5~6%程度(+無リスク金利)になるのではないかと言われています。必ずそうなるとは断言できませんが、この点を考えても長期の資産形成で重要なのは株式であると筆者は考えています。(※図表は筆者作成)[adsense_middle]筆者の考える「自分が初心者だとしたらおすすめしたい投資信託の銘柄」それではここで、筆者の考える初心者の方におすすめの投資信託の銘柄を一つ挙げてみたいと思います。いくつか候補はありますが、今回は特にシンプルにするために一つの銘柄に絞ります。前回の記事でイオン銀行について触れましたので、本記事でもイオン銀行で買える銘柄で考察をしてみたいと思います。(※図表は筆者作成、数値は記事作成時点)これ一本で、日本を除く先進国二十数か国の株式千数百社に分散投資をしたことになります。この銘柄を買えば儲かるんですね?気を付けていただきたいのが、これを買えば必ず儲かるわけではないということです。結果は市場次第です。ただ手数料が低く・分配金がなく・中身が株式なので「マシ」であるだろう、というだけです。金融商品ってどのタイミングで売買したらいいですか?基本的に売買のタイミングは世界中の誰にもはっきりとは分かりません。つまり、いつ安く・高くなるかが良く分からないのです。例えば2008年の金融危機クラスの金融危機を待って(安くなるのを待って)いると、もう11年近く待つことになってしまいます。この先もいつ金融危機が来るのか分かりません。いつが高いのかもまた同様に分かりません。そのため次のような売買タイミングが考えられます。将来の値上がりを期待して、一括で投資するタイミングが読めない以上、毎月の積立投資に徹する筆者は個人的に積立投資が初心者の方には良いと思います。その理由は初心者の人(あるいは多くの人)が安くなると売りたくなり、高くなると買いたくなるという「認知エラー」にかかり、損をしてしまいやすいからです。初心者の方こそ、そしてベテランでも、積立投資に徹するのが良いと筆者は考えます。NISA(ニーサ)口座での初心者におすすめの投資信託に関するまとめ初心者におすすめの投資信託選びでは「評判」をそぎ落とす手数料と分配金利回りもそぎ落とす資産形成では効率を重視する本記事では効率について触れました。人生100年時代とはいえ、認知症や資金面、退職年齢のことなどを考えますと、案外資産形成をできる時間というのは短いのかもしれません。そうであるのなら、やはり効率の良い資産形成を考えることが重要ではないでしょうか。期間・年齢・働き方は人それぞれ異なります。そのため年齢や投資期間によって最適な金融商品の選び方が異なるような気がします。ところが効率を考えると、銘柄の選定方法はいつも同じになるのではないでしょうか。異なるのはシンプルに投資金額のみではないでしょうか。つまり運用商品は同じで、異なるのは投資する金額と預貯金などでリスクをコントロールする、という形です。本記事が読者の方の合理的な資産形成の一助になれば幸いです。
2019年07月16日家族信託のほかにも、財産管理や相続、認知症に関連したさまざまな制度があります。生前贈与や生命保険は、今まで生前の相続対策に活用されてきました。成年後見制度は、認知症などで判断能力を欠くことになった場合に活用されています。今回は、従来の制度と比べて、家族信託にどんなメリット・デメリットがあるかを考えてみましょう。■ 1.後見制度よりも資産の運用がしやすい「後見制度」とは、判断能力が不十分な人を守る制度です。契約などの法律行為を行えない人を後見人等が代理し、必要な契約等を締結する、財産を管理するなどすることで、本人の保護を図ります。tsukat / PIXTA(ピクスタ)1-12種類の後見制度法定後見と任意後見の2つがある法定後見制度は、既に判断能力が不十分な時に、申立により家庭裁判所によって選任された後見人等が本人に代わって財産や権利を守り、本人を法的に支援します。任意後見制度は、本人が元気で判断能力があるうちに、将来、自らの判断能力が低下した場合に備え、任意後見人を選び、公正証書で任意後見契約を結んでおくもので、将来、判断能力が不十分となった時に備えるための制度です。1-2資産運用の自由度は家族信託のほうが高い後見制度を利用すると、毎年、家庭裁判所への報告義務が発生します。また、法廷後見人として身内が後見人になるとは限りません。資産を保護する活動はしてくれますが、本人や家族のために、積極的な資産運用を行ってくれないケースが少なくありません。家族信託なら自分が元気なうちから、資産の管理・処分を託すことができ、もし、万が一判断能力を喪失したときも、自分の意向に沿った財産管理を行えます。不動産の売却や買い換え、アパート建設などの資産運用・組替えも、受託者である家族により可能です。信託において、受託者は信託財産の管理運用を行なうことができますが、成年後見人のように、本人に代わって身の回りの世話や一切の契約ごとの管理を包括的に行ったり、本人のした契約を取り消したりする成年後見人のような権限はありません。■ 2.生前贈与よりも財産管理の自由度が高くなる相続対策として生前贈与が行われる場合がありますが、生前贈与では主に高額な贈与税が問題になります。贈与税の基礎控除額は110万円。相続税に比べて高い税率です。CORA / PIXTA(ピクスタ)贈与税が非課税になる特例もありますが、住宅の購入や教育資金、結婚・子育て資金と使用目的が限定されています。一度贈与した財産を戻すことができない点もデメリットとして挙げられます。贈与税の非課税制度を利用して限度額いっぱいの金額を孫に贈与したものの、あとから介護費用が必要になってお金に困るといったケースもあります。家族信託ならば、受託者による財産の処分や運用方法の変更を行うことができるため、いざという時にも現金化することができるのです。家族信託のほうが多目的な用途に使用可能だといえます。■ 3.生命保険は健康でないと加入が難しい生命保険の死亡保険金は、指定された受取人の固有財産で遺産分割の対象にはなりません。そのために、相続が発生した場合に特定の人に財産を渡したい場合に有効な方法です。makaron* / PIXTA(ピクスタ)ただし、生命保険に加入するには、被保険者が健康でなければなりません。受取人は誰でもよいわけではなく、一般的に孫、祖父母、兄弟姉妹(義理含む)の2親等以内の親族とされています。家族信託の受益者、受託者は、基本的には「家族」であり、保険の受取人に比べ広範囲となっています。ただし、信託契約は委託者と受託者の信頼関係が何より重要です。信託は「信用して託す」わけですから、信頼できる家族がいないなら家族信託を利用することはできません。なお、家族信託で、受益者が未成年や高齢者など、自ら監督することが難しい場合は、信託監督人をつけることができる場合があります。■ 4.遺言書よりも長く財産管理の道筋を示せる相続対策として遺言書を書く人が多くなっていますが、財産承継について遺言で指定できるのは自身が死亡したときの相続までで、その次の代の相続については指定できないのをご存知でしょうか。cba / PIXTA(ピクスタ)遺産を子どもに相続させることを指定できても、その子どもから孫に遺産を継がせる(2次相続と言います)ことまでは指定できません。遺言書は万能ではないのです。家族信託では、自分の希望する順番で何段階かに分けて受益者の指定が可能となります。1次相続者である高齢の配偶者などが認知症や障害により遺言が書けない場合でも、遺言を書いたのと同じ効果になるので、遺産分割協議による争いを回避できます。■ 5.まとめ家族信託で注意してほしいのは、相続税です。不動産相続は注意が必要です。相続で「所有権」を取得した人に相続税が課税されますが、家族信託を利用して不動産を信託した場合は、所有権を取得した人ではなく、受益権を取得した人に対して相続税が課税されます。受益権の評価額は、その不動産の相続税評価額と同じです。家族信託それ自体で相続税評価額が引き下げられるわけではありません。このデメリットを考慮しても、家族信託は、後見制度や遺言、贈与などに比べ、財産管理において思い通りの財産承継ができる制度ですので、一度家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。ファイナンシャルプランナー(AFP)/宅地建物取引士一般社団法人/家族信託普及協会®会員吉井 希宥美
