ママが気になる「乳幼児健診」を知ろう!「乳幼児健診」は、赤ちゃんに発達の遅れがないか、病気の疑いがないかなどスクリーニングするところです。ママにとっては、育児の不安や心配事を相談する場でもあります。生後4ヶ月、1歳半、3歳は市町村で乳幼児健診の実施が決まっていますが、さらに医療機関でも生後1ヶ月、6~8ヶ月(10~12ヶ月)に行うことが多いでしょう。特に子育てが初めてのママにとっては「どんなことを聞かれるのだろう」「何かの項目に引っかかったらどうしよう」など、不安も多いですよね。健診ごとのチェック項目がクリアできていない=必ず異常があるわけではありませんが、各健診のポイントやパパ・ママでもチェックできる項目などを確認していきましょう。※この記事は「佐久医師会教えて!ドクタープロジェクト乳幼児健診を知ろう」を参考に作成しています。子どもの1歳半と3歳の健診は、母子保健法で定められています。この他にも、4ヶ月健診はほとんどの自治体で実施されています。また、生後1ヶ月、6~8ヶ月、10~12ヶ月などの時期に健診を実施している自治体や医療機関もあるので地域の情報を確認しておくと安心でしょう。4ヶ月健診目的眠るか泣くかといった新生児期を超え、徐々に表情が豊かになり人間らしくなる時期です。4ヶ月健診では首すわりなどの発達チェックを行います。赤ちゃんだけではなく、ママの精神的な負担などもケアしていく時期です。4ヶ月健診で地域の保健機関と初めて接点をもつというパパ・ママも多く、相談窓口や情報提供の場にもなるでしょう。自治体の子育て情報や支援センター、相談場所などをチェックしておくと安心です。ポイント・受診の目安4ヶ月健診でチェックするポイントは以下の項目です。1.体重が増えているか2.首がすわっているか3.股関節脱臼がないか4.目を合わせられるか5.目で物を追うことができるか具体的には、赤ちゃんの股関節の動きやうつ伏せにしたときに顔を持ち上げるかどうかを見ていきます。色の鮮やかなおもちゃを見せて、視線の動きを見ることもあります。体重増加が週に100g以下の場合や、首のすわりが不安定な場合、ひどい便秘や湿疹などがある場合は医師に相談してみましょう。よくある質問Q.おむつかぶれがひどいA.おむつはこまめに替えて、お尻を布や紙で拭き取らずにぬるま湯で流しましょう。赤みがひどい場合は病院で相談しましょう。Q.赤ちゃんが便秘がちA.便の回数が減り、便秘の相談が増える時期です。体重増加に問題がなければ心配いりませんが、苦しそうなら綿棒で浣腸してみても良いでしょう。Q.でべそが気になるA.臍ヘルニアの出っ張りは3〜4ヶ月ごろに最大になります。自然に良くなることも多く、1歳ごろまで様子を見るケースもあります。Q.産後うつかもA.体調不良、意欲の減退、不眠、食欲低下などが見られるときは病院に相談してみましょう。Q.おむつかぶれがひどいA.おむつはこまめに変えて、お尻を布や紙で拭き取らずにぬるま湯で流しましょう。赤みがひどい場合は病院で相談しましょう。Q.赤ちゃんが便秘がちA.便の回数が減り、便秘の相談が増える時期です。体重増加に問題がなければ心配いりませんが、苦しそうなら綿棒で浣腸してみても良いでしょう。Q.でべそが気になるA.臍ヘルニアの出っ張りは3〜4ヶ月ごろに最大になります。自然に良くなることも多く、1歳ごろまで様子を見るケースもあります。Q.産後うつかもA.体調不良、意欲の減退、不眠、食欲低下などが見られるときは病院に相談してみましょう。6~8ヶ月健診目的寝てばかりいた赤ちゃんが、寝返ったり座ったり立とうとしたりと姿勢が変化する時期です。発達の進み具合や、離乳食の経過などを確認します。発達の個人差が大きくなる時期でもあり、ママの不安を解消するための役割もあります。ポイント・受診の目安6~8ヶ月健診でチェックするポイントは以下の項目です。1.寝返りができるか2.近くのおもちゃに手を伸ばして自分でつかむか3.音が聞こえる方向を見るか4.離乳食を始めているか5.お座りができているか6.横になった状態で顔のタオルを取りのぞけるかお座りは個人差が大きいので、できていなくても「発達が遅れている」とされることはありません。音がきちんと聞こえるか、目が見えているかなどをチェックします。寝返りをまったくしない場合や、乳児湿疹がひどい場合はかかりつけ医を受診してみましょう。よくある質問Q.離乳食を食べないA.この時期はさまざまな食べ物に慣れることが目的なので、少食でも問題ありません。母乳を減らす必要もありません。ママが大変なときは市販のベビーフードなども取り入れてみましょう。Q.指しゃぶりするA.指しゃぶりは自然に改善するケースもよくあります。3歳ごろまでは叱らずに見守ってみましょう。Q.夜泣きするA.おむつをかえても、ミルクをあげても、抱っこをしても泣き止まないときはあります。ママやパパはイライラせず「泣きたいときもあるよね」と見守りましょう。頭や身体を強く揺さぶらないことが大切です。Q.離乳食を食べないA.この時期はさまざまな食べ物に慣れることが目的なので、少食でも問題ありません。母乳を減らす必要もありません。ママが大変なときは市販のベビーフードなども取り入れてみましょう。Q.指しゃぶりするA.指しゃぶりは自然に改善するケースもよくあります。3歳ごろまでは叱らずに見守ってみましょう。Q.夜泣きするA.おむつをかえても、ミルクをあげても、抱っこをしても泣き止まないときはあります。ママやパパはイライラせず「泣きたいときもあるよね」と見守りましょう。頭や身体を強く揺さぶらないことが大切です。10~12ヶ月健診目的個人差はありますが、徐々につかまり立ちや伝い歩きをする赤ちゃんが出てきます。赤ちゃんがさまざまなものに興味を示して目を離せない時期なので、コーナーガードを使用したりフロアマットを敷いたりして事前に事故を予防する方法を確認しましょう。赤ちゃんの成長面では、歩行やおしゃべりの前準備ができているかなどを見ていきます。ポイント・受診の目安10~12ヶ月健診でチェックするポイントは以下の項目です。1.「あーあー」「うう」などの喃語が出ているか2.「おいで」「だめ」などの意味がわかるか3.つかまり立ちができるか4.伝い歩きが少しできるか5.指先で物をつまむか6.横になった状態で顔のタオルを取りのぞけるか発達の個人差やバリエーションが大きい時期です。よちよち歩きをしている子もいれば、座ったままの子もいます。赤ちゃんの移動範囲が広がるため、健診では誤飲防止や転落防止などの重要性を教えてもらうこともあります。この時点でお座りができない場合は、医療機関に相談してみましょう。よくある質問Q.歯がはえないA.歯のはえ方は個人差が大きいです。10〜12ヶ月健診では、はえていなくても問題ありませんが、気になる場合は歯科で相談してみましょう。Q.ハイハイしない・つかまり立ちしないA.ハイハイやつかまり立ちをせず膝でずるずる歩く子や、座ったまま進む「いざりっこ」もいます。歩きはじめが遅れることもありますが、運動発達は問題ありません。気になる場合は医療機関で相談してみましょう。Q.入浴を嫌がるA.この時期には急に入浴を嫌がることがあります。成長過程で何度かあることなので、おもちゃやシャワーなどで様子を見守りましょう。いつのまにか平気になるケースも多いですよ。Q.歯がはえないA.歯のはえ方は個人差が大きいです。10〜12ヶ月健診では、はえていなくても問題ありませんが、気になる場合は歯科で相談してみましょう。Q.ハイハイしない・つかまり立ちしないA.ハイハイやつかまり立ちをせず、膝でずるずる歩く子や、座ったまま進む「いざりっこ」もいます。歩きはじめが遅れることもありますが、運動発達は問題ありません。気になる場合は医療機関で相談してみましょう。Q.入浴を嫌がるA.この時期に急に入浴を嫌がることがあります。成長過程で何度かあることなので、おもちゃやシャワーなどで様子を見守りましょう。いつのまにか平気になるケースも多いですよ。1歳半健診目的乳児期から幼児期に移行する時期です。育児のポイントも大きく変化するため、生活リズムや食生活、親子関係などを確認します。健診では発語や歩行などを見ていきます。ポイント・受診の目安1歳半健診でチェックするポイントは以下の項目です。1.ひとりで歩くことができる2.積み木を2~3個積める3.鉛筆で落書きできる4.スプーンを使える5.意味のある言葉を話せる6.興味のあるものを指さすつかまり立ちができない場合や、言葉があまり理解できずコミュニケーションが取りにくい場合は医療機関に相談してみると良いでしょう。よくある質問Q.言葉が出ないA.言葉が出ていなくても、パパ・ママが言っていることをなんとなく理解できているようなら問題ありません。表情や他人への興味なども注目してみましょう。言葉が出ないだけではなく、コミュニケーションや行動面で気になることがある場合は、小児科を受診してみましょう。Q.歯磨きを嫌がるA.乳歯がはえてきたら、就寝前は仕上げみがきを習慣づけましょう。音楽をかけたり歌を歌ったり、楽しい雰囲気を作ると良いですよ。それでも嫌がるようであれば、短い時間でも構わないので終わった後にたくさんほめてあげましょう。Q.断乳・卒乳したいA.無理に断乳する必要はなく、子どものペースに合わせて自然と卒乳するのが望ましいとされています。具体的に「いつまで」という目安はなく、2〜3歳頃まで続くこともあります。乳歯がはえてきている場合は、寝る前に歯みがきを習慣づけましょう。Q.言葉が出ないA.言葉が出ていなくても、パパ・ママが言っていることをなんとなく理解できているようなら問題ありません。表情や他人への興味なども注目してみましょう。言葉が出ないだけではなく、コミュニケーションや行動面で気になることがある場合は、小児科を受診してみましょう。Q.歯磨きを嫌がるA.乳歯がはえてきたら、就寝前は仕上げみがきを習慣づけましょう。音楽をかけたり歌を歌ったり、楽しい雰囲気を作ると良いですよ。それでも嫌がるようであれば、短い時間でも構わないので終わった後にたくさんほめてあげましょう。Q.断乳・卒乳したいA.無理に断乳する必要はなく、子どものペースに合わせて自然と卒乳するのが望ましいとされています。具体的に「いつまで」という目安はなく、2〜3歳頃まで続くこともあります。乳歯がはえてきている場合は、寝る前に歯みがきを習慣づけましょう。3歳児健診目的主に発達の遅れがないか、虫歯がないかをチェックします。3歳児健診が就学前の最後の健診となることが多いため、社会性の発達や健康的な生活習慣を送っているかも確認します。ポイント・受診の目安3歳児健診でチェックするポイントは以下の項目です。1.自分の名前が言えるか2.年齢が言えるか3.視線が合うか4.丸を書けるか5.階段を上れるか6.3語文が出るか7.「大きい・小さい」や「色」がわかるか8.ままごとで役を演じられるか9.虫歯の有無「お名前は」「いくつですか」と聞かれたり、イラストを見せて「赤色はどれ」「車はどれ」など質問されたりします。虫歯の有無を調べ、虫歯がある場合は歯科医への受診をすすめられ、ない場合はフッ素を塗布してもらいます。これまでできていたことが急にできなくなった場合や、言葉が理解できずコミュニケーションが取りにくい場合は医療機関に相談してみましょう。よくある質問Q.トイレトレーニングが進まないA.入園前におむつを外そうとあせるママ・パパも多いですが、トイレトレーニングは個人差が大きいものです。失敗しても怒らずに、ゆっくりすすめていきましょう。Q.言葉が遅れているA.この時期の子どもは「ママ、おもちゃ、取って」「●●ちゃん、おかし、ほしい」など3語文が目安となりますが、これも個人差があります。言葉が理解できない、意味のある言葉が出ない、2語文が出ないなど気になることがあれば自治体や医療機関に相談してみましょう。Q.偏食・少食A.健康上問題なく発育していれば、偏食や少食はあまり気にする必要はありません。残しても無理強いせず、楽しい食事の場を作ってあげましょう。Q.かんしゃくが激しいA.言葉がうまく伝わらなかったり、思い通りに物事が進まなかったりすると、激しく泣くこともありますが正常な反応です。気長に付き合ってあげましょう。こだわりが非常に強い場合や手の付けられないパニックを起こす場合は、医療機関に相談してみても良いでしょう。Q.トイレトレーニングが進まないA.入園前におむつを外そうとあせるママ・パパも多いですが、トイレトレーニングは個人差が大きいものです。失敗しても怒らずに、ゆっくりすすめていきましょう。Q.言葉が遅れているA.この時期の子どもは「ママ、おもちゃ、取って」「●●ちゃん、おかし、ほしい」など3語文が目安となりますが、これも個人差があります。言葉が理解できない、意味のある言葉が出ない、2語文が出ないなど気になることがあれば自治体や医療機関に相談してみましょう。Q.偏食・少食A.健康上問題なく発育していれば、偏食や少食はあまり気にする必要はありません。残しても無理強いせず、楽しい食事の場を作ってあげましょう。Q.かんしゃくが激しいA.言葉がうまく伝わらなかったり、思い通りに物事が進まなかったりすると、激しく泣くこともありますが正常な反応です。気長に付き合ってあげましょう。こだわりが非常に強い場合や手の付けられないパニックを起こす場合は、医療機関に相談してみても良いでしょう。健診は子どもの発達の目安として適切に受診しよう子どもの成長とお世話がしっかりできているか、悩むママは少なくありません。赤ちゃんや子どもの健診は自治体からお知らせが届くことがほとんどなので、必ず確認しましょう。しかし、2020年5月現在、新型コロナウイルスの影響で乳幼児健診が中止や延期になっている地域もたくさんあります。ママたちの不安を少しでも解消できるよう、ぜひ「佐久医師会教えて!ドクタープロジェクト」を参考にして赤ちゃんや子ども成長の参考にしてみてください。悩みがあればひとりで抱え込まないように、どのようなところに相談すれば良いか、相談窓口もチェックしておきましょう。※この記事は2020年5月時点の情報をもとに作成しています。ままのてチャンネルで解説中「山口先生」の連載が始まります「佐久医師会教えて!ドクタープロジェクト」の乳幼児健診の資料は、ままのてチャンネルで活躍中の山口先生より共有いただきました。ままのてでは、ひとりひとりの心に寄り添い不安や悩みをケアしてくれる山口先生の連載が始まる予定です。山口先生のホッと心が温かくなるメッセージをぜひ楽しみにしていてくださいね。【小児科解説】ままのてチャンネルで育児の悩みを解決!ままのてのYouTubeチャンネルでは、妊娠や育児にまつわるさまざまな疑問について、専門家の方々にインタビューしています。ぜひチェックしてみてくださいね。
2020年05月11日編集部:学研キッズネット編集部株式会社増進会ホールディングス(Z会グループ)のグループ会社である株式会社Z会は、ご自宅で過ごす年少・年中・年長のお子さまの学びサポートとして、2020年4月28日(火)よりお取り組みいただける教材を公開しました。無償公開概要「Z会の通信教育 幼児コース」の受講有無を問わず、どなたでも登録不要でご利用いただけます。新型コロナウイルス感染拡大防止を受けて、ご自宅で過ごす時間が増えているこの時期に、お子さまとご一緒にぜひご活用ください。■無料公開期間2020年4月28日(火)より■対象と内容年少・年中・年長児向けご家庭にあるものを使って、親子で一緒に楽しく遊びながら、将来につながる学びの芽を育てる教材です。「あるみんの きらきらおふね」ご家庭にあるアルミ箔を使って舟を作り、水に浮かべる実験です。「さわって あてよう」布の中に隠されたものを、手で触った感覚だけをたよりに想像力をはたらかせて当てるゲームです。■ダウンロード方法Z会Webサイトの特設ページより、対象の教材をダウンロードし、ご活用ください。▼【Z会無料提供教材】幼児のための体験型教材Z会およびグループ会社では、ご自宅での学習を支援する取り組みとして、現在、以下を実施しております。【小学生対象】「プログラミング学習 Z-pro」を無料公開:夏にかけて取り組んでいただける教材を新たに無料公開:【小中高生対象】小中高生向けに解説動画・学力診断テスト等を無料公開:【小中高生・大学受験生対象】小中高生向けに「Z会の通信教育」の一部を無料公開■「学研キッズネットFor Parents」のニュース一覧はコチラ■学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2020年04月29日編集部:学研キッズネット編集部総合教育サービス事業を展開する株式会社やる気スイッチグループは、新型コロナウイルスの感染拡大防止のための休校延長や外出自粛を受け、やる気スイッチグループの「子どもの学びを止めないプロジェクト」として、2020年5月以降に予定していた小学生の会員向けに全4教科(国語・算数・理科・社会)の集団授業の動画と、新たに未就学児~小学生の会員向けの英語・知育・運動プログラム等の動画を、スケジュールを前倒しして4月22日(水)から無償で提供することを発表しました。子どもの学びを止めないためにやる気スイッチグループでは、すでに中高校生の5教科(国語・数学・英語・理科・社会)の予備校品質の集団授業動画を会員向けに4月13日から提供しており、小中高生の全学年・全教科合わせて10,000以上の集団授業動画を会員向けに2020年8月末まで無償・見放題で提供します。さらに、やる気スイッチグループの英語・知育・運動のスクールブランドの講師陣による、オリジナルの運動プログラムやネイティブ講師によるワンポイント英会話・知育・絵本の読み聞かせなど、未就学児~小学生向けの動画も順次配信いたします。【やる気スイッチグループ「子どもの学びを止めないプロジェクト」概要】■提供期間:2020年4月13日(月)~8月31日(月)※期間中は繰り返し視聴可能■対象者:やる気スイッチグループの下記スクールブランドの会員*・個別指導学習塾「スクールIE」・知能育成(知育)と受験対策の幼児教室「チャイルド・アイズ」・子ども向け英語・英会話スクール「WinBe(ウィンビー)」・英語学童教室「Kids Duo(キッズデュオ)」・幼児・小学生向けスポーツ教室「忍者ナイン」・バイリンガル幼児園「キッズデュオインターナショナル」・バイリンガル幼児園「アイキッズスター(i Kids Star)」■対象学年:中学校1年~高等学校3年生(4月13日(月)から提供中)未就学児・小学1年~6年生(4月22日(水)から順次提供)■提供科目:小学校の全教科(国語・算数・理科・社会)および中学校・高等学校の全教科(国語・数学・英語・理科・社会)の集団授業の動画を10,000本以上、運動やワンポイント英会話・知育・絵本の読み聞かせなど未就学児~小学生向けの動画を順次配信■提供方法:詳細は別途各会員宛にご案内予定■問合せ先:本件に関する会員・一般のお問い合せは「子どもの学びを止めないプロジェクト」ページのWebフォームにて受け付け中 ()*在籍状況やご家庭の通信環境等によりご要望に沿えない場合がございます。やる気スイッチ代表取締役、高橋社長のコメント新型コロナウイルス感染拡大の影響により、子どもの学習機会が失われるだけでなく、学習習慣が乱れたり、学習が遅れたりすることが懸念されます。やる気スイッチグループでは、「子どもの学びを止めないプロジェクト」の一環として今回の集団授業動画とレッスン動画の無償提供に至りました。この取り組みについて、やる気スイッチグループの代表取締役社長 高橋直司は「やる気スイッチグループではこのたび、授業動画の配信をはじめ、教室スタッフが遠隔でお子様の質問や相談に答えるなど、学び続けるための支援を会員様に無償で提供することとしました。いかなる時であっても、あらゆる手を尽くして子どもたちの学習環境を支えていくことが30年にわたって子どもたちの学びを支えてきた私どもの社会的な使命と考え、『子どもの学びを止めないプロジェクト』を推進してまいります。」と話しています。また、やる気スイッチグループが3月下旬に実施した「一斉休校中の過ごし方に関する保護者500名アンケート」の結果から、一斉休校による困ったこと・悩みとして多かったのは、「運動不足(71.5%)」「生活リズムの崩れ(56.9%)」、「部活や習い事がなくなった(47.7%)」「自宅学習で集中力が続かない(45.4%)」、「学校で勉強できなくなった(44.8%)」、「楽しみにしていたイベントの中止(43.9%)」という結果でした。やる気スイッチグループではこのような悩みに応えるために、各教科はもとより運動や知育、英語など同社のスクールブランドのコンテンツを横断的に提供することで、生徒の学びをサポートしてまいります。■参考資料一斉休校中の過ごし方に関する保護者500名アンケート。7割以上が子どもの運動不足に悩み「自宅で子どもと一緒に過ごした」保護者が6割以上。休校中の過ごし方に関する保護者500名アンケート株式会社やる気スイッチグループ【会社概要】やる気スイッチグループは、個別指導学習塾「スクールIE」や知能育成(知育)と受験対策の幼児教室「チャイルド・アイズ」、子ども向け英語・英会話スクール「WinBe(ウィンビー)」、英語学童教室「Kids Duo(キッズデュオ)」、幼児・小学生向けスポーツ教室「忍者ナイン」、バイリンガル幼児園「キッズデュオインターナショナル(KDI: Kids Duo International)」、バイリンガル幼児園「アイキッズスター(i Kids Star)」の7つのスクールブランドを展開する総合教育サービス会社として、現在国内外で1,700以上の教室・ラボを展開し、およそ10万人の子どもたちの学びをサポートしています。やる気スイッチグループは、一人ひとりが持つ”宝石”を見つけ、その無限の可能性を引き出すことで、世界中の子どもたちの夢と人生を応援します。 やる気スイッチグループではサービスやカリキュラムの改善を目的に定期的にお客様調査を実施しています。今回の一斉休校中の過ごし方に関する保護者アンケートの内容についても、保護者の課題や学習ニーズなどを分析し、各スクールブランドでのプログラムや会員向けメールマガジンのコンテンツに役立ててまいります。【やる気スイッチ公式サイト】■「学研キッズネットFor Parents」のニュース一覧はコチラ■学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2020年04月24日ご自宅にいながらもっと学びの体験を。「LITALICOオンラインまなび教室」始まります。新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、全国的な休校措置・外出自粛が続いています。通常であればお子さんも元気に外に出てたくさんの学びの体験をしているはずなのに、その学ぶ機会自体が減少してしまっているのはとても残念なこと。家にいる時間が長くなればなるほど、その時間をどのように有効に使っていけば良いか、おうちの方も試行錯誤されているのではないでしょうか。今まさに困っている親子の皆さんに、ご自宅にいながら本格的な学びを受ける機会を届けることができたなら。その想いから、「LITALICOオンラインまなび教室」を開講します。企業の持つ学びの体験を、必要としている親子に繋げていくことで、オンラインにてさまざまな授業を受けることができます。外に出なくても、教室に通わなくても、ご自宅で楽しく学ぶことができるようになりました。ぜひ「LITALICOオンラインまなび教室」を知っていただき、ご自宅での時間をもっと豊かなものにしていただければと思います。お子さんの多彩な学びを応援する、個性豊かな5つの講座。「LITALICOオンラインまなび教室」では、算数やプログラミング、体を動かす体験まで、さまざまな学びを届ける5つの講座をご用意しています。どれもお子さんの学びを楽しく広げていくものばかりです。それではさっそく、各講座をご紹介します!Upload By 発達ナビ編集部さまざまな算数コンテンツを通して頭と体を使った「体験的な学び」を提供する、『math channel』。『「わかった!」と「おもしろい!」の感動を広げよう』を理念に掲げています。本講座では、たし算やひき算など、計算を遊びながらたくさんできる算数ゲームを、おうちの方も交えて一緒に体験することができます。「算数すごろく」と「算数ビンゴ」がご家庭でも楽しく遊べる形で届くので、講座後の遊び&学びの教材として活用してください。Upload By 発達ナビ編集部【講座】算数すごろくと算数ビンゴであそんでみよう<開催予定日時> ①4/24(金)10:00-11:00、②4/25(土)10:00-11:00<所要時間> 60分<金額> 1650円(税込)<必要な設備・備品>ノートパソコン 、zoomのインストール、筆記用具、サイコロ<参加者の上限> 30名<授業の流れ>・あいさつ、自己紹介・算数ゲーム「算数すごろく」で遊んでみよう・算数ゲーム「算数ビンゴ」で遊んでみよう・「算数すごろく」を作ってみよう・まとめ<講師紹介>横山明日希早稲田大学大学院数学応用数理専攻修了。数学の楽しさを伝える数学のお兄さん。早稲田アカデミー個別進学館、IT企業でのマネージャーを経て独立。算数・数学の楽しさを伝える math channel代表、日本お笑い数学協会副会長。著書・共著書に『笑う数学』(KADOKAWA)、『愛×数学×短歌』(河出書房新社)、『理数センスが育つ・算数王パズル』(小学館)、『算数脳をつくる かずそろえ計算パズル』(幻冬舎)等。<受講上の注意>保護者の方と一緒に行っていただく内容がございますので、保護者の方もそばでご参加下さい。<講座ページ> By 発達ナビ編集部あらゆる社会課題をスポーツにより解決することを目指す、『リーフラス株式会社』。「スポーツを変え、デザインする。」を理念に掲げています。本講座では、大人数制・少人数制から選べる2つのコースで、自宅で楽しくできる運動プログラムを体験できます。