2019年07月12日本記事ではイオン銀行の投資信託人気ランキング上位のファンドを筆者が考察します。また、最後に筆者の考えるイオン銀行の投資信託の「おすすめ銘柄」をランキング形式でご紹介します。※各数字およびランキング内容は記事執筆時点の内容です。イオン銀行の人気投資信託をランキング形式で学ぶそれでは、イオン銀行の月間購入件数ランキングを見てみましょう。多数あるラインナップの中から多くの方が選んだ銘柄(評判の高い銘柄)は、このようになっていました(取材時)。イオン銀行の人気ランキング5位「ニッセイ グローバル好配当株式プラス(毎月決算型)」はどんなもの?5位の「ニッセイ グローバル好配当株式プラス(毎月決算型)」は、日本を含む世界の株式に広く投資をすることを目的としている投資信託です。また、毎月分配金も支払われます。初心者の方に大変な人気のあるタイプが毎月分配型です。イオン銀行の人気ランキング2位~4位の銘柄「日経225インデックスファンド」はどんなもの?それでは、2位~4位までを見てみましょう。2位:日経225ノーロードオープン3位:iFree日経225インデックス4位:野村 インデックスファンド・日経225『愛称:Funds-i 日経225』2位~4位までは、いずれも次の共通点があります。市場平均と連動することを目指すインデックス型投資信託対象は国内株式で日経平均株価に連動することを目指す買う時と売るときにかかる手数料がゼロ合理的な投資対象は手数料が0.3%以下のインデックス型投資信託2位~4位までが株式主体のインデックス型投資信託であることには、筆者としては大変共感できます。なぜなら、資産運用を考えた場合には、合理的な投資対象は以下のような点が欠かせないからです。手数料が0.3%より低い(より低い方がよい)株式が主体であること市場平均と連動することを目指すインデックス型投資信託であること上記の理由をとてもコンパクトに解説します。手数料は運用成績を押し下げるだけなので手数料は引く方が良い。債券はローリターンなので、同じお金で投資をした場合の期待収益額が株式と比べて低い。市場平均は世界中の機関投資家(専門家)の平均なので、長期的に見るほどに市場平均を超え続けることが難しい、という理由です。イオン銀行の人気ランキング1位の銘柄「SBI 日本株4.3ブル」はどんなもの?取材時の人気ランキング一位の銘柄は「SBI 日本株4.3ブル」という投資信託です。これはどのようなものなのでしょうか。イオン銀行のサイト説明によると、国内株式市場のおおむね4.3倍になる投資成果を目指すもの、という内容が記載されています。ブルは牛のことこの名称「SBI 日本株4.3ブル」 の「ブル」とは何でしょうか?このブルとは牛のことです。牛というのは相手を攻撃するときに、角を下から刺し、上に放り上げるそうです(見たことはありませんが)。その動き(下から上)を指して金融の世界では、ブルと名がつく投資信託は「対象の数倍の値動きをすることを目指す投資信託」を指すことが一般的です(てこの意のレバレッジともいう)。ちなみに、何倍動くかも種類によって異なります。この「SBI 日本株4.3ブル」は日本株式市場の4.3倍の値動きをすることを目指しています。イオン銀行で「SBI 日本株4.3ブル」投資信託を買うと、結果はどうなる?このブル型の投資信託は前述のように、対象の株式市場などが上昇すると数倍の値動きをします。大変に乱暴に言うと、株式市場が上がる前に仕込んでおいて、高くなった時に売却すると通常よりも大きな利益が得られる、というものです。イオン銀行の「SBI 日本株4.3ブル」投資信託購入時の手数料はいくら?ちなみにこの投資信託は、以下のような費用がかかります。持っている間にかかる手数料(年率)0.95%購入時手数料(買うときのみかかる)2.16%[adsense_middle]イオン銀行の投資信託人気ランキングの筆者の評価とデメリット以上5本の人気ランキングのラインナップをざっくりと見て参りました。ただ、どのようなランキングであっても、基本的に「ほとんどあてにならない」という風に考えておくことが重要かと思います。何しろ投資信託を含め、どのような金融商品であっても、過去の値動きは未来を予測するのに役に立たないからです。また、上位に来ているものが必ずしも投資家にとって有利なものとは限りません。イオン銀行の人気投資信託ランキング5位の評価とデメリットはどのようなものか?それでは5位の「ニッセイ グローバル好配当株式プラス(毎月決算型)」から見ていきましょう。結論から申しますと、筆者はこの「毎月分配型」という種類の投資信託は中身がどのようであれ、個人の資産形成に不向きであると考えています。なぜでしょうか。それは、分配金と呼ばれるお金を「毎月受け取れてしまう」ことに原因があります。分配金は利益のこともありますが、運用がうまく行かない時は自分の投資したお金が戻ってくる仕組みです。そのため、長期的に見ると資産形成がうまく行きません。毎月分配型の投資信託は無駄が多く、積立に向かないし、信託報酬も高いわかりやすく言うと、無駄が多いのです。合理的な資産形成とは時間経過とともに利益が利益を生み、雪だるま式に大きくなっていくことを目指します。しかし、分配金を毎月受取れてしまうということは、せっかくのお金を大きくするチャンスを失うことになります。雪だるまが次第に小さくなってしまうのです。イオン銀行の人気投資信託ランキング2位~4位の評価とデメリットはどのようなものか?ランキング2位~4位までは、インデックス型の投資信託なので、個人的には合理的だと思います。2位:日経225ノーロードオープン3位:iFree日経225インデックス4位:野村 インデックスファンド・日経225『愛称:Funds-i 日経225』突然ですが問題です。上記3つの投資信託は「連動を目指す指標が同じ・いずれもインデックス型投資信託」という共通点がありますが、3つのうちどれが理論上合理的でしょうか?信託報酬は同じ対象で同じインデックス型投資信託なら低い方がマシだと考えられる筆者の考える正解は3位の「iFree日経225インデックス」です。なぜでしょうか。それは、3つの中で唯一、持っている間にかかる費用が0.1%台だからです。他の2つは0.4%台、0.8%台とともに高い数値です。同じ日経平均株価に連動することを目指すインデックス型投資信託なら、表面的な運用成果は同じになると考えられます。そして、実質的な運用成果はコストがかかる分だけ下がります。つまり、仮に平均リターン(年率)が3%なら、次のようになります。コストが0.1%→3ー0.1=2.9%(コストが低いと実質的な成績がマシになる)コストが0.8%→3ー0.8=2.2%(コストが高いと実質的な成績が悪くなる)極端に言うと、まったく同じ内容でも名前とコストが違うだけで運用成果に差が出てしまいます。同じ投資対象とインデックス型投資信託であるならば、名前やランキングで選ばずにコストで選ぶことが合理的だと考えます。自国バイアスがかかっているのでは?また、2位~4位までに国内株式のインデックス型投資信託が固まっているのも少し偏りがある気がします。国内株式が悪いわけではありませんが、同じ値動きをするものばかりを選んでも分散効果はそれ以上生まれません。どこの国でも自国の株式や債券を多く保有したがる、という考え方の偏り(自国バイアス)があることが知られていますが、これには注意が必要です。分散投資の効果(リスクを低減させる)をより有効に発揮させるためには、日本株式のみならず、先進国株式も保有することが重要だと考えます。[adsense_middle]イオン銀行の人気投資信託ランキング1位の評価とデメリットはどのようなものか?1位の「SBI 日本株4.3ブル」について見てみましょう。これは「投資」には向きません。「投機」向きの商品です。※投機が悪いわけではありません。投資とは違うという性質の解説です。投機がしたい方にはうってつけの金融商品と言えるでしょう。この商品には以下のようなデメリットがあります。長期保有していると意図しない値動きになる当然だが、対象の価格が下がるとそれに応じて大きく値下がりする手数料が高い(持っている間にかかる手数料(年率)0.95%購入時手数料2.16%)ブル型は短期決戦・投機的に使う?ブル型は対象の値動きを増幅したような値動きをします。そのため、対象が大きく値下がりすれば、大きく含み損を抱えます。つまり、リスク(値動きの幅)が大きいのです。「でも、長期間保有していれば、いつか大儲けできるでしょう」という意見もあるかと思います。その可能性はあります。