運動指導の専門家が、お子さんに合った運動指導を実施します。外出ができずに体を動かせておらず、運動不足を解消したいお子さんにオススメです。Upload By 発達ナビ編集部【講座1】みんなでチャレンジ!爽快おうち運動!<開催予定日時> 4/21(火)16:00-16:40<所要時間> 40分<金額> 500円(税込)<必要な設備・備品>zoomが使用可能な端末(携帯、タブレット、ノートパソコン)、zoomのインストール<参加者の上限> 90名<受講上の注意>大人数での指導のため、講師からの一方通行での指導となります。<レッスン内容>・みんなで、のびのびストレッチ・みんなで、チャレンジ筋トレ・楽しくバランストレーニング<講師紹介>宮本大輔(みやもとだいすけ)早稲田大学大学院健康スポーツマネジメント学科卒業(スポーツ科学修士)日本体育協会公認アスレティックトレーナーリーフラス株式会社執行役員様々な種目のトップアスリートのコンディション指導の経験を持つ。運動面のみならず「スポーツと教育」をキーワードに、単なる運動理論だけでなく、「心技体」をテーマとした講演や研修を数多く務め、2016年4月のテレビ東京「カンブリア宮殿」でも取り上げられた。【講座2】楽しくチャレンジ!爽快おうち運動!<開催予定日時> 4/24(金)10:00-11:00<所要時間> 60分<金額> 1800円(税込)<必要な設備・備品>zoomが使用可能な端末(携帯、タブレット、ノートパソコン)、zoomのインストール<参加者の上限> 15名<レッスン内容>・みんなで、のびのびストレッチ・みんなで、チャレンジ筋トレ・楽しくバランストレーニング<講師紹介>宮本大輔(みやもとだいすけ)早稲田大学大学院健康スポーツマネジメント学科卒業(スポーツ科学修士)日本体育協会公認アスレティックトレーナーリーフラス株式会社執行役員様々な種目のトップアスリートのコンディション指導の経験を持つ。運動面のみならず「スポーツと教育」をキーワードに、単なる運動理論だけでなく、「心技体」をテーマとした講演や研修を数多く務め、2016年4月のテレビ東京「カンブリア宮殿」でも取り上げられた。Upload By 発達ナビ編集部最新のデジタル技術を駆使して子どもたちの探究心や創造力を刺激する、次世代型テーマパーク『リトルプラネット』。砂遊びや紙相撲、影絵遊びといった昔ながらの遊びにテクノロジーが融合したアトラクションを通じて、子どもたちに「未来のアソビ」を提供しています。本講座では、楽しく遊んで学べるプログラミング体験授業を行います。いよいよ今年度から小学校での必修化がはじまり、さらに注目が高まるプログラミング教育。紙に印刷した迷路ゲームを使って、プログラミングに必要な思考を分かりやすく解説します。Upload By 発達ナビ編集部【講座】かんたんプログラミングはらぺこモグーの迷路探検!<開催予定日時>4/27(月)、4/28(火)、4/29(水・祝)、4/30(木)①11:00-12:00②14:00-15:00 ※各日計2回<所要時間> 60分<金額> 1500円(税込)<必要な設備・備品>ノートパソコン 、zoomのインストール<参加者の上限> 6名Upload By 発達ナビ編集部約70年の歴史を持つ日本を代表するバレエ団の一つである、『牧阿佐美バレヱ団』。関連団体の橘バレヱ学校は国内外で活躍するダンサーを多数輩出するクラシック・バレエの伝統校で、一流の教師陣から直接レッスンを受けることができます。本講座は、ストレッチも取り入れたバレエ入門のクラスです。初めてバレエを習うお子さんに大人気のクラスを、今回のオンラインレッスン用に短くアレンジして実施します。バレエは柔軟性や体幹の使い方だけでなく、背筋が伸びてキレイな動作が身に付くため、女の子だけでなく男の子にも人気の習い事です。お子さんと一緒に、おうちの方も楽しく参加できる内容になっています。【講座】はじめてのバレエレッスン<開催予定日時> 4/24(金)①13:00-13:45, ②14:30-15:15、4/28(火)③11:00-11:45, ④12:30-13:15(全クラス同内容、複数回参加可)<対象年齢>4歳~小学校低学年までのお子さんを想定。バレエを初めて習う方向けのレッスンですが、既にバレエを習っている方でも参加可能。<所要時間> 45分<金額> 500円(税込)<必要な設備・備品>ノートパソコンもしくはスマートフォン、zoomのインストール(スマートフォンの場合はアプリのインストール)<参加者の上限> 50名<レッスン内容>・立って行うストレッチ・床に座って行うストレッチ・先生のお手本をみながら、バレエの動きをやってみよう(手の位置、足の動き、お辞儀のし方)・さあ!音に合わせて踊ってみよう・今日のおさらい・先生への質問タイム※あらかじめ簡単なバレエの用語や、足のポジションについて説明した資料をお送りします。※当日の進行状況により異なることがございます。<講師紹介>阿部 友喜A.M.ステューデンツを経て、牧阿佐美バレヱ団へ入団。橘バレヱ学校卒業。牧阿佐美バレヱ団「白鳥の湖」「くるみ割り人形」「眠れる森の美女」「ドン・キ・ホーテ」「リーズの結婚」等の公演に出演。橘バレヱ学校予科教師を経て、牧阿佐美バレヱスクール、池袋コミュニティカレッジ教師を務めながら現在は阿部友喜バレエスタジオを主宰。岡本 麻由日本ジュニアバレヱ、A.M.ステューデンツを経て、橘バレヱ学校卒業。2010年新国立劇場バレエ研修所修了(第5期生)。同年、牧阿佐美バレヱ団に入団し現在に至る。主な出演作品は「白鳥の湖」「くるみ割り人形」「ドン・キホーテ」「ライモンダ」など、入団以降全ての公演に出演。Upload By 発達ナビ編集部Upload By 発達ナビ編集部LITALICOワンダーは、テクノロジーを活かしたものづくりを通して、子どもの個性に合わせ、創造力を育む学びの場です。「考える、つくる、伝える」をテーマに、プログラミングやロボット製作などを学べます。未就学児から高校生まで、幅広い年代の子どもたちが、ものづくりに熱中しながら創造性を育んでいます。「LITALICOオンラインまなび教室」では『目指せ!AndroidアプリやWebアプリリリースコース(仮)』『プログラミングで解決!教科学習コース(仮)』など他数点を予定しています。日程などの詳細は順次アップしていく予定です。お申し込みは今すぐ、下記のボタンからお願いします。「LITALICOオンラインまなび教室」の各講座には定員があります。ぜひお早めにお申し込みをお願いいたします。下記のボタンから遷移するページにて、受講されたい講座をお選びいただき、ページ内の指示に従いお申し込みを進めてください。こんな時期だからこそ、ご自宅で本格的な授業が受けられる「LITALICOオンラインまなび教室」で、お子さんの学びを広げていってください。たくさんのご応募お待ちしています。
2020年04月17日編集部:学研キッズネット編集部子ども向けアプリ教材開発・運営などを行うワンダーラボ株式会社は、感性と思考力を育てる、アプリとキットを組み合わせた通信教育「WonderBox(以下、ワンダーボックス)」のサービスを開始したことを発表しました。通信教育サービス「ワンダーボックス」2020年は教育改革の年であり、新学習指導要領の導入、プログラミング教育の必修化など、学校で扱われる「内容」に大きな変化がありました。加えて新型コロナウイルスの影響で、新年度に入っても多くの地区で休校が続き、子どもたちは家庭学習を余儀なくされるなど、「環境」にも大きな変化が今まさに起こっています。ワンダーラボは、教育が内容・環境の両面から大きく変化する中で、その両者に対応した全く新しい通信教育サービス「ワンダーボックス」のサービスを2020年4月より開始しました。プログラミングを含むSTEAM教育領域の教材で、教科学習ではなく、感性や思考力、自分自身で作り出す力を育てます。また、アプリとキットを組み合わせることで、これまでの通信教育サービスの概念を覆すような新しい体験を届けていきます。【製品情報】2020年4月 サービス開始形式 :通信教育(郵送されるキット、専用アプリを組み合わせた教材)価格:月々3,700円〜(税込)対象年齢 :4-10歳ワンダーボックス概要「わくわく詰まった、自由なまなび。」毎月届くキット(パズルやワークブックなど)と、専用アプリを組み合わせて学ぶ新しいスタイルの通信教育サービス。常に10以上のコンテンツによって構成され、プログラミング、アート、ボードゲーム、パズルなど多種多様なテーマから子ども自身が興味関心に沿って自由に学ぶことが可能に。既存の通信教育のように教科学習の補助教材ではなく、子どもの意欲を引き出し、感性と思考力が自然と育っていくことを目的とした教材で、多くのコンテンツがゆるやかな誘導を経て、最終的には正解のない自由な創作に行き着くように設計されている。●ワンダーボックスイメージムービーサービス開始の背景AIの台頭、シンギュラリティなどが話題となる中で、2020年教育改革として学習指導要領改訂、プログラミング教育の必修化、大学入試制度改革など、日本国内における教育の形が大きく変わろうとしています。とりわけ、理数・創造性教育を主眼とした「STEAM教育」は、文部科学省がその導入を推進するなど注目されている。ワンダーラボは会社のミッションとして、「子どもの知的なわくわくを引き出す」ことを掲げ、時代の変遷にとらわれず普遍的に求められる課題発見力・問題解決力の素養=「感じて、考えて、自らつくりだす(表現する)」力を子どもから引き出すことを目指している。5年にわたる研究授業での知見・経験を凝縮し、ワンダーボックスの発表に至った。ワンダーボックス3つの新しさ1. STEAM教育領域のまなびSTEAMとは、科学・技術・工学・芸術・数学の5つの英単語の頭文字をつなげた造語で、これら5つの領域を重視する教育方針だ。自ら課題や興味を見つけだし、意欲をもって取り組み、問題を解決に導いたり、新たなイノベーションを生み出していくための教育として注目を集めている。ワンダーボックスでは、プログラミングやアート、パズルなど、STEAM教育領域を横断する教材を多数扱っている。2. デジタルとリアルのハイブリッド毎月届くキットと、週次・月次で変化が起こるアプリを組み合わせることで、常に新鮮なわくわくや驚きが続くように設計。デジタルとリアル、どちらにも「その世界でしか体験できないこと」があります。両者を活かし、組み合わせることによって、体験がより素晴らしいものになっていく。そういった体験を通して「わくわく」を引き出すためにこそ、テクノロジーを活用すべきだと考えている。3. 教育のプロチームの知見・経験を凝縮教育コンテンツ制作のプロチーム「ワンダーラボ」によって制作。開発する思考力育成アプリ「シンクシンク」は、国内外で受賞多数、150ヶ国に延べ100万ユーザーを獲得。さらにその効果も、IQ・学力を伸ばすことが、実証実験によって確認されている。ワンダーボックスには、シンクシンクから厳選したコンテンツも多数収録。経験と実績に裏打ちされた教材となっている。会社概要ワンダーラボは、2014年創業の教育テック(EdTech)分野のスタートアップです。子どもたちが本来持っている「知的なワクワク」を引き出すためのコンテンツを開発・運営しており、国際的な算数大会の問題などを多数製作・監修している、思考力教材製作のパイオニアです。2017年にリリースした思考力育成アプリ「シンクシンク」は、日本e-Learning大賞 Edtech特別賞受賞、海外でGoogle Play Awards 2017/2019 TOP5選出など、国内外で高い評価を得ています。同アプリは抽象思考の基礎となる思考センスを育てる問題を多数収録し、世界中に配信。また、三重県と「教育振興のための包括協定」を締結し、2018年度より、同県全土への教材提供やアドバイスを行っている他、カンボジアではJICA・政府との協働案件として同国への思考力教育の導入を推進するなど、国内外で官学と連携した取り組みを行っています。2018年11月には、世界最大の教育ベンチャーのコンペ「Global EdTech Startup Awards (GESA)」の日本予選にて最優秀賞を受賞。また、SXSW EDUなど、世界的な教育フォーラムに日本代表として出展、登壇などを行なってきた実績があります。2020年2月、社名をワンダーラボ株式会社に変更しました。【ワンダーボックス公式サイト】【ワンダーラボ株式会社公式サイト】■「学研キッズネットFor Parents」のニュース一覧はコチラ■学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2020年04月09日編集部:学研キッズネット編集部キッズシーズ株式会社は、新型コロナウイルス感染拡大防による小中学校の休校期間延長により、子供の学び・遊びの機会が著しく減っている現状を受け、子供向けアクティビティの検索・予約サイト「kidsweekend」上にて、今回新しく各社の休校支援サービス「オンラインクラス」を開設。子供たちが自宅にいる間の「学び」「遊び」の機会を提供します。オンラインクラス開設の経緯2020年2月末の休校決定以降、支援サービスの中でも当初アクセス数が多かった「食事」カテゴリーから、休校期間が経過するにつれて「学び」「遊び」カテゴリーのコンテンツにアクセス数が集中するなど、子供が自宅でできる有効な時間の過ごし方に保護者の関心が集まっています。現在、約30社のオンラインクラスを掲載しているが、オンラインクラスの掲載後すぐに20人の定員が満員になるなど、オンラインコンテンツに意欲的に参加を希望する保護者の姿が多く見られました。休校支援に協力する企業が33社に保護者向けに子育て支援サービスを提供していることから、臨時休校が決まった2月末より、各社の休校支援サービスを「助け合いの輪の象徴」として保護者に届け、この動きを広げる活動を行ってきました。2月29日に発表した「新型コロナウイルスによる臨時休校でお困りの子育て世帯をサポートする緊急サービスまとめ」やホームページ上で支援サービスのまとめサイトを開設以降、100社を超える企業から3000件を超える支援枠を掲載し、15万人を超える利用者にアクセスをいただくなど、多くの支援ニーズのマッチングに成功しています。休校支援の輪が当社の活動にとどまらず、大きな広がりを見せていることに意義を感している一方で、休校期間が延長されたことを踏まえ、休校支援に協力する企業として、さらに大きなニーズに直面しているという事実に真摯に取り組んでいきたいと考えています。保護者のニーズに対して、自宅で子供が楽しめるオンラインコンテンツが不足している現在、営利・非営利団体問わず、オンラインのコンテンツをお持ちの企業・団体の皆さまのご参加をお待ちしています。キッズシーズについて「全ての親子に豊かな時間を」をミッションに、子供向けの体験型アクティビティ、ワークショップ、レッスンを、スマホで簡単に検索し、予約できるキッズウィークエンドを運営。 お子様にぴったりのイベントや近所でできるユニークな体験を時間や場所から、簡単に見つけることができます。休校支援のイベントも、お住まいの地域と時間から利用できるサービスを簡単に検索できます。【最新の支援サービスのまとめサイト【4月版】】【公式Facebook】■「学研キッズネットFor Parents」のニュース一覧はコチラ■学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2020年04月07日『すべての子どもたちに音楽を――フランスの “感性を育てる” 音楽教育』では、音楽が子どもたちにすばらしい影響を与えることについて詳しくご紹介しました。その本質を理解し、「音楽を通した人間教育」を世界に広めた人物が、ヴァイオリニストの鈴木鎮一氏です。歌手のさだまさし氏やヴァイオリニストの葉加瀬太郎氏、海外では世界的ヴァイオリニストのヨーヨー・マ氏も、スズキ・メソードを経て、音楽の世界で成功した方々です。そして音楽家に限らず、医師や弁護士、科学者など、音楽とは違う分野で大成された人が多くいるのは、音楽を通して育む「人間教育」の賜物でしょう。70年の長きに渡って46か国の子どもたちを導いてきた教育法はどんなものなのでしょうか。そこには、AIの時代を生き抜いていかねばならない今だからこそ必要な「人間力」を育む要素が、たくさん詰まっているようです。今回は、そんな「人間教育」の面にフォーカスした音楽教育「スズキ・メソード」をご紹介します。赤ちゃんが言葉を覚えるように音楽を学ぶ「母語教育法」戦前、鈴木氏が帝国音楽学校教授だった頃に子どもたちへの早期教育の道がスタートし、“才能教育第1号”と言われる桐朋学園元学長の江藤俊哉氏へのヴァイオリン指導が、「母語教育法」を生むきっかけになりました。江藤少年への指導に悩んでいたとき、「日本人は皆、流暢な日本語をしゃべっている」ことに気づき、衝撃を受けた鈴木氏は、この事実に才能教育の礎を見いだします。日本で育つ日本人はもれなく完璧に日本語を操るようになります。その点において、ほぼ例外はありませんよね。“母国語”でなくあえて“母語”となっているのは、第一言語(はじめに覚える言葉)は、必ずしも国と結びつかないから。そこに潜む教育のヒントはとても大きなものでした。赤ちゃんは毎日繰り返し耳にしている言葉を、いつのまにか話せるようになります。それを誰も特別なこととは思いません。お父さんお母さんがていねいに、よく話しかけることで、言葉が話せるようになり、たくさんの言葉を身につけていきます。(引用元:スズキ・メソード音楽教室|母語教育法)音楽についても同じことが言えるのではないか?母語が育つときと同じように、毎日音楽に触れる教育があればいいのではないか?まさにスズキ・メソードの原点はここにあります。そして、「母語のような教育」をめざした3つの基本方針ができたのです。まさに、赤ちゃんが母語を覚える過程と同じではありませんか。【環境】良い演奏を繰り返し聴く。音楽があふれる環境をつくる。【能力】演奏を聴いたり、レッスンを見学したりすることで、「お母さんやお友だちのように弾きたい」という意欲を引き出す。【喜び】「あの曲を弾きたい」など自主的な気持ちで取り組み、達成の喜びを知ることで、次の意欲と向上心を引き出す。さらに、メソッドの才能教育五訓は、「より早き時期」「より良き環境」「より多き訓練」「より優れたる指導者」「より正しき指導法」。この鈴木氏の理念の集大成が、「母語教育法」なのです。「私には才能がない」は努力をしなかった人の言い訳「自分には才能がないから」誰もが、一度は思ったことがあるのではないでしょうか。この考え方を鈴木氏は「努力を怠った者の言い訳」だと言っています。耳が痛いです。「人間は環境の子。“へたな努力”をすれば、へたな才能が育つ。“正しい努力”をすれば、自分を正しく育てることができる。」つまり、「ただ努力すればいい」わけではないということ。たとえば、音痴のお子さんは、「ファ」の音が半音高くなっていることが多いそうです。それを直す方法に、スズキ・メソードの考え方の基盤を見ることができます。すでに身についてしまった「ファ」の音を“矯正する”のではなく、正しい「ファ」の音を新たに身につける努力をするのです。過去はもうどうすることもできないので、正しい経験を積み重ねて、過去の上書きをするということ。正しい努力を続ければ、いつか、正しい「ファ」が身につきます。これはとても理にかなっていて、無駄な努力を省けるため、結果を大きく変えるでしょう。しかし、当然ながら実行するには多くの努力が必要です。その過程に真の教育のヒントがたくさん潜んでいます。そのポイントをさらに見ていきましょう。我が子の「人間力」を育てるために親ができること3つ鈴木氏の理念には、多くの気づきと学びがあります。それは、70年も前に提唱されていたことなのに、今の時代にも響く、人としてとても大切な普遍性を持っています。子どもと一緒に努力をするためのポイントを3つにまとめてみました。ポイント1:急がず、でも休まない(持続性・忍耐力)前述の「ファ」の音の例であれば、正しい音を身につけるには、正しい「ファ」の音を繰り返し根気強く聞くしかないのです。とにかく休まず続けることが何よりも大切。6歳の子どもで新しい能力が身につくまでに半年はかかるそうです。反復の努力で得た能力により、新しい道が開ける実感を得ることができ、それが次のチャレンジにつながり、人生を切り開く大きな力へと結実していく――まさにこれは、いま注目のGRIT(*)。達成で得られる成功は、「繰り返す」ことから始まるのです。(*GRITとは、Guts度胸、Resilience復原力、Initiative自発性、Tenacity執念の頭文字を合わせた言葉で「やり抜く力」を意味する)ポイント2:行動力こそが人生を切り開く(自主性・行動力)人には誰でも短所がありますが、一番悪いと言えるものが「やらなければいけないと思いながら、すぐにやらないこと」。鈴木氏は、これは「人の一生の運命を左右するほど重大な能力」だと述べています。多くの人が抱えている欠点だと思いますが、その原因は「親や先生に言われてからやる」受け身の習慣が身についてしまっているから。自主性を育むことが、行動する能力を伸ばす解決策となります。ポイント3:子どもの生きる力を信じる(生命力)「教育の“教”にフォーカスしすぎて、“育”という子どもの生命力を忘れている」と鈴木氏。「教える」ことは手段で、本来「育つ、育む」ことが目的なのに、今の教育は本末転倒になっているというわけです。子どもに本来備わっている“生きる力”を伸ばすべく、「結果(テストの成績など)重視=教える教育」ではなく、「学びの過程を大事にする=育てる教育」への転換が求められています。子どもは自分自身で育つ力を持っています。まず親がその力を信じるべきではないでしょうか。これら3つは全て、2020年の教育改革の中でも提唱される「目標に向かって頑張る力、感情をコントロールする力」などの非認知能力と言えます。その言葉がなかった時代から、人間力を身につけるための要素は変わっていないのです。「継続は力なり」ですね。次に、メソードから学ぶ、家庭でのお子さんとの関わり方についてご紹介します。「親子一緒に」がキーポイントの人間教育スズキ・メソード自体は音楽教育ですが、同時に音楽というツールを使って行なう人間教育でもあります。学習などのさまざまな場面で生かせそうな、家庭でできる学びのポイントを押さえておきましょう。■親子で同じ目標に向かって努力するスズキ・メソードでは、「親子で学ぶ」が基本で、親も子どもと同じ曲を練習してもらうそう。同じ目標に向かって努力することで、苦労も喜びもシェアできますよね。お母さんと一緒だったら毎日の練習を乗り越える力も倍増しそうです。家庭では、サッカーでもバスケットでもお習字の練習でも、どんなテーマでもかまいませんので、親子で一緒に頑張る目標を作ってみましょう。お互い楽しく努力することで、行動力、持続力、忍耐力を育みやすい土壌を作ることができます。■親子で毎日ひとつ覚えよう鈴木氏が「もっとも大切な能力のひとつ」とあげるのが記憶力です。スズキ・メソード初期の頃、いかに早く覚えて長く忘れないかの訓練をさせたそうです。その方法のひとつが、子どもたちにも親しみやすい小林一茶の句を毎日一句ずつ覚えさせること。最初は苦戦していても、だんだん早く覚えられるようになり、最後には自分流の俳句を作ることを楽しむまでに。記憶力の訓練から感受性や想像力も育まれていったのです。家庭でもまねできそうですよね。興味のあるものをテーマにして、毎日ひとつずつ親子で覚えて、成果を披露し合えば、共通の話題もでき、親子のコミュニケーション効果も得られて一石二鳥です。■何度も繰り返して質を高める鈴木氏のバイオリンの指導は次のような手順で進められました。課題曲が与えられたら、まずその曲を毎日聴く。弾き方を丁寧に指導し、丁寧に稽古する。一通り弾けるようになったら、“さらに立派に”弾けるように練習を繰り返す。十分弾けるようになったら、その曲を演奏しているときに、全く関係ない質問を投げかけて、演奏しながら答えてもらう。同時にふたつのことをこなせることが確認できたら、しっかり能力が育ったと確認できる。つまり、広く浅くではなく、「ひとつのことを深く掘り下げること」が大事だということ。ひとつを極めることが、能力を育む最適な方法なのです。たとえば、問題集を一冊を何度も何度も繰り返し、書いてあることを全部覚えてしまうほどやる。これは、東大を主席で卒業したNY州弁護士・山口真由さんも「7回読み勉強法」として推奨しています。このときのプロセスを、いかに苦痛ではなく「楽しい」と思わせられるかも大事です。鈴木氏も実践していましたが、前述の「同時にふたつのことをこなす」訓練も、質問を楽しいクイズにするなど、ゲーム感覚で遊ぶように行なうことが、継続の鍵となりそうです。***育てばいいのです。“教育だ”と四角ばったとき、とたんに子どもはゆがみます。まず心を育て、そして能力を身につけさせていく。これが自然の正しい道でした。(引用元:鈴木鎮一著(1966),『愛に生きる 才能は生まれつきではない』,講談社現代新書.)子どもの才能を解放するためには、やはり親の関わりは必要不可欠です。親がやっていることを「やりたい」「親のようになりたい」という自然と生まれる願望が才能の芽となり、自主性が育まれます。その後は、「楽しく続ける」ことを念頭にサポートしてあげたいですね。(参考)スズキ・メソード音楽教室ウィキペディア|スズキ・メソードSTUDY HACKER|最速で確実に結果がついてくる「7回読み」勉強法――東大首席卒・NY州弁護士 山口真由さんにインタビュー【第1回】StudyHackerこどもまなび☆ラボ|才能よりも大切なGRIT!子どもの“やり抜く力”の育て方〜家庭内ルール〜鈴木鎮一著(1966),『愛に生きる 才能は生まれつきではない』,講談社現代新書.
2020年04月05日サブスク(サブスクリプション)とは?最近、何かと話題になっている「サブスク(サブスクリプション)」をご存知ですか。ママのライフスタイルによっては、大きなメリットがあります。ここではサブスクの特徴を詳しく見ていきましょう。定額制・使い放題サービスサブスクとは「subscription(サブスクリプション)」の略で、元々は「雑誌の年間購読」といった意味だったようですよ。今では、事前に料金を支払うことで一定期間サービスを利用できる権利を指すようになりました。身近なものでは、音楽の聴き放題サービスがあります。AppleMusicやSpotifyなどがそうですね。huluやNetflixなどの映画・動画の見放題も人気です。焼き肉チェーンの「牛角」が月額食べ放題のサブスクプランを実施したところ、購入者が殺到したというニュースもあります。(※2020年3月現在、牛角の月額食べ放題は終了しています)使い方次第では、毎日の生活をお得で便利にしてくれますよ。サービスによっては家計の節約が可能サブスクは、継続しやすい価格に設定されていることが一般的です。月額での支払いがほとんどなので、サービスによっては商品に満足できない場合その時点で解約することも可能ですよ。必ずしもサブスクのほうがお得というわけではありませんが、頻繁に利用する商品やサービスであれば、月額固定のほうが安価になるケースもあります。家計に節約にもつながるでしょう。他にも音楽や動画のサブスクは、隙間時間を楽しむ定番サービスとなっています。下記のようなサブスクもあるので、チェックしてみましょう。・雑誌・漫画・ゲーム・アクセサリー・靴やカバン今回は子育て中のママに便利なサブスクを紹介します。時短や節約できるものなど、気になるサービスがあれば試してみてくださいね。1.おもちゃのレンタルサービス子どもの遊びや知育に欠かせないのが、おもちゃです。しかし、子どもの好みにぴったり合ったものを探すのは意外に難しいもの。すぐに飽きたり、他のおもちゃを欲しがったりしますよね。月齢・年齢ごとに違うおもちゃを用意するのも大変です。そんなときに便利なのが、おもちゃの定額制レンタルサービスです。「キッズラボラトリー」では月額2,980円からおもちゃが使い放題となっています。日常的に付く傷や汚れは保証の対象になるので、たくさん遊んでも安心ですね。気に入ったおもちゃは、格安で買取することも可能です。子どもの成長に合わせて、興味を引くおもちゃを選ぶことができますよ。2.知育玩具レンタルサービス「トイボックス」では知育玩具の定額レンタルサービスを実施しています。初回総額15,000円分の4~6つのおもちゃが届き、最短2ヶ月で交換できるサブスク型サービスです。高価なおもちゃで遊ぶ体験が、月々2,980円からと考えるとお得ですね。保育士の資格を持つスタッフが、赤ちゃんの個性に合わせて最適な知育玩具を提案してくれますよ。スタッフにおもちゃのプランをLINEで気軽に相談できるところも魅力です。気に入ったおもちゃをレンタル延長し、飽きたおもちゃだけ交換することも可能です。3.子どもの声が絵本になる定額アプリ冊以上の絵本の読み聞かせが楽しめるアプリ「みいみ」の使い方は多岐にわたります。プロのナレーターによる朗読で臨場感豊かな音の世界を楽しむことができますよ。さらになりきって遊びたいときは、セリフの一部を自分の声で吹き替えることができます。子どもが絵本のキャラクターになりきり、より絵本の世界観を楽しむことができるでしょう。4.絵本の定額サービス絵本の読み聞かせは親子のコミュニケーションに最適です。絵本をたくさん読むと、将来的に学力が上がるという研究もありますね。しかし、赤ちゃんの月齢や好みにあった絵本を選ぶのは意外と難しいものです。「EhonClub」は絵本の定期購読サービスです。生年月日を入れて申し込むと、月に2~3冊年齢にあった素敵な絵本が届きます。ロングセラーの名作絵本はもちろん、ユーモアたっぷりの絵本や大流行した絵本などバランス良く良書を選んでくれます。すでに持っている絵本は変更できるので、毎月新しい絵本との出会いが楽しめますよ。5.離乳食の定額サービス新米ママにとって、離乳食を作るのはとても大変です。月齢に会った食材や調理法を勉強し、時間をかけて作っていると、コミュニケーションがおろそかになってしまうこともありますね。そんなママのストレスを軽減してくれるのが離乳食の定額サービス「Mi+ミタス」です。小児科医、管理栄養士、熟練シェフが手を組んだ離乳食が届きますよ。2週間ごと10食入りのコースと、1ヶ月ごと20食入りのコースがあり、LINEからいつでもキャンセル可能です。離乳食のレシピが付いてくるので、定期便が終わった後も役立ちますね。6.家具・家電のレンタルサービス人気ブランドの家具セットや、最新の家電をレンタルできるのが「subsclife(サブスクライフ)」です。商品によってレンタル料はかわりますが、月額500円から利用できますよ。利用期間は3ヶ月~24ヶ月で選ぶことができ、気に入ったものは買取も可能です。家具の使い心地やデザインの良さは、使ってみないとわからないものです。まずはレンタルで試してみて、自分好みの家具や家電を知っていくのも楽しそうですね。7.お花の定期便お花がある暮らしは、心を豊かにしてくれます。食卓や玄関に美しい花があるだけで、華やかで和やかな雰囲気に包まれますよね。しかし、毎回お花屋さんに足を運ぶのは大変です。「Bloomee LIFE」は、毎週新鮮な花が届く「お花の定期便」です。ポストに投函されるので、忙しくても安心して受け取れます。プロがアレンジした花束が届くので、そのまま花瓶に入れるだけで見栄え抜群ですよ。8.オーディオブック聴き放題本が好きだけれど読む暇がない、子どもに本の読み聞かせをしてあげたくても時間が取れないという人にぴったりなのが、オーディオブックです。書籍を朗読してくれるので、家事をしながら物語を耳で楽しむことができますよ。「audiobook.jp」は、月750円でオーディオブックが聴き放題のスマホアプリです。「おやすみ、ロジャー」などの絵本や寝かしつけのためのホワイトノイズまでさまざまなオーディオブックがそろっています。ママのリラックスタイムや子どもの情緒教育に役立ちますよ。9.お総菜宅配サービス育児に忙しく、手作りの料理をおろそかにしていませんか。冷凍食品やお総菜に頼ってしまって、食費がかさんでしまうケースもよくあります。栄養バランスが良く、おいしい献立を毎日作るのはとても大変ですよね。そんなママにおすすめしたいのが、手作り味のお総菜の宅配サービス「おかん」です。お総菜はどれも一ヶ月冷蔵保存が可能なので、手を抜きたいときや忙しいときに便利ですよ。月々3,980円で、10種類のお総菜が毎月届きます。月に20個・30個届くコースもありますよ。食事の内容は健康的で、子どもも食べやすい味だと好評のようです。10.クリーニングサービス子どもがいると、なかなかクリーニング店に洋服を持っていく暇がありませんよね。頑張って時間を作っても、お店がお休みだったり閉店時間だったりすることも。クリーニング後に取りに行くのも一苦労です。パパのスーツやママのコート、赤ちゃんのよそ行き服などを家にいながらクリーニングしてもらえるサービスが「リネット」です。ネットで予約し、宅配便で送れば最短2日後までに自宅に届けてもらえますよ。何点でもクリーニングし放題というわけではありませんが、月会費を払えば3,000円以上のクリーニングは送料無料になります。初回は何点出しても送料無料となるので、試してみてはいかがでしょうか。サブスクを上手に利用してお得に楽しく過ごそう月に何度も購入する商品や利用するサービスがあるなら、サブスクを検討してみても良いでしょう。追加料金を気にせずに、サービスを受けることができますよ。サブスクを上手に取り入れることで、育児が楽になったり楽しく感じたりするかもしれません。サービス料が割高に感じたとしても、費やす時間や手間を考えるとお得に利用できるケースもたくさんありますよ。人気のサブスク体験で、ママやパパ、赤ちゃんが笑顔で過ごせると良いですね。※この記事は2020年4月時点の情報をもとに作成しています。
2020年04月03日編集部:学研キッズネット編集部ソニー生命保険株式会社は、2020年2月28日~3月2日の4日間、大学生以下の子どもがいる20歳以上の男女に対し、今年で7回目となる「子どもの教育資金に関する調査」をインターネットリサーチで実施し、1,000名の有効サンプルの集計結果を公開した。親の6割半が「子どもの学力や学歴は教育費次第」大学生以下の子どもがいる20歳以上の男女1,000名に、子どもの教育や教育費に関する内容について自身の考えや状況がどの程度あてはまるか聞いたところ、≪子どもの学力や学歴は教育費にいくらかけるかによって決まると感じる≫では、「非常にあてはまる」は17.2%、「ややあてはまる」は48.3%で、合計した「あてはまる(計)」は65.5%となった。≪老後の備えより子どもの教育費にお金を回したい≫では63.8%となり、教育費が子どもの学力や学歴を左右すると考える親や、老後の備えより教育費を優先する親が多数派であることがわかった。また、≪早期の知育や英才教育は子どもの将来のために重要だ≫では73.0%、≪スポーツや芸術の習い事よりも学習塾に教育費をかけたい≫では44.2%となり、親の多くが幼い頃から子どもの能力を高めるような取り組みを行うことが、子どもの将来のためになると感じていることがわかった。また、習い事よりも学習塾にお金をかけたい親は少数派であることも明らかとなった。「子どもの教育費の負担を重いと感じる」親の7割、昨年よりも負担感が増す傾向全回答者に、≪子どもの教育費の負担を重いと感じる≫か聞いたところ、「あてはまる」は69.4%となった。子どもの就学段階別にみると、「あてはまる」と回答した人の割合は、未就学児の親では56.5%、小学生の親では65.7%、中高生の親では73.4%、大学生等(予備校生・浪人生・大学生・短期大学生・専門学校生、以下同様)の親では81.7%と、子どもの就学段階が上がるにつれて負担を重いと感じる人の割合が高いという結果に。子どもの成長に伴い、学費や塾・習い事の費用といった教育費の負担が増大しているのではないか。子どもの教育費の負担を重いと感じる人の割合を過去の調査結果と比較すると、2018年71.4%→2019年66.6%→2020年69.4%と、昨年の下降から今年は上昇に転じ、家計の厳しさが垣間見える結果となりました。妻より夫が教育熱心な家庭では“教育のことで夫婦喧嘩をよくする”傾向配偶者がいる人に、夫婦間で教育方針が一致しているか、異なっているか聞いたところ、「一致している」(「非常に」と「やや」の合計、以下同様)は81.2%となり、子どもの教育には夫のほうが熱心か、妻のほうが熱心か聞いたところ「夫のほうが熱心」は34.0%、「妻のほうが熱心」は66.0%となった。また、子どもの教育のことで夫婦喧嘩をよくするか、全くしないか聞いたところ「よくする」は29.0%に。夫婦の教育方針の状況別にみると、「よくする」と回答した人の割合は、教育方針が一致している人では26.0%、異なっている人では42.0%となり、教育に対する意見のくい違いから、ぶつかり合ってしまうことがあるのではないか。さらに、夫婦の教育熱の状況別にみると「よくする」と回答した人の割合は、夫のほうが教育熱心という家庭では40.7%、妻のほうが教育熱心という家庭では22.9%となった。「子どものインターネット・SNS利用に不安を感じる」小学生の親の8割弱全回答者に、子どもの将来に関する項目を提示してどの程度不安を感じるか聞いたところ、≪学校生活≫では「不安を感じる」(「非常に」と「やや」の合計、以下同様)が54.7%に。子どもの就学段階別にみると、「不安を感じる」と回答した人の割合は、未就学児の親では68.1%、小学生の親では62.1%とどちらも6割を超える結果となった。≪インターネットやSNSの利用≫では、「不安を感じる」が64.7%に。子どもの就学段階別にみると、「不安を感じる」と回答した人の割合は、小学生の親(77.0%)が最も高いという結果に。近年のスマートフォンの普及などに伴い、インターネットやSNSが小学生にも身近なものとなり、多くの小学生が利用できるようになっています。小学生の親には、自身の子どもがインターネットやSNSをめぐるトラブルに遭遇するのではないかと不安を持っている人が多いのではないか。親の大半が子どもの受験や就活に不安を抱く「子どもの就活に不安を感じる」母親の7割強受験・進学や就職活動といった子どもの進路については、どの程度不安を感じているのでしょうか。高校生以下の子どもの親に、≪受験・進学≫についてどの程度不安を感じるか聞いたところ、「不安を感じる」は77.9%に。父母別にみると、父親では73.4%、母親では82.3%と母親のほうが8.9ポイント高くなりました。子どもの受験や進学に対しては、父親より母親のほうが不安を感じていることがわかる。全回答者に、≪就職活動≫についてどの程度不安を感じるか聞いたところ、「不安を感じる」は69.9%となりました。父母別にみると、父親では68.6%、母親では71.2%と、母親のほうがやや高くなりました。子どもの教育資金に不安を感じる理由1位「教育資金がどのくらい必要となるかわからない」全回答者に、≪教育資金≫について、どの程度不安を感じるか聞いたところ「不安を感じる」は70.6%に。子どもの就学段階別にみると、「不安を感じる」と回答した人の割合は、小学生の親(76.6%)、中高生の親(76.2%)ではどちらも7割半となった。教育資金に不安を感じている人に、子どもの教育資金に不安を感じる理由を聞いたところ、「教育資金がどのくらい必要となるかわからない」(56.8%)が最も高く、次いで「収入の維持や増加に自信がない」(37.4%)、「収入が不安定」(23.1%)となった。子どもの就学段階別にみると、未就学児の親では「教育資金に関して相談する人がいない」(22.5%)が他の層より高い結果になり、未就学児の親では、教育資金に関する悩みを相談できず抱え込んでいる人が少なくないようだ。小学生から社会人になるまでに必要な教育資金平均予想金額は再び上昇し1,381万円にでは、子どもが小学校に入学してから社会人になるまで、教育資金はどのくらい必要になるとイメージしている人が多いのだろうか。未就学児の親に、子どもが小学生から社会人になるまでに、教育資金はいくらくらい必要だと思うか聞いたところ、「1,000万円~1,400万円位」(29.4%)に回答が集まり、平均予想金額は1,381万円となった。平均予想金額を過去の調査結果と比較すると、2018年1,348万円→2019年1,339万円→2020年1,381万円と、上昇傾向が落ち着いた昨年から再度上昇に転じ、2014年の調査開始以来最高額に。大学等への進学のための教育資金準備方法「銀行預金」「学資保険」のTOP2が突出高校生以下の子どもの親に、大学等への進学のための教育資金を、どのような方法で準備しているか聞いたところ、「銀行預金」(58.3%)と「学資保険」(42.5%)が高くなり、次いで「財形貯蓄」(11.8%)、「(学資保険以外の)生命保険」(9.2%)、「金融投資(株式投資や先物取引など)」(6.6%)となった。銀行預金や学資保険で計画的に教育資金を準備している人が多いようだ。また、大学生等の親(予備校生・浪人生を含まない)に、大学等への進学のための教育資金を、どのような方法で準備してきたか聞いたところ、「銀行預金」(58.5%)と「学資保険」(49.6%)が特に高く、以降「奨学金」(19.9%)、「財形貯蓄」(13.0%)、「教育ローン」(12.2%)が続きました。親の7割強が、大学等への進学で「費用にこだわらず子どもの希望を優先させたい」と回答全回答者に、子どもの大学等への進学に関する意識について聞いたところ「多少費用がかさんでも進学させたい」(「非常に」と「やや」の合計、以下同様)が81.2%、「費用がかさむなら進学させなくてもよい」が18.8%となった2019年の調査結果と比較すると、「多少費用がかさんでも進学させたい」と回答した人の割合は、2019年86.3%→2020年81.2%と、5.1ポイント下降したものの、依然高い傾向がみられた。次に、子どもの大学等の入学金・授業料等の費用について聞いたところ、「費用にこだわらず子どもの希望を優先させたい」が73.8%、「費用が極力抑えられる学校を選択させたい」が26.2%となり、子どもの進学先を選択する際の条件は、入学金・授業料等の費用よりも子どもの希望を第一に考える親が多いようだ。2019年の調査結果と比較すると、「費用にこだわらず子どもの希望を優先させたい」と回答した人の割合は、2019年77.4%→2020年73.8%と、やや下降したが、子どもの希望を第一に考えたいという親が依然として多いことがわかる結果となった。子どもの海外留学や海外研修は「多少費用がかさんでも経験させたい」と考える親が多数派子どもの学校への通学については、「自宅から遠ければ下宿や寮生活をさせてもよい」が44.3%、「自宅から通える学校を選択させたい」が55.7%となった。子どもの学生時代のアルバイトについては、「アルバイトはせず学業に専念してほしい」が43.6%、「アルバイトをして学生生活の費用に充ててほしい」が56.4%に。海外留学や海外研修については、「多少費用がかさんでも経験させたい」が54.3%、「費用がかさむなら経験させなくてもよい」が45.7%と約半数の結果に。子どもに対して、自宅通学やアルバイトなど、節約を意識した学生生活を希望している親が多数派となりました。他方、海外での留学や研修については、たとえ多額のお金がかかるとしても、海外で得られる様々な経験には価値があると考えている親が多いことがわかる。小学校高学年での英語の教科化未就学児の親の8割が認知2020年度から、小学校でのプログラミング教育必修化、小学校高学年での英語の教科化が実施される。これらにあたり、小学生以下の子どもの親にこの制度改正について知っているか聞いたところ、≪2020年度から、小学校でのプログラミング教育が必修化されること≫では、認知率が82.7%に。認知率を子どもの就学段階別にみると、未就学児の親では79.4%、小学生の親では85.9%と、小学生の親のほうが6.5ポイント高くなりました。また、≪2020年度から、小学校高学年では英語が教科化されること≫では、認知率が81.5%となった。認知率を子どもの就学段階別にみると、未就学児の親では80.3%、小学生の親では82.7%と、どちらも8割以上となった。近年のグローバル化を意識してか、小学生の親だけでなく未就学児の親も小学校での英語の教科化に大きな関心を寄せていることがうかがえる結果となった。大学入試共通テストの導入未就学児、小学生の親の7割以上が認知2021年度からは中学校で、2022年度からは高等学校で、プログラミング教育の必修化が実施されます。高校生までの子どもの親にこの制度改正について聞いたところ、認知率は≪2021年度から、中学校でのプログラミング教育が必修化されること≫では62.0%、≪2022年度から、高等学校でのプログラミング教育が必修化されること≫では55.6%となった。また、≪大学入試センター試験が廃止され、2020年度に大学入学共通テストに変わること≫では、認知率が76.2%となり、大学受験に関する改正については親の多くが関心を持っているようだ。認知率を子どもの就学段階別にみると、中高生の親(86.1%)では8割半と高い割合に。また、未就学児の親(70.5%)と小学生の親(71.8%)でも7割以上となりました。子どものプログラミング教育にかけたい金額かけたいと思う人の平均額は5,752円/月全回答者に、子どものプログラミング教育に今後かけたいお金について聞いたところ、お金をかけたいと思う人の割合は45.6%となりました。お金をかけたい人に、子どものプログラミング教育に今後1ヶ月あたりいくらくらいお金をかけたいと思うか聞いたところ、「5,000円~10,000円未満」(37.3%)に回答が集まり、平均額は5,752円という結果に。また、全回答者に、子どもの英語教育に今後かけたいお金について聞いたところ、かけたいと思う人の割合は、58.1%と、半数以上になり、お金をかけたい人に、子どもの英語教育に、今後、1ヶ月あたりいくらくらいお金をかけたいと思うか聞いたところ、「5,000円~10,000円未満」(39.1%)や「10,000円~20,000円未満」(24.6%)に回答が集まり、平均額は6,988円となりました。子どもに目指してほしい“理想の大人”有名人では1位「イチローさん」2位「所ジョージさん」全回答者に、自分の子どもに目指してほしい“理想の大人”のイメージに合う有名人や、歴史上の人物について質問したところ、有名人1位「イチローさん」、2位「所ジョージさん」、3位「タモリさん」となりました。1位の「イチローさん」は、2015年の調査から6年連続の1位となり、選んだ理由をみると、1位の「イチローさん」については、「自分の信念をしっかりと持ち、仕事にストイックな人だから」など、強い精神力について、多くの回答が挙げられました。2位の「所ジョージさん」については、「好きなことを仕事にするアイデアを持っているから」、3位の「タモリさん」については、「好きなことをして、人生を満喫しているから」などが理由として挙げられました。また、歴史上の人物では、1位「織田信長」、2位「坂本龍馬」、3位「徳川家康」となり、「織田信長」は、2019年まで5年連続1位だった「坂本龍馬」を超え、初めての1位となった。1位の「織田信長」について選んだ理由をみると、「大胆な発想力と行動力を持っているから」などの回答が挙げられました。自分の子どもに就いてほしい職業1位「公務員」、「医師」「看護師」「薬剤師」など医療関係も上位に最後に、全回答者に自分の子どもに就いてほしい職業を聞いたところ、男子の親では「公務員」が圧倒的多数で1位に。2位は「医師」「会社員」という結果に。選んだ理由をみると、1位の「公務員」については、「不景気でも安定しているから」などの回答が挙げられ、子どもに安定した職業に就いてほしいと希望する親が多いことがわかりました。2位の「医師」については、「色々な人を助けてあげてほしいから」など、社会に貢献できる職業である点が多く挙げられました。「会社員」については、「好きな会社で働いてくれれば良いから」などの回答が挙げられました。女子の親では、1位「公務員」、2位「看護師」「薬剤師」という結果に。また、5位までに入った職業のうち3つは医療関係の職業となった。選んだ理由をみると、1位の「公務員」については、「安定が一番、安心だから」など、男子の場合と同様に、安定性を理由に挙げる人が多い結果に。2位の「看護師」については、「手に職をつけることができ、今後も必要とされる職業だから」、「薬剤師」については、「結婚や引越しをしても仕事を続けやすそうで、働く場所に困らないから」などの回答が挙げられ、手に職をつけることで、キャリアを長く保つことができると考えている人が多いことがわかる結果となった。学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)『学研キッズネット』は、1996年にオープンした小・中学生のためのWebメディアです。学研の子ども向け書籍や雑誌の編集ノウハウを活かし、子どもたちが安全に楽しめるサイトとして運営しています。子どもたちのしあわせのために、家族のしあわせのために、有益な情報やサービスをお届けできるよう、いつも精一杯がんばっています。すくすく伸びる子どもたちのために
2020年04月01日新型コロナウイルスの影響で、自宅で過ごすことが多くなってしまった子ども。「暇ー!」「やることない~」という声が家の中に響いている家庭も多いのでは?そんなときに助かる映画やドラマなどの動画配信。そこで子どもが楽しめて、さらに「勉強へのやる気」を起こしたり、歴史や算数が好きになれるかも…という映画をご紹介します。また親子で一緒に過ごす機会が増えたいまの時期だからこそ、一緒に観て、考えて欲しい作品もピックアップしました。■「どうして勉強するの?」と聞かれたときに役立つ作品▼算数ってカッコいい!『アルキメデスの大戦』 戦艦大和の建造をめぐる攻防を“机の上”だけで挑もうとする天才数学者の話。「計算や数式ってこんなにカッコ良くて、ワクワクするのか」と思うことができるほど、数学の可能性、世の中に与える影響を教えてくれる。【アルキメデスの大戦】出演:菅田将暉、舘ひろし、柄本佑、浜辺美波、國村隼、田中泯動画配信: 『アルキメデスの大戦』を観る(U-NEXT) ▼偏差値40から慶応合格!?『ビリギャル』 偏差値40から慶応大学に現役合格した実話を基にした作品。聖徳太子を「セイトクタコ」と読んだり、東西南北もわからないレベルながら、目標を決めたら一途にがんばっていくサクセスストーリー。先生の誉め言葉は、テストで悪い点を取ってしまった子どもに使える名言ばかり。親もぜひマネしたい!【ビリギャル】出演:有村架純、伊藤淳史、吉田洋動画配信: 『ビリギャル』を観る(U-NEXT) ▼好きは最強の力になる!『キューティ・ブロンド』 オシャレが大好きな女子大生が、政治家を目指す彼に「ふさわしくない」と失恋し、猛勉強してハーバード大学に現役合格! そしてある事件で得意を活かして見事に難しい殺人事件の弁護で勝利することに!外見で偏見をもたれても、彼女は人を差別したりしない。そして「得意なことが1つでもある」ことが将来に役立つ姿は、勇気をもらえるはず!【キューティ・ブロンド】出演:リース・ウィザースプーン、ルーク・ウィルソン、セルマ・ブレア動画配信: 『キューティ・ブロンド』を観る(U-NEXT) ▼人生は毎日が本番!『GTO』 元暴走族のリーダーだった鬼塚英吉が、破天荒なやり方で問題を抱えた生徒を導いていく。「人生はリハーサルがないから、毎日が本番!」という熱い鬼塚先生の言葉は、窮屈な日々を送っている今の状況には響きまくる!【GTO】出演:反町隆史、松嶋菜々子、池内博之、窪塚洋介、小栗旬、玉木宏動画配信: 『GTO』を観る(U-NEXT) ■歴史を笑って学べる作品▼信長死後の日本は会議で決めた?『清須会議』 本能寺の変で殺された織田信長の後継者を誰にするのか。戦国時代でありながら、日本史上、初めて会議によって歴史が動いたとされる「清須会議」。子どもも知っている『本能寺の変』。その後の日本の政治がどう変わっていくのかが学べるとともに、駆け引きや作戦なども笑いながら学べる。【清須会議】出演:役所広司、大泉洋、小日向文世、佐藤浩市、妻夫木聡、浅野忠信動画配信: 『清須会議』を観る(U-NEXT) ▼知恵で大軍をやっつける!『のぼうの城』 豊臣秀吉に命じられて、石田三成は2万の軍勢で忍城を落とそうとするのだが、忍城城代で「でくのぼう」を意味する「のぼう様」が迎え撃ち…。史実に基づいた作品だが、残虐シーンはないので安心して観られる。戦国時代の背景がわかりやすく、知恵とユーモアで敵を撃退していくところは引き込まれる。【のぼうの城】出演:野村萬斎、榮倉奈々、成宮寛貴、上地雄輔、山田孝之動画配信: 『のぼうの城』を観る(U-NEXT) ▼貧乏弱小藩の生き残り術『超高速!参勤交代』 江戸時代の参勤交代の悲喜こもごもがわかる作品。お金がない、人もない弱小藩がどうやって難題をクリアしていくのか。笑って、スッキリできる歴史物語。徳川幕府がどうして参勤交代をさせるのか。そんな江戸時代を学ぶにピッタリ。さらに無理難題に打ち克つために、いろいろなアイディアを考えて実践していくさまは、「自分で考えて行動する」を伝えるにはピッタリな作品。【超高速!参勤交代】出演:佐々木蔵之介、深田恭子、伊原剛志、寺脇康文、上地雄輔、知念侑李動画配信: 『超高速!参勤交代』を観る(U-NEXT) ■いじめ、命、世界…子どもと一緒に考えたい作品▼自分の弱さを考えたい…『聲の形』 毎日を退屈していたガキ大将の少年が転校してきたろうあの少女に関心を抱く。最初は同級生も一緒になって少女をからかっていたのだが、ある日を境に一転少年がいじめられることに…。そして高校生になって少年は…。いじめ加害者が一転いじめられる側になり、そのトラウマを抱えたまま成長していったときに何を感じるのか。内容は重いが、“自分の弱さ”“他人の目”について考えるすばらしい機会になる作品。【聲の形】声の出演:入野自由、早見沙織、悠木碧、小野賢章、金子有希、石川由依動画配信: 『聲の形』を観る(U-NEXT) ▼世界は変えられる?『僕たちは世界を変えることができない』 大学生がカンボジアに小学校を建てるという実際にあった話。目的もなく生きてきた若者たちが、ふとしたことから始めた活動。しかし実際にカンボジアで厳しい現実を知り…。ささいなところから自分のするべき道がみつかることがある。そんな希望と、自分の目で見て、感じることがどれほど大切なことなのかがわかる物語。世界は変わらないかもしれないけど、自分が踏み出すことでもしかしたら小さな一歩になると信じられる!【僕たちは世界を変えることができない】声の出演:入野自由、早見沙織、悠木碧、小野賢章、金子有希、石川由依動画配信: 『僕たちは世界を変えることができない』を観る(U-NEXT) ▼個性は生き抜く力となる!?『キンキーブーツ』 倒産寸前の靴工場の社長がドラァグクイーンとの出会いによって、奮闘する物語。ドラァグクイーンとは、男性が派手な女性らしさを表現する人たちのこと。多様性という言葉が叫ばれる昨今。TVでも個性あふれる人たちが登場している。個性は生き抜いていかれる才能、視点を変えれば世界は変わると、ぜひ子どもにも伝えたい。【キンキーブーツ】出演:ジョエル・エドガートン、キウェテル・イジョフォー、サラ=ジェーン・ポッツ、ジェミマ・ルーパー、リンダ・バセット動画配信: 『キンキーブーツ』を観る(U-NEXT) ▼子どもたちの叫びが響く!『スクール・オブ・ロック』 抑圧された今の時期にはピッタリな作品! 売れないロックバンドの男性がひょんなことから小学校の先生になり、子どもたちにロック精神を叩きこむ。内気で閉じこもりがちな子どもたちが殻を破って熱血ロックを叫ぶのは、とても気持ちがスッキリする作品。【スクール・オブ・ロック】出演:ジャック・ブラック、ジョーン・キューザック、マイク・ホワイト、サラ・シルヴァーマン、ジョーイ・ゲイドス・Jr動画配信: 『スクール・オブ・ロック』を観る(U-NEXT) ▼あなたは食べる?『ブタがいた教室』 大阪の小学校で実際に行われた授業の映画化。クラスで飼育した豚を子どもたちが食べるかどうかの議論を重ねながら、「食べる」意味を考えていく。この学校で出した答えも賛否両論となるが、生徒たちが真剣に話し合うシーンは圧巻。「自分だったらどうする?」と子どもが真剣に考えることができる題材だけに、親子でぜひ話し合ってほしい。【ブタがいた教室】出演:妻夫木聡、大杉漣、田畑智子、池田成志、戸田菜穂、原田美枝子動画配信: 『ブタがいた教室』を観る(Amazonプライム) ■おすすめ動画配信サービスダラダラと動画を観てる、ゲーム三昧で困ってる…そんな風に子どもの時間が無意味に消費されてしまうことに悩んでいるときは、目的を決めて動画配信を楽しんでみませんか? 親子で観ることで、その後の会話にもつながるし、子どもならではの発見もあるかもしれません。●U-NEXTアンパンマンシリーズ、『いないいないばあっ!』、人気コミックの実写映画化、「日本史」の世界などドラマ、映画、アニメが盛りだくさん。またマンガなども読めて、31日間無料トライアル実施中!≫ 【U-NEXT】のサービスを見る ●Amazonプライム・ビデオ2020年4月5日(日)までキッズコンテンツの一部が無料。月額500円でプライム会員になれば、会員特典対象の映画やドラマ、アニメ、Amazon Original 作品が見放題。1980年からの”ドラえもん”の映画シリーズも!≫ 【Amazonプライム・ビデオ】のサービスを見る ●FOD[フジテレビオンデマンド]フジテレビが運営する動画配信サービス。キッズ作品期間限定無料配信≫ 【FODプレミアム】のサービスを見る 今回の事態では、ご家庭でも子どもとの過ごし方で悩まれる方も多いと思います。でも普段仕事で忙しく、なかなか子どもと向き合えていなかった場合には、話をする時間が確保したと思えると少し前向きになれるかも。子どもと一緒に笑って、悩んで、動画を楽しんではいかがでしょうか?