しかし、このブル型は中身が複雑な金融商品ですので、長期保有していると値動きが予期しない動きをすることがあります。そのため短期的・投機的な運用方法になることが予想されます。しかし、短期的・投機的な運用は結果がランダム・ウォーカー(でたらめ)になります。このような理由から、投資ではなく投機であり、それは老後のための資産形成・運用には向いていないと筆者は考えます。筆者の考える、イオン銀行のおすすめ投資信託ランキングここでのおすすめとは、筆者が合理的だと考えるものです。個別銘柄を推奨する意図はありません。特に儲かるわけでもありませんし、損をしないわけでもありません。運用成果は市場次第です。イオン銀行の投資信託で世界の株式に広く分散投資イオン銀行の投資信託ラインナップから筆者が選んだ銘柄は以下の5つです。いずれも次のような特徴があります。投資対象は株式インデックス型投資信託持っている間にかかる手数料が比較的低い(5位が高いのが残念)買う時と売るときにかかるお金はゼロ分配金は「ない」ブル型では「ない」つみたてニーサでも買えるイオン銀行の投資信託の積立投資のやり方【結果を良くする方法】上記のような投資信託を保有し、65歳や70歳などのお金が必要になる時期まで積立投資に徹するのが良いと筆者は考えます。もちろんまとまった資金で行っても構いませんが、認知的なエラー(高いと買いたくなり、安いと売りたくなる)が起こりやすいので、何も考えなくてもよい積立投資に徹するのが良いやり方だと思います。また、つみたてニーサという税制優遇口座を利用するのも重要です。運用結果を向上させようという意思があるのなら、「何もしない」で数十年間積立投資に徹するのが良いでしょう。そうするだけで認知的なエラーを防ぎ、誰でも市場平均に近い運用成果を得られると考えられるからです。イオン銀行のおすすめ投資信託ランキングに関するまとめランキングは過信しないブル型は長期投資にはいらない「いいな」と思うものにはたいてい大きなデメリットがある本記事ではイオン銀行のおすすめ投資信託について考察してみました。本文内でも触れましたが、ランキングを過信するのは危険です。「売れ筋ランキング」もそうですが、他に「トータルリターンランキング」「利回りランキング」「〇〇賞受賞ファンド一覧」などにも注意が必要です。それらから探しても合理的な運用商品に出会うのは難しくなります。かえって「魅力的すぎる」投資信託に惑わされやすいでしょう。本記事が皆様の合理的な資産運用の一助になれば幸いです。
2019年07月10日本記事では、投資信託を行うと長期でどれくらい儲かるのか?についてお話します。特に、年金積立金管理運用独立行政法人が想定している期待リターンをもとに 、投資信託での各資産クラスにおける長期的なリターンについて考察します。《投資信託での儲け方》一体、どれくらい儲かるの?最初に結論を申しますと、長期的に見て投資信託で儲かる利回り(儲け率)は、ハイリターンの株式主体の投資信託で年率にして「無リスク金利(国債など)+5~6%程度」だと考えられます。これは資産運用の世界では期待収益率と呼ばれます。株式の期待収益率=無リスク金利(国債などの安全資産の金利)+投資家の要求リターン5~6%長期的に見るとこの程度ではないかと考えられる。これはつまり、「リスク(値動きの幅)のある投資をするのなら、それなりにリターンがないとイヤだ!」と世界中の投資家・市場が考えているという前提です。その為、投資信託での儲け(儲け率)も長期で見ると、良くて無リスク金利+5~6%程度ではないかと思われます。もちろんこれはハイリスク・ハイリターンの株式主体の投資信託での場合です。投資信託の実質的な運用成果=運用成果-コストそのため、コストは低い方が良い投資信託での儲け方の仕組み投資信託で利益を上げるためには、保有している間に入ってくる分配金と売却差益があります。ただ、こちらも結論から言うと、分配金は出ない方がよりお金を大きくすることには適していると考えられます。分配金と売却差益は「同じお金」として考えるのが合理的です。分配金(インカムゲイン)・・・投資信託を保有していると投資家が受け取ることができるお金売却差益(キャピタルゲイン)・・・基本的に安く買って高く売ることで利益を得られる(積み立て投資でも一括投資でも、変わらない)年金機構の想定期待リターンを見てみるそれでは、より具体的にどのような投資信託を買ったら、どのくらいの利回りが期待できるのかを考察してみましょう。ここでは「年金積立金管理運用独立行政法人基本ポートフォリオの定期検証について」を参考に見てみます。※図表は筆者作成上記のようになっています。これは過去の平均リターンではなく、将来の期待リターンを年金積立金管理運用独立行政法人が想定しているものです。期待リターン:未来の株価などは未来の出来事で変わるので、あやふやなもの。投資でのリターンは確約されておらず、このくらいではないか、という期待リターンを指す。ただ、これはあくまでも期待リターンであって、現実的にはあまりあてになりません。たとえば、バブル絶頂期に買った場合と、バブル崩壊後に買った場合であれば、同じ国内株式で同じ投資信託を購入しても、実質リターンはまったく異なるものとなるでしょう。年金機構の想定している期待リターンはどれくらい?本記事では賃金上昇率を引く前の名目期待リターンに着目します。上記が年金積立金管理運用独立行政法人が想定している期待リターンです。あまりあてにはできませんが、長期で保有したらこのくらいのリターンが期待できるのではないか、というものです。国内株式5.9%と外国株式6.3%という数字は非常に高い数値だと筆者は考えます。この程度の利回りを長期で得られることができれば儲け率としては非常に良い、という数字です。また、一般的に考えられる投資家の要求リターン5~6%内にもおおむね収まっており、ある意味現実的でもあると思います。一方、国内債券の期待リターンについては非現実的かもしれません。それについては後述します。[adsense_middle]合理的な投資対象は、市場の平均に連動することを目標とするインデックス型投資信託それでは、どのようにすればこのように高い利回りを得ることができるのでしょうか。それは、国内株式・外国株式などの市場平均と連動することを目指すインデックス型投資信託を保有することが重要です。インデックス型投資信託:いわゆる市場平均に連動することを目指す投資信託。アクティブ型と呼ばれる投資信託の平均がインデックス型になる。さらにコストが低いので、有利なのはインデックス型投資信託。一例として、次のような指標に連動することを目指す投資信託が挙げられます。証券会社などは実際は重要ではありません。投資信託は中身が何に連動するかが重要です。投資信託の中身の指標が同一なら、コスト面に注意すれば、将来において同様の運用成果になるからです。債券主体の投資信託は効率が悪いから持たなくてもいい?さて、先ほどから本文内では株式の期待リターンや指標にばかり言及しています。債券は持たなくてもいいのでしょうか。先ほどの想定期待リターンを見てみましょう。国内債券と外国債券の期待リターンは低く想定されています。筆者は、「期待リターンの高い株式」が買える以上、わざわざ「期待リターンの低い債券主体の投資信託」を保有する意味はない、と考えます。株式主体の投資信託の方が少ないお金でより大きくお金を増やせるのですから、資産運用の効率が良い、というシンプルな考え方です。また、つみたてニーサでも債券主体の投資信託は買えません。筆者は債券の入ったバランス型の投資信託も不要だと考えます。リスクを下げるならどうしたらいいの?リスクを下げたいなら、単純に株式主体の投資信託の投資額を減らして安全資産の預貯金額(または個人向け国債変動10年)を増やせばよいだけです。とにかくシンプルに考え、管理する方が良いと考えます。国内債券は買わなくてもいい?債券でリスクを下げたらいいのでは?筆者は、特に今の時代は国内債券は不要だと考えています。表ではこのように国内債券は2.3%となっています。この2.3%という想定期待リターンは長期で見て、従来の2.3%くらいが期待できるかもしれない、という考え方が元になっているものだと思います。ただ気を付けたいのは、実際はほぼゼロに近い状態だということです。特に現在のように超低金利の時代では、金利自体に下がり幅がありません。この状態で将来的に金利が上昇した場合には、どうなるでしょうか。この場合は、国内債券の価格が下がります。つまり、ほとんど儲け率が期待できないのに、価格が下がるのでは資産運用の対象としては適していない、と考えています。それなら安全資産の預貯金の方が合理的ではないでしょうか。投資信託の儲けに関するまとめ投資信託の期待リターンは株式主体の場合、5~6%程度が期待される債券主体の投資信託は効率が悪いので持たなくてもいい国内債券の投資信託は低金利時代のいまは持つ必要性がない今回は、投資信託での儲けがどのくらい出るのか、ということについて考察しました。短期的に見るとリスク(値動きの振れ幅)があるので、年間で30%上がったり25%下がったりと、激しい動きをします。リスクとはノイズでもあります。短期的な値動きに慌てて、頻繁に売買を繰り返していては投機的な性質へとなってしまいます。ノイズに動じることなく、長期分散積み立て投資に徹してこそ、期待リターンに近づくことができるのではないでしょうか。本記事が読者の方の合理的な資産形成の一助になれば幸いです。
2019年06月28日本記事は初心者の方が投資信託で大失敗をしないために知っておくべき知識を紹介します。また、どのような投資信託を買っても、積立投資であっても、絶対に大損してしまう落とし穴の運用方法と回避策をお伝えします。大損する投資信託の運用方法をお教えします投資で重要なことは長期×積立×分散投資です。分散投資には投資信託が適しています。それは、極端に言えば一つの銘柄を購入すれば、世界中の株式へと分散投資をしたのと同様の効果が望めるものもあるからです。ですが、どのように長期×積立×分散投資をしていても、大損をしてしまうことがあります。それはどのような場合に起こるのでしょうか。詳しく見てみましょう。積立投資をしていて、市場が暴落したらどうする?投資信託を損切りすべき?長期×積立×分散投資をしていると、ほぼ確実に将来、市場の大暴落に遭遇すると考えられます。しかし、結論を先に申しますと、慌てる必要はありません。それは景気が循環する、という性質を持っているからです。景気循環:景気は永遠に好景気にならないし、永遠に不景気にもならない。日本の四季のように、好景気・不景気はグルグルと回るのが当たり前。景気は循環します。そして、株価というものは未来の会社の利益を割り引いたものだと考えられます。それはすなわち、株価というものも、大きな視点で見ると景気によって上がったり下がったりを繰り返しながら成長をしていく、ということです。投資初心者の方は、最初にこの点をしっかりと理解することが重要です。※図表は筆者作成【質問】積立投資をしていて、市場が暴落!投資信託を損切りすべき?では質問です。『あなたが長期分散積立投資をしていて、市場が大暴落しました。元本は大きく割れています。なんと買った時の半額にまで基準価額(投資信託の値段)が下がっています。大きな含み損を抱えた状態です。あなたは損切りしますか?どうしますか?それはなぜですか?』積立投資を中断して売却する(損切りする)積立投資を継続する積立投資で将来の期待収益率を上げるには「安い時に買う」こと先ほどの問題で1の「積立投資を中断して売却する(損切りする)」を選んでしまうと、どうなるでしょうか?結果だけ見ると、大損失が確定してしまいます。つまり、投資信託で大損してしまうわけです。そのため、投資においては、1の損切りは不正解です。ただし投機では正解です。投機では正解:短期的な売買や生産に積極的に参加していない資産(金や通貨や短期の株式投資など)に資金を投じること。結果はランダムウォーカー(でたらめ)。この場合は、賭けが外れた状態なので、損切りをすることが正解。投資ではどこまで行っても、積立にせよ、一括投資にせよ「安く買って高く売る」ことで将来のリターンが生まれます。つまり、安い時に買うことこそが、将来の期待収益率を上げる方法です。そのため、先ほどの問題の正解は、2の積立投資を継続する、です。積立投資において将来の期待収益率を上げる唯一の方法は、「安い時に買うこと」積立投資をしていて大暴落&大赤字になったら、万歳!喜んで!あなたが欲しいスーツやバッグがあるとします。これがある日、大バーゲン!突然半額になりました!どんな気持ちですか?誰だって嬉しいと思います。しかし、これが投資信託になると、人の気持ちは反対(悲しい気持ち)になってしまいます。なぜでしょうか。それは、人には利得に対して損失を1.5倍から2.5倍嫌がる、というクセがあるからです。人の脳が投資信託の下落が(本当は利得のチャンスだが)損失であると誤解してしまうのだと筆者は考えます。難しいことではありますが、投資信託で大損をしたくない人は、市場が大暴落したら「嬉しい!」と思うクセをつけないといけません。株式市場が世界的に大暴落したら、安く大量に買うチャンス到来!ということ「投資とは、お金を長期で働ける場所に放置する」ということ大損しないためのもう一つの知識は、投資と投機をしっかりと理解することです。短期間での投資信託の売買・・・ランダムウォーカー(でたらめ)なので運次第長期間での積立投資・・・市場のリスクの評価機能が正常なら、リスクのある資産には長期的に見ればリターンがつくと考えられる[adsense_middle]銀行などの手数料の高いところでの勧誘にご注意投資には各種のリスクがつきものです。また、市場が効率的な場合、リスクに応じたリターンがつく、と考えられます。しかし、背負っても意味がなく、マイナスにしか作用しないリスクもあります。それが人的リスク、この場合は銀行などの窓口での勧誘です。勧誘される投資信託は相手(銀行など)にとって有利になりやすい特に上記のような勧誘で紹介されやすい投資信託は手数料が高い傾向にあります。勧誘・紹介される投資信託は全て無視してよい。【長期で見ると、大損しているのと同じことになる理由①】手数料手数料はあくまでも手数料です。手数料をたくさん支払えば、世界の景気が良くなり株価が上昇し、私たちの投資信託の運用成果が向上する!・・・ということはありません。単純に運用成果から手数料が引かれ、実質的な運用成果が下がるだけです。また、「ほんの1%程度だ」という考え方も危険です。・図表は筆者作成ほんの少しの手数料であっても、長期投資では大きく運用成果を下げるだけの要因になるからです。【長期で見ると、大損しているのと同じことになる理由②】勧誘銀行などでの勧誘にはもう一つの注意点があります。それは、勧誘されて「乗り換え」をした場合に考えられます。市場が大暴落した場合に初心者の方が銀行の窓口などに相談に行くと、「こちらに乗り換えませんか?」などと言われるかもしれません。ただこの時に、いま暴落しているものを手放し、好調なものに乗り換えるという行為は非合理的です。それは単純に『長期分散積立投資なのに投機的な損切りをした挙句に、高いものをわざわざ買う』という、結果として大損をする行為だからです。不安になったら、それは人間のクセ(誤作動)かもしれないなぜ、上記のような大損をする行為をしてしまうのでしょうか。それはやはり人が「利得に対して損失が1.5~2.5倍嫌い」というクセを持っているからだと筆者は考えます。資産運用で不安になったら、「何もしない・積立投資に徹する」というのが多くの場合正解になると考えます。長期的に見ると、何もしないことが良い結果になることが多い。市場が効率的な世界ではなおさらそうなると考えられる。【疑問】いやいや、大暴落時に売って底値で買い直せば、もっと儲かるでしょう?このような疑問も浮かぶかもしれません。しかし株価など、金融商品の値動きはランダムウォーカー(でたらめ)です。長期的に見て、リスクに対してリターンが期待できるだろう、という程度のことしか言えません。つまり、ランダムウォーカー(でたらめ)なのですから、大暴落時に売って、もっと下がったところで買い直す、ということは多くの人には不可能なのです。ランダムウォーカー(でたらめ)ですから、一部のラッキーな人にしか起こらないことです。それを法則のように思い込むのは、錯誤相関や後知恵バイアスと呼ばれる認知機能のエラーです。一方、長期分散積立投資なら、何もしないのですから、誰しもがリスクに応じたリターンが期待できるだろう、と考えられます。投資には法則はない。値動きはでたらめで誰にも読めない。当たることはあるが、それはただの偶然。投資信託で大損しない方法に関するまとめ大暴落&大赤字になったら万歳!積立投資では損切りはいりません銀行の勧誘と手数料にご注意本記事では、投資信託で大損しない方法について考察しました。筆者にも経験がありますが、初心者の方はとかく「何かしたがる」ものです。しかし、長期投資においては、市場が効率的だとした場合、何もしない方が良い結果になりやすくなります。本記事が読者の方の合理的な資産形成の一助になれば幸いです。