2020年04月01日StudyHackerこどもまなび☆ラボでは、これまで多くの専門家の意見を参考に、多角的な視点で、効果的かつ実践的な教育法を提案し、子どもたちにとって、また保護者の方々にとって有益な情報を発信してきました。なかでも人気が高いテーマは、「科学的なデータに基づいた効果的な教育法」です。じつは今、個々の経験をベースにした教育法や学習法よりも、さまざまな分析によって導き出された科学的根拠に基づく教育法が注目されています。教育経済学を専門にしている慶應義塾大学の中室牧子教授は、「個人的な経験に基づく主観的な議論を展開しがちな教育界だが、活躍している人と同じことをすればその人のような成果をおさめられるわけではない」と断言しています。その理由は、「人間の成功にはあまりにも多くの要因が影響しているため、一般化することはとても難しい」から。だからこそ中室教授は、データに基づいた分析によって、成功へと導く教育法を科学的に明らかにする必要性を説いているのです。今回は、これまでご紹介してきた「科学的なデータに基づいた教育法」にまつわる記事のなかで、とくに人気の高かった6本をまとめました。どれも納得できる内容ばかりなので、ぜひ参考にしてください。「科学的に正しい教育」おすすめ記事1■科学的に正しい子どもの教育――最高の学習ツールは〇〇〇だった!いま注目を集める「ビッグデータ」。なかでも私たちが気になるのは、子どもの学習にまつわる「教育ビッグーデータ」です。この記事では、教育ビッグデータをもとにした最新の「効果のある早期教育」「効果のない早期教育」について、詳しく解説。精神論ではなく、“科学的に正しい”とされているデータばかりを集めています。「Society 5.0 時代」という新社会が到来するなかで、人々に必要になっていくのは適応していく能力です。適応力のある大人に成長するには、子どもが自分で考え、判断し、行動しながら学んでいけるような環境をつくり、思い切りあそばせることが大切とのこと。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|科学的に正しい子どもの教育――最高の学習ツールは〇〇〇だった!)さまざまな調査から導き出される教育ビッグデータの結果を紹介しているこの記事。たとえば、「習い事をしている子どもは語彙力が高い」という調査結果をさらに深堀りすると、その習い事は学習系であってもスポーツ系であっても、さほど関係ないということがわかっているそう。またほかにも、「運動する時間をたくさん詰め込んでいる子どもほど、むしろ運動能力が低くなる」など、衝撃の結果が次々と明かされます。私たちが当たり前だと信じて疑わなかった教育法は、じつはそれほど強い根拠に基づいていなかった、ということがわかるでしょう。さらに、有識者が口をそろえて否定していて、かつ大規模な調査などでも否定された“効果のない早期教育”は、ずばり「詰め込み型の早期教育」。子どもたちが遊ぶ時間をなくしてしまうほどの早期教育は逆効果であり、可能性を奪うことにもつながります。就学前の子どもにとって一番いいのは、自由な時間をたくさん過ごすこと。これは、教育ビッグデータの結果を見ても明らかです。「科学的に正しい教育」おすすめ記事2■非認知能力が高い子どもは、「認知能力」も伸びていく。ではその逆は――?この記事では、今注目の「非認知能力」の伸ばし方を、あるデータをもとに詳しく解説しています。子ども教育のエキスパートである増田修治先生によると、世帯年収120万円ほどの相対的貧困層の子どもは、見た目は普通であっても、教育におけるさまざまな機会を奪われているそう。しかし、そういった環境で育ちながら学力が高い子どもは確実に存在します。彼らの共通点は、「非認知能力が高い」こと。これがなにを表しているかというと、「非認知能力が認知能力を発達させる」ということです。2000年にノーベル経済学賞を受賞した経済学者、ジェームズ・ヘックマンらは、40年にわたる長期追跡調査の分析により、「非認知能力がその後の認知能力の発達を促し、その逆は確認できない」と結論づけました。非認知能力が高い子どもはテストの点数もあがるが、テストの点数がいいからといってその子どもの非認知能力が伸びるわけではないのです。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|非認知能力が高い子どもは、「認知能力」も伸びていく。ではその逆は――?)非認知能力には、生活習慣や学習習慣、コミュニケーション能力といったものも含まれるため、これからは家庭でも「非認知能力を伸ばす教育」を意識する必要があります。増田先生によれば、子どもの非認知能力を高めるヒントは、親子のコミュニケーションに隠されているとのこと。まず大事なのは、「子どもの話をきちんど聞く」こと。教育熱心な親ほど、“子どものために” と勉強や習い事を押しつける傾向が見られますが、先に「なにかやりたいことある?」と子どもに聞いてから一緒に考えるほうが効果的だそう。増田先生は、「子どもに選択権をわたすことで、子ども自身の自発性や意欲、責任感を養うことにつながる」といいます。多くの保護者は、ついその過程を省きがちですが、親と子がお互いに納得できる「一致点」をつくるコミュニケーションを意識すると、子どもの非認知能力がぐんぐん育まれますよ。「科学的に正しい教育」おすすめ記事3■遺伝子か環境か。子どもの “学力と運動能力” はどちらで決まる?――「行動遺伝学」の答え子どもの能力や身体的特徴などは、親からの遺伝でどのぐらいの影響があり、育った環境はどのくらいの割合で影響するものなのか、気にならない親御さんはいないはず。この記事では、子どもの学力や運動能力、芸術的センス、性格、体格といったあらゆる能力と遺伝の関係、また周りの環境からの影響について、詳しく解説しています。安藤先生によると、知的能力を図るIQは17~18歳ごろに向かってだんだんと遺伝の影響が大きくなっていき、ひとりで行動する時間が増えていくにつれて遺伝的な個人差が現れてくると言います。一方で、0~6歳ごろまでは遺伝の影響はまだそれほど見られず、家庭環境の影響が大きいと言えるそう。このように、学力の場合は年齢によって、遺伝の影響が大きい時期と、環境の影響が大きい時期が異なるようです。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|遺伝子か環境か。子どもの “学力と運動能力” はどちらで決まる?――「行動遺伝学」の答え)では、そのほかの能力に関してはどうでしょうか?「運動能力」の場合、“66%は遺伝要因で決まる”といわれるほど、ほかの要素に比べて遺伝の影響が大きいそう。「芸術的センス」については、科学的な判定は難しいとしながらも、リズム感や絶対音感にいたっては“50%程度の影響がある”といわれています。さらに「性格」に関しては、遺伝的要因は30~40%程度、環境の影響は60~70%ともいわれ、環境的要因のほうが大きいことがわかります。このように、あらゆる能力は遺伝と環境が複雑に絡み合い、それぞれ重要な役割を果たしていることがわかるのではないでしょうか。記事では最後に、「良い環境を整えるためのコツ」をご紹介。早寝早起きといった規則正しい生活はもちろん、ワークショップや自然体験を積極的にさせることや、好奇心を育む本や図鑑をリビングに置いて、いつでも手に取れるようにするなど、子どもの能力を引き出すアドバイスが満載です。「科学的に正しい教育」おすすめ記事4■「勉強しろ」は逆効果!統計でわかった、親が本当にやるべき3つのことこの記事では、子どもに対してつい言ってしまいがちな言葉を、心理学的根拠をもとに分析し、さまざまな統計をもとに確実に効果がある親の対処法を紹介しています。ある調査によると、子どもに「勉強しなさい」と言うのはじつはあまり効果的ではなく、むしろ逆効果な場合もあるそう。それには、ある心理的な要因が深く関わっているといいます。心理的リアクタンスとは、「個人が特定の自由を侵害されたときに喚起される、自由回復を志向した同期的状態」。つまり、人間は「○○しなさい」「○○してはいけません」のような命令・指示を受け、自由に行動できる権利を制限されたと感じると、自分には自由があるのだと確認するために反対の行動をとる傾向があるのです。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|「勉強しろ」は逆効果!統計でわかった、親が本当にやるべき3つのこと)これが、「勉強しろ」と言われると反発したくなるメカニズムです。では「勉強しろ」と言わずとも、子どものやる気を引き出して、自発的に学習に向かわせるには、どうしたらいいのでしょう。そのヒントは、統計のなかにあるといいます。「子育て生活基本調査」によってわかったことは、親子が将来について話すことと、子どもの勉強時間の関連性です。「子どもと将来や進路について話す」母親と、将来について話をしない母親の子どもを比べると、平均勉強時間に17分もの差が生まれたそう。この結果から、将来について親子で話をすることで、子どもは自分の進路に対して具体的なイメージを抱き、勉強への意欲が増していることがうかがえます。またほかにも、「一緒に勉強の計画を立てる」「夢中になれる体験をさせる」など、今すぐにでも取り入れられる“子どもをやる気にさせる”コツが紹介されています。どれも「勉強しろ」の一言よりも、確実に効果を発揮しますよ。「科学的に正しい教育」おすすめ記事5■「スマホが学力を破壊」は本当?脳に良くない根本理由いまや私たちの生活に欠かせないアイテムとなった「スマートフォン」。小さい子どもたちにとっても例外ではありません。この記事では、科学的根拠をもとに、スマートフォンとの上手な付き合い方について解説しています。また、驚くべきことに「2時間以上勉強していながらスマホを4時間以上使っている子」の平均点が「30分未満しか勉強していないけれどスマホを使わない子」の平均点よりも低いという結果も出ています。せっかく勉強しても、スマホを使う時間が長ければ、勉強した時間がムダになってしまうといっても過言ではありません。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|「スマホが学力を破壊」は本当?脳に良くない根本理由)学習状況とスマホの利用状況の関連性を調査したところ、少なからず影響を及ぼしていることがわかりました。その最も大きな要因として、「睡眠不足」が深く関わっていることが指摘されています。動画やゲームの時間が長くなると、どうしても睡眠時間が削られてしまいますよね。その結果、学習への意欲低下や集中力の欠如、また記憶にも支障が出るという弊害も。スマホ使用が引き起こす学力低下は、さまざまな要因が絡み合った結果だといえるでしょう。また、子どもの脳の発達や学力向上は、スマホの使用時間の長さよりも、「人とのやりとりがあるかどうか」が大きく関係しているとの意見もあります。やむを得ずスマホを利用する場合も、使い方さえ注意すれば影響を最小限に抑えることができるそうなので、気になる方はぜひ参考にしてください。「科学的に正しい教育」おすすめ記事6■文部科学省や海外の調査から紐解く「本好き」な子どもと学力の深い関係読書が子どもの学力に与える影響を、文部科学省の調査や海外の研究結果から解き明かしているこの記事。「本を読むのはいいこと」だとはわかっているけど、実際に子どもの学力に結びついているのだろうか?と疑問を感じている保護者の方におすすめです。たとえば記事のなかでは、イギリスの調査結果を例に次のような結論を出しています。楽しいから読書をするという本好きな子どもは、そうでない子どもよりも、知能の発達、語彙力、スペリング力、数学の能力すべてにおいて優れていることが明らかになりました。(中略)親の学歴・収入や、遺伝として受け継ぐIQに関わらず、子どもの学力を高める秘密兵器。それが「読書習慣」なのです。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|文部科学省や海外の調査から紐解く「本好き」な子どもと学力の深い関係)さらに、アメリカ合衆国教育省の調査でも、「余暇に自分の楽しみのために本を読む子どもは、読解問題でより高い点数を取る」「家で多くの本を読む子どもは、英語・数学のテストでより高い点数を取る」ことがわかったそう。日本でも同様に、文部科学省の調査で「読書好きは国語と算数のテストの得点が高い」と報告されています。なぜこれほどまでに、読書が学力の高さに結びついているのでしょうか。教育コンサルタントの松永暢史氏によると、本を読むことで得られる「日本語了解能力=国語力」が大きなカギを握っているとのこと。松永氏は、「国語力がない子は、算数の文章問題が解けないし、社会・理科の授業や総合的な学習において自分の考えをまとめて発表するこができない」と指摘します。このように、学力の基盤となる「国語力」を身につけるには、読書が最も効果的だというわけです。***科学的根拠に基づいた教育法は、どれも納得するものばかりですね。これらの記事を読んで、「勉強しなさい、とガミガミ言わないようにしよう」「習い事を詰め込みすぎないようにしよう」と、お子さんへの接し方を見つめ直すきっかけになりますように。(参考)リクルートマネジメントソリューションズ|日本の教育には科学的根拠が必要
2020年03月31日かつてないほど変化が激しい時代にあって、子どもたちが未来の社会で活躍するためには「探究する力」を身につけるべきだと主張するのが、独自の授業スタイルで注目される「探究学舎」の代表を務める宝槻泰伸先生。では、その探究する力を子どもに身につけさせるにはどうすればいいのでしょうか。宝槻先生は、「従来型のいわゆる勉強ができるようになってほしいと願う親の価値観を変えなければならない」といいます。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)「探究する力」を身につけるには、「好奇心」が重要これからの時代を生きる子どもたちが身につけておくべきもっとも大切な力が、自ら課題を見つけて自ら解決する「探究する力」だとわたしは考えています(インタビュー第1回参照)。では、どうすればその探究する力を身につけることができるのでしょうか?その答えは、「好奇心を伸ばす」こと。なぜなら、好奇心がなければ、探究のスタートを切ることすらできないからです。だとすると、今度は、「好奇心を伸ばすにはどうすればいいのか」という疑問を持った人も多いはずです。その答えを解説するため、縦軸と横軸で4つにわけられたマトリクスをイメージしてください。縦軸の要素は、「楽しい、快楽」と、その真逆の「不快」。横軸は「悪いこと」と「いいこと」です。子どもの周囲にあるあらゆるものは、このマトリクスのどこかに分類することができます。たとえば、「楽しくて悪いこと」というと、どんなものをイメージするでしょうか?子どもにとっては楽しくて、大人からすれば好ましく思えないこととなると、ゲームや漫画、YouTubeなどが挙げられるでしょう。そのように、子どもと親では、同じものに対しても向ける視線がそれぞれ異なります。なぜかというと、子どもは「楽しい、快楽」を感じられるものに強く反応し、親としては我が子には将来役に立つような「いいこと」をしてほしいと思うからです。一般的な学校の勉強なら、親にとっては「いいこと」だと思えても、たいていの子どもにとっては楽しく感じられない。そのため、親がどんなに勉強をしてほしいと願っても、子どもはなかなか勉強に興味を持ってくれないということになるのです。子どもには楽しく、親にとっては「やってほしい」と思えるものを与える子どもは、そもそも好奇心がくすぐられて熱中できるものにしか反応しない生きものです。子どもが夢中になっているものがあったとしたら、それは子どもにとって楽しいことで好奇心が満たされるものだと考えられます。でも、それらは漫画やゲームといった大人にとってよろこばしくないものということも多いでしょう。そこでどうすべきか?子どもにとっては「楽しい、快楽」と感じられ、親にとっては「いいこと」だと思えるものを与えることを考えるべきです。スポーツはその典型かもしれませんね。そして、その与えるものは、ノンフィクションでなければならないというのがわたしの考えです。フィクションの世界を夢中になってむさぼったとしても、人生を大きく変えることはできないのではないでしょうか。子どもたちは現実の世界を生きていくわけですから、現実の世界を楽しんで現実の世界に熱中したほうが、よりよい人生を歩めるようになるはずです。わたしが代表を務める「探究学舎」の場合なら、授業のテーマは宇宙、生命、元素、医療、数学、経済、歴史、芸術、ITとさまざま。でも、どれもノンフィクションのものです。それらに好奇心をくすぐられた子どもたちが驚き、感動することで、探究する力が伸びていくのだとわたしは信じています。親の価値観を変えるため、子どもの姿をしっかり見るそうはいっても、旧来の価値観を捨てきれない親も多いものです。どうしても、「学校の勉強もしっかりできるようになってほしい」と我が子に願ってしまう……。そういう自覚があるみなさんには、ぜひ子どもの姿をしっかりと見るようにしてほしいと思います。どんな親も、「子どもがよろこんでいる姿を見たい」というのが究極の願いであるはずです。一般的な学校の勉強とはちがうものだけれど、現実の世界に触れて我が子が目をキラキラと輝かせて、「もっと知りたい!」「もっとやってみたい!」という姿を見せてくれたとしたら、親の価値観は一気に変わるのではないでしょうか?「漫画を読ませるのは駄目だ」と考えている親なら、歴史や科学などをテーマにした漫画を子どもに与えてみてはどうでしょう。漫画はエンターテインメント性が高く、それこそ子どもにとっては「楽しい、快楽」と感じられるもの。そして、そのテーマが歴史や科学などだったら、親からすれば「いいこと」だと思えるものでしょう。そして、その漫画を与えられた子どもは目を輝かせて夢中になって読みふける――それこそが、探究する力を身につけるために子どもが自ら動きはじめた第1歩なのです。『探究学舎のスゴイ授業 子どもの好奇心が止まらない! 能力よりも興味を育てる探究メソッドのすべて 元素編』宝槻泰伸 著/方丈社(2018)■ 「探究学舎」代表・宝槻泰伸先生 インタビュー記事一覧第1回:“勉強させずに”子どもを伸ばす! 「従来型の学習にこだわってはいけない」その訳は第2回:親がどんなに願っても勉強しない子どもの「学びへの好奇心」は、こうくすぐる!第3回:「勉強嫌い」は親の価値観が古いせいかも。寝転がってお菓子を食べながらでもいいんです(※近日公開)【プロフィール】宝槻泰伸(ほうつき・やすのぶ)1981年5月25日生まれ、東京都出身。京都大学経済学部卒業。探究学舎代表。幼少期から「探究心に火がつけば、子どもは自ら学びはじめる」がモットーの型破りな父親の教育を受ける。高校を中退し京都大学に進学。ふたりの弟も同様に京都大学に進学。その後、5年の歳月をかけて、子どもたちが「わあ、すごい!」と驚き感動する世界にたったひとつの授業スタイルを開発。5児の父でもある。主な著書に『強烈なオヤジが高校も塾も通わせずに3人の息子を京都大学に放り込んだ話』(徳間書店)、『とんでもオヤジの「学び革命」 「京大3兄弟」ホーツキ家の「掟破りの教育論」』(小学館)、『勉強嫌いほどハマる勉強法 子どもが勝手に学びだす!! 宝槻家のストーリー活用術』(PHP研究所)がある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年03月20日次から次へと新しい情報が入ってくる現代社会では、「このままでいいのかな」と誰しも不安になるもの。そして、子どもの将来を心配すればするほど、よりよい教育を受けさせたいと考えるのは当然の親心です。ただし、あまりにも教育熱心になりすぎるのいは逆効果かも。今回は、教育熱心な親が子どもにもたらすデメリットについて、とことん考えていきましょう。わが子をスーパーマンにしようとする親たち今の子どもたちは、小学校に上がる前から複数の習い事に通ったり、通信教育などで先取り学習をしたりと、学びの機会に恵まれています。しかし、そのほとんどは、親が選び、親が決めたものばかりなのではないでしょうか。玩具などを手がける株式会社バンダイが2019年に実施した「子どもの習い事に関する意識調査」によると、習い事を始めるきっかけは「親の意向」が全体の約6割という結果に。人気の習い事トップ3の「水泳」「学習塾」「ピアノ」にいたっては、いずれも親の意向がきっかけで始めたという回答が多いものの、「ダンス」や「サッカー」は “子どもの意向で始めた” という回答のほうが多く、子どもの興味がある習い事と、親が子どもにやらせたい習い事にはズレがあることが浮き彫りになりました。時代が進むにつれて、新しいジャンルの習い事が増えたり、多様な学習法が誕生したりと、子どもを取り巻く教育環境は変化し続けています。だからといって、親が焦って「流れに乗り遅れないように」と必死で新しいもの取り入れることは、はたして本当に「子どものため」になっているのでしょうか?教育ジャーナリストのおおたとしまささんは、「今の親は、子どもをスーパーマンみたいな人間に育てようとしている」と危惧しています。情報が氾濫している時代ゆえに、親はわが子に「高学歴を得たうえで、英語ができないといけない、プログラミングができないといけない、コミュニケーション能力が高くないといけない……」と、高すぎるハードルを課してしまうのです。教育熱心なのに残念な親の3タイプ教育熱心な親は年々増加傾向にあるものの、その根底にある思いや願望は人によってさまざまです。なかでも注意しなければならないのは、「教育虐待」に陥った結果、子どもの自己肯定感や親子の関係性を崩壊させてしまうこと。「教育虐待」とは、教育を理由に子どもに無理難題を押しつける心理的虐待であり、具体的には次のようなケースが該当します。・宿題が終わっていないと、夜遅くまでやらせる・解けない問題があると、「どうしてできないの?」と責める・塾や習い事でスケジュール漬けにしている・親子間の約束が守られなかったとき、厳しく責め立てる・成績が悪いと、「努力が足りない」「人間のくず」などの暴言を浴びせる(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|その習い事、子どもは本当に望んでいますか?身近すぎる「教育虐待」の怖さ)子どもは決して勉強ができないわけではないのに、「わが子にはもっともっと高いレベルを目指してほしい」「今のままでは満足できない」という心理から、いきすぎた指導をしてしまうのが教育虐待をする親です。いったいなぜ、「教育熱心な親」が「教育虐待をする親」になってしまうのでしょうか。大きく3つのタイプに分けて解説していきます。タイプ1:子育てを競争だと思っている親「子どもの成功は自分の成功」だと勘違いしているのがこのタイプ。わが子がいい成績を取ることや、いい学校に進学することは、親である自分の成功だと信じているので、勝つことにこだわり、負けることが許せなくなるのです。『100万人が信頼した脳科学者の 絶対に賢い子になる子育てバイブル』(ダイヤモンド社)の著者であるジョン・メディナ博士は、親が教育一辺倒となり、厳しい指導ばかりしていると、子どもの脳の発達に影響を及ぼすといいます。親からの大きすぎる期待を感じ取った子どもは、親を喜ばせようとして理解したフリをしたり、好奇心を失って妥協するようになったりと、思考力を伸ばすことが困難に。さらに、期待に応えられないわが子に怒り、失望した親の姿を見た子どもの脳は、うつ病の引き金ともなる「学習性無力感」を引き起こす可能性もあります。タイプ2:子どもと自分を同一視している親親と子どもは違う人間だとわかってはいても、「自分の子どもなんだから同じ価値観のはず」と心のどこかで信じているのがこのタイプ。明治大学文学部教授の諸富祥彦先生は、特に母親が娘に対して「自分のコピーのようなもの」だという認識をするケースが多いといいます。このタイプは、一見すると子どもに対して理解があるように見えます。たとえば進路を決める際に、「好きな学校を選びなさい」といいながらも、子どもの志望校を聞いたとたんに「でも、その学校だとこういうところが心配だな」とつぶやくなど、「あなたのためを思っているのよ」という態度を取るのです。すると、子どもは反発しづらくなり、結果的に親の顔色ばかりうかがう「いい子症候群」になってしまいます。ありのままの自分を認めてもらえない子ども時代を過ごすと、人間関係の壁にぶつかりやすくなったり、人生自体に虚無感を抱くようになったりと、成人後に生きづらさを抱えるようになるケースも。タイプ3:間違ったほめ方をしている親「子どもを伸ばすにはとにかくほめるべき!」と信じて、知らぬ間に子どもに負担を与えているのがこのタイプです。『子どもが伸びるいいわがまま心を荒らすわるいわがまま』(PHP研究所)の著者で認定心理士の中垣俊子さんは、「親のほめ方次第で子どもに悪影響を与える危険性がある」と指摘します。たとえば、「テストの結果だけに注目してほめる」「兄弟やお友だちと比較してほめる」など間違ったほめ方を続けていると、子どもは次第に失敗を恐れるようになったり、結果重視になり手段を選ばなくなったりします。また、「この調子で次もがんばるのよ」と将来への期待を込めて圧力をかけるほめ方もよくありません。子どもにとって「いつも○○すべき」というプレッシャーにつながるので、“次回” や “未来” ではなく、「今」の姿をきちんと認めてあげましょう。どんな子どもにも備わっている「自分で伸びる力」子どものためを思うがゆえに、熱意の方向性が間違ってしまったのなら、少し立ち止まってみませんか?「百ます計算」や「陰山メソッド」でおなじみの陰山英男先生は、「将来のため」と鬼気迫る表情で子どもに勉強や習い事をさせる保護者に対して、警鐘を鳴らしています。そして、「子どもに将来幸せな人生を送ってほしいなら、幼児期に子どもが楽しい・幸せだと感じられる時間を重ねることが大事」だと断言しています。親が一歩引いて子どもを見守るように心がけると、子どもは安心して物事に向き合えます。陰山先生は、「『失敗したら怒られる』『うまくやらなくちゃ』というプレッシャーを感じていない子どもは、勉強やスポーツなど、何事に対しても楽しみながら取り組むことができる」とも。さらには、人の失敗に対しても寛容になるので、相手を思いやる気持ちも育つといいます。子どもにたくさんの習い事をさせることで、将来への安心感を手に入れている親御さんに向けて、おおたとしまささんは次のようにアドバイスしています。習い事とは、子ども自身が求めるものをすることによって、夢中になり、達成し、挫折を味わい、そして壁を乗り越えることで、「やり抜く力」を育ててくれるものであり、なんらかのスキルを得るのは副次的な成果です。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|「教育虐待」のやっかいな実態。今の子どもには“決定的に足りない”時間がある)おおたとしまささんいわく、「あれこれ習い事させる代わりに、『ぼーっとする時間』を子どもに与えるべき」とのこと。なぜなら、「ヒマだな」「何をして過ごそうかな」という時間があって初めて、子どもは自主性を発揮するから。そこで「ヒマだから本でも読もう」「絵を描こう」などと考えて、「何をしているときに幸せを感じるのか」を知ることができるのです。それはこれから先の長い人生で、大事な決断をしなければならないときや、自分が進むべき方向を決めなければならないとき、必要となる力の基礎になるでしょう。***親の期待が大きければ大きいほど、子どもにとってはプレッシャーになります。習い事などでスケジュールをパンパンに詰め込むよりも、「ぼーっとする時間」こそが子どもの能力をぐんぐん伸ばすかもしれませんよ。(参考)株式会社バンダイ|「子どもの習い事に関する意識調査」結果StudyHackerこどもまなび☆ラボ|その習い事、子どもは本当に望んでいますか?身近すぎる「教育虐待」の怖さダイヤモンドオンライン|「子育ては競争ではない。」親の「大きな期待」が子どもの思考を奪うのはなぜ?StudyHackerこどもまなび☆ラボ|“手がかからない子”ほど要注意!「いい子症候群」が怖い理由と、その防止法PHPのびのび子育て 2019年12月号,PHP研究所.PHPのびのび子育て 2020年1月号,PHP研究所.StudyHackerこどもまなび☆ラボ|「教育虐待」のやっかいな実態。今の子どもには“決定的に足りない”時間がある
2020年03月09日音楽系の習い事のひとつとして注目されている「リトミック」。子どもの教育によいと評判で、全国にはさまざまな教室がありますが、そもそもリトミックとはどんなもので、具体的にどのような効果が期待できるのでしょうか?ここでは、リトミックに期待できる教育効果や、リトミック教室でのレッスンの一例(年齢別)を紹介します。そもそも、リトミックとは?リトミックとは、スイスの作曲家・音楽教育家であるエミール・ジャック=ダルクローズ(1865~1950)が提唱した音楽教育です。リトミックを英語で表記すると「Eu Rythmics」。「よいリズム」を意味します。言葉の意味からわかる通り、リトミックの特徴は、音楽のリズムに合わせて体を動かし、表現することにあります。そんなリトミックには、「音楽教育」としての側面だけでなく、「人間教育」としての側面もあります。国際幼児教育学会常任理事でユリ・リトミック教室主宰の石丸由理氏は、幼児期にリトミックを習うことの教育効果として以下の点を挙げています。【リトミックで学べること:音楽教育の面】音楽の始まりと終わりの感覚基本的なリズムダイナミクス(音の強弱)ピッチ(音の高低)サイレンス(音のない時間)いろいろなリズムパターンリズムフレーズ拍子いろいろな音色、ニュアンス感覚を通して音楽を感じ、表現する力【リトミックで学べること:人間教育の面】自分から耳を傾けて聴き、どうしたらよいかを判断する力音に対してすぐに反応できる力記憶力や集中力緊張とリラックスの使い分けができる適応力学んだことをほかの場面でも使える力人との上手な関わりを通しての社会性、協調性人のアイディアを受け入れる力自分のアイディアを創造する力心の中で聴く力リトミックが人間教育にもつながる理由は、ただ音楽を聴くだけでなく、全身を使って表現したり、コミュニケーションを通して音楽を体感したりするためです。また、子どもによっては、レッスンの中でうまくできないことにも出合います。その際に「自分の力でどうしたらよいかを考え、解決する」経験が、子どもを人間的にも成長させるのだと石丸氏はいいます。年齢別(0~5歳)リトミックのレッスン内容楽しく音楽を学びつつ、注意力や集中力などさまざまな能力を高めることができるリトミック。実際の教室では、どのようなレッスンが行なわれているのでしょう。0歳から5歳までの年齢別に、リトミック教室で行なわれているレッスン内容の例を紹介します。子どもの発達段階に合わせて、各年齢の子どもたちが楽しめるようなレッスンが行なわれているようですよ。■0歳児のリトミック0歳児を対象としたレッスンを実施しているリトミック教室は限られていますが、もし近くに教室がない場合でも、保護者主導で自宅にて行なうことが可能です。芸術教育研究所(現・芸術と遊び創造協会)が提案する0歳児向けのリトミックは次のようなもの。授乳後のリトミック授乳後、げっぷを促すときに、ゆったりと子どもの体を立て、だっこして歌を歌ってあげながら背中をやさしくたたいてリズムを伝える。目が見え始めたころのリトミック紙テープや色のはっきりした色紙を50cmくらい離した場所につるす。紙テープが不規則に揺れたり、カサカサを音を立てたりする様子を眺めるだけでも、リトミックのレッスンになる。首がしっかりしてきたころのリトミック子どもを膝の上に座らせて首の後ろに片手をそえて支え、歌を歌いながらゆっくり前後にゆすってリズムを伝える。子どもが慣れてきたら、首を支えるのをやめて、背中や腰をささえて同様にゆする。一人座りができるようになったら、向かい合って床に座り、手をつないでゆする。■1歳児のリトミック多くのリトミック教室で、1歳からを対象としたレッスンが行なわれています。2歳ごろまでは、保護者と一緒にレッスンに参加するスタイルが一般的です。たとえばカワイ音楽教室では、保護者と一緒に、手遊びや体を使った遊びを通してリズム活動を行ないます。このほか、童謡に合わせて大きな身振り手振りつきで講師と一緒に歌うレッスンもあるそう。音楽教育学・リトミックを専門とする、京都女子大学教授の神原雅之氏によると、1歳児になると全身運動を伴うリトミックができるようになるとのこと。床を転がりながら回転時の緊張と体を止めたときのリラックス状態を体験するレッスンは、その一例です。この時期の子どもはまだ歌を上手に歌える段階ではないので、レッスン中は保護者がやさしく、一語一語はっきりとわかるように語りかけます。また、リズムに合わせることもまだ難しいもの。ですから、1歳児のリトミックでは、親子で一緒に音やリズムを「楽しむ」ことがなにより大切になります。■2歳児のリトミック神原氏によると、2歳になれば、音楽の休止に対する反応や、ボールなどの道具を使いながらのリトミックなどができるようになるそう。また、ほかの子どもと一緒にリトミックを楽しめるのも2歳児の特徴です。そこで神原氏がすすめるレッスンのひとつが、「ゴー&ストップで遊ぶリトミック」です。音楽に合わせて自由に体を動かし、音楽が止まったらピタリと止まります。止まるときにポーズをとるようにすると、よりいっそう楽しめるとのこと。慣れるまでは、音楽の停止と同時に、講師が「ポーズ」と声をかけます。「ボールを使ったリトミック」では、音楽のリズムに合わせて、保護者や友達とボールを渡しあいます。渡すときに「どうぞ」、もらうときに「ありがとう」ということで、言葉のリズムを体感できます。■3歳児のリトミック3歳になるとコミュニケーション能力が発達し、グループでのリトミックができるようになると神原氏はいいます。たとえば、3~4人のグループを作り、曲を聴きながら先頭の子についていくように並んで歩くリトミックなどを実践するのだそう。曲の終わりに“ポーン”と低い音を鳴らして合図をしたら列の向きを変える……といった変化をつけると、音の高低を聴き分けられるようになるといった効果も期待できます。なお、3歳になると、子どもたちだけでレッスンに参加するケースが増えるようです。国立音楽院の幼児リトミック教室でも、3歳クラスでは保護者から離れて子どもたちだけでレッスンを楽しむようになるとのこと。自分で判断して自分で行動する、ひとり立ちのトレーニングの始まりです。■4歳児のリトミック4歳になったら、音の強弱や音階を意識したリトミックが取り入れられます。神原氏が提案する「音階に親しむリトミック」では、音階に合わせて“ドレミファソ”と歌いながら体を動かすことで、音階に親しみつつ、音の高低の変化を感じ取る力を身けられるのだそう。また、石丸氏によれば、精神面での変化として、4歳以降はレッスン中に「負けず嫌い」や「好き嫌い」といった気持ちが芽生えるのだそう。「こういう動きは苦手」とか「速いテンポについていけない」などという子も出てきます。ですが、そんな様子の友だちを見て「もうすぐジャンプだよ」と声をかけてあげるなどの思いやりを持てる時期でもあり、そうした経験が人間的な成長につながっていくのです。■5歳児のリトミック5歳になると、遊具を何かに見立てた動作をしたり、手足を同時に動かすフォークダンスを取り入れたりできるようになるそう。リズミカルに体を動かすことで、表現力や想像力を身につけられるようになります。神原氏が提案するレッスンの一例に、「ボードを使ったリトミック」があります。段ボールや厚手の色画用紙を直径20cmくらいに丸く切ったものを使用して、車のハンドルに見立てて走ったり、帽子のように頭にのせて歩いたりとさまざまな動きをするのです。このとき、伴奏に合わせてただ自由に動くのではなく、「八分音符の拍子に合わせて足を動かす」といったルールを決めると、より高度な音楽教育につながるのだとか。また、石丸氏は、5歳ごろからはグループの中でもリーダーやそれぞれの役割を決めることができるようになるといいます。自分がリーダーになったりリーダーに従ったりして、さまざまな立場になることで、考える力や協力する力が身につくそうですよ。リトミックを始める前の注意点楽しそうなリトミックのレッスン内容に、すっかり心惹かれた親御さんもいるのではないでしょうか。ですが、子どもに無理にリトミックをさせてはいけません。石丸氏いわく、保護者の心の準備として「無理やりにやり方を押しつけない」ことを心得ておくべきなのだそう。リトミックは、決められた動きを練習したり、決められた活動したりするものではありません。また、良い・悪いの評価をするものでもありません。「音楽と一緒に動いていたら、自然とできるようになっていた」と子どもが感じられることが理想なのです。リトミックの提唱者であるダルクローズは、精神的・肉体的に不安を感じているときは、心と体の統一や調整に欠けており、リズムに反応できないといいます。子どもに無理にリトミックをさせることは、こうした不安につながるので、本来の目的を達成できない意味でもおすすめできません。リトミックは幼児教育とはいえ、あくまで大切なのは、子どもに「音楽で動く楽しさや友だちと一緒に動く楽しさ」を経験させることです。子どもが笑顔でリトミックを楽しめるよう、見守ってあげましょう。***「動くのが楽しい」「音楽を聴くのが好き」な、好奇心旺盛な幼少期の子どもたちにとって、リトミックを習うことにはたくさんのメリットがあります。0歳から始められるリトミック。親子のコミュニケーションが増えるきっかけにもなりますので、ぜひ楽しみながら始めてみてくださいね。文/かのえかな(参考)芸術教育研究所おもちゃ美術館(2001),『0~5歳児のリトミック指導』,黎明書房.石丸由理(2003),『リトミック百科 年齢別の基本レッスンから発表会まで』,ひかりのくに.石丸由理(2017),『基礎からわかる リトミック! リトミック!』,ひかりのくに.神原雅之(2019),『こころとからだを育む1~5歳のたのしいリトミック』,ナツメ社.カワイ音楽教室|クーちゃんランドカワイ音楽教室|くるくるクラブ国立音楽院|幼児リトミックの効果とねらいとは?レッスン例を用いて簡単にご説明!
2020年03月02日教育熱心な読者のみなさんなら、「ネグレクト」という言葉を聞いたことがある人も多いかもしれません。ネグレクトとは、子どもを無視して放置するという、虐待の一種のこと。そのネグレクトに含まれるものとして、近年、問題視されているのが「スマホネグレクト」です。それはいったいどんなもので、どんな問題をはらんでいるものなのでしょうか。スクールカウンセラーの経験も豊富な心理学者である、明治大学文学部教授の諸富祥彦先生にお話を聞きました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)親のスマホ依存症によって引き起こされるネグレクト近年問題となってきたネグレクトのひとつに、「スマホネグレクト」というものがあります。これは、親のスマホ依存症によって引き起こされるネグレクトのこと。ただ、スマホネグレクトの場合は、子どもを完全に放置しているわけではなく、たとえば食事中に親がスマホばかりを見て子どもとの対話が減るといった、程度としては通常のネグレクトより小さいものといえます。しかしながら、スマホネグレクトも大きな問題をはらんでいることは間違いありません。家族の大切な対話の場である食事中にも、親はスマホばかり見ているのですから、「お父さん、お母さんは自分のことを大事に思ってくれている」という実感を子どもは得にくくなる。そのため、いわゆる愛着、専門用語ではアタッチメントといいますが、親子間における心の絆の形成が弱くなるのです。そうなると、親子関係はうまくいきにくくなる。また、スマホネグレクトを受け続けた子どもは、親から愛されている人間として穏やかに育つということも難しくなるでしょう。数年前に出版された『ママのスマホになりたい』(WAVE出版)という絵本をご存じですか?これは、スマホ依存症のお母さんに対する子どもの心の叫びを描いた作品です。食事中でも、子どもではなくスマホが気になってしまうという人がいれば、ぜひ一度読んでみてください。あなたの子どもも、登場人物の子と同じような寂しい思いを抱いているかもしれませんよ。衝動をコントロールできない子どもが増加中いま、幼い子どものなかに衝動をコントロールできないという子が増えています。小学生になっても、嫌なことがあると寝っ転がって「やだやだやだ!」とバタバタと暴れ、いうことをまったく聞いてくれない3歳児のような子どもが増加中なのです。わたしが小学校の先生から聞いた例を紹介します。ある低学年の女の子が手を洗っていると、水がはねて体にかかってしまったそう。途端に、その子は手足をばたつかせながら、「いますぐ乾かせ!」といったのだそうです。先生が「じゃ、向こうにいって乾かそうね」というと、今度は「いまここで乾かせ!」といって暴れたのだとか……。いま、こういう子どもが増えているのです。わたしは、このことにもスマホネグレクトが関連していると考えています。子どもの情緒の安定には、子どもが親に対して「ママ」と呼べば「なに?」と返してくれるという心のレスポンスが欠かせません。親がすぐそばにいてくれるという安心感のなかで、子どもの心は安定していくからです。それなのに、親がスマホに夢中で、子どもの「ママ」という呼びかけに気づかない、あるいは上の空の返事をしていたらどうですか?子どもはつねに不安を抱えることになり、自分の気持ちを持て余して、先に述べたようなかんしゃくを起こすような子どもになってしまうのです。そういう子どもは、ちょうどスマホが普及しはじめた頃から増加しています。割合を見ても、スマホ依存症の親は10人にひとりくらいで、衝動をコントロールできない子どもも10人にひとりくらいと完全に一致している。この数字からも、スマホネグレクトと衝動をコントロールできない子どもの増加には強い関連があると考えられます。より自覚的になりスマホの利用法を見直すスマホネグレクトの問題を解決するには、親自身がスマホ依存症を断ち切るしかありません。ただ、アルコール依存症と比べると、スマホ依存症を自覚することは簡単ではありません。アルコールの場合は誰もが体に悪いものだとわかっていますし、昼間からお酒を飲むようなことがあれば、完全にアルコール依存症を疑いますよね?でも、スマホの場合、スマホ自体を悪いものだとは考えませんし、スマホ依存症かそうではないかの線引きも非常に曖昧なものです。わたしの調査では、大学生の1日あたりのスマホ利用時間が6時間半でした。それだけ、スマホが生活の深いところまで浸透しています。大学を卒業して結婚し、親になったからといって、スマホの利用時間を減らすということは簡単ではないでしょう。そう考えると、より自覚的に自分自身がスマホ依存症になっていないかと疑い、その利用時間を減らしていくよう考えるべきです。たとえば、スマホを使うのは、トイレに入っているときだけにする。「ちょっとトイレにいってくるね」といって、トイレの中でだけスマホでの用事を済ませるというふうに制限するのです。あるいは、子どもとの関係を思えば、「子どもの前ではスマホを触らない」というルールを自分に課すのもいいと思います。毎日、子どもと接することができるのは、子どもが18歳や22歳になるくらいまでの限られた時間です。そのかけがえのない時間を大切にするためにも、スマホの利用法を見直してみてください。『孤独の達人 自己を深める心理学』諸富祥彦 著/PHP研究所(2018)■ 諸富祥彦ホームページ■ 明治大学文学部教授・諸富祥彦先生 インタビュー記事一覧第1回:“手がかからない子”ほど要注意!「いい子症候群」が怖い理由と、その防止法第2回:「過干渉」育児が招く悲しい結果。“見守るだけでは物足りない”親が危険なワケ第3回:「スマホ依存の親」と「衝動がコントロールできない子ども」の意外な関係第4回:完璧な子育てを目指さなくていい。親はもっとわがままに“自分の幸せ”を追求しよう(※近日公開)【プロフィール】諸富祥彦(もろとみ・よしひこ)1963年5月4日生まれ、福岡県出身。心理学者。明治大学文学部教授。「時代の精神(ニヒリズム)と闘うカウンセラー」「現場教師の作戦参謀」を自称する。1986年、筑波大学人間学類卒業。1992年、同大学院博士課程修了。英国イーストアングリア大学、米国トランスパーソナル心理学研究所客員研究員、千葉大学教育学部講師、同大学教育学部助教授を経て、2006年より明治大学文学部教授。日本トランスパーソナル学会会長、日本カウンセリング学会認定カウンセラー会理事、日本生徒指導学会理事、教師を支える会代表等の肩書も持つ。専門は人間性心理学、トランスパーソナル心理学。孤独、むなしさ、生きる意味などをキーワードに、現代人の新たな生き方を提示している。スクールカウンセラーとしての活動歴も長く、学校カウンセリングや生徒指導の専門家でもある。『男の子の育て方』『女の子の育て方』『一人っ子の育て方』(いずれもWAVE出版)、『子育ての教科書』(幻冬舎)、『「本当の大人」になるための心理学 心理療法家が説く心の成熟』(集英社)、『他人の目を気にしない技術』(PHP研究所)、『「プチ虐待」の心理』(青春出版社)、『「すべて投げ出してしまいたい」と思ったら読む本』(朝日新聞出版)、『知の教科書 フランクル』(講談社)など著書多数。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年02月26日近年、教育におけるトレンドのキーワードとしてあがるのが、「StudyHackerこどもまなび☆ラボ」でも幾度となく登場している「非認知能力」。それにはじつにさまざまな力が含まれますが、なかでも「好奇心が大切」だと語るのは、貧困家庭に生まれながら独学で東大とハーバード大に合格し、現在は「学びのイノベーター」という肩書で、少子化問題、奨学金問題、子どもの貧困問題などについて評論活動を行う本山勝寛さんです。好奇心の重要性とは、どんなところにあるのでしょうか。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)人生のいろいろな面を左右する非認知能力すでに知っている人も多いと思いますが、非認知能力とは、文字どおり認知能力ではない能力のことを指します。認知能力は、テストで測れるIQや学力のこと。一方の非認知能力は、テストでは測れない力のことです。非認知能力には、ものごとを途中で投げ出さずにやり抜く力や、自分自身をコントロールする自制心、周囲と良好な関係を築くコミュニケーション能力や社会性、ものごとに興味関心を持って探求していく好奇心など、さまざまなものが含まれます。非認知能力が重要だということは、多くの人が直感的にはわかっていたことだと思いますが、その重要性が、いまではたくさんの研究によって裏づけされています。たとえば、「認知能力が高くても非認知能力が高まるわけではないが、非認知能力が高ければ認知能力も高まる」という研究もそのひとつでしょう。たとえどんなにIQが高くても、「自分は頭がいいんだ」と過信して勉強をしなかったり、あるいはやり抜く力がなくてすぐに勉強を投げ出してしまったりすれば、学力が伸びないのはあたりまえのことですよね。一方、IQは平均的であっても、やり抜く力があればコツコツと努力を続けられ、自制心があれば遊びたい気持ちを抑えて勉強を続けることができる。よくよく考えてみれば、研究結果など待たずとも、非認知能力が高ければ認知能力が高まることは容易に想像できるでしょう。もちろん、これらの力は大人になってからも重要なものです。自制心をもって仕事に必要なスキルをコツコツと学んで身につけたり、やり抜く力を発揮して困難に直面しても最後まであきらめずに取り組んだりすれば、仕事で成果を出すこともできる。中長期的に見れば、年収が上がることにもつながるでしょう。このように、人生のいろいろな面を左右するという点で、非認知能力の注目度が上がっているのです。ものごとに対して最初の一歩を踏み出させる好奇心非認知能力のなかでも、わたしはとくにこれからの時代には好奇心が重要だと考えています。というのも、学校や会社から決まったことを指示されて取り組んでいればよい時代から、自らが主体的に新たなことを見出して取り組み、創造していくことが求められる時代になってきているからです。自制心ややり抜く力は、やるべきことが定まっていればその効力を発揮しますが、自ら主体的に学んだり、行動したり、創造したりすることを促す原動力は好奇心です。勉強やスポーツ、仕事でも、ものごとに対して興味関心を持って取り組む、最初の一歩を踏み出させる力が好奇心なのです。しかし、日本人の場合、その好奇心が低いという残念なデータがあります。OECD(経済協力開発機構)が、15歳児を対象に定期的に行っている学習到達度調査「PISA」というものがあります。最近、その2018年調査で日本の生徒の読解力が8位(全70カ国・地域中)から15位(全79カ国・地域中)に低下したというニュースを見聞きした人も多いでしょう。とはいっても、まだ日本の生徒の読解力は平均より上です。わたしが問題として考えているのは、知的好奇心の低さなのです。その学習到達度調査では、数学や理科に対して興味があるかというアンケートも取っているのですが、日本の生徒の興味は非常に低く、OECD加盟国のなかでワーストに近かった。つまり、日本の子どもたちが持っている学力は、興味もないのに学校や塾で勉強をさせられた結果によるものと考えられます。でも、先にお伝えしたように、勉強に対する興味、つまり好奇心がなければ勉強に自ら積極的に取り組むこともないのですから、学校や塾でのやらされる勉強がなくなれば終わり。主体性や創造性が求められるようになると、日本人が成果を出せなくなってしまうことを危惧しています。子どもに好奇心が育つかどうかは親のかかわり方次第これらを前提とすると、やはり子どもの好奇心をしっかりと伸ばしてあげることが大切だと考えられます。そうするために、親はどうすべきなのでしょうか?それは、親自身もさまざまなものに好奇心を持つということに尽きます。子どもと一緒に自然のなかに遊びに出かけたとします。本来、多くの子どもは強い好奇心を持っていて自然が大好きですから、山や公園を散歩していてドングリなどを見つけたら、大いに興味を持つはず。そして、色やかたちが異なるドングリをたくさん集めるでしょう。でもそのとき、子どもがドングリに興味を持っていること対して親が興味を持っていなかったとしたら?「汚いから捨てなさい」なんていって、子どもの好奇心の芽を摘むことになってしまいかねません。こうして、親の好奇心の低さが子どもに伝染し、子どもも本来持っていた好奇心を失うことになるのです。そうではなく、子どもが興味を持っているものに対して、親も興味を持つことです。子どもがドングリに興味を持っているのなら、「いろいろなかたちがあるね」「種類がちがうのかな?」「このドングリは小さいから○○ちゃんドングリ、こっちは大きいからパパドングリだね。ママドングリも探しみよう!」「帰ったら、ドングリのちがいを一緒に図鑑で調べてみようか!」「今日見つけたドングリ家族の絵を描いてみようよ!」と、子どもの興味に親が寄り添い、想像が膨らむようにコミュニケーションを取ることです。そうすれば、子どもの好奇心、探究心、創造性はどんどん伸びていきます。『そうゾウくんとえほんづくり』本山勝寛 著/KADOKAWA(2019)■ 学びのイノベーター・本山勝寛さん インタビュー記事一覧第1回:非認知能力のなかで最重要なのは「○○心」。実は、日本の子どもは学びへの興味が低い!?第2回:「ただの石でも化石に見える」?自分で新たに生み出す経験が育むイノベーション能力(※近日公開)第3回:自己肯定感がぐんぐん高まる最高の褒め方。「やればできる」のマインドはこう育てる!(※近日公開)【プロフィール】本山勝寛(もとやま・かつひろ)1981年3月13日生まれ、大分県出身。学びのイノベーター。本山ソーシャル・イノベーション塾(MSI塾)塾長。日本財団子どもの貧困対策チームリーダー兼人材開発チームリーダー。高校時代、アルバイトで自活しながら独学で東大に現役合格。東京大学工学部システム創成学科卒業後、ハーバード大学教育大学院国際教育政策専攻修士課程を修了。現在は日本財団にて子どもの貧困対策チームリーダーと人材開発チームリーダーを務め、少子化問題、奨学金問題、子どもの貧困問題などについて評論活動を行う。5児の父で育児休業を4回取得。自身の経験を基にした勉強法、教育論などについての執筆活動にも積極的に取り組む。『最強の暗記術 あらゆる試験・どんなビジネスにも効く「勝利のテクニック」』(大和書房)、『今こそ「奨学金」の本当の話をしよう。 貧困の連鎖を断ち切る「教育とお金」の話』(ポプラ社)、『最強の独学術 自力であらゆる目標を達成する「勝利のバイブル」』(大和書房)、『一生伸び続ける人の学び方』(かんき出版)など著書多数。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年02月17日お子さんが生まれると学資保険に加入しようと思っている方もいらっしゃると思います。しかし、2016年2月から始まったマイナス金利の影響で学資保険の返戻率(保険料の掛金合計に対して満期にいくら戻ってくる率)が下がったり、販売を取りやめたりと数年前とは学資保険に対する環境が変わってきています。 そのため学資保険を活用するかどうかも数年前とは異なりますので、学資保険の内容・目的と教育費の準備についてお伝えします。 学資保険とは貯蓄と保障を兼ねた保険学資保険(「こども保険」と呼ぶことも)は、お子さんの進学時期を満期に設定し、満期を迎えると学資金を受け取ることができます(貯蓄機能)。また、満期を迎える前に契約者(両親か祖父母のうち1人を設定)が亡くなった場合は、その後の保険料を支払わなくても満期保険金が受け取れることができます(保障機能)。なお、特約として死亡保険や医療保険を追加することができるものもあります。なお、2016年1月から始まったマイナス金利の影響を受け、市場の金利や国債の利回りが低下し、学資保険の返戻率も低下しています。3年以上前の学資保険より返戻率が下がり、過去には18年の保険期間で10%を超えるプラスになったもののありましたが、現在の学資保険は2~3%程度のプラスになるものが返戻率の上位となっています。そのため、数年前よりも学資保険に入る意味合いが薄れてきています。 お子さんの教育費の積立は必要学資保険は返戻率が下がり、加入する意味合いが薄れていますが、お子さんの教育資金を準備しなくても良いというわけではありません。最も安いとされている国立大学でも入学料と4年間の授業料だけでも約250万円かかります。私立大学などであればさらに学費がかかる可能性が高いです。 そのためにもできることであれば、お子さんが小さい頃から準備をしておく必要があります。利息を0とした場合、18年間で250万円を貯めるには、毎月11,574円の貯金が必要となります。現状の家計が赤字でなければ、まずは教育費の準備をすることを検討しましょう。 教育費の積立準備は学資保険以外の方法でも学資保険は貯蓄機能と保障機能を兼ね備えた保険ですが、貯蓄機能が低下している現状からすると優先順位が低くなるのは致し方ありません。また、加入している終身保険や収入保障保険などの死亡保険に必要な保険金があれば、保障機能を学資準備と合わせてする必要性が少ないと思われます。そのためにも、教育資金準備の方法は学資保険だけでなく、別の選択肢で教育資金を準備することを検討してみましょう。金利はほぼ0ですが、元本保証のある積立預金(積立定期預金など金融機関にとって名称が異なります)、金融庁が認定した投資信託で非課税での運用を行うつみたてNISA、アメリカドルなどの外貨で準備する外貨積立や外貨建て保険、その他、一般財形や個人向け国債などいくつかの方法があります。場合によっては複数の方法を組み合わせて、ご自身やご家族に合う方法で教育資金をするようにしましょう。 学資保険はかつてほど増えてくれる保険ではなくなりました。お子さんが生まれたら学資保険に加入すると単純に考えるのではなく、金額・年数・運用の経験などに基づいて、情報を収集した上で最適な準備方法を考えるきっかけにしていただければと思います。 監修者・著者:ファイナンシャルプランナー 大野高志1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等 多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。
2020年02月10日「子どもを自由にのびのび育てたい」というのは、どんな親も望んでいることだと思います。でも、「勉強はしたくない」「宿題するよりゲームしたい」と子どもが言ったときに、なかなか100%自由にはさせられないものです。そんななか、テストや成績表もなく、生徒たちの多様性を伸ばす教育を実践している学校があります。卒業生には、俳優やミュージシャンとして活躍している星野源さんや浜野謙太さんなど多くの著名人を輩出している自由の森学園。今回は、そんな自由の森学園の鬼沢理事長に、子どもを自由に育てるとはどういうことなのかについて話を聞きました。お話をうかがったのは…●鬼沢真之(おにざわ・まさゆき)さん1960年生まれ。1986年より自由の森学園社会科担当教師。2004年4月から、同学園高等学校校長。2013年より、同学園理事長を務める。●自由の森学園とは埼玉県飯能市にある私立の中高一貫校。1985年に点数序列主義に迎合しない新しい教育をめざして設立。自分の取り組みを自身で評価する「学習の記録」や、生徒たちが自ら作り上げる行事などが注目を集めている。■「自由」は子どもたちにどんな影響を与える?――なぜ点数と競争にこだわらない教育をしているのでしょうか?勉強の目的は「テストでいい点を取ること」と捉えている子どもたちが多いのではないでしょうか? 子ども自身「これを学んで何になるの?」と疑問には思っているのだけれど、親や周りから「偏差値が大切」と言われて、テストのためだけに一生懸命やっているように感じます。その現状に疑問を抱き、競争心を刺激する教育ではなく、子どもたちが主体的に課題に取り組み、知識を得て成長するという本来の学びを与えたいという思いから学校を設立することにしました。――子どもが小さいうちから自分で判断できるのでしょうか? 無制限に「自由」を与えるのも心配です。ヨーロッパの国々ではかなり早い段階から「あなたが決めなさい。そのかわり、あなたが決めたことにはあなたが責任を持ちなさい」という教育がされています。いつからその責任を持たせてもいいかというと、もちろん個人差もありますが、私は、日本はいつまでも子ども扱いする傾向が強いと感じています。高校を出てから自由を得たと感じる人は多いと思いますが、はたしてそれは正しいのか。近頃では、大学も出席をとるようになり、就職活動も早まり、子どもたちは「自分自身が何者か」、「何をしたいか」、「どんな人生を歩みたいのか」真剣に考える暇もなく、そのまま大人になっている気がしますね。目隠ししている時間が長すぎると、子どもたちは本当の自分の人生を選べないのではないかと懸念しています。■子どもたちにとって自由の弊害はないのか?――自由の弊害はないのでしょうか? 「好きにしなさい」と言うと、学ばなくなる子も増えてしまうという懸念もありますよね。そもそもの学ぶ目的は、「自分の頭で自分の行く道を選択」して、「自分らしく生きていく大人になる」ことですよね。そのために学校というのは、10代というある一定の期間に多くのいろいろな体験をさせ、自分の生きていく道を見出すサポートしていくところだと思っています。これまで35年間教育をしていますが、子どもたちがまったく学ばなくなるということはありません。――また、自由すぎると社会に適応できないのはないかという声もあると聞きますが、どのように感じますか?そういう声はあるだろうなと思います。ただそういった声に疑問に思うのは、「はたして子どもを何に適応させようとしているのだろうか」ということなんです。極端な言い方をすれば、自分で考える必要がない社会の歯車として、子どもをに適応させたいというように思っているならば、自由は与えないほうがいいわけですよね。■子どもたちにとって「自由であること」は幸せなのか――自分のやりたいことが見つからない場合、「好きなように選択しなさい」という「自由」は子どもにとってつらい場合もある気がします。たしかに、しんどい面もあると思います。学校でいい点数を取ることが目標にならない場合、子どもたちのアイデンティティを確立をする方法は、「やりたいことが見つかったかどうか」がひとつのキーとなる面はあります。だからこそ「やりたいことが見つからなくてしんどい」と言う子も多いです。しかし、私はやりたいことを見つけられている子と見つけられていない子の境界線は不確定だと思っています。例えば、「ギターをやりたい」と言う生徒がいたとしても、いつまでギターがやりたいかどうかなんてわからないじゃないですか。それに、見つかったからといって本当に幸せかどうかなんてわかりません。――たしかにそうですよね。では、何が大切なのでしょうか。やりたいことと言うより、生きていく上で「これは大事にしたい」と思うことではないでしょうか。例えば、「写真を撮りたい」と言っても、写真家として生きていける人はごくわずかです。でも、写真の周辺にはさまざまな仕事があるし、趣味で続けていくこともできますよね。明確に1つの職業として決めなくても、どういうジャンルの仕事にやりがいを感じるのかと言うことがある程度定まっていれば、自分のキャリアの方向性がみえてきます。■子どもが自由に生きるために家庭でできること――子どもたちが自由に選択していくために、親としてはどういうサポートができるのでしょうか。僕たちは、生徒がもう一歩先を行くために今どういう教材を投げかけたらいいのかを授業の中で考えますが、親もそれと同じで、子どもが何かする時に、親なりのカリキュラムというものをある程度イメージしてみるといいですよね。子どもが努力をして、「やった」と本人も思えるようなものを準備をしてあげるんです。子どもが自信を持つようになるには、小さな成功体験を繰り返す以外にはないですから、うまくいったときにはきちんと褒めてあげましょう。そして、失敗しても、必要以上に責めないことが大切です。その子の努力によって、小さな1歩を踏み出したとき、きちんとした評価をしてあげることを繰り返していくことで、子どもは自信を持って次の一歩を踏み出そうと思えます。――親としては、どうしても失敗をさせたくないと思ってしまいます。生きていくなかで、さまざまな局面において、子どもにきちんと選ばせる事は必要です。つい先回りしてしまう気持ちはわかりますが、それでは親が子どもの代わりに選択することになってしまいますから。――子どもが自由に生きるために、やりたいことを見つけさせてあげたい。これまで生徒をみてきたなかで、心がけていることはどのようなことでしょうか?自由の森学園では、できる限り多くのジャンルのものを見せて、実際に触れさせて体験させます。世の中のことって、数種類の教科ではわけられませんから。その中で、「これに手ごたえを感じたなぁ」とか、「これなら一生やっていけそうかもしれないなぁ」とか、そこまで導いてあげたい。その先は、大学なり専門学校なり、もしくは弟子入りするなり、いろんな道がありますが、何をしている時に一番自分らしくいられるか、満足できるかを知ることにつなげてあげたいと思っています。――親にはどんなことができますか?学校と同じようなことをするのは難しいとしても、学校と家の往復だけじゃなく地域での活動やさまざまなボランティア活動など、さまざまなジャンルの体験をさせてあげるといいかもしれません。■自由に生きるためには必要なものがある――教育において、自由を与えるのがいいのはわかりますが、子どもにとっての自由とは何なのか、なかなか難しく感じてしまいます。自由とは、なにものにも縛られないということですが、人間社会において、縛られないということはありえませんよね。法律はあるし、配慮しなければいけないことも多い。その制約の中で、どういう風に自分の意志で歩んでいけるか。最終的に自由は何かと言えば、「自分の意志で自分らしく自分の人生を決める」ということ。そのためにはまずは社会的制約に何があるのかを知らなければいけないし、自分自身のことを知らないといけないし、能力もある程度は必要です。――どこまで自由にさせるか、見極めが難しいですよね。どう判断すればいいのでしょうか?生徒たちが「挑戦したい」と言ったら、応援してあげることもあるし、長く教師をしていれば「それは無理だ」と言う時もある。時には、失敗することがなんとなくわかっていたとしても、頭ごなしにダメだとは言わず、失敗経験をさせてあげることもあります。――あえて失敗から学ばせるということもあるわけですね。ただ、親が同じことをするのはなかなか難しいなぁと感じます。じつは、私の子どもは自由の森には通わなかったんです。もちろん私自身はここの教育がいいと思っているし、来たらいいなと思ったけれど、それは彼らの自由意志で決めるべきだと思いました。必ずしも親がいいと思っていることを子どもが選ぶわけじゃないんですよね。そのときにどう振る舞うか、親としては試されているなと思います。子どもを所有物みたいに感じてしまっている場合、親は過干渉になるかもしれません。でも、子どもは自分とは違うということが腹の底からわかれば、子どもとの付き合い方はそれなりに見えてくるでしょう。■親も自由に生きることが子どもにとって大切――子どもが自由に生きるために、親にできることはあると思いますか?私は子どもたちに、節目ごとに自分が何を考えているかをしっかり伝えていました。「選ぶのは君の自由だけれど、僕はこういう風に感じて見ているよ」ということを、受験前や卒業などの節目で手紙を書いて送るんです。やはり、親は自分の意見を子どもに伝えなきゃいけないと思います。「これは正しい」とか、「これが好き」とか。大人が思っていることを子どもに伝えることを躊躇(ちゅうちょ)していけないと思う。なぜなら、親が言わなくとも、子どもたちは親の思いを感じ取ろうとしているから。――子どもが「自由」に生きていくために、親ができることはなんでしょうか。親自身が自分らしく生きていますか? みんな与えられた枠組みの中で、どれだけ自分の思いを実現するかという目的を持って生きていますが、たとえ、それがサラリーマンだろうと公務員だろうと、どこまで自分らしくその仕事を成し遂げられるかは同じですよね。人工知能(AI)ではなく、自分にしかできないことにチャレンジすべきだし、さらに実践していかなければと思う。その中でどこまでできるかは、大人自身も問われていることです。その立ち位置や、向きが子どもに影響するんじゃないかと思っています。――親自身、子どもになってほしい姿があれば、自分がまずはそれに近づくことが大切なんですね。私は、百の言葉よりそれが大事だと思います。とくに、一番重要な選択をしなくてはならないような場面で、どういう態度をとるかという事は、子どもにとっては重要な授業になるんじゃないでしょうか。親自身が自由ではないのに、子どもたちに自由を期待してはいけないと思います。ここまで、自由と子どもについて、鬼沢理事長に話を聞いてきました。学校教育のメソッドを家庭でも生かせそうなヒントを多く教えていただけたと思います。次回は、日本一「ふつうの家ごはん」と言われる学食について話を聞きます。■今回お話を伺った「自由の森学園」の学食を取り上げた書籍 『日本一の「ふつうの家ごはん」 自由の森学園の学食レシピ』 (自由の森学園食生活部/講談社 ¥1,300(税抜))