2019年06月22日本記事では積立投資におすすめであろうと筆者の考える投資信託1位~5位までを、ランキング形式で紹介します。※本記事は特定の投資信託を推奨・斡旋する意図はありません。合理的な投資を考察するものです。積立投資におすすめの投資信託とは?まず最初に、積み立て投資におすすめの投資対象について、初心者向けの押さえておきたい基本的な考え方を解説します。本記事では以下の2点です。短期的に見ると、大きく損をする可能性のある株式が主体の投資信託であること個別の株式ではないまた、上記以外の基本として、「信託報酬が0.3%以内、購入時手数料・売る時にかかるお金はゼロ」「市場平均に連動するインデックス型であること」の2点が挙げられます。【おすすめしたい積立投資の選び方①】短期的に見ると、大きく損をする可能性のある株式が主体であることそれでは、本記事の2つのポイントのうち、最初の①から見てみましょう。短期的に見ると、大きく損をする可能性のある株式が主体の投資信託であることこれは、積立投資初心者の方にとっては「どうして大きく損をする可能性のある株式が主体の投資信託が重要なの?損する可能性の低い方が良いのでは?」と思われるかもしれません。その理由は、市場が効率的な場合、『リスクとリターンはおおむね比例する』と考えられるからです。市場が効率的とは:現代の株式市場や債券市場などは、機関投資家(プロ)が過半を占めているとされる。そのため、正常に株価などが判断されていれば、リスクの低いものは低い割引率の高い価格が付くので、将来の期待リターンは低くなると考えられる。つまり、ローリスク・ローリターンである。一方で、リスクの高い株式主体の投資信託は、より割り引かれた価格が現在ついている(投資家の要求リターンが5~6%と高い)はずなので、将来の期待リターンは高くなると考えられる。つまり、ハイリスク・ハイリターンであると考えられる。そして、株式が主体の投資信託はハイリスク・ハイリターンな金融商品です。積立投資では、目先のリスク(激しい縦の値動き)ではなく長期での期待リターンを望むもの積立投資では毎月コツコツと数千円~数万円程度を分散して投資していきます。そのため、長期的に見て期待リターンが大きくなるものを投資対象として選ぶことが重要だと筆者は考えます。これは、同じ金額を同じ期間、投資に回すのなら、できるだけ大きくなった方が良いだろう(効率が良い)、というシンプルな考え方だと思っていただけるとわかりやすいかと思います。期待リターンとは:「このくらいのリターンが期待できるのではないか」とする一つの目安。ただ、あやふやな未来のことを数値化したものなので、算出する人や機関によって数値は異なる。また、未来のことなのであまりあてにならない。ちなみに、短期投資でも長期投資でも、効率の良い投資をすることが重要だと筆者は考えます。そのため、積立投資の期間や、年齢によって投資対象の考え方や対象そのものが大きく変化することはないと考えています。【おすすめしたい積立投資の選び方②】個別の株式ではない「株式がハイリスク・ハイリターンであるなら、投資信託ではなく個別の株式をピンポイントで買えば良いではないか?」とも思われるかもしれません。しかし、こちらも理論上は分散投資を誰でも手軽に行える投資信託を選択する方が合理的になります。なぜでしょうか?その理由は、投資信託で保有した方がリスク(値動きの振れ幅)が小さくなるからです。リスクとは:しばしば「危険」という意味でも用いられるが、資産運用の世界では同時にリターンの散らばり(標準偏差)・値動きの振れ幅を指す。つまり、リスクが高い・低いとは、統計的に見た資産(株式や債券)の値動きの振れ幅が大きいか小さいかをここでは指す。複数の株式を保有すると、初心者でも専門家でも、誰でも簡単にリスク(値動きの振れ幅)が小さくなる一例ですが、個別の株式の場合、リスクが大きいです。一方、資産運用では期待リターンが同じならリスクが低い方が効率が良い、と考えられます。そして、投資信託とは「入れ物」のようなものですので、株式主体の投資信託を保有すれば、その中には数十から数千社程度の株式が内包されているのと同様の分散効果が生まれます(種類による)。また、そのように複数の金融商品を保有すれば(投資信託を持てば)自然とお互いの値動きの振れ幅が干渉しあい、値動きのトータルの幅を小さくします。その為、分散投資をした方が合理的、ということになります。【質問】ちょっと待って!リスクが高い方がリターンが高いなら、分散しないで個別の株式の方が有利なのでは?上記のような質問も浮かぶかもしれません。確かに、ある特定の株式が短期間に十倍などに値上がりすることがあります。それは事実です。また、先ほども述べましたように、リスクとリターンはおおむね比例すると考えられます。しかし、全体的に見た場合、答えはノーだと思われます。なぜでしょうか。それは、分散することで簡単に消えてしまう個別株式のリスクは、市場の参加者が評価しない、と考えられるからです。つまり、初心者でも複数保有すれば簡単に相殺することのできるリスク(非市場リスク)には、誰も追加的なリターンを付けないだろう、という考え方です。非市場リスクとは:例えば、会社の社長が交通事故やセクハラで逮捕されたりすることによる株価の下落など。市場や景気などとは無関係の企業個別のリスクなどを指す。市場が効率的であるならば、評価されるリスクとは、分散することでは消せない市場リスクだけだと考えられます。市場リスクとは:分散投資によって消すことのできない、市場全体にかかるリスクのこと。一例:2008年の世界金融危機など。つまり、どのように分散投資を徹底していても、将来的にはほぼ確実に大きく値下がりする時期が来る。そして、それは投資信託を保有することで、誰でも市場リスクだけを背負うことができやすくなります(種類による)。[adsense_middle]積立投資におすすめの投資信託ランキング以上を踏まえました、筆者の独断と偏見による積み立て投資におすすめの投資信託ランキングを5位~1位まで発表します。※数値は記事執筆時点の内容です。1位だから絶対に儲かる!というワケではありませんよくある誤解として、ランキングの上位を買えば儲かる、というものではありません。運用成果は市場次第、つまり世界の景気次第です。景気が良くなれば、未来の利益が上がるので、現在の株価が上がります。つまり、運用成績が良くなります。また、どのように分散投資をしようとも、本文中で触れたように、消せない市場リスクが残ります。景気が悪くなれば、未来の利益が下がりますので、現在の株価が下がります。つまり、運用成績が今度は悪くなります。そのため、長期間積み立て投資をしていると、ほぼ確実に大きく目減りをする時期(金融危機)に遭遇するでしょう。安い時にたくさん買うことができるのが積み立て投資のメリット積立投資においては、金融危機時などの大きく値下がりした時もコツコツと買い進めることが重要です。つまり、安い時期に買うことで将来の期待収益率の上昇を期待できます。積立投資をしているのにも関わらず金融危機時に慌てて売却をすると、全く反対の成果になることが容易に想像できます。積立投資におすすめの投資信託に関するまとめ積立投資におすすめの投資信託はリスクが大きい株式主体の投資信託であること個別の株式より投資信託の方が効率が良いのではないかどのような分散投資をしても、未来においては大きく値下がりする時がくると想定する今回は、積立投資におすすめの投資信託についてランキング形式で考察しました。積立投資そのものは、人間の持つ認知エラーを回避し、合理的な資産形成を『誰にでも』できるようにする、素晴らしい仕組みだと筆者は考えます。本記事が読者の方の合理的な資産形成の一助になれば幸いです。