2020年02月09日こんにちは。助産院ばぶばぶのHISAKOです。習い事をさせないと「よい親」「よい子育て」とは言えないのではないか? そんなふうに習い事や早期教育をとらえている大人が多いです。今回は、早期教育や習い事についてお話ししたいと思います。 幼児教室よりも自然体験をさせよう発達心理学や小児行動学、専門的分野の立場で研究を重ね、根拠ある理論思考回路のなかで想定した「遊び」「場所」「学習の方法」は、子どもの健やかな成長のためだとしても、子どもの無限の創造力には敵わないのではないでしょうか。 自然の中に繰り出すと、子どもたちは夢中になって遊びます。落ちている枝1本。蟻1匹。海岸の色とりどりの貝殻。すべてが体験型学習になり、子どもの自主性、積極性、感受性を育てます。習い事や幼児教室に行かせるより、実際の体験や経験のほうがずっと意義のある学びとなると私は思います。 自分がやりたいことを見つけられる力子どもに真っ先に獲得してもらいたいものは、「勉強ができるようになる能力」や「人より優れた何かができるようになる能力」ではないと思います。「やりたいことを見つけられる力」それこそが、彼らに学ばせたい真髄だと私は思います。自発的な経験を積めば積むほど、積極性と創造的な生き方が磨かれていきます。子どものうちから基礎能力を高めておけば、自分のしたいことが見つかったときに道が開けやすくなるという考え方は、確かにその通りだと思いますが、日本という豊かな国に住み、学習環境としてはかなり高いレベルの中で育ってきているはずなのに、10代後半の子どもたちと関わっていると意欲や自主性、主体性、積極性が低いことがとても気になります。 子どもへの過干渉のリスクとは子どものためによかれと関わる“過干渉”は、不成績を恐れる気持ちや自己肯定感の低さ、評価されないことを避ける、つまらない人生観をつくり上げてしまうリスクや、躍動感のある創造性を潰してしまう可能性もあります。 身につけさせたいのは、何か自分の好きなものを見つけ、それに取り組もうとするバイタリティー、モチベーション、既成概念にとらわれない自分への自信です。誰かが引いた線路の上を歩んでいくより、自分で決めた人生を自分で納得しながら歩んでほしい。まだ自主性が育っていない段階で、大人が「あれしなさい、これしなさい」と求めていくことは、子どもが自分で本当に好きなものを見つけたり探したりという意欲の芽を摘んでしまうマイナス要因を持っています。 習い事や早期教育は必ずしなければならないことではないと思います。自分がやりたいことを見つけ、目標に向かっていく挑戦的な意欲、前向きな自信、根性などがまず育ってこそ、そこに学力が意味を持つのではないかと私は感じています。 監修者・著者:助産師 助産院ばぶばぶ院長 HISAKO総合病院小児科・産婦人科・NICU病棟勤務を経て、地域での助産師活動・出張専門助産院を開業。2006年には来院ケアも可能な「助産院ばぶばぶ」をオープン。2020年に12人目を出産し、ママたちに元気と勇気をおすそ分けすべく母乳育児支援や講演活動、書籍出版など多岐にわたって活動中。
2020年02月03日小学生になると、子どもが自分自身でやらなければならないことが増えます。例えば、教科書をランドセルに入れて学校にいくことや、自分で習い事に行くことなど、子どもたちにとっては、どれもはじめての経験となります。特に学校では、ランドセルや教科書、体操服や図工バッグなど、勉強に必要なたくさんのものを自分で管理しなければなりません。まずはそれらのものがぐちゃぐちゃにならないように、うまく整理整頓をして管理することで、学ぶ環境を整えることができるのです。そこで、今回は“学ぶチカラ” を伸ばすために大切な “環境を整える重要” について、ママたちから教育専門家の金澤浩さんに座談会形式でお話をお伺いします。<金澤浩さん プロフィール>共育コンサルタント。大手学習塾で21年間勤務、難関高受験講座責任者として合格実績No.1を9年連続で獲得。生徒が自主的に学習するようになる方法を確立し、教えずに伸ばす家庭教師として生徒・保護者をサポート。講演会やセミナーにも多数登壇。<原田さん・岩橋さん プロフィール>原田さん(右):現在、年長の息子と年少の娘を子育てしています。上の子はもうすぐ小学校に進学予定。岩橋さん(左):小学校3年生の息子と年中の娘がいます。小学校でも宿題が多いため、学習環境には常に気を使っています。今回体験していただいたのは、トップバリュの『ふでいれ(両面タイプ)コンパクトタイプ』。学習環境を良くするために軽くコンパクトで収納も充実した商品です。そもそも、学ぶチカラを伸ばすために必要な学習環境とはまず金澤さんにお聞きしたいのですが、“学ぶチカラ”とはどういったものなのでしょうか?金澤さん:最近学力の定義が少しずつ変わってきて、知識やテストの点数だけではなく、学ぶための準備や姿勢を総称して学力と呼ぶようになっています。そのなかの1つである学ぶチカラというものは、自分で勉強する時に「準備をする」、「計画を立てる」、「自分自身で身の回りのことを調べる」という準備全般のことを広く指します。ですから、学ぶ環境を作る上で学ぶチカラがどれくらい磨けるかがすごく大切になると最近よく言われているんです。ちなみに、お子さんが勉強に向かうまでの準備はお母さんからご覧になってどうですか?岩橋さん:息子はやっぱり気分がのらないとやらないので、「これを勉強しようね」と言っていてもなかなか出来ないタイプです。勉強している場所がぐちゃぐちゃな状態で…。金澤さん:そうですね。はじめから自分自身で勉強しやすいように整理整頓するというのは、特に小学校低学年だと難しいと思います。そのため、まずはお子さんが勉強しやすい環境を保護者が整えてあげるということが大切です。あとは、お子さんが自分自身で準備ができず、時間がかかってしまっても直接注意するよりも本人に考えさせること。「じゃあ、何をすればいいんだろう」ということを自分で考え、思考整理できるような声掛けをしていくことが、学ぶチカラを伸ばすことにもつながります。原田さん:息子は今度小学校に上がるんですが、幼稚園に登園する前に「準備しなさい」と10回ぐらい注意しないと準備してくれなくて困っています。小学校に行ったら、ママは関知しないで「自分でやりましょう」にした方がよいのでしょうか?金澤さん:小学生では、低学年と高学年で大きく分けられます。低学年の場合はいわゆるルールを親が決めてあげることが大事でしょう。そのルールの範囲を守ることができたら、任せる領域を少しずつ広くしていきます。高学年になれば自分で考える力が出てくるので、そうしたら完全に任せてもいいかなと思います。―― 学ぶチカラを伸ばす学習環境はあるのでしょうか? 具体的にどういったものでしょうか?金澤さん:はい。もちろんあります。ポイントは2つあって、1つ目は、どこに何があるかがちゃんと分かるようになっていること。2つ目は、勉強を始めるにあたって無駄なエネルギーを使わないことです。学習環境を整えるということは、子どもたちにとっては非常にエネルギーを使う作業なんです。要は、勉強する前に片づけをしたり、どこに何があるのか考えたり、準備する力が必要になればなるほど学習に対する集中力が落ちるわけです。なので、学習環境を整えておくことは、本人が勉強前に余計なエネルギーを使わず集中力を保つためには、とても大切なことです。―― 岩橋さんの場合は、小学生の息子さんを見ていて、学校の準備でここは大変だなというポイントはありますか? 最近の小学校では科目が増えて、準備する教科書なども増えたと言われていますが…。岩橋さん:そうですね。ランドセルに厚みのあるものが入らないとか、教科書が多いとかですね。今は多少体力がついていますけど、入学したばかりのころはまだ体も小さくて「ランドセル重い」と言って、かなり負担になっていたようでした。金澤さん:やはりランドセルの中はすっきりさせておくのをおすすめします。そのためにお子さんの持ち物をできるだけ軽くし、使いやすいものをイメージして持ち物を選ぶといいですね。最近では、ランドセルの横幅にフィットするコンパクト収納できるふでいれがあり、コンパクトながら、えんぴつが7本入れられるなど収納力に優れているのが魅力です。やはり学校で使う持ち物は、スリムで軽いものを選んであげることでお子さんの身体にも負担が少なく、ランドセル内の整理がしやすくなります。すると、お子さん自身で学ぶ環境作りができるようになり、学ぶチカラを伸ばすことにも有効なのです。商品紹介:学びのチカラは思考整理と学習環境から! ふでいれ(両面タイプ)コンパクトタイプトップバリュの『ふでいれ(両面タイプ)コンパクトタイプ』はまさに学習環境を良くするために軽くコンパクトで収納も充実した商品です。荷物が増えて今までの大きなふでいれがランドセルの中にタテに入らなくなっている背景に対して、容量を変えずにサイズをコンパクトにし、さらに軽量化してランドセルの横幅にフィットするようにしました。コンパクトになっても収納は充実! 大きな消しゴム、定規、分度器、三角定規もラクラク収納可能です! 鉛筆が7本を収納できるホルダーは、細目〜太目のえんぴつが入り、出し入れしやすい形状になっています。デザインも柄7色、無地6色と学校の指定にも安心の品揃えです。さらに丈夫な日本製生地で長く安心してお使いいただけます! 種類も豊富!トップバリュの学習用品はこちら <開発者インタビュー>小学校の科目数が増え、荷物が増えたことで、ランドセルにふでいれが収納しづらくなっているという課題がありました。そのため、ランドセルの荷物の一番上に乗せて収納できるコンパクトサイズのふでいれを開発することにしました。また、コンパクトにした分、軽量化も実現しています。コンパクトになっても、収納力が充実しているのがポイントです。鉛筆も太目から細目まで7本入れられて、さらに15センチ定規、三角定規、分度器が3枚入るようになっています。今回デザインやカラーにも力をいれており、学校指定にも対応できる無地仕様のものなどあります。学習ノートも紙の仕様を軽くして、全体的に軽量化を実現。ただし軽くなっても書きやすさがまったく変わらないように工夫して開発されているのが特徴です。弊社の従来品にはない、軽量・コンパクトサイズの商品を学校生活に取り入れていただくことで、持ち運びやすさ、使いやすさといった快適さをぜひお子さん自身が実感していただけたらうれしく思います。―― ふでいれ、えんぴつ、ノートを手にとってみた感想は、いかがですか?原田さん:シンプルなデザインで素敵ですね。しかもすごく軽い〜!岩橋さん:うちの子が使ってるものよりかなり薄い! 鉛筆も7本入るんですね〜。今まで見たものは多くても5本までだったので、たくさん持ち運べてすごく機能的。原田さん:裏側を開くと、定規や分度器が入れられるのはびっくり!金澤さん:ちゃんと三角定規とか分度器の線が入っているから、こうやって置けば、整理整頓出来ちゃうっていうのはすごくいいですよね。岩橋さん:鉛筆も軽いし六角形で転がらないので使いやすいですね! このふでいれにいれると長さも太さもちゃんと収まります。いろんなところで鉛筆をバラバラに買うと、長さや太さが違って収まらないこともあるので、同じ所で買った方がいいですね。取り出しやすい!原田さん:ノートは軽いのに、紙の質もしっかりしていて、驚きです! これなら数冊ランドセルにいれても子どもの負担が少ないので、学習に対してもいい影響につながってくれそう!岩橋さん:やっぱりランドセルの荷物が重いというのはある意味社会課題でもあるので、負担を軽くするようなこういった商品を使うことで、子どもが快適な学校生活を送れるサポートができるのは魅力ですよね。ふでいれ(両面タイプ)コンパクトタイプを使ってくれましたさっそく岩橋さんの息子さん(小学3年生)が、ふでいれを使って感想を教えてくれました。岩橋さん息子:たくさん鉛筆が入るのに、軽くてコンパクトでランドセルに入れる時も教科書の上に入るので便利!自分の好きな色を選べるので良かったです。原田さん:ノートは軽いのに、紙の質もしっかりしていて、驚きです! これなら数冊ランドセルにいれても子どもの負担が少ないので、学習に対してもいい影響につながってくれそう!岩橋さん:息子の言う通り、男の子向けの柄も種類豊富なのが嬉しいポイント。長男もカッコよくて使いやすい! と喜んで使っています。これで新学年も気持ちの良いスタートが切れそうです! トップバリュのふでいれ(両面タイプ)コンパクトタイプ詳細はこちらから! PR:イオントップバリュ株式会社
2020年01月31日子ども教育の現場においては、場面に応じた「言葉がけ」が重要だといわれます。さまざまな場面のなかでも、子どもが打ち込んでいるスポーツの試合、習い事の発表会や昇段試験、あるいは入学試験に臨むといった場面では、持っている力をしっかり発揮できるような言葉がけをしてあげたいものです。その言葉がけは、英語で「ペップトーク」と呼ばれています。その言葉がけによって、子どもはどんな影響を受けるのでしょうか。日本におけるペップトークの第一人者である、日本ペップトーク普及協会代表理事・岩﨑由純さんにお話を聞きました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)ラグビーワールドカップで生まれたペップトークの名言「ペップトーク」は、英語表記で「peptalk」と書きます。ちなみに「pep」は、「元気、活気、活力」といった意味です。それが「話」を表す「talk」と結びつき、日本語では「励ましの言葉、激励演説」というふうに訳されます。このペップトーク、もともとは欧米のスポーツの現場で生まれました。みなさんも、スポーツを題材にしたアメリカ映画のなかで、大事な本番直前のロッカールームで、監督やコーチが熱い言葉で選手たちを励まし、士気を高めるといったシーンを観たことがあるでしょう。その言葉がけがまさにペップトークです。ペップトークはとくにアメリカで発達してきました。というのも、アメリカは、さまざまなルーツや文化的背景を持つ人間が集まる多人種多民族の国家だからです。さまざまなタイプの選手たちをひとつの目標に向かわせるには、できるだけわかりやすく短い言葉で激励のメッセージを送る必要がある。そうして、ペップトークがアメリカで発達することになったわけです。つい最近、同じような力を発揮したペップトークの名言が日本でも生まれました。2019年に行われたラグビーワールドカップで、アイルランド代表との初戦に臨む日本代表メンバーにかけたジェイミー・ジョセフヘッドコーチの言葉です。代表メンバーはそれこそ多人種多民族。そんなメンバーに、彼はこんな言葉をかけました。「誰も勝てると思っていない。接戦になるとさえ思っていない。でも、君たちがどれだけハードワークをしてきたかを誰も知らない。君たちがどれだけ犠牲を払ってきたかも知らない。そして、君たちは自分たちが準備できていることを知っている。わたしもいままさにそのことを知っている。よし、行くぞ!」いま振り返っても感動がよみがえるという人もいるでしょう。そして、選手たちは見事に前評判を覆して勝利した。これが、ペップトークの持つ力なのです。ペップトークの対極にある「プッペトーク」とは?ただ、なにか大事なイベントを前にしてやる気を出したり、その気になる必要があったりするのはスポーツに限った話ではありませんよね。ビジネスの場でもそうでしょうし、子どもたちが習い事の発表会や入学試験に臨むときもそれにあたります。そうして、現在ではさまざまな場にペップトークが広まりつつあるのです。大事なイベントに子どもが臨む直前のことを想像してもらえればわかるかと思いますが、ペップトークに使う言葉は原則として「前向きな言葉」になります。逆のパターンを想像すると、よりわかりやすいかもしれませんね。たとえば、ペップトークという言葉を知らない人も、受験生には「落ちる」「滑る」といった言葉をかけないようにする、あるいは結婚式のスピーチでは「離れる」「終わる」「切れる」といった言葉を使わないということは知っているでしょう。それらのいわゆる「忌み言葉」のようなものが、子どもに対する言葉がけにもあるのです。それは、「短くてわかりやすくてポジティブな言葉」であるペップトークに対して、「長くてわかりにくくてネガティブな言葉」です。そういった言葉を、ペップトークの真反対のものだとして、わたしたちは「プッペトーク」とも呼んでいます。ただ、じつは短い言葉のなかにも、子どもを望ましくない方向に向かわせてしまうプッペトークはあります。たとえば、スポーツの大事な試合に臨む子どもたちに向かって、コーチが「負けたら罰走だぞ!」と声をかけた。もちろん、コーチは勝ってほしいと思うからこそ、厳しい言葉で励ましたつもりでしょう。でも、子どもたちは負けて走らされている姿をイメージしてしまいます。そうして試合前からネガティブになってしまっては、いい結果につながるはずもありません。ネガティブな言葉を浴びせ続けられた子どもの将来こういったプッペトークをかけ続けられた子どもはどうなるでしょうか。先に挙げた「負けたら罰走だぞ!」という言葉は、「脅し」の言葉でもあります。その言葉におじけづいた子どもは、負けまいと必死に頑張った。つまりこれは、コントロールされたわけです。すると、その子が成長したときには、同じように脅しの言葉で人をコントロールするようになる。また、プッペトークのなかには「嘘をつく」というものもあります。夜ふかししている子どもに、親が「夜ふかししているとおばけが出るよ!」といった。でも、夜ふかししてもおばけは出ませんよね。つまり、これは噓です。すると、脅しの言葉のケースと同じように、子どもは平気で噓をつくようになるのです。子どもをそんな大人にしないためにも、脅しや嘘ではない、なるべくポジティブな言葉をかけることが大切です。しかし、子育ての場合には別の視点も必要でしょう。たとえば、小さい子どもが道路に飛び出そうとしたとします。たしかに、スポーツの試合前に「ミスしたら駄目だぞ」なんて言葉をかけることはNGですが、この場合はきちんと「道路に飛び出したら駄目だよ」と教えなければなりません。そのうえで、「手を上げて横断歩道を渡ろうね」と教えてあげるのです。小さい子どもは、やってはいけないことやどうするのがいいのかといった判断がまだできませんから、場面に応じて、それらをセットで教えてあげることが大切なのではないでしょうか。『相手の結果を100%引き出す 実践!ペップトーク』岩﨑由純 監修・浦上大輔 著/フォレスト出版(2019)■ 日本ペップトーク普及協会代表理事・岩﨑由純さん インタビュー記事一覧第1回:子どもの成功も失敗も、親の言葉がけ次第!「ペップトーク」が持つすごい力とは第2回:子どもの夢を断ち切っているのは親かもしれない。注意すべき「ドリームキラー」発言(※近日公開)第3回:「わたしの子=わたしのもの」と思ってはダメ。“傾聴力”で子育てはもっとうまくいく!(※近日公開)第4回:本番に強いか弱いかは価値観で決まる。「緊張を味方につける方法」の教え方(※近日公開)【プロフィール】岩﨑由純(いわさき・よしずみ)1959年10月10日生まれ、山口県出身。一般社団法人日本ペップトーク普及協会代表理事。NECレッドロケッツ・コンディショニングアドバイザー。日本体育大学体育学部体育学科卒業後に渡米し、米シラキューズ大学大学院体育学専攻科修士課程修了。日本初の「アスレチックトレーナー」として数々のスポーツ現場で活躍。アメリカ留学中に、ペップトークの迫力・思い・魅力を体感し、現在はスポーツの他、教育・ビジネスの世界にペップトークを普及するため精力的に講演活動を行っている。主な著書に『子どもの心に響く励ましの言葉がけ「ペップトーク」』(学事出版)、『想いが伝わるペップトーク』(いまじにあ出版)、『やる気をなくす悪魔の言葉VSやる気を起こす魔法の言葉』(中央経済社)、『心に響くコミュニケーション ペップトーク』(中央経済社)、『子どものココロを育てるコミュニケーション術』(東邦出版)などがある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年01月26日グローバル化や情報化、AI(人工知能)などの技術革新が急速に進み、これからは予測困難な時代になるといわれています。こうした背景があるため、今まさに、未来を担う子どもたちの教育現場は改革の真っ最中。大きく変化していく様子に、不安を覚える親御さんは多いでしょう。しかし、わたしたちが子どもの教育において心がけるべき行動は、意外なほどシンプルです。今回は、これからの社会や教育がどう変わっていくのか、今後どのような能力が必要なのか、そうした能力を高めるためにはどうしたらいいのか、などを掘り下げていきます。子どもの学びが進化する2016年1月に閣議決定された内閣府の第5期科学技術基本計画(2016~2020年度)では、日本が目指すべき未来社会の姿として「Society 5.0 時代」が提唱されました。「Society 5.0 時代」とは、あらゆるモノがインターネットでつながり、 AIからは常に最適な答えを得ることができ、ロボットの労働力を得てより自由になった人間の、可能性が大きく広がっていく「新社会」のことです。このような時代に生まれ育っていく子どもたちには、社会の変化を前向きに受け止め、人間ならではの感性を働かせて課題に向き合い解決していくことや、社会と人生をより豊かにしていくことが期待されています。だからこそ、これからの子どもたちに必要なのは、自ら学んで考え、判断し、行動する力、いわゆる「生きる力」だと考えられているのだとか。そうした背景を踏まえて学習指導要領が改訂され、2020年度より小学校から順に実施されることになりました。その具体的な内容は、グローバル化や情報化への対応力、社会のさまざまな課題を解決する力を育むために、小学校中学年から「外国語教育」を導入することや、小学校における「プログラミング教育」を必修化することなどです。後者には論理的な思考力(プログラミング的思考)の教育も含まれます。これから必要となる能力とは?そんななか、通信教育を手掛けるユーキャンが、10代~40代の男女356名を対象に、2020年のトレンド予測・資格取得・教育改革に関する意識調査を行ないました(2019年11月1日~8日)。先述のとおり、今は教育改革が進められている真っ最中。同調査における「今後社会で活躍するために必要だと思う能力」の1位から3位までに登場した内容は、「やっぱり」といいたくなるようなものばかりです。1位:多種多様な人とかかわるためのコミュニケーション能力(36.2%)2位:ストレスに負けない精神力・思考(34.8%)3位:グローバル化に対応した英語・語学力(30.6%)4位以降は、「問題を発見するための判断力・読解力(26.4%)」、「主体的に問題を解決するための論理的思考力(22.8%)」と続きます。(参考:生涯学習のユーキャン|2020年のトレンド予測と資格取得に関する意識調査)では、それぞれの項目について、親は子どもに何をしてあげればいいのでしょう。専門家の意見やアドバイス、アンケート調査などを参考に、詳しく考えていきましょう。コミュニケーション能力アップは “家庭の会話” から一般財団法人日本コミュニケーション能力認定協会によれば、「他者との信頼関係を築くコミュニケーション能力は、人生を豊かにする大切なちから」だとのこと。また、学習科学・発達心理学の世界的権威といわれる、テンプル大学教授のキャシー・ハーシュ=パセック氏と、デラウェア大学教授のロバータ・ミシュニック・ゴリンコフ氏が共著した『科学が教える、子育て成功への道』(扶桑社)には、変化の激しい時代に必要な力のひとつとして「コミュニケーション能力」が挙げられています。そして、経団連が2017年7月28日~8月31日に行なったアンケートでは、新卒採用の選考時に重視する要素として、「コミュニケーション能力」がトップでした。じつは「主体性」「チャレンジ精神」「協調性」「誠実性」を差し置き、2004年から15年連続で第1位です。時代の変化で、今後もよりいっそう多くの企業が「コミュニケーション能力」を重要視するのではないでしょうか。(参考:一般社団法人 日本経済団体連合会|2017 年度 新卒採用に関するアンケート調査結果)このように、子どもたちを待ち構える新しい時代において、彼らが豊かな人生を築いていくためには「コミュニケーション能力」が欠かせません。しかし、核家族化や、近所づきあいのコミュニティ縮小化、インターネットがもたらしたバーチャル世界の広がりにより、今の子どもたちは異世代間や考え方の異なる人との交流はもちろんのこと、対面でのコミュニケーションがとても少なくなっています。だからこそ、まずは家庭内でたくさんの会話を交わし、意見を楽しくいい合う機会をもうけることをおすすめします。帝京短期大学教授(生活科学科学科長)の宍戸洲美先生いわく、「コミュニケ―ション能力は、家族の関わりの中で少しずつ育てていくことが大切」とのこと。たとえば、食事タイムを利用して、料理の感想をいい合ったり、盛り付けのアイデアを出し合ったりしてみてはいかがでしょう。皆で一緒に映画を鑑賞し、感想をいい合い、登場人物が身近な誰に似ているかいい合うのもいいかもしれません。人と人に感覚の差があることを実感できるはず。また、幼いころから、あらゆる年代・性別・国籍の人々と接することができるよう、地域活動や親子向けのワークショップに参加してみるのもおすすめです。いろんな人がいて、いろんな意見があると身にしみついていくうち、「コミュニケーション能力」の向上とともに視野も大きく広がるはずです。“ストレスへの対処法” はこう教える「ストレスに負けない精神力・思考」と聞くと、今注目されている「レジリエンス(回復力・復元力)」を思い浮かべる人は多いかもしれません。