2019年06月17日本記事では、松井証券で買える投資信託の中から筆者が「合理的ではないだろうか」と考える投資信託を5つランキング形式でご紹介します。※本記事は特定の金融商品の推奨を意図するものではありません。商品名や各数値は執筆時点の情報です。筆者が考える、松井証券の投資信託おすすめランキング1位~5位それでは最初に松井証券の投資信託ランキング上位1位~5位の発表です。松井証券でのおすすめ投資信託の選定理由【おさらい】選定理由は以下の通りです。信託報酬が0.3%以下であること(コストは運用成績にマイナスにしか作用しないため)市場の平均に連動するだけのインデックス型であること(市場平均が効率的であり、長期で見た場合にアクティブ型をしのぐと考えられるため)株式が主体の投資信託であること(株式はリスクが高く、リスクプレミアムがつくと考えられ、同じ期間投資をするならば債券よりも期待リターンが高く、お金を大きくしやすいと考えられるため)上記は長期分散投資をする際に、非常に重要になるポイントです。松井証券でのおすすめ投資信託は4種類の組み合わせでしかない?上記に挙げたランキング1位~5位までの投資信託は、一見すると複雑な金融商品に見えますが、その内容は割とシンプルです。以下の4つの資産クラス、またはそれらの組み合わせでしかありません。国内株式先進国株式新興国株式米国株式これだけです。先ほどのランキング1位~5位のそれぞれの比率をザックリと見てみましょう(数値はおおよそであり、必ずしも正確なものではありません)。このようになりました。世界に分散投資と言っても、世界的に見るとアメリカがとても巨大なことが透けて見えてきます。【質問】それなら米国株式だけ買えばいいのではないですか?ザックリ言いますと、世界の株式の大きさでいうと米国が半分近くを占めているので、世界に分散投資をするとどうしても米国の比率が高くなる、という一面があります。そこで考え付くのが「じゃあ、米国の株式市場の投資信託一本でいけばいいのではないか?」という考えです。確かに、過去を振り返ってみると、米国株式市場は大きく伸びてきました。しかし、資産運用の世界では過去は未来を予想するのに意味を成しません。過去の情報は未来を予想するのに役に立たない:株価は未来の利益を割り引いたものであり、未来はあやふやなものです。しばしば人は過去の値動き(チャート分析など)で未来を予測しようとしますが、それが当たった気になるのは錯誤相関(勘違い)という人の心が作り出した幻想だと筆者は考えます。過去の分析で未来が分かれば誰でもお金持ちになれますが、現実にはみんなが同じように考え、動きます。その結果としてランダム・ウォーカー(でたらめ)に株価は推移すると考えられます。[adsense_middle]《分散投資》釣り堀が4つあったら、4つの釣り堀に糸を垂らす資産運用において、未来のことはたいへんに「ふわふわ」したものです。そのため期待リターンもあまりあてになりません。期待リターン:国内株式や先進国株式などの各資産の期待されるリターン。正確にはわからないが、長期で見た場合には株式の場合は、『無リスク資産の金利(長期金利など)+投資家の要求リターン5~6%=リスクプレミアム』ではないかと言われることもある。ただ、やはりどこ(景気の谷か山かなど)で買うかによって同じ期待リターンの物を買っても、結果は大きく異なると考えられる。ただ、資産運用では分散が重要ですので(理由は後述)、米国株式のみならず、国内・先進国(日本除く)などに広く分散投資をすることが重要かと思います。一か国などに限定して投資をした場合、長期間にわたってその国の景気が低迷した場合、長期的な期間が経っても、株価が十分に回復しないことが考えられます。一例としては、1989年の国内株式バブルの崩壊が挙げられます。30年経った現時点でも(単純な比較はできませんが)日経平均株価はバブル期の半値程度です。乱暴な言い方をしますと、長期投資と言えども、生きている間に回復しない可能性があります。その可能性を下げるためにも分散投資が重要だと筆者は考えます。複数の資産クラスを組み合わせると、リスクが下がる、だから分散する意味があるまた、値動きの異なる複数の金融資産を保有(分散投資)すると、良いことが起こります。それは何でしょうか?正解は、リスク(値動きの幅)が小さくなる、ということです。これは、一つずつの金融資産の値動きが小さくなるわけではありません。組み合わせて保有した場合に、トータルで値動きの幅が小さくなる、という意味です。※図表は筆者作成例えば国内株式・先進国株式・新興国株式・米国株式の4つの資産クラスは、それぞれ値動きがやや異なります。松井証券でもどこでも、投資信託のおすすめは株式のバランス型になる?上記の理由から、どのようなランキング上位の投資信託であれども、複数組み合わせて自分でバランス型のポートフォリオを組む、あるいは株式だけのバランス型投資信託を選択することが考えられます。ポートフォリオ:金融資産の組み合わせのこと。類義語で資産クラスの組み合わせをアセットアロケーションというが、わかりにくいので本記事ではポートフォリオで統一します。【質問】債券も入れたバランス型投資信託の方が良いのではないですか?確かに債券(国内債券・先進国債券など)を入れると、リスクが下がる傾向にあります。しかし、筆者はおすすめしません。なぜでしょうか。それは、期待リターンも低くなるからです。同じ期間、資産運用を行うのであれば、ある程度分散ができていれば、期待リターンが高い方が効率が良いと筆者は考えています。それを具体的に表したのが、本記事のランキング1位~5位です。もちろんこれは個人投資家の考え方次第です。数十年後にお金が大きくなっているほうが良いか、あまり大きくなっていない方が良いか、人によっては後者を選ぶ人もいるかもしれません。ただ、経済学的には、人はお金は大きい方が満足するもの、と筆者は認識しています。一方、行動経済学的には人はリスクが小さい方を好む、という傾向があります。行動経済学:経済学に心理学を足したような学問。行動経済学では、人は利得に対して損失の方が1.5倍から2.5倍嫌う、と言われている。そのため、買い時のチャンスでしばしば損切りをしたくなる。端的に言うと、人類はお金は大きくしたいけど、リスクはイヤだ、という矛盾した気持ちを併せ持っているのが「普通」なのかもしれません。資産運用で重要なのは、冷静に合理的な投資対象・運用方法を選択して、維持し続けることかもしれません。松井証券で買えるおすすめの投資信託に関するまとめ松井証券でのおすすめ投資信託は国内・先進国・新興国・米国の株式市場に連動する投資信託分散をするとリスクが下がるので、上記の市場に連動するインデックス型を組み合わせるのが現実的分散はするが、債券を入れたバランス型では効率が悪いと考えられる本記事では松井証券でのおすすめ投資信託を考察してみました。未来はどうなるかわかりません。そのため、できるだけ効率よく資産運用を考えることが重要ではないかと思います。本記事が読者の方の合理的な資産運用の一助になれば幸いです。
2019年06月09日本記事では、SBI証券の投資信託で、筆者の考える「理論上合理的だと考えられる投資信託」をランキング形式で5つ挙げます。※本記事は特定の金融商品の勧誘を意図するものではありません。尚、投資信託の基本的な情報は以下記事をご覧ください。SBI証券でおすすめの投資信託ランキングそれでは早速ランキングを発表します。※数値は執筆時点1位:ニッセイ外国株式インデックスファンドランキング1位のニッセイ外国株式インデックスファンドは、日本を除く先進国株式に投資を行う投資信託です。MSCIコクサイインデックスと呼ばれる先進国株式の指標と連動することを目指すインデックス型の投資信託です。インデックス型の投資信託:いわゆる市場平均と連動することを目指す投資信託。4位に米国株式がランクインしていますが、こちらのニッセイ外国株式インデックスファンドにもすでにアメリカ株式が組み込まれている状態です。外国株式の分散投資と言えば、このMSCIコクサイインデックスと呼ばれる先進国株式の指標を指すことが一般的かと思います。2位:eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)こちらは、国内株式市場の市場平均のトピックスと連動することを目指すインデックス型の投資信託です。国内株式と言えば、トピックスと日経平均株価が有名です。組み込み銘柄はトピックスが1部上場全て(およそ二千社)で、日経平均株価は225社です。ただ、200社程度に分散投資をすると、市場平均と同じような値動きになることが知られています。3位:SBI・新興国株式インデックス・ファンドこちらは、FTSEエマージング・インデックスと呼ばれる新興国株式の市場平均と連動することを目指すインデックス型の投資信託です。これは筆者個人の意見ですが「未来のことははっきりとは分からないものの、リターンとリスクのバランス(効率)が先進国株式と比べると劣る」気がします。そのため3位に入れています。4位:楽天・全米株式インデックス・ファンド4位は楽天・全米株式インデックス・ファンドです。こちらは米国株式のインデックス型投資信託です。ただ、すでに1位に出ている先進国株式(MSCIコクサイインデックス)の中には、米国株式が7割近い比率で組み込まれています(記事作成時)。5位:SBI・全世界株式インデックス・ファンドこちらは、日本・米国を含む先進国・新興国の対象指標と連動することを目指すインデックス型の投資信託です。非常に適切な言い方ではありませんが、1~4位の投資対象をまとめたような存在だというとイメージしやすいでしょうか。もちろん指標や比率は異なります。世界全体の株式に広く投資をすることができます。[adsense_middle]SBI証券でおすすめの投資信託ランキングへの質問集【質問①】どれを買うのがおすすめですか?どれを選ぶかは個人投資家の意思によるので筆者には何とも言えません。という前提を踏まえまして、個人的な意見としては「日本を除く先進国株式のMSCIコクサイインデックス」と、「国内株式のトピックス」に連動することを目指すインデックス型の投資信託が効率が良いと思います。また、コストが低ければ、中身(指標・市場平均)が同じ場合、どれでも同じだと思います。リスク(値動きの幅)を下げるには、投資金額全体における安全資産の保有比率(預貯金や個人向け国債)を増やすことがシンプルで良いかと思います。【質問②】ランキング上位が「儲かる投資信託」ということ?このランキングは上位に行くほど「儲かる投資信託」というわけではありません。投資信託は「入れ物」のようなものですので、他の投資信託でも中身が同じなら、同じように値動きが推移します。また、可能性としては、今年購入して、来年には三割下落、あるいはそれ以下にも下がっている可能性もあります。通常の金融商品と同じく、高く買ったものを安い時に売れば、損失が確定します。また、頻繁に売買を繰り返すことで、運用成績が「ほったらかし」にした場合よりも下がることが統計的なデータから知られています。ほったらかし:いわゆる何もしないこと。人は利得に対し、損失を1.5倍~2.5倍嫌がるという性質があることが知られている(損失回避性)。そのため、頻繁に売買すると、無意識にも「高く買って安く売る」を選択してしまいがちになる。結果として全体で見ると、何もしない方が成績が良くなりやすい。SBI証券での投資信託ランキングの選定理由ここで上げているのは、資産運用を考える際に、リスクとリターンから考えて効率が良いと思われる株式の投資信託を中心に挙げています。また、コストは運用成績にプラスに寄与しないので、コストが低いものを考慮しています。さらに、アクティブ型の運用成果の平均が市場平均に酷似し、事前に成績の良いアクティブ型を見分ける術がないので、インデックス型の投資信託を挙げています。アクティブ型:いわゆる市場平均(インデックス)を超えようとする投資信託。しかし、アクティブ型が優れていればいるほどに、市場平均に連動しようとするインデックス型の投資信託が効率的になる、というジレンマがある。また、長期的に見れば、市場平均を連続して上回り続けられるアクティブ型も存在が難しくなる。そのため、インデックス型の投資信託が有利であると考えられる。【質問③】どうして債券主体の投資信託がランキングに入っていないのですか?今回のランキングには債券が主体の投資信託が入っていません。なぜでしょうか?それには理由があります。それはリスクが低く、期待リターンが低いと考えられるからです。期待リターン:国内株式や外国債券といった資産のクラスなどで想定されるリターン。文字通り「期待」であり、あまりあてにならない数値。債券主体の投資信託はおおむねリスクが低いのでランキングに入っていない基本的に、各資産のリスクとリターンはおおむね比例するだろう、と考えられます。つまり、ローリスクならローリターンであり、ハイリスクならハイリターンである、というものです。そして、債券は例外もありますが、基本的にローリスク・ローリターンな存在です。一方、株式は基本的にハイリスク・ハイリターンです。つまり、お金を大きくするという目的においては株式主体の投資信託がランキング上位に入り、債券主体の投資信託はおのずとその下になってしまう、という考え方をここではしています。【質問④】どうしてバランス型の投資信託がおすすめのランキングに入っていないの?バランス型の投資信託とは、国内外の株式だけでなく、国内外の債権も組み入れて、リスクを抑えた値動きを目指します。バランス型でも、基本的に株式比率が高まると、リスクの高いバランス型になっていきます。バランス型をランキングから外した結論を先に言うと、リスクを抑えたがゆえにリターンが平均化されてしまう、つまり、運用の効率が悪くなると考えられるため、今回はバランス型は入れていません。期待リターンの最大化を考えると、バランス型はおすすめのランキングに入れない基本的に資産運用ではリスクを抑えながら、その中で期待リターンの最大化を考えます。しかし、二十年や長期での資産運用ではどうでしょうか。例えば、いま二十歳で七十歳までの資産運用を考えている人がいるとします。運用期間は五十年あります。ということは、その間はお金を引き出さないわけです。この場合、極端な言い方をしますと、『リスクが高くても低くても関係ない。五十年後などにお金が最大限に大きくなっているのが望ましい』と考えることもできます。先に触れた債券主体の投資信託や、バランス型の投資信託を選択すると、自然と期待リターンが下がりますので、五十年後などにお金が最大限大きくなっていない可能性があります。もちろん『五十年後などにお金があまり大きくなっていないのが望ましい』という人がいるのであれば、その人にとっては債券主体やバランス型の投資信託が最適なものになるでしょう。しかし、基本的に伝統的な経済学では人はリターンに関しては(低いよりも)高い方が良い、という考え方をするものだと思います。FPが選ぶSBI証券でおすすめの投資信託に関するまとめランキング上位=いつでも儲かる投資信託というわけではない。債券主体の投資信託はリスクが低いので、ランキング上位に入らない。期待リターンの最大化を考えると、バランス型投資信託はランキング上位に入らない。今回は長期分散投資の視点から見た、SBI証券でのおすすめ投資信託をランキング形式にしました。本記事で重要なのは、何が何位なのかもそうですが、そのほかに「どのようにして考えて、その順位になったのか?」「なぜアクティブ型や債券主体、そしてバランス型が入っていないのか?」ということです。本文内でも記しましたが、損をする方法は「高く買ったものを安く売ってしまうこと」です。そして、長期投資をするとほぼ確実に大きく損をする時期が来ます。いわゆる金融危機です。その時を「安く買って将来の期待収益率を上げるチャンス」にするか、「損切りと称して高く買ったものを安く売ってしまう」かは、考え方次第ではないでしょうか。本記事が読者の方の合理的な資産運用に一助になれば幸いです。
2019年06月01日今回は筆者が考える、楽天証券で投資信託を買うならどれがおすすめなのか?について考察し、ランキング形式で5つ挙げてみたいと思います。※本記事は特定の金融商品の推奨を意図するものではありません。合理的であると考えられるものを理論的に考察したものです。楽天証券で投資信託を買うなら?まず、先に本題のランキングを示します。筆者の考えるベスト5はこちらです。コストの各数値は2019年5月13日時点のものです。楽天証券での投資信託ランキングに共通する理由それでは、おすすめであると考えられる投資信託の共通の理由を見てみましょう。信託報酬が低く(0.3%以下)、かつ、買う時と売る時のコストはゼロ。市場平均に連動することを目標とするインデックス型である。分配金がない。おすすめの投資信託をランキング形式で5つご紹介【楽天証券の投資信託ランキング1位】ニッセイ外国株式インデックスファンドそれでは少し踏み込んで各々の投資信託の内容を見てみましょう。まずは1位のニッセイ外国株式インデックスファンドです。投資信託とは入れ物のようなものです。そのため、中に様々な金融商品や各種指標(インデックス)を入れることができます。指標とは、ここでは市場平均を指しています。市場の平均とは世界中の「賢い専門家たち」が割高なものを売り、割安なものを買った結果です。また、いろいろな情報を織り込んでおり、おおむね適正な株価を反映していると考えられます。そのため、現代の市場においては、市場平均こそが効率が良いと考えられ、機関投資家や専門家であっても、市場平均を連続して上回ることが難しい、と考えられます。