しかし、日本ストレスマネジメント学会事務局長でもある、桜美林大学の小関俊祐先生いわく、レジリエンスはストレスに対抗する手段のひとつに過ぎないとのこと。レジリエンスばかりに注目したり、「絶対に負けないぞ!」と頑張りすぎたりする必要はないのだそう。子どもが何かに失敗してストレスを受けたとしても、ストレスを発散する手段さえ身につけていれば何も問題はないのだ、と小関先生はいいます。ストレスと無縁の人生を送ることは不可能なので、子どもには、小さいうちからストレスとどう向き合い、どう対処していけばいいのか教えることが必要とのこと。ちなみに、ストレスの対処法には「ストレスコーピング」というものがあるそうです。ストレスコーピングの種類は2つあり、ひとつは「情動焦点型」と呼ばれています。“体験済み” のストレスにフィットする対処方法なので、たとえばテストの点数が悪かったときなどに、マンガを読んだりテレビを観たり運動したりと、気分を変える行動でストレスを軽減します。もうひとつは「問題解決型」という、“これから起こる” ストレスにフィットする対処方法。たとえば明日のテストが心配でストレスを感じるなら、勉強する、早く寝てコンディションを整える、親や友だちとテストについて会話してみるなどして、その不安を解消することが問題解決になり、ストレスの軽減につながります。いずれの場合も、日常的にできる(ストレス対処法としての)行動の選択肢が多いほど、ストレスとうまくつきあえるようになるのだそう。しかし、子どもたちはまだ経験が浅く選択肢が少ないので、親が「マンガでも読む?」「散歩してみる?」「もう一回ノートを見なおしてみる?」などと選択肢を提示してあげる必要があるといいます。ただし、その際に、親が行動を決めつけてしまうのはNG。子どものストレス対処能力が育ちにくくなってしまうだけではなく、親が示したもの以外を子どもが選んだとき、今度は親がストレスを感じてしまうからです。親がストレスを感じたら、結局その感情が子どもに伝わってしまうでしょう。親子ともども、うまくストレスをかわしたり対処したりできるようにすることが大切なのですね。“表現する” ことを楽しめる子どもに国際化が進む新時代への対応を目的として、2020年から英語教育が大きく変わるといいます。この状況を日本教育新聞(NIKKYO WEB)は2019年6月26日 に公開した記事で、ガラパゴス化しているといわれてきた日本の英語教育に本格的なメスが入ります。(引用元:日本教育新聞電子版NIKKYOWEB|英語教育改革が2020年度からスタート、小中高校で英語の授業はどう変わる?)と表現しました。こうした変化にともない、「うちの子の英語教育は、どうすればいいの?」「もう手遅れなの?」などと、根拠なく焦ったり不安を感じたりする親御さんもいるでしょう。しかし、立命館大学大学院 言語教育情報研究科教授の田浦秀幸先生によると、日本で生まれ育ち、日本語を母語とし、外国語として英語を学ぶEFL環境(English as a Foreign Language)において、臨界期は関係ないそうです。子どもの聞き取り能力の臨界点についても、クラスの環境や先生との相性、生徒自身のモチベーションなどの条件によっても大きく異なるので、何歳までとは断言できないとのこと。それに、慶應義塾大学名誉教授・ココネ言語教育研究所所長の田中茂範先生が語学諮問委員として研修を担当していたJICA(国際協力機構)の、シニアボランティアと呼ばれる50代後半~60代の方々の多くは、その年齢から赴任した国の言語をしっかりと習得しているそうです。田中先生によれば、英語学習を成功させるには、次の「3つの条件」があるのだとか。Language Exposure(英語にふれること)の質量Language Use(英語を使うこと)の質量Urgent Need(英語を使わなければならない必要性)の存在(引用元:StudyHacker こどもまなび☆ラボ | 英語はだれでも身につけることができるのか?成功する英語学習の3つの条件)前出のシニアボランティアの方々同様、海外に引っ越したなどの場合は、容易に「3つの条件」が揃います。日本にいる場合でも、たとえば近所に引っ越してきた外国の子どもと話をしたいから、英語を学び、学んだ言葉でどんどん話しかけてみる、といったこともあるでしょう。しかし、誰もが海外に住めるわけではないし、必ずしも外国人と交流できる環境に、子どもたちが置かれるわけではありません。田中先生いわく、英語を学ぶ多くの人は、「英語を勉強し、ある段階まで話せるようになったら、そこでやっと活用する」という発想をしているそう。その発想の背景にあるのは、「いつか、英語ができるようになったらいいな」という姿勢。3条件の最後の「Urgent Need(英語を使わなければならない必要性)の存在」はありません。それでは英語学習は成功しないのです。大切なのは「いつか、どこかで、だれかと英語で話すため」と考えながら学ぶ “学習者” になるのではなく、「今、ここで」とすぐに英語を使う “表現者” になることなのだとか。田中先生によれば、2020年の新学習指導要領では、英語でコミュニケーション活動を行なうことに力点が置かれ、英語は「学ぶ」から「使う」へシフトするのだそう。学校教育の場でも、“表現者” になることが求められるようになるのです。「まだ不完全だから英語は話せない」といった “学習者” 的な発想にならないよう、たとえ覚えたばかりの限られた英語でも、表現することを子どもに楽しんでもらいましょう。そうすれば、「英語で表現したい」気持ちそのものが、「Urgent Need(英語を使わなければならない必要性)」になります。「これは英語で何ていうのかママにも教えて」「へぇー、そんな言葉なんだ。すごいね!」などと、気持ちよく導いてあげるといいかもしれませんね。***これからの社会や2020年の教育がどう変わっていくか、今後どんな能力が必要なのか、そうした能力を高めるためには、どうしたらいいのかなどを掘り下げました。教育改革が実施されるからと力を入れすぎず、子どもと一緒にいろんな人とコミュニケーションを取り、子どもがうまくストレスに対処できるよう、行動の選択肢をたくさん与えてあげてください。そして、英語や他国語の “表現者” となることを、子どもと一緒にぜひ楽しんでみてくださいね。(参考)政府広報オンライン|2020年度、子供の学びが進化します!新しい学習指導要領、スタート!内閣府|Society 5.0 – 科学技術政策内閣府|科学技術基本計画 – 科学技術政策生涯学習のユーキャン|2020年のトレンド予測と資格取得に関する意識調査キャシー・ハーシュ=パセック著, ロバータ・ミシュニック・ゴリンコフ著,今井むつみ訳, 市川力訳(2017),『科学が教える、子育て成功への道』,扶桑社.一般社団法人 日本経済団体連合会|2017 年度 新卒採用に関するアンケート調査結果StudyHacker こどもまなび☆ラボ |「コミュニケーション能力を重視しすぎ」な親が、犯しかねない過ちとはStudyHacker こどもまなび☆ラボ |コミュニケーション能力を育てよう!会話をグレードアップさせる3つのヒント。StudyHacker こどもまなび☆ラボ |自己肯定感を育む、親子コミュニケーション。「聞いて!」「あとでね」の正解StudyHacker こどもまなび☆ラボ |ストレスと無縁の人生を送ることは不可能。教えるべきは「転んだときの起き上がり方」StudyHacker こどもまなび☆ラボ |子どものストレスを軽減させる“ストレスコーピング”。選択肢は多ければ多いほどいいStudyHacker こどもまなび☆ラボ |子どもの「レジリエンス」を高めるのは、親子の会話。結果ではなく“挑戦”を褒める!日本教育新聞電子版NIKKYOWEB|英語教育改革が2020年度からスタート、小中高校で英語の授業はどう変わる?StudyHacker こどもまなび☆ラボ |【田浦教授インタビュー 第1回】「臨界期」は存在しない?発音・聞き取り・文法・語彙における臨界点StudyHacker こどもまなび☆ラボ | 英語力とは何か?2020年の新学習指導要領の狙いと言語活動の両輪「CAN-DO」「CAN-SAY」StudyHacker こどもまなび☆ラボ | 英語はだれでも身につけることができるのか?成功する英語学習の3つの条件
2020年01月12日子どものことを真面目に考える親ほど抱えがちなのが、「こうしなければならない」「こうしては駄目」という強い思いです。でも、気鋭の教育ジャーナリスト・おおたとしまささんは、「もっと肩の力を抜いていい」といいます。子ども教育において「やらなくてもいいこと」を、あえて逆説的に挙げてもらう短期連載最終回の「やらなくてもいいこと」は、「いい教育を与えなくていい」「自分で選ばせなくていい」「心配しなくていい」の3つです。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/玉井美世子(インタビューカットのみ)【やらなくてもいいこと10】いい教育を与えなくていいここでいう「いい教育」とは、偏差値が高いなど世間一般に「いい学校」といわれる学校に入学させるといった教育のことを指します。わたしも教育ジャーナリストという立場上、「中学受験をさせたいのですが、どの学校がいいですか?」といったことをよく聞かれます。でも、受験をしないと入学できないような中学というのは、よほどのはずれを引かない限り、どこもいいのです。また、偏差値とは別に、「モンテッソーリ教育、シュタイナー教育、イエナプラン教育のどれがいいですか?」というふうなことも聞かれます。それに対するわたしの答えは、「どこでも大丈夫」になるでしょう。そもそも、子どもには自分で学んでいく力がある。ですから、どんな学校に行ってもそのなかで自分に必要な栄養を取って成長していけるのです。また、「与える」という発想になっている時点で、その親には危険性を感じます。これは、教育虐待をしている親に多い発想です。そういう親は、子どもは真っ白なキャンバスのようなもので、いい教育を与えればいい人間に育つが、悪い教育を与えれば悪い人間に育つと信じ込んでいます。子ども自身を見つめる視線が抜け落ちいていて、教育環境に対して過剰な期待を持っているのです。もちろん、どの学校の水が合うといった相性は多少あるでしょう。でも、子どもにはそれ以上に高い適応力がありますし、教育環境のちがいがその子の人生をまったく別のものにするといったことはまずないこと。たとえば、わたしが別の高校や大学に行っていたとしても、わたしは「いまのわたし」になっていたと思います。そして、忘れてほしくないのは、「決断の良し悪しというのは、決断したときに決まるものではない」ということ。東大に入ってまったく勉強をしなかった人間と、偏差値は高くなくても入った大学で精一杯勉強をした人間なら、後者のほうがよほど多くのものを大学から得ることになります。なにかを決断したとき、その道を最善のものにする努力をいかに続けられるか、その環境を最大限に利用するかということこそが大切なのです。【やらなくてもいいこと11】自分で選ばせなくていいこれは、どんな場面でなにをするにも子どもに選ばせている、子どもに対して理解のあるリベラルな親でありたいと考えている人に向けての言葉です。たしかに、子どもが思春期に差しかかって徐々に自我が目覚めて自己主張をするようになれば、そういう考え方も大切かもしれません。でも、幼い子どもの場合ならどうでしょうか?幼い子どもにはまだはっきりした自我も判断力もありませんから、なんでもかんでも子ども自身で選ぶことはできません。幼い子どもなら本気で、「お父さんとお母さんに選んでほしい」と思っていることもあるでしょうし、子どもが「どっちでもいい」といったらどっちでもいいのです。そういうときは、ある程度、親が決めてしまっていいとわたしは考えています。子どもが自分で選びたいというときだけ選ばせてあげればそれでいい。子どもになにかスポーツをさせたいと思うのなら、周囲の環境のなかで、「ちょっと水泳教室を見てみようか」「野球チームの体験練習に参加してみる?」というふうに、いくつかの選択肢を示してあげる。それで、子どもが選べないようだったら、子どもは親を信頼しているので、「じゃ、水泳を習ってみようよ」というふうに選んであげていいのです。もちろん、無理強いしてはいけません。子どもに「お父さんとお母さんがそういうなら、やってみようかな」という気持ちがあることが大前提です。そのうち、子どもが成長して自分の意志が出てきたら、そのときは子どもの意志を尊重すればいいのです。このことには、わたしからひとつ注意してほしいことが含まれます。子どもに選ばせることにこだわる親のなかには、無理に子どもに選ばせたにもかかわらず、子どもが習い事をやめたいということになった場合などに、「あなたが選んだんでしょ!」というふうに子どもの責任にする親もいます。それでは子どもが追い詰められてしまいます。そんな事態を招かないためにも、子どもの自我が目覚めるまでは、親が選んでもいいというふうに考えてみましょう。【やらなくてもいいこと12】心配しなくていい最後にわたしから伝えたいのは、「心配しなくていい」ということ。よほど間違ったことをしない限り、子どものことを真剣に考えている親の子どもであれば、その子はちゃんと育っていきます。ですが、子どものことはどんな親でも心配してしまいますよね。そういう場合は、「心配しなくていい」なんて強く考えすぎる必要はありません。「心配しなくていい」とは、「心配しては駄目だ」というわけではないのですからね。「心配しなくていいですが、心配してもいい」。わたしはそうみなさんに伝えたいと思います。『大学入試改革後の中学受験』おおたとしまさ 著/祥伝社(2019)■ 教育ジャーナリスト・おおたとしまささん インタビュー一覧第1回:いちばんのしつけとは、子どもに〇〇を見せること。親はそんなに頑張らなくていい!第2回:いまの時代、「絵本の読み聞かせ」にこだわらなくてもいいんです。第3回:才能さがしのための「たくさんの習い事」より、もっと大事にすべきこと第4回:なんでも「自分で決めさせる」親が、子どもを追い詰めているかもしれない理由■ おおたとしまささん 過去のインタビュー記事はこちら過当競争極まれり。難関中学への“逆転入学”が子どもに弊害をもたらしている「間に合わせの学力」では人生厳しい。「本質的な学力」を伸ばす“1日10分”の学び学力は人並程度あればいい。「新たな時代」を生き抜くためには“3つの力”が必要だ「教育虐待」のやっかいな実態。今の子どもには“決定的に足りない”時間がある教育虐待をする親とその学歴。その教育、本当に子どものためですか?教育虐待は教育という大義名分のもとで行う人権侵害。でも親の多くは無自覚である失敗経験から学ぶ、学力とは異なる力がものをいう時代。受験勉強で「失うもの」とは?心が折れて立ち上がれなくなってしまう、自信家なのに自己肯定感が低い人【プロフィール】おおたとしまさ1973年10月14日生まれ、東京都出身。教育ジャーナリスト。雑誌編集部を経て独立し、数々の育児誌、教育誌の編集に関わる。中学高校の教員免許を持っており、私立小学校での教員経験もある。現在は、育児、教育、夫婦のパートナーシップ等に関する書籍やコラム執筆、講演活動などで幅広く活躍する。『新・男子校という選択』(日本経済新聞出版社)、『新・女子校という選択』(日本経済新聞出版社)、『世界7大教育法に学ぶ才能あふれる子の育て方 最高の教科書』(大和書房)、『いま、ここで輝く。超進学校を飛び出したカリスマ教師「イモニイ」と奇跡の教室』(エッセンシャル出版社)、『中学受験「必笑法」』(中央公論出版社)、『受験と進学の新常識 いま変わりつつある12の現実』(新潮社)、『名門校とは何か? 人生を変える学舎の条件』(朝日新聞出版)、『ルポ 塾歴社会 日本のエリート教育を牛耳る「鉄緑会」と「サピックス」の正体』(幻冬舎)、『ルポ 教育虐待 毒親と追いつめられる子どもたち』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など著書多数。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年01月09日「子どもの将来のために、いい親でありたい」と考える真面目な人ほど、「こうしなければいけない」「こうしては駄目」といった家庭教育に関する多くの情報にがんじがらめになっています。そこで、気鋭の教育ジャーナリスト・おおたとしまささんに、子ども教育において「やらなくてもいいこと」を、あえて逆説的に挙げてもらいました。短期連載第1回目の「やらなくてもいいこと」は、「ガミガミ叱らなくていい」「朝は起こさなくていい」「夫婦の意見はそろえなくていい」の3つです。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/玉井美世子(インタビューカットのみ)【やらなくてもいいこと1】ガミガミ叱らなくていい真面目な人ほど、「きちんと子どもにしつけをしないといけない」と考えます。もちろん、それはそれで正しいことですが、注意してほしいのは「しつけ=叱る」ではないということ。どうも、厳しく叱らないと「しつけができない」と考えている人が多いようです。でも、ガミガミと叱らなくてもしつけはできる。だいたい、子どもができないことは、強い口調で伝えたからといってできるようになりません。どんなに親が「ああしなさい、こうしなさい」といってもできないのなら、「このことは、この子にはまだできないんだな」と考えるべきです。まさに成長の真っ只中にある子どもにとっては、いまはできなくても、そのうちできるようになることもたくさんあるのですから。そして、口で伝えることだけがしつけではないと思うのです。わたしが考えるいちばんのしつけとは、子どもに親が手本を見せること。あいさつなんてそれこそ手本を示しやすいものでしょう。たとえば、子どもと散歩中に幼稚園の先生など知り合いに会ったとします。子どもがあいさつをできなかったからといって、「ちゃんとあいさつしなさい」というのではなく、親が「こんにちは」と先生にあいさつをすればいい。そういう親を見て育てば、子どもは自然に「そういうものなんだな」と思ってあいさつができるようになるはずです。普段から親がそういう手本を示していれば、もし子どもがやるべきことを忘れたような場合にも、その親の手本を思い出せるはずです。あいさつのケースなら、普段からあいさつができているような子どもも、たくさんの人が集まっているような場では、その状況に驚いてあいさつを忘れてしまうこともあるでしょう。そういうときも、まずは親がまわりの人にあいさつをする。そして、「こういうときはなんていうんだっけ?」と子どもに伝えてあげれば、子どもは「そうだ!」と思い出して、あいさつできるでしょう。そういった経験の積み重ねこそが、子どもにとって最善のしつけになると思うのです。【やらなくてもいいこと2】朝は起こさなくていい「朝は起こさなくていい」といっても、誤解はしないでください。小さい子どもに、自分で目覚まし時計をセットさせ、ひとりで起きるようにしたほうがいいというわけではありません。自分ひとりで起きられるようになるのは、やはり思春期頃からのことでしょう。もちろん、小さい子どもなら親が起こしてあげる必要があります。でも、小学生にもなれば、子どもに何度声をかけても起きないのであれば、そのまま放っておいてもいいと思うのです。なぜなら、子どもに「失敗の経験」をさせることも重要だからです。ご自身がはじめて小学校に遅刻したときのことを思い出してみてください。廊下には誰もいなくて、もうすでに授業がはじまっている教室に入るだけでも緊張したものですよね。そして、教室に入ろうとしたら、友だちの注目を一身に浴びる……。その恥ずかしさといったらないでしょう。そういう失敗によって痛い目を見れば、その子は緊張感を持ってきちんと起きようとするはずです。もちろん、学校には親としてきちんと連絡しておく必要があります。まずは担任の先生に子どもが遅刻することを謝罪し、「あえて遅刻をさせるから、しっかり叱ってください」と、今後のために意図的に失敗をさせたい旨を伝えれば、先生もきっと理解してくれるはずです。【やらなくてもいいこと3】夫婦の意見はそろえなくていい夫婦というのは、とくに子どもの教育方針については互いの意見を一致させたいと考えるものです。でも、他の多くのこともそうであるように、それぞれ別の人間である夫婦の意見が完全に一致するということはあり得ないといっていいでしょう。そこで無理に意見をそろえようとすると、夫婦関係がうまくいかなくなるということにもなりかねません。もちろん、夫婦で話し合うことは大切。でも、夫婦円満のためにも、相手を論破してでも意見をそろえようとするのではなく、結論については「遊び」を持たせておくべきではないでしょうか。「こういう生き方をする人間に育ってほしい」というふうな、大まかな方向性が合っていれば十分だと思うのです。その方向性を考えるうえでのアドバイスとしては、固有名詞を使うなどあまり具体性を出さないようにすること。「東大に行くような人間に育ってほしい」「最低でも偏差値60以上の大学に行く人間に育ってほしい」といいはじめては、それこそ夫婦の意見はなかなか一致しません。そして、むしろ夫婦の意見に「幅」があることのほうが、子どもにとっては大切なことだとわたしは考えます。というのも、その幅のなかで子どもの個性が育っていくからです。実際にはあり得ませんが、仮に夫婦のあらゆる意見が一致しているという場合、子どもはその狭い価値観のなかでしか生きられないということになります。でも、夫婦の意見に幅があるほど、子どもは「このことに関しては、お父さんはこういうけど、僕の意見はお母さん寄りだな」といったふうに考えることができます。あるいは、人にはそれぞれ異なる価値観と意見があるということを知ることもできる。夫婦の意見の幅が子どもの視野を広げ、世の中の見方をつくっていくのです。そう考え、仮にシングルの人であっても、子どもの祖父母など自分以外の大人と接する機会をなるべく増やしてあげることが大切なのではないでしょうか。『大学入試改革後の中学受験』おおたとしまさ 著/祥伝社(2019)■ 教育ジャーナリスト・おおたとしまささん インタビュー一覧第1回:いちばんのしつけとは、子どもに〇〇を見せること。親はそんなに頑張らなくていい!第2回:いまの時代、「絵本の読み聞かせ」にこだわらなくてもいいんです。(※近日公開)第3回:才能さがしのための「たくさんの習い事」より、もっと大事にすべきこと(※近日公開)第4回:なんでも「自分で決めさせる」親が、子どもを追い詰めているかもしれない理由(※近日公開)■ おおたとしまささん 過去のインタビュー記事はこちら過当競争極まれり。難関中学への“逆転入学”が子どもに弊害をもたらしている「間に合わせの学力」では人生厳しい。「本質的な学力」を伸ばす“1日10分”の学び学力は人並程度あればいい。「新たな時代」を生き抜くためには“3つの力”が必要だ「教育虐待」のやっかいな実態。今の子どもには“決定的に足りない”時間がある教育虐待をする親とその学歴。その教育、本当に子どものためですか?教育虐待は教育という大義名分のもとで行う人権侵害。でも親の多くは無自覚である失敗経験から学ぶ、学力とは異なる力がものをいう時代。受験勉強で「失うもの」とは?心が折れて立ち上がれなくなってしまう、自信家なのに自己肯定感が低い人【プロフィール】おおたとしまさ1973年10月14日生まれ、東京都出身。教育ジャーナリスト。雑誌編集部を経て独立し、数々の育児誌、教育誌の編集に関わる。中学高校の教員免許を持っており、私立小学校での教員経験もある。現在は、育児、教育、夫婦のパートナーシップ等に関する書籍やコラム執筆、講演活動などで幅広く活躍する。『新・男子校という選択』(日本経済新聞出版社)、『新・女子校という選択』(日本経済新聞出版社)、『世界7大教育法に学ぶ才能あふれる子の育て方 最高の教科書』(大和書房)、『いま、ここで輝く。超進学校を飛び出したカリスマ教師「イモニイ」と奇跡の教室』(エッセンシャル出版社)、『中学受験「必笑法」』(中央公論出版社)、『受験と進学の新常識 いま変わりつつある12の現実』(新潮社)、『名門校とは何か? 人生を変える学舎の条件』(朝日新聞出版)、『ルポ 塾歴社会 日本のエリート教育を牛耳る「鉄緑会」と「サピックス」の正体』(幻冬舎)、『ルポ 教育虐待 毒親と追いつめられる子どもたち』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など著書多数。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年01月06日『オーケストラ・クラス』という映画があります。テーマは、“子どもの音楽との出会いと成長”。楽器に触れたこともなかった子どもたちが、1年後にあのフィルハーモニー・ド・パリでの演奏会を成功させるという、無謀とも思える目標のために練習を重ね、音楽に触れ、魅了されていくなかで、人としても成長していく物語です。フランスでは、すべての子どもたちに音楽を学ぶチャンスが用意されています。フランス建国の理念「自由・平等・博愛」の精神は、ここにも宿っているのですね。それはどのようなものなのでしょうか。フランス全土にある、6歳から学べる本格的音楽院フランスでは、音楽を専門的・本格的に極めるための高等音楽教育機関のコンセルヴァトワールが有名ですが、初心者の子どもも通える公立音楽院もあります。ここはアフタースクール形式で、6歳以上の小学生から、音楽、舞踏、演劇を学ぶことができます。運営地方行政によって、地方音楽院(41校)、県立音楽院(105校)、コミューン立音楽院(245校)の3つのカテゴリーに分かれていますが、なかでも地方音楽院が一番規模が大きく、設備も整っているので人気です。公立なので格安で学べる環境を全国的に提供しているところに、フランスの芸術に対する懐の深さを感じます。地方音楽院では学べる楽器の種類も豊富で、その教育は本格的です。準備課程と本課程3段階があり、厳しい昇級試験が行なわれます。設備や先生が整ったとても恵まれた環境ですが、学び続けるには本人の強い意志も必要になりそうですね。音楽教育プログラムDEMOS映画『オーケストラ・クラス』で子どもたちが受けているのは「オーケストラDEMOS」という音楽教育プログラム。映画では、通っている学校の選択科目で音楽を選んだ子どもたちが、初めてバイオリンを習うのです。「オーケストラDEMOS」はパリ・フィルハーモニーが2010年に始めたプロジェクト。子どもたちは楽器を提供され、プロの演奏家から3年間レッスンを受けることができます。なんと、すべて無料です。集大成は、年末に行なわれるコンサートホールでの演奏。特に1年目は全くの初心者で楽器を持つ手もおぼつかなかった子どもたちが、大ホールで大勢の観客を前に演奏できるようになるまでには、どれだけの学びと成長が詰まっていることでしょう(映画でその感動の過程を見ることができます)。2018年時点で、フランス各地の33のグループ(オーケストラ)が活動しているそうです。コンセルヴァトワールに比べると、専門性を高めるというよりは、“音楽に縁がなかった子どもたちに、音楽との接点をもってもらい、成長の糧として音楽と触れ合ってもらう”という目的が強い取り組みのようです。そうは言っても、そこで手ほどきを受けた子どもの約4割がその後コンセルヴァトワールに進み、音楽を続けるというのですから、音楽との出会いとしてすばらしい役割を果たしていますね。フランスには、このような活動をする団体がほかにもあり、懐の深さは国に限らず、個人レベルまで裾野が広がっています。フォルマシオン・ミュジカルー音楽を深く体感するための学びここまで音楽教育の学びの場を見てきましたが、その教育内容についても少しご紹介したいと思います。フランスの音楽教育では演奏技術指導以外に、「フォルマシオン・ミュジカル」という音楽基礎教育があります。フォルマシオン・ミュジカル Formation Musicale (音楽の形成)とは、1978年以降フランスのすべての公立音楽学校で第一課程入学の7歳から履修義務とされている、日本のソルフェージュに代わる学科の事。フォルマシオン・ミュジカルの指導内容を一言で説明するとすれば、「音楽家に必要とされるあらゆる能力の基礎形成を目的とした《総合的音楽基礎教育》」。総合的音楽基礎教育とは、これまでのソルフェージュ能力訓練(リズム読み、音読み、記憶、視唱、聴音、音楽理論)に音楽史、楽曲分析そして音楽創作が加えられたもの。(引用元:パリからフォルマシオン・ミュジカル便り|『無知な人のためのフォルマシオン・ミュジカル入門』?!)つまり、演奏技術だけでなく、さまざまな方向からアプローチして総合的に音楽に対する理解を深めるためのとても重要なものなのです。音楽が育む「非認知能力」子どもたちが音楽に親しむための豊かな環境が、フランスには整っていることがわかりました。最後に、その音楽教育で育まれる力についてみてみましょう。意欲:音楽に興味を持ち、学ぼうとする積極性忍耐力:未知のことを学び続ける我慢強さコミュニケーション力:オーケストラというグループの中で他者と音を合わせたり、演奏について意見を交わす中で身に付く社交性と表現力集中力:練習やコンサート本番に必要とされる集中力問題解決力:音楽を習得する中での失敗や挫折を乗り越える力感性・創造力:たくさんの音に触れることで育まれる感受性達成感:一つの目標(コンサートや試験)のために努力し成功したときの達成感これらはまさに「非認知能力」です。音楽を通じて心豊かな人間を育てることを目的とする教育法として有名な「スズキ・メソード」。そのスズキ・メソードの創始者・鈴木鎮一氏も、「音楽を聴き、楽器を学ぶことによって、忍耐力や協調性といった人としての基本的な力を身につけること」を重視していたそうです。スポーツでも同じ側面がありますが、音楽は特に、音の癒し効果で勉学とのバランスもとりやすいという相乗効果も期待できるそうですよ。***「オーケストラ・クラス」の中で特に印象的だったシーンがあります。それは、2回目のレッスンで、初めて先生が弾くバイオリンの音色を聴いたときの子どもたちの表情です。それまでふざけて全く集中力がなかった子どもたちが、演奏が始まった途端、耳を奪われ、目を見開いて、演奏に聴き入るのです。生の音の威力は計り知れないのだと改めて思いました。また、フランスでは幼児期に、「音楽覚醒/導入クラス」というものがあるそうです。ここで一番大事にされるのは「いろいろな音に触れる」こと。聴いて、歌って、踊って、“音楽を自由に本能的に感じる”ことで、音楽の素地が育まれるのでしょうね。“折に触れていろいろな音楽を聴き、さまざまな楽器に触れ、たまにはコンサートなどで生の演奏を楽しむ”“気に入った曲を調べて深掘りしてみる”など、これなら親子で楽しみながらできそうですよね。フランスの音楽教育をちょっとだけ取り入れて、家庭で“親子音楽院”、始めてみませんか。(参考)SINGA FARM|【フランスの教育事情】音楽クラスでの感性を育てる教育とは?公益財団法人 日本ピアノ教育連盟|フランスの中等音楽教育の仕組みパリからフォルマシオン・ミュジカル便り|『無知な人のためのフォルマシオン・ミュジカル入門』?!パリからフォルマシオン・ミュジカル便り|フランスの「早期音楽教育」についてウィキペディア|地域圏立音楽院ウィキペディア|フランスの音楽専門教育『オーケストラ・クラス』ONTOMO|「どの子も育つ」鈴木鎮一の音楽教育を体験して