このニッセイ外国株式インデックスファンドの対象(入れ物の中身)は、日本を除く先進国株式です。一般的に先進国とは、アメリカ・イギリス・フランスなどの先進国二十数か国の千数百社の株式の平均のようなもの(正確には平均ではありません。以下も同じ)だと思っていただければ分かりやすいかと思います。いわゆるMSCIコクサイインデックス(日本除く)と呼ばれる「指標(インデックス)」と連動することを目指します。MSCIというのは、モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルという企業です。そこが集計・公表している「指標・インデックス」です。また、MSCIコクサイインデックス(日本除く)と連動することを目指す投資信託であれば、基本的にどれを買っても同じように値動きが推移すると考えられます。以下のランキングでも中身が同じであれば、名称が違っても同様だと考えられます。もちろん、コストが高いとその分マイナスにかい離すると考えられます。【質問】外国の株式が凄い儲かるのですよね?一概にそうとは言えませんが、統計的に見ると債券よりも株式の方がリターンが高い傾向にあることが知られています。そのため、将来は不透明ですが、期待されるリターンが株式は高いと考えられます。同時にリスク(値動きの幅)も高いです。また、リスクとリターンはおおむね比例する、と考えられます。年金機構などの想定している期待リターンでも、国内株式よりも外国株式の方が若干高い傾向にあります。ただ、あくまでも期待されるリターンであり、実際にどうなるかは将来にならないと分かりません。期待リターン:過去の平均リターンや状況から、将来はこのくらいが期待できるのではないか、というリターンの数値。ただ、よくわからない未来の数字を元にしているので、投資の世界ではあまりあてにならない存在。【楽天証券の投資信託ランキング2位】eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)第2位はトピックスと連動することを目指す投資信託です。トピックスというのは「東証一部と呼ばれる市場に上場している全ての株式の平均のようなもの」だと思っていただければ分かりやすいでしょうか。いわゆる国内株式の市場平均と言えば、トピックスを指します。その他にも日経平均株価指数というものもありますが、株式市場のおよそ200程度に分散投資をすると、市場平均と酷似します。ちなみに、日経平均株価は225社の平均のようなものですので、二千程度に分散してあるトピックスと基本的に同じような値動きをします。このeMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)は、入れ物の中にトピックスという指標が入ったものです。【質問】日本は元気がないから、国内株式の投資信託は投資対象として不適格ではないですか?外国の方が良くありませんか?上記のような疑問を持たれる読者の方もいらっしゃるかもしれません。しかし、長期的に見ると理論の上では、国内の株式でも外国の株式でもリスクに応じてリターンが決まると考えられます。すなわち、外国の株式市場が魅力的であれば、それはすなわち、それを見越して価格に織り込まれており、やはりリスクに応じたリターンになると考えられます。ここでのリスクとは値動きの幅(標準偏差)を指しています。ということは、国内の株式であっても同様です。仮に国内に勢いがないとすれば、それはやはり価格に織り込まれていると考えられます。つまり、国内株式であっても、リスクに応じたリターンが期待できる、と考えられます。もちろんこれは未来のことですので、そうなるとは限りません。[adsense_middle]【楽天証券の投資信託ランキング3位】SBI・新興国株式インデックス・ファンド第3位はSBI・新興国株式インデックス・ファンドです。こちらはFTSE エマージング・インデックスと連動することを目指す投資信託です。FTSEとは、フィッツィーインターナショナルという企業名です。中国やインドといった新興国の株式市場の平均のようなものに連動することを目指します。【質問】振興国に投資をしたら、かつての日本株のようにすごい儲かりますよね?可能性はありますが、ここまで見てきましたように、リスクとリターンはおおむね比例すると考えられます。また、新興国株式が有利であれば、それは世界中の投資家がすでに知っていて、価格に織り込まれていると考えられます。つまり、新興国株式を買っても、リスクに応じたリターン以上のものは得られない、という風に考えられます。また、投資の世界ではリスクと期待リターンのバランス(効率)が良いか悪いかも重要です。考え方によると思いますが、新興国株式はリスクが大きいわりに期待リターンがそこまで大きくないと考えることもできます。つまり、先進国株式に対して、効率があまりよくない、という見方もできるかもしれません。【楽天証券の投資信託ランキング4位】SBI・全世界株式インデックスファンドおすすめ投資信託の第4位はSBI・新興国株式インデックス・ファンドです。こちらはFTSE グローバル・オールキャップ・インデックスと連動することを目指す投資信託です。FTSE グローバル・オールキャップ・インデックスとは、ざっくり言いますと世界の株式に分散投資をしている状態です。組み合わせ比率にもよりますが、ここまでのおすすめ1位2位3位で見てきたような、先進国、日本、新興国に分散投資をしているのと同じような値動きとなります。【質問】世界に分散投資をすれば絶対に儲かりますよね?これまでの年金機構などの分散投資結果を見てみると、長期的に見ると世界への分散投資は成功しているように感じます。ただ、投資においては、人間の認知的なエラーがつきものです。認知的なエラー:長期分散投資では安く買って高く売ることが、将来の期待収益率を上げる行為。しかし、人は損失回避的な認知エラーが普通の状態なので、長期分散投資にもかかわらず『損切り』をしてしまい、結果として高く買って安く売ってしまうことがよくあると思われる。どのように分散投資をしていても、金融危機時になれば大きく基準価額と呼ばれる値段が減少します。慌ててそこで売却をすれば、何を買っていても損をします。投資信託の売り時・買い時については下記記事にて詳しく考察してあります。ご興味のある方はお読みいただければ幸いです。【楽天証券の投資信託ランキング5位】楽天・全米株式インデックス・ファンド第5位は楽天・全米株式インデックス・ファンドです。こちらはCRSP USトータル・マーケット・インデックスと連動することを目指す投資信託です。平たく言うと、アメリカの株式市場の指標と連動することを目指します。ここまで見てきた1位の先進国株式の投資信託や4位の全世界株式の投資信託などでは、大半がアメリカの株式で占められていることがあります。アメリカ株式市場というのは地球規模で見た場合に非常に規模が大きいのですね。【質問】アメリカはこれまでずっと右肩上がりだから、絶対大丈夫ですよね?一国だけに集中投資をするのは、危険な面が付きまといます。例えば、日本株式で言いますと、1990年前後のバブル期を境に30年が経とうとしていますが、いまだに30年前の水準に戻っていません(もちろん単純に比較はできませんが)。それはアメリカと言えども例外ではないかもしれません。やはり長期分散投資の面で考えると、一国に集中するのは危険な面もあるかもしれません。では分散をする……となると、それは1位や4位の状態がすでにその分散された状態である、と言えるでしょう。楽天証券でおすすめの投資信託ランキングに関するまとめ投資信託のリターンはリスクに応じておおむね比例すると考えられる。ただ、株式市場そのものの歴史が二百年程度と短く、必ず将来も利益が上がるかは不透明。合理的な資産運用を考えると、株式主体の投資信託がおすすめであると考えられる。今回の記事では楽天証券でおすすめの投資信託について考察してみました。長期分散投資で合理的だと考えられる投資信託を選択した後に、もっとも注意をしなければならないのは、認知的なエラーかもしれません。長期分散投資ではほぼ確実に大きな金融危機に遭遇し、大きく資産が目減りする時期が来ると思います。その時に、最後まで信じることのできる投資信託はどのようなものか?なぜそうなのか?それらを理解することが合理的な資産運用に近づく一歩かもしれません。本記事が読者の方の一助になれば幸いです。
2019年05月29日