2020年01月02日あんふぁんWebで実施した「子どもの教育費」についてのアンケート。328件の回答の中で多かった悩みは、「1人につきかかる大学までの教育費の総額はいくら?」「教育費の貯め時はいつ?」でした。そこで今回は、ファイナンシャルプランナーである筆者が、教育費について解説します。※2019年6月28日〜7月19日、あんふぁんWebでアンケートを実施。回答数:328件学校に支払うお金だけで、大学までオール国公立でも500万円を超える一般的にかかるとされる「教育費」には、習い事や塾などの金額も含まれていますが、今回は、純粋に幼稚園や学校だけにかかる金額を算出しています。なお、教育費は私立、国公立によって大きく違いがあります。また、給食や通学方法によっても違いが出てきます。今回は、小中学校の項目で給食費は計算に入れていません(給食そのものの有無、お住まいの地域などにより差があるため)。一覧表から分かる通り、幼稚園から大学までオール国公立の場合で500万円を超え、オール私立の場合でおよそ1600万円です。都市部で多い、私立の中高一貫校に進学するパターンでは、およそ1000万円となります。また、入学のための塾や習い事によっても、かかる費用は大きく変わってきます。さらに、大学に進学し一人暮らしをする場合には、これに生活費がプラスされます。月平均10万円程の生活費を補助すると、4年間でかかる費用はプラス480万円必要となります。ただし、きょうだいでの割引や免除や奨学金、特待生など補助もありますので、今回の算出はそのような割引きのない場合と考えてください。細かいところでは給食や通学費によっても変化し、制服など学校で必要なものがお下がりでもらえるかなどでも大きく違ってきますね。みんなはどれくらい貯めているの?「子どもの教育費のために、1人あたり毎月いくら貯めていますか?」のアンケート結果のグラフを見ると、毎月2万円以下が46%で一番多いことがわかります。これをもとに単純に計算すると、だいたい中学卒業までに、2万円×12か月×15歳=360万円は貯蓄できることになりますね。また児童手当を別途教育用の貯金にまわすと、児童手当(※3歳未満は月額1万5000円、3歳〜12歳は月額1万円、中学生は月額1万円/所得により制限あり)によって、約196万5000円は貯蓄できることになります。これらをすべて貯蓄に回すと556万5000円が中学卒業までに貯蓄できる計算となります。安心ラインは、最低あと200万円中学卒業時点ではすでに小中学校の学費を考える必要がないとすると、用意すべきは高校と大学の学費となります。アンケート結果からの試算で、約550万円を中学卒業時点で貯めていたとすると、高校はそれまで貯蓄に回していた分を当てることができそうなので、自宅から通える公立の大学なら十分に賄えることがわかります。ただし、高校・大学が私立の場合、または国公立の大学でも一人暮らしの場合は、少なくともあと200万円は必要となるでしょう。あと月1万円プラスで貯めようとする意識が大切では、貯め時はいつなのか?やはり一番は、子どもが小さい時です。子どもが小・中学生になるとよりお金がかかってくることを考えると、それより以前のできるだけ早いうちに貯め始めることが大切といえます。そして一番お金のかかるのは大学です。大学までは教育資金を崩さずに日々のやりくりで教育費をまかなうとしても、「大学入学までにあと月1万円プラスで貯めること」を目標にするとより安心です。例えば、幼児期の習い事に月1万円、2万円とかけている場合や、大きな学校外教育費となる「塾代」も、本当に必要かを見極めていくことも、教育費の総額を考えると大切です。王道になりますが、大きな固定費の見直しや、レジャーや外食のあり方を見直すことは「あと月1万円プラスで貯めること」への近道になるでしょう。現在の家計を考えて、「これ以上の貯金は難しい!」という場合は、学校選びの段階で、自宅から無理なく通える範囲を検討していくのも一手です。また、学費の免除や奨学金、特待生に当てはまらないかを検討してみること、制服など大きな出費になるものはお下がりがないかなど、「プラス1万円を貯める代わりに、教育費の出費を1万円でも減らす」という工夫をしてみてもいいかもしれません。将来、大学も学費が安くなるのを切に願いますが、今できることは、子どもの選択の幅を広げて応援してあげられる「教育資金」の準備。子どもの学習と同じく、早い時期から無理せずコツコツが大事なポイントです。※参考:文部科学省平成28年度子供の学習費調査<文・写真:ライター結生>
2019年12月20日プログラミング教育の必修化はいつから?小学校のプログラミング教育は、2020年4月から「全面実施」となります。一部の学校ではすでに取り入れられていましたが、2020年からは文部科学省の新学習指導要領にしたがい、すべての小学校で取り入れられることとなるのです。中学校では現行の学習指導要領でも簡単なプログラミング教育は必修でしたが、2021年からはさらに本格的なプログラミング教育が始まることが決まりました。技術・家庭科(技術分野)においてプログラミングに関する内容を充実させることが決定しています。プログラミング教育が本格化することで、今後は高校入試でもプログラミングに関する問題が出ることが予想されています。知っていた?プログラミング教育、これは勘違い!「プログラミング」という科目が新設されるわけではない「国語」や「算数」などのように「プログラミング」という科目が新設されるわけではありません。現在の各教科の中に、情報技術を活用した学習が組み込まれます。【新学習指導要領の例示】・算数(5年生)プログラミングを通して正多角形をかく・理科(6年生)電気の性質を利用した道具をプログラミングを通して学習する他にも「情報化の進展と生活や社会の変化」「情報技術をいかした生産や人の手によるものづくり」などを全学年を通して総合的に学んでいくことになります。各教科とは別に、実際にプログラミングを体験してプログラミングの楽しさや達成感を味わう学習も始まります。学ぶのは専門的なスキルではなく「考え方」プログラミング教育では、専門的なプログラミング言語の習得を目指すわけではありません。今後のIT社会に必要な「プログラミング的思考」を身につけるのが目的です。プログラミング的思考とは、自分が「こうしたい」という動きを実現させるために、どういう動きの組み合わせが必要で、それらに対応した記号をどのように組み合わせていくかを論理的に考えることを指します。プログラミング的思考を学ぶ過程で、子どもたちは自然とプログラミング言語を覚えたり、プログラミングのスキルを身につけたりしていくことになります。実際の学習事例は?具体的にはどのような授業が始まるのでしょうか。ここでは新学習指導要領に例示された内容を見ていきます。【算数】プログラミングを通じて正三角形をかく【目的】コンピューターで正三角形をかく【学習の流れ】・コンピューターには正三角形をかくという命令は入っていないため、コンピューターに用意されている命令を組み合わせて、正三角形をかく必要がある・紙で作図するときの手順をパソコンで命令する・コンピューターに用意されている命令「長さ○cm 進む(線を引く)」「左に○度曲がる」などを組み合わせていく・順番に命令を組み合わせていくなかで修正、改善・正三角形ができたら「正三角形をかく」プログラムが完成正三角形をかくプログラミングの例としては、「ペンを下ろす」→【「長さ100進む」「左に120度曲がる」】を3回繰り返すなどが考えられます。このような授業によって、図形に関する数学的な知識を活用しながら試行錯誤するプログラミング的思考が身についていきます。【音楽】リズムやパターンを組み合わせて音楽をつくる【目的】リズム・パターンを組み合わせて音楽をつくる【学習の流れ】・プログラミング言語、創作用ソフトなどを用いる・教師が用意しておいた「ドンドン」「ドンドコ」「ドドンコ」といったリズムやパターンを実際に表現する・リズムやパターンを組み合わせていって、まとまりを意識した音楽をつくる・つくった音楽を実際に自分たちで演奏するつくった音楽を聴くなかで「これは意図した音楽ではない」「もっときれいな音楽を作りたい」という意見が出てきます。これが、問題を発見する・解決するといった「プログラムの変更」にあたります。音楽表現を高めると同時に、プログラミング的思考をみがくことができる学習です。プログラミング的思考を身につけよう現代の子どもたちが大人になるころには、IT化によって働き方が大きく変わるといわれています。小さいときからコンピューターを理解し活用する力を身につけることは、将来の可能性を大きく広げてくれるでしょう。プログラミングに詳しいママやパパもいれば、「プログラミングを教えることなんて自分にはできない」と不安に感じるママやパパもいるでしょう。しかし、小学校での必修化のメインはあくまでも「プログラミング的思考を学ぶこと」。プログラミング言語などの専門的なスキルの習得が目的ではないことがポイントです。必修化に向けて準備しておきたい場合は、プログラミング教室や子ども向けのプログラミング教材の利用を検討してみても良いですね。子どもと一緒に未知の分野に挑戦する姿勢で、親子で楽しんでみてはいかがでしょうか。
2019年11月26日お風呂に入る前、服を脱ぐと毎回ちんちんで遊びだす子どもたち。「汚い手で触らないように」と注意しました。これは性教育のチャンス!男の子の袋には「赤ちゃんの種」が入ってること。女の子のお腹には「赤ちゃんの卵」が入ってること。2つが合わさって赤ちゃんになること、を話しました。だから男の子も女の子も自分の体を大切にしようね! と伝えたところ…自分の体を大切にするのは性教育の第一歩。自分の体に「赤ちゃんの種」をつくる場所があることを知り、汚い手で触らないお約束をしてくれたのでした。
2019年11月20日子どもの習い事は低年齢化し、2~3歳から幼児教室に通う子もいるようです。幼児教育がどのようなものか知らないという人も多いでしょう。そこで、幼児教育の目的や注目される理由、始める時期について紹介します。おすすめの習い事もチェックしましょう。幼児教育はいつから始める?子どもが幼稚園に入る頃になると、周りで幼児教室に通い出す子が増えてくるでしょう。わが子も幼児教育を始めた方がよいのかと焦ってしまいますよね。まずは幼児教育を始める時期について押さえましょう。そもそもの目的幼児教育とは、『幼児の成長に合わせた遊びを通して、楽しみながら一人一人の個性を伸ばしていく教育のこと』です。幼児教育にはさまざまな種類がありますが、遊びを通して『感情』『言葉』『協調性』という人格形成の基礎を養います。『遊びながら』『無理強いをさせない』のがポイントです。遊びからたくさんの刺激を受けることで得意なことを増やし、学ぶ意欲を育みます。探求心や好奇心を育てることで思考力も高くなり、小学校入学後も授業をきちんと理解できるようになるでしょう。一般的には3歳から5歳幼児教育を始めるのは、3~5歳が一般的です。人間の脳の基礎は、5歳までにほとんど完成してしまうといわれています。この時期までに、たくさんの物事に興味を持ち、好きなことに夢中になる体験をしておくことが大切です。ドキドキ・ワクワクといった体験を通して、創造力や集中力を持続させる脳の基礎ができあがります。また、『ゴールデンエイジ』という言葉を聞いたことがあるでしょう。子どもの運動能力が著しく発達する時期のことで、4~8歳までが『プレ・ゴールデンエイジ』、9~12歳までが『ゴールデンエイジ』、13~15歳までが『ポストゴールデンエイジ』と呼ばれています。『プレ・ゴールデンエイジ』期には約80%の神経系が発達するため、さまざまな動きを経験して脳を刺激することが大切なのです。子どもが楽しいと思える頃がベスト幼児教育を始めるのは、子どもが楽しくできそうだなと思ったタイミングがベストでしょう。早い方がよいのかというと、そうとも言い切れません。子どもが小さいうちは、習い事をさせるのも親主導です。親が頑張って習い事をさせても、子どもが関心を示さなければ意味がありません。子どもが興味を持って楽しんで幼児教育に取り組めることが大切です。早期教育とは違うの?幼児教育と早期教育、似ている言葉ですがそれぞれ目的が違います。早期教育はどのようなことをいうのでしょうか。詳しく見ていきます。早期教育の目的早期教育とは、『未就学の子どもを対象に算数・読み書き・英語・音楽などの専門的な教育を行うこと』を指します。保護者の方針で行われる性格が強いのが特徴です。市販の教材やカリキュラムを活用してIQを重視した能力の開発をメインに行い、『優秀な人材育成』を目指します。得意分野や記憶力を伸ばし、早くから子どもの才能を引き出すことができるのがメリットです。乳幼児期に必要な遊びや運動などを取り入れることもありますが、『豊かな人間性の形成』を目的とした幼児教育とは違うものと考えられるでしょう。親も一緒に楽しむことが大切早期教育に熱心になるあまり、親の考えや期待を子どもに押し付けないようにしましょう。子どもと一緒に親も楽しむ気持ちを持つことが大切です。脳の能力が高い幼少期のうちにたくさんの刺激を与えることで、子どものIQ向上や才能の開花が期待できます。しかし、親がのめり込みすぎると、レッスンが親同士の競争の場になりかねません。また、早期教育を子どもに無理に押し付けることで親への信頼感が損なわれてしまうでしょう。この時期に築かれた親子の信頼感は、子どもが社会性・協調性を身に付けていく土台となります。子どもの様子を確かめながら、親子で楽しむことを優先にするとよいでしょう。おすすめの習い事・種類今は0~6歳までの子どもの半数以上が習い事をしている時代です。数え切れないほどの種類の習い事がありますが、その中からおすすめの習い事を種類別に紹介します。体づくりにつながる 水泳運動系の中でも特に人気なのが水泳です。0歳から始めることができて運動神経や心肺機能が鍛えられます。全身を使って泳ぐため、しっかりと体力が付いてくることでしょう。また、小さい頃から水に慣れておくと、幼稚園や小学校に上がっても水泳の授業で困らないこともメリットでしょう。水に抵抗を感じないことで自信を持ち、泳ぎの上達にもつながります。一般のプールのように親が一緒に水の中に入らなくてよいのも人気の理由の1つでしょう。早く始めた方が有利? 英語2020年には小学校での英語教育が必修になるため、早い時期から英語を学ばせた方がよいと考える家庭が増えています。乳幼児期は音や言葉に対する感受性が高い時期です。小さい頃から英語に親しむことで、英語を聞き取れる『英語耳』になったり、正確な発音ができるようになったりするという効果が期待できます。また、同じ教室に友達ができて、協調性やコミュニケーション能力も身に付きやすくなります。英語に抵抗を感じる前にレッスンに通うと、歌や遊びを通して英語を楽しいと思うようになり、自然と身に付いていくでしょう。考える力を付ける 幼児教室幼児教室には『IQを高める教室』『幼稚園や小学校受験対策の教室』とさまざまなタイプがあります。どちらも目指しているのは『自分で考えられる子』にすることです。脳の神経細胞は6歳までに約90%が完成するといわれています。この時期にしっかり考える力の素地をつくることで、『自分で考える力=思考力』が身に付くのです。きちっとした勉強ではなく遊びを取り入れた学習内容なので、子どもも楽しみながら通えるでしょう。また、同じクラスのママと話すことで、育児の悩みや疑問が解消するきっかけになりますよ。幼児教育を始める上での注意点「子どもの可能性を広げてあげたい」と、幼児教育を検討している家庭も多いでしょう。幼児教育を始めるときに気を付けたいポイントを紹介します。楽しむことが重要、無理をさせない幼児教育を始めるときには、子どもに無理強いをしないことが必要です。まだ自分で意思決定ができない幼児期は、親が主導してさまざまなことを決めることになります。子どものためを思って教室に通わせても、子どもが無関心であれば意味がありません。我慢することが多いとストレスとなり、心身の発達に影響を及ぼすだけでなく、学力低下につながりやすくなります。周りが順調にやっているからと焦らず、興味を持たなければいったん辞めさせてみるのも手です。子どもの様子を見て決めるようにしましょう。体験レッスンに参加してみるのもおすすめです。ほかの子と比べないわが子とほかの子を比べないことも大切です。幼児教室に通っていると、つい同じクラスの子と比較してしまうこともあるでしょう。自分の子どもが周りよりも遅れていれば焦りを感じてしまうかもしれません。しかし、子どもの成長や能力は一人一人違います。最初はゆっくりでも途中で追いつく子もいれば、別の分野では誰にも負けないという子もいます。子どもが楽しめるのが1番と考え、ゆったりした気持ちでいろいろなことに挑戦しましょう。子どもはとても敏感です。親の焦りや期待を感じ取って、習い事を嫌がるようになる可能性がありますよ。効果的な教育で子どもの未来を開いて子どもはたくさんの可能性を秘めています。わが子の才能を伸ばしてあげたいと思うのは当たり前の親心でしょう。幼児教育を受けることで可能性が広がり、人間性も豊かになります。楽しく習い事に通うためには、子どもの気持ちを受け止めてあげることが必要です。子どもをしっかりサポートして、やりたいと思う気持ちを育んであげましょう。
2019年09月26日幼い子どもへの英語教育には、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。それぞれ詳しい内容をチェックして、子どもが自然と英語に親しめる環境作りのヒントにしましょう。英語を上手に学べる具体的な方法も紹介します!幼児に英語教育をするメリット幼児向けの習い事の中でも、近年特に人気を集めているのが『英語』です。しかし、幼児に英語を学ばせる理由について、明快な答えを持っている人はそう多くありません。まずは、幼児に英語教育をするメリットから詳しく確認していきましょう!発音が上手にできるようになる『臨界期』という言葉を聞いたことはありますか?これは『人間の脳において、ある特定の能力を習得できる限界のタイミング』のことで、言語分野においては7歳ごろがこの臨界期にあたるといわれています。つまり、『臨界期仮説』によれば、人がある言葉を習得するには7歳までにその言語に触れ、耳を慣らす必要があるということです。多くの日本人は、英語の『L』と『R』の音を聞き分けられないといわれています。しかし、臨界期を迎えるまでに英語に親しんだ子どもは、この『L』と『R』の聞き分けもごく自然に行えるのです。コミュニケーションとしての英語を身に付けてほしいと願うのであれば、臨界期前の幼児の時期から英語に触れさせることが重要といえるでしょう。幼児期はスムーズに学びやすいタイミング『スムーズに学べる』というのも、幼児に英語教育をするメリットの1つです。幼児期の子どもには、学ぶことに対して「イヤなこと」「つまらないこと」という固定概念がありません。新しいことを吸収するのが大好きで、何でも積極的に取り組んでくれるでしょう。全く同じことを学ぶとしても、ワクワクした気持ちで取り組むのと、イヤイヤ取り組むのとではその成果は大きく変わります。どんなことにも前向きに取り組める幼児期は、英語教育を始めるタイミングといえるでしょう。多様性を身に付けることにもなる英語を学ぶメリットには、『多様性が身に付く』というものもあります。人が外国語を学ぶとき、学んでいるのは『言葉』だけではありません。自覚のあるなしにかかわらず、その言葉のバックグラウンドである文化や歴史・概念についても同時に学んでいるものです。世界の人口およそ70億人の内、1/4にあたる17.5億人が話す英語は、世界で1番話されている言葉として知られています。そんな英語を幼児期から身に付けることは、多様性を受け入れ、グローバルな視野を持つ人物になるための大切なステップといえるでしょう。反対にデメリットもある?幼児期からの英語教育については、いくつかデメリットも指摘されています。客観的な視点で是非を判断するためにも、その詳しい内容をしっかりと確認しておきましょう!英語と日本語が混ざってしまうことも幼児期からの英語教育のデメリットに、『英語と日本語が混ざってしまう』というものがあります。これは、母国語である日本語がまだおぼつかない段階で英語学習をスタートすることにより、日本語能力の発達に悪影響を及ぼしてしまうという考え方によるものです。この度合いが深刻な場合、日本語と英語どちらもが中途半端な習熟度になってしまいます。日常会話に問題はないものの、込み入った話はどちらの言語でも上手にできないといった事態を招くこともあるでしょう。幼児期から英語を学ばせるからこそ、母国語である日本語についてもしっかり身に付けさせてあげたいものですね!英語が嫌いになってしまう恐れがある英語教育に対する親の思い入れが深ければ深いほど、起こってしまいがちなのが『英語が嫌いになってしまう』という事態です。相手が誰であれ、『強制されること』に抵抗を感じるのは自然なことです。ましてやそれが小さな子どもであれば、徹底的に拒否反応を起こしてしまい、英語そのものを嫌いになってしまうでしょう。英語を身に付けてほしいと思えばこそ、「どちらでもよいんだよ」というゆとりある親の姿勢が大切なのかもしれませんね。上手に学んでもらう方法は?子どもが上手に英語を学ぶ方法にはどのようなものがあるのでしょうか。おすすめの方法を2つ紹介します!自宅で教材から学ぶより教室がおすすめ子どもに効率的に英語を身に付けてほしいと願うなら、自宅学習よりも、先生がいる『教室』を選ぶのがおすすめです。英語というのは、本来『教科』ではなく『言葉』です。自然な形で身に付けるには、テキストに向き合うよりも、生身の先生との生きたコミュニケーションが効果的なのはいうまでもありません。言葉としての英語を身に付けるなら、ネイティブの先生との自然な会話が体験できる教室でのレッスンを選びましょう!動画やDVDなど英語を聞く機会を子どもを英会話教室に通わせたいと思っても、適当な教室や先生が見つからないこともあるでしょう。また、レッスンに通ってはいるものの、自宅でも英語に触れられるようにしたいという人もいるはずです。そんなときは、『動画やDVD』といった方法で英語に親しむ機会を増やしましょう。『目』と『耳』を同時に刺激することで、より効果的&楽しく子どもの英語力を高められますよ!商品名: アニメDVD 一番やさしい親子英会話価格: ¥1,728(税込) アニメDVD 一番やさしい親子英会話 詳細はこちら 商品名: 【0-7歳】Goomies ENGLISH FOR KIDS 幼児英語 DVD グーミーズ価格: ¥3,888(税込) Goomies ENGLISH FOR KIDS 幼児英語 DVD 詳細はこちら 子どもの成長に合わせた教育を「子どもに英語を習わせたいけれど、どんな方法を選べばよいのか分からない…」そんな悩みを持つ人は少なくありません。幼児期からの英語教育には、『発音が上手になる』『スムーズに学べる』などのメリットがありますが、その一方で、『英語と日本語が混ざってしまう』『英語が嫌いになってしまう恐れがある』といったデメリットも指摘されています。子どもに英語教育をさせるのであれば、これらのメリット・デメリットをしっかりと理解して、子どもの成長や個性に合わせた方法を選ぶのがおすすめです。国際化が進むこれからの時代を生きる子どものために、『英語が使いこなせる』というかけがえのない財産をプレゼントしてあげましょう!
2019年09月21日